JP3414453B2 - 脱水ケーキ等のパイプ輸送方法 - Google Patents
脱水ケーキ等のパイプ輸送方法Info
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Description
をパイプによって圧送するとき、パイプの内周壁と搬送
物の外周部との間に滑剤を注入して圧送する、脱水ケー
キ等のパイプ輸送方法に関するものである。
圧送するパイプ輸送方法は、従来周知で、この輸送方法
の実施に使用されるパイプ輸送装置は、ピストンポン
プ、ねじポンプ等の容積型のポンプと、パイプラインと
から概略構成されている。したがって、パイプラインを
目的地まで敷設し搬送物を容積型のポンプでパイプ中に
圧入すると、搬送物は目的地まで圧送される。搬送物
は、パイプという閉鎖空間で圧送されるので、環境を汚
染することがないという特徴を有し、輸送量に比較して
管路の占有面積も小さく、また配管を変えるだけで搬送
ルートを変更できるなどの利点も有するので、汚泥を焼
却炉まで移送する搬送装置として適している。しかしな
がら、長距離輸送には困難を伴う。例えば、汚水処理場
で発生する汚泥は、フイルタプレス等で脱水され、そし
て焼却炉まで搬送され焼却処理されているが、このよう
な汚泥は、含水率が70%以下になるまで脱水されてい
るので、流動性がなく、パイプとの摩擦抵抗が非常に大
きいため長距離輸送は困難である。そこで、パイプの内
周壁と搬送物との間に滑剤例えば水を注入し、パイプと
の間の摩擦抵抗を小さくして、少ない動力で長距離輸送
を可能としたパイプ輸送方法が知られている。また、本
出願人も滑剤の注入方法を改良したパイプ輸送方法を特
願昭62ー259610号によって提案している。
低いために、長距離のパイプ輸送が不可能な搬送物も、
前述したような滑剤を注入するパイプ輸送方法による
と、ある程度の長距離を輸送することはできる。しかし
ながら、改良すべき問題点もある。例えば、搬送物の性
状によっては滑剤の効果が持続せず、頻繁に滑剤を注入
しなければ長距離輸送ができないという問題がある。頻
繁に注入しようとすると、注入箇所が増え設備費が嵩む
と共に、多量の滑剤を必要とし、搬送物の含液率も増加
する。頻繁に滑剤を注入しなければならない理由をさら
に詳しく説明する。例えば脱水ケーキ等の搬送物は、前
述もしたように容積型のポンプでパイプに圧入される
が、容積型のポンプに供給するために解砕等の処理がな
され、そしてパイプに圧入される。そして滑剤は、パイ
プの内周壁と搬送物の外周部との間に注入される。しか
しながら、解砕された搬送物の中には空隙があり、パイ
プの内周壁に注入された滑剤は徐々に内部の空隙に侵入
し、パイプの内周壁と搬送物の外周部との間に永くは留
まらない。その結果滑剤の効果は持続せず、頻繁に注入
しなければならなくなる。したがって、本発明は滑剤の
効果が持続し、長距離輸送が可能な脱水ケーキ等のパイ
プ輸送方法を提供することを目的としている。
成するために、脱水ケーキ等の搬送物をパイプによって
圧送するとき、搬送物の外周部とパイプの内周壁との間
に滑剤を注入して圧送する輸送方法において、 搬送物
の外周部を、搬送物の一部を別途混練して密度を高めた
滑剤難浸透層で覆い、該滑剤難浸透層の外周部とパイプ
の内周壁との間に滑剤を注入して圧送するように構成さ
れる。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のパイ
プ輸送方法において、滑剤難浸透層を、搬送物の一部に
粘土またはオイルを混入して別途混練して密度を高めた
搬送物で形成するように構成される。
壁近傍の滑剤難浸透層は、搬送物とは別の材料で形成す
ることもできるし、また搬送物の一部に例えば粘土、オ
イル等を混入したものを適用することもできる。しかし
ながら、以下の第1実施例では搬送物の一部を充分に混
練し、高密度化した例について説明する。本発明の実施
に使用されるポンプは、容積型ポンプが適用される。こ
の容積型ポンプPには、前述の特願昭62ー25961
0号に記載されているようなピストンポンプ、ねじポン
プ等の容積型ポンプが適用される。ピストンポンプ等の
往復型のポンプを適用すると、搬送物の圧力に脈動を生
じる。したがって、高密度化された搬送物あるいは滑剤
の注入方法にもタイミングを取るなどそれなりの工夫が
必要であるが、前述した特願昭62ー259610号に
開示されているような方法で注入することができる。し
かしながら、容積型ポンプPに、本出願人が同様に提案
している特願平3ー308347号に記載されているよ
うな脈動の小さいポンプを適用すると、このような注入
の問題がなく好都合である。また滑剤も同特願昭62ー
259610号に記載されているような水、油、高分子
系潤滑剤等が適用される。
送装置の第1実施例について説明する。図1は、パイプ
輸送装置の概略を示す模式図であるが、同図に示されて
いるように、本実施例に係わるパイプ輸送装置は、容積
型ポンプP、搬送物を調質するための供給装置1、搬送
物の一部を高密度化するための混練装置10、高密度化
された搬送物をパイプに供給するための高密度搬送物注
入装置20、滑剤注入装置KT、パイプライン40等を
備えている。そしてパイプライン40には、高密度化搬
送物注入装置20、滑剤注入装置KT等が適宜介装され
ている。また容積ポンプPの吐出口にはパイプライン4
0が接続されている。
量の大きい漏斗状のホッパ2を備えている。そしてこの
ホッパ2内に、搬送物Mを解砕する複数枚のパドル3、
3、…と、フイーダ5に押し込む螺旋状のスクリュウ
3’とが設けられている。これらのパドル3、3、…と
スクリュウ3’は駆動軸に固定され、モータ4で回転駆
動される。したがって、パドル3、3、…とスクリュウ
3’とを駆動すると共に、必要に応じて小量の水を添加
すると、搬送物Mは解砕される等の処理がなされ、ホッ
パ2の下方に設けられているロータリーフイーダ5から
容積ポンプPに供給される。
る漏斗状のホッパ12、このホッパ12内の搬送物を混
練する混練羽根13、混練羽根13を駆動するモータ1
4、高密度化された搬送物MMを高密度搬送物注入装置
20に注入するスクリュウフィーダ15等を備えてい
る。漏斗状のホッパ12は、搬送物の一部を高密度化す
るためのもので、供給装置1のホッパ2よりもはるかに
小さく、混練する量も少ない。したがって、小さな動力
で混練される。また漏斗状のホッパ12には、高分子溶
液、水等の添加物すなわち粘結剤を供給するための管1
6が設けられている。スクリュウフィーダ15の吐出口
と高密度搬送物注入装置20は、供給管17で接続され
ている。なお、スクリュウフィーダ15の吐出圧は、高
密度搬送物注入装置20の下流側の第3パイプ43内に
おける搬送物の圧力よりわずかに大きい。
長くなるとパイプライン40の適所に所定の間隔をおい
て複数個設けることができる。このとき滑剤注入装置K
Tの上流側に設けられる。しかしながらが、図1には第
2パイプ42と第3パイプ43との間に1個設けた例の
みが示されている。そして高密度搬送物注入装置20の
具体例は、図2の(イ)に拡大して示されている。すな
わち高密度搬送物注入装置20は、内部に位置する内管
21と、この内管21の外側に配置されている大径の外
管30とから概略構成されている。
絞られているテーパ部22を備えている。そしてテーパ
部22の一方の端部にフランジ23が一体的に設けら
れ、このフランジ23によって第2パイプ42のフラン
ジ46に取り付けられる。内管21のフランジ23部に
おける内径は、第2パイプ42の内径と略同じである
が、下流の開放端24における外径は、下流側の第3パ
イプ43の内径よりも小さい。したがって、テーパ部2
2の開放端24における外周壁と、第3パイプ43の内
周壁との間には所定の一定間隔の環状スリット25があ
る。この環状スリット25から高密度化された搬送物M
Mが環状に吐出されることになる。外管30は、内管2
1と対をなすもので、長さは略同じであるが、その径は
大きく、内管21のテーパ部22との間には所定の間隔
があり、外管30とテーパ管22との間に環状の供給空
間31が形成されている。外管30の両端部にはフラン
ジ32、32が一体的に設けられ、また外管30には、
高密度化された搬送物MMを供給空間31に送る供給管
17が接続され、圧力計34等も設けられている。な
お、供給管17は、外管30の周りに複数個接続するこ
ともできるが、図には1個設けた例が示されている。
上記のように構成されているので、上流側の第2パイプ
42のフランジ46に内管21のフランジ23と、外管
30のフランジ32とをそれぞれ印籠嵌めにより整合さ
せボルト・ナットで締め付けることにより、内管21と
外管30とを上流側の第2パイプ42に取り付けること
ができる。そして外管30の他方のフランジ32に、下
流側の第3パイプ43のフランジ47を締め付けること
により全体を組立て取り付けることができる。滑剤注入
装置KT、滑剤タンクKN、圧力計AT等の構成および
作用は、前述の特願昭62ー259610号に記載され
ているように実施することができるので、説明を省略す
る。
によって脱水ケーキ等の搬送物を輸送する方法について
説明する。供給装置1のホッパ2に搬送物Mを入れ、モ
ータ4を起動して搬送物Mを解砕等の調質をする。な
お、調質は容積型ポンプPに吸い込める程度で充分であ
る。混練装置10のホッパ12に搬送物Mを入れる。そ
してモータ14を起動して混練羽根13で搬送物Mを混
練する。このとき管16から水等を添加してスクリュウ
フィーダ15に吸い込まれた搬送物M中に空隙が生じな
いように充分混練する。これにより高密度搬送物MMが
得られる。容積型ポンプPを起動して搬送物Mを第1パ
イプ41に圧入する。そうすると第2パイプ42、高密
度搬送物注入装置20、第3パイプ43、滑剤注入装置
KTの順に圧送される。スクリュウフィーダ15を駆動
して高密度搬送物MMを供給管17から高密度搬送物注
入装置20の供給空間31に注入する。
て、テーパ部22は下流側に向かって絞られ、テーパ部
22の下流端24と第3パイプ43との間には直径方向
に段差があるので、供給空間31の高密度化搬送物MM
は、環状スリット25から搬送物Mの周りに環状に吐出
される。すなわち搬送物Mの周りは、高密度搬送物MM
の層で覆われる。この状態は図2の(ロ)に模式的に示
されている。このような状態で、下流側の滑剤注入装置
KTから特願昭62ー259610号に記載されている
ようにして滑剤を注入する。注入された滑剤は、高密度
搬送物MMに遮られて、搬送物Mの内部への浸透は抑制
され、輸送中も高密度搬送物MMの層の外周部とパイプ
ライン40の内周壁との間に留まる。したがって、摩擦
抵抗の低減効果に長く寄与し、長距離輸送ができる。以
上のように、本実施例によると、搬送物Mの一部を混練
して高密度搬送物MMが得られるので、搬送物の全量を
混練して高密度化して輸送する場合に比較して、混練す
る動力費が易くなり、また混練するための例えばミキサ
ーも小型ですむ効果も得られる。
説明する。前述した第1実施例と同じ部材あるいは同様
な部材で、同じような作用を奏する部材には同じ参照符
号を付けて重複説明はしない。本実施例によると第2パ
イプ42と、下流側の第3パイプ43との間に、第1実
施例の高密度搬送物注入装置20の代わりに圧密継手5
0が介装されている。圧密継手50は、図4に示されて
いるように、下流側に向かって径が順次拡大されている
拡径部51と、この拡径部51から径が第3パイプ43
の径と同じ径になるまでテーパ状に縮小されている絞部
52とから概略構成されている。拡径部51の上流端
と、絞部52の下流端にはフランジ53、54が一体的
に設けられ、圧密継手50はこれらのフランジ53、5
4により、上流側の第2パイプ42と下流側の第3パイ
プ43との間に取り付けられている。
装置1に搬送物Mを入れ、モータ4を起動してスクリュ
フイーダ6を駆動する。そうすると、スクリュフイーダ
6で送られる過程で搬送物Mは、容積型ポンプPに吸い
込まれる程度に解砕等の調質がなされる。容積型ポンプ
Pを起動して搬送物Mを第2パイプ42に、長距離輸送
に必要な圧力で圧入しパイプライン40で所定箇所へ圧
送する。
圧送すると、搬送物とパイプラインの内周壁との間には
摩擦抵抗が生じるが、この摩擦抵抗によりパイプライン
の内周壁近傍では、搬送物の間に速度差が生じ、パイプ
ラインの内周壁近傍の搬送物は一種の混練作用を受け
る。特に本実施例のように下流側に向かって順次縮径さ
れている絞部52では大きな摩擦抵抗が生じ、大きな混
練作用を受ける。これにより搬送物の外周部に高密度層
が形成されると考えられる。このようにして搬送物Mの
外周部に、滑剤を通しにくい高密度の搬送物の層が形成
される。以下、前述したように滑剤注入装置KTから滑
剤を注入して輸送する。
図4に示されているように、全長L;1250mm、絞
部の長さL1;800mm、拡径部51の入り口端の外
径d1;139mm、絞部の最大外径D;376mm、
絞部52の最小外径d1;216mmの圧密継手50を
試作して、圧密継手50の効果をテストした。このとき
の搬送物は、脱水ケーキの疑似物質としてシールド工法
の排土にオガ屑を混合したもので、含水率31%、比重
1.7であった。輸送量は1.8m3/hであった。な
お、滑剤として水を使用した。まず、比較のために、圧
密継手50を外し、そして異径管で第2パイプ42と下
流側の第3パイプ43とを接続し、他の条件は同じにし
てテストした。テスト結果を下記の表1に示す。 表1 テスト回 1回 2回目 3回目 注水量 330 660 1000 (cc/min) パイプ内の圧力降下 0.79 0.53 0.20 (kg/cm2/m) なお、パイプ内の圧力降下は、水を注入した下流側にお
いて距離1m当たりを搬送物が圧送される間に降下した
圧力値である。次に圧密継手50を第2パイプ42と下
流側の第3パイプ43との間に設置し、その他の条件は
同じにしてテストした。その結果を下記の表2に示す。 表2 テスト回 1回目 2回目 3回目 注水量 330 660 1000 (cc/min) パイプ内の圧力降下 0.50 0.30 0.17 (kg/cm2/m) 上記テストから明らかなように、圧密継手50を使用す
ると、注入する水の量が同じで、圧力降下が小さいこと
がわかる。すなわちこのことは搬送物Mの外周部に、難
透水性の高密度化層MMが形成されたことを示してお
り、圧密継手50の効果が理解される。
ーキ等の搬送物をパイプによって圧送するとき、搬送物
の外周部を、搬送物の一部を別途混練して密度を高めた
滑剤難浸透層で覆い、該滑剤難浸透層の外周部とパイプ
の内周壁との間に滑剤を注入して圧送するので、滑剤が
パイプの内周壁近くに長く留まる。したがって、滑剤の
効果が持続し、長距離輸送ができるという、本発明に特
有の効果が得られる。また、注入箇所は少なくて長距離
輸送ができるので、滑剤注入装置の製作費が易くなると
共に、搬送物の含液率を高めることもなく、ランニング
コストも小さくて済む利点もある。滑剤難浸透層が搬送
物の一部を別途混練等の処理をして密度を高めた搬送物
で形成されているので、高密度化層を形成する材料を格
別に用意する必要がなく、また滑剤難浸透層が搬送物の
一部であるので、輸送効率も向上する効果が得られる。
請求項2に記載の発明によると、滑剤難浸透層を、搬送
物の一部に粘土またはオイルを混入して別途混練して密
度を高めた搬送物で形成するので、滑剤の持続効果をコ
ントロールすることができる。
1実施例を示す模式図である。
その(イ)は全体の断面図、そして(ロ)は、(イ)に
おいてローロで切った図に相当し、搬送物が搬送されて
いる状態を模式的に示す断面図である。
2実施例を示す模式図である。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 脱水ケーキ等の搬送物をパイプによって
圧送するとき、搬送物の外周部とパイプの内周壁との間
に滑剤を注入して圧送する輸送方法において、 搬送物の外周部を、搬送物の一部を別途混練して密度を
高めた滑剤難浸透層で覆い、該滑剤難浸透層の外周部と
パイプの内周壁との間に滑剤を注入して圧送することを
特徴とする脱水ケーキ等のパイプ輸送方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のパイプ輸送方法におい
て、滑剤難浸透層を、搬送物の一部に粘土またはオイル
を混入して別途混練して密度を高めた搬送物で形成し
た、脱水ケーキ等のパイプ輸送方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP26563793A JP3414453B2 (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 脱水ケーキ等のパイプ輸送方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP26563793A JP3414453B2 (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 脱水ケーキ等のパイプ輸送方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0797048A JPH0797048A (ja) | 1995-04-11 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP26563793A Expired - Fee Related JP3414453B2 (ja) | 1993-09-29 | 1993-09-29 | 脱水ケーキ等のパイプ輸送方法 |
Country Status (1)
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-
1993
- 1993-09-29 JP JP26563793A patent/JP3414453B2/ja not_active Expired - Fee Related
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