JP3432298B2 - 燃料改質装置 - Google Patents

燃料改質装置

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JP3432298B2
JP3432298B2 JP20524694A JP20524694A JP3432298B2 JP 3432298 B2 JP3432298 B2 JP 3432298B2 JP 20524694 A JP20524694 A JP 20524694A JP 20524694 A JP20524694 A JP 20524694A JP 3432298 B2 JP3432298 B2 JP 3432298B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料改質装置に関する
もので、詳細には、燃料電池システム、水素発生装置等
の燃料改質装置に配設される触媒層部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電や原子力発電等は化石燃料の化
学エネルギーを熱エネルギーや核エネルギーに変えてか
ら電気エネルギーを得るのに対し、燃料電池は化学エネ
ルギーから直接電気エネルギーを得る。この燃料電池
は、反応物が外部から連続的に供給される化学電池であ
り、燃料電池本体、燃料改質装置、電力変換装置が主な
構成要素であって、これらの構成要素に制御装置、排熱
回収装置等が加わり燃料電池システムを構成する。
【0003】このうち燃料改質装置は、メタン等の燃料
ガスと水蒸気とを主成分とする原料ガスを水素リッチの
改質ガスへ改質する装置であり、原料ガスを水素と炭酸
ガスと一酸化炭素にする改質器と、改質ガス中の一酸化
炭素を許容濃度以下にするCO変成器とから構成され
る。改質器の触媒としては、ペレット状触媒、ハニカム
状触媒等が知られている。
【0004】改質器では、反応管内に充たされた触媒層
を原料ガスが通過するとき、原料ガスが改質され、CO
変成器に供給される。このとき、水蒸気改質法であるか
ら、加熱器で加熱されることにより反応管内での改質反
応が促進され、原料ガスが水素と炭酸ガスと一酸化炭素
を含む改質ガスに変換される。 (改質反応) CH4 +H2 O → 3H2 +CO −吸熱反応 (シフト反応) CO+H2 O → CO2 +H2 −発熱反応
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記改
質反応は吸熱反応であるため、従来の燃料改質装置は反
応進行中触媒内に大きな温度降下が起こり、それに伴い
反応性も低下する。上記改質反応は、温度500℃以上
において進行するが、このとき、改質反応の際にカーボ
ンCの析出を防止するため、反応ガスのH2 O/CH4
の値(この比をS/C値という)を例えば3〜4の値に
している。改質反応のS/C値の理論比は1(S/C=
1)である。
【0006】しかし、このS/C値を大きくすると、一
般には、燃料電池のシステム効率が低下する。これは、
過剰水蒸気の加熱に必要な熱量が増加するためである。
一般に、反応管においては、図10に示すように、反応
管1の外周部に加熱炉2を設置し、反応管1の内部には
触媒部3を設け、上流側からメタン等の燃料ガスと水蒸
気を矢印方向に流すと、そのとき触媒部3では触媒部の
入口側から下流側に行くに従い改質反応の吸熱により温
度が低下する。この温度が低下するとカーボンが析出し
やすくなる。このカーボン析出反応を起きにくくするた
めには水蒸気の量を比較的多くする。
【0007】次に、触媒部に触媒を担持するハニカム担
持体を用いた場合のハニカム中心部の温度とハニカム外
周部の温度分布を図9に示す。ここで実験条件は、反応
管外壁温度:900℃、ガス流量SV=5000hr -1
とした。反応転化率は90%であった。この図9から判
るように、ハニカム状触媒においては外周部から中心部
への加熱炉による伝熱効果が低いためつまり中心方向へ
の熱伝導性が悪いため、中心部における温度低下量はか
なり大きく、中心部においては熱の供給が不足し、原料
ガスの供給量によっては触媒中心部で反応に必要な温度
に到達できなくなるという問題がある。
【0008】本発明の目的は、燃料電池のシステム効率
を高めるためにS/C値を小さくすることが可能な燃料
改質装置を提供することにある。また本発明の他の目的
は、低いS/C値で運転が可能な燃料改質装置を提供す
ることにある。さらに本発明の別の目的は、触媒層の体
積が小さく触媒量が少なくてコストダウンでき、効率よ
く改質反応を行うことが可能な小型化可能な燃料改質装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の燃料改質装置で
は、請求項1では、原料ガスを流通させる反応管と、こ
の反応管内に配置される第1の触媒部と、この第1の触
媒部から間隔を置いて配置される第2の触媒部と、第1
の触媒部と第2の触媒部の間に外部から熱を与える伝熱
促進部とを備え、第1の触媒部と第2の触媒部における
温度がカーボン析出を回避する程度の温度に保たれるよ
うに前記触媒部の軸方向長さを下流側ほど相対的に長く
設定したことを特徴とする。
【0010】前記触媒部は、ハニカム構造体に担持され
る触媒、ペレット状触媒を使用することができる。ハニ
カム触媒を使用する場合、ガスと触媒との接触面積が相
対的に大きいため反応効率が向上する。前記触媒部が流
れ方向に所定の長さ以内の薄層であることが望ましい。
前記触媒層はドーナツ状または環状に形成する。この場
合、触媒層の径方向外側と径方向内側の両側から熱を受
けることができる。前記ドーナツ状の触媒層を一方向に
ガス流通させることができるし、前記ドーナツ状の触媒
層部分をガス流通させた後そのガスをドーナツ状の触媒
層の内穴部分を通過させることもできる。
【0011】前記第2の触媒部は複数個設けることがで
きる。すなわち、触媒部と伝熱促進部とを交互に設ける
ことにより、反応管の軸長を相対的に短くして反応転化
率を向上することができる。隣り合う触媒部の間に伝熱
促進部を設け、この伝熱促進部の上流側に伝熱促進体を
設ける。この場合、伝熱促進部の上流側の触媒部出口か
ら排出されたガスの温度を迅速に昇温することができ
る。
【0012】一個の触媒部につき入口側よりも出口側の
方が相対的に大きな加熱量を受けるように加熱器を設定
する。これは触媒部入口よりも出口近傍でガス温度が相
対的に低いため効果的にガス温度を上昇することができ
るためである。前記加熱器は、伝熱ヒータ、バーナ等を
使用することができる。
【0013】
【作用および発明の効果】本発明の燃料改質装置による
と、反応管に流入するガスが第1の触媒部においてカー
ボン析出温度Tc以下に降下する前に第1の触媒部出口
から排出され、その第1の触媒部下流側部分で加熱器か
ら熱を受けて温度上昇し、次いで第2の触媒部に入り第
2の触媒部による改質反応が促進され、この第2の触媒
部においてもカーボン析出温度Tc以下の温度に降下す
る前に第2の触媒部出口からガスが排出され、このよう
な触媒部と伝熱促進部を交互に流れて行くことにより、
常に反応温度がカーボン析出温度を超える温度に保持さ
れるようになっている。このため、カーボン析出が抑え
られ、S/C値の低い運転が可能となるので、燃料電池
システムの効率を向上することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明の基本的な原理を図1に基づいて説明す
る。燃料改質装置10は、主に原料ガス中の燃料ガスと
水蒸気とを改質するものである。この燃料改質装置10
を構成する反応管1の内部には、複数の触媒部12、1
3、14、15、16が間隔を置いて配置され、伝熱促
進部5、6、7、8と隣り合う触媒部12、13、1
4、15、16には周囲の加熱器2側から熱が伝達され
るようになっている。加熱器2は、反応管1の外壁面全
体を包むように配備されている。
【0015】触媒部12、13、14、15、16は、
例えばハニカム状触媒あるいはペレット状触媒等を使用
する。ハニカム状触媒は、蜂の巣状のセルを形成するコ
ージェライトのハニカム状触媒担体の内壁面にアルミナ
層等を被膜し、さらにその上に含浸法によりニッケル層
等を担持したものである。反応管1は円筒状のステンレ
ス鋼により形成される。加熱炉2は、例えば燃焼バーナ
である。
【0016】原料ガスは主成分がメタンと水蒸気であ
り、反応管1の入口から導入する。反応管1の外壁温度
を加熱炉2により例えば900±100℃に加熱する。
原料ガスは最初の第1の触媒部12を通過する間に、式
(1) に示す化学反応を起こす。 (改質反応) CH4 +H2 O → CO+3H2 (吸熱反応)…(1) この式(1) に示す反応は、吸熱反応であるため、最初の
触媒反応を起こす第1の触媒部12の温度が急降下す
る。第1の触媒部12を通過した原料ガスは、反応管1
の外周部からの熱の伝達により加熱されガス温度が次第
に上昇し、温度上昇した時点で次の第2の触媒部13に
流入する。この第2の触媒部では式(1) に示す吸熱反応
が再度進行し、ガス温度が降下する。この温度の上昇お
よび下降を伴う改質反応は常にカーボン析出温度Tcを
超える温度で行なわれるため、カーボン析出は発生しな
い。
【0017】このようにして原料ガスが触媒部12、1
3、14、15、16を通過するごとに改質反応が進行
し、反応管1を流出後には原料ガスの燃料改質が良好に
行なわれ、CO、H2 、CO2 、CH4 、H2 O等が排
出される。この排出ガスは、図示しないCO変成器に送
出される。次に、前述したようにカーボン析出温度Tc
温度を超える温度で改質反応を進行するのに適した燃料
改質装置の具体的な構成例を図2〜図4に示す。
【0018】(第1実施例)図2に示す第1実施例は、
直状の反応管21の内部に円板状の第1の触媒部22を
設け、この第1の触媒部22から間隔を置いて第2の触
媒部23を配置した例である。原料ガスは白抜き矢印方
向に流れ、第1の触媒部22および第2の触媒部23を
通過する。このときに改質反応が進行する。
【0019】(第2実施例)図3に示す第2実施例は、
反応管31を内管31aと外管31bの二重管で構成し
た例である。加熱手段は外管31bの外周部に加熱器を
設けこの外管31bの外周部に配置される図示しない加
熱源から矢印Q方向に外管31bの内部に熱を伝達す
る。また、内管31aには外管側に熱を伝達する熱交換
媒体を点線に示す矢印方向に流通させる。内管31aの
外側で外管31bの内側に形成される断面ドーナツ状の
流路には白抜き矢印で示す方向に原料ガスを流入させ
る。そしてこのドーナツ状の流路の途中に第1の触媒部
32とこの第1の触媒部32から間隔を置いた位置に第
2の触媒部33とが配置される。原料ガスは第1の触媒
部32を通過するときに改質反応を促進し、次に第1の
触媒部32と第2の触媒部33の間の部分で内側の熱交
換媒体からの熱を受けるとともに外側からも熱を受け、
加熱され次の第2の触媒部33に入り改質反応を進行
し、次いで排出されていく。この第2実施例では、原料
ガスの流路がドーナツ状に形成されるため、径方向内側
からと径方向外側からの両側から熱の供給を受けるた
め、伝熱作用が大であることから反応ガス温度を常にカ
ーボン析出温度を超える温度に保持しやすくなるという
利点がある。
【0020】(第3実施例)図4に示す第3実施例は、
反応管41を内管46と外管47で構成し、有底大径状
の外管47の内部に内管46を配置した例である。原料
ガスは白抜き矢印方向に流れる。すなわち内管46の外
側のドーナツ形状部分をこの図では下方に流れ、底部で
Uターンした後内側の内管46を上方向に白抜き矢印方
向に流れるようになっている。内管46の外側と外管4
7の内壁側には第1の触媒部42、第2の触媒部43、
第3の触媒部44、第4の触媒部45が間隔を置いて配
置されている。第1の触媒部42側から原料ガスが下方
に流れ第4の触媒部45を通過した後底部においてUタ
ーンして内管46を通って上方に流れる。一方外管47
の下方にはバーナ48等による加熱が行なわれる。従っ
て外管47に供給される熱は、矢印で示した方向に外部
からの燃焼ガスの上方向への対流現象による熱伝達と、
第4触媒部45を通過した後のガスが内管46を上方に
流れるときにこの内管46を流れるガスが熱交換媒体と
なってこの熱交換媒体から内管46の壁を通って径外方
向側の外管47の内側に熱伝達される。この例では熱効
率が極めて良好な構造となっている。
【0021】この第3実施例においても、反応ガス温度
が常時カーボン析出温度を超える温度に保持されること
から、良好な改質反応が進行するという効果がある。次
に実験データを示す。 (1) 触媒部の長さテスト(その1) このテストは、触媒部の長さと反応転化率の関係を調査
する実験である。実験データを図5に示す。
【0022】実験条件としては、これまでの実験で触媒
部の入口側で触媒反応の大部分が起こり触媒部の出口側
では温度低下にともない触媒反応が起こりにくくなるこ
とが判っている。このため、最も効率的な触媒部長さは
どのような範囲かを知ることが一つの目的である。ここ
では、ガス流量と、触媒部長さと、反応転化率の関係を
調査した。
【0023】実験条件は次のとおりである。 触媒部形状:ハニカム20mi160cpi2 、50mmφ×(10,20,3
0,40,50mmL) ガス流量:SV値 2000,5000,8000hr-1 (触媒層体積50
φ×200 換算) ガス組成:H2 O/CH4 =4 予熱炉温度:500℃ 反応管外壁温度:900℃ 反応転化率:ガスクロマトグラフィー分析結果より計算
した。
【0024】
【表1】
【0025】実験結果は図5ならびに表1に示すとおり
であった。この実験結果から判るように、触媒部長さが
30、40、50mmでは、反応転化率の変化はほとん
ど見られなかった。触媒部長さが10、20mmの比較
的短い場合、反応転化率は触媒部長さが短いほど低くな
る傾向が判明した。 (2) 触媒部の長さテスト(その2) このテストは、反応管径と、ガス流量と、反応管の中心
部温度がカーボン析出温度Tcに降下するまでの触媒部
長さとの関係を調査する実験である。実験データを図1
3に示す。
【0026】実験条件は次のとおりである。 反応管径:20mmφ、50mmφ ガス流量:SV値 5000,10000hr-1 (触媒層体積50φ×
200 換算) ガス組成:H2 O/CH4 =2.5 予熱炉温度:500℃ 反応管外壁温度:900℃
【0027】
【表2】
【0028】実験結果は図13ならびに表2に示すとお
りであった。この実験結果から判るように、反応管の中
心部温度がカーボン析出温度Tcに降下するまでの触媒
部長さは、反応管径が小さい方が触媒部の入口からの距
離に対して反応管の中心部温度の低下が少なく、反応管
の中心部温度がTcに至るまでの触媒部長さが長くな
る。しかし、反応管径を小さくすると一定量のガスを処
理するための反応管数が増えるため、実用的な反応管径
は20mmφ以上である。また、SV値を大きくする
と、反応管の中心部温度の低下を防いで反応管の中心部
温度がカーボン析出温度Tcに降下するまでの触媒部長
さが長くなる。しかし、SV値を大きくすると反応転化
率は低くなる。H2 O/CH4 の比を大きくするとカー
ボン析出温度Tcは下がるが、過剰水蒸気の加熱に必要
な熱量が増加するため運転効率が低下する。
【0029】一方、反応管径20mmφ、SV値100
00hr-1の条件では、触媒部長さを100mm以下と
すれば反応管の中心部温度をカーボン析出温度Tc以下
に低下させることなく改質反応を行うことができる。上
記の結果より、カーボン℃析出を防止する方法として
は、触媒層長さを短くすることが実用的であることが判
る。
【0030】(3) 触媒部の温度分布テスト 触媒部長さが10mmと40mmのものについて、触媒
部の温度変化を観察した。その結果を図6に示す。ガス
流量はSV=5000hr-1とした。この図6から判る
ように、触媒部長さが10mmの場合も40mmの場合
も、触媒部入口から10mmの軸方向距離の間に中心部
温度は約300℃もの急激な温度低下があることが判
る。触媒部長さが10mmの場合、この触媒部出口すな
わち触媒部長さが10mm以後温度が上昇する。これに
対し触媒部長さが40mmの場合、さらに温度が降下し
続け触媒出口面すなわち触媒部長さが40mmの位置か
ら以降において温度が上昇している。しかも触媒部出口
直後はいずれの場合も温度上昇が急激なものとなってい
る。従って、第1の触媒部の出口面と第2の触媒部の入
口面との間隔は、ガス温度が十分に高い温度すなわちカ
ーボン析出が発生しにくい温度に到達する程度の距離が
十分あればよいと考えられる。
【0031】(4) 反応管の温度分布(その1) 次に、反応管内の中心部温度分布について実験した結果
を図7に示す。この実験条件は、反応管外壁温度:90
0℃、SV=5000hr-1(触媒層長さ200mm換
算)とした。反応転化率は84%であった。その実験結
果は図7に示すとおりである。
【0032】図7から判るように、第1の触媒部12の
入口部分と出口部分とでは大きな温度差があることが判
る。また第2の触媒部13においても入口部分と出口部
分とで温度差があることが判る。しかし、第1の触媒部
12においての温度降下が顕著なものであるということ
が判別される。 (5) 反応管の温度分布(その2) 次に図7に示す実験で用いた装置にさらに第1の触媒部
12の下流側に伝熱促進体18を設けた装置について実
験を行なった結果を図8に示す。
【0033】ここで伝熱促進体として用いた装置は、具
体的には混合器つまりガスの流れによってガスの混合を
促進する形状をもつスタティックミキサーの一種であ
る。図8に示す伝熱促進体18を設けた燃料改質器にお
ける反応管の中心部温度分布は、図8に示すとおりであ
る。ここで実験条件は、反応管外壁温度:900℃、S
V=5000hr-1(触媒層長さ200mm換算)とし
た。反応転化率は88%であった。
【0034】図8から判るように、伝熱促進体18を設
けたことにより加熱炉2からの熱が原料ガスに効率よく
伝えられ、第2の触媒部13の入口部分における原料ガ
スの温度が図7に比べて120℃ほど高くなっている。
このため、第2の触媒部13内での改質反応が促進され
て反応転化率が向上したものと考えられる。 (6) 反応管の温度分布(その3) 次に、図8に示す実験で用いた装置を発展させた例を図
11に示す。図11に示す実験で用いた装置では、第1
の触媒部12と第2の触媒部13との間に第1の伝熱促
進体18を設け、さらに第2の触媒部13と第3の触媒
部14との間に第2の伝熱促進体19を設けた。伝熱促
進体としては、図8に示す実験と同じものを用いた。
【0035】図11に示す燃料改質器における反応管の
中心部温度分布は、図11に示すとおりである。ここで
実験条件は、反応管外壁温度:900℃、SV=500
0hr-1(触媒層長さ200mm換算)とした。反応転
化率は89%であった。図11から判るように、複数の
触媒部と複数の伝熱促進部とを交互に設けることによ
り、原料ガスの温度をTc以下に降下させることなく良
好な反応転化率が得られた。また、図11から、第1の
触媒部12の入口部分と出口部分との温度差に比べて、
第2の触媒部13、第3の触媒部14と次第に温度差が
少なくなっていることが判る。これは、反応転化率が上
がるにつれて触媒部内で進行する改質反応が少なくなり
吸熱量が減少するためと考えられる。
【0036】(7) 反応管の温度分布(その4) 図11に示す実験の結果から、原料ガス流れの下流側に
なるほど触媒部の長さあたりの原料ガスの温度低下が少
なくなることが判る。したがって、原料ガス流れの下流
側になるほどカーボンを析出させることなく触媒部の軸
方向長さを長くできることが予想される。
【0037】図11に示す実験で用いた装置において、
原料ガス流れの下流側の触媒部の軸方向長さを上流側の
触媒部の軸方向長さに比べて長くした例を図12に示
す。図12に示す装置では、触媒部の軸方向長さは、第
1の触媒部12では20mm、第2の触媒部13では2
5mm、第3の触媒部14では30mmである。図12
に示す燃料改質器における反応管の中心部温度分布は、
図12に示すとおりである。
【0038】ここで実験条件は、反応管外壁温度:90
0℃、SV=5000hr-1(触媒層長さ200mm換
算)とした。反応転化率は93%であった。図12に示
す実験の結果から、図11に示す実験に比べて第2の触
媒部13および第3の触媒部14の長さを長くしても、
原料ガスの反応管全体における最低温度は図11に示す
実験と変わらないことが判る。また、触媒部の長さを長
くしたため93%という良好な反応転化率が得られた。
【0039】以上説明したように、本発明によると、第
1の触媒部と第2の触媒部を間隔を設けて触媒部の長さ
を小さくすることで反応ガスの吸熱反応による温度降下
量を低減し、反応ガスがカーボン析出温度に低下する前
に触媒部出口から排出するようにし、この操作を繰り返
すことにより燃料の改質を促進し、カーボン析出を抑え
て、燃料電池システムの効率を向上することができる。
【0040】なお、本発明は、燃料電池システム以外の
装置、例えば水素発生装置にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料改質装置の原理を説明する説明図
である。
【図2】本発明の第1実施例による反応管構造の具体例
を示す模式的斜視図である。
【図3】本発明の第2実施例による反応管構造の具体例
を示す模式的斜視図である。
【図4】本発明の第3実施例による反応管構造の具体例
を示す模式的斜視図である。
【図5】本発明の実験データを示すデータ図である。
【図6】本発明の実験データを示すデータ図である。
【図7】本発明の実験データを示すデータ図である。
【図8】本発明の実験データを示すデータ図である。
【図9】従来例の実験データを示すデータ図である。
【図10】従来例の反応管内の温度分布を示す図であ
る。
【図11】本発明の実験データを示すデータ図である。
【図12】本発明の実験データを示すデータ図である。
【図13】本発明の実験データを示すデータ図である。
【符号の説明】
1 反応管 2 加熱炉(加熱器) 5、6、7、8 伝熱促進部 12、13、14、15、16 触媒部 18、19 伝熱促進体 21 反応管 22、23 触媒部 31 反応管 32、33 触媒部 41 反応管 42、43、44、45 触媒部 46 内管 47 外管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江崎 義美 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番 地の1 中部電力株式会社 電力技術研 究所内 (72)発明者 服部 雅俊 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番 地の1 中部電力株式会社 電力技術研 究所内 (56)参考文献 特開 平6−287003(JP,A) 特開 平6−115902(JP,A) 特開 平1−199640(JP,A) 特開 平3−238036(JP,A) 特開 平1−107843(JP,A) 実開 昭59−64927(JP,U) 特公 昭42−15376(JP,B1) 特公 昭50−20959(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 3/32 - 3/48 H01M 8/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料ガスを流通させる反応管と、 この反応管内に配置される第1の触媒部と、 この第1の触媒部から間隔を置いて配置される第2の触
    媒部と、 前記反応管を加熱するための加熱器とを備え、 前記第1の触媒部と第2の触媒部における温度がカーボ
    ン析出を回避する程度の温度に保たれるように前記触媒
    部の軸方向長さを設定した触媒層を有し、前記触媒部の軸方向の長さは下流側の触媒部の軸方向の
    長さが相対的に長い ことを特徴とする燃料改質装置。
  2. 【請求項2】 前記触媒部がハニカム状触媒であること
    を特徴とする請求項1記載の燃料改質装置。
  3. 【請求項3】 前記触媒部がドーナツ状であることを特
    徴とする請求項1記載の燃料改質装置。
  4. 【請求項4】 前記ドーナツ状の触媒部を一方向にガス
    流通させることを特徴とする請求項記載の燃料改質装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ドーナツ状の触媒部をガス流通させ
    た後そのガスをドーナツ状の触媒部の内穴部分を通過さ
    せることを特徴とする請求項記載の燃料改質装置。
  6. 【請求項6】 前記触媒層において、前記触媒部と、互
    いに隣合う前記触媒部の間の伝熱促進部とが複数個ある
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料改質装置。
  7. 【請求項7】 隣り合う触媒部の間の伝熱促進部に伝熱
    促進体を設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料改
    質装置。
  8. 【請求項8】 一個の触媒部につき入口側よりも出口側
    の方が相対的に大きな加熱量を受けるように加熱器を設
    定したことを特徴とする請求項1記載の燃料改質装置。
  9. 【請求項9】 前記加熱器は、伝熱ヒータ、バーナのい
    ずれか1個または2個以上のヒータであることを特徴と
    する請求項記載の燃料改質装置。
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