JP3426005B2 - 線図形入力装置 - Google Patents

線図形入力装置

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JP3426005B2
JP3426005B2 JP26388893A JP26388893A JP3426005B2 JP 3426005 B2 JP3426005 B2 JP 3426005B2 JP 26388893 A JP26388893 A JP 26388893A JP 26388893 A JP26388893 A JP 26388893A JP 3426005 B2 JP3426005 B2 JP 3426005B2
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靖章 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平面(例えば紙面)上
に物理的に描かれた線図形の情報をコンピュータ装置に
入力するために利用する。本発明は、測量図面や設計図
面をディジタル信号に変換してコンピュータ装置に入力
し、その図面の蓄積保存、その図面に表れる図形の演算
加工、その他を行うための装置として利用する。
【0002】
【従来の技術】土地の測量図は人手により描かれる。装
置の設計図は人手により描かれ、あるいはCAD(Comp
utor Aided Design)装置により紙面に描かれる。これら
を図形としてコンピュータに入力し、処理あるいは蓄積
するためには、旧くからディジタイザと呼ばれる装置が
利用されている。ディジタイザは、その図面が描かれた
紙面を平坦な台の上に固定し、その台の上を移動するポ
インタを人手で操作して線分の始点に合わせ、そのポイ
ンタの座標を入力し、ついでポインタをさらにその線分
の終点に移動させてそのポインタの座標を入力すること
により行う。
【0003】本願出願人は、その業務の一つとして土地
の測量図をコンピュータ処理する業務を行っているが、
コンピュータ処理に関する各種の作業はスムーズな流れ
作業として行うことができるものの、測量図をコンピュ
ータに入力する作業は人手に頼っている。それは、さま
ざまな改良を加えた結果、次のようにして行っている。
すなわち、測量図を40cm×30cmの一定の規格で
作成し、この測量図を平坦な板の上に所定の精密な方法
で配置する。この板の上には可動のレンズが配置されて
いて、そのレンズの中心には細い十文字が刻まれてい
る。この十文字がポインタとなる。そのレンズは機械的
可動機構に取付けられている。作業者はこのレンズを覗
きながら、レンズの位置を手で動かし、はじめにその十
文字をその測量図の座標原点に合わせて、ちょうど十文
字と座標原点が一致したときに足踏みスイッチを踏む。
そうすると、そのときのレンズの位置が機械的可動機構
の位置から読取られてXY直交座標の数値に変換されコ
ンピュータに入力される。
【0004】これを測量図に描かれている線分の全部に
ついて、さらに具体的には測量図に描かれている全部の
変曲点について上記のように、レンズを覗き込みながら
位置合わせをしては足踏みスイッチを操作するという操
作を実行する。本願出願人はこれまでも、この作業をさ
まざまに改善してきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
作業はきわめて大きい工数を要する。本願出願人は上記
の作業について多数の作業者を雇用しているが、その作
業は単純作業であって疲れる作業であり、眼を使う作業
であることからある年令に達するとその作業能率は著し
く低下する。したがって、現今ではその作業を行うため
の希望者が少なく、賃金が高くなるとともに労働力が得
にくい現状にある。
【0006】さらに、上記のような作業は必ず人為的な
誤りを伴う。このために、本願出願人は上記の作業を1
枚の測量図について別の作業者が2回行うことにしてい
る。そして、その2回の作業における読取り誤差が全て
の点について所定範囲にあるときに、はじめて有効な入
力データとすることにしている。当然に作業者の中には
ポインタの位置合わせを正確に行おうとしない者もあ
り、一部の点について作業を忘れる者があり、このため
に、その作業はさらに作業工数を増大させることになっ
ている。
【0007】さらに、上記のような作業を行うと、測量
図に表れる一つの区画が図面の上では一つの閉じた図形
になっているにもかかわらず、入力されたデータでは最
初に入力を行った起点と、その区画を一巡して最後に入
力を行った終点とが、数値の上で一致しない。これは、
コンピュータ・プログラムによる面積演算を実行するこ
とができないことになる。この不都合を解決するため
に、本願出願人は特開昭63−282574号公報に記
載された発明を開示した。
【0008】本願出願人は、上記のような作業をなくす
るために、機械的かつ光学的な自動読取り装置の開発を
いくつも試みた。その一例として、一枚の測量図面をス
キャナにより走査して、光電気変換器により認識される
点列をラスター・データとしてコンピュータ装置に取り
込み、このラスター・データを二次元上の点列分布の特
殊性や制約性を利用して図形要素を抽出しベクトル化す
ることを試みた。この論理による図形入力用のソフトウ
エアも市販されている。しかしこの方法では、光学的に
認識された図形は必ず太さあるいは幅があるために、細
線化(Thinning)という演算を行わなければな
らない。細線化のための演算を実行すると、その図形デ
ータは一つに定まってもその図形がはじめに測量図の上
に描かれていた原図図形形状を忠実に再現できないとい
う困難な問題がある。したがって、測量図の上にある交
点や変曲点などの位置が測量図を人が眼で認識した位置
とは異なってしまうことになる。
【0009】これは、コンピュータ処理を実行するため
に、コンピュータの側でコンピュータの都合に合わせて
入力データを変形もしくは変更するとの思想があること
に起因する。具体的には、このようにして入力されたデ
ータに基づき紙面の上に復元された図形が元の測量図面
と一致しないことになる。これは、その測量図が土地所
有の権利関係に直接係るものであるときには許容できな
い問題である。また変形された図形にもとづいて算出さ
れた面積も実際のものとは違うものになる。
【0010】上記のようなソフトウエアをさらに正確を
要する図面に利用するには、その図面自体を大きい図面
として作成することが必要である。つまり縮尺率を変更
してコンピュータ装置にも読取れるような図形を描くこ
とである。設計図などではそれも可能であろうが、測量
図は一定の規格がすでに確立されていて広く利用されて
いるから、縮尺率を変更して作図方式を設定することな
どはできることではない。このように、土地所有の権利
関係に直接係る測量図にも適用できる実用的な自動入力
装置はいまだ達成されていない。
【0011】本願発明はこのような背景に行われたもの
であって、図形をデータ処理するためにコンピュータに
入力する作業を人手によらず自動化することを目的とす
る。本発明は、細線化の処理を伴わずに太さを有する線
の入力データを一意に決定し、その図形が変形すること
がない装置を提供することを目的とする。本発明は、図
面として描かれた図形を人が認識する形態で認識するこ
とができる図形データ入力装置を提供することを目的と
する。本発明は、土地所有の権利関係その他、図形をコ
ンピュータ処理の都合に合わせて変更することが許され
ない場合にも適用することができる図形データ入力装置
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、測量図面ある
いは設計図面をコンピュータに入力し、蓄積保存処理、
図面に表れる図形の演算加工処理などを行う装置に関す
るもので、紙面に記録された図形を光学的に走査し電気
的なディジタル走査信号に変換する走査手段と、このデ
ィジタル走査信号から線分を抽出する演算手段とを備え
た線図形入力装置において、この演算手段は、紙面に仮
想的に設定された直交座標(x,y)のx方向の一つの
走査線(S1 )上に検出される二つ一組の白黒転換点
(x11、x12)を認識する手段と、この白黒転換点(x
11, x12)の中心点(P1 =(x11+x12)/2)をそ
の入力線分の成分座標とする手段を備えたことを特徴と
する。
【0013】ここで「成分座標」とは、起点、変曲点、
頂点、中間点その他線分を構成する要素点の座標をい
う。
【0014】前記演算手段は、紙面に仮想的に設定され
た直交座標(x,y)のx方向の複数の走査線(S1
2 、S3 、………Sn )上に検出される二つずつ複数
組の白黒転換点((x11、x12),(x21、x22),
(x31、x32),………,(xn1、xn2))の中心点
(P1 =(x11+x12)/2、P2 =(x21+x22)/
2、………、Pn=(xn1+xn2)/2)を複数の走査
線について順に結ぶ線分を入力線分とする手段と、前記
x方向の初期設定値に対する角度(α)を±45°の範
囲内で変更する手段と、一つの走査線(Si)上に検出
される二つ一組の白黒転換点(xi1、xi2)の距離(x
i1−xi2)を演算し、この距離があらかじめ設定された
値の範囲内であるときにその一組の白黒転換点(xi1
i2)を有効とし、その範囲外であるときに前記角度
(α)を変更して再度二つ一組の白黒転換点(xi1、x
i2)を認識しその距離(xi1−xi2)をあらかじめ設定
された値(d)と比較する手段とを備えることが望まし
い。
【0015】
【作用】走査手段が紙面に記録された図形を光学的に走
査して電気的なディジタル走査信号に変換し、演算手段
がこのディジタル走査信号から線分を抽出する。その抽
出は、まず図2に示すような紙面に仮想的に設定された
直交座標(x、y)のx方向の一つの走査線(S1 )上
に検出される二つ一組の白黒転換点(x11、x12)を認
識し、この白黒転換点(x11、x12)の中心点(P1
(x11+x12)/2)をその入力線分の起点座標とす
る。次いで、次の走査線(S2 、S3 、…、Sn )上に
検出される二つずつ複数組の白黒転換点((x21
22)、(x31、x32)、…、(xn1、xn2))の中心
点P2 =(x21+x22)/2、…、Pn =(xn1
n2)/2)を複数の走査線について順に結ぶ線分を入
力線分として入力する。
【0016】このようにして演算された中心点を入力す
ることにより自動化が可能となり、細線化の処理を伴わ
ずに太さを有する線の入力データを変形させることなく
一意に決定することができ、図形をコンピュータ処理の
都合に合わせて変更することが許されない場合にも適用
することができる。さらに、自動化されることにより入
力工数を著しく低減して作業能率を向上させることがで
きるとともに、人為的な誤りをなくすことができる。
【0017】本発明は手書き図形の認識に有用である。
すなわち、手書き図形の線分は、その筆が停止した点で
太くなる性質があり、これを正しく認識することができ
る。
【0018】
【実施例】次に、本発明実施例を図面に基づいて説明す
る。図1は本発明実施例の全体構成を示すブロック図で
ある。
【0019】本発明実施例における線図形入力装置10
は、紙面に記録された図形を光学的に走査し電気的なデ
ィジタル走査信号に変換する走査手段1と、このディジ
タル走査信号から線分を抽出する演算手段2とを備え、
本発明の特徴として、演算手段2は、紙面に仮想的に設
定された直交座標(x,y)のx方向の一つの走査線
(S1 )上に検出される二つ一組の白黒転換点(x11
12)を認識する転換点認識手段2aと、この白黒転換
点(x11, x12)の中心点(P1 =(x11+x12)/
2)をその入力線分の起点座標とする起点座標設定手段
2bと、紙面に仮想的に設定された直交座標(x,y)
のx方向の複数の走査線(S1 、S2 、S3、………S
n )上に検出される二つずつ複数組の白黒転換点((x
11、x12),(x21、x22),(x31、x32),……
…,(xn1、xn2))の中心点(P1 =(x11+x12
/2、P2 =(x21+x22)/2、………、Pn=(x
n1+xn2)/2)を複数の走査線について順に結ぶ線分
を入力線分とする入力線分設定手段2cと、前記x方向
の初期設定値に対する角度(α)を±45°の範囲内で
変更する角度変更手段2dと、一つの走査線(Si)上
に検出される二つ一組の白黒転換点(xi1、xi2)の距
離(xi1−xi2)を演算し、この距離があらかじめ設定
された値の範囲内であるときにその一組の白黒転換点
(xi1、xi2)を有効とし、その範囲外であるときに前
記角度(α)を変更して再度二つ一組の白黒転換点(x
i1、xi2)を認識しその距離(xi1−xi2)をあらかじ
め設定された値(d)と比較する比較手段3eとを備え
る。
【0020】このように構成された線図形入力装置10
は、コンピュータ20に接続され、コンピュータ20に
は表示装置30および出力装置40が接続される。
【0021】図2は本発明実施例における走査手段の構
成を示す図である。
【0022】走査手段1は、原図3を載置する台11
と、この台11に固定された支柱12と、この支柱に沿
って上下方向に移動させ所定の位置で固定させることが
できるアーム13に取り付けられたCCDカメラ14
と、原図3を照射する照明具15と、CCDカメラ14
に走査信号を送出する走査信号発生回路16と、CCD
カメラ14から画像信号を取り込み画像処理を行う画像
信号処理回路17と、この画像信号処理回路17からの
出力により画像を表示し監視するCRT表示装置18
と、操作入力を行うキーボード19と、このキーボード
19からの操作入力により画像信号の各種処理および記
録を行う中央処理装置21とを備える。
【0023】このように構成された本発明実施例装置
は、コンピュータ20への入力のために、入力しようと
する線分の起点座標の設定、この起点座標から連続して
図形を構成する線分の座標の設定、および図形が変化す
る場合の頂点、分岐点、交差点、変曲点における座標の
設定を行う。
【0024】まず、入力しよとする線分の起点座標の設
定について説明する。図3(a)、(b)はこの起点座
標の設定、およびこの起点座標からの図形を構成する線
分のx方向およびy方向の座標の設定を説明する図であ
る。
【0025】起点となる中心座標の設定は、走査手段1
が紙面に記録された図形を光学的に走査し変換したディ
ジタル走査信号から、演算手段2が入力しようとする線
分を抽出し、その線分の局所的傾きに応じて、ある幅を
もつその局所線分を一定方向から水平または垂直に横切
る仮想線分を想定し、その仮想線分と交差する局所線分
の両側の2点間の位置座標の平均値を算出し中心座標と
する。
【0026】すなわち、図3(a)に示すように、転換
点認識手段2aが紙面に仮想的に設定された直交座標
(x、y)のx方向の一つの走査線(S1 )上に検出さ
れる二つ一組の白黒転換点(x11、x12)を認識し、起
点座標設定手段2bがこの白黒転換点(x11、x12)の
中心点(P1 =(x11+x12)/2)をその入力線分の
起点座標とする。
【0027】y方向の場合は、図3(b)に示すよう
に、y方向の一つの走査線(S1 )上に検出される二つ
一組の白黒転換点(y11、y12)を認識し、この白黒転
換点(y11、y12)の中心点(P1 =(y11+y12)/
2)をその入力線分の起点座標とする。
【0028】このような起点座標となる中心点(P1
の抽出は骨格法と呼ばれる方法により行われる。この方
法は、図4(a)に示す線分画素の中心点を抽出しよう
とする場合に、線分の幅の1〜2倍の矩形領域を設定し
て探査領域とし、この探査領域の周辺部からの各画素の
値を同図(b)に示すように距離に置き換える距離変換
を行い、その探査領域内の最大値の画素の位置、本例で
は“6”をもってその領域内での線分の中心座標とす
る。同一値の画素が複数存在する場合はそれらの座標の
総加平均値をもって中心値とする。この方法によれば一
般的に行われている画素の細線化(Thinning)
に比べて原図形の形状を損なうことなく、各画素位置と
その距離データから原図形を完全に復元することができ
る。
【0029】次に、起点座標から連続する図形を構成す
る線分の座標の設定について説明する。この処理は、前
述の処理で設定された起点座標を原点として、入力対象
線分の方向に沿って、仮想線分を一定の間隔でシフトさ
せながら中心座標を逐次算出するものである。
【0030】演算手段2の入力線分設定手段2cが紙面
に仮想的に設定された直交座標(x、y)のx方向の場
合には、図3(a)に示すように、先に算出した中心点
1を基点として、次に続く走査線(S2 、S3 …、S
n )上に検出される二つずつ複数組の白黒転換点((x
21、x22)、(x31、x32)、…、(xn1、xn2))の
中心点(P2 =(x21+x22)/2、…、Pn =(xn1
+xn2)/2)を複数の走査線について順に結ぶ線分を
入力線分とする。
【0031】この処理においては、指定された開始位置
からの方向および走査間隔があらかじめ指定されるが、
走査間隔を調整することにより実線以外の断列線分(点
線、破線、鎖線など)に対しても走査することが可能で
ある。
【0032】次に、図形が変化する場合の座標の設定に
ついて説明する。図5(a)、(b)、(c)はそれぞ
れ頂点、変曲点、交差点の例を示す図である。
【0033】このように図形が変化する場合には、角度
変更手段2dがx方向の初期設定値に対する角度(α)
を±45°の範囲内で変更し、比較手段2eが一つの走
査線(Si)上に検出される二つ一組の白黒転換点(x
i1、xi2)の距離(xi1−xi2)を演算し、この距離が
あらかじめ設定された値の範囲内であるときにその一組
の白黒転換点(xi1、xi2)を有効とし、その範囲外で
あるときに角度(α)を変更して再度二つ一組の白黒転
換点(xi1、xi2)を認識し、その距離(xi1−xi2
をあらかじめ設定された値(d)と比較する。このよう
にして中心点を求め、その中心点間を結ぶ線分を入力線
分とする。
【0034】なお、図形が変化する場合に、それがどの
ような変化点であるかの検出は、図6に示す矩形領域
(領域探索子)の各辺上において、これと交差する線分
の交差本数により、同図(a)に示すように3本以上の
場合は分岐点とし、同図(b)に示すように1本で先端
が切れている場合は端点とし、同図(c)に示すように
折れ曲がって2本になっている場合は変曲点とする。
【0035】図面上で図形として線分で表示されるもの
はすべてイメージとして幅を有し、この幅は、前述した
頂点、交差点、および変曲点において最大となる。特に
手書き図面の場合に頂点、交差点、変曲点などで筆が止
まり、線の太さが大きくなる。本発明では、線分幅が最
大となる個所を前述の骨格法により自動的に検出し、こ
の最大幅の個所を座標点として取り込む方式を採用して
いるので、特別の変曲点について判断を要することなく
処理することができる。そのために、処理速度が早くな
り、かつプログラム的にもコンパクトな構成が可能とな
る。また、図形要素が多角形であっても頂点座標点列の
みを取り出せばよいために、取得点列データから図形要
素データを抜き出し整形を行う必要はなくなる。
【0036】ここで、図形処理動作の概要を説明する。
図7は本発明実施例における図形処理動作の流れを示す
流れ図である。
【0037】初期データに基づき追尾するラスタ図形の
初期位置座標(xi 、yi )と、角度αが±45°また
は±135°の範囲を水平とし、それ以外を垂直とした
ときの走査方向とを設定し(S1)、骨格法により初期
位置座標(xi 、yi )から線分上の正しい中心座標
(xi 、yi )を計算する(S2)。次の走査線の概略
位置(xi+1 、yi+1 )を次式で演算する(S3)。
【0038】xi+1 =xi +DCos α yi+1 =yi +DSin α D:走査ピッチ 次に、座標点(xi 、yi )が追尾したい線分上にある
か否かをチェックし(S4)、線分上にない場合は、次
の座標点(xi+1 、yi+1 )近傍に交差点があるか否か
をチェックする(S5)。交差点があれば次の座標点を
指示するメッセージを出力し(S6)、水平または垂直
の走査線と線分との交点の幅をチェックする(S7)。
正常であれば線分の正しい中心座標(xi+1 、yi+1
を算出するとともに、中心座標(xi 、yi )、(x
i+1 、yi+1 )の2点から角度αを算出する(S8)。
【0039】S4の判断処理で中心座標(xi 、yi
が線分上にあれば、S7の判断処理に移行し、S5の判
断処理で次の座標点近傍に交差点がなければ走査ピッチ
Dを1/2にし(S9)、S3の次の走査線分の概略位
置の算出に戻る。また、S7の走査線と線分との交点の
幅が正常でなければ走査線の角度を切り換え(S1
0)、再度走査線と線分との交点幅をチェックする(S
11)。正常であればS8の処理に移行し、線分の正し
い中心座標の算出および角度αの再算出を行う。正常で
なければ変曲点であると判断し骨格法を適用して中心座
標を算出し(S12)、S8の処理に移行して、線分の
正しい中心座標の算出および角度αの再算出を行う。以
降、同様の処理を対象とする線分の終端になるまで繰り
返し行う。
【0040】次に、線分追尾のプログラムによる処理動
作の流れの例について詳しく説明する。図8、図9、お
よび図10は本発明実施例におけるプログラムによる処
理動作の流れを示す流れ図である。
【0041】まず、入力図形のタイプ(図形モード)の
指定を行い、走査幅、読取ピッチなどの処理パラメタ類
を設定し、ポインター装置としてマウスにより読取図形
のスタート点の領域指定を行う。続いて、距離変換(A
CNTR)してスタート領域の中心座標の計算を行い、
次に再度マウスによりスタート点近傍の対象図形上の一
点を指示して読取方向を指定し(LOCATION)、
読取方向(走査方向)の角度パラメタ類を計算して、走
査反復パラメタ(ISWITH)の初期設定を行う。
【0042】ここで、閉合図形であるか否かを判断し、
閉合図形であればスタート座標(XSTRT、YSTR
T)の保存を行い、2点間のトレース座標(中心座標)
の保存を行う。閉合図形でない場合はスタート座標保存
をとばして2点間のトレース座標(中心座標)の保存を
行う。次いで、画面上にトレース軌跡(2点間の線図:
LDRAW)を表示し、トレースされたラスタ群(2点
間)の反転、色変え、または消し込み表示(TRIMA
GE)を行い、走査方向の起点パラメタ(i、j)の設
定、トレース線分の勾配からの走査ライン方向(水平/
垂直)の初期設定、走査ピッチ(x、yの2成分:j
d、id)の設定、走査ライン位置(ii、jj)の設
定を順に行って、走査サブルーチン(LSCAN)を呼
出し、走査結果の線分幅の成分座標を算出する。
【0043】ここで、座標の算出が正常に行われたか否
かを判断し、正常に行われていなければ分岐点テスト・
サブルーチンを呼び出し、分岐点があるか否かを判断す
る。分岐点があれば分岐点メッセージを画面に出力し、
局所補正ルーチン(LCRCT)、トレース軌跡(2点
間の線図:LDRAW)、およびトレースされたラスタ
群(2点間)の反転、色変え、または消し込み表示(T
RIMAGE)を呼び出し表示する。分岐点がなければ
線分断絶であるか否かを判断し、線分断絶であれば断絶
メッセージを出力して、同様に、局所補正ルーチン(L
CRCT)、トレース軌跡(2点間の線図:LDRA
W)、およびトレースされたラスタ群(2点間)の反
転、色変え、または消し込み表示(TRIMAGE)を
呼び出し表示する。
【0044】これで処理が終了であればトレース結果を
ファイルに収納し、処理終了でなければ分岐点領域の中
心位置座標(x、y)の算出を行い、それが分岐点でな
ければ境界線上にトレースが達したかのテスト処理を行
う。また、分岐点であれば閉合図形モード(IMOD
E)が3であるか否かを判断し、3であれば閉合条件の
判定(CLSTST)を呼び出し、3でなければそのま
ま境界線上にトレースが達したかのテスト処理を行う
(BRDRCHK)。
【0045】続いて、マウスにて分岐点および断絶線を
検出した後、トレースする方向の線分上の近傍点(i、
j)を指定し、スキャン角度の設定(LDRCT)を呼
び出してトレース点としての2点(x、y)および
(i、j)の座標を保存(LOCATION)するとと
もに、トレース軌跡(LDRAW)およびトレースされ
たラスタ群(2点間)の反転、色変え、または消し込み
表示(TRIMAGE)を呼び出して反復パラメタ(I
SWITH)を0とし、走査ピッチ(x、yの2成分:
jd、id)の設定処理(図8に示すNEXT−1)に
戻る。
【0046】また、図9に示す中心座標の算出の判断処
理において、正常であれば中心座標を配列して保存し、
局所補正ルーチン(LCRCT)、トレースされたラス
タ群(2点間)の反転、色変え、または消し込み表示
(TRIMAG)、画面上のトレース軌跡(2点間の線
図:LDRAW)を呼出し、閉合図形モードであるか否
かを判定する。
【0047】閉合モード(IMODE:3あるいは4)
であれば、トレース点がスタート点に戻ったか、閉合し
たかの閉合条件の判定を行い、閉合していれば閉合処理
を実施し、最新のトレース点(i、j)の置き換え(走
査パラメータとしての設定)を行う。閉合図形モードで
なければこの最新トレース点の置き換えに直接移行す
る。
【0048】次いで、走査ピッチの変更があったか否か
を判定し、変更がなかった場合には走査反復パラメタ
(ISWITH)を0として走査ライン位置設定処理
(図8に示すNEXT−2)に戻り、走査ピッチの変更
があった場合には、走査反復パラメタ(ISWITH)
に1を加え、その走査反復パラメタが−1の場合には走
査角度の再設定を行い、走査ピッチの設定処理(図8に
示すNEXT−1)に戻り、走査反復パラメタ(ISW
ITH)が2より小さい場合にはトレース方向の線分上
の近傍点の指定処理(図10に示すNEXT−4)に移
行する。
【0049】また、走査反復パラメタ(ISWITH)
が2の場合には、スタート領域の中心座標の計算(AC
NTR)を呼び出し中心座標を保存し、閉合図形モード
(IMODE)が3あるいは4であるかを判断する。3
あるいは4であれば閉合条件の判定(CLSTST)を
呼び出すことにより、また3あるいは4でなければ直接
に、局所補正ルーチン(LCRCT)、トレース軌跡の
表示(LDRAW)、トレースされたラスタ群の反転、
色変え、または消し込み表示(TRIMAGE)、スキ
ャン角度設定(LDRCT)を呼び出し、変曲点処理後
の走査方向およびスキャン開始起点を設定し、i=y、
j=xのとき、ISTYP(水平垂直切換スイッチ)=
1であればISTYP=2とし、ISTYP=2であれ
ばISTYP=1として走査方向を切換え、新たな条件
での設定処理(図8のNEXT−1)に戻る。
【0050】以上本発明による線分追尾の方法を説明し
たが、変曲点において骨格法を用いることにより、取得
した座標点が必ず対象となる線分の線幅の中心に位置す
るので、従来行われていた座標点列データをプロッタに
より検証確認のため出図して原図と照合する必要がなく
なり、入力作業の全工数のうちの半分を閉める入力結果
の検証および修正を省くことができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、図
形をデータ処理するためのコンピュータへの入力作業を
人手によらずに自動的に行うことができるので、入力工
数を著しく低減し作業能率を向上させることができると
ともに、人為的な誤りをなくすことができる効果があ
る。
【0052】また、細線化の処理を伴わずに太さを有す
る線の入力データを変形させることなく一意に決定する
ことができ、さらには、土地所有の権利関係、その他の
理由により図形をコンピュータ処理の都合に合わせて変
更することが許されない場合にも適用することが可能と
なり、その適用範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明実施例における走査手段の構成を示す
図。
【図3】(a)および(b)は本発明実施例における線
分の起点座標の設定を説明する図。
【図4】(a)および(b)は本発明実施例において用
いられる骨格法を説明する図。
【図5】(a)、(b)、および(c)は本発明実施例
における線分の頂点、変曲点、および交差点の例を示す
図。
【図6】(a)、(b)、および(c)は本発明実施例
における分岐点、端点、および変曲点の例を示す図。
【図7】本発明実施例における図形処理動作の流れを示
す流れ図。
【図8】本発明実施例におけるプログラムによる処理動
作の流れを示す流れ図。
【図9】本発明実施例におけるプログラムによる処理動
作の流れを示す流れ図。
【図10】本発明実施例におけるプログラムによる処理
動作の流れを示す流れ図。
【符号の説明】
1 走査手段 2 演算手段 2a 転換点認識手段 2b 起点座標設定手段 2c 入力線分設定手段 2d 角度変更手段 2e 比較手段 3 原図 10 線図形入力装置 11 台 12 支柱 13 アーム 14 CCDカメラ 15 照明具 16 走査信号発生回路 17 画像信号処理回路 18 CRT表示装置 19 キーボード 20 コンピュータ 21 中央処理装置 30 表示装置 40 出力装置

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙面に記録された図形を光学的に走査
    し電気的なディジタル走査信号に変換する走査手段と、
    このディジタル走査信号から線分を抽出する演算手段と
    を備えた線図形入力装置において、 この演算手段は、紙面に仮想的に設定された直交座標
    (x,y)のx方向の一つの走査線(S1 )上に検出さ
    れる二つ一組の白黒転換点(x11、x12)を認識する手
    段と、この白黒転換点(x11, x12)の中心点(P1
    (x11+x12)/2)をその入力線分の成分座標とする
    手段を備え、前記演算手段は、紙面に仮想的に設定された直交座標
    (x,y)のx方向の複数の走査線(S 1 、S 2 、S
    3 、………S n )上に検出される二つずつ複数組の白黒
    転換点((x 11 、x 12 ),(x 21 、x 22 ),(x 31 、x
    32 ),………,(x n1 、x n2 ))の中心点(P 1 =(x
    11 +x 12 )/2、P 2 =(x 21 +x 22 )/2、………、
    n =(x n1 +x n2 )/2)を複数の走査線について順
    に結ぶ線分を入力線分とする手段を含み、 一つの走査線(Si)上に検出される二つ一組の白黒転
    換点(x i1 、x i2 )の距離(x i1 −x i2 )を演算し、こ
    の距離があらかじめ設定された値の範囲内であるときに
    その一組の白黒転換点(x i1 、x i2 )を有効とし、その
    範囲外であるときに前記x方向の初期設定値に対する角
    度(α)を変更して再度二つ一組の白黒転換点(x i1
    i2 )を認識しその距離(x i1 −x i2 )をあらかじめ設
    定された値(d)と比較する手段 を備えたことを特徴と
    する線図形入力装置。
  2. 【請求項2】 前記あらかじめ設定された値(d)より
    も大きいときは、線分幅が最大となる箇所の領域の中心
    座標を線分の頂点、または変曲点または交差点の中心座
    標とする手段を含む請求項1記載の線図形入力装置。
  3. 【請求項3】 前記x方向の初期設定値に対する角度
    (α)を±45°の範囲内で変更する手段を備えた請求
    項1または2記載の線図形入力装置。
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