JP3420217B2 - 液晶アンカリング強度測定方法及びその測定システム - Google Patents
液晶アンカリング強度測定方法及びその測定システムInfo
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Description
強度測定方法及びその測定システムに関するものであ
る。
下に挙げるようなものがあった。
定の原理と実際−強電場法を中心に−」,液晶,4,6
3(2000). (2)横山 浩「液晶界面アンカリングの熱力学」,液
晶,3,25(1999). (3)H.Yokoyama:Mol.Cryst.L
iq.Cryst.,165,265(1988). (4)H.Yokoyama and H.A.van
Sprang:J.Appl.Phys.,57,4
520(1985). 基板−液晶界面におけるアンカリングには、基板法線を
z軸としたときにダイレクタが成す極角θ、方位角φの
それぞれに対応して、界面自由エネルギーγを用いて以
下の式(1)で定義される3種のアンカリングエネルギ
ー係数が存在する〔上記先行文献(1)及び(2)参
照〕。
答性に影響するとともに、配向膜の最も基本的な物性値
として、長年にわたってその測定手法が開拓されてきて
いる〔上記先行文献(3)及び(4)参照〕。
は、Frank弾性のスケール則を利用した強電場法が
開発され、弾性定数や誘電率などのバルク特性に影響さ
れずに界面アンカリングの性質を高精度に抽出できるよ
うになっている。
ネマティック液晶を対象として、セルに垂直に電場を印
加し、そのときに基板界面近傍に残留する光学的リター
デーションRを、電圧の関数としてフレデリックス転移
電圧以上の高電圧域で測定する手法である。
波長、Δneff (θ)を各点における光線に対する有効
複屈折として、各点からの寄与の総和で与えられる。す
なわち、
ーデーションに限らず、総和性のある物性値は一般に、
セルに印加されている電束密度の逆数に比例するという
スケール則が成り立つ。
し、電場と平行に液晶を透過する光線に対してはリター
デーションを生じない(R→0forV→∞)。強電場
法は、これら2つの性質に基づく手法である。
和性を持つとともに強電場の極限で自動的に消失する物
性が実際的には知られていない。このため、強電場法を
方位角アンカリングにそのまま適用することはできず、
現状では、シミュレーションとの比較によってバルクの
影響を取り除く幾つかの便法が用いられているに過ぎな
い。
と電場とのずれや、基板の残留リターデーションなど、
R→0を阻害する様々な要因があり、強いアンカリング
においては、これらの影響を無視し得ないという問題が
ある。
場法等に比較して、強磁場を用いることにより、原理が
透明で、かつバイアス補正処理が不要であり、任意形状
の液晶を対象として測定可能である磁界誘起トルク測定
による液晶アンカリング強度測定方法及びその測定シス
テムを提供することを目的とする。
成するために、 〔1〕液晶アンカリング強度測定方法において、液晶セ
ルに対して強磁場を印加することにより、磁界誘起トル
ク測定を行い、液晶アンカリング強度測定を行うことを
特徴とする。
強度測定方法において、前記強磁場は10T程度である
ことを特徴とする。
において、液晶セルに対して光を照射する光学系と、前
記液晶セルに対して強磁場を印加する手段と、磁界誘起
トルクの測定手段とを具備することを特徴とする。
強度測定システムにおいて、前記液晶セルの角度を調整
する手段を具備することを特徴とする。
て詳細に説明する。
ング強度測定の要部模式図、図2はその液晶アンカリン
グ強度測定システムの構成図、図3は本発明の実施例を
示す磁場により誘起される界面トルクを示す図である。
3は固定台、4,5はトージョンワイヤー、6は鏡、7
は磁場、8はレーザー、9は位置検出2分割フォトダイ
オード、10,11は増幅器、VA ,VB は出力電圧、
12は超伝導マグネット、21は基板である。
れると、その磁場7によりトージョンワイヤー5が捩じ
れるので、その捩れによりトージョンワイヤー5に取付
けられた鏡6が変位し、その鏡6によって反射されるレ
ーザー8からのレーザー光の変化が位置検出2分割フォ
トダイオード9によって検出される。つまり、位置検出
2分割フォトダイオード9からの出力が増幅器10,1
1によって増幅され、それらの出力電圧がVA ,VB で
あるとすると、磁界誘起トルクは鏡回転角に比例し、そ
の鏡回転角はVA −VB に比例することになり、磁界誘
起トルクをその鏡回転角に基づいて求めることができ、
液晶アンカリング強度を測定することができる。このよ
うにして、誘起されるトルクに基づいて強磁場法を再構
築するようにする。
度測定)磁場7の存在下でのネマティック液晶の自由エ
ネルギーは、Frank弾性エネルギーfd 、磁場との
異方相互作用エネルギーfF 、及び界面自由エネルギー
の和〔次式(3)〕で与えられる。
率の異方性Δχ=χ‖−χ⊥およびダイレクタnを用い
て
方向に与えることができることから、この結果は、極
角、方位角あるいはその混合について普遍的に適用可能
である。また、磁気感受率が10-7と小さいために磁場
は液晶の配向に依らないことを考慮すると、式(5)は
任意の形状を持つ液晶試料に関して局所的に成立すると
見なすことができ、磁場の逆数に関する直線関係と、そ
のアンカリング強度との関係については、式(5)を界
面にわたる面積分で置き換えることで、上の性質はその
まま成立する。
定装置を用いることで、アンカリング強度測定の残され
た課題は、原理的には全て解決できる。ただし、磁気感
受率が小さいために、現実的な測定を行うためには10
T程度の強磁場が必要となる。
配置して、液晶セルに強磁場を印加する。
のではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能
であり、特に、トルク測定方法にはいろいろな方式があ
り、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
よれば、以下のような効果を奏することができる。
分離可能)で、かつバイアス補正処理(光学測定では必
須)が不要であり、任意形状の液晶を対象として測定可
能である。
測定天秤などの素子を用いることにより、各種寸法の液
晶を対象に具体的測定システムを構築することができ
る。
定の要部模式図である。
定システムの構成図である。
面トルクを示す図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 液晶セルに対して強磁場を印加すること
により、磁界誘起トルク測定を行い、液晶アンカリング
強度測定を行うことを特徴とする液晶アンカリング強度
測定方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の液晶アンカリング強度測
定方法において、前記強磁場は10T程度であることを
特徴とする液晶アンカリング強度測定方法。 - 【請求項3】 液晶アンカリング強度測定システムにお
いて、 (a)液晶セルに対して強磁場を印加する手段と、 (b)磁界誘起トルクの測定手段とを具備することを特
徴とする液晶アンカリング強度測定システム。 - 【請求項4】 請求項3記載の液晶アンカリング強度測
定システムにおいて、前記液晶セルの角度を調整する手
段を具備することを特徴とする液晶アンカリング強度測
定システム。
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Non-Patent Citations (4)
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D Andrienko et al.,Molecular Crystals and Liquid Crystals,1999年 1月,Vol.321,271−281 |
Grzegorz Derfel et al.,Liquid Crystals,1997年 3月,Vol.22 No.3,297−300 |
Takashi Sugiyama et al.,Japanese Journal of Applied Physics,1990年10月,Vol.29 No.10,2045−2051 |
横山浩,アンカリング強度測定の原理と実際−今日電場法を中心に−,液晶,日本液晶学会,2000年 1月,Vol.4,No.1,63−72 |
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