JP3413511B2 - 熱転写記録媒体 - Google Patents

熱転写記録媒体

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JP3413511B2 JP28463695A JP28463695A JP3413511B2 JP 3413511 B2 JP3413511 B2 JP 3413511B2 JP 28463695 A JP28463695 A JP 28463695A JP 28463695 A JP28463695 A JP 28463695A JP 3413511 B2 JP3413511 B2 JP 3413511B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録に使用
される記録媒体に関し、詳しくは、熱印字時のスティッ
キング現象やヘッド融着、基材からの剥離、摩耗がな
く、走行信頼性の高い熱転写記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、熱印字時のスティッキング現象を
防止できる熱転写記録媒体についての研究開発が進めら
れてきた。例えば特開昭62−32091号公報には、
サーマルヘッドへのスティッキング防止剤として、基材
のインク塗布面と反対側の面に微粒子シリカを含有する
接着剤を塗布した熱転写記録媒体が開示されている。
【0003】この熱転写記録媒体では、微粒子シリカの
親水性基をシランカップリング剤でブロックして表面を
疎水化させることにより、上記接着剤の塗膜強度の低下
を防止しているが、接着剤塗膜の強度向上効果は、必ず
しも十分なものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みなされたもので、その目的は耐熱性、滑性、成膜性
に優れ、しかもサーマルヘッドの熱融着に対しヘッドク
リーニング効果のある熱転写記録媒体を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の熱転写
記録媒体は、基材上に熱転写インク層を設け、該基材下
面のサーマルヘッドに当接する面に耐熱滑性保護層を設
けた熱転写記録媒体において、該耐熱滑性保護層は、変
性共重合体とコロイダルシリカとの混合物からなり、該
変性共重合体は、活性水素を有する重合体の幹ポリマー
と、反応性シリコーンとビニル単量体との共重合体の枝
ポリマーとからなり、しかも該活性水素を有する重合体
の幹ポリマーが、ポリビニルアセトアセタール、ポリビ
ニルブチラール、またはN−メトキシメチル化ナイロン
から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするも
のである。
【0006】請求項に記載の熱転写記録媒体は、請求
1において、変性性共重合体の構造中に、コロイダル
シリカをカップリング剤で取り込んだことを特徴とす
る。
【0007】請求項に記載の熱転写記録媒体は、請求
項1又は2において、変性共重合体100重量部に対す
るコロイダルシリカの添加比率が0.1〜3重量部であ
ることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の変性共重合体の幹部分を構成する
ポリマーは、活性水素を有するものである。重合上求め
られる機能は、水素引き抜きにより、ラジカル共重合開
始点が形成可能なことであり、本発明では活性水素を有
する重合体の幹ポリマーとして、ポリビニルアセトアセ
タール、ポリビニルブチラール、N−メトキシメチル化
ナイロンが用いられる。
【0009】これらのうちから耐熱性、基材との密着
性、成膜性を考慮して適宜に選択可能である。中でも、
ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラールは
耐熱性、重合反応性の面で、N−メトキシメチル化ナイ
ロンは成膜性、基材との密着性の面で好ましい樹脂であ
る。
【0010】これらの樹脂は単独の使用、2種以上の併
用のいずれであってもよい。変性共重合体全体における
幹ポリマーの量は、要求される耐熱性、密着性に応じて
変更可能であるが、2〜50重量%が好ましく、5〜3
0重量%がより好ましい範囲である。2重量%より少な
い場合には成膜性に劣り、50重量%より多いと重合反
応性、熱融着性に劣る傾向がある。
【0011】本発明の変性共重合体の枝部分を構成する
反応性シリコーンとしては、片末端ラジカル重合性不飽
和基を有するポリアルキルシロキサン化合物等が挙げら
れる。本発明では、分子量が100〜50000程度の
反応性シリコーンを使用することができる。また、本発
明において、変性共重合体全体に占める反応性シリコー
ンの量は、20〜30重量%の範囲が最も好ましく、こ
れにより最良の結果が得られる。20重量%より極端に
少ないと、耐熱滑性保護層の膜強度は向上するものの滑
性、離型性、サーマルヘッドに対する耐融着性に劣る場
合が多く、30重量%より極端に多いと、膜強度の低
下、未反応シリコーン成分の増加によるサーマルヘッド
への油状カスの付着等の悪影響が発生する。
【0012】本発明の変性共重合体は通常、溶液重合に
よって製造される。この溶液重合においてはトルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶
剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;エタ
ノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤等が、
単独でまたは混合溶媒として使用できる。
【0013】また、上記溶液重合においては、ベンゾイ
ルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、クメンハイ
ドロパーオキシド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾ
ビスバレロニトリル等の油溶性の重合開始剤が使用され
る。
【0014】幹ポリマーに枝ポリマーをグラフト重合さ
せる方法では、水素引抜き反応を利用するが、幹ポリマ
ーの存在下において水素引抜き作用の強い重合開始剤を
使用することが望ましく、例えばベンゾイルパーオキシ
ド、ジクミルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート、t−アミルパーベンゾエート、
t−ブチルパーベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキ
シド、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベン
ゼン等の有機過酸化物類を使用するのが好ましい。
【0015】本発明に係る変性共重合体では、シリコー
ン成分が枝ポリマーとして化学的に結合しているため、
シリコーンの持つ滑性と離型性とによる耐スティッキン
グ性がシリコーン成分の移行なしで発現可能となる。ま
た、枝ポリマーのビニル共重合体の耐熱性によって、サ
ーマルヘッドによる熱軟化を低く抑えることができ、熱
融着現象が防止される。更に、幹ポリマーの持つ成膜
性、基材との密着性によって、膜の剥離・摩耗によるヘ
ッドカス付着が防止可能となる。
【0016】本発明の変性共重合体と該変性共重合体の
幹ポリマー単独とを混合して使用すると、膜強度が更に
強化される。通常のシリコーン変性アクリル等にポリエ
ステル、ポリビニルブチラール、ポリアミド等を混合し
ても、相溶性が劣るために膜強度は向上しないが、本発
明のように幹ポリマーを反応導入することにより相溶性
が大幅に向上し、膜強度を高めることが可能となる。こ
れら変性共重合体と幹ポリマー成分の混合重量比は、9
0:10〜50:50の範囲にあることが好ましい。ま
た、混合ポリマーは耐熱性の高いものが必要であり、本
発明においてはガラス転移点が100℃以上であること
が必須となる。ガラス転移点がこれより低いものは、混
合により熱融着を発生し好ましくない。
【0017】本発明で使用される、他のビニル単量体と
しては、上記幹ポリマーおよび上記反応性シリコーンオ
イルと共重合可能なものが挙げられる。例えばメチルア
クリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレ
ート、iso−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラ
ヒドロフルフリルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレー
ト、iso−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリ
ルメタクリレート、メチルビニルエーテル、エチルビニ
ルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチル
ビニルエーテル、iso−ブチルビニルエーテル、スチ
レン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、アリルア
ルコール、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、グリシジルアリルエーテル、アクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、シトラコン酸、アクリルアミド、メタク
リルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチ
ロールメタクリルアミド等のビニル単量体が挙げられ
る。上記単量体は、2種以上を併用してもよい。
【0018】本発明において、枝ポリマーは基材との密
着そのものより、むしろ耐熱性向上、スティッキング防
止の作用が大きく、単量体の選択に当たっては、そのホ
モポリマーレベルでのガラス転移点が高いことが重要に
なる。ホモポリマーレベルのガラス転移点としては80
℃以上が好ましく、本発明においては、メチルメタクリ
レート(Tgは150℃)、メタクリル酸(Tgは13
0℃)等が共重合反応性の面からも好ましく使用され
る。
【0019】本発明に係る変性共重合体は、その塗設状
態においてミクロ相分離構造を有することが好ましい。
ミクロ相分離構造とは、ブロック・グラフトポリマーが
溶液中でミクロ相分離して安定なミセルを形成し、固体
状態でミクロドメイン構造を導くものである。この構造
により、相反する性質すなわち離型性および接着性、耐
熱性および機械的強度を兼ね備えた変性共重合体を、一
成分系で得ることができる。反応性シリコーンオイルの
枝ポリマーへの導入は、上述のとおりビニル単量体と共
存させた形でラジカル共重合すればよい。
【0020】本発明に使用されるコロイダルシリカは、
水分散体またはアルコール分散体であり、粒子径が10
〜20μmの微粒子よりなる。本発明に使用されるシラ
ンカップリング剤としては、トリメトキシシラン類、ジ
メトキシシラン類などが挙げられる。
【0021】本発明において、変性共重合体にコロイダ
ルシリカを混合することにより、サーマルヘッドの熱融
着に対し、ヘッドクリーニング効果のある耐熱滑性保護
層を得ることができるが、膜強度が低下し、膜が剥がれ
やすくなっていまう。しかし、コロイダルシリカを変性
共重合体の構造中にシランカップリング剤で取り込ませ
ることにより、膜強度を低下させずに耐熱性・滑性・成
膜性に優れ、サーマルヘッドの熱融着に対しヘッドクリ
ーニング効果のある耐熱滑性保護層を得ることができ
る。
【0022】本発明において、変性共重合体に対するコ
ロイダルシリカの混合量は、0.1〜3重量%の範囲が
好ましい。0.1重量%未満では、サーマルヘッドの熱
融着に対するヘッドクリーニング効果が出ない。3重量
%を超えると、滑性が低下し、スティッキングが発生す
る。本発明に係る変性共重合体とコロイダルシリカとの
混合物からなる耐熱滑性保護層の厚さは0.01〜2.
00μm、好ましくは0.04〜0.6μmである。
【0023】本発明の熱転写記録媒体における基材(支
持体)としては、ポリカーボネート、ポリアリレート、
ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリフェニルエー
テル、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリフェニルスルフィド、ポリエーテル
エーテルケトン、フッ素樹脂などのフィルムの他に、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ナイロンなどのフィルムが使用できる。これ
らのフィルムでは、2軸配向性を有するものが好まし
い。
【0024】本発明では、熱転写性インク層として、従
来公知のインク層がそのまま用いられ、特に制限される
ものではない。すなわち、本発明で用いる熱転写性イン
ク層は、着色剤、ワックス類、樹脂類および滑剤、界面
活性剤等の添加剤などから構成される。この場合、着色
剤としては、例えばカーボンブラック、ベンガラ、レー
レキッドC、ファーストスカイブルー、ベンジジンイエ
ロー、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブル
ー、直接染料、油性染料、塩基性染料等の顔料、染料等
が使用される。
【0025】ワックスとしては例えばカルナバワック
ス、オリキュリーワックス、キャンデリラワックス、ジ
ャパンワックス、ケーンワックス、モンタンワックス、
オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、セレシ
ンワックス、パラフィンワックスなどの天然ワックス
や、フィッシャー・トロプシュワックス、低分子ポリエ
チレン、酸化ワックス、水素化ワックスなどの合成ワッ
クスが挙げられる。
【0026】また、樹脂類としては例えばポリアクリル
酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸、ポリ
メタクリル酸エステル、ポリアクリルアミド、ポリスチ
レン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂;エチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロ
キシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチ
ルセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース系樹
脂;ポリエステル樹脂;ポリアセタール樹脂;エポキシ
樹脂;テルペン樹脂;ロジン樹脂;フッ素樹脂;シリコ
ーン樹脂などが挙げられる。
【0027】添加剤としては脂肪酸、脂肪酸の金属塩、
脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、無機塩、非イオン系界
面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性
剤、両性界面活性剤などが使用でき、特に制限されるも
のではない。なお、熱転写性インク層の形成方法も、何
ら制限されるものではない。
【0028】次に、本発明に係る変性共重合体の製造
例、および比較製造例を示す。 〔製造例1〕攪拌器、温度計、コンデンサー、窒素ガス
導入管を備えた500mlのフラスコにKS−1(積水
化学社商品名:ポリビニルアセトアセタール)を10重
量部(以下、「重量部」を「部」と記載する)、メチル
メタクリレート60部、AK−5(東亜合成化学工業株
式会社商品:シリコンマクロモノマー、分子量約500
0)30部、BIC−75(化薬アクゾ社製商品:t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート)0.5
部、トルエン10部、n−ブチルアルコール30部を仕
込み、80℃にて4時間反応させた後、BIC−75の
0.05部をトルエン20部に溶解した溶液を添加した
後、更に80℃にて4時間反応させた。このようにして
乳白色の樹脂液を得た。これを樹脂Aとする。
【0029】〔比較製造例1〕製造例1の装置にて、メ
チルメタクリレート60部、AK−5を30部、メチル
エチルケトン170部、アゾビスイソブチルニトリル1
部とした以外は製造例1と同様にして重合反応を行っ
た。このようにして半透明乳白色の樹脂液を得た。これ
を樹脂Bとする。
【0030】
〔溶融型熱転写性インク(a)〕
カルナバワックス 6部 パラフィンワックス 8部 カーボンブラック 4部 トルエン 82部
【0031】〔実施例2〕製造例1で得られた樹脂液A
に、コロイダルシリカイソプロピルアルコール分散液
(OSCAL 1432:触媒化学社商品名)と、シラ
ンカップリング剤であるγ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン(KBM 403:信越化学社商品名)
を、固形比で97.8:2:0.2になるように添加し
た溶液をメチルエチルケトン/シクロヘキサン(9/
1)溶液で4%に希釈し、約4.5μm厚のポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルムの下面にワイヤバ
ーで塗布し、100℃・5秒間乾燥して約0.3μm厚
の耐熱滑性保護層を設けた。また、フィルムの上面に
は、実施例1と同様にしてインク層を設けて熱転写記録
媒体を得た。
【0032】〔比較例1〕製造例1で得られた樹脂液A
の4%メチルエチルケトン/シクロヘキサノン(9/
1)溶液を、約4.5μm厚のPETフィルム下面にワ
イヤバーで塗布し、100℃・5秒間乾燥して約0.3
μm厚の耐熱滑性保護層を設けた。また、フィルムの上
面には、実施例1と同様にしてインク層を設けて熱転写
記録媒体を得た。
【0033】〔比較例2〕比較製造例1 で得られた樹脂液Bにコロイダルシリカイ
ソプロピルアルコール分散液(OSCAL 1432:
触媒化学社商品名)と、シランカップリング剤であるγ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン(KBM
403:信越化学社商品名)を、固形比で97.8:
2:0.2になるように添加し、以下実施例2と同様に
して熱転写記録媒体を得た。
【0034】〔評価〕以上の実施例および比較例で得ら
れた熱転写記録媒体について印字を行い、サーマルヘッ
ド汚れ性、スティッキング防止性を比較した。また、摩
擦係数を測定し、滑性を比較した。それらの結果を下記
[表1]に示す。なお、測定方法は下記のとおりであ
る。
【0035】〔測定方法〕 (1)サーマルヘッド汚れ性 ・サーマルヘッド:薄膜ラインサーマルヘッド(密度8
本/mm、京セラ社製) ・印字エネルギー:25mJ/mm2 ・印字スピード :125mm/sec ・プラテン押圧 :350gf/cm ・受容紙 :白色PETラベル(リンテック社
製) ・印字パターン :CODE39 タテバーコード (Narrow 2: Wide 6dot) 上記条件で100m連続印字を行い、ヘッド発熱体上の
熱融着物質の有無および物理的に脱落したカスの有無を
評価した。 (2)スティッキング防止性 ・印字スピード :50mm/sec ・印字パターン :CODE39 横バーコード (Narrow 2: Wide 5dot) コード幅30mm、長さ40mm 上記以外は、(1)のサーマルヘッド汚れ性と同一条件
で印字を行い、スティッキングによるシワ発生の有無を
評価した。
【0036】
【表1】 (○は良、△はやや良、×は不良を示す)
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の熱転写記録媒体では、耐熱滑性保護層を変性共重合体
とコロイダルシリカとの混合物から形成し、該変性共合
体は活性水素と有する重合体の幹ポリマーと、反応性シ
リコーンとのビニル単量体との共重合体の枝ポリマーと
からなり、しかも該活性水素を有する重合体の幹ポリマ
ーを、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラ
ール、またはN−メトキシメチル化ナイロンから選ばれ
る少なくとも1種で構成したので、サーマルヘッド熱融
着に対するヘッドクリーニング効果が得られ、ヘッド融
着を防止することができる。そして、該活性水素を有す
る重合体の幹ポリマーとして、特にポリビニルアセトア
セタール、ポリビニルブチラールを用いた場合は耐熱
性、重合反応性の点で、またN−メトキシメチル化ナイ
ロンを用いた場合は成膜性、基材との密着性の点で優れ
ている。
【0038】請求項の熱転写記録媒体では、変性共重
合体の構造中に、コロイダルシリカをカップリング剤で
取り込んだことにより、膜強度を低下させることなくヘ
ッドクリーニング効果が得られ、ヘッド融着を防止する
ことできる。
【0039】請求項の熱転写記録媒体では、変性共重
合体100重量部に対するコロイダルシリカの添加比率
を0.1〜3重量部とすることにより、滑性を低下させ
ずにヘッドクリーニング効果が得られ、ヘッド融着を防
止することできる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−270561(JP,A) 特開 昭62−1575(JP,A) 特開 昭60−24995(JP,A) 特開 平3−155987(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/38 - 5/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に熱転写インク層を設け、該基材
    下面のサーマルヘッドに当接する面に耐熱滑性保護層を
    設けた熱転写記録媒体において、該耐熱滑性保護層は、
    変性共重合体とコロイダルシリカとの混合物からなり、
    該変性共重合体は、活性水素を有する重合体の幹ポリマ
    ーと、反応性シリコーンとビニル単量体との共重合体の
    枝ポリマーとからなり、しかも該活性水素を有する重合
    体の幹ポリマーが、ポリビニルアセトアセタール、ポリ
    ビニルブチラール、またはN−メトキシメチル化ナイロ
    ンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする
    熱転写記録媒体。
  2. 【請求項2】 変性共重合体の構造中に、コロイダルシ
    リカをカップリング剤で取り込んだことを特徴とする請
    求項1に記載の熱転写記録媒体。
  3. 【請求項3】 変性共重合体100重量部に対するコロ
    イダルシリカの添加比率が0.1〜3重量部であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の熱転写記録媒体。
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