JP3431470B2 - デジタル放送装置、受信装置、デジタル放送システム、受信装置に適用するプログラム記録媒体 - Google Patents

デジタル放送装置、受信装置、デジタル放送システム、受信装置に適用するプログラム記録媒体

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JP3431470B2
JP3431470B2 JP29504497A JP29504497A JP3431470B2 JP 3431470 B2 JP3431470 B2 JP 3431470B2 JP 29504497 A JP29504497 A JP 29504497A JP 29504497 A JP29504497 A JP 29504497A JP 3431470 B2 JP3431470 B2 JP 3431470B2
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信治 井上
雅弘 大蘆
隆志 垣内
義幸 宮部
郁夫 南方
雅之 小塚
義祐 三村
直弥 ▲たか▼尾
俊也 森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル放送シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、衛星デジタル放送が開始され、多
チャネルを用いて多数の番組が提供されている。衛星デ
ジタル放送における多チャンネル化は、1つの帯域に複
数チャネルを多重化することにより実現されている。こ
の多重化は、MPEG2(Moving Picture Experts Gro
up 2)規格におけるトランスポートストリームという技
術が用いられている。具体的には、ISO/IEC標準
13818-1(MPEG2システム)規格書に記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この衛星デ
ジタル放送は、送信局から映像情報等が一方的に送信さ
れるだけであり、受信側端末との対話性のないものであ
る。受信側端末のユーザが送信される映像情報の内容に
応じて、自らその映像情報を対話的に選択できれば、多
彩な番組を楽しめることになる。
【0004】本発明の目的は、一方向で放送される映像
情報等を用いて、あたかも対話的に双方向で映像情報を
通信しているかのように振る舞うデジタル放送装置、そ
の受信装置、デジタル放送システム、受信装置に適用す
るプログラムを記録した記録媒体を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する放
装置は、相互にリンク付けされた複数のコンテンツから
なる対話的番組を放送する放送装置であって、識別子を
有し、対話的番組を構成するコンテンツの要素である複
数の動画データを記憶する第1記憶手段と、識別子を有
し、対話的番組を構成するコンテンツの他の要素であ
り、リンク先コンテンツの制御情報の識別子を示すリン
ク情報を含む複数の制御情報を記憶する第2記憶手段
と、コンテンツ毎に、第1記憶手段に記憶された動画デ
ータと第2記憶手段に記憶された制御情報との対応関係
を示す構造表を記憶する構造表記憶手段と、第1記憶手
段に記憶された複数の動画データ、第2記憶手段に記憶
された複数の制御情報をそれぞれディジタルデータスト
リームとして読み出して、それらを多重化した多重化ス
トリームを生成する多重化手段と、前記構造表を参照し
て、動画データにそれと対応する制御情報を繰り返し多
重するように多重化手段を制御する多重制御手段と、多
重化手段に生成された多重化ストリームをディジタル放
送に載せて送出する送出手段とを備え、前記制御情報
は、同一コンテンツに含まれる動画データの内容を反映
して設けられ、前記多重制御手段は、さらに、同一コン
テンツに含まれる複数の制御情報に、各制御情報の有効
時間帯に応じたバージョン番号を付与するバージョン付
与手段を備え、前記多重化手段は、バージョン番号が付
与された制御情報を多重開始点に従って多重することと
している。
【0006】また、上記目的を達成する受信装置は、相
互にリンク付けされた複数のコンテンツからなる対話的
番組を含む放送波を受信する受信装置であって、前記放
送波は、動画データに、リンク先のコンテンツを示す制
御情報が繰り返し多重化された多重ストリームを含み、
前記受信装置は、前記放送波から同一コンテンツ内の動
画データと制御情報とを抽出する抽出手段と、抽出され
た制御情報を保持する保持手段と、抽出された動画デー
タを再生して映像信号を出力する再生手段と、コンテン
ツの切り替えを指示するユーザ操作を受け付ける操作手
段と、ユーザ操作に従って、保持手段に保持された制御
情報に示される他のコンテンツを抽出するよう抽出手段
を制御する制御手段とを備え、前記制御情報は、同一コ
ンテンツに含まれる動画データの内容を反映して設けら
れ、前記1つのコンテンツは、複数の制御情報に対応
し、各制御情報は、各制御情報の有効時間帯に応じたバ
ージョン番号を有し、前記制御手段は、抽出手段により
1つの制御情報が抽出されたとき、次のバージョン番号
を有する制御情報を抽出するよう抽出手段を制御するこ
ととしている。
【0007】
【0008】
【0009】上記の構成によれば、バージョン番号が付
与された制御情報は動画データの再生時間域に亘って繰
り返し多重されて動画データとともに送信されるので、
受信装置においてユーザ操作に従ってコンテンツを対話
的に切り換えながら再生することができる。つまり、本
デジタル放送装置は、一方向の放送を用いてインタラク
ティブな番組を提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
0.本発明の概要説明 本発明に係るデジタル放送システムにおける放送装置及
び受信装置の各構成の説明に先立ち、その放送により実
現される対話的番組についての概要を解説する。
【0011】デジタル放送システムにおける放送装置
は、相互にリンク付けされた複数のコンテンツからなる
対話的番組を放送する。一方、受信装置は対話的番組を
受信してユーザと対話的にコンテンツを切り換えながら
再生する。ここでコンテンツとは、対話的番組の構成要
素となる情報であり、受信装置におけるユーザの対話操
作により切り換え可能な再生の単位をいう。このコンテ
ンツには、ストリームベースコンテンツ、ページベース
コンテンツと称する2つのタイプがある。ストリームベ
ースコンテンツは動画を主体とするコンテンツであり、
ページベースコンテンツは静止画を主体とするコンテン
ツである。
【0012】図1は、受信装置により切り替えられなが
ら再生される複数のコンテンツの例を示す。また図1の
左側、右側をそれぞれ拡大した図を、図2、図3に示
す。図2と図3とはA−A´線の左右で連続している。
これらの図において、100S〜105S、105S
´、105S″はそれぞれストリームベースコンテンツ
を、100P〜106Pはそれぞれページベースコンテ
ンツを示す。
【0013】コンテンツ100Sは、中国、日本、エジ
プト等の世界各国を順次紹介する世界の旅行案内を表す
動画及び音声と、紹介中の国に応じた複数のボタン画像
(以下単にボタンと呼ぶ)からなるメニューとを表して
いる。各ボタンは、リンク先の他のコンテンツに対応し
ておりユーザ操作の対象となる。同図では、各国を案内
する動画中のいくつかのシーン(又はフレーム)を時間
順に模式的に記載している。例えば、シーン100S1
は、中国の旅行案内を、シーン100S2は日本の旅行
案内を表している。シーン100S1からシーン100
S2への切り替わりと同時に、シーン中のメニューも、
中国用のメニューから日本用のメニューに切り替わって
いる。また、メニュー中の各ボタンのリンク先のコンテ
ンツも中国の旅行案内(図外)用コンテンツから日本の
旅行案内用コンテンツに切り替わっている。
【0014】コンテンツ101S、102S、103S
は、コンテンツ100Sと同じ動画及び音声と、紹介中
の国に応じて異なるそれぞれのメニューと、紹介中の国
の捕捉説明などの文字画像を表している。コンテンツ1
04Sは、大阪、奈良などの日本国内各地を順次紹介す
る日本旅行案内を表す動画及び音声と、紹介中の地域に
応じたボタンからなるメニューとを表している。
【0015】コンテンツ105S、105S´、105
S″は、コンテンツ104Sと同じ動画及び音声と、紹
介中の地域に応じて異なるそれぞれのメニューとを表し
ている。コンテンツ100Pは、世界の天気予報を表す
静止画像と、日本、中国、香港などのリンク先コンテン
ツを国別に示したボタンとを表している。
【0016】コンテンツ101P〜106Pは、同様
に、リンク先のコンテンツの国や地域の天気予報を表す
静止画像と、リンク先に対応するボタンからなるメニュ
ーとを表している。以上のコンテンツを含む対話的番組
は、受信装置においてユーザ所望のコンテンツが対話的
に切り換えられつつ再生される。同図の各矢線は、受信
装置におけるコンテンツの切り替え例を示している。
【0017】例えば、シーン100S1の再生中に「天
気」ボタンがユーザ操作によって選択及び確定された場
合、図2中の矢線に示されているように、受信装置はリ
ンク先のコンテンツ100Pの再生に切り換える。これ
により、ユーザは世界の天気を知らせる静止画のメイン
メニューを見ることができる。この状態で、コンテンツ
100Pの再生中に「戻る」ボタンがユーザにより選択
及び確定された場合、矢線に示されているように、受信
装置はその時点で放送中のシーン100S2の再生に切
り換える。
【0018】このようにしてストリームベースコンテン
ツとページベースコンテンツの間の切り替えが行われ
る。また例えば、シーン101S1(日本への交通や宿
泊をメニュー項目とするサブメニュー付き)の再生中
に、「交通」ボタンがユーザ操作によって選択及び確定
された場合、矢線に示されているように、受信装置はリ
ンク先のシーン102S1の再生に切り換える。これに
より、ユーザは日本への交通に関する捕捉説明を表した
文字情報を得ることができる。この状態で、シーン10
1S1の「戻る」ボタンを選択及び確定した場合、受信
装置はシーン101S2の再生に切り換える。
【0019】このようにしてストリームベースコンテン
ツ間での切り換えが行われる。さらに例えば、図3中の
コンテンツ104P(日本の天気を知らせるメインメニ
ュー)の再生中に、「大阪」ボタンが選択及び確定され
た場合、同図の矢線のように、受信装置はコンテンツ1
06Pの再生に切り換える。これによりユーザは大阪の
天気予報を得ることができる。この状態で、コンテンツ
106Pの「戻る」ボタンが選択及び確定された場合、
コンテンツ104Pの再生に切り換える。
【0020】このようにしてページベースコンテンツ間
での切り換えが行われる。以上が本発明の概要説明であ
る。以下、第1実施形態ではストリームベースコンテン
ツからなる対話的番組を実現するディジタル放送システ
ムの構成を、第2実施形態ではページベースコンテンツ
からなる対話的番組を実現する構成を、第3実施形態で
は、両タイプのコンテンツが混在する対話的番組を実現
する構成を説明する。 1.第1実施形態 ストリームベースコンテンツ(本実施形態では単にコン
テンツと略す)からなる対話的番組について、そのデジ
タル放送システムの構成の説明に先立ち、その原理につ
いて解説する。
【0021】図1及び図2に示したコンテンツ100S
は、世界の旅行案内を表す動画及び音声を表す動画デー
タ及び音声データと、紹介中の国に応じた複数のボタン
からなるメニューや補足説明を表す複数のナビゲーショ
ン情報とから表される。ここでナビゲーション情報は、
任意の区間毎に動画の内容を反映して設けることができ
る。例えば、シーン100S1を含む中国の旅行案内シ
ーンの区間用のナビゲーション情報(バージョン1とす
る)や、シーン100S2を含む日本の旅行案内シーン
の区間用のナビゲーション情報(バージョン2とす
る)、エジプトの旅行案内シーンの区間用のナビゲーシ
ョン情報(バージョンNとする)などである。
【0022】コンテンツ101S〜コンテンツ103S
は、コンテンツ100Sと同じ世界の旅行案内を示す動
画データおよび音声データを共有し、任意の区間毎に動
画の内容を反映した複数ナビゲーション情報をそれぞれ
有することができる。受信装置において現在再生中のコ
ンテンツからストリームベースコンテンツへの切り換え
を可能にしているのは、放送装置によって動画データ及
び音声データに加えて、ナビゲーション情報を次のよう
に放送しているからである。
【0023】すなわち、ナビゲーション情報は、放送装
置によって、動画データの再生時間帯にわたって繰り返
し送信される。その際、ナビゲーション情報は動画デー
タの区間毎に用意されているので、その区間内において
ナビゲーション情報が繰り返し送信される。たとえば、
上記シーン100S1を含む中国の旅行案内シーンの区
間ではその再生時間帯において、バージョン1のナビゲ
ーション情報が繰り返し送信される。また、シーン10
0S2を含む日本の旅行案内シーンの区間では再生時間
帯において、バージョン2のナビゲーション情報が繰り
返し送信される。エジプトの旅行案内シーンの区間で
は、バージョンNのナビゲーション情報が繰り返し送信
される。
【0024】同一のナビゲーション情報を繰り返し送信
しているのは、受信装置においてコンテンツ切り換えが
発生した時点や、対話的番組の放送途中から受信を開始
した時点などで、切り換え先のナビゲーション情報を即
時に受信することを可能にするためである。動画データ
の区間毎にナビゲーション情報が動的に設定されている
場合には、コンテンツ切り換え時に最新のナビゲーショ
ン情報を受信可能にするためである。
【0025】このようにして、本来片方向の放送システ
ムにおいて、受信装置でのユーザの操作に対するストリ
ームベースコンテンツ切り換えというインタラクティブ
性を実現している。 1−1.デジタル放送システム 図4は、第1の実施形態におけるデジタル放送システム
の構成を示すブロック図である。
【0026】本デジタル放送システムは、デジタル放送
装置5101と複数の受信装置とを含む。同図では複数
の受信装置を代表して1台の受信装置5121のみを図
示している。本デジタル放送システムでは、相互にリン
ク付けされた上記ストリームベースコンテンツ(本実施
形態ではコンテンツと略す)からなる対話的番組がデジ
タル放送装置5101から放送され、受信装置5121
においてコンテンツを対話的に切り換えながら再生する
構成となっている。
【0027】本実施形態では、説明をわかり易くするた
め、図5に示す4つのコンテンツ0〜3からなる対話的
番組の例を用いて、デジタル放送装置5101及び受信
装置5121の構成を説明することとする。コンテンツ
0は、シーン01a〜01hからなり、関西地方の天気
予報を知らせる動画と音声(図示せず)により表現され
る。
【0028】シーン01aは、オープニングシーンであ
る。シーン01bは、動画の上にボタン(ボタン画像)
02b、03bが重畳表示される。ボタン02b、03
bは、コンテンツ1、コンテンツ2にそれぞれリンク付
けされていて、受信装置5121におけるユーザのコン
テンツ切り換え操作の対象となる。シーン01c〜01
hも同様である。
【0029】また、コンテンツ1は、シーン11a〜1
1hからなり、コンテンツ0の天気予報と同じ動画、音
声(図示せず)に加えて、文字情報13b〜13hが同
図のように追加されている。文字情報13b〜13h
は、最高気温、最低気温、湿度、降水確率など動画シー
ンを補足する情報である。シーン11bは、コンテンツ
0にリンク付けされたボタン12bと、文字情報13b
とが動画の上に表示される。シーン11c〜11hも同
様である。
【0030】コンテンツ2は、関東地方の天気予報を知
らせる動画と音声(図示せず)により表現される。シー
ン21b中のボタン22bはコンテンツ3へ、ボタン2
3bはコンテンツ0へそれぞれリンク付けされている。
コンテンツ3は、コンテンツ2と同じ動画と音声(図示
せず)により表現され、さらに文字情報が追加されてい
る。シーン31b中のボタン32bはコンテンツ2にリ
ンク付けされている。
【0031】上記4つのコンテンツからなる対話的番組
は、受信装置5121においてユーザ所望のコンテンツ
が対話的に切り換えながら次のように再生される。例え
ば、受信装置5121においてコンテンツ0のシーン0
1bの再生中にボタン02bを選択・確定するユーザ操
作を受けた場合、受信装置5121はリンク先のコンテ
ンツ1に再生を切り換える。この場合、各コンテンツは
再生時間が重なるように多重化されているので、コンテ
ンツ1は、先頭から再生されないでコンテンツ0の切り
換え時刻と同時刻のシーンから再生される。コンテンツ
1はコンテンツ0と同じ動画および音声を含むので、コ
ンテンツ0を見ていたユーザは、この切り換えによっ
て、動画と音声とは変化しないで文字情報による天気予
報の補足説明を得ることになる。 1−2.デジタル放送装置5101 図4において、デジタル放送装置5101は、送信デー
タ記憶部5102と、多重情報記憶部5104と、デー
タ多重化部5103と、システム情報テーブル生成部5
105と、送信部5106とを備え、上記のような対話
的番組をデジタル放送波に載せて放送する。
【0032】送信データ記憶部5102は、磁気ディス
ク等の記憶媒体を有し、対話的番組を構成する全コンテ
ンツのデータを記憶する。1つのコンテンツデータは、
動画データや音声データなどを表すプレゼンテーション
情報と、他のコンテンツへのハイパーリンク、ボタン、
文字情報などを表すナビゲーション情報とで表される。
例えば、図5の各コンテンツの動画および音声は、それ
ぞれプレゼンテーション情報に含まれる。また、動画の
上に表示されているボタンと文字情報と、さらにボタン
に付与されたハイパーリンクとはナビゲーション情報に
含まれる。
【0033】データ多重化部5103は、送信データ記
憶部5102に記憶されたコンテンツデータを多重化し
た多重化ストリームを生成する。具体的には、データ多
重化部5103は、各コンテンツのプレゼンテーション
情報を再生時間が重なるように多重化するとともに、ナ
ビゲーション情報を同一コンテンツ内のプレゼンテーシ
ョン情報の再生時間の間繰り返し多重化する。ナビゲー
ション情報を繰り返し多重しているのは、受信装置にお
いてコンテンツがいつ切り換えられても、切り換え先の
コンテンツのナビゲーション情報を確実に受信できるよ
うにするためである。
【0034】上記多重化ストリームは、DVB−SI規
格、MPEG2システム規格の規定に従うトランスポー
トストリームの一部として生成される。ここでトランス
ポートストリームは、デジタル衛星放送では1搬送波の
帯域内に多重された複数のデジタルデータストリームの
集まりであり、放送チャネルに5〜6チャネル分に相当
する帯域を有する。
【0035】多重情報記憶部5104は、データ多重化
部5103による多重化ストリームの生成に必要な種々
のパラメータを記憶する。システム情報テーブル生成部
5105は、多重情報記憶部5104を参照し、多重ス
トリームを受信装置5121が選択するために必要な
(複数のテーブルからなる)システム情報テーブルを生
成する。
【0036】送信部5106は、データ多重化部510
3により生成される多重化ストリームと、システム情報
テーブル生成部5105により生成されたシステム情報
テーブルとをトランスポートストリームに多重化して送
信する。ここでシステム情報テーブルとは、本発明の対
話的番組を表す多重化ストリームをトランスポートスト
リームから識別するための情報が記録されている各種テ
ーブル類をいう。 1−2−1.送信データ記憶部5102 図4において送信データ記憶部5102は、プレゼンテ
ーション情報記憶部5107と、ナビゲーション情報記
憶部5108と、構造情報記憶部5109とを有し、1
つの対話的番組(アプリケーション)を構成する複数の
コンテンツのデータをプレゼンテーション情報とナビゲ
ーション情報とに分けて記憶し、さらにプレゼンテーシ
ョン情報とナビゲーション情報との対応関係を示す構造
情報表を記憶する。 1−2−1−1.プレゼンテーション情報記憶部510
7 プレゼンテーション情報記憶部5107は、各コンテン
ツに含まれる動画データや、音声データ等で表わされる
プレゼンテーション情報を記憶する。
【0037】図6(a)、(b)に、図5に示したコン
テンツのプレゼンテーション情報として用いられる動画
データを経時的なシーン(又はフレーム)毎に示す。図
6(a)に示す動画データ5201は、ファイル名「Vi
deo0.m2v」を有し、関西の天気予報案内を記録した動画
を表している。この動画は、図5に示したコンテンツ0
とコンテンツ1とに共用されるプレゼンテーション情報
である。
【0038】図6(b)に示す動画データ5202は、
ファイル名「Video1.m2v」を有し、関東の天気予報案内
を記録した動画を表している。この動画は、図5に示し
たコンテンツ2とコンテンツ3とに共通するプレゼンテ
ーション情報である。これらの動画データ5201、5
202は、それぞれISO/IEC 13818-2(MPE
G2 ビデオ)規格等に基づいて圧縮された形式でプレ
ゼンテーション情報記憶部5107に記憶されている。
なお、画像データの形式は、他の形式でもよい。
【0039】また、図6(c)、(d)は、プレゼンテ
ーション情報として用いられる音声データの一例を示
す。図6(c)に示す音声データ5203は、ファイル
名「Audio0.m2a」を有し、図6(a)に示した動画デー
タ5201と同期再生される音声データである。この音
声は、図5に示したコンテンツ0とコンテンツ1とに共
用されるプレゼンテーション情報である。
【0040】図6(d)に示す音声データ5204は、
ファイル名「Audio1.m2a」を有し、図6(b)に示した
動画データ5202と同期再生される音声データであ
る。この音声は、図5に示したコンテンツ2とコンテン
ツ3とに共通するプレゼンテーション情報である。これ
らの音声データは、それぞれISO/IEC 13818-3
(MPEG2 オーディオ)規格等に基づいて圧縮され
た形式で記憶されている。なお、音声データの形式は、
他の形式でもよい。 1−2−1−2.ナビゲーション情報5108 ナビゲーション情報記憶部5108は、各コンテンツを
構成するナビゲーション情報を記憶する。ナビゲーショ
ン情報には、別のコンテンツへのハイパーリンク情報
と、そのナビゲーション情報が有効な時間を示す有効時
間情報とが含まれる。ハイパーリンク情報は、受信装置
におけるユーザの対話操作を実現するためのオブジェク
トとして記述されている。また有効時間情報は、動画デ
ータ等のプレゼンテーション情報の内容に応じて順次ナ
ビゲーション情報の内容を更新してバージョンアップす
ることを可能にするために付加される。
【0041】図7に、図5に示したシーン01b(より
正確にはシーン01b〜01d)に対応するナビゲーシ
ョン情報の一例を示す。このナビゲーション情報530
1は、ファイル名「Navi0-0.nif」を有し、オブジェク
ト定義表(Object DefinitionTable)5302、ハンド
ラ定義表(Handler Definition Table)5303、ハイ
パーリンク表(Hyperlink Table)5304、ビットマ
ップ表(Bitmap Table)5305、有効時間表(Time I
nformation Table)5306とを含んでいる。
【0042】オブジェクト定義表5302は、プレゼン
テーション情報に含まれる動画データに重ねて表示され
るオブジェクトのタイプや属性等を示す情報の一覧であ
る。具体的には、次の各欄を含む。「オブジェクト・イ
ンデックス(Object Index)」欄は、オブジェクト毎に
オブジェクトを区別する値(オブジェクト番号)を示
す。
【0043】「タイプ(Type)」欄は、オブジェクトの
タイプを示す。オブジェクトのタイプには、ハイパーリ
ンクが付与されたボタン表示用のボタンオブジェクト
(Button)、静止画像や文字情報の表示用のピクチャー
オブジェクト(Picture)などがある。この例では、図
5に示したボタン02b、03bはそれぞれオブジェク
トインデックス値0、1のボタンオブジェクトとして記
述されている。また、図5に示した文字情報13bなど
はピクチャーオブジェクトとして記述されている。
【0044】「X」欄と「Y」欄とは、ボタン又はピク
チャー等の各オブジェクトの表示画面上での表示基準位
置を示すX,Y座標値である。これにより図5に示した
ボタン02b、03bの表示位置が定められる。「ハン
ドラ(Handler)」欄は、ハンドラ定義表5303中の
ハンドラのうち、オブジェクトに対応するハンドラがど
れであるかを指定するためのハンドラ・インデックス値
(Handler Index)を示す。ここでハンドラとは、スク
リプトつまり受信装置5121によって実行可能なプロ
グラミング言語で記述されたプログラム又は命令語であ
る。特に、ボタンオブジェクトに対するハンドラは、受
信装置5121におけるユーザ操作により当該ボタンが
確定(activate)されたときに実行されるコンテンツの
切り換え命令を含んでいる。
【0045】「ノーマルビットマップ(Normal Bitma
p)」欄は、標準状態(又は非選択状態)時において上
記のX,Y座標が示す表示基準位置に、ビットマップ表
5305中のビットマップ画像のうち、どのビットマッ
プ画像(ボタン画像や静止画情報を表すピクチャ)を表
示すべきかを指定するためのビットマップ・インデック
ス値を示す。非選択状態とは、受信装置においてボタン
が選択されていない状態をいう。
【0046】「フォーカスビットマップ(Focused Bitm
ap)」欄は、選択状態時において上記のX,Y座標が示
す表示基準位置に、どのビットマップ画像(ボタン画像
や静止画情報を表すピクチャ)を表示すべきかを指定す
るためのビットマップ・インデックス値を示す。選択状
態とは、受信装置においてボタンが選択されている状態
をいう。
【0047】ハンドラ定義表5303は、オブジェクト
定義表5302のオブジェクトに指定されるハンドラ
(スクリプト)を記録している。具体的には、次の各欄
を含む。「ハンドラ・インデックス(Handler Inde
x)」欄は、ハンドラを区別する値(ハンドラ番号)を
示す。「スクリプト(Script)」欄は、ハンドラ・イン
デックスに対応するハンドラ(スクリプト)を示す。特
に、ボタンオブジェクトに対するハンドラは、同図のよ
うに”goto_contents(HyperlinkIndex 0)"のようにコン
テンツの切り換え命令を含んでいる。
【0048】ハイパーリンク表5304は、ハンドラ定
義表5303中のコンテンツの切り換え命令に対する引
数を示す。具体的には次の各欄を含む。「ハイパーリン
ク・インデックス(Hyperlink Index)」欄は、ハイパ
ーリンクを区別する値(ハイパーリンク番号)を示す。
「コンテンツ番号」欄は、ハイパーリンク情報そのもの
であって、コンテンツの切り換え命令の引数としてリン
ク先のコンテンツの番号を示している。例えば上記”go
to_contents(HyperlinkIndex 0)"というコンテンツの切
り換え命令は、結局”goto_contents(contents 1)"と同
じであり、受信装置5121において当該ボタンオブジ
ェクとが確定状態になったときに実行されることにな
る。
【0049】ビットマップ表5305は、オブジェクト
定義表5302の「ノーマルビットマップ」および「フ
ォーカスビットマップ」欄に指定されるビットマップデ
ータを記録している。具体的には以下の欄を含む。「ビ
ットマップ・インデックス(Bitmap Index)」欄は、ビ
ットマップデータを区別する値(ビットマップ番号)を
示す。「ビットマップデータ(Bitmap data)」欄は、
プレゼンテーション情報に重ねて表示されるボタンや文
字情報を表すビットマップデータが記録される。図5に
示したシーン01bにおけるボタン02bは、標準状態
ではビットマップ・インデックス0番の「大阪の詳
細」、選択状態ではビットマップ・インデックス1番の
「大阪の詳細」(目立つように色や濃さが変わってい
る)が表示される。ボタン03bは、標準状態ではビッ
トマップ・インデックス2番の「関東を見る」、選択状
態ではビットマップ・インデックス3番の「関東を見
る」が表示される。
【0050】有効時間表5306は、このナビゲーショ
ン情報が有効になる有効開始時刻「start_time」と、無
効になる有効終了時刻「end_time」とを記録している。
これらの時刻は、対話的放送番組の放送開始時刻を
「0」とした相対時刻(秒単位)で指定される。図8
は、図5に示したシーン11bに対応するナビゲーショ
ン情報の一例を示す。このナビゲーション情報5401
は、ファイル名「Navi1-0.nif」を有し、オブジェクト
定義表5402、ハンドラ定義表5403、ビットマッ
プ表5404、有効時間表5405を含んでいる。
【0051】オブジェクト定義表5402のオブジェク
ト・インデックス値が「0」の行は、オブジェクトのタ
イプが「ボタン」であり、表示画面上のオブジェクトの
表示の左上端位置の座標値がX=20,Y=400であ
り、このオブジェクトが確定された際にはハンドラ・イ
ンデックス値「0」のハンドラを起動し、非選択状態で
はビットマップ・インデックス値「0」のビットマップ
を表示し、選択状態ではビットマップ・インデックス値
「1」のビットマップを用いることを示している。
【0052】また、オブジェクト定義表5402のオブ
ジェクト・インデックス値が「1」の行は、オブジェク
トのタイプが「ピクチャ」であり、表示画面上のオブジ
ェクトの左上端位置の座標値がX=300、Y=20で
あり、ビットマップ・インデックス値が「2」のビット
マップを用いることを示している。また、ハンドラ定義
表5403は、ハンドラ・インデックス値が「0」のハ
ンドラが起動された時に実行されるスクリプト”goto_e
ntry”が記録されている。このスクリプトは、対話的番
組のコンテンツのうち、受信装置おいて一番最初に再生
すべきコンテンツつまり再生開始時のデフォルトのコン
テンツに切り替えることを指示する命令である。
【0053】また、ビットマップ表5404は、ビット
マップ・インデックス値「0」、「1」、「2」のビッ
トマップデータを記録している。このうち、ビットマッ
プ・インデックス値「2」のビットマップは、図5に示
した文字情報13bを表す。また、有効時間表5405
は、ナビゲーション情報5401の有効開始時刻が放送
開始時刻から5秒たった時の時刻であり、有効終了時刻
が、放送開始から65秒たった時の時刻であることを定
義している。即ち、このナビゲーション情報5401
は、放送開始から65秒を経過した後は、用いられない
ことを示している。
【0054】図9のナビゲーション情報5501、図1
0のナビゲーション情報5601、図11のナビゲーシ
ョン情報5701も同様にナビゲーション情報記憶部5
108に記憶されているナビゲーション情報の例を示
し、それぞれ図5に示したコンテンツ0のシーン01
e、コンテンツ1のシーン11e、コンテンツ2のシー
ン21bに対応している。 1−2−1−3.構造情報記憶部5109 構造情報記憶部5109は、各コンテンツを構成するプ
レゼンテーション情報とナビゲーション情報との組の一
覧である構造情報表と、エントリ情報とを記憶する。エ
ントリ情報は、受信装置5121において対話的番組の
再生を開始した際に一番最初に再生されるエントリコン
テンツの番号を示すエントリ情報とを記憶している。
【0055】図12は、構造情報記憶部5109に記憶
される構造情報表の一例を示す図である。構造情報表5
801は、各コンテンツに含まれる画像データ、音声デ
ータと、ナビゲーション情報との組を、コンテンツ番号
ごとに表している。コンテンツ番号は、送信データ記憶
部5102に記憶されている複数のコンテンツ中で、1
つのコンテンツを一意に識別する番号である。ただし、
コンテンツ番号は、原則として1つのコンテンツに対応
するが、例外的に複数のコンテンツに対応する場合もあ
る。
【0056】同図の構造情報表5801中コンテンツ番
号0の行は、図5に示したコンテンツ0が、プレゼンテ
ーション情報記憶部5107に記憶されているファイル
名「Video0.m2v」で識別される画像データと、ファイル
名「Audio0.m2a」で識別される音声データと、ナビゲー
ション情報記憶部5108に記憶されているファイル名
「Navi0-0.nif」、「Navi0-1.nif」、「Navi0-2.ni
f」、「Navi0-3.nif」、「Navi0-4.nif」で識別される
ナビゲーション情報との組により構成されていることを
示している。「ナビゲーション情報」欄に記載された各
ナビゲーション情報は、有効開始時間の早いものから順
に記載されている。他の行も同様である。
【0057】図13は、構造情報記憶部5109に記憶
されているエントリ情報の一例を示す図である。エント
リ情報5901は、送信データ記憶部5102に記憶さ
れているアプリケーションのエントリコンテンツのコン
テンツ番号が「0」であることを表している。 1−2−2.多重情報記憶部5104 多重情報記憶部5104は、対話的番組を放送用のMP
EG2トランスポートストリーム中に多重化するための
識別子や帯域等の資源の割当情報を多重情報表として記
憶している。
【0058】図14は、多重情報記憶部5104に記憶
されている多重情報表の一例を示す。 同図の多重情報
表6001は、対話的番組およびその構成要素に対する
各種の識別子と、伝送容量の割り当てとを示す表であ
る。同図において「original_network_id、transport_s
tream_id、service_id、event_id」の各欄6002〜6
005は、対話的番組を放送用MPEG2トランスポー
トストリーム中に多重する際に、対話的番組に割り当て
られる種々の識別子の値を表している。一般的な衛星デ
ジタル放送システムでは、1つの衛星(ネットワーク)
から、複数のMPEG2トランスポトストリームがそれ
ぞれ異なる搬送波を用いて送信される。各放送番組は、
いずれかのMPEG2トランスポートストリーム中に、
ETS 300 468(DVB−SI)規格に基づいて、or
iginal_network_id、transport_stream_id、service_i
d、event_idを付与されて多重される。
【0059】ここで、original_network_idは1つのネ
ットワークを一意に識別する識別子である。transport_
stream_idは1つのネットワーク中で1つのトランスポ
ートストリームを一意に識別する識別子である。servic
e_idは1つのトランスポートストリーム中で1つのサー
ビスを一意に識別する識別子である。
【0060】event_idは1つのサービス中で1つのイベ
ントを一意に識別する識別子である。ここでいうイベン
トは、従来のアナログ放送における1つの番組に相当す
るものである。上記対話的番組は1つのイベントとして
多重される。デジタル放送におけるイベントはいくつか
のコンポーネントのまとまりをいう。
【0061】コンポーネントとは、ISO/IEC 13
818-1(MPEG2システム)規格における、1つのP
ID(パケット識別子)で識別されるストリーム(プロ
グラムエレメント)であり、動画、音声などの番組の構
成要素の1つを表す。例えば図12に示した個々の画像
データ、個々の音声データ、同一コンテンツ内のナビゲ
ーション情報の集まりは、それぞれコンポーネントであ
る。
【0062】サービスは、イベントの時間的なシーケン
スをひとまとめにしたものであり、従来のアナログ放送
における1つのチャンネルに相当する。上記対話的番組
は、1つのサービスの時間的な一部分になる。トランス
ポートストリームは、複数のサービスの集まりである。
トランスポートストリームおよびサービスの帯域(伝送
容量)は、種々の割り当てが考えられるが、例えばトラ
ンスポートストリームにつき約30Mbps、1サービ
スにつき約5Mbpsなどである。この場合、1つのト
ランスポートストリームは、5、6チャネル分に相当す
る。また、上記イベントとしての対話的番組の伝送容量
は、動画データを含むのでコンテンツ数により異なる。
【0063】DVB−SI規格に基づいたデジタル放送
システムを通じて放送される番組(イベント)は、上記
のoriginal_network_id、transport_stream_id、servic
e_id、event_idの組を指定することによって、全てのデ
ジタル放送システム中で一意に特定することができる。
original_network_id、transport_stream_id、service_
id、event_idの詳細についてはDVB−SI規格書に述
べられている。
【0064】「PMT_PID」欄6006、「PCR_PID」欄6
007は、それぞれPMT(Program Map Table)、P
CR(Program Clock Reference)に割り当てられるP
IDの値を表している。ここでPMTとは、トランスポ
ートストリームに多重化されるシステム情報テーブルの
1つであって、イベントに含まれる動画データや音声デ
ータなど(コンポーネント)を表す個々のストリーム
と、それが伝送されるパケットの識別子(Packet IDent
ifier:PID)との対応関係を示す表である。またPC
Rとは、システム情報テーブルの1つであって、デジタ
ル放送装置5101においては各コンテンツデータを多
重化ストリームに多重する際の基準をなる時刻情報であ
り、受信装置5121においてはイベントを再生する際
の基準となる時刻情報である。「NE_component(0)_Bi
trate」欄6008、「NE_component(0)_pid」欄60
09は、それぞれコンテンツ0に含まれるナビゲーショ
ン情報表を伝送するコンポーネントに割り当てられる伝
送レートと、PIDの値とを表す。「NE_component
(1)_Bitrate」欄以下も同様である。なお、NEはNavig
ation Elementの略である。
【0065】「VE_component(0)_Bitrate」欄601
0、「VE_component(0)_pid」欄6011は、それぞ
れ後述するコンポーネントタグの値「0x00」に対応する
画像データを伝送するコンポーネントに割り当てられる
伝送レートと、PIDの値とを表す。「VE_component
(1)_Bitrate」以下も同様である。なお、VEはVideo E
lementの略である。
【0066】「AE_component(0)_Bitrate」欄601
2と、 「AE_component(0)_pid」欄6013は、そ
れぞれ後述するコンポーネントタグの値「0x00」に対応
する画像データを伝送するコンポーネントに割り当てら
れる伝送レートと、PIDの値とを表す。「AE_compo
nent(1)_Bitrate」以下も同様である。なお、AEはAud
io Elementの略である。
【0067】なお、本実施の形態では、ナビゲーション
情報を識別するために、コンテンツの数だけナビゲーシ
ョン情報を伝送するPIDの数を確保しているが、ナビ
ゲーション情報を伝送するPIDの数は、コンテンツの
数より少なくても、例えば1つであってもよい。この場
合、ナビゲーション情報を識別する情報として、PID
と他のパラメータ(例えばMPEG2規格によるtable_id_ex
tensionなど)との組み合わせを用いるようにすればよ
い。プレゼンテーション情報に含まれる画像データや音
声データについても同様にPIDと他のパラメータ(例
えばMPEG2規格によるstream_idなど)との組み合わせに
より識別するようにしてもよい。こうすれば、トランス
ポートストリーム中で使用可能なPIDの数が制限され
ていても、その制限を越えた多数のコンテンツを送信す
ることが可能になる。 1−2−3.データ多重化部5103 図4においてデータ多重化部5103は、まず、(a)
送信データ記憶部5102に記憶されているコンテンツ
毎に各種の識別子を割り当て(コンテンツ識別子割当表
の作成)、(b)各ナビゲーション情報にバージョン番
号を付与し(バージョン番号割当表の作成)、また、
(c)ナビゲーション情報テーブル生成部5111にナ
ビゲーション情報表の生成を指示し、(d)システム情
報テーブル生成部5105にシステム情報テーブルの生
成を指示し、(e)これらの表に従って各プレゼンテー
ション情報をその再生時間が重なるように多重するとと
もに、各プレゼンテーション情報の再生時間帯において
それに対応するナビゲーション情報を複数回繰り返し多
重する。そのためデータ多重化部5103は、多重制御
部5110、ナビゲーション情報テーブル生成部511
1、多重化部5112を備えている。
【0068】上記(c)はナビゲーション情報テーブル
生成部5111により、上記(a)(b)(e)は多重
制御部5110により実行される。また上記(d)はシ
ステム情報テーブル生成部5105により実行される。 1−2−3−1.多重制御部5110 多重制御部5110は、CPUと、プログラムを格納し
たROMと、作業用のRAM等とから構成され、コンテ
ンツ識別子割当表とバージョン番号割当表とを作成し
(上記(a)(b))、これらの表に従って各プレゼン
テーション情報および各ナビゲーション情報の多重指示
を作成して多重化部5112に通知する(上記
(e))。ここで多重指示は、プレゼンテーション情報
中の動画データや音声データ、個々のナビゲーション情
報について、その多重化に要する各種識別子と、トラン
スポートストリーム中の多重開始位置と、伝送速度など
を含む。
【0069】(e)についてより詳しくいうと、多重制
御部5110は、プレゼンテーション情報中の動画デー
タや音声データについては、その再生時間が重なるよう
に多重指示を作成する。例えば、それらの多重開始位置
を同時刻として多重指示を作成する。また、ナビゲーシ
ョン情報については、それが含まれるコンテンツ内のプ
レゼンテーション情報の再生時間帯に亘って複数回繰り
返し多重するよう多重指示を作成する。すなわちナビゲ
ーション情報に対して複数の多重開始位置を設定し、そ
れぞれの多重指示を作成する。 1−2−3−2.多重制御部5110:(a)コンテン
ツ識別子割当表の作成 多重制御部5110は、送信部5106に起動される
と、構造情報記憶部5109と多重情報記憶部5104
とに記憶されている構造情報表と多重情報表とを読み出
し、コンテンツ識別子割当表を作成する。
【0070】図15は、図12に示した構造情報表58
01と、図14に示した多重情報表6001とをもとに
生成されたコンテンツ識別子割当表の一例を示すもので
ある。コンテンツ識別子割当表6101において、各コ
ンテンツ番号6102に対応して、「orig_nw_id」欄6
103、「ts_id」欄6104、「VE_svc_id」欄61
05、「VE_event_id」欄6106には、多重情報表
6001の「original_network_id」欄6002、「tra
nsport_stream_id」欄6003、「service_id」600
4、「event_id」欄6005のそれぞれの値が書き込ま
れる。同様に、「AE_svc_id」欄6108、「AE_ev
ent_id」欄6109にも、「service_id」欄6003、
「event_id」欄6005のそれぞれの値が書き込まれ
る。「NE_svc_id」欄6111、「NE_event_id」欄
6112も同様である。
【0071】また「VE_comp_tag」欄6107には、
画像データごとに16進数2桁のコンポーネントタグが
「0x00」から順に与えられ書き込まれる。ここでは、画
像データ「Video0.m2v」に対して「0x00」が、「Video
1.m2v」に対して「0x01」が与えられ、書き込まれてい
る。このコンポーネントタグは、PIDに1対1に対応
させて自由に割り当てた値で、PIDを間接的に参照す
るために使用される。本実施の形態では、値が「N」の
コンポーネントタグは、それぞれ多重情報記憶部510
4の「VE_component(N)_pid」で与えられるPIDに
対応付けられる。コンポーネントタグとPIDの対応関
係は後述するPMT中に記述される。これによって、受
信装置5121において、PMTのdescriptorに記述さ
れているコンポーネントタグを参照してそのPIDを判
別し、画像データ等を取得することができる。仮に、送
信部5106により対話的番組を他の番組とともに多重
する際にシステム情報テーブル中のPIDが別の値に書
き替えられた場合でも、画像データを確実に取得できる
いう効果がある。
【0072】なお、コンポーネントタグを用いなけれ
ば、「VE_comp_tag」欄、「AE_comp_tag」欄にPI
Dの値を直接指定することも考えられる。この場合、送
信部5106によりトランスポートストリームに多重化
する際に、システム情報テーブルでPIDを別の値に書
き替えられた場合には、更にナビゲーション情報表中の
これらの欄のPIDの値も書き替えることにより対応す
ればよい。
【0073】「AE_comp_tag」欄6110も、同様に
音声データごとにコンポーネントタグが与えられ書き込
まれる。ここでは、音声データ「Audio0.m2a」に対して
「0x00」が、「Audio1.m2v」に対して「0x01」が
与えられ、書き込まれている。また、コンテンツ識別子
割当表6101において、「NE_id」(ナビゲーショ
ン情報識別子)欄6113には、16進数4桁の数値
が、コンテンツ番号6102の順に1ずつ増やしながら
書き込まれている。
【0074】なお、図15中の「VE_id」欄及び「A
E_id」欄は、ページベースコンテンツを識別するため
の情報である。第1実施形態では、ストリームベースコ
ンテンツのみからなる対話的番組を前提とするので、
「VE_id」欄及び「AE_id」欄は使用されない。詳し
くは第2実施形態以降にて説明する。 1−2−3−3.多重制御部5110:(b)バージョ
ン番号割当表の作成 多重制御部5110は、コンテンツ識別子割当表610
1の作成が終わると、バージョン番号割当表を作成す
る。
【0075】具体的には、多重制御部5110は、構造
情報表5801を参照してコンテンツ番号ごとにそのコ
ンテンツに含まれるナビゲーション情報の最初に記載さ
れたものから順に「0」から「1」ずつ大きなバージョ
ン番号を与える。なお、バージョン番号が「31」を超
えるときには、また「0」から順に「1」ずつ大きなバ
ージョン番号を与える。
【0076】図16は、このバージョン番号割当表の一
例を示す。例えば、コンテンツ0のナビゲーション情報
「Navi0-0.nif」、「Navi0-1.nif」、「Navi0-2.ni
f」、・・・には、「0x00」、「0x01」、「0x02」とい
うバージョン番号が付与されている。コンテンツ1〜3
についても同様である。多重制御部5110は、バージ
ョン番号割当表6201の作成が終了すると、ナビゲー
ション情報テーブル生成部5111にナビゲーション情
報表の作成を指示する。 1−2−3−4.ナビゲーション情報テーブル生成部5
111:(c) ナビゲーション情報テーブル生成部5111は、多重制
御部5110からナビゲーション情報表の生成の指示を
受けると、ハイパーリンクテーブル中のリンク先のコン
テンツ番号を、リンク先のコンテンツに含まれる各コン
ポーネントを表す各種識別子に置き換えたナビゲーショ
ン情報表を生成する。
【0077】より具体的には、ナビゲーション情報テー
ブル生成部5111は、ナビゲーション情報記憶部51
08に記憶されているナビゲーション情報を読み出し、
そのナビゲーション情報がハイパーリンク表を含むとき
に、コンテンツ番号で表記されたリンク先の情報を、多
重制御部5110で作成されたコンテンツ識別子割当表
を参照し、各種識別子の表記に変換してナビゲーション
情報表を生成する。
【0078】さらにナビゲーション情報テーブル生成部
5111は、生成したナビゲーション情報を記憶領域
(図示せず)に、NVT(コンテンツ番号、バージョン
番号)というファイル名でナビゲーション情報表として
記憶する。コンテンツ番号と、バージョン番号とは、構
造情報記憶部5109の構造情報表と多重制御部511
0のバージョン番号割当表とを参照して取得する。ナビ
ゲーション情報テーブル生成部5111は、読み出した
ナビゲーション情報がハイパーリンク表を含まない時に
は、ファイル名だけを変更して記憶領域に記憶する。
【0079】図17は、生成されたファイル名「NVT
(0、0)」のナビゲーション情報表6301を示す。
このナビゲーション情報表6301は、図7に示したフ
ァイル名「Navi0-0.nif」のナビゲーション情報530
1から生成されたものであり、図5に示したシーン01
bに対応している。ナビゲーション情報表6301は、
オブジェクト定義表6302と、ハンドラ定義表630
3と、ハイパーリンク表6304と、ビットマップ表6
305と、有効時間表6306とを含んでいる。このう
ちハイパーリンク表6304およびファイル名以外は、
図7に示したナビゲーション情報5301と同じであ
る。
【0080】ハイパーリンク表6304では、図7のハ
イパーリンク表5304の各コンテンツ番号が、図15
に示したコンテンツ識別子割当表6101に記載された
各種識別子の表記に変換されている。ハイパーリンク表
6304の「orig_nw_id」等の欄に「−」が表記され、
識別子が記載されていないのは、ナビゲーション情報表
6301が属するコンテンツと、リンク先のコンテンツ
とでその識別子の値が同一であるため、記録が省略され
ていることを表している。
【0081】この例では「Hyperlink Index 0」欄は、
図5に示したコンテンツ0のシーン01bからコンテン
ツ1のシーン11bへのリンクを示している。「Hyperl
inkIndex 0」欄において「NE_id」欄以外は「−」にな
っているので、コンテンツ0は、リンク先のコンテンツ
1と同じ画像、音声を含み、ナビゲーション情報表(NE
_id)のみが異なることを意味している。
【0082】また「Hyperlink Index 1」欄は、図5に
示したコンテンツ0のシーン01bからコンテンツ2の
シーン21bへのリンクを示している。「Hyperlink In
dex1」欄において「VE_comp_tag」「AE_comp_tag」「NE
_id」欄以外は「−」になっているので、コンテンツ0
は、リンク先のコンテンツ2と異なる画像(VE_comp_ta
g)、音声(AE_comp_tag)およびナビゲーション情報表
(NE_id)が異なることを意味している。
【0083】仮にリンク先のコンテンツが異なるサービ
スに属するのであれば、「VE_service_id」、「AE_
service_id」や「NE_service_id」にも各識別子が記
載されることになる。上記のように識別子の値が同一の
場合には記録を省略することで、ナビゲーション情報表
のサイズを小さくすることができる。なお、図17のハ
イパーリンクテーブル中の「VE_id」欄及び「AE_i
d」欄は、ページベースコンテンツを識別するための情
報である。NVT(0,0)では、リンク先の全てがストリ
ームベースコンテンツなので、「VE_id」欄及び「A
E_id」欄は何も記載されていない。リンク先がページ
ベースコンテンツである場合については、第2実施形態
以降にて説明する。
【0084】図18は、ファイル名「NVT(1,0)」の
ナビゲーション情報表6401を示す。このナビゲーシ
ョン情報表6401は、図8に示したファイル名「navi
1-0.nif」のナビゲーション情報5401から生成され
たものであり、図5に示したコンテンツ1のシーン11
bに対応する。このナビゲーション情報表6401は、
ナビゲーション情報5401にハイパーリンク表が存在
しないので、同じ内容になっている。ただし、コンテン
ツ1のシーン11bからコンテンツ0へのリンクは、同
図のハンドラ定義表6403と図13に示したエントリ
情報とにより表されている。
【0085】同様に、図19はファイル名「NVT(0,
1)」のナビゲーション情報表6501を、図20はファ
イル名「NVT(1,1)」のナビゲーション情報表660
1を、図21はファイル名「NVT(2,0)」のナビゲー
ション情報表6701を示し、それぞれ図9に示したフ
ァイル名「navi0-1.nif」のナビゲーション情報550
1、図10に示したファイル名「navi1-1.nif」のナビ
ゲーション情報5601、図11に示したファイル名
「navi2-0.nif」のナビゲーション情報5701から生
成されたものである。
【0086】ナビゲーション情報テーブル生成部511
1は、ナビゲーション情報表の生成を終了すると多重制
御部5110に通知する。その後、多重制御部5110
は、ナビゲーション情報表生成終了の通知を受けると、
システム情報テーブル生成部5105にシステム情報テ
ーブルの生成を指示する。システム情報テーブルの生成
(d)については後述する。 1−2−3−5.多重制御部5110:(e)多重指示
の作成 多重制御部5110は、システム情報テーブルの生成終
了の通知を受けると、まず、多重制御部5110は、多
重情報記憶部5104から「PCR_PID」の値を読み出し
て多重化部5112に通知する。これは、各コンテンツ
データを多重化ストリームに多重する際の基準をなる時
刻情報(PCR)を多重化部5112に多重させるため
である。
【0087】次に、多重制御部5110は、プレゼンテ
ーション情報の多重指示を作成し、多重化部5112に
通知する。具体的には、全コンテンツのプレゼンテーシ
ョン情報をその再生時間帯が重なるように多重するため
に、多重制御部5110は、全コンテンツに含まれる画
像データおよび音声データについて、多重開始位置を
「0」として多重指示を作成して通知する。ここで多重
開始位置は多重ストリームの送信開始時点を0とする相
対時刻である。
【0088】画像データおよび音声データについての各
多重指示は、多重開始位置と、PIDと、ビットレート
とを含む。例えば構造情報表5801のコンテンツ0の
画像データ「Video0.m2v」については、多重制御部51
10は、まずコンテンツ識別子割当表6101を参照し
て、その画像データの「VE_comp_tag」6107の値
「0x00」を読み出し、さらに多重情報表6001から
「VE_component(0)_pid」6011の値「0x0096」を
読み出して、その画像データのPIDを求め、「VE_c
omponent(0)_Bitrate」6010の値「4Mbps」と
を読み出しビットレートを求め、多重開始位置と共にそ
のPIDとそのビットレートとを通知する。
【0089】続いて、多重制御部5110は、以下のよ
うにナビゲーション情報についての多重指示を作成し多
重化部5112に通知する。多重制御部5110は、コ
ンテンツ毎に、それに含まれるナビゲーション情報表を
その有効時間の間繰り返し多重するよう多重指示を作成
する。例えば、図17に示したナビゲーション情報表6
301(NVT(0,0))の場合、有効時間表630
6に示された有効開始時刻(5秒)から有効終了時刻
(65秒)までの間、多重制御部5110は、NVT
(0,0)の多重指示を繰り返し作成する。ただし、本
実施形態では、有効開始時刻よりも一定時間前(例えば
1秒)から多重するようにしている。一定時間前から多
重するのは、受信装置5121におけるナビゲーション
情報表の処理に対してマージンを与えるためである。
【0090】ナビゲーション情報についての多重指示
は、多重開始位置と、そのPIDと、その伝送容量(ビ
ットレート)と、バージョン番号と、table_id_extとを
含む。例えば、図17に示したファイル名「NVT
(0、0)」のナビゲーション情報表を多重する場合、
多重制御部5110は、有効開始時刻の一定時間前(4
秒)を最初の多重開始位置とし、多重情報表6001か
ら「NE_component(0)_pid」6009の値「0x0092」
と、「NE_component(0)_Bitrate」6008の値「1
Mbps」とを読み出し、それぞれPID、ビットレー
トとして多重化部5112に通知する。また、多重制御
部5110は、コンテンツ識別子割当表6101より、
コンテンツ番号0に対応する「NE_id」6113の値
「0x0000」読み出し、table_id_extensionとして多重化
部5112に通知する。
【0091】さらに、多重制御部5110は、次の多重
開始位置としてそのナビゲーション情報の伝送用に確保
された伝送容量(ビットレート)を、当該ナビゲーショ
ン情報表のサイズで割ることにより算出し、上記と同様
に多重指示を通知する。このようにして多重制御部51
10は、有効終了時刻になるまで、多重開始位置を順次
求めながら、多重指示を作成して多重化部5112に通
知する。これにより上記NVT(0,0)は、多重スト
リームの開始後4秒〜65秒までの間、繰り返し多重さ
れることになる。
【0092】上記と同様にして、多重制御部5110
は、コンテンツ0に含まれるNVT(0,1)、NVT
(0,2)・・・やコンテンツ1に含まれるNVT
(1,0)、NVT(1,1)・・・等の他のNVTに
ついても上記と同様にして多重指示を作成して多重化部
5112に通知する。 1−2−4. システム情報テーブル生成部5105:
(d) システム情報テーブル生成部5105は、多重制御部5
110から指示を受けると、システム情報テーブルを生
成する。システム情報テーブルとは、トランスポートス
トリーム中の多重化ストリームを識別するための各種情
報、すなわちイベントを受信装置5121が選択するた
めに必要な各種情報が記録された各種テーブルをいう。
【0093】より具体的には、まずシステム情報テーブ
ル生成部5105は、多重情報記憶部5104を参照
し、NIT(Network Information Table)、EIT(E
vent Information Table)、SDT(Service Descript
ion Table)及びPAT(Program Association Table)
を、ETS 300 468(DVB−SI)規格、ISO/
IEC 13818-1(MPEG2システム)規格に従って
生成する。
【0094】ここでNITは、特定のネットワークから
送信される各トランスポートストリームについて、伝送
路に関する物理的な情報等を記録する。図22(a)
は、システム情報テーブル生成部5105により生成さ
れるNIT6801の例である。network_idが「0x000
1」で識別されるネットワークで、original_network_id
が「0x0001」、transport_stream_idが「0x0001」で識
別されるトランスポートストリームが配信されており、
その周波数や変調方式に関する仕様が「伝送緒元」で表
されることを示している。
【0095】SDTは、特定のトランスポートストリー
ムに含まれる各サービスについて、サービス名等の情報
を記録する。図22(b)は、システム情報テーブル生
成部5105が生成するSDT6802の例である。tr
ansport_stream_idが「0x0001」で識別されるトランス
ポートストリーム中で、service_idが「0x0002」で識別
されるサービスが含まれており、そのサービス名等の情
報が、「service名等の情報」で表されることを示して
いる。
【0096】EITは、特定のサービスに含まれる各イ
ベントについて、イベント名や、開始時刻、終了時刻な
どに関する情報を記録する。図22(c)は、システム
情報テーブル生成部5105が生成するEIT6803
の例である。service_idが「0x0002」で識別されるサー
ビス中で、event_idが「0x0002」で識別されるイベント
が含まれており、そのイベント名等の情報が「event名
等の情報」で表されることを示している。
【0097】PATは、特定のトランスポートストリー
ムに含まれる各プログラムについて、PMT(プログラ
ムマップ表)のPID等を記録する。図23は、システ
ム情報テーブル生成部5105が生成するPAT690
1の例である。transport_stream_idが「0x0001」で識
別されるトランスポートストリーム中に、program_noが
「0x0002」のプログラムが含まれ、そのPMTのPID
が「0x0090」であることを表している。program_noはse
rvice_idに一致し、プログラムはイベントに相当する。
【0098】次に、システム情報テーブル生成部510
5は、多重情報記憶部5104と、多重制御部5110
と、構造情報記憶部5109とを参照して、送信データ
記憶部5102が記憶する送信データを多重するプログ
ラムに対応するPMTを、MPEG2システム規格の規
定に従って生成する。図24は、図14に示した多重情
報表6001と、図15に示したコンテンツ識別子割当
表6101と、図13に示したエントリ情報5901か
ら作成されたPMTの一例を示す図である。
【0099】PMT7001の生成において、「progra
m_number」は、送信データを多重するプログラム(イベ
ントのこと)のプログラム番号を表す値であり、これに
は多重情報表6001の「service_id」6004の値
「0x0002」が書き込まれる。また、「PCR_PID」は、こ
のプログラムを復号する際の基準となるクロック情報
(PCR)が含まれるパケットのPIDを表す値であ
り、これには多重情報表6001の「PCR_PID」の値「0
x0091」が書き込まれる。
【0100】また、「Entry_Descriptor」7003は、
このプログラムが選択された際に一番最初に再生するエ
ントリコンテンツの識別子の情報を含むデスクリプタで
ある。図25は、PMT7001が含む「Entry_Descri
ptor」の詳細を表す図である。「Entry_Descriptor]7
003の、descriptor_tagはデスクリプタの種類を表す
識別子であり、「Entry_Descriptor」用に定められた値
例えば「0x98」が書き込まれる。「entry_VE_comp_ta
g」、「entry_AE_comp_tag」、「entry_NE_id」は
エントリコンテンツを構成する画像データ、音声デー
タ、ナビゲーション情報を識別する識別子の値をそれぞ
れ示す。
【0101】PMTの生成では、システム情報テーブル
生成部5105は、エントリ情報5901を参照して、
エントリコンテンツのコンテンツ番号「0」を取得し、
コンテンツ識別子割当表6101より、コンテンツ番号
「0」に対応するコンテンツの「VE_comp_tag」61
07の値「0x00」と、「AE_comp_tag」6110の値
「0x00」と、「NE_id」6113の値「0x0000」とが
取り出され、それぞれ「entry_VE_comp_tag」と、「e
ntry_AE_comp_tag」と、「entry_NE_id」とに書き
込まれる。
【0102】また、表7004は、このプログラムを構
成するコンポーネントの「PID」7005の値ごと
に、各コンポーネントで伝送されるデータの種類を表す
「stream_type」7006と、付加的な情報を表す「des
criptor]7006との対応を示している。表7004
の第1行目には、多重情報表6001より「NE_compo
nent(0)_pid」6009の値「0x0092」と、伝送される
データの種類がセクションデータであることを表す値
「0x05」と、図26(a)に示す「NE_Component_Des
criptor(0)」7201とがそれぞれ書き込まれる。「N
E_Component_Descriptor(0)」は、これが付与されたコ
ンポーネントでは、「min_NE_id」の値以上、「max_
NE_id」の値以下の値のNE_idを有するナビゲーショ
ン情報が伝送されることを表す。本実施例では、「NE
_component(0)_pid」6009で識別されるコンポーネ
ントでは、コンテンツ番号0のコンテンツのナビゲーシ
ョン情報を多重することとしているので、コンテンツ識
別子割当表6101よりコンテンツ番号0に対応する
「NE_id」6113の値「0x0000」が「min_NE_id」
と、「max_NE_id」とに書き込まれる。また、「descr
iptor_tag」には、このdescriptorの種類を示す定めら
れた値(ここでは「0x99」)が書き込まれる。
【0103】表7004の第2行から第4行にも、同様
に多重情報表6001から「NE_component(1)_pi
d」、「NE_component(2)_pid」、「NE_componen
t(3)_pid」の各値が読み出され、「stream_type」と
して「0x05」、「descripor」として、それぞ
れ図26(b)に示すNE_Component_Descriptor(1)7
202、図26(c)に示すNE_Component_Descripto
r(2)7203、図26(d)に示すNE_Component_
Descriptor(3)7204が付与される。
【0104】表7004の第5行には、多重情報表60
01より「VE_component(0)_pid」6011の値「0x0
096」と、伝送されるデータの種類が画像データである
ことを表す値「0x02」と、図27(a)に示す「stream
_identifier_descriptor(0)」7301とがそれぞれ書
き込まれる。「stream_identifier_descirpto
r(0)」7301は、これが付与されたコンポーネント
のコンポーネントタグの値は「0x00」であることを示
す。「descriptor_tag」の値は、descriptorの種類を示
す定められた値例えば「0x52」である。
【0105】表7004の第6行にも、同様に多重情報
表6001より「VE_component(1)_pid」の値と、「s
tream_type」の値「0x02」と、図27(b)に示す「st
ream_identifier_descriptor(1)」7302とが書き込
まれる。表7004の第7行、第8行には、同様に多重
情報表6001より「AE_component(0)_pid」の値
と、「AE_component(1)_pid」の値と、「stream_typ
e」として音声データを表す値「0x03」と、「stream_id
entifier_descriptor(0)」7301と、「stream_ident
ifier_descriptor(1)」7302とが書き込まれる。 1−2−5.多重化部5112 多重化部5112は、多重制御部5110からの多重指
示に基づいて、MPEG2システム規格で規定された方
法に基づいてコンテンツデータをMPEG2トランスポ
ートストリーム中に多重し、生成したトランスポートス
トリームデータを順次送信部5106に出力する。
【0106】即ち、多重化部5112は、多重制御部5
110から画像データの多重指示を受けると、プレゼン
テーション情報記憶部5107から画像データを読み出
してデータストリームに変換し、指定されたPID、ビ
ットレートを用いて指定された開始位置から当該データ
ストリームをトランスポートストリーム中に多重する。
また、多重制御部5110から音声データの多重指示を
受けると、プレゼンテーション情報記憶部5107から
音声データを読み出してデータストリームに変換し、指
定されたPID、ビットレートを用いて指定された開始
位置から当該データストリームをトランスポートストリ
ーム中に多重する。
【0107】また、多重制御部5110からナビゲーシ
ョン情報表の多重指示を受けると、ナビゲーション情報
テーブル生成部5111からナビゲーション情報表を読
み出してデータストリームに変換し、指定されたPI
D、table_id_extension、version_no、ビットレートを
用いてトランスポートストリームの指定された開始位置
から当該データストリームを多重する。
【0108】また、多重化部5112は、PCRについ
て、生成するトランスポートストリームの先頭における
初期値を「0」として、多重制御部5110から通知さ
れたPCR_PIDを用いて多重する。図28に、多重化部5
112により生成される多重化ストリームの説明図を示
す。同図の横軸は時間経過を表し、縦軸は同時刻に多重
されるコンテンツデータおよびPCRを表す。
【0109】同図において7401は、コンテンツ0お
よびコンテンツ1に共有される動画データ「Video0.m2
v」が多重化部5112によってデータストリームに変
換され、さらにPID「0x0096」が付与された動画デー
タストリームである。この動画ストリーム7401は、
連続的に図示されているけれども、実際には、多重化部
5112によって、固定長のパケット(188バイト長
のトランスポートパケットと呼ばれる)に分割され、割
当てられたビットレート(4Mbps)を占有するよう
に多重されている。同様に7402はコンテンツ2およ
びコンテンツ3に共有される動画データストリームであ
る。
【0110】7403は、コンテンツ0およびコンテン
ツ1に共通する音声データ「Audio.m2a」が多重化部5
112によってデータストリームに変換され、さらにP
ID「0x0098」が付与された音声データストリームであ
る。これは割当てられたビットレート(0.5Mbp
s)を占有するように多重されている。同様に、740
4は、コンテンツ2およびコンテンツ3に共通する音声
データストリームである。
【0111】7405は、コンテンツ0に含まれるナビ
ゲーション情報表を載せたデータストリームであり、割
当てられたビットレート(1Mbps)を占有するよう
多重化部5112により多重されている。データストリ
ーム7405内の各ナビゲーション情報表は、PID
「0x0092」、table_id_extention「0x0000」、version_
no「0x00〜0x04」が付与される。これらのナビゲーショ
ン情報表については、同じバージョン番号のものが複数
回多重され、時間の経過とともにバージョン番号が更新
されている。また、PID、table_id_extention、vers
ion_noは、受信装置5121においてデータストリーム
7405中の1個のナビゲーション情報表を識別するた
めに用いられる。同様に、7406〜7408もそれぞ
れコンテンツ1〜3に含まれるナビゲーション情報を載
せたデータストリームである。
【0112】7409は、再生時刻の基準となる時刻情
報PCRであり、多重されている。なお、上記多重化部
5112は、多重制御部5110からの多重指示を受け
るたびに多重処理を行って中間状態の多重ストリームを
生成して図示しない記憶部に記憶しておき、すべての多
重指示を処理し終わって完全な多重ストリームが出来て
から送信部5106に出力することとしてもよいし、多
重制御部5110からの多重指示をすぐに処理せずに図
示しない記憶部に記憶しておき、必要な多重指示が揃っ
てから、時間順に多重を行って多重ストリームを生成
し、順次送信部5106に出力することとしてもよい。 1−2−6.送信部5106 送信部5106は、トランスポートストリーム送信用の
スケジューラを有し、イベントの送信開始時刻よりも所
定時刻、例えば5分前になれば、多重制御部5110を
起動する。イベント送信開始時刻になると、多重化部5
112が出力する多重ストリームに、システム情報テー
ブル生成部5105が生成したNIT、PAT、PM
T、SDT、EIT等のシステム情報テーブルを、DV
B−SI規格、MPEG2システム規格の規定に従っ
て、定められたPIDを用いて定められた間隔で繰り返
し多重し、変調等の処理を行って、トランスポートスト
リームとして受信装置5121等に送信する。
【0113】図29は、送信部5106により多重化さ
れたトランスポートストリームを示す説明図である。多
重化部5112で多重化された多重化ストリームに加え
てNIT、PAT、PMT、SDT、EITのシステム
情報が多重化されている。また、トランスポートストリ
ームには、送信部5106によって複数のイベント(番
組)が多重されるが、同図では図5に示した対話的番組
以外のイベント(番組)は省略してある。 1−2−7.デジタル放送装置5101の動作 以上のように構成された本発明の実施形態におけるデジ
タル放送装置5101について、以下その動作を説明す
る。
【0114】図30、デジタル放送装置5101の処理
内容の全体を示すフローチャートである。多重制御部5
110は、まず、上述した(a)コンテンツ識別子割当
表の作成(S7602)、(b)バージョン番号割当表
の作成(S7604)、(c)ナビゲーション情報表の
生成指示(S7606)、(d)システム情報テーブル
の生成指示(S7608)を行う。システム情報テーブ
ル生成部5105によってシステム情報テーブルが生成
された後、多重制御部5110は、多重情報記憶部51
04から「PCR_PID」の値を読み出して多重化部511
2に通知する(S7610)。
【0115】次に、多重制御部5110は、プレゼンテ
ーション情報の多重化を多重化部5112に指示し(S
7611)、さらにナビゲーション情報の多重を多重化
部5112に指示する(S77−0、S77−1、・・
・S77−n)。このとき、多重制御部5110は、コ
ンテンツ0からコンテンツnまでのn+1個のコンテン
ツについて、例えばn+1個のタスクを生成してマルチ
タスク処理により、上記のS77−0、S77−1、・
・・S77−nの処理を並列的に行う。
【0116】図31は、上記プレゼンテーション情報の
多重指示作成のより詳細なフローチャートを示す。同図
においてiは、コンテンツ番号を順次数えるための変数
である。多重制御部5110は変数iを0に初期化し
(S7612)する。多重制御部5110は、構造情報
記憶部5109を参照し、コンテンツ番号がiのコンテ
ンツの画像データが既に多重されているか否かを判定す
る(S7614、S7616)。
【0117】この判定は、iよりも小さいコンテンツ番
号のコンテンツに、コンテンツ番号iのコンテンツと同
じ画像データが含まれているか否かをチェックすること
によりなされる。例えば、図12に示した構造情報表5
801を用いて判定を行う場合、コンテンツカウンタi
が「0」の場合は画像データ「Video0.m2v」はまだ多重
されていないと判定されるが、コンテンツカウンタiが
「1」の場合は、コンテンツ番号0のコンテンツが同じ
画像データ「Video0.m2v」を含んでいるので、すでに多
重されていると判定される。
【0118】既に多重されている場合は、画像データの
多重処理は行わない。多重されていない場合は、コンテ
ンツ番号iのコンテンツの画像データの多重を多重化部
5112に指示する(S7618)。この際、多重制御
部5110は、多重開始位置と、PIDと、ビットレー
トとの値を多重化部5112に併せて通知する。多重開
始位置としては値「0」(トランスポートストリームの
先頭)を通知する。
【0119】その際、多重制御部5110は、PIDの
値として、多重情報記憶部5104を参照し、多重しよ
うとしている画像データに割り当てられたコンポーネン
トタグに対応するコンポーネントのPIDの値を読み出
して通知する。ビットレートとして、多重情報記憶部5
104を参照し、多重しようとしている画像データに割
り当てられたコンポーネントタグに対応するコンポーネ
ントのビットレートを読み出して通知する。
【0120】例えば、構造情報表5801のコンテンツ
番号0のコンテンツの画像データ「Video0.m2v」を多重
する場合、多重制御部5110は、まずコンテンツ識別
子割当表6101を参照して、コンテンツ番号0の画像
データの「VE_comp_tag」6107の値「0x00」を読
み出す。そして、多重情報表6001から、「VE_com
ponent(0)_pid」6011の値「0x0096」と、「VE_co
mponent(0)_Bitrate」6010の値「4Mbps」とを
読み出し多重化部5112に通知する。
【0121】次に、多重制御部5110は、画像データ
の場合と同様にして、コンテンツ番号がiのコンテンツ
の音声データが既に多重されているか否かを判定し(S
7620)、多重されていない場合は音声データの多重
を多重化部5112に指示する。既に多重されている場
合は、音声データの多重処理は行わない。以上の処理
は、全コンテンツについて行われる。その結果、全画像
データ及び、全音声データについて、多重開始位置を
「0」とした多重指示が作成される。
【0122】図32は、図30に示したナビゲーション
情報の多重指示作成処理(S77−0、S77−1、・
・・S77−n)のより詳細なフローチャートを示す。
同図では、コンテンツ0〜コンテンツnのうちコンテン
ツiについてのナビゲーション情報の多重指示を示して
いる。他のコンテンツについても、これと並列的に実行
される。また、変数wpは、トランスポートストリームの
開始時点を0としたCナビゲーション情報表の多重開始
位置を時間(秒)で表す。変数endTは、1つのバージョ
ン番号をもつナビゲーション情報表の繰り返し多重の終
了時刻を表す。
【0123】多重制御部5110は、バージョン番号v
と、多重開始位置wpとの値を「0」に初期化する(S7
702)。そして、ナビゲーション情報テーブル生成部
5111の記憶領域を参照し、ファイル名「NVT
(i,v)」を有するコンテンツ番号i、バージョン番
号vのナビゲーション情報表が存在するか否かを調べる
(S7704)。「NVT(i,v)」が存在しない場
合には、処理を終了する。さらに「NVT(i,v)」
が存在する場合には、同様にしてファイル名「NVT
(i,v+1)」が存在するか否かを調べる(S770
8)。
【0124】「NVT(i,v+1)」が存在しない場
合は、多重制御部5110は、変数endTに、ファイル名
「NVT(i,v)」のナビゲーション情報表から有効
終了時刻「end_time」の値を読み出して設定する(S7
710)。「NVT(i,v+1)」が存在する場合に
は、多重制御部5110は、ファイル名「NVT(i,
v)」のナビゲーション情報表の有効終了時刻「end_ti
me」の値と、ファイル名「NVT(i,v+1)」のナ
ビゲーション情報表の有効開始時刻「start_time」の値
から1を減じた値とを比較し、小さい方の値を変数endT
に設定する(S7714)。例えば、i=0、v=0で
あった場合、図17に示した「NVT(0、0)」と、
図19に示した「NVT(0,1)」とが記憶されており、
多重制御部5110は、「NVT(0、0)」中の「en
d_time」の値「65」と、「NVT(0,1)」中の「start
_time」の値「70」から1秒減じた値「69」とを比
較し、小さい方の値「65」を変数endTに設定する。こ
れにより「NVT(0、0)」が繰り返し多重されるべ
き時間が、wp=0からendT=65までの間になる。
【0125】次に、多重制御部5110は、式wp=wp+
{S_NVT(i,v)/Bi}によって「NVT
(i,v)」多重した場合の多重終了位置wpを求め、こ
れを変数endTの値と比較する(S7712)。ここで、
S_NVT(i,v)は「NVT(i,v)」をMPE
G2システム規格に基づいてトランスポートストリーム
パケットに変換した際のサイズである。Biは「NVT
(i,v)」を多重するコンポーネントに割り当てられ
たビットレートであり、当該コンポーネントに割り当て
られたビットレートの値を多重情報記憶部5104から
読み出される。
【0126】多重終了位置wpが変数endTよりも大きい場
合には、多重制御部5110は、バージョン番号vに
「1」を加え(S7716)、S7704の処理に戻
る。多重終了位置がendT以下の場合には、多重制御部5
110は、「NVT(i,v)」の多重指示を作成し多
重化部5112に通知する。この際、多重制御部511
0は、多重開始位置wpの値、ビットレートBiの値、P
IDの値と、table_idの値と、table_id_extensionの値
と、version_noの値とを多重指示として通知する。
【0127】その際多重制御部5110は、PIDにつ
いては、多重情報記憶部5104よりコンテンツ番号i
のナビゲーション情報表を多重するコンポーネントに割
り当てられたPIDの値を読み出す。table_idについて
は、ナビゲーション情報表用に定められた値(例えば
「0x90」)とする。
【0128】table_id_extensionについては、コンテン
ツ識別子割当表でコンテンツ番号iのコンテンツの「N
E_id」に割り当てた値を読み出す。version_noについ
ては、図16に示したバージョン番号割当表6201か
ら読み出す。例えば、図17に示した「NVT(0、
0)」の場合、一番最初の多重指示は、wp=0、PID
=0x0092(=「NE_component(0)_pid」)、Bi=1M
bps、table_id=0x90、table_id_extension=0x0000
(=「NE_id」)、version_no=0x00 となる。
【0129】多重指示を通知した後、多重制御部511
0は、式wp=wp+{S_NVT(i,v)/Bi}によ
って多重開始位置の値を更新し(S7720)、再びフ
ァイル名NVT(i,v)のナビゲーション情報表を多
重した場合の多重終了位置の判定以降(S7712)の
処理を繰り返す。以上の処理により通知される多重指示
を受けて多重化部5112は多重ストリームを生成す
る。さらに送信部5106は、この多重ストリームをト
ランスポートストリームに多重して送信する。 1−3.受信装置5121の概略構成 図4において受信装置5121は、受信部5122と、
TS(Transport Stream)デコーダ部5123と、AV
デコーダ部5124と、受信データ記憶部5125と、
受信制御部5126と、信号受信部5127と、再生部
5128と、表示部5129と、音声出力部5130と
を備えており、デジタル放送装置5101から送信され
るトランスポートストリームの中からユーザ操作に従っ
て対話的にコンテンツを取り出して再生するよう構成さ
れている。受信データ記憶部5125は、ナビゲーショ
ン情報テーブル記憶部5132と、システム情報テーブ
ル記憶部5133とを備える。 1−3−1.受信部5122 受信部5122は、受信制御部5126により指定され
たトランスポートストリームを受信し、TSデコーダ部
5123に出力する。 1−3−2.TSデコーダ部5123 TSデコーダ部5123は、受信制御部5126によっ
て設定されるフィルタ条件を記憶するフィルタ条件記憶
部5131を有し、このフィルタ条件に従って受信部5
122から出力されるトランスポートストリーム中か
ら、画像データ、音声データを分離してAVデコーダ部
5124に出力し、ナビゲーション情報表を分離して受
信データ記憶部5125に書き込む。また、PCR(基
準クロック情報)などのシステム情報を分離し、AVデ
コーダ部5124に出力する。
【0130】フィルタ条件記憶部5131は、複数のフ
ィルタ条件を記憶する。複数のフィルタ条件に対応して
TSデコーダ部5123は、複数の分離処理を並行して
行う。図33(a)、(b)は、フィルタ条件記憶部5
131に記憶されているフィルタ条件の一例をそれぞれ
示す。これらの図においてフィルタ条件表7801,7
807の各行は、フィルタ識別番号、PID、table_id
_extension、version_no、出力先とで指定される1つの
フィルタ条件を示す。
【0131】「フィルタ識別番号」欄7802は、各フ
ィルタ条件を識別する番号である。同図では「0」は画
像データ、「1」は音声データ、「2」はナビゲーショ
ン情報をそれぞれ分離するフィルタ条件であることを示
し、図示しない「3」以降は、PMT等のシステム情報
を分離する条件を示している。「PID」欄7803
は、分離すべきデータのPIDの値を表す。
【0132】「table_id_extension」欄7804は、ナ
ビゲーション情報やシステム情報を分離するための識別
子のtable_id_extensionの値を示す。「version_no」欄
7805は、ナビゲーション情報の分離に用いるバージ
ョン番号の値を示す。「version_no」欄7805に
「−」が記載されている場合は、条件が設定されていな
ことを、すなわち、その識別子「version_no」の値が何
であっても分離することを示す。
【0133】「出力先」欄7806には、分離したデー
タを出力する出力先を示す。例えば、図33(a)に示
すフィルタ識別番号「0」のフィルタ条件で分離される
画像データは、「出力先」欄7806にAVデコーダ部
5124が指定されており、「table_id_extension」欄
7804と、「version_no」欄7805とは設定するこ
とはできない。即ち、画像データには、「table_id_ext
ension」「version_no」が付与されていないので、フィ
ルタ条件にできない。その「PID」欄7803には、
分離すべき画像データのPIDの値「0x0096」が設定さ
れている。これにより、受信部5122が図29に示し
たトランスポートストリームを受信している場合、TS
デコーダ部5123は画像データ「Video0.m2v」を分離
し、AVデコーダ部5124に出力する。
【0134】また、図33(a)に示すフィルタ識別番
号「1」のフィルタ条件で分離される音声データは、
「出力先」欄7806にAVデコーダ部5124が指定
されており、「table_id_extension」欄7804と、
「version_no」欄7805とは設定することはできな
い。即ち、画像データと同様フィルタ条件にできない。
その「PID」欄7803には、受信制御部5126に
よって分離すべき音声データのPIDの値「0x0098」が
設定されている。受信部5122が図29に示したトラ
ンスポートストリームを受信している場合、TSデコー
ダ部5123は音声データ「Audio0.m2a」を分離し、A
Vデコーダ部5124に出力する。
【0135】同様に、フィルタ識別番号「2」のフィル
タ条件で分離されるナビゲーション情報表は、「出力
先」欄7806にナビゲーション情報テーブル記憶部5
132が設定されている。このとき、TSデコーダ部5
123は、分離したナビゲーション情報表をナビゲーシ
ョン情報テーブル記憶部5132に書き込む。その「P
ID」欄7803と、「table_id_extension」欄780
4とには、受信制御部5126によってそれぞれ分離す
べきナビゲーション情報表のPIDの値「0x0092」と、
table_id_extensionの値「0x0000」とが設定されてい
る。「version_no」欄7805には条件が設定されてい
ない。これにより、受信部5122が図29に示したト
ランスポートストリームを受信している場合、TSデコ
ーダ部5123は、時刻に応じて、ナビゲーション情報
表「NVT(0,0)」、「NVT(0,1)」、「N
VT(0,2)」、「NVT(0,3)」、「NVT
(0,4)」のいずれかを分離し、ナビゲーション情報
テーブル記憶部5132に書き込むと共に、受信制御部
5126にその旨通知する。
【0136】図33(a)のフィルタ条件表7801
は、利用者によるイベント選択直後にフィルタ条件記憶
部5131に記憶されたフィルタ条件を示すものであ
り、エントリコンテンツのフィルタ条件を示している。
フィルタ条件表7807についても同様である。ただ
し、フィルタ条件表7807では、ナビゲーション情報
のフィルタ条件の「version_no]に値「0x01」が設定さ
れているため、TSデコーダ部5123は、受信部51
22が図29に示したトランスポートストリームを受信
している場合、ナビゲーション情報表「NVT(0,
1)」を分離してナビゲーション情報テーブル記憶部5
132に書き込むと共に、受信制御部5126にその旨
通知する。即ち、このフィルタ条件表7807は、エン
トリコンテンツの分離後のフィルタ条件を示すものあ
る。 1−3−3.AVデコーダ部5124 AVデコーダ部5124は、図示しないクロック部を有
し、MPEG2規格に従って、TSデコーダ部5123
から出力された画像データと音声データとを同期をとり
ながら復号し、再生部5128に出力する。クロック部
は、TSデコーダ部5123から出力されるPCR(基
準クロック情報)の値によって正しい基準時刻に設定さ
れ、画像データ、音声データを正しく同期をとりながら
復号するための基準となる時刻をカウントする。 1−3−4.受信データ記憶部5125 受信データ記憶部5125は、例えばRAMなどで構成
され、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132と、
システム情報テーブル記憶部5133とを備える。ナビ
ゲーション情報テーブル記憶部5132は、TSデコー
ダ部5123によってトランスポートストリームから分
離されたナビゲーション情報表を記憶する。システム情
報テーブル記憶部5133は、TSデコーダ部5123
によってトランスポートストリームから分離された、N
IT、SDT、EIT、PAT、PMT等のシステム情
報テーブルを記憶する。なお、これらのナビゲーション
情報表の内容、システム情報テーブルの内容について
は、図17〜図27に示したものと同様であるので、そ
の説明を省略する。 1−3−5.信号受信部5127 信号受信部5127は、利用者の操作部材の操作信号を
受信し、受信制御部5126に出力する。例えば、デジ
タル放送装置5101から送信されるトランスポートス
トリーム中の、対話的番組を表すイベントの選択信号を
受信したとき、受信制御部5126にその選択信号を出
力する。また、後述する利用者の操作による確定信号を
受信したとき、該信号を受信制御部5126に出力す
る。なお、操作部材とは、受信装置5121に備えられ
た操作パネルやリモコンなどであり、例えば、「右」、
「左」、「確定」のキーがあり、各ボタンが利用者によ
って押下されると、リモコンは該信号を信号受信部51
27に送信する。この「右」、「左」キーは、表示部5
129に表示されている表示画像中のボタンの選択状態
を1つ右のボタン画像に又は1つ左のボタン画像に切り
替えるために操作され、「確定」キーはその選択状態を
確定するために操作される。 1−3−6.再生部5128 再生部5128は、受信制御部5126からの指示にし
たがって、AVデコーダ部5124で復号された画像デ
ータと、受信制御部5126から出力されるグラフィッ
クス情報とを映像信号として表示部5129に出力し、
AVデコーダ部5124で復号された音声データを音声
出力部5130に出力する。この際、グラフィックス情
報は、受信制御部5126から通知された表示画面上の
表示位置で、動画データの上に重ねられる。 1−3−7.表示部5129 表示部5129は、TVモニタなどで実現され、再生部
5128から出力される画像を表示する。 1−3−8.音声出力部5130 音声出力部5130は、スピーカなどで実現され、再生
部5128から出力される音声を出力する。 1−3−9.受信制御部5126 受信制御部5126は、CPUと、プログラムを格納し
たROMと、作業用のRAM等とから構成され、受信装
置5121の全般の制御に加えて、対話的番組の受信を
制御する。 1−3−9−1.受信制御部5126:対話的番組の受
信処理の概略 図36は、受信制御部5126による対話的番組の受信
処理の概略を示すフローチャートである。
【0137】受信制御部5126は、受信装置5121
の電源投入時に、MPEG2システム規格や、DVBー
SI規格で定められている手順にしたがって受信部51
22、TSデコーダ部5123を制御して、トランスポ
ートストリームに含まれる各種のシステム情報テーブル
をシステム情報テーブル記憶部5133に書き込ませ
る。この時点で番組表などの表示が可能となる。
【0138】利用者がリモコン等を介してトランスポー
トストリーム中の対話的番組に対応するイベントを選択
すると、受信制御部5126は、当該選択信号を信号受
信部5127を介して受信し、システム情報テーブル記
憶部5133中のシステム情報テーブルを参照する等し
て、そのイベントの識別子、original_network_id、tra
nsport_stream_id、service_id、event_idの値を得る
(S8102)。
【0139】受信制御部5126は、システム情報テー
ブル記憶部5133中のシステム情報テーブルを参照
し、送信部5106が送信するトランスポートストリー
ムの受信を受信部5122に指示し、選択されたイベン
トに対応するPMTの分離をTSデコーダ部5123に
指示する。受信部5122は、送信部5106が送信す
るトランスポートストリームを受信してTSデコーダ部
5123に出力する。TSデコーダ部5123は選択さ
れたイベントに対応するPMTを分離し、受信データ記
憶部5125中のシステム情報テーブル記憶部5133
に書き込み、受信制御部5126に通知する。受信制御
部5126は、TSデコーダ部5123より、PMT受
信の通知を受けると、システム情報テーブル記憶部51
33中のPMTを参照して、PCRのPIDを取得し、
フィルタ条件記憶部5131に書き込む(S810
4)。
【0140】受信制御部5126は、下記に示す各変数
cur_・・・_idに、選択されたサービス/イベントの各・・・_
idを設定し、変数cur_VE_comp_tagと変数cur_AE_co
mp_tagと変数cur_NE_idとの値をクリアする。これら
の変数は、現在再生しているコンテンツの識別子の情報
を示す(S8106)。 (変数cur_・・・_id) ← (選択されたイベントの・・・_idの値) 変数cur_original_network_id ← original_network_idの値 変数cur_transport_stream_id ← transport_stream_idの値 変数cur_VE_service_id ← service_idの値 変数cur_AE_service_id ← service_idの値 変数cur_NE_service_id ← service_idの値 変数cur_VE_event_id ← event_idの値 変数cur_AE_event_id ← event_idの値 変数cur_NE_event_id ← event_idの値 変数cur_VE_comp_tag ← 0(クリア) 変数cur_AE_comp_tag ← 0(クリア) 変数cur_NE_id ← 0(クリア) 次に、受信制御部5126は、下記に示す各変数new_・・
・_idに選択されたイベントの各・・・_idの値を設定する
(S8108)。その際、entry_VE_comp_tagとentry
_AE_comp_tagとentry_NE_idとの値は、システム情
報テーブル記憶部5133に記憶されているPMTから
読み出される。 (変数new_・・・_id) ← (選択されたイベントの・・・_idの値) 変数new_original_network_id ← original_network_idの値 変数new_transport_stream_id ← transport_stream_idの値 変数new_VE_service_id ← service_idの値 変数new_AE_service_id ← service_idの値 変数new_NE_service_id ← service_idの値 変数new_VE_event_id ← event_idの値 変数new_AE_event_id ← event_idの値 変数new_NE_event_id ← event_idの値 変数new_VE_comp_tag ← entry_VE_comp_tag 変数new_AE_comp_tag ← entry_AE_comp_tag 変数new_NE_id ← entry_NE_id 次に、受信制御部5126は、コンテンツの切替え処理
(S8110)と、コンテンツ切替えが必要な状態であ
ることを示すコンテンツ変更フラグの0クリア(S81
12)と、ナビゲーション情報の再生制御処理(S81
14)と、繰り返すことにより、対話的番組の制御を行
う。 1−3−9−2.受信制御部5126:コンテンツ切り
換え処理 図37は、図36に示したコンテンツ切り換え処理(S
8110)をより詳細に示すフローチャートである。
【0141】先ず、受信制御部5126は、自身が記憶
している変数であるnew_original_network_idとcur_ori
ginal_network_idとの値が同一であり、かつ変数new_tr
ansport_stream_idとcur_transport_stream_idとの値が
同一であるか否かを判断する(S8202)。同一のと
きには、画像データの切替処理(S8210)と、音声
データの切り替え処理(S8212)と、ナビゲーショ
ン情報の切り替え処理(S8214)とを並行して行な
い処理を終了する。画像データの切り替え処理、音声デ
ータの切り替え処理、ナビゲーション情報の切り替え処
理の詳細については後述する。
【0142】同一でないときには、MPEG2システム
規格,DVBーSI規格で定められている手順にしたが
ってシステム情報テーブルを参照し、変数new_original
_network_idと変数new_transport_stream_idで識別され
るトランスポートストリームの受信を受信部5122に
指示し(S8204)、変数cur_original_network_id
に変数new_original_network_idの値を設定し、変数cur
_transport_stream_idに変数new_transport_stream_id
の値を設定し(S8206)、変数cur_VE_service_i
d、変数cur_VE_event_id、変数cur_VE_comp_tag、
変数cur_AE_service_id,変数cur_AE_event_id、変
数cur_AE_comp_tag、変数cur_NE_service_id、変数
cur_NE_event_id、変数cur_NE_idの値をクリアし
(S8208)、画像データの切替処理(S8210)
と、音声データの切り替え処理(S8212)と、ナビ
ゲーション情報の切り替え処理(S8214)とを並行
して行い処理を終了する。 1−3−9−3.受信制御部5126:画像データ切り
換え処理 図38は、図37に示した画像データの切り換え処理
(S8210)をより詳細に示すフローチャートであ
る。
【0143】受信制御部5126は、自身が記憶してい
る変数new_VE_service_idとcur_VE_service_idとの
値が同一であり、かつ変数new_VE_event_idとcur_V
E_event_idとの値が同一であるか否かを判断する(S
8302)。肯定のときは、変数new_VE_comp_tagとc
ur_VE_comp_tagとの値が同一であるか否かを判定し
(S8304)、肯定のときは処理を終了し、否定のと
きは図38のS8310に移る。S8302の判定が否
定のときは、変数new_VE_service_id、new_VE_even
t_idに対応するイベントのPMTのフィルタ条件をフィ
ルタ条件記憶部5131に設定する。TSデコーダ部5
123は、所望のPMTを分離し、システム情報テーブ
ル記憶部5133に記憶し、受信制御部5126に通知
する。受信制御部5126は、PMT分離の通知を受け
ると、受信したPMTを参照してPCRのPIDを取得
し、フィルタ条件記憶部5131に設定する(S830
6)。
【0144】受信制御部5126は、変数cur_VE_id
に変数new_VE_service_idの値を設定し、変数cur_V
E_event_idに変数new_VE_event_idの値を設定する
(S8308)。S8310において、受信制御部51
26は、変数cur_VE_service_id、cur_VE_event_id
で識別されるイベントに対応するシステム情報テーブル
記憶部5133に記憶されているPMTを参照し、変数
new_VE_comp_tagの値に等しいコンポーネントタグを
有し、伝送するデータが画像データであるコンポーネン
トのPIDを取得する。更に、これをフィルタ条件記憶
部5131の画像データのフィルタ条件に設定する。T
Sデコーダ部5123は、フィルタ条件に従い変数new_
VE_comp_tagの値に対応する画像データをトランスポ
ートストリーム中から分離し、AVデコーダ部5124
に出力する。AVデコーダ部5124はこの画像データ
を復号し、再生部5128を介して表示部5129に表
示させる(S8312)。受信制御部5126は、変数
cur_VE_comp_tagに変数new_VE_comp_tagの値を設定
し(S8314)、処理を終了する。 1−3−9−4.受信制御部5126:音声データ切り
換え処理 図39は、図37に示した音声データの切り換え処理
(S8212)をより詳細に示すフローチャートであ
る。
【0145】受信制御部5126は、自身が記憶してい
る変数new_AE_service_idとcur_AE_service_idとの
値が同一であり、かつ変数new_AE_event_idとcur_A
E_event_idとの値が同一であるか否かを判断する(S
8402)。肯定のときは、変数new_AE_comp_tagとc
ur_AE_comp_tagとの値が同一であるか否かを判定し
(S8404)、肯定のときは処理を終了し、否定のと
きはS8410に移る。S8402の判定が否定のとき
は、変数new_AE_service_id、new_AE_event_idに対
応するイベントのPMTのフィルタ条件をフィルタ条件
記憶部5131に設定する。TSデコーダ部5123
は、所望のPMTを分離し、システム情報テーブル記憶
部5133に記憶させ、受信制御部5126に通知する
(S8406)。受信制御部5126は変数cur_AE_i
dに変数new_AE_service_idの値を設定し、変数cur_A
E_event_idに変数new_AE_event_idの値を設定する
(S8408)。受信制御部5126は、変数cur_AE
_service_id、cur_AE_event_idで識別されるイベント
に対応するシステム情報テーブル記憶部5133に記憶
されているPMTを参照し、変数new_AE_comp_tagの
値に等しいコンポーネントタグを有し、伝送するデータ
が音声データであるコンポーネントのPIDを取得し
(S8410)、更に、これをフィルタ条件記憶部51
31の音声データのフィルタ条件に設定する。TSデコ
ーダ部5123は、フィルタ条件に従い変数new_AE_c
omp_tagの値に対応する音声データをトランスポートス
トリーム中から分離し、AVデコーダ部5124に出力
する。AVデコーダ部5124はこの音声データを復号
し、再生部5128を介して音声出力部5130に出力
する(S8412)。受信制御部5126は、変数cur_
AE_comp_tagに変数new_AE_comp_tagの値を設定し
(S8414)、処理を終了する。 1−3−9−5.受信制御部5126:ナビゲーション
情報切り換え処理 図40は、図37に示したナビゲーション情報切り換え
処理(S8214)をより詳細に示すフローチャートで
ある。
【0146】受信制御部5126は、自身が記憶してい
る変数new_NE_service_idとcur_NE_service_idとの
値が同一であり、かつ変数new_NE_event_idとcur_N
E_event_idとの値が同一であるか否かを判断する(S
8502)。肯定のときは、変数new_NE_idとcur_N
E_idとの値が同一であるか否かを判定し(S850
4)、肯定のときは処理を終了し、否定のときはS85
10に移る。S8502の判定が否定のときは、変数ne
w_NE_service_id、new_NE_event_idに対応するイベ
ントのPMTのフィルタ条件をフィルタ条件記憶部51
31に設定する。TSデコーダ部5123は、所望のP
MTを分離し、システム情報テーブル記憶部5133に
記憶し、受信制御部5126に通知する(S850
6)。受信制御部5126は変数cur_NE_service_id
に変数new_NE_service_idの値を設定し、変数cur_N
E_event_idに変数new_NE_event_idの値を設定する
(S8508)。受信制御部5126は、変数cur_NE
_service_id、cur_NE_event_idで識別されるイベント
に対応するシステム情報テーブル記憶部5133に記憶
されているPMTを参照し、変数new_NE_idのナビゲ
ーション情報を伝送するコンポーネントのPIDを取得
する(S8510)。次に、受信制御部5126は、フ
ィルタ条件記憶部5131のナビゲーション情報のフィ
ルタ条件に、「PID」としてS8510で取得したP
IDの値を設定し、「table_id_extension」として変数
new_NE_idの値を設定する。また、「version_no」は
条件なしに設定する。TSデコーダ部5123は、フィ
ルタ条件に従い変数new_NE_idの値に対応するナビゲ
ーション情報表をトランスポートストリーム中から分離
し、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶
させ、受信制御部5126に通知する。即ち、最初にナ
ビゲーション情報表を取得する際には、ナビゲーション
情報表に付されたバージョン情報に拘わらず、PIDと
table_id_extensionとの値だけで、その時刻に送信され
ているナビゲーション情報表を分離して取得する(S8
512)。受信制御部5126は、変数cur_NE_idに
変数new_NE_idの値を設定し(S8514)、処理を
終了する。 1−3−9−6.受信制御部5126:ナビゲーション
情報による対話制御 図41は、ナビゲーション情報による対話制御処理を示
すフローチャートである。
【0147】受信制御部5126は、TSデコーダ部5
123からナビゲーション情報表を分離した旨の通知を
待ち(S8602)、通知の有無を判定する。通知があ
った場合はS8606に進み、無かった場合はS860
2に戻る(S8604)。受信制御部5126は、ナビ
ゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶されてい
るナビゲーション情報表のバージョン番号を読み出し、
これに「1」を加え、フィルタ条件記憶部5131のナ
ビゲーション情報表のフィルタ条件の「version_no」に
設定する(S8606)。次に、受信制御部5126
は、変数cur_focusを0に初期化する(S8608)。
そして、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に
記憶されているナビゲーション情報表を読み出し、オブ
ジェクト定義表とビットマップ表とを参照し、画面に表
示するビットマップデータと表示座標とを読み出す。こ
のとき、オブジェクト・インデックス値がcur_focusに
等しいボタンオブジェクトについては「Focused Bitma
p」欄に示されるビットマップ・インデックス値に対応
するビットマップデータを、それ以外のオブジェクト・
インデックス値のボタンオブジェクトについては「Norm
al Bitmap」欄に示されるビットマップ・インデックス
値に対応するビットマップデータを読み出す(S861
0)。次に、変数start_timeに有効時間表の「start_ti
me]の値を、変数end_timeに有効時間表の「end_time」
の値をそれぞれ設定する(S8612)。
【0148】受信制御部5126は、AVデコーダ部5
124のクロック部を参照し、変数cur_timeに現在時刻
を設定する(S8614)。そして、変数start_timeの
値が変数cur_timeの値以上になるまで待ち(S861
6)、S8610で読み出したビットマップデータと座
標値との情報を再生部5128に出力する。再生部51
28は、AVデコーダ部5124が復号した画像データ
の上に、受信制御部5126が出力するビットマップデ
ータを指定された座標位置に重ね、表示部5129に表
示する(S8618)。
【0149】次に、受信制御部5126は、変数cur_ti
meの値が、変数end_timeの値以上であるか否かを判定し
(S8622)、肯定であれば、再生部5128に表示
中のビットマップデータの消去を指示し(S862
4)、S8602に戻る。また、S8622で否定であ
れば、ユーザ入力処理を行う。ユーザ入力処理の詳細に
ついては後述する(S8626)。
【0150】受信制御部5126は、変数ContentsChan
geflagが1か否かを判定し(S8628)、肯定の場合
には、ナビゲーション情報の再生制御処理を終了する。
否定の場合には、TSデコーダ部5123から新たなナ
ビゲーション情報表取得の通知があったか否かを判定す
る(S8630)。通知があったときは、再生部512
8に表示中のビットマップデータの消去を指示し(S8
632)、S8606に戻る。また、S8630で、通
知がなかったと判定されたときには、S8622に戻
る。 1−3−9−7.受信制御部5126:ナビゲーション
情報によるユーザI/F処理 図42は、ナビゲーション情報によるユーザI/F(In
terFace)処理を示すフローチャートである。
【0151】受信制御部5126は、信号受信部512
7から受信した利用者入力が「右」キーであるか否かを
判定する(S8702)。「右」キーでないときはS8
708に移り、「右」キーのときには、変数cur_focus
の値を1増やす。なお、変数cur_focusの値がナビゲー
ション情報テーブル記憶部5132中のナビゲーション
情報表中のオブジェクト・インデックス値の最大値に等
しいときにはそのままにして(S8704)、S870
6に移る。受信制御部5126は、ナビゲーション情報
テーブル記憶部5132に記憶されているナビゲーショ
ン情報表中のオブジェクト定義表とビットマップ表とを
参照して、画面に表示するビットマップデータと表示位
置の座標値とを読み出し、再生部5128に出力する。
このとき、オブジェクト・インデックス値がcur_focus
に等しいボタンオブジェクトについては「Focused Bit
map」欄に示されるビットマップ・インデックス値に対
応するビットマップデータを、それ以外のオブジェクト
・インデックス値のボタンオブジェクトについては「No
rmal Bitmap」欄に示されるビットマップ・インデック
ス値に対応するビットマップデータを読み出す。再生部
5128は、AVデコーダ部5124が復号した画像デ
ータ上に、このビットマップデータを指定された位置に
重ねて、表示部5129に表示し、ユーザー入力処理を
終了する(S8706)。
【0152】次に、S8708において、受信制御部5
126は、信号受信部5127から受信した利用者入力
が「左」キーであるか否かを判定し(S8708)、
「左」キーでないときはS8712に移り、「左」キー
のときには、変数cur_focusの値を1減じる。なお、変
数cur_focusの値が「0」の場合にはそのままにして
(S8710)、S8706に移る。
【0153】次に、受信制御部5126は、信号受信部
5127から受信した利用者入力が「確定」であるか否
かを判定し(S8708)、「確定」のときにはS87
14に移り、そうでないときにはユーザー入力処理を終
了する。S8714において受信制御部5126は、ナ
ビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶されて
いるナビゲーション情報表中のオブジェクト定義表を参
照して、オブジェクト・インデックス値が変数cur_focu
sの値に等しいボタンオブジェクトのハンドラ・インデ
ックス値を取得してハンドラ定義表を参照し、ハンドラ
・インデックス値に対応するハンドラからスクリプトを
読み込む。スクリプトが「goto_contents」か否かを判
断し(S8716)、否定のときにはS8724へ移
り、肯定のときは引数のハイパーリンク・インデックス
値を読み込む(S8718)。
【0154】受信制御部5126は、ナビゲーション情
報表のハイパーリンク表を参照し、S8718で読み込
んだハイパーリンク・インデックス値に対応するコンテ
ンツの識別子のoriginal_network_id、transport_strea
m_id、VE_service_id、VE_event_id、VE_comp_ta
g、AE_service_id、AE_event_id、AE_comp_tag、
NE_service_id、NE_event_id,NE_idの値を、変
数new_original_network_id、new_transport_stream_i
d、new_VE_service_id、new_VE_event_id、new_V
E_comp_tag、new_AE_service_id、new_AE_event_i
d、new_AE_comp_tag、new_NE_service_id、new_N
E_event_id、new_NE_idにそれぞれ設定する。但し、
ハイパーリンクテーブル中で値が設定されていない、す
なわち「−」の識別子については、それぞれの変数のも
との値を変更しない(S8720)。受信制御部512
6は変数ContentsChangeflagの値を「1」に設定し(S
8722)、ユーザー入力処理を終了する。
【0155】S8724において、受信制御部5126
は、スクリプトが「goto_entry」か否かを判断し(S8
724)、否定のときは、ユーザI/F処理を終了す
る。肯定のときは、変数cur_NE_service_id、cur_N
E_event_idで識別されるイベントに対応するシステム
情報テーブル記憶部5133に記憶されているPMTを
参照し、「entry_VE_comp_tag」、「entry_AE_comp
_tag」、「entry_NE_id」の値を、変数new_VE_comp
_tag、変数new_AE_comp_tag、変数new_NE_idにそれ
ぞれ設定し、変数new_VE_service_id、変数new_AE_
service_idに変数cur_NE_service_idの値を設定し、
変数new_AE_event_id、変数new_AE_event_idに変数
new_NE_event_idの値を設定して(S8726)、S
8722に移る。 1−3−10.受信装置5121の動作 以上のように構成された本発明の受信装置5121につ
いて、以下その動作を対話的番組の選択受信動作、
ナビゲーション情報による表示動作、ナビゲーション
情報によるユーザI/F処理、コンテンツ切り換え処
理に分けて説明する。 1−3−10−1.対話的番組の選択受信動作 受信装置5121の電源投入時に、トランスポートスト
リームに含まれる各種のシステム情報テーブルが受信さ
れ、システム情報テーブル記憶部5133に書き込まれ
る。
【0156】ユーザによって対話的番組すなわち図29
に示したトランスポートストリームに多重されたイベン
トが選択されると、受信制御部5126は、システム情
報テーブル記憶部5133に記憶されたNIT(図22
参照)から、original_network_idが「0x0001」で、tra
nsport_stream_idが「0x0001」で識別されるトランスポ
ートストリームの周波数などの伝送緒元の情報を取得
し、受信部5122にトランスポートストリームの受信
を指示する。
【0157】さらに受信制御部5126は、PAT(図
23参照)から、対話的番組の「program_no」がservic
e_idの値に等しい「0x0002」のプログラムのPMTのP
ID「0x0090」を取得し、これをフィルタ条件記憶部5
131中のPMTのフィルタ条件に設定する。その結
果、TSデコーダ部5123により図24に示したPM
T7001が分離され、システム情報テーブル記憶部5
133に書き込まれる。
【0158】受信制御部5126は、システム情報テー
ブル記憶部5133に記憶されたPMT7001から、
PCRのPID「0x0091」を読み出し、フィルタ条件記
憶部5131中のPCRのフィルタ条件に設定する。さ
らに、受信制御部5126は、エントリコンテンツの画
像データ、音声データ、ナビゲーション情報それぞれの
識別子を読み出し、フィルタ条件記憶部5131中のフ
ィルタ条件に設定する。
【0159】より詳しく説明すると、受信制御部512
6は、PMT7001中の図25に示すEntry_Descript
or7003を参照し、「entry_VE_comp_tag」の値「0
x00」を読み出し、「component_tag」の値が「0x00」の
stream_identifier_descriptorが付与され、かつ伝送さ
れるデータの種類が画像データであるコンポーネントの
PIDの値「0x0096」を読み出し、フィルタ条件記憶部
5131中の画像データのフィルタ条件の「PID」に
設定する。
【0160】同様に、受信制御部5126は、「entry_
AE_comp_tag」の値「0x00」を読み出し、「component
_tag」の値が「0x00」のstream_identifier_descriptor
が付与され、かつ伝送されるデータの種類が音声データ
であるコンポーネントのPIDの値「0x0098」を読み出
し、フィルタ条件記憶部5131中の音声データのフィ
ルタ条件の「PID」に設定する。
【0161】また同様に、受信制御部5126は、「en
try_NE_id」の値「0x0000」を読み出し、フィルタ条
件記憶部5131中のナビゲーション情報表のフィルタ
条件「table_id_extension」に設定する。さらに、受信
制御部5126は、PMT7001の表7004を参照
し、「min_NE_id」の値と「max_NE_id」の値との間
に「0x0000」が含まれている「NE_Component_Descrip
tor(0)」7201の付与されたコンポーネントのPID
の値「0x0092」を読み出し、ナビゲーション情報表のフ
ィルタ条件「PID」に設定する。また、フィルタ条件
「version_no」を条件無しに設定する。このとき、フィ
ルタ条件記憶部5131が保持するフィルタ条件表は、
図33(a)に示したフィルタ条件表7801のように
なる。
【0162】これにより、トランスポートストリーム中
の画像データ「Video0.m2v」と、音声データ「Audio0.m
2a]とがTSデコーダ部5123により分離され、AV
デコーダ部5124に出力される。またフィルタ条件
「version_no」が条件無しなので、時刻に応じて、ナビ
ゲーション情報表「NVT(0.0)」、「NVT
(0,1)」、「NVT(0,2)」、「NVT(0,
3)」、「NVT(0,4)」のいずれかが分離され、
ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に書き込ま
れる。
【0163】さらに、受信制御部5126は、ナビゲー
ション情報テーブル記憶部5132から分離されたナビ
ゲーション情報表を読み出し、分離されたナビゲーショ
ン情報表に割り当てられているバージョン番号に「1」
を加えた値をフィルタ条件記憶部5131中のナビゲー
ション情報表のフィルタ条件「version_no」に書き込
む。但し、バージョン番号の値に「1」を加えると最大
値31を超える場合には「0」に戻す。
【0164】例えば、TSデコーダ部5123が図33
(a)に示したフィルタ条件表7801に基づいて図1
7に示したファイル名「NVT(0,0)」のナビゲー
ション情報表6301を分離した場合、受信制御部51
26はナビゲーション情報表を分離した旨の通知を受け
ると、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132から
ナビゲーション情報表6301を読み出す。さらにバー
ジョン番号の値「0」に「1」を加え、フィルタ条件記
憶部5131中のナビゲーション情報のフィルタ条件の
「version_no」に「0x01」を設定する。このとき、フィ
ルタ条件記憶部5131中のフィルタ条件表は、図33
(b)に示すフィルタ条件表7807のようになる。
【0165】これにより、TSデコーダ部5123は、
現在再生中のナビゲーション情報表の次のバージョン番
号を有するナビゲーション情報のみを分離するので、受
信制御部5126は新たなナビゲーション情報を受信す
るたびに、内容が変化したか否かを確認する必要がなく
なり、負荷が軽減される。 1−3−10−2.ナビゲーション情報による表示動
作 上記のように分離されたナビゲーション情報表に従っ
て、受信制御部5126は、それに含まれるオブジェク
ト(ボタンやピクチャ)の表示を次のように制御する。
ここでは、図17に示したナビゲーション情報「NVT
(0,0)」が分離されたものとする。
【0166】分離されたナビゲーション情報に基づき、
受信制御部5126は、変数cur_focusを「0」に初期
化しておき、図17に示したNVT(0,0)のオブジ
ェクト定義表6302と、ビットマップ表6305とを
参照し、オブジェクト・インデックス値「0」欄に示さ
れたX座標値「20」とY座標値「400」と、「Focu
sed Bitmap」欄に示されたビットマップ・インデックス
値「1」に対応するビットマップデータとを読み出し、
さらにオブジェクト・インデックス値「1」欄に示され
たX座標値「200」とY座標値「400」と、「Norm
al Bitmap」欄のビットマップ・インデックス値「2」
に対応するビットマップデータとを読み出す。
【0167】その後、受信制御部5126は、現在時刻
が有効時間表6306の「start_time」の値「5」にな
ると、読み出しておいたビットマップデータと座標値を
再生部5128に出力する。一方、TSデコーダ部51
23により分離された動画データ5201(「Video0.m
2v」)と、音声データ5203(「Audio0.m2a」)と
は、AVデコーダ部5124により復号されて、再生部
5128に再生部5128に出力されている。
【0168】再生部5128は、AVデコーダ部512
4から出力される画像データ5201上に、受信制御部
5126が出力したビットマップを重ねた映像信号を出
力する。この場合の表示画像を図34(a)に示す。同
図の表示画像7901は、図5に示したシーン01bに
相当し、動画の上にビットマップで表された「大阪の詳
細」ボタンと「関東を見る」ボタンとが表示されてい
る。このうち「大阪の詳細」ボタンは、変数cur_focus
に従って選択状態の表示になっている。
【0169】この表示状態は、NVT(0,0)中の有
効時間表6306に示された「end_time」の値「65」
まで、又はユーザ操作に従ったコンテンツ切り替えがな
されるまで、続けられる。現在時刻が「end_time」の値
になった場合には、さらに次のバージョンのNVT
(0,1)の開始時刻になった時点でその表示動作が、
上記と同様にして行われる。 1−3−10−3.ナビゲーション情報によるユーザ
I/F処理 今、図5に示したシーン01bすなわち図34(a)の
表示画像が表示されているものとする。
【0170】受信制御部5126は、信号受信部512
7から利用者操作の信号を受信すると、その利用者操作
の信号が「右」キーである場合には、変数cur_focusの
値を「1」に更新し、ナビゲーション情報テーブル記憶
部5132を参照し、図17に示したNVT(0,0)
のオブジェクト・インデックス値「1」のボタンオブジ
ェクトの「Focused Bitmap」欄に示されるビットマップ
・インデックス値「3」に対応するビットマップデータ
を読み出し、X座標「200」、Y座標「400」とと
もに再生部5128に出力する。変数cur_focusの値
「1」と一致しないオブジェクト・インデックス値のボ
タンオブジェクトについては「Normal Bitmap」欄から
ビットマップデータを求め、同様に再生部5128に出
力する。
【0171】これにより図34(a)に示した「大阪の
詳細」ボタン02bが非選択状態に、「関東を見る」ボ
タン03bが選択状態が変化することになる。さらに利
用者操作の信号が「左」キーである場合には、変数cur_
focusの値が「0」に更新され、再度図34(a)の表
示状態に戻ることになる。また、利用者操作の信号が
「確定」キーであった場合には、受信制御部5126
は、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132を参照
し、図17に示したNVT(0,0)のオブジェクト・
インデックス値がcur_focus「0」に等しいボタンオブ
ジェクトのハンドラからスクリプトを読み込む。この場
合、スクリプトが「goto_contents(HyperIndex0)」なの
で、引数のハイパーリンク・インデックス値に対応する
リンク先のコンテンツの各種識別子を読み出して、コン
テンツの切り替え処理を以下のように行う。 1−3−10−4.コンテンツ切り換え処理 上記のように図34(a)の表示画像が表示されている
状態で、利用者操作の信号が「確定」キーであった場
合、つまり図5におけるコンテンツ0のシーン01bか
らコンテンツ1のシーン11bに切り換える場合につい
て説明する。
【0172】この場合、上記のようにNVT(0,0)
中のハイパーリンク・インデックス値「0」に対応する
リンク先のコンテンツの各種識別子が読み出される。各
種識別子の中、「NE_id」以外の識別子が全て「−」
なので、リンク先のコンテンツが属するトランスポート
ストリームの識別子、およびリンク先のコンテンツの画
像データ、音声データ、ナビゲーション情報のそれぞれ
が属するサービスの識別子、およびイベントの識別子
と、リンク先のコンテンツの画像データの識別子と、音
声データの識別子については、それぞれ現在再生してい
るコンテンツの識別子と等しいことを表している。すな
わち、リンク先のコンテンツの画像データ、音声データ
は、現在再生中のコンテンツと同じであり、ナビゲーシ
ョン情報のみが異なることを表している。
【0173】受信制御部5126は、ナビゲーション情
報の識別子「NE_id」の値「0x0001」を読み出し、フ
ィルタ条件記憶部5131中のナビゲーション情報表の
フィルタ条件の「table_id_extension」に設定する。次
に、受信制御部5126は、システム情報テーブル記憶
部5133中のPMT7001の表7004を参照し、
「min_NE_id」の値と「max_NE_id」の値との間に
「0x0001」が含まれている「NE_Component_Descripto
r(1)」7201の付与されたコンポーネントのPIDの
値「0x0093」を読み出し、同様にナビゲーション情報表
のフィルタ条件の「PID」に設定する。また、ナビゲ
ーション情報のフィルタ条件の「version_no」は、条件
なしに設定する。
【0174】設定されたフィルタ条件に従って、TSデ
コーダ部5123は、図18に示した「NVT(1,
0)」を分離してナビゲーション情報テーブル記憶部5
132に記憶させ、受信制御部5126にその旨通知す
る。受信制御部5126は、分離されたNVT(1,
0)に付与されたバージョン番号「0」に「1」を加え
た値を、フィルタ条件「version_no」欄に設定する。こ
れによりナビゲーション情報がバージョンアップされた
場合に備える。
【0175】さらに、ナビゲーション情報テーブル記憶
部5132に記憶された「NVT(1,0)」に従っ
て、上記表示動作、ユーザI/F処理が行われる。
図34(b)に示す「NVT(1,0)」に従って再生
された表示画面を示す。図34(a)に対して動画デー
タ、音声データが同じであるが、ナビゲーション情報が
異なっているのでボタンと文字情報とが異なっている。
【0176】また、表示部5129に図34(c)に示
した表示画像7903が表示されている状態で、利用者
がリモコン等を用いて「確定」キーを入力した場合、つ
まり図5におけるコンテンツ0のシーン01eからコン
テンツ1のシーン11eに切り換える場合について説明
する。この場合、受信制御部5126により、フィルタ
条件記憶部5131のフィルタ条件「PID」には「0x
0093」、「table_id_extension」には「0x0001」、「ve
rsion_no」には条件無しが設定される。これによりTS
デコーダ部5123によって、図29に示したトランス
ポートストリームから図20に示した「NVT(1,
1)」が分離され、ナビゲーション情報テーブル記憶部
5132に記憶される。受信制御部5126は、「NV
T(1,1)」に従って上記表示動作、ユーザI/
F処理を行う。その結果、図34(d)に示す表示画像
7904を表示させる。
【0177】続いて、表示部5129に図35(a)の
表示画像8001が表示されている状態で、利用者がリ
モコン等を用いて「確定」キーを入力した場合、つまり
図5におけるコンテンツ0のシーン01aからコンテン
ツ2のシーン21aに切り換える場合について説明す
る。受信制御部5126は、ナビゲーション情報テーブ
ル記憶部5132中のナビゲーション情報表6301の
オブジェクト定義表6302、およびハンドラ定義表6
303を参照し、スクリプト「goto_contents」と、そ
の引数のインデックス値「1」を読み出す。
【0178】さらに受信制御部5126は、ハイパーリ
ンク表6304からインデックス値「1」に対応するリ
ンク先のコンテンツの識別子を読み出す。受信制御部5
126は、リンク先のコンテンツが属するトランスポー
トストリームの識別子、およびリンク先のコンテンツの
画像データ、音声データ、ナビゲーション情報のそれぞ
れが属するサービスの識別子と、イベントの識別子とは
等しいと判定し、PMTの取得処理等は行わない。ま
た、画像データ、音声データ、ナビゲーション情報の識
別子は異なっているので、これらの受信を切り換えるこ
とになる。
【0179】受信制御部5126は、画像データの識別
子「VE_comp_tag」の値「0x01」を読み出し、システ
ム情報テーブル記憶部5133中のPMT7001の表
7004を参照「component_tag」の値が「0x01」のstr
eam_identifier_descriptorが付与され、かつ伝送され
るデータの種類が画像データであるコンポーネントのP
IDの値「0x0097」を読み出し、フィルタ条件記憶部5
131中の画像データのフィルタ条件の「PID」に設
定する。
【0180】また、受信制御部5126は、音声データ
の識別子「AE_comp_tag」の値「0x01」を読み出し、
システム情報テーブル記憶部5133中のPMT700
1の表7004を参照「component_tag」の値が「0x0
1」のstream_identifier_descriptorが付与され、かつ
伝送されるデータの種類が音声データであるコンポーネ
ントのPIDの値「0x0099」を読み出し、フィルタ条件
記憶部5131中の音声データのフィルタ条件の「PI
D」に設定する。
【0181】また、受信制御部5126は、音声データ
の識別子「NE_id」の値「0x0002」を読み出し、フィ
ルタ条件記憶部5131中のナビゲーション情報表のフ
ィルタ条件の「table_id_extension」に設定するととも
に、PMT7001の表7004を参照し、「min_NE
_id」の値と「max_NE_id」の値との間に「0x0002」が
含まれている「NE_Component_Descriptor(2)」7
203の付与されたコンポーネントのPIDの値「0x00
94」を読み出し、同様にナビゲーション情報表のフィル
タ条件の「PID」に設定する。そして、ナビゲーショ
ン情報表のフィルタ条件の「version_no」を条件無しに
設定する。
【0182】TSデコーダ部5123は、図29に示し
たトランスポートストリームから、図21に示したファ
イル名「NVT(2,0)」のナビゲーション情報表6
701を分離してナビゲーション情報テーブル記憶部5
132に記憶させ、受信制御部5126にその旨通知す
る。これによって、表示部5129には、図35(b)
の表示画像8002が同様に表示される。 1−3−11.スクリプトを活用したコンテンツ構成例 図5に示した対話的番組では、コンテンツ0〜3は、そ
れぞれ1つのナビゲーション情報表を有していた。言い
換えればナビゲーション情報表とコンテンツとは1対1
に対応していた。ここでは、スクリプトを活用すること
によって、ナビゲーション情報表とコンテンツとが1対
多に対応させたコンテンツ構成例と、1対1に対応させ
たコンテンツ構成例とを説明する。
【0183】図43は、4つのコンテンツ10〜13か
らなる他の対話的番組の例を示す。コンテンツ10〜1
3の構成要素であるプレゼンテーション情報は、それぞ
れ図6(a)、(c)に示した動画データ「Video1.m2
v」及び音声データ「Audio1.m2a」であるものとする。
つまり動画データ「Video1.m2v」及び音声データ「Audi
o1.m2a」は、4つのコンテンツに共有されている。
【0184】コンテンツ10〜13の構成要素であるナ
ビゲーション情報については、次の2通りのデータ構成
がある。第1のデータ構成として、ナビゲーション情報
とコンテンツとが1対1の場合のナビゲーション情報
を、図44〜図47に示す。図44におけるナビゲーシ
ョン情報「Navi10-1.nif」は、図43に図示したコンテ
ンツ10中の各シーンに対応している。コンテンツ10
の各シーン中の「北部」、「中部」、「南部」の各ボタ
ンは、それぞれ「Navi10-1.nif」のオブジェクト定義表
におけるオブジェクトインデクス値0、1、2のボタン
オブジェクトにより表わされている。さらに「北部」、
「中部」、「南部」の各ボタンは、ハンドラ定義表及び
ハイパリンク表に示されるように、コンテンツ11、1
2、13にリンク付けされている。
【0185】図45におけるナビゲーション情報「Navi
11-1.nif」は、図43に図示したコンテンツ11中の各
シーンに対応している。コンテンツ11の各シーン中の
文字情報(北部の天気情報)は、オブジェクト定義表に
おけるオブジェクトインデックス値1のピクチャーオブ
ジェクトにより表されている。「戻る」ボタンはオブジ
ェクトインデックス値0のボタンオブジェクトにより表
され、コンテンツ10にリンク付されている。
【0186】図46のナビゲーション情報「Navi12-1.n
if」、図47ナビゲーション情報「Navi13-1.nif」につ
いても同様である。第1のデータ構成では、このような
4つのナビゲーション情報「Navi10-1.nif」「Navi11-
1.nif」「Navi12-1.nif」「Navi13-1.nif」というデー
タ構成により、コンテンツ10〜13の各ボタン、各文
字情報と、コンテンツ相互のリンク付けを表わしてい
る。
【0187】第2のデータ構成として、ナビゲーション
情報とコンテンツとが1対多の場合のナビゲーション情
報を、図48に示す。図48におけるナビゲーション情
報「Navi10_13-1.nif」は、図43に図示した4つのコ
ンテンツ10〜13中の各シーンに対応しており、図4
4〜図47に示した4つのナビゲーション情報により表
現されていたオブジェクトの全部を表現している。
【0188】同図のオブジェクト定義表において、オブ
ジェクトインデックス値0〜6の7個のオブジェクト
は、図44〜図47に示した全ボタンオブジェクトと全
ピクチャーオブジェクトを含んでいて、新たに「ビジビ
リティ(visibility)」欄が追加されている。このオブジ
ェクト定義表中の「ビジビリティ(visibility)」欄は、
他のコンテンツからコンテンツ10に最初に切り替えら
れたときに、オブジェクトをユーザに見せるか見せない
か、つまり有効か否かを示す。有効なオブジェクトは、
ボタンや文字情報などを表すビットマップが表示され、
さらにユーザ操作によりボタンが確定した場合にはハン
ドラ(スクリプト)が実行される。無効なオブジェクト
は表示されず、そのハンドラは無視される。
【0189】したがって、このオブジェクト定義表によ
れば、このコンテンツが最初に再生された場合、オブジ
ェクトインデックス値0〜2のオブジェクトのみが有効
であることから、ビットマップインデックス値0〜5に
示される「北部」「中部」「南部」ボタン(フォーカス
用1つとノーマル用2つ)が表示される。その結果図4
3のコンテンツ10が再生される。
【0190】また、ハンドラ定義表中のスクリプトは、
4つのコンテンツの切り換えを実行するプログラムを表
している。このスクリプトは、オブジェクトを表示を消
去させる(無効にする)「hide_object()」命令と、オ
ブジェクトを表示させる(有効にする)「show_objec
t」命令との単純な組み合わせである。例えば、コンテ
ンツ10中の「北部」ボタンがユーザにより選択及び確
定されて場合、その「北部」ボタンのオブジェクト(イ
ンデックス値0)のハンドラ(ハンドラインデックス値
0)が起動される。このハンドラのスクリプトによれ
ば、オブジェクトインデックス値0、1、2のボタンオ
ブジェクト、つまり「北部」「中部」「南部」ボタンが
無効になる。オブジェクトインデックス値3のボタンオ
ブジェクト、つまり「戻る」ボタンが有効になり、オブ
ジェクトインデックス値4のピクチャーオブジェクト、
つまり「北部の文字情報」が有効になる。
【0191】その結果、図43に示したコンテンツ10
からコンテンツ11に表示が切り替えられることにな
る。コンテンツ10の再生中に「中部」または「南部」
ボタンがユーザにより選択及び確定されて場合も同様で
ある。また例えば、コンテンツ11、12又は13の再
生中に「戻る」ボタンが選択及び確定された場合、「戻
る」ボタンのオブジェクト(オブジェクトインデックス
値3)のハンドラ(ハンドラインデックス値3)が起動
される。このスクリプトによれば、3つのボタンオブジ
ェクト(オブジェクトインデックス値0〜2)つまり
「北部」「中部」「南部」ボタンが有効になり、他のオ
ブジェクト(ピクチャーオブジェクト4〜6)が無効に
なる。その結果、図43に示したコンテンツ10に表示
が切り替えられることになる。
【0192】このように、1つのナビゲーション情報中
に多数のオブジェクトを記録するとともに、スクリプト
によって表示すべき(有効な)オブジェクトの組み合わ
せをプログラムしておくことができる。すなわち、1つ
のナビゲーション情報により複数のコンテンツを表現す
ることができる。この場合、受信装置5121は、コン
テンツの切り換え毎に、新たにナビゲーション情報を受
信する必要がなくなるので、ユーザ操作に対する応答を
速くすることができる。 1−3−12.その他 なお、上記実施形態において図14の多重情報表600
1に示したように、ナビゲーション情報表のビットレー
ト(NE_component(x)_Bitrate)は、どのコンテンツで
も同じ1Mbpsとしていたが、コンテンツの内容に応
じて異なる値を設定してもよい。例えば、メインメニュ
ーとしても役割を有するコンテンツなど、ユーザ操作に
よる参照頻度が高いと予想されるコンテンツは、そのビ
ットレートを高くしてもよい。図5に示した対話的番組
では、コンテンツ0、1はコンテンツ2、3よりも高い
ビットレートとしてもよい。
【0193】さらに、コンテンツの再生時間にわたって
動的にビットレートを変更しても良い。例えば、時間的
に参照頻度が高くなったり低くなったりすると予想され
るコンテンツについては、バージョンが変わる毎にビッ
トレートを動的に変更してもよい。この場合、多重情報
表6001のビットレートを動的に変更すればよい。こ
れにより多重制御部5110から多重化部5112に通
知される個々の多重指示は、多重情報表6001のビッ
トレートの値を含むので、ナビゲーション情報の多重頻
度も動的に変更されることになる。
【0194】もし、全ナビゲーション情報に対して一定
のビットレートが割当てられている場合(全ナビゲーシ
ョン情報に対して1つのPIDが割当てられる場合)に
は、多重情報表6001は、ナビゲーション情報表の多
重指示の作成回数をカウントして、例えばコンテンツ0
〜3のNVTの多重指示の作成割合が2:1:1:1に
なるように調整すればよい。
【0195】また、上記実施形態では、動画データは受
信装置5121の表示画面のフルサイズであることを前
提にしているが、それより小さいサイズの動画データと
しても良い。例えば、動画データを1/4サイズにすれ
ばビットレートも1/4程度にできるので、対話的番組
に割当て可能なビットレートの上限が定められている場
合でも、コンテンツ数を増加させることができる。この
場合、ナビゲーション情報によるオブジェクトの表示と
組み合わせて再生画像を得るようにしてもよい。さらに
1つのコンテンツが、1/4サイズの動画データ2〜4
つを同時に有するようにしてもよい。
【0196】また、上記実施形態では、デジタル衛星放
送により対話的番組を放送しているが、例えばケーブル
テレビ(CATV)の放送局から放送するようにしても
よい。本実施の形態では、各ナビゲーション情報表は、
そのナビゲーション情報が有効になる有効開始時刻「st
art_time」と、無効になる有効終了時刻「end_time」と
を、送信データ記憶部5102に記憶されるアプリケー
ションを多重するイベントの放送開始時刻を「0」とし
た相対時刻(秒単位)で定義した有効時間表を含んでお
り、受信装置5121の受信制御部5126が、デジタ
ル放送装置5101の多重化部5112がトランスポー
トストリームの先頭における初期値を「0」としてトラ
ンスポートストリーム中に多重したPCRの情報に同期
して時刻をカウントするAVデコーダ部5124のクロ
ック部を参照して各ナビゲーション情報の有効開始時刻
と、有効終了時刻とを判定することとしているが、例え
ば、受信装置5121は絶対時刻をカウントする時計部
を備えることとし、受信制御部5126は、前記時計部
を参照して現在の絶対時刻を取得し、さらにシステム情
報テーブル生成部5105に記憶されているEIT中の
イベント情報からイベントの開始時刻(絶対時刻)を読
み出し、現在の絶対時刻からイベントの開始時刻を減じ
ることによってイベントの放送開始時刻を「0」とした
相対時刻を求め、これを用いて各ナビゲーション情報の
有効開始時刻と、有効終了時刻とを判定することとして
もよい。
【0197】また、有効時間表において「start_time」
と「end_time」とは絶対時刻で記録されることとし、受
信制御部5126が、絶対時刻をカウントする時計部を
備えることとし、受信制御部5126は、この絶対時刻
をカウントする時計部を参照して各ナビゲーション情報
の有効開始時刻と、有効終了時刻とを判定することとし
てもよいことはいうまでもない。
【0198】また、各ナビゲーション情報の有効時間の
管理に精度が要求されない場合には、受信装置5121
の受信制御部5126は、各ナビゲーション情報の有効
開始時刻と、有効終了時刻の判定を行わず、TSデコー
ダ部5123から新たなナビゲーション情報表の分離の
通知を受けた時に、現在再生中のナビゲーション情報表
を無効にし、あらたに分離されたナビゲーション情報表
を有効にすることとしてもよい。
【0199】さらに、ナビゲーション情報中に有効時間
表を含ませないで送信するようにしてもよい。この場
合、各ナビゲーション情報の有効時間表は、ナビゲーシ
ョン情報とは別個に、例えば構造情報記憶部に記憶さ
せ、多重制御部が多重指示作成に際して参照する構成と
しても良い。更に、本実施の形態においては、デジタル
放送装置5101のプレゼンテーション情報記憶部51
07が放送する画像データ、および音声データをあらか
じめ全て記憶しているものとしていたけれども、例えば
ビデオカメラと、前記ビデオカメラが撮影した画像をリ
アルタイムに圧縮するエンコーダとを備えるよう構成
し、前記エンコーダの出力がリアルタイムにプレゼンテ
ーション情報記憶部5107に記憶されるものとしても
よい。 2.第2実施形態 本実施形態ではページベースコンテンツからなる対話的
番組を実現するデジタル放送装置について説明する。
【0200】デジタル放送システムの構成の説明に先立
ち、図49〜図51を用い、ページベースコンテンツか
らなる対話的番組を実現する原理について解説する。図
49は、受信側の表示画面にそれぞれ表示されるコンテ
ンツの例で、天気予報に関する図である。ここで全国お
よび各地の天気予報が複数のコンテンツ151、15
2、・・・153、・・・で示されている。これらの複
数のコンテンツ151、152、・・・153、・・・
は、ユーザの操作によって、矢符154、155、15
6、157で示すようにその表示が切り換えられる。
【0201】今、表示画面に全国の天気予報を示すコン
テンツ153が表示されているときに、ユーザが「東
京」というボタン160を選択・決定操作すると、矢符
154で示すように、表示画面は、コンテンツ153か
ら東京の天気予報を示すコンテンツ151の表示に切り
換えられる。次に、ユーザが「戻る」ボタン158を決
定操作すると、矢符155で示すように、表示画面は、
コンテンツ151から元のコンテンツ153の表示に切
り換えられる。
【0202】同様に、コンテンツ153の表示画面の
「大阪」を示すボタン161をユーザが選択・決定操作
すると、矢符156で示すように、表示画面は、コンテ
ンツ153からコンテンツ152の表示に切り換えられ
る。更に、この状態で、ユーザが「戻る」ボタン159
を決定操作すると、矢符157に示すように、表示画面
はコンテンツ153の状態に戻る。このような表示切り
換えの操作のために、コンテンツ151、・・・は、ボ
タン158、159、160、161を有している。こ
れらのボタン以外に、各コンテンツは、第1実施形態に
示したストリームベースコンテンツへの切り換え用のボ
タンを有することもできる。
【0203】以上のようなユーザの表示切り換えの操作
によって、コンテンツの表示が任意に切り換えられるた
めに、送信側では、以下に説明するように各コンテンツ
を送信している。図50は、送信側から送信される送信
データを模式的に示した図である。送信データ165
は、複数のコンテンツを示すデータ(情報)からなり、
全体が繰り返し送信される。送信データ165は、複数
の画像データ166、167、・・・168、・・・と
それぞれに対応するナビゲーション情報169、17
0、・・・、171、・・・とからなる。
【0204】各画像データ166、・・・は受信側の表
示画面に表示される各コンテンツ151、・・・の主画
像となるものであり、この説明では、天気予報の画像を
示している。各ナビゲーション情報169、・・・は、
各画像データ166、・・・に重ね合わせて表示される
例えばボタン158、・・・を示すビットマップ(Bi
tmap)データ172、173、174と、受信側で
のユーザの操作に対するふるまいを記述したスクリプト
(Script)情報175、176、177と、ユー
ザの操作によるコンテンツの表示切り換えをすることが
できるリンク先のコンテンツを示すハイパーリンク(H
yperlink)情報178、179、180とを含
んでいる。
【0205】図49に示したコンテンツ151は、画像
データ166とナビゲーション情報169とで表現され
ている。同様に、コンテンツ152は画像データ167
とナビゲーション情報170とで表現され、コンテンツ
153は画像データ168とナビゲーション情報とで表
現されている。即ち、各画像データ166、・・・と各
ナビゲーション情報169、・・・とは対応関係を有し
て設けられている。
【0206】図51は、送信側から送信される送信デー
タ165の送信の様子を模式的に示した図である。送信
側では、送信データ165を繰り返し送信している。時
間的に繰り返し送信データ165が送信されているのが
理解される。但し、本図では、画像データ、ナビゲーシ
ョン情報ともフレーム構造で示しているけれども、実際
には、デジタル化され、かつ画像データと対応するナビ
ゲーション情報とを多重化し、送信データ165をMP
EG2トランスポートストリームとして送信するため、
具体的送信データは本図とは異なっていることに注意す
べきである。
【0207】なお、図示はしないけれども、送信されて
いる各画像データ166、167、・・・、168、・
・・は他の画像データ166、167、・・・、16
8、・・・と識別するため識別情報が付される。同様に
各ナビゲーション情報169、170、・・・、171
にも他のナビゲーション情報169、170、・・・、
171と識別するため識別情報が付されている。
【0208】一方、受信側では、送信データ165中の
この識別情報を監視し、所望の識別情報を含む画像デー
タとナビゲーション情報とを取得し、1のコンテンツと
して図49に示したように例えばコンテンツ151とし
て再生表示する。なお、取得された例えばナビゲーショ
ン情報171は、ユーザの所定の操作に備えて記憶され
る。
【0209】以下、上記原理を踏まえて、本実施形態に
係るデジタル放送システムを図面を参照して説明する。 2−1.デジタル放送システム(ページベース) 図52は、第2の実施形態に係るデジタル放送システム
の構成図である。このデジタル放送システムは、データ
送信装置101と複数のデータ受信装置121とからな
る。
【0210】データ送信装置101は、相互にハイパー
リンクの張られた複数のページベースコンテンツのデー
タを、MPEG2トランスポートストリーム中に多重し
て繰り返し送信するよう構成され、送信データ記憶部1
02と、データ多重化部103と、多重情報記憶部10
4と、システム情報テーブル生成部105と、送信部1
06とを備えている。
【0211】データ受信装置121は、データ送信装置
101から送信されるMPEG2トランスポートストリ
ームの中からユーザ操作に従って対話的にコンテンツを
取り出して再生するよう構成され、受信部122と、T
Sデコーダ部123と、AVデコーダ部124と、受信
データ記憶部125と、受信制御部126と、信号受信
部127と、再生部128と、表示部129と、音声出
力部130とを備えている。 2−2.データ送信装置101 2−2−1.送信データ記憶部102の構成 送信データ記憶部102は、磁気ディスク等の記憶媒体
からなり、1つの対話的番組を構成する複数のコンテン
ツのデータと構造情報とを記憶しており、プレゼンテー
ション情報記憶部107と、ナビゲーション情報記憶部
108と、構造情報記憶部109とを含む。なお、ここ
で対話的番組は、送信データとしてMPEG2トランス
ポートストリーム中に含まれる状態では「イベント」又
は「プログラム」と称している。
【0212】送信データ記憶部102は、図50に示し
た送信データ165を以下に示すように画像データ(プ
レゼンテーション情報)と、ナビゲーション情報とに分
けて記憶している。また、画像データとナビゲーション
情報との対応関係を構造情報表として記憶している。 2−2−1−1.プレゼンテーション情報記憶部107 プレゼンテーション情報記憶部107は、各コンテンツ
に含まれる画像データや、音声データ等のプレゼンテー
ション情報を記憶する。図53(a)(b)は、それぞ
れコンテンツ153、151のプレゼンテーション情報
の一例である静止画データを示す。図53(a)はファ
イル名「still5.m2v」で示される静止画デー
タ201を示し、図53(b)はファイル名「stil
l1.m2v」で示される静止画データ202を示して
いる。静止画データ201、202は、それぞれISO
/IEC13818−2(MPEG2 ビデオ)規格に
基づいてデジタル符号化された形式で記憶されている。
なお、画像データの符号化形式は、他の形式でもよい。 2−2−1−2.ナビゲーション情報記憶部108 ナビゲーション情報記憶部108は、各コンテンツに含
まれるナビゲーション情報を記憶する。ナビゲーション
情報には、別のコンテンツへのリンクを示すハイパーリ
ンク情報が含まれ、このリンク先をユーザが対話的に選
択するためのオブジェクトが記述されている。図54
は、ナビゲーション情報の一例を示すものである。ここ
で、ナビゲーション情報301は、コンテンツ153の
ナビゲーション情報の例であり、ファイル名「navi
5.nif」で記憶されている。
【0213】なお、図53(a)に示す静止画データ2
01と、図54に示すナビゲーション情報301とが1
つのコンテンツ153を構成することは、後述する図5
6に示す構造情報表501に示される。ナビゲーション
情報301は、表形式で示したオブジェクト定義表(O
bject Definition Table)30
2とハンドラ定義表(Handler Definit
ion Table)303とハイパーリンク表(Hy
perlink Table)304とビットマップ表
(Bitmap Table)305とを含んでいる。
このナビゲーション情報301は、図7に示したナビゲ
ーション情報5301と比べて、有効時間表を有してい
ない点が異なっており、これ以外は実質的に同じである
ので説明を省略する。また、図54では「オブジェクト
インデックス」「ハンドラインデックス」「ハイパーリ
ンクインデックス」「ビットマップインデックス」の各
欄を単に「インデックス」と略している。
【0214】図55は、ファイル名「navi1.ni
f」で表されるナビゲーション情報401を示してい
る。同図中のオブジェクト定義表402のインデックス
番号「0」の行では、標準ビットマップのインデックス
番号として「−」が示されている。これは、このオブジ
ェクトには標準状態のビットマップが定義されていない
ことを示す。オブジェクト定義表402では、オブジェ
クトが1つしか定義されておらず、インデックス番号
「0」のオブジェクトは常に選択状態で表示されるため
標準状態のビットマップは必要ないので省略される。 2−2−1−3.構造情報記憶部109 構造情報記憶部109は、構造情報表とエントリ情報と
を記憶している。構造情報表は、各コンテンツを構成す
るプレゼンテーション情報とナビゲーション情報の組み
合わせの情報である。エントリ情報は、エントリコンテ
ンツを示す情報をいう。
【0215】図56に示すように構造情報表501は、
送信データ記憶部102に記憶されている各コンテンツ
を構成するプレゼンテーション情報とナビゲーション情
報との組み合わせの情報を、コンテンツ番号ごとに示し
ている。コンテンツ番号は、送信データ記憶部102に
記憶されている複数のコンテンツ中で、1つのコンテン
ツを一意に識別する番号である。図56に示すように、
構造情報表501の第1行では、コンテンツ番号0で識
別されるコンテンツが、プレゼンテーション情報記憶部
107に記憶されているファイル名still0.m2
vで識別される静止画データと、ナビゲーション情報記
憶部108に記憶されているnavi0.nifで識別
されるナビゲーション情報との組により構成されている
ことを示す。他の行も同様である。
【0216】また、図56に示すエントリ情報502
は、送信データ記憶部102に記憶されている対話的番
組のエントリコンテンツのコンテンツ番号が5であるこ
とを示している。 2−2−2.多重情報記憶部104 多重情報記憶部104は、送信データ記憶部102に記
憶されている送信データをMPEG2トランスポートス
トリーム中に多重化するための識別子や帯域等の資源の
割当情報を多重情報表として記憶している。図57は、
この多重情報表601の一例を示すものである。
【0217】多重情報表601の第1行に記録されてい
るビットレート(Bitrate)は、送信データ記憶
部102に記憶されている送信データをMPEG2トラ
ンスポートストリームに多重する際に割り当てられる伝
送レートを示している。この例では、伝送レートとして
6Mbpsが割り当てられている。多重情報表601の
第2行〜第5行のoriginal_network_
id、transport_stream_id、se
rvice_id、event_idは、図14におい
て既に説明した。
【0218】多重情報表601の第6行〜第10行は、
送信データ記憶部102に記憶されているアプリケーシ
ョンをMPEG2トランスポートストリーム中にイベン
トとして多重する際に、そのイベントを構成する各コン
ポーネントに割り当てるPIDの値を表している。な
お、PMT_PID、PCR_PIDは、それぞれ後述
するPMT(Program Map Table)、
PCR(ProgramClock Referenc
e)に割当てられるPIDの値を表わしている。
【0219】NE_component_pid(ナビ
ゲーション情報コンポーネントパケット識別子)は、送
信データ記憶部102のナビゲーション情報記憶部10
8に記憶されているナビゲーション情報を多重するコン
ポーネントに割り当てられるPIDの値を示している。
VE_information_component_
pid(ストリーム対応情報コンポーネントパケット識
別子)は、後述するストリーム対応情報テーブル生成部
111で生成されるストリーム対応表を多重するコンポ
ーネントに割り当てられるPIDの値を示している。
【0220】VE_component_pid(画像
データコンポーネント識別子)は、プレゼンテーション
情報記憶部107に記憶されている画像データを多重す
るコンポーネントに割り当てられるPIDの値を示して
いる。なお、本実施例では、NE_component
_pid、VE_information_compo
nent_pid、VE_component_pid
として、それぞれ1つのPIDのみが与えられている
が、複数与えられてもよい。即ち、NE_compon
ent_pidに「0×0082」が、VE_info
rmation_component_pidに「0×
0083」が、VE_component_pidに
「0×0084」がそれぞれPIDとして与えられてい
るけれども、これに加えて、例えばNE_compon
ent_pidに「0×0085」が、VE_info
rmation_component_pidに「0×
0086」が、VE_component_pidに
「0×0087」がそれぞれPIDとして与えられても
よい。
【0221】また、本実施例では存在しないが、送信デ
ータが音声データを含む場合は、AE_informa
tion_component_pid、AE_com
ponent_pidが画像データと同様に割り当てら
れる。 2−2−3.データ多重化部103の構成 データ多重化部103は、CPUとメモリとからなる多
重制御部110と、ストリーム対応情報テーブル生成部
111と、識別子情報付加部112と、ナビゲーション
情報テーブル生成部113と、多重化部114とを含
む。
【0222】データ多重化部103は、図51で示した
送信データ165を生成するため以下のような処理を行
う。 2−2−3−1.多重制御部110(その1) 多重制御部110は、送信部106に起動されると、先
ず、構造情報記憶部109と多重情報記憶部104とに
記憶されている構造情報表501と多重情報表601と
を参照し、コンテンツ番号ごとにデジタル放送中で各コ
ンテンツを一意に識別する識別子を割り当て、コンテン
ツ識別子割当表を作成する。
【0223】図58は、このコンテンツ識別子割当表7
01の一例を示す。同図の識別子割当表701中の各欄
は、既に説明した図15と同じなので、ここでは主とし
てページベースコンテンツに用いられる識別子を中心に
説明する。「VE_id」709は1つのイベント中で
ページベースコンテンツの画像データを一意に識別する
識別子の値を表す。「AE_id」713も同様に音声
データを一意に識別する識別子の値を表す。「NE_i
d」710は1つのイベント中でナビゲーション情報を
一意に識別する識別子の値を表す。
【0224】本実施形態では、1つのページベースコン
テンツを識別するために「VE_id」「AE_id」
「NE_id」を使用している。これに対して第1実施
形態では1つのストリームベースコンテンツを識別する
ために「VE_comp_tag」「AE_comp_
tag」「NE_id」を使用している。従って同図中
の「VE_comp_tag」欄及び「AE_comp
_tag」欄は、「−」と記録される。
【0225】また、本実施例では、「VE_id」70
9と「NE_id」710には、コンテンツ番号702
と同じ値が付与されている。なお、「VE_id」70
9、「NE_id」710はコンテンツ番号702と一
致する必要はなく、それぞれ画像データごと、ナビゲー
ション情報ごとに異なる値が付与されていればよい。ま
た、本実施例では、「AE_svc_id」711、
「AE_event_id」712、「AE_id」7
13は、コンテンツに音声データがないので識別子を付
与されず、「−」が書き込まれているが、音声データを
含む場合には画像データ、ナビゲーション情報と同様に
割り当てられる。
【0226】多重制御部110は、コンテンツ識別子割
当表701の作成が終わると、画像データごとに「PI
D」、「component_tag」、「strea
m_id」の各値を割り当てた表示画像情報識別子割当
表を作成する。図59は、この表示画像情報識別子割当
表801の一例を示す図である。この表示画像情報識別
子割当表801において、「VE_id」709には、
識別子割当表701で付与された値が付与される。「P
ID」803には、多重情報表601で「VE_com
ponent_pid」で割り当てられた値(ここでは
「0×0084」)が与えられる。「componen
t_tag」(コンポーネントタグ)802には、一つ
の「PID」803に対して同一の値(例えば「PI
D」の値「0×0084」に対して「componen
t_tag」の値「0×00」が割り当てられている)
が付与される。「stream_id」804は、16
進表記で「e0」から「ef」の値が「VE_id」7
09に対応して順次循環的に付与される。また、この
「VE_id」709で識別されるプレゼンテーション
情報記憶部107に記憶されている画像データのファイ
ル名が画像データファイル805として書き込まれる。
【0227】なお、図57のVE_component
_pidに複数の識別子が与えられているときには、
「PID」、「stream_id」は、例えば次のよ
うに割当てることができる。「VE_id」の順に、ま
ず、「PID」に多重情報表からVE_compone
nt_pidを1つ取り出して与え、「stream_
id」は、16進表記で「e0」〜「ef」の値を順次
循環的に与える。stream_idが一巡するごと
に、多重情報表より新たなVE_component_
pidを取り出し、「PID」に与える。新たなVE_
component_pidがなくなったら、最初に与
えたVE_component_pidに戻る。「co
mponent_tag」には、「PID」ごとに異な
る値を与える。
【0228】また、本実施例では、映像データ用のst
ream_idの値として用いることができる16進表
記で「e0」〜「ef」の16個全てを用いることとし
ているが、一部だけを用いるようにしてもよい。また、
音声データがある場合には、stream_idは16
進表記で「c0」〜「df」の32個を用いることがM
PEG2規格で定められている。
【0229】なお、この「component_ta
g」802は、PIDを間接的に参照するために使用さ
れる。component_tagはPIDに1対1に
対応させて自由に割り当てた値で、component
_tagとPIDの対応関係は後述するPMT中で与え
られる。ナビゲーション情報、ストリーム対応情報内か
らは、PIDの値を直接参照せず、component
_tagを用いて間接的に参照することにより、例え
ば、他の番組と多重する際に後述する送信部106にお
いてPIDが別の値に書き替えられた場合でも、ナビゲ
ーション情報、ストリーム対応情報は変更せずにすむと
いう効果がある。
【0230】多重制御部110は、表示画像情報識別子
割当表801の作成が終了すると、ストリーム対応情報
テーブル生成部111にストリーム対応表を生成するよ
う指示し、識別子情報付加部112に画像データのプラ
イベート領域にVE_idを付加するよう指示し、ナビ
ゲーション情報テーブル生成部113にナビゲーション
情報表を生成するよう指示する。 2−2−3−2.識別子情報付加部112 識別子情報付加部112は、多重制御部110から識別
子情報の付加の指示を受けると、プレゼンテーション情
報記憶部107に記憶されている画像データを読み出
す。読み出した画像データビットストリーム中のプライ
ベート領域に画像データ識別子VE_idを書き込む。
なお、VE_idは多重制御部110において作成され
た表示画像情報識別子割当表801を参照して取得す
る。VE_idを書き込んだ画像データビットストリー
ムにファイル名を付して記憶領域(図示せず)に記憶す
る。
【0231】図60は、識別子情報が付加されたファイ
ル名「VE(5)」の画像データの一例のビットストリ
ーム901を示す。ビットストリーム901は、MPE
G2規格に基づいて符号化されており、ピクチャヘッダ
902のユーザデータ領域903にVE_idの値「0
×0005」が記録されている。ピクチャデータ領域9
04には、図53(a)に示した静止画データ201が
記録されている。全ての画像データに識別子情報を付加
すると、付加終了を多重制御部110に通知する。
【0232】なお、本実施例では、VE_idを書き込
む領域として、ピクチャヘッダ中のユーザデータ領域を
用いたけれども、他のプライベートなデータを書き込め
る領域を用いてもよい。 2−2−3−3.ナビゲーション情報テーブル生成部1
13 ナビゲーション情報テーブル生成部113は、多重制御
部110からナビゲーション情報表の生成の指示を受け
ると、ナビゲーション情報記憶部108に記憶されてい
るナビゲーション情報を読み出す。読み出したナビゲー
ション情報がハイパーリンク表を含むときに、コンテン
ツ番号で表記されたリンク先の情報をコンテンツ識別子
割当表701を参照し、各識別子の表記に変換してナビ
ゲーション情報表を生成する。ハイパーリンク表を含ま
ないときは、元のナビゲーション情報のまま、ファイル
名だけを変更してナビゲーション情報表を生成する。生
成したナビゲーション情報を記憶領域(図示せず)に記
憶する。
【0233】図61は、生成されたファイル名「NVT
(5)」のナビゲーション情報表1001を示す。この
ナビゲーション情報表1001は、図54に示したファ
イル名「navi5.nif」のナビゲーション情報か
ら生成されたものである。ナビゲーション情報表100
1は、オブジェクト定義表1002と、ハンドラ定義表
1003と、ハイパーリンク表1004と、ビットマッ
プ表1005とを含んでいる。
【0234】図62は、ファイル名「NVT(1)」の
ナビゲーション情報表1101を示す。このナビゲーシ
ョン情報表1101は、図55に示したファイル名「n
avi1.nif」のナビゲーション情報から生成され
たものであり、ハイパーリンク表がないので、内容に変
更はない。ナビゲーション情報テーブル生成部113
は、ナビゲーション情報表の生成を終了すると、生成終
了を多重制御部110に通知する。 2−2−3−4.ストリーム対応情報テーブル生成部1
11 ストリーム対応情報テーブル生成部111は、多重制御
部110からストリーム対応表の生成の指示を受ける
と、表示画像情報識別子割当表801を参照して、各画
像データごとにストリーム対応表を生成する。このスト
リーム対応表は、データ送信装置101からデータ受信
装置121に送信されるストリーム中から1つの画像デ
ータを取り出すために用いられる。
【0235】図63(a)は、画像データ「VE
(5)」をデータ受信装置121側で取り出すために用
いるストリーム対応表「VET(5)」1201を示し
ている。このストリーム対応表1201の「first
_ pts」は、対応する画像データの最初のフレーム
が再生される時刻を90,000分の1秒単位で表わし
た開始再生時刻情報を表わし、例えば(数1)を用いて
求めることができる。
【0236】
【数1】
【0237】ここで、S_VE(x)は、識別子情報付
加部112の記憶領域に記憶されている画像データVE
(x)をMPEG2システム規格に従って(以下同
様)、トランスポートストリームパケットに変換した際
のサイズ、S_NVT(x)は、ナビゲーション情報テ
ーブル生成部113の記憶領域に記憶されているナビゲ
ーション情報表NVT(x)をトランスポートストリー
ムパケットに変換した際のサイズ、S_VETは、スト
リーム対応情報テーブル生成部111の記憶領域に記憶
されている1つのストリーム対応表VETをトランスポ
ートストリームパケットに変換した際のサイズである。
サイズの単位はビットである。また、Rは、ストリーム
対応表VETを繰り返し多重する回数を表し、「1」か
ら「(P×S)」までの整数値をとる。ここでPは、多
重情報記憶部104で割当てられた画像データを伝送す
るコンポーネントの為に割り当てられたPIDの数であ
り、本実施例では「1」である。Sは、表示画像情報識
別子割当表801で用いられたstream_idの個
数を表し、本実施例では「16」である。Bは、ビット
レートであり、本実施例では「6Mbps」である。
【0238】なお、S_VE(x)は、VE(x)のサ
イズにPESパケット単位ごとに必要なPESパケット
ヘッダ、トレーラ情報分のサイズを加え、更にトランス
ポートパケットの単位ごとに必要なトランスポートパケ
ットヘッダ、トレーラ情報分のサイズを加えて求める。
また、S_NVT(x)は、NVT(x)のサイズにセ
クション単位ごとに必要なセクションヘッダ、トレーラ
情報分のサイズを加え、更にトランスポートパケットの
単位ごとに必要なトランスポートパケットヘッダ、トレ
ーラ情報分のサイズを加えて求める。S_VETは、S
_NVT(x)と同様に、VETのサイズにセクション
ヘッダ等のサイズを加えて求める。なお、本実施例では
全てのVETのサイズは同一としている。また、PES
パケット、トランスポートパケット、セクションの詳細
はMPEG2システム規格で定義されている。
【0239】このストリーム対応表1201の「las
t_pts」は、対応する画像データの最後のフレーム
が再生される時刻を90,000分の1秒単位で表わし
た終了再生時刻の情報を表わし、本実施例では、画像デ
ータが静止画のため、「last_pts」(終了再生
時刻情報)と「first_pts」は一致している。
【0240】ストリーム対応表1201のcompon
ent_tag、stream_idは、表示画像情報
識別子割当表801を参照して対応する画像データに割
り当てられたcomponent_tagとstrea
m_idの値を取得する。図63(b)は画像データの
1番目のストリーム対応表1202を示し、図63
(c)は画像データの15番目のストリーム対応表12
03を示している。
【0241】なお、これらのストリーム対応表120
1、1202、1203の「first_pts」、
「last_pts」の基準となる時刻「0」は、送信
データ記憶部102に記憶されているデータが最初にト
ランスポートストリーム中に多重されて送信された時刻
である。また、本実施例では、ストリーム対応表に表示
画像情報識別子割当表801を参照して、割り当てられ
たcomponent_tagの値を記載したけれど
も、component_tagの値に替えて、多重情
報表601で割り当てられたVE_component
_pidの値を直接記載してもよい。 2−2−3−5.多重制御部110(その2) また、多重制御部110は、識別子情報付加部112、
ナビゲーション情報テーブル生成部113、ストリーム
対応情報テーブル生成部111からそれぞれの処理を終
了した旨の通知を受けると、繰り返し単位のコンテンツ
数Tの決定をする。ここで繰り返し単位のコンテンツ数
Tとは、簡単にいうと、図51に示した送信データ16
5に含まれるコンテンツの総数Mとダミーのコンテンツ
の数を合計したものをいい、正確には、送信データ記憶
部102に記憶されているコンテンツの総数Mとして、
M≦P×S×n=TとなるTをいう。ここでPは上記
(数1)で説明したと同様、多重情報記憶部104で画
像データを伝送するためのコンポーネントに割り当てら
れたPIDの個数を表し、Sは上記(数1)で説明した
と同様stream_idの個数を表している。nはM
≦Tを満足する最小の整数である。本実施例では、P=
1、S=16、M=63なので、Tは64となる。な
お、繰り返し単位のコンテンツ数Tがコンテンツの総数
Mよりも大きい場合は、多重制御部110は、全てのコ
ンテンツをトランスポートストリーム中に多重した後
に、最小のコンテンツ(T−M)個分以上のサイズ分の
ヌルパケットを、多重する。これにより、画像データ
と、その画像データに対応するストリーム対応表の多重
位置の間隔Dが一定値以上(最小のコンテンツのサイズ
の(P×S−1)倍以上)となることを保証することが
できる。
【0242】次に多重制御部110は、繰り返し単位の
コンテンツ数Tの一周分の長さL(全てのコンテンツと
コンテンツ(T−M)個分のサイズのヌルパケットを多
重情報記憶部104に記憶されているビットレートBで
多重したときのトランスポートストリームの長さを90
000分の1秒単位で表した値)を(数2)を用いて求
める。
【0243】
【数2】
【0244】ここで、M,Tは上述のコンテンツの総数
と繰り返し単位のコンテンツ数とであり、S_VE
(x)、S_NVT(x)、S_VET、P、Bについ
ては上述した(数1)の説明と同様である。多重制御部
110は、コンテンツカウンタiに「0」を設定し、多
重開始位置wpに「0」を設定する。wpの値は、トラ
ンスポートストリームに多重するコンテンツの最初の情
報位置からの時間を表している。
【0245】次に、VETカウンタjの値に「0」を設
定する。VETカウンタjの値を用いて周回数Cとコン
テンツ番号Nとを求める。周回数Cは{i+(P×S)
−1−j}÷Tの商の整数部分であり、コンテンツ番号
Nは{i+(P×S)−1−j}÷Tの余りである。次
に、ストリーム対応表のN番目のVET(N)がストリ
ーム対応情報テーブル生成部111に記憶されているか
否かを判断し、記憶されているときにはVET(N)の
first_pts,last_ptsに繰り返し単位
のコンテンツ数Tの一周分の長さLに周回数Cを乗じた
値を加える。
【0246】次にこのVET(N)の多重を多重化部1
14に指示する。この際、多重開始位置wp、ビットレ
ートBを通知し、多重情報表601中の「VE_inf
ormation_component_pid」の値
をPIDとして通知し、コンテンツ識別子割当表701
のコンテンツ番号「N」に対応する「VE_id」の値
をtable_id_extensionとして通知す
る。
【0247】VET(N)がストリーム対応情報テーブ
ル生成部111に記憶されていないときには、S_VE
Tのサイズ分のヌルパケットの多重を多重化部114に
指示し、多重開始位置wp、ビットレートBを通知す
る。多重化部114に多重化の指示をした後、多重開始
位置wpを計算する。wp=wp+S_VET/Bで計
算できる。次にVETカウンタjの値に「1」を加え、
VETカウンタjとストリーム対応表の繰り返し多重回
数Rとの値が一致しているか否かを判断し、一致しない
ときは、更に周回数C、コンテンツ番号Nの計算をし、
VET(N)の多重化処理を続ける。
【0248】多重制御部110は、両カウンタの値が一
致していると判断したときは、周回数C、コンテンツ番
号Nを上記と同様の方法で計算し、識別子情報付加部1
12又はナビゲーション情報テーブル生成部113にコ
ンテンツ番号Nのコンテンツが記憶されているか否かを
判断する。記憶されていると判断したときは、多重化部
114にVE(N)の多重を指示する。この際、多重開
始位置wp、ビットレートBv(N)、PID、str
eam_idの値を多重化部114に通知する。なお、
PID、stream_idの値は、表示画像情報識別
子割当表801より、「VE_id」の値が「N」の画
像データに割り当てられた「PID」と「stream
_id」の値を取り出す。ビットレートBv(N)は、
以下に示す(数3)によって計算する。
【0249】
【数3】
【0250】式中の記号は上記(数1)と同様である。
更に、多重化部114にNVT(N)の多重を指示す
る。この際、多重開始位置wp、ビットレートBn
(N)、PID、table_id_extensio
nの値を多重化部114に通知する。PIDについて
は、多重情報記憶部104を参照してナビゲーション情
報の伝送用に割り当てられたコンポーネントに割り当て
られたPIDの値を取り出す。table_id_ex
tensionについては、コンテンツ識別子割り当て
表701より、コンテンツ番号Nに対応する「NE_i
d」の値を取り出す。ビットレートBn(N)は以下に
示す(数4)によって計算する。
【0251】
【数4】
【0252】式中の記号は上記(数3)と同様である。
次に、多重制御部110は、多重開始位置wpを計算式
wp=wp+{S_VE(N)+S_NVT(N)}/
Bで求める。また、多重制御部110は、コンテンツN
が記憶されていなかった場合には、S_VE(0)+S
_NVT(0)のサイズ分のヌルパケットの多重を多重
化部114に指示し、多重開始位置wpを通知する。
【0253】なお、多重するヌルパケットのサイズをコ
ンテンツ番号「0」のS_VE(0)とS_NVT
(0)との合計サイズとしたけれども、全てのコンテン
ツ中でサイズが最小となるS_VE(k)+S_NVT
(k)分のヌルパケットを多重するようにしてもよい。
次に多重制御部110は、多重開始位置wpを計算式w
p=wp+{S_VE(0)+S_NVT(0)}/B
で求める。
【0254】次にコンテンツカウンタiの値に「1」を
加え、VETカウンタjの値を再度求めて、VET
(N)の多重化以後の処理を繰り返す。 2−2−3−6.多重化部114 多重化部114は、図51に示した送信データ165を
MPEG2トランスポートストリーム中に多重する。図
64、図65は、図51に示した模式図に識別情報を付
したより具体的な多重化ストリームの模式図である。以
下、その詳細を説明する。
【0255】多重化部114は、多重制御部110から
の指示に基づいて、MPEG2システム規格で規定され
た方法に基づいてデータをMPEG2トランスポートス
トリーム中に多重する。多重制御部110からストリー
ム対応表VET(N)の多重の指示を受けると、ストリ
ーム対応情報テーブル生成部111からストリーム対応
表VET(N)を読み出し、指定された多重開始位置w
pより指定されたPID、table_id_exte
nsion、ビットレートBを用いてトランスポートス
トリーム中に多重する。また、多重制御部110から画
像データVE(N)の多重の指示を受けると、識別子情
報付加部112から識別子を付加した対応する画像デー
タを読み出し、指定された多重開始位置wpより指定さ
れたPID、stream_id、ビットレートBv
(N)を用いてトランスポートストリーム中に多重す
る。また、多重制御部110からナビゲーション情報表
NVT(N)の多重を指示されると、ナビゲーション情
報テーブル生成部113からナビゲーション情報表を読
み出し、指定された多重開始位置wpより指定されたP
ID、table_id_extension、ビット
レートBn(N)を用いてトランスポートストリーム中
に多重する。また、ヌルパケットの多重を指示される
と、指定された多重開始位置wpより指定されたサイズ
分のヌルパケットを指定されたビットレートBで多重す
る。
【0256】また、PCRについては、生成するトラン
スポートストリームの先頭における初期値を「0」とし
て、多重制御部110から通知されたPCR_PIDを
用いて多重する。図64は、多重化部114によって生
成されるトランスポートストリームの例を示す図であ
る。トランスポートストリーム1701には、送信デー
タ記憶部102に記憶されている63個のコンテンツが
多重されている。63個の画像データVE(0)〜VE
(62)には、PIDとして多重情報表601で与えら
れた値「0×0084」が与えられており、strea
m_idとして「0xe0」〜「0xef」が循環的に
与えられて多重されている。
【0257】また、ストリーム対応表VET(N)に
は、PIDとして多重情報表601で与えられた値「0
×0083」が与えられており、table_id_e
xtensionとして画像データ識別子「VE_i
d」と同一の値が与えられている。ストリーム対応表V
ET(N)は、画像データVE(N)ごとに1回多重さ
れている。ストリーム対応表の繰り返し多重回数Rは
「1」である。
【0258】また、63個のナビゲーション情報表NE
(0)〜NE(62)は、PIDとして多重情報表60
1で与えられた値「0×0082」が与えられており、
table_id_extensionとしてナビゲー
ション情報識別子「NE_id」の値が与えられて多重
されている。また、時刻の基準情報を含むPCR170
2が多重されている。
【0259】図51に示した1つの送信データ165
は、この図では、矢符1708で示すように、ストリー
ム対応表VET(15)からヌルパケット1705まで
の範囲である。トランスポートストリーム1701にお
いて、ストリーム対応表VET(N)は、対応する画像
データVE(N)の画像データ15枚分だけ前の位置に
多重されている。画像データには16個のstream
_idが循環的に与えられているので、ストリーム対応
表VET(N)と、対応する画像データVE(N)の間
には、VE(N)と同じPID、stream_idを
有する別の画像データは多重されない。よって、データ
受信装置121は、ストリーム対応表VET(N)を取
得した後、複数存在する同じPID、stream_i
dを与えられた画像データのうち一番最初に現れるもの
だけを分離することにより、所望の画像データVE
(N)を抽出することができる。例えば、ストリーム対
応表VET(16)1703と、画像データVE(1
6)1704の間には、PID「0×0084」、st
ream_id「0xe0」を与えられた他の画像デー
タは存在しない。よってデータ受信装置121は、PI
D「0×0084」、stream_id「0xe0」
を有する4つの画像データ、VE(0)、VE(1
6)、VE(32)、VE(48)のうち、ストリーム
対応表VET(16)1703の後一番最初に出現する
画像データVE(16)を分離することで、所望の画像
データVE(16)を再生することができる。
【0260】また、トランスポートストリーム1701
は、ストリーム対応表VET(N)と、対応するVE
(N)の間に、15個分のコンテンツのデータが多重さ
れるように構成されている。すなわち、ストリーム対応
表VET(N)が出現してから、対応する画像データV
E(N)が出現するまでの時間Dは、少なくとも最小サ
イズのコンテンツを15個伝送するのに要する時間以上
となることが保証されている。データ受信装置121
は、この時間Dの間にストリーム対応表の情報を解釈し
画像データの分離のために必要な処理を行えば、確実に
所望の画像データを再生することができる。繰り返しの
周回点付近においても時間Dがコンテンツ15個の伝送
時間以上となることを保証するため、周回の最後にコン
テンツ1つの大きさ分のヌルパケット1705が多重さ
れている。これにより、VET(N)とVE(N)との
間で周回点をまたがる場合、例えばVET(0)170
6とVE(0)1707の間隔も、最小サイズのコンテ
ンツ15個を伝送するのに要する時間以上となることが
保証されている。
【0261】図65は、ストリーム対応表の繰り返し多
重回数Rを「16」とした場合に、多重化部114によ
って生成されるトランスポートストリームの例を示す図
である。トランスポートストリーム1711では、スト
リーム対応表VET(N)が、対応する画像データVE
(N)のコンテンツ15個分前の位置から、VE(N)
の多重開始位置までの間に、16回多重されている。デ
ータ受信装置121は、まずストリーム対応表を取得
し、その後対応する画像データを再生するため、前記時
間Dが短いほどすばやく所望の画像データを再生でき
る。しかし、時間Dが短くなるとデータ受信装置121
はより高速にストリーム対応表を解釈し、画像データの
分離のために必要な処理を行わなければならない。トラ
ンスポートストリーム1711のようにストリーム対応
表が複数回多重されていれば、データ受信装置121
で、負荷が軽い場合は画像データに近い位置に多重され
たストリーム対応表を取得して高速に画像データを再生
し、負荷が重い場合は画像データから遠い位置に多重さ
れたストリーム対応表を取得して確実に画像データを再
生するような制御を行うことが可能となる。
【0262】多重化部114は、図64に示したような
トランスポートストリーム1701を生成すると順次、
送信部106に出力する。 2−2−4.システム情報テーブル生成部105 システム情報テーブル生成部105は、データ受信装置
121で番組選択のために用いるプログラム仕様情報で
あるNIT(Network Information
Table)、EIT(Event Informa
tion Table)、SDT(Service D
escription Table)、PAT(Pro
gram Association Table)、及
びPMT(Program Map Table)を多
重情報記憶部104等を参照して生成する。詳細につい
ては第1実施形態のシステム情報テーブル生成部510
5と同様なので、ここでは本実施形態における生成結果
(システム情報テーブル)の紹介に留める。
【0263】図66(a)〜(c)に、システム情報テ
ーブル生成部105により生成されたNIT、SDT、
EITの一例を示す。図67、図68に、システム情報
テーブル生成部105により生成されたPAT、PMT
の一例を示す図である。図69(a)〜(d)に、シス
テム情報テーブル生成部により生成されたPMT中のEn
ntry_Descriptor、NE_Component_Descriptor、VE_Infor
mation_Descriptor、stresm_identifier_descriptorの
詳細を示す図である。
【0264】図69(a)の「Entry_Descriptor」に
は、「entry_VE_id」、「entry_AE_id」、「entry_NE_i
d」の値が記述される。これは、エントリコンテンツが
ページベースコンテンツであることを示している。この
点、第1実施形態の図25に示した「Entry_Descripto
r」と異なっている。すなわち、図25ではエントリコ
ンテンツがストリームベースコンテンツであることを示
す「entry_VE_comp_tag」、「entry_AE_comp_tag」、
「entry_NE_id」の値が記述されていた。 2−2−5.送信部106 送信部106は、スケジューラを有し、イベントの送信
開始時刻よりも所定時刻、例えば5分前になれば、多重
制御部110を起動する。また、イベント送信開始時刻
になると、多重化部114が出力するトランスポートス
トリームに、システム情報テーブル生成部105が生成
したNIT、PAT、PMT、SDT、EIT等のシス
テム情報テーブルを、DVB−SI規格、MPEG2シ
ステム規格の規定に従って、定められたPIDを用いて
定められた間隔で繰り返し多重し、変調等の処理を行っ
て、データ受信装置121等に送信する。
【0265】図70は、多重化されたトランスポートス
トリーム1801を模式化して示した図である。多重化
部114で多重化されたトランスポートストリーム17
01に更に、NIT1802、PAT1803、PMT
1804、SDT1805、EIT1806が多重化さ
れている。 2−2−6.データ送信装置101の動作 次に、データ送信装置101の本実施例の動作を図7
1、図72、図73に示すフローチャートを用いて説明
する。
【0266】先ず、多重制御部110は、コンテンツ番
号ごとにVE_id、NE_idを付与して識別子割当
表を作成する(S1902)。次に、表示画像情報識別
子割当表801を作成して(S1904)、識別子情報
付加部112に識別子情報の付加を、ナビゲーション情
報テーブル生成部113にナビゲーション情報表の作成
を、ストリーム対応情報テーブル生成部111にストリ
ーム対応表の生成を指示する。
【0267】識別子情報付加部112は、プレゼンテー
ション情報記憶部107に記憶されている画像データの
ビットストリームのプライベート領域に画像データ識別
子を付加して記憶する。全ての画像データについての識
別子の付加を終了すると多重制御部110にその旨を通
知する(S1906)。ナビゲーション情報テーブル生
成部113は、ナビゲーション情報記憶部108に記憶
されているナビゲーション情報からナビゲーション情報
表を作成する。全てのナビゲーション情報表の作成が終
了すると多重制御部110にその旨を通知する(S19
08)。
【0268】ストリーム対応情報テーブル生成部111
は、多重制御部110が作成した表示画像情報識別子割
当表801を参照してストリーム対応表を生成する。全
てのストリーム対応表の生成を終了すると、その旨、多
重制御部110に通知する(S1910)。システム情
報テーブル生成部105は、NIT、SDT、EIT、
PAT、PMT等の各種のシステム情報表を生成する
(S1912)。
【0269】多重制御部110は、コンテンツをトラン
スポートストリームに多重する際の繰り返し単位のコン
テンツ数Tを決定する(S1914)。コンテンツ数T
の1周分の長さL(全てのコンテンツとコンテンツM−
T個のサイズ分のヌルパケットを多重情報記憶部104
に記憶されているビットレートBで多重したときのトラ
ンスポートストリームの長さ)を90000分の1秒単
位で計算する(S1916)。多重制御部110は、P
CR_PIDを多重化部114に通知し、PCRの多重
化を指示する(S1918)。次に、コンテンツカウン
タiと多重開始位置wpとに、ともに「0」を設定する
(S2002)。
【0270】次に、多重制御部110は、VETカウン
タjに「0」を設定する(2004)。周回数Cとコン
テンツ番号Nとを求める。Cは{i+(P×S)−1−
j}÷Tの商(整数部分)であり、Nはその余り(整
数)である(S2006)。次に、多重制御部110
は、ストリーム対応情報テーブル生成部111の記憶領
域にストリーム対応表のVET(N)が記憶されている
か否かを判断し(S2008)、記憶されているときは
VET(N)のfirst_pts、last_pts
にC×Lを加える(S2010)。
【0271】多重制御部110は、多重化部114にス
トリーム対応表VET(N)をトランスポートストリー
ムに多重化するように指示し、多重開始位置wp、ビッ
トレートB、PID、table_id_extens
ionを通知し(S2012)、S2014に移る。S
2008において、多重制御部110は、ストリーム対
応表のVET(N)が記憶されていないと判断したと
き、S_VETと同サイズ分のヌルパケットの多重を多
重化部114に指示し、併せて多重開始位置wpとビッ
トレートBとを通知する。多重化部114は、トランス
ポートストリームにヌルパケットを多重し(S201
8)、S2014に移る。
【0272】S2014において、多重制御部110
は、wp=wp+{S_VET/B}を計算し、VET
カウンタjの値に「1」を加え(S2015)、VET
カウンタjの値とストリーム対応表VET(N)の繰り
返し多重回数Rの値とを比較する(S2016)。j=
RのときはS2102に移り、j<RのときはS200
6に戻る。
【0273】S2102において、多重制御部110
は、周回数Cをi/Tの商(整数部分)とし、コンテン
ツ番号Nをi/Tの余り(整数)とする。次に、構造情
報記憶部109のコンテンツ識別子割当表を参照してコ
ンテンツ番号Nのコンテンツがあるか否かを判断し(S
2104)、あるときは、画像データVE(N)のビッ
トストリームの多重を多重化部114に指示する。この
際、ビットレートBv(N)を計算し、Bv(N)を多
重開始位置wp、表示画像情報識別子割当表801に記
録した「PID」、「stream_id」の値ととも
に多重化部114に通知する。多重化部114は、トラ
ンスポートストリームに画像データVE(N)を多重す
る(S2106)。
【0274】次に多重制御部110は、ナビゲーション
情報表NVT(N)の多重を多重化部114に指示す
る。この際、ビットレートBn(N)を計算し、Bn
(N)を多重開始位置wp、PID、table_id
_extensionとともに多重化部114に通知す
る。多重化部114は、トランスポートストリームにナ
ビゲーション情報表NVT(N)を多重する(S210
8)。
【0275】多重制御部110は、多重開始位置wpを
計算する。 wp=wp+{S_VE(N)+S_NVT(N)}/
B (S2110)。 コンテンツカウンタiに「1」を加えて(S211
2)、S2004に戻る。S2104において、ないと
判定したときには、多重制御部110は、S_VE
(0)+S_NVT(0)のサイズ分のヌルパケットの
多重を多重開始位置wp、ビットレートBとともに指示
する。多重化部114は指示された量のヌルパケットを
トランスポートストリームに多重する(S2114)。
【0276】多重制御部110は、多重開始位置wp
を、wp=wp+{S_VE(0)+S_NVT
(0)}/Bで求めて(S2116)、S2112に移
る。以上のような動作によって、例えば、ストリーム対
応表VET(N)の繰り返し多重回数Rを「1」にした
ときには図64に示すような多重化ストリームに、Rを
「16」にしたときには図65に示すような多重化スト
リームにNIT、RAT等を多重化した図70に示すよ
うなトランスポートストリームを送信することになる。 2−2−7.まとめ 以上説明したように、本実施例のデータ送信装置101
は、それぞれのコンテンツを構成する画像データ、およ
びナビゲーション情報を、識別子を割り当ててトランス
ポートストリーム中に多重し、繰り返し送信する。
【0277】ナビゲーション情報にはハイパーリンクさ
れたコンテンツの画像データの識別子とナビゲーション
情報の識別子、メニュー等を表示するための補助画面情
報と、画面切り換え等のためのスクリプトが含まれる。
よって、データ受信装置121は、ナビゲーション情報
に従って、トランスポートストリームから識別子を指定
して任意のコンテンツを取り出して再生することがで
き、一方向の通信路で対話性を実現することができる。 2−2−8.その他 2−2−8−1.なお、本実施例では、画像データが静
止画である場合について述べたが、画像データは動画デ
ータであってもよい。画像データが動画データの場合、
(数1)の「first_pts」、「last_pt
s」の計算式、(数2)のストリームの長さLの計算
式、(数3)の画像データVE(N)に割り当てるビッ
トレートBv(N)の計算式、(数4)のナビゲーショ
ン情報表NVT(N)に割り当てるビットレートBn
(N)の計算式および、多重制御部110で画像データ
VE(N)、ナビゲーション情報表NVT(N)を多重
化した後に多重開始位置wpを再計算する式を、例えば
以下のように変更することで実現できる。
【0278】動画の場合は、画像データVE(N)に割
り当てるビットレートBv(N)は、ビデオエレメンタ
リストリームによってあらかじめ定められたビットレー
トを基準にトランスポートストリームに変換する時の増
分を見込んで決定する。ナビゲーション情報表NVT
(N)には、全体のビットレートBから画像データVE
(N)に割り当てるビットレートBv(N)を引いた残
りを割り当てられる。
【0279】このとき、画像データVE(N)の「fi
rst_pts」の値を(数5)に従って計算できる。
【0280】
【数5】
【0281】但し、Bv(x)は画像データVE(x)
に割り当てられるビットレートを、S_VE_FIRS
T(x)は、画像データVE(x)の最初のフレームを
MPEG2システム規格にしたがってトランスポートス
トリームに変換したときのサイズを、MAX{A,B}
は、AとBのうち大きい方の値をそれぞれ表わす。動画
の場合は、「last_pts」は、「first_p
ts」とは一致せず、例えば(数6)で求めることがで
きる。
【0282】
【数6】
【0283】但し、N_FRAME(X)は動画データ
VE(X)のフレーム数、FRAME_PER_SEC
は、1秒間のフレーム数(例えばNTSC方式であれば
29.97)を表わす。このとき、動画の場合は多重制
御部110は、VE(X)とNE(X)の多重を多重化
部114に指示した後、wpを(数7)に従って更新す
る。
【0284】
【数7】
【0285】2−2−8−2.なお、このデータ送信装
置101では、多重化部114によって、トランスポー
トストリーム1701がイベントの送信時間中、順次生
成される構成としているけれども、多重化部114は、
1周期の長さLだけのトランスポートストリームを生成
して記憶しておき、送信部106がデータ受信装置12
1等への送信の際、このトランスポートストリームを繰
り返し読み出し、所定の処理をして繰り返し送信するよ
うにしてもよい。 2−2−8−3.なお、本実施例では、対応する画像デ
ータとナビゲーション情報表とを同じ時刻に多重したけ
れども、同じ時刻とする必要はない。ナビゲーション情
報表とこれに対応する画像データとは、上述したよう
に、それぞれ個別に分離できるようにしているので、そ
れぞれ別個の時間に多重されてもよい。 2−3.データ受信装置121 データ受信装置121は、図49を用いて説明したよう
に、データ送信装置101から送信されるMPEG2ト
ランスポートストリームの中からユーザ操作に従って対
話的にコンテンツを取り出して再生する。 2−3−1.受信部122 受信部122は、受信制御部126により指定されたト
ランスポートストリームの識別子に対応するMPEG2
トランスポートストリームを受信し、TSデコーダ部1
23に出力する。 2−3−2.TSデコーダ部123 TSデコーダ部123は、受信制御部126によって設
定されるフィルタ条件を記憶するフィルタ条件記憶部1
31を有し、このフィルタ条件に従って、受信部122
から出力されるトランスポートストリーム中から、指定
された識別子を有する画像データ、あるいは音声データ
のみを分離し、AVデコーダ部124に出力する。また
指定された識別子を有するテーブルデータを分離し、識
別子に応じて受信データ記憶部125中に確保された領
域に出力する。また指定された識別子のPCR(基準ク
ロック情報)を分離し、AVデコーダ部124に出力す
る。また、フィルタ条件記憶部131には、複数のフィ
ルタ条件を同時に記憶することができ、TSデコーダ部
123は複数の分離処理を平行して行うことができる。
【0286】図74(a)、(b)は、フィルタ条件記
憶部131に記憶されているフィルタ条件表の例を示す
図である。フィルタ条件表2201の各行は、1つのフ
ィルタ条件を示している。「フィルタ識別番号」欄22
02には、各フィルタ条件を識別する番号が記載されて
いる。「START/STOP」欄2203には、各フ
ィルタ条件を開始状態にする場合には「START」
が、停止状態にする場合には「STOP」が設定されて
いる。TSデコーダ部123は、開始状態のフィルタ条
件に基づいて分離処理を行い、停止状態のフィルタ条件
に基づいた分離は行わない。「PID」欄2204に
は、各フィルタ条件で分離するデータのPIDの値が設
定されている。「stream_id」欄2205に
は、各フィルタ条件で分離するデータのstream_
idの値が設定されている。「table_id_ex
tension」欄2206には、各フィルタ条件で分
離するデータのtable_id_extension
の値が設定されている。「PID」欄2204、「st
ream_id」欄2205、「table_id_e
xtension」欄2206に値「−」が設定されて
いる場合は、条件なし、すなわち、その識別子の値が何
であっても分離することを示している。「出力先」欄2
207には、分離したデータを出力する出力先が設定さ
れている。
【0287】フィルタ条件表2201のフィルタ識別番
号「0」に対応する行は、画像データのフィルタ条件を
示している。「出力先」欄2207には、AVデコーダ
部124が設定されており、「table_id_ex
tension」2206は設定することはできない。
「PID」2204と、「stream_id」220
5とには、受信制御部126によって分離すべき画像デ
ータのPID、stream_idの値が設定される。
【0288】フィルタ識別番号「1」に対応する行は、
音声データのフィルタ条件を示している。「出力先」欄
2207には、AVデコーダ部124が設定されてお
り、「table_id_extension」欄22
06には、値を設定することはできない。「PID」欄
2204と、「stream_id」欄2205とに
は、受信制御部126によって分離すべき音声データの
PID、stream_idの値が設定される。
【0289】フィルタ識別番号「2」に対応する行は、
ストリーム対応表VETのフィルタ条件を示している。
「出力先」2207にはストリーム対応情報テーブル記
憶部132が設定されており、「stream_id」
欄2205には、値を設定することはできない。「PI
D」欄2204と、「table_id_extens
ion」欄2206とには、受信制御部126によって
分離すべきストリーム対応表のPIDと、table_
id_extensionの値が設定される。
【0290】フィルタ識別番号「3」に対応する行は、
ナビゲーション情報表のフィルタ条件を示している。
「出力先」欄2207にはナビゲーション情報テーブル
記憶部133が設定されており、「stream_i
d」欄2205には値を設定することはできない。「P
ID」欄2204と、「table_id_exten
sion」欄2206とには、受信制御部126によっ
て分離すべきナビゲーション情報表のPIDと、tab
le_id_extensionとの値が設定される。
【0291】また、各フィルタ条件の「START/S
TOP」欄2203には、「START」または「ST
OP」が受信制御部126によって設定され、TSデコ
ーダ部123の分離処理を開始状態、または停止状態に
設定される。また、フィルタ条件記憶部131は、これ
らの他にも、NIT、SDT、EIT、PAT、PMT
などのシステム情報テーブルや、PCR(基準クロック
情報)のための図示しないフィルタ条件を記憶してい
る。
【0292】フィルタ条件表2201において、フィル
タ識別番号「0」に対応する画像データのフィルタ条
件、およびフィルタ識別番号「1」に対応する音声デー
タのフィルタ条件は受信制御部126によって停止状態
に設定されており、このとき、TSデコーダ部123は
画像データおよび音声データの分離を行わない。また、
フィルタ条件表2201においては、フィルタ識別番号
「2」に対応するストリーム対応表VETのフィルタ条
件は、受信制御部126によって「PID」の値が「0
x0083」に、「table_id_extensi
on」の値が「0x0005」に設定されており、ST
ART/STOP欄2203が開始状態に設定されてい
る。このとき、TSデコーダ部123は、送信部106
から送信される図70に示すトランスポートストリーム
1801の中から、設定されたフィルタ条件に応じたス
トリーム対応表VET(5)を分離してストリーム対応
情報テーブル記憶部132に記憶させ、受信制御部12
6に通知する。VET(5)の内容は、図63(a)に
示した通りである。
【0293】また、フィルタ条件表2201において、
フィルタ識別番号「3」に対応するナビゲーション情報
表NVTのフィルタ条件は、受信制御部126によっ
て、「PID」の値が「0x0084」に、「tabl
e_id_extension」の値が「0x000
5」に設定されており、START/STOP欄220
3が開始状態に設定されている。このとき、TSデコー
ダ部123は、送信部106から送信される図70に示
すトランスポートストリーム1801の中から設定され
たフィルタ条件に応じたナビゲーション情報表NVT
(5)を分離し、ナビゲーション情報テーブル記憶部1
33に記憶させ、受信制御部126に通知する。ナビゲ
ーション情報表NVT(5)の内容は図61に示した通
りである。
【0294】また、フィルタ条件表2208において、
フィルタ識別番号「0」に対応する画像データのフィル
タ条件は、受信制御部126によって、「PID」が
「0x0084」、「stream_id」が「0xe
5」に設定されており、開始状態に設定されている。こ
のとき、TSデコーダ部123は、送信部106から送
信される図70に示すトランスポートストリーム180
1の中から、設定されたフィルタ条件に応じた画像デー
タVE(5)、画像データVE(21)、画像データV
E(37)、および画像データVE(53)を受信した
順に分離し、AVデコーダ部124に出力する。4つの
画像データのうち、どの画像データが最初に分離される
かは、受信制御部126がこのフィルタ条件を開始状態
に設定するタイミングに依存する。また、受信制御部1
26が、このフィルタ条件を適切なタイミングで停止状
態に設定することによって、4つの画像データのうちの
最初の1つのみを分離して、AVデコーダ部124に出
力するようにできる。 2−3−3.AVデコーダ部124 AVデコーダ部124は、図示しないクロック部を有す
る。このクロック部は、TSデコーダ部123から出力
されるPCR(基準クロック情報)の値によって正しい
基準時刻に設定され、画像データ、音声データを正しく
同期をとりながら復号するための基準となる時刻をカウ
ントする。
【0295】またAVデコーダ部124は、TSデコー
ダ部123から出力された画像データ、または音声デー
タまたは、その両方を受け取ると、まず受信制御部12
6の指示に従って、プライベート領域に書き込まれた画
像データ、音声データの識別子を読み出して受信制御部
126に通知する。次に、受信制御部126の指示に従
って、画像データ、音声データを復号単位ごとに復号
し、クロック部によって同期をとりながら再生部128
に出力するとともに、受信制御部126に復号の完了を
通知する。 2−3−4.受信データ記憶部125の構成 受信データ記憶部125は、例えばRAMなどで構成さ
れ、ストリーム対応情報テーブル記憶部132と、ナビ
ゲーション情報テーブル記憶部133と、システム情報
テーブル記憶部134とを備える。
【0296】ストリーム対応情報テーブル記憶部132
は、TSデコーダ部123で分離されたストリーム対応
表を記憶している。ナビゲーション情報テーブル記憶部
133は、TSデコーダ部123で分離されたナビゲー
ション情報表を記憶している。システム情報テーブル記
憶部134は、TSデコーダ部123で分離されたNI
T、SDT、EIT、PAT、PMT等のシステム情報
テーブルを記憶している。 2−3−5.信号受信部127 信号受信部127は、ユーザのリモコン操作等などの信
号を受信し、受信制御部126に通知する。 2−3−6.再生部128 再生部128は、受信制御部126からの指示にしたが
って、AVデコーダ部124で復号された画像データ
に、受信制御部126から出力されるナビゲーション情
報表に含まれるグラフィックス情報とを重ねあわせ、表
示部129に出力し、AVデコーダ部124で復号され
た音声データを音声出力部130に出力する。 2−3−7.表示部129 表示部129は、CRTや液晶ディスプレイ等で実現さ
れ、再生部128から出力される画像を表示する。図4
9で示したコンテンツ151、152、153等を表示
する。 2−3−8.音声出力部130 音声出力部130は、スピーカなどで実現され、再生部
128から出力される音声を出力する。 2−3−9.受信制御部126 受信制御部126は、受信部122を制御して所望のト
ランスポートストリームを受信させる。また、ユーザの
操作信号を信号受信部127を介して受けると、現在ナ
ビゲーション情報テーブル記憶部133に記憶している
ナビゲーション情報表を参照し、次に分離すべきナビゲ
ーション情報表のフィルタ条件と、画像データを取得す
るためのストリーム対応表のフィルタ条件とをTSデコ
ーダ部123のフィルタ条件記憶部131に設定する。
TSデコーダ部123で分離され、ストリーム対応情報
テーブル記憶部132に記憶されたストリーム対応表を
参照して、画像データのフィルタ条件をフィルタ条件記
憶部131に設定する。
【0297】受信制御部126は、TSデコーダ部12
3によって分離された画像データが適切な画像データで
あるか否かを画像データのプライベート領域に書き込ま
れた画像データ識別子を参照して判断する。適切な画像
データのときは、AVデコーダ部124でデコードして
再生部128に出力する。適切な画像データでないとき
は、フィルタ条件記憶部131の条件を変更し、再びス
トリーム対応表の分離を指示する。
【0298】また、TSデコーダ部123によって分離
されたナビゲーション情報表に含まれるオブジェクトの
ビットマップデータを読み出し、再生部128に通知
し、画像データに重ねて表示させる。 2−3−9−1.初期制御 受信制御部126は、CPUとこれを制御するプログラ
ムとにより構成され、利用者によって、データ送信装置
101の送信部106が送信するトランスポートストリ
ーム中の送信データ記憶部102に記憶されている送信
データが多重されたイベントが最初に選択されたときに
は、まず、一般の衛星デジタル放送受信装置で用いられ
ているMPEG2システム規格、およびDVBーSI規
格で定められている手順にしたがってシステム情報テー
ブルを参照し、送信部106が送信するトランスポート
ストリームの受信を受信部122に指示し、選択された
イベントに対応するPMTの分離をTSデコーダ部12
3に指示する。
【0299】次に、受信制御部126は、システム情報
テーブル記憶部134に記録されているPMTを参照し
て、PCRの識別子を取得し、フィルタ条件記憶部13
1に設定する。さらに、受信制御部126は、エントリ
コンテンツの画像データと、ナビゲーション情報との識
別子を取得し、それぞれフィルタ条件記憶部131のス
トリーム対応表のフィルタ条件と、ナビゲーション情報
表のフィルタ条件とに設定する。
【0300】さらに、受信制御部126は、システム情
報テーブル記憶部134中のPMTを参照して、ストリ
ーム対応表を伝送するコンポーネントと、ナビゲーショ
ン情報表を伝送するコンポーネントとのPIDの値を取
得し、それぞれフィルタ条件記憶部131のストリーム
対応表のフィルタ条件と、ナビゲーション情報表のフィ
ルタ条件に設定し、これらのフィルタ条件を開始状態に
設定する。
【0301】受信制御部126は、TSデコーダ部12
3より、ストリーム対応表の分離の通知を受けると、フ
ィルタ条件記憶部131のストリーム対応表のフィルタ
条件を停止状態に設定する。次に受信制御部126は、
ストリーム対応情報テーブル記憶部132中のストリー
ム対応表を参照して、画像データの「stream_i
d」の値を読み出し、フィルタ条件記憶部131の画像
データのフィルタ条件を設定する。次に、ストリーム対
応情報テーブル記憶部132中のストリーム対応表を参
照して、「component_tag」の値を読み出
し、さらにシステム情報テーブル記憶部134中のPM
Tを参照して読み出した「component_ta
g」の値に対応するPIDの値を取得し、フィルタ条件
記憶部131の画像データのフィルタ条件を設定し、こ
のフィルタ条件を開始状態に設定する。 2−3−9−2.画像データの適否判断 なお、データ送信装置101は、複数の異なる画像デー
タに同じ値のPID、stream_idを付与して送
信することがあるけれども、ある画像データに対応する
ストリーム対応表の送信後には、一定時間の後その画像
データが同じ値のPID、stream_idをもつ他
の画像データよりも先に出現するように送信している。
これによって、受信制御部126がストリーム対応表を
受信後、一定時間以内に画像データのフィルタ条件の設
定を完了すれば、TSデコーダ部123は、所望の画像
データを誤りなく分離し、AVデコーダ部124に出力
できる。
【0302】次に受信制御部126は、AVデコーダ部
124を介して、TSデコーダ部123から出力された
画像データのプライベート領域に記述された画像データ
識別子の値を取得し、現在取得しようとしている画像デ
ータの識別子と一致するか否かを調べる。一致しなかっ
た場合には、フィルタ条件記憶部131の画像データの
フィルタ条件を停止状態に設定し、ストリーム対応表の
フィルタ条件に、ストリーム対応表を伝送するコンポー
ネントのPIDと、現在取得しようとする画像データの
識別子とを設定し、ストリーム対応表のフィルタ条件を
開始状態にする。なお、ストリーム対応表の識別子「t
able_id_extension」の値は、画像デ
ータの識別子「VE_id」の値と同一である。これに
より、何らかの原因で、受信制御部126がストリーム
対応表を参照して画像データのフィルタ条件を設定する
処理に遅れが発生したような場合でも、誤って別の画像
データを表示してしまうことを防ぐことができる。
【0303】受信制御部126は、TSデコーダ部12
3から出力された画像データのプライベート領域に記述
された識別子の値と、現在取得しようとしている画像デ
ータの識別子との値が一致した場合には、ストリーム対
応情報テーブル記憶部132中のストリーム対応表を参
照して、「first_pts」の値を読み込む。そし
て、AVデコーダ部124のクロック部を参照し、読み
込んだ「first_pts」の値の時刻までに、AV
デコーダ部124からフレームの復号完了の通知が来る
か否かをチェックする。復号完了の通知がないときに
は、フィルタ条件記憶部131の画像データのフィルタ
条件を停止状態に設定し、ストリーム対応表のフィルタ
条件に、ストリーム対応表を伝送するコンポーネントの
PIDと、現在取得しようとする画像データの識別子を
再設定し、ストリーム対応表のフィルタ条件を開始状態
にする。
【0304】これにより、何らかの原因で、受信制御部
126がストリーム対応表を参照して画像データのフィ
ルタ条件を設定する処理に遅れが発生したような場合で
も、画像データの最初が切れて途中から再生されてしま
うことを防ぐことができる。AVデコーダ部124から
フレームの復号完了の通知が来たときには、受信制御部
126は、ストリーム対応情報テーブル記憶部132中
のストリーム対応表を参照して、「last_pts」
の値を読み込む。そして、AVデコーダ部124のクロ
ック部を参照し、読み込んだ「last_pts」の値
の時刻になると、フィルタ条件記憶部131の画像デー
タのフィルタ条件を停止状態に設定する。これにより、
所望の画像データのみが分離されて、AVデコーダ部1
24に出力される。したがって、同一のPIDとstr
eam_idとをもつ他の画像データを分離することは
ない。 2−3−9−3.グラフィックス情報の生成 また、受信制御部126は、TSデコーダ部123から
ナビゲーション情報表の分離の通知を受けると、フィル
タ条件記憶部131のナビゲーション情報表のフィルタ
条件を停止状態に設定する。次に受信制御部126は、
ナビゲーション情報テーブル記憶部133中のナビゲー
ション情報表中のオブジェクト定義表を参照して、ボタ
ンオブジェクトの表示座標「X」、「Y」を取得し、つ
づいてインデックス値が「0」のボタンについては、
「Focused Bitmap」のインデックス値
を、それ以外のボタンについては、「Normal B
itmap」のインデックス値を取得してビットマップ
表を参照し、インデックス値に対応するビットマップデ
ータを取得し、これらをもとにボタンのグラフィックス
ス情報を生成して再生部128に出力する。 2−3−9−4.ユーザ操作の解釈 また、受信制御部126は、現在選択状態にあるボタン
オブジェクトのインデックス値を表す変数cur_fo
cusを「0」に初期化する。
【0305】また、受信制御部126は、信号受信部1
27よりユーザの操作の信号を受信すると、ユーザの操
作の信号が「上」であるか、「下」であるか「確定」で
あるかを判定する。ユーザの操作の信号が「上」あるい
は「下」であったときには、変数cur_focusの
値を「1」減少あるいは増加する。次に、ナビゲーショ
ン情報テーブル記憶部133中のナビゲーション情報表
を参照し、先ず、オブジェクト定義表を参照して、ボタ
ンオブジェクトの表示座標「X」、「Y」を取得し、つ
づいてインデックス値が変数cur_focusの値に
等しいボタンについては、「Focused Bitm
ap」のインデックス値を、それ以外のボタンについて
は、「Normal Bitmap」のインデックス値
を取得して、ビットマップ表を参照し、インデックス値
に対応するビットマップデータを取得し、これらをもと
にボタンのグラフィックスス情報を生成して再生部12
8に出力する。
【0306】また、ユーザの操作の信号が「確定」であ
ったときには、受信制御部126は、ナビゲーション情
報テーブル記憶部133に記憶されているナビゲーショ
ン情報表NVTのオブジェクト定義表を参照して、イン
デックス値が変数cur_focusの値に等しいボタ
ンオブジェクトのハンドラのインデックス値を取得し
て、ハンドラ定義表を参照し、インデックス値に対応す
るハンドラから命令語を読み込む。命令語が「goto
_contents」の場合には、さらに引数のインデ
ックス値を読み込み、ハイパーリンク表を参照して、読
み込んだインデックス値に対応するリンク先のコンテン
ツの識別子を、次に再生するコンテンツの識別子として
読み込む。
【0307】命令語が「goto_entry」のとき
には、システム情報テーブル記憶部134中の、現在再
生中のコンテンツのナビゲーション情報表が属するイベ
ントのPMTを参照し、エントリコンテンツの識別子
を、次に再生するコンテンツの識別子として読み込む。 2−3−9−5.フィルタ条件の設定 受信制御部126は、次に再生するコンテンツの識別子
と、現在再生しているコンテンツの識別子が等しい場合
には、何もしない。次に再生するコンテンツのorig
inal_network_idとtransport
_stream_idとが現在受信しているトランスポ
ートストリームと異なるときには、MPEG2システム
規格、およびDVB−SI規格で定められている手順に
したがってシステム情報テーブルを参照し、所望のトラ
ンスポートストリームの受信を受信部122に指示す
る。受信部122の動作として、その指定されたトラン
スポートストリームが別のネットワークに属するもので
あった場合には、アンテナの向きを変える等の処理を行
い、指定されたトランスポートストリームを受信する。
【0308】受信制御部126は、次に再生するコンテ
ンツの画像データの属するイベントが、現在再生してい
るコンテンツの画像データの属するイベントと異なると
きは、同様にシステム情報テーブルを参照して次に再生
するコンテンツの画像データの属するイベントのPMT
の識別子を、TSデコーダ部123のフィルタ条件記憶
部131に設定する。
【0309】TSデコーダ部123は、フィルタ条件に
従いPMTを分離し、システム情報テーブル記憶部13
4に記憶させ、受信制御部126に通知する。受信制御
部126は、TSデコーダ部123から画像データの属
するイベントのPMTの分離通知を受けると、そのPM
Tを参照して「PCR_PID」の値をフィルタ条件記
憶部131に設定する。
【0310】また、受信制御部126は、次に再生する
コンテンツのナビゲーション情報の属するイベントが、
現在再生しているコンテンツのナビゲーション情報の属
するイベントと異なるときも、同様にシステム情報テー
ブルを参照して次に再生するコンテンツのナビゲーショ
ン情報の属するイベントのPMTの識別子を、TSデコ
ーダ部123のフィルタ条件記憶部131に設定する。
【0311】受信制御部126は、次に再生するコンテ
ンツの画像データの識別子「VE_id」の値が、現在
再生しているコンテンツの画像データの識別子「VE_
id」の値と異なるときには、システム情報テーブル記
憶部134の次に再生するコンテンツの画像データが属
するイベントのPMTを参照し、VE_Informa
tion_Component_Descriptor
に付されたコンポーネントのPIDを取得し、「VE_
id」の値とともにフィルタ条件記憶部131中のスト
リーム対応表のフィルタ条件に設定し、このフィルタ条
件を開始状態にする。
【0312】受信制御部126は、次に再生するコンテ
ンツのナビゲーション情報の識別子「NE_id」の値
が、現在再生しているコンテンツのナビゲーション情報
の識別子「NE_id」の値と異なるときには、システ
ム情報テーブル記憶部134の次に再生するコンテンツ
のナビゲーション情報が属するイベントのPMTを参照
し、NE_Component_Descriptor
に付されたコンポーネントのPIDを取得し、「NE_
id」の値とともにフィルタ条件記憶部131中のナビ
ゲーション情報表のフィルタ条件に設定し、このフィル
タ条件を開始状態にする。 2−3−10.データ受信装置121でのコンテンツ表
示の具体例 例えば、図70のトランスポートストリーム1801に
多重された、original_network_id
が「0x0001」で、transport_stre
am_idが「0x0001」、service_id
が「0x0001」、event_idが「0x000
1」で識別されるイベントが利用者によって最初に選択
されたとき、受信制御部126は、MPEG2システム
規格や、DVB−SI規格で定められている手順にした
がって、図66(a)に示すNIT1301を参照し
て、original_network_idが「0x
0001」で、transport_stream_i
dが「0x0001」で識別されるトランスポートスト
リーム1801の周波数などの伝送緒元の情報を取得
し、受信部122にトランスポートストリーム1801
の受信を指示し、同様に図67に示すPAT1401を
参照し、「program_no」がservice_
idの値に等しい、すなわち「0x0001」のプログ
ラムのPMTのPIDの値「0x0080」を取得し、
これをフィルタ条件記憶部131中のPMTのフィルタ
条件に設定する。
【0313】TSデコーダ部123は、図68に示すP
MT1501を分離し、システム情報テーブル記憶部1
34に記憶させ、受信制御部126に通知する。受信制
御部126は、システム情報テーブル記憶部134に記
憶されたPMT1501から、「PCR_PID」の値
「0x0081」を読み出し、フィルタ条件記憶部13
1中のPCRのフィルタ条件に設定する。次に、受信制
御部126は、PMT1501中の図69(a)に示す
Entry_Descriptorを参照し、「ent
ry_VE_id」の値「0x0005」を取り出し、
フィルタ条件記憶部131中のストリーム対応表のフィ
ルタ条件の「table_id_extension」
に設定する。次に、受信制御部126は、PMT150
1から、VE_Information_Compon
ent_Descriporに付されたコンポーネント
のPIDの値「0x0083」を取得し、同様にストリ
ーム対応表のフィルタ条件の、「PID」に設定し、ス
トリーム対応表のフィルタ条件を開始状態にする。
【0314】次に、受信制御部126は、PMT150
1中の図69(a)に示すEntry_Descrip
torを参照し、「entry_NE_id」の値「0
x0005」を取り出し、フィルタ条件記憶部131中
のナビゲーション情報表のフィルタ条件の「table
_id_extension」に設定する。次に、受信
制御部126は、PMT1501から、NE_Comp
onent_Descriporに付されたコンポーネ
ントのPIDの値「0x0082」を取得し、同様にナ
ビゲーション情報表のフィルタ条件の「PID」に設定
し、ナビゲーション情報表のフィルタ条件を開始状態に
する。
【0315】TSデコーダ部123は、図63(a)に
示すストリーム対応表1201を分離してストリーム対
応情報テーブル記憶部132に記憶させ、受信制御部1
26に通知するとともに、図61に示すナビゲーション
情報表1001を分離し、ナビゲーション情報テーブル
記憶部133に記憶させ、受信制御部126に通知す
る。
【0316】受信制御部126は、ストリーム対応表の
分離通知を受けると、ストリーム対応情報テーブル記憶
部132のストリーム対応表1201を参照し、「st
ream_id」の値「0xe5」を取得し、フィルタ
条件記憶部131に、画像データのフィルタ条件の「s
tream_id」に設定する。次に、ストリーム対応
表1201から、「component_tag」の値
「0x00」を取得し、さらにシステム情報テーブル記
憶部134中のPMT1501を参照して「compo
nent_tag」の値が「0x00」のstream
_identifier_descriptorに付さ
れた、伝送されるデータの種類が画像データであるコン
ポーネントの「PID」の値「0x0084」を取得
し、フィルタ条件記憶部131中の画像データのフィル
タ条件の「PID」に設定し、このフィルタ条件を開始
状態にする。
【0317】なお、ストリーム対応表に「compon
ent_tag」の値に替えて、直接「PID」の値が
記載されているときは、受信制御部126は、PMTを
参照することなく、ストリーム対応表から「strea
m_id」と「PID」との値を取得して、フィルタ条
件記憶部131中の画像データのフィルタ条件を設定す
る。
【0318】TSデコーダ部123は、図60に示す画
像データのビットストリーム901を分離し、AVデコ
ーダ部124に出力する。画像データのビットストリー
ム901は、図53(a)に示す静止画データ201の
プライベート領域に、「VE_id」の値「0x000
5」を書き込んだものである。受信制御部126は、A
Vデコーダ部124を介して、分離された画像データの
プライベート領域に書き込まれた識別子の値「0x00
05」の通知を受け、先にストリーム対応表のtabl
e_id_extensionに設定した値「0×00
05」に一致していることを確認する。次に、AVデコ
ーダ部124のクロック部を参照しながら、ストリーム
対応表1201の「first_pts」の値「112
500」の時刻までに、AVデコーダ部124から画像
データの復号が成功したことの成功通知を確認すると、
ストリーム対応表1201の「last_pts」の値
「112500」の時刻を待ち、フィルタ条件記憶部1
31の画像データのフィルタ条件を停止状態に設定す
る。
【0319】また、受信制御部126は、ナビゲーショ
ン情報表の分離通知を受けると、先ず、変数cur_f
ocusを「0」に設定し、ナビゲーション情報テーブ
ル記憶部133のナビゲーション情報表1001を参照
し、インデックス値「0」に対応するボタンの表示座標
と、「Focused Bitmap」のインデックス
値に対応するビットマップデータと、インデックス値
「1」に対応するボタンの表示座標と、「Normal
Bitmap」のインデックス値に対応するビットマ
ップデータとを取得し、ボタンのグラフィックス情報を
生成して再生部128に出力する。再生部128は、A
Vデコーダ部124から出力された画像データに受信制
御部126から出力されたグラフィックス情報を重ね
て、図75(a)に示す表示画像2301を表示部12
9に表示させる。
【0320】表示画像2301が表示されている状態
で、ユーザがリモコン等の操作部材を用いて「下」の信
号を入力した場合、受信制御部126は、まず信号受信
部127を介して入力信号「下」の通知を受け、変数c
ur_focusの値を「1」増やして「1」とする。
次に、ナビゲーション情報テーブル記憶部133のナビ
ゲーション情報表1001を参照し、インデックス値
「0」に対応するボタンの表示座標と、「Normal
Bitmap」のインデックス値に対応するビットマ
ップデータと、インデックス値「1」に対応するボタン
の表示座標と、「Focused Bitamap」の
インデックス値に対応するビットマップデータを取得
し、ボタンのグラフィックス情報を生成して再生部12
8に出力する。再生部128は、AVデコーダ部124
から出力された画像データに、受信制御部126から出
力されたグラフィックス情報を重ねて、図75(b)に
示す表示画像2302を表示部129に表示させる。
【0321】また、表示画像2301が表示されている
状態で、ユーザがリモコン等の操作部材を用いて「確
定」の信号を入力した場合、受信制御部126は、信号
受信部127を介して入力信号「確定」の通知を受け、
ナビゲーション情報テーブル記憶部133のナビゲーシ
ョン情報表1001のオブジェクト定義表1002のイ
ンデックス値が変数cur_focusの値「0」であ
るボタンのハンドラのインデックス値「0」を取得し、
ハンドラ定義表1003を参照して、インデックス値
「0」に対応するスクリプト命令語「goto_con
tents」および、その引数のインデックス値「0」
を取得する。
【0322】次に、受信制御部126はハイパーリンク
表1004を参照し、インデックス値「0」に対応する
リンク先のコンテンツの「VE_id」の値「0x00
01」を取り出し、フィルタ条件記憶部131中のスト
リーム対応表のフィルタ条件の「table_id_e
xtension」に設定する。次に、受信制御部12
6は、PMT1501から、VE_Informati
on_Component_Descriporに付さ
れたコンポーネントのPIDの値「0x0083」を取
得し、同様にストリーム対応表のフィルタ条件の、「P
ID」に設定し、ストリーム対応表のフィルタ条件を開
始状態にする。
【0323】次に受信制御部126は、インデックス値
「0」に対応するリンク先のコンテンツの「NE_i
d」の値「0x0001」を取り出し、フィルタ条件記
憶部131中のナビゲーション情報表のフィルタ条件の
「table_id_extension」に設定す
る。次に、受信制御部126は、PMT1501から、
NE_Component_Descriporに付さ
れたコンポーネントのPIDの値「0x0082」を取
得し、同様にナビゲーション情報表のフィルタ条件の、
「PID」に設定し、ナビゲーション情報表のフィルタ
条件を開始状態にする。
【0324】TSデコーダ部123は、図63(b)に
示すストリーム対応表1202を分離してストリーム対
応情報テーブル記憶部132に記憶させ、受信制御部1
26に通知するとともに、図62に示すナビゲーション
情報表1101を分離し、ナビゲーション情報テーブル
記憶部133に記憶させ、受信制御部126に通知す
る。
【0325】受信制御部126は、TSデコーダ部12
3からストリーム対応表の分離通知を受けると、ストリ
ーム対応表1202を参照して画像データの分離をTS
デコーダ部123に指示する。また、TSデコーダ部1
23からナビゲーション情報表の分離通知をうけると、
ナビゲーション情報表1101を参照して、ボタンのグ
ラフィックス情報を生成して、再生部128に出力す
る。
【0326】再生部128は、AVデコーダ部124か
ら出力される画像データに受信制御部126から出力さ
れるグラフィックス情報を重ねて、図75(c)に示す
表示画像2303を表示部129に表示させる。また、
表示画像2301が表示されている状態で、利用者がリ
モコン等の操作部材を用いて「確定」の信号を入力した
場合、受信制御部126は、信号受信部127を介して
入力信号「確定」の通知を受け、ナビゲーション情報テ
ーブル記憶部133のナビゲーション情報表1101を
参照し、スクリプト命令語「goto_entry」を
取得する。。次に、受信制御部126は、システム情報
テーブル記憶部134に記憶されたPMT1501か
ら、「entry_VE_id」の値「0x0005」
を取り出し、フィルタ条件記憶部131中のストリーム
対応表のフィルタ条件の「table_id_exte
nsion」を設定する。
【0327】次に、受信制御部126は、PMT150
1から、VE_Information_Compon
ent_Descriporに付されたコンポーネント
のPIDの値「0x0083」を取得し、同様にストリ
ーム対応表のフィルタ条件の、「PID」を設定し、ス
トリーム対応表のフィルタ条件を開始状態にする。受信
制御部126は、PMT1501を参照し、「entr
y_NE_id」の値「0x0005」を取り出し、フ
ィルタ条件記憶部131中のナビゲーション情報表のフ
ィルタ条件の「table_id_extensio
n」を設定する。次に、受信制御部126は、PMT1
501から、NE_Component_Descri
porの付与されたコンポーネントのPIDの値「0x
0082」を取得し、同様にナビゲーション情報表のフ
ィルタ条件の「PID」を設定し、ナビゲーション情報
表のフィルタ条件を開始状態にする。
【0328】TSデコーダ部123は、図63(a)に
示すストリーム対応表1201を分離してストリーム対
応情報テーブル記憶部132に記憶させ、受信制御部1
26に通知するとともに、図61に示すナビゲーション
情報表1001を分離し、ナビゲーション情報テーブル
記憶部133に記憶させ、受信制御部126に通知す
る。
【0329】受信制御部126は、TSデコーダ部12
3からストリーム対応表の分離通知を受けると、ストリ
ーム対応表1201を参照して画像データの分離をTS
デコーダ部123に指示する。また、TSデコーダ部1
23からナビゲーション情報表の分離通知を受けると、
ナビゲーション情報表1001を参照して、ボタンのグ
ラフィックス情報を生成して、再生部128に出力す
る。
【0330】再生部128は、AVデコーダ部124か
ら出力される画像データに、受信制御部126から出力
されるグラフィックス情報を重ねて、図75(a)に示
す表示画像2301を表示部129に表示させる。 2−3−11.データ受信装置121の動作 以下、データ受信装置121の動作を図76〜図79に
示すフローチャートを用いて説明する。 2−3−11−1.全体の動作 先ず、データ受信装置121の全体の動作を図76を用
いて説明する。
【0331】受信制御部126は、利用者によってデー
タ受信装置121の電源が入れられると、MPEG2シ
ステム規格や、DVBーSI規格で定められている手順
にしたがって受信部122、TSデコーダ部123を制
御してシステム情報テーブルを受信し、再生部128に
より表示部129に番組表を表示させ、利用者にリモコ
ン等の操作部材を用いて番組を選択させる。操作部材か
らの選択信号を信号受信部127を介して通知される
と、データ送信装置101の送信部106から送信され
るトランスポートストリーム中の送信データ記憶部10
2に記憶されている送信データが多重されたイベントを
選択し、そのイベントの識別子、original_n
etwork_id、transport_strea
m_id、service_id、event_idを
得る(S2402)。
【0332】受信制御部126は、送信データ記憶部1
02に記憶されている送信データが多重されたイベント
が選択されると、MPEG2システム規格、およびDV
BーSI規格で定められている手順にしたがってシステ
ム情報テーブルを参照し、送信部106から送信される
トランスポートストリームの受信を受信部122に指示
し、選択されたイベントに対応するPMTの分離をTS
デコーダ部123に指示する。受信部122は、送信部
106から送信されるトランスポートストリームを受信
してTSデコーダ部123に出力する。TSデコーダ部
123は、選択されたイベントに対応するPMTを分離
し、受信データ記憶部125中のシステム情報テーブル
記憶部134に書き込み、受信制御部126に通知す
る。受信制御部126は、TSデコーダ部123からP
MT受信の通知を受けると、システム情報テーブル記憶
部134中のPMTを参照して、PCRのPIDを取得
し、フィルタ条件記憶部131に記憶させる(S240
4)。
【0333】受信制御部126は、変数cur_ori
ginal_network_idに選択されたイベン
トのoriginal_network_idを設定
し、変数cur_transport_stream_
idに選択されたイベントのtransport_st
ream_idを設定し、変数cur_VE_serv
ice_idと変数cur_NE_service_i
dとに選択されたサービスのservice_idを設
定し、変数cur_VE_event_idと変数cu
r_NE_event_idとに選択されたイベントの
event_idを設定し、変数cur_VE_idと
変数cur_NE_idとをクリアする。これらの変数
は、現在再生しているコンテンツの識別子の情報を示し
ている(S2406)。次に、受信制御部126は、変
数new_original_network_idに
選択されたイベントのoriginal_networ
k_idを設定し、変数new_transport_
stream_idに選択されたイベントのtrans
port_stream_idを設定し、変数new_
VE_service_idと変数new_NE_se
rvice_idとに選択されたサービスのservi
ce_idを設定し、変数new_VE_event_
idと変数new_NE_event_idとに選択さ
れたイベントのevent_idを設定し、変数new
_VE_idと変数new_NE_idとにシステム情
報テーブル記憶部134中のPMTを参照して、ent
ry_VE_idとentry_NE_idとの値をそ
れぞれ設定する(S2408)。
【0334】次に、受信制御部126は、コンテンツの
切替え処理を行う。コンテンツ切替え処理の詳細につい
ては後述する(S2410)。次に、受信制御部126
は、コンテンツ切替えが必要な状態であることを表すコ
ンテンツ変更フラグを「0」にクリアする(S241
2)。次に、受信制御部126は、信号受信部127か
ら通知される利用者からの選択操作の信号入力を待つ
(S2414)。受信制御部126は、信号受信部12
7から信号の入力があると、利用者入力信号の処理を行
う。利用者入力信号の処理についての詳細は後述する
(S2416)。次に受信制御部126は、コンテンツ
変更フラグに「1」が設定されているか否かを判定し
(S2418)、「1」が設定されているときはS24
10に戻り、「1」でないときはS2414に戻る。 2−3−11−2.コンテンツ切替え処理 次にS2410のコンテンツ切替え処理の詳細につい
て、図77のフロチャートを用いて説明する。
【0335】先ず、受信制御部126は、自身が記憶し
ている変数であるnew_original_netw
ork_idとcur_original_netwo
rk_idとの値が同一であり、かつ変数new_tr
ansport_stream_idとcur_tra
nsport_stream_idとの値が同一である
か否かを判断する(S2502)。肯定のときには、画
像データの切替処理(S2504)と、ナビゲーション
情報の切替処理(S2506)とを平行して行ない処理
を終了する。否定のときには、システム情報テーブルを
参照して変数new_original_networ
k_idと変数new_transport_stre
am_idとで識別されるトランスポートストリームへ
の切替え処理を行い(S2508)、変数cur_or
iginal_network_idに変数new_o
riginal_network_idの値を設定し、
変数cur_transport_stream_id
に変数new_transport_stream_i
dの値を設定し、変数cur_VE_service_
id、変数cur_VE_event_id、変数cu
r_VE_id、変数cur_NE_service_
id、変数cur_NE_event_id、変数cu
r_NE_idをクリアし(S2510)、画像データ
の切替処理(S2504)と、ナビゲーション情報の切
替処理(S2506)とを平行して行ない処理を終了す
る。 2−3−11−3.画像データの切替え処理 次に、S2504の画像データの切替処理の詳細につい
て、図78のフローチャートを用いて説明する。
【0336】受信制御部126は、自身が記憶している
変数new_VE_service_idとcur_V
E_service_idとの値が同一であり、かつ変
数new_VE_event_idとcur_VE_e
vent_idとの値が同一であるか否かを判断する
(S2602)。肯定のときは、変数new_VE_i
dとcur_VE_idとの値が同一であるか否かを判
定し(S2604)、肯定のときは処理を終了し、否定
のときはS2610に移る。S2602の判定が否定の
ときは、変数new_VE_service_id、n
ew_VE_event_idに対応するシステム情報
テーブルを参照して変数new_VE_service
_idおよび変数new_VE_event_idで識
別されるイベントに対応するPMTの分離をTSデコー
ダ部123に指示する。TSデコーダ部123は指定さ
れたPMTを分離し、受信データ記憶部125中のシス
テム情報テーブル記憶部134に書き込み、受信制御部
126に通知する。受信制御部126は、PMTの分離
通知を受けると、受信したPMTを参照してPCRのP
IDを取得し、フィルタ条件記憶部131に設定する
(S2606)。受信制御部126は変数cur_VE
_idに変数new_VE_service_idの値
を設定し、変数cur_VE_event_idに変数
new_VE_event_idの値を設定する(S2
608)。
【0337】受信制御部126は、システム情報テーブ
ル記憶部134中の変数cur_VE_service
_id、cur_VE_event_idで識別される
イベントに対応するPMTを参照し、VE_Infor
mation_Component_Descript
orに付されたコンポーネントのPIDを取得し、変数
new_VE_idの値をtable_id_exte
nsionとしてストリーム対応表のフィルタ条件に設
定し、このフィルタ条件を開始状態に設定する。TSデ
コーダ部123は、フィルタ条件にしたがって変数ne
w_VE_idの値に対応するストリーム対応表VET
をトランスポートストリーム中から分離し、ストリーム
対応情報テーブル記憶部132に記憶させ、受信制御部
126に通知する(S2610)。
【0338】次に受信制御部126は、ストリーム対応
情報テーブル記憶部132中のS2610で取得したス
トリーム対応表VETを解釈し、変数firstPTS
に「first_pts」の値を、変数lastPTS
に「last_pts」の値を設定し、「stream
_id」と「component_tag」の値を取得
する(S2612)。次に、受信制御部126は、画像
データの最初のフレームの復号が完了したかどうかを示
すフラグ「first_flag」を「0」に初期化す
る(S2614)。
【0339】次に、受信制御部126はシステム情報テ
ーブル記憶部134中の変数cur_VE_servi
ce_id、cur_VE_event_idで識別さ
れるイベントに対応するPMTを参照し、伝送されるデ
ータの種類が画像データで、「component_t
ag」の値がS2612で取得した「componen
t_tag」の値に等しいstream_identi
fier_descriptorに付されたコンポーネ
ントのPIDを取得し、S2612で取得した「str
eam_id」の値とともにフィルタ条件記憶部131
中の画像データのフィルタ条件に設定し、このフィルタ
条件を開始状態に設定する。TSデコーダ部123は、
フィルタ条件に従って画像データを分離し、AVデコー
ダ部124に出力する(S2616)。
【0340】受信制御部126は、AVデコーダ部12
4に指示してTSデコーダ部123が分離した画像デー
タのプライベート領域に記述された画像データの識別子
の値を取得し、変数new_VE_idの値と比較する
(S2618)。一致している場合はS2620へ、一
致しない場合はS2619へ移る。受信制御部126
は、フィルタ条件記憶部131中の画像データのフィル
タ条件を停止状態に設定し(S2619)、S2610
に戻る。
【0341】AVデコーダ部124は、TSデコーダ部
123から出力される画像データの復号を完了すると、
受信制御部126に復号の完了を通知する。受信制御部
126は、この完了通知を受信したか否かを判定する
(S2620)。受信した場合はS2622へ、受信し
ていない場合は、S2624に移る。受信制御部126
は、フラグfirst_flagに値「1」を設定する
(S2622)。
【0342】受信制御部126は、現在の時刻をAVデ
コーダ部124のクロック部の値を参照して90000
分の1秒単位で取得し、変数firstPTSの値と比
較する(S2624)。現在の時刻の値が変数firs
tPTS以上のときにはS2626へ、それ未満のとき
にはS2628に移る。受信制御部126はフラグfi
rst_flagの値が「1」であるか否かを判定し
(S2626)、「0」のときにはS2619に移り、
「1」の場合にはS2628に移る。
【0343】S2628において、受信制御部126
は、現在の時刻をAVデコーダ部124のクロック部の
値を参照して90000分の1秒単位で取得し、変数l
astPTSの値と比較する。現在の時刻の値が変数l
astPTS以上のときには、フィルタ条件記憶部13
1中の画像データのフィルタ条件を停止状態に設定し
(S2630)、変数cur_VE_idに変数new
_VE_idの値を設定し(S2632)、画像データ
の再生処理を終了し、現在の時刻の値が変数lastP
TS未満のときにはS2620に戻る。 2−3−11−4.ナビゲーション情報の切替処理 次に、S2506のナビゲーション情報の切替処理の詳
細について、図79のフローチャートを用いて説明す
る。
【0344】受信制御部126は、自身が記憶している
変数new_NE_service_idとcur_N
E_service_idとの値が同一であり、かつ変
数new_NE_event_idとcur_NE_e
vent_idとの値が同一であるか否かを判断する
(S2702)。肯定のときは、変数new_NE_i
dとcur_NE_idとの値が同一であるか否かを判
定し(S2704)、肯定のときは処理を終了し、否定
のときはS2706に移る。S2702の判定が否定の
ときは、変数new_NE_service_id、n
ew_NE_event_idに対応するシステム情報
テーブルを参照し、変数new_NE_service
_idおよび変数new_NE_event_idで識
別されるイベントに対応するPMTの分離をTSデコー
ダ部123に指示する。TSデコーダ部123は指定さ
れたPMTを分離し、受信データ記憶部125中のシス
テム情報テーブル記憶部134に記録し、受信制御部1
26に通知する(S2708)。
【0345】受信制御部126は変数cur_NE_s
ervice_idに変数new_NE_servic
e_idの値を設定し、変数cur_NE_event
_idに変数new_NE_event_idの値を設
定する(S2710)。S2706において、受信制御
部126は、システム情報テーブル記憶部134中の変
数cur_NE_service_id、cur_NE
_event_idで識別されるイベントに対応するP
MTを参照し、NE_Component_Descr
iptorに付されたコンポーネントのPIDを取得
し、変数new_NE_idの値をtable_id_
extensionとしてフィルタ条件記憶部131の
ナビゲーション情報表のフィルタ条件に設定し、このフ
ィルタ条件を開始状態に設定する。TSデコーダ部12
3は、フィルタ条件にしたがって変数new_NE_i
dの値に対応するナビゲーション情報表NVTをトラン
スポートストリーム中から分離し、ナビゲーション情報
テーブル記憶部133に記録し、受信制御部126に通
知する(S2706)。
【0346】受信制御部126はナビゲーション情報テ
ーブル記憶部133中のS2706で取得したナビゲー
ション情報表NVTのオブジェクト定義表を参照して、
ボタンオブジェクトの表示座標「X」、「Y」を取得
し、つづいて「NormalBitmap」のインデッ
クス値を取得してビットマップ表を参照し、インデック
ス値に対応するビットマップデータを取得し、これらを
もとにボタンのグラフィックスス情報を生成して再生部
128に出力する。再生部128は、AVデコーダ部1
24が復号した画像データ上に、このグラフィックスス
情報を重ねて、表示部129に表示させる(S271
2)。
【0347】受信制御部126は、現在選択状態にある
ボタンオブジェクトのインデックス値を表す変数cur
_focusを「0」に初期化する(S2714)。受
信制御部126は、S2706で取得したナビゲーショ
ン情報表NVTのオブジェクト定義表を参照して、イン
デックス値が変数cur_focusの値に等しいボタ
ンオブジェクトの表示座標「X」、「Y」を取得し、つ
づいて「Focused Bitmap」のインデック
ス値を取得してビットマップ表を参照し、インデックス
値に対応するビットマップデータを取得し、これらに基
づいて変数cur_focusの値に対応するインデッ
クス値を有するボタンのビットマップを選択状態のビッ
トマップにした、ボタンオブジェクトのグラフィックス
情報を生成し、再生部128に出力する。再生部128
は、AVデコーダ部124が復号した画像データ上に、
このグラフィックスス情報を重ねて、表示部129に表
示させ(S2716)、変数cur_NE_idに変数
new_NE_idの値を設定し(S2718)、ナビ
ゲーション情報の切替え処理を終了する。 2−3−11−5.ユーザの入力信号の処理 次に、S2416の、ユーザの入力信号の処理について
図80のフローチャートを用いて説明する。
【0348】受信制御部126は、信号受信部127か
ら通知されたユーザの入力が「上」信号であるか否かを
判定する。「上」信号のときにはS2804へ、そうで
ないときにはS2808に移る(S2802)。S28
04において、受信制御部126は、変数cur_fo
cusの値を「1」減じる。但し変数cur_focu
sの値が「0」の場合には「0」のままとする。
【0349】受信制御部126は、ナビゲーション情報
テーブル記憶部133に記憶されているS2706で取
得したナビゲーション情報表NVTのオブジェクト定義
表を参照して、インデックス値が変数cur_focu
sの値に等しいボタンオブジェクトの表示座標「X」、
「Y」を取得し、つづいて「Focused Bitm
ap」のインデックス値を取得してビットマップ表を参
照し、インデックス値に対応するビットマップデータを
取得し、これらに基づいて変数cur_focusの値
に対応するインデックス値を有するボタンのビットマッ
プを選択状態のビットマップにし、さらに、同様にして
変数cur_focusの値に対応するインデックス値
に対応するボタンのビットマップを通常状態のビットマ
ップにした、ボタンオブジェクトのグラフィックス情報
を生成し、再生部128に出力する。再生部128は、
AVデコーダ部124で復号された画像データ上に、こ
のグラフィックスス情報を重ねて、表示部129に表示
させ(S2806)、利用者入力処理を終了する。
【0350】S2808において、受信制御部126
は、信号受信部127から通知されたユーザの入力が
「下」信号であるか否かを判定する。「下」信号のとき
にはS2810へ、そうでない場合にはS2812に移
る。S2810において、受信制御部126は、変数c
ur_focusの値を「1」増やす。但し、変数cu
r_focusの値がナビゲーション情報表NVT中の
ボタンオブジェクトの識別子の最大値に等しい場合はそ
のままとしてS2806に移る。
【0351】S2812において、受信制御部126
は、信号受信部127から通知されたユーザの入力が
「確定」信号であるか否かを判定する。「確定」信号の
ときにはS2814へ、そうでない場合にはユーザの入
力処理を終了する。S2814において、受信制御部1
26は、ナビゲーション情報表NVTのオブジェクト定
義表を参照して、インデックス値が変数cur_foc
usの値に等しいボタンオブジェクトのハンドラのイン
デックス値を取得してハンドラ定義表を参照し、インデ
ックス値に対応するハンドラから命令語を読み込む。命
令語が「goto_contents」の場合にはS2
818へ、そうでない場合は、S2824へ移る(S2
816)。
【0352】S2818において、受信制御部126
は、ハンドラから、goto_contents命令の
引数のインデックス値を読み込む。受信制御部126
は、前記ナビゲーション情報表のハイパーリンク表を参
照し、S2818で読み込んだインデックス値に対応す
るコンテンツの識別子のoriginal_netwo
rk_id、transport_stream_i
d、VE_service_id、VE_event_
id、VE_id、NE_service_id、NE
_event_id,NE_idの値を、それぞれ変数
new_original_network_id、n
ew_transport_stream_id、ne
w_VE_service_id、new_VE_ev
ent_id、new_VE_id、new_NE_s
ervice_id、new_NE_event_i
d、new_NE_idに設定する。但し、ハイパーリ
ンク表中で値が設定されていない、すなわち「−」の識
別子については、それぞれの元の値を変更しない(S2
820)。
【0353】受信制御部126はコンテンツ変更フラグ
の値を「1」に設定し(S2822)、ユーザの信号処
理を終了する。S2824において、受信制御部126
は、スクリプト命令語が「goto_entry」か否
かを判定し、否のときには、利用者信号処理を終了す
る。「goto_entry」のときには、受信制御部
126は、システム情報テーブル記憶部134中の変数
cur_NE_service_id、cur_NE_
event_idで識別されるイベントに対応するPM
Tを参照し、「entry_VE_id」、「entr
y_NE_id」の値を、変数new_VE_id、変
数new_NE_idに設定し、変数new_VE_s
ervice_id、変数new_VE_event_
idに、それぞれ変数cur_NE_service_
id、変数cur_event_idの値を設定し(S
2826)、S2822に移る。
【0354】以上のように、ユーザの操作に応じて、図
75(a)に示した表示画像2301は、図75(c)
に示した表示画像2303に表示切替えされ、また元に
戻る。 2−3−12.まとめ 以上説明したように、本実施例のデータ受信装置121
は、特定のコンテンツの再生に必要なプレゼンテーショ
ン情報とナビゲーション情報とを必要な時に、トランス
ポートストリームから抽出することができる。これによ
り、ユーザの操作に応じて、リンク先のコンテンツ等を
適宜、再生することができ、一方向の通信路を用いて、
ユーザ操作に応じた対話性のある番組を提供することが
可能になる。
【0355】なお、本実施例のデータ受信装置121に
おいて、受信部122、TSデコーダ部123、AVデ
コーダ部124、再生部128、表示部129、音声出
力部130及び信号受信部127は、従来のデジタルテ
レビ放送受信装置の構成と同じものを用いることができ
る。従って、従来のデジタル放送受信装置を構成する受
信部、TSデコーダ部、AVデコーダ部等に、上述した
受信制御部126や受信データ記憶部125等を追加す
るだけで簡単に本発明の目的とする番組の対話的機能を
実現することができる。
【0356】また、これらの従来の構成をそのまま使用
できるため、通常のデジタル衛星放送の受信機能と、本
発明の目的とする番組の対話的機能を併せ持った受信装
置として実現することも可能である。 2−3−13.その他 2−3−13−1.なお、本実施例では、画像データが
全て静止画であるような例を用いて説明したけれども、
画像データが動画の場合でも、データ受信装置121
は、本実施例と同様再生をすることができる。 2−3−13−2.また、本実施例では、各コンテンツ
が画像データとナビゲーション情報との組の場合の例を
用いて説明したけれども、更に、音声データが組にされ
ていてもよい。この場合、受信制御部126が画像デー
タの切換処理と平行して、音声データの切換処理をし
て、音声出力部130に出力するよう構成すればよい。
音声データの切換処理は、画像データの切換処理と同様
の方法で実現することができる。 2−3−13−3.また、本実施例では、ナビゲーショ
ン情報中のハンドラ定義表に含まれるデータ受信装置1
21のふるまいを記述するスクリプトが、コンテンツの
切り替えを指示するだけの単純なものである場合の例を
示したが、複数の命令語からなる複雑なスクリプトであ
ってもよい。
【0357】例えば、番組が「買物情報」である場合
に、スクリプトに視聴者が選択した商品の代金の合計金
額を計算するスクリプトを記載するようにしてもよい。
このためには、データ受信装置121の受信制御部12
6にスクリプト実行の機能を持たせることで実現でき
る。この機能により、合計金額を計算し、その計算結果
を再生部128に出力し、表示部129に表示させれば
よい。
【0358】更に、この買物において、商品の注文を行
うスクリプトを記載するようにしてもよい。このために
は、このスクリプトを、例えば、電話回線に接続するデ
ータ受信装置121のモデム(図示せず)を通じて、そ
の販売業者のコンピュータシステムに接続し、所望の商
品を注文するために必要なデータを送信する内容にして
おけばよい。このように構成すれば、ユーザは、商品情
報を見、注文する商品の合計金額を確認しながら、実際
に商品の注文を行うことができる。 3.第3実施形態 本実施形態ではストリームベースコンテンツとページベ
ースコンテンツとが併存する対話的番組を実現するデジ
タル放送装置について説明する。 3−1.デジタル放送装置8101 図81は、デジタル放送装置の構成を示すブロック図で
ある。このデジタル放送装置8101において、図4の
デジタル放送装置5101及び図52のデータ送信装置
101と同じ符号の構成要素は同じものであるので説明
を省略し、以下異なる点を主に説明する。
【0359】デジタル放送装置8101は、図52に示
したデータ送信装置101と比べて、図4に示したデー
タ多重化部5103が追加された点とが主として異なっ
ている。以下異なる点を中心に説明する。送信データ記
憶部102は、ストリームベースコンテンツ及びページ
ベースコンテンツのデータ(プレゼンテーション情報と
ナビゲーション情報)を記憶する。また構造情報記憶部
109は、ストリームベースコンテンツ用の構造情報表
と、ページベースコンテンツ用の構造情報表とを記憶す
る。
【0360】データ多重化部5103は、送信データ記
憶部102に記憶されたストリームベースコンテンツの
データの多重化を行う。またデータ多重化部103は、
送信データ記憶部102に記憶されたページベースコン
テンツのデータ(プレゼンテーション情報とナビゲーシ
ョン情報)の多重化を行う。データ多重化部5103、
103の詳細については第1、第2実施形態にて既に説
明した通りである。
【0361】送信部106は、2つのデータ多重化部5
103、103からの多重化ストリームをトランスポー
トストリーム中に多重して送信する。 3−1−1.構造情報表 図82(a)、(b)は、この場合に構造情報記憶部1
09に記憶されるストリームベースコンテンツ用の構造
情報表8201、ページベースコンテンツ用の構造情報
表8301を示す。
【0362】構造情報表8201において「画像デー
タ」欄に記されたファイル名「Video100.m2v」「Video1
04.m2v」「Video106.m2v」を有する各画像データは、プ
レゼンテーション情報記憶部107に記憶されている。
動画データ「Video100.m2v」「Video104.m2v」「Video1
06.m2v」の模式図を、図84(a)〜(c)に示す。こ
れらの図のように、動画データ「Video100.m2v」は世界
の旅行案内を表し、図1〜図3のコンテンツ100S〜
103Sに共有される。動画データ「Video104.m2v」は
日本の旅行案内を表し、図1〜図3のコンテンツ104
S、105S、105S´、105S″に共有されてい
る。動画データ「Video106.m2v」(図外)は、中国の旅
行案内をそれぞれ表している。
【0363】「音声データ」欄についても同様である。
「ナビゲーション情報」欄に記されたファイル名「Navi
100-0.nif・・・・・」を有するナビゲーション情報
は、ナビゲーション情報記憶部108に記憶されてい
る。図85、図86に、構造情報表8201のナビゲー
ション情報と、図1〜図3におけるシーンとの対応関係
を示す。図85と図86とはA−A´線の左右で連続し
ている。
【0364】また、構造情報表8201のコンテンツ番
号100〜104の構造情報は、図85、図86中のコ
ンテンツ100S〜104Sを表している。これらのコ
ンテンツ番号とコンテンツとは1対1に対応している例
である。例えば、コンテンツ番号100の欄では、画像
データ「Video100.m2v」、音声データ「Audio100.m2
a」、ナビゲーション情報「Navi100-0.nif,Navi100-1.n
if,Navi100-2.nif,…」が指定されている。
【0365】動画データ「Video100.m2v」は、図84
(a)に示したように、中国、日本、エジプト・・・な
ど世界各国の旅行案内を表している。これは、図1中の
コンテンツ100Sのベースとなる動画データである。
「Audio100.m2a」は、プレゼンテーション情報記憶部1
07に記憶されている音声データのファイル名の1つで
ある。音声データ「Audio100.m2a」は、動画データ「Vi
deo100.m2v」とともに世界各国を案内する音声を表して
いる。
【0366】ナビゲーション情報「Navi100-0.nif」
は、動画データ「Video100.m2v」中の図85に示したシ
ーン100S1を含む中国の旅行案内シーン用のメイン
メニューを表す。ナビゲーション情報「Navi100-1.ni
f」は、シーン100S2を含む日本の旅行案内シーン
用である。ナビゲーション情報「Navi100-2.nif」は、
エジプトの旅行案内シーン用である。
【0367】これらの情報により、コンテンツ番号10
0の構造情報は、図1〜図3に示した世界の旅行案内
(メインニュー付き)のコンテンツ100のデータを示
している。また、構造情報表8201中のコンテンツ番
号105の構造情報は、図1中のコンテンツ105S、
105S´105S″を表している。ここでは、コンテ
ンツ番号105とコンテンツ105S、105S´10
5S″とは1対多(1対3)に対応している例を示す。
すなわち、ナビゲーション情報「Navi105-1.nif」は、
ボタンオブジェクトや文字情報の表示を切り換えるため
のスクリプトによって、コンテンツ105S、105S
´105S″に対応している。スクリプトによるボタン
オブジェクトや文字情報の表示切り換えは、第1実施形
態にて説明したのと同様である。図82(b)の構造情
報表8301は、第2実施形態に示した図56と同様で
ある。構造情報表8301に指定されている画像デー
タ、音声データはプレゼンテーション情報記憶部107
に、ナビゲーション情報はナビゲーション情報記憶部1
08に記憶されている。
【0368】構造情報表8301に示される対話的番組
は、第2実施例に示した日本の天気予報を表したページ
ベースコンテンツに加えて世界の天気予報を表したペー
ジベースコンテンツを含むものする。コンテンツ100
Pは、世界の天気予報(各国を選択するためのメインメ
ニュー付き)とする。また、構造情報記憶部109に記
憶されているエントリ情報は、コンテンツ番号100、
つまりストリームベースコンテンツ100Sを指すもの
とする。
【0369】図85、86中のページベースコンテンツ
は、構造情報表8301に示されるコンテンツに含ま
れ、特にコンテンツ104Pは、第2実施形態に示した
コンテンツ番号5の日本の天気予報(各地を選択するた
めのメインメニュー付き)を表すコンテンツに相当す
る。ただし、第2実施形態のコンテンツ番号5のナビゲ
ーション情報(図54)とは少し異なり、ストリームベ
ースコンテンツへのリンクが追加されている。図83
に、本実施形態におけるコンテンツ番号5のナビゲーシ
ョン情報を示す。同図は、図54に比べてコンテンツ番
号100へのハイパーリンクが追加されている。 3−1−2.ナビゲーション情報 ナビゲーション情報の詳細な説明は、第1、第2実施形
態で説明したので、ここでは、図85、図86との関連
について説明する。
【0370】図87は、上記ナビゲーション情報「Navi
100-0.nif」の具体例を示す。これは、図85のシーン
100S1を含む中国の旅行案内シーン用である。ナビ
ゲーション情報「Navi100-0.nif」は、オブジェクト定
義テーブルにおいて3つのボタンオブジェクトを記述し
ている。この3つのボタンオブジェクトは、図85のシ
ーン100S1中の「詳細」、「天気」、「中国」の各
ボタンに対応する。ハイパーリンクテーブルに記述され
ているように、「詳細」ボタンは、コンテンツ番号10
1(コンテンツ101S)をリンク先として指定してい
る。「天気」、ボタンは、コンテンツ番号10(図85
の矢線が示すコンテンツ100P)をリンク先として指
定している。「中国」ボタンは、コンテンツ番号106
をリンク先として指定している。なお、コンテンツ番号
106は、図85には図示していないが、上記動画デー
タ「Video106.m2v」を含む中国の旅行案内用コンテンツ
である。
【0371】図88は、上記ナビゲーション情報「Navi
100-1.nif」の具体例を示す。ナビゲーション情報「Nav
i100-0.nif」と同様であるが、「中国」ボタンが「日
本」ボタンに変更されている。そのリンク先も、コンテ
ンツ番号106からコンテンツ番号104(図85のコ
ンテンツ104S)に変更されている。これは、コンテ
ンツ100Sの動画データ内容が中国の旅行案内シーン
から、日本の旅行案内シーンに移ったことを反映してバ
ージョンアップされたからである。
【0372】同様に、図89はナビゲーション情報「Na
vi100-2.nif」を、図90はナビゲーション情報「Navi1
01-1.nif」を、図91はナビゲーション情報「Navi101-
2.nif」を、図92はナビゲーション情報「Navi102-1.n
if」を、図93はナビゲーション情報「Navi103-1.ni
f」を、図94はナビゲーション情報「Navi104-1.nif」
を示す。
【0373】また、図95はナビゲーション情報「Navi
105-1.nif」の具体例を示す。ナビゲーション情報「Nav
i105-1.nif」は、図85のコンテンツ105S、105
S´、105S″を1つのナビゲーション情報にて実現
している。コンテンツ105S、105S´、105
S″の切り換えはスクリプトによる。スクリプトによる
切り換えについては、既に説明した第1実施形態中の図
48と全く同様である。
【0374】例えば、ハンドラインデックス値0のスク
リプトは、コンテンツ105Sの「交通」ボタンにより
起動され、「交通」「宿泊」「戻る」ボタンと「奈良
の」ピクチャと(オブジェクトインデックス値0〜3)
を消去し、「奈良への交通」ピクチャと「戻る」ボタン
(オブジェクトインデックス値4、5)を表示する。こ
れによりコンテンツ105Sから105S´に切り替わ
る。
【0375】また、ハンドラインデックス値3のスクリ
プトは、コンテンツ105Sの「戻る」ボタンにより起
動され、「奈良への交通」ピクチャと「戻る」ボタン
(オブジェクトインデックス値4、5)を消去し、「交
通」「宿泊」「戻る」ボタン(オブジェクトインデック
ス値0〜3)を表示する。これによりコンテンツ105
S´から105Sに切り替わる。 3−1−3 ナビゲーション情報表 上記のナビゲーション情報は、ナビゲーション情報テー
ブル生成部5111又はナビゲーション情報テーブル生
成部113によってナビゲーション情報表に変換され
る。
【0376】ナビゲーション情報テーブル生成部511
1、113は、第1、第2実施形態と同様にナビゲーシ
ョン情報表を生成することに加えて、リンク先のコンテ
ンツ番号がストリームベースコンテンツである場合に
は、ハイパーリンクテーブル中の「VE_comp_tag」「AE_
comp_tag」「NE_id」欄にそれぞれの識別子を設定し、
リンク先のコンテンツ番号がページベースコンテンツで
ある場合には、ハイパーリンクテーブル中の「VE_id」
「AE_id」「NE_id」欄にそれぞれの識別子を設定する。
【0377】図96は、上記ナビゲーション情報「Navi
104-1.nif」から生成されたナビゲーション情報表NV
T(104.1)を示す。ナビゲーション情報表NVT(10
4.1)は、「Navi104-1.nif」中のハイパーリンクテーブ
ルのコンテンツ番号を各種識別子に置き換えられたもの
である。同図のハイパーリンクインデックス値0の欄
は、リンク先がストリームコンテンツ105Sなので、
コンテンツ番号105に対応する「VE_comp_tag」「AE_
comp_tag」「NE_id」の値に置き換えられている。ハイ
パーリンクインデックス値2の欄も同様に、コンテンツ
番号100に対応する「VE_comp_tag」「AE_comp_tag」
「NE_id」の値に置き換えられている。
【0378】ハイパーリンクインデックス値1の欄は、
リンク先がページベースコンテンツ5(コンテンツ10
4P)なので、コンテンツ番号5に対応する「VE_id」
「AE_id」「NE_id」の値に置き換えられている。ただし
このコンテンツは音声データを含まないので省略されて
いる。 3−1−4 多重化 上記のプレゼンテーション情報、及びナビゲーション情
報は、データ多重化部5103及びデータ多重化部10
3によって多重化される。
【0379】データ多重化部5103は、構造情報表8
201に従って第1実施形態と同様にストリームベース
コンテンツを多重する。データ多重化部103は、構造
情報表8301に従って第2実施形態と同様にページベ
ースコンテンツを多重する。この両者は並列に実行され
る。さらに送信部106により、ストリームベースコン
テンツを表す多重ストリームと、ページベースコンテン
ツを表す多重ストリームとがトランスポートストリーム
中に多重され、送信される。
【0380】図97は、送信部106により多重された
トランスポートストリームを示す説明図を示す。図2
9、図70と同様に、横軸は時間経過を表し、縦軸は同
時刻に多重されるコンテンツデータおよびシステム情報
テーブルを表す。同図において、9701は、データ多
重化部5103によってストリームベースコンテンツの
データが多重化された部分を表す。9702は、データ
多重化部103によってページベースコンテンツのデー
タが多重化された部分を表す。9703は、システム情
報テーブル生成部105によって生成されたシステム情
報テーブルが多重化された部分を表している。 3−2.受信装置9121 図98は、本実施形態におけるデータ受信装置の構成を
示すブロック図である。
【0381】この受信装置9121は、第2実施形態の
図52に示したデータ受信装置121と比べて、同じ符
号を付した構成要素は同じものである。以下同じものは
説明を省略して異なる点を主に説明する。異なる点は、
図52のTSデコーダ部123、受信制御部126の代
わりにTSデコーダ部9123、受信制御部9126を
設けている点である。さらにTSデコーダ部9123内
のフィルタ条件記憶部9131も異なっている。 3−2−1.TSデコーダ部9123 TSデコーダ部9123は、第1、第2実施形態のTS
デコーダ部5123、123の両者の機能を併せ持って
いる。これは、ストリームベースコンテンツにもページ
ベースコンテンツにも対応するためである。そのためフ
ィルタ条件記憶部9131も、第1、第2実施形態のフ
ィルタ条件記憶部5131、131のそれぞれに設定可
能なフィルタ条件の全部を設定可能になっている。
【0382】図99は、フィルタ条件記憶部9131の
記憶内容を表したフィルタ条件表を示す。フィルタ条件
記憶部9131は、複数のフィルタ条件を記憶する。各
フィルタ条件は、同図のように、「フィルタ識別番
号」、「スタート/ストップ」、「PID」、「stream
_id」、「table_id_extension」、「version_no」、
「出力先」とからなる。各項目については、第1、第2
実施形態において既に説明したので、ここでは省略す
る。 3−2−2.受信制御部9126 受信制御部9126は、第1、第2実施形態の受信制御
部5126、126の両者の機能を併せ持っている。こ
れも、ストリームベースコンテンツにもページベースコ
ンテンツにも対応するためである。
【0383】図100、図101は、受信制御部912
6の制御内容を示すフローチャートである。図100に
おいて、S2402、S2404、S2406、S24
08は、図76の同符号のステップと全く同じ処理であ
る。図101において、S2410、S2412、S2
414、S2416、S2418も、図76の同符号の
ステップと同じ処理である。また、図101において、
S8110、S8112、S8114は、図36の同符
号のステップと同じ処理である。ただし、S2406、
S2408において、「cur_VE_comp_tag」「cur_AE_co
mp_tag」「new_VE_comp_tag」「new_AE_comp_tag」も取
り扱っている。
【0384】図100において、受信制御部9126
は、S2408にて指定された各種の識別子が、ストリ
ームベースコンテンツを指しているのかページベースコ
ンテンツを指しているのかを判定する。具体的には、
「new_VE_comp_tag」が含まれていればストリームベー
スコンテンツ、「new_VE_id」が含まれていればページ
ベースコンテンツと判定する。
【0385】さらに受信制御部9126は、ストリーム
ベースコンテンツと判定した場合は図101のS811
0以降の処理を行い、ページベースコンテンツであると
判定したときは図101のS2410以降の処理を行
う。これらの処理の詳細については、第1、第2実施形
態にて説明した処理と同じである。 3−2−3.その他 なお第3実施形態において、ストリームベースコンテン
ツとページベースコンテンツとは、「VE_comp_tag」に
より指定されているか「VE_id」により指定されている
かにより区別したが、これに限らず、例えばその区別を
示す識別子を別途設けるようにしてもよい。
【0386】また構造情報記憶部109は、ストリーム
ベースコンテンツ用とページベースコンテンツ用の構造
情報表を別個に記憶していたが、1つの構造情報表に混
在させてもよい。その場合、例えばストリームベースコ
ンテンツかページベースコンテンツかを示すフラグを設
け、さらに多重化部5103、103はそのフラグによ
りそれぞれ担当するコンテンツを多重化することにな
る。
【0387】また、第1、3実施形態では各ストリーム
ベースコンテンツに含まれる動画データの多重化を同時
刻に多重化を開始したが、動画データの再生時間の一部
が重なるように多重化しても良い。また、上記第1、第
3実施形態では、ストリームベースコンテンツの動画デ
ータは受信装置5121の表示画面のフルサイズである
ことを前提にしているが、それより小さいサイズの動画
データとしても良い。例えば、動画データを1/4サイ
ズにすればビットレートも1/4程度にできるので、対
話的番組に割当て可能なビットレートの上限が定められ
ている場合でも、コンテンツ数を増加させることができ
る。この場合、ナビゲーション情報によるオブジェクト
の表示と組み合わせて再生画像を得るようにしてもよ
い。さらに1つのコンテンツが、1/4サイズの動画デ
ータ2〜4つを同時に有するようにしてもよい。
【0388】さらに、第2、第3実施形態においてペー
ジベースコンテンツの静止画についても、表示画面より
も小さいサイズの画像データであってもよい。1つのコ
ンテンツが複数の画像データを有するようにしてもよ
い。例えば、1つのコンテンツが1/4サイズの静止画
を2〜4つ有するようにしてもよい。また、静止画を背
景にして1/4サイズの動画データをその上で再生する
ようにしてもよい。
【0389】また、第1〜第3実施形態において、ナビ
ゲーション情報中のハンドラ定義テーブル中のスクリプ
トは、ボタンやピクチャー(文字やグラフィックス)の
表示の切り換えの他に、受信装置のふるまいを記述する
ようにしても良い。例えば、ユーザ操作に応じてボタン
の選択時や確定時や操作エラー時に鳴らすべき鳴動音
(ビープ音、クリック音など)の指定を記述してもよ
い。また、種々の商品のショッピング情報を内容とする
対話的番組のコンテンツにおいては、操作者の数字(価
格)入力を受け付けて、合計金額の計算を行うスクリプ
トを記述してもよい。
【0390】第1〜第3実施形態においてフローチャー
トを用いて説明したように、受信制御部は、ソフトウェ
ア的に実現することができる。つまり、その機能を記述
したプログラムをCPUが実行することにより実現され
る。これに対して受信制御部以外の構成要素は、ハード
ウェア的に実現されるので、従来のデジタル衛星放送チ
ューナーもほぼ同等のハードウェアを有している。した
がって、本発明による受信装置は、受信制御部の機能を
記述したプログラムを従来のデジタル衛星放送チューナ
ーに組み込むことによっても実現可能である。例えば、
上記プログラムを記録した記録媒体例えばROMカード
などを介して、従来のデジタル衛星放送チューナーにプ
ログラムを組み込むようにすればよい。このように構成
すれば従来のデジタル衛星放送チューナーを活用して少
ない改良で本発明を実施することもできる。
【0391】以上の各実施の形態をまとめると、以下の
ようになる。上記目的を達成するデジタル放送装置は、
相互にリンク付けされた複数のコンテンツからなる対話
的番組を放送する放送装置であって、動画データと、そ
のコンテンツのリンク先を示すリンク先情報を含む制御
情報とを各々含む複数のコンテンツを記憶するコンテン
ツ記憶手段と、動画データを送信すると共に、その動画
データと同一のコンテンツに含まれる制御情報を繰り返
し送信する送信手段とを備えて構成される。前記制御情
報は、同一コンテンツに含まれる動画データの内容を反
映して設けられる。
【0392】ここで前記コンテンツ記憶手段は、前記複
数のコンテンツに含まれる動画データを記憶する第1記
憶手段と、前記複数のコンテンツに含まれる制御情報を
記憶する第2記憶手段と、第1記憶手段に記憶された動
画データと第2記憶手段に記憶された制御情報との対応
関係を示す構造表を記憶する構造表記憶手段とを備える
ように構成してもよい。
【0393】ここで前記送信手段は、第1記憶手段に記
憶された複数の動画データ、第2記憶手段に記憶された
複数の制御情報をそれぞれディジタルデータストリーム
として読み出し、それらを多重化した多重化ストリーム
を生成する多重化手段と、前記構造表を参照して、動
データにそれと対応する制御情報を繰り返し多重するよ
うに多重化手段を制御する多重制御手段と、多重化手段
に生成された多重化ストリームをディジタル放送波に載
せて送出する送出手段とを備えるように構成しても良
い。
【0394】ここで前記コンテンツ記憶手段は、さら
に、各動画データに対応する音声データを記憶する第3
記憶手段を備え、前記構造表記憶手段は、各コンテンツ
に含まれる音声データと動画データと制御情報との対応
関係を記憶し、前記多重化手段は、第3記憶手段の音声
データを多重化ストリームに多重化するように構成して
もよい。
【0395】上記の構成によれば、制御情報は動画デー
タの再生時間域に亘って繰り返し多重されて動画データ
とともに送信されるので、受信装置においてユーザ操作
に従ってコンテンツを対話的に切り換えながら再生する
ことができる。つまり、本デジタル放送装置は、一方向
の放送を用いてインタラクティブな番組を提供すること
ができる。
【0396】ここで前記コンテンツは、複数の制御情報
を含み、前記各制御情報は、リンク先のコンテンツを示
すリンク情報と、当該制御情報に対応する動画データの
再生時間域内のどの時間帯で有効であるかを示す時間情
報とを含み、1のコンテンツに含まれる複数の制御情報
は、対応する動画データの内容に応じたリンク情報及び
時間情報とを有し、前記多重制御手段は、制御情報をそ
の有効時間帯にわたって動画データに繰り返し多重する
よう多重化手段を制御するようにしてもよい。
【0397】この構成によれば、ディジタル放送装置
は、動画データの再生時間域内の任意の時間帯毎に異な
る制御情報を繰り返し多重するので、動画データの内容
に応じてリンク先のコンテンツやその数などを動的に変
更することができる。各コンテンツは、動画のシーン毎
にその内容に応じた適切なリンク先コンテンツを有する
ことができる。
【0398】ここで前記多重制御手段は、さらに、制御
情報をその有効時間帯の一定時間前から動画データに繰
り返し多重するよう多重化手段を制御するようにしても
よい。この構成によれば、制御情報はその有効時間帯の
一定時間前から動画データに繰り返し多重されるので、
受信装置においてコンテンツの再生中に、現在の制御情
報から、新たに有効時間帯が異なる制御情報を受信した
場合に、受信装置における新たな制御情報を余裕をもっ
て処理することができる。
【0399】ここで前記多重制御手段は、さらに、コン
テンツに含まれる複数の制御情報に、その有効時間帯に
応じてバージョン番号を付加するように構成してもよ
い。この構成によれば、受信装置は現在再生中のコンテ
ンツについて、バージョン番号を手掛かりに、有効時間
が異なる新たな制御情報を取得することができる。ここ
で前記第2記憶手段に記憶された各制御情報は、リンク
先のコンテンツを示すリンク情報と、リンク先毎のメニ
ュー項目を表す補助画像とを含むように構成してもよ
い。
【0400】この構成によれば、受信装置におけるユー
ザ操作を促すメニュー項目を制御情報毎に任意に設定す
ることができる。ここで少なくとも1の前記制御情報
は、動画データに重畳表示される文字又はグラフィック
ス画像を示す複数の付加情報と、受信装置におけるユー
ザ操作を反映して何れかの付加情報を有効にするスクリ
プト情報とを含むように構成してもよい。
【0401】この構成によれば、スクリプト情報と複数
の付加情報とを制御情報に持たせることにより、受信装
置において対話的に付加情報を切り換え表示することが
できる。例えば、動画が天気予報を表し、付加情報が動
画の内容に関する複数の補足説明(文字又はグラフィッ
クス)である場合には、スクリプト情報によってユーザ
操作に応じて補足説明の切り換え表示がなされる。この
ように、一組の動画データと制御情報とは、実質的に複
数のコンテンツを表すことができる。
【0402】ここで、少なくとも1の前記制御情報は、
前記リンク情報と補助画像とを含むセットの少なくとも
2セットと、受信装置における当該制御情報が含まれる
コンテンツ再生の初期状態で有効なセットを示す初期情
報と、受信装置におけるユーザ操作を反映して有効なセ
ットを変更するスクリプト情報とを含むように構成して
もよい。
【0403】この構成によれば、スクリプト情報によっ
て切り換え可能な複数の上記セットを制御情報に持たせ
ることにより、リンク先コンテンツ数を実質的に増加さ
せることができる。ここで前記セットは、さらに、動画
データに重畳表示される文字又はグラフィックス画像を
示す付加情報を含むようにように構成してもよい。
【0404】この構成によれば、上記セットに付加情報
を持たせるので、一組の動画データと制御情報とにより
実質的に複数のコンテンツを表すことができ、さらに付
加情報に応じて異なるリンク先コンテンツを設けること
ができる。また、上記目的を達成するデジタル放送装置
は、相互にリンク付けされた複数のコンテンツからなる
対話的番組を放送する放送装置であって、複数の動画デ
ータと、複数の静止画データとを記憶する画像記憶手段
と、それぞれ動画、静止画をベースとするコンテンツの
要素であり、当該コンテンツからリンク先のコンテンツ
を示すリンク情報を含む複数の第1、第2タイプの制御
情報を記憶する制御情報記憶手段と、コンテンツ毎に、
動画データと第1タイプの制御情報との対応関係を示す
第1構造表と、静止画データと第2タイプの制御情報と
の対応関係を示す第2構造表とを記憶する構造表記憶手
段と、第1構造表に示される動画データを多重するとと
もに、動画データの再生時間域に亘って、その動画デー
タに対応する第1タイプの制御情報を繰り返し多重した
第1多重化ストリームを生成する第1多重化手段と、第
2構造表に示される複数の静止画データを第2タイプの
制御情報とともに繰り返し多重した第2多重化ストリー
ムを生成する第2多重化手段と、第1、第2多重化手段
により生成された第1、第2多重化ストリームをディジ
タル放送波に載せて送出する送出手段とを備えている。
【0405】この構成によれば、2種類のコンテンツ、
つまり動画を主体とするコンテンツと静止画を主体とす
るコンテンツとを含む対話的番組を放送することができ
る。第1、第2タイプの制御情報は、どちらの種類のコ
ンテンツでもリンク先のコンテンツとすることができる
ので、受信装置においてユーザの操作に応じて2種類の
コンテンツ間を切り換えながら再生することができ、魅
力的な対話的番組を放送することができる。
【0406】また、上記目的を達成するデジタル放送の
受信装置は、相互にリンク付けされた複数のコンテンツ
からなる対話的番組を受信する受信装置であって、前記
放送波は、動画データに、リンク先のコンテンツを示す
制御情報を繰り返し多重化された多重ストリームを含
み、前記受信装置は、前記放送波から同一コンテンツ内
の動画データと制御情報とを抽出する抽出手段と、抽出
された制御情報を保持する保持手段と、抽出された動画
データを再生して映像信号を出力する再生手段と、コン
テンツの切り替えを指示するユーザ操作を受け付ける操
作手段と、ユーザ操作に従って、保持手段に保持された
制御情報に示される他のコンテンツを抽出するよう抽出
手段を制御する制御手段とを備えている。前記制御情報
は、同一コンテンツに含まれる動画データの内容を反映
して設けられる。
【0407】この構成によれば、受信装置は、一方向で
放送される映像情報等を用いて、あたかも対話的に双方
向で映像情報を受信しているかのように振る舞うので、
ユーザはインタラクティブな放送番組を楽しむことがで
きる。また、制御情報は繰り返し送信されるので、保持
手段は1コンテンツ分の制御情報を保持するだけでよく
少ない記憶容量でよい。
【0408】ここで前記動画データ、制御情報には、第
1識別情報、第2識別情報がそれぞれ付与され、前記
ンク情報は、リンク先の一のコンテンツを表すコンテン
ツ識別子を含み、コンテンツ識別子は第1、第2識別情
報に対応し、前記抽出手段は、前記放送波中の動画デー
タに付与されている第1識別情報を判別する第1判別手
段と、前記放送波中の制御情報に付与されている第2識
別情報を判別する第2判別手段と、第1、第2判別手段
の判別結果が制御手段に指示されたコンテンツ識別子に
対応する第1、第2識別情報である場合に、当該動画デ
ータと制御情報とを取り込む取り込み手段とを備え、前
記再生手段は、取り込み手段により取り込まれた動画デ
ータを再生し、前記保持手段は、取り込み手段により取
り込まれた制御情報を保持するように構成してもよい。
【0409】この構成によれば、受信装置は、動画デー
タと制御情報とを別々に判別して取り込むので、再生す
べきコンテンツのデータのみを効率よく受信することが
できる。ここで前記制御手段は、操作手段において、ユ
ーザから多重ストリームの選択操作を受けると、最初に
再生すべきコンテンツの識別子を抽出手段に指示するよ
うに構成してもよい。
【0410】この構成によれば、受信装置はエントリ情
報に従って最初に再生すべきコンテンツを抽出すること
により、メインメニュー用などの重要なコンテンツを確
実に再生することができる。ここで前記コンテンツ識別
は、リンク先コンテンツを示す動画データの識別子と
制御情報の識別子とに対応し、前記第1、第2識別情報
は、それぞれ多重ストリーム中の動画データ、制御情報
を表すディジタルデータストリームのIDであり、前記
多重化ストリームには、動画データの識別子と第1識別
情報との対応関係、制御情報の識別子と第2識別情報と
の対応関係を示した対応表が多重化され繰り返し送信さ
れており、前記制御手段は、この対応表を抽出し、前記
画像データ抽出制御手段は、この対応表を参照して、
ンテンツ識別子に含まれる動画データの識別子を第1識
別情報に、制御情報の識別子を第2識別情報に変換し、
抽出手段に指示するように構成してもよい。
【0411】この構成によれば、MPEG2規格に準拠
したデジタル衛星放送を利用して本発明の対話的番組が
送信されるので、既存のデジタル衛星放送チューナーを
改良することにより、本発明の受信装置を容易に実施す
ることができる。ここで前記制御情報は、リンク先のコ
ンテンツを示すリンク情報と、リンク先毎のメニュー項
目画像を含む補助画像とを含み、前記再生手段は、取り
込手段により取り込まれた動画データを再生する動画デ
ータ再生手段と、保持手段に保持された補助画像画像
生する画像再生手段と、前記操作手段は、メニュー項
目画像に対するユーザ選択を受け付け、前記制御手段
は、ユーザ選択によるメニュー項目画像とリンク情報と
に従ってリンク先のコンテンツのコンテンツ識別子を判
別するように構成してもよい。
【0412】この構成によれば、受信装置においてメニ
ュー項目画像が表示されるので、ユーザの対話操作を促
進し魅力的な番組を実現することができる。ここで前記
制御情報は、さらに、文字画像又はグラフィックス画像
を示す付加情報を含み、前記再生手段は、さらに保持手
段に保持された付加情報が示す文字画像又はグラフィッ
クス画像を再生するように構成してもよい。
【0413】この構成によれば、受信装置において動画
データに加えて文字やグラフィックスなどの付加画像が
表示されるので、さらに魅力的な番組を実現することが
できる。
【0414】
【0415】
【0416】ここで少なくとも1の前記制御情報は、動
画データに重畳表示される文字又はグラフィックス画像
を示す複数の付加情報と、受信装置におけるユーザ操作
を反映して何れかの付加情報を有効にするスクリプト情
報とを含み、前記制御手段は、保持手段に保持されたス
クリプトを解釈し実行することにより有効な付加情報を
決定し、前記再生手段は、制御手段による解釈実行結果
に従って有効な付加情報について、文字又はグラフィッ
クス画像を再生するように構成してもよい。
【0417】この構成によれば受信装置は、新たな制御
情報を取得しなくても、スクリプト情報に従ってコンテ
ンツを切り替えることができる。スクリプト情報による
コンテンツ切り換えは、ユーザ操作に対して高速に応答
することができる。ここで前記多重ストリームは、動画
データに対応した音声データを含み、前記抽出手段は、
さらに前記放送波から動画データに対応する音声データ
を抽出し、前記再生手段は、さらに抽出された音声デー
タを再生するように構成してもよい。
【0418】この構成によれば、動画、静止画、音声も
含めたコンテンツからなる対話的番組を実現することが
できる。また、上記目的を達成する受信装置に適用する
プログラムを記録した記録媒体は、相互にリンク付けさ
れた複数のコンテンツからなる対話的番組を含む放送波
を受信する受信部と、前記放送波から一のディジタルデ
ータストリームを抽出する抽出部と、動画データを再生
して映像信号を出力する再生部を有する受信装置に適用
される記憶媒体は、同一コンテンツ内の動画データと
御情報とを抽出する抽出ステップと、抽出された制御情
報を受信装置内部のメモリに格納する格納ステップと、
抽出された動画データを再生して映像信号を出力する再
生ステップと、受信装置に対して、コンテンツの切り替
えを指示するユーザ操作がなされたか否かを判断する判
断ステップと、コンテンツの切り替えを指示するユーザ
操作がなされたとき、メモリに格納された制御情報に示
される他のコンテンツを抽出するよう抽出部を制御する
制御ステップとからなるプログラムを記録している。
【0419】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、相互に
リンク付けされた複数のコンテンツからなる対話的番組
を放送する放送装置であって、識別子を有し、対話的番
組を構成するコンテンツの要素である複数の動画データ
を記憶する第1記憶手段と、識別子を有し、対話的番組
を構成するコンテンツの他の要素であり、リンク先コン
テンツの制御情報の識別子を示すリンク情報を含む複数
の制御情報を記憶する第2記憶手段と、コンテンツ毎
に、第1記憶手段に記憶された動画データと第2記憶手
段に記憶された制御情報との対応関係を示す構造表を記
憶する構造表記憶手段と、第1記憶手段に記憶された複
数の動画データ、第2記憶手段に記憶された複数の制御
情報をそれぞれディジタルデータストリームとして読み
出して、それらを多重化した多重化ストリームを生成す
る多重化手段と、前記構造表を参照して、動画データに
それと対応する制御情報を繰り返し多重するように多重
化手段を制御する多重制御手段と、多重化手段に生成さ
れた多重化ストリームをディジタル放送に載せて送出す
る送出手段とを備え、前記制御情報は、同一コンテンツ
に含まれる動画データの内容を反映して設けられ、前記
多重制御手段は、さらに、同一コンテンツに含まれる複
数の制御情報に、各制御情報の有効時間帯に応じたバー
ジョン番号を付与するバージョン付与手段を備え、前記
多重化手段は、バージョン番号が付与された制御情報を
多重開始点に従って多重することとしている。このよう
な構成によって、同一コンテンツに含まれる動画データ
の内容を反映して設けられた制御情報は、各制御情報の
有効時間帯に応じたバージョン番号を付されて送信され
る。これによって、動画データの内容に応じてリンク先
のコンテンツやその数などを動的に変更することがで
き、一方向の放送を用いてインタラクティブな番組を提
供することができる。 また、本発明は、相互にリンク付
けされた複数のコンテンツからなる対話的番組を含む放
送波を受信する受信装置であって、前記放送波は、動画
データに、リンク先のコンテンツを示す制御情報が繰り
返し多重化された多重ストリームを含み、前記受信装置
は、前記放送波から同一コンテンツ内の動画データと制
御情報とを抽出する抽出手段と、抽出された制御情報を
保持する保持手段と、抽出され た動画データを再生して
映像信号を出力する再生手段と、コンテンツの切り替え
を指示するユーザ操作を受け付ける操作手段と、ユーザ
操作に従って、保持手段に保持された制御情報に示され
る他のコンテンツを抽出するよう抽出手段を制御する制
御手段とを備え、前記制御情報は、同一コンテンツに含
まれる動画データの内容を反映して設けられ、前記1つ
のコンテンツは、複数の制御情報に対応し、各制御情報
は、各制御情報の有効時間帯に応じたバージョン番号を
有し、前記制御手段は、抽出手段により1つの制御情報
が抽出されたとき、次のバージョン番号を有する制御情
報を抽出するよう抽出手段を制御することとしている。
このような構成によって、現在再生中のコンテンツにつ
いて、バージョン番号を手掛かりに、有効時間が異なる
新たな制御情報を取得することができる。これにより、
動画データの内容に応じて、ユーザはインタラクティブ
な放送番組を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】受信装置により切り替えられながら再生される
複数のコンテンツの例を示す。
【図2】図1の左側を拡大した図である。
【図3】図1の右側を拡大した図である。
【図4】本発明に係るデジタル放送システムのデジタル
放送装置と受信装置との第1の実施形態における構成図
である。
【図5】対話的番組を構成する複数のコンテンツの一例
を示す
【図6】プレゼンテーション情報記憶部に記憶されてい
る動画データ、音声データの例を示す図である。
【図7】上記実施の形態のナビゲーション情報記憶部に
記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図であ
る。
【図8】上記実施の形態のナビゲーション情報記憶部に
記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図であ
る。
【図9】上記実施の形態のナビゲーション情報記憶部に
記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図であ
る。
【図10】上記実施の形態のナビゲーション情報記憶部
に記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図で
ある。
【図11】上記実施の形態のナビゲーション情報記憶部
に記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図で
ある。
【図12】上記実施の形態の構造情報記憶部に記憶され
ている構造情報表の一例を示す図である。
【図13】上記実施の形態の構造情報記憶部に記憶され
ているエントリ情報の一例を示す図である。
【図14】上記実施の形態の多重情報記憶部に記憶され
ている多重情報表の一例を示す図である。
【図15】上記実施の形態の多重制御部の作成するコン
テンツ識別子割当表の一例を示す図である。
【図16】上記実施の形態の多重制御部の作成するバー
ジョン番号割当表の一例を示す図である。
【図17】上記実施の形態のナビゲーション情報テーブ
ル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示
す図である。
【図18】上記実施の形態のナビゲーション情報テーブ
ル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示
す図である。
【図19】上記実施の形態のナビゲーション情報テーブ
ル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示
す図である。
【図20】上記実施の形態のナビゲーション情報テーブ
ル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示
す図である。
【図21】上記実施の形態のナビゲーション情報テーブ
ル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示
す図である。
【図22】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成
部で生成されたNIT、SDT、EITの一例を示す図
である。
【図23】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成
部で生成されたPATの一例を示す図である。
【図24】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成
部で生成されたPMTの一例を示す図である。
【図25】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成
部で生成されたPMT中のEntry_Descriptorの詳細を示
す図である。
【図26】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成
部で生成されたPMT中のNE_Component_Descriptor
(0)〜(3)の詳細を示す図である。
【図27】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成
部で生成されたPMT中のstream_identifier_descript
orの詳細を示す図である。
【図28】上記実施の形態の多重化部で多重化されたト
ランスポートストリームの模式図である。
【図29】上記実施の形態の送信部で多重化されたトラ
ンスポートストリームの模式図である。
【図30】上記実施の形態のデータ送信装置の動作を説
明するフローチャートである。
【図31】上記実施の形態のデータ送信装置の動作を説
明するフローチャートである。
【図32】上記実施の形態のデータ送信装置の動作を説
明するフローチャートである。
【図33】上記実施の形態のTSデコーダ部のフィルタ
条件記憶部に記憶されるフィルタ条件の一例を示す図で
ある。
【図34】上記実施の形態の表示部に表示される表示画
像の例を示す図である。
【図35】上記実施の形態の表示部に表示される表示画
像の例を示す図である。
【図36】対話的番組の受信処理の概略を示すフローチ
ャートである。
【図37】図36に示したコンテンツ切り換え処理をよ
り詳細に示すフローチャートである。
【図38】図37に示した画像データの切り換え処理を
より詳細に示すフローチャートである。
【図39】図37に示した音声データの切り換え処理を
より詳細に示すフローチャートである。
【図40】図37に示したナビゲーション情報切り換え
処理をより詳細に示すフローチャートである。
【図41】ナビゲーション情報による対話制御処理を示
すフローチャートである。
【図42】ナビゲーション情報によるユーザI/F処理
を示すフローチャートである。
【図43】4つのコンテンツ10〜13からなる他の対
話的番組の例を示す。
【図44】コンテンツ10に対応するナビゲーション情
報を示す。
【図45】コンテンツ11に対応するナビゲーション情
報を示す。
【図46】コンテンツ12に対応するナビゲーション情
報を示す。
【図47】コンテンツ13に対応するナビゲーション情
報を示す。
【図48】4つのコンテンツ10〜13に対応するナビ
ゲーション情報を示す。
【図49】受信側の表示画面に1フレームとして表示さ
れるコンテンツの例を示す図である。
【図50】送信側から送信される送信データを模式的に
示した図である。
【図51】送信側から送信される送信データの送信の様
子を模式的に示した図である。
【図52】本発明の第2実施形態におけるデジタル放送
システムのデータ送信装置とデータ受信装置の構成図で
ある。
【図53】プレゼンテーション情報記憶部に記憶されて
いる画像データの例を示す図である。
【図54】ナビゲーション情報記憶部に記憶されている
ナビゲーション情報の一例を示す図である。
【図55】ナビゲーション情報記憶部に記憶されている
ナビゲーション情報の一例を示す図である。
【図56】構造情報記憶部に記憶されている構造情報表
とエントリ情報との一例を示す図である。
【図57】多重情報記憶部に記憶されている多重情報表
の一例を示す図である。
【図58】多重制御部の作成するコンテンツ識別子割当
表の一例を示す図である。
【図59】多重制御部の作成する表示画像情報識別子割
当表の一例を示す図である。
【図60】識別子情報付加部が画像データのビットスト
リームプライベート領域にVE_idを付加した状態を
示す図である。
【図61】ナビゲーション情報テーブル生成部で生成さ
れたナビゲーション情報表の一例を示す図である。
【図62】ナビゲーション情報テーブル生成部で生成さ
れたナビゲーション情報表の一例を示す図である。
【図63】ストリーム対応情報テーブル生成部で生成さ
れたストリーム対応表の例を示す図である。
【図64】多重化部で多重化されたトランスポートスト
リームの一模式図である。
【図65】多重化部で多重化されたトランスポートスト
リームの他の模式図である。
【図66】システム情報テーブル生成部で生成されたN
IT、SDT、EITの例を示す図である。
【図67】システム情報テーブル生成部で生成されたP
ATの一例を示す図である。
【図68】システム情報テーブル生成部で生成されたP
MTの一例を示す図である。
【図69】システム情報テーブル生成部で生成されたP
MT中のEntry_Descriptor,NE_Component_Descriptor,V
E_Infomation Component_Descriptor,stream_identifie
r_descriptorの詳細を示す図である。
【図70】送信部で多重化されたトランスポートストリ
ームの模式図である。
【図71】データ送信装置の動作を説明するフローチャ
ートである。
【図72】データ送信装置の動作を説明するフローチャ
ートである。
【図73】データ送信装置の動作を説明するフローチャ
ートである。
【図74】TSデコーダ部のフィルタ条件記憶部に記憶
されるフィルタ条件の例を示す図である。
【図75】表示部に表示される表示画像の例を示す図で
ある。
【図76】データ受信装置の全体の動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図77】受信制御部の詳細を説明するフローチャート
である。
【図78】受信制御部の詳細を説明するフローチャート
である。
【図79】受信制御部の詳細を説明するフローチャート
である。
【図80】受信制御部の詳細を説明するフローチャート
である。
【図81】本発明の第3実施形態におけるデジタル放送
装置の構成を示すブロック図である。
【図82】構造情報記憶部に記憶されるストリームベー
スコンテンツ用の構造情報表、ページベースコンテンツ
用の構造情報表を示す。
【図83】ストリームベースコンテンツへのリンクを含
むページベースコンテンツのナビゲーション情報の一例
を示す。
【図84】動画データの模式図を示す。
【図85】ナビゲーション情報と、図2におけるシーン
との対応関係を示す。
【図86】ナビゲーション情報と、図3におけるシーン
との対応関係を示す。
【図87】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図88】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図89】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図90】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図91】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図92】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図93】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図94】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図95】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図96】ナビゲーション情報表NVTの具体例を示
す。
【図97】送信部により多重されたトランスポートスト
リームの説明図を示す。
【図98】本発明の第3実施形態におけるデータ受信装
置の構成を示すブロック図である。
【図99】フィルタ条件記憶部の記憶内容を表したフィ
ルタ条件表を示す。
【図100】受信制御部の制御内容を示すフローチャー
トである。
【図101】受信制御部の制御内容を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】 5101 デジタル放送装置 5102 送信データ記憶部 5103 データ多重化部 5103 多重化部 5104 多重情報記憶部 5105 システム情報テーブル生成部 5106 送信部 5107 プレゼンテーション情報記憶部 5108 ナビゲーション情報記憶部 5109 構造情報記憶部 5110 多重制御部 5111 ナビゲーション情報テーブル生成部 5112 多重化部 5121 受信装置 5122 受信部 5123 TSデコーダ部 5124 AVデコーダ部 5125 受信データ記憶部 5126 受信制御部 5127 信号受信部 5128 再生部 5129 表示部 5130 音声出力部 5131 フィルタ条件記憶部 5132 ナビゲーション情報テーブル記憶部 5133 システム情報テーブル記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡村 和男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 井上 信治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 大蘆 雅弘 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 垣内 隆志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 宮部 義幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 南方 郁夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 小塚 雅之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 三村 義祐 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 ▲たか▼尾 直弥 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 森 俊也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−107446(JP,A) 特開 平9−162821(JP,A) 特開 平7−302243(JP,A) 妹尾宏,加井謙二郎,磯部忠「マルチ メディア情報放送サービスの基本機 能」,画像情報工学と放送技術,19 磯部忠「放送におけるマルチメディア サービス」,1994年電子情報通信学会秋 季大会講演論文集,1994 加井謙二郎,妹尾宏,磯部忠,「マル チメディア情報放送サービスにおけるナ ビゲーション」,情報処理学会研究報 告,日本,1995年 9月14日,Vol. 95,No.90,p.9−16 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/025 - 7/088 G06F 13/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互にリンク付けされた複数のコンテン
    ツからなる対話的番組を放送する放送装置であって、 識別子を有し、対話的番組を構成するコンテンツの要素
    である複数の動画データを記憶する第1記憶手段と、 識別子を有し、対話的番組を構成するコンテンツの他の
    要素であり、リンク先コンテンツの制御情報の識別子を
    示すリンク情報を含む複数の制御情報を記憶する第2記
    憶手段と、 コンテンツ毎に、第1記憶手段に記憶された動画データ
    と第2記憶手段に記憶された制御情報との対応関係を示
    す構造表を記憶する構造表記憶手段と、 第1記憶手段に記憶された複数の動画データ、第2記憶
    手段に記憶された複数の制御情報をそれぞれディジタル
    データストリームとして読み出して、それらを多重化し
    た多重化ストリームを生成する多重化手段と、 前記構造表を参照して、動画データにそれと対応する制
    御情報を繰り返し多重するように多重化手段を制御する
    多重制御手段と、 多重化手段に生成された多重化ストリームをディジタル
    放送に載せて送出する送出手段とを備え、 前記制御情報は、同一コンテンツに含まれる動画データ
    の内容を反映して設けられ 前記多重制御手段は、さらに、 同一コンテンツに含まれる複数の制御情報に、各制御情
    報の有効時間帯に応じたバージョン番号を付与するバー
    ジョン付与手段を備え、 前記多重化手段は、バージョン番号が付与された制御情
    報を多重開始点に従って多重する ことを特徴とする放送
    装置。
  2. 【請求項2】相互にリンク付けされた複数のコンテンツ
    からなる対話的番組を含む放送波を受信する受信装置で
    あって、 前記放送波は、動画データに、リンク先のコンテンツを
    示す制御情報が繰り返し多重化された多重ストリームを
    含み、 前記受信装置は、 前記放送波から同一コンテンツ内の動画データと制御情
    報とを抽出する抽出手段と、 抽出された制御情報を保持する保持手段と、 抽出された動画データを再生して映像信号を出力する再
    生手段と、 コンテンツの切り替えを指示するユーザ操作を受け付け
    る操作手段と、 ユーザ操作に従って、保持手段に保持された制御情報に
    示される他のコンテンツを抽出するよう抽出手段を制御
    する制御手段とを備え、 前記制御情報は、同一コンテンツに含まれる動画データ
    の内容を反映して設けられ 前記1つのコンテンツは、複数の制御情報に対応し、 各制御情報は、各制御情報の有効時間帯に応じたバージ
    ョン番号を有し、 前記制御手段は、抽出手段により1つの制御情報が抽出
    されたとき、次のバージョン番号を有する制御情報を抽
    出するよう抽出手段を制御する ことを特徴とする受信装
    置。
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