JP3428858B2 - 指向性アンテナ用三軸制御装置 - Google Patents

指向性アンテナ用三軸制御装置

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JP3428858B2 JP14500997A JP14500997A JP3428858B2 JP 3428858 B2 JP3428858 B2 JP 3428858B2 JP 14500997 A JP14500997 A JP 14500997A JP 14500997 A JP14500997 A JP 14500997A JP 3428858 B2 JP3428858 B2 JP 3428858B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Az-X-Yマウント
にて指向性アンテナを支持する指向性アンテナ装置、例
えばINMARSAT用の指向性アンテナ装置に関する。より詳
細には、本発明は、Az軸、X軸及びY軸回りでの回転駆
動によって、搭載に係る移動体例えば船舶の傾斜に対し
指向性アンテナを安定化しながら、指向性アンテナにて
目標例えば人工衛星を追尾させる指向性アンテナ装置用
三軸制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】動揺する移動体に搭載さ
れた指向性アンテナにて目標からの信号を好適に受信し
続けるには、目標に対する移動体の相対移動に応じてま
た移動体の傾斜に応じて指向性アンテナのビーム方向を
変えてやればよい。これを可能にするため、通常は、一
般に複数本の機械軸を有するアンテナマウント(ペデス
タルとも呼ばれる)にて、指向性アンテナを移動体に支
持する。指向性アンテナのビームの向きは、これら複数
本の機械軸に適宜回転を付与することにより、変化させ
ることができる。従って、目標の位置(方位及び仰
角)、移動体の進行方向及び傾斜角(ロール角及びピッ
チ角)、各機械軸の角度位置等を入力しこれらに応じて
各機械軸に回転を付与することにより、移動体の傾斜に
関わらず指向性アンテナのビームを所望方向に向けさせ
続けることができ(移動体の傾斜に対する指向性アンテ
ナの「安定化」)、また移動体の移動や傾斜に関わらず
指向性アンテナのビームを目標の方向に向けることがで
きる(指向性アンテナによる目標の「追尾」)。
【0003】Az-X-Yマウントは、従来から用いられて
いたX-Y-Az-Elマウントに比べ機械軸の本数が少な
く、従って機構が簡素小形で安価に実現できるアンテナ
マウントである。Az-X-Yマウントは、移動体非傾斜時
に鉛直上方向を向くよう移動体上に配設されたAz(Azimu
th)軸、移動体非傾斜時に水平になるようAz軸上に配設
されたX軸、及びX軸に直交するようX軸上に配設され
指向性アンテナを支持するY軸、という三本の機械軸を
備えている。Az-X-Yマウントを使用するときは、大ま
かには、目標の方位追尾はAz軸、仰角追尾及びピッチ角
に対する安定化はY軸、ロール角に対する安定化はX軸
への回転の付与にて、実行する。仰角に関わるY軸はEl
(Elevation)軸と呼ばれることがあり、これに直交する
X軸はクロスEl軸と呼ばれることがある。下記文献Harr
ies et al.、 SR145及び SR150は、Az-X-Yマウントに
関する先行技術文献の例である。
【0004】Harries et al.:“Naval Satellite Comm
unications Terminals”,G.Harriesand J.W.Heaviside,
IEE“Satellite System for Mobile Communications an
d Surveillance”Conference Publication, No.95,1973
-03,pp.48-51. SR145 :「静止気象衛星による気象情報の自動送受信シ
ステムに関する研究報告書」社団法人日本造船研究協会
第 145研究部会、研究資料第 227号第29頁〜第32頁、特
に第29頁表 4.1及び第32頁図4.11、1975年 3月 SR150 :「衛星を利用した船舶の運行システム及び船上
設備の研究」社団法人日本造船研究協会第 150研究部
会、研究資料第 246号第 140頁〜第 150頁、1976年3月
【0005】これらの文献中、Harries et al.及びSR14
5 はマルコーニ社等により開発されたシステムであるSC
OT I及びIIを開示している。SCOT I及びIIでは、Harrie
s etal.の第49頁第34行〜第38行及びSR145 の図4.11に
記載されているように、X軸及びY軸の傾斜角を検出す
るセンサをX軸上の安定台に取り付け、これらを利用し
てX軸及びY軸に関する制御を実行している。即ち、X
軸上のプラットフォームに、X軸回りの傾斜角を検出す
る加速度計(accelerometer。重力加速度のプラットフォ
ーム沿面方向成分を検出し傾斜角を求める)及び角速度
を検出するジャイロと、Y軸回りの傾斜角を検出する加
速度計(accelerometer) 及び角速度を検出するジャイロ
とを設け、これらから得られる傾斜角や角速度を対応す
る軸の制御に利用している。SCOT I及びIIは、更に、こ
れら2文献からわかるように少なくともAz軸(又はtrav
erse)については自動追尾、即ち目標から送信される追
尾信号を移動体側で受信できるよう当該追尾信号に応じ
機械軸を駆動する追尾方式を採用している。従って、SC
OT I及びIIでは、追尾信号受信用の受信機が別途必要で
あり、そのため低価格化に限度がある。また、移動体上
又はその周辺の障害物(移動体が船舶であるときにはマ
スト等)によって追尾信号がブロックされると、追尾動
作が中断してしまう。
【0006】また、SR150 では、第 140頁第8 行〜第10
行に記載されているように、移動体の傾斜角を検出する
センサをAz軸上に取り付けている。SR150 によれば、移
動体の傾斜による方位追尾誤差を低減可能である。ここ
でいう方位追尾誤差は、目標の方位に関するデータが得
られた面(水平面)とアンテナマウントが配設されてい
る面(甲板面)とが同じ面ではないにも拘わらず、当該
データをアンテナマウント特にAz軸の角度位置の制御に
利用することによって、生じる目標の追尾誤差である。
この方位追尾誤差は、移動体の傾斜角が大きいときに顕
在化する。図9に、本願発明の発明者によるシミュレー
ションの結果を示す。これによれば、指向性アンテナの
仰角が5゜という低仰角であるときに、ロール角が25゜
を上回ると方位追尾誤差が顕著に増大する。なお、図の
横軸は、移動体仮想水平座標系における移動体に対する
目標の相対方位、図の縦軸は、移動体座標系におけるAz
軸のベアリング角の理想値から上記相対方位を減じた値
即ち方位追尾誤差である(座標系の定義等は後述)。 S
R150では、Az軸回転台上の一対の傾斜センサにてX軸及
びY軸各々の回りの船体の傾斜角を検出し、傾斜角検出
値をX軸及びY軸の制御に利用すると共に、当該傾斜角
検出値に基づき移動体傾斜による方位追尾誤差を算出す
る。次に、船体に設けられているヨーイング検出器にて
船体のヨー角を検出し、方位追尾誤差からヨー角検出値
を減じた値をAz軸の制御量(Az軸制御用誤差信号)とす
る。従って、移動体傾斜により生じる目標方位の相対変
化が算入されているため、方位追尾誤差が顕在化しにく
いと考えられる。
【0007】しかしながら、移動体傾斜による方位追尾
誤差が移動体座標系にて定義される量であるのに対し、
ヨー角は水平座標系にて定義される量であるから、両者
の差であるAz軸制御量の物理的な意味は曖昧であり、ま
た、X軸が正確に目標の方位を向いていることが、移動
体傾斜による方位追尾誤差を導出する際の前提となって
いると見受けられる。現実には、目標の相対方位がダイ
ナミックに変動するという動揺条件下では、Az軸駆動用
モータのサーボ制御系の追従遅れ等によって生じるAz軸
角度位置の制御誤差を無視し得ない。従って、 SR150に
記載の方法にて得られる品質のAz軸制御用誤差信号を、
高精度追尾が要求される用途に利用できるかどうか、疑
問が残る。即ち、平均二乗誤差等で評価したとき無視し
得ない追尾誤差増大の原因となる恐れがある。
【0008】
【発明の概要】本発明の第1の目的は、サーボ制御系の
追従遅れ、ステップトラックの残留誤差等として生じる
方位追尾誤差(後に定義するΔφxtd 又はΔφxth )を
正確に推定する具体的手法の提供により、Az軸制御用の
誤差信号の品質を改善し、品質が改善された誤差信号を
用いたAz軸の制御により目標指向誤差特に方位追尾誤差
Δφxtd 又はΔφxth を低減し、更にはステップトラッ
ク性能に改善をもたらすことにある。本発明の第2の目
的は、マウントとしては基本的に従来のAz-X-Yマウン
トを利用することにより、X-Y-Az-Elマウントより機
械軸の本数が少ないという利点を引き続き維持すること
にある。本発明の第3の目的は、目標探索及びステップ
トラックとの結合により、初期的に目標位置が与えられ
ていないときでも目標の追尾及びアンテナの安定化を迅
速に開始できるようにすると共に、追尾の精度を高める
ことにある。本発明の第4の目的は、移動体傾斜時にお
ける目標探索の具体的な手法を提供することにある。
【0009】本発明は、指向性アンテナ特にそのアンテ
ナマウントの機械軸を制御する制御装置として把握でき
る。また、本発明にて制御対象とされるアンテナマウン
トは、Az-X-Yマウントである。本願では、本発明での
制御対象たるAz-X-Yマウントを、移動体非傾斜時に鉛
直上方向を向くよう移動体に配設されたAz軸、移動体非
傾斜時に水平になるようAz軸上に配設されたX軸、及び
X軸に直交するようX軸上に配設されたY軸を有するマ
ウントであると定義する。図1及び図2に、この定義を
満たすアンテナマウントの例を示す。これらの図には、
移動体上の搭載面(船舶の場合デッキ等)に配設された
Az軸10、このAz軸10と直交するようAz軸10上に配
設されたX軸12、並びにX軸12と直交するようX軸
12上に配設されたY軸14を有し、図中Aにて表され
るビームを有する指向性アンテナをY軸14上にて支持
するAz-X-Yマウントが記載されている。なお、図1に
示されるマウントと図2に示されるマウントの間の相違
は、前者では各軸を各々軸心回転させることによりその
軸の上の構造物を回転させるのに対し、後者では各軸自
体は軸心回転せず当該軸の回りの構造物のみを軸心回転
させる、という軸駆動形態の相違である。本願では、こ
れらの軸駆動形態を、いずれも、「軸に回転を付与す
る」という言葉で表現する。また、図1及び図2は一例
に過ぎないことに留意されたい。
【0010】本発明は、少なくとも、目標位置入力手
段、移動体方位入力手段、機械軸角度位置検出手段、移
動体傾斜角検出手段、Az軸軸制御手段及びX軸Y軸制御
手段を備える制御装置として把握できる。これらの手段
の機能の定義及び説明のため、本願にて使用する座標系
及び変数を表1〜表6の如く定義する。また、これらの
座標系及び変数の関係を、図3に模式的に示す。なお、
以下の説明を簡明にするため、ここでは、各軸が互いに
直交していることや、水平座標系における基準方位とし
て真北Nを用いることを仮定するが、当業者にとって
は、これらの仮定が単なる便宜によるものであることが
明らかであろう。例えば、図3では真北Nを用いている
が、その代わりに磁北NM を用いてもよいし、また、い
ずれの座標系も共通の原点Oを有する右手系としている
が、左手系でもよい。更に、以下の説明では、方位に関
する変数は準拠座標系の“X□”座標軸を基準として表
し、仰角に関する変数は準拠座標系の“X□Y□”平面
を基準として表すこととしている。また、水平真北座標
系等その“X□Y□”平面が水平の座標系を“水平座標
系”と総称する。加えて、本願では、当業者による理解
の上で支障のない場面では、ロールなる語をXd 軸、X
軸又はXtd軸の回りでの移動体の傾斜(角)という意味
で、またピッチなる語を、Ydh軸、Yh 軸又はYth軸回
りでの移動体の傾斜(角)という意味で使用する。
【0011】
【表1】 座標系の定義 (a)名称 水平真北座標系X0 0 0 性質 水平面に固定された座標系 軸の定義 X0 :真北(N)方向 Y0 :X0 と直交かつ水平 Z0 :X0 及びY0 と直交 (b)名称 移動体座標系Xd d d 性質 移動体に固定された座標系 軸の定義 Xd :移動体の尖頭方向 Yd :Xd と直交、搭載面と平行 Zd :Xd 及びYd と直交 (c)名称 Az軸回転台座標系XYZ 性質 Az軸回転台に固定された座標系 軸の定義 X:X軸12の方向 Y:Y軸14の方向 Z:Az軸10の方向 (d)名称 移動体水平座標系Xdhdhdh 性質 Xd d d をXd 回りで−rd だけ回転させ、更にこの回 転の後の座標系をYdhの回りで更に−pd だけ回転させるこ とにより得られる座標系 軸の定義 Xdh:−pd 回転の前にXd であった軸 Ydh:−rd 回転の前にYd であった軸、Xdhdh面=水平 Zdh=Z0 (e)アンテナ水平座標系Xh h h 性質 XYZをX回りで−rx だけ回転させ、更にこの回転の後の 座標系をYh の回りで更に−py だけ回転させることにより 得られる座標系 軸の定義 Xh :−py 回転の前にXであった軸 Yh :−rx 回転の前にYであった軸 Zh =Z0 (f)目標水平座標系Xththth 性質 水平面での目標Tの方位を基準とする仮想座標系 軸の定義 Xth:水平面での目標Tの方位 Yth:水平面にありXthに直交する軸(図示せず) Zth=Z0
【0012】
【表2】 移動体の傾斜角に関する変数 ロール ピッチ 準拠座標系 摘要d d d d d d ,Ydh回りでのロール、ピッチ rddetddetd d d d ,Ydh回りでのロール、ピッチの検 出値 rx y XYZ X,Yh 回りでのロール、ピッチ rxdetydet XYZ X,Yh 回りでのロール、ピッチの検出 値 rtdtd XYZ Xtd,Yth回りでのロール、ピッチ Xtdは搭載面上での目標Tの方位線 尚、これと直交する方位線をYtdと呼ぶ
【0013】
【表3】 移動体の尖頭方向に関する変数 変数名 準拠面 摘要 φxdd 搭載面 X0dを基準としたXd の方位 X0dは搭載面上のX0 対応線 φxdh 水平面 X0 を基準としたXdhの方位 φg eg. 搭載面 eg. 搭載面上で検出したφxdd の値
【0014】
【表4】 目標Tの位置に関する変数 方位 仰角 準拠座標系 摘要 φth εth0 0 0 既知の場合 φtvh εtvh 0 0 0 ステップトラックにて獲得した場合 φtbd d d d d を基準としたXtdの方位 φtbh dhdhdhdhを基準としたXthの方位
【0015】
【表5】 アンテナビームAの方向に関する変数 方位 準拠座標系 摘要 φxbd d d d X軸12のベアリング角 φxbddetd d d 搭載面上で検出したφxbd の値 φxbh dhdhdh 水平面上でφxbd に相当する値 Δφxtd d d d =φxbd −φtbd 搭載面における方位追尾誤差 Δφxth dhdhdh =φxbh −φtbh 水平面における方位追尾誤差
【0016】
【表6】 各機械軸の状態変数及び制御変数 Az軸10 X軸12 Y軸14 摘要 φxbd x y 角度位置 φxbddetdet det 角度位置検出値 Δφxtd Δθx Δθy 制御用誤差信号
【0017】本発明においては、まず、目標位置入力手
段によってφth及びεthが入力される。目標位置入力手
段は、例えば、外部からキーボード操作等により与えら
れるφth及び/又はεthを保持記憶する部材にて実現で
きる。目標位置入力手段は、また、φth及び/又はεth
が未知であるときにそれを探索する目標位置探索手段及
び探索により獲得したφth及び/又はεthを始点として
試行錯誤的な追尾を実行するステップトラック手段を有
する構成としても、実現できる。目標位置探索手段は、
指向性アンテナによる目標からの信号の受信状態が所定
水準を上回るまで、漸次更新しながら、φth及び/又は
εthとして仮想値φtvh 及び/又はεtv h を入力する。
従って、φth及び/又はεthが全く不明であるときで
も、目標の位置(φtvh 及び/又はεtvh )を知ることが
できる。また、ステップトラック手段は、指向性アンテ
ナによる目標からの信号の受信状態が所定水準を上回っ
たときのφtvh 及び/又はεtvh を始点としてφtvh
び/又はεtvh を試行錯誤的にかつ微小角ずつ更新しな
がら、φth及び/又はεthとしてφtvh 及び/又はε
tvh を入力する。従って、受信品質がより良好になる方
向にφtvh 及び/又はεtvh を更新でき、真のφth及び
/又はεthに接近到達できる。なお、“指向性アンテナ
による目標からの信号の受信状態が所定水準を上回”っ
ているか否かは、指向性アンテナの受信信号(又はこれ
を増幅、周波数変換等した信号)のレベルの測定値のし
きい値判定、特定周波数帯域における受信信号の信号電
力対雑音電力比C/Noの測定値のしきい値判定、或いは復
調部が受信信号の周波数、位相等に同期したことを示す
復調部からの同期信号の有無の判定等により、検出する
ことができる。このような探索及びステップトラックを
傾斜時でも実行することにより、初期的に目標位置が与
えられていないときでも、あるいは何等かの理由で目標
の位置を見失ったときでも、目標の追尾及びアンテナの
安定化を迅速に開始できかつ高い追尾精度を実現でき
る。
【0018】また、移動体方位入力手段(φg を出力す
る航法装置例えばジャイロコンパス、磁気コンパス、慣
性航法装置、電波航法装置や、この種の装置から信号を
入力する処理部材)は、φxdh 変換することが可能な
移動体方位データ(例えばφxdd )を入力し、機械軸角
度位置検出手段(Az軸10、X軸12及びY軸14各々
に付設された角度センサ例えばポテンショメータやこの
種のセンサから信号を入力する処理部材)は、φxbd
x及びyを検出し、移動体傾斜角検出手段(移動体に固
定されrd 及びpd を出力する動揺検出器例えば振動ジ
ャイロと振り子式傾斜計又はアクセラロメータ(加速度
計)の組合せや、この種のセンサから信号を入力する処
理部材)は、rd 及びpd 又はrx及びpyを検出する。
従って、これら三手段により、次の各式に示される処理
が実行される。
【0019】
【数1】 φxdd =φg …移動体方位検出 φxbd =φxbddet …ベアリング角検出 x =xdet …X軸12角度位置検出 y =ydet …Y軸14角度位置検出 rd =rddet …Xd 軸回りのロール角検出 又はrx=rxdet …X軸回りのロール角検出 pd =pddet・crd …Ydh軸回りのピッチ角検出+ロール影響除去 又はpy=pydet …Yh軸回りのピッチ角検出
【0020】これらの式中、添字det を有する変数及び
φg は入力値例えば航法装置やセンサの出力である。ま
た、これらの式では、移動体方位データとしてφxdd
相当するφg を入力するものとしているが、φxdd では
なくφxdh に相当するデータや、あるいはそれ以外のデ
ータ(但し移動体の進行方位を直接又は間接に示すデー
タに限る)を入力してもよい。例えば、方位が1/6度
増減する度にパルスを生成するタイプの方位データでも
よい。移動体方位データとしてどのようなデータを入力
できるか、また入力に際してどの様な変換処理を施せば
よいか等は、移動体方位データを与える装置(例えばジ
ャイロコンパスや航法装置)の構造や出力形式により定
まる。更に、上の式中pd に関する式にcrd なる係数
を含ませているのは、図3から明らかなように、pddet
にrd の影響分が含まれており、これを補償する必要が
あるからである。また、本願では、cosを演算子c、sin
を演算子s、tanを演算子tにて各々表す。
【0021】更に、Az軸制御手段は、φth及び上記移動
体方位データに基づきφtbh を求め、φtbh 、rd 及び
d 又はφxbd、rX 及びpyに基づきφtbd 又はφxbh
を求め、Δφxtd を示すAz軸制御用誤差信号を生成し、
生成したAz軸制御用誤差信号に基づきAz軸にΔφxtd
補償する方向の回転を付与することにより、指向性アン
テナのビームにて目標をその方位に関し追尾させる。移
動体方位データとしてφxdd を入力する例でのAz軸制御
手段における演算の一例を、次式に示す。
【0022】
【数2】 φxdh =t-1{sφxdd ・crd /(cφxdd ・cpd −sφxdd ・srd ・spd )} φtbh =φth−φxdh φtbd =t-1{sφtbh ・cpd /(crd ・cφtbh −srd ・spd ・sφtbh )} Δφxtd =φxbd −φtbd …rd,d を検出する場合 rd =s-1(spy ・crx ・sφxbd −srx ・sφxbd ) pd =t-1{(srx ・sφxbd +spy ・crx ・cφxbd ) /(crx ・cpy )} φxdh =t-1{(sφxdd ・crd ) /(cφxdd ・cpd −sφxdd ・srd ・spd )} φtbh =φth−φxdh φxbh =t-1{sφxbd ・cpy /(crx ・cφxbd −srx・spy ・sφxbd )} Δφxth =φxbh −φtbh Δφxtd =t-1{sΔφxth ・cpy /(cΔφxth ・crx +sΔφxth ・srx ・spy )} …rx ,y を検出する場合
【0023】そして、X軸Y軸制御手段は、rd
d 、及びφxbd に基づきrx 及びpyを求め又は検出
したrx及びpyを用い、Δθx を示すX軸制御用誤差信
号及びΔθy を示すY軸制御用誤差信号を生成し、生成
したX軸制御用誤差信号に基づきX軸にΔθx を補償す
る方向の回転を付与することにより、指向性アンテナを
移動体のX軸回りの動揺に対抗して安定化し、生成した
Y軸制御用誤差信号に基づきY軸にΔθy を補償する方
向の回転を付与することにより、指向性アンテナのビー
ムにて目標をその仰角に関し追尾させかつ指向性アンテ
ナを移動体のY軸回りの動揺に対抗して安定化する。X
軸Y軸制御手段における演算の一例を次式に示す。rx
及びpy を検出する構成では前半の2式は不要である。
【0024】
【数3】rx =t-1{(spd ・sφxbd +srd
cpd ・cφxbd )/(crd ・cpd )} py =s-1(spd ・cφxbd −srd ・cpd ・s
φxbd ) Δθx =x+rx Δθy =y−(π/2−εth−py
【0025】このように、本発明によれば、移動体座標
系と水平座標系との間での座標変換を行ない良質の制御
用誤差信号を得ているため方位追尾誤差が小さくなる。
更に、本発明においては、移動体方位データ(例えばφ
xdd )から演算又は擬制により求めたφxdh に基づき、
移動体仮想水平座標系内部での単純演算によりφtbd
はφtbhを求め、更にこのφtbd 又はφtbhに対するφ
xbd 又はφxbhの誤差即ちΔφxtd が補償されるようAz
軸に回転を付与している。このように良質な制御用御差
信号に基づきAz軸に係る制御を行いつつステップトラッ
クによる目標追尾を行っているため、本発明において
は、目標の相対方位φxbd がダイナミックに変動する現
実の環境下でも良好な追尾を実行できる。また、Δθy
をpy を利用して生成しているため、Az軸回りでの正確
な制御と併せ、目標追尾誤差を向上させることができ
る。本発明によれば、更に、マウントを構成する機械軸
の位置関係をAz-X-Yマウントとすることができるか
ら、従来のX-Y-Az-Elマウントより機械軸の本数が少
ないという利点を引き続き維持することができる。
【0026】なお、本発明は、「制御装置」としてのみ
でなく、「制御方法」、「三軸指向性アンテナ」等とし
ても把握できる。これらのカテゴリへの書換えは、当業
者には自明であろう。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
関し図面に基づき説明する。なお、発明の概要の欄で定
義した座標系、変数及びそれらの符号に関しては、以下
の説明でも引き続き使用する。また、以下の説明でも、
説明の便宜上、図1又は図2に示したマウントを想定す
る。
【0028】図4に本発明の第1実施形態に係る装置の
構成を、図5に本発明の第2実施形態に係る装置の構成
を、それぞれ示す。これらの実施形態では、ビームAを
有するパラボラアンテナ16が、目標に信号を送信しま
た目標から信号を受信するための送受信アンテナとして
使用されている。但し、パラボラアンテナ以外のアンテ
ナを使用してもよいし、送受信アンテナとしてではなく
受信アンテナとして使用してもよい。ダイプレクサ18
はパラボラアンテナ16を送受信共用化する手段であ
り、図示しない送信機から供給される送信信号をパラボ
ラアンテナ16に供給する機能及びパラボラアンテナ1
6による受信信号を増幅・周波数変換回路20に供給す
る機能を有している。増幅・周波数変換回路20は、受
信信号を増幅し、また無線周波数からより低い中間周波
数へと周波数変換する。増幅及び周波数変換を経た受信
信号は、中間周波数増幅器22により増幅された後、復
調部24に供給される。復調部24は、供給を受けた受
信信号からデータを復調し、図示しない後段の回路に供
給する。復調部24は、更に、受信信号のレベルを示す
受信レベル信号を出力し、また、内蔵する同期回路が受
信信号の周波数、位相等に同期したときそのことを示す
同期検出信号を出力する。
【0029】パラボラアンテナ16は、Az軸10、X軸
12及びY軸14を有するAz-X-Yマウントによって、
移動体26上に支持されている。図中、符号28、30
及び32にて表されているのは各々Az軸構造物、X軸構
造物及びY軸構造物である。これらの構造物28、30
及び32には、各軸のフレーム(又はジンバル)、モー
タ等、対応する軸に回転が付与されるとこれに伴い回転
する各種の部材が含まれ得る。またAz軸構造物28をAz
軸回転台とも呼ぶ。Az軸10、X軸12及びY軸14に
は、各々、Az軸モータ34、X軸モータ36及びY軸モ
ータ38によって、回転が付与される。3軸演算制御回
路40は、Az軸10、X軸12及びY軸14或いはAz軸
構造物28、X軸構造物30及びY軸構造物32に設け
られているポテンショメータ48、50及び52からφ
xbddet、xdet 及びydet を入力し、これらを利用して
算出したΔφxtd 、Δθx 及びΔθy をAz軸モータ駆動
回路42、X軸モータ駆動回路44及びY軸モータ駆動
回路46に出力する。Az軸モータ駆動回路42、X軸モ
ータ駆動回路44及びY軸モータ駆動回路46は、各
々、Δφxtd 、Δθx 及びΔθy のうち対応するものに
基づき、モータ34、36及び38のうち対応するもの
を駆動する。
【0030】搭載に係る移動体26には、rddet又はr
xdetを検出するための動揺検出器54及びpddet又はp
ydetを検出するための動揺検出器56が搭載されてお
り、3軸演算制御回路40はこれらの動揺検出器54及
び56からrddet及びpddet(図4)又はrxdet及びp
ydet(図5)を入力する。移動体26は、更に、φg
3軸演算制御回路40に提供する装置、例えば各種の航
法装置、コンパス類例えばジャイロコンパス27を搭載
している。その好ましい一例として、図6に、ジャイロ
コンパス27の構成を示す。この図のジャイロコンパス
27は、Az軸58、X軸62及びY軸64を有してお
り、また、アンテナマウントのAz軸10と同じ搭載面上
にAz軸58にて追従環60を回転可能に支持し、追従環
60上にX軸62にて外ジンバル64を回転可能に支持
し、外ジンバル64上にY軸66にて内ジンバル68を
回転可能に支持し、そして内ジンバル68の内側に回転
するロータ70を配置した構成を有している。このよう
なジャイロコンパスではロータ70はおおよそ真北方向
を向く。図4の移動体26又は図5のジャイロコンパス
27から3軸演算制御回路40に与えられているφ
g は、ロータ70の回転軸の向きと移動体26の進行方
向との差φxdd に相当している。ここでは、φg が、実
用上問題のない精度で、真のφxdd と一致しているもの
とする。
【0031】図7及び図8に、第1及び第2実施形態に
おける3軸演算制御回路40の機能構成を示す。なお、
これらの図はブロック図として作成されているが、これ
は機能説明の便宜によるものであり、本発明をソフトウ
エア的に実施できないことを意味するものではない。
【0032】図示の如く、3軸演算制御回路40は、φ
th及びεthを入力する目標位置入力部100を備えてい
る。目標位置入力部100は、図示しない回路により外
部から入力されるφth及びεthをその内部に保持記憶す
る。目標位置入力部100は、目標位置探索部102及
びステップトラック部104を有している。目標位置探
索部102は、電源投入後まだ外部からφth及びεth
与えられていないとき等、目標Tの位置が不明なとき
に、復調部24からの受信レベル信号や同期検出信号を
利用して、目標Tからの受信信号品質が所定水準を上回
るに至るφth及びεthを探索する。即ち、十分な受信レ
ベルが得られるまで或いは復調部24が受信信号に同期
するまでの間、φth及びεthの仮想値であるφtvh 及び
εtvh を徐変させこれをφth及びεthとして後段に供給
することにより、目標の位置を探索する。φtvh 及びε
tvh を徐変させるには、例えば、後段に供給すべきφ
tvh 及びεtvh 各々を記憶するレジスタ上の値に微小値
を加算していく等の方法を用いればよい。目標Tの位置
探索に際しては、統計処理のため、上述のデータを時間
軸に沿って複数組使用するのが好ましい。探索終了時の
φtvh 及びεtvh は、真のφth及びεthと見なすことが
できる。また、ステップトラック部104は、φth及び
εthの入力又は探索の後、φtvh 及びεtvh を試行錯誤
的に徐変させることにより、信号受信品質が向上するよ
うなφtvh 及びεtvh の変化方向を検出し、その方向に
φtvh 及びεtvh を徐変させる。なお、信号受信品質を
検出評価する方法やφtvh 及びεtvh を徐変させる方法
については、探索におけるそれらと同一乃至類似の方法
を用いることができる。
【0033】3軸演算制御回路40は、更に、φg を入
力しφxdd として後段に供給する移動体方位入力部10
6、rddet及びpddet(図7)又はrxdep及びp
ydet(図8)を入力しrd 及びpd (図7)又はrx
びpy(図8)に変換して後段に供給する移動体傾斜角
入力部108、φxbddet、xdet 及びydet を入力しφ
xbd 、x及びyとして後段に供給する機械軸角度位置入
力部110を有している。3軸演算制御回路40は、更
に、Az軸制御部112及びX軸Y軸制御部114を備え
ている。Az軸制御部112はφth、φxdd 、rd 又はr
x、pd 又はpy及びφxb d を入力し、これらに基づきΔ
φxtd を生成し出力する。X軸Y軸制御部114は、r
d 又はrx、pd 又はry、φxbd 、εth、x及びyに基
づき、Δθx 及びΔθy を生成し出力する。生成の方法
については発明の概要の欄を参照されたし。このような
構成、特にAz軸制御部112にて実行されるAz軸制御用
誤差信号の生成手順により、前述した各種の利点を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用できるアンテナマウントの一例
構成を示す軸構成図である。
【図2】 本発明を適用できるアンテナマウントの他の
一例構成を示す軸構成図である。
【図3】 本発明の原理を説明するための座標関係図で
ある。
【図4】 本発明の第1実施形態に係る装置の構成を示
すブロック図である。
【図5】 本発明の第2実施形態に係る装置の構成を示
すブロック図である。
【図6】 第1及び第2実施形態にて使用できるジャイ
ロコンパスの一例構成を示す軸構成図である。
【図7】 第1実施形態における3軸演算制御回路の機
能構成を示すブロック図である。
【図8】 第2実施形態における3軸演算制御回路の機
能構成を示すブロック図である。
【図9】 従来における方位追尾誤差の問題を明らかに
するため発明者が行ったシミュレーションの結果を示す
図である。
【符号の説明】
A アンテナビーム、T 目標、Xtd,Xth 目標Tの
方位線、X0 0 0水平真北座標系、Xd d d
移動体座標系、XYZ Az軸回転台座標系、Xdhdh
dh 移動体仮想水平座標系、Xh h h アンテナ水
平座標系、rd ,rddet,rx ,rtd ロール、pd
ddet,py ,ptd ピッチ、φxdd,φg ,φxdh
移動体方位、φth,φtvh ,φtbd ,φtbh 目標の方
位、εth,εtvh 目標の仰角、φxbd ,φxbddet,φ
xbh X軸のベアリング角、Δφxtd ,Δφxth 方位
追尾誤差、x,y,xdet ,ydet X,Y軸の角度位
置、Δφxtd ,Δθx ,Δθy 各機械軸の制御用誤差
信号、10 Az軸、12X軸、14 Y軸、16 パラ
ボラアンテナ、24 復調部、26 移動体、28 Az
軸構造物(回転台)、30 X軸構造物、32 Y軸構
造物、34 Az軸モータ、36 X軸モータ、38 Y
軸モータ、40 3軸演算制御回路、42 Az軸モータ
駆動回路、44 X軸モータ駆動回路、46 Y軸モー
タ駆動回路、48,50,52 ポテンショメータ、5
4,56 動揺検出器、100目標位置入力部、102
目標位置探索部、104 ステップトラック部、10
6 移動体方位入力部、108 移動体傾斜角入力部、
110 機械軸角度位置入力部、112 Az軸制御部、
114 X軸Y軸制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/08 H01Q 1/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体非傾斜時に鉛直方向を向くよう移
    動体に配設されたAz軸、移動体非傾斜時に水平になるよ
    うAz軸上に配設されたX軸、及びX軸と直交するようX
    軸上に配設され指向性アンテナを支持するY軸を有する
    アンテナマウントにて使用される制御装置であって、水
    平座標系における目標の方位φth及び仰角εthを入力す
    る目標位置入力手段と、水平座標系における上記移動体
    の方位φ xdh に変換することが可能な水平真北座標系に
    おける移動体の尖頭方向を示す移動体方位データを入力
    する移動体方位入力手段と、移動体の尖頭方向からAz
    軸、X軸及びY軸各々の角度位置φxbd 、x及びyを検
    出する機械軸角度位置検出手段と、上記移動体のロール
    角rd 及びピッチ角pd を検出する移動体傾斜角検出手
    段と、を備える制御装置において、 φth及び上記移動体方位データに基づき水平座標系にお
    ける移動体の尖頭方向から上記目標の相対方位φtbh
    求め、φtbh 、rd 及びpd に基づき移動体座標系にお
    ける上記目標の相対方位φtbd を求め、φtbd に対する
    φxbd の誤差Δφxtd を示すAz軸制御用誤差信号を生成
    し、生成したAz軸制御用誤差信号に基づきAz軸にΔφ
    xtd を補償する方向の回転を付与することにより、上記
    指向性アンテナのビームにて上記目標をその方位に関し
    追尾させるAz軸制御手段と、 rd 、pd 、及びφxbd に基づきAz軸回転台座標系にお
    ける上記移動体のロール角rx 及びピッチ角py を求
    め、rx に対するxの誤差Δθx を示すX軸制御用誤差
    信号及び少くともpy に基づき求めたyの誤差Δθy
    示すY軸制御用誤差信号を生成し、生成したX軸制御用
    誤差信号に基づきX軸にΔθx を補償する方向の回転を
    付与することにより、上記指向性アンテナを上記移動体
    のX軸回りの動揺に対抗して安定化し、生成したY軸制
    御用誤差信号に基づきY軸にΔθyを補償する方向の回
    転を付与することにより、上記ビームにて上記目標をそ
    の仰角に関し追尾させかつ上記指向性アンテナを上記移
    動体のY軸回りの動揺に対抗して安定化するX軸Y軸制
    御手段と、 を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 【請求項2】 移動体非傾斜時に鉛直上方向を向くよう
    移動体に配設されたAz軸、移動体非傾斜時に水平になる
    よう上記Az軸上に配設されたX軸、及び上記X軸に直交
    するよう上記X軸上に配設され指向性アンテナを支持す
    るY軸を有するアンテナマウントにて、使用される制御
    装置であって、水平座標系における目標の方位φth及び
    仰角εthを入力する目標位置入力手段と、水平座標系に
    おける移動体の方位φ xdh に変換することが可能な水平
    真北座標系における移動体の尖頭方向を示す移動体方位
    データを入力する移動体方位入力手段と、移動体の尖頭
    方向からAz軸、X軸及びY軸各々の角度位置φxbd 、x
    及びyを検出する機械軸角度位置検出手段と、Az軸又は
    Az軸構造物に固定されX軸線回りの水準からの移動体の
    横傾斜角たるロール角rx 及びX軸線方向の水準からの
    移動体の縦傾斜角たるピッチ角py を検出する移動体傾
    斜角検出手段と、を備える制御装置において、 φth及び上記移動体方位データに基づき水平座標系にお
    ける上記移動体に対する移動体の尖頭方向から上記目標
    の相対方位φtbh を求め、φxbd 、rx及びpyに基づき
    水平座標系におけるAz軸の仮想的な角度信号φxbh を求
    め、φtbh に対するφxbh の誤差Δφxtd を示すAz軸制
    御用誤差信号を生成し、生成したAz軸制御用誤差信号に
    基づきAz軸にΔφxtd を補償する方向の回転を付与する
    ことにより、上記指向性アンテナのビームにて上記目標
    をその方位に関し追尾させるAz軸制御手段と、 rxに対するxの誤差Δθxを示すX軸制御用誤差信号及
    び少くともpyに基づき求めたyの誤差Δθyを示すY軸
    制御用誤差信号を生成し、生成したX軸制御用誤差信号
    に基づきX軸にΔθxを補償する方向の回転を付与する
    ことにより、上記指向性アンテナを上記移動体のX軸周
    りの動揺に対抗して安定化し、生成したY軸制御用誤差
    信号に基づきY軸にΔθyを補償する方向の回転を付与
    することにより、上記ビームにて上記目標をその仰角に
    関し追尾させかつ上記指向性アンテナを上記移動体のY
    軸周りの動揺に対抗して安定化するX軸Y軸制御手段
    と、 を備えることを特徴とする制御装置。
  3. 【請求項3】 上記目標位置入力手段が、 上記指向性アンテナによる上記目標からの信号の受信状
    態が所定水準を上回るまで、漸次更新しながら、φth
    び/又はεthとして仮想値φtvh 及び/又はεtvh を入
    力する目標位置探索手段と、 上記指向性アンテナによる上記目標からの信号の受信状
    態が所定水準を上回ったときのφtvh 及び/又はεtvh
    を始点としてφtvh 及び/又はεtvh を試行錯誤的にか
    つ微小角ずつ更新しながら、φth及び/又はεthとして
    φtvh 及び/又はεtvh を入力するステップトラック手
    段と、 を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の制御装
    置。
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