JP3425414B2 - マスクの製造方法 - Google Patents

マスクの製造方法

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JP3425414B2 JP2000260285A JP2000260285A JP3425414B2 JP 3425414 B2 JP3425414 B2 JP 3425414B2 JP 2000260285 A JP2000260285 A JP 2000260285A JP 2000260285 A JP2000260285 A JP 2000260285A JP 3425414 B2 JP3425414 B2 JP 3425414B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトマスク、位
相シフトマスク等のマスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、各種パ
ターンを半導体ウエハに形成するパターン形成工程、い
わゆるリソグラフィー工程があるが、このリソグラフィ
ー工程では、フォトマスク、位相シフトマスク等のマス
クが用いられている。
【0003】近年、半導体装置の微細化に伴って、この
種のフォトマスクに求められている寸法精度は急速に厳
しくなり、例えばマスク面内の寸法均一性は10nm以
下が必要とされている。
【0004】従来、フォトマスクの製造方法において、
マスク基材に仕様に基づいてマスクパターンを形成した
後、マスクの良品か不良品かを判断している。その判断
項目は多数有り、その項目の中の一つでも仕様値を満た
さないものが有れば不良品とされてきた。例えば、ハー
フトーン型位相シフトマスクにおいては、代表的な仕様
項目と仕様値は、図2の表に示したように、11項目有
り、従来は、これら項目の内、1項目でも仕様値を越え
るマスクは、不良品としていた。
【0005】そのため、マスク製造技術の高精度化も進
んでいるもののマスクの歩留は、極めて低い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
のマスクの製造方法では、多数の良不品の判断項目の内
の1項目でも仕様を満たさないものが有れば不良品とし
ているため、マスクの歩留まりが、極めて低いという問
題があった。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みなされたもの
で、歩留まりを向上させることができるマスクの製造方
法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者は、従来の不良品とされたマスクについ
て、種々の分析の結果、以下の事実を見出した。
【0009】即ち、一般に、フォトマスクの仕様は、半
導体ウェハへのパターン露光において、所望の露光裕度
を得るために必要で、各項目が全て仕様値ぎりぎりの値
になった場合でも、所望の露光裕度が得られるように決
められているが、実際のフォトマスクでは、全ての項目
が仕様値ぎりぎりの値になることは、極めて希で、殆ど
のフォトマスクは、ある項目は仕様値を越えても、他の
項目は余裕を持って仕様値の中に収まっていることが多
く、仮に、仕様値を越える項目が存在しても、他の項目
が余裕を持って仕様値に収まっている場合には、仕様値
を越える項目による露光裕度の減少分が、余裕を持って
仕様値に収まっている項目の露光裕度の増加分を下回れ
ば、全体としては所望の露光裕度を得ることができる。
例えば、図3の表に示すように、従来不良品とされてい
たハーフトン型位相シフトマスクの測定例において、例
えば、出来上がったマスクのパターン寸法平均値の目標
値からのズレが、13nmで仕様値の±10nmを越え
ていても、そのマスクのパターン寸法面内均一性が4n
m(3σ)と仕様値である8nm(3σ)より余裕を持
って小さい値であった場合、実際に、このマスクをウェ
ハ露光しデフォーカス裕度と露光量裕度を測定すると所
望の露光裕度を得ることが出来ることを確認した。
【0010】そして、本発明者は、フォトマスクの場合
は、露光裕度を決めている主項目は、パターン寸法の平
均値及び面内均一性であるので、マスクパターン形成
後、該パターンの平均値及び面内均一性を測定し、この
測定データから露光裕度を計算し、所望の露光裕度を有
するマスクを良品と判断し、更に、ウエハ露光裕度を確
認すべく、このマスクを用いて、ウエハ露光し、露光裕
度の評価を行った。その結果、実用上において、充分に
良品マスクであり、このような所望の露光裕度を有する
マスクを良品マスクとして救済できることを確認した。
【0011】また、ハーフトーン型位相シフトマスクの
場合は、パターン寸法の平均値及び面内均一性の他に、
半遮光部の透過率の平均値及び面内均一性と半遮光部の
位相シフト量の平均値及び面内均一性を測定し、これら
のデータから露光裕度を計算し、所望の露光裕度が得ら
れるか否かを判断し、レベンソン型位相シフトマスクの
場合は、パターン寸法の平均値及び面内均一性の他に、
光透過部の位相シフト量の平均値及び面内均一性を測定
し、これらのデータから露光裕度を計算し、所望の露光
裕度が得られるか否かを判断すれば、従来、不良マスク
されていたマスクの内、簡単に、良品マスクとして救済
でき、マスクの歩留まりを向上させることができること
を見出し、本発明のマスクの製造方法を発明するに至っ
た。
【0012】まず、上記目的を達成するために、第1の
発明(請求項1)に係わるフォトマスクの製造方法で
は、フォトマスクのパターン形成後、該パターンの寸法
を測定し、該パターン寸法の平均値及び面内均一性を求
める工程と、前記平均値及び面内均一性から前記フォト
マスクを使用した場合の露光裕度を計算により求める工
程と、前記露光裕度が所望の露光裕度を有するか否かで
前記フォトマスクの良否を判断する工程とを含むことを
特徴としている。
【0013】この発明によれば、測定したパターン寸法
の平均値および面内均一性のデータから、露光裕度を計
算し、所望の露光裕度が得られるか否かで良否を判断し
ている。
【0014】従って、パターン寸法の平均値及び面内均
一性のどちらかの仕様値を満たさなく、従来、不良品と
されたマスクおいて、所望の露光裕度を得ることが可能
なマスクを良品として救済できるため、マスクの歩留ま
りを著しく向上させることができる。
【0015】また、上記目的を達成するために、第2の
発明(請求項2)に係わるハーフトーン型位相シフトマ
スクの製造方法では、ハーフトーン型位相シフトマスク
のパターン形成後、該パターンの寸法を測定し、該パタ
ーン寸法の平均値及び面内均一性を求める工程と、前記
ハーフトーン型位相シフトマスクの半遮光部の透過率の
平均値及び面内均一性を求める工程と、前記半遮光部の
位相シフト量の平均値及び面内均一性を求める工程と、
前記パターン寸法の平均値及び面内均一性、前記半遮光
部の透過率の平均値及び面内均一性、並びに前記半遮光
部の位相シフト量の平均値及び面内均一性から、前記ハ
ーフトーン型位相シフトマスクを使用した場合の露光裕
度を計算により求める工程と、前記露光裕度が所望の露
光裕度を有するか否かで前記ハーフトーン型位相シフト
マスクの良否を判断する工程とを含むことを特徴として
いる。
【0016】この発明によれば、測定したパターン寸法
の平均値および面内均一性のデータ、測定した半遮光部
の透過率の平均値及び面内均一性のデータ、測定した半
遮光部の位相シフト量の平均値及び面内均一性のデータ
から、露光裕度を計算し、所望の露光裕度が得られるか
否かで良否を判断している。
【0017】従って、従来、いずれかの平均値或いは面
内均一性の仕様値を満たさず不良品とされたマスクにお
いて、所望の露光裕度を得ることが可能なマスクを良品
として救済できるため、マスクの歩留まりを著しく向上
させることができる。
【0018】更に、上記目的を達成するために、第3の
発明(請求項4)に係わるレベンソン型位相シフトマス
クの製造方法では 、レベンソン型位相シフトマスクの
パターン形成後、該パターン寸法を測定し、該パターン
の寸法の平均値及び面内均一性を求める工程と、前記レ
ベンソン型位相シフトマスクの光透過部の位相シフト量
の平均値及び面内均一性を求める工程と、前記パターン
寸法の平均値及び面内均一性、並びに前記光透過部の位
相シフト量の平均値及び面内均一性から、前記レベンソ
ン型位相シフトマスクを使用した場合の露光裕度を計算
により求める工程と、前記露光裕度が所望の露光裕度を
有するか否かで前記レベンソン型位相シフトマスクの良
否を判断する工程とを含むことを特徴としている。
【0019】この発明によれば、測定したパターン寸法
の平均値および面内均一性のデータと、測定した位相シ
フト量の平均値及び面内均一性のデータから、露光裕度
を計算し、所望の露光裕度が得られるか否かで良否を判
断している。
【0020】従って、従来、いずれかの平均値或いは面
内均一性の仕様値を満たさず不良品とされたマスクにお
いて、所望の露光裕度を得ることが可能なマスクを良品
として救済できるため、マスクの歩留まりを著しく向上
させることができる。
【0021】更にまた、上記目的を達成するために、第
4の発明(請求項7)に係わるフォトマスクの製造方法
では、予め所望の露光裕度が得られるフォトマスクのパ
ターン寸法の平均値及び面内均一性の関係を求めておく
工程と、フォトマスクのパターン形成後、該パターンの
寸法を測定し、該パターン寸法の平均値及び面内均一性
を求める工程と、前記所望の露光裕度が得られるフォト
マスクのパターン寸法の平均値及び面内均一性の関係
と、前記測定したパターン寸法の平均値及び面内均一性
とを比較し、前記フォトマスクが所望の露光裕度を有す
るか否かで前記フォトマスクの良否を判断する工程とを
含むことを特徴としている。
【0022】この発明によれば、予め所望の露光裕度が
得られるパターン寸法の平均値及び面内均一性の関係を
求めておき、その関係と測定したマスクパターンの平均
値及び面内均一性のデータとを比較することで、所望の
露光裕度を得られるか否かで良否を判断している。
【0023】従って、従来、仕様値を満たさず不良品と
されたマスクにおいて、所望の露光裕度を得ることが可
能なマスクを良品として救済することが可能になり、歩
留まりを著しく向上させることができる。
【0024】更にまた、上記目的を達成するために、第
5の発明(請求項8)に係わるハーフトーン型位相シフ
トマスクの製造方法では、予め所望の露光裕度が得られ
るパターン寸法平均値及び面内均一性、半遮光部の透過
率の平均値及び面内均一性、並びに前記半遮光部の位相
シフト量の平均値及び面内均一性の関係を求める工程
と、ハーフトーン型位相シフトマスクのパターン形成
後、該パターンの寸法を測定し、該パターン寸法の平均
値及び面内均一性を求める工程と、前記ハーフトーン型
位相シフトマスクの半遮光部の透過率の平均値及び面内
均一性を求める工程と、前記半遮光部の位相シフト量の
平均値及び面内均一性を求める工程と、前記所望の露光
裕度が得られるパターン寸法平均値及び面内均一性、前
記半遮光部の透過率の平均値及び面内均一性、並びに半
遮光部の位相シフト量の平均値及び面内均一性の関係
と、前記測定したパターン寸法の平均値及び面内均一
性、前記半遮光部の透過率の平均値及び面内均一性、並
びに前記半遮光部の位相シフト量の平均値及び面内均一
性とを比較し、前記ハーフトーン型位相シフトマスクが
所望の露光裕度を有するか否かで前記ハーフトーン型位
相シフトマスクの良否を判断する工程とを含むことを特
徴としている。
【0025】この発明によれば、予め所望の露光裕度が
得られるパターン寸法の平均値及び面内均一性と、半遮
光部の透過率の平均値及び面内均一性と、半遮光部の位
相シフト量の平均値及び面内均一性との関係を求めてお
き、その関係と測定したマスクパターンの平均値及び面
内均一性、測定した半遮光部の透過率の平均値及び面内
均一性、並びに測定した半遮光部の位相シフト量の平均
値及び面内均一性のデータとを比較することで、所望の
露光裕度を得られるか否かで良否を判断している。
【0026】従って、従来、いずれかの平均値の仕様値
を満たさず不良品とされたマスクにおいて、所望の露光
裕度を得ることが可能なマスクを良品として救済するこ
とが可能になり、歩留まりを著しく向上させることがで
きる。
【0027】更にまた、上記目的を達成するために、第
6の発明(請求項10)に係わるレベンソン型位相シフ
トマスクの製造方法では、予め所望の露光裕度が得られ
るパターン寸法の平均値及び面内均一性、並びに光透過
部の位相シフト量平均値及び面内均一性の関係を求める
工程と、レベンソン型位相シフトマスクのパターン形成
後、該パターンの寸法を測定し、該パターン寸法の平均
値及び面内均一性を求める工程と、前記レベンソン型位
相シフトマスクにおける光透過部の位相シフト量の平均
値及び面内均一性を求める工程と、前記所望の露光裕度
が得られるパターン寸法の平均値及び面内均一性、並び
に前記光透過部の位相シフト量の平均値及び面内均一性
の関係と、前記測定した前記パターン寸法の平均値及び
面内均一性、並びに前記光透過部の位相シフト量の平均
値及び面内均一性とを比較し、前記レベンソン型位相シ
フトマスクが所望の露光裕度を有するか否かで前記レベ
ンソン型位相シフトマスクの良否を判断する工程とを含
むことを特徴としている。
【0028】この発明によれば、予め所望の露光裕度が
得られるパターン寸法の平均値及び面内均一性と、位相
シフト量の平均値及び面内均一性との関係を求めてお
き、その関係と測定したマスクパターンの平均値及び面
内均一性と、測定した位相シフト量の平均値及び面内均
一性のデータとを比較することで、所望の露光裕度を得
られるか否かで良否を判断している。
【0029】従って、従来、平均値が仕様値を満たさず
不良品とされたマスクにおいて、所望の露光裕度を得る
ことが可能なマスクを良品として救済することが可能に
なり、歩留まりを著しく向上させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以
下、実施形態と称する)について説明する。 (第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態に係
わるフォトマスクの製造方法について説明する。
【0031】まず、ポジ型化学増幅レジストを500n
mの厚さに塗布してあるCrマスクブランクスに、50
keVの加速電圧を有した電子ビーム描画装置(東芝機
械製、EBM3000)にて、0.15μmルールのラ
インアンドスペース系の1GDRAMのパターンを描画
した。描画後、110度で15分間ベークを行なった
後、アルカリ現像液によりスプレー現像し、レジストパ
ターンを形成した。
【0032】次に、前記レジストパターンをエッチング
マスクとして反応性イオンエッチングにより前記Cr膜
をエッチングし、Crパターンを形成した。このエッチ
ング装置には、アルバック成膜製、MEPS−6025
を用いた。また、エッチングガスには、塩素ガスと酸素
ガスの混合ガスを用いた。
【0033】その後、アッシング装置により前記レジス
トを剥離し、洗浄機により洗浄して、フォトマスクを得
た。
【0034】そして、このフォトマスクの前記Crパタ
ーン寸法を寸法測定装置(Leica製LWM)により
測定した。その結果、前記Crパターン寸法の平均値と目
標寸法との差は5nm、パターン寸法の面内均一性は1
5nmであった。
【0035】次いで、このCrパターン寸法の平均値と
面内均一性のデータから、このフォトマスクをウェハ露
光に用いた場合の露光裕度を計算した結果、パターン寸
法変動が10%以内で、デフォーカス裕度を0.4μm
確保し、且つ露光量裕度を13%得ることが可能である
との結果が出た。この計算に用いた露光条件は、実際に
そのマスクを使用する露光条件にし、露光波長248n
m、NA0.6、σ0.75、2/3輪体照明とした。
所望の露光裕度は、パターン寸法変動がデフォーカス裕
度0.4μm以上で、且つ露光量裕度10%以上なの
で、このマスクは良品である。ちなみに、従来の場合に
は、本フォトマスクの仕様値は、パターン寸法の平均値
が目標寸法に対して±10nm、面内均一性は3σ<1
0nmである。よって平均値は、仕様を満たすが、一
方、面内均一性は、仕様値に入らず、不良品マスクとな
る。
【0036】しかし、実際には本実施形態で示した如
く、このフォトマスクは、所望の露光裕度を得ることが
可能で、良品である。
【0037】更に、ウエハ露光での露光裕度を確認すべ
く、ニコン社製KrFスキャナーでこのフォトマスクを
用いて、ウェハ露光し、露光裕度の評価を行った。評価
はデフォーカス量と露光量を変化させてウェハ上に形成
したレジストパターン寸法をSEMにより測定すること
で行った。その結果、ウェハ上に形成したレジストパタ
ーン寸法の変動量が10%以下になるデフォーカス裕度
は、0.45μmであり、その時の露光量裕度は12%
得ることができ、このフォトマスクが、実用上において
も、十分良品であることが確認できた。
【0038】この実施形態によれば、次のような効果が
ある。即ち、従来では、パターン寸法の平均値及び面内
均一性の仕様値が各々決められており、どちらかが仕様
値を満たさない場合、不良品マスクとされていた。しか
し、この実施形態では、測定したパターン寸法の平均値
および面内均一性のデータから、露光裕度を計算し、所
望の露光裕度が得られるか否かで良否を判断しているの
で、従来の不良品とされたマスク、例えば、平均値は、
仕様値を満たさないが、面内均一性は余裕を持って仕様
値を満たすマスクで、所望の露光裕度を得ることが可能
なマスクを良品として救済できるため、マスクの歩留ま
りを著しく向上させることができる。 (第2の実施形態)次に、本発明の第2の実施形態に係
わるハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法につい
て説明する。
【0039】まず、ポジ型化学増幅レジストを500n
mの厚さに塗布してあるハーフトーンマスクブランクス
に、50keVの加速電圧を有した電子ビーム描画装置
(東芝機械製、EBM3000)にて、0.15μmル
ールのホール系の1GDRAMのパターンを描画した。
描画後、110度で15分間ベークを行なった後、アル
カリ現像液によりスプレー現像し、レジストパターンを
形成した。
【0040】次に、前記レジストパターンをエッチング
マスクとして反応性イオンエッチングによりCr膜をエ
ッチングした。このエッチング装置には、アルバック成
膜製MEPS−6025を用いた。また、エッチングガ
スには、塩素ガスと酸素ガスの混合ガスを用いた。その
後、アッシング装置により前記レジストを剥離し、洗浄
機により洗浄して、ハーフトーン位相シフトマスクを得
た。
【0041】そして、この位相シフトマスクのハーフト
ンパターン(半遮光パターン)寸法を寸法測定装置(L
eica製LWM)により測定した。その結果、前記パ
ターン寸法の平均値と目標寸法との差は、11nm、前
記ハーフトーンパターン寸法の面内均一性は、8nmで
あった。
【0042】次に、前記ハーフトーンパターンの透過率
の面内多点測定を行った。その結果、透過率は、5.7
%±0.1%であった。
【0043】また、前記ハーフトーンパターンの位相シ
フト量の面内多点測定を行った結果、176.5度±
0.5度であった。
【0044】次いで、このハーフトーンパターン寸法の
平均値と面内均一性のデータ、透過率の平均値と面内均
一性のデータ、位相シフト量の平均値と面内均一性のデ
ータから、この位相シフトマスクをウェハ露光に用いた
場合の露光裕度を計算した結果、パターン寸法変動が1
0%以内で、デフォーカス裕度を0.4μm確保し、且
つ露光量裕度を15%得ることが可能であるとの結果が
出た。この計算に用いた露光条件は、実際にそのマスク
を使用する露光条件にし、露光波長248nm、NA
0.6、σ0.75とした。所望の露光裕度は、パター
ン寸法変動がデフォーカス裕度0.4μm以上で、且つ
露光量裕度10%以上なので、このマスクは良品であ
る。ちなみに、従来の場合には、本位相シフトマスクの
仕様値は、パターン寸法の平均値が目標寸法に対して±
10nm、面内均一性は3σ<10nm、透過率の平均
値は5.5〜6.5%、透過率の面内均一性は±0.1
%、位相シフト量の平均は177〜183度、位相シフ
ト量の面内均一性は±1.2度である。よってパターン
寸法の平均値と位相シフト量の平均値が仕様値を越えて
おり不良品である。
【0045】しかし、実際には本実施形態で示した如
く、所望の露光裕度を得ることが可能なマスクである。
【0046】次に、ウエハ露光での露光裕度を確認すべ
く、ニコン社製KrFスキャナーでこの位相シフトマス
クを用いて、ウェハ露光し、露光裕度の評価を行った。
評価はデフォーカス量と露光量を変化させてウェハ上に
形成したレジストパターン寸法をSEMにより測定する
ことで行った。その結果、ウェハ上に形成したレジスト
パターン寸法の変動量が10%以下になるデフォーカス
裕度は0.4μmであり、その時の露光量裕度は16%
得ることができ、このマスクは、実用上においても、十
分に良品であることが確認できた。
【0047】この実施形態によれば、次のような効果が
ある。即ち、従来では、パターン寸法の平均値及び面内
均一性、ハーフトーンパターンの透過率の平均値及び面
内均一性、ハーフトーンパターンの位相シフト量の平均
値及び面内均一性の仕様値が各々決められており、どれ
かが仕様値を満たさない場合、不良品マスクとされてい
た。しかし、この実施形態では、測定したパターン寸法
の平均値および面内均一性のデータ、測定したハーフト
ーンパターンの透過率の平均値及び面内均一性のデー
タ、測定したハーフトーンパターンの位相シフト量の平
均値及び面内均一性のデータから、露光裕度を計算し、
所望の露光裕度が得られるか否かで良否を判断している
ので、従来の不良品とされたマスク、例えば、平均値
は、仕様値を満たさないが、面内均一性は余裕を持って
仕様値を満たすマスクで、所望の露光裕度を得ることが
可能なマスクを良品として救済できるため、マスクの歩
留まりを著しく向上させることができる。 (第3に実施形態)以下、本発明の第3の実施形態に係
わるレベンソン型位相シフトマスクの製造方法について
説明する。
【0048】まず、ポジ型化学増幅レジストを500n
mの厚さに塗布してあるCrマスクブランクスに、50
keVの加速電圧を有した電子ビーム描画装置(東芝機
械製、EBM3000)にて、0.15μmルールのラ
インアンドスペース系の1GDRAMのパターンを描画
した。描画後、110度で15分間ベークを行なった
後、アルカリ現像液によりスプレー現像し、レジストパ
ターンを形成した。
【0049】次に、前記レジストパターンをエッチング
マスクとして反応性イオンエッチングにより前記Cr膜
をエッチングし、Crパターンを形成した。このエッチ
ング装置には、アルバック成膜製MEPS−6025を
用いた。また、エッチングガスには、塩素ガスと酸素ガ
スの混合ガスを用いた。その後、アッシング装置により
前記レジストを剥離し、洗浄機により洗浄した。
【0050】次いで、形成した前記Crパターン寸法を
寸法測定装置(Leica製LWM)により測定した。
その結果、前記Crパターン寸法の平均値と目標寸法と
の差は11nm、前記Crパターン寸法の面内均一性は
8nmであった。
【0051】次に、そのマスクにi線レジストを塗布
し、レーザービーム描画装置にて石英ガラスをエッチン
グする領域を描画した。
【0052】そして、現像後、反応性イオンエッチング
装置(MEPS−6025)により、i線レジストパタ
ーンをエッチングマスクに石英基板を位相シフト量が1
75度になるようエッチングした。
【0053】次に、ウェットエッチングにより、更に、
位相シフト量が5度増加するよう石英をエッチングし
た。これにより、所謂レベンソン型位相シフトマスクの
光透過部の位相シフト量は180度になる。
【0054】次いで、i線レジストを剥離し、洗浄機で
洗浄した後、位相シフト量の面内分布を多点測定した。
その結果、178.5度±1.0度であった。
【0055】次いで、このパターン寸法の平均値と面内
均一性のデータ、位相シフト量の平均値と面内均一性の
データから、このマスクをウェハ露光に用いた場合の露
光裕度を計算した結果、パターン寸法変動が10%以内
で、デフォーカス裕度を0.4μm確保し、且つ露光量
裕度を15%得ることが可能であるとの結果が出た。こ
の計算に用いた露光条件は、実際にそのマスクを使用す
る露光条件にし、露光波長248nm、NA0.6、σ
0.75とした。所望の露光裕度は、パターン寸法変動
がデフォーカス裕度0.4μm以上で、且つ露光量裕度
10%以上なので、このマスクは良品である。ちなみ
に、従来の場合には、本マスクの仕様値は、パターン寸
法の平均値が目標寸法に対して±10nm、面内均一性
は、3σ<10nm、位相シフト量の平均は、177〜
183度、位相シフト量の面内均一性は、±1.2度で
ある。よって、パターン寸法の平均値が仕様値を越えて
おり不良品である。
【0056】しかし、実際には本実施形態で示した如
く、所望の露光裕度を得ることが可能なマスクである。
【0057】次に、ウエハ露光での露光裕度を確認すべ
く、ニコン社製KrFスキャナーでこのマスクを用い
て、ウェハ露光し、露光裕度の評価を行った。評価はデ
フォーカス量と露光量を変化させてウェハ上に形成した
レジストパターン寸法をSEMにより測定することで行
った。その結果、ウェハ上に形成したレジストパターン
寸法の変動量が10%以下になるデフォーカス裕度は、
0.4μmあり、その時の露光量裕度は16%得ること
ができ、このマスクは、実用上においても、十分に良品
であることが確認できた。
【0058】この実施形態によれば、次のような効果が
ある。即ち、従来では、パターン寸法の平均値及び面内
均一性、位相シフト量の平均値及び面内均一性の仕様値
が各々決められており、どれかが仕様値を満たさない場
合、不良品マスクとされていた。しかし、この実施形態
では、測定したパターン寸法の平均値および面内均一性
のデータと、測定した位相シフト量の平均値及び面内均
一性のデータから、露光裕度を計算し、所望の露光裕度
が得られるか否かで良否を判断しているので、従来の不
良品とされたマスク、例えば、平均値は、仕様値を満た
さないが、面内均一性は余裕を持って仕様値を満たすマ
スクで、所望の露光裕度を得ることが可能なマスクを良
品として救済できるため、マスクの歩留まりを著しく向
上させることができる。 (第4の実施形態)以下、本発明の第4の実施形態に係
わるフォトマスクの製造方法について説明する。
【0059】まず、ポジ型化学増幅レジストを500n
mの厚さに塗布してあるCrマスクブランクスに、50
keVの加速電圧を有した電子ビーム描画装置(東芝機
械製、EBM3000)にて、0.15μmルールのラ
インアンドスペース系の1GDRAMのパターンを描画
した。描画後、110度で15分間ベークを行なった
後、アルカリ現像液によりスプレー現像し、レジストパ
ターンを形成した。
【0060】次に、前記レジストパターンをエッチング
マスクとして反応性イオンエッチングにより前記Cr膜
をエッチングし、Crパターンを形成した。このエッチ
ング装置には、アルバック成膜製MEPS−6025を
用いた。また、エッチングガスには、塩素ガスと酸素ガ
スの混合ガスを用いた。
【0061】その後、アッシング装置により前記レジス
トを剥離し、洗浄機により洗浄した。
【0062】次いで、マスクの前記Crパターン寸法を
寸法測定装置(Leica製LWM)により測定した。
その結果、前記Crパターン寸法の平均値と目標寸法と
の差は、5nm、前記Crパターン寸法の面内均一性
は、15nmであった。
【0063】次いで、予め計算により求めておいた所望
の露光裕度を得ることができるパター寸法の平均値と面
内均一性の関係(図1に示す曲線)と、測定により得た
平均値と面内均一性のデータから、所望の露光裕度が得
られるか否かの判断を行った。図1に示す曲線の内側の
範囲に有れば良品、曲線の外側の範囲の場合は、不良品
である。このマスクの結果は、図1の曲線の内側に存在
するので所望の露光裕度を得ることが可能であると判断
した。この計算に用いた露光条件は、実際にそのマスク
を使用する露光条件にし、露光波長248nm、NA
0.6、σ0.75、2/3輪体照明とした。所望の露
光裕度は、パターン寸法変動がデフォーカス裕度0.4
μm以上で、且つ露光量裕度10%以上である。ちなみ
に、従来の場合に、本マスクの仕様値は、パターン寸法
の平均値が目標寸法に対して±10nm、面内均一性
は、3σ<10nmである。よって平均値は、仕様を満
足するが、面内均一性が仕様値に入らず不良品である。
【0064】しかし、実際には、本実施形態で示した如
く、所望の露光裕度を得ることが可能なマスクである。
【0065】次に、ウエハ露光での露光裕度を確認すべ
く、ニコン社製KrFスキャナーでこのマスクを用い
て、ウェハ露光し、露光裕度の評価を行った。評価はデ
フォーカス量と露光量を変化させてウェハ上に形成した
レジストパターン寸法をSEMにより測定することで行
った。その結果、ウェハ上に形成したレジストパターン
寸法の変動量が10%以下になるデフォーカス裕度は、
0.45μmであり、その時の露光量裕度は12%得る
ことができ、このマスクは、実用上においても、十分に
良品であることが確認できた。
【0066】この実施形態によれば、予め所望の露光裕
度が得られるパターン寸法の平均値及び面内均一性の関
係を求めておき、その関係と測定したマスクパターンの
平均値及び面内均一性のデータとを比較することで、所
望の露光裕度を得られるか否かで良否を判断している。
これによっても、従来では不良品とされたマスク、例え
ば平均値は仕様値を満たさないが、面内均一性は余裕を
持って仕様値を満たしているマスクで、所望の露光裕度
を得ることが可能なマスクを良品として救済することが
可能になり、歩留まりを著しく向上させることができ
る。 (第5の実施形態)以下、本発明の第5の実施形態に係
わるハーフトーン型位相シフトマスクの製造方法につい
て説明する。
【0067】まず、ポジ型化学増幅レジストを500n
mの厚さに塗布してあるハーフトーンマスクブランクス
に、50keVの加速電圧を有した電子ビーム描画装置
(東芝機械製、EBM3000)にて、0.15μmル
ールのホール系の1GDRAMのパターンを描画した。
描画後、110度で15分間ベークを行なった後、アル
カリ現像液によりスプレー現像し、レジストパターンを
形成した。
【0068】次に、前記レジストパターンをエッチング
マスクとして反応性イオンエッチングによりCr膜をエ
ッチングし、Crパターンを形成した。このエッチング
装置には、アルバック成膜製MEPS−6025を用い
た。また、エッチングガスには、塩素ガスと酸素ガスの
混合ガスを用いた。その後、アッシング装置により前記
レジストを剥離し、洗浄機により洗浄した。
【0069】次いで、マスクのハーフトンパターン(半
遮光パターン)寸法を寸法測定装置(Leica製LW
M)により測定した。その結果、前記ハーフトーンパタ
ーン寸法の平均値と目標寸法との差は、11nm、前記
ハーフトーンパターン寸法の面内均一性は、8nmであ
った。
【0070】次いで、前記ハーフトーンパターンの透過
率の面内多点測定を行った。その結果、透過率は、5.
7%±0.1%であった。
【0071】更に、前記ハーフトーンパターンの位相シ
フト量の面内多点測定を行った結果、176.5度±
0.5度であった。
【0072】次いで、このパターン寸法の平均値と面内
均一性のデータ、透過率の平均値と面内均一性のデー
タ、位相シフト量の平均値と面内均一性のデータと、予
め計算により用意しておいた所望の露光裕度が得られる
パターン寸法平均値とパターン寸法面内均一性と透過率
平均値と透過率面内均一性と位相シフト量平均値と位相
シフト量面内均一性の関係(6次元の関係なのでグラフ
に示すことは割愛した)を比較し、所望の露光裕度を得
ることができる否かを判断した結果、所望の露光裕度を
得ることができることが判り良品とした。この計算に用
いた露光条件は、実際にそのマスクを使用する露光条件
にし、露光波長248nm、NA0.6、σ0.75と
した。所望の露光裕度は、パターン寸法変動がデフォー
カス裕度0.4μm以上で、且つ露光量裕度10%以上
である。ちなみに、従来の場合には、本マスクの仕様値
は、パターン寸法の平均値が目標寸法に対して±10n
m、面内均一性は、3σ<10nm、透過率の平均値
は、5.5〜6.5%、透過率の面内均一性は、±0.
1%、位相シフト量の平均は、177〜183度、位相
シフト量の面内均一性は、±1.2度である。よってパ
ターン寸法の平均値と位相シフト量の平均値が仕様値を
越えており不良品である。
【0073】しかし、実際には本実施形態で示した如
く、所望の露光裕度を得ることが可能なマスクである。
【0074】次に、ウエハ露光での露光量裕度を確認す
べく、ニコン社製KrFスキャナーでこのマスクを用い
て、ウェハ露光し、露光裕度の評価を行った。評価は、
デフォーカス量と露光量を変化させてウェハ上に形成し
たレジストパターン寸法をSEMにより測定することで
行った。その結果、ウェハ上に形成したレジストパター
ン寸法の変動量が10%以下になるデフォーカス裕度
は、0.4μmあり、その時の露光量裕度は16%得る
ことができ、このマスクは、実用上においても、十分に
良品であることが確認できた。
【0075】この実施形態によれば、予め所望の露光裕
度が得られるパターン寸法の平均値及び面内均一性と、
ハーフトーンパターンの透過率の平均値及び面内均一性
と、ハーフトーンパターンの位相シフト量の平均値及び
面内均一性との関係を求めておき、その関係と測定した
マスクパターンの平均値及び面内均一性、測定したハー
フトーンパターンの透過率の平均値及び面内均一性、並
びに測定したハーフトーンパターンの位相シフト量の平
均値及び面内均一性のデータとを比較することで、所望
の露光裕度を得られるか否かで良否を判断している。こ
れによっても、従来では不良品とされたマスク、例えば
平均値は仕様値を満たさないが、面内均一性は余裕を持
って仕様値を満たしているマスクで、所望の露光裕度を
得ることが可能なマスクを良品として救済することが可
能になり、歩留まりを著しく向上させることができる。 (第6の実施形態)以下、本発明の第6の実施形態に係
わるレベンソン型位相シフトマスクの製造方法について
説明する。
【0076】まず、ポジ型化学増幅レジストを500n
mの厚さに塗布してあるCrマスクブランクスに、50
keVの加速電圧を有した電子ビーム描画装置(東芝機
械製、EBM3000)にて、0.15μmルールのラ
インアンドスペース系の1GDRAMのパターンを描画
した。描画後、110度で15分間ベークを行なった
後、アルカリ現像液によりスプレー現像し、レジストパ
ターンを形成した。
【0077】次に、前記レジストパターンをエッチング
マスクとして反応性イオンエッチングにより前記Cr膜
をエッチングし、Crパターンを形成した。このエッチ
ング装置には、アルバック成膜製MEPS−6025を
用いた。また、エッチングガスには、塩素ガスと酸素ガ
スの混合ガスを用いた。その後、アッシング装置により
前記レジストを剥離し、洗浄機により洗浄した。
【0078】次いで、マスクの前記Crパターン寸法を
寸法測定装置(Leica製LWM)により測定した。
その結果、前記Crパターン寸法の平均値と目標寸法と
の差は、11nm、前記Crパターン寸法の面内均一性
は、8nmであった。
【0079】次に、そのマスクにi線レジストを塗布
し、レーザービーム描画装置にて石英ガラスをエッチン
グする領域を描画した。現像後、反応性イオンエッチン
グ装置(MEPS−6025)により、i線レジストパ
ターンをエッチングマスクに石英基板を位相シフト量が
175度になるようエッチングした。
【0080】次いで、ウェットエッチングにより、更
に、位相シフト量が5度増加するよう石英をエッチング
した。これにより、所謂レベンソン型位相シフトマスク
の光透過部の位相シフト量は180度になる。
【0081】次に、i線レジストを剥離した後、位相シ
フト量の面内分布を多点測定した。その結果、178.
5度±1.0度であった。
【0082】次いで、このパターン寸法の平均値と面内
均一性のデータ、位相シフト量の平均値と面内均一性の
データと、予め計算により用意しておいた所望の露光裕
度が得られるパターン寸法平均値とパターン寸法面内均
一性と位相シフト量平均値と位相シフト量面内均一性の
関係(4次元の関係なのでグラフに示すことは割愛し
た)を比較し、所望の露光裕度を得ることができるか否
かを判断した結果、所望の露光裕度を得ることができる
こと判り良品とした。この計算に用いた露光条件は、実
際にそのマスクを使用する露光条件にし、露光波長24
8nm、NA0.6、σ0.75とした。所望の露光裕
度は、パターン寸法変動がデフォーカス裕度0.4μm
以上で且つ露光量裕度10%以上である。ちなみに、従
来の場合には、本マスクの仕様値は、パターン寸法の平
均値が目標寸法に対して±10nm、面内均一性は、3
σ<10nm、位相シフト量の平均は、177〜183
度、位相シフト量の面内均一性は、±1.2度である。
よってパターン寸法の平均値が仕様値を越えており不良
品である。
【0083】しかし、実際には、本実施形態で示した如
く、所望の露光裕度を得ることが可能なマスクである。
【0084】次に、ウエハ露光での露光裕度を確認すべ
く、ニコン社製KrFスキャナーでこのマスクを用い
て、ウェハ露光し、露光裕度の評価を行った。評価はデ
フォーカス量と露光量を変化させてウェハ上に形成した
レジストパターン寸法をSEMにより測定することで行
った。その結果、ウェハ上に形成したレジストパターン
寸法の変動量が10%以下になるデフォーカス裕度は、
0.4μmであり、その時の露光量裕度は16%得るこ
とができ、このマスクは、実用上においても、十分に良
品であることが確認できた。
【0085】この実施形態によれば、予め所望の露光裕
度が得られるパターン寸法の平均値及び面内均一性と、
位相シフト量の平均値及び面内均一性との関係を求めて
おき、その関係と測定したマスクパターンの平均値及び
面内均一性と、測定した位相シフト量の平均値及び面内
均一性のデータとを比較することで、所望の露光裕度を
得られるか否かで良否を判断している。これによって
も、従来では不良品とされたマスク、例えば平均値は仕
様値を満たさないが、面内均一性は余裕を持って仕様値
を満たしているマスクで、所望の露光裕度を得ることが
可能なマスクを良品として救済することが可能になり、
歩留まりを著しく向上させることができる。
【0086】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨を
逸脱しない範囲で、種々、変形して実施することができ
ることは勿論である。
【0087】例えば、上記実施形態のハーフトーン型位
相シフトマスクおよびレベンソン型位相シフトマスクの
製造方法において、ハーフトーン型位相シフトマスクで
は、半遮光部の透過率および位相シフト量について、ま
た、レベンソン型位相シフトマスクでは、光透過率の位
相シフト量について、いずれも、平均値および面内均一
性を求めているが、面内均一性は、各マスクにおいて余
り変化がないので、各マスク毎に求める必要はなく、最
初のマスクで求めた値を利用しても良い。
【0088】
【発明の効果】上記したように、本発明によれば、パタ
ーン寸法、透過率、位相シフト量等の平均値のいずれか
が仕様値を満たさず不良品とされたマスクについて、所
望の露光裕度を得ることが可能なマスクを良品として救
済することが可能になり、歩留まりを著しく向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】所望の露光裕度を得ることができるパターン寸
法の面内均一性と平均値の関係を示した曲線図、
【図2】ハーフトーン型位相シフトマスクの仕様値の例
を示した表、
【図3】ハーフトーン型位相シフトマスクの測定結果の
例を示した表。

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フォトマスクの製造方法において、フォト
    マスクのパターン形成後、該パターンの寸法を測定し、
    該パターン寸法の平均値及び面内均一性を求める工程
    と、 前記平均値及び面内均一性から前記フォトマスクを使用
    した場合の露光裕度を計算により求める工程と、 前記露光裕度が所望の露光裕度を有するか否かで前記フ
    ォトマスクの良否を判断する工程とを含むことを特徴と
    するフォトマスクの製造方法。
  2. 【請求項2】ハーフトーン型位相シフトマスクの製造方
    法において、ハーフトーン型位相シフトマスクのパター
    ン形成後、該パターンの寸法を測定し、該パターン寸法
    の平均値及び面内均一性を求める工程と、 前記ハーフトーン型位相シフトマスクの半遮光部におけ
    る透過率の平均値及び面内均一性を求める工程と、 前記半遮光部の位相シフト量の平均値及び面内均一性を
    求める工程と、 前記パターン寸法の平均値及び面内均一性、前記半遮光
    部の透過率の平均値及び面内均一性、並びに前記半遮光
    部の位相シフト量の平均値及び面内均一性から、前記ハ
    ーフトーン型位相シフトマスクを使用した場合の露光裕
    度を計算により求める工程と、 前記露光裕度が所望の露光裕度を有するか否かで前記ハ
    ーフトーン型位相シフトマスクの良否を判断する工程と
    を含むことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマス
    クの製造方法。
  3. 【請求項3】前記半遮光部における透過率の平均値及び
    面内均一性、並びに位相シフト量の平均値及び面内均一
    性を求める工程において、前記面内均一性は、先のマス
    クで求めた値を利用し、後のマスクでは求めないことを
    特徴とする請求項2に記載のハーフトーン型位相シフト
    マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】レベンソン型位相シフトマスクの製造方法
    において、レベンソン型位相シフトマスクのパターン形
    成後、該パターン寸法を測定し、該パターンの寸法の平
    均値及び面内均一性を求める工程と、 前記レベンソン型位相シフトマスクの光透過部の位相シ
    フト量の平均値及び面内均一性を求める工程と、 前記パターン寸法の平均値及び面内均一性、並びに前記
    光透過部の位相シフト量の平均値及び面内均一性から、
    前記レベンソン型位相シフトマスクを使用した場合の露
    光裕度を計算により求める工程と、 前記露光裕度が所望の露光裕度を有するか否かで前記レ
    ベンソン型位相シフトマスクの良否を判断する工程とを
    含むことを特徴とするレベンソン型位相シフトマスクの
    製造方法。
  5. 【請求項5】前記光透過部の位相シフト量の平均値及び
    面内均一性を求める工程において、前記面内均一性は、
    先のマスクで求めた値を利用し、後のマスクでは求めな
    いことを特徴とする請求項4に記載のレベンソン型位相
    シフトマスクの製造方法。
  6. 【請求項6】前記露光裕度がデフォーカス裕度と露光量
    裕度で定義されていることを特徴とする請求項1、2ま
    たは4に記載のマスクの製造方法。
  7. 【請求項7】フォトマスクの製造方法において、予め所
    望の露光裕度が得られるフォトマスクのパターン寸法の
    平均値及び面内均一性の関係を求めておく工程と、 フォトマスクのパターン形成後、該パターンの寸法を測
    定し、該パターン寸法の平均値及び面内均一性を求める
    工程と、 前記所望の露光裕度が得られるフォトマスクのパターン
    寸法の平均値及び面内均一性の関係と、前記測定したパ
    ターン寸法の平均値及び面内均一性とを比較し、前記フ
    ォトマスクが所望の露光裕度を有するか否かで前記フォ
    トマスクの良否を判断する工程とを含むことを特徴とす
    るフォトマスクの製造方法。
  8. 【請求項8】ハーフトーン型位相シフトマスクの製造方
    法において、予め所望の露光裕度が得られるパターン寸
    法の平均値及び面内均一性、半遮光部の透過率の平均値
    及び面内均一性、並びに半遮光部の位相シフト量の平均
    値及び面内均一性の関係を求める工程と、 ハーフトーン型位相シフトマスクのパターン形成後、該
    パターンの寸法を測定し、該パターン寸法の平均値及び
    面内均一性を求める工程と、 前記ハーフトーン型位相シフトマスクの半遮光部の透過
    率の平均値及び面内均一性を求める工程、 前記半遮光部の位相シフト量の平均値及び面内均一性を
    求める工程と、 前記所望の露光裕度が得られるパターン寸法の平均値及
    び面内均一性、前記半遮光部の透過率の平均値及び面内
    均一性、並びに前記半遮光部の位相シフト量の平均値及
    び面内均一性の関係と、前記測定したパターン寸法の平
    均値及び面内均一性、前記半遮光部の透過率の平均値及
    び面内均一性、並びに前記半遮光部の位相シフト量の平
    均値及び面内均一性とを比較し、前記ハーフトーン型位
    相シフトマスクが所望の露光裕度を有するか否かで前記
    ハーフトーン型位相シフトマスクの良否を判断する工程
    とを含むことを特徴とするハーフトーン型位相シフトマ
    スクの製造方法。
  9. 【請求項9】予め所望の露光裕度が得られる関係を求め
    る工程、並びにハーフトーン型位相シフトマスクのパタ
    ーン形成後、前記半遮光部の透過率及び位相シフト量の
    平均値及び面内均一性を求める工程において、前記面内
    均一性は、先のマスクで求めた値を利用し、後のマスク
    では求めないことを特徴とする請求項8に記載のレベン
    ソン型位相シフトマスクの製造方法。
  10. 【請求項10】レベンソン型位相シフトマスクの製造方
    法において、予め所望の露光裕度が得られるパターン寸
    法の平均値及び面内均一性、並びに光透過部の位相シフ
    ト量の平均値及び面内均一性の関係を求める工程と、 レベンソン型位相シフトマスクのパターン形成後、該パ
    ターンの寸法を測定し、該パターン寸法の平均値及び面
    内均一性を求める工程と、 前記レベンソン型位相シフトマスクにおける光透過部の
    位相シフト量の平均値及び面内均一性を求める工程と、 前記所望の露光裕度が得られるパターン寸法の平均値及
    び面内均一性、並びに光透過部の位相シフト量の平均値
    及び面内均一性の関係と、前記測定したパターン寸法の
    平均値及び法面内均一性、並びに前記光透過部の位相シ
    フト量の平均値及び面内均一性とを比較し、前記レベン
    ソン型位相シフトマスクが所望の露光裕度を有するか否
    かで前記レベンソン型位相シフトマスクの良否を判断す
    る工程とを含むことを特徴とするレベンソン型位相シフ
    トマスクの製造方法。
  11. 【請求項11】予め所望の露光裕度が得られる関係を求
    める工程、並びにハーフトーン型位相シフトマスクのパ
    ターン形成後、前記光透過部の位相シフト量の平均値及
    び面内均一性を求める工程において、前記面内均一性
    は、先のマスクで求めた値を利用し、後のマスクでは求
    めないことを特徴とする請求項10に記載のレベンソン
    型位相シフトマスクの製造方法。
  12. 【請求項12】前記露光裕度がデフォーカス裕度と露光
    量裕度で定義されていることを特徴とする請求項7、
    8、または10記載のマスクの製造方法。
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