JP3415571B2 - 走査露光装置、露光方法及び半導体製造方法 - Google Patents

走査露光装置、露光方法及び半導体製造方法

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JP3415571B2
JP3415571B2 JP2000222326A JP2000222326A JP3415571B2 JP 3415571 B2 JP3415571 B2 JP 3415571B2 JP 2000222326 A JP2000222326 A JP 2000222326A JP 2000222326 A JP2000222326 A JP 2000222326A JP 3415571 B2 JP3415571 B2 JP 3415571B2
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light
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optical
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被照射物体を円弧
状もしくは長方形状に照明する半導体製造用の照明光学
装置に関するものであり、特に、半導体製造用の照明光
学装置を備えた走査露光装置、露光方法及び半導体製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来においては、例えば、図14に示
す如き照明光学装置を半導体製造用の露光装置に応用し
たものが知られている。図14の(a)に示す如く、水
銀アーク灯等の光源1からの光束は楕円鏡2により集光
された後、コリメータレンズ3により平行光束に変換さ
れる。そして、この平行光束は、図14の(b)に示す
如く、断面が四角形のレンズ素子4aの集合体よりなる
フライアイレンズ4を通過することにより、これの射出
側に複数の光源像が形成される。この光源像位置には、
円形状の開口部を有する開口絞り5が設けられている。
この複数の光源像からの光束はコンデンサーレンズ6に
よって集光され、被照射物体としてのレチクルRを重畳
的に均一照明する。
【0003】以上の照明光学装置によりレチクルR上の
回路パターンは、レンズ71及び72よりなる投影光学
系7によって、ウエハW上に転写される。このウエハW
は2次元的に移動するウエハステージWS上に載置され
ており、図14の露光装置では、ウエハ上での1ショッ
ト領域の露光が完了すると、次のショット領域への露光
のために、順次、ウエハステージを2次元移動させる所
謂ステップアンドリピート方式の露光が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 ところで、近年にお
いては、レチクルRに対し長方形状又は円弧状の光束を
照射し、投影光学系に関して共役に配置されたレチクル
RとウエハWとを一定方向に走査することにより、高い
スループットのもとでレチクルRの回路パターンのウエ
ハ上への転写しようとする走査露光方式が提案されてい
る。
【0005】ここで、図14に示す如き照明光学装置を
応用して走査露光方式とするには、例えば長方形状の光
束をレチクルに照明する必要があり、このため、例え
ば、図14の(c)に示す如く、フライアイレンズ4を
構成することが考えられる。即ち、フライアイレンズ4
を構成する個々のレンズ素子からの光束がレチクルR上
を長方形状に重畳して照明させるために、図14の
(c)に示す如く、フライアイレンズ4を構成するレン
ズ素子4aの断面を照射領域の形状と相似になるような
長方形状に構成し、レチクルR上の照明領域に対する照
明光学系の開口数を等しくするために、この長方形状の
レンズ断面を持つレンズ素子4aを全体として開口絞り
5の円形開口部が内接するように正方形に束ねて構成す
る。これにより、高い照明効率のもとでレチクルRを長
方形状に照明することができる。
【0006】しかしながら、照明用光源として高出力な
エキシマレーザー等を用いた場合には、フライアイレン
ズ4を構成するレンズ素子4aの破壊を抑えるために、
レンズ素子4aの数を増加させて、個々のレンズ素子4
aでの光強度を低下させる必要があるが、図14の
(c)に示す如きフライアイレンズでは、レンズ素子4
aの短手方向での厚さが薄くなり、製造が極めて困難と
なる問題がある。
【0007】本発明は、投影光学系の解像度、焦点深度
を改善しながら、高い照明効率のもとで、走査露光する
ための被照射面を円弧状もしくは長方形状等に均一照明
することを目的としている。
【0008】第1発明に係る走査露光装置は、請求項1
に記載の如く、所定の照明領域でレチクルを照明する照
明光学装置と、前記レチクルのパターン像をウエハに投
影する投影光学系と、前記レチクルを保持するレチクル
ステージと、前記ウエハを保持するウエハステージとを
有する走査露光装置において、前記照明光学装置は、照
明光を供給する光供給手段と、前記光供給手段からの光
を用いて前記照明領域を均一に照明するために長方形断
面を有する内面反射型インテグレータと、前記光供給手
段と前記内面反射型インテグレータとの間の光路中に配
置されて、方形状の多数の素子を有すると共に全体とし
て長方形状を有する光学部材とを有し、前記レチクルス
テージと前記ウエハステージとを移動させることにより
前記レチクルのパターン像を前記ウエハに転写するよう
にしたものである。
【0009】また、第2発明に係る走査露光装置は、
求項5に記載の如く、所定の照明領域でレチクルを照明
する照明光学装置と、前記レチクルのパターン像をウエ
ハに投影する投影光学系と、前記レチクルを保持するレ
チクルステージと、前記ウエハを保持するウエハステー
ジとを有する走査露光装置において、前記照明光学装置
は、長方形状の多数の素子を有する第1手段と、前記レ
チクル上の照明領域を規定する長方形状の開口を有する
視野絞りと、前記光源と前記第1手段との間の光路中に
配置されて、方形状の多数の素子を有すると共に全体と
して長方形状を有する第2手段とを有し、前記レチクル
ステージと前記ウエハステージとを移動させることによ
り前記レチクルのパターン像を前記ウエハに転写するよ
うにしたものである。
【0010】また、第3発明に係る露光方法は、第1発
明及び第2発明の走査露光装置を用いて、パターンが形
成されたレチクル上に照明領域を形成し、前記レチクル
と前記ウエハとを走査方向へ移動させつつ前記レチクル
上のパターンを前記ウエハに転写するようにしたもので
ある。
【0011】また、第4発明に係る半導体製造方法は、
第1発明及び第2発明の走査露光装置を用いて、パター
ンが形成されたレチクル上に照明領域を形成し、前記レ
チクルと前記ウエハとを走査方向へ移動させつつ前記レ
チクル上のパターンを前記ウエハに転写するようにした
ものである。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明による第1実施例の
照明光学装置を半導体製造用の露光装置に応用した例を
示すものである。図1における(a)は第1実施例の装
置を真上から見た時の構成を示す図であり、(b)は
(a)の装置を横方向から見た時の断面構成を示す図で
ある。以下、この図1を参照しながら第1実施例につい
て詳述する。
【0013】図1に示す如く、光束断面が長方形状の平
行光束を供給する光供給手段は、平行光束供給部10と
光束整形部20とで構成されており、平行光束供給部と
してエキシマレーザー等の光源10からは、248nm(KrF)
又は192nm(ArF)の波長光の平行光束が出力され、この時
の平行光束の断面形状は矩形状となっている。この光源
10からの平行光束は、所定の断面形状の光束に整形す
る光束整形部としてのビーム整形光学系20に入射す
る。このビーム整形光学系20は、図1の(a)の紙面
と垂直方向(図1の(b)の紙面方向)に屈折力を持つ
2つのシリンドリカルレンズ(21,22)で構成され
ており、光源側のシリンドリカルレンズ21は、正の屈
折力を有し、図1の(b)の紙面方向の光束を集光する
一方、被照明面側のシリンドリカルレンズ22は、負の
屈折力を有し、光源側のシリンドリカルレンズ21から
の集光光束を発散させて平行光束に変換する。従って、
ビーム整形光学系20を介した光源1からの平行光束
は、図1の(b)の紙面方向の光束幅が縮小されて光束
断面が長方形状に整形される。なお、ビーム整形光学系
20としては、正の屈折力を持つシリンドリカルレンズ
を組み合わせたものでも良く、さらにはアナモルフィッ
クプリズム等でも良い。
【0014】さて、ビーム整形光学系20からの整形さ
れた光束は、直線状に配列された複数の光源像を形成す
る第1多光源像形成手段としてのオプティカルインテグ
レータ30に入射する。このオプティカルインテグレー
タ30は、図1に示す如く、ほぼ正方形状のレンズ断面
を有する複数の両凸形状のレンズ素子30aが図1の
(a)の紙面方向に1列状に配置されて構成されてお
り、オプティカルインテグレータ30全体としては長方
形状の断面を有している。そして、各々の両凸形状のレ
ンズ素子30aは、図1の(a)の紙面方向と図1の
(b)の紙面方向とで互いに等しい曲率(屈折力)を有
している。
【0015】このため、オプティカルインテグレータ3
0を構成する個々のレンズ素子30aを通過する平行光
束は、それぞれ集光されて、各レンズ素子30aの射出
側には光源像が形成される。従って、オプティカルイン
テグレータ30の射出側位置A1 には、レンズ素子30
aの数に相当する複数の光源像が直線状(1列状)に配
列されるように形成され、ここには実質的に2次光源が
形成される。
【0016】オプティカルインテグレータ30によって
形成された直線状の2次光源からの光束は、リレー光学
系40によって集光されて、長方形状に配列された複数
の光源像を形成する第2多光源像形成手段としてのオプ
ティカルインテグレータ50に入射する。このオプティ
カルインテグレータ50は、図1に示す如く、長方形状
のレンズ断面を有する複数の両凸形状のレンズ素子50
aが図1の(b)の紙面方向に1列状に配置されて構成
されており、このレンズ素子50aは、この素子50a
の断面形状(縦横比)がオプティカルインテグレータ3
0の断面形状(縦横比)と相似となるように構成されて
いる。そして、オプティカルインテグレータ50全体と
しては正方形状の断面を有している。また、各々のレン
ズ素子50aは、図1の(a)の紙面方向と図1の
(b)の紙面方向とで互いに等しい曲率(屈折力)を有
している。
【0017】このため、オプティカルインテグレータ5
0を構成する個々のレンズ素子50aを通過するオプテ
ィカルインテグレータ30からの光束は、それぞれ集光
されて、各レンズ素子30aの射出側には光源像が形成
される。従って、オプティカルインテグレータ30の射
出側位置A2 には、正方形状に配列された複数の光源像
が形成され、ここには実質的に3次光源が形成される。
【0018】ここで、オプティカルインテグレータ50
により形成される正方形状に配列された複数の光源像の
数は、オプティカルインテグレータ30を構成するレン
ズ素子30aの数をN個とし、オプティカルインテグレ
ータ50を構成するレンズ素子50aの数をM個とする
とき、N×M個形成される。すなわち、オプティカルイ
ンテグレータ30により形成される複数の光源像が、リ
レー光学系40によってオプティカルインテグレータ5
0を構成する各々のレンズ素子50aの光源像位置に形
成されるため、オプティカルインテグレータ50の射出
側位置A2 には、合計N×M個の光源像が形成される。
【0019】なお、リレー光学系40は、オプティカル
インテグレータ30の入射面位置B 1 とオプティカルイ
ンテグレータ50の入射面位置B2 とを共役にすると共
に、オプティカルインテグレータ30の射出面位置A1
とオプティカルインテグレータ50の射出面位置A2
を共役にしている。この3次光源が形成される位置A 2
には、オプティカルインテグレータ50の断面を内接す
る円形状の開口部を有する開口絞りS1 が設けられてお
り、この開口絞りS1 により円形状に形成された3次光
源からの光束は、コンデンサー光学系60により集光さ
れて被照明物体としてのレチクルR上を円弧状に均一照
明する。
【0020】ここで、コンデンサー光学系60は、3次
光源をリレーするリレー光学系(61、62)と、この
リレー光学系(61、62)によりリレーされた3次光
源像からの光束を集光してレチクルR上に円弧状の照明
領域を直接的に形成する特殊反射鏡63とを有してい
る。まず、リレー光学系(61、62)は、オプティカ
ルインテグレータ50の射出面位置A2 に前側焦点位置
が一致するように設けられた第1リレーレンズ61と、
この第1リレーレンズ61からの光束を集光して光源像
を後側焦点位置A3 に形成する第2リレーレンズ62と
から構成されている。そして、第1リレーレンズ61の
後側焦点位置B3 には、レチクルR上を照明する照明領
域を正確に規定するために長方形状又はほぼ長方形状の
開口部を有する視野絞りS2 が設けられている。
【0021】一方、特殊反射鏡63は、図1に示す如
く、全体として円弧状で所定の曲率を持つ反射面63a
を有しており、具体的には、放物線PAの頂点Oからそ
の放物線PAの対称軸Ax0 に沿って所定の距離だけ隔
てた位置Y0 をその対称軸Ax 0 に対して垂直に通る基
準軸Ax1 を中心に回転させた放物トーリック形状の回
転体の1部で構成されている。
【0022】ここで、図1の(b)に示す如く、反射面
63aを形成する放物線PAの頂点Oを原点とし、被照
明面(レチクルR)と一致する対称軸Ax0 をY軸、対
称軸Ax0 と垂直かつ被照明面(レチクルR)と垂直な
軸をX軸、反射面63aを形成する放物線PAをy=α
2 (但し、αは定数)とすると、基準軸Ax1 は、原
点Oから3/(4α)だけ隔てた対称軸Ax0 上で位置
0 を通り、その位置Y0 から1/(2α)隔てた基準
軸Ax1 上の位置には、リレー光学系(61,62)に
より再結像されるオプティカルインテグレータ50の光
源像の中心が形成される。
【0023】従って、リレー光学系(61,62)によ
り再結像されるオプティカルインテグレータ50の光源
像の中心位置からの光束は特殊反射鏡63の集光作用に
より円弧状の光束断面を有する平行光束に変換され、原
点Oから1/(4α)だけ隔てた対称軸Ax0 上の位置
を中心として円弧状の照明領域がレチクルR上に形成さ
れる。
【0024】ここで、特殊反射鏡63の反射面63aの
形状を定量的に示せば、特殊反射鏡63は、以下の
(1)式及び(2)式を満足する放物トーリック形状の
回転体の1部で構成されることが好ましい。
【0025】
【数1】
【0026】
【数2】
【0027】但し、x,y,zは、反射面63aを形成
する放物線PA(y=αx2 )の頂点Oを原点として、
対称軸Ax0 と垂直かつ被照明面と垂直な方向をX軸、
対称軸Ax0 と一致する方向をY軸、基準軸Ax1 に垂
直かつ対称軸Ax0 に垂直な方向をZ軸とした時の座標
を示し、またRは、基準軸Ax1 と対称軸Ax0 との交
点Y0 から反射面63aを形成する放物線PA(y=α
2 )頂点Oまでの距離を示している。
【0028】以上の(1)式及び(2)式を満足する
と、位置A3 に形成される光源像から発散する光束は特
殊反射鏡3により円弧状の光束断面を有する平行光束に
変換されて、テレセントリック性及びケーラー照明状態
が維持された円弧状の照明領域が形成される。なお、位
置A3 に形成される光源像の中心は座標((2α)-1,3
(4α)-1,0)上となり、図1の(b)に示す被照射領
域の中心CBFは、以下の(3)式を満足するYZ平面内
の円の1部となる。
【0029】
【数3】
【0030】以上のコンデンサー光学系の構成により、
光量損失を招くことなく、高い照明効率のもとで、レチ
クルR上には、円弧状の照明領域を直接的に形成するこ
とができる。次に、図1に示した照明光学装置を用いて
レチクルR上の回路パターンをウエハW上への転写につ
いて図2を参照しながら説明する。
【0031】図2は、図1に示した照明光学装置を用い
てレチクルR上の回路パターンをウエハW上に転写する
投影露光部の構成を示している。図2に示す如く、レチ
クルステージRSに保持されたレチクルRとウエハステ
ージWSに載置されたウエハWとは投影光学系80に関
して共役に配置されており、特殊反射鏡63の集光作用
により円弧照明されたレチクルRの回路パターン部分が
投影光学系80によってウエハW上に投影される。
【0032】投影光学系80は、基本構成として凹面鏡
81と凸面鏡82とを有しており、凹面鏡81と凸面鏡
82との曲率中心がほぼ一致するように設けられてい
る。さらにレチクルRと凹面鏡81との間、及び凸面鏡
82とウエハWとの間には、それぞれ光路を折り曲げる
反射鏡M1 ,M2 が設けられている。このとき、投影光
学系80の入射瞳は、ほぼ凸面鏡82の近傍に位置して
おり、この入射瞳は、リレー光学系の第2リレーレンズ
62により形成される光源像と共役となっている。従っ
て、レチクル上方に設けられた照明光学系により形成さ
れる光源像が投影光学系の入射瞳に形成されるため、所
謂ケーラー照明がなされる。
【0033】以上の構成による実際の露光においては、
レチクルステージRS及びウエハステージWSとが矢印
方向へ移動して、レチクル上の回路パターンがウエハW
上に転写されるが、レチクル上の回路パターンは高い照
明効率のもとで円弧状に均一照明されているため、従来
よりも格段に高いスループットで走査露光が実現でき
る。
【0034】なお、図1に示す第1実施例では平行光束
供給部として平行光束を供給するエキシマレーザー等と
しているが、これに限るものではなく、例えば、g線
(436nm)又はi線(365nm)等の波長光を出力する水銀ア
ーク灯とこの水銀アーク灯からの光を集光する楕円鏡と
この楕円鏡により集光された光束を平行光束に変換する
コリメータレンズ系とを用いて平行光束供給部を構成し
ても良い。また、本実施例では、投影光学系80を反射
系で構成しているが、この投影光学系80を屈折系で構
成して良いことは言うまでもない。
【0035】次に、本発明による第2実施例を図3を参
照しながら説明する。第2実施例は、被照射面としての
レチクルR上を長方形状(スリット状)に照明する照明
光学装置を半導体製造用の露光装置に応用した例を示す
ものであり、図1及び図2に示す第1実施例と異なる所
は、図3に示す如く、屈折系のコンデンサー光学系60
を用いてレチクルR上を長方形状に照明するようにした
点、及び屈折系の投影光学系80を用いてレチクルR上
の回路パターンをウエハW上に転写するようにした点で
ある。
【0036】図3に示す如く、エキシマレーザー10か
ら出力される平行光束は、ビーム整形光学系20を通過
して所定のビーム断面の光束に変換された後、正方形状
のレンズ断面を有する複数のレンズ素子30aが紙面と
垂直な方向において1列状に配列されて構成されたオプ
ティカルインテグレータ30にて集光されて、これの射
出側面位置A1 の紙面と垂直な方向には1列状に配列さ
れた複数の光源像が形成される。そして、この複数の光
源像からの光束は、リレー光学系40を通過後、長方形
状のレンズ断面を有する複数のレンズ素子50aが正方
形状に配列されて構成されるオプティカルインテグレー
タ50により集光作用を受けて、これの射出側面位置A
2 には正方形状に配列された複数の光源像が形成され
る。この光源像位置A2 には円形状の開口部を有する開
口絞りS1 が設けられており、この開口絞りS1 により
円形状となった複数の光源像からの光束は、被照射面
(レチクルR)を長方形状に照明するための屈折系のコ
ンデンサー光学系60に入射する。このコンデンサー光
学系60は、これの前側焦点位置がオプティカルインテ
グレータ50の射出側面の位置A2 と一致し、これの後
側焦点位置がレチクルRの被照明面に一致するように配
置されている。これにより、オプティカルインテグレー
タ50により形成される複数の光源像からの光束はコン
デンサー光学系60の集光作用を受けてレチクルR上を
重畳的に長方形状に均一照明する。
【0037】この様に、長方形状に照明されたレチクル
R上の回路パターンは、投影光学系80によりウエハW
上に縮小転写され、レチクルRを保持するレチクルステ
ージRSとウエハWを保持するウエハステージWSとが
矢印方向へ移動することによりレチクルR上の全面に形
成された回路パターンがウエハW上に転写される。この
とき、オプティカルインテグレータ50により形成され
る複数の光源像は、不図示であるが投影光学系80の瞳
(入射瞳)位置上に形成されるため、ケーラー照明のも
とでレチクルR上のパターンがウエハW上に転写され
る。
【0038】なお、第2実施例では、図1に示す第1実
施例と同様に、平行光束供給部として平行光束を供給す
るエキシマレーザー等としているが、例えば、図4に示
す如く、楕円鏡12と、この楕円鏡12の第1焦点位置
に配置されたg線(436nm)又はi線(365nm)等の波長光
を出力する水銀アーク灯11と、この水銀アーク灯11
からの光を楕円鏡12により集光して一旦楕円鏡の第2
焦点位置に光源像を形成した光束を平行光束に変換する
コリメータレンズ系13とを用いて平行光束供給部を構
成しても良い。
【0039】ところで、図1〜図4に示した各実施例の
2つのオプティカルインテグレータ(30,50)の最
適な構成について説明する。図1及び図2に示した第1
実施例では、図5の(a)に示す如く、レチクルR上に
円弧状の照明領域を形成し、図3に示した第2実施例と
図4に示した第2実施例の変形例では、図5の(b)に
示す如く、レチクルR上に長方形状(スリット状)の照
明領域を形成しているが、2つのオプティカルインテグ
レータ(30,50)は、レチクルR上に形成される円
弧状又は長方形状の照明領域の大きさに見合う大きさを
持つ光源像を形成することが望ましい。
【0040】今、図5及び図6に示す如く、円弧状の照
明領域の中心部の幅又は長方形状の照明領域の短手方向
の長さをs、円弧(弦)の長さ又は長方形状の照明領域
の長手方向の長さをt、オプティカルインテグレータ3
0全体の断面での長手方向の長さをm1 、オプティカル
インテグレータ30全体の断面での長手方向の長さをn
1 とするとき、オプティカルインテグレータ30は、
【0041】
【数4】s/t=n1 /m1 ・・・・・ (4) の関係をほぼ満足するように構成することが望ましい。
このとき、例えば、オプティカルインテグレータ30を
構成する個々のレンズ素子30aの断面の縦横の長さの
比を1対1とすると、このレンズ素子30aは、m1
1 個だけ1列的に配列されることになる。
【0042】また、オプティカルインテグレータ50を
構成する各々のレンズ素子50aの射出側にはそれぞれ
オプティカルインテグレータ30による複数の光源像が
形成されるため、図7に示す如く、オプティカルインテ
グレータ50を構成するレンズ素子50aの断面での長
手方向の長さをm2 、レンズ素子50aの断面での長手
方向の長さをm2 とするとき、レンズ素子50aは
【0043】
【数5】 n1 /m1 =n2 /m2 (=s/t) ・・・・・ (5) を満足することが好ましい。このとき、例えば、オプテ
ィカルインテグレータ50の全体の断面が正確な正方形
で構成されているとすると、このレンズ素子50aは、
2 /n2 個だけ1列的に配列されることになる。
【0044】ここで、一例として、円弧状の照明領域で
の円弧(弦)の長さtに対するこの領域の中心部の幅s
の比率、又は長方形状の照明領域での短手方向の長さt
に対するこの領域での長手方向の長さsの比率を1/1
1とし、レンズ素子30aの断面の縦横の長さの比を1
対1、オプティカルインテグレータ50の全体の断面が
正確な正方形でとなるように構成されているものとする
と、オプティカルインテグレータ30では、図6に示す
如く、11個のレンズ素子30aが1列的に配置され、
オプティカルインテグレータ50では、図7に示す如
く、11個のレンズ素子50aが1列的に配置されるこ
とになる。従って、オプティカルインテグレータ30の
射出側には、直線状(1列状)に配列された11個の光
源像が形成され、オプティカルインテグレータ50の射
出側には、正方形状に配列された121個(11×11
個)の光源像が形成される。これにより、高い照明効率
のもとでレチクルR上を円弧状又は長方形状に均一照明
することができる。
【0045】以上の図1〜図4の各実施例においては2
つのオプティカルインテグレータ(30,50)を構成
するレンズ素子を1列的に構成した例について述べた
が、次に、各実施例の変形例として、オプティカルイン
テグレータ30のレンズ素子30aを2列以上構成した
例、さらにはオプティカルインテグレータ50のレンズ
素子を2列以上に構成した例について説明する。
【0046】まず、図1〜図4の各実施例においては、
図6に示す如き複数のレンズ素子が1列状に配列された
オプティカルインテグレータ30を用いているが、これ
の代わりに図8に示す如きオプティカルインテグレータ
30を設けた例について説明する。図8には、X方向と
これと垂直なZ方向とで等しい曲率(屈折力)を持つ複
数のレンズ素子30aを2列状に配列して構成したオプ
ティカルインテグレータ30を示しており、ここで、こ
のレンズ素子30aは正方形状のレンズ断面を有し、オ
プティカルインテグレータ30全体としては上記(4)
式を満足するレンズ断面を有しているものとする。
【0047】今、図8に示す如きオプティカルインテグ
レータ30を構成するレンズ素子30aの列の数をN1
とすると、複数のレンズ素子30aがN1 列で構成され
るオプティカルインテグレータ30は、N1 21 /n1
個のレンズ素子30aで構成されることになり、これの
射出側には、N1 21 /n1 個の長方形状に配列された
複数の光源像が形成される。
【0048】従って、図7に示す如きオプティカルイン
テグレータ50を構成するレンズ素子50aが上記
(5)式を満足し、レンズ素子50aがm2 /n2 個だ
け1列的に配列されてオプティカルインテグレータ50
の全体の断面が正確な正方形で構成されている場合、オ
プティカルインテグレータ50の射出側には、正方形状
に配列されたN1 212 /(n12 )個の光源像が
形成され、第1実施例の場合よりも、N1 2倍もの多くの
光源像を形成することが可能となり、被照射面としての
レチクルR上でのより均一な照度を得ることができる。
【0049】ここで、一例として、円弧状の照明領域で
の円弧(弦)の長さtに対する中心部の幅sの比率、又
は長方形状の照明領域での短手方向の長さtに対するこ
の領域での長手方向の長さsの比率を1/11とし、レ
ンズ素子30aの断面の縦横の長さを比を1対1、オプ
ティカルインテグレータ50の全体の断面が正確な正方
形で構成されているものとすると、図8に示す如く、オ
プティカルインテグレータ30では、44個のレンズ素
子30aが2列状に配置され、オプティカルインテグレ
ータ50では、図7に示す如く、11個のレンズ素子5
0aが1列的に配置されることになる。従って、オプテ
ィカルインテグレータ30の射出側には、2列状に配列
された44個の光源像が形成され、オプティカルインテ
グレータ50の射出側には、正方形状に配列された48
4個(44×11個)の光源像が形成される。
【0050】次に、図1〜図4の各実施例においては、
図7に示す如く、複数のレンズ素子50aが1列状に配
置されたオプティカルインテグレータ50を示したが、
これの代わりに図9に示す如きオプティカルインテグレ
ータ50を設けた例について説明する。図9には、X方
向とこれと垂直なZ方向とで等しい曲率(屈折力)を持
つ複数の複数のレンズ素子50aを2列状に配列して構
成したオプティカルインテグレータ50を示しており、
ここで、オプティカルインテグレータ50全体が正方形
状となるように個々のレンズ素子50aは上記(5)式
を満足するように構成されているものとする。
【0051】今、図9に示す如きオプティカルインテグ
レータ50を構成するレンズ素子50aの列の数をN2
とすると、レンズ素子50aがN2 列で構成されるオプ
ティカルインテグレータ50は、N2 22 /n2 個のレ
ンズ素子50aで構成されることになる。このため、前
述の如く、m1 /n1 個のレンズ素子30aが1列的に
配列された構成を有するオプティカルインテグレータ3
0の射出側には、直線状に配列されたm1 /n1 個の光
源像が形成され、N2 22 /n2 個のレンズ素子50a
がN1 列で構成されるオプティカルインテグレータ50
の射出側には、N2 212 /(n12 )個の正方形
状に配列された複数の光源像が形成される。従って、第
1実施例の場合よりも、N2 2倍もの多くの光源像を形成
することが可能となり、被照射面としてのレチクルR上
でのより均一な照度を得ることができる。
【0052】ここで、一例として、円弧状の照明領域で
の円弧(弦)の長さtに対する中心部の幅sの比率、又
は長方形状の照明領域での短手方向の長さtに対するこ
の領域での長手方向の長さsの比率を1/11とし、レ
ンズ素子30aの断面の縦横の長さを比を1対1、オプ
ティカルインテグレータ50の全体の断面が正確な正方
形で構成されているものとすると、オプティカルインテ
グレータ30では、図6に示す如く、11個のレンズ素
子30aが1列状に配置され、オプティカルインテグレ
ータ50では、図9に示す如く、44個のレンズ素子5
0aが2列状に配置されることになる。従って、オプテ
ィカルインテグレータ30の射出側には、1列状に配列
された11個の光源像が形成され、オプティカルインテ
グレータ50の射出側には、正方形状に配列された48
4個(11×44個)の光源像が形成される。
【0053】以上の如く、各オプティカルインテグレー
タ(30,50)の内の一方を複数のレチクル素子が1
列に配置されたオプティカルインテグレータとし、他方
を複数のレンズ素子が2列以上に配置されたオプティカ
ルインテグレータとして構成することが可能であるが、
さらには、図8及び図9に示す如く、複数のレンズ素子
が2列以上に配置された2つのオプティカルインテグレ
ータ(30,50)を組み合わせても良い。
【0054】この場合、複数のレンズ素子30aがN1
列で構成されるオプティカルインテグレータ30は、N
1 21 /n1 個のレンズ素子30aで構成されることに
なり、複数のレンズ素子50aがN2 列で構成されるオ
プティカルインテグレータ50は、N2 22 /n2 個の
レンズ素子50aで構成されることになる。従って、オ
プティカルインテグレータ30の射出側には、N1 21
/n1 個の長方形状に配列された複数の光源像が形成さ
れ、オプティカルインテグレータ50の射出側には、N
1 22 212 /(n12 )個の正方形状に配列され
た複数の光源像が形成される。
【0055】従って、複数のレンズ素子が2列以上に配
置された2つのオプティカルインテグレータ(30,5
0)を組み合わせることにより、2つのオプティカルイ
ンテグレータによる相乗的な照度均一性の効果を得るこ
とができ極めて有効である。なお、以上にて述べた各実
施例では、オプティカルインテグレータ30を第2多光
源像形成手段として機能させて、正方形状に配列された
複数の光源像を形成しているが、この光源像位置に設け
られた開口絞りS1 により円形状の光束に制限している
ため、オプティカルインテグレータ30の断面形状を正
方形状からやや崩して、開口絞りS1 の円形開口部の形
状に見合う円形に近い形状で構成して良いことは言うま
でもない。
【0056】さて、次に、本発明による第3実施例を図
10及び図11を参照しながら説明する。図10におけ
る(a)は第3実施例の装置を真上から見た時の構成を
示す図であり、(b)は(a)の装置を横方向から見た
時の断面構成を示す図である。第3実施例は、図1及び
図2に示した第1実施例の2つのオプティカルインテグ
レータ(30,50)の代わりに図12に示す如くガラ
スロッド等の内面反射型の光学部材(角柱状の内面反射
型インテグレータ)を用いてレチクルR上を円弧状に均
一照明する例を示すものである。
【0057】図10に示す如く、エキシマレーザー10
から出力される平行光束は、ビーム整形光学系20を通
過して所定のビーム断面の光束に変換された後、複数の
光源像を形成する第1多光源像形成手段300に入射す
る。この第1多光源像形成手段300は、ビーム整形光
学系20からの平行光束を集光する集光レンズ301
と、ほぼ正方形状の断面を有する内面反射型の光学部材
302とで構成されており、集光レンズ301を通過し
た光束は内面反射型の光学部材302の入射面位置A
11に光源像が形成された後、この光源像からの光束は
内面反射型の光学部材内で内面反射を繰り返し、部材3
02の射出端から射出する。このとき、内面反射型の光
学部材302の入射面位置A11には、直線状または長
方形状の複数の光源像(虚像)が形成され、入射面位置
11上に複数の光源像があるかの如く部材302の射
出端から光束が射出する。
【0058】内面反射型の光学部材302を射出した光
束は、リレー光学系40を通過した後、正方形状に配列
された複数の光源像を形成する第2多光源像形成手段と
しての長方形状の断面を有する内面反射型の光学部材5
00に入射し、この部材の入射面位置A21には、部材3
02による直線状または長方形状の複数の光源像(実
像)が形成される。その後、この複数の光源像(実像)
からの光束は内面反射型の光学部材500を内で内面反
射を繰り返してこの部材500の射出端から射出する。
このとき、内面反射型の光学部材500の入射面位置A
21には、部材302による複数の光束から正方形状の複
数の光源像(虚像)が形成され、入射面位置A21上に複
数の光源像があるかの如く部材500の射出端から光束
が射出する。
【0059】なお、リレー光学系40は、内面反射型の
光学部材302の入射面位置A11と内面反射型の光学部
材500の入射面位置A21とを共役にすると共に、内面
反射型の光学部材302の射出面位置B11と内面反射型
の光学部材500の射出面位置B21とを共役にしてい
る。さて、内面反射型の光学部材500を射出した光束
は、コンデンサー光学系60により集光作用を受けて、
被照射面(レチクルR)を重畳的に円弧状に照明する。
【0060】ここで、コンデンサー光学系60は、屈折
系の第1コンデンサーレンズ64と反射系の第2コンデ
ンサーレンズ63とで構成され、第1コンデンサーレン
ズ64の後側焦点位置A31には円形状又は楕円状の開口
部を有する開口絞りS11が設けられている。このため、
内面反射型の光学部材500からの射出光束は、第1コ
ンデンサーレンズ64により集光されて、開口絞りS11
の位置A31には、内面反射型の光学部材500により形
成される複数の光源像の実像が形成される。そして、こ
の開口絞りS11によって円形状に形成された複数の光源
像からの光束は、第2コンデンサーレンズ63の集光作
用によって、被照射面(レチクルR)上には円弧状の照
明領域を直接的に形成する。
【0061】この様に、円弧形状に照明されたレチクル
R上の回路パターンは、図11に示す如く、投影光学系
80によりウエハW上に転写され、レチクルRを保持す
るレチクルステージRSとウエハWを保持するウエハス
テージWSとが矢印方向へ移動することによりレチクル
R上の全面に形成された回路パターンがウエハW上に転
写される。
【0062】このとき、内面反射型の光学部材500に
より形成される複数の光源像は、不図示であるが投影光
学系80の瞳(入射瞳)位置上に形成されるため、ケー
ラー照明のもとでレチクルR上のパターンがウエハW上
に転写される。なお、本実施例の反射系の第2コンデン
サーレンズ64の代わりに屈折系のレンズを用いて、こ
の屈折系のレンズの前側焦点位置を第1コンデンサーレ
ンズ64により形成される複数の光源像位置A31に一致
させ、屈折系のレンズの後側焦点位置をレチクルRに一
致させて配置すれば、レチクルR上を長方形状(スリッ
ト状)に照明することができる。
【0063】また、第3実施例では平行光束供給部とし
て平行光束を供給するエキシマレーザー等としている
が、これに限るものではなく、例えば、g線(436nm)又
はi線(365nm)等の波長光を出力する水銀アーク灯とこ
の水銀アーク灯からの光を集光する楕円鏡とこの楕円鏡
により集光された光束を平行光束に変換するコリメータ
レンズ系とを用いて平行光束供給部を構成しても良い。
【0064】さらに、内面反射型の光学部材500とし
てはガラスロッドに限らす、中空の角柱状内面反射型の
光学部材を用いても良い事は言うまでもない。以上の如
く、第3実施例では、極めて簡単な構造を持つ2つの内
面反射型光学部材(302,500)で構成でき、しか
も各内面反射型光学部材(302,500)の入射面に
形成される複数の光源像(虚像)中の各光源像からの光
線の光路長は、各内面反射型光学部材(302,50
0)内での内面反射の回数に応じて異なるため、光束の
コヒーレンシィを下げる効果があるため、特にレーザー
等の光源を用いた場合に有効である。
【0065】次に、第3実施例における2つの内面反射
型光学部材(302,500)の最適な構成に図5及び
図12を参照しながら説明する。ここで、図12におけ
る(a)は内面反射型光学部材302の斜示図であり、
(b)は内面反射型光学部材500の斜示図である。図
10及び図11に示した第3実施例では、図5の(a)
に示す如く、レチクルR上に円弧状の照明領域を形成
し、この第3実施例のコンデンサー光学系60の構成を
上述の如く若干変更することにより、図5の(b)に示
す如く、レチクルR上に長方形状(スリット状)の照明
領域を形成することができるが、2つの内面反射型光学
部材(302,500)は、レチクルR上に形成される
円弧状又は長方形状の照明領域の大きさに見合う大きさ
の光源像を形成することが望ましい。
【0066】今、図5及び図12に示す如く、円弧状の
照明領域の中心部の幅又は長方形状の照明領域の短手方
向の長さをs、円弧(弦)の長さ又は長方形状の照明領
域の長手方向の長さをt、内面反射型光学部材500の
断面の短手方向の長さをu2、内面反射型光学部材50
0の断面の長手方向の長さをv2 とするとき、
【0067】
【数6】s/t=u2 /v2 ・・・・・(6) の関係を満足することが望ましい。さらに、内面反射型
光学部材303の断面の一辺の長さをu1 、リレー光学
系の結像倍率をβとするとき、
【0068】
【数7】u1 =βu2 ・・・・・(7) の関係を満足することがより望ましい。このように、2
つの内面反射型光学部材(302,500)が照明領域
の大きさに見合う大きさの光源像を形成するように構成
されていれば、格段に高い照明効率のもとでレチクルR
上を円弧状又は長方形状に均一照明することができる。
【0069】なお、本発明においては、複数のレンズ素
子で構成されるオプティカルインテグレータと内面反射
型の光学部材との内の一方を第1多光源像形成手段と
し、他方を第2多光源像形成手段として構成しても良い
ことは言うまでもない。また、上述した各実施例に説明
した如く、平行光束供給部10からの光束を長方形状の
断面形状の光束に整形するビーム整形光学系20は、円
弧状又は長方形状の照明領域の大きさに見合うようにビ
ーム整形することが望ましく、これにより、光量の有効
利用が図れる。このとき、円弧状の照明領域の中心部の
幅又は長方形状の照明領域の短手方向の長さをs、円弧
(弦)の長さ又は長方形状の照明領域の長手方向の長さ
をt、ビーム整形光学系20を射出する光束の断面の短
手方向の長さをBS 、ビーム整形光学系20を射出する
光束の断面の長手方向の長さをBlとするとき、s/t
=BS /Bl の関係をほぼ満足することがより好まし
い。
【0070】さらに、上述した各実施例では、平行光束
を供給する平行光束供給部10とこの平行光束を長方形
状の断面形状の光束に整形するビーム整形光学系20と
で光供給手段を構成しているが、光供給手段の1部を構
成するビーム整形光学系20は本発明の原理においては
必須のものではない。即ち、長方形状の断面形状の平行
光束を供給する光源等を光供給手段として用いればビー
ム整形光学系20を設けなくても、円弧状又は長方形状
の照明領域を被照明面(レチクルR)上に形成しなが
ら、高い照明効率のもとで被照明面(レチクルR)を均
一な照明(ケーラー照明)が実現できる。
【0071】例えば、エキシマレーザー等の光源は、通
常、長方形状の断面を有するほぼ平行な光束を供給する
ため、円弧状の照明領域の中心部の幅又は長方形状の照
明領域の短手方向の長さをs、円弧(弦)の長さ又は長
方形状の照明領域の長手方向の長さをt、エキシマレー
ザー光束の断面の短手方向の長さをLS 、エキシマレー
ザー光束の断面の長手方向の長さをLl とするとき、s
/t=LS /Ll の関係をほぼ満足している場合には、
光供給手段をエキシマレーザー等の光源だけで構成して
も、格段に高い照明効率のもとで被照明面(レチクル
R)を円弧状又は長方形状に均一照明することができ
る。また、光供給手段は単に平行光束を供給する光源等
であっても良く、この場合でも比較的高い照明効率のも
とで被照明面(レチクルR)を円弧状又は長方形状に均
一照明(ケーラー照明)することができる。
【0072】なお、図1,図3,図4及び図10に示し
た各実施例では、図13の(a)に示す如く、円形状の
開口部を有する開口絞り(S1 ,S11)を配置した例を
示しているが、この開口絞り(S1 ,S11)の代わり
に、図13の(b)及び(c)に示す如き開口絞り(S
1 ,S11)を配置しても良い。但し、図13の(a)〜
(c)中のaxは図13の(c)の視野絞りが照明光学
系内に設定された時の照明光学系の光軸位置を示してい
る。
【0073】図13の(b)に示す如く、輪帯形状の開
口部を有する開口絞り(S1 ,S11)を配置すれば、被
照射面R(レチクル)に対して照明光が斜め方向から照
明しながら、レチクルR上に円弧状又は長方形状の照明
領域を形成することができるため、投影光学系80の解
像度と焦点深度とを改善することが可能となる。また、
図13の(a)に示した如き円形状の開口部を有する開
口絞り(S1 ,S11)の代わりに、図13の(c)に示
す如く、照明光学系の光軸axに対して偏心するような
複数(例えば、偏心した2つ或いは4つ)の開口部を有
する開口絞り(S1 ,S11)を配置すれば、投影光学系
80の解像度と焦点深度とをより一層改善することが可
能となる。これについての詳細な技術は、例えば、特開
平4−225514号にて開示されている。
【0074】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、光量損失
を招くことなく高い照明効率のもとで、被照明面を円弧
状もしくは長方形状に均一照明(ケーラー照明)がで
き、例えば、エキシマレーザー等の高い出力の光源を用
いた場合にも十分対応できる。また、本発明を走査方式
の半導体製造用の露光装置に適用すれば、被照射面上で
の照度分布のみならず、光源像が形成される投影光学系
の瞳面での照度分布が均一にできるため、投影光学系の
十分なる解像力及び焦点深度を引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例の照明光学装置を半導
体製造用の露光装置に応用した時の構成を示す図であ
る。
【図2】図1に示した装置の露光部の構成を示す図であ
る。
【図3】本発明による第2実施例の照明光学装置を半導
体製造用の露光装置に応用した時の構成を示す図であ
る。
【図4】図3に示した装置の変形例の構成をを示す図で
ある。
【図5】被照明面上に形成される照明領域の様子を示す
図である。
【図6】複数のレンズ素子が1列状に配置されて構成さ
れたオプティカルインテグレータ30の断面の様子を示
す図。
【図7】複数のレンズ素子が1列状に配置されて構成さ
れたオプティカルインテグレータ50の断面の様子を示
す図。
【図8】複数のレンズ素子が2列状に配置されて構成さ
れたオプティカルインテグレータ30の断面の様子を示
す図。
【図9】複数のレンズ素子が2列状に配置されて構成さ
れたオプティカルインテグレータ50の断面の様子を示
す図。
【図10】本発明による第3実施例の照明光学装置を半
導体製造用の露光装置に応用した時の構成を示す図であ
る。
【図11】図10に示した装置の露光部の構成を示す図
である。
【図12】内面反射型光学部材の様子を示す斜示図であ
る。
【図13】(a)は開口部を円形状とした時の開口絞り
(S1 ,S11)の様子を示す平面図であり、(b)は開
口部を輪帯状とした時の開口絞り(S1 ,S11)の様子
を示す平面図であり、(c)は開口絞り(S1 ,S11
に照明光学系の光軸axに対して偏心するような複数の
開口部を形成した時の開口絞り(S1 ,S 11)の様子を
示す平面図である。
【図14】従来の照明光学装置を半導体製造用の露光装
置に応用した時の構成を示す図である。
【符号の説明】
10・・・・・ エキシマレーザー 20・・・・・ ビーム整形光学系 30,50・・・・・ オプティカルインテグレータ 40・・・・・ リレー光学系 60・・・・・ コンデンサー光学系 300,500・・・・・ 内面反射型光学部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−115718(JP,A) 特開 昭62−2540(JP,A) 特開 平1−311502(JP,A) 特開 平2−48627(JP,A) 特開 平4−101148(JP,A) 特開 平4−225357(JP,A) 特開 昭61−280619(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G02B 19/00 G03F 7/20 521 G03F 7/22

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の照明領域でレチクルを照明する照
    明光学装置と、前記レチクルのパターン像をウエハに投
    影する投影光学系と、前記レチクルを保持するレチクル
    ステージと、前記ウエハを保持するウエハステージとを
    有する走査露光装置において、 前記照明光学装置は、照明光を供給する光供給手段と、
    前記光供給手段からの光を用いて前記照明領域を均一に
    照明するために長方形断面を有する内面反射型インテグ
    レータと、前記光供給手段と前記内面反射型インテグレ
    ータとの間の光路中に配置されて、方形状の多数の素子
    を有すると共に全体として長方形状を有する光学部材と
    を有し、 前記レチクルステージと前記ウエハステージとを移動さ
    せることにより前記レチクルのパターン像を前記ウエハ
    に転写することを特徴とする走査露光装置。
  2. 【請求項2】 前記照明光学装置は、前記光供給手段と
    前記光学部材との光路間に配置されたビーム整形光学系
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の走査
    露光装置。
  3. 【請求項3】 前記光供給手段は、エキシマレーザーを
    有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の走査露光装置。
  4. 【請求項4】 前記光学部材及び前記内面反射型インテ
    グレータによって、高い照明効率のもとで円弧状または
    長方形状の前記照明領域を形成することを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の走査露光装
    置。
  5. 【請求項5】 所定の照明領域でレチクルを照明する照
    明光学装置と、前記レチクルのパターン像をウエハに投
    影する投影光学系と、前記レチクルを保持するレチクル
    ステージと、前記ウエハを保持するウエハステージとを
    有する走査露光装置において、 前記照明光学装置は、長方形状の多数の素子を有する第
    1手段と、前記レチクル上の照明領域を規定する長方形
    状の開口を有する視野絞りと、前記光源と前記第1手段
    との間の光路中に配置されて、方形状の多数の素子を有
    すると共に全体として長方形状を有する第2手段とを有
    し、 前記レチクルステージと前記ウエハステージとを移動さ
    せることにより前記レ チクルのパターン像を前記ウエハ
    に転写することを特徴とする走査露光装置。
  6. 【請求項6】 前記照明光学装置は、前記第2手段から
    の光を第1手段へ導く光学系を有することを特徴とする
    請求項5に記載の走査露光装置。
  7. 【請求項7】 前記第1手段の前記多数の素子は、長方
    形状のレンズ断面を持つレンズ素子を有することを特徴
    とする請求項5または請求項6に記載の走査露光装置。
  8. 【請求項8】 前記照明光学装置は、前記投影光学系の
    解像度、焦点深度を改善するために、前記レチクルを斜
    め方向から照明する手段を有することを特徴とする請求
    項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の走査露光装
    置。
  9. 【請求項9】 前記レチクルを斜め方向から照明する手
    段は、前記レチクル上の前記照明領域を保ちながら前記
    レチクルでの所望の照明を設定するために、照明光路に
    設置可能で照明光を所望形状に設定する手段とを有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項
    に記載の走査露光装置。
  10. 【請求項10】 前記照明光路に設置可能で照明光を所
    望形状に設定する手段は、光軸に対して偏心した複数の
    光を形成する部材を有することを特徴とする請求項9に
    記載の走査露光装置。
  11. 【請求項11】 前記照明光路に設置可能で照明光を所
    望形状に設定する手段は、輪帯形状の光を形成する部材
    を有することを特徴とする請求項9に記載の走査露光装
    置。
  12. 【請求項12】 前記照明光路に設置可能で照明光を所
    望形状に設定する手段は、円形状の光を形成する部材を
    さらに有することを特徴とする請求項9に記載の走査露
    光装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12のいずれか1
    項に記載の走査露光装置を用いて、パターンが形成され
    たレチクル上に照明領域を形成し、前記レチクルと前記
    ウエハとを走査方向へ移動させつつ前記レチクル上のパ
    ターンを前記ウエハに転写することを特徴とする露光方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項12のいずれか1
    項に記載の走査露光装置を用いて、パターンが形成され
    たレチクル上に照明領域を形成し、前記レチクルと前記
    ウエハとを走査方向へ移動させつつ前記レチクル上のパ
    ターンを前記 ウエハに転写することを特徴とする半導体
    製造方法。
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