JP3416248B2 - 液体の定量供給方法 - Google Patents

液体の定量供給方法

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JP3416248B2
JP3416248B2 JP02939894A JP2939894A JP3416248B2 JP 3416248 B2 JP3416248 B2 JP 3416248B2 JP 02939894 A JP02939894 A JP 02939894A JP 2939894 A JP2939894 A JP 2939894A JP 3416248 B2 JP3416248 B2 JP 3416248B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、供給すべき液体をシリ
ンジ内に充填した後、ピストンを押して吐出させ、所定
の場所に所定量供給するための液体の定量供給方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液体を所定量精密に吐出させて所
定の場所に供給する液体供給装置としては、例えば図5
に示すようなものが知られている。この液体供給装置
は、図示したようにシリンジ152内に液体150を充
填し、ピストン154を押すことによりシリンジ152
内の液体150を所定量吐出するように構成されたもの
である。
【0003】ピストン154は、例えばステッピングモ
ータ156とボールねじ158により駆動される。液体
150の必要供給量に対応したステップ数だけステッピ
ングモータ156を回転させることにより、ピストン1
54が図中下方に移動され、液体150がニードル15
3の先端部から一定量吐出される。そして、吐出後、ス
テッピングモータ156を微小ステップ数だけ逆回転さ
せ、ニードル153の先端部の液体150を吸い込み、
所定の場所に供給した液体との切れを良くすることが行
われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示した液体供給装置を用いた場合、所定の場所に供給す
る液体の種類によって、次のような問題点がある。
【0005】(1)クリーム半田を供給しようとする場
合 クリーム半田は、30〜50μm程度の半田粒子とフラ
ックスとが混練されたものであり、ピストンを押し出
し、また引くという動作を繰り返すと、クリーム半田の
半田粒子とフラックスとが分離し、フラックスが液体供
給装置のピストンとシリンジの隙間を通ってピストンの
背面に洩れ出し、半田粒子の量に対するフラックスの量
の比率が変わり、良好な半田付けが出来ない。また、半
田粒子の量に対するフラックスの量が減少し、粘度がさ
らに上がるためニードルの先端部からの吐出が出来なく
なる(詰まる)。
【0006】(2)グリスを供給しようとする場合 粘度の高いグリスでも、ピストンを押し出し、また引く
という動作を繰り返すと、グリスが液体供給装置のピス
トンとシリンジの隙間を通ってピストンの背面へ洩れ出
し、精度の高い吐出、供給が行われない。
【0007】(3)空気中の水分と反応し硬化する接着
剤(例えば、シリコーン系接着剤や、シアノアクリレー
ト系瞬間接着剤など)を供給しようとする場合 ピストンの移動に伴って、シリンジの内壁に微小量残っ
た接着剤が、空気中の水分と反応硬化し、ピストンをシ
リンジに接着させるので、ピストンが動作しなくなる。
【0008】本発明は上記(1)、(2)に記載の問題
点に鑑みてなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、所定の場所に供給する液体がピストン背後に洩れ
出すことがない、高精度の供給が可能な液体の定量供給
方法を提供することにある。さらに、本発明は上記
(3)に記載の問題点に鑑みてなされたものであって、
その目的とするところは、供給する液体がシリンジ内で
硬化してピストン動作を抑制しない、高精度の供給が可
能な液体の定量供給方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の、第1の発明は、供給すべき液体をシリンジに充填し
た後、該シリンジ内のピストンを移動させる移動機構及
び該移動機構の制御手段により前記ピストンを押して吐
出させ、所定の場所に所定量供給するための液体の定量
供給方法であって、圧縮された気体を前記ピストンの背
面より供給することを特徴とする。
【0010】前記ピストンの背面への圧縮された気体の
供給は、液体を吐出させるためにピストンを押している
時間およびその前後の限られた時間のみであることが好
ましい。
【0011】この場合、前記供給すべき液体は、半田粒
子とフラックスが混練されてなるクリーム半田や高粘度
のグリスであることが好ましい。
【0012】また、更なる目的を達成するための第2の
発明は、供給すべき液体をシリンジに充填した後、該シ
リンジ内のピストンを移動させる移動機構及び該移動機
構の制御手段により前記ピストンを押して吐出させ、所
定の場所に所定量供給するための液体の定量供給方法
あって、前記供給すべき液体とは反応しない気体を前記
ピストンの背面に充填することを特徴とする。
【0013】このとき、前記供給すべき液体として、空
気中の水分と反応し硬化する、シリコーン系接着剤を採
用し、前記ピストンの背面には、前記供給すべき液体と
は反応しない窒素ガスを充填することが好ましい。
【0014】
【作用】上記のとおり構成された、第1の発明では、
リンジ内のピストンを移動させる移動機構及び該移動機
構の制御部により前記ピストンを押し下げてシリンジ内
の液体を吐出させる際、圧縮された気体をピストンの背
面へ供給することにより、この圧縮気体は、シリンジ内
の液体がピストンとシリンジとの隙間を通ってピストン
の背面に洩れ出すのを防ぐシールの役割をする。
【0015】また、ピストンの背面への圧縮された気体
を、液体を吐出させるためにピストンを押している時間
およびその前後の限られた時間のみ供給することによ
り、圧縮された気体が、ピストンとシリンジとの隙間を
通ってシリンジ内の供給すべき液体に混入しない。そし
て、従来技術の説明で述べたような、ニードルの先端と
液体との切れを良くするためにピストンを引くときの力
が、圧縮気体によって妨げられないで済む。このため、
信頼性の高い、液体の定量供給が可能となる。
【0016】特に、半田粒子とフラックスとが混練され
てなる半田クリームの場合、ピストンの押し引き動作の
際に半田粒子とフラックスとが分離し、フラックスがピ
ストンとシリンジの隙間を通ってピストンの背面に洩れ
出することはない。このため、半田粒子の量に対するフ
ラックスの量の比率が変わり、良好な半田付けが出来な
くなるということや、半田粒子の量に対するフラックス
の量が減少し、粘度がさらに上がるためニードルの先端
部からの吐出ができなくなるという問題点は解消され
る。また、高粘度のグリスの場合も、グリスがピストン
とシリンジの隙間を通ってピストンの背面に洩れ出し、
精度の高い供給が行われないという問題点が解消され
る。
【0017】さらに、第2の発明では、前記供給すべき
液体とは反応しない気体を前記ピストンの背面に充填す
ることにより、空気中の水分と反応し硬化する、シリコ
ーン系接着剤を供給する場合でも、シリンジとピストン
とが固着することがなく、精度の高い供給が行われる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0019】(第1の実施例)図1は、本発明の、液体
の定量供給方法を実施するのに好適な定量供給装置の第
1の実施例を備える組立装置の概略構成図である。
【0020】図1において、30〜50μm程度の半田
粒子とフラックスが混練されてなるクリーム半田や高粘
度のグリスなどを所定の場所に供給して組立部品を組み
立てる組立装置40は、不図示のXYZ直交型ロボット
を備えている。
【0021】このロボットのアーム部44の先端部に
は、液体の定量供給装置12が取り付けられている。ア
ーム部44は、ロボットの動作により、図中上下左右方
向、及び紙面に垂直な方向に3次元的に移動可能にされ
ている。このため、定量供給装置12もロボットのアー
ム部44と同様に3次元的に移動可能となっている。
【0022】この供給装置12は、図5に示した従来の
シリンジとピストンを用いた供給装置と同様のものであ
るが、その構成についてさらに詳しく述べる。
【0023】供給装置12のフレームを構成する略コの
字形の支持部材14は、アーム部44に、その腕部14
a,14bを水平線に沿わせた状態で取り付けられてい
る。このコの字形の支持部材14の図中下側の腕部14
bには、シリンジ22が取り付けられている。シリンジ
22は、内部に液体を収容する空間を有する円筒状のシ
リンジ本体24と、このシリンジ本体24に挿入された
ピストン26と、シリンジ本体24の先端部に着脱自在
に取り付けられ、シリンジ22の先端部を構成するニー
ドル28とから構成されている。そして、シリンジ本体
24が、その中心軸線を垂直線に沿わせた状態で、コの
字形の支持部材14の図中下側の腕部14bの先端部に
着脱自在に取り付けられている。
【0024】また、ピストン26の後端部には、スライ
ド部材30が取り付けられており、このスライド部材3
0がコの字形の支持部材14に対して上下方向(シリン
ジの軸線に沿う方向)に移動することにより、ピストン
26がシリンジ24内で上下動し、液体11の吐出およ
び吸引が行われる。
【0025】このピストン26をコの字形の支持部材1
4に対して上下方向に移動させる機構は以下の様に構成
されている。コの字形の支持部材14の上下の腕部14
a,14bの間には、その軸線を垂直線に沿わせた状態
で、ガイドシャフト16が固定されている。また、コの
字形の支持部材14の上下の腕部14a,14bの間に
は、さらにこのガイドシャフト16に平行にされた状態
でボールねじ18が回転自在に支持されている。このボ
ールネジ18の上端部には、コの字形の支持部材14の
図中上側の腕部14aに固定されたステッピングモータ
20が連結されており、このステッピングモータ20の
回転により、支持部材14に対して、ボールねじ18が
その軸線回りに回転駆動されるように構成されている。
【0026】一方、ピストン26の上端部に取り付けら
れたスライド部材30には、ガイドシャフト16に嵌合
する嵌合穴が穿設されており、また、この嵌合穴に隣接
した位置には、ボールねじ18に嵌合するボールブッシ
ュ(不図示)が取り付けられている。したがって、ステ
ッピングモータ20が回転すると、そのスライド部材3
0は、ガイドシャフト16にガイドされながら、ボール
ねじ18に沿って上下方向に駆動されることになる。そ
して、ピストン26の上下方向の移動量は、ステッピン
グモータ20の回転ステップ数により決定され、これに
より、液体11の吐出量および吸引量が制御される。
【0027】なお、シリンジ本体24は、支持部材14
の図中下側の腕部14bに対して、前述したように着脱
自在に取り付けられており、また、ピストン26も、ス
ライド部材30に対して着脱自在に取り付けられている
ので、シリンジ22は必要に応じて、支持部材14から
取り外すことが可能である。
【0028】また、シリンジ本体24の上端部において
蓋体31が腕部14bに着脱自在に取り付けられてお
り、蓋体31は、1ヶ所の穴部31aを除いてシリンジ
本体24を密閉状態に保っている。ピストン26は蓋体
31を上下に摺動自在である。
【0029】蓋体31の穴部31aには、圧縮空気を供
給するチューブ32の一端が取り付けられており、チュ
ーブ32の他端は制御弁33に取り付けられている。
【0030】制御弁33のINポート側には圧縮空気源
となるポンプ(不図示)が接続され、制御弁33は、圧
縮空気源となるポンプとチューブ32との間を結んでい
る。
【0031】この制御弁33は3方弁であり、非通電時
には、チューブ32を通じたシリンジ本体24への圧縮
空気供給経路内は、大気圧と同じ(開放)であり、通電
時のみ圧縮空気が供給される構造となっている。したが
って、圧縮空気の供給後、通電を切るとシリンジ本体2
4およびチューブ32内の圧縮空気は大気へ開放される
こととなる。
【0032】さらに、組立装置40全体を制御するため
の全体制御部41が設置されており、この全体制御部4
1は、少なくとも、定量供給装置12のステッピングモ
ータ20の制御、制御弁33の制御、ロボットコントロ
ーラー42からの信号のやりとり等を行い、組立部品の
所定の場所への液体の供給を好適に制御するものであ
る。
【0033】図2は、本発明の、液体の定量供給方法を
実施するのに好適な定量供給装置の第1の実施例を備え
る組立装置の制御動作を説明するためのフローチャート
を示している。そこで、上述した構成の、液体の定量供
給装置を備える組立装置の動作を、図1を参照するとと
もに、図2に示すフローチャートに従って以下に説明す
る。
【0034】組立装置40を起動する起動スイッチなど
が作業者により押されると、全体制御部41は、ロボッ
トコントローラ42によってXYZ直交型ロボット(不
図示)を動作させ、アーム部44に取り付けられたシリ
ンジ22のニードル28を組立部品上の所定の場所へ原
点より移動させる(ステップS1)。
【0035】全体制御部41は、シリンジ22のニード
ル28が組立部品の所定の場所に到達したかどうかを確
認し(ステップS2)、移動終了信号を確認するまで次
の命令を出力しない。
【0036】ここで、ロボットコントローラ42より移
動終了信号が出力されて、全体制御部41は、シリンジ
22の移動終了を確認すると、制御弁33を通電状態に
させ、シリンジ22内への圧縮空気の供給を開始する
(ステップS3)。
【0037】そして、全体制御部41は、設定パルス
数、ステッピングモータ20を正転させる(ステップS
4)。これにより、ボールねじ18に沿ってスライド部
材30とともにピストン26が所定量下降し、このピス
トン22の先端がシリンジ22内の液体11を押し下げ
て、液体11がニードル28より吐出される。
【0038】ステッピングモータ20が設定パスル数の
回転を行なった後、全体制御部41は、制御弁33を非
通電状態にさせ、シリンジ22内への圧縮空気の供給を
終了する(ステップS5)。このとき、シリンジ本体2
4およびチューブ32内の圧縮空気は大気へ開放され
る。
【0039】圧縮空気の供給を終了したら、全体制御部
41は、設定パルス数、ステッピングモータ20を逆転
させる(ステップS6)。これにより、ニードル28の
先端の液体11が吸引されて、所定の場所に供給した液
体との切れを良くすることができる。
【0040】全体制御部41は、吐出が終了したかどう
かを確認し(ステップS7)、吐出終了信号が確認され
るまで次の命令を出力しない。
【0041】そして、ステッピングモータ20による設
定パルス数の逆転が終了して、全体制御部41は、吐出
終了信号を確認すると、ロボットコントローラ42を通
じてXYZ直交型ロボット(不図示)を動作させ、アー
ム部44に取り付けられたシリンジ22のニードル28
を組立部品上の所定の場所から原点に移動させる(ステ
ップS8)。
【0042】上述のように、ピストン26を押し下げて
シリンジ22内の液体を吐出させる際、圧縮された気体
をピストン26の背面に供給することにより、この圧縮
空気は、シリンジ22内の液体11がピストン26とシ
リンジ本体24との隙間を通ってピストン26の背面に
洩れ出すのを防ぐシールの役割をする。
【0043】特に、本実施例のように半田粒子とフラッ
クスが混練されてなるクリーム半田などの高粘度液体を
吐出させる場合、ピストン26の動作によってクリーム
半田の半田粒子とフラックスとが分離し、フラックスが
ピストン26とシリンジ本体24との隙間を通ってピス
トン26の背面に洩れ出して、半田粒子の量に対するフ
ラックスの量の比率が変わり、良好な半田付けが出来な
くなるということや、半田粒子の量に対するフラックス
の量が減少し、粘度が更に上がるためニードル53の先
端部からの吐出が出来なくなるということがなくなり、
信頼性の高い、液体の定量供給が可能となる。また、高
粘度のグリスの場合も、ピストン26とシリンジ本体2
4との隙間を通ってピストン26の背面に洩れ出すとい
うことがなくなり、精度の高い、液体の供給が可能とな
る。
【0044】さらに、ピストン26の背面への圧縮され
た気体の供給は、液体を吐出させるためにピストン26
を押している時間およびその前後の限られた時間のみで
行うので、ピストン26の背面への圧縮された気体を常
時供給しておくことによる問題点、すなわち、圧縮され
た気体が、ピストン26とシリンジ本体24との隙間を
通って、シリンジ22内の液体に混入し、信頼性の高
い、液体の定量供給が出来なくなるということがなくな
るという問題や、また、吐出後、ステッピングモータ2
0を微小ステップ数だけ逆回転させ、ニードル28の先
端部の液体を吸い込む時に、ステッピングモータ20の
パワーが、圧縮された気体がピストン26を押すパワー
分だけ余分に必要であるという問題が解消され、少ない
ステッピングモータ20のパワーで、信頼性の高い、液
体の定量供給が可能となる。
【0045】本発明は、その主旨を逸脱しない範囲でこ
の実施例を修正または変形したものに適用可能であるこ
とは言うまでもない。
【0046】例えば、ピストン26の背面へ供給される
圧縮された気体に空気を用いたが、これに限られるもの
ではなく、窒素やアルゴンなど他の気体でも良い。
【0047】また、この圧縮された気体を、ピストン2
6を押す直前からピストン26を押す動作を終了する時
間まで供給する場合について説明したが、支障がなけれ
ば常時、圧縮空気を供給してもよい。
【0048】(第2の実施例)図3は、本発明の、液体
の定量供給方法を実施するのに好適な定量供給装置の第
2の実施例を備える組立装置の概略構成図である。
【0049】ここでは、供給すべき液体として、空気中
の水分と反応し硬化する、シリコーン系接着剤を採用
し、ピストンの背面には、前記供給すべき液体とは反応
しない窒素ガスを充填する場合について説明する。ま
た、図3において、図1に示した第1の実施例と同様の
構成について同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0050】図3に示すように、蓋体31の穴部31a
には、チューブ32の一端が取り付けられており、チュ
ーブ32の他端は2個の圧力調整器35a,35bを介
して窒素ガスボンベ36に接続されている。第1の圧力
調整器35aは、1.5×107 Pa程度に圧縮されて
窒素ガスボンベ36に入っている窒素ガスを、5×10
5 Pa程度まで減圧するためのものであり、第2の圧力
調整器35bは、第1の圧力調整器35aで5×105
Pa程度まで減圧された窒素ガスを、さらに2×104
Pa程度まで減圧するためのものである。この、2×1
4 Pa程度という圧力は、供給装置12のピストンの
動きを妨げない程度の弱い圧力という意味であり、空気
を遮断できればさらに弱い圧力でも良い。
【0051】この、2×104 Pa程度まで減圧された
窒素ガスがピストン26の背面へ供給されることによ
り、シリコーン系接着剤とはなんら反応せず、シリンジ
本体24とピストン26とが固着することもなく、精度
の高い供給が行われることとなる。
【0052】なお、上述のように構成された定量供給装
置12を備える組立装置40には、装置全体を制御する
ための全体制御部41が設置されており、この全体制御
部41は、少なくとも、定量供給装置12のステッピン
グモータ20の制御、ロボットコントローラー42から
の信号のやりとり等を行い、組立部品の所定の場所への
液体の供給を好適に制御するものである。この全体制御
部41による、定量供給装置12を備える組立装置40
の動作も第1の実施例と同様である。
【0053】上述のように構成すれば、空気中の水分と
反応し硬化する接着剤(例えば、シリコーン系接着剤や
シアノアクリレート系瞬間接着剤など)を供給しようと
した時に、ピストン26の移動に伴って、シリンジ本体
24の内壁に微小量残った接着剤が空気中の水分と反応
硬化し、ピストン26をシリンジ本体24に接着し、ピ
ストン26が動作しなくなるという問題点が解消され、
信頼性の高い、液体の定量供給が可能となる。
【0054】本発明は、その主旨を逸脱しない範囲でこ
の実施例を修正または変形したものに適用可能であるこ
とは言うまでもない。
【0055】本実施例では、所定の場所に供給すべき液
体として、空気中の水分と反応し硬化する、シリコーン
系接着剤を採用し、ピストン26の背面には、上記供給
すべき液体とは反応しない窒素ガスを充填する場合を例
に採って説明したが、本発明はこれに限られるものでは
なく、所定の場所に供給すべき液体とそれに反応しない
気体の組み合せであれば他の組み合せでも良い。
【0056】また、気体の供給は、1.5×107 Pa
程度に圧縮されて入っているボンベから行う場合につい
て説明したが、これに限るものではない。
【0057】図4は、上記供給すべき液体とは反応しな
い気体を供給するための他の例を示している。
【0058】図4に示すように、予めある程度の体積を
有する圧力タンク37にバルブ38から減圧された気体
(窒素ガス)を充填し、その後、バルブ38を締めシリ
ンジ本体24との間で密閉構造とし、気体(窒素ガス)
を節約できる系としてもかまわない。
【0059】
【発明の効果】本発明は、以上のとおりに構成されてい
るので、以下に記載するような効果を奏する。
【0060】請求項1に記載の発明は、シリンジ内のピ
ストンを移動させる移動機構及び該移動機構の制御部に
より前記ピストンを押し下げてシリンジ内の液体を吐出
させる際に、圧縮された気体をピストンの背面に供給す
ることにより、ピストンの動作中、シリンジ内の液体
を、ピストンとシリンジとの隙間を通ってピストンの背
面に漏れ出さないようにすることができる。このため、
精度の高い、液体の定量供給を実現する。
【0061】請求項2に記載の発明は、ピストンの背面
への圧縮された気体を、液体を吐出させるためにピスト
ンを押している時間およびその前後の限られた時間のみ
供給することにより、請求項1に記載の発明の効果に加
えて、ピストンの背面への圧縮された気体を常時供給し
ておくことによる問題点、すなわち、圧縮された気体
が、ピストンとシリンジとの隙間を通ってシリンジ内の
液体に混入し、高精度の供給が行なえない、また、吐出
後にピストンを引いてニードルの先端部の液体を吸い込
む時の引き力が、圧縮された気体がピストンを押す力の
分だけ余分に必要である、ということを解消する。
【0062】請求項3に記載の発明は、上記効果に加え
て、特に半田粒子とフラックスが混練されてなるクリー
ム半田を吐出させる場合、ピストンの動作によってクリ
ーム半田の半田粒子とフラックスとが分離し、フラック
スがピストンとシリンジとの隙間を通ってピストンの背
面に洩れ出して、半田粒子の量に対するフラックスの量
の比率が変わり、良好な半田付けが出来ない、また、半
田粒子の量に対するフラックスの量が減少し、粘度が更
に上がるためニードルの先端部からの吐出が出来なくな
る、ということを解消する。
【0063】請求項4に記載の発明は、上記効果に加え
て、高粘度のグリスの場合でも、ピストンとシリンジと
の隙間を通ってピストンの背面に洩れ出すことがなくな
る。
【0064】請求項5に記載の発明は、シリンジ内のピ
ストンを移動させる移動機構及び該移動機構の制御部に
より前記ピストンを押し下げてシリンジ内の液体を吐出
させる際に、供給すべき液体とは反応しない気体をピス
トンの背面に充填することにより、ピストンの移動に伴
って、シリンジの内壁に微小量残った接着剤が反応硬化
して、ピストンが動作しなくなる、という問題点を解消
する。
【0065】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明の効果に加えて、供給すべき液体として、空気中
の水分と反応し硬化する、シリコーン系接着剤を採用し
た場合、ピストンの背面には、前記供給すべき液体とは
反応しない窒素ガスを充填することにより、ピストンを
正常に動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、液体の定量供給方法を実施するのに
好適な定量供給装置の第1の実施例を備える組立装置の
概略構成図である。
【図2】本発明の、液体の定量供給方法を実施するのに
好適な定量供給装置の第1の実施例を備える組立装置の
制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の、液体の定量供給方法を実施するのに
好適な定量供給装置の第2の実施例を備える組立装置の
概略構成図である。
【図4】供給すべき液体とは反応しない気体を供給する
ための他の例を示した図である。
【図5】従来の液体供給装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
11 液体 12 供給装置 14 支持部材 14a,14b 腕部 16 ガイドシャフト 18 ボールねじ 20 ステッピングモータ 22 シリンジ 24 シリンジ本体 28 ニードル 30 スライド部材 31 蓋体 31a 穴部 32 チューブ 33 制御弁 35a 第1の圧力調整器 35b 第2の圧力調整器 36 窒素ガスボンベ 37 圧力タンク 38 バルブ 40 組立装置 44 アーム部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−49997(JP,A) 特開 平1−293158(JP,A) 特開 平4−250869(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/26 B05D 7/24 301 B05C 5/00 101

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給すべき液体をシリンジに充填した
    後、該シリンジ内のピストンを移動させる移動機構及び
    該移動機構の制御手段により前記ピストンを押して吐出
    させ、所定の場所に所定量供給するための液体の定量供
    給方法であって、 圧縮された気体を前記ピストンの背面より供給すること
    を特徴とする、液体の定量供給方法。
  2. 【請求項2】 前記ピストンの背面への圧縮された気体
    の供給は、液体を吐出させるためにピストンを押してい
    る時間およびその前後の限られた時間のみであることを
    特徴とする、請求項1に記載の液体の定量供給方法。
  3. 【請求項3】 前記供給すべき液体は、半田粒子とフラ
    ックスが混練されてなるクリーム半田であることを特徴
    とする、請求項1または請求項2に記載の液体の定量供
    給方法。
  4. 【請求項4】 前記供給すべき液体は、高粘度のグリス
    であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記
    載の液体の定量供給方法。
  5. 【請求項5】 供給すべき液体をシリンジに充填した
    後、該シリンジ内のピストンを移動させる移動機構及び
    該移動機構の制御手段により前記ピストンを押して吐出
    させ、所定の場所に所定量供給するための液体の定量供
    給方法であって、 前記供給すべき液体とは反応しない気体を前記ピストン
    の背面に充填することを特徴とする、液体の定量供給方
    法。
  6. 【請求項6】 前記供給すべき液体として、空気中の水
    分と反応し硬化する、シリコーン系接着剤を採用し、前
    記ピストンの背面には、前記供給すべき液体とは反応し
    ない窒素ガスを充填したことを特徴とする、請求項5に
    記載の液体の定量供給方法。
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