JP3416897B2 - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

Info

Publication number
JP3416897B2
JP3416897B2 JP13418395A JP13418395A JP3416897B2 JP 3416897 B2 JP3416897 B2 JP 3416897B2 JP 13418395 A JP13418395 A JP 13418395A JP 13418395 A JP13418395 A JP 13418395A JP 3416897 B2 JP3416897 B2 JP 3416897B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
defrosting
compressor
refrigerant
heat exchanger
outdoor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13418395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08327194A (ja
Inventor
靖二 大越
明彦 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Carrier Corp
Original Assignee
Toshiba Carrier Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Carrier Corp filed Critical Toshiba Carrier Corp
Priority to JP13418395A priority Critical patent/JP3416897B2/ja
Publication of JPH08327194A publication Critical patent/JPH08327194A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3416897B2 publication Critical patent/JP3416897B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒートポンプ式空気調和
機に係り、特に、除霜運転方法を改良した空気調和機に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の空気調和機の除霜方式と
してはリバース除霜方式、メカトロ除霜方式およびクイ
ック除霜方式等があり、従来の空気調和機はこれら各除
霜方式を室外熱交換器の着霜量の多少に拘らず、それぞ
れ単独で運転している。上記リバース除霜方式は、暖房
運転時にオンの四方弁をOFFに逆転して、冷媒の循環
方向を暖房時と逆転させ、流量調節弁(メカトロ弁)で
ある膨張弁の開度が所定開度で一定に保持されるように
制御し、室内,外ファンの運転を停止させる方法であ
る。
【0003】つまり、圧縮機から吐出された高温高圧の
ガス状冷媒を室外熱交換器内に導入し、ここで放熱して
液化させ、その放熱により、室外熱交換器の外面の着霜
を加熱融霜して除霜するものである。また、室外熱交換
器で液化した液冷媒は膨張弁を経て室内熱交換器内へ流
入し、ここで蒸発して気化し、ガス冷媒となって再び圧
縮機に戻される。したがって、液冷媒として圧縮機に戻
る液バック量が少ない。
【0004】一方、メカトロ除霜方式は、暖房運転時の
四方弁をOFFせずにON状態を継続しながら膨脹弁を
開く一方、単に室内,外ファンの運転を停止させるもの
であり、圧縮機の蓄熱とその入力(電力)とにより室外
熱交換器の着霜を加熱融霜して除霜するものである。
【0005】したがって、圧縮機から吐出された高温高
圧の冷媒が四方弁,室内熱交換器,膨脹弁を順次経て室
外熱交換器へ流入し、この室外熱交換器で冷媒の一部が
放熱して着霜を融霜することにより除霜し、反面、その
除霜により液化した液冷媒は再び圧縮機に戻され、ここ
で吸熱し、再び圧縮されて吐出される。このために、圧
縮機はその内部に吸い込まれた液冷媒により冷却され、
温度が徐々に低下する。
【0006】また、クイック除霜方式は、圧縮機の吐出
側を、室外熱交換器の暖房時冷媒入口側に連通させてい
るバイパス路の二方弁を開弁することにより、圧縮機か
ら吐出された高温高圧のガス状冷媒の一部をバイパス路
を通して室外熱交換器内に導入することにより、その室
外熱交換器の外面に付着した着霜を加熱溶融して除霜す
る方式である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなリ
バース除霜方式では、室内熱交換器内に流入した液化冷
媒が蒸発して吸熱するので、室内熱交換器を冷却してし
まう。このために、リバース除霜運転終了後、室内熱交
換器を加温して暖房運転に立上げるまでには、なお数分
がかかる。つまり、暖房運転の立上りが遅くなるという
課題がある。また、リバース除霜時の室外熱交換器の冷
媒温度は霜の溶融によって、ガスライン側(除霜流入
側)から液ライン側(除霜流出側)へ徐々に低下するの
で、着霜量が大きい場合には液ライン側の端部に着霜が
残る場合がある。
【0008】さらに、リバース除霜運転開始とほぼ同時
に四方弁がOFFになるので、室内熱交換器内に溜って
いる高温高圧の冷媒の熱が冷媒配管やサクションカップ
で放熱してしまい、除霜に利用されないという課題があ
る。
【0009】また、メカトロ除霜とクイック除霜方式で
は、圧縮機の蓄熱量とその入力(電力)の熱量により室
外熱交換器の着霜を加熱融霜して除霜する方式であるの
で、その除霜中、圧縮機の蓄熱量が殆どなくなって圧縮
機が冷えると、圧縮機除霜のために供給できる熱源が入
力(電力)のみになるので、除霜時間が長くなるうえ
に、圧縮機内に液冷媒が溜まり、最終的には液冷媒と圧
縮機内の潤滑油が吐出されるという液吐出現象が発生
し、圧縮機が故障する場合がある。
【0010】そこで本発明の目的は、圧縮機の冷媒吐出
温度に応じてメカトロ除霜,クイック除霜,リバース除
霜運転とを選択して実行することにより、除霜運転時間
を短縮して快適性を向上することができる空気調和機を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
少なくとも圧縮機,四方弁,室内ファンを具備した室内
熱交換器,膨張弁,室外ファンを具備した室外熱交換器
を冷媒配管により順次接続してなる冷凍サイクルを有す
る空気調和機において、除霜運転開始時に吐出温度の検
出値が所定値以上の場合には、上記冷凍サイクルを循環
する冷媒の循環方向が暖房運転時と同じであって前記膨
張弁を開くと共に、上記室内、室外ファンの運転を停止
せしめるメカトロ除霜運転を行なうと共に、メカトロ除
霜運転中に吐出温度の検出値が所定値よりも低くなった
場合には、メカトロ除霜運転から冷凍サイクルを循環す
る冷媒の循環方向が暖房運転時と逆であって上記室内、
室外ファンの運転を停止せしめるリバース除霜運転へ移
行せしめ、除霜運転開始時に吐出温度の検出値が所定値
よりも低い場合には、リバース除霜運転を行なう制御手
段を具備した
【0012】請求項2記載の発明は、少なくとも圧縮
機,四方弁,室内ファンを具備した室内熱交換器,膨張
弁,室外ファンを具備した室外熱交換器を冷媒配管によ
り順次接続してなる冷凍サイクルを有する空気調和機に
おいて、除霜運転開始時に吐出温度の検出値が所定値以
上の場合には、上記圧縮機から吐出される冷媒の一部を
上記室外熱交換器内へ導入せしめるクイック除霜運転を
行なうと共に、クイック除霜運転中に吐出温度の検出値
が所定値よりも低くなった場合には、クイック除霜運転
から冷凍サイクルを循環する冷媒の循環方向が暖房運転
時と逆であって上記室内、室外ファンの運転を停止せし
めるリバース除霜運転へ移行せしめ、除霜運転開始時に
吐出温度の検出値が所定値よりも低い場合には、リバー
ス除霜運転を行なう制御手段を具備した
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1、2のい
ずれか1項に記載の空気調和機において、制御手段は、
吐出温度に代えて、圧縮機のケース温度であるコンプケ
ース温度を判断基準として使用する構成である。
【0014】
【作用】請求項1〜3の各発明においては、吐出温度セ
ンサーにより検出された吐出温度や圧縮機ケース温度が
高いときは圧縮機の蓄熱量が多く、圧縮機が高温である
ので、制御手段により、その圧縮機の蓄熱量に基づいて
除霜するメカトロ除霜、またはクイック除霜が運転され
る。これにより、圧縮機の蓄熱を吸熱した高温高圧のガ
ス状冷媒を室内熱交換器を通してから室外熱交換器に導
入して、その着霜を除霜することができる。しかも、室
内熱交換器の温度が高い状態のままで除霜されるので、
暖房運転再開時の立上げを早めることができ、快適性を
高めることができる。
【0015】そして、このメカトロ除霜、またはクイッ
ク除霜の運転により圧縮機が徐々に冷却され、蓄熱量が
徐々に減少して圧縮機の冷媒吐出温度が低下すると、制
御手段により四方弁がオフに反転されてリバース除霜運
転に切り換えられる。これにより、圧縮機からの高温高
圧のガス状冷媒の全てが直接室外熱交換器に導入されて
放熱し除霜される。室外熱交換器で放熱して液化した液
冷媒は室内熱交換器で蒸発して吸熱してガス状態で圧縮
機に戻される。したがって、室内熱交換器で冷媒が吸熱
するので、除霜のための供給熱源の不足を生じないうえ
に、冷媒がガス状態で圧縮機に戻されるので、液バック
量が少ない。このために、圧縮機の支障が生ずることが
少なく、その信頼性を向上させることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図9に基づい
て説明する。図1〜図9中、同一または相当部分には同
一符号を付している。
【0017】図1は本発明に係る空気調和機の一実施例
の冷凍サイクル図であり、この図において、空気調和機
1は、図示しないインバータにより回転数制御自在に駆
動される圧縮機2,四方弁3,室内ファン4を有する室
内熱交換器5,流量制御弁(メカトロ弁)である膨張弁
6,室外ファン7を有する室外熱交換器8を冷媒配管9
により、この順に順次、かつ環状に接続して冷媒を可逆
的に循環させる冷凍サイクルを構成している。この冷凍
サイクルは、室内,外ファン4,7の運転時に、四方弁
3の切換操作により、冷媒を、図中実線矢印方向に循環
させることにより暖房運転され、図中破線矢印方向に循
環させることにより冷房運転される。また、少なくとも
室内,外ファン4,7の運転停止時に、冷媒を、図中実
線矢印方向に循環させることによりメカトロ除霜運転さ
れ、また図中破線矢印方向に循環させることによりリバ
ース除霜運転される。
【0018】そして、室外熱交換器8に、室外熱交換器
8内で蒸発する冷媒の蒸発温度TEを検知する蒸発温度
センサー10を設ける一方、圧縮機2の吐出側には冷媒
の吐出温度を検出する吐出温度センサー11を設けてお
り、これら両センサー10,11を信号線により制御手
段である室外制御器12に電気的に接続している。
【0019】室外制御器12は例えばマイクロプロセッ
サー等からなり、暖房運転時に、図2で示す第1の制御
プログラムに従って、吐出温度センサー11から読み込
んだ冷媒の吐出温度Tdと、蒸発温度センサー10から
読み込んだ冷媒蒸発温度TEとに基づいて除霜の必要性
の有無を判断しメカトロ除霜を行なうと共に、さらに、
そのメカトロ除霜運転からリバース除霜運転へ移行させ
るものである。
【0020】次に、室外制御器12の第1の制御プログ
ラムを図2のフローチャートに基づいて説明する。な
お、図2中、S1〜S7はフローチャートの各ステップ
を示す。
【0021】まず、S1で室外制御器12は、空気調和
機1の暖房運転を開始させると、S2で蒸発温度センサ
ー10から読み出した、室外熱交換器8内で蒸発した冷
媒の蒸発温度TEが例えば−2℃よりも低い(TE<−
2)状態が30分間継続しているか否か繰り返し判断
し、Yesの場合は室外熱交換器8の除霜が必要である
と判断して、S3で吐出温度センサー11から読み込ん
だ冷媒吐出温度Tdが例えば50℃以上(Td≧50)
であるか否か判断し、Yesの場合は圧縮機2の蓄熱量
が多いと判断してS4でメカトロ除霜運転を選択して実
行し、Noの場合は圧縮機2の蓄熱量が少ないと判断し
てS5でリバース除霜運転を選択実行する。
【0022】S4のメカトロ除霜は、図3のシーケンス
に示すようにその除霜運転を開始しても、四方弁3をオ
ンからオフに反転させずに引き続きオン状態を保持する
一方、膨脹弁6の開度を全開またはそれに近い開度に制
御する点でリバース除霜運転とは相違する。
【0023】したがって、冷媒の循環方向は図1中実線
矢印方向に示すように暖房運転時と同じである。このた
めに、圧縮機2からの高温高圧のガス状冷媒がオン中の
四方弁3に案内されて、室内熱交換器5,膨張弁6を順
次経て、室外熱交換器8内に流入する。この時、室内フ
ァン4の運転は停止しているので室内熱交換器5では冷
媒の放熱・液化は殆ど行なわれず、室外熱交換器8にお
いて冷媒は放熱して液化し、その放熱により室外熱交換
器8を加熱して、その着霜を加熱溶融し除霜する。室外
熱交換器8で液化した液冷媒は再び圧縮機2内へ、その
吸込口から吸い込まれ、ここで冷媒は圧縮機2の保有熱
を吸熱し、かつ圧縮されて再び四方弁3へ吐出される。
圧縮機2は液冷媒の吸熱により徐々に冷却される。以
下、これの繰返しにより室外熱交換器8の着霜が除霜さ
れる。次に、S6で冷媒蒸発温度TEが、第1の所定値
である例えば5℃を超えたか(TE>5)否か判断し、
Yesの場合は除霜完了と判断して再びS1へ戻って暖
房運転に復帰させる。
【0024】しかし、S6でNoの場合、つまり冷媒蒸
発温度TEが5℃以下のときは、まだ除霜が必要である
と判断してS3へ戻り、再び冷媒吐出温度Tdが50℃
以上であるか否か(Td≧50)を判断し、Td≧50
が成立するときは圧縮機2の蓄熱量がまだ十分であると
判断してS4でさらに、メカトロ除霜を続行するが、N
o、つまり、Td≧50が不成立のときは圧縮機2の蓄
熱量が少なく冷えていると判断して、図3に示すように
S5のリバース除霜へ進む。
【0025】リバース除霜運転は図3で示すシーケンス
に従って運転されるものであり、四方弁3をONからO
FFに反転させて、その冷媒の循環方向を図1中破線矢
印方向に逆転させる。また、圧縮機2の運転周波数を例
えば62Hzに低減し、室内,外ファン4,7の運転を
停止させる。膨張弁6の開度は暖房運転時のスーパーヒ
ート一定制御の開度とほぼ同じ開度で一定に保持され
る。
【0026】これにより、圧縮機2からの高温高圧のガ
ス状冷媒は、暖房運転時とは反転した四方弁3により案
内されて、まず室外熱交換器8内に流入し、ここで放熱
する一方で液化し、その放熱により室外熱交換器8を加
熱し、その外面の着霜を加熱溶融して除霜することがで
きる。
【0027】そして、室外熱交換器8で液化した液冷媒
は所定開度の膨張弁6を通って、室内ファン4の運転が
停止されている室内熱交換器5内へ流入し、ここで自然
対流により吸熱して蒸発してから四方弁3により案内さ
れて再び圧縮機2内へ吸込口から戻される。したがっ
て、液冷媒が圧縮機2へ戻される液バック量を減少させ
ることができるので、圧縮機2の信頼性を高めることが
できる。以上これの繰返しにより室外熱交換器8が加熱
され、その着霜が除霜されるので、次のS7で、蒸発温
度TEが5℃よりも高い(TE>5)か否か繰り返し判
断し、TE>5が成立したときには除霜が完了したもの
と判断して、再びS1へ戻って、暖房運転に復帰し、以
下のステップを再び繰り返す。
【0028】したがって本実施例によれば、吐出温度セ
ンサー11により検出された冷媒吐出温度の検出値Td
に基づいて圧縮機2の温度、つまり蓄熱量を検出し、そ
の蓄熱量が十分にあるときには、この圧縮機2の蓄熱に
より除霜するメカトロ除霜運転を行なうので、室内熱交
換器5を冷却させずに高温状態に保持したままで除霜す
ることができる。このために、暖房運転復帰時に室内熱
交換器5で加熱される温風の温度の立上げを早めること
ができる。つまり、暖房復帰の立上げを早めることがで
き、快適性を高めることができる。
【0029】また、メカトロ除霜により圧縮機2の蓄熱
量が徐々に減少し、吐出温度が例えば50℃以下に低下
したときには除霜の供給熱源が尽きたと判断してリバー
ス除霜運転に移行させるが、このリバース除霜は、冷媒
が室内熱交換器5で吸熱するので、除霜のための熱源が
尽きることがない。また、圧縮機2への液バック量が少
ないので、液バックによる圧縮機2のトラブル等を未然
に防止することができ、信頼性を高めることができる。
【0030】図4は本発明の第2実施例の冷凍サイクル
図であり、この空気調和機21は上記空気調和機1の冷
凍サイクルに対して、その圧縮機2の吐出口側を、室外
熱交換器8と膨張弁6とを結ぶ冷媒流路の途中に連通せ
しめるバイパス路22と、このバイパス路22の途中に
それぞれ介在されたキャピラリチューブ23および二方
弁24とを設けてクイック除霜可能に構成した点と、室
外制御器12Aにより吐出温度に基づいて暖房運転中に
クイック除霜またはリバース除霜を切換え自在に運転す
るように構成した点に特徴がある。
【0031】つまり、室外制御器12Aは例えば図5で
示す第2の制御プログラムに従って暖房運転中に、吐出
温度Tdにと基づいてクイック除霜を運転し、またはこ
のクイック除霜からリバース除霜へ移行する制御を行な
うものである。
【0032】つまり、この第2実施例は図2で示す第1
の制御プログラム中のS4メカトロ除霜を、図5で示す
第2の制御プログラム中のS14のクイック除霜に置換
すると共に、図3で示すシーケンス中のメカトロ除霜を
図6で示すシーケンス中のクイック除霜に置換した点に
特徴がある。
【0033】クイック除霜は暖房運転中、図4で示す二
方弁24を開弁することにより、圧縮機2から吐出され
る高温高圧のガス状冷媒の一部をバイパス路22を通し
て室外熱交換器8内へ導入することにより放熱させて液
化し、その放熱により室外熱交換器8の着霜を加熱溶融
して除霜するものである。そして、室外熱交換器8で液
化した液冷媒はオン中の四方弁3により案内されて圧縮
機2内へ吸い込まれ、ここで圧縮機2の蓄熱を吸熱して
再び圧縮されて吐出される。
【0034】したがって、クイック除霜は圧縮機2の蓄
熱を除霜の熱源とし、室内熱交換器5を冷却せずに高温
状態に保持できる点でメカトロ除霜と共通し、効果もほ
ぼ同様の効果を得ることができる。
【0035】つまり、圧縮機2の吐出温度Tdが例えば
50℃以上(Td≧50)のときに、圧縮機2の蓄熱が
除霜に必要な熱量を十分に有すると判断してクイック除
霜し、または吐出温度Tdが50℃以下の場合にはリバ
ース除霜に移行するので、上記第2実施例と同様の効果
を有する。
【0036】なお、上記各実施例では吐出温度センサー
11を設け、圧縮機2の蓄熱量を冷媒吐出温度Tdに応
じて除霜運転を制御する場合について説明したが、本発
明はこの吐出温度Tdに代えて、圧縮機2のケース温度
や希釈度、圧縮機2のケース温度と高圧基準の飽和温度
との差であるΔTを使用してもよい。
【0037】図7は本発明の第3実施例の制御プログラ
ムのフローチャートであり、これは室外制御器12また
は12Aにより例えば図8のシーケンス図で示すメカト
ロ除霜のように圧縮機2の蓄熱に基づいて除霜する場合
に、圧縮機2のケース温度(以下コンプケース温度とい
う)、またはコンプケース温度の変化に応じて除霜運転
を終了させることにより、潤滑油を内蔵する圧縮機2の
温度を常に所定値以上に保持した状態で暖房運転に復帰
させる点に特徴がある。
【0038】ここでは、コンプケース温度を例にとって
説明するが、コンプケース温度は吐出温度に比例するも
のであり、コンプケース温度の代りに吐出温度を検出し
て以下の制御を行なってもよい。さらには、冷媒の希釈
度やΔTを使用してもよく、これらによっても同様の効
果を得ることができる。
【0039】次に、この室外制御器12、または12A
の制御プログラムを図7のフローチャートに基づいて説
明する。図7中、S21〜S28はフローチャートの各
ステップを示す。
【0040】まず、S21で暖房運転を開始すると、次
のS22で室外熱交換器8の冷媒蒸発温度TEが例えば
−2℃以下の状態が30分継続しているか否か繰り返し
判断し、Yesのときは除霜が必要であると診断してS
23で除霜運転を開始する。この除霜運転としては例え
ば図8で示すメカトロ除霜等圧縮機2の蓄熱により除霜
する場合であるので、除霜の進行に伴ってコンプケース
温度Tkも徐々に低下する。
【0041】コンプケース温度Tkが低下して、コンプ
ケース温度Tkと冷媒の高圧基準の飽和温度との差であ
るΔT(図9参照)がゼロ近くになると、圧縮機2内で
液冷媒が凝縮して潤滑油の粘性の低下を招く。また、さ
らに多量の液冷媒が凝縮すると、凝縮した液冷媒と潤滑
油が圧縮機2から吐出されるという液吐出現象が発生
し、圧縮機2の信頼性が低下する。
【0042】そこで、次のS24ではコンプケース温度
Tkが第1の所定値である、例えば50℃以下(Tk<
50)であるか否か判断し、YesのときはS25でか
かる除霜を終了させて暖房運転に復帰させる。これによ
り、コンプケース温度Tkが50℃以下に低下して上記
液吐出現象が発生するのを未然に防止して信頼性を向上
させることができる。
【0043】この暖房運転復帰後はS26で再び冷媒蒸
発温度TEが−2℃よりも低い(TE<−2)状態が2
0分継続しているか否か判断し、Yesのときは再び除
霜の必要があると判断して再びS23の除霜に入る。除
霜に移行する時期を早めているで、残霜はなくなる。
【0044】一方、S24でNoのとき、つまり、コン
プケース温度Tkが第2の所定値の50℃よりも低いと
きには、S27でコンプケース温度Tkが、その最低コ
ンプケース温度(Tkmin)に例えば2degを加えた
第2の所定値である変化量Tkmin+2よりも高い(T
k>Tkmin+2)か否か判断し、YesのときはS2
5で除霜を終了させて再び暖房運転に復帰させる。これ
により、液吐出を未然に防止することができる。すなわ
ち、液圧縮が続くと吐出圧力が上昇し、これに伴って吐
出温度およびコンプケース温度が上昇するので、コンプ
ケース温度が低下から上昇に転じた場合には、液吐出が
発生し始めたことになる。したがって、コンプケース温
度が上昇を始めたら除霜を終了することで液吐出を防止
できる。
【0045】しかし、S27でNoのとき、つまり、コ
ンプケース温度上昇しないときはS28で冷媒蒸発温度
TEが5℃以上であるか否かと判断し、Noのときは再
びS23に戻って除霜を続行し、S28でYesのとき
は除霜完了と判断してS21へ戻って再び暖房運転に復
帰する。
【0046】したがって本実施例によれば、除霜中、常
時コンプケース温度Tkを所定値以上に保持できるの
で、図9に示すようにΔTを除霜運転中常時確保するこ
とができる。これにより、ΔT低下による潤滑油の潤滑
性能の低下と液吐出とを未然に防止することができるの
で、圧縮機2の信頼性を高めることができる。
【0047】なお、上記コンプケース温度に代えて、冷
媒の吐出温度や希釈度、ΔTを使用してもよく、これら
によっても同様の効果を得ることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜3の発明
においては、吐出温度センサーにより検出された吐出温
度や圧縮機ケース温度が高いときは圧縮機の蓄熱量が多
く、圧縮機が高温であるので、制御手段により、その圧
縮機の蓄熱量に基づいて除霜するメカトロ除霜、または
クイック除霜が運転される。これにより、圧縮機の蓄熱
を吸熱した高温高圧のガス状冷媒を室内熱交換器を通し
てから室外熱交換器に導入して、その着霜を除霜するこ
とができる。しかも、室内熱交換器の温度が高い状態の
ままで除霜されるので、暖房運転再開時の立上げを早め
ることができ、快適性を高めることができる。
【0049】そして、このメカトロ除霜、またはクイッ
ク除霜の運転により圧縮機が徐々に冷却され、蓄熱量が
徐々に減少して圧縮機の冷媒吐出温度が低下すると、制
御手段により四方弁がオフに反転されてリバース除霜運
転に切り換えられる。これにより、圧縮機からの高温高
圧のガス状冷媒が室外熱交換器に導入されて放熱し除霜
される。室外熱交換器で放熱して液化した液冷媒は室内
熱交換器で蒸発して吸熱してガス状態で圧縮機に戻され
る。したがって、室内熱交換器で冷媒が吸熱するので、
除霜のための供給熱源の不足を生じないうえに、冷媒が
ガス状態で圧縮機に戻されるので、液バック量が少な
い。このために、圧縮機の支障が生ずることが少なく、
その信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気調和機の第1実施例の冷凍サ
イクル図。
【図2】図1で示す室外制御器の制御プログラムのフロ
ーチャート。
【図3】図1で示す室外制御器によりメカトロ除霜から
リバース除霜へ移行させる制御のシーケンス図。
【図4】本発明の第2実施例の冷凍サイクル図。
【図5】図4で示す室外制御器の制御プログラムのフロ
ーチャート。
【図6】図4で示す室外制御器によりクイック除霜から
リバース除霜へ移行させる制御のシーケンス図。
【図7】本発明の第3実施例における制御プログラムの
フローチャート。
【図8】図7で示す除霜運転のシーケンス図。
【図9】図7で示す除霜運転により圧縮機のΔTを除霜
中常時確保することができる点を示すグラフ。
【符号の説明】
1,21 空気調和機 2 圧縮機 3 四方弁 4 室内ファン 5 室内熱交換器 6 膨張弁 7 室外ファン 8 室外熱交換器 9 冷媒配管 10 蒸発温度センサー 11 吐出温度センサー 12,12A 室外制御器 22 バイパス路 24 二方弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−58649(JP,A) 特開 昭62−80454(JP,A) 特開 昭60−30965(JP,A) 特開 昭60−268(JP,A) 特開 昭60−181531(JP,A) 特開 昭62−252854(JP,A) 特開 平4−251144(JP,A) 特開 昭63−99472(JP,A) 実開 昭55−26288(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 47/02 F25B 49/00 F24F 11/00 - 11/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも圧縮機,四方弁,室内ファン
    を具備した室内熱交換器,膨張弁,室外ファンを具備し
    た室外熱交換器を冷媒配管により順次接続してなる冷凍
    サイクルを有する空気調和機において、除霜運転開始時に吐出温度の検出値が所定値以上の場合
    には、上記冷凍サイクルを循環する冷媒の循環方向が暖
    房運転時と同じであって前記膨張弁を開くと共に、上記
    室内、室外ファンの運転を停止せしめるメカトロ除霜運
    転を行なうと共に、メカトロ除霜運転中に吐出温度の検
    出値が所定値よりも低くなった場合には、メカトロ除霜
    運転から冷凍サイクルを循環する冷媒の循環方向が暖房
    運転時と逆であって上記室内、室外ファンの運転を停止
    せしめるリバース除霜運転へ移行せしめ、 除霜運転開始時に吐出温度の検出値が所定値よりも低い
    場合には、リバース除霜運転を行なう制御手段を具備し
    ことを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 少なくとも圧縮機,四方弁,室内ファン
    を具備した室内熱交換器,膨張弁,室外ファンを具備し
    た室外熱交換器を冷媒配管により順次接続してなる冷凍
    サイクルを有する空気調和機において、 除霜運転開始時に吐出温度の検出値が所定値以上の場合
    には、上記圧縮機から吐出される冷媒の一部を上記室外
    熱交換器内へ導入せしめるクイック除霜運転を行なうと
    共に、クイック除霜運転中に吐出温度の検出値が所定値
    よりも低くなった場合には、クイック除霜運転から冷凍
    サイクルを循環する冷媒の循環方向が暖房運転時と逆で
    あって上記室内、室外ファンの運転を停止せしめるリバ
    ース除霜運転へ移行せしめ、 除霜運転開始時に吐出温度の検出値が所定値よりも低い
    場合には、リバース除霜運転を行なう制御手段を具備し
    ことを特徴とする空気調和機。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれか1項に記載の
    気調和機において、制御手段は、吐出温度に代えて、圧
    縮機のケース温度であるコンプケース温度を判断基準と
    して使用する構成であることを特徴とする空気調和機。
JP13418395A 1995-05-31 1995-05-31 空気調和機 Expired - Fee Related JP3416897B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13418395A JP3416897B2 (ja) 1995-05-31 1995-05-31 空気調和機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13418395A JP3416897B2 (ja) 1995-05-31 1995-05-31 空気調和機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08327194A JPH08327194A (ja) 1996-12-13
JP3416897B2 true JP3416897B2 (ja) 2003-06-16

Family

ID=15122386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13418395A Expired - Fee Related JP3416897B2 (ja) 1995-05-31 1995-05-31 空気調和機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3416897B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4622921B2 (ja) * 2006-04-03 2011-02-02 パナソニック株式会社 空気調和機
JP5146139B2 (ja) * 2008-06-20 2013-02-20 株式会社デンソー 冷凍サイクル装置
JP6204111B2 (ja) 2013-08-09 2017-09-27 株式会社日本クライメイトシステムズ 車両用空調装置
JP2017166761A (ja) * 2016-03-17 2017-09-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 ヒートポンプ給湯機
JP7275754B2 (ja) * 2019-03-28 2023-05-18 株式会社富士通ゼネラル 空気調和装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08327194A (ja) 1996-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5575192B2 (ja) 二元冷凍装置
EP1826513B1 (en) Refrigerating air conditioner
JP3462156B2 (ja) 冷蔵庫
JP5855129B2 (ja) 室外機及び空気調和装置
EP2420767B1 (en) Heat-pump hot water supply and air conditioning apparatus
JP5984965B2 (ja) 空調給湯複合システム
US4833893A (en) Refrigerating system incorporating a heat accumulator and method of operating the same
JP5634071B2 (ja) 空気調和機および空気調和機の除霜運転方法
TW200523514A (en) Refrigerator
JP5641875B2 (ja) 冷凍装置
JP2010532462A (ja) 高温ガス霜取り方法および装置
JP2002107014A (ja) 空気調和機
JP2008096033A (ja) 冷凍装置
WO2017221287A1 (ja) 冷却装置
JP2013104606A (ja) 冷凍サイクル装置及び温水生成装置
JP3124876B2 (ja) 冷蔵庫
US20190360725A1 (en) Refrigeration apparatus
JP3416897B2 (ja) 空気調和機
JPH08327193A (ja) 空気調和機
JP5517891B2 (ja) 空気調和装置
JP2002115920A (ja) 冷凍装置
JP2018096632A (ja) 冷媒回路システム、制御装置及び制御方法
JPH07190534A (ja) 蓄熱式空気調和装置
JPH06257868A (ja) 空調用ヒートポンプ式氷蓄熱装置
JP2018173195A (ja) 冷凍装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080411

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090411

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100411

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees