JP3429047B2 - 復号装置及び復号方法 - Google Patents

復号装置及び復号方法

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JP3429047B2
JP3429047B2 JP34955393A JP34955393A JP3429047B2 JP 3429047 B2 JP3429047 B2 JP 3429047B2 JP 34955393 A JP34955393 A JP 34955393A JP 34955393 A JP34955393 A JP 34955393A JP 3429047 B2 JP3429047 B2 JP 3429047B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術(図11及び図12) 発明が解決しようとする課題(図11及び図12) 課題を解決するための手段(図8及び図9) 作用(図8及び図9) 実施例 (1)階層符号化の原理(図1〜図3) (2)実施例の階層符号化装置(図4〜図7) (2−1)構成 (2−2)分割処理 (3)実施例の画像復号化装置(図8〜図10) (3−1)構成 (3−2)平滑化処理 (3−3)平滑化処理による「色にじみ」の発生原理 (3−4)平滑判定閾値Lの選定 (4)実施例の効果 (5)他の実施例 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は復号装置及び復号方法に
関し、特に所定の画像データを解像度の異なる複数の階
層データに分割して符号化された複数階層分の画像符号
化データを復号する復号装置及び復号方法に適用して好
適なものである。
【0003】
【従来の技術】従来、所定の画像データを解像度の異な
る複数の画像データに分割して符号化する画像符号化装
置がある。この種の画像符号化装置は、入力画像データ
をピラミツド符号化等の階層符号化の手法を用いて階層
的に符号化するようになされている。すなわちこの画像
符号化装置においては、高解像度の入力画像データを第
1の階層データとして、この第1の階層データよりも解
像度が低い第2の解像データ、さらに第2の解像データ
よりも解像度が低い第3の階層データ、……を順次再帰
的に形成し、これら複数の階層データを1つの通信路や
記録再生経路でなる伝送路で伝送する。
【0004】またこの複数の階層データを復号化する画
像復号化装置では、複数の画像データについて全て復号
化することに加えて、それぞれに対応するテレビジヨン
モニタの解像度等により、何れかの階層データのうち所
望の1つを選択して復号化し得る。これにより、階層化
された複数の階層データから所望の階層データのみにつ
いて復号化することにより、必要最小限の伝送データ量
で所望の画像データを得ることもできる。
【0005】図11に示すように、この階層符号化とし
て例えば4階層の符号化を実現する画像符号化装置1で
は、それぞれ3段分の間引きフイルタ2、3、4と補間
フイルタ5、6、7とを有し、入力画像データD1につ
いて各段の間引きフイルタ2、3、4によつて順次解像
度の低い縮小画像データD2、D3、D4を形成すると
共に補間フイルタ5、6、7により縮小画像データD
2、D3、D4を縮小前の解像度に戻す。
【0006】各間引きフイルタ2〜4の出力D2〜D4
及び各補間フイルタ5〜7の出力D5〜D7はそれぞれ
差分回路8、9、10に入力され、これにより差分デー
タD8、D9、D10が生成される。この結果画像符号
化装置1においては、階層データのデータ量を低減する
と共に信号電力を低減する。ここでこの差分データD8
〜D10及び縮小画像データD4はそれぞれ面積が1、
1/4 、1/16、1/64のサイズとなつている。
【0007】各差分回路8〜10より得られる差分デー
タD8〜D10及び間引きフイルタ4より得られる縮小
画像データD4は、各符号器11、12、13、14に
よつて符号化されて圧縮処理が施され、この結果各符号
器11、12、13、14から解像度の異なる第1、第
2、第3及び第4の階層データD11、D12、D13
及びD14が、所定の順序で伝送路に送出される。
【0008】このようにして伝送される第1〜第4の階
層データD11〜D14は、図12に示す画像復号化装
置20によつて復号される。すなわち第1〜第4の階層
データD11〜D14は、それぞれ復号器21、22、
23、24によつて復号され、この結果復号器24から
は第4の階層データD24が出力される。
【0009】また復号器23の出力は加算回路29にお
いて補間フイルタ26より得られる第4の階層データD
24の補間データと加算され、これにより第3の階層デ
ータD23が復元される。同様にして復号器22の出力
は加算回路30において補間フイルタ27より得られる
第3の階層データD23の補間データと加算され、これ
により第2の階層データD22が復元される。さらに復
号器21の出力は加算回路31において補間フイルタ2
8より得られる第2の階層データD22の補間データと
加算され、これにより第1の階層データD21が復元さ
れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、かかる階層
符号化方法を実現する画像符号化装置においては、入力
画像データを複数の階層データに分割して符号化するた
め、必然的に階層成分だけデータ量が増加し、その分階
層符号化を用いない高能率符号化方式に比して圧縮効率
が低下するという問題がある。また圧縮効率を向上しよ
うとした場合、復号側で画質劣化が発生する問題があ
る。
【0011】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、画像データを階層符号化して伝送した場合に、画質
劣化を低減し得る復号装置及び復号方法を提案しようと
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、解像度の最も低い最上位階層情報
D35から解像度の最も高い最下位階層情報でなる複数
の階層情報D41〜D44及びD35からなる画像デー
タD31に関し、所定の階層の階層情報に対して、複数
の画素からなる各ブロツクについて、ブロツクアクテイ
ビテイを判定した判定結果に基づいて、各階層の階層情
報の各ブロツクの伝送又は非伝送が制御されることで得
た符号化データD51〜D55を復号する復号装置60
において、伝送がされなかつたブロツクである非伝送ブ
ロツクMに対して、当該非伝送ブロツクMの階層よりも
上位側の階層の階層情報のうち、非伝送ブロツクMと対
応する位置のブロツクM及びその周辺のブロツクm0〜
m7の平滑化データX1〜X4を生成する平滑化データ
生成手段70〜73と、平滑化データX1〜X4に基づ
いて、非伝送ブロツクMに対する復号値を算出する算出
手段66〜69と、を具え、平滑化データ生成手段70
〜73は、非伝送ブロツクMと対応する位置のブロツク
M及びその周辺のブロツクm0〜m7から所定のブロツ
クを選択し、選択されたブロツクから平滑化データを生
成するようにする。
【0013】解像度の最も低い最上位階層情報D35か
ら解像度の最も高い最下位階層情報でなる複数の階層情
報D41〜D44及びD35からなる画像データD31
に関し、所定の階層の階層情報に対して、複数の画素か
らなる各ブロツクについて、ブロツクアクテイビテイを
判定した判定結果に基づいて、各階層の階層情報の各ブ
ロツクの伝送又は非伝送が制御されることで得た符号化
データD51〜D55を復号する復号装置60におい
て、伝送がされなかつたブロツクである非伝送ブロツク
Mに対して、当該非伝送ブロツクMの階層よりも上位側
の階層の階層情報のうち、非伝送ブロツクMと対応する
位置のブロツクM及びその周辺のブロツクm0〜m7の
平滑化データX1〜X4を生成する平滑化データ生成手
段70〜73と、平滑化データX1〜X4に基づいて、
非伝送ブロツクMに対する復号値を算出する算出手段6
6〜69と、を具え、平滑化データ生成手段70〜73
は、階層のそれぞれに応じて、非伝送ブロツクMと対応
する位置のブロツクM及びその周辺のブロツクm0〜m
7の平滑化処理を選択するようにする。
【0014】解像度の最も低い最上位階層情報D35か
ら解像度の最も高い最下位階層情報でなる複数の階層情
報D41〜D44及びD35からなる画像データD31
に関し、所定の階層の階層情報に対して、複数の画素か
らなる各ブロツクについて、ブロツクアクテイビテイを
判定した判定結果に基づいて、各階層の階層情報の各ブ
ロツクの伝送又は非伝送が制御されることで得た符号化
データD51〜D55を復号する復号方法において、伝
送がされなかつたブロツクである非伝送ブロツクMに対
して、当該非伝送ブロツクMの階層よりも上位側の階層
の階層情報のうち、非伝送ブロツクMと対応する位置の
ブロツクM及びその周辺のブロツクm0〜m7の平滑化
データX1〜X4を生成する第1のステツプと、平滑化
データX1〜X4に基づいて、非伝送ブロツクMに対す
る復号値を算出する第2のステツプと、を具え、第1の
ステツプでは、非伝送ブロツクMと対応する位置のブロ
ツクM及びその周辺のブロツクm0〜m7から所定のブ
ロツクを選択し、選択されたブロツクから平滑化データ
を生成するようにする。
【0015】解像度の最も低い最上位階層情報D35か
ら解像度の最も高い最下位階層情報でなる複数の階層情
報D41〜D44及びD35からなる画像データD31
に関し、所定の階層の階層情報に対して、複数の画素か
らなる各ブロツクについて、ブロツクアクテイビテイを
判定した判定結果に基づいて、各階層の階層情報の各ブ
ロツクの伝送又は非伝送が制御されることで得た符号化
データD51〜D55を復号する復号方法において、伝
送がされなかつたブロツクである非伝送ブロツクMに対
して、当該非伝送ブロツクMの階層よりも上位側の階層
の階層情報のうち、非伝送ブロツクMと対応する位置の
ブロツクM及びその周辺のブロツクm0〜m7の平滑化
データX1〜X4を生成する第1のステツプと、平滑化
データX1〜X4に基づいて、非伝送ブロツクMに対す
る復号値を算出する第2のステツプと、を具え、第1の
ステツプでは、階層のそれぞれに応じて、非伝送ブロツ
クMと対応する位置のブロツクM及びその周辺のブロツ
クm0〜m7の平滑化処理を選択するようにする。
【0016】
【作用】画像を形成する複数の信号の相互関係又は信号
特性に応じて、分割が中止された上位階層ブロツクM及
び上位階層ブロツクMの空間内周辺データm0〜m7を
用いて上位階層ブロツクMに対応する下位階層ブロツク
の復号値X1〜X4を求める際の処理を選択するように
すれば、復元画像に現れるブロツク間での「色にじみ」
や「色もれ」等を有効に回避し得、画質劣化を低減する
ことができる。
【0017】同様に、階層(第1〜第5階層)に応じ
て、分割が中止された上位階層ブロツクM及び上位階層
ブロツクMの空間内周辺データm0〜m7を用いて上位
階層ブロツクMに対応する下位階層ブロツクの復号値X
1〜X4を求める際の処理を選択するようにすれば、復
元画像に現れるブロツク間での「色にじみ」や「色も
れ」等を有効に回避し得、画質劣化を低減することがで
きる。
【0018】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0019】(1)階層符号化の原理 図1は全体として本発明による階層符号化の原理とし
て、例えば高品位テレビジヨン信号等の静止画像を階層
符号化して圧縮する原理を示す。この階層符号化では下
位階層データの単純な算術平均で上位階層データを作る
ことで、情報量の増加を伴わない階層構造を実現する。
また上位階層から下位階層の復号についてはブロツク毎
のアクテイビテイに基づいて適応的に分割を制御するこ
とで、平坦部分の情報量を削減する。さらに下位階層の
ために行う差分信号の符号化では、その量子化特性を上
位階層のアクテイビテイに基づいて、付加コードなしに
ブロツク毎に切り替えることにより高能率化を実現す
る。
【0020】すなわちこの階層符号化の階層構造では、
まず入力される高品位テレビジヨン信号を下位階層と
し、この下位階層の2ライン×2画素の小ブロツク中の
4画素X1 〜X4 について、次式
【数1】 で表される算術平均を取り、その値mを上位階層の値と
する。この下位階層では、次式
【数2】 で示すように、上位階層との差分値を3画素分だけ用意
することで、元々の4画素データと同じ情報量で階層構
造を構成する。
【0021】一方下位階層の復号に際しては3画素X1
〜X3 は、次式
【数3】 で表すように上位階層の平均値mにそれぞれの差分値Δ
Xi を加えて復号値E〔Xi 〕を求め、残つた1画素
は、次式
【数4】 で表すように上位階層の平均値mから下位階層の3個の
復号値を引く事で復号値E〔X4 〕を決定する。ここ
で、E〔 〕は復号値を意味する。
【0022】ここでこの階層符号化においては、上位階
層から下位階層に向かうに従つて1つのブロツクを4つ
に分割するため、これに伴つてデータ量が階層毎に4倍
になるが、平坦部ではこの分割を禁止する事で冗長度を
削減している。なおこの分割の有無を指示するためのフ
ラグが1ビツト、ブロツク単位で用意される。下位階層
での分割の必要性の判断は局所的なアクテイビテイとし
て、例えば差分データの最大値で判断する。
【0023】ここで階層符号化の例としてITEのHD
標準画像(Y信号)を用い、5階層符号化した場合の適
応分割結果を図2に示す。最大差分データに対する閾値
を変化させた時の各階層の画素数を本来の画素数に対す
る割合を示すが、空間相関に基づく冗長度削減のようす
が分かる。削減効率は画像によつて変わるが最大差分デ
ータに対する閾値を1〜6と変化させると、平均的な削
減率は28〜69〔%〕になる。
【0024】実際上上位階層の解像度を4倍にして下位
階層を作り、このとき下位階層では上位階層データから
の差分データを符号化することで、信号レベル幅を有効
に削減できる。図2について上述した階層符号化による
5階層の場合を、図3に示すが、ここでは階層を下位か
ら数えて第1〜5階層と名付けた。
【0025】原画像の8ビツトPCMデータに比べて、
信号レベル幅の削減が見られる。特に画素数の多い第1
〜4階層は差分信号なので、大幅な削減が達成でき、以
降の量子化で効率が向上する。図3の表からわかるよう
に削減効率の絵柄への依存性は少なく、全ての絵に対し
て有効である。
【0026】また下位階層の平均値で上位階層を作る事
で、エラー伝播をブロツク内にとめながら、下位階層を
上位階層の平均値からの差分に変換する事で、効率の良
さも合わせ持つ事ができる。実際上階層符号化では同一
空間的位置での階層間のアクテイビテイには相関があ
り、上位階層の量子化結果から下位階層の量子化特性を
決定する事で、付加コードを必要としない適応量子化器
を実現できる。
【0027】実際上、上述した5段階の階層構造に基づ
いて画像を階層符号化してマルチ解像度で表現し、階層
構造を利用した適応分割及び適応量子化を行う事で、各
種HD標準画像(8ビツトのY/PB /PR )を約1/
8に圧縮することができる。また適応分割のために用意
されるブロツク毎の付加コードは、圧縮効率の向上のた
めに各階層でランレングス符号化が行われる。このよう
にして、各階層で充分な画質の画像が得られ、最終的な
最下位階層でも視覚的劣化のない良好な画像を得ること
ができる。
【0028】(2)実施例の階層符号化装置 (2−1)構成 図4において、40は階層符号化装置を示し、入力画像
データD31を階層符号化して出力する階層符号化エン
コーダ部40Aと当該階層符号化エンコーダ部40Aに
おける発生情報量が目標値となるように制御する発生情
報量制御部40Bとにより構成されている。階層符号化
エンコーダ部40Aはデータ遅延用のメモリM1(図
5)とエンコーダによつて構成されている。このうちメ
モリM1は発生情報量制御部40Bにおいて最適制御値
が決定されるまでの間、エンコード処理が実行されない
ようにデータを遅延できるよう入力段に設けられてい
る。
【0029】一方、発生情報量制御部40Bは入力画像
データD31を入力して処理対象データに適合した最適
制御値S1を設定し、これを階層符号化エンコーダ部4
0Aに送出することにより、当該階層符号化エンコーダ
部40Aで効率の良い符号化ができるようになされてい
る。所謂フイードフオワード型のバツフアリング構成で
ある。
【0030】階層符号化エンコーダ部40Aは図5に示
す構成でなり、この例の場合、5階層の解像度の異なる
圧縮画像データを生成するようになされている。まず入
力画像データD31がメモリM1を介して第1の差分回
路41及び第1の平均化回路42に入力される。第1の
平均化回路42は、入力画像データD31(すなわち第
1階層データ(最下位階層データ))の4画素平均によ
り第2階層データD32を生成する。この実施例の場
合、第1の平均化回路42は、図6(D)及び(E)に
示すように、入力画像データD31の4画素X1(1)〜X
4(1)から第2階層データD2の画素X1(2) を生成す
る。
【0031】また第2階層データD32の画素X1(2)に
隣接する画素X2(2)〜X4(2)も同様に第1階層データD
31の4画素平均を求めることにより生成される。第2
階層データD32は第2の差分回路43及び第2の平均
化回路44に入力され、第2の平均化回路44は、第2
階層データD32の4画素平均により第3階層データD
33を生成する。例えば、図6(C)及び(D)に示す
第2階層データD32の画素X1(2)〜X4(2)から第3階
層データD33の画素X1(3)が生成されると共に、画素
X1(3)に隣接する画素X2(3)〜X4(3)も同様に第2階層
データD32の4画素により生成される。
【0032】第3階層データD33は第3の差分回路4
5及び第3の平均化回路46に入力され、第3の平均化
回路46は上述の場合と同様に第3階層データD33の
4画素平均により図6(B)及び(C)に示すように、
画素X1(4)〜X4(4)でなる第4階層データD34を生成
する。第4階層データD44は第4の差分回路47及び
第4の平均化回路48に入力され、第4の平均化回路4
8は、第4階層データD34の4画素平均により最上位
階層となる第5階層データD35を生成する。すなわち
図6(A)及び(B)に示すように、第4階層データD
34の4画素X1(4)〜X4(4)を平均化することにより第
5階層データD35の画素X1(5)が生成される。
【0033】ここで第1〜第5階層データD31〜D3
5のブロツクサイズは、最下位階層である第1階層デー
タD31のブロツクサイズを1ライン×1画素とする
と、第2階層データD32は1/2ライン×1/2画
素、第3階層データD33は1/4ライン×1/4画
素、第4階層データD34は1/8ライン×1/8画
素、最上位階層データである第5階層データD35は1
/16ライン×1/16画素となる。
【0034】階層符号化エンコーダ部40Aは、これら
第1〜第5の階層データD31〜D35のうち最上位の
階層データ(すなわち第5階層データD35)から順に
再帰的処理を繰り返して隣接する2つの階層データ間の
差分を差分回路41、43、45、47において求め、
差分データのみを符号器51〜55によつて圧縮符号化
する。これにより階層符号化エンコーダ部40Aは伝送
路に伝送される情報量を圧縮するようになされている。
このような圧縮条件を最適に保つため階層符号化エンコ
ーダ部40Aは、各階層ごとに得られた圧縮符号化デー
タD51〜D55を復号器56〜59によつて復号す
る。
【0035】すなわち最上位の階層に対応する復号器5
9は符号器55において圧縮符号化された圧縮符号化デ
ータD55を復元して第5階層データD35に対応する
復号データD48を得、これを第4の差分回路47に与
える。
【0036】これに対して復号器58は圧縮符号化デー
タD54を復元して第4階層データD44と同様の復元
データD47を得、これを第3の差分回路45に与え
る。同様にして復号器57は圧縮符号化データD53を
復元して第3階層データD43と同様の復元データD4
6を得、これを第2の差分回路43に与える。また復号
器56は圧縮符号化データD52を復元して第2階層デ
ータD42と同様の復元データD45を得、これを第1
の差分回路41に与える。
【0037】各差分回路41、43、45、47により
得られた階層間差分データD41〜D44はそれぞれ符
号器51〜54によつて圧縮符号化される。このとき各
符号器51〜54は、各ブロツクのアクテイビテイを所
定の閾値と比較する。ここでアクテイビテイとは、上位
階層データに対応する下位階層データ領域を「ブロツ
ク」と定義した場合の、各階層間差分データD41〜D
44の所定ブロツク内の最大値、平均値、絶対値和、標
準偏差又はn乗和等により求めることができる相関値で
ある。すなわちアクテイビテイが低い場合には、このブ
ロツクは平坦なブロツクということができる。
【0038】このとき符号器51〜54は、ブロツクア
クテイビテイが所定の閾値よりも高い場合には、このブ
ロツクを分割ブロツクとし、当該ブロツクと空間的に対
応する隣接下位階層ブロツクでの分割処理を選択する。
例えば符号器54において分割処理が選択されたブロツ
クについては、続く符号器53でこのブロツクに対応す
る階層間差分データD43をそのまま圧縮符号化し、同
時にこのブロツクが分割ブロツクであることを表わす分
割判定フラグをつけて伝送する。
【0039】これに対して符号器51〜54は、ブロツ
クアクテイビテイが所定の閾値よりも低い場合には、こ
のブロツクを非分割ブロツクとし、当該ブロツクと空間
的に対応する隣接下位階層ブロツクでの分割処理を中止
する。例えば符号器54において分割中止と判定された
ブロツクについては、続く符号器53において、このブ
ロツクに対応する階層間差分データD43に関しては符
号化対象から除外し、同時にこのブロツクが非分割ブロ
ツクであるとを表わす非分割判定フラグを付けて伝送す
る。この非分割ブロツクは復号装置側において上位階層
データに置き換えられる。
【0040】(2−2)分割処理 次に階層符号化エンコーダ部40Aによる具体的な信号
処理を説明する。階層符号化エンコーダ部40Aにおい
ては、上述したように階層間差分データD41〜D44
の所定ブロツク毎のブロツクアクテイビテイに基づいて
分割選択処理を実行する。また実施例の場合、各ブロツ
クは2ライン×2画素より構成されるものとする。
【0041】ここでは各画素のデータ値をXとし、デー
タ値Xの階層をサフイツクスで表す。すなわち上位の階
層データをXi+1(0)とするとき、隣接する下位階層デー
タはXi(j)(j=0〜3)と表わすことができる。従つ
て階層間差分データ値ΔXi(j)は、次式、
【数5】 によつて表わすことができる。
【0042】符号器51〜54は各ブロツクについてブ
ロツクアクテイビテイと閾値とを比較し、当該比較結果
に基づいて当該ブロツクを下位階層で分割するか、又は
分割しないかを選択する。すなわち符号器51〜54に
おいては、ブロツクアクテイビテイが閾値以上の場合に
は下位階層での分割を実行し、これに対してブロツクア
クテイビテイが閾値未満の場合には下位階層での分割を
中止する。
【0043】これにより階層符号化装置40において
は、ブロツクアクテイビテイが低いブロツクについては
このブロツクに対応する隣接下位階層のデータを送らず
に済み、この分伝送情報量を削減できるようになされて
いる。因に、分割又は非分割の判定結果を示す判定フラ
グとしては1ビツトの判定フラグが用いらている。
【0044】各符号器51〜54でブロツクアクテイビ
テイ判定の際に用いられる閾値は、発生情報量制御部4
0Bから送出される最適制御値S1に応じて設定され
る。すなわち閾値の値が大きくなるに従つて非分割ブロ
ツク(非伝送ブロツク)が増えることにより伝送情報量
は少なくなる。このように、階層符号化エンコーダ部4
0Aにおいては、解像度の低い上位階層データから順に
圧縮符号化すると共に、このとき各階層データの所定ブ
ロツク毎にアクテイビテイを判定し、当該アクテイビテ
イの低いブロツクに対しては隣接下位階層でこのブロツ
クに対応する画像データを送らないようになされてい
る。
【0045】また実施例における階層符号化方式では、
判定フラグをそれ以降の下位階層での判定には反映させ
ない方式が用いられている(以下これを独立判定法と呼
ぶ)。すなわち独立判定法では、各階層独立に、毎回閾
値判定に基づく分割選択処理を行う。例えば一旦非分割
判定がなされたブロツクにおいても、続く下位階層にお
いて再びアクテイビテイの判定を行い、ここで再び分割
するか分割しないかを選択する。この結果独立判定法を
用いた階層符号化方式においては、上位階層での下位階
層の判定フラグの影響を受けないことにより、画質劣化
の少ない階層符号化が実現できる。
【0046】ここで、図7は階層符号化装置40による
階層符号化処理のフローチヤートを示し、ステツプSP
2において階層番号を記憶する階層カウンタIに「4」
が登録され、この階層符号化の枠が決定される。
【0047】さらにステツプSP3において発生情報量
制御部40Bが発生情報量演算をすることにより階層デ
ータが生成され、続くステツプSP4において各ブロツ
クアクテイビテイが検出される。発生情報量制御部40
Bはこのアクテイビテイに基づいてステツプSP5にお
いて最適制御値S1を決定する。
【0048】さらにステツプSP6において階層符号化
エンコーダ部40Aで最適制御値S1に基づいて階層符
号化が実行される。すなわち始めに最上位階層である5
階層データに対し、符号化及び復合化が行われる。この
結果が下位階層における処理の初期値となり、ステツプ
SP7において下位階層との階層間差分値が生成され
る。さらにステツプSP8においてステツプSP5にお
いて決定された最適制御値S1に基づいて下位階層での
分割選択及び符号化が実行される。
【0049】各階層処理の後、ステツプSP9において
階層カウンタIをデクリメントする。そしてステツプS
P10において階層カウンタIの内容に対し、終了判定
が施される。未終了の場合は、さらに下位階層処理を続
行する。全階層の処理を終了した場合、ループを抜けて
ステツプSP11において当該階層符号化処理を終了す
る。
【0050】(3)実施例の画像復号化装置 (3−1)構成 このように分割判定フラグと共に伝送される第1〜第5
階層の圧縮符号化データD51〜D55は、図8に示す
ような画像復号化装置60によつて復号化される。すな
わち第1〜第5階層圧縮符号化データD51〜D55
は、それぞれ符号器57、55、53、51及び49の
符号化と逆の復号化手法を有する復号器61、62、6
3、64及び65に入力される。この結果復号器61〜
64でそれぞれ復号された第1〜第4階層の階層間差分
データD56〜D59が、それぞれ第1〜第4の加算回
路66〜69に入力される。
【0051】また第5階層圧縮符号化データD55は復
号器65で復号され、この結果得られる第5階層データ
D60が、そのまま出力されると共に第4の平滑化回路
73に送出される。第4の加算回路69は第4の平滑化
回路73を介して入力された第5階層データD60と、
第4階層の階層間差分データD59とを加算して第4階
層データD64を復元し、これを出力すると共にこれを
第3の平滑化回路72に送出する。
【0052】同様にして第3の加算回路68は第3の平
滑化回路72を介して入力された第4階層データD64
と、第3階層の階層間差分データD58とを加算して第
3階層データD63を復元し、これを出力すると共にこ
れを第2の平均化回路71に送出する。以下同様にして
第2、第1の加算回路67、66によつて、第2階層デ
ータD62、第1階層データD61が復元され、このよ
うにして第1〜第4階層データD61〜D64及び第5
階層データD65が出力される。
【0053】(3−2)平滑化処理 実際上画像復号化装置60においては、受信する分割判
定フラグに基づいて、非分割ブロツクに対しては、各復
号器61〜64の出力を0とすると共に上位階層データ
を加算器66〜69の出力とすることで非分割ブロツク
データを上位階層データで置き換えるようになされてい
る。
【0054】ところが、この非分割ブロツクデータの復
号画像において、図6に示した階層データ生成法に起因
する疑似輪郭が発生することがある。例えば、空などの
レベル変化が小さい画像においては、各ブロツクが非分
割判定を受けることが多い。すなわち上位階層データで
置き換えられる場合が多い。このとき復元画像において
は、隣接ブロツク間のレベル差が僅かであつても、ブロ
ツク境界位置には疑似輪郭がしばしば認められ、大きな
画質劣化となる。
【0055】実施例の階層符号化においては、階層符号
化装置40側で大きな分割閾値を設定するほど圧縮率を
向上させることができる。しかしながら、画像復号装置
60側では、階層符号化装置40側の分割閾値が大きい
程隣接ブロツク間(すなわち分割ブロツクと非分割ブロ
ツク間)のレベル差が拡大し、画質劣化が顕著となる。
【0056】その具体例を図9に示す。この例において
は、中央のブロツクMが非分割判定を受けたブロツクと
する。このときブロツクMに対応する下位階層復号デー
タX0、X1、X2、X3としてすべて上位階層データ
Mを用いることになる。すなわち、X0=X1=X2=
X3=Mとなる。このようにした場合に、上述したよう
にX0〜X3とその周辺のブロツクとの間で疑似輪郭が
発生し、画質が劣化するおそれがある。
【0057】これを回避するため、画像復号化装置60
においては、非分割ブロツクの復号法として、単純に上
位階層データを使用するのではなく、平滑化回路70〜
73を介して上位階層データを平滑化処理し、これによ
り得られる平滑化データを用いて非分割ブロツクの復号
値を求め、ブロツク境界の疑似輪郭を抑制するようにな
されている。
【0058】各平滑化回路70〜73は、非分割ブロツ
クM及び当該非分割ブロツクMの空間内周辺データm0
〜m7を用いて、非分割ブロツクMの下位階層データX
0〜X4を、それぞれ次式、
【数6】
【数7】
【数8】
【数9】 に基づいて生成するようになされている。
【0059】ここでAVE(・)は閾値判定付き平均化
処理関数を表す。この平均化処理関数AVE(・)の例
としては、例えば下位階層データX0を求める際、上位
階層データM、m0、m1、m7が所定の閾値Lに対し
て、次式、
【数10】 かつ
【数11】 かつ
【数12】 の関係にあるとき、下位階層データX0を、次式
【数13】 に基づいて算出するものが用いられている。
【0060】このように平滑化回路70〜73において
は、非分割ブロツクM及び空間内周辺データm0〜m6
又はm7を用いて非分割ブロツクMに対応する下位階層
データX1〜X4を求める際に、単純に平均演算を行う
のではなく、空間内周辺データm0〜m7に対して閾値
判定による画素選択を行い、このとき上位階層の空間内
周辺データにデータ値の大きな画素があつた場合には、
この画素を平均値演算から除外する。これにより画像復
号化装置60においては、非分割ブロツクMの近傍にエ
ツジなどが存在する場合でも、平均演算による画質劣化
を未然に回避することができる。
【0061】かくして画像復号化装置60においては、
分割ブロツクと非分割ブロツク間で生じる疑似輪郭を有
効に回避し得、これにより画質劣化を低減することがで
きる。また画像復号化装置60においては、階層符号化
装置40側で大きな分割閾値を設定した場合でも、復号
化側で平滑化処理をすることにより画質劣化を低減する
ことができる。従つて階層符号化装置40において分割
閾値として大きな値を用いることができ、この分一段と
圧縮効率を向上させることができる。
【0062】かくして、画像復号化装置60を用いれ
ば、階層符号化装置40によりブロツクアクテイビテイ
に基づいてブロツク分割した圧縮効率の良い画像データ
を、画質劣化を抑制した状態で復元することができる。
【0063】(3−3)平滑化処理による「色にじみ」
の発生原理 ここで伝送される圧縮符号化画像がカラー画像である場
合を考える。一般にコンポーネント画像は複数の信号か
ら構成され、例えば標準TV画像は輝度信号(Y)、色
差信号(B−Y)、色差信号(R−Y)などから作られ
る。HDTV画像であれば、輝度信号(Y)、色差信号
(Pr)、色差信号(Pb)などから定義される。
【0064】(6)式〜(9)式の関数AVE(・)で
用いられる平滑判定閾値Lは、非分割ブロツク近傍にエ
ツジなどが存在する場合、平均演算により発生する画質
劣化を排除するために導入された。すなわち各平滑化回
路70〜73は平滑判定閾値Lに基づいて平坦データの
判定を行う。様々な実験によると、色差信号の平滑処理
による画質劣化は、輝度信号の変化により見え方が異な
ることにより発生することが分かつた。色差信号の平滑
処理による画質劣化は、物体輪郭近傍における「色にじ
み」、「色もれ」となつて現れる。
【0065】色差信号の平滑処理の様子を1次元信号波
形を例にとつて図10に示す。無色背景の前に有色物体
が置かれているような画像の例である。図10(A)の
輝度信号波形は物体輪郭部であることを表す。図10
(B)の色差信号波形は輝度信号との帯域の違いのた
め、輝度信号と比べると波形がやや傾斜している。図1
0(C)は色信号の分割処理結果を示し、この例では色
信号に関しても物体輪郭部以外は平坦なため、図10
(B)と同じ波形となつている。
【0066】物体輪郭部を挟み左右に非分割ブロツクが
存在しており、色信号は平滑処理を受けると、図10
(D)に示すような色信号平滑処理波形となる。このと
き無色背景と有色物体の間で平滑処理による「色にじ
み」が発生する。図10(D)では僅かな信号レベルで
あるが、階層符号化においては、上位階層で発生した
「色にじみ」は平坦背景部内に残留することになる。こ
の結果上位階層データでは、この「色にじみ」による影
響が広い画像領域に及ぶことになる。特に無色背景と彩
やかな有色物体輪郭間では「色にじみ」が目立つ。
【0067】(3−4)平滑判定閾値Lの選定 そこで画像復号化装置60の各平滑化回路70〜73に
おいては、平滑演算に用いられる空間内周辺ブロツクの
輝度信号のブロツクアクテイビテイに基づいて色差信号
の平滑判定閾値Lを適応的に切り換えるようになされて
いる。
【0068】すなわち平滑化回路70〜73は各信号の
平滑判定閾値Lを、各信号独立に設定するのではなく、
複数の信号の相互関係に基づいて設定する。平滑化回路
70〜73においては、物体輪郭近傍では色差信号の平
滑判定閾値Lを下げて平滑処理対象画素を減らすること
より「色にじみ」などの画質劣化を低減すると共に、物
体輪郭以外の部分ではある程度色差信号の平滑判定閾値
Lを上げて非分割ブロツクデータに対し平滑処理を実行
することにより疑似輪郭の発生を抑制するようになされ
ている。
【0069】実施例の場合、平滑化回路70〜73は輝
度信号のブロツクアクテイビテイに基づいて色差信号の
平滑判定閾値Lを選定する。このときこの平滑判定閾値
Lは上述の(6)式〜(9)式に導入されることを考慮
して、図9の4つのブロツクのブロツクアクテイビテイ
に基づいて選定する。
【0070】すなわち、平滑処理対象ブロツクの輝度信
号ブロツクアクテイビテイをそれぞれACT0、ACT
1、ACT2、ACT3とし、この中の最大ブロツクア
クテイビテイをACTMAX としたとき、ACTMAX が所
定の輝度信号閾値THY 以上の場合には平滑処理閾値L
をL0とすると共に、ACTMAX が所定の輝度信号閾値
THY 未満の場合には平滑処理閾値LをL1(>L0)
とするようになされている。画像復号装置60は、この
ように選択した平滑処理閾値Lに基づいて色差信号の平
滑処理を実行する。
【0071】かくして画像復号装置60においては、平
滑化回路70〜73で用いられる平滑処理閾値Lを平滑
対象となる平滑対象ブロツクの輝度アクテイビテイに基
づいて適応的に選定するようにしたことにより、輝度信
号との関係に順応した「色にじみ」の目立たない平滑処
理を実現することができる。
【0072】(4)実施例の効果 以上の構成によれば、空間内周辺データm0〜m7を選
択する際に用いる平滑判定閾値Lを、複数の信号の相互
関係に基づいて設定するようにしたことにより、疑似輪
郭の発生を有効に回避することができると共に、「色に
じみ」等の画質劣化を低減することができる。
【0073】(5)他の実施例 (5−1)なお上述の実施例においては、全階層に亘つ
て輝度信号アクテイビテイに基づいて平滑処理閾値Lを
適応的に切り換える場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、色差信号に対する上位階層での平滑処理が
「色にじみ」の一因となつていることを考慮して、上位
階層での平滑処理を禁止するようにしても良い。
【0074】例えば最下位階層画像でなる第1階層の画
像を復元する場合には、先ず第4階層及び第3階層の非
分割ブロツクデータ処理として、下位階層復号データx
0、x1、x2、x3を全て上位階層データMで置き換
える。次に、第2階層及び第1階層の非分割ブロツクデ
ータ処理として、(6)〜(9)式に基づいた平滑化処
理を施す。これにより上位階層での「色にじみ」を有効
に回避することができる。すなわちこの方法は、階層に
応じて平滑化処理を適応的に選択するということができ
る。
【0075】さらに復号側で再生する階層レベルの平滑
処理のみでは、「色にじみ」は目立たないが、疑似輪郭
の除去が不十分になるおそれがあることを考慮して、復
号側で再生する階層と隣接する上位階層でのみ平滑処理
を施すようにしてもよい。
【0076】(5−2)また上述の実施例においては、
色差信号を平滑化処理した際に発生する「色にじみ」等
の画質劣化を輝度信号を用いて有効に回避する場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、複数の信号より
形成される画像に対して信号特性に応じて平滑化処理を
適応的に選択する場合に広く適用することができる。例
えば輝度信号を平滑処理した際に発生する画質劣化は解
像度低下であり、一般的には、平滑判定閾値Lで決定さ
れる。また輝度信号は色差信号と比べ、他の信号の影響
を受けにくい。これ等を考慮して、輝度信号の平滑化処
理によつて生じる画質劣化を回避する際には、平滑判定
閾値Lは独立に決めることができる。
【0077】(5−3)また上述の実施例においては、
本発明による画像データ復号化方法を、各階層独立に毎
回閾値判定して分割処理を行う独立判定法によつて分割
処理された階層符号化画像データD51〜D55を復号
する際に適用した場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、上位階層での分割判定により一旦下位階層の
分割を中止した際これ以降の下位階層の分割を中止する
階層符号化方法により得られる階層符号化画像データを
復号する際に適用した場合にも、上述の実施例と同様の
効果を得ることができる。また本発明はこれに限らず、
階層符号化方式において、階層データ内に解像度の異な
る複数のブロツクが存在するような場合に広く適用する
ことができる。
【0078】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、解像度の
最も低い最上位階層情報から解像度の最も高い最下位階
層情報でなる複数の階層情報からなる画像データに関
し、所定の階層の階層情報に対して、複数の画素からな
る各ブロツクについて、ブロツクアクテイビテイを判定
した判定結果に基づいて、各階層の階層情報の各ブロツ
クの伝送又は非伝送が制御されることで得た符号化デー
タを復号する復号装置において、伝送がされなかつたブ
ロツクである非伝送ブロツクに対して、当該非伝送ブロ
ツクの階層よりも上位側の階層の階層情報のうち、非伝
送ブロツクと対応する位置のブロツク及びその周辺のブ
ロツクの平滑化データを生成する平滑化データ生成手段
と、平滑化データに基づいて、非伝送ブロツクに対する
復号値を算出する算出手段と、を具え、平滑化データ生
成手段は、非伝送ブロツクと対応する位置のブロツク及
びその周辺のブロツクから所定のブロツクを選択し、選
択されたブロツクから平滑化データを生成するようにし
たことにより、データ値の大きな画素があつた場合でも
平滑化データの演算対象から除外することができるの
で、非伝送ブロツクの近傍にエツジ等が存在しても画質
劣化を未然に回避することができる。また本発明によれ
ば、解像度の最も低い最上位階層情報から解像度の最も
高い最下位階層情報でなる複数の階層情報からなる画像
データに関し、所定の階層の階層情報に対して、複数の
画素からなる各ブロツクについて、ブロツクアクテイビ
テイを判定した判定結果に基づいて、各階層の階層情報
の各ブロツクの伝送又は非伝送が制御されることで得た
符号化データを復号する復号装置において、伝送がされ
なかつたブロツクである非伝送ブロツクに対して、当該
非伝送ブロツクの階層よりも上位側の階層の階層情報の
うち、非伝送ブロツクと対応する位置のブロツク及びそ
の周辺のブロツクの平滑化データを生成する平滑化デー
タ生成手段と、平滑化データに基づいて、非伝送ブロツ
クに対する復号値を算出する算出手段と、を具え、平滑
化データ生成手段は、階層のそれぞれに応じて、非伝送
ブロツクと対応する位置のブロツク及びその周辺のブロ
ツクの平滑化処理を選択するようにしたことにより、階
層に応じて平滑化処理を適応的に選択することができ、
かくして「色にじみ」を有効に回避することができる。
さらに本発明によれば、解像度の最も低い最上位階層情
報から解像度の最も高い最下位階層情報でなる複数の階
層情報からなる画像データに関し、所定の階層の階層情
報に対して、複数の画素からなる各ブロツクについて、
ブロツクアクテイビテイを判定した判定結果に基づい
て、各階層の階層情報の各ブロツクの伝送又は非伝送が
制御されることで得た符号化データを復号する復号方法
において、伝送がされなかつたブロツクである非伝送ブ
ロツクに対して、当該非伝送ブロツクの階層よりも上位
側の階層の階層情報のうち、非伝送ブロツクと対応する
位置のブロツク及びその周辺のブロツクの平滑化データ
を生成する第1のステツプと、平滑化データに基づい
て、非伝送ブロツクに対する復号値を算出する第2のス
テツプと、を具え、第1のステツプでは、非伝送ブロツ
クと対応する位置のブロツク及びその周辺のブロツクか
ら所定のブロツクを選択し、選択されたブロツクから平
滑化データを生成するようにしたことにより、データ値
の大きな画素があつた場合でも平滑化データの演算対象
から除外することができるので、非伝送ブロツクの近傍
にエツジ等が存在しても画質劣化を未然に回避すること
ができる。さらに本発明によれば、解像度の最も低い最
上位階層情報から解像度の最も高い最下位階層情報でな
る複数の階層情報からなる画像データに関し、所定の階
層の階層情報に対して、複数の画素からなる各ブロツク
について、ブロツクアクテイビテイを判定した判定結果
に基づいて、各階層の階層情報の各ブロツクの伝送又は
非伝送が制御されることで得た符号化データを復号する
復号方法において、伝送がされなかつたブロツクである
非伝送ブロツクに対して、当該非伝送ブロツクの階層よ
りも上位側の階層の階層情報のうち、非伝送ブロツクと
対応する位置のブロツク及びその周辺のブロツクの平滑
化データを生成する第1のステツプと、平滑化データに
基づいて、非伝送ブロツクに対する復号値を算出する第
2のステツプと、を具え、第1のステツプでは、階層の
それぞれに応じて、非伝送ブロツクと対応する位置のブ
ロツク及びその周辺のブロツクの平滑化処理を選択する
ようにしたことにより、階層に応じて平滑化処理を適応
的に選択することができ、かくして「色にじみ」を有効
に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】階層符号化装置によつて生成される階層データ
の説明に供する略線図である。
【図2】HD標準画像における適応分割結果を示す図表
である。
【図3】HD標準画像における各階層の信号レベルの標
準偏差を示す図表である。
【図4】実施例による階層符号化装置を示すブロツク図
である。
【図5】階層符号化エンコーダ部を示すブロツク図であ
る。
【図6】階層構造の説明に供する略線図である。
【図7】階層符号化処理を示すフローチヤートである。
【図8】本発明による画像復号化装置の一実施例を示す
ブロツク図である。
【図9】平滑化回路の動作の説明に供する略線図であ
る。
【図10】色にじみの発生の説明に供する信号波形図で
ある。
【図11】従来のピラミツド符号化方法を用いた画像符
号化装置を示すブロツク図である。
【図12】図11の画像符号化装置により生成された圧
縮符号化データを復号する従来の画像復号化装置を示す
ブロツク図である。
【符号の説明】
40……階層符号化装置、60……画像復号化装置、7
0〜73……平滑化回路、D51〜D55……圧縮符号
化データ、M……非分割ブロツク、m0〜m7……空間
内周辺データ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 11/00 - 11/22 H04N 7/00 - 7/68

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】解像度の最も低い最上位階層情報から解像
    度の最も高い最下位階層情報でなる複数の階層情報から
    なる画像データに関し、所定の階層の階層情報に対し
    て、複数の画素からなる各ブロツクについて、ブロツク
    アクテイビテイを判定した判定結果に基づいて、各階層
    の階層情報の各ブロツクの伝送又は非伝送が制御される
    ことで得た符号化データを復号する復号装置において、 伝送がされなかつたブロツクである非伝送ブロツクに対
    して、当該非伝送ブロツクの階層よりも上位側の階層の
    階層情報のうち、上記非伝送ブロツクと対応する位置の
    ブロツク及びその周辺のブロツクの平滑化データを生成
    する平滑化データ生成手段と、 上記平滑化データに基づいて、上記非伝送ブロツクに対
    する復号値を算出する算出手段とを具え、 上記平滑化データ生成手段は、上記非伝送ブロツクと対応する位置のブロツク及びその
    周辺のブロツクから所定のブロツクを選択し、上記選択
    されたブロツクから上記平滑化データを生成する ことを
    特徴とする復号装置。
  2. 【請求項2】上記平滑化データ生成手段は、上記非伝送
    ブロツクと対応する位置のブロツクと、その周辺の各ブ
    ロツクの差分をそれぞれ検出し、差分が所定値以下であ
    る周辺のブロツクを上記選択されたブロツクとすること
    を特徴とする請求項1に記載の復号装置。
  3. 【請求項3】上記所定値は、上記周辺のブロツクのアク
    テイビテイに基づいて設定される ことを特徴とする請求
    項2に記載の復号装置。
  4. 【請求項4】上記所定値は、上記周辺のブロツクのうち
    最もアクテイビテイの高いブロツクのアクテイビテイに
    基づいて設定される ことを特徴とする請求項3に記載の
    復号装置。
  5. 【請求項5】上記平滑化データ生成手段は、 上記非伝送ブロツクと対応する位置のブロツクの画像デ
    ータを形成する複数の信号成分のうちの1つと、その周
    辺の各ブロツクの画像データを形成する複数の信号成分
    のうちの1つの差分をそれぞれ検出し、差分が所定値以
    下である周辺のブロツクを選択し上記選択されたブロ
    ツクから上記画像データを形成する複数の信号成分のう
    ちの他の1つの信号成分の平滑化データを生成すること
    を特徴とする請求項2に記載の復号装置。
  6. 【請求項6】上記複数の信号成分のうちの1つが輝度信
    成分であり、上記他の1つの信号成分が色信号成分で
    あることを特徴とする請求項に記載の復号装置。
  7. 【請求項7】解像度の最も低い最上位階層情報から解像
    度の最も高い最下位階層情報でなる複数の階層情報から
    なる画像データに関し、所定の階層の階層情報に対し
    て、複数の画素からなる各ブロツクについて、ブロツク
    アクテイビテイを判定した判定結果に基づいて、各階層
    の階層情報の各ブロツクの伝送又は非伝送が制御される
    ことで得た符号化データを復号する復号装置において、 伝送がされなかつたブロツクである非伝送ブロツクに対
    して、当該非伝送ブロツクの階層よりも上位側の階層の
    階層情報のうち、上記非伝送ブロツクと対応する位置の
    ブロツク及びその周辺のブロツクの平滑化データを生成
    する平滑化データ生成手段と、 上記平滑化データに基づいて、上記非伝送ブロツクに対
    する復号値を算出する算出手段とを具え、 上記平滑化データ生成手段は、上記階層のそれぞれに応
    じて、上記非伝送ブロツクと対応する位置のブロツク及
    びその周辺のブロツクの平滑化処理を選択することを特
    徴とする復号装置。
  8. 【請求項8】解像度の最も低い最上位階層情報から解像
    度の最も高い最下位階層情報でなる複数の階層情報から
    なる画像データに関し、所定の階層の階層情報に対し
    て、複数の画素からなる各ブロツクについて、ブロツク
    アクテイビテイを判定した判定結果に基づいて、各階層
    の階層情報の各ブロツクの伝送又は非伝送が制御される
    ことで得た符号化データを復号する復号方法において、 伝送がされなかつたブロツクである非伝送ブロツクに対
    して、当該非伝送ブロツクの階層よりも上位側の階層の
    階層情報のうち、上記非伝送ブロツクと対応する位置の
    ブロツク及びその周辺のブロツクの平滑化データを生成
    する第1のステツプと、 上記平滑化データに基づいて、上記非伝送ブロツクに対
    する復号値を算出する第2のステツプとを具え、 上記第1のステツプでは、上記非伝送ブロツクと対応する位置のブロツク及びその
    周辺のブロツクから所定のブロツクを選択し、上記選択
    されたブロツクから上記平滑化データを生成する ことを
    特徴とする復号方法。
  9. 【請求項9】上記第1のステツプでは、上記非伝送ブロ
    ツクと対応する位置のブロツクと、その周辺の各ブロツ
    クの差分をそれぞれ検出し、差分が所定値以下である周
    辺のブロツクを上記選択されたブロツクとすることを特
    徴とする請求項に記載の復号方法。
  10. 【請求項10】上記所定値は、上記周辺のブロツクのア
    クテイビテイに基づいて設定される ことを特徴とする請
    求項9に記載の復号方法。
  11. 【請求項11】上記所定値は、上記周辺のブロツクのう
    ち最もアクテイビテイの高いブロツクのアクテイビテイ
    に基づいて設定される ことを特徴とする請求項10に記
    載の復号方法。
  12. 【請求項12】上記第1のステツプでは、 上記非伝送ブロツクと対応する位置のブロツクの画像デ
    ータを形成する複数の信号成分のうちの1つと、その周
    辺の各ブロツクの画像データを形成する複数の信号成分
    のうちの1つの差分をそれぞれ検出し、差分が所定値以
    下である周辺のブロツクを選択し、上記選択されたブロ
    ツクから上記画像データを形成する複数の信号成分のう
    ちの他の1つの信号成分の平滑化データを生成すること
    を特徴とする請求項に記載の復号方法。
  13. 【請求項13】上記複数の信号成分のうちの1つが輝度
    信号成分であり、上記他の1つの信号成分が色信号成分
    であることを特徴とする請求項12に記載の復号方法。
  14. 【請求項14】解像度の最も低い最上位階層情報から解
    像度の最も高い最下位階層情報でなる複数の階層情報か
    らなる画像データに関し、所定の階層の階層情報に対し
    て、複数の画素からなる各ブロツクについて、ブロツク
    アクテイビテイを判定した判定結果に基づいて、各階層
    の階層情報の各ブロツクの伝送又は非伝送が制御される
    ことで得た符号化データを復号する復号方法において、 伝送がされなかつたブロツクである非伝送ブロツクに対
    して、当該非伝送ブロツクの階層よりも上位側の階層の
    階層情報のうち、上記非伝送ブロツクと対応する位置の
    ブロツク及びその周辺のブロツクの平滑化データを生成
    する第1のステツプと、 上記平滑化データに基づいて、上記非伝送ブロツクに対
    する復号値を算出する第2のステツプとを具え、 上記第1のステツプでは、上記階層のそれぞれに応じ
    て、上記非伝送ブロツクと対応する位置のブロツク及び
    その周辺のブロツクの平滑化処理を選択することを特徴
    とする復号方法。
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