JP3432955B2 - ネットワークシステムのデータ伝送方法および装置 - Google Patents

ネットワークシステムのデータ伝送方法および装置

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JP3432955B2
JP3432955B2 JP16532695A JP16532695A JP3432955B2 JP 3432955 B2 JP3432955 B2 JP 3432955B2 JP 16532695 A JP16532695 A JP 16532695A JP 16532695 A JP16532695 A JP 16532695A JP 3432955 B2 JP3432955 B2 JP 3432955B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データを伝達するため
に伝送路を経由してノード間で交信するネットワークシ
ステムにおけるデータ伝送方法及び装置に係り、特にデ
ータ送達要求に対してその受付の可否を判断するデ−タ
伝送方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、様々な目的、用途のために、LA
N、WAN等のネットワークが構築されている。図17
に、従来のネットワークシステムの一例を示す。同図に
示すネットワークシステムは、データ交信のための制御
を行うデータ送達装置Node#1〜#Nと、データ送達装
置に接続されたホスト機器であるプログラマブルコント
ローラPC#1〜PC#Nと、データ送達装置の相互間を接
続する通信ケーブルからなる通信路Link#1〜#Nとの
組み合わせにより構成されている。
【0003】上記ネットワークシステムにおいて、プロ
グラマブルコントローラPC#1〜#Nは、相互にデータ
交信が必要となると、宛先情報、送信元情報、送信する
データの種別、受け取った先での処理の仕方等の情報で
あるへッダを送信データ本体に付けてデータパケットに
まとめ、当該プログラマブルコントローラが接続してい
るデータ送達装置に対して送信要求を行う。
【0004】プログラマブルコントローラから送信要求
を受け取ったデータ送達装置では、伝送路の空きを見つ
けてデータパケットをネットワーク上に送出する。デー
タパケットは、最終目的先のプログラマプルコントロー
ラPCに接続するデータ送達装置に至る経路上のデータ送
達装置や通信路を経由して最終目的先のプログラマブル
コントローラPCに送達される。
【0005】このようなネットワークシステムは、例え
ば自動化された製造現場で、製造ラインに分散されて設
置された製造機械等を制御、監視するコントローラ群
が、現場内の機器間で交信するような用途に使用するこ
とができる。
【0006】ネットワークシステムには、図17で示し
たもの以外にも、例えば、バス型ではETHERNET(ISOIS8
802.3 )やトークンバス(ISOIS8802.4 )LAN、ルー
プ型ではFDDI(ISOIS9314 )やトークンリング(ISOIS8
802.5 )LAN、標準LANとしても様々な形態のもの
がある。
【0007】また、ネットワークシステムの高速化と伝
送路の有効利用のために種々の種類のデータ、例えば、
連続定期的な転送を必要とする音声情報や大量の情報量
を必要とする画像情報、テキストやファイルデータなど
をも統合して通信できる伝送方式として、次世代高帯域
ISDN用のATM(非同期転送モード)方式が注目されて
おり、現在標準化作業が活発に行われている。
【0008】ATM方式では、へッダと48バイトのユー
ザ情報エリアからなる53バイトー定長のデータパケット
(セル)により通信を行うことでデータの統合化を実現
しようとしている。このATM方式は、データ送達装置
をスイッチで構成し、通信経路の交換をへッダ情報に含
まれる通信経路情報に基づいて入力ポートからスイッチ
に流入するセルを対応する出力ポートに導くように当該
スイッチを切り替える。このような操作が各データ送達
装置のスイッチ毎に繰り返すことによりセルが最終目的
先に送達される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のネットワークシ
ステムでは、ホスト機器がデータ通信しようとする場
合、時々刻々と変化するネットワーク全体にわたるデ一
タ送達要求の発生状況に左右されて、必ずしも期待した
時間にネットワークシステムヘデータパケットを送出し
たり、送出したデータパケットが期待した時間内にネッ
トワークシステムの最終目的先に送達されるとは限らな
いという問題点がある。
【0010】これは、ネットワークシステム上のアプリ
ケーションプロセス群が相互に関連しあいながらネット
ワークシステムの通信に関与する資源を共有し、且つ、
利用しあって個々のデータパケットを相互に交換しあう
ため、データパケットの送達要求が重なるとネットワー
クシステムに通信資源の割り当てを待つ渋滞が引き起こ
されることに起因する。
【0011】そこで、アプリケーションプロセス群が要
求するデータパケットの送達要求を通信資源の有する処
理能力を越えて重なり合わないように、資源を割り当て
たり、データパケットの送達要求の発生タイミングやシ
ーケンスが過度に重ならないように制限するという試み
が考えられる。
【0012】例えば、ATM方式では、ホスト機器から
データ通信要求が有ると、ホスト機器の送出できる単位
時間あたりのデータ量を折衝により決定する。そして、
仮にホスト機器がこれに違反して過大なセルをネットワ
ークへ流入させようとした場合は、過大なセルを違反セ
ルとして廃棄することでネットワークの渋滞を防止し、
結果として接続された多数のホスト機器に対してネット
ワークの利用効率を上げている。
【0013】しかしながら、上記したように事前に使用
できる通信容量を折衝により決定し、各ホスト機器がこ
れを守ることで渋滞を抑える、つまり折衝で決定した通
信性能内でデータ送達を行うシステムは、通信量の平均
値やピーク値を用いて折衝規則の設定を行う必要がある
ので、データの発生状態が予めある程度わかっていなけ
ればその効率的な運用をすることができない。自動化さ
れた製造現場で使用されるコントローラ間での通信は、
通信要求の発生がランダムでありATMのように事前に
通信性能を決定しておくシステムを対応させることは難
しい。
【0014】また、データパケットの送達要求の発生タ
イミングやシーケンスが過度に重ならないように事前に
規定することは、実際のアプリケーションプロセスでは
データパケットの送達要求は稼動状況に付随して通常ラ
ンダムに発生する。
【0015】従って、予め発生タイミングやシーケンス
を明確に規定し制御することは難しい。たとえ何等かの
手段により一度はこれを明確に規定したとしても、実際
の運転段階では、アプリケーションプロセス群がネット
ワークシステムへ動的に参入したり離脱することを繰り
返す。更には、新たなアプリケーションプロセスが追加
されたり、今まで稼動していたアプリケーションプロセ
スの手直しや停止、ネットワークシステムの拡張や手直
しが発生すると、もはや今までのシーケンスは意味を持
たなくなる。即ち、実際の状況を考えると、アプリケー
ションプロセス群で交換されるデータパケットのシーケ
ンスを規定すること自体が不可能となる。
【0016】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたもので、ネットワークシステムの稼動状態における
データパケットの送達状態を監視し、アプリケーション
プロセス群が要求するデータパケットの送達要求が通信
資源の有する処理能力を越えて重なりあい渋滞状態に陥
らないように、送信元のデータ送達装置において送達要
求の受付を制限しネットワークシステムへのデータパケ
ットの流入を制限するデータ伝送方法及び装置を提供す
ることを目的とする。
【0017】本発明は、現在稼動しているネットワーク
システムに新たなアプリケーションプロセスを追加する
場合、現状の応用システムでやり取りされているデータ
パケットの交換が、新たに追加されたアプリケーション
プロセスによるデータパケットの送達要求により制限さ
れ、異常が発生しないようにネットワークシステムの渋
滞状況を監視しつつ、障害発生の恐れが認められる場合
には、新たに追加するアプリケーンョンプロセスが発す
るデータパケットの送達要求の受け付けを拒否すること
で渋滞状態を回避し、現状のシステムが稼勤維持できる
ようしたデータ伝送方法及び装置を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下のような手段を講じた。請求項1また
は請求項9に対応する本発明は、複数のノードが相互に
データ伝送可能に接続されたネットワーク上に、必要に
応じた長さのデータを含む転送単位を、前記ノードから
送出して転送させるデータ伝送方法において、前記ノー
ドからみた前記ネットワーク上での前記転送単位の移動
可能経路の移動予想時間(Tt)を記憶し、前記ノードを
通る前記転送単位から当該転送単位内に登録されている
データ受取先での到着必須時刻(Tc)を読み取り、該ノ
ードからデータ受取先のノードまでの移動予想経路の移
動予想時間(Tt)に現在時刻を加えた値と前記到着必須
時刻(Tc)とから該転送単位の到着余裕時間(Tp)を算
出し、前記到着余裕時間(Tp)と予め設定された識別時
間(Tps)とを比較してネットワークシステムの負荷状態
を判断し、ネットワークシステムの負荷状態が過大であ
ると判断するときは当該ノードに対して要求されたデー
タ伝送要求を受付けることを拒否するようにした。
【0019】請求項2または請求項10に対応する本発
明は、複数のノードが相互にデータ伝送可能に接続され
たネットワーク上に、必要に応じた長さのデータを含む
転送単位を、前記ノードから送出して転送させるデータ
伝送方法において、前記ノードからみた前記ネットワー
ク上での前記転送単位の移動可能経路の移動予想時間
(Tt)を記憶し、前記ノードを通る前記転送単位から当
該転送単位内に登録されている送信元のノードがデータ
伝送要求を受付けた受付時刻(Ta)を読み取り、送信元
ノードから該ノードまでの該転送単位の移動予想時間
(Tt)に前記受付時刻(Ta)を加えた値と現在時刻とか
ら当該転送単位がネットワークシステム内において滞留
していた滞留時間(Tw)を算出し、その滞留時間(Tw)
と予め設定された識別時間(Tws)とを比較してネットワ
ークシステムの負荷状態を判断し、ネットワークシステ
ムの負荷状態が過大であると判断するときは当該ノード
に対して要求されたデータ伝送要求を受付けることを拒
否するようにした。
【0020】請求項3または請求項11に対応する本発
明は、複数のノードが相互にデータ伝送可能に接続され
たネットワーク上に、必要に応じた長さのデータを含む
転送単位を、前記ノードから送出して転送させるデータ
伝送方法において、前記ノードからみた前記ネットワー
ク上での前記転送単位の移動可能経路の移動予想時間
(Tt)を記憶し、前記ノードを通る前記転送単位から当
該転送単位内に登録されているデータ受取先での到着必
須時刻(Tc)及び送信元のノードがデータ伝送要求を受
付けた受付時刻(Ta)を読み取り、該転送単位の到着必
須時刻(Tc)、受付時刻(Ta)、該転送単位を識別した
時刻(Tr)及び該ノードまでの該転送単位の移動予想時
間(Tt)から、該転送単位のネットワークシステムへの
正規化送出時刻(Tn)を下式により算出し、 Tn=(Tr−Ta)/(Tc−a−Tt)前記正規化送出時刻(Tn)が大きいほど前記転送単位を
識別した時刻(Tr)が前記到着必須時刻(Tc)寄りであ
り前記ネットワークが渋滞していると判断するために
記正規化送出時刻(Tn)と予め設定した識別時刻(Tn
s)とを比較してネットワークシステムの負荷状態を判
断し、ネットワークシステムの負荷状態が過大であると
判断するときは当該ノードに対して要求されたデータ伝
送要求を受付けることを拒否するようにした。
【0021】請求項4または請求項12に対応する本発
明は、複数のノードが相互にデータ伝送可能に接続され
たネットワーク上に、必要に応じた長さのデータを含む
転送単位を、前記ノードから送出して転送させるデータ
伝送方法において、前記ノードからみた前記ネットワー
ク上での前記転送単位の移動可能経路の移動予想時間
(Tt)を記憶し、前記ノードを通る前記転送単位から当
該転送単位内に登録されているデータ受取先での到着必
須時刻(Tc)及び送信元のノードがデータ伝送要求を受
付けた受付時刻(Ta)を読み取り、該転送単位の到着必
須時刻(Tc)、受付時刻(Ta)、該転送単位を識別した
時刻(Tr)及び該ノードまでの該転送単位の移動予想時
間(Tt)から、該転送単位のネットワークシステムへの
正規化送出時刻(Tn)を下式により算出し、 Tn=(Tr−Ta)/(Tc−a−Tt) 測定時間(Tm)の間に該ノードを通る転送単位の正規化
送出時刻(Tn)の分布状態(Pt)を求め、この分布状態
(Pt)が予め設定された分布識別パターン(Pts)の境
界を越える越境面積(Pa)を求め、前記越境面積(Pa)
が大きくなるほど前記正規化送出時刻(Tn)の大きい転
送単位が多く前記正規化送出時刻(Tn)が大きいほど前
記転送単位を識別した時刻(Tr)が前記到着必須時刻
(Tc)寄りであり前記ネットワークが渋滞していると判
断するために前記越境面積(Pa)と予め設定された越境
面積識別値(Pas)とを比較してネットワークシステム
の負荷状態を判断し、ネットワークシステムの負荷状態
が過大であると判断するときは当該ノードに対して要求
されたデータ伝送要求を受付けることを拒否するように
した。
【0022】請求項5または請求項13に対応する本発
明は、複数のノードが相互にデータ伝送可能に接続され
たネットワーク上に、必要に応じた長さのデータを含む
転送単位を、前記ノードから送出して転送させるデータ
伝送方法において、前記ノードからみた前記ネットワー
ク上での前記転送単位の移動可能経路の移動予想時間
(Tt)を記憶し、前記ノードを通る前記転送単位から当
該転送単位内に登録されているデータ受取先での到着必
須時刻(Tc)及び送信元のノードがデータ伝送要求を受
付けた受付時刻(Ta)を読み取り、該転送単位の到着必
須時刻(Tc)、受付時刻(Ta)、該転送単位を識別した
時刻(Tr)及び該ノードまでの該転送単位の移動予想時
間(Tt)から、該転送単位のネットワークシステムへの
正規化送出時刻(Tn)を下式により算出し、 Tn=(Tr−Ta)/(Tc−a−Tt) 測定時間(Tm)の間に該ノードを通った転送単位の正規
化送出時刻(Tn)の分布状態(Pt)を求め、この分布状
態(Pt)が予め設定された分布識別パターン(Pts)の
境界を越える越境面積(Pa)を求め、この越境面積(P
a)の測定時間(Tm)ごとの時間的変化を示す越境変化
率(Pad)を算出し、前記越境面積(Pa)が大きくなる
ほど前記正規化送出時刻(Tn)の大きい転送単位が多く
前記正規化送出時刻(Tn)が大きいほど前記転送単位を
識別した時刻(Tr)が前記到着必須時刻(Tc)寄りであ
り前記越境変化率(Pad)から前記ネットワークの進展
速度を判断するために前記越境変化率(Pad)と予め設
定された越境変化率識別値(Pads)とを比較してネット
ワークシステムの負荷状態を判断し、ネットワークシス
テムの負荷状態が過大であると判断するときは当該ノー
ドに対して要求されたデータ伝送要求を受付けることを
拒否するようにした。
【0023】請求項6に対応する本発明は、前記データ
伝送要求の受付けを拒否するとき、当該データ伝送要求
の拒否情報を含む転送単位を当該データ伝送要求の要求
元に提示するようにした。
【0024】請求項7に対応する本発明は、データ伝送
要求の受付けを拒否しているとき、当該ノードで既にデ
ータ伝送要求を受け付けられてネットワーク上への送出
を待機している転送単位があれば、その転送単位を予め
設定された遅延時間(Td)の後にネットワーク上ヘ送出
するようにした。
【0025】請求項8に対応する本発明は、ノードで既
にデータ伝送要求を受け付けられてネットワーク上への
送出を待機している転送単位から到着必須時刻(Tc)を
読み取り、データ伝送要求に対して受付けを拒否してい
るときは、転送待機中の転送単位についてデータ受取先
への移動可能経路の移動予想時間(Tt)と遅延時間(T
d)と現在時刻とを加えた値と到着必須時刻(Tc)とを
比較し、転送待機中の転送単位がデータ受取先へ前記到
着必須時刻(Tc)までに到着しないと判断したときは当
該待機中の転送単位を破棄し、少なくとも当該転送単位
の破棄情報を含むデータの転送単位を当該転送単位の要
求元に確認提示するようにした。
【0026】ところで、本明細書ではデータ伝送要求を
含む各種「要求」に関して応答を必要とする場合の要求
を「送達要求」と呼んでいる。単に「伝送」といった場
合には応答を必要としない場合も含まれるものとする。
【0027】
【作用】本発明は、以上のような手段を講じたことによ
り次のような作用を奏する。請求項1および請求項9に
対応する本発明においては、データ受取先での到着必須
時刻(Tc)が読み取られ、その到着必須時刻(Tc)と予
め記憶した転送単位の移動予想経路の移動予想時間(T
t)と現在時刻とから転送単位のデータ受取先への到着
の余裕時間(Tp)が算出される。さらに、余裕時間(T
p)が予め設定された識別時間(Tps )と比較して小さ
いときは、ネットワークシステムの負荷状態が過大であ
り、そのために余裕時間が少なくなったと判断し当該ノ
ードに対して要求されているデーク伝送要求の受付けを
拒否する。
【0028】従って、ネットワークシステムの負荷状態
が過大と判断された状況では、新たなデータパケット等
の転送単位の送出が制限されるので、ネットワークの渋
滞解消につながる。また、ネットワークの負荷が制限さ
れることによりデータ転送の高速化に寄与する。さらに
また、受付けが拒否されたデータ伝送要求が、現在正常
に稼動しているネットワークシステムに対して追加する
新たなアプリケーションに対応するものとすると、拒否
されたことで渋滞状態を引き起こすことが回避され、従
って、新たなアプリケーションを追加する際に往々にし
て経験するシステムが不安定状態に陥ることを避け、正
常稼動を維持できる作用もある。
【0029】請求項2および請求項10に対応する本発
明においては、転送単位から送信元のノードで当該転送
単位についてのデータ送達要求を受け付けた受付時刻
(Ta)が読み取られる。次に、予め記憶された当該ノー
ドまでの当該転送単位の移動予想時間(Tt)に受付時刻
(Ta)が加えられ、現在時刻から減じられることで、当
該転送単位がネットワークシステム内において滞留して
いた滞留時間(Tw)が算出される。滞留時間(Tw)が予
め設定された識別時間(Tws )と比較して大きいときに
は、ネットワークシステムの負荷状態が過大であり滞留
時間が伸びたと判断し、当該ノードに対して要求された
データ伝送要求を拒否する。
【0030】請求項3および請求項11に対応する発明
においては、到着必須時刻(Tc)と受付時刻(Ta)が転
送単位から読み取られる。そして、到着必須時刻(Tc)
と受付時刻(Ta)および該転送単位を識別した時刻(T
r)と、記憶されている当該ノードまでの当該転送単位
の移動予想時間(Tt)から、該転送単位のネットワーク
システムへの正規化送出時刻(Tn=Tr-Ta/Tc-Ta-Tt)が
算出される。さらに、正規化送出時刻(Tn)が大きいほ
ど転送単位を識別した時刻(Tr)が到着必須時刻(Tc)
寄りでありネットワークが渋滞していると判断するため
正規化送出時刻(Tn)が予め設定した識別時刻(Tn
s)と比較され大きい場合には、ネットワークシステム
の負荷状態が過大であるために正規化送出時刻が伸びた
と判断し、要求されたデータ伝送要求を拒否する。
【0031】請求項4および請求項12に対応する発明
においては、請求項3および請求項11に対応する発明
と同様にして、正規化送出時刻(Tn)が求められる。そ
して、設定された測定時間(Tm)にわたる正規化送出時
刻(Tn)の分布状態(Pt)が算出されて、分布状態(P
t)と予め設定された分布状態の分布識別パターン(Pt
s)の境界を越える越境面積(Pa)が予め設定された越
境面積識別値(Pas)と比較される。越境面積(Pa)が
大きくなるほど正規化送出時刻(Tn)の大きい転送単位
が多く、正規化送出時刻(Tn)が大きいほど転送単位を
識別した時刻(Tr)が到着必須時刻(Tc)寄りであるた
め、比較の結果、越境面積識別値より越境面積が大きい
場合は、想定したネットワークシステムの負荷状態より
過大であると判断できる。そこで、伝達要求の受付け
拒否する。この結果、瞬間的な渋滞状態よりも恒常的な
ネットワークの負荷状態を考慮した転送単位の送達要求
の制限が可能となる。
【0032】請求項5および請求項13に対応する発明
においては、上記同様にして、正規化送出時刻(Tn)の
分布状態(Pt)が分布識別パターン(Pts )の境界を越
える越境面積(Pa)が求められ、越境面積(Pa)の時間
的変化を示す越境変化率(Pad )が算出される。さら
に、越境変化率(Pad )が予め設定された越境変化率識
別値(Pads )と比較されて、越境変化率(Pad )が大き
い場合はネットワークシステムの負荷変動状態が過大で
あると判断し、送達要求の受け付けを拒否する。この結
果、瞬間的な渋滞状態とともに渋滞状態の進展速度が判
定できることから、これを考慮した送達要求の制限が可
能となる。
【0033】請求項6に対応する発明においては、当該
ノードにおいてデータ伝送要求の受付けが拒否される
と、拒否情報を含むデータ転送単位を当該データ伝送要
求の要求元に提示される。従って、要求元は、データ伝
送要求の受付拒否に伴った必要な対応をとることができ
る。
【0034】請求項7に対応する発明においては、デー
タ伝送要求の受付けが拒否されているときは、既にデー
タ伝送要求を受け付けられてネットワークシステムへの
送出を待機している転送単位に対して予め設定された遅
延時間(Td)の後で、転送単位をネットワークシステム
へ送出する。
【0035】請求項8に対応する発明においては、送出
を待つ転送単位からデータ受取先での到着必須時刻(T
c)を読み取り、記憶手段に記億されているデータ受取
先への移動可能経路の移動予想時間(Tt)と遅延時間
(Td)と現在時刻とを加え、転送単位のデータ受取先へ
の到着が到着必須時刻(Tc)に間に合うかどうか判断す
る。到着必須時刻(Tc)に間に合わないと判断すると
き、当該転送単位を破棄することにより、無意味な転送
単位がネットワーク上から排除され、ネットワークの渋
滞解消につながり、データ転送の高速化に寄与する。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (第1実施例)図1は、本実施例に係るデータ送達装置
を適用したネットワークの構成を示す図である。上記し
た図17に示すネットワークと同様のネットワーク構成
としている。すなわち、データ送達装置Node#1〜#5
と、データ送達装置に接続されたホスト機器PC#1〜PC
#7と、データ送達装置の相互間を接続する通信ケーブ
ルからなる通信路Link#1 〜#N との組み合わせにより
構成されている。
【0037】データ送達装置Node#3は、自ノードに伝
送路を介して接続された他のデータ送達装置からのデー
タが入力する入力ポート制御部11、自ノードに伝送路
を介して接続された他のデータ送達装置等へデータを送
出する出力ポート制御部12、入力ポート制御部11に
入ったデータを出力ポート制御部12の特定の出力ポー
トへ転送する転送部13、転送部13で出力ポートを決
定するのに必要な情報が格納された記憶部14を備えて
いる。データ送達装置Node#3は、さらにホストからの
データ送達要求の受付けを拒否するか否か判断する送達
要求受付判断部15、データ送達要求の受付けを拒否す
るか否か判断するための必要な情報が格納された記憶部
16、ホスト機器からデータ送達要求を受信して判断結
果を通知すると共に受付けられたデータ送達要求のデー
タパケットを出力ポート制御部12に挿入する受付部1
7を備えている。データ送達装置Node#3以外のデータ
送達装置も同様の構成を有している。
【0038】図2は、データ送達装置Node#3の具体的
な機能ブロックを示している。信号受信入力回路21が
別のデータ送達装置からの通信路につながる。図示され
ていないが、複数の信号受信入力回路21が備えられて
いる。信号受信入力回路21から出力される他のデータ
送達装置からのデータパケットを入力バッファ要素22
で受け付けてバッファリングする。入力バッファ要素2
2からの出力をキューイング可能な記憶機能からなる入
力キュー要素23に入れ、入力キュー要素23から出力
したデータパケットを入力ポート要素24を介して転送
要素25に供給している。入力ポート要素24は転送要
素25とのインタフェース処理を行う。信号送信出力回
路26は、別のデータ送達装置への通信路につながって
いる。図示されていないが、複数の信号送信出力回路2
6が備えられている。該データ送達装置により転送処理
するデータパケットを転送先の経路上の次のデータ送達
装置につながる信号出力回路26へ送出するため、出力
ポート要素27で一時的にバッファリングしている。
【0039】記憶要素28が上記記憶部14のメモリ領
域を形成する。記憶要素28は、該データ送達装置から
目標とするデータ送達装置への経路上で該データ送達装
置の一つ先のデー夕送達装置に至る通信路につながる出
力ポート情報を保持する。図4は記憶要素28の具体的
な記憶内容を示している。
【0040】識別要素29が該デー夕送達装置で受信し
たデータパケットの特定エリアからネットワーク監視に
必要な情報及びデータパケットの転送に必要な情報を抜
き出している。具体的には、受信したデータパケットに
含まれている最終受取先を指定した「宛て先情報」と最
終受取先での到着必須時刻(Tc)を指定した「完了時間
情報」と該パケットの送出元を示す「送出元情報」、そ
の他、例えば優先的な処理や該データパケットの転送処
理における動的経路選択の実施を指定した情報等を抜き
出す。
【0041】識別要素29がデータパケットから抜き出
した情報のうち転送に必要な情報、すなわち「宛て先情
報」「送出元情報」が判断要素31へ入力される。判断
要素31は、記憶要素28から読出した出力ポート情報
に基づいて、次に転送すべきデータ送達装置への経路に
対応した出力ポート番号を挿入要素32へ出力する。
【0042】挿入要素32は、判断要素31からの出力
ポート番号を受けて該データパケットの特定エリアに該
出力ポート番号を埋めこみ処理する。上記した転送部1
3のスイッチ機能を実現している転送要素25は、デー
タパケットを通信経路上の次のデータ送達装置へ送達す
るため、挿入要素32から埋め込まれた出力ポート番号
にしたがって入力ポート要素24から次のデータ送達装
置に対応する出力ポート要素27へ該データパケットを
転送制御する。
【0043】記憶要素33は、上記した記憶部16のメ
モリ領域を形成する。記憶要素33に該データ送達装置
から目標とするデータ送達装置へデータパケットを送達
する経路上で送達に必要な移動予想時間(Tt)に関する
送達時間情報等を保持している。図3は、記憶要素33
の具体的な記憶内容を示している。当該データ送達装置
Node#3から他のデータ送達装置までの経路情報、各経
路を使用した場合の移動予想時間(Tt)、ネットワークの
負荷状態を判断するための識別時間(Tps) 等の情報が記
憶されている。
【0044】識別要素29でデータパケットから抜き出
した該データパケットの「宛先情報」はもう一つの識別
要素34へ入力し、同データパケットから抜き出した
「完了時間情報」「送出元情報」は受付判断要素35へ
入力する。識別要素34は、「宛先情報」に基づいて記
憶要素33に保持されている宛て先までの複数経路に対
応した移動予想時間(Tt)からなる送達時間情報を検索
し、かつ抜き出して受付判断要素35へ入力する。受付
判断要素35は、識別要素34からの複数経路に対応し
た「送達時間情報」と識別要索29で抜き出した「完了
時間情報」と「送出元情報」と時計要索36からの「現
在時刻情報」が入力される。この受付判断要素35は、
これら入力情報から該データパケットのデータ受取先へ
の到着の余裕時間(Tp)を算出し、余裕時間(Tp)と該
当する経路の識別時間(Tps) とを比較して送達要求に対
する受付けの可否を判断する。
【0045】なお、時計要素36は、許容される誤差範
囲内ですべてのデータ送達装置間で同期化されている。
当該データ送達装置Node#3との間で直接通信を行うホ
スト機器PC#5とはホストインターフェース回路37を
介して接続されている。ホスト機器PC#5から当該デー
タ送達装置Node#3に出されるデータ送達要求を受付要
素38が受けている。
【0046】受付要素38は、ホストインタフェース回
路37を介して到来するデータ送達要求を判断して受付
判断要素35へ転送し、該データ送達要求に対する受付
判断要素35の判断出力に基づいてホスト機器PC#5ヘ
データ送達要求の受付け許可又は拒否情報を転送単位で
返送する。受付許可した場合は、時計要素36からの時
刻情報をデータパケットの特定エリアに書き込む処理を
行う。
【0047】受付判断要素35からの判断結果に基づい
て受け付けたデータ送達要求に対応したデータパケット
は送信バッファキュー39に格納する。送信バッファキ
ュー39の先頭にあるデータパケットを出力ポート挿入
要素40が当該データパケットの宛先情報に基づいて該
当する出力ポート27に当該データパケットを送出す
る。上記した受付部17を、ホストインターフェース回
路37、受付要素38、送信バッファキュー39で構成
している。
【0048】なお、データ送達装置内の前記各要素や付
帯するその他の本質的でない要素間でのデータ転送処理
に関連するタイミングを制御し必要なタイミング信号の
発生を制御するスケジュール要素41,42を備えてい
る。
【0049】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について図5〜図7を参照して説明する。ここで
は、データ送達装置Node#3でのネットワーク監視、及
びホスト機器PC#5からデータ送達装置Node#3にデー
タ送達要求があった場合の受付け拒否判断について具体
的に説明する。
【0050】データ送達装置Node#3では、常にネット
ワークの負荷状態を把握するためにデータ送達装置を通
過するデータパケットを監視している。今、該データ送
達装置が、データ送達装置Node#4に接続されているホ
スト機器PC#4から発信され、データ送達装置Node#1
に接続されているホスト機器PC#1を最終宛先としたデ
ータパケットを見ているものとする。
【0051】データパケットの送信元において、データ
パケットの特定エリアにホスト機器PC#1に何時までに
到着しなければならないかを示す到着必須時刻(Tc)を登
録する。図6は、該データ送達装置が受信したデータパ
ケットの概略的なデータ構成を示している。データパケ
ットの斜線で示す特定エリアに到着必須時刻(Tc)が登録
されている。
【0052】識別要素29によりデータパケットから
「宛て先情報」、到着必須時刻(Tc)を指定した「完了
時間情報」、「送出元情報」、その他の必要な情報が抜
き出される。識別要素34は「宛先情報」が入力される
と記憶要素33から宛て先(PC#1)までの複数経路
に対応した移動予想時間(Tt)を検索する。該当経路
は(2,1)と(4,1)の2経路あるが、送信元がNo
de#4であるので経路(2,1)についてだけ移動予想
時間(Tt=20)及び対応する識別時間(Tps=5)を記
憶要素33から読出して受付判断要素35へ入力する。
【0053】受付判断要素35では、図7に示すように
到着必須時刻(Tc)から、データパケットの移動予想経路
の移動予想時間(Tt)と現在時刻(Tr)とを減じて、デー
タパケットのデー夕受取先への到着の余裕時間(Tp)を
算出する。この算出した余裕時間(Tp)と上記識別時間
(Tps )とを比較する。
【0054】ここで、ネットワークの負荷が大きい状態
になると、送信元のデータ送達装置Node#4から該デー
タ送達装置Node#3に至るまでの時間が長くなり、図7
に示す受付時刻(Ta)から現在時刻(Tr)までの期間が長く
なるので余裕時間(Tp)が短くなることが予想される。余
裕時間(Tp)がネットワークの負荷状態を現すパラメータ
となる。従って、移動予想経路に応じて適当に定めた識
別時間(Tps) と余裕時間(Tp)とを比較すればネットワー
クの負荷状態を判断できることになる。
【0055】計算により求めた余裕時間(Tp)が識別時間
(Tps) よりも短ければネットワークシステムの負荷状態
が過大であると判断し、また余裕時間(Tp)が識別時間(T
ps)よりも長ければネットワークシステムは非過負荷状
態であると判断する。
【0056】受付判断要素35では上記した演算処理に
より常にネットワークの負荷状態を監視している。該デ
ータ送達装置Node#3の受付要素38がホスト機器PC#
5からデータ送達要求を受信すると、受付判断要素35
にホスト機器PC#5からデータ送達要求があったことを
知らせる。受付判断要素35は、データ送達要求を受信
したときにネットワークシステムの負荷状態を過大であ
ると判断していれば、当該データ送達要求の受付けを拒
否する受付拒否の判断結果を受付要素38に返し、その
判断結果(受付拒否)を受付要素38がホストインター
フェース回路37を介してホスト機器PC#5へ通知す
る。
【0057】一方、受付判断要素35がデータ送達要求
を受信したときにネットワークシステムの負荷状態を非
過負荷状態であると判断していれば、当該データ送達要
求を受け付ける。データ送達要求が受け付けられると、
ホスト機器PC#5から送られてきたデータパケットを送
信バッファキュー39に登録する。
【0058】このように本実施例によれば、データパケ
ットのデータ受取先への到着の余裕時間(Tp)を算出
し、余裕時間(Tp)と該当する経路の識別時間(Tps) と
を比較して、ネットワークシステムの負荷状態が過大と
判断したら、データ送達要求に対する受付けを拒否する
ようにしたので、新たなデータパケットの送出が制限さ
れネットワークの渋滞解消を図ることができる。また、
ネットワークの負荷が制限されることによりデータ転送
の高速化に寄与することができる。
【0059】さらに、受け付けが拒否されたデータ送達
要求が、現在正常に稼動しているネットワークシステム
に対して追加する新たなアプリケーションに対応するも
のとすると、新たなアプリケーションプロセスからのデ
ータ送達要求を拒否したことで渋滞状態を引き起こすこ
とを事前に回避したことになる。従って、新たなアプリ
ケーションを追加する際に往々にして経験するシステム
が不安定状態に陥ることを防止することができ、正常稼
動を維持できるという優れた効果を奏することができ
る。
【0060】(第2実施例)次に、第2実施例について
説明する。本実施例の基本的な構成は上述した第1実施
例と同様である。
【0061】本実施例では、ネットワーク上へ送出する
データパケットに、送信元のデータ送達装置において当
該データパケットのデータ送達要求を受付けた時刻(Ta)
を登録している。図8はデータパケットのデータ構成例
を示している。同図において斜線で示す特定エリアに受
付時刻(Ta)が登録されている。
【0062】記憶要素33は、ネットワークの負荷状態
を判断するための情報として図3に示す情報を予め記憶
しているが、本実施例では余裕時間(Tp)と比較するため
の識別時間(Tps) に代えて後述する滞留時間(Tw)と比較
するための識別時間(Tws) を登録している。受付判断要
素35、滞留時間(Tw)と識別時間(Tws) とを比較するこ
とにより、ネットワークの負荷状態を判断する。
【0063】例えば、該データ送達装置Node#3が、No
de#4のホスト機器PC#4から送信されNode#1のホス
ト機器PC#1を最終宛先とした図8に示すデータパケッ
トを受信しているものとする。
【0064】識別要素29は、該データパケットから
「宛て先情報」、受付時刻(Ta)、「送出元情報」、そ
の他の必要な情報を識別する。識別要素34は、識別要
素29が識別した「送出元情報」に基づいて記憶要素3
3から送信元(Node #4)から当該データ送達装置(No
de#3)までの複数経路に対応した移動予想時間(Tt)
を検索する。該当経路は(4)と(2,1,4)の2経
路あるが、送信先がNode#1であるので経路(4)につ
いてだけ移動予想時間(Tt=10)及び対応する識別時
間(Tws)を記憶要素33から読出して受付判断要素35
へ入力する。
【0065】受付判断要素35では、図9に示すように
受付時刻(Ta)に移動予想時間(Tt)を加えた時刻を、
現在時刻(Tr)から減じて滞留時間(Tw)を求める。この結
果、当該データパケットがネットワークシステム内にお
いて滞留していた時間(Tw)が算出される。
【0066】ここで、滞留時間(Tw)は、上記したよう
に当該データパケットがネットワークシステム内におい
て滞留していた時間を現しているので、滞留時間が必要
以上に長ければネットワークが渋滞していたことを意味
する。従って、各経路ごとに適当な識別時間(Tws) を登
録しておいて、計算で求められた滞留時間(Tw)と対応
する経路の識別時間(Tws) とを比較することによりネッ
トワークの負荷状態を判断することができる。
【0067】受付判断要素35では、受付要素38から
ホスト機器PC#5のデータ送達要求があったことを知ら
されると、そのとき受信しているデータパケットの情報
から判断したネットワークシステムの負荷状態に応じて
当該データ送達要求の受付けを拒否するか否か判断す
る。滞留時間(Tw)が識別時間(Tws) よりも大きければネ
ットワークの負荷が過大であると判断して受付けを拒否
し、また滞留時間(Tw)が識別時間(Tws) よりも小さけれ
ばネットワークの負荷が非過負荷状態であると判断して
受付けを許可する。その後の処理は前述した第1実施例
と同様である。
【0068】このように本実施例によれば、受信したデ
ータパケットのネットワーク上での滞留時間(Tw)を求め
て識別時間(Tws) と比較することによりネットワークの
負荷状態を判断し、ネットワークの負荷が過大なときは
データ送達要求を拒否するようにしたので、前述した第
1実施例と同様の効果を奏することができる。
【0069】(第3実施例)次に、第3実施例について
説明する。本実施例の基本的な構成は上述した第1実施
例と同様である。
【0070】本実施例では、ネットワーク上へ送出する
データパケットに、送信元のデータ送達装置において当
該データパケットのデータ送達要求を受付けた時刻(T
a)、及び最終受取先での到着必須時刻(Tc)を登録して
いる。図10はデータパケットのデータ構成例を示して
いる。同図において斜線で示す特定エリアに受付時刻(T
a)、到着必須時刻(Tc)がそれぞれ登録されている。
【0071】記憶要素33は、ネットワークの負荷状態
を判断するための情報として図3に示す情報を予め記憶
しているが、本実施例では余裕時間(Tp)と比較するため
の識別時間(Tps) に代えて後述する正規化送出時刻(Tn)
と比較するための識別時間(Tns) を登録している。受付
判断要素35、正規化送出時刻(Tn)と識別時間(Tn
s)とを比較することにより、ネットワークの負荷状態
を判断する。
【0072】例えば、該データ送達装置Node#3
が、Node#4のホスト機器PC#4から送信されNode#1
のホスト機器PC#1を最終宛先とした図10に示すデー
タパケットを受信しているものとする。
【0073】識別要素29は、該データパケットから
「宛て先情報」、受付時刻(Ta)、到着必須時刻(Tc)、
「送出元情報」、その他の必要な情報を識別する。識別
要素34は、識別要素29が識別した「送出元情報」に
基づいて記憶要素33より送出元(Node #4)から当該
データ送達装置(Node#3)までの複数経路に対応した
移動予想時間(Tt)を検索する。該当経路は(4)と
(2,1,4)の2経路あるが、送信先がNode#1であ
るので経路(4)についてだけ移動予想時間(Tt=1
0)及び対応する識別時間(Tns)を記憶要素33から読
出して受付判断要素35へ入力する。
【0074】受付判断要素35は、図9に示すように到
着必須時刻(Tc)と受付時刻(Ta)および該データパケ
ットを識別した時刻(Tr)と、当該データ送達装置まで
の当該データパケットの移動予想時間(Tt)とから、下
式に基づいて該データパケットのネットワークシステム
への正規化送出時刻(Tn)を算出する。
【0075】Tn=(Tr −T)a /(Tc 一Ta−Tt) 正規化送出時刻(Tn)と予め設定した識別時刻(Tns )
とを比較してネットワークシステムの負荷状態を判断す
る。図11に示すように、正規化送出時刻(Tn)が大き
いほど識別時刻(Tr)が到着必須時刻(Tc)寄りとなり、ネ
ットワークが渋滞していることを示す。従って、正規化
送出時刻(Tn)が識別時刻(Tns)よりも大きければネッ
トワークの負荷が過大であるために正規化送出時刻が伸
びたと判断して、要求されたデータ送達の要求を拒否す
る。
【0076】このような本実施例によれば、ネットワー
クの負荷状態を示す正規化送出時刻Tnを算出して識別時
刻(Tns)と比較することによりネットワークの負荷状態
を判断し、負荷が過大であると判断したときにはホスト
機器からのデータ送達要求を拒否するようにしたので、
前述した第1実施例と同様の効果を奏することができ
る。
【0077】(第4実施例)次に、第4実施例について
説明する。本実施例の基本的な構成は上述した第3実施
例と同様である。すなわち、ネットワーク上に送出され
るデータパケットは、図10に示すように当該データパ
ケットのデータ送達要求の受付時刻(Ta)及び最終宛先の
データ送達装置への到着必須時刻(Tc)がそれぞれ登録さ
れている。また、ネットワークを監視するための情報が
記憶される記憶要素33には図3に示す情報を記憶して
おり、識別時間(Tps) に代えて識別時間(Tns) を登録し
ている。
【0078】受付判断要素35は、第3実施例と同様に
正規化送出時刻Tnを算出する機能を備える。さらに、あ
る測定時間(Tm)にわたる正規化送出時刻(Tn)の分布状態
(Pt)を求め、正規化送出時刻(Tn)の分布(Pt)のうち分布
識別パターン(Pts)の境界を越える越境面積(Pa)を求
める機能を備える。受付判断要素35は、越境面積(P
a)と予め投定された越境面積識別値(Pas )とを比較
してネットワークの負荷状態を判断する。
【0079】図12は、本実施例の概念を表した図であ
る。ネットワークに渋滞が発生しておらず標準的な負荷
状態のときに、任意の測定時間(Tm)の間にチェックした
複数データパケットに基づいた正規化送出時刻(Tn)の分
布状態が分布識別パターン(Pts) であるとする。分布識
別パターン(Pts) に含まれなくなる正規化送出時刻の限
界点を境界値として設定する。
【0080】一方、実際にある期間(Tm)にわたり複数デ
ータパケットに基づく正規化送出時刻(Tn)から作成した
分布状態がPtであるとすれば、図12中に斜線で示す
ように境界値より右側(右にいくほど正規化送出時刻(T
n)が大きくなる)に存在する分布状態(Pt)の越境面積(P
a)が大きくなるほど正規化送出時刻(Tn)の大きいデータ
パケットが多かったことを意味する。正規化送出時刻(T
n)は第3実施例で詳述したようにネットワークの負荷状
態を示すパラメータとなるので、越境面積(Pa)を事前に
定めた越境面積識別値(Pas) と比較することにより、瞬
間的な渋滞状態よりも恒常的なネットワークの負荷状態
を判断できることになる。
【0081】本実施例では、図13に示すようにネット
ワークの標準時等に測定しておいた分布識別パターン(P
ts) に基づいて同図に示すような境界ラインを定義する
関数を受付判断要素35に持たせておく。受付判断要素
35において現在時点から所定時間前までの期間を測定
期間(Tm)として時々刻々と変化する正規化送出時刻(Tn)
の分布状態(Pt)を求め、予め記憶している境界ラインを
定義する関数を使って越境面積(Pa)を求める。図13
は、正規化送出時刻(Tn)の分布(Pt)が境界ラインの内側
にあり越境面積(Pa)が生じていない場合を示している。
図14は、正規化送出時刻(Tn)の分布(Pt)の一部が境界
ラインの外側にあり越境面積(Pa)が生じている場合を示
している。
【0082】受付判断要素35は、越境面積(Pa)と事前
に定めた越境面積識別値(Pas) とを比較した結果、越境
面積(Pa)が越境面積識別値(Pas) より大きい場合は、想
定したネットワークシステムの負荷状態より過大である
と判断する。このような判断結果を得ているときに、受
付要素38からデータ送達要求のあったことが知らされ
たならば、そのデータ送達要求の受け付けを拒否する。
【0083】このような本実施例によれば、正規化送出
特刻(Tn)の設定された測定時間(Tm)にわたる分布状
態(Pt)を算出し、分布伏態(Pt)と予め設定された分
布状態の分布識別パターン(Pts )の境界を越える越境
面積(Pa)が予め投定された越境面積識別値(Pas )と
比較してネットワークの負荷状態を判断するようにした
ので、上記第3実施例と同様の効果を得ることができ、
さらに瞬間的な渋滞状態よりも恒常的なネットワークの
負荷状態を考慮したデータパケットの送達要求の制限が
可能となる。
【0084】なお、上記第4実施例において、越境面積
(Pa)の時間的変化を示す越境変化率(Pad )を算出
し、その越境変化率(Pad )を予め設定された越境変化
率識別値(Pads)と比較し、越境変化率(Pad )の方が大
きい場合はネットワークシステムの負荷変動状態が過大
であると判断して、データ送達要求の受け付けを拒否す
るようにしても良い。
【0085】このようにしてネットワークの負荷状態を
監視することにより、瞬間的な渋滞状態とともに渋滞状
態の進展速度が判定できることから、これを考慮した送
達要求の制限が可能となる。
【0086】なお、上記各実施例において、当該データ
送達要求を拒否したときは、その拒否情報を含むデータ
転送単位を当該データ送達の要求元に提示するようにす
る。これにより、要求元はデータ送達要求の受付拒否に
伴った必要な対応をとることができる。
【0087】(第5実施例)次に、第5実施例について
説明する。本実施例は、上述した第1〜第4実施例に以
下のような機能を付加したものである。図15は、デー
タ送達装置Node#3において、ホスト機器PC#5からの
データ送達要求の受付可否判断すると共に、既にデータ
送達要求が受け付けられたデータパケットが送信バッフ
ァキュー39でネットワークシステムヘの送出を待機し
ている状態を示している。
【0088】本実施例は、受付判断要素35によりデー
タ送達要求の受け付けが拒否されたとき、既にデータ送
達要求を受け付けられて当該データ送達装置の送信バッ
ファキュー39でネットワークシステムヘの送出を待機
しているデータパケットがあれば、そのようなデータパ
ケットであっても直ぐに出力ポート27からネットワー
クシステムヘ送出せずに、予め設定された遅延時間(T
d)が経過してから当該データパケットをネットワーク
システムヘ送出する。
【0089】このような本実施例によれば、受付判断要
素35でネットワークの負荷が過大であると判断したと
きには、データ送達要求を拒否するのみならず既にデー
タ送達要求を受け付けられて送出を待機しているデータ
パケットであっても所定時間経過するまでネットワーク
上に送出しないようにしたので、渋滞しているネットワ
ークにデータパケットが送出されるのを防止することが
できる。
【0090】(第6実施例)次に、第6実施例について
説明する。本実施例は、上述した第1〜第5実施例に以
下のような機能を付加したものである。図2に示すデー
タ送達装置Node#3において送信キューバッファ39と
出力ポート挿入要素40との間に点線で示すホスト送信
識別要素50を配置する。
【0091】図16は、ホスト送信識別要素50の動作
内容示すフローチャートである。受付判断要素35でデ
ータ送達要求に対する受付拒否が発生すると、送信バッ
ファキュー39にデータパケットが待機しているか否か
判断する。待機中のデータパケットがあれば、そのデー
タパケットの特定エリアから到着必須時刻(Tc)と送信
先情報を抜き出すと共に、記憶要素31から送信先まで
の移動予想時間を検索し、さらに時計要素36からの現
在時刻を読み込む。そして、当該データパケットが送信
先に到着するのに要する時間を算出し、到着必須時刻
(Tc)との比較を実行する。その比較の結果、送信先に
到着するのに要する時間が到着必須時刻(Tc)よりも大
きければ、そのまま送出しても到着必須時刻(Tc)まで
に到着しないのは明らかであるので、ネットワーク上に
送出すること無く当該データパケットの廃棄処理を行
う。そして、当該データパケットを送出せずに廃棄した
ことを示す廃棄情報を要求もとのホスト機器PC#5へ通
知する。
【0092】また、送信先に到着するのに要する時間が
到着必須時刻(Tc)よりも小さければ、遅延時間の経過
後に出力ポート挿入要素67へ送出してネットワークに
送出する。
【0093】このように本実施例によれば、送出を待つ
データパケットからデータ受取先での到着必須時刻(T
c)を読み取り、データ受取先への移動可能経路の移動
予想時間(Tt)と遅延時間(Td)と現在時刻とから、デ
ータパケットのデータ受取先への到者が到着必須時刻
(Tc)に問に合わないと判断するときは、当該データパ
ケットを破棄することにより、無意味なデータパケット
がネットワーク上から排除され、ネットワークの渋滞解
消を促進でき、データ転送の高速化に寄与する。
【0094】なお、ATMホスト等ではホスト機器にお
いてデータパケットの待機列ができるので、前述した第
6実施例をホスト機器に適用しても良い。また、送達さ
れるデータパケットの種類や構成について特に限定され
るものではな〈、広く一般的に適用することが可能とな
る。さらに、本方式のネットワーク構成はスター型の構
成をなすネットワークシステムに対して実施例をあげた
が、同じくスター型の構成をとるATMネットワークに
対しても実施例から分かるように転送要素をATMスイ
ッチ構成に置き換えることで、ATM方式のデータ送達
装置に本方式の機能を付加することが容易に可能であ
る。さらに、本発明は、特にスター型構成のネットワー
クシステムに限定される物ではなく直線状にデータ送達
装置が配列されたものや、リング状にデータ送達装置が
配置された物にたいしても広く一般的に適用することが
用意に可能となる。本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変
形実施可能である。
【0095】
【発明の効果】本発明によると、ネットワークシステム
の負荷状態が過大と判断された状況では、新たなデータ
パケットの送出が制限されるのでネットワークの渋滞解
消につながる。また、ネットワークの負荷が制限される
ことによりデータ転送の高速化に寄与する。さらにま
た、受け付けが拒否されたデータ送達要求が、現在正常
に稼動しているネットワークシステムに対して追加する
新たなアプリケーションに対応するものとすると、拒否
されたことで渋滞状態を引き起こすことが回避され、従
って、新たなアプリケーションを追加する際に往々にし
て経験するシステムが不安定状態に陥ることを避け、正
常稼動を維持できる効果もある。
【0096】さらに、判定方法として瞬間的な渋滞状態
とともに恒常的なネットワークの負荷状態や渋滞状態の
進展速度が判定できることから、これを考慮した送達要
求の制限が可能となる。また無意味のデータパケットを
破棄することができ、無意味なデータパケットがネット
ワーク上から排除されることで、ネットワークの渋滞解
消につながり、データ転送の高速化に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るネットワークシステムのネッ
トワーク構成図である。
【図2】第1実施例に備えたデータ送達装置の構成図で
ある。
【図3】図2に示すデータ送達装置での記憶要素の記憶
内容を示す図である。
【図4】図2に示すデータ送達装置での他の記憶要素の
記憶内容を示す図である。
【図5】第1実施例におけるデータパケット転送経路を
示す図である。
【図6】第1実施例でネットワーク上を転送するデータ
パケットの構成例である。
【図7】第1実施例でのネットワークの負荷状態を判断
するための概念図である。
【図8】第2実施例でネットワーク上を転送するデータ
パケットの構成例である。
【図9】第2実施例でのネットワークの負荷状態を判断
するための概念図である。
【図10】第3実施例でネットワーク上を転送するデー
タパケットの構成例である。
【図11】第3実施例でのネットワークの負荷状態を判
断するための概念図である。
【図12】第4実施例でのネットワークの負荷状態を判
断するための概念図である。
【図13】第4実施例でのネットワークの負荷状態の判
断図であり、非過負荷状態の分布と境界ラインとの関係
を示す図である。
【図14】第4実施例でのネットワークの負荷状態の判
断図であり、過負荷状態の分布と境界ラインとの関係を
示す図である。
【図15】第5実施例の概念図である。
【図16】第6実施例の動作内容を示すフローチャート
である。
【図17】スター型のネットワーク構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
Node#1〜Node#5…データ送達装置、PC#1〜PC#7
…ホスト機器、Link#1 〜#N …通信路、11…入力ポ
ート制御部、12…出力ポート制御部、13…転送部、
14,16…記憶部、15…送達要求受付判断部、17
…受付部、29,34…識別要素、35…受付判断要
素、39…送信キューバッファ、50…ホスト送信識別
要素。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/56

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノードが相互にデータ伝送可能に
    接続されたネットワーク上に、必要に応じた長さのデー
    タを含む転送単位を、前記ノードから送出して転送させ
    るデータ伝送方法において、 前記ノードからみた前記ネットワーク上での前記転送単
    位の移動可能経路の移動予想時間(Tt)を記憶し、前記
    ノードを通る前記転送単位から当該転送単位内に登録さ
    れているデータ受取先での到着必須時刻(Tc)を読み取
    り、該ノードからデータ受取先のノードまでの移動予想
    経路の移動予想時間(Tt)に現在時刻を加えた値と前記
    到着必須時刻(Tc)とから該転送単位の到着余裕時間
    (Tp)を算出し、前記到着余裕時間(Tp)と予め設定さ
    れた識別時間(Tps)とを比較してネットワークシステム
    の負荷状態を判断し、ネットワークシステムの負荷状態
    が過大であると判断するときは当該ノードに対して要求
    されたデータ伝送要求を受付けることを拒否するように
    したことを特徴とするネットワークシステムのデータ伝
    送方法。
  2. 【請求項2】 複数のノードが相互にデータ伝送可能に
    接続されたネットワーク上に、必要に応じた長さのデー
    タを含む転送単位を、前記ノードから送出して転送させ
    るデータ伝送方法において、 前記ノードからみた前記ネットワーク上での前記転送単
    位の移動可能経路の移動予想時間(Tt)を記憶し、前記
    ノードを通る前記転送単位から当該転送単位内に登録さ
    れている送信元のノードがデータ伝送要求を受付けた受
    付時刻(Ta)を読み取り、送信元ノードから該ノードま
    での該転送単位の移動予想時間(Tt)に前記受付時刻
    (Ta)を加えた値と現在時刻とから当該転送単位がネッ
    トワークシステム内において滞留していた滞留時間(T
    w)を算出し、その滞留時間(Tw)と予め設定された識
    別時間(Tws)とを比較してネットワークシステムの負荷
    状態を判断し、ネットワークシステムの負荷状態が過大
    であると判断するときは当該ノードに対して要求された
    データ伝送要求を受付けることを拒否するようにしたこ
    とを特徴とするネットワークシステムのデータ伝送方
    法。
  3. 【請求項3】 複数のノードが相互にデータ伝送可能に
    接続されたネットワーク上に、必要に応じた長さのデー
    タを含む転送単位を、前記ノードから送出して転送させ
    るデータ伝送方法において、 前記ノードからみた前記ネットワーク上での前記転送単
    位の移動可能経路の移動予想時間(Tt)を記憶し、前記
    ノードを通る前記転送単位から当該転送単位内に登録さ
    れているデータ受取先での到着必須時刻(Tc)及び送信
    元のノードがデータ伝送要求を受付けた受付時刻(Ta)
    を読み取り、該転送単位の到着必須時刻(Tc)、受付時
    刻(Ta)、該転送単位を識別した時刻(Tr)及び該ノー
    ドまでの該転送単位の移動予想時間(Tt)から、該転送
    単位のネットワークシステムへの正規化送出時刻(Tn)
    を下式により算出し、 Tn=(Tr−Ta)/(Tc−a−Tt)前記正規化送出時刻(Tn)が大きいほど前記転送単位を
    識別した時刻(Tr)が前記到着必須時刻(Tc)寄りであ
    り前記ネットワークが渋滞していると判断するために
    記正規化送出時刻(Tn)と予め設定した識別時刻(Tn
    s)とを比較してネットワークシステムの負荷状態を判
    断し、ネットワークシステムの負荷状態が過大であると
    判断するときは当該ノードに対して要求されたデータ伝
    送要求を受付けることを拒否するようにしたことを特徴
    とするネットワークシステムのデータ伝送方法。
  4. 【請求項4】 複数のノードが相互にデータ伝送可能に
    接続されたネットワーク上に、必要に応じた長さのデー
    タを含む転送単位を、前記ノードから送出して転送させ
    るデータ伝送方法において、 前記ノードからみた前記ネットワーク上での前記転送単
    位の移動可能経路の移動予想時間(Tt)を記憶し、前記
    ノードを通る前記転送単位から当該転送単位内に登録さ
    れているデータ受取先での到着必須時刻(Tc)及び送信
    元のノードがデータ伝送要求を受付けた受付時刻(Ta)
    を読み取り、該転送単位の到着必須時刻(Tc)、受付時
    刻(Ta)、該転送単位を識別した時刻(Tr)及び該ノー
    ドまでの該転送単位の移動予想時間(Tt)から、該転送
    単位のネットワークシステムへの正規化送出時刻(Tn)
    を下式により算出し、 Tn=(Tr−Ta)/(Tc−a−Tt) 測定時間(Tm)の間に該ノードを通る転送単位の正規化
    送出時刻(Tn)の分布状態(Pt)を求め、この分布状態
    (Pt)が予め設定された分布識別パターン(Pts)の境
    界を越える越境面積(Pa)を求め、前記越境面積(Pa)
    が大きくなるほど前記正規化送出時刻(Tn)の大きい転
    送単位が多く前記正規化送出時刻(Tn)が大きいほど前
    記転送単位を識別した時刻(Tr)が前記到着必須時刻
    (Tc)寄りであり前記ネットワークが渋滞していると判
    断するために前記越境面積(Pa)と予め設定された越境
    面積識別値(Pas)とを比較してネットワークシステム
    の負荷状態を判断し、ネットワークシステムの負荷状態
    が過大であると判断するときは当該ノードに対して要求
    されたデータ伝送要求を受付けることを拒否するように
    したことを特徴とするネットワークシステムのデータ伝
    送方法。
  5. 【請求項5】 複数のノードが相互にデータ伝送可能に
    接続されたネットワーク上に、必要に応じた長さのデー
    タを含む転送単位を、前記ノードから送出して転送させ
    るデータ伝送方法において、 前記ノードからみた前記ネットワーク上での前記転送単
    位の移動可能経路の移動予想時間(Tt)を記憶し、前記
    ノードを通る前記転送単位から当該転送単位内に登録さ
    れているデータ受取先での到着必須時刻(Tc)及び送信
    元のノードがデータ伝送要求を受付けた受付時刻(Ta)
    を読み取り、該転送単位の到着必須時刻(Tc)、受付時
    刻(Ta)、該転送単位を識別した時刻(Tr)及び該ノー
    ドまでの該転送単位の移動予想時間(Tt)から、該転送
    単位のネットワークシステムへの正規化送出時刻(Tn)
    を下式により算出し、 Tn=(Tr−Ta)/(Tc−a−Tt) 測定時間(Tm)の間に該ノードを通った転送単位の正規
    化送出時刻(Tn)の分布状態(Pt)を求め、この分布状
    態(Pt)が予め設定された分布識別パターン(Pts)の
    境界を越える越境面積(Pa)を求め、この越境面積(P
    a)の測定時間(Tm)ごとの時間的変化を示す越境変化
    率(Pad)を算出し、前記越境面積(Pa)が大きくなる
    ほど前記正規化送出時刻(Tn)の大きい転送単位が多く
    前記正規化送出時刻(Tn)が大きいほど前記転送単位を
    識別した時刻(Tr)が前記到着必須時刻(Tc)寄りであ
    り前記越境変化率(Pad)から前記ネットワークの渋滞
    の進展速度を判断するために前記越境変化率(Pad)と
    予め設定された越境変化率識別値(Pads)とを比較して
    ネットワークシステムの負荷状態を判断し、ネットワー
    クシステムの負荷状態が過大であると判断するときは当
    該ノードに対して要求されたデータ伝送要求を受付ける
    ことを拒否するようにしたことを特徴とするネットワー
    クシステムのデータ伝送方法。
  6. 【請求項6】 前記データ伝送要求の受付けを拒否する
    とき、当該データ伝送要求の拒否情報を含む転送単位を
    当該データ伝送要求の要求元に提示することを特徴とす
    る請求項1〜請求項5のいずれかに記載のネットワーク
    システムのデータ伝送方法。
  7. 【請求項7】 データ伝送要求の受付けを拒否している
    とき、当該ノードで既にデータ伝送要求を受け付けられ
    てネットワーク上への送出を待機している転送単位があ
    れば、その転送単位を予め設定された遅延時間(Td)の
    後にネットワーク上ヘ送出することを特徴とする請求項
    1〜請求項6のいずれかに記載のネットワークシステム
    のデータ伝送方法。
  8. 【請求項8】 当該ノードで既にデータ伝送要求を受け
    付けられてネットワーク上への送出を待機している転送
    単位から到着必須時刻(Tc)を読み取り、データ伝送要
    求に対して受付けを拒否しているときは、転送待機中の
    転送単位についてデータ受取先への移動可能経路の移動
    予想時間(Tt)と遅延時間(Td)と現在時刻とを加えた
    値と到着必須時刻(Tc)とを比較し、転送待機中の転送
    単位がデータ受取先へ前記到着必須時刻(Tc)までに到
    着しないと判断したときは当該待機中の転送単位を破棄
    し、少なくとも当該転送単位の破棄情報を含むデータの
    転送単位を当該転送単位の要求元に確認提示することを
    特徴とする請求項1〜請求項5、請求項7のいずれかに
    記載のネットワークシステムのデータ伝送方法。
  9. 【請求項9】 必要に応じた長さのデータを含む転送単
    位を転送させるネットワークシステムのデータ伝送装置
    において、 前記ネットワークシステム上での前記転送単位の移動可
    能経路に対応させて移動予想時間(Tt)を記憶した記憶
    手段と、 前記転送単位から該転送単位内に登録された宛先情報及
    びデータ受取先での到着必須時刻(Tc)を読み取る識別
    手段と、 前記識別手段が転送単位から読み取った宛先情報に基づ
    いて前記記憶手段から該転送単位の移動予想経路の移動
    予想時間(Tt)を検索する手段と、 検索した前記転送単位の移動予想時間(Tt)に現在時刻
    を加えた値と前記到着必須時刻(Tc)とから転送単位の
    余裕時間(Tp)を算出する手段と、 前記余裕時間(Tp)と予め設定された識別時間(Tps )
    とを比較してネットワークシステムの負荷状態を判断す
    るネットワーク負荷監視手段と、 前記ネットワーク負荷監視手段がネットワークシステム
    の負荷状態を過大であると判断するとき、データ伝送要
    求の受付けを拒否する受付拒否手段とを具備したことを
    特徴とするネットワークシステムのデータ伝送装置。
  10. 【請求項10】 必要に応じた長さのデータを含む転送
    単位を転送させるネットワークシステムのデータ伝送装
    置において、 前記ネットワークシステム上での前記転送単位の移動可
    能経路に対応させて移動予想時間(Tt)を記憶した記憶
    手段と、 前記転送単位から該転送単位内に登録された送信元情報
    及び送信元のノードがデータ伝送要求を受付けた受付時
    刻(Ta)を読み取る識別手段と、 前記識別手段で読み取った送信元情報に基づいて前記記
    憶手段から送信元ノードからの移動予想時間(Tt)を検
    索する手段と、 検索した移動予想時間(Tt)に前記受付時刻(Ta)を加
    えた値と現在時刻から当該転送単位がネットワークシス
    テム内において滞留していた滞留時間(Tw)を算出する
    手段と、 前記滞留時間(Tw)と予め設定された識別時間(Tws)と
    を比較してネットワークシステムの負荷状態を判断する
    ネットワーク負荷監視手段と、 前記ネットワーク負荷監視手段がネットワークシステム
    の負荷状態を過大であると判断するとき、データ伝送要
    求の受付けを拒否する受付拒否手段とを具備したことを
    特徴とするネットワークシステムのデータ伝送装置。
  11. 【請求項11】 必要に応じた長さのデータを含む転送
    単位を転送させるネットワークシステムのデータ伝送装
    置において、 ネットワークシステム上での前記転送単位の移動可能経
    路に対応させて移動予想時間(Tt)を記憶した記憶手段
    と、 前記転送単位から該転送単位内に登録された送信元情
    報、送信元のノードがデータ伝送要求を受付けた受付時
    刻(Ta)及びデータ受取先での到着必須時刻(Tc)を読
    み取る識別手段と、 前記識別手段で読み取った送信元情報に基づいて前記記
    憶手段から送信元ノードからの移動予想時間(Tt)を検
    索する手段と、 該転送単位の到着必須時刻(Tc)、受付時刻(Ta)、該
    転送単位を識別した時刻(Tr)及び該ノードまでの該転
    送単位の移動予想時間(Tt)から、該転送単位のネット
    ワークシステムへの正規化送出時刻(Tn)を下式により
    算出する正規化手段と、 Tn=(Tr−Ta)/(Tc−a−Tt)前記正規化送出時刻(Tn)が大きいほど前記転送単位を
    識別した時刻(Tr)が前記到着必須時刻(Tc)寄りであ
    り前記ネットワークが渋滞していると判断するために
    記正規化手段で算出した正規化送出時刻(Tn)と予め設
    定した識別時刻(Tns)とを比較してネットワークシス
    テムの負荷状態を判断するネットワーク負荷監視手段
    と、 前記ネットワーク負荷監視手段がネットワークシステム
    の負荷状態を過大であると判断するとき、データ伝送要
    求の受付けを拒否する受付拒否手段とを具備したことを
    特徴とするネットワークシステムのデータ伝送装置。
  12. 【請求項12】 前記ネットワーク負荷監視手段は、設
    定された測定時間(Tm)にわたる転送単位の正規化送出
    時刻(Tn)の分布状態(Pt)を検出し、その検出した分
    布状態(Pt)が予め設定された分布状態の分布識別パタ
    ーン(Pts)の境界を越える越境面積(Pa)を求め、前
    記越境面積(Pa)が大きくなるほど前記正規化送出時刻
    (Tn)の大きい転送単位が多く前記正規化送出時刻(T
    n)が大きいほど前記転送単位を識別した時刻(Tr)が
    前記到着必須時刻(Tc)寄りであり前記ネットワークが
    渋滞していると判断するために前記越境面積(Pa)と予
    め設定された越境面積識別値(Pas)とを比較すること
    でネットワークシステムの負荷状態を判断することを特
    徴とする請求項11記載のネットワークシステムのデー
    タ伝送装置。
  13. 【請求項13】 前記ネットワーク負荷監視手段は、前
    記測定時間(Tm)ごとの越境面積(Pa)の時間的変化を
    示す越境変化率(Pad)を算出し、前記越境変化率(Pa
    d)から前記ネットワークの渋滞の進展速度を判断する
    ために前記越境変化率(Pad)と予め設定された越境変
    化率識別値(Pads)とを比較することでネットワークシ
    ステムの負荷変動状態を判断し、 前記受付拒否手段は、ネットワークシステムの負荷変動
    が過大であるとき、要求されたデータ伝送要求の受付け
    を拒否することを特徴とする請求項12記載のネットワ
    ークシステムのデータ伝送装置。
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