JP3410370B2 - 空気除湿装置およびその制御方法 - Google Patents

空気除湿装置およびその制御方法

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JP3410370B2
JP3410370B2 JP21760198A JP21760198A JP3410370B2 JP 3410370 B2 JP3410370 B2 JP 3410370B2 JP 21760198 A JP21760198 A JP 21760198A JP 21760198 A JP21760198 A JP 21760198A JP 3410370 B2 JP3410370 B2 JP 3410370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍式の空気除湿
部と、吸着式の空気除湿部と組合せて乾燥空気を供給で
きる空気除湿装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】医薬品や半導体製品の製造過程、計装制
御用などとして使用されるクリーンな圧縮空気を供給す
るために、空気圧縮器(エアーコンプレッサー)を空気
供給源とした圧縮空気供給システムが用いられている。
この圧縮空気供給システムでは、エアーコンプレッサー
から吐出された圧縮空気は、空気除湿装置(エアードラ
イヤー)を通って水分が除去され、乾燥空気として供給
されるようになっている。
【0003】図4に、空気除湿装置98の一例を示して
ある。この空気除湿装置98は、エアーコンプレッサー
5からの圧縮空気70を受け入れる上流側に冷凍式空気
除湿機80が配置され、その下流に吸着式空気除湿機9
0が設置されている。
【0004】冷凍式空気除湿機80は、エアーコンプレ
ッサー5から供給された圧縮空気70を冷却する冷却除
湿部81と、この冷却除湿部81を冷却する冷凍サイク
ル89を備えている。冷凍サイクル89は、冷媒を膨張
させて冷却除湿部81に供給して冷却除湿部81を冷却
するキャピラリチューブ86と、膨張した冷媒を圧縮す
るコンプレッサー84と、圧縮された冷媒の熱を放熱す
る凝縮器82を備えている。
【0005】吸着式空気除湿機90は、吸着および再生
工程をサイクリックに行う2つの吸着塔41および42
を備えており、これらの吸着塔41および42の入口に
四方弁46が設けられ、出口に三方弁であるシャトル弁
38が設けられている。四方弁46は、2つの吸着塔4
1および42の一方に冷凍式空気除湿機80から供給さ
れた圧縮空気を流して吸着除湿を行い、他方の吸着塔を
消音器48と接続して再生後の空気を外気に放出するよ
うになっている。シャトル弁38は、吸着塔41または
42のうち、吸着除湿を行っている側の吸着塔を出力配
管に接続し、除湿された空気が出力できるようになって
いる。また、吸着塔41および42の出口は、途中にオ
リフィス37を備えた配管P4により連結されており、
再生用の空気72aが吸着側の塔から再生側の塔へ送ら
れるようになっている。この配管P4は、冷凍式空気除
湿機80の冷凍サイクル89の凝縮器82を通るように
配置されており、再生用の空気72aが凝縮器82の熱
により加温されるようになっている。
【0006】このような空気除湿装置98においては、
まず、冷凍式空気除湿機80で、エアコンプレッサー5
から送られてくる高温多湿の空気を20℃程度まで冷却
し除湿する。つまり、冷凍式空気除湿機80で湿分が2
0℃の飽和湿度まで除湿された圧縮空気が吸着式空気除
湿機90へ送り込まれる。その圧縮空気がさらに吸着式
空気除湿機90で除湿され、その結果、露点が−40℃
〜70℃と非常に乾燥した圧縮空気が作られ、これが製
造用のエアー、あるいは、計測制御用エアーなどとして
利用される。このような空気除湿装置98では、冷凍式
空気除湿機80である程度まで除湿された空気が吸着式
空気除湿機90に供給されるので、吸着式空気除湿機9
0の負荷が少なくなる。したがって、吸着式空気除湿機
90は小型化できるとともに、露点の低い乾燥空気を安
定して供給できる。
【0007】また、吸着式空気除湿機90においては、
吸着材を再生するために乾燥空気を流す必要があり、こ
の際、図4に示したシステムでは、再生用の空気を冷凍
式空気除湿機80の凝縮器82から発生する凝縮熱によ
り加温し所定の再生効率を実現している。したがって、
図4に示した空気除湿装置98では、冷凍式空気除湿機
80は予備冷却除湿の機能と、再生空気を加熱する役目
を果たしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような空気除湿装
置を含む圧縮空気供給システムは、圧縮空気が製造過程
などで消費される間は常に稼動する必要がある。したが
って、空気除湿装置も日夜連続して動く装置なので、消
費エネルギーを削減することによる省エネルギー効果は
大きく、ランニングコストを低減するうえで重要であ
る。このため、図4に示した空気除湿装置98では、冷
凍式空気除湿機80の凝縮器82の廃熱を吸着式空気除
湿機90の再生用の熱源として回収できるようにして、
エネルギー消費量を削減している。
【0009】しかしながら、さらに大きな省エネルギー
効果を得て、ランニングコストを低減できる空気除湿装
置は常に要求されている。
【0010】そこで、本発明においては、冷凍式空気除
湿機と吸着式空気除湿機を組合せた空気除湿装置におい
て、その構成および制御をさらに検討し、より省エネル
ギー効果の大きな空気除湿装置を提供することを目的と
している。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、本願発明者ら
が冷凍式空気除湿機と吸着式空気除湿機が組合わされた
空気除湿装置の運転状況を再検討したところ、冬期など
では、冷凍式空気除湿機の入口空気温度が、ほぼ吸着式
空気除湿機の入口温度条件に等しい状態があり、冷凍式
空気除湿機を止めても吸着式空気除湿機に設計以上の余
分な負荷はかからず、空気除湿装置の機能を劣化させず
に済む状態があることを見出した。しかしながら、上述
した従来の空気除湿装置では、冷凍式空気除湿機を停止
すると、再生空気を加熱することができなくなり、再生
効率が低下し所定の再生効率を実現できなくなるために
冷凍式空気除湿機を停止することができない。
【0012】そこで、本発明の空気除湿装置において
は、圧縮空気を冷却して除湿可能な冷凍式空気除湿部
と、この冷凍式空気除湿部から供給された圧縮空気を吸
着層に通して除湿する吸着式空気除湿部と、前記冷凍式
空気除湿部の入口空気温度を検出する温度センサーと、
前記温度センサーが検出した前記入口空気温度が、予め
定めた基準温度より高いときには前記冷凍式空気除湿部
の冷凍サイクルを稼動させ、前記基準温度以下のときに
は前記冷凍サイクルを停止させる制御部とを有し、前記
吸着式空気除湿部は単独で動作可能であることを特徴と
している。また、本発明の空気除湿装置の制御方法は、
圧縮空気を冷却して除湿可能な冷凍式空気除湿部と、こ
の冷凍式空気除湿部から供給された圧縮空気を吸着層に
通して除湿する吸着式空気除湿部とを有し、この吸着式
空気除湿部は単独で動作可能な空気除湿装置の制御方法
であって、冷凍式空気除湿部の入口空気温度が低いとき
に冷凍式空気除湿部の冷凍サイクルを停止する省電力工
程を備えていることを特徴としている。
【0013】このように単独で動作可能な吸着式空気除
湿部を冷凍式空気除湿部と組合せて空気除湿装置とする
ことにより、冬期など、低温の外気が圧縮されて供給さ
れるときは、冷凍式空気除湿部を停止することができ、
そのような制御を行っても吸着式空気除湿部を通常通り
稼動して所定の条件の乾燥空気を出力できる。したがっ
て、冷凍式空気除湿部の冷凍サイクルを停止すること
で、その間の冷凍式空気除湿部で消費されるエネルギー
を削減でき、さらに省エネルギー効果の高い空気除湿装
置を提供できる。
【0014】また、吸着式除湿部を単独で動作可能とす
ることにより、冷凍式除湿部と吸着式除湿部を結ぶ配管
も不要になるので構成が簡素化され、空気除湿装置を低
コストで供給できる。したがって、本発明により乾燥空
気を安定して供給できる冷凍式除湿部と吸着式除湿部の
組み合わされた空気除湿装置であってさらに省エネルギ
ー効果の高い空気除湿装置を低コストで提供できる。
【0015】本発明の冷凍式空気除湿部の冷凍サイクル
を停止する温度は、空気除湿装置の入口空気温度が吸着
式空気除湿部の入口設計温度とすることが望ましい。こ
の入口設計温度以上であると、吸着式空気除湿部に過剰
な負荷がかかる可能性があり出力される乾燥空気のグレ
ードが低下する可能性がある。一方、入口設計温度以下
であると、吸着式空気除湿部に必要以上の余度が発生す
るので省エネルギー効果が低くなる。
【0016】さらに、吸着式空気除湿部に着目してみる
と、吸着除湿を行っている第1の吸着層から第2の吸着
層に再生用空気を流して再生する必要がある。この際、
従来では、第1の吸着層が吸着除湿を行っている間は継
続して一定の量の再生空気が再生側の第2の吸着層に供
給されている。すなわち、第1の吸着層が除湿を開始し
た直後の非常に乾燥した空気も、再生に切り替わる直前
のそれほど乾燥度の高くない空気と同様に再生のために
消費されている。そこで、本発明においては、さらに第
1に吸着層の湿度(露点)が低いときは、再生量を低減
するあるいは停止することにより品質の高い乾燥した空
気が無駄に消費されるのを防止している。すなわち、本
発明の空気除湿装置においては、吸着式空気除湿部は、
冷凍式空気除湿部から供給された圧縮空気を通す第1の
吸着層と、この第1の吸着層の出口空気の一部を流して
再生する第2の吸着層と、第1の吸着層の出口空気の湿
度が低いときは第2の吸着層に流す空気量を削減する再
生手段とを備えていることを特徴としている。また、本
発明の空気除湿装置の制御方法は、吸着式空気除湿部
で、冷凍式空気除湿部から供給された圧縮空気を通す第
1の吸着層の出口空気の一部を流して第2の吸着層を再
生する際に、第1の吸着層の出口空気の湿度が低いとき
は第2の吸着層に流す空気量を削減する省空気工程を備
えていることを特徴としている。
【0017】このような本発明の空気除湿装置は、冬期
などの圧縮空気の予備冷却除湿が不要な時期は、冷凍式
空気除湿部の冷凍サイクルを停止し、さらに、常時のオ
ペレーションでは、再生用空気量を乾燥度(露点)によ
って制御している。このため、本発明により、年間を通
して消費エネルギーをさらに抑えることが可能となり、
ランニングコストを低くできる低い空気除湿装置および
空気除湿装置の制御方法を提供できる。さらに、簡素化
され、低コストで供給できる空気除湿装置およびその制
御方法を提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1に、本発明に係る空気除湿装
置の概略構成をブロック図で示してある。本例の空気除
湿装置1は、エアーコンプレッサー5から供給された圧
縮空気70の水分を除去して、露点の非常に低い、例え
ば−40℃〜−70℃程度の乾燥空気72を供給できる
ものである。このため、本発明の空気除湿装置1は、エ
アーコンプレッサー5の側から順番に冷凍式空気除湿部
10と吸着式空気除湿部30が設置され、これらを組み
合わせて乾燥度の高い(露点の低い)空気を供給できる
ようにしている。
【0019】本例の冷凍式空除湿部10は、エアーコン
プレッサー5から供給された圧縮空気70を冷却する冷
却除湿部20と、この冷却除湿部20を冷却する冷凍サ
イクル18を備えている。冷凍サイクル18は、冷媒を
膨張させて冷却除湿部20に供給し、冷却除湿部20を
冷却するキャピラリチューブ26と、膨張した冷媒を圧
縮するコンプレッサー14と、その冷媒熱を放熱する凝
縮器11を備えており、さらに、凝縮器11の熱を放散
させる送風ファン12が設けられている。
【0020】吸着式除湿部30は、吸着および再生工程
を異なったタイミングでサイクリックに行う2つの吸着
塔41および42を備えており、これらの吸着塔41お
よび42の入口側に四方弁46が設けられ吸着および再
生工程が切り換えて行われるようになっている。すなわ
ち、四方弁46は、2つの吸着塔41または42の一方
(図1では吸着塔41)に冷凍式空気除湿機10からの
圧縮空気70を流して吸着除湿を行い、他方(図1では
吸着塔42)を消音器48と接続して再生後の空気を外
気に放出するようになっており、この四方弁46を操作
することにより吸着を行う吸着塔と再生を行う吸着塔を
切り換えられるようになっている。
【0021】一方、これらの吸着塔41および42の出
口側には、いずれか一方の吸着塔を選択して乾燥した空
気72を出力できるシャトル弁38が設けられている。
また、吸着塔41および42の出口側は、再生空気バル
ブ36およびオリフィス37を介して配管P4によって
接続されており、吸着除湿を行っている吸着塔から再生
中の吸着塔に対し乾燥空気72の一部を再生用の空気7
2aとして供給する再生部40としての機能を果たすよ
うになっている。さらに、本例の吸着式空気除湿部30
においては、再生用の空気を冷凍式空気除湿部10の凝
縮器11まで延長しておらず、凝縮器11によって再生
空気を加温しなくても吸着塔の再生が行えるようになっ
ている。このため、再生効率は若干低下し、再生中の吸
着塔に流す空気量は増加することになる。しかしなが
ら、従来の空気除湿装置では、上述したように吸着除湿
を行っている間は継続して再生空気が供給されており、
過剰な量の再生空気が消費されている。したがって、再
生空気を加熱しない本例の吸着除湿部であってもそれほ
ど再生用に消費される空気量が増加することはなく再生
を行うことができる。逆に、本例の吸着式空気除湿部3
0においては、以下に詳しく説明するように、再生空気
バルブ36によって再生空気量を調整し、再生空気量を
適正に保てるようにしている。このように、本例の空気
除湿装置1においては、吸着式空気除湿部30の系統を
冷凍式空気除湿部10の系統とは分離しており、吸着式
空気除湿部30が単独で稼動できるようにして、後述す
るように冷凍式空気除湿部10を適当なタイミングでオ
ンオフできるようにしている。
【0022】本例の空気除湿装置1は、これら冷凍式空
気除湿部10および吸着式空気除湿部30を制御する制
御部50を備えており、図1に破線で示すように冷凍式
空気除湿部10および吸着式空気除湿部30の各部分の
制御を一括して行うようになっている。この制御部50
は、まず、冷凍式空気除湿部10の冷凍サイクル18を
構成するコンプレッサー14および送風ファン12を制
御することにより、冷凍サイクル18の動作をオンオフ
制御でき、冷凍式空気除湿部10を稼動および停止させ
ることができる。また、吸着式空気除湿部30の四方弁
46およびシャトル弁38を制御することにより、吸着
式空気除湿部30の吸着および再生工程を切換制御する
ことができる。さらに、本例の空気除湿装置1の制御部
50には、冷凍式空気除湿部10の入口空気温度を検知
する温度センサー22からの信号と、吸着式空気除湿部
30から出力される乾燥空気72の湿度を検知可能なセ
ラミック式などの湿度センサー32からの信号が入力さ
れており、また、再生空気の配管P4に設けられた再生
空気バルブ36を制御して再生側の吸着塔へ送る再生用
空気72aの量を制御できるようになっている。
【0023】図2に、本発明の空気除湿装置1における
制御方法の概略をフローチャートを用いて示してある。
まず、ステップST10において、冷凍式空気除湿部3
0の入口空気温度tを温度センサー22で検出し、制御
部50において基準温度ta以下であるか否かを判断す
る。基準温度taは、吸着式空気除湿部30の入口空気
の設計温度、例えば20℃などが選択されており、冷凍
式空気除湿部30の入口空気温度tが吸着式空気除湿部
30の入口設計温度taよりも高いときはステップST
11で冷凍サイクル18を稼動させて冷凍式空気除湿部
10で除湿を行い、その予備除湿された空気を吸着式空
気除湿部30に供給してさらに乾燥させる。一方、入口
空気温度tが吸着式空気除湿部30の入口設計温度ta
よりも低いときは、そのままの状態で、予備除湿しない
で吸着式空気除湿部30に供給しても所定の条件の乾燥
空気を得ることができる。したがって、ステップST1
2で制御部50はコンプレッサー14および送風ファン
12を停止し、冷凍式空気除湿部10の冷凍サイクル1
8を停止する。そして、予備除湿を行わずに吸着式空気
除湿部30に圧縮空気を供給する。上述したように、本
例の空気除湿装置1においては、吸着式空気除湿部30
が冷凍式空気除湿部10とは独立して稼動できるように
なっているので、入口空気温度tが低いときに冷凍式空
気除湿部10を停止することができる。
【0024】このように、本発明の空気除湿装置1にお
いては、例えば、冬期などで外気温度が低く、圧縮した
後の冷凍式空気除湿部10の入口空気温度も十分に低く
なる条件では冷凍式空気除湿部10の冷凍サイクル18
を停止する工程(省電力工程)を備えており、冷凍サイ
クル18が稼動する期間を最小限に止め、コンプレッサ
ー14あるいは送風ファン12で消費される電力を低減
している。冷凍サイクル18を停止している間は圧縮空
気70を冷却除湿部20をバイパスするように流すこと
も可能であるが、エアーコンプレッサー5から過飽和の
圧縮空気が供給されたときは冷却除湿部20を通すだけ
で水滴などを物理的に除去することができるので冷却除
湿部20を常に通すようにすることが望ましい。また、
バイパス配管あるいは切り換えバルブなども不要なの
で、その点でも好ましい。
【0025】このように、冷凍式空気除湿部30の入口
温度を監視すると共に、本例の空気除湿装置1において
は、再生空気の制御も行っている。このため、ステップ
ST20において、制御部50は、吸着式除湿装置30
の湿度センサー32によって乾燥空気72の乾燥度、す
なわち、露点Tを検知し、所定の露点Tb以下であるか
否かを判断する。基準温度Tbとしては、吸着式空気除
湿部30から出力される乾燥空気の平均的な露点、例え
ば−40℃が設定されている。そして、出力される空気
72の露点Tがこの基準温度Tb以下で非常に乾燥して
いる場合は、ステップST21で再生空気バルブ36を
閉じ再生空気を流さない。本例の吸着式空気除湿部30
は、平均的な露点の乾燥空気が再生空気として供給され
る状態で十分に再生できるように設計されており、露点
が低く、品質の高い乾燥空気を再生空気として消費しな
くても良いようになっている。また、乾燥空気の露点が
低い状況は、吸着塔が切り替わった直後であり、再生を
急いで行う必要もない。したがって、ステップST21
で品質の良い乾燥空気が出力されている間は、それが再
生用空気として消費されてしまうのを防止できる省空気
工程を設けている。このステップST21では、再生空
気バルブ36を全閉する代わりに、乾燥度合いに応じた
微少な量の再生空気を流すことにより、品質の高い乾燥
空気の自己消費量を削減することも可能である。
【0026】一方、ステップST20において、検知さ
れた露点Tが基準温度Tbより高い場合は、乾燥空気の
品質が多少劣化し、露点が平均的な値になっている状態
なので、ステップST22で再生空気バルブ36を開
き、所定の量の再生空気72aを供給して再生を行い、
吸着塔の切換えに備える。
【0027】ステップST30において、吸着式の空気
除湿装置30から出力される乾燥空気の湿度が設計湿度
よりも高くなり、湿度センサー32によって検出される
露点Tが基準温度Tc以上を超えると、ステップST3
1で制御部50が四方弁46およびシャトル弁38を切
り換え、吸着除湿を行っている吸着塔と再生中の吸着塔
を交換する。そして、再生済みとなっている吸着塔で吸
着除湿を行い、所定の品質の乾燥空気を継続的に出力で
きるようにする。このような工程を繰り返すことによ
り、本例の空気除湿装置1からは高品質の乾燥空気が継
続して供給される。
【0028】図3に、本例の空気除湿装置1の動作によ
って消費されるエネルギーの変化を模式的に示してあ
る。図3(a)は冬期および夏期における消費エネルギ
ーの変化を示している。例えば、吸着式空気除湿機のみ
で除湿を行う空気除湿装置で消費されるエネルギー量を
E5(ほとんどは、再生用に消費される空気量に相当す
るエアーコンプレッサーのエネルギーであるが)とする
と、これに対し、先の図4に示したような、吸着式空気
除湿機および冷凍式空気除湿機を組合せた空気除湿装置
では、冷凍サイクルを駆動するエネルギーが増えるが再
生空気量が大幅に削減されるので全体的な消費エネルギ
ー量はE4程度まで削減される。
【0029】これに対し、本例の空気除湿装置1におい
ては、1月あるいは12月などの外気温の低い冬期など
では、冷凍式空気除湿機の入口温度が低くなるために冷
凍サイクル18を停止することができる。このため、冷
凍サイクル18で消費されるエネルギーを削減でき、消
費エネルギーとしてはE3程度まで低減することができ
る。さらに、本例の吸着式空気除湿部30では、再生空
気を再生側の吸着塔に断続的に供給することにより、再
生空気として消費されるエネルギーを削減している。す
なわち、再生空気を停止したときは、その空気量に相当
するエアーコンプレッサーの消費エネルギーが削減され
る。このため、冬期では冷凍サイクルを停止することに
よって得られる省エネルギー効果と合わせて、消費エネ
ルギーをE1程度まで低減することができる。また、8
月などの外気温が高い夏期であっても、再生空気を断続
的に供給することによる省エネルギー効果が得られるの
で、消費エネルギーをE2程度まで削減することができ
る。したがって、本例の空気除湿装置1における年間を
通じた消費エネルギーは図3(b)に示すように、冬期
で低く夏期には若干上昇するが、年間を通じ、従来の吸
着式空気除湿部のみの空気除湿装置、あるいは冷凍式空
気除湿部と吸着式空気除湿部とを組み合わせた空気除湿
装置よりも低くすることができる。
【0030】このように、本例の空気除湿装置1におい
ては、吸着式空気除湿部30を冷凍式空気除湿部10と
独立して稼動できるようにしており、冬期などの温度の
低いときに冷凍式空気除湿部10を停止し、冷凍サイク
ルで消費されるエネルギーを削減できるようにしてい
る。また、吸着式空気除湿部30の吸着塔から出力され
る乾燥空気の露点が低いときは、吸着塔が切り替わった
直後で再生を緊急に行う必要がないので乾燥空気を再生
側に回すのを停止している。このため、再生空気が断続
的に供給され、特に、露点が低く品質の高い乾燥空気を
再生で自己消費しなくて済むのでこれに伴う消費エネル
ギーを大幅に削減することができる。
【0031】また、本例の空気除湿装置においては、再
生空気が断続的に流れるので、再生空気が外部へ放出さ
れる騒音を低減できるという効果も備えている。さら
に、冷凍式空気除湿部10と吸着式空気除湿部30とを
組み合わせているので、夏期などの負荷の高い時期では
冷凍式空気除湿部10の能力を発揮させることができ
る。このため、従来の冷凍式空気除湿部と吸着式空気除
湿部が組み合わされた空気除湿装置と同様に、吸着塔の
切換え頻度を低く抑え、四方弁などのバルブ系統の消耗
あるいは吸着材の消耗速度を低減することができる。一
方、冷凍式空気除湿部10と吸着式空気除湿部30とを
接続する配管系は省略できるので、本例の空気除湿装置
1は構成が簡素化でき、低コストで提供できる。
【0032】なお、本例では冷凍式空気除湿部10を停
止する基準温度taとして吸着式空気除湿部30の入口
設計温度を採用しているが、基準温度はこれに限定され
ないことはもちろんである。しかしながら、基準温度t
aが吸着式空気除湿部30の入口設計温度以上である
と、設計条件以上の湿分を含んだ圧縮空気が吸着式空気
除湿部30に供給されるので、乾燥空気の品質が劣化し
たり、あるいは、吸着材の寿命が短くなるなどの問題が
発生する可能性がある。一方、基準温度taが入口設計
温度より低いときは、冷凍式空気除湿部10が稼動する
期間が増加し、消費されるエネルギーが増える。したが
って、基準温度taとしては吸着式空気除湿部30の入
口設計温度を採用することが望ましい。
【0033】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明におい
て、単独で動作可能な吸着式空気除湿部を冷凍式空気除
湿部と組合せて空気除湿装置として提供しており、冬期
などの外気温が低く、入口空気温度が低下したときは冷
凍式空気除湿部を停止することにより消費エネルギーを
削減できる。さらに、本発明の空気除湿装置および制御
方法では、通常でも、再生用空気の供給量を制御し、断
続的に再生空気を供給することにより年間を通して、消
費エネルギーを抑えることができる。したがって、本発
明にかかる空気除湿装置およびその制御方法を用いるこ
とにより、年間を通じて消費エネルギーを削減すること
が可能であり、ランニングコストの低い空気除湿装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気除湿装置の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明の制御方法の概要を示すフローチャート
である。
【図3】本発明に係る空気除湿装置により消費されるエ
ネルギー量変化を模式的に示した図である。
【図4】従来の空気除湿装置の概略構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1、98・・空気除湿装置 10、80・・冷凍式空気除湿部 11、82・・凝縮器 12・・送風ファン 14、84・・コンプレッサー 18・・冷凍サイクル 20、81・・冷却除湿器(冷却除湿部) 22・・温度センサー 26、86・・キャピラリーチューブ 30、90・・吸着式空気除湿部 32・・湿度センサー 36・・再生空気バルブ 38・・シャトル弁 40・・再生部 41、42・・吸着塔 46・・四方弁 48・・消音器 50・・制御回路 70・・圧縮空気 72・・乾燥空気 72a・・再生用空気
フロントページの続き (72)発明者 竹内 俊一 長野県須坂市大字幸高246番地 オリオ ン機械株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−187620(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮空気を冷却して除湿可能な冷凍式空
    気除湿部と、 この冷凍式空気除湿部から供給された圧縮空気を吸着層
    に通して除湿する吸着式空気除湿部と、 前記冷凍式空気除湿部の入口空気温度を検出する温度セ
    ンサーと、 前記温度センサーが検出した前記入口空気温度が、予め
    定めた基準温度より高いときには前記冷凍式空気除湿部
    の冷凍サイクルを稼動させ、前記基準温度以下のときに
    は前記冷凍サイクルを停止させる制御部とを有し、 前記吸着式空気除湿部は単独で動作可能であること を特
    徴とする空気除湿装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記吸着式空気除湿
    部は、前記冷凍式空気除湿部から供給された圧縮空気を
    通す第1の吸着層と、この第1の吸着層の出口空気の一
    部を流して再生する第2の吸着層と、前記第1の吸着層
    の出口空気の湿度が低いときは前記第2の吸着層に流す
    空気量を削減する再生手段とを備えていることを特徴と
    する空気除湿装置。
  3. 【請求項3】 圧縮空気を冷却して除湿可能な冷凍式空
    気除湿部と、この冷凍式空気除湿部から供給された圧縮
    空気を吸着層に通して除湿する吸着式空気除湿部とを有
    し、この吸着式空気除湿部が単独で動作可能な空気除湿
    装置の制御方法であって、前記冷凍式空気除湿部の入口
    空気温度が低いときに該冷凍式空気除湿部の冷凍サイク
    ルを停止する省電力工程を備えていることを特徴とする
    空気除湿装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記吸着式空気除湿
    部で、前記冷凍式空気除湿部から供給された圧縮空気を
    通す第1の吸着層の出口空気の一部を流して第2の吸着
    層を再生する際に、前記第1の吸着層の出口空気の湿度
    が低いときは前記第2の吸着層に流す空気量を削減する
    省空気工程を備えていることを特徴とする空気除湿装置
    の制御方法。
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