JP3411144B2 - 野菜・果実等含有ゼリーの製造方法 - Google Patents
野菜・果実等含有ゼリーの製造方法Info
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Description
含有するゼリーの製造方法に関するものである。さらに
詳しくは、この発明は、ゲル化剤を含有する原料液と、
野菜・果実等の固形物を分散させた原料液とを別個に調
製し、ゲル化剤を含有する原料液の温度をゲル化温度を
超える温度に調整し、両原料液を混合し、この混合液を
冷却し、固化することによって、野菜・果実等含有ゼリ
ーを製造する方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、フルーツゼリー、野菜ゼリー
等の野菜・果実等を含有する各種ゼリーが製造されてい
る。野菜・果実等の固形物を含むゼリーを工業的に製造
する場合には、仕込みから充填に至る工程において、原
料液が滞留する箇所で、原料液に含まれる固形物が沈降
または浮上することを防止しなければ、均一な製品を製
造することができないという課題が存在していた。この
課題を解決するための代表的な方法としては、固形物
と原料液の比重を等しくする方法(例えば、特公昭60
−18376号公報に開示される方法)、固形物が浮
上または沈降しない程度に原料液に粘度を付与する方
法、または攪拌速度を増して、固形物の浮上または沈
降を抑制する方法が知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
の方法の場合には、乾燥野菜からシロップ漬け果肉まで
の幅広い比重の固形物原料を一定の比重に調整すること
が必要となるため、複数種類の固形物原料を使用する場
合には特に、比重調整のための膨大な作業時間および作
業労力を要するという欠点があった。 【0004】また、前記の方法は、原料液に粘度を付
与するゲル化剤等の影響によって原料液の流動性が低下
してしまうため、工業的生産工程における移送、充填等
の各処理工程で原料液の一定流量を確保しようとする
と、剪断力が増加し、固形物が破壊され易くなるという
欠点を有していた。また、ゲル化剤等の使用量が増加す
るため、最終製品であるゼリーの食感が悪いという欠点
もあった。 【0005】さらに、前記の方法の場合には、高速で
の攪拌による剪断力の増加によってゼリーに含まれる固
形物が破壊され易くなるという欠点があった。この発明
は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであっ
て、前記従来方法の各々の欠点を全て解消し、膨大な作
業時間および作業労力を必要とせず、野菜・果実等の固
形物が破壊されず、しかも食感が良好な野菜・果実等含
有ゼリーを製造するための方法を提供することを目的と
している。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明は、前記の課題
を解決するものとして、別個に調製した2種類の原料液
のうち、ゲル化剤を含有する原料液の温度をそのゲル化
剤のゲル化温度を超える温度に調整し、両原料液を混合
し、この混合液を冷却し、固化し、ゼリーを製造する方
法において、(a)カラギナン、ファーセルランおよび
寒天からなるゲル化剤の群より選択される少なくとも一
種類以上のゲル化剤、並びに低メトキシルペクチンおよ
びジェランガムからなる増粘多糖類の群より選択される
少なくとも一種類以上の増粘多糖類を含有する原料液A
を調製すること、(b)カルシウムを含有する液に、野
菜、果実、藻類およびそれらの加工品からなる固形物の
群より選択される少なくとも一種類以上の野菜・果実等
固形物を分散させて分散液を調製するとともに、この分
散液とは別に、低メトキシルペクチンおよびジェランガ
ムからなる増粘多糖類の群より選択される少なくとも一
種類以上の増粘多糖類を溶解した溶解液を調製し、この
溶解液と前記分散液とを混合して原料液Bを調製するこ
と、および、(c)原料液Aの温度を、そのゲル化剤の
ゲル化温度を超える温度に調整し、原料液Aと原料液B
とを混合し、この混合液を冷却し、固化すること、を特
徴とする野菜、果実等含有ゼリーの製造方法を提供す
る。 【0007】この発明の方法に使用する各種原料とその
配合量等を例示すれば、例えば以下のとおりである。こ
の発明の方法に使用するゲル化剤は、前記のとおりカラ
ギナン、ファーセルランまたは寒天であり、これらはい
ずれも市販品を使用することができる。また、ゲル化剤
の配合量は、原料液Aに対しては0.2〜1.2%(重
量。以下、特に断りのない限り同じ。)程度、原料液A
および原料液Bの混合液に対しては0.1〜0.7%程
度とすることができる。 【0008】この発明の方法に使用する増粘多糖類は、
低メトキシルペクチンまたはジェランガムであって、こ
れらはいずれも市販品を使用することができる。低メト
キシルペクチンは、エステル化度が20以下のものを使
用することが望ましい。また、増粘多糖類の配合量は、
原料液Aに対しては0.1〜1.0%程度、原料液Bに
対しては0.1〜1.0%程度、原料液Aおよび原料液
Bの混合液に対しては0.1〜0.6%程度とすること
ができる。 【0009】この発明の方法に使用するカルシウムは市
販の塩化カルシウム、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム
等の無機酸または有機酸のカルシウム塩であり、カルシ
ウム含有液として牛乳等を原料とする場合には、原料由
来のカルシウムも使用できる。また、カルシウムの配合
量は、原料液Bに対しては20〜250mg/100g
程度、原料液Aおよび原料液Bの混合液に対しては10
〜100mg/100g程度とすることができる。 【0010】この発明の方法に使用する固形物は、固形
状を留める野菜または果実であり、具体的には、シロッ
プ漬、砂糖漬、酢漬、塩漬、味噌漬、粕漬、キムチ、醤
油漬、たまり漬、乳酸発酵による漬物等の各種漬物、乾
燥品、凍結品、または加工を行っていない生の野菜若し
くは果実等であり、ワカメ、コンブ、ヒジキの藻類、椎
茸、舞い茸等の茸類、甘藷、馬鈴薯等の芋類、グリンピ
ース等の豆類、トマト、セロリ、タマネギ、ネギ、キュ
ウリ、カボチャ、ニンジン、ゴボウ、大根、キャベツ、
ホウレンソウ、レタス、コマツナ、アスパラガス、ピー
マン、苦瓜、竹の子等の野菜類、レモン、オレンジ、グ
レープフルーツ、温州ミカン、夏ミカン等の柑橘果実
類、リンゴ、洋ナシ、ナシ、チェリー、ブドウ、ウメ、
モモ、イチゴ、メロン、マロン、パイナップル、キウ
イ、アプリコット、バナナ、スイカ、アロエ等の果実類
であってもよい。これらの野菜・果実等は、適当な大き
さ(例えば5〜30mm角の直方体、5〜30mm直径
の球形等)に細断したもの、適当な厚さ(例えば0.5
〜30mmの厚さ)の切片としたもの、押し漬したもの
(例えば生のリンゴ又はナシをクラッシュしたもの)、
またはチェリー、ブドウ等の実の小さいものにあっては
実そのものが使用できる。また、野菜・果実等の固形物
の配合量は、原料液Bに対しては10〜70%程度、原
料液Aおよび原料液Bの混合液に対しては5〜50%程
度とすることができる。 【0011】以下、実施形態を例示して、この発明の製
造方法について詳しく説明する。 【0012】 【発明の実施の形態】この発明の方法においては、先
ず、ステップ(a)として原料液Aを調製する。この原
料液Aは、前記のゲル化剤の1種類以上と前記増粘多糖
類の1種類以上とを水に分散させ、加温してゲル化剤と
増粘多糖類を溶解し、使用したゲル化剤のゲル化温度を
超える温度に調整して保持する。この原料液Aには、必
要に応じて、甘味料、野菜汁類、果汁類、酸味料、色
素、香料等を配合することができる。 【0013】次いで、ステップ(b)として原料液Bを
調製する。この原料液Bは、前記のカルシウムを水に添
加し、加温して溶解させ、このカルシウム含有液に前記
の固形物を分散させて分散液を調製するとともに、この
分散液とは別に、前記増粘多糖類の1種類以上を水に添
加し加温して溶解させた溶解液を調製して、この溶解液
と前記分散液とを混合して調製する。その他の原料を混
合する必要がある場合には、増粘多糖類の溶液を混合し
た後に混合する。また、この原料液Bには、必要に応じ
て、甘味料、野菜汁類、果汁類、酸味料、色素、香料等
を配合することができる。 【0014】最後に、ステップ(c)として、原料液A
と原料液Bとを混合し、冷却し、固化して野菜・果実等
含有ゼリーを製造する。このとき、原料液Aは、含有さ
れているゲル化剤のゲル化温度を超える温度に保持さ
れ、これに原料液Bが添加されて均一に混合される。こ
の場合、原料液Aおよび原料液Bの混合により、混合液
の温度がゲル化剤のゲル化温度以下にならないように加
温しながら両液を混合することもできる。両液を均一に
混合したのち、この混合液をゲル化温度以下に冷却して
ゲル化させるが、必要に応じて、混合液を所定の容器に
充填し、密封したのちに冷却することもできる。 【0015】以上の製造方法により、従来技術に比較し
て簡便な方法で、野菜・果実等の固形物の破壊がなく、
野菜・果実等の固形物の浮上、沈降もなく、野菜・果実
等の固形物が均一に分散された、食感良好な野菜・果実
等含有ゼリーが製造される。次に、試験例を示し、この
発明に使用する各種原料とその配合量、並びに各方法ス
テップの妥当性等について詳しく説明する。 試験例1 この試験は、野菜・果実等の固形物の分散に対する、原
料液Aおよび原料液Bに使用される増粘多糖類の影響に
ついて検討する目的で行った。 1.試料の調製 (1)原料液Aの調製 原料液Aの試験試料として、ゲル化剤および各種の増粘
多糖類をそれぞれ水に添加し、100℃に加温し溶解さ
せた後、70℃に冷却して合計6種の試料(試料番号1
〜6)を調製した。ゲル化剤としては寒天を用い、増粘
多糖類としてはジェランガム、低メトキシルペクチン、
グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガムお
よびカラギナンを用いた。各原料の配合量は表1に示し
たとおりである。 【0016】 【表1】 【0017】(2)原料液Bの調製 原料液Bの試験試料として、44.5%の水に乳酸カル
シウムを添加し、40℃に加温して溶解させた液に、乾
燥リンゴを分散させて分散液を調製するとともに、この
分散液とは別に、増粘多糖類を49.8%の水に添加し
100℃に加温し溶解させた後、30℃に冷却して溶解
液を調製し、これらの分散液および溶解液を混合して、
30℃の合計6種の試料(試料番号7〜12)を調製し
た。増粘多糖類としてはジェランガム、低メトキシルペ
クチン、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタ
ンガムおよびカラギナンを用いた。各原料の配合量は表
2に示したとおりである。 【0018】 【表2】 【0019】2.試験方法 (1)原料液B中の固形物分散状態試験 原料液Bの試験試料(試料番号7〜12)を用い、各試
料50gを50ml容量ビーカー中で50℃に加温し、
攪拌分散後30分間静置し、各試料中の固形物である乾
燥リンゴの分散状態を肉眼観察し、分散状態良好の場合
は「良」、乾燥リンゴが浮上した場合は「浮上」、乾燥
リンゴが沈降した場合は「沈降」と判定した。 (2)原料液Aおよび原料液Bの混合液中の固形物分散
状態試験 原料液Aの試験試料(試料番号1〜6)と、原料液Bの
試験試料(試料番号7〜12)を用いて、原料液Aの各
試験試料50gと原料液Bの各試験試料50gを表4に
示す各組合せにより100ml容量ビーカー中で攪拌混
合し、混合後の温度を50℃に調整し、36種の混合液
を調製した。各混合液を攪拌分散後30分間静置し、各
混合液中の固形物である乾燥リンゴの分散状態を肉眼観
察し、前記第(1)項と同一の基準で判定した。 (3)原料液Aおよび原料液Bの混合液の粘度測定試験 前記第(2)項で調製した静置前の各混合液の50℃に
おける粘度を、B型粘度計(TOKIMEC INC.
製。NO.2ローター使用、60RPMの測定条件)に
より測定し、センチポアズ(CP)により表示した。 3.試験結果 (1)原料液B中の固形物分散状態試験結果 この試験の結果は表3に示すとおりである。表3から明
らかなとおり、原料液B中では、増粘多糖類の種類がジ
ェランガム、低メトキシルペクチンまたはカラギナンで
ある場合に、攪拌を停止し、一定期間経過後も固形物で
ある乾燥リンゴの分散状態が良好であることが判明し
た。 【0020】 【表3】 【0021】(2)原料液Aおよび原料液Bの混合液中
の固形物分散状態試験結果 この試験の結果は表4に示すとおりである。表4から明
らかなとおり、混合液の状態では、原料液Aおよび原料
液Bの双方の液に配合した増粘多糖類の種類がジェラン
ガムまたは低メトキシルペクチンである場合に、攪拌を
停止し、一定期間経過後も固形物である乾燥リンゴの分
散状態が良好であることが判明した。 (3)原料液Aおよび原料液Bの混合液の粘度測定試験
結果 この試験の結果は表4に示すとおりである。表4から明
らかなとおり、混合液の状態では、原料液Aおよび原料
液Bの双方の液に配合した増粘多糖類の種類がジェラン
ガムまたは低メトキシルペクチンである場合に、固形物
である乾燥リンゴの分散状態と粘度には相関関係がな
く、比較的低粘度においても固形物である乾燥リンゴの
分散状態を良好に保てることが判明した。 【0022】 【表4】【0023】また、前記各混合液を冷蔵庫で10℃に冷
却してゼリーを形成させたところ、固形物である乾燥リ
ンゴの分散状態は、前記混合液の表4に示される結果と
同一であった。従って、以上の試験結果から、この発明
の野菜・果実等含有ゼリーの製造方法において、原料液
Aおよび原料液Bに配合する増粘多糖類の種類として
は、ジェランガムまたは低メトキシルペクチンが好適で
あることが確認された。 【0024】なお、増粘多糖類の配合量、ゲル化剤の種
類とその配合量、カルシウムの種類とその配合量、およ
び固形物の種類とその配合量を変更して試験したが、ほ
ぼ同様な結果が得られた。 試験例2 この試験は、野菜・果実等の固形物の分散に対するカル
シウムの影響について検討する目的で行った。 1.試料の調製 (1)原料液Aの調製 原料液Aの試験試料として、前記試験例1の試料番号1
および2の試験試料を用いた。 (2)原料液Bの調製 原料液Bの試験試料として、試験例1と同一の方法によ
り、乳酸カルシウムを含む2種の試料(試料番号13お
よび15)を調製した。また、乳酸カルシウムを含まな
い45.0%の水に乾燥リンゴを分散させた以外は試験
例1と同一の方法により、乳酸カルシウムを含まない2
種の試料(試料番号14および16)を調製した。な
お、増粘多糖類としてはジェランガムまたは低メトキシ
ルペクチンを用いた。各原料の配合量は表5に示したと
おりである。 【0025】 【表5】 【0026】2.試験方法 (1)原料液B中の固形物分散状態試験 原料液Bの試験試料(試料番号13〜16)を用い、試
験例1と同一の方法により試験した。 (2)原料液Aおよび原料液Bの混合液中の固形物分散
状態試験 原料液Aの試験試料(試料番号1および2)と、原料液
Bの試験試料(試料番号13〜16)を用いて、原料液
Aの各試験試料50gと原料液Bの各試験試料50gを
表7に示す各組合せにより、試験例1と同一の方法で、
8種の混合液を調製し、各混合液中の固形物である乾燥
リンゴの分散状態を試験例1と同一の方法により試験し
た。 3.試験結果 (1)原料液B中の固形物分散状態試験結果 この試験の結果は、表6に示すとおりである。 【0027】 【表6】 【0028】(2)原料液Aおよび原料液Bの混合液中
の固形物分散状態試験結果 この試験の結果は、表7に示すとおりである。 【0029】 【表7】 【0030】表6および表7から明らかなとおり、原料
液Bの状態および混合液の状態の両状態において、共に
カルシウムを含む場合には、攪拌を停止し、一定期間経
過後も固形物である乾燥リンゴの分散状態が良好である
ことが判明した。また、前記各混合液を冷蔵庫で10℃
に冷却してゼリーを形成させたところ、固形物である乾
燥リンゴの分散状態は、前記混合液の表7に示される結
果と同一であった。 【0031】従って、以上の試験結果から、この発明の
野菜・果実等含有ゼリーの製造方法においては、好適に
固形物の分散を成すためには原料液B中にカルシウムの
存在が必須であることが確認された。なお、増粘多糖類
の配合量、ゲル化剤の種類とその配合量、カルシウムの
種類、および固形物の種類とその配合量を変更して試験
したが、ほぼ同様な結果が得られた。 試験例3 この試験は、前記試験例1および前記試験例2において
求められた野菜・果実等の固形物の分散状態が良好な増
粘多糖類およびカルシウムを使用する条件下で、良好な
ゲル化状態を呈するゲル化剤の種類を検討する目的で行
った。 1.試料の調製 (1)原料液Aの調製 原料液Aの試験試料として、試験例1と同一の方法で6
種の試料(試料番号17〜22)を調製した。増粘多糖
類としてはジェランガムまたは低メトキシルペクチンを
用い、ゲル化剤としてはカラギナン、ファーセルラン、
寒天またはゼラチンを用いた。各原料の配合量は表8に
示すとおりである。 【0032】 【表8】 【0033】(2)原料液Bの調製 原料液Bの試験試料として、前記試練例1の試料番号7
および8の試験試料を用いた。 (3)ゼリー試料の調製 原料液Aの試験試料(試料番号17〜22)と、原料液
Bの試験試料(試料番号7および8)を用いて、原料液
Aの各試験試料50gと原料液Bの各試験試料50gを
表9に示す各組合せにより120ml容の合成樹脂製カ
ップ中で混合し、混合後の温度を50℃に調整し、12
種の混合液を調製した。各混合液を冷蔵庫で10℃に冷
却して表9に示す12種のゼリー試料を形成させた。 2.試験方法 (1)ゼリー試料の破断強度試験 表9に示した12種のゼリー試料を用い、クリープメー
タ(山電社製。レオナーRE−3305型)を使用して
1cm2 の円形プランジャーを1インチ/19秒の速度
でゼリー表面に接触させ、ゼリーに破断が起こった時の
応力を破断強度(単位、gw/cm2 )として測定し
た。 (2)ゼリー試料のゼリー組織状態試験 ゼリー組織は、合成樹脂製カップから取り出したゼリー
を切断し、切断面のゼリー組織状態を肉眼観察した。 3.試験結果 (1)ゼリー試料の破断強度試験結果 この試験の結果は表9に示すとおりである。なお、破断
強度が35gw/cm2以上のゼリー試料を良好(いわゆる食
感が良好なゼリー)と判断した。 (2)ゼリー試料のゼリー組織状態試験結果 この試験の結果は表9に示すとおりである。ゼリー組織
状態の肉眼観察結果は、ゼリー組織全体が均一でむらな
く連続的に繋がっている場合は「均一ゲル」、ゼリー組
織が不均一またはむらがある等不連続になっている場合
は「部分ゲル」により表示した。なお、「均一ゲル」で
あるゼリー試料を良好(いわゆる食感が良好なゼリー)
と判断した。 【0034】 【表9】 【0035】表9の結果から明らかなように、原料液A
に含まれるゲル化剤の種類がカラギナン、ファーセルラ
ンまたは寒天である場合に、ゼリーの食感は良好となる
ことが確認された。また、前記各ゼリー試料中の固形物
である乾燥リンゴの分散状態は良好であった。 【0036】以上の試験結果から、この発明の野菜・果
実等含有ゼリーの製造方法においては、良好なゲル化状
態を呈するゲル化剤の種類がカラギナン、ファーセルラ
ンまたは寒天であることが確認された。なお、増粘多糖
類の配合量、ゲル化剤の配合量、カルシウムの種類とそ
の配合量、および固形物の種類とその配合量を変更して
試験したが、ほぼ同様な結果が得られた。 試験例4 この試験は、野菜・果実等の固形物の分散に対する、原
料液Bの調製工程の影響について検討する目的で行っ
た。 1.試料の調製 (1)原料液Aの調製 原料液Aの試験試料として、前記試験例1の試料番号1
および2の試験試料を用いた。 (2)原料液Bの調製 原料液Bの試験試料として、下記の各調製工程に従っ
て、合計4種の試料(試料番号23〜26)を調製し
た。なお、各原料の配合量は試験例1の試料番号7と同
一とした。 (a)前記試験例1と同一の調製工程に従って、44.
5%の水に乳酸カルシウムを添加し、40℃に加温して
溶解させた液に乾燥リンゴを分散させて分散液を調製す
るとともに、この分散液とは別に、ジェランガムを4
9.8%の水に添加し100℃に加温し溶解させた後、
30℃に冷却して溶解液を調製し、これらの溶解液と分
散液とを混合して、30℃の試料(試料番号23)を調
製した。 (b)44.5%の水に乳酸カルシウムを添加し40℃
に加温して溶解させた液にジェランガムを添加し、10
0℃に加温して溶解させた後、30℃に冷却して溶解液
を調製するとともに、この溶解液とは別に、40℃に加
温した49.8%の水に乾燥リンゴを分散させて分散液
を調製し、これらの分散液と溶解液とを混合して、30
℃に冷却して試料(試料番号24)を調製した。 (c)44.5%の水に乳酸カルシウムを添加し、40
℃に加温して溶解液を調製するとともに、40℃に加温
した残りの49.8%の水に乾燥リンゴを分散させ、さ
らにジェランガムを添加して100℃に加温し溶解させ
た後、30℃に冷却して分散液を調製し、これらの分散
液と溶解液とを混合して、30℃の試料(試料番号2
5)を調製した。 (d)配合される全量の水(94.3%)に乳酸カルシ
ウム、乾燥リンゴおよびジェランガムを同時に添加し1
00℃に加温して溶解させた、30℃に冷却して試料
(試料番号26)を調製した。 2.試験方法 (1)原料液B中の固形物分散状態試験 原料液Bの試験試料(試料番号23〜26)を用いて、
試験例1と同一の方法で、各試料中の固形物である乾燥
リンゴの分散状態を肉眼観察した。 (2)原料液Aおよび原料液Bの混合液中の固形物分散
状態試験 原料液Aの試験試料(試料番号1および2)と、原料液
Bの試験試料(試料番号23〜26)を用いて、原料液
Aの各試験試料50gと原料液Bの各試験試料50gを
表11に示す各組合せにより、試験例1と同一の方法
で、8種の混合液を調製し、各混合液中の固形物である
乾燥リンゴの分散状態を肉眼観察した。 3.試験結果 (1)原料液B中の固形物分散状態試験結果 この試験の結果は表10に示すとおりである。 【0037】 【表10】 【0038】(2)原料液Aおよび原料液Bの混合液中
の固形物分散状態試験結果 この試験の結果は表11に示すとおりである。 【0039】 【表11】【0040】表10および表11の結果から明らかなと
おり、原料液Bの状態および混合液の状態の両状態にお
いて、ともにカルシウムと増粘多糖類を別個に溶解し、
かつ予め固形物がカルシウム溶液側に分散されている調
製工程に従って調製した場合に、攪拌を停止し、一定期
間経過後も固形物である乾燥リンゴの分散状態が良好で
あることが判明した。 【0041】また、前記各混合液を冷蔵庫で10℃に冷
却してゼリーを形成させたところ、固形物である乾燥リ
ンゴの分散状態は、前記混合液の表11に示される結果
と同一であった。従って、以上の試験結果から、この発
明の野菜・果実等含有ゼリーの製造方法において、好適
に野菜・果実等の固形物の分散を成すためには、野菜・
果実等の固形物が分散されたカルシウム含有液に別個に
調製された増粘多糖類溶液を混合する原料液Bの調製工
程が必須であることが確認された。 【0042】なお、増粘多糖類の種類とその配合量、ゲ
ル化剤の種類とその配合量、カルシウムの種類とその配
合量、および固形物の種類とその配合量を変更して試験
したが、ほぼ同様な結果が得られた。 【0043】 【実施例】次に実施例を示してこの発明をさらに詳細か
つ具体的に説明するが、この発明は以下の例に限定され
るものではない。 実施例1 表12に示す市販の原料を、表12に示す割合配合で使
用し、原料液Aを次のとおり調製した。 【0044】表12の配合の原料を水に分散し、95℃
に加温し、95℃で10分間保持して殺菌した後、70
℃に冷却し、同温度に保持して原料液A60kgを調製
した。 【0045】 【表12】 【0046】次に、表13に示す市販の原料を、表13
に示す配合割合で使用し、原料液Bを次のとおり調製し
た。表13の配合の1/2量の水に塩化カルシウムを添
加して分散させ、40℃に加温して溶解させた液に、セ
ロリダイスカット、乾燥にんじん、およびオレンジセグ
メントの順に添加して分散させて分散液を調製するとと
もに、この分散液とは別に、ジェランガムおよびクエン
酸ナトリウムを残りの1/2量の水に添加し70℃に加
温して溶解液を調製し、これらの溶解液と分散液とを混
合し、その後、残りの原料を混合し、この液を90℃に
加温して殺菌し、30℃に冷却して原料液B40kgを
調製した。 【0047】 【表13】 【0048】前記のとおり調製した原料液Aおよび原料
液Bを6:4の割合(重量)で混合し、混合後の温度を
50℃に調整しながら混合液を調製し、この混合液を1
20ml容の合成樹脂製カップに100mlずつ充填
し、蓋をシール密封し、冷蔵庫に入れて10℃に冷却し
て、サラダゼリー900個を製造した。得られたサラダ
ゼリーを前記試験例1および試験例3に記載の試験方法
と同一の方法により試験した結果、製造工程において固
形物が沈降または浮上することは無く、混合液の状態お
よびゼリーの状態において固形物の分散状態が良好であ
り、かつゼリーの破断強度および組織状態も良好(いわ
ゆる食感が良好)なサラダゼリーであった。さらに、こ
のようにして製造したサラダゼリーは、固形物が均一に
分散しており、試食した結果、外観、食感および風味も
良好であった。 実施例2 表14に示す市販の原料を、表14に示す配合割合で使
用し、原料液Aを次のとおり調製した。 【0049】表14の配合の原料を水に分散し、95℃
に加温し、95℃で10分間保持して殺菌した後、70
℃に冷却し、同温度に保持して原料液A600kgを調
製した。 【0050】 【表14】 【0051】次に、表15に示す市販の原料を、表15
に示す配合割合で使用し、原料液Bを次のとおり調製し
た。表15の配合の1/2量の水に乳酸カルシウムを添
加し、40℃に加温して溶解させた液に、アロエ葉肉、
乾燥リンゴ、およびオレンジセグメントを添加して分散
させて分散液を調製するとともに、この分散液とは別
に、低メトキシルペクチンを残りの1/2量の水に添加
し40℃に加温して溶解液を調製し、これらの溶解液と
分散液とを混合し、その後、残りの原料を混合し、この
液をチューブラ式殺菌機(安田鉄工所製)で100℃、
2秒間の殺菌を行い、30℃に冷却して原料液B400
kgを調製した。 【0052】 【表15】 【0053】前記のとおり調製した原料液Aおよび原料
液Bを6:4の割合(重量)でラインブレンディング
し、混合後の温度を50℃に調整しながら混合液を調製
し、この混合液を170ml容の合成樹脂製カップに1
20mlずつ充填し、アルミリッドをヒートシールした
後、冷蔵庫に入れて10℃に冷却して、フルーツ入りア
ロエゼリー7,000個を製造した。 【0054】得られたフルーツ入りアロエゼリーを前記
試験例1および試験例3に記載の試験方法と同一の方法
により試験した結果、製造工程において固形物が沈降ま
たは浮上することは無く、混合液の状態およびゼリーの
状態において固形物の分散状態が良好であり、かつゼリ
ーの破断強度および組織状況も良好(いわゆる食感が良
好)なフルーツ入りアロエゼリーであった。さらに、こ
のフルーツ入りアロエゼリーは、固形物が均一に分散し
ており、試食した結果、外観、食感および風味も良好で
あった。また、チューブラ式殺菌機またはラインブレン
ディングにおける剪断力により固形物が破砕されること
も無かった。 実施例3 表16に示す市販の原料を、表16に示す配合割合で使
用し、原料液Aを次のとおり調製した。 【0055】表16の配合の原料を水に添加し、95℃
に加温し、95℃で10分間保持して殺菌した後、70
℃に冷却し、同温度に保持して原料液A500kgを調
製した。 【0056】 【表16】 【0057】次に、表17に示す市販の原料を、表17
に示す配合割合で使用し、原料液Bを次のとおり調製し
た。表17の配合の1/2量の水に炭酸カルシウムを添
加し、40℃に加温して溶解させた液に、セロリダイス
カット、冷凍人参スライス、玉葱スライス、およびトマ
トチャンクを添加して分散させて分散液を調製するとと
もに、この分散液とは別に、ジェランガムおよびクエン
酸ナトリウムを残りの1/2量の水に添加し70℃に加
温して溶解液を調製し、これらの溶解液と分散液とを混
合し、その後、残りの原料を混合し、この液をチューブ
ラ式殺菌機(安田鉄工所製)で100℃、2秒間の殺菌
を行い、30℃に冷却して原料液B500kgを調製し
た。 【0058】 【表17】 【0059】前記のとおり調製した原料液Aおよび原料
液Bを5:5の割合(重量)でラインブレンディング
し、混合後の温度を50℃に調整しながら混合液を調製
し、この混合液を170ml容の合成樹脂製カップに1
20mlずつ充填し、アルミリッドをヒートシールした
後、冷蔵庫に入れて10℃に冷却して、野菜ゼリー7,
000個を製造した。 【0060】得られた野菜ゼリーを前記試験例1および
試験例3に記載の試験方法と同一の方法により試験した
結果、製造工程において固形物が沈降または浮上するこ
とは無く、混合液の状態およびゼリーの状態において固
形物の分散状態が良好であり、かつゼリーの破断強度お
よび組織状況も良好(いわゆる食感が良好)な野菜ゼリ
ーであった。さらに、この野菜ゼリーは、固形物が均一
に分散しており、試食した結果、外観、食感および風味
も良好であり、サラダ用ドレッシングをかけて食べるゼ
リーとして好適であった。また、チューブラ式殺菌機ま
たはラインブレンディングにおける剪断力により固形物
が破砕されることも無かった。 実施例4 表18に示す市販の原料を、表18に示す配合割合で使
用し、原料液Aを次のとおり調製した。 【0061】表18の配合の原料を水に添加し、プレー
ト式殺菌機(森永エンジニアリング(株)社製)で12
0℃、2秒間の殺菌を行い、70℃に冷却し、同温度に
保持して原料液A1,000kgを調製した。 【0062】 【表18】【0063】次に、表19に示す市販の原料を、表19
に示す配合割合で使用し、原料液Bを次のとおり調製し
た。表19の配合の1/2量の水に乳酸カルシウムを添
加し、40℃に加温して溶解した液に、リンゴクラッシ
ュおよび乾燥リンゴを添加して分散させて分散液を調製
するとともに、この分散液とは別に、低メトキシルペク
チンを残りの1/2量の水に添加し40℃に加温して溶
解液を調製し、これらの溶解液と分散液とを混合し、そ
の後、残りの原料を混合し、この液をチューブラ式殺菌
機(安田鉄工所製)で100℃、2秒間の殺菌を行い、
30℃に冷却して原料液B1,000kgを調製した。 【0064】 【表19】 【0065】前記のとおり調製した原料液Aおよび原料
液Bを5:5の割合(重量)でラインブレンディング
し、混合後の温度を50℃に調整しながら混合液を調製
し、この混合液を170ml容の合成樹脂製カップに1
20mlずつ充填し、アルミリッドをヒートシールした
後、冷蔵庫に入れて10℃に冷却して、リンゴゼリー1
5,000個を製造した。 【0066】得られたリンゴゼリーを前記試験例1およ
び試験例3に記載の試験方法と同一の方法により試験し
た結果、製造工程において固形物が沈降または浮上する
ことは無く、混合液の状態およびゼリーの状態において
固形物の分散状態が良好であり、かつゼリーの破断強度
および組織状況も良好(いわゆる食感が良好)なリンゴ
ゼリーであった。さらに、このリンゴゼリーは、固形物
が均一に分散しており、試食した結果、外観、食感およ
び風味も良好であった。また、チューブラ式殺菌機また
はラインブレンディングにおける剪断力により固形物が
破砕されることも無かった。 実施例5 表20に示す市販の原料を、表20に示す配合割合で使
用し、原料液Aを次のとおり調製した。 【0067】表20の配合の原料を水に添加し、95℃
に加温し、95℃で10分間保持して殺菌した後、70
℃に冷却し、同温度に保持して原料液A60kgを調製
した。 【0068】 【表20】 【0069】次に、表21に示す市販の原料を、表21
に示す配合割合で使用し、原料液Bを次のとおり調製し
た。表21の配合の1/2量の水に塩化カルシウムを添
加し、40℃に加温して溶解した液に、セロリダイスカ
ット、乾燥にんじん、およびオレンジセグメントの順に
添加して分散させて分散液を調製するとともに、この分
散液とは別に、ジェランガムおよびクエン酸ナトリウム
を残りの1/2量の水に添加し70℃に加温して溶解液
を調製し、これらの溶解液と分散液とを混合し、その
後、残りの原料を混合し、この液を90℃の加温して殺
菌し、30℃に冷却して原料液B40kgを調製した。 【0070】 【表21】 【0071】前記のとおり調製した原料液Aおよび原料
液Bを6:4の割合(重量)で混合し、混合後の温度を
50℃に調整しながら混合液を調製し、この混合液を1
20ml容の合成樹脂製カップに100mlずつ充填
し、蓋をシール密封し、冷蔵庫に入れて10℃に冷却し
て、サラダゼリー900個を製造した。得られたサラダ
ゼリーを前記試験例1および試験例3に記載の試験方法
と同一の方法により試験した結果、製造工程において固
形物が沈降または浮上することは無く、混合液の状態お
よびゼリーの状態において固形物の分散状態が良好であ
り、かつゼリーの破断強度および組織状況も良好(いわ
ゆる食感が良好)なサラダゼリーであった。さらに、こ
のサラダゼリーは、固形物が均一に分散しており、試食
した結果、外観、食感および風味も良好であった。 実施例6 表22に示す市販の原料を、表22に示す配合割合で使
用し、原料液Aを次のとおり調製した。 【0072】表22の配合の原料を水に添加し、95℃
に加温し、95℃で10分間保持して殺菌した後、70
℃に冷却し、同温度に保持して原料液A50kgを調製
した。 【0073】 【表22】 【0074】次に、表23に示す市販の原料を、表23
に示す配合割合で使用し、原料液Bを次のとおり調製し
た。表23の配合の1/2量の水に塩化カルシウムを添
加し、40℃に加温して溶解した液に、セロリダイスカ
ット、乾燥にんじん、およびリンゴクラッシュの順に添
加し分散させて分散液を調製するとともに、この分散液
とは別に、低メトキシルペクチン、ジェランガムおよび
クエン酸ナトリウムを残りの1/2量の水に添加し70
℃に加温して溶解液を調製し、これらの溶解液と分散液
とを混合し、その後、残りの原料を混合し、この液を9
0℃の加温して殺菌し、30℃に冷却して原料液B50
kgを調製した。 【0075】 【表23】【0076】前記のとおり調製した原料液Aおよび原料
液Bを5:5の割合(重量)で混合し、混合後の温度を
50℃に調整しながら混合液を調製し、この混合液を1
20ml容の合成樹脂製カップに100mlずつ充填
し、蓋をシール密封し、冷蔵庫に入れて10℃に冷却し
て、サラダゼリー900個を製造した。得られたサラダ
ゼリーを前記試験例1および試験例3に記載の試験方法
と同一の方法により試験した結果、製造工程において固
形物が沈降または浮上することは無く、混合液の状態お
よびゼリーの状態において固形物の分散状態が良好であ
り、かつゼリーの破断強度および組織状況も良好(いわ
ゆる食感が良好)なサラダゼリーであった。さらに、こ
のサラダゼリーは、固形物が均一に分散しており、試食
した結果、外観、食感および風味も良好であった。 【0077】 【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この発明
は、膨大な作業時間および作業労力を必要とせず、野菜
・果実等の固形物が破壊されず、かつ食感が良好である
新規な野菜・果実等含有ゼリーの製造方法であり、この
本発明によって奏される効果は、次のとおりである。 1)この発明の方法により、野菜・果実等の固形物の分
散状態良好な野菜、果実等含有ゼリーを製造することが
できる。 2)この発明の方法により、破断強度および組織状態も
良好(いわゆる食感が良好)な野菜・果実等含有ゼリー
を製造することができる。 3)この発明の方法により、複数種類の野菜・果実等の
固形物原料を使用する場合にも、従来技術に比較して、
膨大な作業時間および作業労力を必要とせず、野菜・果
実等の固形物の分散状態良好であり、かつ食感が良好で
ある野菜・果実等含有ゼリーを製造することができる。 4)この発明の方法により、剪断力により野菜、果実等
の固形物が破壊されることなく、野菜・果実等含有ゼリ
ーを製造することができる。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 別個に調製した2種類の原料液のうち、
ゲル化剤を含有する原料液の温度をそのゲル化剤のゲル
化温度を超える温度に調整し、両原料液を混合し、この
混合液を冷却し、固化し、ゼリーを製造する方法におい
て、(a)カラギナン、ファーセルランおよび寒天から
なるゲル化剤の群より選択される少なくとも一種類以上
のゲル化剤、並びに低メトキシルペクチンおよびジェラ
ンガムからなる増粘多糖類の群より選択される少なくと
も一種類以上の増粘多糖類を含有する原料液Aを調製す
ること、(b)カルシウムを含有する液に、野菜、果
実、藻類およびそれらの加工品からなる固形物の群より
選択される少なくとも一種類以上の野菜・果実等固形物
を分散させて分散液を調製するとともに、この分散液と
は別に、低メトキシルペクチンおよびジェランガムから
なる増粘多糖類の群より選択される少なくとも一種類以
上の増粘多糖類を溶解させた溶解液を調製し、この溶解
液と前記分散液とを混合して原料液Bを調製すること、
および、(c)原料液Aの温度を、そのゲル化剤のゲル
化温度を超える温度に調整し、原料液Aと原料液Bとを
混合し、この混合液を冷却し、固化すること、を特徴と
する野菜・果実等含有ゼリーの製造方法。
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JP34398795A JP3411144B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 野菜・果実等含有ゼリーの製造方法 |
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JP34398795A JP3411144B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 野菜・果実等含有ゼリーの製造方法 |
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JP34398795A Expired - Fee Related JP3411144B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 野菜・果実等含有ゼリーの製造方法 |
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-
1995
- 1995-12-28 JP JP34398795A patent/JP3411144B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN101843322A (zh) * | 2009-03-23 | 2010-09-29 | 长谷川香料株式会社 | 含芦荟叶肉的加工产品及其生产方法 |
CN101843322B (zh) * | 2009-03-23 | 2015-11-25 | 长谷川香料株式会社 | 含芦荟叶肉的加工产品及其生产方法 |
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JPH09172986A (ja) | 1997-07-08 |
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