JP3411134B2 - 飛灰の処理法 - Google Patents

飛灰の処理法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみなどの廃
棄物を焼却あるいは/及び溶融することによって、排ガ
スとともに排出される飛灰の処理法に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来、飛灰の処理法として、例えば、特
開平2−6889号公報には、飛灰に水と重金属固定剤
を添加して混練する方法が記載されている。 【0003】 【発明が解決しょうとする課題】しかし、上記公報に記
載されている方法では、重金属固定剤を添加することに
よって、飛灰からの重金属の溶出は防止できても、チウ
ラムの溶出や硫化ガスの発生を防止できないという問題
があった。本発明は、飛灰からの重金属の溶出を防止す
るとともに、チウラムの溶出及び硫化ガスの発生を防止
できる飛灰の処理法を提供することを目的とするもので
ある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、飛灰の処理を
するに際し、飛灰と粉末炭素と硫黄元素を有する重金属
固定剤とを混練することによって、飛灰からの重金属の
溶出を防止するとともに、チウラムの溶出及び硫化ガス
の発生を防止することができるという事実を見出し、本
発明に到達した。すなわち、本発明は、飛灰と粉末炭素
及び硫黄元素を有する重金属固定剤とを混練して飛灰を
処理することを特徴とする飛灰の処理法を要旨とするも
のである。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
を具体的に説明する。図1は、本発明の飛灰の処理法の
一例を示す概略フロー図である。図1において、飛灰は
飛灰貯留サイロ1に導入された後、飛灰定量供給機2で
定量供給され、混練機3に導入される。混練機3には、
炭素貯留サイロ4に付設した炭素定量供給機5から定量
供給された粉末炭素と、用水貯槽6に付設した用水ポン
プ7から送液された工業用水と重金属固定剤貯槽8に付
設した重金属固定剤移送ポンプ9から移送された重金属
固定剤原液とが重金属固定剤希釈貯槽10で混合希釈さ
れて付設の重金属固定剤注入ポンプ11から送液された
重金属固定剤希釈液とが添加され、飛灰とともに混練さ
れる。混練された処理飛灰は、飛灰ピット12に貯留さ
れる。このとき、飛灰に粉末炭素と重金属固定剤とを添
加する添加順序としては、いずれを先に添加してもよい
が、粉末炭素を先に添加することが好ましい。 【0006】本発明に用いられる粉末炭素としては、粒
径が0.1〜200μm、好ましくは0.2〜100μ
mであればいかなるものでもよく、例えば、粉末活性
炭、重油燃焼カーボン、石炭燃焼カーボン、木材燃焼カ
ーボンなどがあげられる。粉末活性炭としては、例え
ば、「キントールFY」、「キントールFW」(以上、
キャタラー工業社製)、「クラレコールPK」、「クラ
レコールPW」(以上、クラレケミカル社製)、「ダイ
ヤソーブF−100」(三菱化成工業社製)、「太閤
Y」、「太閤W」(以上、二村化学工業社製)、「白鷺
A」、「白鷺C」(以上、武田薬品工業社製)など市販
の粉末活性炭のいずれを用いてもよい。 【0007】また、重油燃焼カーボンとしては、例え
ば、火力発電所などで重油単独、あるいは重油、アスフ
ァルトピッチ、高沸点副生油、オリノコタールなどの燃
料を二種以上燃焼させてボイラー内に堆積したボイラー
灰や、電気集塵器やバグフィルターなどの集塵器で捕集
した集塵灰などを用いることができる。さらに、石炭燃
焼カーボンとしては、例えば、石炭単独、あるいは二種
以上の石炭を燃焼させてボイラー内に堆積したボイラー
灰や、電気集塵器やバグフィルターなどの集塵器で捕集
した集塵灰などを用いることができる。また、木材燃焼
カーボンとして、例えば、木材単独、あるいは二種以上
の木材を燃焼させてボイラー内に堆積したボイラー灰
や、電気集塵器やバグフィルターなどの集塵器で捕集し
た集塵灰などを用いることができる。なお、粉末炭素の
添加量としては、飛灰の性状や重金属固定剤の種類、添
加量などによっても異なるが、通常、飛灰1kgに対し
て、10〜200g(乾量)を加えればよい。 【0008】また、本発明に用いられる重金属固定剤と
しては、例えば、「UML−7200」(ユニチカ社
製)、「A−100」(日本鋼管社製)、「ニューエポ
ルバ800」(ミヨシ油脂社製)、「AC−20N」
(住友化学工業社製)、「アルサイトL−101」(不
二サッシ社製)、「オリトールS−4000」(オリエ
ンタル技研工業社製)、「ハイジオン」(日本曹達社
製)、水硫化ソーダなど硫黄元素を有するものであれ
ば、いずれを用いてもよい。 【0009】重金属固定剤の添加量としては、飛灰の性
状や硫酸バンドなどの補助薬剤添加の有無、種類などに
よっても異なるが、飛灰1kgに対して、重金属固定剤
原液が1〜100gとなるように加えればよい。なお、
重金属固定剤は、処理飛灰の含水率が約15〜45%程
度になるように、通常、1〜100%の重金属固定剤希
釈液として用いることが好ましい。 【0010】また、本発明に用いられる混練機として
は、バッチ式、連続式のいずれでもよいが、通常、連続
式のニーダやバイブロミキサータイプのものが用いられ
ることが多い。このとき、混練する時間としては、30
秒〜30分間程度が好ましい。なお、図1では、混練機
を1台使用しているが、補助薬剤を使用する場合などに
混練機を2台使用して行ってもよい。 【0011】 【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によって具
体的に説明する。 実施例1〜2、比較例1 飛灰貯留サイロ1に貯留された都市ごみ焼却施設におけ
る排ガス処理設備の電気集塵器で捕集した、Pbが3
2.9mg/リットル溶出する飛灰を、スクリュータイ
プの飛灰定量供給機2で、連続式二軸ニーダタイプの混
練機3に1000kg/hで定量供給した。混練機3に
は、炭素貯留サイロ4に付設したスクリュータイプの炭
素定量供給機5から30kg/h(3wt%/飛灰)で
定量供給された粉末活性炭「キントールFY」(粒径1
00μm以下,キャタラー工業社製)と、重金属固定剤
注入ポンプ11から300リットル/hで送液された1
0%重金属固定剤希釈液(重金属固定剤原液3wt%/
飛灰+用水27wt%/飛灰)とを添加し、飛灰ととも
に混練した(実施例1)。このとき、重金属固定剤希釈
液としては、用水貯槽6に付設したダイヤフラム定量タ
イプの用水ポンプ7から45m3 /hで送液された工業
用水と重金属固定剤「UMLー8100」(ユニチカ社
製)原液が充填されている重金属固定剤貯槽8に付設し
たダイヤフラム定量タイプの重金属固定剤移送ポンプ9
から5m3/hで移送された重金属固定剤原液とを重金
属固定剤希釈貯槽10で混合希釈したものを用いた。そ
して、処理飛灰は、処理飛灰ピット12に貯留された。 【0012】また、粉末活性炭の代わりに、火力発電所
で重油、アスファルトピッチ、高沸点副生油を燃焼させ
て電気集塵器で捕集した重油燃焼カーボンを用いたこと
以外は、実施例1と同様の処理を行った(実施例2)。
さらに、比較のため、粉末活性炭や重油燃焼カーボンを
用いなかったこと以外は、実施例1と同様の処理を行っ
た(比較例1)。 【0013】実施例1〜2、比較例1で混練した処理飛
灰について、「産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法
(昭和48年2月17日、環境庁告示第13号)」に定
める溶出試験を行い、Pbとチウラムの溶出濃度を測定
して「金属等を含む産業廃棄物に係わる判定基準を定め
る総理府令(平成6年11月7日、総理府令第61
号)」に定める埋立判定基準と比較するとともに、10
%スラリー(処理飛灰10g+水90g)のpHと処理
飛灰の含水率を測定した。 【0014】また、処理前の飛灰を実験室に持ち帰り、
実施例1〜2及び比較例1と同条件で、処理時に発生す
るH2 S、CS2 、COSの硫化ガス濃度を次のような
方法で測定した。まず、容量1リットルのテドラーバッ
グ(ガスサンプリング袋、以下、バッグと称する)に飛
灰50gと粉末活性炭1.5g(3wt%/飛灰、実施
例1)、飛灰50gと重油燃焼カーボン1.5g(3w
t%/飛灰、実施例2)、飛灰50gのみ(比較例1)
をそれぞれ入れて、捕集口から注射筒で脱気したのち、
新たに300ミリリットルの空気を封入し、バッグの外
側から手で10分間混練した。 【0015】次に、10%重金属固定剤「UML−81
00」希釈液15リットル(重金属固定剤原液3wt%
/飛灰+用水27wt%/飛灰)をシリンジで注入し、
バッグの外側から手で10分間混練した。さらに、密閉
したバッグ内に発生したガスをシリンジで別のバッグに
移したのち、再びマイクロシリンジでサンプリングし、
ガスクロマトグラフに注入して、CS2 、COSを測定
した。また、H2 Sは、COSのピークとほとんど重な
るため、バッグの捕集口に北川式ガス検知器をセット
し、100ミリリットルのガスをサンプリングして測定
した。上記の測定値は、飛灰50g・空気300ミリリ
ットル当たりであり、飛灰1kg・空気1m3 N当たり
に換算したものを発生ガス濃度とした。表1に、処理前
後のPbとチウラムの溶出濃度及び除去率、10%スラ
リーのpHと処理飛灰の含水率及びH2 S、CS2 、C
OSの発生ガス濃度及び除去率を示す。 【0016】なお、表中の実施例の除去率は、比較例1
の除去率を0%としたときの,比較例1に対する実施例
の除去率を示しており、次式により求めたものである。
ただし,定量下限以下の実施例の測定値(表中の<のつ
いた値)は0として計算した。 【0017】 【数1】 【0018】 【表1】 【0019】表1より明らかなように、飛灰に粉末炭素
である粉末活性炭あるいは重油燃焼カーボンと重金属固
定剤を添加して混練した実施例1、2における両者の処
理飛灰は、Pbとチウラムの溶出濃度が埋立判定基準を
十分にクリアーできた。また、H2 S、CS2 、COS
の発生ガス濃度も大幅に低減することができた。これに
対して、飛灰に重金属固定剤だけを添加した比較例1に
ついての処理飛灰は、実施例1、2と比べて、Pbとチ
ウラムの溶出濃度、H2 S、CS2 、COSの発生ガス
濃度のいずれについても劣っており、チウラム溶出濃度
は産業廃棄物の埋立判定基準をオーバーした。 【0020】 【発明の効果】本発明によれば、飛灰からの重金属溶出
を防止するとともに、チウラムの溶出及びH2 S、CS
2 、COSといった硫化ガスの発生を防止することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の飛灰の処理法の一例を示す概略フロー
図である。 【符号の説明】 1 飛灰貯留サイロ 2 飛灰定量供給機 3 混練機 4 炭素貯留サイロ 5 炭素定量供給機 6 用水貯槽 7 用水ポンプ 8 重金属固定剤貯槽 9 重金属固定剤移送ポンプ 10 重金属固定剤希釈貯槽 11 重金属固定剤注入ポンプ 12 処理飛灰ピット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−136615(JP,A) 特開 平7−204605(JP,A) 特開 平7−124537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 3/00 C09K 3/00 106 C09K 3/00 107 C09K 3/00 108

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 飛灰と粉末炭素及び硫黄元素を有する
    金属固定剤とを混練して飛灰を処理することを特徴とす
    る飛灰の処理法。
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