JP3411050B2 - 自動二輪車のヘッドライト装置 - Google Patents

自動二輪車のヘッドライト装置

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JP3411050B2
JP3411050B2 JP28713292A JP28713292A JP3411050B2 JP 3411050 B2 JP3411050 B2 JP 3411050B2 JP 28713292 A JP28713292 A JP 28713292A JP 28713292 A JP28713292 A JP 28713292A JP 3411050 B2 JP3411050 B2 JP 3411050B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車が車体を傾
斜させて旋回するときに旋回方向前方を照らす自動二輪
車のヘッドライト装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車や自動二輪車等に搭載され
るヘッドライトとしては、例えば特開昭63−1587
02号公報に開示されたように、バルブおよびレンズを
光軸回りに回動させ、旋回時に車体が傾斜しても旋回方
向前方を照らすことができるように構成されたものがあ
る。この公報に示されたヘッドライトは、車体が傾斜し
たことをジャイロによって検出し、傾斜方向とは逆方向
へバルブおよびレンズをモータによって回す構造になっ
ていた。
【0003】すなわち、この種のヘッドライトを搭載し
た自動二輪車が例えば右旋回して右側に傾斜すると、レ
ンズおよびバルブが光軸回りに直進時の状態から左回り
に回されることになる。このため、図6中Aに示すよう
に旋回方向前方にヘッドライト光が届くようになる。
【0004】図6は自動二輪車のヘッドライトによって
照らされる部分を示す平面図で、同図において符号1は
自動二輪車、2はヘッドライトユニットである。また、
図6中Bは右旋回するときに視認したい範囲を示す。符
号Cで示される二点鎖線で囲まれた部分は通常走行状態
(下向き)とされたヘッドライトユニット2によって直
進時に照らされる範囲を示し、符号Dで示される一点鎖
線で囲まれた部分はレンズ,バルブを直進時の位置に固
定して車体を右に傾斜させたときにヘッドライトユニッ
ト2によって照らされる範囲を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述したよ
うにバルブ,レンズを車体の傾斜方向とは反対側へ回す
ように構成しても、旋回時に必ずしも視認したい部分の
全てがヘッドライト光によって照らされるわけではなか
った。
【0006】これは、自動二輪車を旋回させるときに
は、乗員は先ず旋回方向の前方の路面に視点を移動させ
るからである。すなわち、上述した従来の装置は車体の
傾斜角度と略同等の角度だけバルブ,レンズを回す構造
であるため、車体の傾斜角度が次第に増大するときに
は、そのときの車体の傾斜角度に対応する方向にしかヘ
ッドライト光が届かず、車体の傾斜角度が最大になると
きの旋回方向の前方の路面をヘッドライト光で照すのは
難いからである。しかも、車体が傾斜してからバルブ,
レンズが回るから、旋回時に車体が傾斜するときの傾斜
角速度が速いと、ヘッドライト光で照射される部分の移
動が視点の移動に追従できなくなってしまう。
【0007】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、車体が傾斜するときの傾斜角速度が
速くても旋回方向の前方を確実にヘッドライト光で照ら
すことができる自動二輪車のヘッドライト装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動二輪車
のヘッドライト装置は、車体が傾斜したときに発光部を
車体が傾斜する方向とは逆方向へ回動させる自動二輪車
のヘッドライト装置において、車体が傾斜するときの傾
斜角速度を求める傾斜角速度検出手段と、この傾斜角速
度検出手段によって検出した角速度の絶対値が予め定め
た基準角速度より大きいときに、前記角速度の絶対値が
基準角速度より小さいときに較べて前記発光部の制御量
を増大させる補正手段とを備えたものである。請求項2
に記載した発明に係る自動二輪車のヘッドライト装置
は、制御量を発光部の回転角度としたものであり、請求
項3に記載した発明に係る自動二輪車のヘッドライト装
置は、制御量を発光部の回転速度としたものである。
【0009】
【作用】車体が傾斜するときの角速度の絶対値が基準角
速度以上であるときに、発光部の回転角度を増大させる
ことによって、車体の実際の傾斜角度よりさらに傾斜し
た状態での旋回方向前方がヘッドライト光で照らされ、
発光部の回転速度を増大させることによって、ヘッドラ
イト光で照らされる部分が車体の傾斜角速度に対応して
速く移動する。このためヘッドライト光が旋回方向を先
回りして照らすようになる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図5に
よって詳細に説明する。図1は本発明に係る自動二輪車
のヘッドライト装置を示す概略構成図、図2はコントロ
ールユニットのブロック図、図3は本発明に係る自動二
輪車のヘッドライト装置の動作を示すフローチャート
で、同図は車体が右に傾斜したときの動作を示す。図4
は車体が左に傾斜したときに角速度に応じて回転速度,
回転角度を変える動作を示すフローチャート、図5は車
体の傾斜角を示す図である。
【0011】これらの図において、1は自動二輪車、2
はヘッドライトユニットである。このヘッドライトユニ
ット2は従来のものと略同等の構造のものが採用されて
いる。すなわち、このヘッドライトユニット2は、バル
ブ3およびレンズ3aを備えた回転体4がヘッドライト
ボディ5に光軸Rを中心として回動できるように取付け
られており、ヘッドライトボディ5が不図示の車体に固
定される構造になっている。また、このヘッドライトユ
ニット2は光の照射向きを後述するディマスイッチによ
って下向きと上向きとに切換えることができる構造にな
っている。前記回転体4が本発明に係る発光部を構成し
ている。
【0012】前記バルブ3にはリングギヤ6が固着さ
れ、このリングギヤ6を介して駆動装置の動力源として
のモータ7が歯車結合されている。また、リングギヤ6
には前記回転体4の回転角を検出するためのポテンショ
メータ8が歯車結合されている。なお、モータ7および
ポテンショメータ8はヘッドライトボディ5と同様にし
て車体に対して固定されている。
【0013】すなわち、このヘッドライトユニット2
は、モータ7によりリングギヤ6を回転させることによ
って、回転体4が光軸Rを中心として回るようになる。
そして、回転体4の回転角度はリングギヤ6の回転から
ポテンショメータ8によって検出される。
【0014】9は前記回転体4の回転方向,回転角度等
を制御するためのコントロールユニットで、このコント
ロールユニット9は図1および図2に示すように、車体
の左右方向の傾斜角度を検出する傾斜角センサ10と、
スピードメータ11と、ヘッドライトユニット2の上向
き(Hi),下向き(Lo)を切換えるディマースイッ
チ12と、車体のサイドスタンド(図示せず)が起立し
ているか否かを検出するサイドスタンドスイッチ13と
が接続されている。なお、図1において14はバッテリ
である。
【0015】前記コントロールユニット9は、スピード
メータ11から得られるスピード信号が予め定めた速度
より高速を示す値であり、ディマースイッチ12が下向
きを示すLo状態であり、しかも、傾斜角センサ10に
よって検出された傾斜角(以下、この傾斜角のことをθ
といい、傾斜方向が左右何れであってもその絶対値で示
す)が図5に示す基準傾斜角θ1 以上であるときに、前
記回転体4を傾斜方向に対応させて回して配光制御を開
始する構成になっている。
【0016】この配光制御は、傾斜角θを微分して求め
た角速度ωから車体がさらに傾斜しようとしているのか
あるいは正立状態へ向かって戻っているのかを判断して
回転方向が決定される。傾斜傾向であるときには、回転
体4をその回転角度が傾斜角θの絶対値と一致するよう
に車体傾斜方向とは反対側に回し、戻り傾向であるとき
には、回転体4をその回転角度が傾斜角θの絶対値と一
致するように車体傾斜方向へ回す。なお回転体4の回転
角度はポテンショメータ8によって検出された角度を用
いる。
【0017】このように回転体4を角度θだけ回すのは
前記角速度ωの絶対値が予め定めた基準角速度ω1 より
小さいときに限られている。角速度ωの絶対値が基準角
速度ω1 以上のとき(基準より速く車体が傾斜している
とき)は、傾斜角θに予め定めた角度補正値βを加算し
た角度だけ回転体4が回される。すなわち、傾斜傾向に
あってなおかつ基準より速く車体が傾斜しているときに
は、傾斜角θの絶対値に角度補正値βを加算した角度だ
け車体傾斜方向とは反対側に回転体4が回される。一
方、戻り傾向であってなおかつ基準より速く車体が起き
上がっているときには、傾斜角θの絶対値から角度補正
値βを差し引いた角度だけ車体傾斜方向に回転体4が回
される。
【0018】さらに、回転体4の回転速度は、前記角速
度ωの絶対値が基準角速度ω1 より小さいときの速度を
Vとすると、角速度ωの絶対値が基準角速度ω1 以上の
ときには速度Vに予め定めた速度補正値vを加算した速
度となるように設定されている。
【0019】また、このコントロールユニット9は、サ
イドスタンドが起立してサイドスタンドスイッチ13が
オン状態になっているときには、車速が0であるにも係
わらずに上述した配光制御が行われるように構成されて
いる。
【0020】図2において15は配光制御の演算処理を
行う処理回路、16はモータ7を駆動させるための駆動
回路である。17は傾斜角θを検出するための傾斜角検
出回路で、入力側は増幅回路18およびフィルター回路
19を介して傾斜角センサ10に接続されている。ま
た、この傾斜角検出回路17の出力側は傾斜角θと基準
傾斜角θ1,θ2とを比較するための比較回路20を介し
て前記処理回路15に接続されている。なお、基準傾斜
角θ1,θ2は記憶回路21に記憶されている。
【0021】22は車体が左右何れの方向に傾斜してい
るかを検出するための左右検出回路、23は角速度ωを
求めるための角速度検出回路で、この角速度検出回路2
3の入力側は増幅回路18およびフィルター回路19を
介して傾斜角センサ10に接続され、出力側は角速度ω
と基準角速度ω1 とを比較する比較回路24を介して前
記処理回路15に接続されている。基準角速度ω1 は記
憶回路25に記憶されている。前記傾斜角センサ10
と、フィルター回路19と、増幅回路18と、角速度検
出回路23などによって本発明に係る傾斜角速度検出手
段が構成されている。また、前記比較回路24と、処理
回路15などによって本発明に係る補正手段が構成され
ている。
【0022】26はスピードメータ11から処理回路1
5へ入力されるスピード信号、27はディマースイッチ
12でライトが下向きに切り換えられているときに処理
回路15へ入力されるディマースイッチLo信号、28
はサイドスタンドスイッチ13から処理回路15へ入力
されるサイドスタンドスイッチ信号である。
【0023】次に、上述したように構成されたヘッドラ
イト装置の動作を図3および図4に示すフローチャート
を用いて説明する。メインスイッチ(図示せず)がオン
状態になると、ステップP1 でコントロールユニット9
がスピードメータ11からのスピード信号26を読み込
み、ステップP2 でディマースイッチ12からのディマ
ースイッチLo信号27を読み込み、ステップP3 でサ
イドスタンドスイッチ13からのサイドスタンドスイッ
チ信号28を読み込む。
【0024】そして、ステップP4 で傾斜角検出回路1
7から出力される傾斜角(θ)信号を読み込む。次に、
ステップP5 において左右検出回路22が傾斜角センサ
10の出力信号(左右検出信号)を読み込み、ステップ
6 にて車体が左右何れの方向に傾斜しているかを判別
する。
【0025】次いで、ステップP7 で角速度検出回路2
3から出力された角速度(ω)信号を読み込む。なお、
角速度ωは傾斜角θを微分して算出される。そして、ス
テップP8 においてポテンショメータ8からのライト回
転角(α)信号29を読み込む。
【0026】上述したように各データが入力された後、
ステップP9 でディマースイッチ12がLo状態である
か否かを判定し、Lo状態でないときにはステップP1
に戻り、Lo状態であるときには次のステップP10に進
む。ステップP10は車速が設定車速より速いか遅いかを
判定するフローで、車速が設定車速より速いときにはス
テップP12に進み、車速が設定車速より遅い場合には、
ステップP11でサイドスタンドスイッチ13がオン状態
であるか否かを判定し、サイドスタンドスイッチ13が
オン状態であるときにはステップP12に進む。このとき
にサイドスタンドスイッチ13がオフ状態であると前記
ステップP1 に戻る。
【0027】ステップP12は傾斜角θが基準傾斜角θ1
以上であるか否かを判定するフローで、基準傾斜角θ1
より傾斜角θが小さいときにはステップP1 に戻り、傾
斜角θが基準傾斜角θ1 より大きいときにステップP13
に進む。ステップP13では車体が右に傾斜しているか否
かを判定し、右に傾斜しているときにはステップP14
進み、右に傾斜していない(左に傾斜している)ときに
は図4に示すフローチャートのステップS1に進む。
【0028】先ず、車体が右旋回して右に傾斜している
場合について説明する。車体が右に傾いているときに
は、ステップP14で角速度ωが正であるのか負であるの
かを判定して車体の傾斜状態を把握する。本実施例で
は、角速度ωは車体が後方からみて右回りに傾くよう動
作しているときに正となるように設定されている。すな
わち、車体が右に傾斜しているときに角速度ωが正であ
ると、右に傾斜した車体の傾斜角度が増加してさらに傾
斜しようとしている状態である。また、角速度ωが負で
あると、右に傾斜した車体の傾斜角度が減少して正立位
置に戻ろうとしている状態である。なお、車体が左に傾
斜している状態で角速度ωが正であると、左に傾斜した
車体が正立位置に戻ろうとしている状態で、角速度ωが
負であると、左に傾斜した車体がさらに傾斜しようとし
ている状態である。
【0029】右に曲がろうとして右側に傾斜された車体
がさらに右側へ傾斜しつつあるようなときには、ステッ
プP14で角速度ωが正であると判定され、ステップP15
で角速度ωの絶対値が基準角速度ω1 以上であるか判定
される。角速度ωの絶対値が基準角速度ω1 より小さい
と判定されたとき(車体の傾く速度が比較的遅いとき)
にはステップP16に進み、回転体4を回転速度Vで左回
転させる。このときの回転体4の回転角度としては、ポ
テンショメータ8によって検出されるライト回転角
(α)が傾斜角θと等しくなるような角度とされる。ま
た、ステップP15で角速度ωの絶対値が基準角速度ω1
以上であると判定されたとき(車体の傾く速度が比較的
速いとき)にはステップP17に進み、回転体4を前記回
転速度Vに速度補正値vを加算した速度Vhで左回転さ
せる。このときの回転体4の回転角度(αh)は、傾斜
角θの絶対値に角度補正値βを加算した角度とされる。
【0030】このように回転体4を回した後は、コント
ロールユニット9はステップP18でディマースイッチL
o信号27を再び読み込み、ステップP19でディマース
イッチ12がLo状態であるか否かを判定する。ディマ
ースイッチ12がLo状態でなくなっているときにはP
20に進んでモータ7を中立位置(回転体4の回転角度が
0となる直進状態の位置)に戻し、ステップP1 に戻っ
て上述した動作を繰り返す。
【0031】ステップP19でディマースイッチ12がL
o状態であると判定されると、ステップP21でコントロ
ールユニット9が傾斜角(θ)信号を再び読み込み、ス
テップP22で車体の傾斜角θが基準傾斜角θ2 以下であ
るか否かを判定する。この基準傾斜角θ2 は、図5に示
したように前記基準角θ1 より小さな角度とされてい
る。そして、傾斜角θが基準傾斜角θ2 以下であるとき
にはステップP20に進んでモータ7を中立位置に戻し、
基準傾斜角θ2 より大きいときにはステップP23,P24
でライト回転角(α)信号29,角速度(ω)信号を再
び読み込んでから前記ステップP13に戻る。
【0032】このように基準傾斜角としてθ1とθ2とを
設けると、車体の傾斜角がθ1 付近で僅かに増減するよ
うなことがあってもモータ7の回転方向が頻繁に切り替
わるようなことがない。
【0033】ステップP13では傾斜方向が再び判定され
る。ここでは車体が右側へ傾斜した状態のままであると
して説明を進める。すなわち、ステップP13からステッ
プP14へ進み、前記ステップP24で得られた角速度ωの
正負を判定する。このとき、車体が右に曲がり終わって
直進状態に戻ろうとしている状態であると、車体は右に
傾斜した状態から起き上がろうとするために角速度ωは
負と判定される。
【0034】角速度ωが負であるときにはステップP25
に進んで角速度ωの絶対値が基準角速度ω1 以上である
か否かを判定する。角速度ωの絶対値が基準角速度ω1
より小さいと判定されたとき(車体の起き上がる速度が
比較的遅いとき)にはステップP26に進み、回転体4を
回転速度Vで右回転させる。このときの回転体4の回転
角度としては、ライト回転角(α)が傾斜角θと等しく
なるような角度とされる。また、ステップP25で角速度
ωの絶対値が基準角速度ω1 以上であると判定されたと
き(車体の起き上がる速度が比較的速いとき)にはステ
ップP27に進み、回転体4を前記回転速度Vに速度補正
値vを加算した速度Vhで右回転させる。このときの回
転体4の回転角度(αh)は、傾斜角θの絶対値から角
度補正値βを差し引いた角度とされる。
【0035】このように回転体4を回した後はステップ
18で再びディマースイッチLo信号27を読み込み、
ディマースイッチ12がLo状態であるときにはステッ
プP19からステップP22に進む。このとき、車体が略正
立状態に戻っていたとすると、ステップP22からステッ
プP20へ進んでモータ7が中立位置に戻され、ステップ
1 から再度上記と同様な制御が行われる。
【0036】上述したように右方向へ方向転換した後に
直進状態となった車体が次に左方向へ曲がるようになる
と、傾斜角θが基準傾斜角θ1 以上となったときにステ
ップP12からステップP13を経てステップS1 に進んで
配光制御が行われるようになる。ステップS1では、ス
テップP7で得られた角速度ωの正負が判定され、左に
曲がろうとして左側に傾斜された車体がさらに左側へ傾
斜しつつあるようなときには、角速度ωが負であると判
定され、ステップS2 で角速度ωの絶対値が基準角速度
ω1 以上であるか判定される。車体が左側に傾く速度が
比較的遅くステップS2 でNOと判定されたときにはス
テップS3 に進み回転体4を回転速度Vで右回転させ
る。このときの回転角度としては、ライト回転角(α)
が傾斜角θと等しくなるような角度とされる。
【0037】また、車体が左側に傾く速度が比較的速く
ステップS2 でYESと判定されたときにはステップS
4 に進み、回転体4を前記回転速度Vに速度補正値vを
加算した速度Vhで右回転させる。このときの回転体4
の回転角度(αh)は、傾斜角θの絶対値に角度補正値
βを加算した角度とされる。
【0038】このように回転体4を回した後は前記ステ
ップP18に進んで前記同様に制御が行われ、左に傾斜し
た車体が起立して傾斜角θが基準傾斜角θ2 以下になっ
ているときにはステップP22からP20に進んでモータ7
が中立位置に戻され、ステップP1に戻る。また、車体
の傾斜角θが基準傾斜角θ2より大きいときには、ステ
ップP22からP23,P24およびP13を経てステップS1
に戻る。このとき、左旋回を終えて直進状態へ戻ろうと
しているとすると、ステップS1 では角速度ωが正であ
ると判定されてステップS1からステップS5に進んで角
速度ωの絶対値が基準角速度ω1 以上であるか否かが判
定される。
【0039】すなわち、左側に傾斜した車体の起き上が
ろうとする速度が基準より遅いときにはNOと判定され
てステップS6 に進み、回転体4が回転速度Vで左回転
される。このときの回転体4の回転角度αは傾斜角θと
同一される。また、左側に傾斜した車体の起き上がろう
とする速度が基準より速いときにはステップS7 に進
み、回転体4が回転速度V+vで左回転される。このと
きの回転角度αhはθ−βとされる。
【0040】このように回転体4が回された後はステッ
プP18に進んで上述した制御が再び繰り返される。
【0041】基準傾斜角θ1 を例えば10°とした場
合、車体が正立状態からその角度まで傾斜したとする
と、そのときの角速度ωの絶対値が基準角速度ω1 より
小さい場合には回転体4は10°車体傾斜方向とは反対
側へ回転速度V(例えば0.5rad/s)で回され
る。傾斜するときの角速度ωの絶対値が基準角速度ω1
以上であるときには、前記通常状態での回転速度Vより
大きい回転速度Vh(例えば0.7rad/s)で車体
傾斜方向とは反対側へ回される。このときの回転体4の
回転角度としては、角度補正値βを2°とすると12°
となる。
【0042】また、傾斜した車体が正立状態に戻ろうと
する場合は、回転体4の回転方向は車体傾斜方向と同方
向になる。すなわち、傾斜角10°から車体が起き上が
るとき、角速度ωの絶対値が基準角速度ω1 より小さい
ときには回転体4は車体が傾斜している方向へ10°回
転速度V(例えば0.5rad/s)で回される。一
方、角速度ωの絶対値が基準角速度ω1 以上であるとき
には、車体が傾斜している方向へ8°(10°−2°)
回転速度Vh(例えば0.7rad/s)で回されるこ
とになる。
【0043】したがって、車体が傾斜するときの角速度
ωの絶対値が基準角速度ω1 以上であるときには、回転
体4は、車体の実際の傾斜角度θより大きな角度をもっ
て回されて車体の傾斜角度よりさらに傾斜した状態での
旋回方向前方がヘッドライトユニット2によって照らさ
れるとともに、角速度ωの絶対値が基準角速度ω1 より
小さいときの回転速度Vより速い回転速度Vhで回さ
れ、ヘッドライト光で照らされる部分が車体の傾斜角速
度に対応して速く移動する。このため、ヘッドライト光
が旋回方向を先回りして照らすようになる。
【0044】また、本実施例で示したように車速が設定
車速に満たないときには配光制御を行わないようにする
と、渋滞路等で左右の転向が頻繁に行われるときにヘッ
ドライト光が左右に必要以上に振れるのを防ぐことがで
きる。さらに、本実施例では車速が0のときであっても
サイドスタンドが起立しているときには配光制御を行う
ように構成したため、サイドスタンドを使用して停車し
ているときにヘッドライトが点灯されたとしても、対向
車にヘッドライト光が直接向けられるようなことがな
い。これは、サイドスタンドを使用して車体が左側に傾
斜すると、ヘッドライトユニット2の回転体4が右側へ
回されて実質的に直進状態と同じになるからである。
【0045】なお、本実施例では角速度ωの絶対値が基
準角速度ω1 以上となったときに回転体4の回転角度,
回転速度を補正する例を示したが、角速度ωの絶対値と
基準角速度ω1 との差を求め、この差の大小に応じて回
転角度,回転速度の補正率を変化させてもよい。すなわ
ち、角速度ωの絶対値と基準角速度ω1 との差が比較的
小さいときには補正率を小さくし、差が比較的大きいと
きには補正率を大きくする。このようにすると配光制御
をより高精度に行うことができるようになる。
【0046】また、本実施例ではヘッドライトユニット
2のバルブ3とレンズ3aをヘッドライトボディ5に対
して回動自在とした例を示したが、ヘッドライトユニッ
ト2の構造は適宜変更することができ、例えばヘッドラ
イトユニット2の全体を車体に対して回動させるように
することもできる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る自動二
輪車のヘッドライト装置は、車体が傾斜したときに発光
部を車体が傾斜する方向とは逆方向へ回動させる自動二
輪車のヘッドライト装置において、車体が傾斜するとき
の傾斜角速度を求める傾斜角速度検出手段と、この傾斜
角速度検出手段によって検出した角速度の絶対値が予め
定めた基準角速度より大きいときに、前記角速度の絶対
値が基準角速度より小さいときに較べて前記発光部の制
御量(回転角度・回転速度)を増大させる補正手段とを
備えたため、車体が傾斜するときの角速度の絶対値が基
準角速度以上であるときに、発光部の回転角度を増大さ
せることによって、車体の実際の傾斜角度よりさらに傾
斜した状態での旋回方向前方が照らされるようになり、
発光部の回転速度を増大させることによって、ヘッドラ
イト光で照らされる部分が車体の傾斜角速度に対応して
速く移動するようになる。
【0048】したがって、ヘッドライト光が旋回方向を
先回りして照らすようになるから、車体が傾斜するとき
の傾斜角速度が速くても旋回方向の前方を確実にヘッド
ライト光で照らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動二輪車のヘッドライト装置を
示す概略構成図である。
【図2】コントロールユニットのブロック図である。
【図3】本発明に係る自動二輪車のヘッドライト装置の
動作を示すフローチャートで、同図は車体が右に傾斜し
たときの動作を示す。
【図4】車体が左に傾斜したときに角速度に応じて回転
速度,回転角度を変える動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】車体の傾斜角を示す図である。
【図6】自動二輪車のヘッドライトによって照らされる
部分を示す平面図である。
【符号の説明】
2 ヘッドライトユニット 4 回転体 7 モータ 8 ポテンショメータ 9 コントロールユニット 10 傾斜角センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−81776(JP,A) 特開 平2−121009(JP,A) 特開 平1−204874(JP,A) 特開 昭62−96148(JP,A) 特開 昭63−166672(JP,A) 特開 昭63−162387(JP,A) 特開 昭63−162386(JP,A) 実開 昭59−65852(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62J 6/02 B60Q 1/115 B60Q 1/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体が傾斜したときに発光部を車体が傾
    斜する方向とは逆方向へ回動させる自動二輪車のヘッド
    ライト装置において、車体が傾斜するときの傾斜角速度
    を求める傾斜角速度検出手段と、この傾斜角速度検出手
    段によって検出した角速度の絶対値が予め定めた基準角
    速度より大きいときに、前記角速度の絶対値が基準角速
    度より小さいときに較べて前記発光部の制御量を増大さ
    せる補正手段とを備えたことを特徴とする自動二輪車の
    ヘッドライト装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動二輪車のヘッドライ
    ト装置において、制御量は発光部の回転角度であること
    を特徴とする自動二輪車のヘッドライト装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の自動二輪車のヘッドライ
    ト装置において、制御量は発光部の回転速度であること
    を特徴とする自動二輪車のヘッドライト装置。
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