JP3425765B2 - 熱不安定性ウラシル―dnaグリコシラーゼ、その生産方法およびdnaからウラシルを除去するためのその使用 - Google Patents

熱不安定性ウラシル―dnaグリコシラーゼ、その生産方法およびdnaからウラシルを除去するためのその使用

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ウラシル−DNAグリコシラーゼ活性を有す
る熱不安定性酵素、グラム陽性菌から該酵素を単離する
方法、ならびにウラシルを含むDNAから、特に特異的増
幅(例:PCR)後に得られたDNA断片からウラシルを検出
または除去するための改良法に関する。
ウラシル−DNAグリコシラーゼ(UNG;EC 3.2.2.3)
は、高度に保存された、きわめて特異的な、広く行き渡
っているDNA修復酵素である。その生物学的機能はDNAか
らウラシル塩基を特異的に除去することである。シトシ
ンの自然発生的な脱アミノ化によって、またはDNA合成
中に誤ってdUTPが導入されることによって、ウラシルが
DNA中に形成されることがある。シトシンの脱アミノ化
は前突然変異誘発性(promutagenic)のU:Gミスマッチ
(誤った塩基対合)をもたらし、これは、修復されない
と、次回のDNA合成においてトランジション突然変異が
生じる(Lindahl,T.(1993)Nature 362,709−715)。
UNGは特にPCR混合物中の汚染物を除去するためにPCR
法の枠組み内で用いられている。増幅された標的DNAに
よるPCR混合物のいわゆるキャリオーバー汚染(carry−
over contamination)は、偽陽性の結果を招くことがあ
る。このキャリオーバー汚染を制御することができる
が、そのためには、全部のPCR産物にdUTPを組み込み
(それによりdTTPがdUTPにより置換される)、すでに混
合されているPCR反応物をUNGで処理し、続いてUNGを熱
不活性化する。この方法では、UNGが全部のウラシル含
有DNAからウラシルを切断するが、天然(すなわち標
的)DNAには何の影響も及ぼさない。生じた塩基脱落部
4位(abasic site)によりDNAポリメラーゼによるDNA
の複製がブロックされる。このキャリオーバー防止技術
は、PCRから得られたPCR産物が汚染により偽陽性の結果
をもたらすのを防止する(Longoら,(1990)Gene 93,1
25−128)。この方法には通常大腸菌由来のUNGが用いら
れている(WO 92/0181,EP0 415 755)。等温増幅(isot
hermal amplification)のためのUNGの同様の使用も記
載されている(EP 0 624 643)。
今日知られているUNGの大部分は、一本鎖および二本
鎖DNAからウラシルを効率よく切断することに対して適
度に高い特異性を備えており、それゆえ、特異的増幅法
を最適化するためにおおむね使用可能である。対照的
に、UNGは他の「正常」なDNA塩基やRNA中のウラシルに
対してはいかなる活性も示さない。
原核および真核生物から単離された一連のUNGならび
にウイルス由来のいくつかのUNGがすでに記載されてい
る。微生物のUNGとしては、特に大腸菌由来のもの(T.L
indahl,PNAS 71(9),3649−3653(1974);Lindahlら,
J.Biol.Chem.252(10),3286−3294(1977))、枯草菌
由来のもの(Coneら,Biochemistry 16(4),3194−320
1(1977))、バシラス・ステアロサーモフィルス(Bac
illus stearothermophilus)由来のもの(Kaboevら,FEB
S Letters 132(2),337−340(1981))、サーモトリ
ックス・チオパラ(Thermothrix thiopara)由来のもの
(Kaboevら,J.Bacteriology 164(1),421−424(198
5))およびミクロコッカス・ルテウス(Micrococcus l
uteus)由来のもの(Leblancら,J.Biol.Chem.257
(7),3477−3483(1982))が知られている。加え
て、ヒト由来のUNG(Krokanら,Nucl.Acid Res.9(11),
2599−2613(1981))およびウイルス由来の一部のUNG
も記載されている。さらに、UNGの特異性および触媒作
用の構造的根拠が最近になって解明された(Savvaら,Na
ture 373,487−493;Molら,Cell 80,869−878(199
5))。
しかしながら、大部分のUNGはPCRのような増幅法のキ
ャリオーバー防止法において使用するための要件を満た
していない。というのは、それらの純度が不十分であっ
たり、その他の性質、特にそれらの熱不安定性があまり
に低かったりするからである。こうして、例えば95℃で
10分間および後続のPCRといったはげしい熱処理後でさ
えも、UNGの残留活性が依然として検出される(Thornto
nら,Bio Techniques 13(2),180−183(1992))。UN
Gの残留活性、すなわちウラシルを含むPCR産物の連続し
た分解は、約70〜72℃の高温でPCR反応後の対応する混
合物をさらにインキュベートすることにより通常防止さ
れる。さらに、PCR混合物/PCR産物を約4℃で貯蔵する
ときでさえPCR産物がさらに分解されることが観察され
た。それゆえ、−20℃ほどのかなり低い温度で貯蔵しか
つ/またはUNGの残留活性をクロロホルムやフェノール
を添加することで阻害することが推奨されている。その
上、より適切な熱不安定性変異体の探索はまだ成功を収
めていない(Duncanら,J.Bacteriology 134(3),1039
−1045(1978);WO 92/01814)。
かくして、現在入手可能なUNGの活性を完全に消し去
ることはできず、できたとしてもこのプロセス全体をさ
らに複雑にする追加の手段を用いるときに限られる。
したがって、本発明の課題は、DNAからウラシルを除
去する際の現技術水準が抱えた問題点を大幅に解決また
は回避することを可能にするウラシル−DNAグリコシラ
ーゼ活性を有する酵素を提供することであった。
この課題は、グラム陽性菌から95%以上の純度(SDS
−ゲル)で得られ、半減期が40℃で5分より短いか、45
℃で約2分またはそれより短い、ウラシル−DNAグリコ
シラーゼ活性を有する熱不安定性酵素により達成され
る。加えて、ミクロコッカス(Micrococcus)属のアー
スロバクター(Arthrobacter)属が特に考慮される。酵
素源として微生物DSM 10239(BMTU 3346)を用いるとき
特に有利であることが判明した。DSM 10239はドイッチ
ェ・サムルング・フュール・ミクロオルガニスメン・ウ
ント・ゼルクルツレンGmbH(Deutsche sammlung Fur Mi
kroorganismen und Zellkulturen GmbH)(Mascheroder
Weg 1b,D−38124 Braunschweig)に寄託されている。
本発明による酵素は通常約10℃以下、好ましくは約4
℃で精製される。最初に、当業者には公知の手段で細胞
を破壊する。これは高圧プレスまたはホモジナイザーを
使って機械的に行うことが好ましい。続いて、DNA成分
を、例えばポリミン(Polymin)沈降により、分離す
る。更なる精製のために、上清をまずヒドロキシアパタ
イトクロマトグラフィー(例えば、ヒドロキシアパタイ
トUltrogel)にかけ、次にアニオン交換クロマトグラフ
ィー(好ましくは、Q−Sepharose ff high loadによ
る)と疎水性相互作用クロマトグラフィーにかける。後
者のクロマトグラフィーは例えばフェニルSepharose ff
で行うことができる。
この酵素の精製についての細部は次のとおりである。
一定量の細胞を乾燥重量の形で凍結状態にてpH範囲を
約7.2〜8.0に十分に緩衝化する低濃度物質(例えば、SH
試薬を含有するリン酸緩衝液)を用いて懸濁する。次い
で、リゾチームと共にインキュベートして細胞を破壊す
る。そのためには通常約4℃で30分行うことで十分であ
る。実際の細胞破壊は例えば高圧プレスまたはホモジナ
イザーを使って機械的に行う。細胞溶解の程度は一般的
に約30%である。
核酸成分を分離するために、これらを非変性条件下で
沈降させる。この場合には希薄なポリミン溶液を用いた
段階的沈降が特に適していると判明した。短時間のイン
キュベーションと遠心分離後に、バイオマスを懸濁する
のに用いた緩衝液に対して上清を透析する。この透析は
通常約16時間で完了することがわかった。透析物はヒド
ロキシアパタイトUltrogelカラムにより分離する。いず
れの場合も、初めに、溶液(該溶液中に分離しようとす
る画分も存在する)を用いて適当なクロマトグラフィー
材料を平衡化する。酵素含有画分は約10mMから1Mの直線
勾配の緩衝液(例えば、約pH7.5のリン酸緩衝液)によ
り溶出される。酵素含有画分を合わせ、約pH8.0に緩衝
化する溶液に対して透析する。この場合の緩衝液として
は、トリス/HClや、pH7.8〜8.4の緩衝能を有するトリエ
タノールアミン、N−メチルジエタノールアミンまたは
その他の有機もしくは無機緩衝液も適している。透析物
を合わせた後、この透析物緩衝液で平衡化したアニオン
交換カラム(例えば、Q−Sepharose ff high load)に
かけ、次第に濃度を高めた塩化ナトリウムの直線勾配を
用いて溶出する。溶出液画分を合わせ、硫酸アンモニウ
ム(最終濃度:1.3M)と混合して疎水性のカラム材料に
アプライする。この場合のカラム材料としてフェニルSe
pharose ffが特に適しているとわかった。このカラム材
料を、特に約1Mの硫酸アンモニウムを追加的に含有する
リン酸カリウム緩衝液のような緩衝液で平衡化する。カ
ラム材料にローディングした後、漸増量のグリセロール
を含有する直線勾配を用いて約pH6.0で溶出する。適当
な酵素活性をもつ画分を合わせ、少なくとも100mMの塩
化ナトリウムと少なくとも40%のグリセロールを含有す
る適当な緩衝系に対して透析する。この透析緩衝液は酵
素の保存緩衝液としても適していることがわかった。た
だし、その混合物が弱アルカリ性pH範囲に緩衝化する約
10〜250mMの緩衝物質、例えばHepes、Trisまたはトリエ
タノールアミン、約0.1〜5mMの有機錯化剤(例:EDT
A)、約0.5〜5.0mMの濃度のSH基を安定化するまたはSS
基を還元する試薬、200〜350mMの塩化ナトリウムおよび
約45〜55%のグリセロールから構成される場合である。
約300mMの塩化ナトリウムと約50%(v/v)のグリセロー
ルと場合により約0.1〜5.0mg/mlのウシ血清アルブミン
を含有する混合物は酵素の保存に特に有利であることが
判明した。UNG酵素を、顕著な活性の低下なしに、この
ような緩衝液中約+4℃から−20℃で最高1年間保存す
ることができる。
本発明の方法を用いると、UNG酵素が95%以上の純度
(SDS−PAGEによる)で得られる。この方法で単離され
た酵素は約37℃の至適温度、約pH6.5の至適pHで比活性
が少なくとも5×104unit/mgである。この酵素の見かけ
分子量は、SDS−PAGEで測定して約23400ダルトンであっ
て、23000〜24000ダルトンの範囲である。
本発明による酵素の更なる利点は、それが外来酵素活
性をほとんど含んでいない点である。すなわち、UNGの
総活性に対して2%未満、多くの場合には0.1%未満の
外来酵素活性しか存在しないことを明らかにすることが
できた。とりわけ、次の酵素の活性が検出されなかっ
た。すなわち、DNアーゼ、ニッキング(nicking)活
性、一本鎖DNアーゼ、RNアーゼおよびエキソヌクレアー
ゼである。
本発明によるUNG酵素の更なる利点は、その熱安定性
が低いことである。約40℃では該酵素の半減期は5分未
満であり、一方約45℃でインキュベートしたときには約
2分またはそれ以下、しばしば約60秒またはそれ以下の
半減期が測定された。これらの安定性データは、塩化マ
グネシウムと塩化カリウムを追加的に含むトリス/HCl緩
衝液(pH範囲8.3〜8.9)中で測定されたものである。
本発明によるUNGは、ウラシルを含有するDNAを検出し
たり、DNAから特にウラシルを含有するPCR産物からウラ
シル塩基を除去するのに適している。そのためには、UN
GをpH7.5〜9.2に緩衝化する系中に入れる。その場合、P
CRに使用される当業者に公知の緩衝系が特に適している
ことがわかった(Sambrook,J.,Fritsch,E.F.,Maniatis,
T.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版,Co
ld Spring Harbor Laboratory press,1989)。とりわ
け、30mM以上の塩化カリウムと約0.5〜3mMの塩化マグネ
シウムを追加した5〜100mMの濃度範囲のトリス−HClの
ような有機または無機緩衝液が有利であるとわかった。
UNGは好ましくは約5〜40U/ml、特に好ましくは約20U/m
lの濃度とする。たいていの場合、ウラシルを含有する
汚染性DNAを分解するには、約10〜30℃の温度で約1〜3
0分インキュベートすることで十分であることがわかっ
た。続いて、それを約1〜10分間、好ましくは約2分
間、約95℃に加熱することによりUNGを失活させる。こ
の方法において、本発明によるUNGは数時間(約4時
間)の比較的長時間にわたり(約4℃で)インキュベー
トした後にいかなる残留活性も含まないという利点を有
することが判明した。この性質はいわゆるキャリーオー
バー防止法において特に有利であることが見いだされ
た。なぜならば、公知のUNG、例えば大腸菌から得られ
たUNG酵素は熱処理によって容易には失活させることが
できず、そのため相当高い残留活性が依然存在するから
である。その上、本発明による酵素を用いてDNA(例え
ば、PCR産物)を処理した後に存在する比較的低い残留
活性は、保存可能性の向上または長期化といった面でも
有利である。
本発明はさらに、特定の核酸断片を増幅するためのキ
ット(試薬)、特に上記の改善されたキャリオーバー防
止条件下でPCRを実施するためのキットに関する。通常
のヌクレオシド三リン酸に加えて、キットはヌクレオシ
ド三リン酸dUTP、耐熱性ポリメラーゼ、本発明による熱
不安定性UNG、ならびに適当な反応緩衝液を含んでな
る。とりわけ、このキットは0.1〜5U/μlの濃度で熱不
安定性UNGを含有する。加えて、このキットは10mMの濃
度でヌクレオシド三リン酸dATP、dCTP、dGTPを含み、さ
らに30mMの濃度でヌクレオシド三リン酸dUTPを含有す
る。その上、このキットは汚染除去、UNGの熱失活およ
びPCRを実施するための緩衝液を含有する。この緩衝液
はpH7.5〜9.2の範囲の弱アルカリ性、好ましくはpH8.3
〜8.9に緩衝化される。この場合、適当な緩衝液は例え
ば10mM Tris/HClである。さらに、この緩衝液は約10〜1
00mMのKCl(50mMが好適である)と1.0〜5mMのMgCl2を含
有する。使用するのに適したポリメラーゼは、テルムス
・アクアチクス(Thermus aquaticus)から単離されたT
aq−DNAポリメラーゼであり、その濃度は2〜10U/μ
l、好ましくは5U/μlである。
かくして、要約すると、ウラシル−DNAグリコシラー
ゼ活性を有する本発明による熱不安定性酵素は、公知の
酵素よりも熱処理により失活させることが驚くほど簡単
である。さらに、キャリオーバー防止法において本発明
による酵素を使用することで、PCRを実施した後に実質
的により低い残留活性が存在することを示すことができ
た。これにより、PCR産物の量および質の面での相当の
向上が達成される。なぜならば、特に、ウラシルを含有
するPCR産物がUNGの残留活性(および/または再活性
化)のためにPCR後に分解されないからである。
図面の説明 図1 DSM 10239および大腸菌に由来するUNGの熱失活の比
較。
それぞれの場合に、PCR緩衝液100μl中にDSM 10239由
来または大腸菌由来のUNGを1U加えて、40または45℃で
インキュベートした。所定の時間にサンプルを採取し、
残留活性を測定した。DSM 10239由来のUNG:−▲−(40
℃)、−■−(45℃);大腸菌由来のUNG:−△−(40
℃)、−□−(45℃) 図2A 熱失活およびPCR後のUNGの残留活性の測定。
それぞれの場合に、PCR混合物にDSM 10239由来または大
腸菌由来のUNGを2U加えた。その後UNGを95℃で2分失活
させた。続いて、PCR(長さが103塩基対の断片を用いて
増幅)を実施した。PCR後サンプルを4℃に冷却した。
レーンA1〜4はDSM 10239由来のUNGを含有する混合物の
実験を示す。レーンB1〜4は大腸菌由来のUNGの対応す
る実験を示し、レーンC1〜4はUNGを含まない対照混合
物を示す。レーンA1、B1、C1はインキュベーション時間
T=0のサンプルを示し、レーンA2、B2、C2はインキュ
ベーション時間T=1時間後のサンプルを示し、レーン
A3、B3、C3は4時間のインキュベート後のサンプルを示
し、そしてレーンA4、B4、C4は16時間のインキュベート
後のサンプルを示す。大腸菌由来のUNGの場合は、この
ような分解産物がT=0の時点ですでに存在する。レー
ンDおよびEは、DSM 10239由来のUNG(レーンD)およ
び大腸菌由来のUNG(レーンE)をPCR後に添加したとき
のPCR産物分解の時間経過を示す。
図2B 図2Aと同様の実験手順。ただし、UNGの失活時間を95
℃で10分とした。レーンA、Bは図2AのレーンA、Bに
対応する。DSM 10239由来のUNGは、T=0とT=4時間
の範囲でPCR断片のいかなる分解産物も含まないことが
はっきりとわかる。
本発明を以下の実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1 熱不安定性ウラシル−DNAグリコシラーゼ活性の精製 酵素単位の定義: 1Uとは、一本鎖のウラシル含有DNA(DUT陰性、UNG陰
性の大腸菌CJ236中で生育させたバクテリオファージM1
3)1μgを37℃、60分で完全に分解するのに要するウ
ラシル−DNAグリコシラーゼの量として定義される。
試験容量:50μl濃度60mM Tris/HCl,pH8.0;1mM EDTA,
1mM DTT,0.1mg/ml BSA 37℃で60分インキュベートした後、16.5μlのM NaOHを
加えて37℃で5分インキュベートし、その後氷上で停止
させ、続いて16.5μlの0.6M HClを加えた。それを1%
アガロースゲル上で評価した。
精製: ウラシル−DNAグリコシラーゼの精製は4℃で行っ
た。ここに記載する方法はDSM 10239からのウラシルグ
リコシラーゼの精製に関する。
精製法は次のステップを含んでなる: 高圧プレスでの細胞の破壊、DNAを分離するためのポ
リミン(Polymin)沈降、HA−Ultrogel上でのクロマト
グラフィー、アニオン交換クロマトグラフィー(Q−Se
pharose ff high load)および疎水性相互作用クロマト
グラフィー(フェニルSepharose ff)によるUNGの精
製。
溶液: 緩衝液1:10mMリン酸カリウム,pH7.5,1mM β−メルカ
プトエタノール 緩衝液2:10mM Tris/HCl,pH8.0/4℃,1mM β−メルカプ
トエタノール 緩衝液3:100mMリン酸カリウム,pH6.0,1M硫酸アンモニ
ウム,1mM β−メルカプトエタノール 緩衝液4:100mMリン酸カリウム,pH6.0,10%グリセロー
ル,1mM β−メルカプトエタノール 保存緩衝液:50mM Hepes/KOH,pH8.0,1mM EDTA,1mM DT
T,300mM NaCl,50%グリセロール 40%のバイオマス(乾燥重量)を400mlの緩衝液1と
混合し、解凍し、懸濁した。この懸濁液に100mgのリゾ
チームを加え、4℃で30分攪拌した。続いて、細胞を高
圧プレスに2回通過させて破壊した。この方法では圧力
を550kg/cm2とした。こうした条件の下での細胞溶解の
程度は通常20〜30%である。
続いてポリミン沈降を行った。10%ポリミン−P溶液
10mlを滴下した。沈降が不完全な場合は、ポリミンを各
回2mlを再添加した。滴定が完了した後、沈降物を4℃
で約30分静置させた。その後この懸濁液を13,000×g、
4℃で30分遠心した。遠心分離の上清を合計5×5リッ
トルの緩衝液1に対して透析した(持続時間16時間)。
透析物を緩衝液1で平衡化したHA−Ultrogelカラム(2.
6×10cm)にアプライし、約500mlの緩衝液1で洗った。
続いて、緩衝液1と緩衝液1+1Mリン酸カリウム,pH7.5
の直線勾配を用いて全容量1.5リットルで酵素を溶出し
た。
流量は5ml/分とし、画分サイズは10ml/画分とした。
酵素は50〜150mMのリン酸カリウムにおいて溶出され
た。プールした溶液を4×2リットルの緩衝液2に対し
て透析した。透析した溶液を緩衝液2で平衡化したQ−
Sepharose ff high load(2.6×10cm)にアプライし、
このカラムを約500mlの緩衝液2で洗った。
続いて、緩衝液2と緩衝液2+1M NaClの直線勾配を
用いて全容量1.5リットルで酵素を溶出した。流量は約1
0.0ml/分とし、画分サイズは10mlとした。
酵素は200〜300mMのNaCl濃度で溶出された。
プールした画分に4℃で攪拌しながら固体の硫酸アン
モニウムを1.3Mの最終濃度となるまで添加し、溶解し
た。この溶液を緩衝液3で平衡化したフェニルSepharos
e ffカラム(1.6×10cm)にアプライした。約200mlの緩
衝液3で洗浄した後、緩衝液3と緩衝液4の直線勾配を
用いて容量100mlで酵素を溶出した。流量は約2.5ml/分
とし、画分サイズは4mlとした。活性画分を合わせ、保
存緩衝液に対して透析した。精製されたUNGは+4℃か
ら−20℃の間の保存緩衝液中で安定していた。
上記の方法により、分子量約23.4kdaのウラシル−DNA
グリコシラーゼが95%以上の純度(8〜25%のSDS−PAG
E,Pharmaciaからのphastgel,Phastgelsystem)および5
×104unit/mg以上の比活性(クーマシーによるタンパク
質定量)でもって得られる。さらに、この酵素は汚染性
の外来酵素活性(ニッキング活性、エキソヌクレアーゼ
およびエンドヌクレアーゼ)を含んでいない。
汚染性外来酵素活性の測定: 混入している外来酵素活性の存在を調べる試験は、10
mM Tris−HCl,pH7.5,10mM MgCl2,1mM DTEを含有する溶
液中で実施した。個々の酵素画分(20μl)を適当な核
酸と共にインキュベートした。いわゆるニッキング活性
の測定には、1μgのpBR322を37℃で16時間インキュベ
ートした。一本鎖および二本鎖ヌクレアーゼは、M13mp9
−ss DNAと、対応してλ/EcoR I,Hind IIを用いて試験
した。インキュベーションは37℃で16時間行った。サン
プルを5μgのMS 2RNAと共に37℃で1時間インキュベ
ートすることでRNアーゼが存在しないことを調べた。エ
キソヌクレアーゼの試験では、サンプルを1μgの
3H]標識DNAと共に37℃で4時間インキュベートし、
放出された[3H]標識ヌクレオチドを測定した。
実施例2 UNGの熱不安定性 DSM 10239由来のUNGの熱不安定性(熱によって失活さ
れる能力)を放射性試験系を用いて測定した。
そのために、放射性試験基質をランダム・プライムド
・ラベリング(random primed labelling)により作製
した。5mlの反応容量中には、2.5mgのウシ胸腺DNA、0.5
μMずつのdCTP,dATP,dGTP、2.6nMの3H−dUTP、23nMのd
UTP、1mlのヘキサヌクレオチド混合物(62.5OD/ml)お
よび5KUのクレノウ断片が含まれていた。この反応混合
物を37℃で1時間インキュベートした。組み込まれなか
ったヌクレオチドをSephadex G50(2.5×10cm)(4℃
の10mM Tris/HCl,pH8.0で平衡化したSephadex G50)で
のクロマトグラフィーにより分離した。標識DNAを含む
画分を回収し、凍結乾燥により濃縮した。
試験手順: 試験混合物(50μl)は、5μlの標識ウシ胸腺DNA
(10,000cpmが0.82pMolの3H−ウラシルに相当する),60
mM Tris/HCl,pH8.0,1mM EDTA,1mM DTT,0.1mg/ml BSAを
含んでいた。適当に希釈したUNGを添加した後、この反
応混合物を37℃で10分インキュベートした。
続いて、氷上で反応を停止させ、100μlの沈降DNA
(1mg/ml)を加え、300μlの10%トリクロロ酢酸(TC
A)を加えた。氷上(4℃)で10分インキュベートした
後、それを卓上遠心機で5分遠心し、シンチレーション
計数管で計測するために400μlの上清を使用した。
キャリオーバー防止法においては、PCR用の適当な緩
衝液中でUNGを使用した。それゆえ、本発明によるUNGの
失活反応速度論はPCRに適した緩衝液中で実施された。P
CR緩衝液は10mM Tris/HCl,pH8.3,1.5mM MgCl2,50mM KCl
を含んでいた。
1UのUNGを100μlのPCR緩衝液中に加え、様々な温度
でインキュベートした。サンプルを所定の時間で採取
し、上記の試験系を用いて残留活性を測定した(表
1)。本発明によるUNGに関して次の半減期が測定され
た。すなわち、45℃で0.5分、40℃で2分(図1)。大
腸菌由来のUNGの場合は次の半減期が測定された。すな
わち、45℃で8分、40℃で27分。
実施例3 失活およびPCR後の本発明のUNGの残留活性 下記の系は、熱失活および後続のPCRの後のUNGの残留
活性を検出するのに役立つ。この方法では、ウラシルを
含有するPCR産物の分解をモニターした。PCR産物は組み
込まれたジゴキシゲニン(DIG)標識を測定することで
検出される。この標識付けはPCRにおいて5'末端をDIGで
標識したプライマーを用いることにより行われた。第2
プライマーには標識がない。ウラシルを含有するPCR産
物の分解は、分解産物を検出することによりモニターし
た。この場合には、配列決定用のゲルを用いて分解産物
を分離し、抗DIG化学発光系によりDIG標識を検出した。
pUC−18ベクターの多重クローニング部位からの長さ1
03塩基対の配列を増幅した。そのために、プライマーと
してpUC配列決定用の5'−ジゴキシゲニン標識プライマ
ー(配列:5'−DIG−d[GTAAAACGA CGGCCAGT]−3')お
よびpUC逆配列決定用のプライマー(配列:d[CAGGAAAC
AGCTATGAC]−3')を用いた。100μlの混合物は、10mM
Tris/HCl,pH8.3,50mM KCl,1.5mM MgCl2を含有するPCR
緩衝液;各200μMのヌクレオチドdATP,dCTP,dGTPおよ
び600μMのdUTP;2.5UのTaq−DNAポリメラーゼ,1ngのpU
C 18−DNA/Pst1,2UのUNGおよび各1μMの2種のプライ
マーを含んでいた。その後、サンプルをサーモサイクラ
ー(例えば、Perkin Elmer 9600)に移した。UNGを95℃
で2〜10分以内に熱失活させた。続いて、103塩基対の
断片を増幅させるためにPCRを行った。PCRは94℃で1
分、50℃で1分、および72℃で3分を25サイクル行っ
た。その後サンプルを4℃で保存し、PCR産物の分解を
検出するために適当な時点でサンプルを採取した。20μ
lの対応サンプルを5μlの0.6M NaOHと混合し、37℃
で5分インキュベートした後氷上で終結させ、次に5μ
lの0.6M HClと4μlのホルムアミドストッパー溶液を
加えた。その後一本鎖を得るためにサンプルを95℃で3
分加熱した。
1.5μlのサンプルを8%配列決定ゲルにアプライ
し、分離した(泳動時間2500V,26mAで50分)。DIG標識P
CR産物およびDIG標識分解産物のその後の検出は、DIG T
aq DNA配列決定キット(Boehringer Mannheim)およびD
IG発光検出キット(Boehringer Mannheim)のプロトコ
ールに従って行った。
図2Aはこのような実験の結果を示す。この場合、PCR
混合物を4℃で保存し、0時間、1時間、4時間および
16時間後にサンプルを採取した。
DSM 10239由来のUNG(レーンA1〜4)と比較するため
に大腸菌由来のUNG(レーンB1〜4)を用いた。UNGを含
まない混合物(レーンC1〜4)を対照として用いた。大
腸菌UNGと対照的に、本発明のUNGの場合には0〜4時間
の時点で分解産物がほとんど出現しなかった。こうし
て、95℃で2分の熱失活により、本発明のUNGは大腸菌
由来のUNGと比べて顕著な利点を有する(図2A)。失活
工程を延長する(例えば、95℃で10分)ことにより、本
発明のUNGの最低残留活性をさらに低下させることがで
きる(図2B)。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:06) C12N 15/00 A (C12N 9/24 C12R 1:265) (72)発明者 フレイ,ブルノ ドイツ連邦共和国 ディー―82377 ペ ンツベルク,ホックフェルトシュトラー セ 50 (72)発明者 カルザ,クラウス ドイツ連邦共和国 ディー―83670 バ ト バイブルン,ホックフェルタンガー 3 (56)参考文献 特表 平6−501612(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C12N 9/00 - 9/99 C12P 19/00 - 19/64 C12Q 1/00 - 1/70 EUROPAT(QUESTEL) BIOSIS/WPI(DIALOG) PubMed

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウラシル−DNAグリコシラーゼ活性を有
    し、SDS−PAGEで測定したときの分子量が23,000〜24,00
    0ダルトンであり、かつ純度が95%以上である精製酵素
    であって、アースロバクター(Arthrobacter)属または
    ミクロコッカス(Micrococcus)属の微生物から得ら
    れ、かつ約40℃における半減期が5分未満で、約45℃に
    おける半減期が約2分以下である上記酵素。
  2. 【請求項2】汚染性の外来酵素活性の含有量が2%未満
    であり、比活性が少なくとも5×104U/mgタンパク質で
    ある、請求項1に記載の酵素。
  3. 【請求項3】アースロバクター(Arthrobacter)属また
    はミクロコッカス(Micrococcus)属の微生物から得ら
    れる、請求項1または2に記載の酵素。
  4. 【請求項4】菌株DSM 10239から単離される、請求項
    1、2または3に記載の酵素。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載のウラ
    シル−DNAグリコシラーゼ活性を有する熱不安定性酵素
    の安定化された溶液であって、該酵素が弱アルカリ性範
    囲に緩衝化する約10〜250mMの緩衝物質、0.1〜5mMの錯
    化剤、約0.5〜5mMのSH基を安定化する試薬、少なとも10
    0mMの塩化ナトリウム、45〜55%(v/v)のグリセロール
    および場合により0.1〜5.0mg/mlのウシ血清アルブミン
    を含有する混合物中に含まれている、上記安定化酵素溶
    液。
  6. 【請求項6】約50mM Hepes/KOH,pH8.0、約1mM EDTA、約
    1mMジチオトレイトール、約300mM塩化ナトリウムおよび
    約50%(v/v)のグリセロールを含有する、請求項5に
    記載の安定化酵素溶液。
  7. 【請求項7】約40℃における半減期が5分未満で、約45
    ℃における半減期が2分未満であるウラシル−DNA−グ
    リコシラーゼ活性を有する熱不安定性酵素をグラム陽性
    菌から単離する方法であって、細胞の破壊およびDNAの
    分離後に、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、
    アニオン交換クロマトグラフィーおよび疎水性クロマト
    グラフィーを実施することを含んでなる上記方法。
  8. 【請求項8】ポリミン(Polymin)沈降を用いてDNAを分
    離する、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】アニオン交換クロマトグラフィーをQ−Se
    pharose ff(high load)で行う、請求項7または8に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】疎水性クロマトグラフィー工程をフェニ
    ルSepharose ffで行う、請求項7、8または9に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】グラム陽性菌DSM 10239を用いる、請求
    項7、8、9または10に記載の方法。
  12. 【請求項12】ウラシル含有DNAを含む混合物を下記酵
    素と共に約10〜30℃で約1〜30分インキュベートし、そ
    して約95℃に約1〜10分加熱することにより、ウラシル
    含有DNAを検出するための、またはDNAからウラシル塩基
    を除去するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載
    のウラシル−DNAグリコシラーゼ活性を有する熱不安定
    性酵素の使用方法。
  13. 【請求項13】ウラシル含有DNAが特異的に増幅されたD
    NAである、請求項12に記載の使用方法。
  14. 【請求項14】約4℃で約30秒〜4時間インキュベート
    したとき、ウラシル−DNAグリコシラーゼ活性がもはや
    検出できない、請求項12または13に記載の使用方法。
  15. 【請求項15】次の成分: (a)適当な保存緩衝液中に含まれる請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の熱不安定性酵素; (b)ヌクレオシド三リン酸dATP、dCTP、dGTPおよびdU
    TP; (c)耐熱性DNAポリメラーゼ;および (d)pH7.5〜9.2の範囲に緩衝化する緩衝物質(反応緩
    衝液); を含んでなる、特定の核酸または対応する断片を増幅す
    るためのキット。
  16. 【請求項16】熱不安定性酵素が約0.1〜5.0U/μlの濃
    度で存在する、請求項15に記載のキット。
  17. 【請求項17】ヌクレオシド三リン酸dATP、dCTPおよび
    dGTPがそれぞれdUTPの濃度の三分の一の濃度である、請
    求項15または16に記載のキット。
  18. 【請求項18】約2〜10U/μl(最終濃度)の耐熱性DN
    Aポリメラーゼが存在する、請求項15〜17のいずれか1
    項に記載のキット。
  19. 【請求項19】反応緩衝液がさらに約10〜100mMの塩化
    カリウムおよび/または約1.0〜5.0mMの塩化マグネシウ
    ムを含有する、請求項15〜19のいずれか1項に記載のキ
    ット。
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