JP3416899B2 - 半導体レーザ - Google Patents

半導体レーザ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信に用いる半
導体レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から光通信の分野では、その伝送路
である光ファイバの損失が小さい波長1.3μmから
1.65μmの領域の半導体レーザが光源として用いら
れている。そして、これらの半導体レーザにはGaIn
AsP半導体混晶が用いられ、信頼性を含め良好な特性
が得られている。一方、通信に供せられる情報量が膨大
になるにつれて、従来の一個の波長を使う光通信方式か
ら、多数の波長を使って通信情報量を増大させる波長多
重通信方式が注目を集めている。この場合、波長は時間
経過に対して常に一定である必要がある。しかし、Ga
InAsP半導体レーザは周囲の温度変動にしたがっ
て、その波長が変動するという欠点を持っている。その
ために、波長多重通信方式にGaInAsP半導体レー
ザを用いる場合、その温度を一定とするためペルチエ素
子上に搭載する必要があるけれども、このような構成は
装置全体の寸法を大きくし、また生産コストを上昇させ
てしまうという問題点があった。
【0003】この問題点を改善するために、発振波長が
温度変動によらず一定である半導体レーザを用いること
が提案されている。例えば、特願平7−119717号
では、Hg0.4 Cd0.6 Te混晶のように、そのバンド
・ギャップ幅が、温度が変化しても一定である材料を半
導体レーザの活性層に用いることによって、発振波長が
温度変動によらず一定である半導体レーザを構成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特願平7−1
19717号に開示されているHgCdTe混晶やHg
CdSe混晶は結晶成長が難しく、高性能の半導体レー
ザを歩留りよく作製することは、きわめて困難である。
【0005】したがって、本発明は以上の点に鑑みてな
されたものであり、温度変動に対して波長が一定の半導
体レーザを再現性よく得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は半導体レーザの活性層や光ガイド層に温度
が変化しても、そのバンド・ギャップ幅が変化しない半
導体材料を用いる。
【0007】すなわち、請求項1記載の発明では、In
P基板上に形成され、1.3μmから1.65μmの波
長帯で使用される半導体レーザであって、Tlを含みI
nPと格子整合するIII-V族半導体混晶からなる活性層
と、Tlを含または含まずInPと格子整合するIII-
V族半導体混晶からなる他の層とを有する二重ヘテロ構
を有し、前記Tlを含みInPと格子整合するIII-V
族半導体混晶は、少なくともGaまたはAlの何れか一
方を含む混晶であることを特徴とする。好ましくは、
記Tlを含みInPと格子整合するIII-V族半導体混晶
はGa 1−x−y In Tl P(但し1−x−y>
0)、Al 1−x−y In Tl As(但し1−x−
y>0)、またはAl 1−x−y−z Ga In Tl
1−u As (但し1−x−y−z>0、かつ、x
>0)である。
【0008】また、請求項5に記載の発明は、InP基
板上に形成され、1.3μmから1.65μmの波長帯
で使用される半導体レーザであって、活性層としてTl
を含みInPと略格子整合するIII-V族半導体混晶から
なる井戸層と、Tlを含または含まずInPと略格子
整合するIII-V族半導体混晶からなる障壁層とを有する
量子井戸構造を有し、前記Tlを含みInPと略格子整
合するIII-V族半導体混晶は、少なくともGaまたはA
lの何れか一方を含む混晶であることを特徴とする。好
ましくは、前記Tlを含みInPと略格子整合するIII-
V族半導体混晶はGa 1−x−y In Tl P(但し
1−x−y>0)、Al 1−x−y In Tl As
(但し1−x−y>0)、またはAl 1−x−y−z
In Tl 1−u As (但し1−x−y−z
>0、かつ、x>0)である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の半導体レーザは、1.3
μmから1.65μmの波長帯で使用される半導体レー
ザであって、Tl(タリウム)を含むIII-V 族半導体混
晶からなる活性層と、Tlを含むまたは含まないIII-V
族半導体混晶からなる他の層(クラッド層等)とを有す
る二重ヘテロ構造か、あるいは活性層としてTlを含む
III-V族半導体混晶からなる井戸層と、Tlを含むまた
は含まないIII-V 族半導体混晶からなる障壁層とを有す
る量子井戸構造からなる。すなわち、本発明によれば、
温度が変化してもそのバンド・ギャップ幅が変化しない
Tlを含む半導体材料を少なくとも活性層に用いること
により、そのレーザ発振波長を温度変化にかかわらず再
現性よく一定とする。
【0010】以下、本発明を図面に示す実施例に基づき
詳細に説明する。図1は本発明にもとづく半導体レーザ
の一例を説明するための断面図である。図中、参照符号
1はn型InP基板、2はn型Ga1-x'-y' Inx'Tl
y'P光ガイド層、3はノンドープのGa1-x-y Inx
y P活性層、4はp型Ga1-x'-y' Inx'Tly'P光
ガイド層、5はp型InPクラッド層、6はp+ 型In
GaAsキャップ層、7はn型電極、そして8はp型電
極を示している。この半導体レーザは、GaAsレーザ
でよく知られている光キャリア分離閉じ込め型構造を適
用したものである。したがって、この構造によって定し
きい値のレーザが実現できる。
【0011】ここで、活性層や光ガイド層に用いたGa
1-x-y Inx Tly P混晶は、組成によりそのバンド・
ギャップが異なる。図2に、この混晶系の格子定数とバ
ンド・ギャップの関係を示すが、この図より、波長が
1.2μmから1.65μmに対応し、その格子定数が
InPに等しい混晶が得られることがわかる。このよう
な組成の混晶を活性層や光ガイド層に用いることによ
り、発振波長1.3μmから1.65μmの半導体レー
ザを得ることができる。そして、この波長を与えるGa
1-x-y Inx Tly P混晶のバンド・ギャップは特異な
性質を持つことがわかった。当業者によく知られたGa
AsやInP、GaInAsP等の III-V半導体は温度
が上昇するとそのバンド・ギャップは小さくなるが、こ
のGa1-x-y Inx Tly P混晶のそれは、温度が上昇
しても一定のままである。この原因は、この混晶を構成
するTlPは負のバンド・ギャップを持っており、その
構成に寄与している電子の波動関数は、通常の正のバン
ド・ギャップを形成しているものと伝導帯、価電子帯が
逆になっているからである。つまり、Tlを含むIII-V
族混晶の価電子帯、伝導帯を形成する電子の波動関数
は、逆の性質が入り交じったものとなり、温度変化に対
してバンド・ギャップが一定となる、と考えられる。
【0012】このようにして得られた波長1.3μmか
ら1.65μmの半導体レーザは、その活性層や光ガイ
ド層のバンド・ギャップが温度により変化しないので、
温度によらず、同じ発振波長を与える。実際の応用にお
いては、図1中、参照符号4で示したp型Ga1-x-y
x Tly P光ガイド層上に回折格子を形成した分布期
間型半導体レーザを使うことになる。分布帰還型レーザ
では単一波長のレーザが実現でき、回折格子のピッチを
ずらすことによって、任意の波長で発振し、温度によら
ず一定波長を維持する半導体レーザを得ることができる
ので、波長多重を利用した光通信システムに対して有用
である。
【0013】本発明の第2の実施例は、構造は図1に示
した第1の実施例と同じであるが、そこに使う活性層、
光ガイド層をAl1-x-y Inx Tly As混晶で形成す
るものである。図3に、この混晶系の格子定数とバンド
・ギャップの関係を示すが、波長が1.2μmから1.
65μmに対応し、その格子定数がInPに等しい混晶
が得られることがわかる。このようにAl1-x-y Inx
Tly As混晶を用いても第一の実施例と同じく、波長
が温度にかかわらず一定の半導体レーザを得ることがで
きる。
【0014】以上の説明においては、活性層や光ガイド
層には、Ga1−x−yInTlPあるいはAl
1−x−yInTlAs混晶を用いていたが、その
かわりに同じ材料を用いた量子井戸構造とすることがで
きる。すなわち、活性層としてTlを含むIII-V族半導
体混晶からなる井戸層と、Tlを含むまたは含まないII
I-V族半導体混晶からなる障壁層とを有する量子井戸構
造とする。この場合、量子井戸構造を形成する井戸層や
障壁層はInPと格子定数が一致している必要はなく、
ミスフィット転位ができない範囲で違っていてもよい。
【0015】さらに、活性層、光ガイド層として、Ga
1-x-y Inx Tly P,Al1-x-yInx Tly Asの
混晶であるAl1-x-y-z Gax Iny Tl1-u As
u を用いることもできる。
【0016】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明は、温
度が変化してもそのバンド・ギャップ幅が変化しないT
lを含む半導体材料を少なくとも活性層に用いることに
より、そのレーザ発振波長を温度変化にかかわらず再現
性よく一定とすることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を説明するレーザ層構造
の断面図である。
【図2】Ga1-x-y Inx Tly P混晶の格子定数とバ
ンド・ギャップの関係図である。
【図3】Al1-x-y Inx Tly As混晶の格子定数と
バンド・ギャップの関係図である。
【符号の説明】
1 n型InP基板 2 n型Ga1-x'-y' Inx'Tly'P光ガイド層 3 ノンドープGa1-x-y Inx Tly P活性層 4 p型Ga1-x'-y' Inx'Tly'P光ガイド層 5 p型InPクラッド層 6 p+ 型InGaAsキャップ層 7 n型電極 8 p型電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 H01L 33/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 InP基板上に形成され、1.3μmか
    ら1.65μmの波長帯で使用される半導体レーザであ
    って、Tlを含みInPと格子整合する III-V族半導体混晶か
    らなる活性層と、Tlを含または含まずInPと格子
    整合するIII-V族半導体混晶からなる他の層とを有する
    二重ヘテロ構造を有し、 前記Tlを含みInPと格子整合するIII-V族半導体混
    晶は、少なくともGaまたはAlの何れか一方を含む混
    晶である ことを特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 前記Tlを含みInPと格子整合するII
    I-V族半導体混晶はGa1−x−yInTl(但
    し1−x−y>0)であることを特徴とする請求項1に
    記載の半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 前記Tlを含みInPと格子整合するII
    I-V族半導体混晶はAl1−x−yInTlAs
    (但し1−x−y>0)であることを特徴とする請求項
    1に記載の半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 前記Tlを含みInPと格子整合するII
    I-V族半導体混晶はAl1−x−y−zGaIn
    1−uAs (但し1−x−y−z>0、かつ、
    x>0)であることを特徴とする請求項1に記載の半導
    体レーザ。
  5. 【請求項5】 InP基板上に形成され、1.3μmか
    ら1.65μmの波長帯で使用される半導体レーザであ
    って、 活性層としてTlを含みInPと略格子整合するIII-V
    族半導体混晶からなる井戸層と、Tlを含または含ま
    ずInPと略格子整合するIII-V族半導体混晶からなる
    障壁層とを有する量子井戸構造を有し、 前記Tlを含みInPと略格子整合するIII-V族半導体
    混晶は、少なくともGaまたはAlの何れか一方を含む
    混晶である ことを特徴とする半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 前記Tlを含みInPと略格子整合する
    III-V族半導体混晶はGa1−x−yInTl
    (但し1−x−y>0)であることを特徴とする請求項
    5に記載の半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 前記Tlを含みInPと略格子整合する
    III-V族半導体混晶はAl1−x−yInTlAs
    (但し1−x−y>0)であることを特徴とする請求項
    5に記載の半導体レーザ。
  8. 【請求項8】 前記Tlを含みInPと略格子整合する
    III-V族半導体混晶はAl1−x−y−zGaIn
    Tl1−uAs (但し1−x−y−z>0、か
    つ、x>0)であることを特徴とする請求項5に記載の
    半導体レーザ。
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