JP3410630B2 - インピーダンス検出回路 - Google Patents

インピーダンス検出回路

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JP3410630B2
JP3410630B2 JP13387497A JP13387497A JP3410630B2 JP 3410630 B2 JP3410630 B2 JP 3410630B2 JP 13387497 A JP13387497 A JP 13387497A JP 13387497 A JP13387497 A JP 13387497A JP 3410630 B2 JP3410630 B2 JP 3410630B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インピーダンス検
出回路に関し、特に、安全の通報出力を高エネルギ状態
で発生する安全確認型の構成で検出感度を良好なフェー
ルセーフなインピーダンス検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、工場等で機械と協働して作業す
る作業者の安全を監視するための監視センサとして、作
業者の挙動等をインピーダンスの変化から検出し、この
検出出力により作業者の安全或いは危険を通報するセン
サ、例えばマットセンサ等がある。この種のセンサをフ
ェールセーフな構成とするには、インピーダンスが大な
る側を安全側とする時は、インピーダンスの増大に伴っ
てその検出出力が大きくなるようにし、インピーダンス
が小なる側を安全側とする時は、インピーダンスの低下
に伴いその検出出力が大きくなるように構成する。即
ち、インピーダンス検出出力が、安全を通報する時に高
エネルギ状態で発生し、危険を通報する時及びセンサ故
障時に低エネルギ状態となる構成とする。このような構
成のセンサは、安全確認型のセンサと呼ばれる。
【0003】図15に、従来のインピーダンス検出回路
の例を示す。図15において、電圧Vinを発生する電源
1に、インピーダンスZxが変化する検出対象2と固定
のインピーダンスZ1 を有する基準インピーダンス素子
3の直列回路を接続する。以下に、この回路で、検出対
象2のインピーダンスZxの大きさを検出する場合につ
いて説明する。
【0004】検出対象2の端子間電圧V0 ′はインピー
ダンスZxが大きい程レベルが高くなり、基準インピー
ダンス素子3の端子間電圧V0 はインピーダンスZxが
小さい程レベルが高くなる。従って、安全確認型構成と
するには、インピーダンスZxが大なる側を安全側とす
る場合は検出対象2の端子間電圧V0 ′を検出出力と
し、インピーダンスZxが小なる側を安全側とする場合
は基準インピーダンス素子3の端子間電圧V0 を検出出
力とする。
【0005】インピーダンスZxがΔZx変動した時
の、検出電圧V0 ′とV0 に対する各レベル変化Δ
0 ′、ΔV0 の変化率は、次の(1)、(2)式で表
される。 (ΔV0 ′/V0 ′)=(ΔZx/Zx)・(Z1/(Zx+Z1 +ΔZx)) ・・・ (1) (ΔV0 /V0 )=−(ΔZx/Zx)・(Zx/(Z1 +Zx+ΔZx)) ・・・ (2) (1)から、端子間電圧V0 ′を検出出力とする場合の
検出感度(ΔV0 ′/V0 ′)を大きくするには、Zx
≪Z1 とすればよい。一方、(2)式から端子間電圧V
0 を検出出力とする場合の検出感度(ΔV0 /V0 )を
大きくするには、Z1 ≪Zxとすればよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、Zx≧Zmax
の状況とZx≦Zmin の状況を図15の回路で検出する
場合を考える。尚、Zmax 、Zmin は、例えば安全通報
と危険通報の境界値と仮定し、Zx≧Zmax の時を安全
とし、また、Zx≦Zmin の時を安全とする。Zmax ≫
Zmin とする。
【0007】図16に、Z1 =Zmin とした場合とZ1
=Zmax とした場合の検出電圧V0とV0 ′のレベル変
化をそれぞれ示す。図16から明らかなように、安全確
認型構成では、基準インピーダンス素子3のインピーダ
ンスZ1 を大きい値に設定した場合(Z1 =Zmax )、
検出対象2の端子間電圧V0 ′は、Zmax 近傍における
インピーダンスZxの変化に対する検出出力の変化率が
大きく検出感度が良好となり、V0 ′を用いてZx≧Z
maxは判別し易いが、基準インピーダンス素子3の端子
間電圧V0 は、Zmin 近傍におけるインピーダンスZx
の変化に対する検出出力の変化率が小さく検出感度が悪
く、V0 を用いてZx≦Zmin を判別するのは難しくな
る。一方、基準インピーダンス素子3のインピーダンス
1 を小さい値に設定した場合(Z1 =Zmin)、逆
に、基準インピーダンス3の端子間電圧V0 はZmin 近
傍におけるインピーダンスZxの変化に対する検出出力
の変化率が大きく検出感度が良好で、V0を用いてZx
≦Zmin は判別し易い、検出対象2の端子間電圧V0
は、Zmax近傍におけるインピーダンスZxの変化に対
する検出出力の変化率が小さく検出感度が悪く、V0
を用いてZx≧Zmax を判別するのは難しくなる。
【0008】以上のように、図15の従来の回路構成で
は、基準インピーダンス素子3のインピーダンスZ1
設定によって、Zx≧Zmax の検出感度とZx≦Zmin
の検出感度のどちらか一方が安全確認型構成では損なわ
れる。このため、図15の回路は、インピーダンスが大
なる側を安全側とする場合とインピーダンスが小なる側
を安全側とする場合において、同じ回路を用いては安全
確認型の構成でインピーダンス検出ができないという問
題があった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、インピーダンスが大なる側を安全側とする場合もイ
ンピーダンスが小なる側を安全側とする場合も、共に良
好な検出感度で、しかも、安全確認型の構成でインピー
ダンス検出が可能なインピーダンス検出回路を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の本発明では、動作状態でインピーダンスが変化する
検出対象の前記インピーダンスを検出するインピーダン
ス検出回路であって、大きい固定インピーダンスを有す
る第1基準インピーダンス素子と、該第1基準インピー
ダンス素子のインピーダンスより小さい固定インピーダ
ンスを有する第2基準インピーダンス素子と、前記検出
対象に対して、前記第1及び第2基準インピーダンス素
子のどちらか一方を選択的に直列接続する選択手段とを
備え、検出対象のインピーダンスが増大する側を安全側
とする時に第1基準インピーダンス素子を選択して検出
対象の端子間電圧に基づいて検出対象のインピーダンス
を検出し、検出対象のインピーダンスが減少する側を安
全側とする時に第2基準インピーダンス素子を選択して
第2基準インピーダンス素子の端子間電圧に基づいて検
出対象のインピーダンスを検出する構成とした。
【0011】かかる構成では、検出対象の端子間電圧は
インピーダンスの増大に応じてその検出出力が増大し、
第2基準インピーダンス素子の端子間電圧はインピーダ
ンスの減少に応じてその検出出力が増大する。従って、
どちらも安全側の時には検出出力が増大する方向であり
安全確認型の構成となる。また、検出対象の端子間電圧
の検出時に固有インピーダンスの大きい第1基準インピ
ーダンス素子を接続し、第2基準インピーダンス素子の
端子間電圧の検出時に固有インピーダンスの小さい第2
基準インピーダンス素子を接続することで、検出感度が
向上する。
【0012】具体的には、請求項2のように、前記選択
手段が切換えスイッチの時、電源に一端側が接続する検
出対象の他端側を前記切換えスイッチの共通接点に接続
し、切換えスイッチの、一方の切換え接点側に第1基準
インピーダンス素子の一端側を接続し、他方の切換え接
点側に第2基準インピーダンス素子の一端側を接続し、
第1及び第2基準インピーダンス素子の各他端側を共通
に前記電源に接続する構成とする。
【0013】また、請求項3のように、前記選択手段が
ON/OFFスイッチの時、電源と検出対象及び第1基
準インピーダンス素子の直列回路を構成し、前記ON/
OFFスイッチと第2基準インピーダンス素子の直列回
路を、第1基準インピーダンス素子に対して並列接続す
る構成としてもよい。請求項4記載の発明では、検出対
象の端子間電圧に基づいてインピーダンスを検出する時
に、第2基準インピーダンス素子を切り離すよう選択手
段が動作していることを確認する確認手段を備える構成
とした。
【0014】かかる構成では、確認手段で選択手段の動
作を確認し、この確認を条件に検出対象の端子間電圧に
基づくインピーダンスを検出すれば、インピーダンス検
出の信頼性が向上する。請求項5記載の発明では、電圧
レベルの高い第1電源と、電圧レベルの低い第2電源と
を設け、第1基準インピーダンス素子を選択して検出対
象の端子間電圧に基づいてインピーダンスを検出する時
に前記第1電源が接続され、第2基準インピーダンス素
子を選択して第2基準インピーダンス素子の端子間電圧
に基づいてインピーダンスを検出する時に前記第2電源
が接続される構成とした。
【0015】かかる構成では、第2基準インピーダンス
素子の端子間電圧が第2電源の電圧レベルより高くなる
ことはない。検出対象の端子間電圧によるインピーダン
ス検出の判定閾値を第2電源の電圧レベルより高く設定
すれば、この判定閾値を越えた時は、選択手段が第1基
準インピーダンス素子選択側であることが分かり、選択
手段の動作確認は不要である。
【0016】請求項5の具体的構成は、請求項6のよう
に、前記選択手段が切換えスイッチであり、切換えスイ
ッチの共通接点に検出対象を介して前記第1電源の一端
を接続し、切換えスイッチの一方の切換え接点に第1基
準インピーダンス素子を介して第1電源の他端を接続
し、切換えスイッチの他方の切換え接点に前記第2電源
と第2基準インピーダンス素子の直列回路の一端を接続
し、前記直列回路の他端を第1電源と検出対象との間に
接続する構成とした。
【0017】また、請求項7のように、前記選択手段が
ON/OFFスイッチであり、第1電源と検出対象と第
1基準インピーダンス素子の直列回路を構成し、前記O
N/OFFスイッチと第2電源及び第2基準インピーダ
ンス素子の直列回路を、第1基準インピーダンス素子に
対して並列接続する構成としてもよい。また、請求項8
のように、前記選択手段がON/OFFスイッチであ
り、第1電源と第1基準インピーダンス素子の直列回路
を第1のトランスの一方の一次巻線に直列接続し、前記
ON/OFFスイッチと第2電源及び第2基準インピー
ダンス素子の直列回路を前記第1のトランスの他方の一
次巻線に直列接続し、第1のトランスの二次巻線に検出
対象を接続する構成としてもよい。
【0018】また、請求項9のように、前記選択手段が
ON/OFFスイッチであり、前記第2電源と前記ON
/OFFスイッチと第2基準インピーダンス素子及び第
2のトランスの一次巻線の直列回路を構成し、前記第1
電源と第1基準インピーダンス素子の直列回路の、一端
を前記第2のトランスの一次巻線の中間タップに接続し
他端を第2電源と第2基準インピーダンス素子の間に接
続し、第2のトランスの二次巻線に検出対象を接続する
構成としてもよい。
【0019】請求項10記載の発明では、前記第1のト
ランスの他方の一次巻線に接続する前記ON/OFFス
イッチと第2電源及び第2基準インピーダンス素子の直
列回路に、フォトカプラの発光素子を介在させる構成と
した。かかる構成では、例えば第2基準インピーダンス
素子に断線故障が発生した場合、フォトカプラの出力が
発生せず、第2基準インピーダンス素子に断線故障が生
じたことを直接検出できるようになる。
【0020】請求項11記載の発明では、前記検出対象
が、互いに対向する2つの電極板を有して電極板間の開
放/接触によりインピーダンスが変化するマットセンサ
である。請求項12記載の発明では、前記マットセンサ
の電極板が開放したことを電極板間の端子間電圧に基づ
いて検出し、電極板が接触したことを前記第2基準イン
ピーダンス素子の端子間電圧に基づいて検出する構成と
し、各端子間電圧に基づく各検出信号のいずれか一方が
消滅したことを検出して前記選択手段を駆動制御する制
御手段を設ける構成とした。
【0021】かかる構成では、マットセンサの電極板が
開放した時は、第1基準インピーダンス素子を用いて検
出出力を発生させ、マットセンサの電極板が接触した時
は、第2基準インピーダンス素子を用いて検出出力を発
生させることができる。これにより、マットセンサの開
放/接触の各状態を良好な検出感度で検出できる。制御
手段は、請求項13記載のように、マットセンサの電極
板間の端子間電圧に基づく出力信号を反転するインバー
タと、該インバータの出力が入力してから所定時間出力
を発生するワンショットマルチバイブレータと、該ワン
ショットマルチバイブレータの出力と第2基準インピー
ダンス素子の端子間電圧に基づく出力信号の論理和演算
を行う第1ORゲートとを備え、該第1ORゲートから
出力が発生した時に前記選択手段を第2基準インピーダ
ンス素子選択側に駆動する構成とした。
【0022】請求項14記載の発明では、前記マットセ
ンサの電極板間の端子間電圧が所定値以上か否かを判定
する第1レベル検定回路と、第2基準インピーダンス素
子の端子間電圧が所定値以上か否かを判定する第2レベ
ル検定回路と、マットセンサの動作状態の変化無しを検
出して出力を発生する変化無し検出回路と、前記第1レ
ベル検定回路の出力と前記変化無し検出回路の出力との
論理積演算を行うANDゲートと、該ANDゲートと前
記第2レベル検定回路の出力との論理和演算を行う第2
ORゲートとを備え、前記第2ORゲートの出力を接触
不良判定用出力とする接触不良検出部を設ける構成とし
た。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のインピーダンス
検出回路の実施形態を図面に基づいて説明する。図1
は、本発明の第1実施形態の回路図を示す。図1におい
て、電圧Vinを発生する電源11に、インピーダンスZ
xが変化する検出対象12の一端を接続し、検出対象1
2の他端に選択手段としての切換えスイッチ13の共通
接点側を接続する。切換えスイッチ13の切換え接点a
側に、大きい固有インピーダンスZL を有する第1基準
インピーダンス素子14を接続し、切換え接点b側に、
小さい固有インピーダンスZS (ZL ≫ZS )を有する
第2基準インピーダンス素子15を接続する。前記第1
及び第2基準インピーダンス素子14,15の他端は、
共通に前記電源11に接続する。従って、切換えスイッ
チ13によって第1及び第2基準インピーダンス素子1
4,15は、選択的に検出対象12に直列接続可能であ
る。
【0024】次に、図1の回路で検出対象12のインピ
ーダンスZxの大きさを安全確認型構成で検出する場合
の動作について説明する。検出対象12のインピーダン
スZxが大なる側が安全側であり、Zx≧Zmaxを検出
したい場合、切換えスイッチ13を切換え接点a側に切
換えて、大きいインピーダンスZL の第1基準インピー
ダンス素子14を検出対象12に接続し、検出対象12
の端子間電圧V0 ′を用いてインピーダンスZxの大き
さを検出する。この場合、インピーダンスZxが大きい
程、端子間電圧V0 ′は高レベルになる。従って、検出
対象12の端子間電圧V0 ′を、例えば、予め設定した
判定閾値VT ′を有するレベル検定回路(図示せず)に
入力してレベル検定する。V 0 ′≧VT ′であれば、レ
ベル検定回路から高エネルギ状態に相当する論理値1の
出力が発生し安全状態であることを通報する。V0 ′<
T ′では、レベル検定回路の出力は低エネルギ状態に
相当する論理値0となる。
【0025】一方、検出対象12のインピーダンスZx
が小なる側が安全側であり、Zx≧Zmin を検出したい
場合、切換えスイッチ13を切換え接点b側に切換え
て、小さいインピーダンスZS の第2基準インピーダン
ス素子15を検出対象12に接続し、第2基準インピー
ダンス素子15の端子間電圧V0 を用いてインピーダン
スZxの大きさを検出する。この場合、インピーダンス
Zxが小さい程、端子間電圧V0 は高レベルになる。従
って、基準インピーダンス素子15の端子間電圧V
0 を、判定閾値VT ′でレベル検定する。V0 ≧VT
であれば、レベル検定回路から論理値1の出力が発生し
て安全を通報する。V0 <VT ′では、レベル検定回路
の出力は論理値0となる。
【0026】次に、図2に第2実施形態の回路図を示
す。尚、図1と同一部分には同一符号を付して説明を省
略する。図2において、本実施形態は、図1の第1実施
形態の切換えスイッチ13に代えて、選択手段としてO
N・OFF動作するスイッチ20を設ける。即ち、検出
対象12に第1基準インピーダンス素子14を直列接続
し、スイッチ20と第2基準インピーダンス素子15の
直列回路を、第1基準インピーダンス素子14に対して
並列接続して構成する。
【0027】かかる構成では、検出対象12のインピー
ダンスZxが大なる側が安全側であり、Zx≧Zmax を
検出したい場合、スイッチ20をOFFして検出対象1
2の端子間電圧V0 ′を用いて、V0 ′≧VT ′か否か
を図1と同様にレベル検定すればよい。この際、第2基
準インピーダンス素子14は切り離されるので、端子間
電圧V0 は発生しない。
【0028】また、検出対象12のインピーダンスZx
が小なる側が安全側であり、Zx≧Zmin を検出したい
場合、スイッチ20をONにする。この場合、第1基準
インピーダンス素子14のインピーダンスZL と第2基
準インピーダンス素子15のインピーダンスZsは、Z
s≪ZL の関係にあるから、第1基準インピーダンス素
子14と第2基準インピーダンス素子15が並列接続さ
れた時のインピーダンスは略Zsである。従って、第2
基準インピーダンス素子15の端子間電圧V0を用い
て、V0 ≧VT ′か否かを図1と同様にレベル検定すれ
ばよい。
【0029】尚、図1及び図2の実施形態においては、
端子間電圧V0 、V0 ′の各判定閾値は同じ値である
が、それぞれ異なる値に設定してもよいことは言うまで
もない。次に、第3実施形態について説明する。図3
に、図1及び図2の回路による第1基準インピーダンス
素子14と第2基準インピーダンス素子15を使用した
時のレベル検定する端子間電圧V0 ′,V 0 の変化状態
を示す。
【0030】第1基準インピーダンス素子14の使用
時、即ち、図1では切換えスイッチ13を接点a側に接
続し、図2ではスイッチ20をOFFにした場合、
0 ′≧V T ′ならばZx≧Zmax である。この場合、
第2基準インピーダンス素子15の端子間電圧V0 は出
力されない。一方、第2基準インピーダンス素子15の
使用時、即ち、図1では切換えスイッチ13を接点b側
に接続し、図2ではスイッチ20をONにした場合、V
0 ≧VT ′ならばZx≦Zmin である。しかし、この
時、Zx>Zmin の場合もV0 ′>VT ′になり、
0 ′≧VT ′が必ずしもZx≧Zmax を意味しない。
【0031】従って、検出対象12のインピーダンスZ
xが大なる側が安全側であり、端子間電圧V0 ′を用い
てZx≧Zmax を検出する場合、検出対象12のインピ
ーダンスZxが、Zx≧Zmax であることを確実に通報
するためには、第2基準インピーダンス素子15が接続
されていないこと、即ち、図1では切換えスイッチ13
が接点b側に接続していないこと、図2ではスイッチ2
0がOFFしていることを確認する必要がある。
【0032】図4に示す第3実施形態は、端子間電圧V
0 ′を用いてZx≧Zmax を検出する場合に、前述の確
認機能を設けた回路例である。尚、図4は、図2の回路
に適用した例を示し、図2と同一部分には同一符号を付
して説明を省略する。図4において、検出対象12の端
子間電圧V0 ′のレベルを判定するレベル検定回路21
と、スイッチ20のOFF状態を検出する確認手段とし
てのOFF検出回路22と、レベル検定回路21とOF
F検出回路22の両出力の論理積演算をするANDゲー
ト23とを設け、ANDゲート23の出力Yを判定出力
とする。
【0033】かかる構成では、検出対象12の端子間電
圧V0 ′がレベル検定回路21の判定閾値VT ′以上
(V0 ′≧VT ′)であって、且つ、スイッチ20が開
放状態にあってOFF検出回路22から論理値1の出力
が発生した時のみ、ANDゲート23から論理値1の出
力Yが発生し、安全が通報される。尚、前記OFF検出
回路22は、例えばPCT/JP93/1703等で公
知のもので、フォトカプラと電流センサ等の組み合わせ
により、スイッチ20がOFF状態の時に電流が流れる
込む電流を検出して論理値1の出力を発生し、スイッチ
20がON状態では電流が流れ込まず出力が論理値0と
なる構成である。
【0034】次に、図5、図6に第4及び第5実施形態
を示す。図5及び図6の各実施形態は、第1基準インピ
ーダンス素子14の使用時(Zx≧Zmax 検出)と、第
2基準インピーダンス素子15の使用時(Zx≦Zmin
検出)とで、電源レベルを切換えることによって、Zx
≧Zmax 検出時に図4のOFF検出回路22を省略でき
るようにしたものである。
【0035】図5の第4実施形態では、切換えスイッチ
13の接点aを介して電源電圧VLの第1電源としての
電源30、第1基準インピーダンス素子14及び検出対
象12の直列回路を構成し、切換えスイッチ13の接点
bを介して前記電源電圧VLより小さい電源電圧V
S (Vs≪VL )の第2電源としての電源31、第2基
準インピーダンス素子15及び検出対象12の直列回路
を構成する。
【0036】図6の第5実施形態では、切換えスイッチ
13に代えて、ON・OFF動作するスイッチ20を用
いた例である。図7に、切換えスイッチ13の接点a,
bを切換えた場合及びスイッチ20をON/OFFした
場合の、端子間電圧V0 とV0 ′のレベルの変化を示
す。図7から明らかなように、図5及び図6の回路で
は、第2基準インピーダンス素子15の使用時、即ち、
図5では切換えスイッチ13を接点b側に接続し、図6
ではスイッチ20をONした時、検出対象12の端子間
電圧V0 ′は電源31の電圧VS を越えることはない。
従って、切換えスイッチ13を接点a側にし、又はスイ
ッチ20をOFFにして、電源30を用いてZx≧Zma
x を検出する場合に、検出対象12の端子間電圧V0
をレベル検定するレベル検定回路の判定閾値VT ′を、
T ′>VS となるように設定すれば、V0 ′≧VT
の時は必ずZx≧Zmax であることを意味する。尚、第
2基準インピーダンス素子15の端子間電圧V0 を用い
てZx≦Zmin を検出する場合の判定閾値VT は、電源
電圧VS より小さく設定することは言うまでもない。
【0037】従って、検出対象12の端子間電圧V0
を用いてZx≧Zmax の検出を行う場合に、切換えスイ
ッチ13やスイッチ20の接点状態を確認する必要がな
く、OFF検出回路22及びANDゲート23が不要に
なる。また、端子間電圧V0を用いてZx≦Zmin を検
出する場合と、端子間電圧V0 ′を用いてZx≧Zmax
を検出する場合とで、入力レベルを切換えることによ
り、Zx≦Zmin を検知する場合の消費電流を小さくす
ることができる利点がある。
【0038】尚、図8は、図6の回路において周期T0
でスイッチ20をON/OFF操作した時の検出電圧V
0 ′、V0 の変化を示す。図8に示すように、Zx≧Z
maxの場合に限り、スイッチOFF時にV0 ′≧VT
となり、Zx≦Zmin の場合に限り、スイッチON時に
0 ≧VT となる。このように、スイッチ20を短い周
期でON/OFF操作することによって、回路自身でイ
ンピーダンスZxの大きさを確認できる。また、第1基
準インピーダンス14に断線故障が生じた場合は、
0 ′≧VT ′は生じない。同様に、第2基準インピー
ダンス15に断線故障が生じた場合はV0 ≧VT は生じ
ない。従って、インピーダンスZxの大きさの確認と同
時に、基準インピーダンス14,15等の断線故障も検
出可能である。
【0039】また、上述した各実施形態では、検出対象
のインピーダンスがある値以上か否かを検出するもので
あるが、所定値か否か或いは所定範囲か否かを検出する
場合にも本発明のインピーダンス検出回路は適用可能で
ある。即ち、検出対象或いは第2基準インピーダンス素
子の端子間電圧V0 ′、V0 を、図9に示すように上限
閾値VTH′,VTH及び下限閾値VTL′,VTLをそれぞれ
有するウィンドウコンパレータに入力してレベル検定す
ればよい。
【0040】次に、本発明のインピーダンス検出回路を
マットセンサのインピーダンス検出に適用する場合につ
いて示す。マットセンサは、例えば機械周囲の危険領域
に敷設し、この危険領域への作業者の侵入検知のため等
に利用される。この種のマットセンサは、互いに所定距
離離して対面させた二枚の電極板を絶縁材で被覆して構
成され、物体がマットセンサの上に乗ると互いの電極板
が接触し、物体が離れると互いの電極板が離れるように
なっている。
【0041】このようなマットセンサの電極板間のイン
ピーダンスZxの状況としては、次のような場合が考え
られる。 1)電極板間が接触してインピーダンスZxが短絡状態
にある、2)電極板が離れていてインピーダンスが開放
状態にある、3)電極板が接触しているにも拘わらず絶
縁膜の存在により接触不良でインピーダンスが前記1)
と2)の中間であるが2)の場合と差があまりない、の
3つの場合である。
【0042】図10は、上記1)〜3)の電極板間の状
態とインピーダンスZxの関係を示す。図10から明ら
かなように、マットセンサの電極板間に接触不良が生じ
た場合、作業者がマットセンサ上に存在していることが
検出できない。図11は、本発明のインピーダンス検出
回路を、マットセンサの電極板間のインピーダンス変化
検出に適用してマットセンサの接触不良検出を行う場合
の回路例である。
【0043】図11において、電源電圧VL の電源30
と後述のマットセンサ40の開放検出用の第1基準イン
ピーダンス素子14の直列回路を第1のトランスTの一
次巻線N1に直列に接続する。また、電源電圧VS の電
源31とマットセンサ40の短絡検出用の第2基準イン
ピーダンス素子15及びスイッチ20の直列回路をトラ
ンスTの別の一次巻線N3に直列に接続する。トランス
Tの二次巻線N2に、検出対象12に相当するマットセ
ンサ40の各電極板の接続端c,dを接続し、各電極板
の接続端e,fを端子間電圧V0 ′の出力端とする。ま
た、第2基準インピーダンス素子15と一次巻線N3と
の中間点から端子間電圧V0 を出力する。このようにイ
ンピーダンス検出回路が構成される。
【0044】前記電圧信号V0 ′は、整流回路41で整
流され、この整流信号は判定閾値V T ′を有する第1レ
ベル検定回路42に入力すると共に、変化無し検出回路
43に入力する。レベル検定回路42の出力Y0 ′と変
化無し検出回路43の出力は、ANDゲート44に入力
する。レベル検定回路42の出力Y0 ′は、インバータ
48にも入力し、インバータ48の出力は、ワッショッ
トマルチバイブレータ49に入力する。
【0045】一方、第2基準インピーダンス素子15の
端子間電圧信号V0 は、整流回路45で整流され、この
整流信号は判定閾値VL を有する第2レベル検定回路4
6でレベル検定され、このレベル検定結果に基づくレベ
ル検定回路46の出力Y0 ′がORゲート47,50に
入力する。第2ORゲートであるORゲート47には、
前記ANDゲート44の出力が入力し、第1ORゲート
であるORゲート50には前記ワッショットマルチバイ
ブレータ49の出力が入力する。ORゲート47の出力
Yが、マットセンサが正常か接触不良かの判定出力とな
り、マットセンサ40が正常の時にはORゲート47か
ら出力Yが発生し(出力Yが論理値1となる)、マット
センサが接触不良の時には出力Yが発生しない(出力Y
が論理値0となる)。また、ORゲート50の出力SW
は、スイッチ20の制御出力であり、ORゲート50か
ら出力SWが発生した時にスイッチ20はONし、出力
SWが停止するとスイッチ20はOFFする。ここで、
前記インバータ48、ワッショットマルチバイブレータ
49及びORゲート50で、スイッチ20を駆動制御す
る制御手段を構成している。また、整流回路41,4
5、レベル検定回路42,46、変化無し検出回路4
3、ANDゲート44及びORゲート47で、接触不良
検出部を構成している。
【0046】尚、前記変化無し検出回路43は、高周波
信号発生器、交流増幅器及び整流回路等を備え、前記整
流回路が高周波信号発生器からの高周波信号を整流する
よう時定数が設定されている。そして、マットセンサ4
0が開放状態或いは接触状態でそのインピーダンスZx
の変化がない場合は、高周波信号発生器からの高周波信
号が交流増幅器で増幅され後段の整流回路で整流されて
出力が発生する。一方、マットセンサ40が開放状態か
ら接触状態へ、或いは接触状態から開放状態へ変化し、
そのインピーダンスZxが変化した時は、整流回路41
の出力変化に対して交流増幅器が飽和して高周波信号が
後段の整流回路に伝達されず出力が停止する。このよう
な変化無し検出回路は、例えばPCT/JP96/17
43等に示されている。
【0047】次に、図11の回路の動作について図12
のタイムチャートを参照しながら説明する。マットセン
サ40が開放状態の場合は、スイッチ20をOFF状態
にして電源30の電源電圧VL により第1基準インピー
ダンス素子14のインピーダンスZ L に基づく信号電流
をトランスTの一次側から二次側に伝達する。マットセ
ンサ40の電極板間の電圧信号V0 ′は、整流回路41
を介してレベル検定回路42に入力する。前記電圧
0 ′はレベル検定回路42の閾値VT より大きく、レ
ベル検定回路42の出力Y0 ′と変化無し検出回路43
の出力がANDゲート44に入力し、ANDゲート44
からの出力によりORゲート47から出力Yが発生す
る。
【0048】マットセンサ40が開放状態から接触状態
に変化すると、マットセンサ40のインピーダンスZX
が低下し、電圧V0 ′が低下してレベル検定回路42の
出力Y0 ′が停止する。この出力Y0 ′の停止によりイ
ンパータ48から出力が発生し、ワンショットマルチバ
イブレータ49から一定時間出力が発生し、ORゲート
50の出力SWによりスイッチ20がONする。これに
より、電源31の電源電圧VS により第2基準インピー
ダンス素子152 のインピーダンスZS に基づいて電圧
0 が発生し、整流回路45からレベル検定回路46に
入力する。電圧V0 は閾値VT より大きくレベル検定回
路46から出力Y0 が発生し、ORゲート50の出力S
Wは、ワンショットマルチバイブレータ49からの出力
が停止した後も継続し、スイッチ20をON状態に維持
する。また、前記出力Y0 によりORゲート47からも
出力Yが発生する。
【0049】更に、接触状態から開放状態に変化した場
合は、出力Y0 の停止でORゲート50の出力が停止
し、スイッチ20がOFFする。その後の動作は、前述
の開放状態の場合と同様で、ANDゲート44の出力発
生によりORゲート47の出力Yが発生する。かかる構
成によれば、マットセンサ40が正常状態にある場合
は、ORゲート47の出力Yは継続して発生する。マッ
トセンサ40に接触不良が発生すると、スイッチ20か
OFF状態で出力Y0 がない状態で、変化無し検出回路
43からの出力が一度停止するので、ORゲート47の
出力Yが一端停止する。このORゲート47の出力Yを
接触不良の判定信号とすれば、出力Yの停止で接触不良
を検出することができる。
【0050】そして、Zx≧Zmax の状況を検出する開
放状態の検出にインピーダンスの大きい第1基準インピ
ーダンス素子14を用い、Zx≦Zmin の状況を検出す
る接触状態の検出にインピーダンスの小さい第2基準イ
ンピーダンス素子15を用いるので、良好な検出感度で
マットセンサ40のインピーダンス検出ができる。尚、
マットセンサ40の状態が変化する時のスイッチ20の
動作遅れで、ORゲート47の出力Yが瞬間的に停止す
るが、スイッチ20の動作遅れ時間より僅かに長い時
間、出力Yの停止をオフ・ディレー回路等を設けて遅延
させればよい。これにより、マットセンサ40の正常時
には、出力Yが連続的に発生することになる。
【0051】図11のインピーダンス検出回路は、スイ
ッチ20がON側及びOFF側に故障しても安全側であ
ること明らかである。即ち、スイッチ20がOFF側故
障した時は、出力V0 は生成されず、出力V0 ′はマッ
トセンサ40のインピーダンスZxがZx≧Zmax の時
のみ生成される。また、スイッチ20がON側故障した
時は、巻線N1〜N3の巻線比を適切に設定しておくこ
とで出力V0 ′はレベル検定回路42の閾値VL に達せ
ず、出力V0 はマットセンサ40のインピーダンスZx
がZx≦Zmin の時のみ生成される。
【0052】尚、図11の回路では、Zx≧Zmax を検
出する側(出力V0 ′)の変化なしを検出する構成であ
るが、原理的には、Zx≦Zmin を検出する側(出力V
0 )の変化なしを検出する構成としてもよく、当然、両
者を組合わせた構成としてもよい。図13に、図11の
回路に適用するインピーダンス検出回路の別の実施形態
を示す。尚、図11と同一要素には同一符号を付して説
明を省略する。
【0053】図13のインピーダンス検出回路は、一次
側の巻線N4と二次側の巻線N5の巻線比が2:1の第
2のトランスT′を設け、一次側巻線N4の一端にスイ
ッチ20を介して電源31を接続し、他端に第2基準イ
ンピーダンス素子15を接続する。また、一次側巻線N
4の中間タップに、第1基準インピーダンス素子14を
介して電源30を接続する。二次巻線N5には、図11
と同様にマットセンサ40の電極板を接続する。
【0054】かかる構成において、スイッチ20がOF
F状態でマットセンサ40の開放状態を検出する場合
は、電源30の電圧VL に基づく電圧が二次側に伝達さ
れてマットセンサ40の開放状態を良好な検出感度で検
出できる。尚、この際、インピーダンスZL とZS は、
L ≫ZS の関係にあるので、第2基準インピーダンス
素子15両端電圧レベルは略零である。スイッチ20が
ON状態でマットセンサ40の接触(短絡)状態を検出
する場合は、電源31による信号電流により第2基準イ
ンピーダンス素子15の小さいインピーダンスZS に基
づいてマットセンサ40の接触状態を良好な検出感度で
検出できる。尚、スイッチ20のON状態では、電源3
0による信号電流は中間タップから巻線N4の各端部に
向けて相反する方向に流れるため、トランスT′で相殺
されて二次側には伝達されない。
【0055】また、図11のインピーダンス検出回路で
は、第2基準インピーダンス素子15が断線故障(開放
状態)すると、電圧V0 を受信する受信回路(接触不良
検出部)側の大きい入力インピーダンスZsin (Zsin
≫ZS )が、第2基準インピーダンス素子15の代わり
に恰も接続されたような状況になる。この場合、スイッ
チ20をONした時、マットセンサ40の接触検出用の
電圧信号V0 は、インピーダンスZL と入力インピーダ
ンスZsin の分圧分となって増大する。このため、マッ
トセンサ40の接触状態の検出感度が低下し接触状態か
否かの判定の信頼性が低下し、第2基準インピーダンス
素子15を設けた意味がなくなる。また、スイッチ20
がOFFしている場合は、第2基準インピーダンス素子
15側の回路は関係がなく第2基準インピーダンス素子
15の断線故障の有無は判らない。
【0056】これに対し、図13の回路では、第2基準
インピーダンス素子15が断線故障すると、スイッチ2
0がOFFの時、第2基準インピーダンス素子15のイ
ンピーダンスZS の代わりに受信回路側の入力インピー
ダンスZsin が接続されることになり、Zsin ≫ZL
あれば、マットセンサの電圧V0 ′が著しく低下する。
このため、図13の回路は、図11の回路では判らない
第2基準インピーダンス素子15の断線故障を発見でき
る利点があり、マットセンサ40のインピーダンス検出
の基準となる基準インピーダンス素子が正常に接続され
ているか否か監視できる。
【0057】図14に、更に別のインピーダンス検出回
路の実施形態を示す。図14は、第2基準インピーダン
ス素子15が正常に接続されているか否を直接監視する
ようにした回路例である。尚、図11と同一要素には同
一符号を付して説明を省略する。図14において、第2
基準インピーダンス素子15に、フォトカプラ61を直
列接続する。フォトカプラ61の受光素子側の出力は、
受信回路(接触不良検出部)側に設けた整流回路62を
介してANDゲート63にの一方の入力端子に入力す
る。ANDゲート63の他方の入力端子には、図11に
示す整流回路45の出力信号が入力する。ANDゲート
63の出力を、図11のレベル検定回路46の出力信号
0 とする。尚、ダイオード64は、フォトカプラ61
の保護用である。
【0058】 また、トランスT1は、図11のトランス
Tと同様の構成であり、マットセンサ40の出力信号V
0 ′は、抵抗65を接続して高周波トランスとしたトラ
ンスT2を介してその二次側から取り出す構成である。
かかる構成において、スイッチ20がOFFの時は、図
11と同様にして第1基準インピーダンス素子14の大
きいインピーダンスZL に基づいて電圧V0 ′を発生さ
せ、この電圧V0 ′でマットセンサ41の開放状態を良
好な検出感度で検出する。スイッチONの時は、第2基
準インピーダンス素子15の小さいインピーダンスZS
に基づいて電圧V0 を発生させる。ここで、第2基準イ
ンピーダンス素子15が正常であれば、フォトカプラ6
1からの出力により整流回路62の出力信号Kが生成し
てANDゲート63に入力する。従って、整流回路45
からの信号V0 の入力によってANDゲート63から出
力が発生可能である。一方、第2基準インピーダンス素
子15が断線故障していると、フォトカプラ61の出力
が停止するので、ANDゲート63から出力が発生せ
ず、受信回路の最終的な出力Yが停止して故障を通報す
る。尚、ダイオード64は逆方向の電流を通過させてフ
ォトカプラ61の発光素子を保護するものである。
【0059】また、電源30の信号周波数をfL とし、
電源31の信号周波数をfS とし、fL ≫fS と設定す
れば、トランスT2を設けることで、スイッチ20のO
N時の電源31の信号で電圧V0 ′が生成されることは
ない。即ち、電源30の高周波信号はトランスT2で伝
達されるが、電源31の低周波信号に対しては、トラン
スT2の一次側巻線N6のインピーダンスが小さく、ト
ランスT2の二次側には伝達されず、電圧V0 ′が生成
されることはない。
【0060】ところが、電源31の信号周波数fS が増
大するような故障が発生した場合、電源31の信号に基
づいて電圧V0 ′が発生する虞れがある。しかし、電源
31の信号周波数fS が増大した場合、フォトカプラ6
1の応答特性は通常遅く、高周波に対しては追従できな
いため、出力信号Kが生成されず、ANDゲート63か
ら出力が生成されない。従って、電源31の信号周波数
S が増大ずくような故障が発生した場合も、これを検
出できる利点がある。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜3に記載
の本発明によれば、インピーダンスが増大する側が安全
側である場合及びインピーダンスが減少する側が安全側
である場合を、安全側の時に検出出力が増大する安全確
認型構成で検出対象のインピーダンス検出が可能とな
り、フェールセーフ性に優れる。また、検出するインピ
ーダンスの変化方向の違いに応じて基準のインピーダン
ス値を選択できるので、良好な検出感度でインピーダン
ス検出ができる。
【0062】請求項4記載の発明では、請求項1〜3の
発明の効果に加えて、インピーダンスが増大する側が安
全側である場合のインピーダンス検出の信頼性を向上で
きる。請求項5〜8記載の発明では、請求項1〜3の発
明の効果に加えて、選択手段の動作の確認手段を設けな
くとも、インピーダンスが増大する側が安全側である場
合のインピーダンス検出の信頼性を向上できる利点があ
る。
【0063】請求項9記載の発明では、請求項1〜3及
び請求項5〜8の発明の効果に加えて、第2基準インピ
ーダンス素子が断線故障した時に、検出対象の端子間電
圧が著しく低下するので、この電圧低下により第2基準
インピーダンス素子の断線故障を間接的に検出できる利
点がある。請求項10記載の発明では、請求項1〜3及
び請求項5〜8の発明の効果に加えて、第2基準インピ
ーダンス素子が断線故障した時に、フォトカプラの出力
が停止するので、フォトカプラの出力状態により第2基
準インピーダンス素子の断線故障を直接的に検出できる
利点がある。
【0064】請求項11〜13記載の発明では、マット
センサの電極板間のインピーダンス変化を、安全確認型
構成でしかも良好な検出感度で検出できるので、マット
センサの信頼性を向上できる。請求項14記載の発明で
は、請求項11〜13の発明の効果に加えて、マットセ
ンサの電極板間の接触不良を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインピーダンス検出回路の実施形態の
回路図
【図2】本発明の別の実施形態の回路図
【図3】図1及び図2の動作説明図
【図4】スイッチOFFの確認機能を備えた実施形態の
回路図
【図5】スイッチOFF確認が不要な実施形態の回路図
【図6】スイッチOFF確認が不要な別の実施形態の回
路図
【図7】図5及び図6の動作説明図
【図8】スイッチを周期的にON/OFFした時の電圧
変化状態を示す図
【図9】インピーダンスの範囲を判定する場合の動作説
明図
【図10】マットセンサの電極板状態とインピーダンス
の関係図
【図11】本発明のインピーダンス検出回路を適用した
マットセンサの接触不良検出回路の実施形態を示す図
【図12】図11の回路の動作説明図
【図13】マットセンサの接触不良検出に適用するイン
ピーダンス検出回路の別の実施形態を示す図
【図14】マットセンサの接触不良検出に適用するイン
ピーダンス検出回路の別の実施形態を示す図
【図15】従来のインピーダンス検出回路の回路図
【図16】図15の回路の欠点の説明図
【符号の説明】
12 検出対象 13 切換えスイッチ 14 第1基準インピーダンス素子 15 第2基準インピーダンス素子 20 スイッチ 22 OFF検出回路 23 ANDゲート 61 フォトカプラ T,T′,T1,T2 トランス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 27/02 G01V 3/02 G08B 21/02 H01H 35/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動作状態でインピーダンスが変化する検出
    対象の前記インピーダンスを検出するインピーダンス検
    出回路であって、大きい固定インピーダンスを有する第
    1基準インピーダンス素子と、該第1基準インピーダン
    ス素子のインピーダンスより小さい固定インピーダンス
    を有する第2基準インピーダンス素子と、前記検出対象
    に対して、前記第1及び第2基準インピーダンス素子の
    どちらか一方を選択的に直列接続する選択手段とを備
    え、検出対象のインピーダンスが増大する側を安全側と
    する時に第1基準インピーダンス素子を選択して検出対
    象の端子間電圧に基づいて検出対象のインピーダンスを
    検出し、検出対象のインピーダンスが減少する側を安全
    側とする時に第2基準インピーダンス素子を選択して第
    2基準インピーダンス素子の端子間電圧に基づいて検出
    対象のインピーダンスを検出する構成としたことを特徴
    とするインピーダンス検出回路。
  2. 【請求項2】前記選択手段が切換えスイッチであり、電
    源に一端側が接続する検出対象の他端側を前記切換えス
    イッチの共通接点に接続し、切換えスイッチの、一方の
    切換え接点側に第1基準インピーダンス素子の一端側を
    接続し、他方の切換え接点側に第2基準インピーダンス
    素子の一端側を接続し、第1及び第2基準インピーダン
    ス素子の各他端側を共通に前記電源に接続する構成であ
    る請求項1記載のインピーダンス検出回路。
  3. 【請求項3】前記選択手段がON/OFFスイッチであ
    り、電源と検出対象及び第1基準インピーダンス素子の
    直列回路を構成し、前記ON/OFFスイッチと第2基
    準インピーダンス素子の直列回路を、第1基準インピー
    ダンス素子に対して並列接続する構成である請求項1記
    載のインピーダンス検出回路。
  4. 【請求項4】検出対象の端子間電圧に基づいてインピー
    ダンスを検出する時に、第2基準インピーダンス素子を
    切り離すよう選択手段が動作していることを確認する確
    認手段を備える請求項1〜3のいずれか1つに記載のイ
    ンピーダンス検出回路。
  5. 【請求項5】電圧レベルの高い第1電源と、電圧レベル
    の低い第2電源とを設け、第1基準インピーダンス素子
    を選択して検出対象の端子間電圧に基づいてインピーダ
    ンスを検出する時に前記第1電源が接続され、第2基準
    インピーダンス素子を選択して第2基準インピーダンス
    素子の端子間電圧に基づいてインピーダンスを検出する
    時に前記第2電源が接続される構成である請求項1記載
    のインピーダンス検出回路。
  6. 【請求項6】前記選択手段が切換えスイッチであり、切
    換えスイッチの共通接点に検出対象を介して前記第1電
    源の一端を接続し、切換えスイッチの一方の切換え接点
    に第1基準インピーダンス素子を介して第1電源の他端
    を接続し、切換えスイッチの他方の切換え接点に前記第
    2電源と第2基準インピーダンス素子の直列回路の一端
    を接続し、前記直列回路の他端を第1電源と検出対象と
    の間に接続する構成である請求項5記載のインピーダン
    ス検出回路。
  7. 【請求項7】前記選択手段がON/OFFスイッチであ
    り、第1電源と検出対象と第1基準インピーダンス素子
    の直列回路を構成し、前記ON/OFFスイッチと第2
    電源及び第2基準インピーダンス素子の直列回路を、第
    1基準インピーダンス素子に対して並列接続する構成で
    ある請求項5記載のインピーダンス検出回路。
  8. 【請求項8】前記選択手段がON/OFFスイッチであ
    り、第1電源と第1基準インピーダンス素子の直列回路
    を第1のトランスの一方の一次巻線に直列接続し、前記
    ON/OFFスイッチと第2電源及び第2基準インピー
    ダンス素子の直列回路を前記第1のトランスの他方の一
    次巻線に直列接続し、第1のトランスの二次巻線に検出
    対象を接続する構成である請求項5記載のインピーダン
    ス検出回路。
  9. 【請求項9】前記選択手段がON/OFFスイッチであ
    り、前記第2電源と前記ON/OFFスイッチと第2基
    準インピーダンス素子及び第2のトランスの一次巻線の
    直列回路を構成し、前記第1電源と第1基準インピーダ
    ンス素子の直列回路の、一端を前記第2のトランスの一
    次巻線の中間タップに接続し他端を第2電源と第2基準
    インピーダンス素子の間に接続し、第2のトランスの二
    次巻線に検出対象を接続する構成である請求項5記載の
    インピーダンス検出回路。
  10. 【請求項10】前記第1のトランスの他方の一次巻線に
    接続する前記ON/OFFスイッチと第2電源及び第2
    基準インピーダンス素子の直列回路に、フォトカプラの
    発光素子を介在させる構成とした請求項8記載のインピ
    ーダンス検出回路。
  11. 【請求項11】前記検出対象が、互いに対向する2つの
    電極板を有して電極板間の開放/接触によりインピーダ
    ンスが変化するマットセンサである請求項1〜10のい
    ずれか1つに記載のインピーダンス検出回路。
  12. 【請求項12】前記マットセンサの電極板が開放したこ
    とを電極板間の端子間電圧に基づいて検出し、電極板が
    接触したことを前記第2基準インピーダンス素子の端子
    間電圧に基づいて検出する構成とし、各端子間電圧に基
    づく各検出信号のいずれか一方が消滅したことを検出し
    て前記選択手段を駆動制御する制御手段を設けた請求項
    11記載のインピーダンス検出回路。
  13. 【請求項13】前記制御手段は、マットセンサの電極板
    間の端子間電圧に基づく出力信号を反転するインバータ
    と、該インバータの出力が入力してから所定時間出力を
    発生するワンショットマルチバイブレータと、該ワンシ
    ョットマルチバイブレータの出力と第2基準インピーダ
    ンス素子の端子間電圧に基づく出力信号の論理和演算を
    行う第1ORゲートとを備え、該第1ORゲートから出
    力が発生した時に前記選択手段を第2基準インピーダン
    ス素子選択側に駆動する構成である請求項12記載のイ
    ンピーダンス検出回路。
  14. 【請求項14】前記マットセンサの電極板間の端子間電
    圧が所定値以上か否かを判定する第1レベル検定回路
    と、第2基準インピーダンス素子の端子間電圧が所定値
    以上か否かを判定する第2レベル検定回路と、マットセ
    ンサの動作状態の変化無しを検出して出力を発生する変
    化無し検出回路と、前記第1レベル検定回路の出力と前
    記変化無し検出回路の出力との論理積演算を行うAND
    ゲートと、該ANDゲートと前記第2レベル検定回路の
    出力との論理和演算を行う第2ORゲートとを備え、前
    記第2ORゲートの出力を接触不良判定用出力とする接
    触不良検出部を設けた請求項12又は13記載のインピ
    ーダンス検出回路。
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