JP3421218B2 - 光フィルタの製造方法、支持部材および位相マスク - Google Patents
光フィルタの製造方法、支持部材および位相マスクInfo
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Description
造方法に関する。
分散補償器などの光フィルタとして、ファイバブラッグ
グレーティング(以下、FBGと略称する。)が多用さ
れている。このFBGは、光ファイバのコアに対して周
期的な屈折率変化を施して形成する。周期的な屈折率変
化(屈折率変調)は、例えば位相マスク法により形成す
る(文献1「米国特許5367588号」参照)。
ファイバに紫外線光を照射する。位相マスクは紫外線光
の透過が可能な板状体である。この板状体の表面には複
数個の凹部が形成されている。各凹部は所定の間隔をも
って直線的に配列している。これら凹部により紫外線光
が回折する。その回折光の強度は、凹部の配列間隔(ピ
ッチ)に応じた位置で強められたり弱められたりする。
一方、光ファイバのコアは、紫外線光によってその屈折
率が変化する材料で形成されている(このような光ファ
イバを光感光性ファイバと称する。)。上述した回折光
が光ファイバに対して照射されるので、光ファイバの延
在方向(長手方向、光の導波方向)に沿って、周期的な
屈折率変調すなわちグレーティングがコアに形成され
る。
ECTRONICS LETTERS 18th Ma
r 1993 Vol29 No.6」に開示されてい
る製造方法によって形成される。また、FBGの反射波
長帯域を広くしたい場合には、文献3「応用物理 第6
6巻 1号 pp33−36(1997)」に開示され
ているチャープグレーティングの構造にすればよい。
のフィルタ特性、例えば反射波長帯域や反射スペクトル
のトップの平坦性などは、FBGのグレーティング書き
込み領域の長さすなわちグレーティング長に依存する。
合、反射波長帯域△λは次式(1)で表される。
速度を表し、記号Dは分散値を表している。
たとき、グレーティング長Lが長ければ長いほど、反射
波長帯域△λが広がる。しかし、位相マスクのサイズは
それほど大きくできないのが現状である。例えば、位相
マスクを形成するためには、真空装置内での処理を必要
とするが、比較的大きな板状体は真空装置内に導入する
ことができない。従って、グレーティング長Lもそれほ
ど大きく形成することができない。従来方法では、せい
ぜい100mm程度のグレーティング長LのFBGしか
形成することができなかった。
グレーティング長のFBGを形成するための方法の出現
が望まれていた。
ィルタの製造方法によれば、支持部材の上面に光感光性
ファイバを同一平面内で螺旋状となるように延在させて
設置し、前記光感光性ファイバの延在する方向に沿って
主面に複数個の凹部が周期的に設けられた位相マスク
を、前記支持部材の上面に対してその主面が平行となる
ように、前記光感光性ファイバに対向させて設置し、前
記位相マスクを介して前記光感光性ファイバに対して紫
外線光を照射することにより、この光感光性ファイバの
コアに周期的な屈折率変調を形成することを特徴とす
る。
状(渦巻き形状)の平面パタンをなすように、支持部材
の上面に設置する。位相マスクは、その主面が支持部材
の上面と平行になるように対向させて設置する。そし
て、その主面の光感光性ファイバに対応した位置に凹部
が形成されている。従って、各凹部の配列は、光感光性
ファイバと同じ螺旋形状をなしている。
を螺旋形状として、なるべく少ない平面スペースに光フ
ァイバが収まるように工夫している。また、この光ファ
イバの設置方式に対応させて、位相マスクを構成する凹
部の位置を工夫してある。従って、従来に比べて、位相
マスクの平面的なサイズを小さくすることができる。一
方、凹部を螺旋状に配列させて設けてあるので、その配
列長は従来に比べて長くできる。例えば、この製造方法
によれば、0.1m〜4mの長さのグレーティングを形
成することが可能である。
イバと対向する側の面としてもよいし、あるいは、光フ
ァイバとは反対側(光源側)の面としてもよい。しか
し、後者の場合には、位相マスクの膜厚分だけ回折光が
伝播する距離が多くなってしまう。この場合、回折光の
コヒーレントが崩れてしまうおそれがある。従って、前
者の方が好ましい。
て、好ましくは、前記位相マスクを前記支持部材に固設
しておいて、この支持部材を、前記光感光性ファイバの
螺旋中心を軸として回転させ、ビーム状の前記紫外線光
により、前記支持部材の上面の端部から前記螺旋中心に
わたり前記主面を走査するのが良い。
ーザ光発生装置を用いるのが好適である。この発明によ
れば、ビーム状の紫外線光により屈折率変調を形成す
る。上述したように、位相マスクは支持部材に固設して
あるので、支持部材とともに回転する。一方、ビーム状
の紫外線光により、支持部材の端部から螺旋中心にわた
り直線的に走査ができるようにしておく。従って、支持
部材の回転と紫外線光による走査とを同時に行えば、光
感光性ファイバに対して、その延在方向に沿って紫外線
光を順次に照射してゆくことができる。このため、例え
ば、前記回転の速度と前記走査の速度とを同期させてお
くのが好適である。
ァイバを設置するための板状体を具えていて、前記光感
光性ファイバを嵌入するための溝を前記板状体の上面に
おいて螺旋状となるように形成してあることを特徴とす
る。
レスやスチールの板状体である。この板状体の上面に、
螺旋形状の平面パタンをなすように溝が形成されてい
る。この溝に光感光性ファイバを嵌入することにより、
光感光性ファイバを螺旋状に設置することができる。
に無反射となるように、前記上面にコーティングが施さ
れているのが良い。このように構成しておくと、周期的
な屈折率変調の形成に寄与しない反射光を実質的に無く
すことができる。
バの直径よりも大きくしてあるのが好適である。このよ
うに構成してあるので、光感光性ファイバと位相マスク
とが接触してしまうのを防ぐことができる。従って、位
相マスクに傷を付けてしまうこともないので、位相マス
クの複数回の使用が可能となる。また、光感光性ファイ
バが溝からはみ出ないので、位相マスクの固設は例えば
真空吸着により行える。
に対して透明な板状体の主面に、複数個の凹部が周期的
に螺旋状となるように配列していることを特徴とする。
てあるのが好適である。このような板状体の主面に、複
数個の凹部が、それぞれ所定の間隔をもって、螺旋形状
の平面パタンをなすように、配列している。従って、こ
の位相マスクを用いれば、螺旋状に設置した光感光性フ
ァイバに対して、紫外線光の照射が好適に行える。
ましくは、前記凹部が配列する方向に沿って複数個の回
折格子ブロックが画成されていて、前記回折格子ブロッ
クの各々に属する前記凹部の配列間隔が、前記回折格子
ブロックごとに、前記配列方向に沿って段階的または連
続的に変化しているのが良い。
と、光感光性ファイバのコアにチャープグレーティング
を形成することができる。
実施の形態につき説明する。尚、図は、この発明が理解
できる程度に、構造、大きさおよび配置関係が示されて
いるに過ぎない。また、以下に記載する数値等の条件や
材料は単なる一例に過ぎない。従って、この発明は、こ
の実施の形態に何ら限定されることがない。
方法(FBG作成方法)につき簡単に説明する。図1
は、FBG作成方法の説明に供する斜視図である。図1
には、ファイバホルダ10と、位相マスク12と、光感
光性ファイバ14との位置関係を示してある。
ァイバホルダ10の上面16に、光感光性ファイバ14
を同一平面内すなわち上面16内で螺旋状となるように
延在させて設置している。ファイバホルダ10は、円盤
形状をした板状体である。この板状体の中心を取り巻く
ように、一本の光感光性ファイバ14を螺旋状に延在さ
せて設けてある。光感光性ファイバ14は、板状体の中
心すなわち螺旋中心からほぼ一定の曲率で図中の時計方
向に円形を描きながら延在して、渦巻き形状の平面パタ
ンをなしている。
数個の凹部20が設けてある。位相マスク12は、ファ
イバホルダ10と同一形状の板状体である。円盤型の位
相マスク12の主面18は、光感光性ファイバ14を設
けたファイバホルダ10の上面16に対して平行となる
ように対向させてある。この主面18には、光感光性フ
ァイバ14の延在する方向に沿って、凹部20が周期的
に設けられている。これら凹部20により、渦巻き状の
平面パタンをなす回折格子列が形成されている。
は、凹部20が光感光性ファイバ14の延在する位置に
沿って重なるように位置決めしてある。図1では、位相
マスク12とファイバホルダ10とを離間させた状態で
示しているが、位相マスク12はファイバホルダ10に
固設してある。これら位相マスク12およびファイバホ
ルダ10は、板状体の中心すなわち螺旋中心を通過する
主面18(あるいは上面16)に対して垂直な回転軸2
2の周りに回転させる。ここでは、これらの回転方向2
4を図中の時計方向に設定してある。
ファイバ14に対して紫外線光を照射することにより、
光感光性ファイバ14のコアに周期的な屈折率変調を形
成する。このため、位相マスク12の主面18とは反対
の面側からレーザ光26を入射する。レーザ光26はビ
ーム状の紫外線光であって、主面18に対して垂直に入
射する。レーザ光26が位相マスク12を通過すると、
上述の回折格子列の作用により主面18側から回折光2
8が発生する。この回折光28が光感光性ファイバ14
に照射される。この回折光28の強度は、凹部20の配
列間隔に応じた所定の位置において強められている。従
って、光感光性ファイバ14の所定の位置の屈折率を変
化させることができる。
10の上面の端部から螺旋中心すなわち回転軸22にわ
たり主面18を走査する。このため、レーザ光26は、
主面18に対して平行に直線的に移動できるように構成
されている。図中に示す移動方向30に沿って、レーザ
光26の照射位置が連続的に変化する。そして、この直
線運動と上述した回転運動とが協働して、光感光性ファ
イバ14の一方の端部32から他方の端部34にわた
り、連続的にレーザ光26すなわち回折光28が照射さ
れる。
図2を参照して説明する。図2(A)は、ファイバホル
ダ10の平面構造を示す図である。図2(B)は、図2
(A)のI−I線の位置に沿う切り口の断面を示す図で
ある。尚、図2には、光感光性ファイバ14をファイバ
ホルダ10とともに示してある。
光感光性ファイバ14を設置するための所定の厚さの円
盤形状の板状体である。この板状体の材料としては、例
えば、アルミニウム、スチールおよびステンレスを用い
ることができる。
イバ14を設置するための溝36が形成してある。溝3
6は、一続きの連続した凹部であって、上面16におい
て螺旋形状をなすように形成してある。この溝36内に
光感光性ファイバ14を嵌入することにより、光感光性
ファイバ14を螺旋状に設置することができる。
光性ファイバ14の直径よりも大きくしてある。従っ
て、光感光性ファイバ14の全体が溝36の中に埋め込
まれる。このように構成すると、光感光性ファイバ14
と位相マスク12とが接触してしまうのを防げる。図3
は、ファイバホルダの要部構造を示す図である。図3
(B)は、図2(B)の破線Cにより囲まれた領域を拡
大して示す断面図である。図示の通り、光感光性ファイ
バ14の直径に比して溝の深さDを大きくしてある。ま
た、溝36の幅Wは、光感光性ファイバ14の直径とほ
ぼ等しくしてある。
14の直径より小さく構成してもよい。例えば、溝36
の深さDを、光感光性ファイバ14の半分程度の大きさ
とする。図3(A)には、この場合の断面図を示してあ
る。このように構成すると、溝36から光感光性ファイ
バ14の上側部分がはみ出てしまうが、所定の状態で光
感光性ファイバ14を設置できれば支障が無い。
光感光性ファイバ14の直径の半分程度の値から直径よ
りほぼ大きめの値とするのが好ましい。また、回折光2
8のコヒーレント長を考慮すると、光感光性ファイバ1
4と位相マスク12の主面18との間は、60μm程度
の距離だけ離間するように溝36の深さを設計するのが
好適である。また、溝36の幅Wは、ほぼ光感光性ファ
イバ14の直径と同じに設定する。例えば、光感光性フ
ァイバ14の直径を125μmとするとき、溝36の深
さDは60μm〜130μm程度に設定し、溝36の幅
Wは120μm〜130μmにする。
なるように、上面16にコーティングが施してある。こ
のコーティングにより、屈折率変化に寄与しない紫外線
光の反射光を実質的に無くしている。このコーティング
は、溝36の内面にも施しておく。例えば、黒色塗料の
焼き付けを行うことにより、上面16での回折光28の
反射により周期的な屈折率変化が乱されてしまうことを
回避できる。
を参照して説明する。図4は、位相マスク12の平面構
造を示す図である。
の板状体である。上述したように、位相マスク12とフ
ァイバホルダ10とは同じ形状としてある。この位相マ
スク12を構成する板状体は、石英ガラスで形成してい
る。尚、これに限らず紫外線光に対して透明な材料であ
ればよく、例えば、フッ化カルシウムやフッ化マグネシ
ウムにより形成してもよい。
回折格子列38が形成されている。この回折格子列38
は、図1を参照して説明した複数個の凹部20の配列に
より構成されている。複数個の凹部20は、周期的に螺
旋状となるように配列している。すなわち、凹部20の
各々は、螺旋中心(マスク中心)40を中心として、所
定の間隔をもって一連の列状に螺旋を描きながら並んで
いる。そして、その平面パタンがファイバホルダ10の
螺旋パタンと表裏の関係となるようにしてある。すなわ
ち、凹部20の配列パタンは、溝36の平面パタンが反
転したパタンとなっている。従って、位相マスク12の
主面18をファイバホルダ10の上面16に対向させた
ときに、回折格子列38の平面パタンと溝36の平面パ
タンとが重なるように位置決めすることができる。すな
わち、溝36の延在する方向に沿って、各凹部20が配
列する。
図である。図5(A)は、図4に示す破線Cで囲まれた
領域を拡大して示す要部平面図である。図5(B)は、
図5(A)のJ−J線に沿う位置での切り口の断面を示
す要部断面図である。尚、図5(A)に示す凹部20が
回折格子列38を構成していることを破線の補助線で示
している。
矩形形状の平面パタンをなしている。その互いに対向す
る2辺がそれぞれ円周の一部分の形状を呈していて、螺
旋中心(回転軸22)に近い側の辺の長さΛaの方が、
螺旋中心に遠い側の辺の長さΛbに比べて短い。従っ
て、凹部20の螺旋中心側の周期(配列間隔)と、螺旋
中心と反対側の周期とは実際には異なっている。しかし
ながら、次に述べる理由から、この位相マスク12によ
って周期的な屈折率変調を施すことができる。
スク12と光感光性ファイバ14との位置関係を示す平
面図である。図6に示す位相マスク12の領域は、図5
(A)に示す位相マスク12の領域に対応している。図
6に示す配置では、光感光性ファイバ14の中心軸が、
凹部20の中央部(図5のJ−J線で示す位置)に揃え
られている。実際に、ファイバホルダ10の溝36に嵌
め込まれた光感光性ファイバ14は、このように配置さ
れる。
コア44と、このコア44の周りに密着させて設けた円
筒形状のクラッド46とを具えている。コア44および
クラッド46は、酸化シリコン(SiO2 )や酸化ゲル
マニウム(GeO2 )を主成分とする材料で形成されて
いる。これらの成分比を調節することにより、コア44
の屈折率をクラッド46の屈折率に比べて大きくしてあ
る。コア44の幅W1は10μmである。また、クラッ
ド46の幅W2は110μm〜130μm程度である。
列38の領域は、マスク中心40から最も遠く離間した
領域に相当している。この図中に示す凹部20は、マス
ク中心40から2.5インチ(約64mm)だけ離間し
ている。この場合に、ある凹部20の位置でのコア44
の外周の長さを、マスク中心40に近い側と、マスク中
心40に遠い側とで比べてみる。すると、マスク中心4
0に遠い側のコア44の外周Λ1は、マスク中心40に
近い側のコア44の外周Λ2に比べて0.0015%だ
け大きい。従って、これら外周Λ1およびΛ2の差は非
常に小さいので、無視することができる。このように、
コアの幅W1が螺旋パタンの曲率に比べて小さいため、
周期的な屈折率変調の形成には支障がない。
述の文献2に開示されている製造方法により形成するこ
とができる。この製造方法につき簡単に説明する。先
ず、石英ガラス板にCr薄膜をスパッタリング法あるい
は蒸着法により成膜する。続いて、電子ビームリソグラ
フィ法により、Cr薄膜のパターニングを行う。次に、
パターニングしたCr薄膜をマスクとして、石英ガラス
板のエッチングを行う。この工程は、例えば、反応性イ
オンエッチングにより行う。この結果、図5(B)に示
す矩形形状の溝が凹部20として形成される。この凹部
20は、パターニングされたCr薄膜の開口部分に対応
した石英ガラス板の位置に形成される。Cr薄膜は酸に
より除去して、位相マスク12が完成する。
ーティング構造の回折格子列38aを形成すると、反射
帯域幅を広くすることができる。図7は、位相マスク1
2の変形例を示す図である。図7(A)は変形例の要部
平面図である。図7(A)に示す領域は、図4の破線C
で囲まれた領域に相当している。図7(B)は、図7
(A)のK−K線に沿う位置の切り口を示す断面図であ
る。
20が配列する方向に沿って複数個の回折格子ブロック
を画成してある。例えば、図中に示す領域には、3個の
回折格子ブロック48a、48bおよび48cが、この
順序で配列している。そして、回折格子ブロック48
a、48bおよび48cの各々に属する凹部20の配列
間隔が、回折格子ブロックごとに、配列方向に沿って段
階的または連続的に変化している。例えば、回折格子ブ
ロック48a、48bおよび48cの各々に属する凹部
20の配列間隔をそれぞれΛ1、Λ2およびΛ3とす
る。このとき、Λ1<Λ2<Λ3としてある。従って、
配列間隔(ピッチ)が段階的に変化するチャープグレー
ティングが構成される。各々の回折格子ブロックに属す
る凹部の数は適当に設定してよい。尚、Λ1=Λ2=Λ
3とすると、通常の単周期グレーティングが形成され
る。
図8を参照して説明する。図8は、FBG作成システム
の構成を示す図である。このFBG作成システムでは、
ファイバホルダ10と位相マスク12とを重ねた状態に
して回転ステージ50上に設置し、紫外線光を光学系5
2により発生させる。
光性ファイバ14を収める。光感光性ファイバ14とし
てコーニング社製のSMF28(商品名)を用いてい
る。尚、光感光性ファイバ14は、クラッドの周りに被
覆している被服層をファイバストリッパなどの治具を用
いて剥がしておく。あるいは、ジクロロエタンにディッ
プして剥離させ、クラッド表面が露出した状態にしてか
ら溝36に収める。
2とは上述したように位置決めされて固定されている。
この位置決めを行うには、ファイバホルダ10と位相マ
スク12とをそれぞれ個別のステージに固定する。固定
されるステージは、X軸、Y軸、Z軸およびθ軸方向の
調節機構を具えている。そして、これら軸方向の調節
を、例えば顕微鏡で目視しながら行うことにより、所定
の位置決めを行う。そして、位置決めされたファイバホ
ルダ10および位相マスク12は、例えば真空チャック
装置により相互間の真空吸着を行って固定される。ま
た、例えばクリップなどの挾持手段で固定してもよい。
尚、溝36から光感光性ファイバ14の上側部分がはみ
出てしまう場合には、位相マスク12とファイバホルダ
10との間にスペーサをかましてこれらを固定すればよ
い。
12およびファイバホルダ10を回転ステージ50に設
置する。回転ステージ50はモータなどの駆動手段によ
り、回転軸22を中心軸として回転する。この回転ステ
ージ50の上面50aには、回転軸22の位置に円柱形
状の突起構造54を設けておくのが好適である。そし
て、ファイバホルダ10の上面16とは反対側の面に
は、突起構造54に嵌合させるための穴構造を形成して
おくのがよい。この穴構造を突起構造54に嵌合させる
ことにより、ファイバホルダ10および位相マスク12
を回転ステージ50の上面50aに半固定的に設置する
ことができる。そして、回転ステージ50を駆動するこ
とにより、ファイバホルダ10および位相マスク12
は、螺旋中心(マスク中心)を通る回転軸22を軸とし
て回転する。
52は、レーザ光源56、アッテネータ58、ミラー6
0およびシリンドリカルレンズ62を具えている。レー
ザ光源56で発生したレーザ光26は、アッテネータ5
8を通過して、ミラー60により90°の偏向を受け
る。さらに、シリンドリカルレンズ62を通過してから
位相マスク12に照射される。レーザ光源56として
は、ラムダ・フィジックス社製のKrFエキシマレーザ
を用いている。このレーザ光源56により248nmの
波長の紫外線光を発生させる。発生した紫外線光(レー
ザ光26)は、アッテネータ58により出力が調整され
る。ミラー60の偏向を受けたレーザ光は、シリンドリ
カルレンズ62によりビーム径が調整される。
2とは、レーザ光源56から発生するレーザ光26の導
波方向(図中の移動方向64)に沿ってともに移動する
ように構成してある。従って、位相マスク12に対する
レーザ光26の照射位置は、図中の紙面内における主面
18上を移動方向30に沿って移動させることができ
る。これに伴い、レーザ光26の照射により発生する回
折光28も同じ方向に移動する。そして、この移動速度
と回転ステージの回転速度とを同期させてある。従っ
て、光感光性ファイバ14の延在方向に沿って順次に回
折光28を照射することが可能である。この作業の結
果、光感光性ファイバ14のコアに周期的な屈折率変調
が形成されて、FBGが完成する。
ためには、光感光性ファイバ14の一方の端部に通常の
光コネクタを接続する。また、他方の端部には透過光を
反射させないための終端器を取り付ける。
は、ファイバホルダ10に光感光性ファイバ14を渦巻
き状に固定する。また、この渦巻き形状に対応した回折
格子列38を具える位相マスク12を介して紫外線光を
照射する。そのとき、ファイバホルダ10の回転駆動と
レーザ光の直線駆動とを同期させて、ファイバの長手方
向にグレーティングを順次に書き込むようにしている。
従って、所望の長さのファイバに所望のピッチの屈折率
変調を切れめなく均一に作成できるようになっている。
このように、この実施の形態の方法によれば、長尺FB
Gによる光フィルタが良好に再現性よく作成できる。再
現性が良いので作成歩留まりも向上し、量産に適してい
る。これにより製品コストを低減することができる。
の形状は円盤形状でなくともよい。また、この実施の形
態では、位相マスク12の直径は5インチとしている。
従って、渦巻き状の回折格子列38の一周分は約40c
mとなるので、例えば1mのFBGを作成する場合に
は、約3周の回折格子列38を形成しておけばよい。こ
のように、位相マスク12のサイズやファイバホルダ1
0のサイズを適当に設計すれば、0.1m〜4m程度の
任意の長さのFBGを作成することができる。
ば、光感光性ファイバが、螺旋形状(渦巻き形状)の平
面パタンをなすように、支持部材の上面に設置される。
位相マスクは、その主面が支持部材の上面と平行になる
ように対向させて設置する。そして、その主面の光感光
性ファイバに対応した位置に凹部が形成されている。従
って、各凹部の配列は、光感光性ファイバと同じ螺旋形
状をなしている。
を螺旋形状として、なるべく少ない平面スペースに光フ
ァイバが収まるように工夫している。また、この光ファ
イバの設置方式に対応させて、位相マスクを構成する凹
部の位置を工夫してある。従って、従来に比べて、位相
マスクの平面的なサイズを小さくすることができる。一
方、凹部を螺旋状に配列させて設けてあるので、その配
列長は従来に比べて長くできる。例えば、この製造方法
によれば、0.1m〜4mの長さのグレーティングを形
成することが可能である。
示す図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 支持部材の上面に光感光性ファイバを同
一平面内で螺旋状となるように延在させて設置し、 前記光感光性ファイバの延在する方向に沿って主面に複
数個の凹部が周期的に設けられた位相マスクを、前記支
持部材の上面に対してその主面が平行となるように、前
記光感光性ファイバに対向させて設置し、 前記位相マスクを介して前記光感光性ファイバに対して
紫外線光を照射することにより、該光感光性ファイバの
コアに周期的な屈折率変調を形成することを特徴とする
光フィルタの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の光フィルタの製造方法
において、 前記位相マスクを前記支持部材に固設しておいて、該支
持部材を、前記光感光性ファイバの螺旋中心を軸として
回転させ、 ビーム状の前記紫外線光により、前記支持部材の上面の
端部から前記螺旋中心にわたり前記主面を走査すること
を特徴とする光フィルタの製造方法。 - 【請求項3】 請求項2に記載の光フィルタの製造方法
において、 前記回転の速度と前記走査の速度とを同期させてあるこ
とを特徴とする光フィルタの製造方法。 - 【請求項4】 光感光性ファイバを設置するための板状
体を具えていて、 前記光感光性ファイバを嵌入するための溝を前記板状体
の上面において螺旋状となるように形成してあることを
特徴とする支持部材。 - 【請求項5】 請求項4に記載の支持部材において、 紫外線光に対して実質的に無反射となるように、前記上
面にコーティングが施されていることを特徴とする支持
部材。 - 【請求項6】 請求項4に記載の支持部材において、 前記溝の深さを前記光感光性ファイバの直径よりも大き
くしてあることを特徴とする支持部材。 - 【請求項7】 紫外線光に対して透明な板状体の主面
に、複数個の凹部が周期的に螺旋状となるように配列し
ていることを特徴とする位相マスク。 - 【請求項8】 請求項7に記載の位相マスクにおいて、 前記凹部が配列する方向に沿って複数個の回折格子ブロ
ックが画成されていて、 前記回折格子ブロックの各々に属する前記凹部の配列間
隔が、前記回折格子ブロックごとに、前記配列方向に沿
って段階的または連続的に変化していることを特徴とす
る位相マスク。 - 【請求項9】 請求項7に記載の位相マスクにおいて、 前記板状体を石英ガラスで形成してあることを特徴とす
る位相マスク。
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