JP3419968B2 - 画像認識装置及び方法 - Google Patents

画像認識装置及び方法

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JP3419968B2
JP3419968B2 JP23387495A JP23387495A JP3419968B2 JP 3419968 B2 JP3419968 B2 JP 3419968B2 JP 23387495 A JP23387495 A JP 23387495A JP 23387495 A JP23387495 A JP 23387495A JP 3419968 B2 JP3419968 B2 JP 3419968B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮像した画像中か
ら道路標識、信号機、及び電柱等の柱状の対象物を抽出
し、認識と位置の計測を行なう画像認識装置及び方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】TVカメラで撮像した画像中から道路標
識、信号機、及び電柱等の柱状の対象物を抽出し、認識
と位置の計測を行なう従来の画像認識装置では、TVカ
メラから入力した画像をそれぞれ処理してテクスチャ情
報、色情報、形状情報等を抽出し、柱状対象物が存在す
る領域をそれぞれの画像中から切出す。次いで、切出さ
れた領域内で、予め登録しておいた道路標識、信号機、
電柱等の柱状対象物の情報と照合することで、対象物を
識別するようにしている。
【0003】識別した対象物の位置は、2台以上のTV
カメラから入力された画像中で上述の処理をそれぞれ行
ない、抽出された柱状対象物に対して対応付けを行なう
ことで、多眼視の原理を適用することにより計測するよ
うにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】屋外を撮像して上述し
た画像認識を行なう場合、本来識別すべき対象物の他に
も、画像中に樹木、建物、歩行者、及び車両等の本来対
象としていない柱状物が存在するため、非常に背景が複
雑となる。また、天候の変動、例えば晴天、曇天及び雨
天等により、同一の場所で撮像した場合でも画像中の色
情報が異なってくる。さらに、樹木の成長や風、積雪等
により、背景の形状情報やテクスチャ情報も時々刻々と
変化する。
【0005】以上の理由により、2次元画像処理により
柱状対象物の存在領域を切出すと、誤った領域候補が多
数出現したり、正しい存在領域が見落とされることが多
々あるため、対象物の領域を安定して抽出することは非
常に困難となっていた。
【0006】また、遠方の対象物は当然のことながら近
傍の対象物より小さく撮像されるため、画像から抽出す
ることはますます困難になる。さらに、道路端に存在す
る交通標識、信号機、電柱等の柱状対象物は、ガイドレ
ールや駐車車両などによってその下部が隠されている場
合が多い。そのため、ある高さ以上の対象物部分を画像
中から切出すことができれば、抽出の誤りを減少させる
ことができると思われるが、現実の2次元画像処理では
対象物の高さ情報を得ることはできないので、上記切出
しを行なうことは不可能である。したがって、個々の画
像から抽出される柱状対象物には誤りが多く、この誤り
はそのまま上記対象物の位置計測のための対応付けにも
影響してしまうため、対象物までの距離を正しく求める
ことも困難となる。
【0007】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、撮像した画像が複
雑で変動の激しいものであっても、その画像中の柱状対
象物を常に正確に認識し、対象物の位置及び対象物まで
の距離を計測することが可能な画像認識装置及び方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、 (1) 互いに離れた位置に配置され、同一の対象の画
像を同時に撮影して入力する複数の撮像手段と、これら
複数の撮像手段で得た複数の画像を3次元空間中で設定
した投影面へそれぞれ投影する複数の投影手段と、これ
ら投影手段で得られた投影面における投影データをそれ
ぞれ記憶する複数の領域記憶手段と、これら領域記憶手
段に記憶した投影データ中から放射状に伸びる柱状領域
をそれぞれ抽出する複数の柱状領域抽出手段と、これら
柱状領域抽出手段で抽出した投影データ中の各柱状領域
の中心軸となる直線を求め、上記複数の撮像手段それぞ
れから得られた画像に基づいて得られた各投影データの
直線を統括して得られる交点を検出する交点検出手段
と、この交点検出手段で検出した交点の上記投影データ
中の位置から、上記入力画像中に該当する位置を算出
し、この位置を用いて上記探索領域中で対象物の検証を
行なう検証手段とを備えるようにしたものである。
【0009】このような構成とすることにより、3次元
空間中のある高さに設定した平面に画像を投影するの
で、設定された平面の高さ以上の部分が拡大強調され、
且つ遠方の対象物も拡大強調される。このため、柱状対
象物が真に撮像されている部分が拡大され、且つ入力画
像中では小さく撮像されていた遠方の柱状対象物も拡大
されるため、柱状対象物の抽出が容易となり、常に正確
に認識することができる。
【0010】また、個々の入力画像から抽出した柱状対
象物の中心線の交点を求めることで、対象物の位置及び
対象物までの距離を計測することも可能となり、従来の
多眼視の場合のように複数画像間での対応探索を行なう
必要がなくなる。
【0011】(2) 上記(1)項において、上記柱状
領域抽出手段は、上記領域記憶手段に記憶される投影デ
ータ中で放射状に伸びる類似した輝度を有する柱状の領
域を抽出するようにしたものである。
【0012】このような構成とすることにより、上記
(1)項の作用に加えて、上記柱状領域抽出手段が投影
データ中の類似の輝度分布により柱状の領域を抽出する
ため、抽出動作が容易となる。
【0013】(3) 上記(2)項において、上記柱状
領域抽出手段は、領域記憶手段に記憶される投影データ
中で放射状に伸びる類似した輝度を有する柱状の領域
を、上記投影データ中の1点を中心にして放射状に走査
し、各走査線上において求めたヒストグラムにより走査
線上で点数の多い輝度値の範囲を各走査線毎に求め、こ
れらの輝度値の範囲が隣接走査線間で重畳し、且つそれ
ぞれの輝度値の範囲内のヒストグラムの点数の類似した
部分を求めることで抽出するようにしたものである。
【0014】このような構成とすることにより、上記
(2)項の作用に加えて、上記柱状領域抽出手段が投影
データ中の類似の輝度分布により柱状の領域を抽出する
際の効率及び正確度を共に高めることができる。
【0015】(4) 上記(3)項において、上記柱状
領域抽出手段は、領域記憶手段に記憶された投影データ
中で放射状に伸びる類似した輝度を有する柱状の領域
を、上記投影データ中の1点を中心にして放射状に走査
し、各走査線上において求めたヒストグラムにより走査
線上で点数の多い輝度値の範囲を各走査線毎に求め、こ
れらの輝度値の範囲が隣接走査線間で重畳し、且つそれ
ぞれの輝度値の範囲内のヒストグラムの点数の類似した
部分を求めた上で、放射状走査の方向に対し、各類似部
分が現出する開始走査線と各類似部分が消失する終了走
査線を求め、投影データ中の開始走査線と終了走査線の
間の領域で、上記類似部分の有する輝度値の範囲の下限
値を用いて2値化を行なうことで抽出するようにしたも
のである。
【0016】このような構成とすることにより、上記
(3)項の作用に加えて、上記柱状領域抽出手段が投影
データ中の類似の輝度分布により柱状の領域を抽出する
際の効率及び正確度を共により高めることができる。
【0017】(5) 上記(1)項において、上記交点
検出手段は、上記柱状領域抽出手段より求めた柱状領域
の中心軸となる直線を最小2乗法により求め、上記領域
記憶手段に記憶される投影データそれぞれから求めた上
記直線の交点を求めることで柱状領域が表わす対象物の
位置を獲得するようにしたものである。
【0018】このような構成とすることにより、上記
(1)項の作用に加えて、上記交点検出手段が比較的容
易な演算により対象物の位置を正確に獲得することがで
きる。(6) 上記(1)項において、上記検証手段
は、上記交点検出手段より求めた交点の投影データ中の
位置から、上記入力画像中の該当位置を算出し、この位
置周辺に設定した探索領域内で、予め登録しておいた対
象物の情報と照合することにより検証を行なうようにし
たものである。
【0019】このような構成とすることにより、上記
(1)項の作用に加えて、上記検証手段が予め登録して
おいた対象物の情報との照合により検証を行なうため、
対象物に対する検証に要する時間を短縮して迅速に検証
結果を得ることができる。
【0020】(7) 互いに離れた位置に配置され、同
一の対象の画像を同時に撮影して入力する複数のテレビ
カメラで撮像した複数の画像を3次元空間中で設定した
投影面へそれぞれ投影する投影処理と、この投影処理で
得られた投影面における投影データをそれぞれ記憶する
領域記憶処理と、この領域記憶処理で記憶した投影デー
タ中から放射状に伸びる柱状領域をそれぞれ抽出する柱
状領域抽出処理と、この柱状領域抽出処理で抽出した投
影データ中の各柱状領域の中心軸となる直線を求め、上
記複数のテレビカメラそれぞれから得られた画像に基づ
いて得られた各投影データの直線を統括して得られる交
点を検出する交点検出処理と、この交点検出処理で検出
した交点の上記投影データ中の位置から、上記入力画像
中に該当する位置を算出し、この位置を用いて上記探索
領域中で対象物の検証を行なう検証処理とを有するよう
にしたものである。
【0021】このような手法とすることで、3次元空間
中のある高さに設定した平面に画像を投影するので、設
定された平面の高さ以上の部分が拡大強調され、且つ遠
方の対象物も拡大強調される。このため、柱状対象物が
真に撮像されている部分が拡大され、且つ入力画像中で
は小さく撮像されていた遠方の柱状対象物も拡大される
ため、柱状対象物の抽出が容易となり、常に正確に認識
することができる。
【0022】また、個々の入力画像から抽出した柱状対
象物の中心線の交点を求めることで、対象物の位置及び
対象物までの距離を計測することも可能となり、従来の
多眼視の場合のように複数画像間での対応探索を行なう
必要がなくなる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明を、カメラ画像中から
道路標識、信号機、及び電柱等の垂直に立っている細長
い形状の対象物を柱状対象物として認識し、その位置を
獲得する画像認識装置に適用した場合を実施の一形態と
して図面に参照して説明する。
【0024】図1は同実施の形態における画像認識装置
の概略構成を示すもので、TVカメラ1a、TVカメラ
1b、画像メモリ2a、画像メモリ2b、変換部3a、
変換部3b、領域メモリ4a、領域メモリ4b、柱状領
域抽出部5a、柱状領域抽出部5b、交点検出部6、及
び検証部7から構成されている。
【0025】上記TVカメラ1a,1bは、カメラの光
軸がそれぞれ平行となるように配置設定されてステレオ
カメラを構成するもので、これらTVカメラ1a,1b
より入力された画像は画像メモリ2a,2bに記憶され
る。
【0026】これら画像メモリ2a,2bに記憶された
入力画像を変換部3a、3bが読出し、予め設定してお
いた3次元空間中の面上に投影する変換を実行し、変換
によって得られる投影データを領域メモリ4a、4bを
書込む。
【0027】柱状領域抽出部5a,5bは、これら領域
メモリ4a,4bに記憶されている投影データ中で、放
射状に伸びている柱状領域を抽出する。交点検出部6
は、これら柱状領域抽出部5a,5bで抽出した柱状領
域の中心軸となる直線を求め、これら直線の交点を検出
する。
【0028】検証部7は、この交点検出部6で求めた交
点の領域メモリ4a,4bに記憶した投影データ中の位
置から、該交点を上記画像メモリ2a,画像メモリ2b
に記憶される入力画像に逆変換した際の入力画像中の位
置を算出し、この位置を用いて設定した探索領域中で対
象物の検証を行なう。
【0029】次いで上記実施の形態の動作について説明
する。まず、変換部3a,3bが画像メモリ2a,2b
に記憶されている入力画像を、予め設定しておいた3次
元空間中の平面P上に投影する際の投影手法に関して図
2を用いて説明する。
【0030】ステレオカメラの座標系をO−XYZ、左
右画像中心をOl ,Or 、左右カメラ2a,2bの焦点
位置をCl ,Cr 、左右画像面上の点ql ,qr を平面
P上へ投影した点をQl ,Qr 、左右画像上の画像中心
を原点とする座標系をそれぞれxl −yl ,xr −y
r 、上記投影点Ol ,Or をそれぞれ起点としてxl
r 軸上で長さが画像面のx軸方向の画素サイズに相当
するベクトルをそれぞれnlx,nrx、同じく点Ol ,O
r をそれぞれ起点としてyl ,yr 軸上で長さが画像面
のy軸方向の画素サイズに相当するベクトルをnly,n
ryとする。また、点ql ,qr の画像面上の位置をそれ
ぞれ(klx,kly),(krx,kry)とする。点ql
r を平面P上へ投影した点Ql ,Qr のステレオカメ
ラ座標系での位置を以下の式より求める。まず、ql
対しては次の(1)式の関係が成り立つ。すなわち、
【0031】
【数1】 となるもので、ここでステレオカメラのキャリブレーシ
ョンにより次の(2)式
【0032】
【数2】 が既知であるとすると、点Ql と点ql を結ぶ直線の方
程式は、次の(3)式、すなわち、
【0033】
【数3】 として表される。こうして求められるx,y,zを図2
中にも示す平面式、すなわち 「P:ax+by+cz+d=0」 に代入してtを求めることにより、点ql の平面P上の
投影点Ql の位置(Qlx,Qly,Qlz)を算出すること
ができる。点qr に対しても上記と同様に次の(4)式
の関係が成り立つ。すなわち、
【0034】
【数4】 となるもので、ここでステレオカメラのキャリブレーシ
ョンにより次の(5)式
【0035】
【数5】 が既知であるとすると、点Qr と点qr を結ぶ直線の方
程式は、次の(6)式、すなわち、
【0036】
【数6】 として表される。こうして求められるx,y,zを平面
式、すなわち 「P:ax+by+cz+d=0」 に代入してtを求めることにより、点qr の平面P上の
投影点Qr の位置(Qrx,Qry,Qrz)も算出すること
ができる。
【0037】以上の処理により、変換部3aは画像メモ
リ2aに格納されている左画像上の点ql を予め設定さ
れた平面P上の点Ql へ投影する。同様に、変換部3b
は画像メモリ2bに格納されている右画像上の点qr
予め設定された平面P上の点Qr へ投影する。
【0038】領域メモリ4a,4bは、共にm×nの2
次元配列を有するものであり、道路領域の探索範囲をそ
れぞれ「Xmin <X<Xmax 」、「Ymin <Y<Y
max 」とすると、Xmin からXmax までをm等分に、ま
たYmin からYmax までをn等分にサンプリングして上
記変換部3a,3bの変換結果である投影データを書込
むものである。つまり、領域メモリ上の(i,j)に射
影点Ql ,Qr のX座標値、Y座標値が
【0039】
【数7】 の範囲内にあるものを書込む。上記図2に示すように、
平面P上の点Ql が領域メモリ4aの要素(i,j)に
対応付けられる時、(i,j)に左画像上の点ql の輝
度値が書込まれる。同様に、平面P上の点Qr が領域メ
モリ4bの要素(i,j)に対応付けられる時、(i,
j)に右画像上の点qr が書込まれる。
【0040】こうして領域メモリ4a,4bに書込まれ
た投影データに対し、柱状領域抽出部5a,5bがステ
レオカメラの原点位置を中心にした放射状走査を行な
う。図3はこの柱状領域抽出部5a,5bが作成するヒ
ストグラムを説明するためのものである。例えば、図3
(a)に例示するような投影データが領域メモリ4a
(4b)に書込まれており、原点が2台のカメラ1a,
1bの中心位置である場合、柱状領域抽出部5a(5
b)は領域メモリ4a(4b)中の点(m/2,n)を
中心にした走査を行なう。
【0041】領域メモリ4a(4b)で、柱状領域は走
査原点に対して反対側に倒れ込んだ形で記述されてい
る。このため柱状領域抽出部5a(5b)は、図3
(a)に示すように、時計回りに走査線L1,L2,
…,Lk,…,Lj,…を設定することで、図3(b)
に示すように各走査線毎にヒストグラムを求め、予め設
定しておいたしきい値以上のピーク値を持つヒストグラ
ム上の凸領域Ml <i<Mh を求める。ここで凸領域と
は、図3(b)中にハッチングで示すように、ピーク値
から左右の谷までの領域のことである。
【0042】続く図4乃至図6は上記柱状領域抽出部5
a,5bの抽出動作を説明するためのものである。図4
(a)に示すように、柱状領域抽出部5a(5b)は走
査原点を中心にして領域メモリ4a(4b)上の点
(0,n)から点(m,n)まで時計回りに設定した走
査線上でこの凸領域を求め、この凸領域範囲(Ml <i
<Mh )を図4(b)に示すように縦軸に走査角、横軸
に輝度値を設定したグラフ上に記述する。
【0043】各走査角において、凸領域範囲の点は図4
(c)に示すように、その範囲内の点数Pのピーク値M
が与えられる。したがって柱状領域抽出部5a(5b)
は、図4(b)に示すグラフ上で走査角軸方向に探索
し、各凸領域範囲が、隣接走査角における凸領域範囲と
重畳しており、且つ凸領域範囲内の点に付加されたピー
ク値Mが隣接走査角における凸領域範囲内の点に付加さ
れたものと類似している場合に、これらの凸領域を統合
して、柱状領域を求める。すなわち図4(b)において
は、走査角の範囲b<D<cに柱状領域Aが、同範囲d
<D<eに柱状領域Bが得られるものである。
【0044】図5(a)に示すように、走査線上に柱状
領域A以外の領域Cが存在している場合、ヒストグラム
のピーク値が図5(b)に示すように2箇所表れる。こ
のため、走査線上で、Mi ,M2 を中心とした2つの凸
領域Ml1<i<Mh1,Ml2<i<Mh2が得られる。これ
を、縦軸に走査角、横軸に輝度値をプロットしたグラフ
上に記述すると、図5(c)に示す位置に2つの領域が
表れる。
【0045】この場合、領域Cが走査角軸上で占める範
囲はa<D<dとなり、領域Cが柱状領域でない場合、
広い範囲を占めることになる。これに対し、真の柱状領
域Aは走査角軸上で狭い範囲b<D<cを占める。この
ため、走査角軸上で予め設定しておいた幅以内の範囲を
持つ領域を柱状領域として抽出する。
【0046】図5(a)に示す領域Aと領域Cが類似し
た輝度を持っている場合、走査線上で求めたヒストグラ
ムは図6(a)に示すように一つの凸領域を示す。この
ため、図6(b)に示す走査角−輝度値のグラフでは、
一つの領域しか抽出されないが、各走査角に対し、凸領
域範囲内の点に付加されたピークピクセル数は図6
(c)に示すように異なってくる。
【0047】つまり、走査角b<D<cの領域は柱状領
域Aと領域Cが重なっているため、ピークピクセル数M
2 は、領域Cのみしか存在しない前後の範囲(a<D<
b,c<D<d)のピークピクセル数M1 ,M3 よりも
大きな値を持つこととなる。
【0048】このため、柱状領域抽出部5a(5b)が
走査角−輝度値のグラフから領域を抽出する場合、隣接
する凸範囲のピークピクセル数も比較することで、類似
している領域のみを統合する。
【0049】しかるに交点検出部6では、上記柱状領域
抽出部5a,5bにより得られた各柱状領域に含まれる
点に対し、最小2乗法を適用して柱状領域の中心軸とな
るような直線を求める。
【0050】図7はこの交点検出部6による直線の検出
方法を例示するものであり、図7(a)に上記柱状領域
抽出部5aより得られた領域A,Bからその中心線L
A ,LB を、図7(b)に柱状領域抽出部5bより得ら
れた領域A′、B′からその中心線を求めた状態をそれ
ぞれ示す。
【0051】交点検出部6は、こうして柱状領域抽出部
5a、柱状領域抽出部5bそれぞれから得た領域の中心
線を用い、図7(c)に示すように、LA ,LB とL′
A ,L′B の交点a,b,cを求める。上記各柱状領域
は領域メモリ4a,4b上で得られるため、これらの交
点位置も領域メモリ4a,4b上の座標系で得られるこ
とになる。
【0052】このように交点検出部6で得られた各交点
に対し、検証部7は真に柱状領域に対応するものか否か
を検証する。例えば、上記図7(c)に示した交点a,
b,cの中で実際に真の柱状領域に対応するのは点a,
cのみであり、点bは誤抽出された点である。この誤抽
出点を除去するため、検証部7は領域メモリ4a,4b
上の各交点を画像メモリ2a,2bに記憶される入力画
像上に逆投影する。この逆投影位置は変換部3a,3b
において用いた変換式を逆に辿れば得られる。
【0053】図8はこの検証部7による入力画像への交
点の逆投影の状態を示すもので、逆投影された点が真に
柱状領域である場合には、その点の周囲に設定した探索
領域内に交通標識、電柱、信号機等の柱状対象物が存在
する。このため、検証部7は逆投影点周辺で設定した画
像領域において、予め登録しておいたこれら柱状対象物
のモデルと照合し、柱状対象物を表す交点を選択した後
に、柱状対象物の種別を認識する。
【0054】ここで柱状対象物のモデルは、交通標識、
電柱、信号機等を写した画像であり、領域メモリ4a,
4b上の交点位置から求めた柱状対象物の距離を用いて
サイズを正規化した後、相関を用いて照合を行なう。
【0055】上記照合の結果、照合がとれたものに対し
てはその柱状対象物の種別と、その柱状対象物の距離か
ら柱状対象物の位置を認識することができるもので、得
られた認識結果が検証部7により図示しない出力手段、
例えばCRTでなる表示部で表示出力される。
【0056】なお、上記実施の形態では、柱状領域抽出
部5a,5bにおいてヒストグラムを用いて柱状領域を
抽出するものとしたが、その前段の領域メモリ4a,4
bにおいてエッジ抽出を行ない、放射状に伸びている長
いエッジから柱状領域を抽出するようにしても良い。
【0057】また、交点検出部6において最小2乗法を
用いて柱状領域の中心軸となる直線を求めたが、他にも
柱状領域の略中心軸に沿った両境界線を求め、その中心
を通る直線を求めるようにしても良い。
【0058】さらに、上記実施の形態では、TVカメラ
から柱状領域抽出部に至る処理系統を2系統としたが、
3系統、4系統と系統数を増やし、交点検出部6及び検
証部7でこれらを統括処理するものとすれば、より認識
の精度を向上させることができることは勿論である。以
上の如く本発明は実施の形態に制限されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である
ものとする。
【0059】
【発明の効果】以上詳記した如く本発明によれば、撮像
した画像が複雑で変動の激しいものであっても、その画
像中の柱状対象物を常に正確に認識し、対象物の位置及
び対象物までの距離を計測することが可能な画像認識装
置及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る概略構成を示すブ
ロック図。
【図2】同実施の形態に係る投影方法を説明する図。
【図3】同実施の形態に係る柱状領域抽出部によるヒス
トグラムを説明する図。
【図4】同実施の形態に係る柱状領域抽出部による領域
抽出を説明する図。
【図5】同実施の形態に係る柱状領域抽出部による領域
抽出を説明する図。
【図6】同実施の形態に係る柱状領域抽出部による領域
抽出を説明する図。
【図7】同実施の形態に係る交点検出部の動作を説明す
る図。
【図8】同実施の形態に係る検証部の動作を説明する
図。
【符号の説明】
1a,1b…TVカメラ 2a,2b…画像メモリ 3a,3b…変換部 4a,4b…領域メモリ 5a,5b…柱状領域抽出部 6…交点検出部 7…検証部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 1/00 330 G06T 7/60 150

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに離れた位置に配置され、同一の対
    象の画像を同時に撮影して入力する複数の撮像手段と、 これら複数の撮像手段で得た複数の画像を3次元空間中
    で設定した投影面へそれぞれ投影する複数の投影手段
    と、 これら投影手段で得られた投影面における投影データを
    それぞれ記憶する複数の領域記憶手段と、 これら領域記憶手段に記憶した投影データ中から放射状
    に伸びる柱状領域をそれぞれ抽出する複数の柱状領域抽
    出手段と、 これら柱状領域抽出手段で抽出した投影データ中の各柱
    状領域の中心軸となる直線を求め、上記複数の撮像手段
    それぞれから得られた画像に基づいて得られた各投影デ
    ータの直線を統括して得られる交点を検出する交点検出
    手段と、 この交点検出手段で検出した交点の上記投影データ中の
    位置から、上記入力画像中に該当する位置を算出し、こ
    の位置を用いて上記探索領域中で対象物の検証を行なう
    検証手段とを具備したことを特徴とする画像認識装置。
  2. 【請求項2】 上記柱状領域抽出手段は、上記領域記憶
    手段に記憶される投影データ中で放射状に伸びる類似し
    た輝度を有する柱状の領域を抽出することを特徴とする
    請求項1記載の画像認識装置。
  3. 【請求項3】 上記柱状領域抽出手段は、領域記憶手段
    に記憶される投影データ中で放射状に伸びる類似した輝
    度を有する柱状の領域を、上記投影データ中の1点を中
    心にして放射状に走査し、各走査線上において求めたヒ
    ストグラムにより走査線上で点数の多い輝度値の範囲を
    各走査線毎に求め、これらの輝度値の範囲が隣接走査線
    間で重畳し、且つそれぞれの輝度値の範囲内のヒストグ
    ラムの点数の類似した部分を求めることで抽出すること
    を特徴とする請求項2記載の画像認識装置。
  4. 【請求項4】 上記柱状領域抽出手段は、領域記憶手段
    に記憶された投影データ中で放射状に伸びる類似した輝
    度を有する柱状の領域を、上記投影データ中の1点を中
    心にして放射状に走査し、各走査線上において求めたヒ
    ストグラムにより走査線上で点数の多い輝度値の範囲を
    各走査線毎に求め、これらの輝度値の範囲が隣接走査線
    間で重畳し、且つそれぞれの輝度値の範囲内のヒストグ
    ラムの点数の類似した部分を求めた上で、放射状走査の
    方向に対し、各類似部分が現出する開始走査線と各類似
    部分が消失する終了走査線を求め、投影データ中の開始
    走査線と終了走査線の間の領域で、上記類似部分の有す
    る輝度値の範囲の下限値を用いて2値化を行なうことで
    抽出することを特徴とする請求項3記載の画像認識装
    置。
  5. 【請求項5】 上記交点検出手段は、上記柱状領域抽出
    手段より求めた柱状領域の中心軸となる直線を最小2乗
    法により求め、上記領域記憶手段に記憶される投影デー
    タそれぞれから求めた上記直線の交点を求めることで柱
    状領域が表わす対象物の位置を獲得することを特徴とす
    る請求項1記載の画像認識装置。
  6. 【請求項6】 上記検証手段は、上記交点検出手段より
    求めた交点の投影データ中の位置から、上記入力画像中
    の該当位置を算出し、この位置周辺に設定した探索領域
    内で、予め登録しておいた対象物の情報と照合すること
    により検証を行なうことを特徴とする請求項1記載の画
    像認識装置。
  7. 【請求項7】 互いに離れた位置に配置され、同一の対
    象の画像を同時に撮影して入力する複数のテレビカメラ
    で撮像した複数の画像を3次元空間中で設定した投影面
    へそれぞれ投影する投影処理と、 この投影処理で得られた投影面における投影データをそ
    れぞれ記憶する領域記憶処理と、 この領域記憶処理で記憶した投影データ中から放射状に
    伸びる柱状領域をそれぞれ抽出する柱状領域抽出処理
    と、 この柱状領域抽出手段で抽出した投影データ中の各柱状
    領域の中心軸となる直線を求め、上記複数のテレビカメ
    ラそれぞれから得られた画像に基づいて得られた各投影
    データの直線を統括して得られる交点を検出する交点検
    出処理と、 この交点検出処理で検出した交点の上記投影データ中の
    位置から、上記入力画像中に該当する位置を算出し、こ
    の位置を用いて上記探索領域中で対象物の検証を行なう
    検証処理とを有したことを特徴とする画像認識方法。
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