JP3418045B2 - ドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング方法

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JP3418045B2 JP34306795A JP34306795A JP3418045B2 JP 3418045 B2 JP3418045 B2 JP 3418045B2 JP 34306795 A JP34306795 A JP 34306795A JP 34306795 A JP34306795 A JP 34306795A JP 3418045 B2 JP3418045 B2 JP 3418045B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
に用いられるドライエッチング方法に関し、特に、シリ
コン系材料をドライエッチングする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化に伴い、微
細加工技術に対する要求も一段と厳しいものになってき
ている。特に、薄膜トランジスタ等のゲート電極部を形
成するシリコン及びシリコンを含む材料(以下、両者を
シリコン系材料と記す)のドライエッチング技術におい
ては、下地ゲート絶縁膜の薄膜化により電極部エッチン
グ工程での下地ゲート絶縁膜との高選択性と低損傷性の
要求がさらに強まり、パターン寸法の微細化に合わせた
加工寸法精度の向上とともに、これら全ての要求を満た
す技術開発が望まれている。
【0003】ドライエッチングに使用している従来のマ
イクロ波プラズマを用いたドライエッチング装置として
電子サイクロトロン共鳴(以下、ECRと記す)プラズ
マエッチング装置を図2に示す。
【0004】まず2.45GHzのマイクロ波をマグネ
トロン1で発生させ、導波管2を通って導入窓3からプ
ラズマを発生させるために真空室4に導入する。ソレノ
イドコイル5は、真空室4に磁場6を発生させる。この
ようにして形成された磁場6とマイクロ波の電場の相乗
効果により電子がサイクロトロン運動をし、これによっ
てプラズマ7が発生する。
【0005】前記ソレノイドコイル5は、通常プラズマ
の均一性や制御性を高めるために、少なくとも2つのコ
イルに別れており、それぞれのコイル電流値を独立に変
化させることにより形成される磁場6のECR条件(磁
場強度が875ガウスである条件)を満たす領域の位置
や、磁場の勾配を変えてプラズマのマイクロ波パワーの
利用効率やプラズマ密度分布を変化させることができ
る。ソレノイドコイル5の電流値は、パワーメーター8
で検出している。
【0006】また、導波管2を通るマイクロ波の反射波
については、この反射波が最小になるように方向性結合
器9を用いて制御している。方向性結合器9で検出した
入射波と反射波をパワーメーター10、11に表示し、
反射波のパワーメーター11の信号をコントロール回路
12に取り込む。コントロール回路12で導波管2に設
けたスタブピン13の位置を、反射波のパワーメーター
11の信号が最小になるように、それぞれモーターなど
で駆動することによってマイクロ波のマッチングを行
い、マイクロ波の入力パワーの最大化が図られる。
【0007】次に、前記従来のECRプラズマエッチン
グ装置を用いたシリコン系材料のエッチング技術につい
て説明する。酸化膜上にシリコン系材料の被エッチング
材を形成したウェハー14は、処理室15内のウェハー
搭載電極16上に置かれる。通常、ウェハー搭載電極1
6には高周波電源17が接続され、高周波バイアスが印
加できる。エッチングに使用するガスは、ガス供給口1
8から真空室4に導入され、エッチングに使用された
後、排気口19から排出される。エッチングに使用する
ガスとしては、最近ふっ素系、フロン系ガスに代わり、
塩素系や臭素系ガスが用いられるようになってきてい
る。これは塩素系、臭素系ガスを用いた場合には、原子
間結合エネルギーに差があり、Si−F結合>Si−O
結合>Si−Cl結合>Si−Br結合となっているた
め、自発的にはシリコン系材料とエッチング反応を起こ
さず、イオン・アシスト機構によりエッチングが進行す
るため、異方性が得やすいことや、酸化膜に対して従来
ガスより高いエッチング選択性が得られるからである。
また、通常行われている有機レジストマスクを用いて酸
化膜上のシリコン系材料をエッチングする場合、下地酸
化膜に対するシリコン系材料のエッチング選択性を高め
るため、エッチングガスに少量の酸素ガスを添加する方
法が行われている。
【0008】また、特公平7−75230号公報に記載
のイオンやラジカルの濃度比をモニタしてエッチングす
る方法では、質量分析器を用いて前記濃度比をモニタし
て終点判定を行う方法が報告されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラズマエッチ
ング装置でエッチングする場合、前述のマイクロ波のマ
ッチング調整では方向性結合器7の精度が高くないこと
もあり、反射パワーが零の時に必ずしもマイクロ波の入
力パワーが最大となるのではないので、真空室4内で生
成されたプラズマの状態がエッチング処理の最適状態に
あるとは言えなかった。特開平6−188221号公報
に、この問題を解決するために、プラズマアッシング装
置においてプラズマの発光強度を検出し、発光強度が最
大になるようにスタブピンを制御する方法が示されてい
るが、プラズマエッチング装置のように複数のガスを使
用することが一般的である場合には、プラズマ反応が複
雑になり、単純に特定の反応種の発光強度を最大にする
だけではプラズマがエッチングの最適な状態にあるとは
言えない。
【0010】また、使用するガス種や放電圧力、更に入
射するマイクロ波パワーの大きさや被エッチング材料、
ソレノイドコイルや処理室の大きさや形状によって、最
適なプラズマの状態の作り出すコイルの電流値が異な
り、それぞれについてソレノイドコイルの電流値を選び
出さねばならない。
【0011】また、特に、有機レジストをマスクとして
用いて、酸化膜上のシリコン系材料をエッチングする場
合、前述したように少量の酸素ガスを導入しているが、
酸素ガスを添加することによって、下地酸化膜に対する
シリコン系材料のエッチングの選択比が高まるというメ
リットを有するが、一方で有機レジストマスクに対する
シリコン系材料の選択性が低下し、またマスク側壁への
堆積物が増加して加工精度の劣化を招く等のデメリット
も有する。従って、酸素ガスを極少量に制限すると、加
工寸法精度は上がるが、下地酸化膜に対するシリコン系
材料の選択性が不十分となり、逆に酸素導入量を増加さ
せ、下地酸化膜に対するシリコン系材料の選択性を上げ
ると、加工寸法精度が悪くなるという問題がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するために、請求項1のドライエッチング方法は、ハ
ロゲン元素と酸素元素を含む混合ガスをプラズマにし
て、有機レジストマスクを用いて、酸素を含む絶縁膜上
のシリコンを含む被エッチング材を選択的にエッチング
を行うドライエッチング方法において、酸素原子からの
発光である第1の波長及び酸素原子または酸素イオンか
らの発光である第2の波長、または、ハロゲン原子から
の発光である第1の波長及び酸素原子からの発光である
第2の波長における前記プラズマの発光強度から発光強
度比を求め、該発光強度比に基づいて前記プラズマを制
御してエッチングを行うことを特徴とを特徴とする。
【0013】この方法は、酸素ガスを含むプラズマ中で
生成される活性種、つまりイオンやラジカルのうち、シ
リコン系材料の下地酸化膜との選択比の向上に寄与する
と思われる活性種の濃度を高め、一方で有機レジストマ
スクに対するエッチングの選択比の向上に寄与する活性
種、並びにマスク側壁への堆積物生成に寄与すると思わ
れる活性種の濃度を低下させるようにプラズマの生成条
件を決定し、制御しようとするものである。
【0014】また、請求項、5のドライエッチング方
法は、前記第1波長として前記ハロゲン化ガスのハロゲ
原子に起因する発光の波長、特に、Br原子に起因す
る発光である780nm、あるいはCl原子に起因する
発光である808nmの波長の何れかを用い、前記第2
波長として前記酸素ガスの酸素原子に起因する発光の波
長、特に777nmを用いることを特徴とする。
【0015】あるいは、別の前記第1、2波長の選択と
して前記酸素ガスの酸素原子に起因する波長、特に、3
重項励起状態からの遷移である発光の波長で844nm
を用い、前記第2波長として前記酸素ガスの酸素原子
起因する5重項励起状態からの遷移である発光の波長で
777nm、または酸素イオンからの発光の波長で58
8nmのいずれかを用いることを特徴とする。
【0016】そして、前記プラズマを制御する方法とし
て、マイクロ波の入力パワーの制御、磁場形成のための
コイルの電流値の制御、放電圧力の制御のうち、少なく
とも1つを用いることを特徴とする。
【0017】マイクロ波の入力パワーの制御の方法とし
ては、マグネトロンで発生されるマイクロ波のパワーを
制御する方法やスタブピンの位置を制御する方法が取ら
れる。
【0018】また、ハロゲン元素と酸素元素を含む混合
ガスをプラズマするドライエッチング装置を使用し、有
機レジストマスクを用いて、酸素を含む絶縁膜上のシリ
コンを含む被エッチング材を選択的にエッチングを行う
ドライエッチング方法において、酸素原子からの発光で
ある第1の波長及び酸素原子または酸素イオンからの発
光である第2の波長、または、ハロゲン原子からの発光
である第1の波長及び酸素原子からの発光である第2の
波長における前記プラズマの発光強度から発光強度比を
測定し、該測定された発光強度比と予め規定した前記ド
ライエッチング装置の正常状態時の発光強度比と比較す
ることで、前記ドライエッチング装置の異常の検出を行
うことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】まずは、本発明に係るECRプラ
ズマエッチング装置について図1を用いて説明する。図
2と同一部材には同一符号を記す。
【0020】前述した従来プラズマエッチング装置に加
え、真空室4内のプラズマ7からの発光を光学レンズを
用いて集光し、光ファイバーで取り出す光学系20を設
け、光学系20により取り出した発光を分光する分光器
21を設け、プラズマ光のうちの2種の波長の発光強度
を測定するため、分光器21で波長分離した光をCCD
アレイを用いて検出するエリアセンサー22を設け、エ
リアセンサー22から得られる発光強度から真空室4内
のプラズマ発光の強度比を求め、該発光強度比に基づい
て、スタブピン13の出し入れ位置を制御する信号とソ
レノイドコイル5の電流値を制御する信号と放電圧力を
制御する信号を送るコントロール回路23を設けて、各
制御信号に基づいてプラズマの状態の最適化を行う。
尚、放電圧力を制御する信号を送る制御線及び放電圧力
制御装置は図示していない。本発明の実施の形態では、
ECRプラズマエッチング装置について説明したが、プ
ラズマを用いる装置であれば、例えば、RIE(反応性
イオンエッチング)装置等に適用できる。
【0021】本発明に係る実施の形態1、2として、半
導体装置のゲート電極加工に適用し、エッチングガスと
して臭化水素と塩素の混合ガスと酸素ガスを用いて、酸
化シリコン膜上に積層された不純物をドープしていない
多結晶シリコン材料をECRプラズマ装置で加工した実
施の形態を以下に記載する。
【0022】(実施の形態1)実施の形態1では前述の
装置を用いて、第1波長として酸素プラズマによる発光
の波長、第2波長としてハロゲンプラズマによる発光の
波長を選択してエッチングを行うエッチングについて説
明する。
【0023】まず、ソレノイドコイル5の電流値を様々
に変化させて、測定した酸素プラズマによる波長777
nmの発光とBrプラズマによる波長780nmの発光
の強度比とその時の酸化シリコン膜に対する多結晶シリ
コン膜の選択比(選択比は、下地絶縁膜のエッチングレ
ートに対する被エッチング材のエッチングレートの比を
示す。以下も同じ)との相関を図3に示す。横軸に77
7nm/780nmの発光強度比を示し、縦軸に酸化シ
リコン膜に対する多結晶シリコン膜の選択比を示す。
【0024】図3に示すように、Brプラズマの発光強
度に対する酸素プラズマの発光強度の比が大きいほど、
酸化シリコン膜に対する多結晶シリコン膜のエッチング
レートの選択比が大きくなる。つまり発光強度比が大き
くなるようにソレノイドコイルの電流値、マイクロ波の
入力パワーを調整することでプラズマの状態が改善さ
れ、酸化シリコン膜に対する多結晶シリコン膜の選択比
が上昇する。
【0025】次に、本発明に係るドライエッチング方法
を用いて、前記777nm/780nmの発光強度比を
大きくするように磁場の制御を行うことによって、プラ
ズマの状態を最適化してエッチングを行った例を以下に
示す。
【0026】ソレノイドコイルの電流値を15A/10
A(ソレノイドコイル5の上部コイルの電流値/下部コ
イルの電流値を示す。以下も同じ)に当初設定しておい
た条件から本発明のドライエッチング方法で発光強度比
がより大きくなるように上部コイルの電流値を調整し
て、16A/10Aの条件になった例を図4に示す。こ
の調整の結果、酸化シリコン膜に対する多結晶シリコン
膜の選択比が75から145へと大幅に改善された。ま
た、マスクとして有機レジストを使用した場合、前記の
調整によって有機レジストマスクに対する多結晶シリコ
ン膜の選択比も1から3に向上し、レジスト側壁への反
応生成物の堆積減少により加工寸法精度は0.2μm幅
から0.5μm幅のパターンにおいてラインとスペース
の幅が1:1の密集したパターン、ラインが孤立したパ
ターンの双方について10%以内の線幅のズレに抑えら
れた。
【0027】次に、ソレノイドコイルの当初の設定電流
値が19A/13.5Aの条件をソレノイドコイル5の
電流値を制御することによって、Brプラズマの発光強
度に対する酸素プラズマの発光強度の比が最大になるよ
うに調整を行い、19A/13Aに調整した例を図5に
示す。その結果、選択比が改善された上に、エッチング
レートのウェハー面内均一性が11.5%から3%に改
善されている。これらの現象はプラズマのちらつき等に
見られるプラズマの吸収ロスが改善された為、プラズマ
密度を最大にすることができたためと考えられる。
【0028】上記実施の形態の磁場以外の条件は酸素ガ
ス4sccm,臭化水素ガス24sccm及び塩素ガス
12sccmの混合ガスを用い、マイクロ波入力パワー
1100W、放電ガス圧力0.2Pa、高周波数バイア
スパワー20W、ウェハー温度20℃とした。
【0029】本実施の形態では、ハロゲンプラズマによ
る発光として、Brプラズマからの発光である780n
mを用いたが、Clプラズマからの発光である808n
mを用いても同様であった。
【0030】また本実施の形態では、第1波長として酸
素プラズマからの発光である777nm、第2波長とし
てハロゲンプラズマからの発光である780nm、また
は808nmを用いたが、他の発光波長を用いてもかま
わない。ただし、本実施の形態の波長を用いた場合、そ
の他の発光波長を用いた場合よりも安定したエッチング
制御が可能となった。それは、これらの発光強度がほと
んど同じで制御精度がよいからである。また、第1波長
と第2波長が近い波長であることは、採光窓の汚れに対
しても、汚れの波長依存性を受けにくいという利点もあ
る。
【0031】(実施の形態2)本発明に係る実施の形態
2として、第1、2波長ともに酸素ガスからの発光の波
長を用いた場合について説明する。
【0032】上記ECRプラズマエッチング装置で酸素
プラズマを発生し、第1波長としてプラズマ中の酸素の
5重項励起状態間の遷移による777nmの発光と、第
2波長として3重項励起状態間の遷移による844nm
の発光を測定し、その発光強度比を求める。そして、こ
のプラズマ条件で臭化水素ガス、塩素ガス、酸素ガスを
導入し、エッチングを行う。
【0033】まずは、エッチング装置の放電圧力、マイ
クロ波の入力パワー、磁場を形成するソレノイドコイル
の電流値等のプラズマ生成条件を変えて、酸化シリコン
膜に対する多結晶シリコン膜の選択比を測定した結果を
図6に示す。横軸に777nm/844nmの発光強度
比を示し、縦軸に酸化シリコン膜に対する多結晶シリコ
ン膜の選択比を示す。図6に示されるようにエッチング
装置の放電圧力、マイクロ波の入力パワー、真空室内に
磁場を形成するソレノイドコイルの電流値のどれを変え
ても、3重項励起状態間の遷移による844nmの発光
に対する5重項励起状態間の遷移による777nmの発
光強度比が大きくなるように、プラズマの生成条件を制
御させることによって、酸化シリコン膜に対する多結晶
シリコン膜の選択比を高めることができる。
【0034】次に、同様に有機レジストマスクに対する
多結晶シリコン膜の選択比を測定した結果を図7に示
す。図7に示すように、3重項励起状態間の遷移による
844nmの発光に対する5重項励起状態間の遷移によ
る777nmの発光強度比が大きくなるように、プラズ
マ生成条件を制御させることによって、有機レジストマ
スクに対する多結晶シリコン膜の選択比を高めることが
できる。
【0035】また、同様にして多結晶シリコンの0.2
5μm線幅の電極パターンを形成した時の寸法変化量を
測定した結果を図8に示す。横軸に777nm/844
nmの発光強度比を示し、縦軸に寸法変化量を示す。図
8に示されるように、3重項励起状態間の遷移による8
44nmの発光に対する5重項励起状態間の遷移による
777nmの発光強度比が大きくなるように、プラズマ
生成条件を変化させることによって、マスク側壁への堆
積物増加を抑え、加工寸法精度を高めることができる。
【0036】従って、3重項励起状態間の遷移による8
44nmの発光に対する5重項励起状態間の遷移による
777nmの発光強度比が大きくなるように、プラズマ
生成条件を制御することによって、酸素添加によるデメ
リットを抑え、高選択比、高精度の0.25μmの多結
晶シリコンゲート電極の加工が実現できた。
【0037】ここでは、777nm/844nmの発光
強度比を変化させる際、ECRエッチング装置の放電圧
力、マイクロ波の入力パワー、磁場を形成するソレノイ
ドコイルの電流値を変化させたが、放電圧力については
低くするほど、マイクロ波の入力パワーについては高く
するほど、磁場を形成するソレノイドコイルの電流値に
ついては、形成される距離のECR条件である875ガ
ウスの磁場強度の領域からエッチング処理するウェハー
までの距離を近づけるように設定するほど、あるいはE
CR領域付近の磁場勾配を小さくするように設定するほ
ど上記発光強度は大きくすることができた。
【0038】また、ここでは、3重項励起状態間の遷移
による発光に844nmを酸素イオンからの発光に77
7nmを用いたが、それぞれ他の3重項励起状態間の遷
移による発光の波長や酸素イオンからの発光の波長を用
いても構わない。例えば、3重項励起状態間の遷移によ
る発光では437nm、5重項励起状態間の遷移による
発光では395nmを使用することができるが、前記7
77nmと844nmを用いた方が精度の良い結果が得
られた。
【0039】次に、第1波長として酸素イオンによる発
光の波長、第2波長として酸素の3重項励起状態間の遷
移による発光の波長を用いて、それらの波長の発光強度
比と、酸化シリコン膜に対する多結晶シリコンの選択比
との相関を図9に示す。横軸に588nm/844nm
の発光強度比を示し、縦軸に酸化シリコン膜に対する多
結晶シリコン膜の選択比を示す。図9に示されるよう
に、エッチング装置の放電圧力、マイクロ波の入力パワ
ー、磁場を形成するソレノイドコイルの電流値のどれを
変えても、酸素イオンによる588nmの発光に対する
3重項励起状態間の遷移による844nmの発光強度比
が大きくなるように、プラズマ生成条件を制御させるこ
とによって、酸化シリコン膜に対する多結晶シリコンの
選択比を高めることができる。
【0040】次に、同様に有機レジストマスクに対する
多結晶シリコン膜の選択比を測定した結果を図10に示
す。横軸に588nm/844nmの発光強度比を示
し、縦軸に寸法変化量を示す。図10に示すように、酸
素イオンによる588nmの発光に対する3重項励起状
態間の遷移による844nmの発光強度比が大きくなる
ように、プラズマ生成条件を制御させることによって、
有機レジストマスクに対する多結晶シリコンの選択比を
高めることができる。
【0041】また、同様にして、多結晶シリコンの0.
25μm線幅の電極パターンを形成した時の寸法変化量
を測定した結果を図11に示す。横軸に588nm/8
44nmの発光強度比を示し、縦軸に寸法変化量を示
す。図11に示されるように、3重項励起状態間の遷移
による844nmの発光に対する酸素イオンによる58
8nmの発光強度比が大きくなるように、プラズマ生成
条件を制御させることによって、マスク側壁への堆積物
増加を抑え、加工寸法精度を高めることができる。
【0042】従って、3重項励起状態間の遷移による8
44nmの発光に対する酸素イオンによる588nmの
発光強度比が大きくなるように、プラズマ生成条件を制
御することによって、酸素添加によるデメリットを抑
え、高選択比、高精度の0.25μmの多結晶シリコン
ゲート電極の加工が実現できた。
【0043】また、ここでは、3重項励起状態間の遷移
による発光に844nmを酸素イオンからの発光に58
8nmを用いたが、それぞれ他の3重項励起状態間の遷
移による発光の波長や酸素イオンからの発光の波長を用
いても構わない。例えば、3重項励起状態間の遷移によ
る発光では437nm、酸素イオンからの発光では56
0nmを使用することもできるが、前記588nmと8
44nmを用いた方が精度の良い結果が得られた。
【0044】上記実施の形態1、2では、ハロゲンガス
として臭化水素と塩素の混合ガスを用いたが、臭化水素
あるいは塩素のみでも同様の効果が確認された。
【0045】上記実施の形態1、2では、シリコン系材
料として不純物をドープされない多結晶シリコンを用い
たが、不純物をドープされた多結晶シリコン、結晶シリ
コン及びアモルファスシリコンでも同様の効果が確認さ
れた。また、上記実施の形態では、ゲート材料に酸化シ
リコン膜を用いたが、窒素を含むシリコンの窒化酸化膜
でも同じであった。
【0046】また、本発明によるドライエッチング方法
では、常時、発光強度比を測定することが可能であるの
で、本実施の形態で記載したようなプラズマの生成条件
の最適化の手段としてだけではなく、稼動状態のモニタ
として利用することで、プラズマエッチングの状態の確
認や異常の検出手段、あるいは自動的にプラズマ生成条
件を最適化するオートチューナーとしても用いることが
できる。
【0047】具体的に異常を検出する方法について1例
を説明する。通常、エッチング処理を行う前に、ベアシ
リコンウェハをダミーウェハとして放電を行い、ドライ
エッチング装置の放電状態を安定させる。その時のプラ
ズマ発光の強度を測定し、発光強度比を求め、予め規定
しておいた装置の正常状態時の発光強度比と比較するこ
とによって、装置が異常であるか、否かを検出すること
ができる。この方法によって、実際にエッチングを行う
ことなく装置の異常を検出することができるのでエッチ
ングマスク材や被エッチング材の影響を受けることなく
装置固有の検査が行うことができる。
【0048】そして、プラズマ生成条件を決定するパラ
メータごとの発光強度比のデータを記録しておき、検査
したときの発光強度を単純な比を取るだけでなく、エッ
チングパラメータと測定した発光との関係を多変量解析
の手法を用いることにより、どのパラメータに関する異
常であるかを検出することが出来る。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、プラズマの状態を最適
化するように制御することができ、特に酸化膜上のシリ
コン系材料をエッチングする際、下地酸化膜に対するシ
リコン系材料の選択比も、有機レジストに対するシリコ
ン系材料の選択比も向上し、寸法加工精度の高いエッチ
ングが可能となり、また、ウェハー面内のエッチングレ
ートの均一性も向上させることができた。
【0050】また、発光強度比を測定することによって
プラズマ生成条件を制御するので、採光窓の汚れや検出
光学系のズレ等の影響を受けないで安定したエッチング
が可能となる。
【0051】また、本発明の方法は、特公平7−752
30号公報に記載の質量分析器を用いてイオンやラジカ
ルの濃度比をモニタする方法に比較して、プラズマへの
撹乱がまったくないことや、装置が非常に単純で小型化
することができ、装置にかかるコストを低くできるとい
う利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るECRプラズマエッチング装置の
構成図である。
【図2】従来のECRプラズマエッチング装置の構成図
である。
【図3】本発明に係るドライエッチング方法における発
光強度比と酸化膜に対する多結晶シリコン材料の選択比
との相関の図である。
【図4】本発明に係るドライエッチング方法の第1例と
して、コイル電流値の調整による発光強度比と酸化膜に
対する多結晶シリコン材料の選択比の変化を示す図であ
る。
【図5】本発明に係るドライエッチング方法の第2例と
して、コイル電流値の調整による発光強度比と酸化膜に
対する多結晶シリコン材料の選択比及びエッチングレー
トのウェハー面内の均一性の変化を示す図である。
【図6】本発明に係る777nm/844nmの発光強
度比と酸化膜に対する多結晶シリコン材料の相関の図で
ある。
【図7】本発明に係る777nm/844nmの発光強
度比と有機レジストに対する多結晶シリコン材料の選択
比との相関の図である。
【図8】本発明に係る777nm/844nmの発光強
度比とエッチングによる寸法変化量との相関の図であ
る。
【図9】本発明に係る588nm/844nmの発光強
度比と酸化膜に対する多結晶シリコン材料の選択比との
相関の図である。
【図10】本発明に係る588nm/844nmの発光
強度比と有機レジストに対する多結晶シリコン材料の選
択比の相関の図である。
【図11】本発明に係る588nm/844nmの発光
強度比とエッチングによる寸法変化量との相関の図であ
る。
【符号の説明】
1 マグネトロン 2 導波管 3 導入窓 4 真空室 5 ソレノイドコイル 6 磁場 7 プラズマ 8 パワーメーター 9 方向性結合器 10 パワーメーター 11 パワーメーター 12 コントロール回路 13 スタブピン 14 ウェハ 15 処理室 16 ウェハ搭載電極 17 高周波電源 18 ガス供給口 19 排気口 20 光学系 21 分光器 22 エリアセンサ 23 コントロール回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−120525(JP,A) 特開 平1−179326(JP,A) 特開 昭63−288024(JP,A) 特開 平8−298257(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 C23F 4/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン元素と酸素元素を含む混合ガス
    をプラズマにして、有機レジストマスクを用いて、酸素
    を含む絶縁膜上のシリコンを含む被エッチング材を選択
    的にエッチングを行うドライエッチング方法において、酸素原子からの発光である第1波長及び酸素原子または
    酸素イオンからの発光である第2波長、または、ハロゲ
    ン原子からの発光である第1波長及び酸素原子からの発
    光である第2波長 における前記プラズマの発光強度から
    発光強度比を求め、 該発光強度比に基づいて前記プラズマを制御してエッチ
    ングを行うことを特徴とするドライエッチング方法。
  2. 【請求項2】 前記酸素原子からの発光である第1波長
    と第2波長は、それぞれ、酸素原子の3重項励起状態間
    の遷移による発光の波長と、酸素原子の5重項励起状態
    間の遷移による発光の波長であることを特徴とする請求
    項1に記載のドライエッチング方法。
  3. 【請求項3】 前記第2波長に酸素イオンからの発光を
    選択する際に、酸素原子からの発光である第1波長は、
    酸素原子の3重項励起状態間の遷移による発光の波長
    あることを特徴とする請求項1に記載のドライエッチン
    グ方法。
  4. 【請求項4】 前記ハロゲン元素を含む混合ガスとして
    HBrを含む混合ガスを用いて、前記ハロゲン原子から
    の発光である第1波長はBr原子からの発光である78
    0nmの波長であり、前記酸素原子からの発光である第
    2波長は777nmの波長であることを特徴とする請求
    に記載のドライエッチング方法。
  5. 【請求項5】 前記ハロゲン元素を含む混合ガスとして
    Cl2を含む混合ガスを用いて、前記ハロゲン原子の発
    光である第1波長はCl原子からの発光である808n
    mの波長であり、前記酸素原子からの発光である第2波
    長は777nmの波長であることを特徴とする請求項
    に記載のドライエッチング方法。
  6. 【請求項6】 前記重項励起状態間の遷移による発光
    の波長は844nmであり、前記重項励起状態間の遷
    による発光の波長は777nmであり、前記酸素イオ
    ンによる発光の波長は588nmあることを特徴とす
    る請求項2又は3に記載のドライエッチング方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のドライエッチング方法
    において、酸素原子からの発光である第1の波長及び酸素原子また
    は酸素イオンからの発光である第2波長、または、ハロ
    ゲン原子からの発光である第1波長及び酸素原子からの
    発光である第2波長 における前記プラズマの発光強度か
    ら発光強度比を測定し、 該測定された発光強度比と予め規定した前記ドライエッ
    チング装置の正常状態時の発光強度比と比較すること
    で、前記ドライエッチング装置の異常の検出を行うこと
    を特徴とするドライエッチング方法。
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