JP3429991B2

JP3429991B2 - シリアルプリンタ

Info

Publication number: JP3429991B2
Application number: JP31325197A
Authority: JP
Inventors: 英樹大森
Original assignee: Alps Electric Co Ltd
Current assignee: Alps Alpine Co Ltd
Priority date: 1997-11-14
Filing date: 1997-11-14
Publication date: 2003-07-28
Anticipated expiration: 2017-11-14
Also published as: JPH11138936A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルプリン
タ、インクジェットプリンタなどのキャリッジを往復動
させながら記録媒体に記録を行うシリアルプリンタに係
り、特に、キャリッジを移動させるためのガイドとなる
ガイドシャフトをプリンタ本体の剛性に寄与させるよう
にしたシリアルプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、プラテンの前方にシート状の記
録媒体とインクリボンとを支持しておき、複数の発熱素
子を整列配置させたサーマルヘッドをガイドシャフトに
ガイドされたキャリッジとともにプラテンに沿って往復
動させながらインクリボンを繰り出し、サーマルヘッド
の発熱素子を記録情報に基づいて選択的に発熱させるこ
とにより、用紙上に所望の文字等の画像記録を行った
り、あるいは、インクリボンを用いることなくサーマル
ヘッドを直接感熱記録媒体に圧接し、サーマルヘッドの
発熱素子を記録情報に基づいて選択的に発熱させること
により、感熱記録媒体上に所望の文字等の画像を発色に
より記録するサーマルプリンタが、高記録品質、低騒
音、低コスト、メンテナンスの容易性などの理由によ
り、コンピュータ、ワードプロセッサなどの出力装置と
して多用されている。

【０００３】ところで、前述したサーマルプリンタにお
いて、キャリッジを往復動させるためのガイドシャフト
は、一般に、プリンタ本体の両側板間に橋架されてい
る。

【０００４】このため、従来のこの種のサーマルプリン
タにおいては、円柱形状のガイドシャフトの両端部を相
互に異なる長さの小径部に形成するとともに、前記各側
板に、ガイドシャフトの両端部の小径部のみが挿通され
うる内径の円形孔を同軸上に形成し、まず、長い方の小
径部を一方の側板の円形孔に挿通し、その後、短い方の
小径部を他方の側板の円形孔に挿通し、この短い方の小
径部に側板の外側においてワッシャを嵌合してガイドシ
ャフトをプリンタ本体の両側板に固定するようにしてい
た。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のシリアルプリンタにおけるガイドシャフトの
支持構造においては、ガイドシャフトが単にプリンタ本
体の両側板に支持されているに過ぎず、ガイドシャフト
がプリンタの剛性の強化に寄与していなかった。このた
め、プリンタ本体の剛性を強化するには、部品の強度を
高めたり、部品の点数を増したりしなければならず、コ
スト高になっていた。

【０００６】本発明は、このような従来のものにおける
問題点を克服し、プリンタ本体の剛性の強化を安価に達
成することのできるシリアルプリンタを提供することを
目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため請求項１に記載のシリアルプリンタの特徴は、プリ
ンタ本体の各側板にガイドシャフトの各端部を嵌合保持
する凹部を形成し、天板の一側端部に開口を形成すると
ともに、両側板の一方に前記天板の開口に嵌合する突起
を突設し、天板の他側端部を他方の側板にねじにより固
定した点にある。そして、このような構成を採用したこ
とにより、ガイドシャフトが両側板に挟持されるように
してプリンタ本体の剛性の強化に寄与することができ
る。

【０００８】請求項２に記載のシリアルプリンタの特徴
は、側板の少なくとも一方を上部が他方の側板に近接す
る方向に撓ませた状態において天板が両側板に固定され
ている点にある。そして、このような構成を採用したこ
とにより、天板が側板のたわみを保持するようにしてプ
リンタ本体の剛性の強化に寄与することができる。

【０００９】請求項３に記載のシリアルプリンタの特徴
は、天板にラックを固定するとともに、キャリッジにモ
ータを搭載し、このモータにより回転されるラックに噛
合するピニオンを前記キャリッジに支持し、このピニオ
ンがラックに沿って移動することにより前記キャリッジ
を移動するようにした点にある。そして、このような構
成を採用したことにより、プリンタ本体の剛性の強化に
寄与している天板をキャリッジの往復動のためのラック
の支持に利用することにより、部品点数を減少すること
ができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１および図２は本発明に係るシ
リアルプリンタの一例としてのサーマルプリンタを示す
ものであり、本実施の形態のサーマルプリンタのプリン
タ本体１は、水平方向に延在する底板３の両側に直立す
る両側板４Ａ，４Ｂが折曲形成されてなる基板２を有し
ている。

【００１１】前記両側板４Ａ，４Ｂには、後述するサー
マルヘッド５が圧接する圧接面７が上向きに形成されて
いる平板状のプラテン６が橋架されている。また、この
プラテン６の近傍には、このプラテン６上へシート状記
録媒体たる用紙（図示せず）を搬送する搬送ローラ７が
前記両側板４Ａ，４Ｂに支持されるようにして配設され
ており、この搬送ローラ７には、前記両側板４Ａ，４Ｂ
に固定される支持板８に支持されている従動ローラ（図
示せず）が圧接するようになっている。

【００１２】前記一方の側板４Ｂの内側には、図示しな
い搬送用モータが支持されており、この搬送用モータの
駆動が伝達歯車機構９Ａを介して前記搬送ローラ７に伝
達され、この搬送ローラ７と前記従動ローラの回転駆動
により用紙が搬送されるようになっている。

【００１３】また、ほぼ水平方向とされている用紙搬送
系路において前記プラテン６の上流側にはシート状フレ
ーム１０が前記両側板４Ａ，４Ｂに支持されるようにし
て配設されている。一方、前記プラテン６の近傍の前記
底板３上には支持ブラケット１１が固定されており、こ
の支持ブラケット１１には、前記フレーム１０上に位置
し前記底板３との間に介装されているばね部材１２，１
２により上方に付勢されている圧接板１３が回動自在に
支持されている。前記圧接板１３の用紙搬送系路におけ
る上流側端部には、斜め下方に傾斜する傾斜ガイド面１
４が連設されており、この傾斜ガイド面１４には、給紙
ローラ１５が圧接している。

【００１４】前記給紙ローラ１５は、その両端部を前記
両側板４Ａ，４Ｂに支持されるようにして配設されてお
り、この給紙ローラ１５には前記モータの駆動が伝達歯
車機構９Ｂを介して伝達され、この給紙ローラ７と前記
圧接板１３とに用紙が挟持されるようにして用紙がプラ
テン６の方向に供給されるようになっている。

【００１５】前記サーマルヘッド５はキャリッジ１６に
搭載されており、このキャリッジ１６は、前記サーマル
ヘッド５が前記プラテン６に対向するようにしてプラテ
ン６に沿うように往復動されるようになっている。この
ため、このキャリッジ１６の背面には、キャリッジ１６
の移動方向が軸方向となる円筒状の軸受部材（図示せ
ず）が固定されており、この軸受部材には、前記両側板
４Ａ，４Ｂ間に橋架されたガイドシャフト１７が挿通さ
れている。したがって、このガイドシャフト１７にガイ
ドされるようにして前記キャリッジ１６が前記プラテン
６に沿って往復動しうるようになっている。

【００１６】そして、本実施の形態においては、前記ガ
イドシャフト１７ならびに後述する天板２３の両側板４
Ａ，４Ｂによる支持に特徴を有している。

【００１７】すなわち、前記ガイドシャフト１７は両端
部に小径部を有さない単純な長尺円柱形に形成されてお
り、一方、前記各側板４Ａ，４Ｂには、前記ガイドシャ
フト１７の両端部が比較的密に挿入されうる内径の円形
凹部１８Ａ，１８Ｂが各側板４Ａ，４Ｂをそれぞれ塑性
変形するようにして同軸上に形成されている。したがっ
て、前記各凹部１８Ａ，１８Ｂの底壁１９Ａ，１９Ｂ
は、各側壁４Ａ，４Ｂの外側に突出することになる。そ
して、前記ガイドシャフト１７は、その両端部を各側板
４Ａ，４Ｂの前記凹部１８Ａ，１８Ｂ内に嵌合して保持
されている。

【００１８】さらに、前記一方の側板４Ａの頂部には、
ねじ孔２１が形成されている水平方向内側に延在するブ
ラケット２０が連設されており、また、他方の側板４Ｂ
の頂部には、上方に延在する突起２２が突設されてい
る。この突起２２は、その基部２２ａが幅狭く形成さ
れ、この基部２２ａの上端に幅の広い本体２２ｂが連設
されて構成されている。

【００１９】一方、これらの両側板４Ａ，４Ｂの頂部間
に橋架される天板２３の前記側板４Ｂ側の端部には、前
記突起２２が挿通される開口２４が形成されている。こ
の開口２４は、前記天板２３の長手方向中央側に前記突
起２２の本体２２ｂが挿通されうる拡開部２４ａを有し
ており、この拡開部２４ａより天板２３の端部側に前記
突起２２の基部２２ａが比較的密に嵌合しうる狭窄部２
４ｂが連設されて構成されている。

【００２０】さらに、前記天板２３の前記側板４Ａ側の
端部には、この天板２３をねじ２６により前記ブラケッ
ト２０のねじ孔２１を利用して前記側板４Ａに固定する
ための円形孔２５が形成されている。そして、前記側板
４Ａのねじ孔２１と前記側板４Ｂの突起２２との間隔
は、前記天板２３の開口２４の狭窄部２４ａの側板４Ｂ
側端部と円形孔２５との間隔より多少短く形成されてい
る。したがって、天板２３を両側板４ａ，４ｂに固定す
るためには、両側板４Ａ，４Ｂをそれぞれ内側に撓ませ
なければならない。

【００２１】前記天板２３には、その長手方向に延在す
るラック２７ａが下向きに形成されているラック板２７
が固定されている。一方、前記キャリッジ１６には、こ
のキャリッジ１６を走行させるための走行用モータ（図
示せず）ならびにこの走行用モータにより回転駆動され
るピニオン（図示せず）が搭載されており、このピニオ
ンが前記ラック板２７のラック２７ａに噛合している。
したがって、前記キャリッジ１６に搭載されている走行
用モータを駆動することによりピニオンが回転し、前記
天板２３のラックに対する噛合位置を順次ずらすように
してキャリッジ１６が前記ガイドシャフト１７に沿って
移動することになる。

【００２２】そこで、前記搬送用モータを駆動して給紙
ローラ１５を回転駆動し、用紙をその先端が前記搬送ロ
ーラ７および図示しない圧接ローラ間に噛み込まれるま
で搬送し、その後は、搬送ローラ７の回転駆動により用
紙の記録されるべき所定位置が前記プラテン６上に位置
するまで用紙を搬送して停止する。そして、リボンカセ
ット（図示せず）を搭載してある前記キャリッジ１６を
サーマルヘッド５がインクリボンおよび用紙を介してプ
ラテン６に圧接している状態で移動させつつ、サーマル
ヘッド５の発熱素子を記録情報に基づいて選択的に発熱
し、リボンカセットのインクリボンのインクを用紙に転
写して１行分の記録を行う。その後、サーマルヘッド５
をプラテン６から離間させた上で搬送ローラ７を駆動し
て、用紙の次位の記録されるべき位置をプラテン６上に
位置させたうえで再度キャリッジ１６を移動させて用紙
上に記録を行う。このようにして、用紙の移動とキャリ
ッジ１６の移動による用紙への記録とを交互に繰り返し
て用紙への記録を行うことができる。

【００２３】前述した本実施の形態の熱転写プリンタに
おいては、プリンタ本体１の組立におけるガイドシャフ
ト１７および天板２３の固定は、以下のように行われ
る。

【００２４】すなわち、まず、ガイドシャフト１７をキ
ャリッジ１６の軸受部材に挿通して、ガイドシャフト１
７によりキャリッジ１６を支持したうえで、このガイド
シャフト１７の両端部を各側板４Ａ，４Ｂの凹部１８
Ａ，１８Ｂ内に嵌合させる。そして、天板２３の開口２
４の拡開部２４ａを側板４Ｂの突起２２に嵌合させ、開
口２４の狭窄部２４ｂに突起２２の幅の狭い基部２２ａ
を位置ぎめする。ついで、天板２３を他方の側板４Ａ方
向に引っ張り、側板４Ｂを内側に撓ませておき、天板２
３の端部に形成されている円形孔２５にねじ２６を挿入
し、このねじ２６を側板４Ａのブラケット２０に形成さ
れているねじ孔２１に螺着する。すると、天板２３のラ
ック２７ａがキャリッジ１６のピニオンに噛合した状態
において天板２３が両側板４Ａ，４Ｂに支持されること
になる。そして、前記天板２３ならびに両側板４Ａ，４
Ｂを自由状態にすると、撓んでいる側板４Ｂの撓みが減
少してそのぶん側板４Ａをも内側に撓ませることにな
る。

【００２５】このようにして両側板４Ａ，４Ｂの上部が
それぞれ内側に撓むと、両側板４Ａ，４Ｂ間に挟持され
るようにして橋架されているガイドシャフト１７が両側
板４Ａ，４Ｂ間の間隔が狭まるのを拘束するようにして
プラテン本体１の構造体の一部を構成することになり、
プラテン本体１の剛性の強化に寄与することになる。

【００２６】また、前記ガイドシャフト１７の保持に従
来のようなワッシャを必要としないし、また、天板２３
の固定も１本のねじ２６のみで行われるので、部品点数
を少なくして、コストダウンに寄与することができる。

【００２７】さらに、前記天板２３にラック板２７を固
定することによっても、部品点数を少なくして、コスト
ダウンに寄与することができる。

【００２８】なお、本発明は、前述した実施の形態に限
定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能
である。例えば、本発明は、実施の形態において説明し
た熱転写プリンタに限定されるものではない。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、プ
リンタ本体の各側板にガイドシャフトの各端部を嵌合保
持する凹部を形成し、天板の一側端部に開口を形成する
とともに、両側板の一方に天板の開口に嵌合する突起を
突設し、天板の他側端部を他方の側板にねじにより固定
したので、ガイドシャフトが両側板に挟持されるように
してプリンタ本体の剛性の強化に寄与することができ
る。

【００３０】また、側板の少なくとも一方を上部が他方
の側板に近接する方向に撓ませた状態において天板が前
記両側板に固定することにより、天板が側板のたわみを
保持するようにしてプリンタ本体の剛性の強化に寄与す
ることができる。

【００３１】さらに、天板にラックを固定するととも
に、キャリッジにモータを搭載し、このモータにより回
転されるラックに噛合するピニオンをキャリッジに支持
し、このピニオンがラックに沿って移動することにより
キャリッジを移動するようにしたことにより、プリンタ
本体の剛性の強化に寄与している天板をキャリッジの往
復動のためのラックの支持に利用することにより、部品
点数を減少することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るシリアルプリンタの実施の形態
を示す斜視図

【図２】図１の分解斜視図

【符号の説明】

１プリンタ本体２基板３底板４Ａ，４Ｂ側板５サーマルヘッド６プラテン７搬送ローラ１５給紙ローラ１６キャリッジ１７ガイドシャフト１８Ａ，１８Ｂ凹部１９Ａ，１９Ｂ底壁２０ブラケット２１ねじ孔２２突起２３天板２４開口２５円形孔２６ねじ２７ラック板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) B41J 19/00 - 19/74 B41J 29/02 - 29/04

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】プリンタ本体の両側板にキャリッジのガ
イドシャフトおよび天板を支持し、このガイドシャフト
に沿って記録ヘッドを搭載したキャリッジを往復動させ
て記録媒体に記録を行うシリアルプリンタにおいて、前記各側板に前記ガイドシャフトの各端部を嵌合保持す
る凹部を形成し、前記天板の一側端部に開口を形成するとともに、前記両
側板の一方に前記天板の開口に嵌合する突起を突設し、前記天板の他側端部を前記他方の側板にねじにより固定
したことを特徴とするシリアルプリンタ。
【請求項２】前記側板の少なくとも一方を上部が他方
の側板に近接する方向に撓ませた状態において前記天板
が前記両側板に固定されていることを特徴とする請求項
１に記載のシリアルプリンタ。
【請求項３】前記天板にラックを固定するとともに、
前記キャリッジにモータを搭載し、このモータにより回
転される前記ラックに噛合するピニオンを前記キャリッ
ジに支持し、このピニオンが前記ラックに沿って移動す
ることにより前記キャリッジを移動するようにしたこと
を特徴とする請求項１または請求項２に記載のシリアル
プリンタ。