JP3408304B2 - スパッタ装置用電源 - Google Patents
スパッタ装置用電源Info
- Publication number
- JP3408304B2 JP3408304B2 JP35171893A JP35171893A JP3408304B2 JP 3408304 B2 JP3408304 B2 JP 3408304B2 JP 35171893 A JP35171893 A JP 35171893A JP 35171893 A JP35171893 A JP 35171893A JP 3408304 B2 JP3408304 B2 JP 3408304B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- voltage
- power supply
- target
- pulse
- bias voltage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野の説明】本発明は電子部品等の製造
に使用するスパッタ装置に適用する電源に関するもので
ある。 【0002】 【従来技術】半導体製造に用いられるプラズマ処理装置
に適用されるスパッタ用電源はタ−ゲットに高周波高電
圧を印加するためのRF(Radio Frequency)発生装
置(電源)が使用されるが、この高電圧印加状態で長時
間の連続運転を行なうと、真空室内(チャンバ)に設け
られたタ−ゲット近傍で電弧を発生し、異常放電となり
正常な運転が出来なくなることがある。電弧の発生はタ
−ゲットの材質あるいは形状により相違する。この電弧
はタ−ゲットから異常なスパッタリングを起こし、薄膜
を形成する基板上に不正規な膜を作り、製品の歩留低下
が問題になる。この電弧の発生をなくすことは、技術的
に非常に困難であり、従来種々の電源回路が検討されて
いるが決めてに欠けるのが現状である。 【0003】この電弧発生のメカニズムは明確ではない
が、真空室内のタ−ゲットに、高周波(RF)電力を供
給すると、供給電流がプラズマの関係から正負非対称 (2) となる為、負の直流バイアス電圧が発生する。バイアス
電圧は、チャンバ−内の条件に依り変化するが一般的に
数百(V)から2〜3KV発生する事が過去の運転事例
から見受けられる現象である。この負の直流(DC)バ
イアス電圧によりタ−ゲット表面にエネルギ−が蓄積さ
れて、この蓄積エネルギ−により異常放電が誘発される
ものと思われる。 【0004】 【発明の目的】本発明はタ−ゲットの材質或いは形状に
無関係に異常放電を防止せしめる電源の提供を目的とす
る。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明はタ−ゲットに負
の直流電圧が発生することに着目し、この直流電圧に連
続的或いは間欠的に逆エネルギ−を印加して蓄積エネル
ギ−の消滅を図り異常放電の発生を防止することを意図
したものであり、スパッタを行なうための真空室内のタ
−ゲットにRF発生出力を供給する高周波電源と、前記
タ−ゲット印加電圧から高周波交流電圧を除去し、直流
バイアス電圧を形成する回路手段と、前記直流バイアス
電圧に逆極性のパルスを重畳せしめて前記タ−ゲットに
印加せしめる回路手段と備えたことを特徴とする。 【0006】 【実施例】図1は本発明の一実施例回路図である。1は
高周波電源(13、56MHZ)で、aは高周波発振器、
2は整合回路でCMは整合用可変コンデンサ、CTは同調
用可変コンデンサ、LMはコイルインダクタンスで、以
上でRF発生装置RFを構成する。次に3はプラズマ処
理等を行なう負荷としての真空室、3aはタ−ゲット電
極、3bはプラズマである。次に4はタ−ゲット3aへ
の印加電圧から高周波交流電圧を除去し、直流バイアス
電圧VDCを取り出すRFフィルタ−でチョ−クコイルL
o及びコンデンサCOより成る。5は、前記の直流バイア
ス電圧VDCと逆極性のパルスを発生せしめて、前記電圧
VDCに重畳せしめる逆パルス発生回路で、PTはパルス
トランス、n1、n2はその1次巻線及び2次(出力)巻
線で1次巻線n1側はスイッチング回路swと、該スイ
ッチング回路swの発振周波等を制御す発振回路OSC
が接続されている。又2次巻線n2は直流電圧VDCの出
力部に該出力と逆極性にパルスが重畳される如く接続さ
れている。C1は該直流電圧VDCよりダイオ−ドD2を介
して充電されるコンデンサでスイッチング回路swの電
源を形成する。D3、R2はパルストランスPTのフライ
バック電圧を抑制するダイオ−ド及び抵抗である。 【0007】この回路の基本動作はRF発生装置により
負荷3に高周波、高電圧を給電する。同時にRFフィル
タ4により高周波成分を除去した直流バイアス電圧VDC
に連続的、或いは間欠的に逆パルス電圧を重畳して負荷
3に給電する。因みに図2(a)は負荷電圧VLと直流
バイアス電圧の関係を示す説明図で、Tは高周波(1
3、56MHZ)出力で運転初期零レベルを基準にした
交流出力が、時間の経過を共に正、負非対象により図中
レベルが0→0´へと負側に移行する。従ってこの負側
へのバイアス電圧(VDC)をRFフィルターにより取り
出し、これに図2(b)の如く逆パルス電圧を重畳せし
めて、負荷3に印加して異常放電を防止するようにした
ものである。なお、図2(C)は拡大図である。 【0008】図1において、点線で示すDCは必要に応
じて設けられる補助電源で、タ−ゲット側のインピ−ダ
ンスに依り、方式の選択が必要であるが、逆パルス発生
回路を結合時、タ−ゲットインピ−ダンスが高い場合、
ドライブ補助電源を装備するものである。なお、図1に
おいて VDC=E1≒E2 スイッチswは(3)項のt1期間のみON条件とす
る。パルストランスに発生させる2次電圧epは、下
記関係式で決定される。 逆パルス電圧 E=−E1+ep ep=E1×n n:パルストランス巻数比 実験結果からはn=1.1〜1.3程度適性値である。
ダイオ−ドD4はパルストランス2次側の直流励磁防止
用。ダイオ−ドD2はパルストランスのフライバック
電圧をVDCへ重畳させない為の阻止用ダイオ−ド。D
3、R2はフライバック電圧を抑制する為の回路インピ−
ダンスでD2の逆耐圧設定条件で決定されるが、D2の耐
圧条件が満足されれば装備の必要はない。 【0009】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よればスパッタ装置用電源としてタ−ゲットの材質(金
属、絶縁物)に係わりなく異常放電を防止し得る装置を
提供できるので実用上の効果は大きい。
に使用するスパッタ装置に適用する電源に関するもので
ある。 【0002】 【従来技術】半導体製造に用いられるプラズマ処理装置
に適用されるスパッタ用電源はタ−ゲットに高周波高電
圧を印加するためのRF(Radio Frequency)発生装
置(電源)が使用されるが、この高電圧印加状態で長時
間の連続運転を行なうと、真空室内(チャンバ)に設け
られたタ−ゲット近傍で電弧を発生し、異常放電となり
正常な運転が出来なくなることがある。電弧の発生はタ
−ゲットの材質あるいは形状により相違する。この電弧
はタ−ゲットから異常なスパッタリングを起こし、薄膜
を形成する基板上に不正規な膜を作り、製品の歩留低下
が問題になる。この電弧の発生をなくすことは、技術的
に非常に困難であり、従来種々の電源回路が検討されて
いるが決めてに欠けるのが現状である。 【0003】この電弧発生のメカニズムは明確ではない
が、真空室内のタ−ゲットに、高周波(RF)電力を供
給すると、供給電流がプラズマの関係から正負非対称 (2) となる為、負の直流バイアス電圧が発生する。バイアス
電圧は、チャンバ−内の条件に依り変化するが一般的に
数百(V)から2〜3KV発生する事が過去の運転事例
から見受けられる現象である。この負の直流(DC)バ
イアス電圧によりタ−ゲット表面にエネルギ−が蓄積さ
れて、この蓄積エネルギ−により異常放電が誘発される
ものと思われる。 【0004】 【発明の目的】本発明はタ−ゲットの材質或いは形状に
無関係に異常放電を防止せしめる電源の提供を目的とす
る。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明はタ−ゲットに負
の直流電圧が発生することに着目し、この直流電圧に連
続的或いは間欠的に逆エネルギ−を印加して蓄積エネル
ギ−の消滅を図り異常放電の発生を防止することを意図
したものであり、スパッタを行なうための真空室内のタ
−ゲットにRF発生出力を供給する高周波電源と、前記
タ−ゲット印加電圧から高周波交流電圧を除去し、直流
バイアス電圧を形成する回路手段と、前記直流バイアス
電圧に逆極性のパルスを重畳せしめて前記タ−ゲットに
印加せしめる回路手段と備えたことを特徴とする。 【0006】 【実施例】図1は本発明の一実施例回路図である。1は
高周波電源(13、56MHZ)で、aは高周波発振器、
2は整合回路でCMは整合用可変コンデンサ、CTは同調
用可変コンデンサ、LMはコイルインダクタンスで、以
上でRF発生装置RFを構成する。次に3はプラズマ処
理等を行なう負荷としての真空室、3aはタ−ゲット電
極、3bはプラズマである。次に4はタ−ゲット3aへ
の印加電圧から高周波交流電圧を除去し、直流バイアス
電圧VDCを取り出すRFフィルタ−でチョ−クコイルL
o及びコンデンサCOより成る。5は、前記の直流バイア
ス電圧VDCと逆極性のパルスを発生せしめて、前記電圧
VDCに重畳せしめる逆パルス発生回路で、PTはパルス
トランス、n1、n2はその1次巻線及び2次(出力)巻
線で1次巻線n1側はスイッチング回路swと、該スイ
ッチング回路swの発振周波等を制御す発振回路OSC
が接続されている。又2次巻線n2は直流電圧VDCの出
力部に該出力と逆極性にパルスが重畳される如く接続さ
れている。C1は該直流電圧VDCよりダイオ−ドD2を介
して充電されるコンデンサでスイッチング回路swの電
源を形成する。D3、R2はパルストランスPTのフライ
バック電圧を抑制するダイオ−ド及び抵抗である。 【0007】この回路の基本動作はRF発生装置により
負荷3に高周波、高電圧を給電する。同時にRFフィル
タ4により高周波成分を除去した直流バイアス電圧VDC
に連続的、或いは間欠的に逆パルス電圧を重畳して負荷
3に給電する。因みに図2(a)は負荷電圧VLと直流
バイアス電圧の関係を示す説明図で、Tは高周波(1
3、56MHZ)出力で運転初期零レベルを基準にした
交流出力が、時間の経過を共に正、負非対象により図中
レベルが0→0´へと負側に移行する。従ってこの負側
へのバイアス電圧(VDC)をRFフィルターにより取り
出し、これに図2(b)の如く逆パルス電圧を重畳せし
めて、負荷3に印加して異常放電を防止するようにした
ものである。なお、図2(C)は拡大図である。 【0008】図1において、点線で示すDCは必要に応
じて設けられる補助電源で、タ−ゲット側のインピ−ダ
ンスに依り、方式の選択が必要であるが、逆パルス発生
回路を結合時、タ−ゲットインピ−ダンスが高い場合、
ドライブ補助電源を装備するものである。なお、図1に
おいて VDC=E1≒E2 スイッチswは(3)項のt1期間のみON条件とす
る。パルストランスに発生させる2次電圧epは、下
記関係式で決定される。 逆パルス電圧 E=−E1+ep ep=E1×n n:パルストランス巻数比 実験結果からはn=1.1〜1.3程度適性値である。
ダイオ−ドD4はパルストランス2次側の直流励磁防止
用。ダイオ−ドD2はパルストランスのフライバック
電圧をVDCへ重畳させない為の阻止用ダイオ−ド。D
3、R2はフライバック電圧を抑制する為の回路インピ−
ダンスでD2の逆耐圧設定条件で決定されるが、D2の耐
圧条件が満足されれば装備の必要はない。 【0009】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よればスパッタ装置用電源としてタ−ゲットの材質(金
属、絶縁物)に係わりなく異常放電を防止し得る装置を
提供できるので実用上の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例回路図
【図2】本発明の動作説明図
【符号の簡単な説明】
1 高周波電源
2 整合回路
3 負荷
4 RFフィルタ
5 逆パルス発生回路
C インダクタ
PT パルストランス
(5)
sw スイッチング回路
osc 発振回路
C1 コンデンサ
D1、D2、D3 ダイオ−ド
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C23C 14/00 - 14/58
H01L 21/203
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 スパッタを行なうための真空室内のタ
−ゲットにRF発生出力を供給する高周波電源と、前記
タ−ゲット印加電圧から高周波交流電圧を除去し、直流
バイアス電圧を形成する回路手段と、前記直流バイアス
電圧に逆極性のパルスを重畳せしめて前記タ−ゲットに
印加せしめる少なくとも発振回路、スイッチ素子、パル
ストランス、ダイオード、コンデンサを含む回路手段を
備えたことを特徴とするスパッタ装置用電源。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35171893A JP3408304B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | スパッタ装置用電源 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35171893A JP3408304B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | スパッタ装置用電源 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07197258A JPH07197258A (ja) | 1995-08-01 |
JP3408304B2 true JP3408304B2 (ja) | 2003-05-19 |
Family
ID=18419154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35171893A Expired - Fee Related JP3408304B2 (ja) | 1993-12-28 | 1993-12-28 | スパッタ装置用電源 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3408304B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6483678B1 (en) | 1998-03-18 | 2002-11-19 | Shindengen Electric Manufacturing Co., Ltd. | Arc-extinguishing circuit and arc-extinguishing method |
JP6348243B1 (ja) * | 2018-02-23 | 2018-06-27 | 有限会社エイチ・エス・エレクトリック | スパッタリング用パルス電源装置 |
-
1993
- 1993-12-28 JP JP35171893A patent/JP3408304B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07197258A (ja) | 1995-08-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7408329B2 (en) | Power supply unit for gas discharge processes | |
US5117088A (en) | Device and method for starting electric arc of a welder | |
US20070103092A1 (en) | Method and apparatus of providing power to ignite and sustain a plasma in a reactive gas generator | |
US5914571A (en) | Method for igniting high frequency operated, high intensity discharge lamps | |
GB2306808A (en) | Strike enhancement circuit for plasma generator | |
EP3959738A1 (en) | Voltage waveform generator for plasma processing apparatuses | |
JPS6130665A (ja) | スパツタ装置 | |
EP0940063B1 (en) | Lamp driver circuit and method | |
JP3408304B2 (ja) | スパッタ装置用電源 | |
EP1634317A2 (en) | Deposition apparatus and method | |
JP3398447B2 (ja) | スパッタ装置用電源 | |
JP3206521B2 (ja) | 高周波加熱装置 | |
JP2000278962A (ja) | 高周波高圧電源 | |
JP2004064817A (ja) | 電源、スパッタ用電源及びスパッタ装置 | |
JP2707357B2 (ja) | 気体レーザ装置 | |
KR20010113050A (ko) | 스위칭 장치 | |
JP2834610B2 (ja) | 高周波加熱装置 | |
JPH02140984A (ja) | エンハンスドパルス電流発生用レーザ電源 | |
EP0078864A1 (en) | Transistor inverter device | |
JPH0737697A (ja) | プラズマ発生装置 | |
JPS605591Y2 (ja) | 放電管の点弧回路 | |
JP2707356B2 (ja) | 気体レーザ装置 | |
JP3318773B2 (ja) | 電源装置 | |
KR960006608B1 (ko) | 방전등용 전자식 안정기 보호회로 | |
JP2004048903A (ja) | 電源、スパッタ用電源及びスパッタ装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080314 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090314 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100314 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |