JP3408332B2 - ハイパーテキスト読上装置 - Google Patents

ハイパーテキスト読上装置

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JP3408332B2
JP3408332B2 JP21774094A JP21774094A JP3408332B2 JP 3408332 B2 JP3408332 B2 JP 3408332B2 JP 21774094 A JP21774094 A JP 21774094A JP 21774094 A JP21774094 A JP 21774094A JP 3408332 B2 JP3408332 B2 JP 3408332B2
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正利 塩内
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テキスト中のハイパー
リンクの部分を通常の読み上げと変化させてその部分を
知覚させるハイパーテキスト読上装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、テキストを音声合成して読み上げ
る装置は、通常のテキストファイルをその対象とし、当
該テキストファイルから文章を取り出し音声合成して発
声し、読み上げるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、テキスト中
の単語にリンク先を指定したいわゆるハイパーテキスト
については、当該リンク設定場所を検出できず、ハイパ
ーリンクの設定そのものを音声合成し発声して読み上げ
てしまったり、あるいはハイパーリンクを区別せずに通
常のテキストと同様に音声合成し発声して読み上げてし
まったりし、ハイパーリンクの存在を読上音声から知る
ことができないという問題があった。
【0004】本発明は、これらの問題を解決するため、
テキスト中にハイパーリンク識別子が設定されていたと
きに読み上げる音声を通常の音声に対して変化させ、テ
キスト中にハイパーリンクの存在を読上音声から知覚し
得るようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理構
成図を示す。図1において、ハイパーテキストファイル
1は、ハイパーテキストを格納したファイルである。
【0006】入力部2は、ハイパーテキストファイル1
から指定されたハイパーテキストを取り出して入力する
ものである。ハイパーリンク認識部3は、ハイパーテキ
スト中からハイパーリンクが設定されている位置を検出
するものである。
【0007】読上音声発声部4は、テキストデータにつ
いて、ハイパーリンクが設定されていたときに通常の読
上音声と変化させて音声合成して読み上げる音声データ
を生成するものである。
【0008】合成データメモリ5は、テキストデータを
音声合成するときにハイパーリンクの位置で変化させる
データ(例えば女声パラメタ、男声パラメタ、基準周波
数パラメタなど)を設定するものである。
【0009】読上音声出力部6は、音声データをもとに
音声信号をスピーカ7に供給し、音声を発声させるもの
である。スピーカ7は、音声を発声するものである。
【0010】
【作用】本発明は、図1に示すように、入力部2がハイ
パーテキストファイル1から指定されたハイパーテキス
トを取り出して入力し、ハイパーリンク認識部3が入力
されたハイパーテキストからあるいはハイパーテキスト
中にハイパーリンクを検出し、読上音声発声部4がハイ
パーリンクの検出に対応して、合成データメモリ5から
通常の読上音声とは変化させたパラメタを取り出してテ
キストデータを音声データにし、読上音声出力部6が音
声データから生成した音声信号をスピーカ7に供給し、
通常の読上音声とは変化させた音声を発声させてテキス
トデータを読上させ、ハイパーリンクが設定されている
旨を音声で知覚させるようにしている。
【0011】この際、読上音声を変化させるとして、通
常の読上音声に対して高さを変化させ、ハイパーリンク
が設定されている旨を音声で知覚させるようにしてい
る。また、読上音声を変化させるとして、通常の読上音
声に対して音量を変化させ、ハイパーリンクが設定され
ている旨を音声で知覚させるようにしている。
【0012】また、読上音声を変化させるとして、通常
の読上音声に対して音質を変化させ、ハイパーリンクが
設定されている旨を音声で知覚させるようにしている。
また、読上音声を変化させるとして、通常の読上音声に
対して所定の背景音あるいは所定の音楽を重畳させ、ハ
イパーリンクが設定されている旨を音声で知覚させるよ
うにしている。
【0013】また、読上音声を変化させるとして、ハイ
パーリンクの位置で所定の信号音を発声させ、ハイパー
リンクが設定されている旨を音声で知覚させるようにし
ている。
【0014】また、読上音声を変化させるとして、通常
の読上音声によって反復させ、ハイパーリンクが設定さ
れている旨を音声で知覚させるようにしている。また、
読上音声を変化させるとして、通常の読上音声に対して
読上速度を変化させ、ハイパーリンクが設定されている
旨を音声で知覚させるようにしている。
【0015】従って、テキスト中にハイパーリンク識別
子が設定されていたときに読み上げる音声を通常の音声
に対して変化させることにより、テキスト中にハイパー
リンクの存在を読上音声から知覚させることが可能とな
る。これにより、テキスト中のハイパーリンク識別子の
存在をユーザが認識し当該ハイパーリンク識別子でポイ
ントされる位置から著者が予め設定した各種情報(参照
文献などの各種情報、音声による情報、静止画、動画な
どのいわゆるマルチメディア情報)を引き出して表示、
発声などさせることができる。
【0016】
【実施例】次に、図2から図15を用いて本発明の実施
例の構成および動作を順次詳細に説明する。
【0017】図2は、本発明の動作フローチャート(図
1)を示す。これは、図1の構成の動作を説明するフロ
ーチャートである。図2において、S1は、テキストを
読み込む。これは、図1のハイパーテキストファイル1
中から指定されたハイパーテキストを入力部2が読み込
み、ハイパーリンク認識部3に渡す。
【0018】S2は、S1で読み込むテキストが終了し
たか判別する。YESの場合には、終了する(EN
D)。一方、NOの場合には、S3に進む。S3は、ハ
イパーリンク識別子(開始)の検出か判別する。これ
は、図1のハイパーリンク認識部3がS1で読み込んだ
テキスト中からハイパーリンク識別子(開始)の検出か
判別する。例えばテキストの文字列中にハイパーリンク
識別子(開始)を表す識別子例えば“begin li
nk”や“<link>”を検出したか判別する。YE
Sの場合には、ハイパーリンク識別子を検出したと判明
したので、S4からS7の処理を行う。一方、NOの場
合には、ハイパーリンク識別子を検出しなく、通常のテ
キストと判明したので、S8で通常の音声で発声する。
【0019】S4は、リンク先の取り出しを行う。これ
は、ハイパーリンク識別子(開始)とハイパーリンク識
別子(終了)の間に存在する“リンク先”を取り出す。
この取り出したリンク先には、各種情報(マルチメディ
ア情報(参照文献、音声による情報、静止画、動画によ
る情報など))が予め登録されている。
【0020】S5は、ハイパーリンク識別子(終了)を
検出する。これは、図1のハイパーリンク認識部3がS
1で読み込んだテキスト中からハイパーリンク識別子
(終了)を検出する。例えばテキストの文字列中のハイ
パーリンク識別子(開始)が検出された後、リンク先な
どの情報の終わりを表すハイパーリンク識別子(終了)
を検出、例えば“end link”や“</link
>”を検出する。
【0021】S6は、リンク付けされた文字列の抽出を
行う。これは、ハイパーリンク識別子(開始)からハイ
パーリンク識別子(終了)の間に挟まれたリンク付けさ
れた文字列の抽出を行う。
【0022】S7は、S6で抽出された文字列を、指定
された音声で発声する。これは、ハイパーリンク識別子
で指定された文字列、例えばハイパーリンク識別子(開
始)とハイパーリンク識別子(終了)で挟まれた間の文
字列を、通常の音声と異なる音声(音量、音質などを通
常の読上音声と異ならせた音声)で発声し、ユーザにハ
イパーリンクの存在を知覚させる。そして、S1に戻
る。
【0023】以上によって、テキスト中にハイパーリン
ク識別子(開始)およびハイパーリンク識別子(終了)
を検出してその間の文字列を、通常の音声とは異なる音
声で発声してハイパーリンクの存在を音声で知らせて知
覚させることが可能となる。
【0024】図3は、本発明の実施例構成図(その1)
を示す。ここで、読上音声発声部4は、図1の読上音声
発声部4の詳細構成図である。図3において、読上音声
発声部4は、ハイパーリンク識別子でリンク付けされた
文字列を、通常の音声と異なる音声、ここでは基準周波
数を異ならせて発声させるものであって、音声合成装置
41、セレクタ43、通常テキスト用基準周波数パラメ
タ44およびハイパーリンク用基準周波数パラメタ45
から構成されるものである。
【0025】音声合成装置41は、基準周波数発生器4
2から構成され、音声を合成するものである。ここで
は、ハイパーリンク検知信号によってセレクタ43を切
り換えてハイパーリンク用基準周波数パラメタ45を選
択し、このハイパーリンク用基準周波数パラメタ45を
もとに通知されたテキスト情報について作成した音声デ
ータ(ハイパーリンク用基準周波数パラメタに依存した
異なった音声を発声させる音声データ)を図1の読上音
声出力部6に通知する。
【0026】基準周波数発生器42は、セレクタ43に
よって選択された通常テキスト用基準周波数パラメタ4
4、あるいはハイパーリンク用基準周波数パラメタ45
に従った基準周波数を発生させ、通常音声あるいは通常
音声と異なるハイパーリンク用の音声を発生させる音声
データを出力するものである。
【0027】図4は、本発明の実施例構成図(その2)
を示す。これは、読上音声発声部4は、図1の読上音声
発声部4の詳細構成図である。図4において、読上音声
発声部4は、ハイパーリンク識別子でリンク付けされた
文字列を、通常の音声と異なる音声、ここでは音質を異
ならせて発声させるものであって、音声合成装置41、
セレクタ43、通常テキスト用音質パラメタ46および
ハイパーリンク用音質パラメタ47から構成されるもの
である。
【0028】音声合成装置41は、音声を合成するもの
である。ここでは、ハイパーリンク検知信号によってセ
レクタ43を切り換えてハイパーリンク用音質パラメタ
47を選択し、このハイパーリンク用音質パラメタ47
をもとに通知されたテキスト情報について作成した音声
データ(ハイパーリンク用音質パラメタに依存した異な
った音声を発声させる音声データ)を図1の読上音声出
力部6に通知する。音質を異ならせるとしては、例えば
男性の声と女性の声を異ならせたり、より明るい声に異
ならせたりする。
【0029】次に、図5のフローチャートに示す順序に
従い、図3および図4の構成の動作を詳細に説明する。
図5の(a)において、S11は、テキストを読み込
む。これは、図1のハイパーテキストファイル1中から
指定されたハイパーテキストを入力部2が読み込み、ハ
イパーリンク認識部3に渡す。
【0030】S12は、S11で読み込むテキストが終
了したか判別する。YESの場合には、終了する(EN
D)。一方、NOの場合には、S13に進む。S13
は、ハイパーリンク識別子(開始)の検出かを判別す
る。これは、図1のハイパーリンク認識部3がS11で
読み込んだテキスト中からハイパーリンク識別子(開
始)の検出かを判別する。例えばテキストの文字列中に
ハイパーリンク識別子(開始)を表す識別子例えば“b
egin link”や“<link>”を検出したか
判別する。YESの場合には、ハイパーリンク識別子を
検出したと判明したので、S14からS18の処理を行
う。一方、NOの場合には、ハイパーリンク識別子を検
出せず、通常のテキストと判明したので、S19で通常
のテキストとして送出する。
【0031】S14は、ハイパーリンク検知信号“H”
を送出する。S15は、リンク先の取り出しを行う。こ
れは、ハイパーリンク識別子(開始)とハイパーリンク
識別子(終了)の間に存在する“リンク先”を取り出
す。この取り出したリンク先には、各種情報(マルチメ
ディア情報(参照文献、音声による情報、静止画、動画
による情報など))が予め登録されている。
【0032】S16は、ハイパーリンク識別子(終了)
を検出する。これは、図1のハイパーリンク認識部3が
S11で読み込んだテキスト中からハイパーリンク識別
子(終了)を検出する。例えばテキストの文字列中のハ
イパーリンク識別子(開始)が検出された後、リンク先
などの情報の終わりを表すハイパーリンク識別子(終
了)、例えば“end link”や“</link
>”を検出する。
【0033】S17は、リンク付けされた文字列を送出
する。これは、ハイパーリンク識別子(開始)からハイ
パーリンク識別子(終了)の間に挟まれた、ハイパーリ
ンクが設定された文字列を送出する。
【0034】S18は、ハイパーリンク検知信号を
“L”にする。以上によって、テキスト中にハイパーリ
ンク識別子(開始)およびハイパーリンク識別子(終
了)を検出してその間の文字列を送出、および通常のテ
キストの文字列を送出する。そして、後述する図5の
(b)でハイパーリンク用の基準周波数あるいは音質に
従い発声させ、通常の文字列は通常用の基準周波数ある
いは音質に従い発声させるのに対し、通常の音声とは異
なる音声で発声しハイパーリンクの存在を知らせて知覚
させることが可能となる。
【0035】図5の(b)において、S21は、ハイパ
ーリンク検知信号が“H”か判別する。これは、図5の
(a)のS14でハイパーリンクが検知されてハイパー
リンク検知信号が“H”にセットされているか判別す
る。YESの場合には、S22でハイパーリンク用パラ
メタへの切替(図3、図4のセレクタ43によってハイ
パーリンク用基準周波数パラメタ45あるいはハイパー
リンク用音質パラメタ47に切替)を行う。一方、NO
の場合には、S23で通常テキスト用パラメタへの切替
(図3、図4のセレクタ43によって通常テキスト用基
準周波数パラメタ44あるいは通常テキスト用音質パラ
メタ46に切替)を行う。
【0036】S24は、テキスト情報の読み込みを行
う。これは、S19あるいはS17で送出された通常テ
キスト情報あるいはハイパーテキスト情報の読み込みを
行う。S25は、テキスト情報終了か判別する。YES
の場合には、終了する。NOの場合には、合成音声によ
る発声を行う。これは、S22、S23で切り換えたパ
ラメタに従い、テキスト情報を発声、即ち、通常テキス
ト情報は通常の基準周波数あるいは音質で発声し、ハイ
パーテキスト情報はハイパーテキスト用の基準周波数あ
るいは音質で発声し、ハイパーリンクの存在をユーザに
音声で知らせる。
【0037】図6は、本発明の実施例構成図(その3)
を示す。ここで、読上音声発声部4は、図1の読上音声
発声部4の詳細構成図である。図6において、読上音声
発声部4は、ハイパーリンク識別子でリンク付けされた
文字列を、通常の音声と異なる音声、ここでは音量を異
ならせて発声させるものであって、音量調整機構48、
パラメタスイッチ49、通常テキスト用音量パラメタ5
0およびハイパーリンク用音量パラメタ47から構成さ
れるものである。
【0038】音量調整機構48は、音量を調整するもの
である。ここでは、ハイパーリンク検知信号によってパ
ラメタスイッチ49を切り換えてハイパーリンク用音量
パラメタ51を選択し、このハイパーリンク用音量パラ
メタ51をもとに通知されたテキスト情報について作成
した音声データ(ハイパーリンク用音量パラメタに依存
した異なった音声を発声させる音声データ)を図1の読
上音声出力部6に通知する。
【0039】パラメタスイッチ49は、パラメタを切り
換えるものである。次に、図7のフローチャートに示す
順序に従い、図6の構成の動作を詳細に説明する。
【0040】図7の(a)において、S31からS39
は、図5のS11からS19と同一であるので説明を省
略する。図7の(b)において、S41は、テキスト情
報を読み込む。これは、図7の(a)のS37、S39
で送出されたテキスト情報を読み込む。
【0041】S42は、テキスト情報が終了か判別す
る。YESの場合には、終了する。NOの場合には、S
43で音声を合成し、合成した音声データをS47に送
出する。
【0042】S44は、ハイパーリンク検知信号が
“H”か判別する。これは、図7の(a)のS34でハ
イパーリンクが検知されてハイパーリンク検知信号が
“H”にセットされているか判別する。YESの場合に
は、S45でハイパーリンク用音量パラメタ51への切
替を行う。一方、NOの場合には、S46で通常テキス
ト用音量パラメタ50への切替を行う。
【0043】S47は、S43で合成された音声データ
の読み込みを行う。S48は、音声データが終了か判別
する。YESの場合には、終了する。NOの場合には、
S49で発声し、S44に戻る。
【0044】図8は、本発明の実施例構成図(その4)
を示す。ここで、読上音声発声部4は、図1の読上音声
発声部4の詳細構成図である。図8において、読上音声
発声部4は、ハイパーリンク識別子でリンク付けされた
文字列を、通常の音声と異なる音声、ここでは背景信号
を発声させるものであって、音声合成装置41、ミキサ
ー52、ハイパーリンク用背景信号音発生器53から構
成されるものである。
【0045】音声合成装置41は、テキスト情報を合成
した音声データを生成するものである。ミキサー52
は、通常の音声の音声データと、ハイパーリンク用の背
景信号音の音声データとを混合するものである。
【0046】ハイパーリンク用背景信号音発生器53
は、ハイパーリンク用の背景信号音を発生するものであ
る。次に、図9のフローチャートに示す順序に従い、図
8の構成および音楽をハイパーリンクの部分に流す場合
の動作を詳細に説明する。
【0047】図9の(a)において、S51からS59
は、図5のS11からS19と同一であるので説明を省
略する。図9の(b)において、S61は、テキスト情
報を読み込む。これは、図9の(a)のS57、S59
で送出されたテキスト情報を読み込む。
【0048】S62は、テキスト情報が終了か判別す
る。YESの場合には、終了する。NOの場合には、S
63で音声を合成し、合成した音声データをS64に送
出する。
【0049】S64は、S63で合成された音声データ
の読み込みを行う。S65は、音声データが終了か判別
する。YESの場合には、終了する(END)。一方、
NOの場合には、S66に進む。
【0050】S66は、ハイパーリンク検知信号が
“H”か判別する。これは、図9の(a)のS54でハ
イパーリンクが検知されてハイパーリンク検知信号が
“H”にセットされているか判別する。YESの場合に
は、S67でハイパーリンク用の信号音(背景信号音あ
るいは音楽)を発生する。そして、S68でS67で発
生した信号音(背景信号音あるいは音楽)を重畳して発
声し、S64に戻る。一方、S66のNOの場合には、
S69で通常の音声の発声を行い、S64に戻る。
【0051】図10は、本発明の実施例構成図(その
5)を示す。ここで、読上音声発声部4は、図1の読上
音声発声部4の詳細構成図である。図10において、読
上音声発声部4は、ハイパーリンク識別子でリンク付け
された文字列の前後に、通常の音声と異なる音声、ここ
ではハイパーリンク開始音およびハイパーリンク終了音
を付加するものであって、音声合成部54、音声データ
編集部55、ハイパーリンク開始音/ハイパーリンク終
了音56から構成されるものである。
【0052】音声合成部54は、テキスト情報を合成し
た音声データを生成するものである。例えば図示の下記
のように音声データを生成するものである(下線部分が
ハイパーリンク設定箇所)。
【0053】 ・・・さらにDSII方式の採用により・・・ 音声データ編集部55は、ハイパーリンク検知信号が
“H”のときに、ハイパーリンクの設定された先頭位置
にハイパーリンク開始音(例えば“*”であって、ピン
ポンチャイムの“ピン”音などを表す)および終了位置
にハイパーリンク終了音(例えば“@”であって、ピン
ポンチャイムの“ポン”音などを表す)を設定するもの
である。例えば図示の下記のように設定する。
【0054】 ・・・さらに*DSII方式@の採用により・・・ ハイパーリンク開始音/ハイパーリンク終了音56は、
ハイパーリンクの開始および終了を知らせる音声であっ
て、例えばチャイム音やビープ音である。
【0055】次に、図11のフローチャートに示す順序
に従い、図10の構成および音楽をハイパーリンクの部
分に流す場合の動作を詳細に説明する。図11におい
て、S71は、テキストを読み込む。これは、図1のハ
イパーテキストファイル1中から指定されたハイパーテ
キストを入力部2が読み込み、ハイパーリンク認識部3
に渡す。
【0056】S72は、S71で読み込むテキストが終
了したか判別する。YESの場合には、終了する(EN
D)。一方、NOの場合には、S73に進む。S73
は、ハイパーリンク識別子(開始)の検出かを判別す
る。これは、図1のハイパーリンク認識部3がS71で
読み込んだテキスト中からハイパーリンク識別子(開
始)の検出かを判別する。例えばテキストの文字列中に
ハイパーリンク識別子(開始)を表す識別子例えば“b
egin link”を検出したか判別する。YESの
場合には、ハイパーリンク識別子を検出したと判明した
ので、S74からS78の処理を行う。一方、NOの場
合には、ハイパーリンク識別子を検出せず、通常のテキ
ストと判明したので、S79で通常の音声で発声する。
【0057】S74は、信号音を発生する。これは、図
10のハイパーリンク開始音を発生する。S75は、リ
ンク先の取り出しを行う。これは、ハイパーリンク識別
子(開始)とハイパーリンク識別子(終了)の間に存在
する“リンク先”を取り出す。この取り出したリンク先
には、各種情報(マルチメディア情報(参照文献、音声
による情報、静止画、動画による情報など))が予め登
録されている。
【0058】S76は、通常音声で発声する。これは、
S75で取り出したリンク先を通常の音声で発声する。
S77は、ハイパーリンク識別子(終了)を検出する。
これは、S71で読み込んだテキスト中からハイパーリ
ンク識別子(終了)を検出する。例えばテキストの文字
列中のハイパーリンク識別子(開始)が検出された後、
リンク先などの情報の終わりを表すハイパーリンク識別
子(終了)を検出、例えば“end link”や“<
/link>”を検出する。
【0059】S78は、ハイパーリンクの終了音を発生
する。以上によって、テキスト中からハイパーリンク識
別子(開始)が検出されたときにハイパーリンク開始音
を発生し、ハイパーリンク識別子(終了)が検出された
ときにハイパーリンク終了音を発生し、ハイパーリンク
の存在を音声により知覚させる。
【0060】図12は、本発明の実施例構成図(その
6)を示す。図12において、ハイパーリンク認識部3
は、テキスト中からハイパーリンク識別子を検出するも
のである。例えば図示の下記のように検出するものであ
る(下線部分がハイパーリンク設定箇所である)。
【0061】 ・・・ここでパケットを使って・・・ テキスト編集部61は、ハイパーリンク設定箇所を反復
させるものである。例えば図示の“パケット”を反復さ
せるものである。
【0062】 ・・・ここでパケットパケットを使って・・・ 次に、図13のフローチャートに示す順序に従い、図1
2の構成の動作を詳細に説明する。
【0063】図13の(a)において、S81からS8
9は、図5の(a)のS11からS19と同一であるの
で説明を省略する。図13の(b)において、S91
は、テキスト情報を読み込む。これは、図13の(a)
のS87、S89で送出されたテキスト情報を読み込
む。
【0064】S92は、S91で読み込むテキストが終
了したか判別する。YESの場合には、終了する(EN
D)。一方、NOの場合には、S93に進む。S93
は、ハイパーリンク検知信号が“H”か判別する。これ
は、図13の(a)のS84でハイパーリンク検知信号
が“H”にセットされたか判別する。YESの場合に
は、S94でテキスト情報を反復する。これは、図12
のテキスト編集部61は、ハイパーリンク検知信号が
“H”であったので、例えば図示の下記のように、ハイ
パーリンク付けされた文字列“パケット”を反復、ここ
では1回反復する。
【0065】・・・ここでパケットパケット S95は、合成音声により発声する。これは、S94で
合成された反復する部分を持つ音声データをもとに、合
成音声による発声を行う。そして、S91に戻る。
【0066】以上によって、テキスト中からハイパーリ
ンク識別子(開始)が検出されたときに、ハイパーリン
ク付けされた文字列例えば“パケット”を反復して発声
し、ハイパーリンクの存在を音声で知覚させる。
【0067】図14は、本発明の実施例構成図(その
7)を示す。ここで、読上音声発声部4は、図1の読上
音声発声部4の詳細構成図である。図14において、読
上音声発声部4は、ハイパーリンク識別子でリンク付け
された文字列を、通常の音声と異なる音声、ここでは発
話速度を変化させた音声で発声させるものであって、音
声合成部62から構成されるものである。
【0068】音声合成部62は、発話速度を異ならせて
発声するものであって、ここでは、発話速度調整機構6
5、ハイパーリンク用発話速度パラメタ63、通常テキ
スト用発話速度パラメタ64、セレクタ66から構成さ
れるものである。
【0069】発話速度調整機構65は、セレクタ66に
よって選択されたハイパーリンク用発話速度パラメタ6
3あるいは通常テキスト用発話速度パラメタ64に従っ
た発話速度で音声を発声するものである。
【0070】ハイパーリンク用発話速度パラメタ63
は、ハイパーリンク用の発話速度パラメタである。通常
テキスト用発話速度パラメタ64は、通常テキスト用の
発話速度パラメタである。
【0071】セレクタ66は、ハイパーリンク検知信号
が“H”のときにハイパーリンク用発話速度パラメタ6
3を選択し、“L”のときに通常テキスト用発話速度パ
ラメタ64を選択するものである。
【0072】次に、図15のフローチャートに示す順序
に従い、図14の構成の動作を詳細に説明する。図15
の(a)において、S101からS109は、図5の
(a)のS11からS19と同一であるので説明を省略
する。
【0073】図15の(b)において、S111は、テ
キスト情報を読み込む。これは、図15の(a)のS1
07、S109で送出されたテキスト情報を読み込む。
S112は、S111で読み込むテキストが終了したか
判別する。YESの場合には、終了する(END)。一
方、NOの場合には、S113に進む。
【0074】S113は、ハイパーリンク検知信号が
“H”か判別する。これは、図15の(a)のS104
でハイパーリンク検知信号が“H”にセットされたか判
別する。YESの場合には、S114でハイパーリンク
用発話速度への切替を行う。一方、NOの場合には、S
114で通常テキスト用発話速度への切替を行う。
【0075】S116は、合成音声による発声を行う。
そして、S111に戻る。以上によって、テキスト中か
らハイパーリンク識別子(開始)が検出されたときに、
ハイパーリンク付けされた文字列例えば“パケット”の
発話速度を通常よりも速く(あるいは遅く)し、ハイパ
ーリンクの存在を音声で知覚させる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
テキスト中にハイパーリンクが設定されていたときに読
み上げる音声を通常の音声に対して変化させる構成を採
用しているため、テキスト中のハイパーリンクの存在を
読上音声から容易に知覚させることができる。これによ
り、ユーザ、特に従来の視覚的表現によるハイパーテキ
スト表現ではハイパーリンクの認識が容易ではなかった
利用者がテキスト中のハイパーリンクの存在を認識し、
当該ハイパーリンクでポイントされる位置から著者が予
め設定した各種情報(参照文献などの各種情報、音声に
よる情報、静止画、動画などのいわゆるマルチメディア
情報)を引き出して表示、発声などさせることができる
ようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の動作フローチャート(図1)である。
【図3】本発明の実施例構成図(その1)である。
【図4】本発明の実施例構成図(その2)である。
【図5】本発明の動作フローチャート(図3、図4)で
ある。
【図6】本発明の実施例構成図(その3)である。
【図7】本発明の動作フローチャート(図6)である。
【図8】本発明の実施例構成図(その4)である。
【図9】本発明の動作フローチャート(図8)である。
【図10】本発明の実施例構成図(その5)である。
【図11】本発明の動作フローチャート(図10)であ
る。
【図12】本発明の実施例構成図(その6)である。
【図13】本発明の動作フローチャート(図12)であ
る。
【図14】本発明の実施例構成図(その7)である。
【図15】本発明の動作フローチャート(図14)であ
る。
【符号の説明】
1:ハイパーテキストファイル 2:入力部 3:ハイパーリンク認識部 4:読上音声発生部 41:音声合成装置 42:基準周波数発生器 43:セレクタ 44:通常テキスト用基準周波数パラメタ 45:ハイパーリンク用基準周波数パラメタ 46:通常テキスト用音質パラメタ 47:ハイパーリンク用音質パラメタ 48:音量調整機構 49:パラメタスイッチ 50:通常テキスト用音量パラメタ 51:ハイパーリンク用音量パラメタ 52:ミキサー 53:ハイパーリンク用背景信号音発生器 54:音声合成部 55:音声データ編集部 56:ハイパーリンク開始音/ハイパーリンク終了音 61:テキスト編集部 62:音声合成部 63:ハイパーリンク用発話速度パラメタ 64:通常テキスト用発話速度パラメタ 65:発話速度調整機構 5:合成データメモリ 6:読上音声出力部 7:スピーカ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10L 13/08 G06F 12/00 547

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テキストからあるいはテキスト中に予め設
    定され、リンク先を示すハイパーリンクを検出するハイ
    パーリンク認識部と、 テキストを音声合成して読み上げる際に、上記ハイパー
    リンク認識部によって読み上げようとする部分からハイ
    パーリンクが検出された場合に、検出された部分の文字
    列の読上音声を変化させかつ上記リンク先の文字列を読
    上げることで、ハイパーリンクが設定されている旨を音
    声で知覚させる読上音声発声部とを備えたことを特徴と
    するハイパーテキスト読上装置。
  2. 【請求項2】上記読上音声を変化させるとして、通常の
    読上音声に対して高さを変化させ、ハイパーリンクが設
    定されている旨を音声で知覚させることを特徴とする請
    求項1記載のハイパーテキスト読上装置。
  3. 【請求項3】上記読上音声を変化させるとして、通常の
    読上音声に対して音量を変化させ、ハイパーリンクが設
    定されている旨を音声で知覚させることを特徴とする請
    求項1記載のハイパーテキスト読上装置。
  4. 【請求項4】上記読上音声を変化させるとして、通常の
    読上音声に対して音質を変化させ、ハイパーリンクが設
    定されている旨を音声で知覚させることを特徴とする請
    求項1記載のハイパーテキスト読上装置。
  5. 【請求項5】上記読上音声を変化させるとして、通常の
    読上音声に対して所定の背景音あるいは所定の音楽を重
    畳させ、ハイパーリンクが設定されている旨を音声で知
    覚させることを特徴とする請求項1記載のハイパーテキ
    スト読上装置。
  6. 【請求項6】上記読上音声を変化させるとして、通常の
    読上音声に対して読上速度を変化させ、ハイパーリンク
    が設定されている旨を音声で知覚させることを特徴とす
    る請求項1記載のハイパーテキスト読上装置。
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