JP3432769B2 - 帯域制御装置 - Google Patents

帯域制御装置

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JP3432769B2
JP3432769B2 JP14392799A JP14392799A JP3432769B2 JP 3432769 B2 JP3432769 B2 JP 3432769B2 JP 14392799 A JP14392799 A JP 14392799A JP 14392799 A JP14392799 A JP 14392799A JP 3432769 B2 JP3432769 B2 JP 3432769B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパケット伝送に於い
て伝送帯域を制御するための帯域制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、帯域制御装置は特開平10−10
7802号などに示されているように、非同期転送モー
ド(以下ATMと記す)に用いられている。図7に、従
来の帯域制御装置の構成を示す。61はファーストイン
ファーストアウト型のバッファ、62はバッファ61の
読み出し信号を発生する読み出し制御回路である。
【0003】ATMの場合、セル長が一定(53バイ
ト)のため、送信セルの平均ビットレートを制御するの
はその読み出し間隔を操作してやるだけでよい。例えば
10ms毎に読み出しを行えば、 53×8bit/10ms=42.4kbit/s というわけであるからxbit/sで送信したければ 53×8bit/xbit/s 毎に読み出せばいいことになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の帯域制御装置ではATMセル、すなわち一定長のパ
ケットしか扱えず、可変長のパケットが扱えないという
問題を有していた。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、可変長パケットでも帯域を制御できる帯域制御装置
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明は、過去に送信したパケットデータの平均値を
求める手段を設け、その平均値が予め定められたビット
レートに近くなるようにバッファからの読み出しを制御
するように構成する。これにより、可変長パケットでも
帯域を制御できる優れた帯域制御装置を提供できる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、受信したパケットを蓄積するファーストインファー
ストアウト型のバッファと、過去に送信したパケットデ
ータのビットレートを求め、予め定められたビットレー
トに近くなるようにッファからの読み出しを制御する
とともに、算出された平均ビットレートが予め定められ
た第1の基準ビットレート以下を示し、かつバッファ内
にパケットデータが存在する場合にパケットデータの読
み出しを開始し、算出された平均ビットレートが予め定
められた第1の基準ビットレートより大きい値として設
定されている第2の基準ビットレート以上となった場合
には次のパケットデータを読み出さない制御を行う読出
し制御回路とを備えた帯域制限装置において、読出し制
御回路は、算出された平均ビットレートが第1の基準ビ
ットレートより小さい値として設定されている第3の基
準ビットレート以下を示した場合、その直後の1回のみ
第2の基準ビットレートの値を設定値より少なくとも大
きい値に一時的に可変することを特徴とする。これによ
り、様々な長さのパケットを受信しても読み出し制御に
よって送信パケットデータのビットレートが定められた
値に近くなるように動作させることができる。
【0008】
【0009】
【0010】また、請求項1に記載の本発明は、送信す
べきパケットがバッファ内に十分ある場合は平均ビット
レートが第1の基準ビットレート以上で第2の基準ビッ
トレート以下の間で推移させることができるようにな
る。
【0011】また、請求項1記載の本発明は、読出し制
御回路によって算出された平均ビットレートが第1の基
準ビットレートより小さい値として設定されている第3
の基準ビットレート以下を示した場合、その直後の1回
のみ第2の基準ビットレートの値を設定値より少なくと
も大きい値に一時的に可変するように構成としているこ
とから、それまで送信パケットが少なかった場合に一時
的に大量のデータ送信を許すことができるようになる。
【0012】また、請求項に記載のように、本発明に
おける読み出し制御回路は、所定時間範囲中における送
信パケットのデータビット数を計数する手段と、信し
たパケットデータのビット数を順次格納する手段と、
納されている最近のn回のパケットデータのビット数か
ら平均ビットレートを算出する手段とを備えた構成とす
れば、有限時間内の平均ビットレートを制御できるよう
になる。
【0013】以下、本発明の実施の形態について説明す
る。
【0014】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1の構成を示すブロック図である。パケットは、パケ
ット書き込み回路11で受信される。このパケットは、
ファーストインファーストアウトメモリ(以下FIFO
と略す)12に書き込まれる。このFIFO12は、パ
ケット用の入出力端子Pin,Poutと、デリミタ用の入出
力端子Din,Doutの2bit 幅を有している。
【0015】パケット読み出し回路13は、FIFO1
2のパケットを所定時期に読み出す。読み出し制御回路
14には、パケット読み出し回路13の読み出しを制御
するもので、読み出し信号の数を数えるカウンタ15
と、動作開始からの時間を計数するタイマ16を備え
る。
【0016】上記構成において、パケット書き込み回路
11は、パケットが受信されると、直ちにその内容がF
IFO12のPin入力に書き込む。同時に、デリミタ入
力Dinには「0」が書き込む。また、FIFO12にパ
ケットの最終ビットが書き込まれるときには同時にデリ
ミタ入力Dinに「1」を書き込む。
【0017】一方、FIFO12の読み出し側では、読
み出し制御回路14においてカウンタ15が動作開始か
ら今までの読み出し信号の数、すなわち送信したビット
数を計数する。また、読み出し制御回路14は、送信し
たビット数をタイマ16の値で除することによって今ま
での平均ビットレートを求める。読み出し制御回路14
は、求められた今の平均ビットレートの値と予め定めら
れた基準ビットレートBR1の値を一定時間dt毎に比
較し、平均ビットレートが基準ビットレートBR1を下
回った場合にパケット読み出し可と判定し、パケット読
み出し回路13に対し読み出し許可信号ENを出力す
る。
【0018】パケット読み出し回路13は、読み出し許
可信号ENが入力されるとFIFO12が空でないこと
を確認し、読み出しを開始する。読み出しを続けデリミ
タ出力Dout から「1」が読み出された時点で一つのパ
ケットの読み出しが完了し、一旦読み出しを終了する。
以降、再び読み出し許可信号ENが入力されればこの動
作を繰り返す。また、読み出し許可信号ENが入力され
てもFIFO12が空であれば読み出しは行わない。
【0019】ここで具体例として、パケットデータの読
み出し速度を10Mbit/s、パケットの最大長を1518
バイトとする。すると最大長のパケットでも送信にかか
る時間は 1518×8bit/10Mbit/s≒1.2ms である。
【0020】図2は、上記構成の動作を示すタイミング
チャートである。具体例として、dt=10ms、基準ビ
ットレートBR1=10kbit/sとし、動作開始から今ま
での時間を10s、動作開始から今までに送信したビッ
ト数を110kbit とする。図2に示すようにこのとき
の平均ビットレートは11kbit/sとなり、平均ビットレ
ート基準ビットレートBR1を越えているので読み出し
許可信号ENは出力されない。次の判定タイミング、す
なわち10.01s においては平均ビットレートは 〔110k/10.01〕bit/s(≒10.989kbit/
s) であり、まだ読み出し許可信号ENは出力されない。
【0021】その後、11.01sになると平均ビット
レートは 〔110k/11.01〕bit/s(≒9.99kbit/s) となるので読み出し許可信号ENが出力される。そこで
1000バイトのパケットが送信されると11.02s
には送信した合計ビット数が 110kbit+8kbit=118kbit であるので平均が約10.7kbit/sとなり基準ビットレ
ートBR1を越えるので読み出し許可信号ENは出力さ
れない。
【0022】このように、実施の形態1では、読み出し
制御回路14に、動作開始から今までの時間と動作開始
から今までに読み出したパケットデータのビット数から
平均ビットレートを算出する平均機能を有している。こ
れにより、FIFO12が空でない場合は、送信した平
均ビットレートが読み出し制御回路14で予め設定され
た基準ビットレートBR1以上で、かつ、BR1に近く
なるよう制御することができる。この基準ビットレート
BR1は、過去のパケットデータ送信量を元に設定する
ことができ、この基準ビットレートBR1を変更設定す
る構成としてもよい。そして、読み出し制御回路14
は、この設定された基準ビットレートBR1に近づくよ
うに、次のパケット送信タイミングを制御するため、可
変長のパケットであっても所望の帯域に近づけることが
できるようになる。
【0023】これにより、例えば、複数のパケット伝送
路を帯域が十分太くない1本の伝送路に束ねた構成の場
合であっても、一つの伝送路のトラフィックが非常に大
きいときに他の伝送路のパケットへの影響を排除できる
ようになり、この他の伝送路のパケットの伝送を安定化
できるようになる。
【0024】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2の構成を示すブロック図である。パケット書き込み
回路21、パケット用の入出力端子Pin,Poutを備えた
1bit 幅のFIFO22、パケット読み出し回路23、
読み出し制御回路24、パケットのビット数が書き込
み、読み出されるFIFO27で大略構成される。この
実施の形態2では、パケット書き込み回路21は、FI
FO22にパケットを書き込む際にFIFO27にその
パケットのビット数を書き込む構成である。読み出し制
御回路24には、読み出し信号の数を計数するカウンタ
25、動作開始からの時間を計数するタイマ26が設け
られる。
【0025】このような構成よれば、パケットがパケッ
ト書き込み回路21で受信されると、直ちにその内容が
FIFO22のPin入力に書き込まれる。同時にそのパ
ケットのビット数がFIFO27のLin入力に書き込ま
れる。
【0026】一方、FIFO22の読み出し側では、読
み出し制御回路24のカウンタ25が動作開始から今ま
での読み出し信号の数、すなわち送信したビット数を計
数する。そして、送信したビット数をタイマ26の値で
除することによって今までの平均ビットレートを求め
る。
【0027】また、読み出し制御回路24では、次に読
み出すべきパケットのビット数をFIFO27から読み
出し、一定時間dt毎に当該パケットを読み出したと想
定した場合の平均ビットレートを算出する。その結果が
予め定められた基準ビットレートBR1を下回った場合
にパケット読み出し可と判定し、パケット読み出し回路
23に対し読み出し許可信号ENを出力する。パケット
読み出し回路23は読み出し許可信号ENが入力される
とFIFO22が空でないことを確認し、読み出しを開
始する。先にFIFO27から読み出してあるパケット
のビット数だけ読み出したところで一旦読み出しを終了
する。以降再び読み出し許可信号ENが入力されればこ
の動作を繰り返す。また、読み出し許可信号ENが入力
されてもFIFO22が空であれば読み出しは行わな
い。
【0028】具体例として、dt=10ms、BR1=1
0kbit/sとし、動作開始から今までの時間を10s 、動
作開始から今までに送信したビット数を95kbitとし、
次に読み出されるべきパケットのビット数を8kbitとす
る。すると仮に次の判定タイミングでパケットを読み出
すとすると10.01s 間に103kbitを送信すること
になり平均ビットレートは約10.29kbit/sと基準ビ
ットレートBR1を越えてしまう。したがってこの場合
は読み出し許可信号ENが出力されない。
【0029】ところが10.31sには平均が 103kbit/10.31s≒9.99kbit/s と基準ビットレートBR1を下回るので読み出し許可信
号ENが出力される。
【0030】このように、実施の形態2では、動作開始
から今までの時間と動作開始から今までに読み出したパ
ケットデータのビット数から平均ビットレートを算出す
平均機能と、次にFIFO22から読み出すべき一つの
パケットのビット数を得るデータ量検出機能を備えてい
る。読み出し制御回路24は、検出されたデータ量と、
そのデータを送信するのに必要な時間と、動作開始から
今までの時間と、動作開始から今までに読み出したパケ
ットデータのビット数から、仮にそのパケットデータを
送信した場合の平均ビットレートを求め、それが予め定
められた第1の基準ビットレート以下である場合にその
パケットデータを読み出す構成であり、FIFO22が
空でない場合は平均ビットレートがBR1以下でBR1
に近くなるように制御できる。
【0031】(実施の形態3)図4は本発明の実施の形
態3の構成を示すブロック図である。基本構成は実施の
形態1と同様であり、パケット書き込み回路31、2bi
t 幅のFIFO32、パケット読み出し回路33、読み
出し制御回路34を備える。読み出し制御回路34は、
読み出し信号の数を計数するカウンタ35と、動作開始
からの時間を計数するタイマ36が設けられる。この実
施の形態3では読み出し制御回路34には、第1,第2
の基準ビットレートBR1、BR2が設定される。第2
の基準ビットレートBR2は第1の基準ビットレートB
R1より大きな値に設定されている(BR1<BR
2)。
【0032】上記構成の動作を説明すると、パケットが
パケット書き込み回路31で受信されると直ちにその内
容がFIFO32のPin入力に書き込まれる。同時にデ
リミタ入力Dinには「0」が書き込まれる。パケットの
最終ビットが書き込まれるときには同時にデリミタ入力
Dinに「1」が書き込まれる。
【0033】一方、FIFO32の読み出し側では、読
み出し制御回路34においてカウンタ35が動作開始か
ら今までの読み出し信号の数、すなわち送信したビット
数を計数する。そして、送信したビット数をタイマ36
の値で除することによって今までの平均ビットレートを
求める。その平均ビットレートの値と予め定められた第
1の基準ビットレートBR1の値を一定時間dt毎に比
較し、平均ビットレートが第1の基準ビットレートBR
1を下回った場合にパケット読み出し可と判定し、パケ
ット読み出し回路33に対し読み出し許可信号ENを出
力する。
【0034】パケット読み出し回路33は読み出し許可
信号ENが入力されるとFIFO32が空でないことを
確認し、読み出しを開始する。読み出しを続けデリミタ
出力Dout から「1」が読み出された時点で一つのパケ
ットの読み出しが完了し、一旦読み出しを終了する。
【0035】ここで、次の判定タイミングでそれまでの
平均ビットレートが第1の基準ビットレートBR1より
大きく設定された第2の基準ビットレートBR2より小
さければ読み出し許可信号ENが出力される。その後、
平均ビットレートが第2の基準ビットレートBR2を越
えるかFIFO32が空となるまでdt毎の判定タイミ
ングで毎回読み出し許可信号ENが出力され、パケット
は次々に送信される。そして、平均ビットレートが第2
の基準ビットレートBR2を越えたら読み出しを停止
し、平均ビットレートが第1の基準ビットレートBR1
を下回るまで読み出しを行わない。
【0036】具体例として、dt=10ms、BR1=1
0kbit/s、BR2=12kbit/sとし、動作開始から今ま
での時間を10s 、動作開始から今までに送信したビッ
ト数を110kbitとする。すると上記実施の形態1で説
明したように11.01s に読み出し許可信号ENが出
力されパケットが送信される。送信後の平均ビットレー
トは前述のように約10.7kbit/sであるが、第2の基
準ビットレートBR2を下回っている。よって次の判定
タイミングでも読み出しは行われる。説明を簡単化する
ためにFIFO32に書き込まれているパケットがすべ
て8kbitであるとすると、このときまでに送信されたパ
ケットのビット数は 110kbit+8kbit+8kbit=126kbit である。平均ビットレートは 126kbit/11.02s≒11.4kbit/s でまだ基準ビットレートBR2以下である。
【0037】しかし、次のパケットを読み出すと平均ビ
ットレートは (110kbit+8kbit×3)/11.03s≒12.1k
bit/s となるのでそれ以降は読み出し許可信号ENが出力され
なくなる。
【0038】このように、実施の形態3では、前記実施
形態同様のビットレートの平均機能と、この平均機能の
出力が予め定められた第1の基準ビットレート以下を示
し、かつ前記バッファ内にパケットデータが存在する場
合にパケットデータの読み出しを開始し、前記平均機能
の出力が予め定められた第1の基準ビットレートより大
きい第2の基準ビットレート以上となったら次のパケッ
トデータを読み出さない制御を実行するものであり、送
信すべきパケットがFIFO32内に十分ある場合は平
均ビットレートが第1の基準ビットレートBR1以上、
第2の基準ビットレートBR2以下の間を推移するよう
に作用する。
【0039】また、本実施形態によれば短期間の大きな
トラフィックは制限を設けずに通すことができるという
効果がある。上記の具体例に示したように、30msの間
に24kbitのデータの送信ができ、この際のビットレー
トは800kbit/sと大きな値が得られる。
【0040】(実施の形態4)図5は本発明の実施の形
態4の構成を示すブロック図である。パケット書き込み
回路41、2bit 幅のFIFO42、パケット読み出し
回路43、読み出し制御44回路は、読み出し信号の数
を計数するカウンタ45と、動作開始からの時間を計数
するタイマ46を有する。この実施の形態4では、読み
出し制御回路44には、第1の基準ビットレートBR1
よりも小さな値の第3の基準ビットレートBR3が設定
される。すなわち、第3の基準ビットレートBR3<第
1の基準ビットレートBR1<第2の基準ビットレート
BR2が設定されている。
【0041】上記構成の基本的な動作は上述した実施の
形態3と同じである。そして、平均ビットレートが第1
の基準ビットレートBR1以下となってもFIFO42
が空のためにパケット送信が行われないが、平均ビット
レートが第3の基準ビットレートBR3以下となった場
合には、第2の基準ビットレートBR2の値を設定値よ
りも1度だけ高くする一時可変の制御を行う。これによ
り、普段のパケット送信が少ない場合においては、短期
間のうちに大量のデータ送信が行えるようになり、大き
なトラフィックに対し実施の形態3よりもさらに制限を
少なくすることができる。
【0042】(実施の形態5)図6は本発明の実施の形
態5の構成を示すブロック図である。パケット書き込み
回路51、2bit 幅のFIFO52、パケット読み出し
回路53、読み出し制御回路54で構成される。この実
施形態の読み出し制御回路54には、一定時間dt毎の
読み出し信号の数、すなわちdt毎の送信パケットのデ
ータビット数を数えるカウンタ55と、カウンタ55の
値を順次記録するメモリ56が設けられる。
【0043】上記構成の動作において、FIFO52の
書き込み動作は上述した実施の形態1と同様であり、パ
ケット書き込み回路51は、パケットが受信されると、
直ちにその内容がFIFO52のPin入力に書き込む。
同時に、デリミタ入力Dinには「0」が書き込む。ま
た、FIFO52にパケットの最終ビットが書き込まれ
るときには同時にデリミタ入力Dinに「1」を書き込
む。一方FIFO52からの読み出し側では、カウンタ
55で計数した値がdt毎に次々にメモり56に書き込
まれる。
【0044】読み出し制御回路54は、このメモリ56
に格納されている最近のn回の計数値から平均ビットレ
ートを下記の式にしたがって求める。
【0045】n回の計数値の合計/(n×dt) そして、読み出し制御回路54は、求められた今の平均
ビットレートの値と予め定められた基準ビットレートB
R1の値を一定時間dt毎に比較し、平均ビットレート
が基準ビットレートBR1を下回った場合にパケット読
み出し可と判定し、パケット読み出し回路53に対し読
み出し許可信号ENを出力する。
【0046】具体例として、dt=10ms、BR1=1
0kbit/sとし、メモリ56には最近8回分の読み出し信
号の回数が記録されていたものとする。例えば、0,2
40,0,80,0,160,80,256とする。このとき
の平均ビットレートは (0+240+0+80+0+160+80+256)bit/(8
×10ms)=10.2kbit/s であり、基準ビットレートBR1を越えているので読み
出し許可信号ENは出力されない。次の判定タイミング
ではメモリの内容は 240,0,80,0,160,80,256,0 であり合計値に変化がないので読み出し許可信号ENは
出力されない。
【0047】しかし、さらに次の判定タイミングではメ
モリの内容が 0,80,0,160,80,256,0,0 となり平均ビットレートが7.2kbit/sとなりBR1を
下回るので読み出し許可信号ENが出力される。この実
施の形態5によればパケットの平均ビットレートを求め
るのに、有限の大きさのメモリで実現できるという効果
がある。
【0048】また、この実施の形態5で説明した如く読
み出し制御回路54にメモリ56を設けて平均ビットレ
ートを求める構成は、上記実施の形態1、2、3、4の
いずれにも適用でき、各実施の形態で使用したタイマに
変えて用いればよく、同様の作用効果を得ることができ
る。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1によれ
ば、過去に送信したパケットデータのビットレートに基
づき、予め定められたビットレートに近くなるように次
のパケット送信タイミングを制御するので、可変長のパ
ケットでも所望の帯域に近づけることができる効果を有
する。
【0050】これにより、複数のパケット伝送路を帯域
が十分太くない1本の伝送路に束ねられても、一つの伝
送路のトラフィックが非常に大きいときに他の伝送路の
パケット伝送への影響を極力排除できるという効果を有
する。
【0051】また、有料の伝送路に於いてユーザーが契
約帯域を越えたパケット送信をしようとしてもそれを制
限することができるという効果を得ることができる。
【0052】
【0053】
【0054】また、請求項1に記載の本発明は、第1、
第2の基準ビットレートを設定することにより、送信す
べきパケットがバッファ内に十分ある場合は平均ビット
レートが第1の基準ビットレート以上で第2の基準ビッ
トレート以下の間で推移させることができるようにな
る。
【0055】また、請求項1に記載の本発明は、第1の
基準ビットレートより小さい値として第3の基準ビット
レートを設定することにより、パケットの送信が少なく
第3の基準ビットレート以下となった直後には一時的に
大量のデータ送信を許すことができるようになる。
【0056】請求項に記載の本発明は、最近のn回の
パケットデータのビット数を格納し、この推移によって
刻時平均ビットレートを算出していくことにより、有限
時間内の平均ビットレートを制御できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に於ける帯域制御装置の
構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1に於ける帯域制御装置の
動作を示すタイミング図
【図3】本発明の実施の形態2に於ける帯域制御装置の
構成を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態3に於ける帯域制御装置の
構成を示すブロック図
【図5】本発明の実施の形態4に於ける帯域制御装置の
構成を示すブロック図
【図6】本発明の実施の形態5に於ける帯域制御装置の
構成を示すブロック図
【図7】従来の帯域制御装置の構成を示すブロック図
【符号の説明】
11,21,31,41,51 パケット書き込み回路 12,22,32,42,52 FIFOメモリ 13,23,33,43,53 パケット読み出し回路 14,24,34,44,54 読み出し制御回路 15,25,35,45,55 カウンタ 16,26,36,46 タイマ 27 FIFOメモリ 56 メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−98219(JP,A) 特開 平11−355356(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/56

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信したパケットを蓄積するファースト
    インファーストアウト型のバッファと、 過去に送信したパケットデータのビットレートを求め、
    予め定められたビットレートに近くなるように前記バッ
    ファからの読み出しを制御するとともに、算出された平
    均ビットレートが予め定められた第1の基準ビットレー
    ト以下を示し、かつバッファ内にパケットデータが存在
    する場合にパケットデータの読み出しを開始し、算出さ
    れた平均ビットレートが予め定められた第1の基準ビッ
    トレートより大きい値として設定されている第2の基準
    ビットレート以上となった場合には次のパケットデータ
    を読み出さない制御を行う読出し制御回路とを備えた帯
    域制限装置において、 前記読出し制御回路は、前記算出された平均ビットレー
    トが第1の基準ビットレートより小さい値として設定さ
    れている第3の基準ビットレート以下を示した場合、そ
    の直後の1回のみ第2の基準ビットレートの値を設定値
    より少なくとも大きい値に一時的に可変する ことを特徴
    とする帯域制御装置。
  2. 【請求項2】 前記読み出し制御回路は、所定時間範囲
    中における送信パケットのデータビット数を計数する手
    段と、 前記送信したパケットデータのビット数を順次格納する
    手段と、 前記格納されている最近のn回のパケットデータのビッ
    ト数から平均ビットレートを算出する手段と、を備えた
    請求項1記載の帯域制御装置。
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