JP3409378B2 - 信号ケーブルのシールド装置 - Google Patents

信号ケーブルのシールド装置

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JP3409378B2 JP20235693A JP20235693A JP3409378B2 JP 3409378 B2 JP3409378 B2 JP 3409378B2 JP 20235693 A JP20235693 A JP 20235693A JP 20235693 A JP20235693 A JP 20235693A JP 3409378 B2 JP3409378 B2 JP 3409378B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばコンピュータと
ディスプレイモニターとを接続する信号ケーブルに使用
して好適な信号ケーブルのシールド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばコンピュータやパルスジェ
ネレータ等の発振源とディスプレイモニターとを接続す
る信号ケーブルは、発振源からの信号にノイズが乗って
いる場合に、ノイズが信号ケーブルから外に漏れて電磁
障害を引き起こすことがないように一般的にはシールド
された同軸ケーブルを用いるようにしている。
【0003】このような信号ケーブルは図4に示すよう
に構成されていた。信号ケーブル9の一端部は図示しな
いコンピュータにコネクター8により接続されている。
信号ケーブル9の他端部は図示しないディスプレイモニ
ターにコネクター8により接続される。この信号ケーブ
ル9の両端部は同じ構成になっているが、ここではディ
スプレイモニター側の端部のみを説明する。
【0004】金属網等でシールドした複数本の同軸ケー
ブル1はその各先端部2でこのシールド部とを接続して
いる。このシールドされた同軸ケーブル1の全体は同様
の金属網等の2重シールド部3でシールドされ、さらに
その上から塩化ビニール等の被覆部7により被覆されて
いる。
【0005】ここで、信号ケーブル9はその先端部2に
おいては以下のように構成されている。シールドされた
各同軸ケーブル1をシールドする2重シールド部3はそ
の先端部2の手前で切断されていて同軸ケーブル1とそ
の先端部2が2重シールド部3から露出している(図5
A)。このため、この2重シールド部3と同軸ケーブル
1の先端部2とは接続されていない。また、この信号ケ
ーブル9の中央部においては、各同軸ケーブル1は直線
状に伸ばされたまま2重シールド部3によりシールドさ
れている(図5B)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の信号ケーブルではシールドされた各同軸ケーブル1を
シールドする2重シールド部3はその先端部2の手前で
切断されていて同軸ケーブル1とその先端部2が2重シ
ールド部3から露出しているので(図5A)、この2重
シールド部3と同軸ケーブル1の先端部2とは接続され
ていない。このため、同軸ケーブル1のシールド部に信
号によるノイズが乗った場合には、信号ケーブル9の先
端部2において2重シールド部3から同軸ケーブル1が
露出している部分からノイズが外に漏れだして電磁障害
を引き起こすという不都合があった。
【0007】また、信号ケーブル9の中央部において
は、各同軸ケーブル1は直線状に伸ばされたまま2重シ
ールド部3によりシールドされている(図5B)。この
場合、細い同軸ケーブル1を長く用いて信号をディレイ
させるようにしているので、同軸ケーブル1のシールド
部の高周波的なインピーダンスが大きくなり、この同軸
ケーブル1の外被側に流れる高周波電流により誘記され
た電圧が外に輻射されて、電磁障害を引き起こすという
不都合があった。
【0008】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、簡単な構成で不要輻射による電磁障害を低減させる
ことができる信号ケーブルのシールド装置の提供を目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の信号ケーブルの
シールド装置は例えば図1に示す如く、折り返し部5を
有する複数本の信号ケーブル1と、信号ケーブル1の各
々をシールドする第1のシールド部材と、第1のシール
ド部材に各々シールドされた複数本の信号ケーブル1を
シールドする第2のシールド部材3とからなり、第1の
シールド部材と第2のシールド部材3とを信号ケーブル
の端部2で接続するものである。
【0010】また、本発明の信号ケーブルのシールド装
置は例えば図1に示す如く、信号ケーブル1は各々の長
さを一定長さだけ異なるようにして設け、この異なる長
分だけを折り返し部において折り返すようにしたもの
である。
【0011】また、本発明の信号ケーブルのシールド装
置は例えば図1に示す如く、信号ケーブル1は少なくと
も原色信号のR信号、G信号およびB信号を供給するケ
ーブルであるものである。
【0012】また、本発明の信号ケーブルのシールド装
置は例えば図1に示す如く、信号ケーブル1は少なくと
も原色信号のR信号、G信号およびB信号のうちのいず
れかに水平同期信号および垂直同期信号を重畳させた信
号を供給するケーブルであるものである。
【0013】また、本発明の信号ケーブルのシールド装
置は例えば図1に示す如く、信号ケーブル1は少なくと
も原色信号のR信号、G信号およびB信号の他に水平同
期信号および垂直同期信号を供給するケーブルであるも
のである。
【0014】
【作用】上述せる本発明によれば、信号ケーブル1を複
数回折り返すことにより信号ケーブルのインピーダンス
を小さくすることができるので、不要輻射を低減させる
ことができる。さらに第1のシールド部材とこれをシー
ルドする第2のシールド部材3とを信号ケーブルの端部
2で接続するので、信号ケーブル1の接地が安定してノ
イズが乗り難くなり、電磁障害を低減させることができ
る。
【0015】また、上述せる本発明によれば、信号ケー
ブル1は各々の長さを一定長さだけ異なるようにして設
け、この異なる長さ分だけを折り返し部において折り返
すようにしたので、信号をディレイさせる目的で信号ケ
ーブルを長くしても信号ケーブル1のインピーダンスを
低くすることができるので、不要輻射による電磁障害を
低減させることができる。
【0016】また、上述せる本発明によれば、信号ケー
ブル1は少なくとも原色信号のR信号、G信号およびB
信号を供給するケーブルであるので、これらの信号にノ
イズが乗った場合でも不要輻射による電磁障害を低減さ
せることができる。
【0017】また、上述せる本発明によれば、信号ケー
ブル1は少なくとも原色信号のR信号、G信号およびB
信号のうちのいずれかに水平同期信号および垂直同期信
号を重畳させた信号を供給するケーブルであるので、こ
れらの信号にノイズが乗った場合でも不要輻射による電
磁障害を低減させることができる。
【0018】また、上述せる本発明によれば、信号ケー
ブル1は少なくとも原色信号のR信号、G信号およびB
信号の他に水平同期信号および垂直同期信号を供給する
ケーブルであるので、これらの信号にノイズが乗った場
合でも不要輻射による電磁障害を低減させることができ
る。
【0019】
【実施例】以下に、図1乃至図3を参照して本発明の信
号ケーブルのシールド装置の一実施例について詳細に説
明する。従来の信号ケーブルにおいて用いた符号に対応
する部分には同一の符号を付してその詳細な説明を省略
する。
【0020】この信号ケーブルが用いられるのは図3に
示すようなシステムにおいてである。例えば発振源とし
てのコンピュータ10と周辺機器としてのディスプレイ
モニター11とをこの信号ケーブル9により接続して、
コンピュータ10からのデータをディスプレイモニター
11に伝送するようなシステムである。
【0021】この発明の信号ケーブルは図2に示すよう
に構成されている。信号ケーブル9の一端部は図3に示
したコンピュータ10にコネクター8により接続されて
いる。信号ケーブル9の他端部は図3に示したディスプ
レイモニター11に8と同様のコネクターにより接続さ
れる。この信号ケーブル9の両端部は同じ構成になって
いるが、ここではディスプレイモニター側の端部のみを
説明する。
【0022】金属網等でシールドした複数本の同軸ケー
ブル1はその各先端部2でこのシールド部とを接続して
いる。このシールドされた同軸ケーブル1の全体は同様
の金属網等の2重シールド部3でシールドされ、2重シ
ールド部3と同軸ケーブル1の先端部2は接続部6で接
続されている。この2重シールド部3の上からは塩化ビ
ニール等の被覆部7により被覆されている。
【0023】ここで、信号ケーブル9はその先端部2に
おいては以下のように構成されている。シールドされた
各同軸ケーブル1をシールドする2重シールド部3はそ
の先端部2と接続部6で接続されている(図1A)。こ
のため、この2重シールド部3と同軸ケーブル1のシー
ルド部とが同じレベルに接地されるので、ノイズが乗り
難くなる。またノイズが乗った場合でも2重シールド部
3と同軸ケーブル1の先端部2とが接続部6で接続され
て端部を覆っているのでノイズが外に漏れることはなく
電磁障害を低減させることができる。
【0024】また、この信号ケーブル9の中央部におい
ては、各同軸ケーブル1は折り返し部5により折り返さ
れてから2重シールド部3によりシールドされている
(図1B)。このため、複数の同軸ケーブル1の各同軸
ケーブル1の長さを変えて各同軸ケーブル1の信号間の
高調波成分を削除したい場合でも、長くした同軸ケーブ
ル1はその長くした分だけ折り返し部5において折り返
されてから2重シールド部3でシールドされるので、同
軸ケーブル1のシールド部の持つインピーダンスを低く
することができ、不要輻射を低減させることができる。
【0025】この例においては、信号ケーブル9は原色
信号のR信号、G信号およびB信号を伝送する。なお、
G信号には水平および垂直の同期信号が重畳されてい
る。この場合、各信号間にディレイを持たせる必要があ
る。そこで、R信号、G信号およびB信号の各同軸ケー
ブル1の長さを一定長さだけ異なるようにして、この異
なる長さだけ折り返し部5において折り返すようにする
のである。
【0026】例えば、130メガヘルツの高調波成分を
削除したい場合には、G信号の同軸ケーブル1の長さに
対して、R信号の同軸ケーブル1の長さを50センチメ
ートルだけ長くして、B信号の同軸ケーブル1の長さを
50センチメートルだけ短くするようにして設ける。
【0027】ここで、最短のB信号の同軸ケーブル1の
長さがインピーダンスが問題にならない程度の長さであ
れば、B信号の同軸ケーブル1はそのままで折り返し部
5を設けず、G信号の同軸ケーブル1には50センチメ
ートル分の折り返し部5を設け、R信号の同軸ケーブル
1には100センチメートル分の折り返し部5を設ける
ようにする。
【0028】また、最短のB信号の同軸ケーブル1の長
さがインピーダンスが問題になる程度の長さであれば、
R信号、G信号およびB信号のすべての同軸ケーブル1
に折り返し部5を設けるようにすれば良い。この場合の
折り返し部5の長さはB信号の同軸ケーブル1の折り返
し部5の長さに対して、上述のG信号およびR信号の同
軸ケーブル1の折り返し部5の長さを加算した長さであ
る。
【0029】このように構成される信号ケーブルによれ
ば、同軸ケーブル1に折り返し部5を設けることにより
同軸ケーブル1のインピーダンスを小さくすることがで
きるので、不要輻射を低減させることができる。さらに
同軸ケーブル1のシールド部とこれをシールドする2重
シールド部3とを同軸ケーブル1の先端部2で接続する
ので、同軸ケーブル1の接地が安定してノイズが乗り難
くなり、電磁障害を低減させることができる。
【0030】また、同軸ケーブル1は各々の長さを一定
長さだけ異なるようにして設けて、この異なる長さを折
り返すようにしたので、信号をディレイさせる目的で細
い同軸ケーブル1を長くしても同軸ケーブル1のインピ
ーダンスを低くするができるので、不要輻射による電磁
障害を低減させることができる。
【0031】また、同軸ケーブル1は少なくとも原色信
号のR信号、G信号およびB信号を供給するケーブルで
あるので、これらの信号にノイズが乗った場合でも不要
輻射による電磁障害を低減させることができる。
【0032】また、同軸ケーブル1のG信号のケーブル
に水平同期信号および垂直同期信号を重畳させたので、
これらの同期信号にノイズが乗った場合でも不要輻射に
よる電磁障害を低減させることができる。
【0033】なお、上述の例ではG信号に水平および垂
直の同期信号が重畳している場合について述べたが、他
の信号に水平および垂直の同期信号が重畳している場
合、またはR信号、G信号およびB信号の他に水平同期
信号および垂直同期信号をそれぞれ別の同軸ケーブル1
で伝送する場合であっても上述と同様にして信号ケーブ
ル9を設ければ良い。
【0034】また、同軸ケーブル1として、原色信号の
R信号、G信号およびB信号のケーブルの他に水平同期
信号および垂直同期信号を供給するケーブルを設けるよ
うにしてもよい。このようにした場合でも、これらの信
号にノイズが乗った場合の不要輻射による電磁障害を低
減させることができる。
【0035】
【発明の効果】上述せる本発明によれば、信号ケーブル
を複数回折り返すことにより信号ケーブルのインピーダ
ンスを小さくすることができるので、不要輻射を低減さ
せることができる。さらに第1のシールド部材とこれを
シールドする第2のシールド部材とを信号ケーブルの端
部で接続するので、信号ケーブルの接地が安定してノイ
ズが乗り難くなり、電磁障害を低減させることができ
る。
【0036】また、上述せる本発明によれば、信号ケー
ブルは各々の長さを一定長さだけ異なるようにして設
け、この異なる長さ分だけを折り返し部において折り返
すようにしたので、信号をディレイさせる目的で信号ケ
ーブルを長くしても信号ケーブルのインピーダンスを低
くすることができるので、不要輻射による電磁障害を低
減させることができる。
【0037】また、上述せる本発明によれば、信号ケー
ブルは少なくとも原色信号のR信号、G信号およびB信
号を供給するケーブルであるので、これらの信号にノイ
ズが乗った場合でも不要輻射による電磁障害を低減させ
ることができる。
【0038】また、上述せる本発明によれば、信号ケー
ブルは少なくとも原色信号のR信号、G信号およびB信
号のうちのいずれかに水平同期信号および垂直同期信号
を重畳させた信号を供給するケーブルであるので、これ
らの信号にノイズが乗った場合でも不要輻射による電磁
障害を低減させることができる。
【0039】また、上述せる本発明によれば、信号ケー
ブルは少なくとも原色信号のR信号、G信号およびB信
号の他に水平同期信号および垂直同期信号を供給するケ
ーブルであるので、これらの信号にノイズが乗った場合
でも不要輻射による電磁障害を低減させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の信号ケーブルのシールド装置の一実施
例の先端部(A)および中央部(B)を示す構成図であ
る。
【図2】本発明の信号ケーブルのシールド装置の一実施
例の全体の構成図である。
【図3】本発明の信号ケーブルのシールド装置を使用す
るシステムの構成図である。
【図4】従来の信号ケーブルの全体の構成図である。
【図5】従来の信号ケーブルの先端部(A)および中央
部(B)を示す構成図である。
【符号の説明】
1 シールドした同軸ケーブル 2 先端部 3 2重シールド部 4 接続部 5 折り返し部 6 接続部 7 被覆部 8 コネクター 9 信号ケーブル 10 コンピュータ 11 ディスプレイモニター

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 折り返し部を有する複数本の信号ケーブ
    ルと、 上記信号ケーブルの各々をシールドする第1のシールド
    部材と、 上記第1のシールド部材に各々シールドされた複数本の
    信号ケーブルをシールドする第2のシールド部材とから
    なり、 上記第1のシールド部材と上記第2のシールド部材とを
    上記信号ケーブルの端部で接続することを特徴とする信
    号ケーブルのシールド装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の信号ケーブルのシールド
    装置において、 上記信号ケーブルは各々の長さを一定長さだけ異なるよ
    うにして設け、この異なる長さ分だけを折り返し部にお
    いて折り返すようにしたことを特徴とする信号ケーブル
    のシールド装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の信号ケーブルのシールド
    装置において、 上記信号ケーブルは少なくとも原色信号のR信号、G信
    号およびB信号を供給するケーブルであることを特徴と
    する信号ケーブルのシールド装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の信号ケーブルのシールド
    装置において、 上記信号ケーブルは少なくとも原色信号のR信号、G信
    号およびB信号のうちのいずれかに水平同期信号および
    垂直同期信号を重畳させた信号を供給するケーブルであ
    ることを特徴とする信号ケーブルのシールド装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の信号ケーブルのシールド
    装置において、 上記信号ケーブルは少なくとも原色信号のR信号、G信
    号およびB信号の他に水平同期信号および垂直同期信号
    を供給するケーブルであることを特徴とする信号ケーブ
    ルのシールド装置。
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