JP3429263B2 - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加湿装置に関し、
特に遠心力により噴出される水粒子を多段階に分けて霧
化させ、噴霧效果を増大させ得る、一体化構造で自由な
移動が可能な加湿装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、農作物を栽培する栽培舎内に
は、農作物が成長するための好適の環境を提供するため
に冷気又は温気を循環させ、栽培舎内の空気の温度を一
定に維持させる空気循環装置と、適切な湿度を維持する
ための加湿装置が設けられている。
【0003】従来の農作物用の加湿装置は、農作物栽培
舍内部に配置されて加湿作用を行う固定型と、この固定
型の欠点を補うために空気循環ダクト内に設けられるダ
クト型がある。
【0004】固定型の加湿装置は、空気循環装置とは別
に農作物栽培舍内の中央又は一側部に設けられるため、
加湿装置周辺の空気湿度と、加湿装置から遠く離れた所
の空気湿度が異なり、栽培舍内の農作物が均一に成長で
きないという問題がある。
【0005】このような問題点を補うダクト型は、空気
循環ダクト内に設けられるため、農作物栽培舍内部で全
体的に均一な加湿が行われるが、その構造が非常に複雜
で維持費が高くつく問題がある。
【0006】また、固定型とダクト型の加湿装置は、様
々に分離されて設置される部品により構成されているた
め、点検及び保守作業が不便であり、また、設置場所を
変更する場合には、解体、組み立てをしなければなら
ず、自由に移動できないといった問題もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決するために案出されたもので、本発明の目的は、
点検及び保守の作業性を向上させ、自由に移動可能な一
体型の構造を有する加湿装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)一側に水粒子が吐
出される吐出口が形成され、他側に空気が流入される吸
入口が形成され、下側に加湿用の水が貯蔵される水タン
クが設けられたケーシングと、前記水タンクに連結され
るように前記ケーシング内部に設けられた水道管を通じ
て前記水タンクの水をケーシング内部に供給するポンプ
と、円形穴が中央に形成され該円形穴から外周面まで放
射状に長く形成される多数個の水の噴出溝をそれぞれ有
する多数個の円板体が一体になるように締め付けられ、
前記ケーシング内部に回転可能なように設けられて、前
記水道管を通じて前記円形穴に供給された水を前記水の
噴出溝を通じて噴出させる回転体と、前記回転体を駆動
させる電動機と、前記回転体の外周面を覆うように前記
ケーシング内部に固定され、円周方向に多数のスリット
溝が形成された固定体と、前記固定体の前記スリット溝
へ噴出される水が空気と混合され、前記ケーシングの前
記吐出口を通じて吐出されるように前記ケーシングの前
記吸入口側に設けられた送風機と、を有することを特徴
とする加湿装置。
【0009】(2)前記水の噴出溝は、その断面が四角
形であることを特徴とする。
【0010】
【0011】(3)前記回転体には、前記送風機から送
出される空気を前記ケーシングの縁の周りに誘導する空
気誘導部材が設けられることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下添付した図面を参照して本発
明の一実施の形態を説明する。
【0013】図1は、本発明による加湿装置の概略構成
を示す構成図であり、図2は、本発明による加湿装置の
回転体を示す断面図である。また、図3は、本発明によ
る加湿装置の固定体を示す斜視図であり、図4は、本発
明による加湿装置の回転体を示す分解斜視図である。
【0014】この農作物用の加湿装置は、空気を流入及
び吐出する流路が形成されたケーシング2と、このケー
シング2の下側に形成されて、加湿用の水を貯蔵する水
タンク6と、この水タンク6の水を水道管8に導くポン
プ7と、水道管8に連結されて水の供給を受けつつ、電
動機10と軸結合されていて、遠心力により円周方向に
加湿用の水を吐出する回転体20と、この回転体20を
通じて噴出された水粒子を再び霧化させる固定体30
と、この固定体30を通じて霧化された水粒子を吐出口
4に送リ出す送風機5とから構成される。
【0015】前記ケーシング2は、一側面に外部空気を
吸入する吸入口3が形成され、他方面には吸入された空
気が加湿されて排出される吐出口4が形成されている。
また、ケーシング2内部の吸入口3側には送風作用によ
り加湿空気の流動を成す送風機5が設けられている。
【0016】前記ポンプ7は、加湿用の水を貯蔵する水
タンク6の一側に設けられ、電力の供給を受けて加湿用
の水を水道管8に供給することができるようにポンピン
グ作用を行う。
【0017】前記回転体20は、中心部に加湿用の水が
流入される一定の大きさの空間が形成され、この中心部
から円周方向に一定間隔を置いて長方形の水の噴出溝2
1が多数形成されている。
【0018】一方、前記回転体20は、加工を容易にす
るために中央に円形穴24aが形成され、この円形穴2
4aから外周面まで水の噴出溝21が長く形成された
一の円板体24を多数個積層させて構成されたものであ
る。この多数の円板体24はボルトとナットで結束され
ることができるように多数のネジ溝20aが形成されて
いる。
【0019】このような回転体20は、中心部に形成さ
れた中心軸方向に開放された空間の一側に水流入部材2
2が設けられ、他方側に遮断部材23が固定されてお
り、水流入部材22は、回転体20の中心に加湿用の水
が供給されることができるように水道管8に連結されて
いる。
【0020】そして、前記遮断部材23は、回転体20
の開放された一方面を密閉させ、回転体20が回転し得
るように電動機10の回転軸11に連結されている。
【0021】水流入部材22と遮断部材23は、回転体
20に連続する一側面にそれぞれネジ溝(未図示)を備
えたフランジ(未図示)が設けられており、前記回転体
20に形成されたネジ溝20aに一致させ、ボルト及び
ナットで固定されている。
【0022】一方、前記遮断部材23に連結され、回転
体20を回転させる電動機10は密閉されたハウジング
9に内設されている。このハウジング9はケーシング2
の中心部に縦方向に配置され、ブラケット12によりケ
ーシング2の一側に支持されている。
【0023】固定体30は、回転体20の外周縁を覆う
ように形成され、円周に一定の間隔を置いてスリット溝
31が形成され、このスリット溝31を遮断した板は一
側に垂直に折曲され、衝突板32を形成する。
【0024】そして、前記固定体30は電動機10が内
設されたハウジング9の外周面に形成されたネジ溝(未
図示)に一致するネジ溝33が形成されていて、ネジ固
定される。
【0025】したがって、前記回転体20及び固定体3
0はケーシング2の吸入口3と吐出口4との間に設けら
れ、加湿用の水を多段階にかけて霧化させ、このように
霧化された水粒子は吸入口3側に設けられた送風機5に
より吸入された空気と混合されて吐出口4から排出され
る。
【0026】また、加湿装置1には、送風機5により送
出される空気がケーシング2の内部の縁の周り、すなわ
ち、回転体20及び固定体30の外周面に円滑に進行す
ることができるように、空気誘導部材40が設けられて
いる。この空気誘導部材40は両端部分が開放された円
錐形であって、開放された一側面は前記回転体20の側
面の縁にネジまたは溶接によって固定され、他の側面は
水流入部材22の外周面の端部に溶接などにより固定さ
れている。
【0027】このように構成される本発明による加湿装
置の作用を説明する。
【0028】加湿装置1のポンプ7と電動機10のスイ
ッチをオンにすると、ポンプ7はポンピング作業により
水タンク6内の水を、水道管8を通じて回転体20の水
流入部材22へ強制圧送する。
【0029】一方、電動機10は軸結合された回転体2
0を回転させる。回転体20には電動機10の回転軸1
1を中心に回転されながら遠心力が作用し、この遠心力
により水流入部材22を通じて中心部へ供給された加湿
用の水が、流体抵抗の大きな長方形の水の噴出溝に沿っ
て外方に吐出されながら稠密な水粒子を生成する。
【0030】回転体20に設けられている水の噴出溝2
2は、その断面が四角形の形状からなることが好まし
い。これは、噴出される加湿用の水が、水の噴出溝22
を通過しながら四角形の壁面に沿って広く分布し、外部
に噴出されて霧化が促進されるためである。
【0031】次いで、回転体20の水の噴出溝22から
吐出された水粒子は、さらに固定体30の内面に衝突し
て、飛散霧化し、その水粒子の一部はスリット溝31を
通過しながら霧化が促進される。スリット溝31を通過
した水粒子は、スリット溝31の一側に垂直折曲された
衝突板32と再び衝突し、さらに微細化された水粒子を
生成する。
【0032】このように、固定体30の外側に吐出され
る霧化状の水粒子は、吸入口3側に設けられた送風機5
の送風作用によって吸入空気と混合されて、吐出口4を
通じて噴出されて、栽培舍内(未図示)の加湿を行なう
ことになる。
【0033】また、本実施の形態の加湿装置は、一体的
に構成されているため、持ち運びが自由でありどこにで
も設置することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による加湿
装置は、水タンクから水の供給を受ける回転体が電動機
の回転に一体で連動し、遠心力により長方形の水の噴出
溝を通じて水粒子を外方に吐出し、このように微粒化さ
れた水粒子は回転体を覆う固定体の縁周面に衝突しなが
ら再び飛散霧化され、この固定体の穴を通過しながら霧
化が促進されて加湿効果が増大する。
【0035】また、構造が単純であるため、点検及び保
守作業性が容易であり、一体構造のため、自由な移動、
設置が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による加湿装置の概略を示す構成図で
ある。
【図2】 上記加湿装置の回転体を示す斜視図である。
【図3】 上記加湿装置の固定体を示す斜視図である。
【図4】 上記加湿装置の回転体を示す分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 加湿装置 2 ケーシング 3 吸入口 4 吐出口 5 送風機 6 水タンク 7 ポンプ 8 水道管 9 ハウジング 10 電動機 11 回転軸 12 ブラケット 20 回転体 20a ネジ溝 21 水の噴出溝 22 水流入部材 23 遮断部材 24 円板体 30 固定体 31 スリット溝 32 衝突板 33 ネジ溝 40 空気誘導部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 6/16 A01G 9/24 B05B 3/02 F24F 6/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一側に水粒子が吐出される吐出口が形成
    され、他側に空気が流入される吸入口が形成され、下側
    に加湿用の水が貯蔵される水タンクが設けられたケーシ
    ングと、 前記水タンクに連結されるように前記ケーシング内部に
    設けられた水道管を通じて前記水タンクの水をケーシン
    グ内部に供給するポンプと、 円形穴が中央に形成され該円形穴から外周面まで放射状
    に長く形成される多数個の水の噴出溝をそれぞれ有する
    多数個の円板体が一体になるように締め付けられ、前記
    ケーシング内部に回転可能なように設けられて、前記水
    道管を通じて前記円形穴に供給された水を前記水の噴出
    を通じて噴出させる回転体と、 前記回転体を駆動させる電動機と、 前記回転体の外周面を覆うように前記ケーシング内部に
    固定され、円周方向に多数のスリット溝が形成された固
    定体と、 前記固定体の前記スリット溝へ噴出される水が空気と混
    合され、前記ケーシングの前記吐出口を通じて吐出され
    るように前記ケーシングの前記吸入口側に設けられた送
    風機と、を有することを特徴とする加湿装置。
  2. 【請求項2】 前記水の噴出溝は、その断面が四角形で
    あることを特徴とする請求項1記載の加湿装置。
  3. 【請求項3】 前記回転体には、前記送風機から送出さ
    れる空気を前記ケーシングの縁の周りに誘導する空気誘
    導部材が設けられることを特徴とする請求項1記載の加
    湿装置。
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