JP3416297B2 - 耐火物内張り容器の加熱装置とその加熱温度制御方法 - Google Patents

耐火物内張り容器の加熱装置とその加熱温度制御方法

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JP3416297B2 JP27161094A JP27161094A JP3416297B2 JP 3416297 B2 JP3416297 B2 JP 3416297B2 JP 27161094 A JP27161094 A JP 27161094A JP 27161094 A JP27161094 A JP 27161094A JP 3416297 B2 JP3416297 B2 JP 3416297B2
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守一 波戸口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐火物内張り容器の加
熱装置とその加熱温度制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】転炉から鋳造設備へ溶鋼を運搬する場合
等に用いる耐火物内張り容器(取り鍋等)は、軟鋼等の
鍋外皮部の内面に耐火物を内張りしたものである。この
種の内張り容器では、転炉での出鋼時における熱衝撃や
溶鋼との連続的な接触により耐火物が破損または溶損す
るので、当該耐火物を定期的に補修する必要があり、こ
の補修には、耐火物の破損の度合いや溶損の度合いによ
り、小修理、中修理、大修理及び耐火物を全面的に張り
替える全修理がある。
【0003】この耐火物の補修作業は、当初からブロッ
ク状等の所定形状に形成された定形耐火物を用い、これ
を容器の外皮部内面に張り詰めるのが通常であったが、
かかる作業は熟練を要しかつ重労働であるため、最近で
は粘土状または泥土状をした不定形耐火物を外皮部の内
側に施工するようにして、もって補修作業の合理化を図
る傾向にある。
【0004】しかし、上記不定形耐火物は、予め乾燥し
ている定形耐火物とは異なり、その未乾燥時(補修作業
時)に6〜7%程度の水分を含んでいるので、定形耐火
物の場合と同じようにいきなり急加熱を行うと爆裂する
おそれがある。そこで、従来では、不定形耐火物の水分
が抜けきるまでは容器内を緩やかに段階的に乾燥昇温
し、その水分が抜けた後で容器内を一気に1000°C
以上に昇温するようにしている。
【0005】ところで、上記不定形耐火物の爆裂を防止
しつつ最速の昇温経過を実施するための最適な耐火物温
度パターンは、当該耐火物の種類ごとに、一定時間経過
後における耐火物自体の温度として予め定められてい
る。従って、実際の容器加熱過程においても、耐火物内
面に接着した温度センサによって耐火物自体の温度を計
測し、この計測値が前記耐火物温度パターンに一致する
ように加熱手段を制御することが望ましいが、この場
合、耐火物内面に接着した温度センサは一回限りしか使
用できないので、補修の度に新しい温度センサを接着せ
ねばならず、その作業時間と材料コストが高くなる。
【0006】そこで、従来では、例えば図4及び図5に
示すように、耐火物自体の温度の代わりに、容器内部の
雰囲気温度パターンやバーナの燃料流量パターンに基づ
いて容器内を加熱制御するようにしている。すなわち、
図4の加熱装置では、不定形耐火物が内張りされた容器
25に、同容器25内を加熱するバーナ26と、同容器
25内の雰囲気温度を計測する雰囲気温度センサ27が
設けられ、プログラム設定器28には雰囲気温度の温度
変化を経時的に表した雰囲気温度パターン29が記憶さ
れている。
【0007】プログラム設定器28が記憶する雰囲気温
度パターン29は、何回かの加熱実験によって最適な耐
火物温度パターン30に対応して関連づけられたもので
あり、雰囲気温度センサ27による計測値がかかる雰囲
気温度パターン29に追従するよう、温度指示調節計3
1によってバーナ26の調節弁32が制御される。他
方、図5の加熱装置では、燃料流量の変化を経時的に表
した流量パターン33を記憶しているプログラム設定器
34が備えられ、この設定器34が記憶する流量パター
ン33は、何回かの加熱実験によって最適な耐火物温度
パターン30に対応して関連づけられたもので、流量セ
ンサ35による計測値がかかる流量パターン33に追従
するよう、流量指示調節計36によってバーナ26の調
節弁32が制御される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記雰囲気温度パター
ン29や流量パターン33がすべての時点において常に
耐火物温度パターン30と傾きが同じで相似関係にある
なら、それらのパターン29,33に既知の補正量を考
慮すれば、上記した雰囲気温度や燃料流量による制御法
によっても耐火物自体の温度を正確に再現できる。
【0009】しかし、実際には、例えば図2で示すよう
に、特に不定形耐火物の乾燥期にあたる低温域では、そ
の時の温度や昇温速度及び燃焼量などにより容器25内
の雰囲気温度と耐火物内面温度との温度差が約50°C
〜250°Cの間で変化することが判明している。従っ
て、かかる低温域においていくら上記した雰囲気温度に
よる制御(図4)を実施しても、耐火物表面の温度自体
を正確には把握できず、このため、不定形耐火物の爆裂
を防止しつつ最速の昇温経過を実施するのは困難であ
る。このことは燃料流量による制御(図5)の場合にも
同様である。
【0010】一方、かかる不都合を回避すべく、耐火物
内面に接着した温度センサによって耐火物温度パターン
を実施しようとすれば、前述のように補修の度に新しい
温度センサが必要となって作業時間と材料コストが高く
なる。本発明は、このような実情に鑑み、特に不定形耐
火物の水分が抜けきるまでの低温域において、耐火物内
面に温度センサを接着しなくても耐火物自体の温度パタ
ーンを正確に実施できるようにして、燃料効率の向上と
不定形耐火物の爆裂防止及び品質向上を図ることを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次の技術的手段を講じた。即ち、本発明方
法は、不定形耐火物が内張りされた容器の内部を、その
耐火物内面の温度変化を経時的に表した耐火物温度パタ
ーンに基づいて加熱するようにした耐火物内張り容器の
加熱温度制御方法において、前記容器内の雰囲気温度が
所定値以下の低温域では、前記容器表面の放射温度が前
記耐火物温度パターンに追従するよう当該容器の内部を
加熱するとともに、前記容器内の雰囲気温度が所定値を
超える高温域では、当該雰囲気温度が前記耐火物温度パ
ターンに追従するよう当該容器の内部を加熱することを
特徴とする(請求項1)。
【0012】この場合、後述の理由により、容器内の雰
囲気温度が所定値を超える高温域においては、その雰囲
気温度が耐火物温度パターンよりも一定温度だけ高い値
と一致するよう当該雰囲気温度を前記耐火物温度パター
ンに追従させるようにし(請求項2)、また、昇温時に
おける所定値よりも降温時における所定値の方を低い値
に設定しておくこと(請求項3)が好ましい。
【0013】また、容器内の雰囲気温度が放射温度を計
測するための温度センサに影響を与えるおそれのある第
二の所定値を超えたときに、この温度センサを当該容器
の熱放射から遮蔽しておくようにすることもできる(請
求項4)。この場合、後述の理由により、昇温時におけ
る第二の所定値よりも降温時における第二の所定値の方
を低い値に設定しておくことが好ましい(請求項5)。
【0014】また、本発明装置は、不定形耐火物が内張
りされた容器の耐火物内面の温度経過を経時的に表した
耐火物温度パターンを記憶するプログラム設定器と、前
記容器内を前記耐火物温度パターンに基づいて温度設定
する温度指示調節計と、を備えた耐火物内張り容器の加
熱装置において、前記容器表面の放射温度を計測する放
射温度センサと、この放射温度センサの計測値が前記耐
火物温度パターンに追従するよう温度設定する第一温度
指示調節計と、前記容器内の雰囲気温度を計測する雰囲
気温度センサと、この雰囲気温度センサの計測値が前記
耐火物温度パターンに追従するよう温度設定する第二温
度指示調節計と、前記第一及び第二指示調節計のいずれ
か一方を選択的に作動させるスイッチ手段と、を備えた
ものである(請求項6)。
【0015】この場合、容器内の雰囲気温度が所定値以
下の低温域では第一温度指示調節計が作動し、かつ、前
記容器内の雰囲気温度が所定値を超える高温域では第二
温度指示調節計が作動するようスイッチ手段を切り替え
るスイッチ駆動手段が前記第一温度指示調節計に設けら
れる(請求項7)。また、放射温度センサを容器の熱放
射から遮蔽しておく開閉自在な遮蔽手段を設けることが
好ましい(請求項8)。
【0016】
【作用】本発明では、不定形耐火物1Aの水分が抜けき
らない低温域において、なるべくその耐火物1A自体の
温度を間接的かつ正確に計測できる手段として、容器1
の外部に非接触式の放射温度センサ6を設置してみた。
しかして、このセンサ6の計測値TA と耐火物温度パタ
ーン2とを比較してみたところ、図2に示すようにその
計測値TA を耐火物温度パターン2に一致させることが
できた。
【0017】しかし、かかる放射温度センサ6は、その
内部の焦電素子等の関係から、0°Cから800°C程
度の範囲で計測可能な低温用センサと、500乃至60
0°C以下では計測できない高温用センサとがあり、こ
の種の加熱装置に必要な0°Cから1000°C以上の
幅広い範囲に渡って計測できるものがなく、しかも、当
該放射温度センサ6は高価であるため、低温用と高温用
の双方を設けるとコスト高となる。
【0018】他方、雰囲気温度センサ7は、耐火物2の
水分が抜けきらない低温域では耐火物温度パターン2と
あまり正確に適合しないが、0°Cから1000°C以
上の幅広い範囲に渡って計測できる。そこで、本発明
は、雰囲気温度TB が耐火物温度パターン2に適合しな
い低温域では、低温用の放射温度センサ6を採用して、
放射温度TA が耐火物温度パターン2に追従するよう容
器1の内部を加熱する放射温度制御を行い、放射温度セ
ンサ6を適用できない高温域では、雰囲気温度センサ7
を採用して、雰囲気温度TB が耐火物温度パターンに追
従するよう容器1の内部を加熱する雰囲気温度制御を行
うことにした。
【0019】これにより、耐火物1Aの乾燥加熱に要す
るすべての温度域において、不定形耐火物1Aに直接温
度センサを接着させることなく、耐火物1A自体の温度
パターンが正確に実施できるようになる。
【0020】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明に係る耐火物内張り容器1の加熱
装置を示している。同図において、この加熱装置は、不
定形耐火物1Aが内張りされた容器1の耐火物内面の温
度経過を経時的に表した耐火物温度パターン2を記憶す
るプログラム設定器3と、その容器1内を上記耐火物温
度パターン2に基づいて温度設定するための二つの独立
した温度指示調節計4,5とを備えている。
【0021】なお、耐火物温度パターン2は、不定形耐
火物1Aの材質や水分量によって異なり、実際の補修作
業に先立って予め行う実験等によって定められている。
前記容器1には、同容器1表面の放射温度を計測する放
射温度センサ6と、同容器1内の雰囲気温度を計測する
雰囲気温度センサ7が設けられていて、放射温度センサ
6には前記第一温度指示調節計4が接続され、雰囲気温
度センサ7には前記第二温度指示調節計5が接続されて
いる。
【0022】第一温度指示調節計4は放射温度センサ6
の計測値TA が耐火物温度パターン2に追従するよう、
後述する流量指示調節計8を制御するものであり、他
方、第二温度指示調節計5は、雰囲気温度センサ7の計
測値TB が耐火物温度パターン2に追従するよう同流量
指示調節計8を制御するものである。なお、上記放射温
度センサ6は放射率学習機能付きの低温用のもので、こ
れには例えばサーミスタボロメータ検出素子を採用でき
る。また、雰囲気温度センサ7としてはR熱電対または
K熱電対を採用できる。
【0023】前記容器1の天蓋1Bの中央にはバーナ9
が挿通されており、このバーナ9は、中間に燃料流量を
調節する流量調節弁10が設けられた配管11によって
燃料供給手段12に接続されている。前記流量指示調節
計8は、いずれかの温度指示調節計4,5からの信号1
3に基づいて調節弁10の開度を調節するもので、各温
度指示調節計4,5のうちいずれか一方が、プログラム
設定器3からの温度信号14を流量設定信号15,16
に変換し、この信号15,16を当該流量指示調節計8
に伝達する。
【0024】すなわち、各温度指示調節計4,5はそれ
ぞれ第一スイッチ17を介して流量指示調節計8に接続
されており、前記プログラム設定器3と第一及び第二温
度指示調節計4,5との間には、同設定器3からの温度
信号14をいずれか一方に選択的に伝達する第二スイッ
チ18が設けられている。なお、19は配管11内を通
過する燃料の流量を計測するための流量センサである。
【0025】一方、第二温度指示調節計5内には、第一
温度指示調節計4と第二温度指示調節計5のいずれか一
方のみが機能するよう、前記第一及び第二スイッチ1
7,18を切り替えるスイッチ駆動手段20が設けられ
ている。このスイッチ駆動手段20は、容器1内の雰囲
気温度TB が予め実験等により明らとなっている所定値
(センサ切替え温度)T1 以下の低温域では、第一温度
指示調節計4側に第一及び第二スイッチ17,18を切
り替え、かつ、容器1内の雰囲気温度TB がその所定値
1 を超える高温域では、第二温度指示調節計5側に第
一及び第二スイッチ17,18を切り替える。
【0026】また、本実施例では、放射温度センサ6と
容器1の間には開閉自在な遮蔽手段21が設けられてい
て、この遮蔽手段21は高温域において放射温度センサ
6を容器1の熱放射から遮蔽して、同センサ6の焦電素
子が壊れるのを防止する。更に、第二温度指示調節計5
は、容器1内の雰囲気温度TB に基づいて遮蔽手段21
の開閉を制御する遮蔽駆動手段(図示せず)も内蔵して
いる。
【0027】すなわち、この遮蔽駆動手段は、容器1内
の雰囲気温度TB が放射温度センサ6の焦電素子に影響
を与えるおそれのある第二の所定値(遮蔽切替え温度)
2以下の低温域では遮蔽手段21を開放し、かつ、容
器1内の雰囲気温度TB がその第二の所定値T2 を超え
たときは遮蔽手段21を閉鎖するよう、駆動信号22を
発する。
【0028】ところで、上記センサ切替え温度T1 を一
つの値に固定すると、その設定温度T1 近傍において放
射温度による制御と雰囲気温度による制御とが頻繁に切
り替わり、ハンチングが増幅されて不安定な燃焼となる
場合がある。そこで、本実施例では、図3(a)に示す
ように、昇温過程におけるセンサ切替え温度T1uよりも
降温過程におけるセンサ切替え温度T1dをやや低く設定
しておくことで両制御間の切替え頻度を減少させ、これ
によって上記不都合を解消している。
【0029】また、遮蔽切替え温度T2 を一つの値に固
定すると、その設定温度T2 近傍において遮蔽手段21
の開閉が頻繁に行われ、このため駆動系統に故障を来す
おそれがある。そこで、本実施例では、図3(b)に示
すように、昇温過程における遮蔽切替え温度T2uよりも
降温過程における遮蔽切替え温度T2dをやや低く設定し
ておくことで遮蔽手段21の開閉頻度を減少させ、これ
によって上記不都合を解消している。 (実験例)図2は、約250tonの溶鋼を運搬する容
器(溶鋼取鍋)1に上記加熱装置を適用し、この加熱装
置によって実際に容器1内を加熱したときの温度パター
ンの検証結果を示している。
【0030】この図2から分かるように、650°C以
下の低温域では放射温度制御が耐火物温度パターンによ
く一致しており、650°C以上の高温域では雰囲気温
度制御が耐火物温度パターンによく追従しており、すべ
ての温度域において耐火物温度パターンに従った温度制
御が精度よく行われている。また、この実験例によれ
ば、650°C以上の高温域では、容器1内の燃焼過程
における時間遅れ等のため、ある時点における雰囲気温
度TB が耐火物温度パターンよりも約50°C程度高め
に計測されることが明らかになった。
【0031】そこで、実際には、容器1内の雰囲気温度
B が650°C(センサ切替え温度T1 )を超える高
温域では、その雰囲気温度TB が耐火物温度パターンよ
りも50°Cだけ高い値と一致するよう、当該雰囲気温
度TB を耐火物温度パターンに追従させるようにしてお
り、これにより、高温域においてもほぼ耐火物温度パタ
ーン通りに容器1内を温度制御することができた。
【0032】また、この実験例では、昇温過程のセンサ
切替え温度T1uは680°Cに、かつ降温過程のセンサ
切替え温度T1dは650°Cに設定し、昇温過程の遮蔽
切替え温度T2uは700°Cに、かつ降温過程の遮蔽切
替え温度T2dは680°に設定した。これにより、セン
サ切替え及び遮蔽切替えの際のハンチングも生じず、容
器1内の不安定燃焼や遮蔽手段21の故障を防止するこ
とができた。
【0033】なお、本発明は、上記実施例に限定されな
い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
不定形耐火物1Aの乾燥加熱に要するすべての温度域に
おいて、耐火物1Aに直接温度センサを接着させること
なく、耐火物1A自体の温度パターンが正確に実施でき
るので、燃料効率の向上と不定形耐火物1Aの爆裂防止
及び品質向上を図ることができる(請求項1)。
【0035】また、容器1内の雰囲気温度TB が所定値
1 を超える高温域において、その雰囲気温度TB が耐
火物温度パターン2よりも一定温度だけ高い値と一致さ
せた場合、当該高温域における耐火物温度を精度よく制
御できる(請求項2)。更に、昇温時における所定値T
1uよりも降温時における所定値T1dの方を低い値に設定
すれば、センサ切替えの際のハンチングが解消され、所
定の切替え温度近傍における容器1内の不安定燃焼を回
避できる(請求項3)。
【0036】また、容器1内の雰囲気温度TB が第二の
所定値T2 を超えたときに放射温度センサ6を容器1の
熱放射から遮蔽しておけば、過度の放射熱によって放射
温度センサ6が故障するのを未然に防止できる(請求項
4)。この場合、昇温時における第二の所定値T2uより
も降温時における第二の所定値T2dの方を低い値に設定
すれば、遮蔽切替えの際のハンチングが解消され、遮蔽
手段21の故障を未然に防止できる(請求項5)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る耐火物内張り容器の加熱装置の制
御回路図である。
【図2】本発明による温度パターンの検証結果を示すグ
ラフである。
【図3】センサ切替え温度及び遮蔽切替え温度の設定方
法を示す説明図である。
【図4】従来の耐火物内張り容器の加熱装置の制御回路
図である。
【図5】従来の耐火物内張り容器の加熱装置の制御回路
図である。
【符号の説明】
1 容器 1A 不定形耐火物 2 耐火物温度パターン 3 プログラム設定器 4 第一温度指示調節計 5 第二温度指示調節計 6 放射温度センサ 7 雰囲気温度センサ 17 スイッチ手段(第一スイッチ) 18 スイッチ手段(第二スイッチ) 20 スイッチ駆動手段 21 遮蔽手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田原 隆一 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (72)発明者 落合 勇司 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社 神戸製鋼所 加古川製鉄所内 (72)発明者 波戸口 守一 兵庫県加古川市金沢町1番地 神鋼メッ クス株式会社 加古川事業所内 (56)参考文献 特開 平6−106333(JP,A) 特開 昭60−111887(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27D 1/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不定形耐火物(1A)が内張りされた容
    器(1)の内部を、その耐火物(1A)内面の温度変化
    を経時的に表した耐火物温度パターン(2)に基づいて
    加熱するようにした耐火物内張り容器の加熱温度制御方
    法において、前記容器(1)内の雰囲気温度(TB )が
    所定値(T1 )以下の低温域では、前記容器(1)表面
    の放射温度(TA )が前記耐火物温度パターン(2)に
    追従するよう当該容器(1)の内部を加熱するととも
    に、前記容器(1)内の雰囲気温度(TB )が所定値
    (T1 )を超える高温域では、当該雰囲気温度(TB )
    が前記耐火物温度パターン(2)に追従するよう当該容
    器(1)の内部を加熱することを特徴とする耐火物内張
    り容器の加熱温度制御方法。
  2. 【請求項2】 容器(1)内の雰囲気温度(TB )が所
    定値(T1 )を超える高温域においては、その雰囲気温
    度(TB )が耐火物温度パターン(2)よりも一定温度
    だけ高い値と一致するよう当該雰囲気温度(TB )を前
    記耐火物温度パターン(2)に追従させることを特徴と
    する請求項1に記載の耐火物内張り容器の加熱温度制御
    方法。
  3. 【請求項3】 前記所定値(T1 )を、昇温時における
    所定値(T1u)よりも降温時における所定値(T1d)の
    方を低い値に設定しておくことを特徴とする請求項1又
    は2に記載の耐火物内張り容器の加熱温度制御方法。
  4. 【請求項4】 容器(1)内の雰囲気温度(TB )が放
    射温度を計測するための温度センサ(6)に影響を与え
    るおそれのある第二の所定値(T2 )を超えたときに、
    この温度センサ(6)を当該容器1の熱放射から遮蔽し
    ておくことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の耐
    火物内張り容器の加熱温度制御方法。
  5. 【請求項5】 前記第二の所定値(T2 )を、昇温時に
    おける第二の所定値(T2u)よりも降温時における第二
    の所定値(T2d)の方を低い値に設定しておくことを特
    徴とする請求項4に記載の耐火物内張り容器の加熱温度
    制御方法。
  6. 【請求項6】 不定形耐火物(1A)が内張りされた容
    器(1)の耐火物(1A)内面の温度経過を経時的に表
    した耐火物温度パターン(2)を記憶するプログラム設
    定器(3)と、前記容器(1)内を前記耐火物温度パタ
    ーン(2)に基づいて温度設定する温度指示調節計
    (4)(5)と、を備えた耐火物内張り容器の加熱装置
    において、 前記容器(1)表面の放射温度を計測する放射温度セン
    サ(6)と、この放射温度センサ(6)の計測値(TA
    )が前記耐火物温度パターン(2)に追従するよう温
    度設定する第一温度指示調節計(4)と、前記容器
    (1)内の雰囲気温度を計測する雰囲気温度センサ
    (7)と、この雰囲気温度センサ(7)の計測値(TB
    )が前記耐火物温度パターン(2)に追従するよう温
    度設定する第二温度指示調節計(5)と、前記第一及び
    第二指示調節計(4)(5)のいずれか一方を選択的に
    作動させるスイッチ手段(17)(18)とを備えてお
    り、容器(1)内の雰囲気温度(TB )が所定値(T1
    )以下の低温域では第一温度指示調節計(4)が作動
    し、かつ、前記容器(1)内の雰囲気温度(TB )が所
    定値(T1)を超える高温域では第二温度指示調節計
    (5)が作動するようスイッチ手段(17)(18)を
    切り替えるスイッチ駆動手段(20)が前記第一温度指
    示調節計(4)に設けられていることを特徴とする耐火
    物内張り容器の加熱装置。
  7. 【請求項7】 放射温度センサ(6)を容器(1)の熱
    放射から遮蔽しておく開閉自在な遮蔽手段(21)を設
    けた請求項6に記載の耐火物内張り容器の加熱装置。
JP27161094A 1994-11-04 1994-11-04 耐火物内張り容器の加熱装置とその加熱温度制御方法 Expired - Fee Related JP3416297B2 (ja)

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