JP3646113B2 - 放送装置、受信装置、放送方法及び受信方法並びにそれらのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

放送装置、受信装置、放送方法及び受信方法並びにそれらのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル放送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、衛星デジタル放送が開始され、多チャネルを用いて多数の番組が提供されている。衛星デジタル放送における多チャンネル化は、1つの帯域に複数チャネルを多重化することにより実現されている。この多重化は、MPEG2(Moving Picture Experts Group 2)規格におけるトランスポートストリームという技術が用いられている。具体的には、ISO/IEC標準13818-1(MPEG2システム)規格書に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この衛星デジタル放送は、送信局から映像情報等が一方的に送信されるだけであり、受信側端末との対話性のないものである。受信側端末のユーザが送信される映像情報の内容に応じて、自らその映像情報を対話的に選択できれば、多彩な番組を楽しめることになる。
【0004】
本発明の目的は、一方向で放送される映像情報等を用いて、あたかも対話的に双方向で映像情報を通信しているかのように振る舞う放送装置及び受信装置を提供することにある。
【0005】
上記課題を解決するため、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを送出する放送装置であって、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、前記制御情報は、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と当該制御情報が有効な時間帯に応じたバージョン番号と共に、前記多重化ストリームに多重化されていることとしている。
【0006】
また、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置であって、前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、前記多重化ストリームを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出した一の制御情報を保持する保持手段と、コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信手段とを備え、前記受信手段は、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、前記抽出手段は、前記信号受信手段で受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持手段に保持された制御情報に示される他のコンテンツを、前記受信手段で受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出手段が多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信手段が当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することとしている。
【0007】
【発明の実施の形態】
0.本発明の概要説明
本発明に係るデジタル放送システムにおける放送装置及び受信装置の各構成の説明に先立ち、その放送により実現される対話的番組についての概要を解説する。
【0008】
デジタル放送システムにおける放送装置は、相互にリンク付けされた複数のコンテンツからなる対話的番組を放送する。一方、受信装置は対話的番組を受信してユーザと対話的にコンテンツを切り換えながら再生する。
ここでコンテンツとは、対話的番組の構成要素となる情報であり、受信装置におけるユーザの対話操作により切り換え可能な再生の単位をいう。このコンテンツには、ストリームベースコンテンツ、ページベースコンテンツと称する2つのタイプがある。ストリームベースコンテンツは動画を主体とするコンテンツであり、ページベースコンテンツは静止画を主体とするコンテンツである。
【0009】
図1は、受信装置により切り替えられながら再生される複数のコンテンツの例を示す。また図1の左側、右側をそれぞれ拡大した図を、図2、図3に示す。図2と図3とはA−A´線の左右で連続している。
これらの図において、100S〜105S、105S´、105S″はそれぞれストリームベースコンテンツを、100P〜106Pはそれぞれページベースコンテンツを示す。
【0010】
コンテンツ100Sは、中国、日本、エジプト等の世界各国を順次紹介する世界の旅行案内を表す動画及び音声と、紹介中の国に応じた複数のボタン画像(以下単にボタンと呼ぶ)からなるメニューとを表している。各ボタンは、リンク先の他のコンテンツに対応しておりユーザ操作の対象となる。同図では、各国を案内する動画中のいくつかのシーン(又はフレーム)を時間順に模式的に記載している。例えば、シーン100S1は、中国の旅行案内を、シーン100S2は日本の旅行案内を表している。シーン100S1からシーン100S2への切り替わりと同時に、シーン中のメニューも、中国用のメニューから日本用のメニューに切り替わっている。また、メニュー中の各ボタンのリンク先のコンテンツも中国の旅行案内(図外)用コンテンツから日本の旅行案内用コンテンツに切り替わっている。
【0011】
コンテンツ101S、102S、103Sは、コンテンツ100Sと同じ動画及び音声と、紹介中の国に応じて異なるそれぞれのメニューと、紹介中の国の捕捉説明などの文字画像を表している。
コンテンツ104Sは、大阪、奈良などの日本国内各地を順次紹介する日本旅行案内を表す動画及び音声と、紹介中の地域に応じたボタンからなるメニューとを表している。
【0012】
コンテンツ105S、105S´、105S″は、コンテンツ104Sと同じ動画及び音声と、紹介中の地域に応じて異なるそれぞれのメニューとを表している。
コンテンツ100Pは、世界の天気予報を表す静止画像と、日本、中国、香港などのリンク先コンテンツを国別に示したボタンとを表している。
【0013】
コンテンツ101P〜106Pは、同様に、リンク先のコンテンツの国や地域の天気予報を表す静止画像と、リンク先に対応するボタンからなるメニューとを表している。
以上のコンテンツを含む対話的番組は、受信装置においてユーザ所望のコンテンツが対話的に切り換えられつつ再生される。同図の各矢線は、受信装置におけるコンテンツの切り替え例を示している。
【0014】
例えば、シーン100S1の再生中に「天気」ボタンがユーザ操作によって選択及び確定された場合、図2中の矢線に示されているように、受信装置はリンク先のコンテンツ100Pの再生に切り換える。これにより、ユーザは世界の天気を知らせる静止画のメインメニューを見ることができる。この状態で、コンテンツ100Pの再生中に「戻る」ボタンがユーザにより選択及び確定された場合、矢線に示されているように、受信装置はその時点で放送中のシーン100S2の再生に切り換える。
【0015】
このようにしてストリームベースコンテンツとページベースコンテンツの間の切り替えが行われる。
また例えば、シーン101S1(日本への交通や宿泊をメニュー項目とするサブメニュー付き)の再生中に、「交通」ボタンがユーザ操作によって選択及び確定された場合、矢線に示されているように、受信装置はリンク先のシーン102S1の再生に切り換える。これにより、ユーザは日本への交通に関する捕捉説明を表した文字情報を得ることができる。この状態で、シーン101S1の「戻る」ボタンを選択及び確定した場合、受信装置はシーン101S2の再生に切り換える。
【0016】
このようにしてストリームベースコンテンツ間での切り換えが行われる。
さらに例えば、図3中のコンテンツ104P(日本の天気を知らせるメインメニュー)の再生中に、「大阪」ボタンが選択及び確定された場合、同図の矢線のように、受信装置はコンテンツ106Pの再生に切り換える。これによりユーザは大阪の天気予報を得ることができる。この状態で、コンテンツ106Pの「戻る」ボタンが選択及び確定された場合、コンテンツ104Pの再生に切り換える。
【0017】
このようにしてページベースコンテンツ間での切り換えが行われる。
以上が本発明の概要説明である。以下、第1実施形態ではストリームベースコンテンツからなる対話的番組を実現するディジタル放送システムの構成を、第2実施形態ではページベースコンテンツからなる対話的番組を実現する構成を、第3実施形態では、両タイプのコンテンツが混在する対話的番組を実現する構成を説明する。
1.第1実施形態
ストリームベースコンテンツ(本実施形態では単にコンテンツと略す)からなる対話的番組について、そのデジタル放送システムの構成の説明に先立ち、その原理について解説する。
【0018】
図1及び図2に示したコンテンツ100Sは、世界の旅行案内を表す動画及び音声を表す動画データ及び音声データと、紹介中の国に応じた複数のボタンからなるメニューや補足説明を表す複数のナビゲーション情報とから表される。
ここでナビゲーション情報は、任意の区間毎に動画の内容を反映して設けることができる。例えば、シーン100S1を含む中国の旅行案内シーンの区間用のナビゲーション情報(バージョン1とする)や、シーン100S2を含む日本の旅行案内シーンの区間用のナビゲーション情報(バージョン2とする)、エジプトの旅行案内シーンの区間用のナビゲーション情報(バージョンNとする)などである。
【0019】
コンテンツ101S〜コンテンツ103Sは、コンテンツ100Sと同じ世界の旅行案内を示す動画データおよび音声データを共有し、任意の区間毎に動画の内容を反映した複数ナビゲーション情報をそれぞれ有することができる。
受信装置において現在再生中のコンテンツからストリームベースコンテンツへの切り換えを可能にしているのは、放送装置によって動画データ及び音声データに加えて、ナビゲーション情報を次のように放送しているからである。
【0020】
すなわち、ナビゲーション情報は、放送装置によって、動画データの再生時間帯にわたって繰り返し送信される。その際、ナビゲーション情報は動画データの区間毎に用意されているので、その区間内においてナビゲーション情報が繰り返し送信される。
たとえば、上記シーン100S1を含む中国の旅行案内シーンの区間ではその再生時間帯において、バージョン1のナビゲーション情報が繰り返し送信される。また、シーン100S2を含む日本の旅行案内シーンの区間では再生時間帯において、バージョン2のナビゲーション情報が繰り返し送信される。エジプトの旅行案内シーンの区間では、バージョンNのナビゲーション情報が繰り返し送信される。
【0021】
同一のナビゲーション情報を繰り返し送信しているのは、受信装置においてコンテンツ切り換えが発生した時点や、対話的番組の放送途中から受信を開始した時点などで、切り換え先のナビゲーション情報を即時に受信することを可能にするためである。動画データの区間毎にナビゲーション情報が動的に設定されている場合には、コンテンツ切り換え時に最新のナビゲーション情報を受信可能にするためである。
【0022】
このようにして、本来片方向の放送システムにおいて、受信装置でのユーザの操作に対するストリームベースコンテンツ切り換えというインタラクティブ性を実現している。
1−1.デジタル放送システム
図4は、第1の実施形態におけるデジタル放送システムの構成を示すブロック図である。
【0023】
本デジタル放送システムは、デジタル放送装置5101と複数の受信装置とを含む。同図では複数の受信装置を代表して1台の受信装置5121のみを図示している。本デジタル放送システムでは、相互にリンク付けされた上記ストリームベースコンテンツ(本実施形態ではコンテンツと略す)からなる対話的番組がデジタル放送装置5101から放送され、受信装置5121においてコンテンツを対話的に切り換えながら再生する構成となっている。
【0024】
本実施形態では、説明をわかり易くするため、図5に示す4つのコンテンツ0〜3からなる対話的番組の例を用いて、デジタル放送装置5101及び受信装置5121の構成を説明することとする。
コンテンツ0は、シーン01a〜01hからなり、関西地方の天気予報を知らせる動画と音声(図示せず)により表現される。
【0025】
シーン01aは、オープニングシーンである。
シーン01bは、動画の上にボタン(ボタン画像)02b、03bが重畳表示される。ボタン02b、03bは、コンテンツ1、コンテンツ2にそれぞれリンク付けされていて、受信装置5121におけるユーザのコンテンツ切り換え操作の対象となる。シーン01c〜01hも同様である。
【0026】
また、コンテンツ1は、シーン11a〜11hからなり、コンテンツ0の天気予報と同じ動画、音声(図示せず)に加えて、文字情報13b〜13hが同図のように追加されている。文字情報13b〜13hは、最高気温、最低気温、湿度、降水確率など動画シーンを補足する情報である。
シーン11bは、コンテンツ0にリンク付けされたボタン12bと、文字情報13bとが動画の上に表示される。シーン11c〜11hも同様である。
【0027】
コンテンツ2は、関東地方の天気予報を知らせる動画と音声(図示せず)により表現される。シーン21b中のボタン22bはコンテンツ3へ、ボタン23bはコンテンツ0へそれぞれリンク付けされている。
コンテンツ3は、コンテンツ2と同じ動画と音声(図示せず)により表現され、さらに文字情報が追加されている。シーン31b中のボタン32bはコンテンツ2にリンク付けされている。
【0028】
上記4つのコンテンツからなる対話的番組は、受信装置5121においてユーザ所望のコンテンツが対話的に切り換えながら次のように再生される。
例えば、受信装置5121においてコンテンツ0のシーン01bの再生中にボタン02bを選択・確定するユーザ操作を受けた場合、受信装置5121はリンク先のコンテンツ1に再生を切り換える。この場合、各コンテンツは再生時間が重なるように多重化されているので、コンテンツ1は、先頭から再生されないでコンテンツ0の切り換え時刻と同時刻のシーンから再生される。コンテンツ1はコンテンツ0と同じ動画および音声を含むので、コンテンツ0を見ていたユーザは、この切り換えによって、動画と音声とは変化しないで文字情報による天気予報の補足説明を得ることになる。
1−2.デジタル放送装置5101
図4において、デジタル放送装置5101は、送信データ記憶部5102と、多重情報記憶部5104と、データ多重化部5103と、システム情報テーブル生成部5105と、送信部5106とを備え、上記のような対話的番組をデジタル放送波に載せて放送する。
【0029】
送信データ記憶部5102は、磁気ディスク等の記憶媒体を有し、対話的番組を構成する全コンテンツのデータを記憶する。1つのコンテンツデータは、動画データや音声データなどを表すプレゼンテーション情報と、他のコンテンツへのハイパーリンク、ボタン、文字情報などを表すナビゲーション情報とで表される。例えば、図5の各コンテンツの動画および音声は、それぞれプレゼンテーション情報に含まれる。また、動画の上に表示されているボタンと文字情報と、さらにボタンに付与されたハイパーリンクとはナビゲーション情報に含まれる。
【0030】
データ多重化部5103は、送信データ記憶部5102に記憶されたコンテンツデータを多重化した多重化ストリームを生成する。具体的には、データ多重化部5103は、各コンテンツのプレゼンテーション情報を再生時間が重なるように多重化するとともに、ナビゲーション情報を同一コンテンツ内のプレゼンテーション情報の再生時間の間繰り返し多重化する。ナビゲーション情報を繰り返し多重しているのは、受信装置においてコンテンツがいつ切り換えられても、切り換え先のコンテンツのナビゲーション情報を確実に受信できるようにするためである。
【0031】
上記多重化ストリームは、DVB−SI規格、MPEG2システム規格の規定に従うトランスポートストリームの一部として生成される。ここでトランスポートストリームは、デジタル衛星放送では1搬送波の帯域内に多重された複数のデジタルデータストリームの集まりであり、放送チャネルに5〜6チャネル分に相当する帯域を有する。
【0032】
多重情報記憶部5104は、データ多重化部5103による多重化ストリームの生成に必要な種々のパラメータを記憶する。
システム情報テーブル生成部5105は、多重情報記憶部5104を参照し、多重ストリームを受信装置5121が選択するために必要な(複数のテーブルからなる)システム情報テーブルを生成する。
【0033】
送信部5106は、データ多重化部5103により生成される多重化ストリームと、システム情報テーブル生成部5105により生成されたシステム情報テーブルとをトランスポートストリームに多重化して送信する。ここでシステム情報テーブルとは、本発明の対話的番組を表す多重化ストリームをトランスポートストリームから識別するための情報が記録されている各種テーブル類をいう。
1−2−1.送信データ記憶部5102
図4において送信データ記憶部5102は、プレゼンテーション情報記憶部5107と、ナビゲーション情報記憶部5108と、構造情報記憶部5109とを有し、1つの対話的番組(アプリケーション)を構成する複数のコンテンツのデータをプレゼンテーション情報とナビゲーション情報とに分けて記憶し、さらにプレゼンテーション情報とナビゲーション情報との対応関係を示す構造情報表を記憶する。
1−2−1−1.プレゼンテーション情報記憶部5107
プレゼンテーション情報記憶部5107は、各コンテンツに含まれる動画データや、音声データ等で表わされるプレゼンテーション情報を記憶する。
【0034】
図6(a)、(b)に、図5に示したコンテンツのプレゼンテーション情報として用いられる動画データを経時的なシーン(又はフレーム)毎に示す。
図6(a)に示す動画データ5201は、ファイル名「Video0.m2v」を有し、関西の天気予報案内を記録した動画を表している。この動画は、図5に示したコンテンツ0とコンテンツ1とに共用されるプレゼンテーション情報である。
【0035】
図6(b)に示す動画データ5202は、ファイル名「Video1.m2v」を有し、関東の天気予報案内を記録した動画を表している。この動画は、図5に示したコンテンツ2とコンテンツ3とに共通するプレゼンテーション情報である。
これらの動画データ5201、5202は、それぞれISO/IEC 13818-2(MPEG2 ビデオ)規格等に基づいて圧縮された形式でプレゼンテーション情報記憶部5107に記憶されている。なお、画像データの形式は、他の形式でもよい。
【0036】
また、図6(c)、(d)は、プレゼンテーション情報として用いられる音声データの一例を示す。
図6(c)に示す音声データ5203は、ファイル名「Audio0.m2a」を有し、図6(a)に示した動画データ5201と同期再生される音声データである。この音声は、図5に示したコンテンツ0とコンテンツ1とに共用されるプレゼンテーション情報である。
【0037】
図6(d)に示す音声データ5204は、ファイル名「Audio1.m2a」を有し、図6(b)に示した動画データ5202と同期再生される音声データである。この音声は、図5に示したコンテンツ2とコンテンツ3とに共通するプレゼンテーション情報である。
これらの音声データは、それぞれISO/IEC 13818-3(MPEG2 オーディオ)規格等に基づいて圧縮された形式で記憶されている。なお、音声データの形式は、他の形式でもよい。
1−2−1−2.ナビゲーション情報5108
ナビゲーション情報記憶部5108は、各コンテンツを構成するナビゲーション情報を記憶する。ナビゲーション情報には、別のコンテンツへのハイパーリンク情報と、そのナビゲーション情報が有効な時間を示す有効時間情報とが含まれる。ハイパーリンク情報は、受信装置におけるユーザの対話操作を実現するためのオブジェクトとして記述されている。また有効時間情報は、動画データ等のプレゼンテーション情報の内容に応じて順次ナビゲーション情報の内容を更新してバージョンアップすることを可能にするために付加される。
【0038】
図7に、図5に示したシーン01b(より正確にはシーン01b〜01d)に対応するナビゲーション情報の一例を示す。このナビゲーション情報5301は、ファイル名「Navi0-0.nif」を有し、オブジェクト定義表(Object Definition Table)5302、ハンドラ定義表(Handler Definition Table)5303、ハイパーリンク表(Hyperlink Table)5304、ビットマップ表(Bitmap Table)5305、有効時間表(Time Information Table)5306とを含んでいる。
【0039】
オブジェクト定義表5302は、プレゼンテーション情報に含まれる動画データに重ねて表示されるオブジェクトのタイプや属性等を示す情報の一覧である。具体的には、次の各欄を含む。
「オブジェクト・インデックス(Object Index)」欄は、オブジェクト毎にオブジェクトを区別する値(オブジェクト番号)を示す。
【0040】
「タイプ(Type)」欄は、オブジェクトのタイプを示す。オブジェクトのタイプには、ハイパーリンクが付与されたボタン表示用のボタンオブジェクト(Button)、静止画像や文字情報の表示用のピクチャーオブジェクト(Picture)などがある。この例では、図5に示したボタン02b、03bはそれぞれオブジェクトインデックス値0、1のボタンオブジェクトとして記述されている。また、図5に示した文字情報13bなどはピクチャーオブジェクトとして記述されている。
【0041】
「X」欄と「Y」欄とは、ボタン又はピクチャー等の各オブジェクトの表示画面上での表示基準位置を示すX,Y座標値である。これにより図5に示したボタン02b、03bの表示位置が定められる。
「ハンドラ(Handler)」欄は、ハンドラ定義表5303中のハンドラのうち、オブジェクトに対応するハンドラがどれであるかを指定するためのハンドラ・インデックス値(Handler Index)を示す。ここでハンドラとは、スクリプトつまり受信装置5121によって実行可能なプログラミング言語で記述されたプログラム又は命令語である。特に、ボタンオブジェクトに対するハンドラは、受信装置5121におけるユーザ操作により当該ボタンが確定(activate)されたときに実行されるコンテンツの切り換え命令を含んでいる。
【0042】
「ノーマルビットマップ(Normal Bitmap)」欄は、標準状態(又は非選択状態)時において上記のX,Y座標が示す表示基準位置に、ビットマップ表5305中のビットマップ画像のうち、どのビットマップ画像(ボタン画像や静止画情報を表すピクチャ)を表示すべきかを指定するためのビットマップ・インデックス値を示す。非選択状態とは、受信装置においてボタンが選択されていない状態をいう。
【0043】
「フォーカスビットマップ(Focused Bitmap)」欄は、選択状態時において上記のX,Y座標が示す表示基準位置に、どのビットマップ画像(ボタン画像や静止画情報を表すピクチャ)を表示すべきかを指定するためのビットマップ・インデックス値を示す。選択状態とは、受信装置においてボタンが選択されている状態をいう。
【0044】
ハンドラ定義表5303は、オブジェクト定義表5302のオブジェクトに指定されるハンドラ(スクリプト)を記録している。具体的には、次の各欄を含む。「ハンドラ・インデックス(Handler Index)」欄は、ハンドラを区別する値(ハンドラ番号)を示す。「スクリプト(Script)」欄は、ハンドラ・インデックスに対応するハンドラ(スクリプト)を示す。特に、ボタンオブジェクトに対するハンドラは、同図のように”goto_contents(HyperlinkIndex 0)"のようにコンテンツの切り換え命令を含んでいる。
【0045】
ハイパーリンク表5304は、ハンドラ定義表5303中のコンテンツの切り換え命令に対する引数を示す。具体的には次の各欄を含む。「ハイパーリンク・インデックス(Hyperlink Index)」欄は、ハイパーリンクを区別する値(ハイパーリンク番号)を示す。「コンテンツ番号」欄は、ハイパーリンク情報そのものであって、コンテンツの切り換え命令の引数としてリンク先のコンテンツの番号を示している。例えば上記”goto_contents(HyperlinkIndex 0)"というコンテンツの切り換え命令は、結局”goto_contents(contents 1)"と同じであり、受信装置5121において当該ボタンオブジェクとが確定状態になったときに実行されることになる。
【0046】
ビットマップ表5305は、オブジェクト定義表5302の「ノーマルビットマップ」および「フォーカスビットマップ」欄に指定されるビットマップデータを記録している。具体的には以下の欄を含む。「ビットマップ・インデックス(Bitmap Index)」欄は、ビットマップデータを区別する値(ビットマップ番号)を示す。「ビットマップデータ(Bitmap data)」欄は、プレゼンテーション情報に重ねて表示されるボタンや文字情報を表すビットマップデータが記録される。図5に示したシーン01bにおけるボタン02bは、標準状態ではビットマップ・インデックス0番の「大阪の詳細」、選択状態ではビットマップ・インデックス1番の「大阪の詳細」(目立つように色や濃さが変わっている)が表示される。ボタン03bは、標準状態ではビットマップ・インデックス2番の「関東を見る」、選択状態ではビットマップ・インデックス3番の「関東を見る」が表示される。
【0047】
有効時間表5306は、このナビゲーション情報が有効になる有効開始時刻「start_time」と、無効になる有効終了時刻「end_time」とを記録している。これらの時刻は、対話的放送番組の放送開始時刻を「0」とした相対時刻(秒単位)で指定される。
図8は、図5に示したシーン11bに対応するナビゲーション情報の一例を示す。このナビゲーション情報5401は、ファイル名「Navi1-0.nif」を有し、オブジェクト定義表5402、ハンドラ定義表5403、ビットマップ表5404、有効時間表5405を含んでいる。
【0048】
オブジェクト定義表5402のオブジェクト・インデックス値が「0」の行は、オブジェクトのタイプが「ボタン」であり、表示画面上のオブジェクトの表示の左上端位置の座標値がX=20,Y=400であり、このオブジェクトが確定された際にはハンドラ・インデックス値「0」のハンドラを起動し、非選択状態ではビットマップ・インデックス値「0」のビットマップを表示し、選択状態ではビットマップ・インデックス値「1」のビットマップを用いることを示している。
【0049】
また、オブジェクト定義表5402のオブジェクト・インデックス値が「1」の行は、オブジェクトのタイプが「ピクチャ」であり、表示画面上のオブジェクトの左上端位置の座標値がX=300、Y=20であり、ビットマップ・インデックス値が「2」のビットマップを用いることを示している。
また、ハンドラ定義表5403は、ハンドラ・インデックス値が「0」のハンドラが起動された時に実行されるスクリプト”goto_entry”が記録されている。このスクリプトは、対話的番組のコンテンツのうち、受信装置おいて一番最初に再生すべきコンテンツつまり再生開始時のデフォルトのコンテンツに切り替えることを指示する命令である。
【0050】
また、ビットマップ表5404は、ビットマップ・インデックス値「0」、「1」、「2」のビットマップデータを記録している。このうち、ビットマップ・インデックス値「2」のビットマップは、図5に示した文字情報13bを表す。また、有効時間表5405は、ナビゲーション情報5401の有効開始時刻が放送開始時刻から5秒たった時の時刻であり、有効終了時刻が、放送開始から65秒たった時の時刻であることを定義している。即ち、このナビゲーション情報5401は、放送開始から65秒を経過した後は、用いられないことを示している。
【0051】
図9のナビゲーション情報5501、図10のナビゲーション情報5601、図11のナビゲーション情報5701も同様にナビゲーション情報記憶部5108に記憶されているナビゲーション情報の例を示し、それぞれ図5に示したコンテンツ0のシーン01e、コンテンツ1のシーン11e、コンテンツ2のシーン21bに対応している。
1−2−1−3.構造情報記憶部5109
構造情報記憶部5109は、各コンテンツを構成するプレゼンテーション情報とナビゲーション情報との組の一覧である構造情報表と、エントリ情報とを記憶する。エントリ情報は、受信装置5121において対話的番組の再生を開始した際に一番最初に再生されるエントリコンテンツの番号を示すエントリ情報とを記憶している。
【0052】
図12は、構造情報記憶部5109に記憶される構造情報表の一例を示す図である。構造情報表5801は、各コンテンツに含まれる画像データ、音声データと、ナビゲーション情報との組を、コンテンツ番号ごとに表している。コンテンツ番号は、送信データ記憶部5102に記憶されている複数のコンテンツ中で、1つのコンテンツを一意に識別する番号である。ただし、コンテンツ番号は、原則として1つのコンテンツに対応するが、例外的に複数のコンテンツに対応する場合もある。
【0053】
同図の構造情報表5801中コンテンツ番号0の行は、図5に示したコンテンツ0が、プレゼンテーション情報記憶部5107に記憶されているファイル名「Video0.m2v」で識別される画像データと、ファイル名「Audio0.m2a」で識別される音声データと、ナビゲーション情報記憶部5108に記憶されているファイル名「Navi0-0.nif」、「Navi0-1.nif」、「Navi0-2.nif」、「Navi0-3.nif」、「Navi0-4.nif」で識別されるナビゲーション情報との組により構成されていることを示している。「ナビゲーション情報」欄に記載された各ナビゲーション情報は、有効開始時間の早いものから順に記載されている。他の行も同様である。
【0054】
図13は、構造情報記憶部5109に記憶されているエントリ情報の一例を示す図である。エントリ情報5901は、送信データ記憶部5102に記憶されているアプリケーションのエントリコンテンツのコンテンツ番号が「0」であることを表している。
1−2−2.多重情報記憶部5104
多重情報記憶部5104は、対話的番組を放送用のMPEG2トランスポートストリーム中に多重化するための識別子や帯域等の資源の割当情報を多重情報表として記憶している。
【0055】
図14は、多重情報記憶部5104に記憶されている多重情報表の一例を示す。 同図の多重情報表6001は、対話的番組およびその構成要素に対する各種の識別子と、伝送容量の割り当てとを示す表である。
同図において「original_network_id、transport_stream_id、service_id、event_id」の各欄6002〜6005は、対話的番組を放送用MPEG2トランスポートストリーム中に多重する際に、対話的番組に割り当てられる種々の識別子の値を表している。一般的な衛星デジタル放送システムでは、1つの衛星(ネットワーク)から、複数のMPEG2トランスポトストリームがそれぞれ異なる搬送波を用いて送信される。各放送番組は、いずれかのMPEG2トランスポートストリーム中に、ETS 300 468(DVB−SI)規格に基づいて、original_network_id、transport_stream_id、service_id、event_idを付与されて多重される。
【0056】
ここで、original_network_idは1つのネットワークを一意に識別する識別子である。
transport_stream_idは1つのネットワーク中で1つのトランスポートストリームを一意に識別する識別子である。
service_idは1つのトランスポートストリーム中で1つのサービスを一意に識別する識別子である。
【0057】
event_idは1つのサービス中で1つのイベントを一意に識別する識別子である。
ここでいうイベントは、従来のアナログ放送における1つの番組に相当するものである。上記対話的番組は1つのイベントとして多重される。デジタル放送におけるイベントはいくつかのコンポーネントのまとまりをいう。
【0058】
コンポーネントとは、ISO/IEC 13818-1(MPEG2システム)規格における、1つのPID(パケット識別子)で識別されるストリーム(プログラムエレメント)であり、動画、音声などの番組の構成要素の1つを表す。例えば図12に示した個々の画像データ、個々の音声データ、同一コンテンツ内のナビゲーション情報の集まりは、それぞれコンポーネントである。
【0059】
サービスは、イベントの時間的なシーケンスをひとまとめにしたものであり、従来のアナログ放送における1つのチャンネルに相当する。上記対話的番組は、1つのサービスの時間的な一部分になる。
トランスポートストリームは、複数のサービスの集まりである。トランスポートストリームおよびサービスの帯域(伝送容量)は、種々の割り当てが考えられるが、例えばトランスポートストリームにつき約30Mbps、1サービスにつき約5Mbpsなどである。この場合、1つのトランスポートストリームは、5、6チャネル分に相当する。また、上記イベントとしての対話的番組の伝送容量は、動画データを含むのでコンテンツ数により異なる。
【0060】
DVB−SI規格に基づいたデジタル放送システムを通じて放送される番組(イベント)は、上記のoriginal_network_id、transport_stream_id、service_id、event_idの組を指定することによって、全てのデジタル放送システム中で一意に特定することができる。original_network_id、transport_stream_id、service_id、event_idの詳細についてはDVB−SI規格書に述べられている。
【0061】
「PMT_PID」欄6006、「PCR_PID」欄6007は、それぞれPMT(Program Map Table)、PCR(Program Clock Reference)に割り当てられるPIDの値を表している。ここでPMTとは、トランスポートストリームに多重化されるシステム情報テーブルの1つであって、イベントに含まれる動画データや音声データなど(コンポーネント)を表す個々のストリームと、それが伝送されるパケットの識別子(Packet IDentifier:PID)との対応関係を示す表である。またPCRとは、システム情報テーブルの1つであって、デジタル放送装置5101においては各コンテンツデータを多重化ストリームに多重する際の基準をなる時刻情報であり、受信装置5121においてはイベントを再生する際の基準となる時刻情報である。
【0062】
「NE_component(0)_Bitrate」欄6008、「NE_component(0)_pid」欄6009は、それぞれコンテンツ0に含まれるナビゲーション情報表を伝送するコンポーネントに割り当てられる伝送レートと、PIDの値とを表す。「NE_component(1)_Bitrate」欄以下も同様である。なお、NEはNavigation Elementの略である。
【0063】
「VE_component(0)_Bitrate」欄6010、「VE_component(0)_pid」欄6011は、それぞれ後述するコンポーネントタグの値「0x00」に対応する画像データを伝送するコンポーネントに割り当てられる伝送レートと、PIDの値とを表す。「VE_component(1)_Bitrate」以下も同様である。なお、VEはVideo Elementの略である。
【0064】
「AE_component(0)_Bitrate」欄6012と、 「AE_component(0)_pid」欄6013は、それぞれ後述するコンポーネントタグの値「0x00」に対応する画像データを伝送するコンポーネントに割り当てられる伝送レートと、PIDの値とを表す。「AE_component(1)_Bitrate」以下も同様である。なお、AEはAudio Elementの略である。
【0065】
なお、本実施の形態では、ナビゲーション情報を識別するために、コンテンツの数だけナビゲーション情報を伝送するPIDの数を確保しているが、ナビゲーション情報を伝送するPIDの数は、コンテンツの数より少なくても、例えば1つであってもよい。この場合、ナビゲーション情報を識別する情報として、PIDと他のパラメータ(例えばMPEG2規格によるtable_id_extensionなど)との組み合わせを用いるようにすればよい。プレゼンテーション情報に含まれる画像データや音声データについても同様にPIDと他のパラメータ(例えばMPEG2規格によるstream_idなど)との組み合わせにより識別するようにしてもよい。こうすれば、トランスポートストリーム中で使用可能なPIDの数が制限されていても、その制限を越えた多数のコンテンツを送信することが可能になる。
1−2−3.データ多重化部5103
図4においてデータ多重化部5103は、まず、(a)送信データ記憶部5102に記憶されているコンテンツ毎に各種の識別子を割り当て(コンテンツ識別子割当表の作成)、(b)各ナビゲーション情報にバージョン番号を付与し(バージョン番号割当表の作成)、また、(c)ナビゲーション情報テーブル生成部5111にナビゲーション情報表の生成を指示し、(d)システム情報テーブル生成部5105にシステム情報テーブルの生成を指示し、(e)これらの表に従って各プレゼンテーション情報をその再生時間が重なるように多重するとともに、各プレゼンテーション情報の再生時間帯においてそれに対応するナビゲーション情報を複数回繰り返し多重する。そのためデータ多重化部5103は、多重制御部5110、ナビゲーション情報テーブル生成部5111、多重化部5112を備えている。
【0066】
上記(c)はナビゲーション情報テーブル生成部5111により、上記(a)(b)(e)は多重制御部5110により実行される。また上記(d)はシステム情報テーブル生成部5105により実行される。
1−2−3−1.多重制御部5110
多重制御部5110は、CPUと、プログラムを格納したROMと、作業用のRAM等とから構成され、コンテンツ識別子割当表とバージョン番号割当表とを作成し(上記(a)(b))、これらの表に従って各プレゼンテーション情報および各ナビゲーション情報の多重指示を作成して多重化部5112に通知する(上記(e))。ここで多重指示は、プレゼンテーション情報中の動画データや音声データ、個々のナビゲーション情報について、その多重化に要する各種識別子と、トランスポートストリーム中の多重開始位置と、伝送速度などを含む。
【0067】
(e)についてより詳しくいうと、多重制御部5110は、プレゼンテーション情報中の動画データや音声データについては、その再生時間が重なるように多重指示を作成する。例えば、それらの多重開始位置を同時刻として多重指示を作成する。また、ナビゲーション情報については、それが含まれるコンテンツ内のプレゼンテーション情報の再生時間帯に亘って複数回繰り返し多重するよう多重指示を作成する。すなわちナビゲーション情報に対して複数の多重開始位置を設定し、それぞれの多重指示を作成する。
1−2−3−2.多重制御部5110:(a)コンテンツ識別子割当表の作成
多重制御部5110は、送信部5106に起動されると、構造情報記憶部5109と多重情報記憶部5104とに記憶されている構造情報表と多重情報表とを読み出し、コンテンツ識別子割当表を作成する。
【0068】
図15は、図12に示した構造情報表5801と、図14に示した多重情報表6001とをもとに生成されたコンテンツ識別子割当表の一例を示すものである。
コンテンツ識別子割当表6101において、各コンテンツ番号6102に対応して、「orig_nw_id」欄6103、「ts_id」欄6104、「VE_svc_id」欄6105、「VE_event_id」欄6106には、多重情報表6001の「original_network_id」欄6002、「transport_stream_id」欄6003、「service_id」6004、「event_id」欄6005のそれぞれの値が書き込まれる。同様に、「AE_svc_id」欄6108、「AE_event_id」欄6109にも、「service_id」欄6003、「event_id」欄6005のそれぞれの値が書き込まれる。「NE_svc_id」欄6111、「NE_event_id」欄6112も同様である。
【0069】
また「VE_comp_tag」欄6107には、画像データごとに16進数2桁のコンポーネントタグが「0x00」から順に与えられ書き込まれる。ここでは、画像データ「Video0.m2v」に対して「0x00」が、「Video1.m2v」に対して「0x01」が与えられ、書き込まれている。
このコンポーネントタグは、PIDに1対1に対応させて自由に割り当てた値で、PIDを間接的に参照するために使用される。本実施の形態では、値が「N」のコンポーネントタグは、それぞれ多重情報記憶部5104の「VE_component(N)_pid」で与えられるPIDに対応付けられる。コンポーネントタグとPIDの対応関係は後述するPMT中に記述される。これによって、受信装置5121において、PMTのdescriptorに記述されているコンポーネントタグを参照してそのPIDを判別し、画像データ等を取得することができる。仮に、送信部5106により対話的番組を他の番組とともに多重する際にシステム情報テーブル中のPIDが別の値に書き替えられた場合でも、画像データを確実に取得できるいう効果がある。
【0070】
なお、コンポーネントタグを用いなければ、「VE_comp_tag」欄、「AE_comp_tag」欄にPIDの値を直接指定することも考えられる。この場合、送信部5106によりトランスポートストリームに多重化する際に、システム情報テーブルでPIDを別の値に書き替えられた場合には、更にナビゲーション情報表中のこれらの欄のPIDの値も書き替えることにより対応すればよい。
「AE_comp_tag」欄6110も、同様に音声データごとにコンポーネントタグが与えられ書き込まれる。ここでは、音声データ「Audio0.m2a」に対して「0x00」が、「Audio1.m2v」に対して「0x01」が与えられ、書き込まれている。
【0071】
また、コンテンツ識別子割当表6101において、「NE_id」(ナビゲーション情報識別子)欄6113には、16進数4桁の数値が、コンテンツ番号6102の順に1ずつ増やしながら書き込まれている。
なお、図15中の「VE_id」欄及び「AE_id」欄は、ページベースコンテンツを識別するための情報である。第1実施形態では、ストリームベースコンテンツのみからなる対話的番組を前提とするので、「VE_id」欄及び「AE_id」欄は使用されない。詳しくは第2実施形態以降にて説明する。
1−2−3−3.多重制御部5110:(b)バージョン番号割当表の作成
多重制御部5110は、コンテンツ識別子割当表6101の作成が終わると、バージョン番号割当表を作成する。
【0072】
具体的には、多重制御部5110は、構造情報表5801を参照してコンテンツ番号ごとにそのコンテンツに含まれるナビゲーション情報の最初に記載されたものから順に「0」から「1」ずつ大きなバージョン番号を与える。なお、バージョン番号が「31」を超えるときには、また「0」から順に「1」ずつ大きなバージョン番号を与える。
【0073】
図16は、このバージョン番号割当表の一例を示す。例えば、コンテンツ0のナビゲーション情報「Navi0-0.nif」、「Navi0-1.nif」、「Navi0-2.nif」、・・・には、「0x00」、「0x01」、「0x02」というバージョン番号が付与されている。コンテンツ1〜3についても同様である。
多重制御部5110は、バージョン番号割当表6201の作成が終了すると、ナビゲーション情報テーブル生成部5111にナビゲーション情報表の作成を指示する。
1−2−3−4.ナビゲーション情報テーブル生成部5111:(c)
ナビゲーション情報テーブル生成部5111は、多重制御部5110からナビゲーション情報表の生成の指示を受けると、ハイパーリンクテーブル中のリンク先のコンテンツ番号を、リンク先のコンテンツに含まれる各コンポーネントを表す各種識別子に置き換えたナビゲーション情報表を生成する。
【0074】
より具体的には、ナビゲーション情報テーブル生成部5111は、ナビゲーション情報記憶部5108に記憶されているナビゲーション情報を読み出し、そのナビゲーション情報がハイパーリンク表を含むときに、コンテンツ番号で表記されたリンク先の情報を、多重制御部5110で作成されたコンテンツ識別子割当表を参照し、各種識別子の表記に変換してナビゲーション情報表を生成する。
【0075】
さらにナビゲーション情報テーブル生成部5111は、生成したナビゲーション情報を記憶領域(図示せず)に、NVT(コンテンツ番号、バージョン番号)というファイル名でナビゲーション情報表として記憶する。コンテンツ番号と、バージョン番号とは、構造情報記憶部5109の構造情報表と多重制御部5110のバージョン番号割当表とを参照して取得する。ナビゲーション情報テーブル生成部5111は、読み出したナビゲーション情報がハイパーリンク表を含まない時には、ファイル名だけを変更して記憶領域に記憶する。
【0076】
図17は、生成されたファイル名「NVT(0、0)」のナビゲーション情報表6301を示す。このナビゲーション情報表6301は、図7に示したファイル名「Navi0-0.nif」のナビゲーション情報5301から生成されたものであり、図5に示したシーン01bに対応している。
ナビゲーション情報表6301は、オブジェクト定義表6302と、ハンドラ定義表6303と、ハイパーリンク表6304と、ビットマップ表6305と、有効時間表6306とを含んでいる。このうちハイパーリンク表6304およびファイル名以外は、図7に示したナビゲーション情報5301と同じである。
【0077】
ハイパーリンク表6304では、図7のハイパーリンク表5304の各コンテンツ番号が、図15に示したコンテンツ識別子割当表6101に記載された各種識別子の表記に変換されている。ハイパーリンク表6304の「orig_nw_id」等の欄に「−」が表記され、識別子が記載されていないのは、ナビゲーション情報表6301が属するコンテンツと、リンク先のコンテンツとでその識別子の値が同一であるため、記録が省略されていることを表している。
【0078】
この例では「Hyperlink Index 0」欄は、図5に示したコンテンツ0のシーン01bからコンテンツ1のシーン11bへのリンクを示している。「Hyperlink Index 0」欄において「NE_id」欄以外は「−」になっているので、コンテンツ0は、リンク先のコンテンツ1と同じ画像、音声を含み、ナビゲーション情報表(NE_id)のみが異なることを意味している。
【0079】
また「Hyperlink Index 1」欄は、図5に示したコンテンツ0のシーン01bからコンテンツ2のシーン21bへのリンクを示している。「Hyperlink Index 1」欄において「VE_comp_tag」「AE_comp_tag」「NE_id」欄以外は「−」になっているので、コンテンツ0は、リンク先のコンテンツ2と異なる画像(VE_comp_tag)、音声(AE_comp_tag)およびナビゲーション情報表(NE_id)が異なることを意味している。
【0080】
仮にリンク先のコンテンツが異なるサービスに属するのであれば、「VE_service_id」、「AE_service_id」や「NE_service_id」にも各識別子が記載されることになる。上記のように識別子の値が同一の場合には記録を省略することで、ナビゲーション情報表のサイズを小さくすることができる。
なお、図17のハイパーリンクテーブル中の「VE_id」欄及び「AE_id」欄は、ページベースコンテンツを識別するための情報である。NVT(0,0)では、リンク先の全てがストリームベースコンテンツなので、「VE_id」欄及び「AE_id」欄は何も記載されていない。リンク先がページベースコンテンツである場合については、第2実施形態以降にて説明する。
【0081】
図18は、ファイル名「NVT(1,0)」のナビゲーション情報表6401を示す。このナビゲーション情報表6401は、図8に示したファイル名「navi1-0.nif」のナビゲーション情報5401から生成されたものであり、図5に示したコンテンツ1のシーン11bに対応する。
このナビゲーション情報表6401は、ナビゲーション情報5401にハイパーリンク表が存在しないので、同じ内容になっている。ただし、コンテンツ1のシーン11bからコンテンツ0へのリンクは、同図のハンドラ定義表6403と図13に示したエントリ情報とにより表されている。
【0082】
同様に、図19はファイル名「NVT(0,1)」のナビゲーション情報表6501を、図20はファイル名「NVT(1,1)」のナビゲーション情報表6601を、図21はファイル名「NVT(2,0)」のナビゲーション情報表6701を示し、それぞれ図9に示したファイル名「navi0-1.nif」のナビゲーション情報5501、図10に示したファイル名「navi1-1.nif」のナビゲーション情報5601、図11に示したファイル名「navi2-0.nif」のナビゲーション情報5701から生成されたものである。
【0083】
ナビゲーション情報テーブル生成部5111は、ナビゲーション情報表の生成を終了すると多重制御部5110に通知する。その後、多重制御部5110は、ナビゲーション情報表生成終了の通知を受けると、システム情報テーブル生成部5105にシステム情報テーブルの生成を指示する。システム情報テーブルの生成(d)については後述する。
1−2−3−5.多重制御部5110:(e)多重指示の作成
多重制御部5110は、システム情報テーブルの生成終了の通知を受けると、まず、多重制御部5110は、多重情報記憶部5104から「PCR_PID」の値を読み出して多重化部5112に通知する。これは、各コンテンツデータを多重化ストリームに多重する際の基準をなる時刻情報(PCR)を多重化部5112に多重させるためである。
【0084】
次に、多重制御部5110は、プレゼンテーション情報の多重指示を作成し、多重化部5112に通知する。
具体的には、全コンテンツのプレゼンテーション情報をその再生時間帯が重なるように多重するために、多重制御部5110は、全コンテンツに含まれる画像データおよび音声データについて、多重開始位置を「0」として多重指示を作成して通知する。ここで多重開始位置は多重ストリームの送信開始時点を0とする相対時刻である。
【0085】
画像データおよび音声データについての各多重指示は、多重開始位置と、PIDと、ビットレートとを含む。例えば構造情報表5801のコンテンツ0の画像データ「Video0.m2v」については、多重制御部5110は、まずコンテンツ識別子割当表6101を参照して、その画像データの「VE_comp_tag」6107の値「0x00」を読み出し、さらに多重情報表6001から「VE_component(0)_pid」6011の値「0x0096」を読み出して、その画像データのPIDを求め、「VE_component(0)_Bitrate」6010の値「4Mbps」とを読み出しビットレートを求め、多重開始位置と共にそのPIDとそのビットレートとを通知する。
【0086】
続いて、多重制御部5110は、以下のようにナビゲーション情報についての多重指示を作成し多重化部5112に通知する。
多重制御部5110は、コンテンツ毎に、それに含まれるナビゲーション情報表をその有効時間の間繰り返し多重するよう多重指示を作成する。例えば、図17に示したナビゲーション情報表6301(NVT(0,0))の場合、有効時間表6306に示された有効開始時刻(5秒)から有効終了時刻(65秒)までの間、多重制御部5110は、NVT(0,0)の多重指示を繰り返し作成する。ただし、本実施形態では、有効開始時刻よりも一定時間前(例えば1秒)から多重するようにしている。一定時間前から多重するのは、受信装置5121におけるナビゲーション情報表の処理に対してマージンを与えるためである。
【0087】
ナビゲーション情報についての多重指示は、多重開始位置と、そのPIDと、その伝送容量(ビットレート)と、バージョン番号と、table_id_extとを含む。例えば、図17に示したファイル名「NVT(0、0)」のナビゲーション情報表を多重する場合、多重制御部5110は、有効開始時刻の一定時間前(4秒)を最初の多重開始位置とし、多重情報表6001から「NE_component(0)_pid」6009の値「0x0092」と、「NE_component(0)_Bitrate」6008の値「1Mbps」とを読み出し、それぞれPID、ビットレートとして多重化部5112に通知する。また、多重制御部5110は、コンテンツ識別子割当表6101より、コンテンツ番号0に対応する「NE_id」6113の値「0x0000」読み出し、table_id_extensionとして多重化部5112に通知する。
【0088】
さらに、多重制御部5110は、次の多重開始位置としてそのナビゲーション情報の伝送用に確保された伝送容量(ビットレート)を、当該ナビゲーション情報表のサイズで割ることにより算出し、上記と同様に多重指示を通知する。
このようにして多重制御部5110は、有効終了時刻になるまで、多重開始位置を順次求めながら、多重指示を作成して多重化部5112に通知する。これにより上記NVT(0,0)は、多重ストリームの開始後4秒〜65秒までの間、繰り返し多重されることになる。
【0089】
上記と同様にして、多重制御部5110は、コンテンツ0に含まれるNVT(0,1)、NVT(0,2)・・・やコンテンツ1に含まれるNVT(1,0)、NVT(1,1)・・・等の他のNVTについても上記と同様にして多重指示を作成して多重化部5112に通知する。
1−2−4. システム情報テーブル生成部5105:(d)
システム情報テーブル生成部5105は、多重制御部5110から指示を受けると、システム情報テーブルを生成する。システム情報テーブルとは、トランスポートストリーム中の多重化ストリームを識別するための各種情報、すなわちイベントを受信装置5121が選択するために必要な各種情報が記録された各種テーブルをいう。
【0090】
より具体的には、まずシステム情報テーブル生成部5105は、多重情報記憶部5104を参照し、NIT(Network Information Table)、EIT(Event Information Table)、SDT(Service Description Table)及びPAT(Program Association Table)を、ETS 300 468(DVB−SI)規格、ISO/IEC 13818-1(MPEG2システム)規格に従って生成する。
【0091】
ここでNITは、特定のネットワークから送信される各トランスポートストリームについて、伝送路に関する物理的な情報等を記録する。図22(a)は、システム情報テーブル生成部5105により生成されるNIT6801の例である。network_idが「0x0001」で識別されるネットワークで、original_network_idが「0x0001」、transport_stream_idが「0x0001」で識別されるトランスポートストリームが配信されており、その周波数や変調方式に関する仕様が「伝送緒元」で表されることを示している。
【0092】
SDTは、特定のトランスポートストリームに含まれる各サービスについて、サービス名等の情報を記録する。図22(b)は、システム情報テーブル生成部5105が生成するSDT6802の例である。transport_stream_idが「0x0001」で識別されるトランスポートストリーム中で、service_idが「0x0002」で識別されるサービスが含まれており、そのサービス名等の情報が、「service名等の情報」で表されることを示している。
【0093】
EITは、特定のサービスに含まれる各イベントについて、イベント名や、開始時刻、終了時刻などに関する情報を記録する。図22(c)は、システム情報テーブル生成部5105が生成するEIT6803の例である。service_idが「0x0002」で識別されるサービス中で、event_idが「0x0002」で識別されるイベントが含まれており、そのイベント名等の情報が「event名等の情報」で表されることを示している。
【0094】
PATは、特定のトランスポートストリームに含まれる各プログラムについて、PMT(プログラムマップ表)のPID等を記録する。図23は、システム情報テーブル生成部5105が生成するPAT6901の例である。transport_stream_idが「0x0001」で識別されるトランスポートストリーム中に、program_noが「0x0002」のプログラムが含まれ、そのPMTのPIDが「0x0090」であることを表している。program_noはservice_idに一致し、プログラムはイベントに相当する。
【0095】
次に、システム情報テーブル生成部5105は、多重情報記憶部5104と、多重制御部5110と、構造情報記憶部5109とを参照して、送信データ記憶部5102が記憶する送信データを多重するプログラムに対応するPMTを、MPEG2システム規格の規定に従って生成する。図24は、図14に示した多重情報表6001と、図15に示したコンテンツ識別子割当表6101と、図13に示したエントリ情報5901から作成されたPMTの一例を示す図である。
【0096】
PMT7001の生成において、「program_number」は、送信データを多重するプログラム(イベントのこと)のプログラム番号を表す値であり、これには多重情報表6001の「service_id」6004の値「0x0002」が書き込まれる。
また、「PCR_PID」は、このプログラムを復号する際の基準となるクロック情報(PCR)が含まれるパケットのPIDを表す値であり、これには多重情報表6001の「PCR_PID」の値「0x0091」が書き込まれる。
【0097】
また、「Entry_Descriptor」7003は、このプログラムが選択された際に一番最初に再生するエントリコンテンツの識別子の情報を含むデスクリプタである。図25は、PMT7001が含む「Entry_Descriptor」の詳細を表す図である。「Entry_Descriptor]7003の、descriptor_tagはデスクリプタの種類を表す識別子であり、「Entry_Descriptor」用に定められた値例えば「0x98」が書き込まれる。「entry_VE_comp_tag」、「entry_AE_comp_tag」、「entry_NE_id」はエントリコンテンツを構成する画像データ、音声データ、ナビゲーション情報を識別する識別子の値をそれぞれ示す。
【0098】
PMTの生成では、システム情報テーブル生成部5105は、エントリ情報5901を参照して、エントリコンテンツのコンテンツ番号「0」を取得し、コンテンツ識別子割当表6101より、コンテンツ番号「0」に対応するコンテンツの「VE_comp_tag」6107の値「0x00」と、「AE_comp_tag」6110の値「0x00」と、「NE_id」6113の値「0x0000」とが取り出され、それぞれ「entry_VE_comp_tag」と、「entry_AE_comp_tag」と、「entry_NE_id」とに書き込まれる。
【0099】
また、表7004は、このプログラムを構成するコンポーネントの「PID」7005の値ごとに、各コンポーネントで伝送されるデータの種類を表す「stream_type」7006と、付加的な情報を表す「descriptor]7006との対応を示している。表7004の第1行目には、多重情報表6001より「NE_component(0)_pid」6009の値「0x0092」と、伝送されるデータの種類がセクションデータであることを表す値「0x05」と、図26(a)に示す「NE_Component_Descriptor(0)」7201とがそれぞれ書き込まれる。「NE_Component_Descriptor(0)」は、これが付与されたコンポーネントでは、「min_NE_id」の値以上、「max_NE_id」の値以下の値のNE_idを有するナビゲーション情報が伝送されることを表す。本実施例では、「NE_component(0)_pid」6009で識別されるコンポーネントでは、コンテンツ番号0のコンテンツのナビゲーション情報を多重することとしているので、コンテンツ識別子割当表6101よりコンテンツ番号0に対応する「NE_id」6113の値「0x0000」が「min_NE_id」と、「max_NE_id」とに書き込まれる。また、「descriptor_tag」には、このdescriptorの種類を示す定められた値(ここでは「0x99」)が書き込まれる。
【0100】
表7004の第2行から第4行にも、同様に多重情報表6001から「NE_component(1)_pid」、「NE_component(2)_pid」、「NE_component(3)_pid」の各値が読み出され、「stream_type」として「0x05」、「descripor」として、それぞれ図26(b)に示すNE_Component_Descriptor(1)7202、図26(c)に示すNE_Component_Descriptor(2)7203、図26(d)に示すNE_Component_Descriptor(3)7204が付与される。
【0101】
表7004の第5行には、多重情報表6001より「VE_component(0)_pid」6011の値「0x0096」と、伝送されるデータの種類が画像データであることを表す値「0x02」と、図27(a)に示す「stream_identifier_descriptor(0)」7301とがそれぞれ書き込まれる。「stream_identifier_descirptor(0)」7301は、これが付与されたコンポーネントのコンポーネントタグの値は「0x00」であることを示す。「descriptor_tag」の値は、descriptorの種類を示す定められた値例えば「0x52」である。
【0102】
表7004の第6行にも、同様に多重情報表6001より「VE_component(1)_pid」の値と、「stream_type」の値「0x02」と、図27(b)に示す「stream_identifier_descriptor(1)」7302とが書き込まれる。
表7004の第7行、第8行には、同様に多重情報表6001より「AE_component(0)_pid」の値と、「AE_component(1)_pid」の値と、「stream_type」として音声データを表す値「0x03」と、「stream_identifier_descriptor(0)」7301と、「stream_identifier_descriptor(1)」7302とが書き込まれる。
1−2−5.多重化部5112
多重化部5112は、多重制御部5110からの多重指示に基づいて、MPEG2システム規格で規定された方法に基づいてコンテンツデータをMPEG2トランスポートストリーム中に多重し、生成したトランスポートストリームデータを順次送信部5106に出力する。
即ち、多重化部5112は、多重制御部5110から画像データの多重指示を受けると、プレゼンテーション情報記憶部5107から画像データを読み出してデータストリームに変換し、指定されたPID、ビットレートを用いて指定された開始位置から当該データストリームをトランスポートストリーム中に多重する。また、多重制御部5110から音声データの多重指示を受けると、プレゼンテーション情報記憶部5107から音声データを読み出してデータストリームに変換し、指定されたPID、ビットレートを用いて指定された開始位置から当該データストリームをトランスポートストリーム中に多重する。
【0103】
また、多重制御部5110からナビゲーション情報表の多重指示を受けると、ナビゲーション情報テーブル生成部5111からナビゲーション情報表を読み出してデータストリームに変換し、指定されたPID、table_id_extension、version_no、ビットレートを用いてトランスポートストリームの指定された開始位置から当該データストリームを多重する。
【0104】
また、多重化部5112は、PCRについて、生成するトランスポートストリームの先頭における初期値を「0」として、多重制御部5110から通知されたPCR_PIDを用いて多重する。
図28に、多重化部5112により生成される多重化ストリームの説明図を示す。同図の横軸は時間経過を表し、縦軸は同時刻に多重されるコンテンツデータおよびPCRを表す。
【0105】
同図において7401は、コンテンツ0およびコンテンツ1に共有される動画データ「Video0.m2v」が多重化部5112によってデータストリームに変換され、さらにPID「0x0096」が付与された動画データストリームである。この動画ストリーム7401は、連続的に図示されているけれども、実際には、多重化部5112によって、固定長のパケット(188バイト長のトランスポートパケットと呼ばれる)に分割され、割当てられたビットレート(4Mbps)を占有するように多重されている。同様に7402はコンテンツ2およびコンテンツ3に共有される動画データストリームである。
【0106】
7403は、コンテンツ0およびコンテンツ1に共通する音声データ「Audio.m2a」が多重化部5112によってデータストリームに変換され、さらにPID「0x0098」が付与された音声データストリームである。これは割当てられたビットレート(0.5Mbps)を占有するように多重されている。同様に、7404は、コンテンツ2およびコンテンツ3に共通する音声データストリームである。
【0107】
7405は、コンテンツ0に含まれるナビゲーション情報表を載せたデータストリームであり、割当てられたビットレート(1Mbps)を占有するよう多重化部5112により多重されている。データストリーム7405内の各ナビゲーション情報表は、PID「0x0092」、table_id_extention「0x0000」、version_no「0x00〜0x04」が付与される。これらのナビゲーション情報表については、同じバージョン番号のものが複数回多重され、時間の経過とともにバージョン番号が更新されている。また、PID、table_id_extention、version_noは、受信装置5121においてデータストリーム7405中の1個のナビゲーション情報表を識別するために用いられる。同様に、7406〜7408もそれぞれコンテンツ1〜3に含まれるナビゲーション情報を載せたデータストリームである。
【0108】
7409は、再生時刻の基準となる時刻情報PCRであり、多重されている。
なお、上記多重化部5112は、多重制御部5110からの多重指示を受けるたびに多重処理を行って中間状態の多重ストリームを生成して図示しない記憶部に記憶しておき、すべての多重指示を処理し終わって完全な多重ストリームが出来てから送信部5106に出力することとしてもよいし、多重制御部5110からの多重指示をすぐに処理せずに図示しない記憶部に記憶しておき、必要な多重指示が揃ってから、時間順に多重を行って多重ストリームを生成し、順次送信部5106に出力することとしてもよい。
1−2−6.送信部5106
送信部5106は、トランスポートストリーム送信用のスケジューラを有し、イベントの送信開始時刻よりも所定時刻、例えば5分前になれば、多重制御部5110を起動する。イベント送信開始時刻になると、多重化部5112が出力する多重ストリームに、システム情報テーブル生成部5105が生成したNIT、PAT、PMT、SDT、EIT等のシステム情報テーブルを、DVB−SI規格、MPEG2システム規格の規定に従って、定められたPIDを用いて定められた間隔で繰り返し多重し、変調等の処理を行って、トランスポートストリームとして受信装置5121等に送信する。
【0109】
図29は、送信部5106により多重化されたトランスポートストリームを示す説明図である。多重化部5112で多重化された多重化ストリームに加えてNIT、PAT、PMT、SDT、EITのシステム情報が多重化されている。また、トランスポートストリームには、送信部5106によって複数のイベント(番組)が多重されるが、同図では図5に示した対話的番組以外のイベント(番組)は省略してある。
1−2−7.デジタル放送装置5101の動作
以上のように構成された本発明の実施形態におけるデジタル放送装置5101について、以下その動作を説明する。
【0110】
図30、デジタル放送装置5101の処理内容の全体を示すフローチャートである。
多重制御部5110は、まず、上述した(a)コンテンツ識別子割当表の作成(S7602)、(b)バージョン番号割当表の作成(S7604)、(c)ナビゲーション情報表の生成指示(S7606)、(d)システム情報テーブルの生成指示(S7608)を行う。システム情報テーブル生成部5105によってシステム情報テーブルが生成された後、多重制御部5110は、多重情報記憶部5104から「PCR_PID」の値を読み出して多重化部5112に通知する(S7610)。
【0111】
次に、多重制御部5110は、プレゼンテーション情報の多重化を多重化部5112に指示し(S7611)、さらにナビゲーション情報の多重を多重化部5112に指示する(S77−0、S77−1、・・・S77−n)。このとき、多重制御部5110は、コンテンツ0からコンテンツnまでのn+1個のコンテンツについて、例えばn+1個のタスクを生成してマルチタスク処理により、上記のS77−0、S77−1、・・・S77−nの処理を並列的に行う。
【0112】
図31は、上記プレゼンテーション情報の多重指示作成のより詳細なフローチャートを示す。同図においてiは、コンテンツ番号を順次数えるための変数である。
多重制御部5110は変数iを0に初期化し(S7612)する。多重制御部5110は、構造情報記憶部5109を参照し、コンテンツ番号がiのコンテンツの画像データが既に多重されているか否かを判定する(S7614、S7616)。
【0113】
この判定は、iよりも小さいコンテンツ番号のコンテンツに、コンテンツ番号iのコンテンツと同じ画像データが含まれているか否かをチェックすることによりなされる。例えば、図12に示した構造情報表5801を用いて判定を行う場合、コンテンツカウンタiが「0」の場合は画像データ「Video0.m2v」はまだ多重されていないと判定されるが、コンテンツカウンタiが「1」の場合は、コンテンツ番号0のコンテンツが同じ画像データ「Video0.m2v」を含んでいるので、すでに多重されていると判定される。
【0114】
既に多重されている場合は、画像データの多重処理は行わない。多重されていない場合は、コンテンツ番号iのコンテンツの画像データの多重を多重化部5112に指示する(S7618)。この際、多重制御部5110は、多重開始位置と、PIDと、ビットレートとの値を多重化部5112に併せて通知する。多重開始位置としては値「0」(トランスポートストリームの先頭)を通知する。
【0115】
その際、多重制御部5110は、PIDの値として、多重情報記憶部5104を参照し、多重しようとしている画像データに割り当てられたコンポーネントタグに対応するコンポーネントのPIDの値を読み出して通知する。ビットレートとして、多重情報記憶部5104を参照し、多重しようとしている画像データに割り当てられたコンポーネントタグに対応するコンポーネントのビットレートを読み出して通知する。
【0116】
例えば、構造情報表5801のコンテンツ番号0のコンテンツの画像データ「Video0.m2v」を多重する場合、多重制御部5110は、まずコンテンツ識別子割当表6101を参照して、コンテンツ番号0の画像データの「VE_comp_tag」6107の値「0x00」を読み出す。そして、多重情報表6001から、「VE_component(0)_pid」6011の値「0x0096」と、「VE_component(0)_Bitrate」6010の値「4Mbps」とを読み出し多重化部5112に通知する。
【0117】
次に、多重制御部5110は、画像データの場合と同様にして、コンテンツ番号がiのコンテンツの音声データが既に多重されているか否かを判定し(S7620)、多重されていない場合は音声データの多重を多重化部5112に指示する。既に多重されている場合は、音声データの多重処理は行わない。
以上の処理は、全コンテンツについて行われる。その結果、全画像データ及び、全音声データについて、多重開始位置を「0」とした多重指示が作成される。
【0118】
図32は、図30に示したナビゲーション情報の多重指示作成処理(S77−0、S77−1、・・・S77−n)のより詳細なフローチャートを示す。同図では、コンテンツ0〜コンテンツnのうちコンテンツiについてのナビゲーション情報の多重指示を示している。他のコンテンツについても、これと並列的に実行される。また、変数wpは、トランスポートストリームの開始時点を0としたCナビゲーション情報表の多重開始位置を時間(秒)で表す。変数endTは、1つのバージョン番号をもつナビゲーション情報表の繰り返し多重の終了時刻を表す。
【0119】
多重制御部5110は、バージョン番号vと、多重開始位置wpとの値を「0」に初期化する(S7702)。そして、ナビゲーション情報テーブル生成部5111の記憶領域を参照し、ファイル名「NVT(i,v)」を有するコンテンツ番号i、バージョン番号vのナビゲーション情報表が存在するか否かを調べる(S7704)。「NVT(i,v)」が存在しない場合には、処理を終了する。さらに「NVT(i,v)」が存在する場合には、同様にしてファイル名「NVT(i,v+1)」が存在するか否かを調べる(S7708)。
【0120】
「NVT(i,v+1)」が存在しない場合は、多重制御部5110は、変数endTに、ファイル名「NVT(i,v)」のナビゲーション情報表から有効終了時刻「end_time」の値を読み出して設定する(S7710)。
「NVT(i,v+1)」が存在する場合には、多重制御部5110は、ファイル名「NVT(i,v)」のナビゲーション情報表の有効終了時刻「end_time」の値と、ファイル名「NVT(i,v+1)」のナビゲーション情報表の有効開始時刻「start_time」の値から1を減じた値とを比較し、小さい方の値を変数endTに設定する(S7714)。例えば、i=0、v=0であった場合、図17に示した「NVT(0、0)」と、図19に示した「NVT(0,1)」とが記憶されており、多重制御部5110は、「NVT(0、0)」中の「end_time」の値「65」と、「NVT(0,1)」中の「start_time」の値「70」から1秒減じた値「69」とを比較し、小さい方の値「65」を変数endTに設定する。これにより「NVT(0、0)」が繰り返し多重されるべき時間が、wp=0からendT=65までの間になる。
【0121】
次に、多重制御部5110は、式wp=wp+{S_NVT(i,v)/Bi}によって「NVT(i,v)」多重した場合の多重終了位置wpを求め、これを変数endTの値と比較する(S7712)。ここで、S_NVT(i,v)は「NVT(i,v)」をMPEG2システム規格に基づいてトランスポートストリームパケットに変換した際のサイズである。Biは「NVT(i,v)」を多重するコンポーネントに割り当てられたビットレートであり、当該コンポーネントに割り当てられたビットレートの値を多重情報記憶部5104から読み出される。
【0122】
多重終了位置wpが変数endTよりも大きい場合には、多重制御部5110は、バージョン番号vに「1」を加え(S7716)、S7704の処理に戻る。
多重終了位置がendT以下の場合には、多重制御部5110は、「NVT(i,v)」の多重指示を作成し多重化部5112に通知する。この際、多重制御部5110は、多重開始位置wpの値、ビットレートBiの値、PIDの値と、table_idの値と、table_id_extensionの値と、version_noの値とを多重指示として通知する。
【0123】
その際多重制御部5110は、PIDについては、多重情報記憶部5104よりコンテンツ番号iのナビゲーション情報表を多重するコンポーネントに割り当てられたPIDの値を読み出す。
table_idについては、ナビゲーション情報表用に定められた値(例えば「0x90」)とする。
【0124】
table_id_extensionについては、コンテンツ識別子割当表でコンテンツ番号iのコンテンツの「NE_id」に割り当てた値を読み出す。
version_noについては、図16に示したバージョン番号割当表6201から読み出す。
例えば、図17に示した「NVT(0、0)」の場合、一番最初の多重指示は、wp=0、PID=0x0092(=「NE_component(0)_pid」)、Bi=1Mbps、table_id=0x90、table_id_extension=0x0000(=「NE_id」)、version_no=0x00 となる。
【0125】
多重指示を通知した後、多重制御部5110は、式wp=wp+{S_NVT(i,v)/Bi}によって多重開始位置の値を更新し(S7720)、再びファイル名NVT(i,v)のナビゲーション情報表を多重した場合の多重終了位置の判定以降(S7712)の処理を繰り返す。
以上の処理により通知される多重指示を受けて多重化部5112は多重ストリームを生成する。さらに送信部5106は、この多重ストリームをトランスポートストリームに多重して送信する。
1−3.受信装置5121の概略構成
図4において受信装置5121は、受信部5122と、TS(Transport Stream)デコーダ部5123と、AVデコーダ部5124と、受信データ記憶部5125と、受信制御部5126と、信号受信部5127と、再生部5128と、表示部5129と、音声出力部5130とを備えており、デジタル放送装置5101から送信されるトランスポートストリームの中からユーザ操作に従って対話的にコンテンツを取り出して再生するよう構成されている。受信データ記憶部5125は、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132と、システム情報テーブル記憶部5133とを備える。
1−3−1.受信部5122
受信部5122は、受信制御部5126により指定されたトランスポートストリームを受信し、TSデコーダ部5123に出力する。
1−3−2.TSデコーダ部5123
TSデコーダ部5123は、受信制御部5126によって設定されるフィルタ条件を記憶するフィルタ条件記憶部5131を有し、このフィルタ条件に従って受信部5122から出力されるトランスポートストリーム中から、画像データ、音声データを分離してAVデコーダ部5124に出力し、ナビゲーション情報表を分離して受信データ記憶部5125に書き込む。また、PCR(基準クロック情報)などのシステム情報を分離し、AVデコーダ部5124に出力する。
【0126】
フィルタ条件記憶部5131は、複数のフィルタ条件を記憶する。複数のフィルタ条件に対応してTSデコーダ部5123は、複数の分離処理を並行して行う。
図33(a)、(b)は、フィルタ条件記憶部5131に記憶されているフィルタ条件の一例をそれぞれ示す。これらの図においてフィルタ条件表7801,7807の各行は、フィルタ識別番号、PID、table_id_extension、version_no、出力先とで指定される1つのフィルタ条件を示す。
【0127】
「フィルタ識別番号」欄7802は、各フィルタ条件を識別する番号である。同図では「0」は画像データ、「1」は音声データ、「2」はナビゲーション情報をそれぞれ分離するフィルタ条件であることを示し、図示しない「3」以降は、PMT等のシステム情報を分離する条件を示している。
「PID」欄7803は、分離すべきデータのPIDの値を表す。
【0128】
「table_id_extension」欄7804は、ナビゲーション情報やシステム情報を分離するための識別子のtable_id_extensionの値を示す。
「version_no」欄7805は、ナビゲーション情報の分離に用いるバージョン番号の値を示す。「version_no」欄7805に「−」が記載されている場合は、条件が設定されていなことを、すなわち、その識別子「version_no」の値が何であっても分離することを示す。
【0129】
「出力先」欄7806には、分離したデータを出力する出力先を示す。
例えば、図33(a)に示すフィルタ識別番号「0」のフィルタ条件で分離される画像データは、「出力先」欄7806にAVデコーダ部5124が指定されており、「table_id_extension」欄7804と、「version_no」欄7805とは設定することはできない。即ち、画像データには、「table_id_extension」「version_no」が付与されていないので、フィルタ条件にできない。その「PID」欄7803には、分離すべき画像データのPIDの値「0x0096」が設定されている。これにより、受信部5122が図29に示したトランスポートストリームを受信している場合、TSデコーダ部5123は画像データ「Video0.m2v」を分離し、AVデコーダ部5124に出力する。
【0130】
また、図33(a)に示すフィルタ識別番号「1」のフィルタ条件で分離される音声データは、「出力先」欄7806にAVデコーダ部5124が指定されており、「table_id_extension」欄7804と、「version_no」欄7805とは設定することはできない。即ち、画像データと同様フィルタ条件にできない。その「PID」欄7803には、受信制御部5126によって分離すべき音声データのPIDの値「0x0098」が設定されている。受信部5122が図29に示したトランスポートストリームを受信している場合、TSデコーダ部5123は音声データ「Audio0.m2a」を分離し、AVデコーダ部5124に出力する。
【0131】
同様に、フィルタ識別番号「2」のフィルタ条件で分離されるナビゲーション情報表は、「出力先」欄7806にナビゲーション情報テーブル記憶部5132が設定されている。このとき、TSデコーダ部5123は、分離したナビゲーション情報表をナビゲーション情報テーブル記憶部5132に書き込む。その「PID」欄7803と、「table_id_extension」欄7804とには、受信制御部5126によってそれぞれ分離すべきナビゲーション情報表のPIDの値「0x0092」と、table_id_extensionの値「0x0000」とが設定されている。「version_no」欄7805には条件が設定されていない。これにより、受信部5122が図29に示したトランスポートストリームを受信している場合、TSデコーダ部5123は、時刻に応じて、ナビゲーション情報表「NVT(0,0)」、「NVT(0,1)」、「NVT(0,2)」、「NVT(0,3)」、「NVT(0,4)」のいずれかを分離し、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に書き込むと共に、受信制御部5126にその旨通知する。
【0132】
図33(a)のフィルタ条件表7801は、利用者によるイベント選択直後にフィルタ条件記憶部5131に記憶されたフィルタ条件を示すものであり、エントリコンテンツのフィルタ条件を示している。
フィルタ条件表7807についても同様である。ただし、フィルタ条件表7807では、ナビゲーション情報のフィルタ条件の「version_no]に値「0x01」が設定されているため、TSデコーダ部5123は、受信部5122が図29に示したトランスポートストリームを受信している場合、ナビゲーション情報表「NVT(0,1)」を分離してナビゲーション情報テーブル記憶部5132に書き込むと共に、受信制御部5126にその旨通知する。即ち、このフィルタ条件表7807は、エントリコンテンツの分離後のフィルタ条件を示すものある。
1−3−3.AVデコーダ部5124
AVデコーダ部5124は、図示しないクロック部を有し、MPEG2規格に従って、TSデコーダ部5123から出力された画像データと音声データとを同期をとりながら復号し、再生部5128に出力する。クロック部は、TSデコーダ部5123から出力されるPCR(基準クロック情報)の値によって正しい基準時刻に設定され、画像データ、音声データを正しく同期をとりながら復号するための基準となる時刻をカウントする。
1−3−4.受信データ記憶部5125
受信データ記憶部5125は、例えばRAMなどで構成され、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132と、システム情報テーブル記憶部5133とを備える。ナビゲーション情報テーブル記憶部5132は、TSデコーダ部5123によってトランスポートストリームから分離されたナビゲーション情報表を記憶する。システム情報テーブル記憶部5133は、TSデコーダ部5123によってトランスポートストリームから分離された、NIT、SDT、EIT、PAT、PMT等のシステム情報テーブルを記憶する。なお、これらのナビゲーション情報表の内容、システム情報テーブルの内容については、図17〜図27に示したものと同様であるので、その説明を省略する。
1−3−5.信号受信部5127
信号受信部5127は、利用者の操作部材の操作信号を受信し、受信制御部5126に出力する。例えば、デジタル放送装置5101から送信されるトランスポートストリーム中の、対話的番組を表すイベントの選択信号を受信したとき、受信制御部5126にその選択信号を出力する。また、後述する利用者の操作による確定信号を受信したとき、該信号を受信制御部5126に出力する。なお、操作部材とは、受信装置5121に備えられた操作パネルやリモコンなどであり、例えば、「右」、「左」、「確定」のキーがあり、各ボタンが利用者によって押下されると、リモコンは該信号を信号受信部5127に送信する。この「右」、「左」キーは、表示部5129に表示されている表示画像中のボタンの選択状態を1つ右のボタン画像に又は1つ左のボタン画像に切り替えるために操作され、「確定」キーはその選択状態を確定するために操作される。
1−3−6.再生部5128
再生部5128は、受信制御部5126からの指示にしたがって、AVデコーダ部5124で復号された画像データと、受信制御部5126から出力されるグラフィックス情報とを映像信号として表示部5129に出力し、AVデコーダ部5124で復号された音声データを音声出力部5130に出力する。この際、グラフィックス情報は、受信制御部5126から通知された表示画面上の表示位置で、動画データの上に重ねられる。
1−3−7.表示部5129
表示部5129は、TVモニタなどで実現され、再生部5128から出力される画像を表示する。
1−3−8.音声出力部5130
音声出力部5130は、スピーカなどで実現され、再生部5128から出力される音声を出力する。
1−3−9.受信制御部5126
受信制御部5126は、CPUと、プログラムを格納したROMと、作業用のRAM等とから構成され、受信装置5121の全般の制御に加えて、対話的番組の受信を制御する。
1−3−9−1.受信制御部5126:対話的番組の受信処理の概略
図36は、受信制御部5126による対話的番組の受信処理の概略を示すフローチャートである。
【0133】
受信制御部5126は、受信装置5121の電源投入時に、MPEG2システム規格や、DVBーSI規格で定められている手順にしたがって受信部5122、TSデコーダ部5123を制御して、トランスポートストリームに含まれる各種のシステム情報テーブルをシステム情報テーブル記憶部5133に書き込ませる。この時点で番組表などの表示が可能となる。
【0134】
利用者がリモコン等を介してトランスポートストリーム中の対話的番組に対応するイベントを選択すると、受信制御部5126は、当該選択信号を信号受信部5127を介して受信し、システム情報テーブル記憶部5133中のシステム情報テーブルを参照する等して、そのイベントの識別子、original_network_id、transport_stream_id、service_id、event_idの値を得る(S8102)。
【0135】
受信制御部5126は、システム情報テーブル記憶部5133中のシステム情報テーブルを参照し、送信部5106が送信するトランスポートストリームの受信を受信部5122に指示し、選択されたイベントに対応するPMTの分離をTSデコーダ部5123に指示する。受信部5122は、送信部5106が送信するトランスポートストリームを受信してTSデコーダ部5123に出力する。TSデコーダ部5123は選択されたイベントに対応するPMTを分離し、受信データ記憶部5125中のシステム情報テーブル記憶部5133に書き込み、受信制御部5126に通知する。受信制御部5126は、TSデコーダ部5123より、PMT受信の通知を受けると、システム情報テーブル記憶部5133中のPMTを参照して、PCRのPIDを取得し、フィルタ条件記憶部5131に書き込む(S8104)。
【0136】
受信制御部5126は、下記に示す各変数cur_・・・_idに、選択されたサービス/イベントの各・・・_idを設定し、変数cur_VE_comp_tagと変数cur_AE_comp_tagと変数cur_NE_idとの値をクリアする。これらの変数は、現在再生しているコンテンツの識別子の情報を示す(S8106)。
Figure 0003646113
次に、受信制御部5126は、下記に示す各変数new_・・・_idに選択されたイベントの各・・・_idの値を設定する(S8108)。その際、entry_VE_comp_tagとentry_AE_comp_tagとentry_NE_idとの値は、システム情報テーブル記憶部5133に記憶されているPMTから読み出される。
Figure 0003646113
次に、受信制御部5126は、コンテンツの切替え処理(S8110)と、コンテンツ切替えが必要な状態であることを示すコンテンツ変更フラグの0クリア(S8112)と、ナビゲーション情報の再生制御処理(S8114)と、繰り返すことにより、対話的番組の制御を行う。
1−3−9−2.受信制御部5126:コンテンツ切り換え処理
図37は、図36に示したコンテンツ切り換え処理(S8110)をより詳細に示すフローチャートである。
【0137】
先ず、受信制御部5126は、自身が記憶している変数であるnew_original_network_idとcur_original_network_idとの値が同一であり、かつ変数new_transport_stream_idとcur_transport_stream_idとの値が同一であるか否かを判断する(S8202)。同一のときには、画像データの切替処理(S8210)と、音声データの切り替え処理(S8212)と、ナビゲーション情報の切り替え処理(S8214)とを並行して行ない処理を終了する。画像データの切り替え処理、音声データの切り替え処理、ナビゲーション情報の切り替え処理の詳細については後述する。
【0138】
同一でないときには、MPEG2システム規格,DVBーSI規格で定められている手順にしたがってシステム情報テーブルを参照し、変数new_original_network_idと変数new_transport_stream_idで識別されるトランスポートストリームの受信を受信部5122に指示し(S8204)、変数cur_original_network_idに変数new_original_network_idの値を設定し、変数cur_transport_stream_idに変数new_transport_stream_idの値を設定し(S8206)、変数cur_VE_service_id、変数cur_VE_event_id、変数cur_VE_comp_tag、変数cur_AE_service_id,変数cur_AE_event_id、変数cur_AE_comp_tag、変数cur_NE_service_id、変数cur_NE_event_id、変数cur_NE_idの値をクリアし(S8208)、画像データの切替処理(S8210)と、音声データの切り替え処理(S8212)と、ナビゲーション情報の切り替え処理(S8214)とを並行して行い処理を終了する。
1−3−9−3.受信制御部5126:画像データ切り換え処理
図38は、図37に示した画像データの切り換え処理(S8210)をより詳細に示すフローチャートである。
【0139】
受信制御部5126は、自身が記憶している変数new_VE_service_idとcur_VE_service_idとの値が同一であり、かつ変数new_VE_event_idとcur_VE_event_idとの値が同一であるか否かを判断する(S8302)。肯定のときは、変数new_VE_comp_tagとcur_VE_comp_tagとの値が同一であるか否かを判定し(S8304)、肯定のときは処理を終了し、否定のときは図38のS8310に移る。S8302の判定が否定のときは、変数new_VE_service_id、new_VE_event_idに対応するイベントのPMTのフィルタ条件をフィルタ条件記憶部5131に設定する。TSデコーダ部5123は、所望のPMTを分離し、システム情報テーブル記憶部5133に記憶し、受信制御部5126に通知する。受信制御部5126は、PMT分離の通知を受けると、受信したPMTを参照してPCRのPIDを取得し、フィルタ条件記憶部5131に設定する(S8306)。
【0140】
受信制御部5126は、変数cur_VE_idに変数new_VE_service_idの値を設定し、変数cur_VE_event_idに変数new_VE_event_idの値を設定する(S8308)。S8310において、受信制御部5126は、変数cur_VE_service_id、cur_VE_event_idで識別されるイベントに対応するシステム情報テーブル記憶部5133に記憶されているPMTを参照し、変数new_VE_comp_tagの値に等しいコンポーネントタグを有し、伝送するデータが画像データであるコンポーネントのPIDを取得する。更に、これをフィルタ条件記憶部5131の画像データのフィルタ条件に設定する。TSデコーダ部5123は、フィルタ条件に従い変数new_VE_comp_tagの値に対応する画像データをトランスポートストリーム中から分離し、AVデコーダ部5124に出力する。AVデコーダ部5124はこの画像データを復号し、再生部5128を介して表示部5129に表示させる(S8312)。受信制御部5126は、変数cur_VE_comp_tagに変数new_VE_comp_tagの値を設定し(S8314)、処理を終了する。
1−3−9−4.受信制御部5126:音声データ切り換え処理
図39は、図37に示した音声データの切り換え処理(S8212)をより詳細に示すフローチャートである。
【0141】
受信制御部5126は、自身が記憶している変数new_AE_service_idとcur_AE_service_idとの値が同一であり、かつ変数new_AE_event_idとcur_AE_event_idとの値が同一であるか否かを判断する(S8402)。肯定のときは、変数new_AE_comp_tagとcur_AE_comp_tagとの値が同一であるか否かを判定し(S8404)、肯定のときは処理を終了し、否定のときはS8410に移る。S8402の判定が否定のときは、変数new_AE_service_id、new_AE_event_idに対応するイベントのPMTのフィルタ条件をフィルタ条件記憶部5131に設定する。TSデコーダ部5123は、所望のPMTを分離し、システム情報テーブル記憶部5133に記憶させ、受信制御部5126に通知する(S8406)。受信制御部5126は変数cur_AE_idに変数new_AE_service_idの値を設定し、変数cur_AE_event_idに変数new_AE_event_idの値を設定する(S8408)。受信制御部5126は、変数cur_AE_service_id、cur_AE_event_idで識別されるイベントに対応するシステム情報テーブル記憶部5133に記憶されているPMTを参照し、変数new_AE_comp_tagの値に等しいコンポーネントタグを有し、伝送するデータが音声データであるコンポーネントのPIDを取得し(S8410)、更に、これをフィルタ条件記憶部5131の音声データのフィルタ条件に設定する。TSデコーダ部5123は、フィルタ条件に従い変数new_AE_comp_tagの値に対応する音声データをトランスポートストリーム中から分離し、AVデコーダ部5124に出力する。AVデコーダ部5124はこの音声データを復号し、再生部5128を介して音声出力部5130に出力する(S8412)。受信制御部5126は、変数cur_AE_comp_tagに変数new_AE_comp_tagの値を設定し(S8414)、処理を終了する。
1−3−9−5.受信制御部5126:ナビゲーション情報切り換え処理
図40は、図37に示したナビゲーション情報切り換え処理(S8214)をより詳細に示すフローチャートである。
【0142】
受信制御部5126は、自身が記憶している変数new_NE_service_idとcur_NE_service_idとの値が同一であり、かつ変数new_NE_event_idとcur_NE_event_idとの値が同一であるか否かを判断する(S8502)。肯定のときは、変数new_NE_idとcur_NE_idとの値が同一であるか否かを判定し(S8504)、肯定のときは処理を終了し、否定のときはS8510に移る。S8502の判定が否定のときは、変数new_NE_service_id、new_NE_event_idに対応するイベントのPMTのフィルタ条件をフィルタ条件記憶部5131に設定する。TSデコーダ部5123は、所望のPMTを分離し、システム情報テーブル記憶部5133に記憶し、受信制御部5126に通知する(S8506)。受信制御部5126は変数cur_NE_service_idに変数new_NE_service_idの値を設定し、変数cur_NE_event_idに変数new_NE_event_idの値を設定する(S8508)。受信制御部5126は、変数cur_NE_service_id、cur_NE_event_idで識別されるイベントに対応するシステム情報テーブル記憶部5133に記憶されているPMTを参照し、変数new_NE_idのナビゲーション情報を伝送するコンポーネントのPIDを取得する(S8510)。次に、受信制御部5126は、フィルタ条件記憶部5131のナビゲーション情報のフィルタ条件に、「PID」としてS8510で取得したPIDの値を設定し、「table_id_extension」として変数new_NE_idの値を設定する。また、「version_no」は条件なしに設定する。TSデコーダ部5123は、フィルタ条件に従い変数new_NE_idの値に対応するナビゲーション情報表をトランスポートストリーム中から分離し、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶させ、受信制御部5126に通知する。即ち、最初にナビゲーション情報表を取得する際には、ナビゲーション情報表に付されたバージョン情報に拘わらず、PIDとtable_id_extensionとの値だけで、その時刻に送信されているナビゲーション情報表を分離して取得する(S8512)。受信制御部5126は、変数cur_NE_idに変数new_NE_idの値を設定し(S8514)、処理を終了する。
1−3−9−6.受信制御部5126:ナビゲーション情報による対話制御
図41は、ナビゲーション情報による対話制御処理を示すフローチャートである。
【0143】
受信制御部5126は、TSデコーダ部5123からナビゲーション情報表を分離した旨の通知を待ち(S8602)、通知の有無を判定する。通知があった場合はS8606に進み、無かった場合はS8602に戻る(S8604)。受信制御部5126は、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶されているナビゲーション情報表のバージョン番号を読み出し、これに「1」を加え、フィルタ条件記憶部5131のナビゲーション情報表のフィルタ条件の「version_no」に設定する(S8606)。次に、受信制御部5126は、変数cur_focusを0に初期化する(S8608)。そして、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶されているナビゲーション情報表を読み出し、オブジェクト定義表とビットマップ表とを参照し、画面に表示するビットマップデータと表示座標とを読み出す。このとき、オブジェクト・インデックス値がcur_focusに等しいボタンオブジェクトについては「Focused Bitmap」欄に示されるビットマップ・インデックス値に対応するビットマップデータを、それ以外のオブジェクト・インデックス値のボタンオブジェクトについては「Normal Bitmap」欄に示されるビットマップ・インデックス値に対応するビットマップデータを読み出す(S8610)。次に、変数start_timeに有効時間表の「start_time]の値を、変数end_timeに有効時間表の「end_time」の値をそれぞれ設定する(S8612)。
【0144】
受信制御部5126は、AVデコーダ部5124のクロック部を参照し、変数cur_timeに現在時刻を設定する(S8614)。そして、変数start_timeの値が変数cur_timeの値以上になるまで待ち(S8616)、S8610で読み出したビットマップデータと座標値との情報を再生部5128に出力する。再生部5128は、AVデコーダ部5124が復号した画像データの上に、受信制御部5126が出力するビットマップデータを指定された座標位置に重ね、表示部5129に表示する(S8618)。
【0145】
次に、受信制御部5126は、変数cur_timeの値が、変数end_timeの値以上であるか否かを判定し(S8622)、肯定であれば、再生部5128に表示中のビットマップデータの消去を指示し(S8624)、S8602に戻る。また、S8622で否定であれば、ユーザ入力処理を行う。ユーザ入力処理の詳細については後述する(S8626)。
【0146】
受信制御部5126は、変数ContentsChangeflagが1か否かを判定し(S8628)、肯定の場合には、ナビゲーション情報の再生制御処理を終了する。否定の場合には、TSデコーダ部5123から新たなナビゲーション情報表取得の通知があったか否かを判定する(S8630)。通知があったときは、再生部5128に表示中のビットマップデータの消去を指示し(S8632)、S8606に戻る。また、S8630で、通知がなかったと判定されたときには、S8622に戻る。
1−3−9−7.受信制御部5126:ナビゲーション情報によるユーザI/F処理
図42は、ナビゲーション情報によるユーザI/F(InterFace)処理を示すフローチャートである。
【0147】
受信制御部5126は、信号受信部5127から受信した利用者入力が「右」キーであるか否かを判定する(S8702)。「右」キーでないときはS8708に移り、「右」キーのときには、変数cur_focusの値を1増やす。なお、変数cur_focusの値がナビゲーション情報テーブル記憶部5132中のナビゲーション情報表中のオブジェクト・インデックス値の最大値に等しいときにはそのままにして(S8704)、S8706に移る。受信制御部5126は、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶されているナビゲーション情報表中のオブジェクト定義表とビットマップ表とを参照して、画面に表示するビットマップデータと表示位置の座標値とを読み出し、再生部5128に出力する。このとき、オブジェクト・インデックス値がcur_focusに等しいボタンオブジェクトについては「Focused Bitmap」欄に示されるビットマップ・インデックス値に対応するビットマップデータを、それ以外のオブジェクト・インデックス値のボタンオブジェクトについては「Normal Bitmap」欄に示されるビットマップ・インデックス値に対応するビットマップデータを読み出す。再生部5128は、AVデコーダ部5124が復号した画像データ上に、このビットマップデータを指定された位置に重ねて、表示部5129に表示し、ユーザー入力処理を終了する(S8706)。
【0148】
次に、S8708において、受信制御部5126は、信号受信部5127から受信した利用者入力が「左」キーであるか否かを判定し(S8708)、「左」キーでないときはS8712に移り、「左」キーのときには、変数cur_focusの値を1減じる。なお、変数cur_focusの値が「0」の場合にはそのままにして(S8710)、S8706に移る。
【0149】
次に、受信制御部5126は、信号受信部5127から受信した利用者入力が「確定」であるか否かを判定し(S8708)、「確定」のときにはS8714に移り、そうでないときにはユーザー入力処理を終了する。
S8714において受信制御部5126は、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶されているナビゲーション情報表中のオブジェクト定義表を参照して、オブジェクト・インデックス値が変数cur_focusの値に等しいボタンオブジェクトのハンドラ・インデックス値を取得してハンドラ定義表を参照し、ハンドラ・インデックス値に対応するハンドラからスクリプトを読み込む。スクリプトが「goto_contents」か否かを判断し(S8716)、否定のときにはS8724へ移り、肯定のときは引数のハイパーリンク・インデックス値を読み込む(S8718)。
【0150】
受信制御部5126は、ナビゲーション情報表のハイパーリンク表を参照し、S8718で読み込んだハイパーリンク・インデックス値に対応するコンテンツの識別子のoriginal_network_id、transport_stream_id、VE_service_id、VE_event_id、VE_comp_tag、AE_service_id、AE_event_id、AE_comp_tag、NE_service_id、NE_event_id,NE_idの値を、変数new_original_network_id、new_transport_stream_id、new_VE_service_id、new_VE_event_id、new_VE_comp_tag、new_AE_service_id、new_AE_event_id、new_AE_comp_tag、new_NE_service_id、new_NE_event_id、new_NE_idにそれぞれ設定する。但し、ハイパーリンクテーブル中で値が設定されていない、すなわち「−」の識別子については、それぞれの変数のもとの値を変更しない(S8720)。受信制御部5126は変数ContentsChangeflagの値を「1」に設定し(S8722)、ユーザー入力処理を終了する。
【0151】
S8724において、受信制御部5126は、スクリプトが「goto_entry」か否かを判断し(S8724)、否定のときは、ユーザI/F処理を終了する。肯定のときは、変数cur_NE_service_id、cur_NE_event_idで識別されるイベントに対応するシステム情報テーブル記憶部5133に記憶されているPMTを参照し、「entry_VE_comp_tag」、「entry_AE_comp_tag」、「entry_NE_id」の値を、変数new_VE_comp_tag、変数new_AE_comp_tag、変数new_NE_idにそれぞれ設定し、変数new_VE_service_id、変数new_AE_service_idに変数cur_NE_service_idの値を設定し、変数new_AE_event_id、変数new_AE_event_idに変数new_NE_event_idの値を設定して(S8726)、S8722に移る。
1−3−10.受信装置5121の動作
以上のように構成された本発明の受信装置5121について、以下その動作を▲1▼対話的番組の選択受信動作、▲2▼ナビゲーション情報による表示動作、▲3▼ナビゲーション情報によるユーザI/F処理、▲4▼コンテンツ切り換え処理に分けて説明する。
1−3−10−1.▲1▼対話的番組の選択受信動作
受信装置5121の電源投入時に、トランスポートストリームに含まれる各種のシステム情報テーブルが受信され、システム情報テーブル記憶部5133に書き込まれる。
【0152】
ユーザによって対話的番組すなわち図29に示したトランスポートストリームに多重されたイベントが選択されると、受信制御部5126は、システム情報テーブル記憶部5133に記憶されたNIT(図22参照)から、original_network_idが「0x0001」で、transport_stream_idが「0x0001」で識別されるトランスポートストリームの周波数などの伝送緒元の情報を取得し、受信部5122にトランスポートストリームの受信を指示する。
【0153】
さらに受信制御部5126は、PAT(図23参照)から、対話的番組の「program_no」がservice_idの値に等しい「0x0002」のプログラムのPMTのPID「0x0090」を取得し、これをフィルタ条件記憶部5131中のPMTのフィルタ条件に設定する。その結果、TSデコーダ部5123により図24に示したPMT7001が分離され、システム情報テーブル記憶部5133に書き込まれる。
【0154】
受信制御部5126は、システム情報テーブル記憶部5133に記憶されたPMT7001から、PCRのPID「0x0091」を読み出し、フィルタ条件記憶部5131中のPCRのフィルタ条件に設定する。
さらに、受信制御部5126は、エントリコンテンツの画像データ、音声データ、ナビゲーション情報それぞれの識別子を読み出し、フィルタ条件記憶部5131中のフィルタ条件に設定する。
【0155】
より詳しく説明すると、受信制御部5126は、PMT7001中の図25に示すEntry_Descriptor7003を参照し、「entry_VE_comp_tag」の値「0x00」を読み出し、「component_tag」の値が「0x00」のstream_identifier_descriptorが付与され、かつ伝送されるデータの種類が画像データであるコンポーネントのPIDの値「0x0096」を読み出し、フィルタ条件記憶部5131中の画像データのフィルタ条件の「PID」に設定する。
【0156】
同様に、受信制御部5126は、「entry_AE_comp_tag」の値「0x00」を読み出し、「component_tag」の値が「0x00」のstream_identifier_descriptorが付与され、かつ伝送されるデータの種類が音声データであるコンポーネントのPIDの値「0x0098」を読み出し、フィルタ条件記憶部5131中の音声データのフィルタ条件の「PID」に設定する。
【0157】
また同様に、受信制御部5126は、「entry_NE_id」の値「0x0000」を読み出し、フィルタ条件記憶部5131中のナビゲーション情報表のフィルタ条件「table_id_extension」に設定する。さらに、受信制御部5126は、PMT7001の表7004を参照し、「min_NE_id」の値と「max_NE_id」の値との間に「0x0000」が含まれている「NE_Component_Descriptor(0)」7201の付与されたコンポーネントのPIDの値「0x0092」を読み出し、ナビゲーション情報表のフィルタ条件「PID」に設定する。また、フィルタ条件「version_no」を条件無しに設定する。このとき、フィルタ条件記憶部5131が保持するフィルタ条件表は、図33(a)に示したフィルタ条件表7801のようになる。
【0158】
これにより、トランスポートストリーム中の画像データ「Video0.m2v」と、音声データ「Audio0.m2a]とがTSデコーダ部5123により分離され、AVデコーダ部5124に出力される。またフィルタ条件「version_no」が条件無しなので、時刻に応じて、ナビゲーション情報表「NVT(0.0)」、「NVT(0,1)」、「NVT(0,2)」、「NVT(0,3)」、「NVT(0,4)」のいずれかが分離され、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に書き込まれる。
【0159】
さらに、受信制御部5126は、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132から分離されたナビゲーション情報表を読み出し、分離されたナビゲーション情報表に割り当てられているバージョン番号に「1」を加えた値をフィルタ条件記憶部5131中のナビゲーション情報表のフィルタ条件「version_no」に書き込む。但し、バージョン番号の値に「1」を加えると最大値31を超える場合には「0」に戻す。
【0160】
例えば、TSデコーダ部5123が図33(a)に示したフィルタ条件表7801に基づいて図17に示したファイル名「NVT(0,0)」のナビゲーション情報表6301を分離した場合、受信制御部5126はナビゲーション情報表を分離した旨の通知を受けると、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132からナビゲーション情報表6301を読み出す。さらにバージョン番号の値「0」に「1」を加え、フィルタ条件記憶部5131中のナビゲーション情報のフィルタ条件の「version_no」に「0x01」を設定する。このとき、フィルタ条件記憶部5131中のフィルタ条件表は、図33(b)に示すフィルタ条件表7807のようになる。
【0161】
これにより、TSデコーダ部5123は、現在再生中のナビゲーション情報表の次のバージョン番号を有するナビゲーション情報のみを分離するので、受信制御部5126は新たなナビゲーション情報を受信するたびに、内容が変化したか否かを確認する必要がなくなり、負荷が軽減される。
1−3−10−2.▲2▼ナビゲーション情報による表示動作
上記のように分離されたナビゲーション情報表に従って、受信制御部5126は、それに含まれるオブジェクト(ボタンやピクチャ)の表示を次のように制御する。ここでは、図17に示したナビゲーション情報「NVT(0,0)」が分離されたものとする。
【0162】
分離されたナビゲーション情報に基づき、受信制御部5126は、変数cur_focusを「0」に初期化しておき、図17に示したNVT(0,0)のオブジェクト定義表6302と、ビットマップ表6305とを参照し、オブジェクト・インデックス値「0」欄に示されたX座標値「20」とY座標値「400」と、「Focused Bitmap」欄に示されたビットマップ・インデックス値「1」に対応するビットマップデータとを読み出し、さらにオブジェクト・インデックス値「1」欄に示されたX座標値「200」とY座標値「400」と、「Normal Bitmap」欄のビットマップ・インデックス値「2」に対応するビットマップデータとを読み出す。
【0163】
その後、受信制御部5126は、現在時刻が有効時間表6306の「start_time」の値「5」になると、読み出しておいたビットマップデータと座標値を再生部5128に出力する。
一方、TSデコーダ部5123により分離された動画データ5201(「Video0.m2v」)と、音声データ5203(「Audio0.m2a」)とは、AVデコーダ部5124により復号されて、再生部5128に再生部5128に出力されている。
【0164】
再生部5128は、AVデコーダ部5124から出力される画像データ5201上に、受信制御部5126が出力したビットマップを重ねた映像信号を出力する。
この場合の表示画像を図34(a)に示す。同図の表示画像7901は、図5に示したシーン01bに相当し、動画の上にビットマップで表された「大阪の詳細」ボタンと「関東を見る」ボタンとが表示されている。このうち「大阪の詳細」ボタンは、変数cur_focusに従って選択状態の表示になっている。
【0165】
この表示状態は、NVT(0,0)中の有効時間表6306に示された「end_time」の値「65」まで、又はユーザ操作に従ったコンテンツ切り替えがなされるまで、続けられる。現在時刻が「end_time」の値になった場合には、さらに次のバージョンのNVT(0,1)の開始時刻になった時点でその表示動作が、上記と同様にして行われる。
1−3−10−3.▲3▼ナビゲーション情報によるユーザI/F処理
今、図5に示したシーン01bすなわち図34(a)の表示画像が表示されているものとする。
【0166】
受信制御部5126は、信号受信部5127から利用者操作の信号を受信すると、その利用者操作の信号が「右」キーである場合には、変数cur_focusの値を「1」に更新し、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132を参照し、図17に示したNVT(0,0)のオブジェクト・インデックス値「1」のボタンオブジェクトの「Focused Bitmap」欄に示されるビットマップ・インデックス値「3」に対応するビットマップデータを読み出し、X座標「200」、Y座標「400」とともに再生部5128に出力する。変数cur_focusの値「1」と一致しないオブジェクト・インデックス値のボタンオブジェクトについては「Normal Bitmap」欄からビットマップデータを求め、同様に再生部5128に出力する。
【0167】
これにより図34(a)に示した「大阪の詳細」ボタン02bが非選択状態に、「関東を見る」ボタン03bが選択状態が変化することになる。
さらに利用者操作の信号が「左」キーである場合には、変数cur_focusの値が「0」に更新され、再度図34(a)の表示状態に戻ることになる。
また、利用者操作の信号が「確定」キーであった場合には、受信制御部5126は、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132を参照し、図17に示したNVT(0,0)のオブジェクト・インデックス値がcur_focus「0」に等しいボタンオブジェクトのハンドラからスクリプトを読み込む。この場合、スクリプトが「goto_contents(HyperIndex0)」なので、引数のハイパーリンク・インデックス値に対応するリンク先のコンテンツの各種識別子を読み出して、コンテンツの切り替え処理を以下のように行う。
1−3−10−4.▲4▼コンテンツ切り換え処理
上記のように図34(a)の表示画像が表示されている状態で、利用者操作の信号が「確定」キーであった場合、つまり図5におけるコンテンツ0のシーン01bからコンテンツ1のシーン11bに切り換える場合について説明する。
【0168】
この場合、上記のようにNVT(0,0)中のハイパーリンク・インデックス値「0」に対応するリンク先のコンテンツの各種識別子が読み出される。
各種識別子の中、「NE_id」以外の識別子が全て「−」なので、リンク先のコンテンツが属するトランスポートストリームの識別子、およびリンク先のコンテンツの画像データ、音声データ、ナビゲーション情報のそれぞれが属するサービスの識別子、およびイベントの識別子と、リンク先のコンテンツの画像データの識別子と、音声データの識別子については、それぞれ現在再生しているコンテンツの識別子と等しいことを表している。すなわち、リンク先のコンテンツの画像データ、音声データは、現在再生中のコンテンツと同じであり、ナビゲーション情報のみが異なることを表している。
【0169】
受信制御部5126は、ナビゲーション情報の識別子「NE_id」の値「0x0001」を読み出し、フィルタ条件記憶部5131中のナビゲーション情報表のフィルタ条件の「table_id_extension」に設定する。次に、受信制御部5126は、システム情報テーブル記憶部5133中のPMT7001の表7004を参照し、「min_NE_id」の値と「max_NE_id」の値との間に「0x0001」が含まれている「NE_Component_Descriptor(1)」7201の付与されたコンポーネントのPIDの値「0x0093」を読み出し、同様にナビゲーション情報表のフィルタ条件の「PID」に設定する。また、ナビゲーション情報のフィルタ条件の「version_no」は、条件なしに設定する。
【0170】
設定されたフィルタ条件に従って、TSデコーダ部5123は、図18に示した「NVT(1,0)」を分離してナビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶させ、受信制御部5126にその旨通知する。
受信制御部5126は、分離されたNVT(1,0)に付与されたバージョン番号「0」に「1」を加えた値を、フィルタ条件「version_no」欄に設定する。これによりナビゲーション情報がバージョンアップされた場合に備える。
【0171】
さらに、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶された「NVT(1,0)」に従って、上記▲2▼表示動作、▲3▼ユーザI/F処理が行われる。図34(b)に示す「NVT(1,0)」に従って再生された表示画面を示す。図34(a)に対して動画データ、音声データが同じであるが、ナビゲーション情報が異なっているのでボタンと文字情報とが異なっている。
【0172】
また、表示部5129に図34(c)に示した表示画像7903が表示されている状態で、利用者がリモコン等を用いて「確定」キーを入力した場合、つまり図5におけるコンテンツ0のシーン01eからコンテンツ1のシーン11eに切り換える場合について説明する。
この場合、受信制御部5126により、フィルタ条件記憶部5131のフィルタ条件「PID」には「0x0093」、「table_id_extension」には「0x0001」、「version_no」には条件無しが設定される。これによりTSデコーダ部5123によって、図29に示したトランスポートストリームから図20に示した「NVT(1,1)」が分離され、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶される。受信制御部5126は、「NVT(1,1)」に従って上記▲2▼表示動作、▲3▼ユーザI/F処理を行う。その結果、図34(d)に示す表示画像7904を表示させる。
【0173】
続いて、表示部5129に図35(a)の表示画像8001が表示されている状態で、利用者がリモコン等を用いて「確定」キーを入力した場合、つまり図5におけるコンテンツ0のシーン01aからコンテンツ2のシーン21aに切り換える場合について説明する。
受信制御部5126は、ナビゲーション情報テーブル記憶部5132中のナビゲーション情報表6301のオブジェクト定義表6302、およびハンドラ定義表6303を参照し、スクリプト「goto_contents」と、その引数のインデックス値「1」を読み出す。
【0174】
さらに受信制御部5126は、ハイパーリンク表6304からインデックス値「1」に対応するリンク先のコンテンツの識別子を読み出す。受信制御部5126は、リンク先のコンテンツが属するトランスポートストリームの識別子、およびリンク先のコンテンツの画像データ、音声データ、ナビゲーション情報のそれぞれが属するサービスの識別子と、イベントの識別子とは等しいと判定し、PMTの取得処理等は行わない。また、画像データ、音声データ、ナビゲーション情報の識別子は異なっているので、これらの受信を切り換えることになる。
【0175】
受信制御部5126は、画像データの識別子「VE_comp_tag」の値「0x01」を読み出し、システム情報テーブル記憶部5133中のPMT7001の表7004を参照「component_tag」の値が「0x01」のstream_identifier_descriptorが付与され、かつ伝送されるデータの種類が画像データであるコンポーネントのPIDの値「0x0097」を読み出し、フィルタ条件記憶部5131中の画像データのフィルタ条件の「PID」に設定する。
【0176】
また、受信制御部5126は、音声データの識別子「AE_comp_tag」の値「0x01」を読み出し、システム情報テーブル記憶部5133中のPMT7001の表7004を参照「component_tag」の値が「0x
01」のstream_identifier_descriptorが付与され、かつ伝送されるデータの種類が音声データであるコンポーネントのPIDの値「0x0099」を読み出し、フィルタ条件記憶部5131中の音声データのフィルタ条件の「PID」に設定する。
【0177】
また、受信制御部5126は、音声データの識別子「NE_id」の値「0x0002」を読み出し、フィルタ条件記憶部5131中のナビゲーション情報表のフィルタ条件の「table_id_extension」に設定するとともに、PMT7001の表7004を参照し、「min_NE_id」の値と「max_NE_id」の値との間に「0x0002」が含まれている「NE_Component_Descriptor(2)」7203の付与されたコンポーネントのPIDの値「0x0094」を読み出し、同様にナビゲーション情報表のフィルタ条件の「PID」に設定する。そして、ナビゲーション情報表のフィルタ条件の「version_no」を条件無しに設定する。
【0178】
TSデコーダ部5123は、図29に示したトランスポートストリームから、図21に示したファイル名「NVT(2,0)」のナビゲーション情報表6701を分離してナビゲーション情報テーブル記憶部5132に記憶させ、受信制御部5126にその旨通知する。これによって、表示部5129には、図35(b)の表示画像8002が同様に表示される。
1−3−11.スクリプトを活用したコンテンツ構成例
図5に示した対話的番組では、コンテンツ0〜3は、それぞれ1つのナビゲーション情報表を有していた。言い換えればナビゲーション情報表とコンテンツとは1対1に対応していた。ここでは、スクリプトを活用することによって、ナビゲーション情報表とコンテンツとが1対多に対応させたコンテンツ構成例と、1対1に対応させたコンテンツ構成例とを説明する。
【0179】
図43は、4つのコンテンツ10〜13からなる他の対話的番組の例を示す。
コンテンツ10〜13の構成要素であるプレゼンテーション情報は、それぞれ図6(a)、(c)に示した動画データ「Video1.m2v」及び音声データ「Audio1.m2a」であるものとする。つまり動画データ「Video1.m2v」及び音声データ「Audio1.m2a」は、4つのコンテンツに共有されている。
【0180】
コンテンツ10〜13の構成要素であるナビゲーション情報については、次の2通りのデータ構成がある。
第1のデータ構成として、ナビゲーション情報とコンテンツとが1対1の場合のナビゲーション情報を、図44〜図47に示す。
図44におけるナビゲーション情報「Navi10-1.nif」は、図43に図示したコンテンツ10中の各シーンに対応している。コンテンツ10の各シーン中の「北部」、「中部」、「南部」の各ボタンは、それぞれ「Navi10-1.nif」のオブジェクト定義表におけるオブジェクトインデクス値0、1、2のボタンオブジェクトにより表わされている。さらに「北部」、「中部」、「南部」の各ボタンは、ハンドラ定義表及びハイパリンク表に示されるように、コンテンツ11、12、13にリンク付けされている。
【0181】
図45におけるナビゲーション情報「Navi11-1.nif」は、図43に図示したコンテンツ11中の各シーンに対応している。コンテンツ11の各シーン中の文字情報(北部の天気情報)は、オブジェクト定義表におけるオブジェクトインデックス値1のピクチャーオブジェクトにより表されている。「戻る」ボタンはオブジェクトインデックス値0のボタンオブジェクトにより表され、コンテンツ10にリンク付されている。
【0182】
図46のナビゲーション情報「Navi12-1.nif」、図47ナビゲーション情報「Navi13-1.nif」についても同様である。
第1のデータ構成では、このような4つのナビゲーション情報「Navi10-1.nif」「Navi11-1.nif」「Navi12-1.nif」「Navi13-1.nif」というデータ構成により、コンテンツ10〜13の各ボタン、各文字情報と、コンテンツ相互のリンク付けを表わしている。
【0183】
第2のデータ構成として、ナビゲーション情報とコンテンツとが1対多の場合のナビゲーション情報を、図48に示す。
図48におけるナビゲーション情報「Navi10_13-1.nif」は、図43に図示した4つのコンテンツ10〜13中の各シーンに対応しており、図44〜図47に示した4つのナビゲーション情報により表現されていたオブジェクトの全部を表現している。
【0184】
同図のオブジェクト定義表において、オブジェクトインデックス値0〜6の7個のオブジェクトは、図44〜図47に示した全ボタンオブジェクトと全ピクチャーオブジェクトを含んでいて、新たに「ビジビリティ(visibility)」欄が追加されている。
このオブジェクト定義表中の「ビジビリティ(visibility)」欄は、他のコンテンツからコンテンツ10に最初に切り替えられたときに、オブジェクトをユーザに見せるか見せないか、つまり有効か否かを示す。有効なオブジェクトは、ボタンや文字情報などを表すビットマップが表示され、さらにユーザ操作によりボタンが確定した場合にはハンドラ(スクリプト)が実行される。無効なオブジェクトは表示されず、そのハンドラは無視される。
【0185】
したがって、このオブジェクト定義表によれば、このコンテンツが最初に再生された場合、オブジェクトインデックス値0〜2のオブジェクトのみが有効であることから、ビットマップインデックス値0〜5に示される「北部」「中部」「南部」ボタン(フォーカス用1つとノーマル用2つ)が表示される。その結果図43のコンテンツ10が再生される。
【0186】
また、ハンドラ定義表中のスクリプトは、4つのコンテンツの切り換えを実行するプログラムを表している。このスクリプトは、オブジェクトを表示を消去させる(無効にする)「hide_object()」命令と、オブジェクトを表示させる(有効にする)「show_object」命令との単純な組み合わせである。
例えば、コンテンツ10中の「北部」ボタンがユーザにより選択及び確定されて場合、その「北部」ボタンのオブジェクト(インデックス値0)のハンドラ(ハンドラインデックス値0)が起動される。このハンドラのスクリプトによれば、オブジェクトインデックス値0、1、2のボタンオブジェクト、つまり「北部」「中部」「南部」ボタンが無効になる。オブジェクトインデックス値3のボタンオブジェクト、つまり「戻る」ボタンが有効になり、オブジェクトインデックス値4のピクチャーオブジェクト、つまり「北部の文字情報」が有効になる。
【0187】
その結果、図43に示したコンテンツ10からコンテンツ11に表示が切り替えられることになる。コンテンツ10の再生中に「中部」または「南部」ボタンがユーザにより選択及び確定されて場合も同様である。
また例えば、コンテンツ11、12又は13の再生中に「戻る」ボタンが選択及び確定された場合、「戻る」ボタンのオブジェクト(オブジェクトインデックス値3)のハンドラ(ハンドラインデックス値3)が起動される。このスクリプトによれば、3つのボタンオブジェクト(オブジェクトインデックス値0〜2)つまり「北部」「中部」「南部」ボタンが有効になり、他のオブジェクト(ピクチャーオブジェクト4〜6)が無効になる。その結果、図43に示したコンテンツ10に表示が切り替えられることになる。
【0188】
このように、1つのナビゲーション情報中に多数のオブジェクトを記録するとともに、スクリプトによって表示すべき(有効な)オブジェクトの組み合わせをプログラムしておくことができる。すなわち、1つのナビゲーション情報により複数のコンテンツを表現することができる。この場合、受信装置5121は、コンテンツの切り換え毎に、新たにナビゲーション情報を受信する必要がなくなるので、ユーザ操作に対する応答を速くすることができる。
1−3−12.その他
なお、上記実施形態において図14の多重情報表6001に示したように、ナビゲーション情報表のビットレート(NE_component(x)_Bitrate)は、どのコンテンツでも同じ1Mbpsとしていたが、コンテンツの内容に応じて異なる値を設定してもよい。例えば、メインメニューとしても役割を有するコンテンツなど、ユーザ操作による参照頻度が高いと予想されるコンテンツは、そのビットレートを高くしてもよい。図5に示した対話的番組では、コンテンツ0、1はコンテンツ2、3よりも高いビットレートとしてもよい。
【0189】
さらに、コンテンツの再生時間にわたって動的にビットレートを変更しても良い。例えば、時間的に参照頻度が高くなったり低くなったりすると予想されるコンテンツについては、バージョンが変わる毎にビットレートを動的に変更してもよい。
この場合、多重情報表6001のビットレートを動的に変更すればよい。これにより多重制御部5110から多重化部5112に通知される個々の多重指示は、多重情報表6001のビットレートの値を含むので、ナビゲーション情報の多重頻度も動的に変更されることになる。
【0190】
もし、全ナビゲーション情報に対して一定のビットレートが割当てられている場合(全ナビゲーション情報に対して1つのPIDが割当てられる場合)には、多重情報表6001は、ナビゲーション情報表の多重指示の作成回数をカウントして、例えばコンテンツ0〜3のNVTの多重指示の作成割合が2:1:1:1になるように調整すればよい。
【0191】
また、上記実施形態では、動画データは受信装置5121の表示画面のフルサイズであることを前提にしているが、それより小さいサイズの動画データとしても良い。例えば、動画データを1/4サイズにすればビットレートも1/4程度にできるので、対話的番組に割当て可能なビットレートの上限が定められている場合でも、コンテンツ数を増加させることができる。この場合、ナビゲーション情報によるオブジェクトの表示と組み合わせて再生画像を得るようにしてもよい。さらに1つのコンテンツが、1/4サイズの動画データ2〜4つを同時に有するようにしてもよい。
【0192】
また、上記実施形態では、デジタル衛星放送により対話的番組を放送しているが、例えばケーブルテレビ(CATV)の放送局から放送するようにしてもよい。
本実施の形態では、各ナビゲーション情報表は、そのナビゲーション情報が有効になる有効開始時刻「start_time」と、無効になる有効終了時刻「end_time」とを、送信データ記憶部5102に記憶されるアプリケーションを多重するイベントの放送開始時刻を「0」とした相対時刻(秒単位)で定義した有効時間表を含んでおり、受信装置5121の受信制御部5126が、デジタル放送装置5101の多重化部5112がトランスポートストリームの先頭における初期値を「0」としてトランスポートストリーム中に多重したPCRの情報に同期して時刻をカウントするAVデコーダ部5124のクロック部を参照して各ナビゲーション情報の有効開始時刻と、有効終了時刻とを判定することとしているが、例えば、受信装置5121は絶対時刻をカウントする時計部を備えることとし、受信制御部5126は、前記時計部を参照して現在の絶対時刻を取得し、さらにシステム情報テーブル生成部5105に記憶されているEIT中のイベント情報からイベントの開始時刻(絶対時刻)を読み出し、現在の絶対時刻からイベントの開始時刻を減じることによってイベントの放送開始時刻を「0」とした相対時刻を求め、これを用いて各ナビゲーション情報の有効開始時刻と、有効終了時刻とを判定することとしてもよい。
【0193】
また、有効時間表において「start_time」と「end_time」とは絶対時刻で記録されることとし、受信制御部5126が、絶対時刻をカウントする時計部を備えることとし、受信制御部5126は、この絶対時刻をカウントする時計部を参照して各ナビゲーション情報の有効開始時刻と、有効終了時刻とを判定することとしてもよいことはいうまでもない。
【0194】
また、各ナビゲーション情報の有効時間の管理に精度が要求されない場合には、受信装置5121の受信制御部5126は、各ナビゲーション情報の有効開始時刻と、有効終了時刻の判定を行わず、TSデコーダ部5123から新たなナビゲーション情報表の分離の通知を受けた時に、現在再生中のナビゲーション情報表を無効にし、あらたに分離されたナビゲーション情報表を有効にすることとしてもよい。
【0195】
さらに、ナビゲーション情報中に有効時間表を含ませないで送信するようにしてもよい。この場合、各ナビゲーション情報の有効時間表は、ナビゲーション情報とは別個に、例えば構造情報記憶部に記憶させ、多重制御部が多重指示作成に際して参照する構成としても良い。
更に、本実施の形態においては、デジタル放送装置5101のプレゼンテーション情報記憶部5107が放送する画像データ、および音声データをあらかじめ全て記憶しているものとしていたけれども、例えばビデオカメラと、前記ビデオカメラが撮影した画像をリアルタイムに圧縮するエンコーダとを備えるよう構成し、前記エンコーダの出力がリアルタイムにプレゼンテーション情報記憶部5107に記憶されるものとしてもよい。
2.第2実施形態
本実施形態ではページベースコンテンツからなる対話的番組を実現するデジタル放送装置について説明する。
【0196】
デジタル放送システムの構成の説明に先立ち、図49〜図51を用い、ページベースコンテンツからなる対話的番組を実現する原理について解説する。
図49は、受信側の表示画面にそれぞれ表示されるコンテンツの例で、天気予報に関する図である。ここで全国および各地の天気予報が複数のコンテンツ151、152、・・・153、・・・で示されている。これらの複数のコンテンツ151、152、・・・153、・・・は、ユーザの操作によって、矢符154、155、156、157で示すようにその表示が切り換えられる。
【0197】
今、表示画面に全国の天気予報を示すコンテンツ153が表示されているときに、ユーザが「東京」というボタン160を選択・決定操作すると、矢符154で示すように、表示画面は、コンテンツ153から東京の天気予報を示すコンテンツ151の表示に切り換えられる。次に、ユーザが「戻る」ボタン158を決定操作すると、矢符155で示すように、表示画面は、コンテンツ151から元のコンテンツ153の表示に切り換えられる。
【0198】
同様に、コンテンツ153の表示画面の「大阪」を示すボタン161をユーザが選択・決定操作すると、矢符156で示すように、表示画面は、コンテンツ153からコンテンツ152の表示に切り換えられる。更に、この状態で、ユーザが「戻る」ボタン159を決定操作すると、矢符157に示すように、表示画面はコンテンツ153の状態に戻る。このような表示切り換えの操作のために、コンテンツ151、・・・は、ボタン158、159、160、161を有している。これらのボタン以外に、各コンテンツは、第1実施形態に示したストリームベースコンテンツへの切り換え用のボタンを有することもできる。
【0199】
以上のようなユーザの表示切り換えの操作によって、コンテンツの表示が任意に切り換えられるために、送信側では、以下に説明するように各コンテンツを送信している。
図50は、送信側から送信される送信データを模式的に示した図である。送信データ165は、複数のコンテンツを示すデータ(情報)からなり、全体が繰り返し送信される。送信データ165は、複数の画像データ166、167、・・・168、・・・とそれぞれに対応するナビゲーション情報169、170、・・・、171、・・・とからなる。
【0200】
各画像データ166、・・・は受信側の表示画面に表示される各コンテンツ151、・・・の主画像となるものであり、この説明では、天気予報の画像を示している。
各ナビゲーション情報169、・・・は、各画像データ166、・・・に重ね合わせて表示される例えばボタン158、・・・を示すビットマップ(Bitmap)データ172、173、174と、受信側でのユーザの操作に対するふるまいを記述したスクリプト(Script)情報175、176、177と、ユーザの操作によるコンテンツの表示切り換えをすることができるリンク先のコンテンツを示すハイパーリンク(Hyperlink)情報178、179、180とを含んでいる。
【0201】
図49に示したコンテンツ151は、画像データ166とナビゲーション情報169とで表現されている。同様に、コンテンツ152は画像データ167とナビゲーション情報170とで表現され、コンテンツ153は画像データ168とナビゲーション情報とで表現されている。即ち、各画像データ166、・・・と各ナビゲーション情報169、・・・とは対応関係を有して設けられている。
【0202】
図51は、送信側から送信される送信データ165の送信の様子を模式的に示した図である。送信側では、送信データ165を繰り返し送信している。時間的に繰り返し送信データ165が送信されているのが理解される。
但し、本図では、画像データ、ナビゲーション情報ともフレーム構造で示しているけれども、実際には、デジタル化され、かつ画像データと対応するナビゲーション情報とを多重化し、送信データ165をMPEG2トランスポートストリームとして送信するため、具体的送信データは本図とは異なっていることに注意すべきである。
【0203】
なお、図示はしないけれども、送信されている各画像データ166、167、・・・、168、・・・は他の画像データ166、167、・・・、168、・・・と識別するため識別情報が付される。同様に各ナビゲーション情報169、170、・・・、171にも他のナビゲーション情報169、170、・・・、171と識別するため識別情報が付されている。
【0204】
一方、受信側では、送信データ165中のこの識別情報を監視し、所望の識別情報を含む画像データとナビゲーション情報とを取得し、1のコンテンツとして図49に示したように例えばコンテンツ151として再生表示する。
なお、取得された例えばナビゲーション情報171は、ユーザの所定の操作に備えて記憶される。
【0205】
以下、上記原理を踏まえて、本実施形態に係るデジタル放送システムを図面を参照して説明する。
2−1.デジタル放送システム(ページベース)
図52は、第2の実施形態に係るデジタル放送システムの構成図である。このデジタル放送システムは、データ送信装置101と複数のデータ受信装置121とからなる。
【0206】
データ送信装置101は、相互にハイパーリンクの張られた複数のページベースコンテンツのデータを、MPEG2トランスポートストリーム中に多重して繰り返し送信するよう構成され、送信データ記憶部102と、データ多重化部103と、多重情報記憶部104と、システム情報テーブル生成部105と、送信部106とを備えている。
【0207】
データ受信装置121は、データ送信装置101から送信されるMPEG2トランスポートストリームの中からユーザ操作に従って対話的にコンテンツを取り出して再生するよう構成され、受信部122と、TSデコーダ部123と、AVデコーダ部124と、受信データ記憶部125と、受信制御部126と、信号受信部127と、再生部128と、表示部129と、音声出力部130とを備えている。
2−2.データ送信装置101
2−2−1.送信データ記憶部102の構成
送信データ記憶部102は、磁気ディスク等の記憶媒体からなり、1つの対話的番組を構成する複数のコンテンツのデータと構造情報とを記憶しており、プレゼンテーション情報記憶部107と、ナビゲーション情報記憶部108と、構造情報記憶部109とを含む。なお、ここで対話的番組は、送信データとしてMPEG2トランスポートストリーム中に含まれる状態では「イベント」又は「プログラム」と称している。
【0208】
送信データ記憶部102は、図50に示した送信データ165を以下に示すように画像データ(プレゼンテーション情報)と、ナビゲーション情報とに分けて記憶している。また、画像データとナビゲーション情報との対応関係を構造情報表として記憶している。
2−2−1−1.プレゼンテーション情報記憶部107
プレゼンテーション情報記憶部107は、各コンテンツに含まれる画像データや、音声データ等のプレゼンテーション情報を記憶する。図53(a)(b)は、それぞれコンテンツ153、151のプレゼンテーション情報の一例である静止画データを示す。図53(a)はファイル名「still5.m2v」で示される静止画データ201を示し、図53(b)はファイル名「still1.m2v」で示される静止画データ202を示している。静止画データ201、202は、それぞれISO/IEC13818−2(MPEG2 ビデオ)規格に基づいてデジタル符号化された形式で記憶されている。なお、画像データの符号化形式は、他の形式でもよい。
2−2−1−2.ナビゲーション情報記憶部108
ナビゲーション情報記憶部108は、各コンテンツに含まれるナビゲーション情報を記憶する。ナビゲーション情報には、別のコンテンツへのリンクを示すハイパーリンク情報が含まれ、このリンク先をユーザが対話的に選択するためのオブジェクトが記述されている。図54は、ナビゲーション情報の一例を示すものである。ここで、ナビゲーション情報301は、コンテンツ153のナビゲーション情報の例であり、ファイル名「navi5.nif」で記憶されている。
【0209】
なお、図53(a)に示す静止画データ201と、図54に示すナビゲーション情報301とが1つのコンテンツ153を構成することは、後述する図56に示す構造情報表501に示される。
ナビゲーション情報301は、表形式で示したオブジェクト定義表(Object Definition Table)302とハンドラ定義表(Handler Definition Table)303とハイパーリンク表(Hyperlink Table)304とビットマップ表(Bitmap Table)305とを含んでいる。このナビゲーション情報301は、図7に示したナビゲーション情報5301と比べて、有効時間表を有していない点が異なっており、これ以外は実質的に同じであるので説明を省略する。また、図54では「オブジェクトインデックス」「ハンドラインデックス」「ハイパーリンクインデックス」「ビットマップインデックス」の各欄を単に「インデックス」と略している。
【0210】
図55は、ファイル名「navi1.nif」で表されるナビゲーション情報401を示している。同図中のオブジェクト定義表402のインデックス番号「0」の行では、標準ビットマップのインデックス番号として「−」が示されている。これは、このオブジェクトには標準状態のビットマップが定義されていないことを示す。オブジェクト定義表402では、オブジェクトが1つしか定義されておらず、インデックス番号「0」のオブジェクトは常に選択状態で表示されるため標準状態のビットマップは必要ないので省略される。
2−2−1−3.構造情報記憶部109
構造情報記憶部109は、構造情報表とエントリ情報とを記憶している。構造情報表は、各コンテンツを構成するプレゼンテーション情報とナビゲーション情報の組み合わせの情報である。エントリ情報は、エントリコンテンツを示す情報をいう。
【0211】
図56に示すように構造情報表501は、送信データ記憶部102に記憶されている各コンテンツを構成するプレゼンテーション情報とナビゲーション情報との組み合わせの情報を、コンテンツ番号ごとに示している。コンテンツ番号は、送信データ記憶部102に記憶されている複数のコンテンツ中で、1つのコンテンツを一意に識別する番号である。図56に示すように、構造情報表501の第1行では、コンテンツ番号0で識別されるコンテンツが、プレゼンテーション情報記憶部107に記憶されているファイル名still0.m2vで識別される静止画データと、ナビゲーション情報記憶部108に記憶されているnavi0.nifで識別されるナビゲーション情報との組により構成されていることを示す。他の行も同様である。
【0212】
また、図56に示すエントリ情報502は、送信データ記憶部102に記憶されている対話的番組のエントリコンテンツのコンテンツ番号が5であることを示している。
2−2−2.多重情報記憶部104
多重情報記憶部104は、送信データ記憶部102に記憶されている送信データをMPEG2トランスポートストリーム中に多重化するための識別子や帯域等の資源の割当情報を多重情報表として記憶している。図57は、この多重情報表601の一例を示すものである。
【0213】
多重情報表601の第1行に記録されているビットレート(Bitrate)は、送信データ記憶部102に記憶されている送信データをMPEG2トランスポートストリームに多重する際に割り当てられる伝送レートを示している。この例では、伝送レートとして6Mbpsが割り当てられている。
多重情報表601の第2行〜第5行のoriginal_network_id、transport_stream_id、service_id、event_idは、図14において既に説明した。
【0214】
多重情報表601の第6行〜第10行は、送信データ記憶部102に記憶されているアプリケーションをMPEG2トランスポートストリーム中にイベントとして多重する際に、そのイベントを構成する各コンポーネントに割り当てるPIDの値を表している。なお、PMT_PID、PCR_PIDは、それぞれ後述するPMT(Program Map Table)、PCR(ProgramClock Reference)に割当てられるPIDの値を表わしている。
【0215】
NE_component_pid(ナビゲーション情報コンポーネントパケット識別子)は、送信データ記憶部102のナビゲーション情報記憶部108に記憶されているナビゲーション情報を多重するコンポーネントに割り当てられるPIDの値を示している。
VE_information_component_pid(ストリーム対応情報コンポーネントパケット識別子)は、後述するストリーム対応情報テーブル生成部111で生成されるストリーム対応表を多重するコンポーネントに割り当てられるPIDの値を示している。
【0216】
VE_component_pid(画像データコンポーネント識別子)は、プレゼンテーション情報記憶部107に記憶されている画像データを多重するコンポーネントに割り当てられるPIDの値を示している。
なお、本実施例では、NE_component_pid、VE_information_component_pid、VE_component_pidとして、それぞれ1つのPIDのみが与えられているが、複数与えられてもよい。即ち、NE_component_pidに「0×0082」が、VE_information_component_pidに「0×0083」が、VE_component_pidに「0×0084」がそれぞれPIDとして与えられているけれども、これに加えて、例えばNE_component_pidに「0×0085」が、VE_information_component_pidに「0×0086」が、VE_component_pidに「0×0087」がそれぞれPIDとして与えられてもよい。
【0217】
また、本実施例では存在しないが、送信データが音声データを含む場合は、AE_information_component_pid、AE_component_pidが画像データと同様に割り当てられる。
2−2−3.データ多重化部103の構成
データ多重化部103は、CPUとメモリとからなる多重制御部110と、ストリーム対応情報テーブル生成部111と、識別子情報付加部112と、ナビゲーション情報テーブル生成部113と、多重化部114とを含む。
【0218】
データ多重化部103は、図51で示した送信データ165を生成するため以下のような処理を行う。
2−2−3−1.多重制御部110(その1)
多重制御部110は、送信部106に起動されると、先ず、構造情報記憶部109と多重情報記憶部104とに記憶されている構造情報表501と多重情報表601とを参照し、コンテンツ番号ごとにデジタル放送中で各コンテンツを一意に識別する識別子を割り当て、コンテンツ識別子割当表を作成する。
【0219】
図58は、このコンテンツ識別子割当表701の一例を示す。
同図の識別子割当表701中の各欄は、既に説明した図15と同じなので、ここでは主としてページベースコンテンツに用いられる識別子を中心に説明する。「VE_id」709は1つのイベント中でページベースコンテンツの画像データを一意に識別する識別子の値を表す。「AE_id」713も同様に音声データを一意に識別する識別子の値を表す。「NE_id」710は1つのイベント中でナビゲーション情報を一意に識別する識別子の値を表す。
【0220】
本実施形態では、1つのページベースコンテンツを識別するために「VE_id」「AE_id」「NE_id」を使用している。これに対して第1実施形態では1つのストリームベースコンテンツを識別するために「VE_comp_tag」「AE_comp_tag」「NE_id」を使用している。従って同図中の「VE_comp_tag」欄及び「AE_comp_tag」欄は、「−」と記録される。
【0221】
また、本実施例では、「VE_id」709と「NE_id」710には、コンテンツ番号702と同じ値が付与されている。なお、「VE_id」709、「NE_id」710はコンテンツ番号702と一致する必要はなく、それぞれ画像データごと、ナビゲーション情報ごとに異なる値が付与されていればよい。
また、本実施例では、「AE_svc_id」711、「AE_event_id」712、「AE_id」713は、コンテンツに音声データがないので識別子を付与されず、「−」が書き込まれているが、音声データを含む場合には画像データ、ナビゲーション情報と同様に割り当てられる。
【0222】
多重制御部110は、コンテンツ識別子割当表701の作成が終わると、画像データごとに「PID」、「component_tag」、「stream_id」の各値を割り当てた表示画像情報識別子割当表を作成する。図59は、この表示画像情報識別子割当表801の一例を示す図である。この表示画像情報識別子割当表801において、「VE_id」709には、識別子割当表701で付与された値が付与される。「PID」803には、多重情報表601で「VE_component_pid」で割り当てられた値(ここでは「0×0084」)が与えられる。「component_tag」(コンポーネントタグ)802には、一つの「PID」803に対して同一の値(例えば「PID」の値「0×0084」に対して「component_tag」の値「0×00」が割り当てられている)が付与される。「stream_id」804は、16進表記で「e0」から「ef」の値が「VE_id」709に対応して順次循環的に付与される。また、この「VE_id」709で識別されるプレゼンテーション情報記憶部107に記憶されている画像データのファイル名が画像データファイル805として書き込まれる。
【0223】
なお、図57のVE_component_pidに複数の識別子が与えられているときには、「PID」、「stream_id」は、例えば次のように割当てることができる。「VE_id」の順に、まず、「PID」に多重情報表からVE_component_pidを1つ取り出して与え、「stream_id」は、16進表記で「e0」〜「ef」の値を順次循環的に与える。stream_idが一巡するごとに、多重情報表より新たなVE_component_pidを取り出し、「PID」に与える。新たなVE_component_pidがなくなったら、最初に与えたVE_component_pidに戻る。「component_tag」には、「PID」ごとに異なる値を与える。
【0224】
また、本実施例では、映像データ用のstream_idの値として用いることができる16進表記で「e0」〜「ef」の16個全てを用いることとしているが、一部だけを用いるようにしてもよい。また、音声データがある場合には、stream_idは16進表記で「c0」〜「df」の32個を用いることがMPEG2規格で定められている。
【0225】
なお、この「component_tag」802は、PIDを間接的に参照するために使用される。component_tagはPIDに1対1に対応させて自由に割り当てた値で、component_tagとPIDの対応関係は後述するPMT中で与えられる。ナビゲーション情報、ストリーム対応情報内からは、PIDの値を直接参照せず、component_tagを用いて間接的に参照することにより、例えば、他の番組と多重する際に後述する送信部106においてPIDが別の値に書き替えられた場合でも、ナビゲーション情報、ストリーム対応情報は変更せずにすむという効果がある。
【0226】
多重制御部110は、表示画像情報識別子割当表801の作成が終了すると、ストリーム対応情報テーブル生成部111にストリーム対応表を生成するよう指示し、識別子情報付加部112に画像データのプライベート領域にVE_idを付加するよう指示し、ナビゲーション情報テーブル生成部113にナビゲーション情報表を生成するよう指示する。
2−2−3−2.識別子情報付加部112
識別子情報付加部112は、多重制御部110から識別子情報の付加の指示を受けると、プレゼンテーション情報記憶部107に記憶されている画像データを読み出す。読み出した画像データビットストリーム中のプライベート領域に画像データ識別子VE_idを書き込む。なお、VE_idは多重制御部110において作成された表示画像情報識別子割当表801を参照して取得する。VE_idを書き込んだ画像データビットストリームにファイル名を付して記憶領域(図示せず)に記憶する。
【0227】
図60は、識別子情報が付加されたファイル名「VE(5)」の画像データの一例のビットストリーム901を示す。ビットストリーム901は、MPEG2規格に基づいて符号化されており、ピクチャヘッダ902のユーザデータ領域903にVE_idの値「0×0005」が記録されている。ピクチャデータ領域904には、図53(a)に示した静止画データ201が記録されている。全ての画像データに識別子情報を付加すると、付加終了を多重制御部110に通知する。
【0228】
なお、本実施例では、VE_idを書き込む領域として、ピクチャヘッダ中のユーザデータ領域を用いたけれども、他のプライベートなデータを書き込める領域を用いてもよい。
2−2−3−3.ナビゲーション情報テーブル生成部113
ナビゲーション情報テーブル生成部113は、多重制御部110からナビゲーション情報表の生成の指示を受けると、ナビゲーション情報記憶部108に記憶されているナビゲーション情報を読み出す。読み出したナビゲーション情報がハイパーリンク表を含むときに、コンテンツ番号で表記されたリンク先の情報をコンテンツ識別子割当表701を参照し、各識別子の表記に変換してナビゲーション情報表を生成する。ハイパーリンク表を含まないときは、元のナビゲーション情報のまま、ファイル名だけを変更してナビゲーション情報表を生成する。生成したナビゲーション情報を記憶領域(図示せず)に記憶する。
【0229】
図61は、生成されたファイル名「NVT(5)」のナビゲーション情報表1001を示す。このナビゲーション情報表1001は、図54に示したファイル名「navi5.nif」のナビゲーション情報から生成されたものである。ナビゲーション情報表1001は、オブジェクト定義表1002と、ハンドラ定義表1003と、ハイパーリンク表1004と、ビットマップ表1005とを含んでいる。
【0230】
図62は、ファイル名「NVT(1)」のナビゲーション情報表1101を示す。このナビゲーション情報表1101は、図55に示したファイル名「navi1.nif」のナビゲーション情報から生成されたものであり、ハイパーリンク表がないので、内容に変更はない。
ナビゲーション情報テーブル生成部113は、ナビゲーション情報表の生成を終了すると、生成終了を多重制御部110に通知する。
2−2−3−4.ストリーム対応情報テーブル生成部111
ストリーム対応情報テーブル生成部111は、多重制御部110からストリーム対応表の生成の指示を受けると、表示画像情報識別子割当表801を参照して、各画像データごとにストリーム対応表を生成する。このストリーム対応表は、データ送信装置101からデータ受信装置121に送信されるストリーム中から1つの画像データを取り出すために用いられる。
【0231】
図63(a)は、画像データ「VE(5)」をデータ受信装置121側で取り出すために用いるストリーム対応表「VET(5)」1201を示している。このストリーム対応表1201の「first_ pts」は、対応する画像データの最初のフレームが再生される時刻を90,000分の1秒単位で表わした開始再生時刻情報を表わし、例えば(数1)を用いて求めることができる。
【0232】
【数1】
Figure 0003646113
ここで、S_VE(x)は、識別子情報付加部112の記憶領域に記憶されている画像データVE(x)をMPEG2システム規格に従って(以下同様)、トランスポートストリームパケットに変換した際のサイズ、S_NVT(x)は、ナビゲーション情報テーブル生成部113の記憶領域に記憶されているナビゲーション情報表NVT(x)をトランスポートストリームパケットに変換した際のサイズ、S_VETは、ストリーム対応情報テーブル生成部111の記憶領域に記憶されている1つのストリーム対応表VETをトランスポートストリームパケットに変換した際のサイズである。サイズの単位はビットである。また、Rは、ストリーム対応表VETを繰り返し多重する回数を表し、「1」から「(P×S)」までの整数値をとる。ここでPは、多重情報記憶部104で割当てられた画像データを伝送するコンポーネントの為に割り当てられたPIDの数であり、本実施例では「1」である。Sは、表示画像情報識別子割当表801で用いられたstream_idの個数を表し、本実施例では「16」である。Bは、ビットレートであり、本実施例では「6Mbps」である。
【0233】
なお、S_VE(x)は、VE(x)のサイズにPESパケット単位ごとに必要なPESパケットヘッダ、トレーラ情報分のサイズを加え、更にトランスポートパケットの単位ごとに必要なトランスポートパケットヘッダ、トレーラ情報分のサイズを加えて求める。また、S_NVT(x)は、NVT(x)のサイズにセクション単位ごとに必要なセクションヘッダ、トレーラ情報分のサイズを加え、更にトランスポートパケットの単位ごとに必要なトランスポートパケットヘッダ、トレーラ情報分のサイズを加えて求める。S_VETは、S_NVT(x)と同様に、VETのサイズにセクションヘッダ等のサイズを加えて求める。なお、本実施例では全てのVETのサイズは同一としている。また、PESパケット、トランスポートパケット、セクションの詳細はMPEG2システム規格で定義されている。
【0234】
このストリーム対応表1201の「last_pts」は、対応する画像データの最後のフレームが再生される時刻を90,000分の1秒単位で表わした終了再生時刻の情報を表わし、本実施例では、画像データが静止画のため、「last_pts」(終了再生時刻情報)と「first_pts」は一致している。
【0235】
ストリーム対応表1201のcomponent_tag、stream_idは、表示画像情報識別子割当表801を参照して対応する画像データに割り当てられたcomponent_tagとstream_idの値を取得する。
図63(b)は画像データの1番目のストリーム対応表1202を示し、図63(c)は画像データの15番目のストリーム対応表1203を示している。
【0236】
なお、これらのストリーム対応表1201、1202、1203の「first_pts」、「last_pts」の基準となる時刻「0」は、送信データ記憶部102に記憶されているデータが最初にトランスポートストリーム中に多重されて送信された時刻である。
また、本実施例では、ストリーム対応表に表示画像情報識別子割当表801を参照して、割り当てられたcomponent_tagの値を記載したけれども、component_tagの値に替えて、多重情報表601で割り当てられたVE_component_pidの値を直接記載してもよい。
2−2−3−5.多重制御部110(その2)
また、多重制御部110は、識別子情報付加部112、ナビゲーション情報テーブル生成部113、ストリーム対応情報テーブル生成部111からそれぞれの処理を終了した旨の通知を受けると、繰り返し単位のコンテンツ数Tの決定をする。ここで繰り返し単位のコンテンツ数Tとは、簡単にいうと、図51に示した送信データ165に含まれるコンテンツの総数Mとダミーのコンテンツの数を合計したものをいい、正確には、送信データ記憶部102に記憶されているコンテンツの総数Mとして、
M≦P×S×n=TとなるTをいう。ここでPは上記(数1)で説明したと同様、多重情報記憶部104で画像データを伝送するためのコンポーネントに割り当てられたPIDの個数を表し、Sは上記(数1)で説明したと同様stream_idの個数を表している。nはM≦Tを満足する最小の整数である。本実施例では、P=1、S=16、M=63なので、Tは64となる。なお、繰り返し単位のコンテンツ数Tがコンテンツの総数Mよりも大きい場合は、多重制御部110は、全てのコンテンツをトランスポートストリーム中に多重した後に、最小のコンテンツ(T−M)個分以上のサイズ分のヌルパケットを、多重する。これにより、画像データと、その画像データに対応するストリーム対応表の多重位置の間隔Dが一定値以上(最小のコンテンツのサイズの(P×S−1)倍以上)となることを保証することができる。
【0237】
次に多重制御部110は、繰り返し単位のコンテンツ数Tの一周分の長さL(全てのコンテンツとコンテンツ(T−M)個分のサイズのヌルパケットを多重情報記憶部104に記憶されているビットレートBで多重したときのトランスポートストリームの長さを90000分の1秒単位で表した値)を(数2)を用いて求める。
【0238】
【数2】
Figure 0003646113
ここで、M,Tは上述のコンテンツの総数と繰り返し単位のコンテンツ数とであり、S_VE(x)、S_NVT(x)、S_VET、P、Bについては上述した(数1)の説明と同様である。
【0239】
多重制御部110は、コンテンツカウンタiに「0」を設定し、多重開始位置wpに「0」を設定する。wpの値は、トランスポートストリームに多重するコンテンツの最初の情報位置からの時間を表している。
次に、VETカウンタjの値に「0」を設定する。VETカウンタjの値を用いて周回数Cとコンテンツ番号Nとを求める。周回数Cは{i+(P×S)−1−j}÷Tの商の整数部分であり、コンテンツ番号Nは{i+(P×S)−1−j}÷Tの余りである。次に、ストリーム対応表のN番目のVET(N)がストリーム対応情報テーブル生成部111に記憶されているか否かを判断し、記憶されているときにはVET(N)のfirst_pts,last_ptsに繰り返し単位のコンテンツ数Tの一周分の長さLに周回数Cを乗じた値を加える。
【0240】
次にこのVET(N)の多重を多重化部114に指示する。この際、多重開始位置wp、ビットレートBを通知し、多重情報表601中の「VE_information_component_pid」の値をPIDとして通知し、コンテンツ識別子割当表701のコンテンツ番号「N」に対応する「VE_id」の値をtable_id_extensionとして通知する。
【0241】
VET(N)がストリーム対応情報テーブル生成部111に記憶されていないときには、S_VETのサイズ分のヌルパケットの多重を多重化部114に指示し、多重開始位置wp、ビットレートBを通知する。
多重化部114に多重化の指示をした後、多重開始位置wpを計算する。wp=wp+S_VET/Bで計算できる。次にVETカウンタjの値に「1」を加え、VETカウンタjとストリーム対応表の繰り返し多重回数Rとの値が一致しているか否かを判断し、一致しないときは、更に周回数C、コンテンツ番号Nの計算をし、VET(N)の多重化処理を続ける。
【0242】
多重制御部110は、両カウンタの値が一致していると判断したときは、周回数C、コンテンツ番号Nを上記と同様の方法で計算し、識別子情報付加部112又はナビゲーション情報テーブル生成部113にコンテンツ番号Nのコンテンツが記憶されているか否かを判断する。記憶されていると判断したときは、多重化部114にVE(N)の多重を指示する。この際、多重開始位置wp、ビットレートBv(N)、PID、stream_idの値を多重化部114に通知する。なお、PID、stream_idの値は、表示画像情報識別子割当表801より、「VE_id」の値が「N」の画像データに割り当てられた「PID」と「stream_id」の値を取り出す。ビットレートBv(N)は、以下に示す(数3)によって計算する。
【0243】
【数3】
Figure 0003646113
式中の記号は上記(数1)と同様である。
更に、多重化部114にNVT(N)の多重を指示する。この際、多重開始位置wp、ビットレートBn(N)、PID、table_id_extensionの値を多重化部114に通知する。PIDについては、多重情報記憶部104を参照してナビゲーション情報の伝送用に割り当てられたコンポーネントに割り当てられたPIDの値を取り出す。table_id_extensionについては、コンテンツ識別子割り当て表701より、コンテンツ番号Nに対応する「NE_id」の値を取り出す。ビットレートBn(N)は以下に示す(数4)によって計算する。
【0244】
【数4】
Figure 0003646113
式中の記号は上記(数3)と同様である。
次に、多重制御部110は、多重開始位置wpを計算式wp=wp+{S_VE(N)+S_NVT(N)}/Bで求める。
【0245】
また、多重制御部110は、コンテンツNが記憶されていなかった場合には、S_VE(0)+S_NVT(0)のサイズ分のヌルパケットの多重を多重化部114に指示し、多重開始位置wpを通知する。
なお、多重するヌルパケットのサイズをコンテンツ番号「0」のS_VE(0)とS_NVT(0)との合計サイズとしたけれども、全てのコンテンツ中でサイズが最小となるS_VE(k)+S_NVT(k)分のヌルパケットを多重するようにしてもよい。
【0246】
次に多重制御部110は、多重開始位置wpを計算式wp=wp+{S_VE(0)+S_NVT(0)}/Bで求める。
次にコンテンツカウンタiの値に「1」を加え、VETカウンタjの値を再度求めて、VET(N)の多重化以後の処理を繰り返す。
2−2−3−6.多重化部114
多重化部114は、図51に示した送信データ165をMPEG2トランスポートストリーム中に多重する。図64、図65は、図51に示した模式図に識別情報を付したより具体的な多重化ストリームの模式図である。以下、その詳細を説明する。
【0247】
多重化部114は、多重制御部110からの指示に基づいて、MPEG2システム規格で規定された方法に基づいてデータをMPEG2トランスポートストリーム中に多重する。多重制御部110からストリーム対応表VET(N)の多重の指示を受けると、ストリーム対応情報テーブル生成部111からストリーム対応表VET(N)を読み出し、指定された多重開始位置wpより指定されたPID、table_id_extension、ビットレートBを用いてトランスポートストリーム中に多重する。また、多重制御部110から画像データVE(N)の多重の指示を受けると、識別子情報付加部112から識別子を付加した対応する画像データを読み出し、指定された多重開始位置wpより指定されたPID、stream_id、ビットレートBv(N)を用いてトランスポートストリーム中に多重する。また、多重制御部110からナビゲーション情報表NVT(N)の多重を指示されると、ナビゲーション情報テーブル生成部113からナビゲーション情報表を読み出し、指定された多重開始位置wpより指定されたPID、table_id_extension、ビットレートBn(N)を用いてトランスポートストリーム中に多重する。また、ヌルパケットの多重を指示されると、指定された多重開始位置wpより指定されたサイズ分のヌルパケットを指定されたビットレートBで多重する。
【0248】
また、PCRについては、生成するトランスポートストリームの先頭における初期値を「0」として、多重制御部110から通知されたPCR_PIDを用いて多重する。
図64は、多重化部114によって生成されるトランスポートストリームの例を示す図である。トランスポートストリーム1701には、送信データ記憶部102に記憶されている63個のコンテンツが多重されている。63個の画像データVE(0)〜VE(62)には、PIDとして多重情報表601で与えられた値「0×0084」が与えられており、stream_idとして「0xe0」〜「0xef」が循環的に与えられて多重されている。
【0249】
また、ストリーム対応表VET(N)には、PIDとして多重情報表601で与えられた値「0×0083」が与えられており、table_id_extensionとして画像データ識別子「VE_id」と同一の値が与えられている。ストリーム対応表VET(N)は、画像データVE(N)ごとに1回多重されている。ストリーム対応表の繰り返し多重回数Rは「1」である。
【0250】
また、63個のナビゲーション情報表NE(0)〜NE(62)は、PIDとして多重情報表601で与えられた値「0×0082」が与えられており、table_id_extensionとしてナビゲーション情報識別子「NE_id」の値が与えられて多重されている。また、時刻の基準情報を含むPCR1702が多重されている。
【0251】
図51に示した1つの送信データ165は、この図では、矢符1708で示すように、ストリーム対応表VET(15)からヌルパケット1705までの範囲である。
トランスポートストリーム1701において、ストリーム対応表VET(N)は、対応する画像データVE(N)の画像データ15枚分だけ前の位置に多重されている。画像データには16個のstream_idが循環的に与えられているので、ストリーム対応表VET(N)と、対応する画像データVE(N)の間には、VE(N)と同じPID、stream_idを有する別の画像データは多重されない。よって、データ受信装置121は、ストリーム対応表VET(N)を取得した後、複数存在する同じPID、stream_idを与えられた画像データのうち一番最初に現れるものだけを分離することにより、所望の画像データVE(N)を抽出することができる。例えば、ストリーム対応表VET(16)1703と、画像データVE(16)1704の間には、PID「0×0084」、stream_id「0xe0」を与えられた他の画像データは存在しない。よってデータ受信装置121は、PID「0×0084」、stream_id「0xe0」を有する4つの画像データ、VE(0)、VE(16)、VE(32)、VE(48)のうち、ストリーム対応表VET(16)1703の後一番最初に出現する画像データVE(16)を分離することで、所望の画像データVE(16)を再生することができる。
【0252】
また、トランスポートストリーム1701は、ストリーム対応表VET(N)と、対応するVE(N)の間に、15個分のコンテンツのデータが多重されるように構成されている。すなわち、ストリーム対応表VET(N)が出現してから、対応する画像データVE(N)が出現するまでの時間Dは、少なくとも最小サイズのコンテンツを15個伝送するのに要する時間以上となることが保証されている。データ受信装置121は、この時間Dの間にストリーム対応表の情報を解釈し画像データの分離のために必要な処理を行えば、確実に所望の画像データを再生することができる。繰り返しの周回点付近においても時間Dがコンテンツ15個の伝送時間以上となることを保証するため、周回の最後にコンテンツ1つの大きさ分のヌルパケット1705が多重されている。これにより、VET(N)とVE(N)との間で周回点をまたがる場合、例えばVET(0)1706とVE(0)1707の間隔も、最小サイズのコンテンツ15個を伝送するのに要する時間以上となることが保証されている。
【0253】
図65は、ストリーム対応表の繰り返し多重回数Rを「16」とした場合に、多重化部114によって生成されるトランスポートストリームの例を示す図である。
トランスポートストリーム1711では、ストリーム対応表VET(N)が、対応する画像データVE(N)のコンテンツ15個分前の位置から、VE(N)の多重開始位置までの間に、16回多重されている。データ受信装置121は、まずストリーム対応表を取得し、その後対応する画像データを再生するため、前記時間Dが短いほどすばやく所望の画像データを再生できる。しかし、時間Dが短くなるとデータ受信装置121はより高速にストリーム対応表を解釈し、画像データの分離のために必要な処理を行わなければならない。トランスポートストリーム1711のようにストリーム対応表が複数回多重されていれば、データ受信装置121で、負荷が軽い場合は画像データに近い位置に多重されたストリーム対応表を取得して高速に画像データを再生し、負荷が重い場合は画像データから遠い位置に多重されたストリーム対応表を取得して確実に画像データを再生するような制御を行うことが可能となる。
【0254】
多重化部114は、図64に示したようなトランスポートストリーム1701を生成すると順次、送信部106に出力する。
2−2−4.システム情報テーブル生成部105
システム情報テーブル生成部105は、データ受信装置121で番組選択のために用いるプログラム仕様情報であるNIT(Network Information Table)、EIT(Event Information Table)、SDT(Service Description Table)、PAT(Program Association Table)、及びPMT(Program Map Table)を多重情報記憶部104等を参照して生成する。詳細については第1実施形態のシステム情報テーブル生成部5105と同様なので、ここでは本実施形態における生成結果(システム情報テーブル)の紹介に留める。
【0255】
図66(a)〜(c)に、システム情報テーブル生成部105により生成されたNIT、SDT、EITの一例を示す。
図67、図68に、システム情報テーブル生成部105により生成されたPAT、PMTの一例を示す図である。
図69(a)〜(d)に、システム情報テーブル生成部により生成されたPMT中のEnntry_Descriptor、NE_Component_Descriptor、VE_Information_Descriptor、stresm_identifier_descriptorの詳細を示す図である。
【0256】
図69(a)の「Entry_Descriptor」には、「entry_VE_id」、「entry_AE_id」、「entry_NE_id」の値が記述される。これは、エントリコンテンツがページベースコンテンツであることを示している。この点、第1実施形態の図25に示した「Entry_Descriptor」と異なっている。すなわち、図25ではエントリコンテンツがストリームベースコンテンツであることを示す「entry_VE_comp_tag」、「entry_AE_comp_tag」、「entry_NE_id」の値が記述されていた。
2−2−5.送信部106
送信部106は、スケジューラを有し、イベントの送信開始時刻よりも所定時刻、例えば5分前になれば、多重制御部110を起動する。また、イベント送信開始時刻になると、多重化部114が出力するトランスポートストリームに、システム情報テーブル生成部105が生成したNIT、PAT、PMT、SDT、EIT等のシステム情報テーブルを、DVB−SI規格、MPEG2システム規格の規定に従って、定められたPIDを用いて定められた間隔で繰り返し多重し、変調等の処理を行って、データ受信装置121等に送信する。
【0257】
図70は、多重化されたトランスポートストリーム1801を模式化して示した図である。多重化部114で多重化されたトランスポートストリーム1701に更に、NIT1802、PAT1803、PMT1804、SDT1805、EIT1806が多重化されている。
2−2−6.データ送信装置101の動作
次に、データ送信装置101の本実施例の動作を図71、図72、図73に示すフローチャートを用いて説明する。
【0258】
先ず、多重制御部110は、コンテンツ番号ごとにVE_id、NE_idを付与して識別子割当表を作成する(S1902)。次に、表示画像情報識別子割当表801を作成して(S1904)、識別子情報付加部112に識別子情報の付加を、ナビゲーション情報テーブル生成部113にナビゲーション情報表の作成を、ストリーム対応情報テーブル生成部111にストリーム対応表の生成を指示する。
【0259】
識別子情報付加部112は、プレゼンテーション情報記憶部107に記憶されている画像データのビットストリームのプライベート領域に画像データ識別子を付加して記憶する。全ての画像データについての識別子の付加を終了すると多重制御部110にその旨を通知する(S1906)。
ナビゲーション情報テーブル生成部113は、ナビゲーション情報記憶部108に記憶されているナビゲーション情報からナビゲーション情報表を作成する。全てのナビゲーション情報表の作成が終了すると多重制御部110にその旨を通知する(S1908)。
【0260】
ストリーム対応情報テーブル生成部111は、多重制御部110が作成した表示画像情報識別子割当表801を参照してストリーム対応表を生成する。全てのストリーム対応表の生成を終了すると、その旨、多重制御部110に通知する(S1910)。
システム情報テーブル生成部105は、NIT、SDT、EIT、PAT、PMT等の各種のシステム情報表を生成する(S1912)。
【0261】
多重制御部110は、コンテンツをトランスポートストリームに多重する際の繰り返し単位のコンテンツ数Tを決定する(S1914)。コンテンツ数Tの1周分の長さL(全てのコンテンツとコンテンツM−T個のサイズ分のヌルパケットを多重情報記憶部104に記憶されているビットレートBで多重したときのトランスポートストリームの長さ)を90000分の1秒単位で計算する(S1916)。多重制御部110は、PCR_PIDを多重化部114に通知し、PCRの多重化を指示する(S1918)。次に、コンテンツカウンタiと多重開始位置wpとに、ともに「0」を設定する(S2002)。
【0262】
次に、多重制御部110は、VETカウンタjに「0」を設定する(2004)。周回数Cとコンテンツ番号Nとを求める。Cは{i+(P×S)−1−j}÷Tの商(整数部分)であり、Nはその余り(整数)である(S2006)。
次に、多重制御部110は、ストリーム対応情報テーブル生成部111の記憶領域にストリーム対応表のVET(N)が記憶されているか否かを判断し(S2008)、記憶されているときはVET(N)のfirst_pts、last_ptsにC×Lを加える(S2010)。
【0263】
多重制御部110は、多重化部114にストリーム対応表VET(N)をトランスポートストリームに多重化するように指示し、多重開始位置wp、ビットレートB、PID、table_id_extensionを通知し(S2012)、S2014に移る。
S2008において、多重制御部110は、ストリーム対応表のVET(N)が記憶されていないと判断したとき、S_VETと同サイズ分のヌルパケットの多重を多重化部114に指示し、併せて多重開始位置wpとビットレートBとを通知する。多重化部114は、トランスポートストリームにヌルパケットを多重し(S2018)、S2014に移る。
【0264】
S2014において、多重制御部110は、wp=wp+{S_VET/B}を計算し、VETカウンタjの値に「1」を加え(S2015)、VETカウンタjの値とストリーム対応表VET(N)の繰り返し多重回数Rの値とを比較する(S2016)。j=RのときはS2102に移り、j<RのときはS2006に戻る。
【0265】
S2102において、多重制御部110は、周回数Cをi/Tの商(整数部分)とし、コンテンツ番号Nをi/Tの余り(整数)とする。次に、構造情報記憶部109のコンテンツ識別子割当表を参照してコンテンツ番号Nのコンテンツがあるか否かを判断し(S2104)、あるときは、画像データVE(N)のビットストリームの多重を多重化部114に指示する。この際、ビットレートBv(N)を計算し、Bv(N)を多重開始位置wp、表示画像情報識別子割当表801に記録した「PID」、「stream_id」の値とともに多重化部114に通知する。多重化部114は、トランスポートストリームに画像データVE(N)を多重する(S2106)。
【0266】
次に多重制御部110は、ナビゲーション情報表NVT(N)の多重を多重化部114に指示する。この際、ビットレートBn(N)を計算し、Bn(N)を多重開始位置wp、PID、table_id_extensionとともに多重化部114に通知する。多重化部114は、トランスポートストリームにナビゲーション情報表NVT(N)を多重する(S2108)。
【0267】
多重制御部110は、多重開始位置wpを計算する。
wp=wp+{S_VE(N)+S_NVT(N)}/B (S2110)。コンテンツカウンタiに「1」を加えて(S2112)、S2004に戻る。
S2104において、ないと判定したときには、多重制御部110は、S_VE(0)+S_NVT(0)のサイズ分のヌルパケットの多重を多重開始位置wp、ビットレートBとともに指示する。多重化部114は指示された量のヌルパケットをトランスポートストリームに多重する(S2114)。
【0268】
多重制御部110は、多重開始位置wpを、wp=wp+{S_VE(0)+S_NVT(0)}/Bで求めて(S2116)、S2112に移る。
以上のような動作によって、例えば、ストリーム対応表VET(N)の繰り返し多重回数Rを「1」にしたときには図64に示すような多重化ストリームに、Rを「16」にしたときには図65に示すような多重化ストリームにNIT、RAT等を多重化した図70に示すようなトランスポートストリームを送信することになる。
2−2−7.まとめ
以上説明したように、本実施例のデータ送信装置101は、それぞれのコンテンツを構成する画像データ、およびナビゲーション情報を、識別子を割り当ててトランスポートストリーム中に多重し、繰り返し送信する。
【0269】
ナビゲーション情報にはハイパーリンクされたコンテンツの画像データの識別子とナビゲーション情報の識別子、メニュー等を表示するための補助画面情報と、画面切り換え等のためのスクリプトが含まれる。よって、データ受信装置121は、ナビゲーション情報に従って、トランスポートストリームから識別子を指定して任意のコンテンツを取り出して再生することができ、一方向の通信路で対話性を実現することができる。
2−2−8.その他
2−2−8−1.
なお、本実施例では、画像データが静止画である場合について述べたが、画像データは動画データであってもよい。画像データが動画データの場合、(数1)の「first_pts」、「last_pts」の計算式、(数2)のストリームの長さLの計算式、(数3)の画像データVE(N)に割り当てるビットレートBv(N)の計算式、(数4)のナビゲーション情報表NVT(N)に割り当てるビットレートBn(N)の計算式および、多重制御部110で画像データVE(N)、ナビゲーション情報表NVT(N)を多重化した後に多重開始位置wpを再計算する式を、例えば以下のように変更することで実現できる。
【0270】
動画の場合は、画像データVE(N)に割り当てるビットレートBv(N)は、ビデオエレメンタリストリームによってあらかじめ定められたビットレートを基準にトランスポートストリームに変換する時の増分を見込んで決定する。ナビゲーション情報表NVT(N)には、全体のビットレートBから画像データVE(N)に割り当てるビットレートBv(N)を引いた残りを割り当てられる。
【0271】
このとき、画像データVE(N)の「first_pts」の値を(数5)に従って計算できる。
【0272】
【数5】
Figure 0003646113
但し、Bv(x)は画像データVE(x)に割り当てられるビットレートを、S_VE_FIRST(x)は、画像データVE(x)の最初のフレームをMPEG2システム規格にしたがってトランスポートストリームに変換したときのサイズを、MAX{A,B}は、AとBのうち大きい方の値をそれぞれ表わす。
【0273】
動画の場合は、「last_pts」は、「first_pts」とは一致せず、例えば(数6)で求めることができる。
【0274】
【数6】
Figure 0003646113
但し、N_FRAME(X)は動画データVE(X)のフレーム数、FRAME_PER_SECは、1秒間のフレーム数(例えばNTSC方式であれば29.97)を表わす。
【0275】
このとき、動画の場合は多重制御部110は、VE(X)とNE(X)の多重を多重化部114に指示した後、wpを(数7)に従って更新する。
【0276】
【数7】
Figure 0003646113
2−2−8−2.
なお、このデータ送信装置101では、多重化部114によって、トランスポートストリーム1701がイベントの送信時間中、順次生成される構成としているけれども、多重化部114は、1周期の長さLだけのトランスポートストリームを生成して記憶しておき、送信部106がデータ受信装置121等への送信の際、このトランスポートストリームを繰り返し読み出し、所定の処理をして繰り返し送信するようにしてもよい。
2−2−8−3.
なお、本実施例では、対応する画像データとナビゲーション情報表とを同じ時刻に多重したけれども、同じ時刻とする必要はない。ナビゲーション情報表とこれに対応する画像データとは、上述したように、それぞれ個別に分離できるようにしているので、それぞれ別個の時間に多重されてもよい。
2−3.データ受信装置121
データ受信装置121は、図49を用いて説明したように、データ送信装置101から送信されるMPEG2トランスポートストリームの中からユーザ操作に従って対話的にコンテンツを取り出して再生する。
2−3−1.受信部122
受信部122は、受信制御部126により指定されたトランスポートストリームの識別子に対応するMPEG2トランスポートストリームを受信し、TSデコーダ部123に出力する。
2−3−2.TSデコーダ部123
TSデコーダ部123は、受信制御部126によって設定されるフィルタ条件を記憶するフィルタ条件記憶部131を有し、このフィルタ条件に従って、受信部122から出力されるトランスポートストリーム中から、指定された識別子を有する画像データ、あるいは音声データのみを分離し、AVデコーダ部124に出力する。また指定された識別子を有するテーブルデータを分離し、識別子に応じて受信データ記憶部125中に確保された領域に出力する。また指定された識別子のPCR(基準クロック情報)を分離し、AVデコーダ部124に出力する。また、フィルタ条件記憶部131には、複数のフィルタ条件を同時に記憶することができ、TSデコーダ部123は複数の分離処理を平行して行うことができる。
【0277】
図74(a)、(b)は、フィルタ条件記憶部131に記憶されているフィルタ条件表の例を示す図である。フィルタ条件表2201の各行は、1つのフィルタ条件を示している。「フィルタ識別番号」欄2202には、各フィルタ条件を識別する番号が記載されている。「START/STOP」欄2203には、各フィルタ条件を開始状態にする場合には「START」が、停止状態にする場合には「STOP」が設定されている。TSデコーダ部123は、開始状態のフィルタ条件に基づいて分離処理を行い、停止状態のフィルタ条件に基づいた分離は行わない。「PID」欄2204には、各フィルタ条件で分離するデータのPIDの値が設定されている。「stream_id」欄2205には、各フィルタ条件で分離するデータのstream_idの値が設定されている。「table_id_extension」欄2206には、各フィルタ条件で分離するデータのtable_id_extensionの値が設定されている。「PID」欄2204、「stream_id」欄2205、「table_id_extension」欄2206に値「−」が設定されている場合は、条件なし、すなわち、その識別子の値が何であっても分離することを示している。「出力先」欄2207には、分離したデータを出力する出力先が設定されている。
【0278】
フィルタ条件表2201のフィルタ識別番号「0」に対応する行は、画像データのフィルタ条件を示している。「出力先」欄2207には、AVデコーダ部124が設定されており、「table_id_extension」2206は設定することはできない。「PID」2204と、「stream_id」2205とには、受信制御部126によって分離すべき画像データのPID、stream_idの値が設定される。
【0279】
フィルタ識別番号「1」に対応する行は、音声データのフィルタ条件を示している。「出力先」欄2207には、AVデコーダ部124が設定されており、「table_id_extension」欄2206には、値を設定することはできない。「PID」欄2204と、「stream_id」欄2205とには、受信制御部126によって分離すべき音声データのPID、stream_idの値が設定される。
【0280】
フィルタ識別番号「2」に対応する行は、ストリーム対応表VETのフィルタ条件を示している。「出力先」2207にはストリーム対応情報テーブル記憶部132が設定されており、「stream_id」欄2205には、値を設定することはできない。「PID」欄2204と、「table_id_extension」欄2206とには、受信制御部126によって分離すべきストリーム対応表のPIDと、table_id_extensionの値が設定される。
【0281】
フィルタ識別番号「3」に対応する行は、ナビゲーション情報表のフィルタ条件を示している。「出力先」欄2207にはナビゲーション情報テーブル記憶部133が設定されており、「stream_id」欄2205には値を設定することはできない。「PID」欄2204と、「table_id_extension」欄2206とには、受信制御部126によって分離すべきナビゲーション情報表のPIDと、table_id_extensionとの値が設定される。
【0282】
また、各フィルタ条件の「START/STOP」欄2203には、「START」または「STOP」が受信制御部126によって設定され、TSデコーダ部123の分離処理を開始状態、または停止状態に設定される。
また、フィルタ条件記憶部131は、これらの他にも、NIT、SDT、EIT、PAT、PMTなどのシステム情報テーブルや、PCR(基準クロック情報)のための図示しないフィルタ条件を記憶している。
【0283】
フィルタ条件表2201において、フィルタ識別番号「0」に対応する画像データのフィルタ条件、およびフィルタ識別番号「1」に対応する音声データのフィルタ条件は受信制御部126によって停止状態に設定されており、このとき、TSデコーダ部123は画像データおよび音声データの分離を行わない。
また、フィルタ条件表2201においては、フィルタ識別番号「2」に対応するストリーム対応表VETのフィルタ条件は、受信制御部126によって「PID」の値が「0x0083」に、「table_id_extension」の値が「0x0005」に設定されており、START/STOP欄2203が開始状態に設定されている。このとき、TSデコーダ部123は、送信部106から送信される図70に示すトランスポートストリーム1801の中から、設定されたフィルタ条件に応じたストリーム対応表VET(5)を分離してストリーム対応情報テーブル記憶部132に記憶させ、受信制御部126に通知する。VET(5)の内容は、図63(a)に示した通りである。
【0284】
また、フィルタ条件表2201において、フィルタ識別番号「3」に対応するナビゲーション情報表NVTのフィルタ条件は、受信制御部126によって、「PID」の値が「0x0084」に、「table_id_extension」の値が「0x0005」に設定されており、START/STOP欄2203が開始状態に設定されている。このとき、TSデコーダ部123は、送信部106から送信される図70に示すトランスポートストリーム1801の中から設定されたフィルタ条件に応じたナビゲーション情報表NVT(5)を分離し、ナビゲーション情報テーブル記憶部133に記憶させ、受信制御部126に通知する。ナビゲーション情報表NVT(5)の内容は図61に示した通りである。
【0285】
また、フィルタ条件表2208において、フィルタ識別番号「0」に対応する画像データのフィルタ条件は、受信制御部126によって、「PID」が「0x0084」、「stream_id」が「0xe5」に設定されており、開始状態に設定されている。このとき、TSデコーダ部123は、送信部106から送信される図70に示すトランスポートストリーム1801の中から、設定されたフィルタ条件に応じた画像データVE(5)、画像データVE(21)、画像データVE(37)、および画像データVE(53)を受信した順に分離し、AVデコーダ部124に出力する。4つの画像データのうち、どの画像データが最初に分離されるかは、受信制御部126がこのフィルタ条件を開始状態に設定するタイミングに依存する。また、受信制御部126が、このフィルタ条件を適切なタイミングで停止状態に設定することによって、4つの画像データのうちの最初の1つのみを分離して、AVデコーダ部124に出力するようにできる。
2−3−3.AVデコーダ部124
AVデコーダ部124は、図示しないクロック部を有する。このクロック部は、TSデコーダ部123から出力されるPCR(基準クロック情報)の値によって正しい基準時刻に設定され、画像データ、音声データを正しく同期をとりながら復号するための基準となる時刻をカウントする。
【0286】
またAVデコーダ部124は、TSデコーダ部123から出力された画像データ、または音声データまたは、その両方を受け取ると、まず受信制御部126の指示に従って、プライベート領域に書き込まれた画像データ、音声データの識別子を読み出して受信制御部126に通知する。次に、受信制御部126の指示に従って、画像データ、音声データを復号単位ごとに復号し、クロック部によって同期をとりながら再生部128に出力するとともに、受信制御部126に復号の完了を通知する。
2−3−4.受信データ記憶部125の構成
受信データ記憶部125は、例えばRAMなどで構成され、ストリーム対応情報テーブル記憶部132と、ナビゲーション情報テーブル記憶部133と、システム情報テーブル記憶部134とを備える。
【0287】
ストリーム対応情報テーブル記憶部132は、TSデコーダ部123で分離されたストリーム対応表を記憶している。ナビゲーション情報テーブル記憶部133は、TSデコーダ部123で分離されたナビゲーション情報表を記憶している。システム情報テーブル記憶部134は、TSデコーダ部123で分離されたNIT、SDT、EIT、PAT、PMT等のシステム情報テーブルを記憶している。
2−3−5.信号受信部127
信号受信部127は、ユーザのリモコン操作等などの信号を受信し、受信制御部126に通知する。
2−3−6.再生部128
再生部128は、受信制御部126からの指示にしたがって、AVデコーダ部124で復号された画像データに、受信制御部126から出力されるナビゲーション情報表に含まれるグラフィックス情報とを重ねあわせ、表示部129に出力し、AVデコーダ部124で復号された音声データを音声出力部130に出力する。
2−3−7.表示部129
表示部129は、CRTや液晶ディスプレイ等で実現され、再生部128から出力される画像を表示する。図49で示したコンテンツ151、152、153等を表示する。
2−3−8.音声出力部130
音声出力部130は、スピーカなどで実現され、再生部128から出力される音声を出力する。
2−3−9.受信制御部126
受信制御部126は、受信部122を制御して所望のトランスポートストリームを受信させる。また、ユーザの操作信号
を信号受信部127を介して受けると、現在ナビゲーション情報テーブル記憶部133に記憶しているナビゲーション情報表を参照し、次に分離すべきナビゲーション情報表のフィルタ条件と、画像データを取得するためのストリーム対応表のフィルタ条件とをTSデコーダ部123のフィルタ条件記憶部131に設定する。TSデコーダ部123で分離され、ストリーム対応情報テーブル記憶部132に記憶されたストリーム対応表を参照して、画像データのフィルタ条件をフィルタ条件記憶部131に設定する。
【0288】
受信制御部126は、TSデコーダ部123によって分離された画像データが適切な画像データであるか否かを画像データのプライベート領域に書き込まれた画像データ識別子を参照して判断する。適切な画像データのときは、AVデコーダ部124でデコードして再生部128に出力する。適切な画像データでないときは、フィルタ条件記憶部131の条件を変更し、再びストリーム対応表の分離を指示する。
【0289】
また、TSデコーダ部123によって分離されたナビゲーション情報表に含まれるオブジェクトのビットマップデータを読み出し、再生部128に通知し、画像データに重ねて表示させる。
2−3−9−1.初期制御
受信制御部126は、CPUとこれを制御するプログラムとにより構成され、利用者によって、データ送信装置101の送信部106が送信するトランスポートストリーム中の送信データ記憶部102に記憶されている送信データが多重されたイベントが最初に選択されたときには、まず、一般の衛星デジタル放送受信装置で用いられているMPEG2システム規格、およびDVBーSI規格で定められている手順にしたがってシステム情報テーブルを参照し、送信部106が送信するトランスポートストリームの受信を受信部122に指示し、選択されたイベントに対応するPMTの分離をTSデコーダ部123に指示する。
【0290】
次に、受信制御部126は、システム情報テーブル記憶部134に記録されているPMTを参照して、PCRの識別子を取得し、フィルタ条件記憶部131に設定する。さらに、受信制御部126は、エントリコンテンツの画像データと、ナビゲーション情報との識別子を取得し、それぞれフィルタ条件記憶部131のストリーム対応表のフィルタ条件と、ナビゲーション情報表のフィルタ条件とに設定する。
【0291】
さらに、受信制御部126は、システム情報テーブル記憶部134中のPMTを参照して、ストリーム対応表を伝送するコンポーネントと、ナビゲーション情報表を伝送するコンポーネントとのPIDの値を取得し、それぞれフィルタ条件記憶部131のストリーム対応表のフィルタ条件と、ナビゲーション情報表のフィルタ条件に設定し、これらのフィルタ条件を開始状態に設定する。
【0292】
受信制御部126は、TSデコーダ部123より、ストリーム対応表の分離の通知を受けると、フィルタ条件記憶部131のストリーム対応表のフィルタ条件を停止状態に設定する。次に受信制御部126は、ストリーム対応情報テーブル記憶部132中のストリーム対応表を参照して、画像データの「stream_id」の値を読み出し、フィルタ条件記憶部131の画像データのフィルタ条件を設定する。次に、ストリーム対応情報テーブル記憶部132中のストリーム対応表を参照して、「component_tag」の値を読み出し、さらにシステム情報テーブル記憶部134中のPMTを参照して読み出した「component_tag」の値に対応するPIDの値を取得し、フィルタ条件記憶部131の画像データのフィルタ条件を設定し、このフィルタ条件を開始状態に設定する。
2−3−9−2.画像データの適否判断
なお、データ送信装置101は、複数の異なる画像データに同じ値のPID、stream_idを付与して送信することがあるけれども、ある画像データに対応するストリーム対応表の送信後には、一定時間の後その画像データが同じ値のPID、stream_idをもつ他の画像データよりも先に出現するように送信している。これによって、受信制御部126がストリーム対応表を受信後、一定時間以内に画像データのフィルタ条件の設定を完了すれば、TSデコーダ部123は、所望の画像データを誤りなく分離し、AVデコーダ部124に出力できる。
【0293】
次に受信制御部126は、AVデコーダ部124を介して、TSデコーダ部123から出力された画像データのプライベート領域に記述された画像データ識別子の値を取得し、現在取得しようとしている画像データの識別子と一致するか否かを調べる。一致しなかった場合には、フィルタ条件記憶部131の画像データのフィルタ条件を停止状態に設定し、ストリーム対応表のフィルタ条件に、ストリーム対応表を伝送するコンポーネントのPIDと、現在取得しようとする画像データの識別子とを設定し、ストリーム対応表のフィルタ条件を開始状態にする。なお、ストリーム対応表の識別子「table_id_extension」の値は、画像データの識別子「VE_id」の値と同一である。これにより、何らかの原因で、受信制御部126がストリーム対応表を参照して画像データのフィルタ条件を設定する処理に遅れが発生したような場合でも、誤って別の画像データを表示してしまうことを防ぐことができる。
【0294】
受信制御部126は、TSデコーダ部123から出力された画像データのプライベート領域に記述された識別子の値と、現在取得しようとしている画像データの識別子との値が一致した場合には、ストリーム対応情報テーブル記憶部132中のストリーム対応表を参照して、「first_pts」の値を読み込む。そして、AVデコーダ部124のクロック部を参照し、読み込んだ「first_pts」の値の時刻までに、AVデコーダ部124からフレームの復号完了の通知が来るか否かをチェックする。復号完了の通知がないときには、フィルタ条件記憶部131の画像データのフィルタ条件を停止状態に設定し、ストリーム対応表のフィルタ条件に、ストリーム対応表を伝送するコンポーネントのPIDと、現在取得しようとする画像データの識別子を再設定し、ストリーム対応表のフィルタ条件を開始状態にする。
【0295】
これにより、何らかの原因で、受信制御部126がストリーム対応表を参照して画像データのフィルタ条件を設定する処理に遅れが発生したような場合でも、画像データの最初が切れて途中から再生されてしまうことを防ぐことができる。
AVデコーダ部124からフレームの復号完了の通知が来たときには、受信制御部126は、ストリーム対応情報テーブル記憶部132中のストリーム対応表を参照して、「last_pts」の値を読み込む。そして、AVデコーダ部124のクロック部を参照し、読み込んだ「last_pts」の値の時刻になると、フィルタ条件記憶部131の画像データのフィルタ条件を停止状態に設定する。これにより、所望の画像データのみが分離されて、AVデコーダ部124に出力される。したがって、同一のPIDとstream_idとをもつ他の画像データを分離することはない。
2−3−9−3.グラフィックス情報の生成
また、受信制御部126は、TSデコーダ部123からナビゲーション情報表の分離の通知を受けると、フィルタ条件記憶部131のナビゲーション情報表のフィルタ条件を停止状態に設定する。次に受信制御部126は、ナビゲーション情報テーブル記憶部133中のナビゲーション情報表中のオブジェクト定義表を参照して、ボタンオブジェクトの表示座標「X」、「Y」を取得し、つづいてインデックス値が「0」のボタンについては、「Focused Bitmap」のインデックス値を、それ以外のボタンについては、「Normal Bitmap」のインデックス値を取得してビットマップ表を参照し、インデックス値に対応するビットマップデータを取得し、これらをもとにボタンのグラフィックスス情報を生成して再生部128に出力する。
2−3−9−4.ユーザ操作の解釈
また、受信制御部126は、現在選択状態にあるボタンオブジェクトのインデックス値を表す変数cur_focusを「0」に初期化する。
【0296】
また、受信制御部126は、信号受信部127よりユーザの操作の信号を受信すると、ユーザの操作の信号が「上」であるか、「下」であるか「確定」であるかを判定する。ユーザの操作の信号が「上」あるいは「下」であったときには、変数cur_focusの値を「1」減少あるいは増加する。次に、ナビゲーション情報テーブル記憶部133中のナビゲーション情報表を参照し、先ず、オブジェクト定義表を参照して、ボタンオブジェクトの表示座標「X」、「Y」を取得し、つづいてインデックス値が変数cur_focusの値に等しいボタンについては、「Focused Bitmap」のインデックス値を、それ以外のボタンについては、「Normal Bitmap」のインデックス値を取得して、ビットマップ表を参照し、インデックス値に対応するビットマップデータを取得し、これらをもとにボタンのグラフィックスス情報を生成して再生部128に出力する。
【0297】
また、ユーザの操作の信号が「確定」であったときには、受信制御部126は、ナビゲーション情報テーブル記憶部133に記憶されているナビゲーション情報表NVTのオブジェクト定義表を参照して、インデックス値が変数cur_focusの値に等しいボタンオブジェクトのハンドラのインデックス値を取得して、ハンドラ定義表を参照し、インデックス値に対応するハンドラから命令語を読み込む。命令語が「goto_contents」の場合には、さらに引数のインデックス値を読み込み、ハイパーリンク表を参照して、読み込んだインデックス値に対応するリンク先のコンテンツの識別子を、次に再生するコンテンツの識別子として読み込む。
【0298】
命令語が「goto_entry」のときには、システム情報テーブル記憶部134中の、現在再生中のコンテンツのナビゲーション情報表が属するイベントのPMTを参照し、エントリコンテンツの識別子を、次に再生するコンテンツの識別子として読み込む。
2−3−9−5.フィルタ条件の設定
受信制御部126は、次に再生するコンテンツの識別子と、現在再生しているコンテンツの識別子が等しい場合には、何もしない。次に再生するコンテンツのoriginal_network_idとtransport_stream_idとが現在受信しているトランスポートストリームと異なるときには、MPEG2システム規格、およびDVB−SI規格で定められている手順にしたがってシステム情報テーブルを参照し、所望のトランスポートストリームの受信を受信部122に指示する。受信部122の動作として、その指定されたトランスポートストリームが別のネットワークに属するものであった場合には、アンテナの向きを変える等の処理を行い、指定されたトランスポートストリームを受信する。
【0299】
受信制御部126は、次に再生するコンテンツの画像データの属するイベントが、現在再生しているコンテンツの画像データの属するイベントと異なるときは、同様にシステム情報テーブルを参照して次に再生するコンテンツの画像データの属するイベントのPMTの識別子を、TSデコーダ部123のフィルタ条件記憶部131に設定する。
【0300】
TSデコーダ部123は、フィルタ条件に従いPMTを分離し、システム情報テーブル記憶部134に記憶させ、受信制御部126に通知する。
受信制御部126は、TSデコーダ部123から画像データの属するイベントのPMTの分離通知を受けると、そのPMTを参照して「PCR_PID」の値をフィルタ条件記憶部131に設定する。
【0301】
また、受信制御部126は、次に再生するコンテンツのナビゲーション情報の属するイベントが、現在再生しているコンテンツのナビゲーション情報の属するイベントと異なるときも、同様にシステム情報テーブルを参照して次に再生するコンテンツのナビゲーション情報の属するイベントのPMTの識別子を、TSデコーダ部123のフィルタ条件記憶部131に設定する。
【0302】
受信制御部126は、次に再生するコンテンツの画像データの識別子「VE_id」の値が、現在再生しているコンテンツの画像データの識別子「VE_id」の値と異なるときには、システム情報テーブル記憶部134の次に再生するコンテンツの画像データが属するイベントのPMTを参照し、VE_Information_Component_Descriptorに付されたコンポーネントのPIDを取得し、「VE_id」の値とともにフィルタ条件記憶部131中のストリーム対応表のフィルタ条件に設定し、このフィルタ条件を開始状態にする。
【0303】
受信制御部126は、次に再生するコンテンツのナビゲーション情報の識別子「NE_id」の値が、現在再生しているコンテンツのナビゲーション情報の識別子「NE_id」の値と異なるときには、システム情報テーブル記憶部134の次に再生するコンテンツのナビゲーション情報が属するイベントのPMTを参照し、NE_Component_Descriptorに付されたコンポーネントのPIDを取得し、「NE_id」の値とともにフィルタ条件記憶部131中のナビゲーション情報表のフィルタ条件に設定し、このフィルタ条件を開始状態にする。
2−3−10.データ受信装置121でのコンテンツ表示の具体例
例えば、図70のトランスポートストリーム1801に多重された、original_network_idが「0x0001」で、transport_stream_idが「0x0001」、service_idが「0x0001」、event_idが「0x0001」で識別されるイベントが利用者によって最初に選択されたとき、受信制御部126は、MPEG2システム規格や、DVB−SI規格で定められている手順にしたがって、図66(a)に示すNIT1301を参照して、original_network_idが「0x0001」で、transport_stream_idが「0x0001」で識別されるトランスポートストリーム1801の周波数などの伝送緒元の情報を取得し、受信部122にトランスポートストリーム1801の受信を指示し、同様に図67に示すPAT1401を参照し、「program_no」がservice_idの値に等しい、すなわち「0x0001」のプログラムのPMTのPIDの値「0x0080」を取得し、これをフィルタ条件記憶部131中のPMTのフィルタ条件に設定する。
【0304】
TSデコーダ部123は、図68に示すPMT1501を分離し、システム情報テーブル記憶部134に記憶させ、受信制御部126に通知する。受信制御部126は、システム情報テーブル記憶部134に記憶されたPMT1501から、「PCR_PID」の値「0x0081」を読み出し、フィルタ条件記憶部131中のPCRのフィルタ条件に設定する。次に、受信制御部126は、PMT1501中の図69(a)に示すEntry_Descriptorを参照し、「entry_VE_id」の値「0x0005」を取り出し、フィルタ条件記憶部131中のストリーム対応表のフィルタ条件の「table_id_extension」に設定する。次に、受信制御部126は、PMT1501から、VE_Information_Component_Descriporに付されたコンポーネントのPIDの値「0x0083」を取得し、同様にストリーム対応表のフィルタ条件の、「PID」に設定し、ストリーム対応表のフィルタ条件を開始状態にする。
【0305】
次に、受信制御部126は、PMT1501中の図69(a)に示すEntry_Descriptorを参照し、「entry_NE_id」の値「0x0005」を取り出し、フィルタ条件記憶部131中のナビゲーション情報表のフィルタ条件の「table_id_extension」に設定する。次に、受信制御部126は、PMT1501から、NE_Component_Descriporに付されたコンポーネントのPIDの値「0x0082」を取得し、同様にナビゲーション情報表のフィルタ条件の「PID」に設定し、ナビゲーション情報表のフィルタ条件を開始状態にする。
【0306】
TSデコーダ部123は、図63(a)に示すストリーム対応表1201を分離してストリーム対応情報テーブル記憶部132に記憶させ、受信制御部126に通知するとともに、図61に示すナビゲーション情報表1001を分離し、ナビゲーション情報テーブル記憶部133に記憶させ、受信制御部126に通知する。
【0307】
受信制御部126は、ストリーム対応表の分離通知を受けると、ストリーム対応情報テーブル記憶部132のストリーム対応表1201を参照し、「stream_id」の値「0xe5」を取得し、フィルタ条件記憶部131に、画像データのフィルタ条件の「stream_id」に設定する。次に、ストリーム対応表1201から、「component_tag」の値「0x00」を取得し、さらにシステム情報テーブル記憶部134中のPMT1501を参照して「component_tag」の値が「0x00」のstream_identifier_descriptorに付された、伝送されるデータの種類が画像データであるコンポーネントの「PID」の値「0x0084」を取得し、フィルタ条件記憶部131中の画像データのフィルタ条件の「PID」に設定し、このフィルタ条件を開始状態にする。
【0308】
なお、ストリーム対応表に「component_tag」の値に替えて、直接「PID」の値が記載されているときは、受信制御部126は、PMTを参照することなく、ストリーム対応表から「stream_id」と「PID」との値を取得して、フィルタ条件記憶部131中の画像データのフィルタ条件を設定する。
【0309】
TSデコーダ部123は、図60に示す画像データのビットストリーム901を分離し、AVデコーダ部124に出力する。画像データのビットストリーム901は、図53(a)に示す静止画データ201のプライベート領域に、「VE_id」の値「0x0005」を書き込んだものである。
受信制御部126は、AVデコーダ部124を介して、分離された画像データのプライベート領域に書き込まれた識別子の値「0x0005」の通知を受け、先にストリーム対応表のtable_id_extensionに設定した値「0×0005」に一致していることを確認する。次に、AVデコーダ部124のクロック部を参照しながら、ストリーム対応表1201の「first_pts」の値「112500」の時刻までに、AVデコーダ部124から画像データの復号が成功したことの成功通知を確認すると、ストリーム対応表1201の「last_pts」の値「112500」の時刻を待ち、フィルタ条件記憶部131の画像データのフィルタ条件を停止状態に設定する。
【0310】
また、受信制御部126は、ナビゲーション情報表の分離通知を受けると、先ず、変数cur_focusを「0」に設定し、ナビゲーション情報テーブル記憶部133のナビゲーション情報表1001を参照し、インデックス値「0」に対応するボタンの表示座標と、「Focused Bitmap」のインデックス値に対応するビットマップデータと、インデックス値「1」に対応するボタンの表示座標と、「Normal Bitmap」のインデックス値に対応するビットマップデータとを取得し、ボタンのグラフィックス情報を生成して再生部128に出力する。再生部128は、AVデコーダ部124から出力された画像データに受信制御部126から出力されたグラフィックス情報を重ねて、図75(a)に示す表示画像2301を表示部129に表示させる。
【0311】
表示画像2301が表示されている状態で、ユーザがリモコン等の操作部材を用いて「下」の信号を入力した場合、受信制御部126は、まず信号受信部127を介して入力信号「下」の通知を受け、変数cur_focusの値を「1」増やして「1」とする。次に、ナビゲーション情報テーブル記憶部133のナビゲーション情報表1001を参照し、インデックス値「0」に対応するボタンの表示座標と、「Normal Bitmap」のインデックス値に対応するビットマップデータと、インデックス値「1」に対応するボタンの表示座標と、「Focused Bitamap」のインデックス値に対応するビットマップデータを取得し、ボタンのグラフィックス情報を生成して再生部128に出力する。再生部128は、AVデコーダ部124から出力された画像データに、受信制御部126から出力されたグラフィックス情報を重ねて、図75(b)に示す表示画像2302を表示部129に表示させる。
【0312】
また、表示画像2301が表示されている状態で、ユーザがリモコン等の操作部材を用いて「確定」の信号を入力した場合、受信制御部126は、信号受信部127を介して入力信号「確定」の通知を受け、ナビゲーション情報テーブル記憶部133のナビゲーション情報表1001のオブジェクト定義表1002のインデックス値が変数cur_focusの値「0」であるボタンのハンドラのインデックス値「0」を取得し、ハンドラ定義表1003を参照して、インデックス値「0」に対応するスクリプト命令語「goto_contents」および、その引数のインデックス値「0」を取得する。
【0313】
次に、受信制御部126はハイパーリンク表1004を参照し、インデックス値「0」に対応するリンク先のコンテンツの「VE_id」の値「0x0001」を取り出し、フィルタ条件記憶部131中のストリーム対応表のフィルタ条件の「table_id_extension」に設定する。次に、受信制御部126は、PMT1501から、VE_Information_Component_Descriporに付されたコンポーネントのPIDの値「0x0083」を取得し、同様にストリーム対応表のフィルタ条件の、「PID」に設定し、ストリーム対応表のフィルタ条件を開始状態にする。
【0314】
次に受信制御部126は、インデックス値「0」に対応するリンク先のコンテンツの「NE_id」の値「0x0001」を取り出し、フィルタ条件記憶部131中のナビゲーション情報表のフィルタ条件の「table_id_extension」に設定する。次に、受信制御部126は、PMT1501から、NE_Component_Descriporに付されたコンポーネントのPIDの値「0x0082」を取得し、同様にナビゲーション情報表のフィルタ条件の、「PID」に設定し、ナビゲーション情報表のフィルタ条件を開始状態にする。
【0315】
TSデコーダ部123は、図63(b)に示すストリーム対応表1202を分離してストリーム対応情報テーブル記憶部132に記憶させ、受信制御部126に通知するとともに、図62に示すナビゲーション情報表1101を分離し、ナビゲーション情報テーブル記憶部133に記憶させ、受信制御部126に通知する。
【0316】
受信制御部126は、TSデコーダ部123からストリーム対応表の分離通知を受けると、ストリーム対応表1202を参照して画像データの分離をTSデコーダ部123に指示する。また、TSデコーダ部123からナビゲーション情報表の分離通知をうけると、ナビゲーション情報表1101を参照して、ボタンのグラフィックス情報を生成して、再生部128に出力する。
【0317】
再生部128は、AVデコーダ部124から出力される画像データに受信制御部126から出力されるグラフィックス情報を重ねて、図75(c)に示す表示画像2303を表示部129に表示させる。
また、表示画像2301が表示されている状態で、利用者がリモコン等の操作部材を用いて「確定」の信号を入力した場合、受信制御部126は、信号受信部127を介して入力信号「確定」の通知を受け、ナビゲーション情報テーブル記憶部133のナビゲーション情報表1101を参照し、スクリプト命令語「goto_entry」を取得する。。次に、受信制御部126は、システム情報テーブル記憶部134に記憶されたPMT1501から、「entry_VE_id」の値「0x0005」を取り出し、フィルタ条件記憶部131中のストリーム対応表のフィルタ条件の「table_id_extension」を設定する。
【0318】
次に、受信制御部126は、PMT1501から、VE_Information_Component_Descriporに付されたコンポーネントのPIDの値「0x0083」を取得し、同様にストリーム対応表のフィルタ条件の、「PID」を設定し、ストリーム対応表のフィルタ条件を開始状態にする。
受信制御部126は、PMT1501を参照し、「entry_NE_id」の値「0x0005」を取り出し、フィルタ条件記憶部131中のナビゲーション情報表のフィルタ条件の「table_id_extension」を設定する。次に、受信制御部126は、PMT1501から、NE_Component_Descriporの付与されたコンポーネントのPIDの値「0x0082」を取得し、同様にナビゲーション情報表のフィルタ条件の「PID」を設定し、ナビゲーション情報表のフィルタ条件を開始状態にする。
【0319】
TSデコーダ部123は、図63(a)に示すストリーム対応表1201を分離してストリーム対応情報テーブル記憶部132に記憶させ、受信制御部126に通知するとともに、図61に示すナビゲーション情報表1001を分離し、ナビゲーション情報テーブル記憶部133に記憶させ、受信制御部126に通知する。
【0320】
受信制御部126は、TSデコーダ部123からストリーム対応表の分離通知を受けると、ストリーム対応表1201を参照して画像データの分離をTSデコーダ部123に指示する。また、TSデコーダ部123からナビゲーション情報表の分離通知を受けると、ナビゲーション情報表1001を参照して、ボタンのグラフィックス情報を生成して、再生部128に出力する。
【0321】
再生部128は、AVデコーダ部124から出力される画像データに、受信制御部126から出力されるグラフィックス情報を重ねて、図75(a)に示す表示画像2301を表示部129に表示させる。
2−3−11.データ受信装置121の動作
以下、データ受信装置121の動作を図76〜図79に示すフローチャートを用いて説明する。
2−3−11−1.全体の動作
先ず、データ受信装置121の全体の動作を図76を用いて説明する。
【0322】
受信制御部126は、利用者によってデータ受信装置121の電源が入れられると、MPEG2システム規格や、DVBーSI規格で定められている手順にしたがって受信部122、TSデコーダ部123を制御してシステム情報テーブルを受信し、再生部128により表示部129に番組表を表示させ、利用者にリモコン等の操作部材を用いて番組を選択させる。操作部材からの選択信号を信号受信部127を介して通知されると、データ送信装置101の送信部106から送信されるトランスポートストリーム中の送信データ記憶部102に記憶されている送信データが多重されたイベントを選択し、そのイベントの識別子、original_network_id、transport_stream_id、service_id、event_idを得る(S2402)。
【0323】
受信制御部126は、送信データ記憶部102に記憶されている送信データが多重されたイベントが選択されると、MPEG2システム規格、およびDVBーSI規格で定められている手順にしたがってシステム情報テーブルを参照し、送信部106から送信されるトランスポートストリームの受信を受信部122に指示し、選択されたイベントに対応するPMTの分離をTSデコーダ部123に指示する。受信部122は、送信部106から送信されるトランスポートストリームを受信してTSデコーダ部123に出力する。TSデコーダ部123は、選択されたイベントに対応するPMTを分離し、受信データ記憶部125中のシステム情報テーブル記憶部134に書き込み、受信制御部126に通知する。受信制御部126は、TSデコーダ部123からPMT受信の通知を受けると、システム情報テーブル記憶部134中のPMTを参照して、PCRのPIDを取得し、フィルタ条件記憶部131に記憶させる(S2404)。
【0324】
受信制御部126は、変数cur_original_network_idに選択されたイベントのoriginal_network_idを設定し、変数cur_transport_stream_idに選択されたイベントのtransport_stream_idを設定し、変数cur_VE_service_idと変数cur_NE_service_idとに選択されたサービスのservice_idを設定し、変数cur_VE_event_idと変数cur_NE_event_idとに選択されたイベントのevent_idを設定し、変数cur_VE_idと変数cur_NE_idとをクリアする。これらの変数は、現在再生しているコンテンツの識別子の情報を示している(S2406)。次に、受信制御部126は、変数new_original_network_idに選択されたイベントのoriginal_network_idを設定し、変数new_transport_stream_idに選択されたイベントのtransport_stream_idを設定し、変数new_VE_service_idと変数new_NE_service_idとに選択されたサービスのservice_idを設定し、変数new_VE_event_idと変数new_NE_event_idとに選択されたイベントのevent_idを設定し、変数new_VE_idと変数new_NE_idとにシステム情報テーブル記憶部134中のPMTを参照して、entry_VE_idとentry_NE_idとの値をそれぞれ設定する(S2408)。
【0325】
次に、受信制御部126は、コンテンツの切替え処理を行う。コンテンツ切替え処理の詳細については後述する(S2410)。
次に、受信制御部126は、コンテンツ切替えが必要な状態であることを表すコンテンツ変更フラグを「0」にクリアする(S2412)。
次に、受信制御部126は、信号受信部127から通知される利用者からの選択操作の信号入力を待つ(S2414)。受信制御部126は、信号受信部127から信号の入力があると、利用者入力信号の処理を行う。利用者入力信号の処理についての詳細は後述する(S2416)。次に受信制御部126は、コンテンツ変更フラグに「1」が設定されているか否かを判定し(S2418)、「1」が設定されているときはS2410に戻り、「1」でないときはS2414に戻る。
2−3−11−2.コンテンツ切替え処理
次にS2410のコンテンツ切替え処理の詳細について、図77のフロチャートを用いて説明する。
【0326】
先ず、受信制御部126は、自身が記憶している変数であるnew_original_network_idとcur_original_network_idとの値が同一であり、かつ変数new_transport_stream_idとcur_transport_stream_idとの値が同一であるか否かを判断する(S2502)。肯定のときには、画像データの切替処理(S2504)と、ナビゲーション情報の切替処理(S2506)とを平行して行ない処理を終了する。否定のときには、システム情報テーブルを参照して変数new_original_network_idと変数new_transport_stream_idとで識別されるトランスポートストリームへの切替え処理を行い(S2508)、変数cur_original_network_idに変数new_original_network_idの値を設定し、変数cur_transport_stream_idに変数new_transport_stream_idの値を設定し、変数cur_VE_service_id、変数cur_VE_event_id、変数cur_VE_id、変数cur_NE_service_id、変数cur_NE_event_id、変数cur_NE_idをクリアし(S2510)、画像データの切替処理(S2504)と、ナビゲーション情報の切替処理(S2506)とを平行して行ない処理を終了する。
2−3−11−3.画像データの切替え処理
次に、S2504の画像データの切替処理の詳細について、図78のフローチャートを用いて説明する。
【0327】
受信制御部126は、自身が記憶している変数new_VE_service_idとcur_VE_service_idとの値が同一であり、かつ変数new_VE_event_idとcur_VE_event_idとの値が同一であるか否かを判断する(S2602)。肯定のときは、変数new_VE_idとcur_VE_idとの値が同一であるか否かを判定し(S2604)、肯定のときは処理を終了し、否定のときはS2610に移る。S2602の判定が否定のときは、変数new_VE_service_id、new_VE_event_idに対応するシステム情報テーブルを参照して変数new_VE_service_idおよび変数new_VE_event_idで識別されるイベントに対応するPMTの分離をTSデコーダ部123に指示する。TSデコーダ部123は指定されたPMTを分離し、受信データ記憶部125中のシステム情報テーブル記憶部134に書き込み、受信制御部126に通知する。受信制御部126は、PMTの分離通知を受けると、受信したPMTを参照してPCRのPIDを取得し、フィルタ条件記憶部131に設定する(S2606)。受信制御部126は変数cur_VE_idに変数new_VE_service_idの値を設定し、変数cur_VE_event_idに変数new_VE_event_idの値を設定する(S2608)。
【0328】
受信制御部126は、システム情報テーブル記憶部134中の変数cur_VE_service_id、cur_VE_event_idで識別されるイベントに対応するPMTを参照し、VE_Information_Component_Descriptorに付されたコンポーネントのPIDを取得し、変数new_VE_idの値をtable_id_extensionとしてストリーム対応表のフィルタ条件に設定し、このフィルタ条件を開始状態に設定する。TSデコーダ部123は、フィルタ条件にしたがって変数new_VE_idの値に対応するストリーム対応表VETをトランスポートストリーム中から分離し、ストリーム対応情報テーブル記憶部132に記憶させ、受信制御部126に通知する(S2610)。
【0329】
次に受信制御部126は、ストリーム対応情報テーブル記憶部132中のS2610で取得したストリーム対応表VETを解釈し、変数firstPTSに「first_pts」の値を、変数lastPTSに「last_pts」の値を設定し、「stream_id」と「component_tag」の値を取得する(S2612)。次に、受信制御部126は、画像データの最初のフレームの復号が完了したかどうかを示すフラグ「first_flag」を「0」に初期化する(S2614)。
【0330】
次に、受信制御部126はシステム情報テーブル記憶部134中の変数cur_VE_service_id、cur_VE_event_idで識別されるイベントに対応するPMTを参照し、伝送されるデータの種類が画像データで、「component_tag」の値がS2612で取得した「component_tag」の値に等しいstream_identifier_descriptorに付されたコンポーネントのPIDを取得し、S2612で取得した「stream_id」の値とともにフィルタ条件記憶部131中の画像データのフィルタ条件に設定し、このフィルタ条件を開始状態に設定する。TSデコーダ部123は、フィルタ条件に従って画像データを分離し、AVデコーダ部124に出力する(S2616)。
【0331】
受信制御部126は、AVデコーダ部124に指示してTSデコーダ部123が分離した画像データのプライベート領域に記述された画像データの識別子の値を取得し、変数new_VE_idの値と比較する(S2618)。一致している場合はS2620へ、一致しない場合はS2619へ移る。
受信制御部126は、フィルタ条件記憶部131中の画像データのフィルタ条件を停止状態に設定し(S2619)、S2610に戻る。
【0332】
AVデコーダ部124は、TSデコーダ部123から出力される画像データの復号を完了すると、受信制御部126に復号の完了を通知する。受信制御部126は、この完了通知を受信したか否かを判定する(S2620)。受信した場合はS2622へ、受信していない場合は、S2624に移る。
受信制御部126は、フラグfirst_flagに値「1」を設定する(S2622)。
【0333】
受信制御部126は、現在の時刻をAVデコーダ部124のクロック部の値を参照して90000分の1秒単位で取得し、変数firstPTSの値と比較する(S2624)。現在の時刻の値が変数firstPTS以上のときにはS2626へ、それ未満のときにはS2628に移る。受信制御部126はフラグfirst_flagの値が「1」であるか否かを判定し(S2626)、「0」のときにはS2619に移り、「1」の場合にはS2628に移る。
【0334】
S2628において、受信制御部126は、現在の時刻をAVデコーダ部124のクロック部の値を参照して90000分の1秒単位で取得し、変数lastPTSの値と比較する。現在の時刻の値が変数lastPTS以上のときには、フィルタ条件記憶部131中の画像データのフィルタ条件を停止状態に設定し(S2630)、変数cur_VE_idに変数new_VE_idの値を設定し(S2632)、画像データの再生処理を終了し、現在の時刻の値が変数lastPTS未満のときにはS2620に戻る。
2−3−11−4.ナビゲーション情報の切替処理
次に、S2506のナビゲーション情報の切替処理の詳細について、図79のフローチャートを用いて説明する。
【0335】
受信制御部126は、自身が記憶している変数new_NE_service_idとcur_NE_service_idとの値が同一であり、かつ変数new_NE_event_idとcur_NE_event_idとの値が同一であるか否かを判断する(S2702)。肯定のときは、変数new_NE_idとcur_NE_idとの値が同一であるか否かを判定し(S2704)、肯定のときは処理を終了し、否定のときはS2706に移る。S2702の判定が否定のときは、変数new_NE_service_id、new_NE_event_idに対応するシステム情報テーブルを参照し、変数new_NE_service_idおよび変数new_NE_event_idで識別されるイベントに対応するPMTの分離をTSデコーダ部123に指示する。TSデコーダ部123は指定されたPMTを分離し、受信データ記憶部125中のシステム情報テーブル記憶部134に記録し、受信制御部126に通知する(S2708)。
【0336】
受信制御部126は変数cur_NE_service_idに変数new_NE_service_idの値を設定し、変数cur_NE_event_idに変数new_NE_event_idの値を設定する(S2710)。
S2706において、受信制御部126は、システム情報テーブル記憶部134中の変数cur_NE_service_id、cur_NE_event_idで識別されるイベントに対応するPMTを参照し、NE_Component_Descriptorに付されたコンポーネントのPIDを取得し、変数new_NE_idの値をtable_id_extensionとしてフィルタ条件記憶部131のナビゲーション情報表のフィルタ条件に設定し、このフィルタ条件を開始状態に設定する。TSデコーダ部123は、フィルタ条件にしたがって変数new_NE_idの値に対応するナビゲーション情報表NVTをトランスポートストリーム中から分離し、ナビゲーション情報テーブル記憶部133に記録し、受信制御部126に通知する(S2706)。
【0337】
受信制御部126はナビゲーション情報テーブル記憶部133中のS2706で取得したナビゲーション情報表NVTのオブジェクト定義表を参照して、ボタンオブジェクトの表示座標「X」、「Y」を取得し、つづいて「NormalBitmap」のインデックス値を取得してビットマップ表を参照し、インデックス値に対応するビットマップデータを取得し、これらをもとにボタンのグラフィックスス情報を生成して再生部128に出力する。再生部128は、AVデコーダ部124が復号した画像データ上に、このグラフィックスス情報を重ねて、表示部129に表示させる(S2712)。
【0338】
受信制御部126は、現在選択状態にあるボタンオブジェクトのインデックス値を表す変数cur_focusを「0」に初期化する(S2714)。受信制御部126は、S2706で取得したナビゲーション情報表NVTのオブジェクト定義表を参照して、インデックス値が変数cur_focusの値に等しいボタンオブジェクトの表示座標「X」、「Y」を取得し、つづいて「Focused Bitmap」のインデックス値を取得してビットマップ表を参照し、インデックス値に対応するビットマップデータを取得し、これらに基づいて変数cur_focusの値に対応するインデックス値を有するボタンのビットマップを選択状態のビットマップにした、ボタンオブジェクトのグラフィックス情報を生成し、再生部128に出力する。再生部128は、AVデコーダ部124が復号した画像データ上に、このグラフィックスス情報を重ねて、表示部129に表示させ(S2716)、変数cur_NE_idに変数new_NE_idの値を設定し(S2718)、ナビゲーション情報の切替え処理を終了する。
2−3−11−5.ユーザの入力信号の処理
次に、S2416の、ユーザの入力信号の処理について図80のフローチャートを用いて説明する。
【0339】
受信制御部126は、信号受信部127から通知されたユーザの入力が「上」信号であるか否かを判定する。「上」信号のときにはS2804へ、そうでないときにはS2808に移る(S2802)。S2804において、受信制御部126は、変数cur_focusの値を「1」減じる。但し変数cur_focusの値が「0」の場合には「0」のままとする。
【0340】
受信制御部126は、ナビゲーション情報テーブル記憶部133に記憶されているS2706で取得したナビゲーション情報表NVTのオブジェクト定義表を参照して、インデックス値が変数cur_focusの値に等しいボタンオブジェクトの表示座標「X」、「Y」を取得し、つづいて「Focused Bitmap」のインデックス値を取得してビットマップ表を参照し、インデックス値に対応するビットマップデータを取得し、これらに基づいて変数cur_focusの値に対応するインデックス値を有するボタンのビットマップを選択状態のビットマップにし、さらに、同様にして変数cur_focusの値に対応するインデックス値に対応するボタンのビットマップを通常状態のビットマップにした、ボタンオブジェクトのグラフィックス情報を生成し、再生部128に出力する。再生部128は、AVデコーダ部124で復号された画像データ上に、このグラフィックスス情報を重ねて、表示部129に表示させ(S2806)、利用者入力処理を終了する。
【0341】
S2808において、受信制御部126は、信号受信部127から通知されたユーザの入力が「下」信号であるか否かを判定する。「下」信号のときにはS2810へ、そうでない場合にはS2812に移る。S2810において、受信制御部126は、変数cur_focusの値を「1」増やす。但し、変数cur_focusの値がナビゲーション情報表NVT中のボタンオブジェクトの識別子の最大値に等しい場合はそのままとしてS2806に移る。
【0342】
S2812において、受信制御部126は、信号受信部127から通知されたユーザの入力が「確定」信号であるか否かを判定する。「確定」信号のときにはS2814へ、そうでない場合にはユーザの入力処理を終了する。
S2814において、受信制御部126は、ナビゲーション情報表NVTのオブジェクト定義表を参照して、インデックス値が変数cur_focusの値に等しいボタンオブジェクトのハンドラのインデックス値を取得してハンドラ定義表を参照し、インデックス値に対応するハンドラから命令語を読み込む。命令語が「goto_contents」の場合にはS2818へ、そうでない場合は、S2824へ移る(S2816)。
【0343】
S2818において、受信制御部126は、ハンドラから、goto_contents命令の引数のインデックス値を読み込む。
受信制御部126は、前記ナビゲーション情報表のハイパーリンク表を参照し、S2818で読み込んだインデックス値に対応するコンテンツの識別子のoriginal_network_id、transport_stream_id、VE_service_id、VE_event_id、VE_id、NE_service_id、NE_event_id,NE_idの値を、それぞれ変数new_original_network_id、new_transport_stream_id、new_VE_service_id、new_VE_event_id、new_VE_id、new_NE_service_id、new_NE_event_id、new_NE_idに設定する。但し、ハイパーリンク表中で値が設定されていない、すなわち「−」の識別子については、それぞれの元の値を変更しない(S2820)。
【0344】
受信制御部126はコンテンツ変更フラグの値を「1」に設定し(S2822)、ユーザの信号処理を終了する。
S2824において、受信制御部126は、スクリプト命令語が「goto_entry」か否かを判定し、否のときには、利用者信号処理を終了する。「goto_entry」のときには、受信制御部126は、システム情報テーブル記憶部134中の変数cur_NE_service_id、cur_NE_event_idで識別されるイベントに対応するPMTを参照し、「entry_VE_id」、「entry_NE_id」の値を、変数new_VE_id、変数new_NE_idに設定し、変数new_VE_service_id、変数new_VE_event_idに、それぞれ変数cur_NE_service_id、変数cur_event_idの値を設定し(S2826)、S2822に移る。
【0345】
以上のように、ユーザの操作に応じて、図75(a)に示した表示画像2301は、図75(c)に示した表示画像2303に表示切替えされ、また元に戻る。
2−3−12.まとめ
以上説明したように、本実施例のデータ受信装置121は、特定のコンテンツの再生に必要なプレゼンテーション情報とナビゲーション情報とを必要な時に、トランスポートストリームから抽出することができる。これにより、ユーザの操作に応じて、リンク先のコンテンツ等を適宜、再生することができ、一方向の通信路を用いて、ユーザ操作に応じた対話性のある番組を提供することが可能になる。
【0346】
なお、本実施例のデータ受信装置121において、受信部122、TSデコーダ部123、AVデコーダ部124、再生部128、表示部129、音声出力部130及び信号受信部127は、従来のデジタルテレビ放送受信装置の構成と同じものを用いることができる。
従って、従来のデジタル放送受信装置を構成する受信部、TSデコーダ部、AVデコーダ部等に、上述した受信制御部126や受信データ記憶部125等を追加するだけで簡単に本発明の目的とする番組の対話的機能を実現することができる。
【0347】
また、これらの従来の構成をそのまま使用できるため、通常のデジタル衛星放送の受信機能と、本発明の目的とする番組の対話的機能を併せ持った受信装置として実現することも可能である。
2−3−13.その他
2−3−13−1.
なお、本実施例では、画像データが全て静止画であるような例を用いて説明したけれども、画像データが動画の場合でも、データ受信装置121は、本実施例と同様再生をすることができる。
2−3−13−2.
また、本実施例では、各コンテンツが画像データとナビゲーション情報との組の場合の例を用いて説明したけれども、更に、音声データが組にされていてもよい。この場合、受信制御部126が画像データの切換処理と平行して、音声データの切換処理をして、音声出力部130に出力するよう構成すればよい。音声データの切換処理は、画像データの切換処理と同様の方法で実現することができる。
2−3−13−3.
また、本実施例では、ナビゲーション情報中のハンドラ定義表に含まれるデータ受信装置121のふるまいを記述するスクリプトが、コンテンツの切り替えを指示するだけの単純なものである場合の例を示したが、複数の命令語からなる複雑なスクリプトであってもよい。
【0348】
例えば、番組が「買物情報」である場合に、スクリプトに視聴者が選択した商品の代金の合計金額を計算するスクリプトを記載するようにしてもよい。
このためには、データ受信装置121の受信制御部126にスクリプト実行の機能を持たせることで実現できる。この機能により、合計金額を計算し、その計算結果を再生部128に出力し、表示部129に表示させればよい。
【0349】
更に、この買物において、商品の注文を行うスクリプトを記載するようにしてもよい。このためには、このスクリプトを、例えば、電話回線に接続するデータ受信装置121のモデム(図示せず)を通じて、その販売業者のコンピュータシステムに接続し、所望の商品を注文するために必要なデータを送信する内容にしておけばよい。このように構成すれば、ユーザは、商品情報を見、注文する商品の合計金額を確認しながら、実際に商品の注文を行うことができる。
3.第3実施形態
本実施形態ではストリームベースコンテンツとページベースコンテンツとが併存する対話的番組を実現するデジタル放送装置について説明する。
3−1.デジタル放送装置8101
図81は、デジタル放送装置の構成を示すブロック図である。このデジタル放送装置8101において、図4のデジタル放送装置5101及び図52のデータ送信装置101と同じ符号の構成要素は同じものであるので説明を省略し、以下異なる点を主に説明する。
【0350】
デジタル放送装置8101は、図52に示したデータ送信装置101と比べて、図4に示したデータ多重化部5103が追加された点とが主として異なっている。以下異なる点を中心に説明する。
送信データ記憶部102は、ストリームベースコンテンツ及びページベースコンテンツのデータ(プレゼンテーション情報とナビゲーション情報)を記憶する。また構造情報記憶部109は、ストリームベースコンテンツ用の構造情報表と、ページベースコンテンツ用の構造情報表とを記憶する。
【0351】
データ多重化部5103は、送信データ記憶部102に記憶されたストリームベースコンテンツのデータの多重化を行う。またデータ多重化部103は、送信データ記憶部102に記憶されたページベースコンテンツのデータ(プレゼンテーション情報とナビゲーション情報)の多重化を行う。
データ多重化部5103、103の詳細については第1、第2実施形態にて既に説明した通りである。
【0352】
送信部106は、2つのデータ多重化部5103、103からの多重化ストリームをトランスポートストリーム中に多重して送信する。
3−1−1.構造情報表
図82(a)、(b)は、この場合に構造情報記憶部109に記憶されるストリームベースコンテンツ用の構造情報表8201、ページベースコンテンツ用の構造情報表8301を示す。
【0353】
構造情報表8201において「画像データ」欄に記されたファイル名「Video100.m2v」「Video104.m2v」「Video106.m2v」を有する各画像データは、プレゼンテーション情報記憶部107に記憶されている。動画データ「Video100.m2v」「Video104.m2v」「Video106.m2v」の模式図を、図84(a)〜(c)に示す。これらの図のように、動画データ「Video100.m2v」は世界の旅行案内を表し、図1〜図3のコンテンツ100S〜103Sに共有される。動画データ「Video104.m2v」は日本の旅行案内を表し、図1〜図3のコンテンツ104S、105S、105S´、105S″に共有されている。動画データ「Video106.m2v」(図外)は、中国の旅行案内をそれぞれ表している。
【0354】
「音声データ」欄についても同様である。
「ナビゲーション情報」欄に記されたファイル名「Navi100-0.nif・・・・・」を有するナビゲーション情報は、ナビゲーション情報記憶部108に記憶されている。図85、図86に、構造情報表8201のナビゲーション情報と、図1〜図3におけるシーンとの対応関係を示す。図85と図86とはA−A´線の左右で連続している。
【0355】
また、構造情報表8201のコンテンツ番号100〜104の構造情報は、図85、図86中のコンテンツ100S〜104Sを表している。これらのコンテンツ番号とコンテンツとは1対1に対応している例である。
例えば、コンテンツ番号100の欄では、画像データ「Video100.m2v」、音声データ「Audio100.m2a」、ナビゲーション情報「Navi100-0.nif,Navi100-1.nif,Navi100-2.nif,…」が指定されている。
【0356】
動画データ「Video100.m2v」は、図84(a)に示したように、中国、日本、エジプト・・・など世界各国の旅行案内を表している。これは、図1中のコンテンツ100Sのベースとなる動画データである。「Audio100.m2a」は、プレゼンテーション情報記憶部107に記憶されている音声データのファイル名の1つである。音声データ「Audio100.m2a」は、動画データ「Video100.m2v」とともに世界各国を案内する音声を表している。
【0357】
ナビゲーション情報「Navi100-0.nif」は、動画データ「Video100.m2v」中の図85に示したシーン100S1を含む中国の旅行案内シーン用のメインメニューを表す。ナビゲーション情報「Navi100-1.nif」は、シーン100S2を含む日本の旅行案内シーン用である。ナビゲーション情報「Navi100-2.nif」は、エジプトの旅行案内シーン用である。
【0358】
これらの情報により、コンテンツ番号100の構造情報は、図1〜図3に示した世界の旅行案内(メインニュー付き)のコンテンツ100のデータを示している。
また、構造情報表8201中のコンテンツ番号105の構造情報は、図1中のコンテンツ105S、105S´105S″を表している。ここでは、コンテンツ番号105とコンテンツ105S、105S´105S″とは1対多(1対3)に対応している例を示す。すなわち、ナビゲーション情報「Navi105-1.nif」は、ボタンオブジェクトや文字情報の表示を切り換えるためのスクリプトによって、コンテンツ105S、105S´105S″に対応している。スクリプトによるボタンオブジェクトや文字情報の表示切り換えは、第1実施形態にて説明したのと同様である。
【0359】
図82(b)の構造情報表8301は、第2実施形態に示した図56と同様である。構造情報表8301に指定されている画像データ、音声データはプレゼンテーション情報記憶部107に、ナビゲーション情報はナビゲーション情報記憶部108に記憶されている。
【0360】
構造情報表8301に示される対話的番組は、第2実施例に示した日本の天気予報を表したページベースコンテンツに加えて世界の天気予報を表したページベースコンテンツを含むものする。コンテンツ100Pは、世界の天気予報(各国を選択するためのメインメニュー付き)とする。また、構造情報記憶部109に記憶されているエントリ情報は、コンテンツ番号100、つまりストリームベースコンテンツ100Sを指すものとする。
【0361】
図85、86中のページベースコンテンツは、構造情報表8301に示されるコンテンツに含まれ、特にコンテンツ104Pは、第2実施形態に示したコンテンツ番号5の日本の天気予報(各地を選択するためのメインメニュー付き)を表すコンテンツに相当する。ただし、第2実施形態のコンテンツ番号5のナビゲーション情報(図54)とは少し異なり、ストリームベースコンテンツへのリンクが追加されている。図83に、本実施形態におけるコンテンツ番号5のナビゲーション情報を示す。同図は、図54に比べてコンテンツ番号100へのハイパーリンクが追加されている。
3−1−2.ナビゲーション情報
ナビゲーション情報の詳細な説明は、第1、第2実施形態で説明したので、ここでは、図85、図86との関連について説明する。
【0362】
図87は、上記ナビゲーション情報「Navi100-0.nif」の具体例を示す。これは、図85のシーン100S1を含む中国の旅行案内シーン用である。ナビゲーション情報「Navi100-0.nif」は、オブジェクト定義テーブルにおいて3つのボタンオブジェクトを記述している。この3つのボタンオブジェクトは、図85のシーン100S1中の「詳細」、「天気」、「中国」の各ボタンに対応する。ハイパーリンクテーブルに記述されているように、「詳細」ボタンは、コンテンツ番号101(コンテンツ101S)をリンク先として指定している。「天気」、ボタンは、コンテンツ番号10(図85の矢線が示すコンテンツ100P)をリンク先として指定している。「中国」ボタンは、コンテンツ番号106をリンク先として指定している。なお、コンテンツ番号106は、図85には図示していないが、上記動画データ「Video106.m2v」を含む中国の旅行案内用コンテンツである。
【0363】
図88は、上記ナビゲーション情報「Navi100-1.nif」の具体例を示す。ナビゲーション情報「Navi100-0.nif」と同様であるが、「中国」ボタンが「日本」ボタンに変更されている。そのリンク先も、コンテンツ番号106からコンテンツ番号104(図85のコンテンツ104S)に変更されている。これは、コンテンツ100Sの動画データ内容が中国の旅行案内シーンから、日本の旅行案内シーンに移ったことを反映してバージョンアップされたからである。
【0364】
同様に、図89はナビゲーション情報「Navi100-2.nif」を、図90はナビゲーション情報「Navi101-1.nif」を、図91はナビゲーション情報「Navi101-2.nif」を、図92はナビゲーション情報「Navi102-1.nif」を、図93はナビゲーション情報「Navi103-1.nif」を、図94はナビゲーション情報「Navi104-1.nif」を示す。
【0365】
また、図95はナビゲーション情報「Navi105-1.nif」の具体例を示す。ナビゲーション情報「Navi105-1.nif」は、図85のコンテンツ105S、105S´、105S″を1つのナビゲーション情報にて実現している。コンテンツ105S、105S´、105S″の切り換えはスクリプトによる。スクリプトによる切り換えについては、既に説明した第1実施形態中の図48と全く同様である。
【0366】
例えば、ハンドラインデックス値0のスクリプトは、コンテンツ105Sの「交通」ボタンにより起動され、「交通」「宿泊」「戻る」ボタンと「奈良の」ピクチャと(オブジェクトインデックス値0〜3)を消去し、「奈良への交通」ピクチャと「戻る」ボタン(オブジェクトインデックス値4、5)を表示する。これによりコンテンツ105Sから105S´に切り替わる。
【0367】
また、ハンドラインデックス値3のスクリプトは、コンテンツ105Sの「戻る」ボタンにより起動され、「奈良への交通」ピクチャと「戻る」ボタン(オブジェクトインデックス値4、5)を消去し、「交通」「宿泊」「戻る」ボタン(オブジェクトインデックス値0〜3)を表示する。これによりコンテンツ105S´から105Sに切り替わる。
3−1−3 ナビゲーション情報表
上記のナビゲーション情報は、ナビゲーション情報テーブル生成部5111又はナビゲーション情報テーブル生成部113によってナビゲーション情報表に変換される。
【0368】
ナビゲーション情報テーブル生成部5111、113は、第1、第2実施形態と同様にナビゲーション情報表を生成することに加えて、リンク先のコンテンツ番号がストリームベースコンテンツである場合には、ハイパーリンクテーブル中の「VE_comp_tag」「AE_comp_tag」「NE_id」欄にそれぞれの識別子を設定し、リンク先のコンテンツ番号がページベースコンテンツである場合には、ハイパーリンクテーブル中の「VE_id」「AE_id」「NE_id」欄にそれぞれの識別子を設定する。
【0369】
図96は、上記ナビゲーション情報「Navi104-1.nif」から生成されたナビゲーション情報表NVT(104.1)を示す。ナビゲーション情報表NVT(104.1)は、「Navi104-1.nif」中のハイパーリンクテーブルのコンテンツ番号を各種識別子に置き換えられたものである。
同図のハイパーリンクインデックス値0の欄は、リンク先がストリームコンテンツ105Sなので、コンテンツ番号105に対応する「VE_comp_tag」「AE_comp_tag」「NE_id」の値に置き換えられている。ハイパーリンクインデックス値2の欄も同様に、コンテンツ番号100に対応する「VE_comp_tag」「AE_comp_tag」「NE_id」の値に置き換えられている。
【0370】
ハイパーリンクインデックス値1の欄は、リンク先がページベースコンテンツ5(コンテンツ104P)なので、コンテンツ番号5に対応する「VE_id」「AE_id」「NE_id」の値に置き換えられている。ただしこのコンテンツは音声データを含まないので省略されている。
3−1−4 多重化
上記のプレゼンテーション情報、及びナビゲーション情報は、データ多重化部5103及びデータ多重化部103によって多重化される。
【0371】
データ多重化部5103は、構造情報表8201に従って第1実施形態と同様にストリームベースコンテンツを多重する。データ多重化部103は、構造情報表8301に従って第2実施形態と同様にページベースコンテンツを多重する。この両者は並列に実行される。
さらに送信部106により、ストリームベースコンテンツを表す多重ストリームと、ページベースコンテンツを表す多重ストリームとがトランスポートストリーム中に多重され、送信される。
【0372】
図97は、送信部106により多重されたトランスポートストリームを示す説明図を示す。図29、図70と同様に、横軸は時間経過を表し、縦軸は同時刻に多重されるコンテンツデータおよびシステム情報テーブルを表す。
同図において、9701は、データ多重化部5103によってストリームベースコンテンツのデータが多重化された部分を表す。9702は、データ多重化部103によってページベースコンテンツのデータが多重化された部分を表す。9703は、システム情報テーブル生成部105によって生成されたシステム情報テーブルが多重化された部分を表している。
3−2.受信装置9121
図98は、本実施形態におけるデータ受信装置の構成を示すブロック図である。
【0373】
この受信装置9121は、第2実施形態の図52に示したデータ受信装置121と比べて、同じ符号を付した構成要素は同じものである。以下同じものは説明を省略して異なる点を主に説明する。
異なる点は、図52のTSデコーダ部123、受信制御部126の代わりにTSデコーダ部9123、受信制御部9126を設けている点である。さらにTSデコーダ部9123内のフィルタ条件記憶部9131も異なっている。
3−2−1.TSデコーダ部9123
TSデコーダ部9123は、第1、第2実施形態のTSデコーダ部5123、123の両者の機能を併せ持っている。これは、ストリームベースコンテンツにもページベースコンテンツにも対応するためである。そのためフィルタ条件記憶部9131も、第1、第2実施形態のフィルタ条件記憶部5131、131のそれぞれに設定可能なフィルタ条件の全部を設定可能になっている。
【0374】
図99は、フィルタ条件記憶部9131の記憶内容を表したフィルタ条件表を示す。フィルタ条件記憶部9131は、複数のフィルタ条件を記憶する。各フィルタ条件は、同図のように、「フィルタ識別番号」、「スタート/ストップ」、「PID」、「stream_id」、「table_id_extension」、「version_no」、「出力先」とからなる。各項目については、第1、第2実施形態において既に説明したので、ここでは省略する。
3−2−2.受信制御部9126
受信制御部9126は、第1、第2実施形態の受信制御部5126、126の両者の機能を併せ持っている。これも、ストリームベースコンテンツにもページベースコンテンツにも対応するためである。
【0375】
図100、図101は、受信制御部9126の制御内容を示すフローチャートである。図100において、S2402、S2404、S2406、S2408は、図76の同符号のステップと全く同じ処理である。図101において、S2410、S2412、S2414、S2416、S2418も、図76の同符号のステップと同じ処理である。また、図101において、S8110、S8112、S8114は、図36の同符号のステップと同じ処理である。ただし、S2406、S2408において、「cur_VE_comp_tag」「cur_AE_comp_tag」「new_VE_comp_tag」「new_AE_comp_tag」も取り扱っている。
【0376】
図100において、受信制御部9126は、S2408にて指定された各種の識別子が、ストリームベースコンテンツを指しているのかページベースコンテンツを指しているのかを判定する。具体的には、「new_VE_comp_tag」が含まれていればストリームベースコンテンツ、「new_VE_id」が含まれていればページベースコンテンツと判定する。
【0377】
さらに受信制御部9126は、ストリームベースコンテンツと判定した場合は図101のS8110以降の処理を行い、ページベースコンテンツであると判定したときは図101のS2410以降の処理を行う。これらの処理の詳細については、第1、第2実施形態にて説明した処理と同じである。
3−2−3.その他
なお第3実施形態において、ストリームベースコンテンツとページベースコンテンツとは、「VE_comp_tag」により指定されているか「VE_id」により指定されているかにより区別したが、これに限らず、例えばその区別を示す識別子を別途設けるようにしてもよい。
【0378】
また構造情報記憶部109は、ストリームベースコンテンツ用とページベースコンテンツ用の構造情報表を別個に記憶していたが、1つの構造情報表に混在させてもよい。その場合、例えばストリームベースコンテンツかページベースコンテンツかを示すフラグを設け、さらに多重化部5103、103はそのフラグによりそれぞれ担当するコンテンツを多重化することになる。
【0379】
また、第1、3実施形態では各ストリームベースコンテンツに含まれる動画データの多重化を同時刻に多重化を開始したが、動画データの再生時間の一部が重なるように多重化しても良い。
また、上記第1、第3実施形態では、ストリームベースコンテンツの動画データは受信装置5121の表示画面のフルサイズであることを前提にしているが、それより小さいサイズの動画データとしても良い。例えば、動画データを1/4サイズにすればビットレートも1/4程度にできるので、対話的番組に割当て可能なビットレートの上限が定められている場合でも、コンテンツ数を増加させることができる。この場合、ナビゲーション情報によるオブジェクトの表示と組み合わせて再生画像を得るようにしてもよい。さらに1つのコンテンツが、1/4サイズの動画データ2〜4つを同時に有するようにしてもよい。
【0380】
さらに、第2、第3実施形態においてページベースコンテンツの静止画についても、表示画面よりも小さいサイズの画像データであってもよい。1つのコンテンツが複数の画像データを有するようにしてもよい。例えば、1つのコンテンツが1/4サイズの静止画を2〜4つ有するようにしてもよい。
また、静止画を背景にして1/4サイズの動画データをその上で再生するようにしてもよい。
【0381】
また、第1〜第3実施形態において、ナビゲーション情報中のハンドラ定義テーブル中のスクリプトは、ボタンやピクチャー(文字やグラフィックス)の表示の切り換えの他に、受信装置のふるまいを記述するようにしても良い。例えば、ユーザ操作に応じてボタンの選択時や確定時や操作エラー時に鳴らすべき鳴動音(ビープ音、クリック音など)の指定を記述してもよい。また、種々の商品のショッピング情報を内容とする対話的番組のコンテンツにおいては、操作者の数字(価格)入力を受け付けて、合計金額の計算を行うスクリプトを記述してもよい。
【0382】
第1〜第3実施形態においてフローチャートを用いて説明したように、受信制御部は、ソフトウェア的に実現することができる。つまり、その機能を記述したプログラムをCPUが実行することにより実現される。これに対して受信制御部以外の構成要素は、ハードウェア的に実現されるので、従来のデジタル衛星放送チューナーもほぼ同等のハードウェアを有している。したがって、本発明による受信装置は、受信制御部の機能を記述したプログラムを従来のデジタル衛星放送チューナーに組み込むことによっても実現可能である。例えば、上記プログラムを記録した記録媒体例えばROMカードなどを介して、従来のデジタル衛星放送チューナーにプログラムを組み込むようにすればよい。このように構成すれば従来のデジタル衛星放送チューナーを活用して少ない改良で本発明を実施することもできる。
【0383】
上記各実施の形態をまとめると、以下のようになる。
上記目的を達成するデジタル放送装置は、相互にリンク付けされた複数のコンテンツからなる対話的番組を放送する放送装置であって、動画データと、そのコンテンツのリンク先を示すリンク先情報を含む制御情報とを各々含む複数のコンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段と、動画データを送信すると共に、その動画データと同一のコンテンツに含まれる制御情報を繰り返し送信する送信手段とを備えて構成される。前記制御情報は、同一コンテンツに含まれる動画データの内容を反映して設けられる。
【0384】
ここで前記コンテンツ記憶手段は、前記複数のコンテンツに含まれる動画データを記憶する第1記憶手段と、前記複数のコンテンツに含まれる制御情報を記憶する第2記憶手段と、第1記憶手段に記憶された動画データと第2記憶手段に記憶された制御情報との対応関係を示す構造表を記憶する構造表記憶手段とを備えるように構成してもよい。
【0385】
ここで前記送信手段は、第1記憶手段に記憶された複数の動画データ、第2記憶手段に記憶された複数の制御情報をそれぞれディジタルデータストリームとして読み出し、それらを多重化した多重化ストリームを生成する多重化手段と、前記構造表を参照して、動画データにそれと対応する制御情報を繰り返し多重するように多重化手段を制御する多重制御手段と、多重化手段に生成された多重化ストリームをディジタル放送波に載せて送出する送出手段とを備えるように構成しても良い。
【0386】
ここで前記コンテンツ記憶手段は、さらに、各動画データに対応する音声データを記憶する第3記憶手段を備え、前記構造表記憶手段は、各コンテンツに含まれる音声データと動画データと制御情報との対応関係を記憶し、前記多重化手段は、第3記憶手段の音声データを多重化ストリームに多重化するように構成してもよい。
【0387】
上記の構成によれば、制御情報は動画データの再生時間域に亘って繰り返し多重されて動画データとともに送信されるので、受信装置においてユーザ操作に従ってコンテンツを対話的に切り換えながら再生することができる。つまり、本デジタル放送装置は、一方向の放送を用いてインタラクティブな番組を提供することができる。
【0388】
ここで前記コンテンツは、複数の制御情報を含み、前記各制御情報は、リンク先のコンテンツを示すリンク情報と、当該制御情報に対応する動画データの再生時間域内のどの時間帯で有効であるかを示す時間情報とを含み、1のコンテンツに含まれる複数の制御情報は、対応する動画データの内容に応じたリンク情報及び時間情報とを有し、前記多重制御手段は、制御情報をその有効時間帯にわたって動画データに繰り返し多重するよう多重化手段を制御するようにしてもよい。
【0389】
この構成によれば、ディジタル放送装置は、動画データの再生時間域内の任意の時間帯毎に異なる制御情報を繰り返し多重するので、動画データの内容に応じてリンク先のコンテンツやその数などを動的に変更することができる。各コンテンツは、動画のシーン毎にその内容に応じた適切なリンク先コンテンツを有することができる。
【0390】
ここで前記多重制御手段は、さらに、制御情報をその有効時間帯の一定時間前から動画データに繰り返し多重するよう多重化手段を制御するようにしてもよい。
この構成によれば、制御情報はその有効時間帯の一定時間前から動画データに繰り返し多重されるので、受信装置においてコンテンツの再生中に、現在の制御情報から、新たに有効時間帯が異なる制御情報を受信した場合に、受信装置における新たな制御情報を余裕をもって処理することができる。
【0391】
ここで前記多重制御手段は、さらに、コンテンツに含まれる複数の制御情報に、その有効時間帯に応じてバージョン番号を付加するように構成してもよい。
この構成によれば、受信装置は現在再生中のコンテンツについて、バージョン番号を手掛かりに、有効時間が異なる新たな制御情報を取得することができる。ここで前記第2記憶手段に記憶された各制御情報は、リンク先のコンテンツを示すリンク情報と、リンク先毎のメニュー項目を表す補助画像とを含むように構成してもよい。
【0392】
この構成によれば、受信装置におけるユーザ操作を促すメニュー項目を制御情報毎に任意に設定することができる。
ここで少なくとも1の前記制御情報は、動画データに重畳表示される文字又はグラフィックス画像を示す複数の付加情報と、受信装置におけるユーザ操作を反映して何れかの付加情報を有効にするスクリプト情報とを含むように構成してもよい。
【0393】
この構成によれば、スクリプト情報と複数の付加情報とを制御情報に持たせることにより、受信装置において対話的に付加情報を切り換え表示することができる。例えば、動画が天気予報を表し、付加情報が動画の内容に関する複数の補足説明(文字又はグラフィックス)である場合には、スクリプト情報によってユーザ操作に応じて補足説明の切り換え表示がなされる。このように、一組の動画データと制御情報とは、実質的に複数のコンテンツを表すことができる。
【0394】
ここで、少なくとも1の前記制御情報は、前記リンク情報と補助画像とを含むセットの少なくとも2セットと、受信装置における当該制御情報が含まれるコンテンツ再生の初期状態で有効なセットを示す初期情報と、受信装置におけるユーザ操作を反映して有効なセットを変更するスクリプト情報とを含むように構成してもよい。
【0395】
この構成によれば、スクリプト情報によって切り換え可能な複数の上記セットを制御情報に持たせることにより、リンク先コンテンツ数を実質的に増加させることができる。
ここで前記セットは、さらに、動画データに重畳表示される文字又はグラフィックス画像を示す付加情報を含むようにように構成してもよい。
【0396】
この構成によれば、上記セットに付加情報を持たせるので、一組の動画データと制御情報とにより実質的に複数のコンテンツを表すことができ、さらに付加情報に応じて異なるリンク先コンテンツを設けることができる。
また、上記目的を達成するデジタル放送装置は、相互にリンク付けされた複数のコンテンツからなる対話的番組を放送する放送装置であって、複数の動画データと、複数の静止画データとを記憶する画像記憶手段と、それぞれ動画、静止画をベースとするコンテンツの要素であり、当該コンテンツからリンク先のコンテンツを示すリンク情報を含む複数の第1、第2タイプの制御情報を記憶する制御情報記憶手段と、コンテンツ毎に、動画データと第1タイプの制御情報との対応関係を示す第1構造表と、静止画データと第2タイプの制御情報との対応関係を示す第2構造表とを記憶する構造表記憶手段と、第1構造表に示される動画データを多重するとともに、動画データの再生時間域に亘って、その動画データに対応する第1タイプの制御情報を繰り返し多重した第1多重化ストリームを生成する第1多重化手段と、第2構造表に示される複数の静止画データを第2タイプの制御情報とともに繰り返し多重した第2多重化ストリームを生成する第2多重化手段と、第1、第2多重化手段により生成された第1、第2多重化ストリームをディジタル放送波に載せて送出する送出手段とを備えている。
【0397】
この構成によれば、2種類のコンテンツ、つまり動画を主体
とするコンテンツと静止画を主体とするコンテンツとを含む対話的番組を放送することができる。第1、第2タイプの制御情報は、どちらの種類のコンテンツでもリンク先のコンテンツとすることができるので、受信装置においてユーザの操作に応じて2種類のコンテンツ間を切り換えながら再生することができ、魅力的な対話的番組を放送することができる。
【0398】
また、上記目的を達成するデジタル放送の受信装置は、相互にリンク付けされた複数のコンテンツからなる対話的番組を受信する受信装置であって、前記放送波は、動画データに、リンク先のコンテンツを示す制御情報を繰り返し多重化された多重ストリームを含み、
前記受信装置は、前記放送波から同一コンテンツ内の動画データと制御情報とを抽出する抽出手段と、抽出された制御情報を保持する保持手段と、抽出された動画データを再生して映像信号を出力する再生手段と、コンテンツの切り替えを指示するユーザ操作を受け付ける操作手段と、ユーザ操作に従って、保持手段に保持された制御情報に示される他のコンテンツを抽出するよう抽出手段を制御する制御手段とを備えている。前記制御情報は、同一コンテンツに含まれる動画データの内容を反映して設けられる。
【0399】
この構成によれば、受信装置は、一方向で放送される映像情報等を用いて、あたかも対話的に双方向で映像情報を受信しているかのように振る舞うので、ユーザはインタラクティブな放送番組を楽しむことができる。また、制御情報は繰り返し送信されるので、保持手段は1コンテンツ分の制御情報を保持するだけでよく少ない記憶容量でよい。
【0400】
ここで前記動画データ、制御情報には、第1識別情報、第2識別情報がそれぞれ付与され、前記リンク情報は、リンク先の一のコンテンツを表すコンテンツ識別子を含み、コンテンツ識別子は第1、第2識別情報に対応し、
前記抽出手段は、前記放送波中の動画データに付与されている第1識別情報を判別する第1判別手段と、前記放送波中の制御情報に付与されている第2識別情報を判別する第2判別手段と、第1、第2判別手段の判別結果が制御手段に指示されたコンテンツ識別子に対応する第1、第2識別情報である場合に、当該動画データと制御情報とを取り込む取り込み手段とを備え、
前記再生手段は、取り込み手段により取り込まれた動画データを再生し、前記保持手段は、取り込み手段により取り込まれた制御情報を保持するように構成してもよい。
【0401】
この構成によれば、受信装置は、動画データと制御情報とを別々に判別して取り込むので、再生すべきコンテンツのデータのみを効率よく受信することができる。
ここで前記制御手段は、操作手段において、ユーザから多重ストリームの選択操作を受けると、最初に再生すべきコンテンツの識別子を抽出手段に指示するように構成してもよい。
【0402】
この構成によれば、受信装置はエントリ情報に従って最初に再生すべきコンテンツを抽出することにより、メインメニュー用などの重要なコンテンツを確実に再生することができる。
ここで前記コンテンツ識別子は、リンク先コンテンツを示す動画データの識別子と制御情報の識別子とに対応し、前記第1、第2識別情報は、それぞれ多重ストリーム中の動画データ、制御情報を表すディジタルデータストリームのIDであり、
前記多重化ストリームには、動画データの識別子と第1識別情報との対応関係、制御情報の識別子と第2識別情報との対応関係を示した対応表が多重化され繰り返し送信されており、前記制御手段は、この対応表を抽出し、前記画像データ抽出制御手段は、この対応表を参照して、コンテンツ識別子に含まれる動画データの識別子を第1識別情報に、制御情報の識別子を第2識別情報に変換し、抽出手段に指示するように構成してもよい。
【0403】
この構成によれば、MPEG2規格に準拠したデジタル衛星放送を利用して本発明の対話的番組が送信されるので、既存のデジタル衛星放送チューナーを改良することにより、本発明の受信装置を容易に実施することができる。
ここで前記制御情報は、リンク先のコンテンツを示すリンク情報と、リンク先毎のメニュー項目画像を含む補助画像とを含み、
前記再生手段は、取り込手段により取り込まれた動画データを再生する動画データ再生手段と、保持手段に保持された補助画像画像を再生する画像再生手段と、前記操作手段は、メニュー項目画像に対するユーザ選択を受け付け、前記制御手段は、ユーザ選択によるメニュー項目画像とリンク情報とに従ってリンク先のコンテンツのコンテンツ識別子を判別するように構成してもよい。
【0404】
この構成によれば、受信装置においてメニュー項目画像が表示されるので、ユーザの対話操作を促進し魅力的な番組を実現することができる。
ここで前記制御情報は、さらに、文字画像又はグラフィックス画像を示す付加情報を含み、前記再生手段は、さらに保持手段に保持された付加情報が示す文字画像又はグラフィックス画像を再生するように構成してもよい。
【0405】
この構成によれば、受信装置において動画データに加えて文字やグラフィックスなどの付加画像が表示されるので、さらに魅力的な番組を実現することができる。
ここで少なくとも1の前記制御情報は、動画データに重畳表示される文字又はグラフィックス画像を示す複数の付加情報と、受信装置におけるユーザ操作を反映して何れかの付加情報を有効にするスクリプト情報とを含み、前記制御手段は、保持手段に保持されたスクリプトを解釈し実行することにより有効な付加情報を決定し、前記再生手段は、制御手段による解釈実行結果に従って有効な付加情報について、文字又はグラフィックス画像を再生するように構成してもよい。
【0406】
この構成によれば受信装置は、新たな制御情報を取得しなくても、スクリプト情報に従ってコンテンツを切り替えることができる。スクリプト情報によるコンテンツ切り換えは、ユーザ操作に対して高速に応答することができる。
ここで前記多重ストリームは、動画データに対応した音声データを含み、
前記抽出手段は、さらに前記放送波から動画データに対応する音声データを抽出し、前記再生手段は、さらに抽出された音声データを再生するように構成してもよい。
【0407】
この構成によれば、動画、静止画、音声も含めたコンテンツからなる対話的番組を実現することができる。
また、上記目的を達成する受信装置に適用するプログラムを記録した記録媒体は、相互にリンク付けされた複数のコンテンツからなる対話的番組を含む放送波を受信する受信部と、前記放送波から一のディジタルデータストリームを抽出する抽出部と、動画データを再生して映像信号を出力する再生部を有する受信装置に適用される記憶媒体は、同一コンテンツ内の動画データと制御情報とを抽出する抽出ステップと、抽出された制御情報を受信装置内部のメモリに格納する格納ステップと、抽出された動画データを再生して映像信号を出力する再生ステップと、受信装置に対して、コンテンツの切り替えを指示するユーザ操作がなされたか否かを判断する判断ステップと、コンテンツの切り替えを指示するユーザ操作がなされたとき、メモリに格納された制御情報に示される他のコンテンツを抽出するよう抽出部を制御する制御ステップとからなるプログラムを記録している。
【0408】
この記録媒体によれば、既存の受信装置(衛星放送チューナー)にこのプログラムを組み込むことにより本発明の受信装置を容易に実施することができる。
【0409】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを送出する放送装置であって、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、前記制御情報は、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と当該制御情報が有効な時間帯に応じたバージョン番号と共に、前記多重化ストリームに多重化されていることとしている。このような構成によって、トランスポートストリーム中で使用可能なPIDの数が制限されていても、その制限を越えた多数のコンテンツを送信することが可能となり、受信装置では、現在再生中のコンテンツについて、バージョン番号を手掛かりに、有効時間が異なる新たな制御情報を取得することができる。
【0410】
また、前記制御情報が示すリンクにより、他の一または複数のコンテンツに含まれる制御情報が示されることとしている。
また、前記ストリームIDは、1つのコンテンツに含まれる各制御情報に共通し、前記パラメータは、当該各制御情報に個別であることとしている。
また、前記ストリームIDは、複数のコンテンツの各制御情報に共通し、前記パラメータは、当該各制御情報に個別であることとしている。
【0411】
た、前記識別情報を前記制御情報に付与して多重化ストリームを生成する多重化手段と、前記多重化手段で生成した多重化ストリームをデジタル放送波に載せて送出する送出手段とを備えることとしている。
【0412】
また、前記一のコンテンツは、動画データを有し、前記多重化手段は、前記一のコンテンツに含まれる動画データを多重化すると共に、当該一のコンテンツに含まれる各制御情報に、当該動画データに対して有効な時間帯に応じたバージョン番号を付与して多重化することとしている。
また、前記多重化手段は、前記一のコンテンツに含まれる各制御情報を、前記動画データに対して当該各制御情報が有効な時間帯の間繰り返し多重化することとしている。
【0413】
また、前記コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段を備えることとしている。
また、前記ストリームIDはMPEG2規格に規定されているパケット識別子(PID)であり、前記パラメータは、MPEG2規格に規定されているtable_id_extentionであることとしている。
【0414】
また、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置であって、前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、前記多重化ストリームを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出した一の制御情報を保持する保持手段と、コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信手段とを備え、前記受信手段は、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、前記抽出手段は、前記信号受信手段で受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持手段に保持された制御情報に示される他のコンテンツを、前記受信手段で受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出手段が多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信手段が当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することとしている。
【0416】
また、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置であって、前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、前記制御情報が示すリンクにより、他の一または複数のコンテンツに含まれる制御情報が示され、前記多重化ストリームを受信する受信手段と、前記受信手段で受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出した一の制御情報を保持する保持手段と、コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信手段とを備え、前記受信手段は、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、前記抽出手段は、前記信号受信手段で受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持手段で保持された制御情報に示される他の制御情報を、前記受信手段で受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出手段が多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信手段が当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することとしている。
【0417】
また、前記ストリームIDは、1つのコンテンツに含まれる各制御情報に共通し、前記パラメータは、当該各制御情報に個別であることとしている。
また、前記ストリームIDは、複数のコンテンツの各制御情報に共通し、前記パラメータは、当該各制御情報に個別であることとしている。
【0418】
また、前記一のコンテンツは、動画データを含み、前記多重化ストリームには、当該動画データが多重化されると共に、当該一のコンテンツに含まれる各制御情報が、当該動画データに対して有効な時間帯に応じてバージョン番号を付与されて多重化されており、前記抽出手段は、前記受信手段で受信した多重化ストリームから前記動画データと一の制御情報とを抽出することとしている。
【0419】
また、前記抽出手段は、前記信号受信手段で受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持手段に保持された制御情報に含まれるリンク情報に示される他のコンテンツに含まれる動画データと一の制御情報とを抽出することとしている。
また、前記多重化ストリームには、前記一のコンテンツに含まれる各制御情報が、当該各制御情報が当該動画データに対して有効な時間帯の間繰り返し多重化されていることとしている。
【0420】
また、前記抽出手段で抽出された動画データを再生して映像信号を出力する再生手段を備えたこととしている。
また、前記受信手段は、デジタル放送波に載せた前記多重化ストリームを受信することとしている。
また、前記ストリームIDは、MPEG2規格に規定されているパケット識別子(PID)であり、前記パラメータは、MPEG2規格に規定されているtable_id_extentionであることとしている。
また、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを送出する放送装置の放送方法であって、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、前記制御情報は、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と当該制御情報が有効な時間帯に応じたバージョン番号と共に、前記多重化ストリームに多重化されていることとしている。
また、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置の受信方法であって、前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、前記多重化ストリームを受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出した一の制御情報を保持する保持ステップと、コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信ステップとを有し、前記受信ステップは、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、前記抽出ステップは、前記信号受信ステップで受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持ステップに保持された制御情報に示される他のコンテンツを、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出ステップが多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信ステップが当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することとしている。
また、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置の受信方法であって、前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、前記制御情報が示すリンクにより、他の一または複数のコンテンツに含まれる制御情報が示され、前記多重化ストリームを受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出した一の制御情報を保持する保持ステップと、コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信ステップとを有し、前記受信ステップは、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、前記抽出ステップは、前記信号受信ステップで受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持ステップで保持された制御情報に示される他の制御情報を、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出ステップが多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信ステップが当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することとしている。
また、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ス トリームを送出する放送装置に、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、前記制御情報は、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と当該制御情報が有効な時間帯に応じたバージョン番号と共に、前記多重化ストリームに多重化されていることとしている。
また、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置に、前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、
前記多重化ストリームを受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出した一の制御情報を保持する保持ステップと、コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信ステップとを有し、前記受信ステップは、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、前記抽出ステップは、前記信号受信ステップで受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持ステップに保持された制御情報に示される他のコンテンツを、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出ステップが多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信ステップが当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することとしている。
また、本発明は、対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置に、前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、
前記制御情報が示すリンクにより、他の一または複数のコンテンツに含まれる制御情報が示され、前記多重化ストリームを受信する受信ステップと、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出ステップと、前記抽出ステップで抽出した一の制御情報を保持する保持ステップと、コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信ステップとを有し、前記受信ステップは、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、前記抽出ステップは、前記信号受信ステップで受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持ステップで保持された制御情報に示される他の制御情報を、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出ステップが多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信ステップが当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することとしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】受信装置により切り替えられながら再生される複数のコンテンツの例を示す。
【図2】図1の左側を拡大した図である。
【図3】図1の右側を拡大した図である。
【図4】本発明に係るデジタル放送システムのデジタル放送装置と受信装置との第1の実施形態における構成図である。
【図5】対話的番組を構成する複数のコンテンツの一例を示す
【図6】プレゼンテーション情報記憶部に記憶されている動画データ、音声データの例を示す図である。
【図7】上記実施の形態のナビゲーション情報記憶部に記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図である。
【図8】上記実施の形態のナビゲーション情報記憶部に記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図である。
【図9】上記実施の形態のナビゲーション情報記憶部に記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図である。
【図10】上記実施の形態のナビゲーション情報記憶部に記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図である。
【図11】上記実施の形態のナビゲーション情報記憶部に記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図である。
【図12】上記実施の形態の構造情報記憶部に記憶されている構造情報表の一例を示す図である。
【図13】上記実施の形態の構造情報記憶部に記憶されているエントリ情報の一例を示す図である。
【図14】上記実施の形態の多重情報記憶部に記憶されている多重情報表の一例を示す図である。
【図15】上記実施の形態の多重制御部の作成するコンテンツ識別子割当表の一例を示す図である。
【図16】上記実施の形態の多重制御部の作成するバージョン番号割当表の一例を示す図である。
【図17】上記実施の形態のナビゲーション情報テーブル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示す図である。
【図18】上記実施の形態のナビゲーション情報テーブル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示す図である。
【図19】上記実施の形態のナビゲーション情報テーブル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示す図である。
【図20】上記実施の形態のナビゲーション情報テーブル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示す図である。
【図21】上記実施の形態のナビゲーション情報テーブル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示す図である。
【図22】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成部で生成されたNIT、SDT、EITの一例を示す図である。
【図23】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成部で生成されたPATの一例を示す図である。
【図24】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成部で生成されたPMTの一例を示す図である。
【図25】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成部で生成されたPMT中のEntry_Descriptorの詳細を示す図である。
【図26】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成部で生成されたPMT中のNE_Component_Descriptor(0)〜(3)の詳細を示す図である。
【図27】上記実施の形態のシステム情報テーブル生成部で生成されたPMT中のstream_identifier_descriptorの詳細を示す図である。
【図28】上記実施の形態の多重化部で多重化されたトランスポートストリームの模式図である。
【図29】上記実施の形態の送信部で多重化されたトランスポートストリームの模式図である。
【図30】上記実施の形態のデータ送信装置の動作を説明するフローチャートである。
【図31】上記実施の形態のデータ送信装置の動作を説明するフローチャートである。
【図32】上記実施の形態のデータ送信装置の動作を説明するフローチャートである。
【図33】上記実施の形態のTSデコーダ部のフィルタ条件記憶部に記憶されるフィルタ条件の一例を示す図である。
【図34】上記実施の形態の表示部に表示される表示画像の例を示す図である。
【図35】上記実施の形態の表示部に表示される表示画像の例を示す図である。
【図36】対話的番組の受信処理の概略を示すフローチャートである。
【図37】図36に示したコンテンツ切り換え処理をより詳細に示すフローチャートである。
【図38】図37に示した画像データの切り換え処理をより詳細に示すフローチャートである。
【図39】図37に示した音声データの切り換え処理をより詳細に示すフローチャートである。
【図40】図37に示したナビゲーション情報切り換え処理をより詳細に示すフローチャートである。
【図41】ナビゲーション情報による対話制御処理を示すフローチャートである。
【図42】ナビゲーション情報によるユーザI/F処理を示すフローチャートである。
【図43】4つのコンテンツ10〜13からなる他の対話的番組の例を示す。
【図44】コンテンツ10に対応するナビゲーション情報を示す。
【図45】コンテンツ11に対応するナビゲーション情報を示す。
【図46】コンテンツ12に対応するナビゲーション情報を示す。
【図47】コンテンツ13に対応するナビゲーション情報を示す。
【図48】4つのコンテンツ10〜13に対応するナビゲーション情報を示す。
【図49】受信側の表示画面に1フレームとして表示されるコンテンツの例を示す図である。
【図50】送信側から送信される送信データを模式的に示した図である。
【図51】送信側から送信される送信データの送信の様子を模式的に示した図である。
【図52】本発明の第2実施形態におけるデジタル放送システムのデータ送信装置とデータ受信装置の構成図である。
【図53】プレゼンテーション情報記憶部に記憶されている画像データの例を示す図である。
【図54】ナビゲーション情報記憶部に記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図である。
【図55】ナビゲーション情報記憶部に記憶されているナビゲーション情報の一例を示す図である。
【図56】構造情報記憶部に記憶されている構造情報表とエントリ情報との一例を示す図である。
【図57】多重情報記憶部に記憶されている多重情報表の一例を示す図である。
【図58】多重制御部の作成するコンテンツ識別子割当表の一例を示す図である。
【図59】多重制御部の作成する表示画像情報識別子割当表の一例を示す図である。
【図60】識別子情報付加部が画像データのビットストリームプライベート領域にVE_idを付加した状態を示す図である。
【図61】ナビゲーション情報テーブル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示す図である。
【図62】ナビゲーション情報テーブル生成部で生成されたナビゲーション情報表の一例を示す図である。
【図63】ストリーム対応情報テーブル生成部で生成されたストリーム対応表の例を示す図である。
【図64】多重化部で多重化されたトランスポートストリームの一模式図である。
【図65】多重化部で多重化されたトランスポートストリームの他の模式図である。
【図66】システム情報テーブル生成部で生成されたNIT、SDT、EITの例を示す図である。
【図67】システム情報テーブル生成部で生成されたPATの一例を示す図である。
【図68】システム情報テーブル生成部で生成されたPMTの一例を示す図である。
【図69】システム情報テーブル生成部で生成されたPMT中のEntry_Descriptor,NE_Component_Descriptor,VE_Infomation Component_Descriptor,stream_identifier_descriptorの詳細を示す図である。
【図70】送信部で多重化されたトランスポートストリームの模式図である。
【図71】データ送信装置の動作を説明するフローチャートである。
【図72】データ送信装置の動作を説明するフローチャートである。
【図73】データ送信装置の動作を説明するフローチャートである。
【図74】TSデコーダ部のフィルタ条件記憶部に記憶されるフィルタ条件の例を示す図である。
【図75】表示部に表示される表示画像の例を示す図である。
【図76】データ受信装置の全体の動作を説明するフローチャートである。
【図77】受信制御部の詳細を説明するフローチャートである。
【図78】受信制御部の詳細を説明するフローチャートである。
【図79】受信制御部の詳細を説明するフローチャートである。
【図80】受信制御部の詳細を説明するフローチャートである。
【図81】本発明の第3実施形態におけるデジタル放送装置の構成を示すブロック図である。
【図82】構造情報記憶部に記憶されるストリームベースコンテンツ用の構造情報表、ページベースコンテンツ用の構造情報表を示す。
【図83】ストリームベースコンテンツへのリンクを含むページベースコンテンツのナビゲーション情報の一例を示す。
【図84】動画データの模式図を示す。
【図85】ナビゲーション情報と、図2におけるシーンとの対応関係を示す。
【図86】ナビゲーション情報と、図3におけるシーンとの対応関係を示す。
【図87】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図88】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図89】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図90】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図91】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図92】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図93】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図94】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図95】ナビゲーション情報の具体例を示す。
【図96】ナビゲーション情報表NVTの具体例を示す。
【図97】送信部により多重されたトランスポートストリームの説明図を示す。
【図98】本発明の第3実施形態におけるデータ受信装置の構成を示すブロック図である。
【図99】フィルタ条件記憶部の記憶内容を表したフィルタ条件表を示す。
【図100】受信制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【図101】受信制御部の制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
5101 デジタル放送装置
5102 送信データ記憶部
5103 データ多重化部
5103 多重化部
5104 多重情報記憶部
5105 システム情報テーブル生成部
5106 送信部
5107 プレゼンテーション情報記憶部
5108 ナビゲーション情報記憶部
5109 構造情報記憶部
5110 多重制御部
5111 ナビゲーション情報テーブル生成部
5112 多重化部
5121 受信装置
5122 受信部
5123 TSデコーダ部
5124 AVデコーダ部
5125 受信データ記憶部
5126 受信制御部
5127 信号受信部
5128 再生部
5129 表示部
5130 音声出力部
5131 フィルタ条件記憶部
5132 ナビゲーション情報テーブル記憶部
5133 システム情報テーブル記憶部

Claims (25)

  1. 対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを送出する放送装置であって、
    一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、
    前記制御情報は、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と当該制御情報が有効な時間帯に応じたバージョン番号と共に、前記多重化ストリームに多重化されていることを特徴とする放送装置。
  2. 前記制御情報が示すリンクにより、他の一または複数のコンテンツに含まれる制御情報が示されることを特徴とする請求項1に記載の放送装置。
  3. 前記ストリームIDは、1つのコンテンツに含まれる各制御情報に共通し、前記パラメータは、当該各制御情報に個別であることを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の放送装置。
  4. 前記ストリームIDは、複数のコンテンツの各制御情報に共通し、前記パラメータは、当該各制御情報に個別であることを特徴とする請求項1または2いずれかに記載の放送装置。
  5. 前記識別情報を前記制御情報に付与して多重化ストリームを生成する多重化手段と、
    前記多重化手段で生成した多重化ストリームをデジタル放送波に載せて送出する送出手段とを備えることを特徴とする請求項1からいずれかに記載の放送装置。
  6. 前記一のコンテンツは、動画データを有し、
    前記多重化手段は、前記一のコンテンツに含まれる動画データを多重化すると共に、当該一のコンテンツに含まれる各制御情報に、当該動画データに対して有効な時間帯に応じたバージョン番号を付与して多重化することを特徴とする請求項に記載の放送装置。
  7. 前記多重化手段は、前記一のコンテンツに含まれる各制御情報を、前記動画データに対して当該各制御情報が有効な時間帯の間繰り返し多重化することを特徴とする請求項記載の放送装置。
  8. 前記コンテンツを記憶するコンテンツ記憶手段を備えることを特徴とする請求項1からいずれかに記載の放送装置。
  9. 前記ストリームIDはMPEG2規格に規定されているパケット識別子(PID)であり、前記パラメータは、MPEG2規格に規定されているtable_id_extentionであることを特徴とする請求項1からいずれかに記載の放送装置。
  10. 対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置であって、
    前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、
    前記多重化ストリームを受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段で抽出した一の制御情報を保持する保持手段と、
    コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信手段とを備え、
    前記受信手段は、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、
    前記抽出手段は、前記信号受信手段で受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持手段に保持された制御情報に示される他のコンテンツを、前記受信手段で受信し た多重化ストリームから抽出し、当該抽出手段が多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信手段が当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することを特徴とする受信装置。
  11. 対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置であって、
    前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、
    前記制御情報が示すリンクにより、他の一または複数のコンテンツに含まれる制御情報が示され、
    前記多重化ストリームを受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段で抽出した一の制御情報を保持する保持手段と、
    コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信手段とを備え、
    前記受信手段は、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、
    前記抽出手段は、前記信号受信手段で受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持手段で保持された制御情報に示される他の制御情報を、前記受信手段で受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出手段が多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信手段が当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することを特徴とする受信装置。
  12. 前記ストリームIDは、1つのコンテンツに含まれる各制御情報に共通し、前記パラメータは、当該各制御情報に個別であることを特徴とする請求項10または11いずれかに記載の受信装置。
  13. 前記ストリームIDは、複数のコンテンツの各制御情報に共通し、前記パラメータは、当該各制御情報に個別であることを特徴とする請求項10または11いずれかに記載の受信装置。
  14. 前記一のコンテンツは、動画データを含み、前記多重化ストリームには、当該動画データが多重化されると共に、当該一のコンテンツに含まれる各制御情報が、当該動画データに対して有効な時間帯に応じてバージョン番号を付与されて多重化されており、前記抽出手段は、前記受信手段で受信した多重化ストリームから前記動画データと一の制御情報とを抽出することを特徴とする請求項10または11に記載の受信装置。
  15. 前記抽出手段は、前記信号受信手段で受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持手段に保持された制御情報に含まれるリンク情報に示される他のコンテンツに含まれる動画データと一の制御情報とを抽出することを特徴とする請求項14に記載の受信装置。
  16. 前記多重化ストリームには、前記一のコンテンツに含まれる各制御情報が、当該各制御情報が当該動画データに対して有効な時間帯の間繰り返し多重化されていることを特徴とする請求項14または15いずれかに記載の受信装置。
  17. 前記抽出手段で抽出された動画データを再生して映像信号を出力する再生手段を備えたことを特徴とする請求項14から16いずれかに記載の受信装置。
  18. 前記受信手段は、デジタル放送波に載せた前記多重化ストリームを受信することを特徴とする請求項10から17いずれかに記載の受信装置。
  19. 前記ストリームIDは、MPEG2規格に規定されているパケット識別子(PID)であり、前記パラメータは、MPEG2規格に規定されているtable_id_extentionであることを特徴とする請求項10から18いずれかに記載の受信装置。
  20. 対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを送出する放送装置の放送方法であって、
    一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、
    前記制御情報は、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と当該制御情報が有効な時間帯に応じたバージョン番号と共に、前記多重化ストリームに多重化されていることを特徴とする放送方法。
  21. 対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置の受信方法であって、
    前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、
    前記多重化ストリームを受信する受信ステップと、
    前記受信ステップで受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップで抽出した一の制御情報を保持する保持ステップと、
    コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信ステップとを有し、
    前記受信ステップは、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、
    前記抽出ステップは、前記信号受信ステップで受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持ステップに保持された制御情報に示される他のコンテンツを、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出ステップが多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信ステップが当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することを特徴とする受信方法。
  22. 対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置の受信方法であって、
    前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、
    前記制御情報が示すリンクにより、他の一または複数のコンテンツに含まれる制御情報が示され、
    前記多重化ストリームを受信する受信ステップと、
    前記受信ステップで受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップで抽出した一の制御情報を保持する保持ステップと、
    コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信ステップとを有し、
    前記受信ステップは、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、
    前記抽出ステップは、前記信号受信ステップで受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持ステップで保持された制御情報に示される他の制御情報を、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出ステップが多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信ステップが当該一の制御情報の次のバージョン 番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することを特徴とする受信方法。
  23. 対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを送出する放送装置に、
    一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、
    前記制御情報は、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と当該制御情報が有効な時間帯に応じたバージョン番号と共に、前記多重化ストリームに多重化されていることを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  24. 対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置に、
    前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、
    前記多重化ストリームを受信する受信ステップと、
    前記受信ステップで受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップで抽出した一の制御情報を保持する保持ステップと、
    コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信ステップとを有し、
    前記受信ステップは、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、
    前記抽出ステップは、前記信号受信ステップで受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持ステップに保持された制御情報に示される他のコンテンツを、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出ステップが多重化ストリームから一の制御情報を抽出した場合、前記受信ステップが当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  25. 対話的番組を構成する複数のコンテンツが多重化されている多重化ストリームを受信する受信装置に、
    前記多重化ストリームには、一のコンテンツは、他の一または複数のコンテンツへのリンクを示す制御情報を複数含み、各制御情報は、当該各制御情報が有効な時間帯に応じてバージョン番号が付与されており、複数の制御情報に共通するストリームIDと当該複数の制御情報の各制御情報に個別のパラメータとで表される識別情報と共に、当該識別情報に基づいて抽出される前記制御情報が多重化されており、
    前記制御情報が示すリンクにより、他の一または複数のコンテンツに含まれる制御情報が示され、
    前記多重化ストリームを受信する受信ステップと、
    前記受信ステップで受信した多重化ストリームから、前記識別情報に基づいて一の制御情報を抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップで抽出した一の制御情報を保持する保持ステップと、
    コンテンツの切り替え指示を受け付ける信号受信ステップとを有し、
    前記受信ステップは、前記識別情報と前記バージョン番号と共に制御情報が多重化されている多重化ストリームを受信し、
    前記抽出ステップは、前記信号受信ステップで受け付けたコンテンツの切り替え指示に従って、前記保持ステップで保持された制御情報に示される他の制御情報を、前記受信ステップで受信した多重化ストリームから抽出し、当該抽出ステップが多重化ストリームか ら一の制御情報を抽出した場合、前記受信ステップが当該一の制御情報の次のバージョン番号を有する制御情報を含む多重化ストリームを受信したとき、当該次のバージョン番号を有する制御情報を当該多重化ストリームから抽出することを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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