JP3411368B2 - 往復切断工具の刃具取り付け装置 - Google Patents

往復切断工具の刃具取り付け装置

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JP3411368B2
JP3411368B2 JP05392194A JP5392194A JP3411368B2 JP 3411368 B2 JP3411368 B2 JP 3411368B2 JP 05392194 A JP05392194 A JP 05392194A JP 5392194 A JP5392194 A JP 5392194A JP 3411368 B2 JP3411368 B2 JP 3411368B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D51/00Sawing machines or sawing devices working with straight blades, characterised only by constructional features of particular parts; Carrying or attaching means for tools, covered by this subclass, which are connected to a carrier at both ends
    • B23D51/08Sawing machines or sawing devices working with straight blades, characterised only by constructional features of particular parts; Carrying or attaching means for tools, covered by this subclass, which are connected to a carrier at both ends of devices for mounting straight saw blades or other tools
    • B23D51/10Sawing machines or sawing devices working with straight blades, characterised only by constructional features of particular parts; Carrying or attaching means for tools, covered by this subclass, which are connected to a carrier at both ends of devices for mounting straight saw blades or other tools for hand-held or hand-operated devices

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、いわゆるレシプロソ
ーあるいはジグソーといった刃具を往復動させるタイプ
の往復切断工具に当該刃具を取り付けるための取り付け
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の切断工具に用いられ
る刃具には、その取り付け態様に関して二種類のものが
ある。すなわち、図10の分図(a)に示すように頭部
(取り付け側端部)に例えば大小二つの孔a,bを設け
た刃具B1(以下、「孔タイプ」という)若しくは同図
の分図(b)に示すように頭部に側方に張り出す突起c,
cを設けた刃具B2(以下、「突起タイプ」という)の
二種類があり、前者の孔タイプの刃具B1は取り付け装
置側に設けた例えば円柱体をなす凸部を孔a,bに嵌め
込んで抜け方向に引き掛けて取り付けられ、後者の突起
タイプの刃具B2は取り付け装置側に設けた凹部に突起
c,cを引き掛けることにより抜け不能に取り付けられ
る構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
上記二種類の刃具B1、B2のいずれであっても取り付け
ることのできる取り付け装置を備えた切断工具は提供さ
れていなかった。このため、切断工具の使用に際しては
その取り付けタイプに適合した専用の刃具を用意する必
要があり、仮にタイプの異なる刃具を用意した場合には
装着することができないため切断工具を使用することが
できず非常に不便であった。なお、例えば実開平5−8
0624号公報に開示されているように取り付け部の幅
が異なる二種類の刃具を取り付けるための取り付け装置
は提供されているのであるが、係る取り付け装置におい
ても孔タイプあるいは突起タイプの双方いずれであって
も取り付けることができる構成とはなっていなかった。
そこで、本発明は上記二種類の取り付けタイプのうちい
ずれの刃具であっても取り付けることのできる切断工具
の刃具取り付け装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このために、本願発明は
前記各請求項に記載した構成の刃具取り付け装置とし
た。請求項1記載の構成によれば、取り付け用の孔を有
するタイプの刃具であっても取り付け用の突起を有する
タイプの刃具であっても取り付けることができるので、
従来のように切断作業に用いる切断工具の刃具取り付け
タイプをわざわざ確認する必要はなく、また切断工具の
刃具取り付けタイプを間違えたために刃具を取り付ける
ことができず、従って切断作業を行うことができないと
いった事態に至ることはない。また、一対の爪が相互に
接近されることにより両者間に刃具をその板厚方向に
み込んで当該刃具が取り付けられる一方、相互に離間さ
れることにより両者間に刃具を挿入でき、また挟み込ま
れた刃具を取り出すことができる。ここで、上記爪の接
近または離間は多くの場合ノブを回転させることにより
実現する構成とされている。従って、取り付け用の孔を
有するタイプの刃具を取り付けるのであれば、ノブを回
転して爪を相互に離間させた状態において、当該刃具を
一方の爪の対向面に押し当てて当該一方の爪の突起を当
該刃具の孔に挿入し、然る後、この状態を保持しつつノ
ブを逆方向に戻することにより両爪を相互に接近させて
当該刃具をその板厚方向に挟み込めば、当該刃具は取り
出し方向に抜け不能に引き掛けられてガタつきなく強固
に取り付けられる。これに対して、取り付け用の突起を
有するタイプの刃具を取り付けるのであれば、ノブを回
転して爪を相互に離間させた状態において、当該刃具を
他方の爪の対向面に押し当てて当該刃具の突起を当該他
方の爪の凹部に挿入し、然る後、この状態を保持しつつ
ノブを逆方向に戻すことにより両爪を相互に接近させて
当該刃具をその板厚方向に挟み込めば、当該刃具は取り
出し方向に抜け不能に引き掛けられてガタつきなく強固
に取り付けられる。このように、取り付け用の孔を有す
るタイプの刃具であっても、取り付け用の突起を有する
タイプの刃具であっても取り付けることができるので、
従来のように切断作業に用いる切断工具の刃具取り付け
タイプをわざわざ確認する必要はなく、また切断工具の
刃具取り付けタイプを間違えたために刃具を取り付ける
ことができず、従って切断作業を行うことができないと
いった事態に至ることはない。特に、本構成の場合、ド
ライバー等の手工具を用いることなくノブを回転させる
だけで刃具の取り付けまたは取り外しを行うことができ
るので、この刃具取り付けまたは取り外し時の利便性に
加えて上記作用を奏する。
【0005】請求項2記載の構成によれば、止めネジを
締め込むと一対の挟み込み手段は相互に接近されて両者
間に刃具をその板厚方向に挟み込み可能である一方、止
めネジを緩めると一対の挟み込み手段は相互に離間して
両者間に刃具を挿入でき、また挟み込まれた刃具を取り
出すことができる。取り付け用の孔を有するタイプの刃
具を取り付けるのであれば、止めネジを緩めて一対の挟
み込み手段を相互に離間させた状態において、当該刃具
を一方の挟み込み手段に押し当てて当該一方の挟み込み
手段の突起を当該刃具の孔に挿入し、然る後、この状態
を保持しつつ止めネジを締込んで両挟み込み手段を相互
に接近させて当該刃具をその板厚方向に挟み込めば、当
該刃具は取り出し方向に抜け不能に引き掛けられてガタ
つきなく強固に取り付けられる。これに対して、取り付
け用の突起を有するタイプの刃具を取り付けるのであれ
ば、止めネジを緩めて一対の挟み込み手段を相互に離間
させた状態において、当該刃具を他方の挟み込み手段に
押し当てて当該刃具の突起を当該他方の挟み込み手段の
凹部に挿入し、然る後、この状態を保持しつつ止めネジ
を締込んで両挟み込み手段を相互に接近させて当該刃具
その板厚方向に挟み込めば、当該刃具は取り出し方向
に抜け不能に引き掛けられてガタつきなく強固に取り付
けられる。このように、本構成によっても、取り付け用
の孔を有するタイプの刃具であっても、取り付け用の突
起を有するタイプの刃具であっても取り付けることがで
きるので、従来のように切断作業に用いる切断工具の刃
具取り付けタイプをわざわざ確認する必要はなく、また
切断工具の刃具取り付けタイプを間違えたために刃具を
取り付けることができず、従って切断作業を行うことが
できないといった事態に至ることはない。そして、本構
成の場合、簡易かつ低コストいう点で従来より最も普及
しているタイプであることから、本発明の広範な普及が
図られる。
【0006】
【実施例】次に、本発明の第1実施例を図1ないし図4
に基づいて説明する。この第1実施例の刃具取り付け装
置1は、往復切断工具本体(図示省略)に装設されたロ
ッドR(図2参照)の先端に設けられた保持部材2と、
この保持部材2の周囲を覆うようにして取り付けられた
ノブ3と、このノブ3の内周側に相互に接近または離間
可能に保持された一対の爪4,5と、この両爪4,5を
相互に離間する方向に付勢するためのヘアピン形状をな
すバネ6とから構成されている。なお、切断工具本体は
なんら変更を要するものではないので説明を省略する
が、当該切断工具は刃具をその長手方向に往復動させる
ことで切断作業を行うものであり、従って上記ロッドR
はモータ等を駆動源としてその軸方向に往復動されるよ
うになっている。
【0007】先ず、保持部材2は、軸部2aと、この軸
部2aの先端に形成されたフランジ部2bと、このフラ
ンジ部2bの先端に形成された一対の保持爪部2c,2
cとを備えている。軸部2aが上記ロッドの先端に同軸
に接続されて保持部材2ひいては当該取り付け装置1が
切断工具に装設されている。フランジ部2bの周面には
ネジ部2dが形成されており、このネジ部2dを介して
後述するノブ3がねじ込み装着される。両保持爪2c,
2cは、フランジ部2bの先端面に円錐台を形成し、こ
の円錐台の中央を一定の幅で切込み形成して設けられた
ものであり、従って両保持爪2c,2cは相互に一定の
間隔をおいて軸部2aの軸心に沿って突き出し状に形成
され、また相互の対向面はそれぞれ平行な平坦面に形成
され、しかもその背面(外周面)は円錐形状をなしてい
る。この両保持爪2c,2c間の空間部2eに上記一対
の爪4,5が保持される。この空間部2eはフランジ部
2bにまで食い込んで形成されており、この空間部2e
の底面中央には幅の狭い長溝状の溝孔2fが適度な深さ
で形成されている。この溝孔2fには後述するようにバ
ネ6の頭部が挿入されている。また、底面の両側部(保
持爪2c,2cの内面基部)には傾斜面2g,2gが形
成されている。
【0008】次に、ノブ3は略円筒形状をなし、その内
周側に上記保持部材2を挿入可能な大きさを有してい
る。このノブ3の口元内周面には上記保持部材2のネジ
部2dに螺合可能なネジ部3aが形成されている。ま
た、図2によく示されているようにこのノブ3の中程か
ら先端にかけての内面は、上記両保持爪2c,2cの背
面の円錐形状および以下述べる爪4,5の背面の円錐形
状に対して面当たりするすり鉢状の円錐面3cに形成さ
れている。先端面は開口されて両保持爪4,5の先端を
出没可能に形成されている。さらに、このノブ3の外周
面には、回転操作する際の滑り止めのために突条3b〜
3bが周方向一定の間隔をおいて放射状に形成されてい
る。
【0009】次に、一対の爪4,5は、両者間に刃具
(図示省略)を挟み込むこんで保持するためのもので、
爪4が図3に、爪5が図4に示されている。両爪4,5
の背面4a,5aも、上記ノブ3の円錐面3cに面当た
りする円錐面に形成されている。また、両爪4,5のそ
れぞれの両側面4b,4b,5b,5bは平坦面に形成
されて、当該爪4,5はそれぞれ両保持爪2c,2c間
に挿入可能な幅に形成されている。すなわち、上記両保
持爪2c,2cはこの一対の爪4,5を相互に平行に接
近または離間し得るよう保持する機能を有している。ま
た、両爪4,5の後面には細径の孔4c,5cがほぼ同
じ深さで形成されており、この両孔4c,5cにはヘア
ピン形状をなすバネ6の端部がそれぞれ挿入されてい
る。さらに、両爪4,5の側面と後面との角部は面取り
されて面取り部4d,4d,5d,5dとされ、この面
取り部4d,5dが前記傾斜面2g,2gに当接された
状態で両爪4,5が保持爪2c,2c間に保持される。
【0010】次に、爪4は「孔タイプ」の刃具B1を取
り付ける際に機能するもので、図3に示すようにその正
面(爪5に対向する面)には、所定の間隔をおいて大小
二つの円柱突起4e,4fが軸部2aの軸方向に沿って
形成されている。両円柱突起4e,4fは、取り付けら
れる刃具B1の板厚よりも僅かに薄い厚さ(高さ)で形
成されている。この両円柱突起4e,4fが、刃具B1
の孔a,b(図10参照)にそれぞれ挿入されることで
当該刃具B1がロッドRの軸線に沿って抜け不能に引き
掛けられる。両円柱突起4e,4fの先端側半分(図示
下側の半分)は先端(図示下方)に向かって下傾する傾
斜面4e′,4f′とされており、これによれば刃具B
を両爪4,5間に挿入する際に刃具Bの挿入側先端が案
内されるので挿入操作ひいては当該刃具Bの取り付け作
業が楽になる。
【0011】一方、爪5は「突起タイプ」の刃具B2を
取り付ける際に機能するものであり、図4に示すように
その正面(爪4に対向する面)の四隅には、突条の突起
5e,5e,5f,5fが形成されている。挿入口元側
(図示下側)の両突起5f,5fと挿入奥部側(図示上
側)の両突起5e,5eとの間には一定間隔があけられ
て凹部5g,5gが設けられており、この両凹部5g,
5gに突起タイプの刃具B2の両突起c,cが嵌め込ま
れて当該刃具B2が抜け不能に取り付けられる。なお、
各突起5e,5e,5f,5fの挿入側の先端角部も面
取りされて傾斜面5e′,5f′とされており、これに
よっても上記円柱突起4e,4fと同様挿入時の刃具B
が両爪4,5間にスムーズに案内されるようになってい
る。
【0012】このように形成された両爪4,5が相互に
対向した状態で保持部材2の両保持爪2c,2c間に挿
入され、かつこの際両爪4,5の孔4c,5cにはバネ
6の端部がそれぞれ挿入され、このバネ6の頭部が保持
部材2の溝孔2f内に挿入されている。そして、このよ
うにして両爪4,5が保持された保持部材2を内周側に
挿入する状態でノブ3がネジ部3a,2dを介して取付
けられて当該刃具取付け装置1が組付けられている。な
お、この組付け状態において、両爪4,5には面取り部
4d,5dが形成され、かつこの面取り部4d,5dに
対応して保持部材2には傾斜面2g,2gが形成されて
いるため、両爪4,5は両保持爪2c,2c間に挿入す
る際にその幅方向中心が保持部材2の中心(ロッドRの
中心)に一致するよう案内され、かつ案内された状態で
相互に接近または離間されるのでその幅方向に位置ズレ
することなく移動可能に保持される。
【0013】このように構成された刃具取り付け装置1
によれば、ノブ3はネジ部3aを保持部材2側のネジ部
2dにねじ込むことで取り付けられているため、ノブ3
を回転させると、当該ノブ3は保持部2に対して軸方向
に移動する。すなわち、ノブ3を締込む方向に回転させ
ると当該ノブ3は軸方向後方(両爪4,5をより奥部に
相対移動させる方向)に移動するので、両爪4,5は両
者の背面4a,5aとノブ3の円錐面3cとの摺接作用
によりバネ6に抗して相互に接近する方向に押され、従
って両者間に挿入された刃具Bを挟み込んだ状態で閉じ
る。この両爪4,5の閉じ状態が図2に示されている。
逆に、ノブ3を緩める方向に回転させると当該ノブ3は
軸方向先方に移動し、これによりノブ3の円錐面3cは
両爪4,5の背面4a,5aから逃げる方向に移動する
ので両爪4,5はバネ6の付勢力によって相互に遠ざか
る方向に移動し、これにより両爪4,5間に挿入されて
いた刃具Bを当該刃具取り付け装置1から外すことがで
きる。
【0014】以上のように構成された本例の刃具取り付
け装置1によれば、「孔タイプ」の刃具B1であっても
「突起タイプ」の刃具B2であって、取り付けタイプに
関係なく刃具を所定の状態に取り付けることができる。
すなわち、ノブ3を緩める方向に回転して、両爪4,5
間に刃具Bを挿入するに十分な隙間をあける。そして、
「孔タイプ」の刃具B1を取り付けるのであれば、刃具
B1を両爪4,5間に挿入した後、その大小の孔a,b
にそれぞれ円柱突起4e,4fを嵌め込んで当該刃具B
1の挿入先端部を爪4の正面に押し付ける。この押付け
状態を保持しつつ、ノブ3を締め込み方向に回転させて
両爪4,5を閉じれば、刃具B1は両爪4,5間に挟み
込まれ、以上で刃具B1の取り付け操作が完了する。こ
の取り付け状態において、刃具B1は、その大小の孔
a,bに爪4の円柱突起4e,4fが嵌め込まれた状態
となっているので抜け不能であり、しかも円柱突起4
e,4fは取り付けられた刃具B1から突き出ないの
で、刃具B1には直接爪5が当接されて当該刃具B1はそ
の板厚方向に押し付けられ、従ってその板厚方向および
幅方向にもガタなく強固に取り付けられる。
【0015】一方、「突起タイプ」の刃具B2を取り付
けるのであれば、当該刃具B2を両爪4,5間に挿入し
た後、その突起c,cをそれぞれ爪5の凹部5g,5g
に挿入した状態で当該刃具B2の挿入先端部を爪5の正
面に押し付ける。そして、この押付け状態を保持しつ
つ、ノブ3を締め込み方向に回転させて両爪4,5を閉
じれば上記刃具B1の場合と同様にして刃具B2は両爪
4,5間に挟み込まれ、以上で刃具B2の取り付け操作
が完了する。この取り付け状態において、刃具B2はそ
の両突起c,cが爪5の凹部5gに挿入されて先端側の
突起5f,5fに引き掛けられた状態となっているので
当該刃具B2は抜け不能であり、かつ爪4の円柱突起4
e,4fが直接当接されるので刃具B2は爪4側に押し
付けられ、従ってその板厚方向および幅方向にもガタな
く強固に固定される。このように、本例の刃具取付け装
置1によれば、「孔タイプ」の刃具B1であっても「突
起タイプ」の刃具B2 であっても、なんら部材を取り替
える等することなくいずれをも取付けることができるの
で、従来のように刃具の取付けタイプをわざわざ確認し
た上で刃具を用意するといった面倒をかける必要はな
く、また取付けタイプを間違えたために切断工具を使用
できないといった事態に至ることはなく、二種類の取付
けタイプの刃具B1、B2 を併用して切断作業を行うこ
とができるので非常に便利な刃具取付け装置1(切断工
具)とすることができる。
【0016】次に、図5ないし図7に基づいて本発明の
第2実施例を説明する。この第2実施例の刃具取り付け
装置は、ノブを約90°回転させるだけで爪の開閉すな
わち刃具の取り付けまたは取り外しをワンタッチで行う
ことができるタイプの刃具取り付け装置となっている
本例の取付け装置10は、図5に示すように切断工具本
体(図示省略)のロッドRに取付けられた保持部材13
と、この保持部材13の周囲を覆うようにして取付けら
れたノブ16と、このノブ16の内周側に相互に接近ま
たは離間可能な状態に保持された一対の爪17,18
と、この両爪17,18を相互に接近する方向に付勢す
るための捩りコイルバネ15とから構成されている。な
お、本例においても切断工具本体は特に変更を要するも
のではないのでその説明を省略する。
【0017】保持部材13は、軸部13dと、この軸部
13dの先端に軸方向に相互に一定の間隔をおいて平行
に形成されたフランジ部13a,13aと、先端側のフ
ランジ部13aの先端面に相互に所定の間隔をおいて先
方へ突出し状に対設された一対の保持爪部13b,13
b(分図(b)参照)とを備えている。軸部13dがロッ
ドRの先端に同軸に固定されて保持部材13ひいては当
該取り付け装置10が切断工具に装設されている。両フ
ランジ部13a,13a間に捩りコイルバネ15が装着
されており、その一端側は保持部材13側に差込み固定
され、他端側はノブ16の内周面に差込み固定されてい
る。また、この保持部材13には、取り付けられる刃具
Bの頭部を挿入するための逃がし孔13eがその先端中
央から軸心に沿って所定の深さで形成され、この逃がし
孔13eの奥部には圧縮コイルバネ13fが挿入されて
いる。この圧縮コイルバネ13fは、刃具装着時におい
て刃具Bの頭部と上記逃がし孔13eの底部との間で圧
縮されてこの刃具Bを押出し方向に付勢するためのもの
で、刃具Bのガタ付を抑えるとともに、刃具Bが折れた
際にその破片を逃がし孔13e内から除去しやすくする
ために設けられている。
【0018】両保持爪部13b,13bは、保持部材1
3の軸心を中心にして対設されており、その相互の対向
面は平坦かつ相互に平行に形成されている。この両保持
爪部13b,13bの間に、一対の爪17,18が相互
に接近または離間可能すなわち開閉可能に支持されてい
る。上記一対の爪17,18のうち一方の爪17は、前
記第1実施例における爪4と同様に「孔タイプ」の刃具
B1を取り付ける際に機能するもので、図6に示すよう
にその正面(爪18に対向する面)17cには、図示上
下に所定の間隔をおいて大小二つの円柱突起17a,1
7bが形成されている。両円柱突起17a,17bは、
第1実施例と同様、取り付けられる刃具B1の板厚より
も僅かに薄い厚さ(高さ)で形成され、また、刃具B1
の孔a,b(図10参照)にそれぞれ挿入されることで
当該刃具B1がロッドRの軸線に沿って抜け不能に引き
掛けられる。なお、本例においても両円柱突起17a,
17bの先端側半分(図示下側の半分)は先端(図示下
方)に向かって下傾する傾斜面17a′,17b′とさ
れている点は同じである。さらに、この爪17の背面側
には円柱体をなす案内突起17dが下面から下方に一定
寸法だけ突き出した状態で一体に形成されている。
【0019】一方、爪18は、第1実施例における爪5
と同様に「突起タイプ」の刃具B2を取付ける際に機能
するもので、図7に示すようにその正面18cの四隅に
は突条の突起18a,18a,18b,18bが形成さ
れている。挿入口元側(図示下側)の両突起18b,1
8bと挿入奥部側(図示上側)の両突起18a,18a
との間には一定間隔があけられて凹部18e,18eが
設けられており、この両凹部18e,18eに突起タイ
プの刃具B2の両突起c,cが嵌め込まれて当該刃具B2
が抜け不能に取り付けられる。なお、各突起18a,1
8a,18b,18bの挿入側の先端角部が刃具Bを案
内するために面取りされている点も第1実施例と同じで
ある。また、この爪18の背面側にも、上記爪17と同
様に円柱体をなす案内突起18dが下面から下方に一定
寸法だけ突き出した状態で一体に形成されている。この
ように形成された両爪17,18が対向した状態で一対
となって保持部材13の両保持爪部13b,13b間に
挿入されて両爪17,18が相互に接近または離間可能
に保持され、こうして両爪17,18を保持した状態の
保持部材13を内周側に納めた状態でノブ16が組付け
られている。
【0020】図5に示すように上記ノブ16は略円環状
をなすもので、その外周面には滑り止め用のゴムシート
16gが巻き付けられている。このノブ16の内周面に
は段付き部16aが設けられており、この段付き部16
aよりも図示上側には溝16bが全周にわたって形成さ
れている。保持部材13は、このノブ16に図示上側か
ら挿入されて、先端側のフランジ部13aを段付き部1
6aに当接させ、この状態で溝16bに止め輪19を嵌
め込んでこのノブ16は、軸回りに回転可能かつ軸方向
に移動不能に保持部材13の先端部に取り付けられてい
る。しかも、前記したように保持部材13とノブ16と
の間には捩りコイルバネ15が介装されているので、当
該ノブ16は図5の分図(b)において反時計回り方向に
回転付勢された状態で取り付けられている。
【0021】このノブ16の底面には、図5の分図(b)
に示すように刃具Bを挿通するための装着口16eと前
記爪17,18の移動を案内するための案内溝16f,
16fが形成されている。装着口16eは、図示は省略
したが刃具Bの幅より若干大径の円形孔の両側部から刃
具Bの板厚よりも若干大きな幅の溝部を切込み形成した
形状とされている。両案内溝16f,16fは、前記爪
17,18の案内突起17d,18dを挿入可能な幅
で、ノブ16の軸心に対して点対称に形成され、しか
も、この両案内溝16f,16fは反時計回り方向へほ
ぼ90°の範囲で徐々に外側へ螺旋状に開拡した状態に
形成されている。このように形成された両案内溝16
f,16fに、それぞれの案内突起17d,18dを挿
入した状態で両爪17,18が組み込まれている。
【0022】以上のような構成によれば、ノブ16を捩
りコイルバネ15に抗して分図(b)において時計回り方
向に約90°回転させると、両案内突起17d,18d
がそれぞれ案内溝16f内を開拡方向に向かって相対的
に移動するので両爪17,18は強制的に離間され、こ
れにより装着口16eが開かれて両爪17,18間に刃
具Bを挿入可能になる。「孔タイプ」の刃具B1を取り
付けるのであれば、刃具B1を装着口16eを経て両爪
17,18間に挿入した後、爪17側に押し付けてその
両孔a,bに円柱突起17a,17bを嵌め込んだ状態
とする。然る後、ノブ16から指を離せばこのノブ16
は捩りコイルバネ15の付勢力によって図示反時計回り
方向に回転され、従って両爪17,18は相互に接近し
て間に刃具B1を挟み込んだ状態となり、ひいては第1
実施例と同様にその孔a,bを介して円柱突起17a,
17bに引き掛けられて抜け不能な状態で強固に取り付
けられる。
【0023】一方、「突起タイプ」の刃具B2を取り付
けるのであれば、上記と同様にして装着口16eを経て
刃具B2を挿入した後、この刃具B2を爪18側に押し当
ててその両突起c,cを凹部18e,18eに挿入した
状態とし、然る後、ノブ16から指を離して図示反時計
回り方向に戻すと両爪17,18間に刃具B2が挟み込
まれ、よって当該刃具B2も第1実施例と同様にその両
突起c,cが爪18の下側の突起18b,18bに引き
掛けられて抜け不能な状態で強固に取り付けられる。以
上説明したように本例の取り付け装置10によっても
「孔タイプ」若しくは「突起タイプ」のいずれであって
もワンタッチで取り付けることができるので第1実施例
と同様に従来の不便さは解消され、また一層使い勝手の
よい便利な取り付け装置10ひいては往復切断装置とす
ることができる。
【0024】次に、本発明の第3実施例を図8および図
9に基づいて説明する。この第3実施例は請求項記載
の発明に係る実施例であり、ネジ止めタイプの刃具取り
付け装置に適用した場合の実施例である。なお、同様に
切断工具本体は特に変更を要しない。さて、本例の取り
付け装置20は、切断工具本体のロッドRの先端に形成
された段付き部21と、この段付き部21を内周側に納
めた状態で固定される筒体22と、この筒体22を上記
段付き部21に対して固定するための止めネジ23とか
ら構成されている。段付き部21は請求項に記載した
他方の挟み込み手段に該当するもので、ロッドRの先端
部を軸方向に適当な長さの範囲で半円分を欠落して形成
されて、当該ロッドRの中心を通る平坦な面21aを有
している。そして、図9の分図(b)によく示されている
ようにこの平坦面21aの両側部には、前記第1実施例
の爪5および第2実施例の爪18と同様に突条の突起2
1c,21c,21d,21dが形成されて、先端側の
両突起21d,21dと基部寄りの突起21c,21c
との間に、「突起タイプ」の刃具B2の両突起c,cを
挿入するための凹部21e,21eが設けられている。
また、この平坦面21aとは反対側であって、段付き部
21の長手方向中程の周面には、所定径の孔21bが所
定の深さで形成されている。なお、図示は省略したが本
例の場合も、前記第1および第2実施例と同様に各突起
21c,21c,21d,21dの先端角部が面取りさ
れて刃具Bがスムーズに挿入されるようになっている。
【0025】次に、筒体22は、上記段付き部21を内
周側にほぼ収容可能な長さの略筒体をなし、段付き部2
1の平坦面21aに対向する平坦部22aを有してい
る。この平坦部22aが請求項に記載した一方の挟み込
み手段に該当する。この平坦部22aの内周面(上記平
坦面21aに対向する面)には、図9の分図(a)によく
示されているように前記第1実施例の爪4および第2実
施例の爪17と同様に大小二つの円柱突起22b,22
cがロッドRの軸線上所定の間隔をおいて突出形成され
ている。この両円柱突起22b,22cも、前記円柱突
起4e,4f,17a,17bと同様に取り付けられる
刃具Bの板厚よりも僅かに薄い厚さ(高さ)で形成され
ているとともに、刃具挿入側の半円分が傾斜面に形成さ
れて挿入される刃具Bが案内されるようになっている。
このように形成された平坦部22aとは反対側の周面に
は、上記段付き部21の孔21bに対応してネジ孔22
dが形成されている。このネジ孔22dに止めネジ23
が螺入されている。止めネジ23の先端は、ネジ山が形
成されていないやや小径のピン部23aとされており、
このピン部23aは上記段付き部21の孔21bに回転
可能に挿入されている。
【0026】このように構成された本例の取り付け装置
20によれば、止めネジ23を締め込めば段付き部21
の平坦面21aと筒体22の平坦部22aが接近されて
両者21a,22a間に刃具Bを挟み込み可能であり、
止めネジ23を緩めると両者21a,22aは相互に遠
ざかるので刃具Bを挿入または取り出し可能となる。そ
して、「孔タイプ」の刃具B1を取り付けるのであれ
ば、その挿入側頭部を筒体22の平坦部22aに押し当
てて、その孔a,bに両円柱突起22b,22cを嵌込
み、この状態を保持しつつ止めネジ23を締め込めば当
該刃具B1が抜け不能かつガタつきなく強固に取り付け
られる。一方、「突起タイプ」の刃具B2を取り付ける
のであれば、その挿入側頭部を段付き部21の平坦面2
1aに押し当てて、その両突起c,cを凹部21e,2
1eに嵌込み、この状態保持しつつ止めネジ23を締め
込めば、上記と同様に抜け不能かつガタつきなく強固に
取り付けられる。このことから、本例の取り付け装置2
0によっても「孔タイプ」の刃具B1あるいは「突起タ
イプ」の刃具B2 のいずれであっても取り付けることが
できるので、従来の不便さは解消され、使い勝手のよい
取り付け装置20ひいては切断工具とすることができ
る。
【0027】
【発明の効果】請求項1,2記載の発明によれば、取り
付け用の孔を有するタイプの刃具であっても取り付け用
の突起を有するタイプの刃具であっても取り付けること
ができるので、従来のように切断作業に用いる切断工具
の刃具取り付けタイプをわざわざ確認する必要はなく、
また切断工具の刃具取り付けタイプを間違えたために刃
具を取り付けることができず、従って切断作業を行うこ
とができないといった事態に至ることはない。また、
求項記載の発明によれば、ドライバー等の工具を別途
用いることなくノブを回転させるだけで爪を開閉して刃
具を装着できる便利な機能に加えて上記効果を得ること
ができるので、刃具取り付け装置ひいては往復切断工具
の使い勝手が一層よくなる。請求項記載の発明によれ
ば、簡易かつ低コストという点で従来より最も一般的に
採用されているネジ止めタイプの刃具取り付け装置に適
用することにより、上記2タイプの刃具を取り付け可能
とした便利な機能を備えた刃具取り付け装置ひいては往
復切断工具を広く普及させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示し、取り付け装置の分
解斜視図である。
【図2】同じく第1実施例の取り付け装置を示し、分図
(a)は縦断面図、分図(b) は分図(a)に直交する縦断面
図、分図(c) は下面図である。
【図3】同じく第1実施例の取り付け装置における「孔
タイプ」の刃具を引き掛けるための爪を示し、分図(a)
は側面図、分図(b) は正面図である。
【図4】同じく第1実施例の取り付け装置における「突
起タイプ」の刃具を引き掛けるための爪を示し、分図
(a)は正面図、分図(b) は側面図である。
【図5】第2実施例の取り付け装置を示し、分図(a)は
縦断面図、分図(b) は横断面図である。
【図6】第2実施例の取り付け装置における「孔タイ
プ」の刃具を引き掛けるための爪を示し、分図(a)は正
面図、分図(b) は側面図、分図(c)は斜視図である。
【図7】第2実施例の取り付け装置における「突起タイ
プ」の刃具を引き掛けるための爪を示し、分図(a)は正
面図、分図(b) は側面図、分図(c)は斜視図である。
【図8】第3実施例の取り付け装置を示し、分図(a)は
縦断面図、分図(b) は横断面図である。
【図9】第3実施例の取り付け装置を構成部材を示し、
分図(a)は筒体の縦断面図、分図(b)は段付き部の正面図
である。
【図10】刃具を示し、分図(a)は「孔タイプ」の刃具
の正面図、分図(b)は「突起タイプ」の刃具の正面図で
ある。
【符号の説明】
1…第1実施例の取り付け装置 2…保持部材、3…ノブ 4…爪(「孔タイプ」用)、4e,4f…円柱突起 5…爪(「突起タイプ」用)、5g…凹部 10…第2実施例の取り付け装置 13…保持部材、16…ノブ 17…爪(「孔タイプ」用)、17a,17b…円柱突
起 18…爪(「突起タイプ」用)、18e…凹部 20…第3実施例の取り付け装置 21…段付き部、21e…凹部 22…筒体、22a…平坦部、22b,22c…円柱突
起 23…止めネジ B1 …「孔タイプ」の刃具、a,b…孔 B2 …「突起タイプ」の刃具、c…突起

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 往復動切断工具に刃具を取り付けるため
    の取り付け装置であって、相互に接近、離間可能に設け
    られ、相互に接近して前記刃具を挟み込む一対の爪を有
    し、一方の爪の対向面には、取り付け用の孔を有する刃
    具の当該孔に挿入されて該刃具を取り出し方向に抜け不
    能に引き掛けるための突起を設け、他方の爪の対向面に
    は、取り付け用の突起を有する刃具の当該突起を挿入し
    て取り出し方向に抜け不能に引き掛けるための凹部を設
    て、前記一対の爪により前記取り付け用の孔を有する
    刃具および前記取り付け用の突起を有する刃具のいずれ
    をもその板厚方向に挟み込んで取り付ける構成としたこ
    とを特徴とする往復切断工具の刃具取り付け装置。
  2. 【請求項2】 往復動切断工具に刃具を取り付けるため
    の取り付け装置であって、止めネジの締め込みにより刃
    具を挟み込み可能な一対の挟み込み手段を有、一方の
    挟み込み手段には、取り付け用の孔を有する刃具の当該
    孔に挿入されて該刃具を取り出し方向に抜け不能に引き
    掛けるための突起を設け、他方の挟み込み手段の対向面
    には、取り付け用の突起を有する刃具の当該突起を挿入
    して取り出し方向に抜け不能に引き掛けるための凹部を
    設けて、前記一対の挟み込み手段により前記取り付け用
    の孔を有する刃具および前記取り付け用の突起を有する
    刃具のいずれをもその板厚方向に挟み込んで取り付ける
    構成としたことを特徴とする往復切断工具の刃具取り付
    け装置。
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