JP3411385B2 - シャッタ機構及び該機構を備えた取引装置 - Google Patents

シャッタ機構及び該機構を備えた取引装置

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JP3411385B2 JP11007294A JP11007294A JP3411385B2 JP 3411385 B2 JP3411385 B2 JP 3411385B2 JP 11007294 A JP11007294 A JP 11007294A JP 11007294 A JP11007294 A JP 11007294A JP 3411385 B2 JP3411385 B2 JP 3411385B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金融機関で使用される通
帳プリンタ等の媒体処理装置に適用されるシャッタ機構
に関する。
【0002】金融機関等で使用される自動取引装置に設
けられた通帳プリンタにおいては、記録媒体となる通帳
を挿入口から挿入した後に外部からの影響を受けないよ
うにするために、通常プリンタの挿入口にはシャッタ機
構が設けられており、その構成の簡略化が要望されてい
る。
【0003】
【従来の技術】従来、通帳及び伝票等の記録媒体に印字
を行うプリンタとして、挿入口において記録媒体の有無
等を検出するための透過型センサを有するものが公知で
ある。このセンサの信号を受けて挿入口のシャッタが開
かれ、記録媒体を挿入した後の印字、イメージ読み取り
等の処理中にあっては、別の通帳等が挿入口から挿入さ
れないようにするために、挿入口のシャッタが閉じら
れ、ロック状態とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の透過型センサは
通常ガラス等の透明部材により保護されているが、透過
型センサはシャッタよりも外側に設けられているために
塵埃等が付着しやすく、定期的に清掃をしなければ塵埃
等により透明部材が塞がれて誤動作を起こすことがあ
る。
【0005】一方、従来のシャッタ機構にあっては、シ
ャッタを閉じた状態でのロックを行う必要上構成が複雑
であるという問題がある。よって、本発明の目的は、塵
埃等の影響を受けにくく信頼性の高い記録媒体の検知が
可能なシャッタ機構を提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、構成の簡略化に適し
たシャッタ機構を提供することにある。本発明のさらに
他の目的は、このようなシャッタ機構を有する取引装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によると、フレー
ムに対して回動可能に設けられたシャッタと、該シャッ
タと一体に回転するシャッタプレートと、上記フレーム
に対して揺動可能に設けられ、概略U字型に湾曲して開
口するシャフト案内部を有する第1のリンクプレート
と、該第1のリングプレートを揺動させる動力源手段
と、上記フレームに対して揺動可能に設けられ、上記シ
ャフト案内部に遊嵌するシャフトを有する第2のリンク
プレートと、その両端がそれぞれ上記第2のリンクプレ
ート及び上記シャッタプレートに連結され、上記第2の
リンクプレートの揺動運動を上記シャッタプレートの回
転運動に変換する第1のリンクロッドとを備えたシャッ
タ機構が提供される。
【0008】
【0009】本発明の構成では、回転式のシャッタを採
用している。従来、回転式のシャッタを用いる場合、そ
の開閉動作を行うための動力源の他にシャッタが閉じた
状態でロックするために別の動力源が必要であったが、
本発明の第1の構成においては、特定の形態及び関係を
有する2つのリンクプレートを用いて動力源の運動をシ
ャッタに伝達しているので、一つの動力源でシャッタの
開閉動作及びオートロックを実現することができ、構成
の簡略化に適したシャッタ機構の提供が可能になる。
【0010】
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に従って詳
細に説明する。図1は本発明を適用可能な取引装置の斜
視図である。この装置の装置本体2には、記録媒体とし
ての通帳4を装置本体2内部に設けられているプリンタ
に導き入れるための挿入口6と、カードの挿入口8と、
紙幣の支払出口10と、紙幣の挿入口12と、操作ボタ
ン14と、表示パネルとが設けられている。
【0012】この取引装置は、例えば銀行において、入
出金取引、記帳、残高照会、振込等の取引を行員の手を
介することなく行うためのものである。そして、この種
の取引装置には、通帳等の記録媒体を必要なときに挿入
可能にし、不要なときに記録媒体が挿入されることがな
いように、シャッタ機構が設けられている。記帳が必要
な取引では、シャッタを開放して通帳の挿入を可能と
し、記帳が不要な取引に際して或いは既に記録媒体(通
帳)が挿入されて処理されている最中にはシャッタを閉
めて記録媒体の挿入を禁止する。
【0013】図2に図1の装置の主要部の内部側面図を
示す。挿入口6の装置内部側には記録媒体の搬送路22
が形成されており、この搬送路22に沿って挿入口6の
側から順にセンサS、シャッタ24、磁気リーダ10
4、イメージリーダ106及びプリンタ107がこの順
に設けられている。
【0014】顧客が挿入口6より通帳を矢印方向に挿入
すると、通帳は図示しないローラによって搬送路22内
で搬送されて、通帳の磁気ストライプに記録された口座
番号等が磁気リーダ104により読み取られる。それに
より通帳の正当性が確認された後、更にイメージリーダ
106により頁及び印字可能行が確認され、プリンタ1
07によって今回の取引データと共に図示しないコンピ
ュータから送られた未記帳データが通帳に印字される。
印字が終了すると、通帳は搬送路22内を逆方向に搬送
されて挿入口6より搬出される。
【0015】図3に挿入口近傍の内部側面図を示す。挿
入口6から装置内部に向かって一対の板部材18及び2
0からなる記録媒体の搬送路22が形成されている。こ
の実施例では、上側に位置する板部材20の途中に回転
式のシャッタ24が設けられている。
【0016】図3において(A)はシャッタ24が閉じ
た状態を示し、(B)はシャッタ24が開いた状態を示
している。開いているシャッタ24は閉じているシャッ
タ24を90度回転させた位置にある。シャッタ24の
オートロック機能を含む駆動機構については後述する。
【0017】このような回転式のシャッタ24を用いる
と、シャッタ24が開いたときにシャッタ24が記録媒
体の搬送路の一部をなすので、記録媒体が搬送路に詰ま
りにい。即ち、回転式でないシャッタは通常搬送路に対
して直角方向に駆動されるので、搬送路にシャッタ用の
開口を設ける必要があり、この開口に記録媒体が詰まり
やすかったものであるが、この実施例のように閉じてい
るシャッタが搬送路の一部をなすようにすることによっ
て、記録媒体の詰まりが防止されるのである。
【0018】図4は挿入口近傍の正面図である。図3及
び図4により記録媒体の通過を検知するセンサの構成及
び動作を説明する。板部材18の記録媒体挿入方向両側
には開口18Aが形成されており、この開口18Aから
三角錐形のアクチュエータ26が搬送路22内に突出し
ている。アクチュエータ26は支持部材28により板部
材18の底部に支持されており、板部材18の底部には
また板バネ30が設けられている。アクチュエータ26
は支持部材28を介して板バネ30の弾性復元力を受け
ており、この力によりアクチュエータ26は常に上方向
に向かって付勢されている。
【0019】板バネ30の両端には遮蔽板32が設けら
れており、この遮蔽板32の変位を検出するためにフォ
トインタラプタ等の光学センサ34が設けられている。
光学センサ34は図4の紙面に垂直な方向に光軸を有し
ており、遮蔽板32が光学センサ34の光軸を遮ること
でアクチュエータ26の上下動、即ち記録媒体の通過が
検出される。
【0020】この実施例では、板部材20におけるアク
チュエータ26の頂部に対応する部分には窪み20Aが
形成されており、三角錐形のアクチュエータ26の頂部
は窪み20A内に位置している。このようにしているの
は、通過を検知すべき記録媒体が薄い場合にもアクチュ
エータ26の変位を大きくして、検知能力を高めるため
である。
【0021】このような三角錐形のアクチュエータを用
いているので、通帳が挿入された場合に三角錐の傾斜部
に通帳が接触するとアクチュエータを下方向に押し下げ
る力が生じるため、アクチュエータが下方向に下がり、
光学センサがこれを検出する。また、アクチュエータは
挿入口の幅方向の両側に一対設けられているので、通帳
が多少斜向して挿入されたとしてもこれを検出すること
ができる。
【0022】アクチュエータ26の形状としては、三角
錐形に代えて他の角錐形或いは円錐形を採用してもよ
い。このような錐形のアクチュエータ26を用いている
のは、搬送路22内を用紙が通過するのに伴ってアクチ
ュエータ26を容易に上下方向に変位させるためであ
る。
【0023】本実施例によると、光学センサ34を装置
内部に設けることができ、しかもその光軸を水平方向に
設定することができるので、光学センサ34の投光部或
いは受光部への塵埃等の付着によるセンサトラブルが発
生しにくい。従って、信頼性の高い記録媒体の検出が可
能になる。
【0024】図5乃至図8はこの実施例で採用されるシ
ャッタ機構のそれぞれ正面図、上面図、背面図及び側面
図である。概略コの字形の断面を有するフレーム36の
両端にはシャッタシャフト38が回動可能に軸支されて
おり、このシャッタシャフト38の概略中央部には櫛歯
形のシャッタ24が固定されている。また、シャッタシ
ャフト38の一端にはシャッタ24と一体に回転するシ
ャッタプレート42が設けられている。
【0025】この実施例のようにシャッタ24を櫛歯形
に形成し、このシャッタ24が開放状態にあるときにシ
ャッタ24の櫛歯形の凹凸部がそれぞれ嵌入するような
凹凸部分を板部材20に形成しておくとともに、開放状
態にあるシャッタ24の搬送路側の表面と板部材20の
搬送路側の面とが同一平面上に位置するようにしておく
ことによって、シャッタ24と板部材20の間の隙間に
通帳の端部が入り込むことがない。
【0026】フレーム36の上部には、直線運動を行う
動力源としてのソレノイド44が設けられている。符号
46はフレーム36に固定された軸48を中心に揺動可
能に設けられたリンクプレートを表す。リンクプレート
46は、ソレノイド44に向かって凹となるように概略
U字形に湾曲して開口するシャフト案内部50を有して
いる。
【0027】また、フレーム36の上部にはもう一つの
リンクプレート54が軸56を中心に揺動可能に設けら
れている。リンクプレート54はシャフト案内部50に
遊嵌するシャフト58を有している。
【0028】符号60はその両端がソレノイド44及び
リンクプレート46に連結されるリンクロッドを表して
おり、このリンクロッド60はソレノイド44の直線運
動をリンクプレート46の揺動運動に変換する。
【0029】符号62はその両端がそれぞれリンクプレ
ート54及びシャッタプレート42に連結されるもう一
つのリンクロッドを表しており、このリンクロッド62
はリンクプレート54の揺動運動をシャッタプレート4
2の回転運動に変換する。
【0030】次に、図9によりシャッタの開動作を説明
する。(A)に示されるように、リンクプレート46に
矢印Aで示されるようにソレノイド44の直線運動が伝
達されると、リンクプレート46は矢印B方向に回転
し、これに伴って、静止しているリンクプレート54と
一体のシャフト58はリンクプレート46に形成された
シャフト案内部50内を案内される。
【0031】リンクプレート46が更に回転して、図9
の(B)に示されるように、シャフト58がシャフト案
内部50の下端に達すると、リンクプレート46の回転
力はシャフト案内部50及びシャフト58を介してリン
クプレート54を図中の時計回り方向に回転させるよう
に作用する。
【0032】このリンクプレート54の回転運動はリン
クロッド62(例えば図5参照)によってシャッタプレ
ート42の回転運動に変換され、これによりシャッタ2
4が開かれる。
【0033】次に、シャッタ24が閉じている状態でオ
ートロック(閉じているシャッタを無理に開けることが
できない機能)が達成される原理について図10により
説明する。閉じているシャッタ24を無理に開けようと
する力が作用すると、この力はリンクロッド62を介し
てリンクプレート54に矢印D(図10(A)参照)で
示すように作用する。この力によってリンクプレート5
4は図中の時計回り方向に回転しようとする。この力は
シャフト58及びシャフト案内部50を介してリンクプ
レート46に伝わる。
【0034】リンクプレート46に加わる力Pは、リン
クプレート46の回転中心に向かう力P2とこれに直行
する方向の力P1とに分けて考えることができる。リン
クプレート46を回転させようとする力はP1である
が、図10の(B)に示されるように、シャフト58の
軌跡C1とシャフト案内部50の軌跡C2は一致しない
ので、シャフト案内部50はシャフト58を潰すように
抗力を発生する。このため、リンクプレート54を回転
させようとしてもリンクプレート46が回転を妨げ、結
果としてリンクプレート46及び54は回転することが
なく、オートロックが達成される。従って、外部から力
が加わったときにシャッタが開くことがない。
【0035】このようなオートロックが可能になるの
は、リンクプレート46が動力源に向かって凹となるよ
うに概略U字形に湾曲して開口するシャフト案内部50
を有しているからである。
【0036】上述したシャッタの前段に上述したセンサ
を設け、通帳の挿入が必要な場合にはこのセンサが通帳
を検出するとシャッタを開放し、通帳を挿入させ、挿入
された通帳を装置内部に取り込んだ後、シャッタを閉鎖
し、これにより別の通帳が挿入されることを防止するこ
とができる。
【0037】本実施例においては、動力源としてのソレ
ノイド44とシャッタ機構部の主要部との力の伝達をリ
ンクロッド60のみによって行っているので、動力源と
上記主要部とを離間して配置することができ、装置の設
計の自由度が増す。また、一つの動力源によってシャッ
タの開閉動作及びオートロックが可能になるので、装置
の小型化が容易である。
【0038】シャッタプレート42は、図8に示される
ように、その外周に突起としてのシャッタストッパ42
A及び42Bを有しており、フレーム36はシャッタス
トッパ42A及び42Bの回転軌跡に沿ってフレームス
トッパ36Aを有している。この構成によると、シャッ
タストッパ42A,42Bがフレームストッパ36Aに
当接することで、シャッタプレート42及びシャッタ2
4の回動範囲を制限することができる。制限される回動
範囲は例えば90度である。
【0039】以上説明した実施例では、シャッタを駆動
するための動力源として直線運動を行うソレノイドを採
用しているが、本発明はこれに限定されない。即ち、モ
ーター等の回転運動を行う動力源の駆動軸を直接リンク
プレート46に連結し、これによりリンクプレート46
を揺動させるようにしてもよい。この場合にも、シャッ
タ24を外部から開こうとする力が動力源に伝達するこ
とが阻止されて、一つの動力源でシャッタの開放動作と
オートロックを行うことができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると
構成の簡略化に適したシャッタ機構の提供が可能になる
という効果が生じる。
【0041】また、本発明によると、このように優れた
効果を奏するシャッタ機構を有する取引装置の提供が可
能になるという効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能な取引装置の斜視図である。
【図2】図1の装置の主要部の内部側面図である。
【図3】挿入口近傍の内部側面図である。
【図4】挿入口近傍の正面図である。
【図5】シャッタ機構の正面図である。
【図6】シャッタ機構の上面図である。
【図7】シャッタ機構の背面図である。
【図8】シャッタ機構の側面図である。
【図9】シャッタの開動作の説明図である。
【図10】オートロックの説明図である。
【符号の説明】
24 シャッタ 36 フレーム 44 ソレノイド(動力源) 46,54 リンクプレート 60,62 リンクロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 9/00 403 B41J 13/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームに対して回動可能に設けられた
    シャッタと、 該シャッタと一体に回転するシャッタプレートと、 上記フレームに対して揺動可能に設けられ、概略U字型
    に湾曲して開口するシャフト案内部を有する第1のリン
    クプレートと、 該第1のリングプレートを揺動させる動力源手段と、 上記フレームに対して揺動可能に設けられ、上記シャフ
    ト案内部に遊嵌するシャフトを有する第2のリンクプレ
    ートと、 その両端がそれぞれ上記第2のリンクプレート及び上記
    シャッタプレートに連結され、上記第2のリンクプレー
    トの揺動運動を上記シャッタプレートの回転運動に変換
    する第1のリンクロッドとを備えたシャッタ機構。
  2. 【請求項2】 上記動力源手段は、直線運動を行う動力
    源と、その両端がそれぞれ上記動力源及び上記第1のリ
    ンクプレートに連結され上記動力源の直線運動を上記第
    1のリンクプレートの揺動運動に変換する第2のリンク
    ロットとを含み、 上記シャフト案内部は上記動力源に向かって凹となるよ
    うに湾曲する請求項1に記載のシャッタ機構。
  3. 【請求項3】 上記シャッタにより開閉される一対の板
    部材からなる記録媒体の搬送路をさらに備え、 上記シャッタが開いたときに該シャッタが上記一対の板
    部材のいずれかと同一平面上に位置する請求項1に記載
    のシャッタ機構。
  4. 【請求項4】 上記フレームはフレームストッパを有
    し、 上記シャッタプレートは上記フレームストッパに当接し
    て上記シャッタの回動範囲を制限するシャッタストッパ
    を有している請求項1に記載のシャッタ機構。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の
    シャッタ機構を備えた取引装置。
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