JP3406026B2 - シート状物およびそれを用いた高圧流体用袋体 - Google Patents

シート状物およびそれを用いた高圧流体用袋体

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JP3406026B2
JP3406026B2 JP24722193A JP24722193A JP3406026B2 JP 3406026 B2 JP3406026 B2 JP 3406026B2 JP 24722193 A JP24722193 A JP 24722193A JP 24722193 A JP24722193 A JP 24722193A JP 3406026 B2 JP3406026 B2 JP 3406026B2
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、地盤拡孔工法
に使用される袋体に適用して好適なシート状物およびそ
れを用いた高圧流体用袋体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地盤内に杭体,地盤アンカーのア
ンカー体等を形成する場合や軟弱な地盤を改良する場合
等に適用される地盤拡孔工法にあっては、地盤に形成し
た孔に高圧流体用袋体を挿入し、この袋体内を、内部に
空気や水等を圧入することにより膨張して、孔を押し広
げるようにしている。前記袋体としては、アラミド繊維
等の高張力材で形成された布を内部に埋設してなるゴム
膜で形成された袋体用膜を用いたものが一般的である。
前記袋体用膜としては、図4(a),(b)に示すよう
に、ゴム弾性体を芯材1にして捲縮加工した糸2で織っ
た布3とゴムとを一体成型したものや、図5(a),
(b)に示すように、高張力繊維4で織成した平織布5
をゴム6と分離成型したものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような袋体用膜の場合、以下のような問題が生じてい
た。すなわち、従来の袋体用膜は、糸2の撚り、布3を
形成する縦糸と横糸の相互影響の為に袋体への圧入流体
に対する耐圧力や耐久性が比較的低いといった問題があ
った。特に、捲縮加工糸2の場合、糸2が捩じれたり、
伸びた時の糸2の長さが不均一になったりすることが原
因で、繊維の原材が有する強度が十分発揮されず、前記
問題が一層顕著となる。また、平織布5を用いた場合、
折れ線に沿って繊維4が劣化し、同様に、前記問題が顕
著となる。
【0004】一方、前記袋体用膜は、膜厚が大きくなる
ことから、様々の不都合があった。すなわち、図4記載
の袋体用膜は、1層あたりの補強布3の強度が低く、多
層構造とするために膜厚が増大する。また、図5記載の
袋体用膜は、平織布5を折り重ねる構造であるために、
膜厚の縮小が困難である。前記膜厚の増大は、流体の圧
入に対して膜を係止するために袋体端部が大型化して、
袋体を地盤に挿入する為の孔を大きく形成する必要が生
じる上、袋体全体の重量が増大するので、袋体を孔に押
し込むための機器も大型化してコストや適用性等に問題
を来たす。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、耐圧力や耐久性が向上し、しかも、全体の軽量化
および小型化が可能で地盤への押し込みが容易なシート
状物およびそれを用いた高圧流体用袋体を提供すること
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、ゴム層と補強布層とを一体化して構成されたシート
状物であって、前記補強布層は、地たてとして織成され
る副材と、引張力が作用した時に副材を破断して引き伸
ばされるように前記地たてにワナとして織り込まれる主
材とを有して構成されていることを特徴とするシート状
物を前記課題の解決手段とした。
【0007】請求項2記載の発明では、内部に高圧流体
を圧入することにより膨張する高圧流体用袋体であっ
て、請求項1記載のシート状物が用いられていることを
特徴とする高圧流体用袋体を前記課題の解決手段とし
た。
【0008】請求項3記載の発明では、請求項2記載の
高圧流体用袋体であって、前記補強布層は、第1、第2
の層を有する少なくとも2層からなる構成とされ、前記
第1の層は、袋体の胴部に周方向に巻回されたテープを
有して構成され、前記第2の層は、前記胴部の長さ方向
に延在する帯布を有して構成され、前記テープは、前記
主材が該テープの長さ方向に連続して延在するように配
置され、前記帯布は、前記主材が該帯布の長さ方向に連
続して延在するように配置されていることを特徴とする
高圧流体用袋体を前記課題の解決手段とした。
【0009】
【作用】請求項1記載のシート状物によれば、補強布層
の地たてが主材のワナを支持するので、ワナの形状を保
持したままゴム内に埋設状態となっている。シート状物
が面方向への引張力で伸長した際には、副材が破断して
主材がワナを解きつつ引き伸ばされ、その主材が緊張し
て引張力を負担することによりそれ以上の伸長を規制
し、形状を保持する。
【0010】請求項2記載の高圧流体用袋体によれば、
袋体を膨張した際には、副材が破断または移動して主材
のワナが解け、主材が緊張して引張力を負担することに
より膨張を規制し、形状を保持する。
【0011】請求項3記載の高圧流体用袋体によれば、
袋体の膨張時に袋体が所定の形状に膨張したら、袋体の
半径方向外側への膨張をテープが引っ張り応力で支持
し、袋体の長さ方向への膨張を帯布が引っ張り応力で支
持し、それぞれの方向において、袋体の大きさや形状が
保持される。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例を、図1ないし図3を
参照して説明する。図中符号10は袋体、11はゴム
層、12はテープ(補強布層)、13は帯布、14はテ
ープ12の地たて、15は主材、16は副材である。
【0013】図2に示すように、袋体10は、鋼管17
と、該鋼管17の周囲に同心円状に設けられた膜Aと、
膜Aの端部を鋼管17の所定位置に固定し圧入流体を袋
体10の端部で密閉する金属バンドBとで構成されてい
る。膜Aは、同心円状に装着された4層のゴム層11
(11a〜11d)と、これらゴム層11の内部に埋設
状態に一体化されているテープ12および2層の帯布1
3とからなるシート状物により構成されている。
【0014】ゴム層11は、(1)500〜600%の
伸び率、(2)繰り返し伸縮に対して、残留歪が殆ど生
じない復元性、(3)高圧流体を漏らさない水密性また
は気密性、(4)補強布との接着性等の性能を有する。
【0015】鋼管17は、側面に図示しない小孔が穿設
され、端部開口部から内部に流体が圧入された際に、流
体が側面から噴出して鋼管17の外側面と最内郭に位置
する第1のゴム層11aの内側面との間に隙間を形成す
るようになっている。
【0016】前記最内郭に位置する第1のゴム層11a
は、袋体10を膨張するための流体のチューブの役割を
果たすものである。第1のゴム層11aと該第1のゴム
層11aの外側に位置する第2のゴム層11bとの間、
および第3のゴム層11cと第4のゴム層11dとの間
には、それぞれ袋体10の長さ方向に延在する帯状の帯
布13が介装されている。各帯布13は、袋体10の周
方向に連設されて円筒状の層を形成している。
【0017】帯布13は、ナイロン等の高伸び率材料で
繊維状に形成された図示しない主材と、袋体10を膨張
した際に破断する低張力の繊維である副材16とで平織
りに織成されてなっている。そして、帯布13は、主材
を袋体10の長さ方向に沿わせて配設されている。主材
は、膨張時の袋体10の長さ方向に生じる伸びと、引っ
張り応力に適合できるように1本の太さおよび本数が算
定される。なお、袋体10の膨張時の拡径寸法が非常に
大きい場合や、長さ方向が非常に短いなどの条件から、
所要の伸び率が大きくなり、ナイロンのような物理的性
状の材料でも適用出来ない場合には、帯布13として後
述のテープ12と同様のものを採用して、その主材15
を帯布13の長さ方向を向くように配設するようにして
もよい。(この場合、テープ12が補強布層の第1の層
として機能し、帯布13が補強布層の第2の層として機
能する)。
【0018】テープ12は、第2のゴム層11bと第3
のゴム層11cとの間に介装されている。図2に示すよ
うに、テープ12は、連続した長尺な帯状体であって、
第2のゴム層11bの外面に巻装することにより、袋体
10の断面視円筒状の層を形成している。図1(b)に
示すように、テープ12は、ワナ19と地たて14とを
たて糸とし副材16を横糸として織成した織物構造と
っている。
【0019】主材15は、副材16より高い張力を有す
る繊維であって、地たて14と略並行して織り込まれ、
かつ地たて14から突出した形状のワナ19を形成して
いる。図1(b)に示すように、ワナ19は、地たて1
4の2本の副材16にからまるように打ち込まれいる。
また、ワナ19は、地たて14に比して高強度の繊維を
用いているため、タテ方向に引っ張られると、地たて1
4が先に破断し、その後、ワナ19が引き伸ばされて直
線状になり、その結果、ワナ19が引張力を負担して補
強効果を発現するようになっている。なお、ワナ19
は、袋体10の膨張時に、袋体10が周方向に拡張する
に伴って地たて14を破断しつつ解けて、袋体10の膨
張限界時に、緊張状態となってテープ12の伸びを規制
する長さに形成されている。
【0020】なお、テープ12は、前記ワナ19を袋体
10の半径方向外側として膜A内に設けられている。ま
た、テープ12は、予めテープ幅に合わせたゴムを貼り
付けたものを巻き付けることも出来、テープを必要な膜
A強度に応じて同じ層にさらに複数重ね巻きにすること
もできる。さらに、テープ12は、膜Aの製造時におけ
る巻き付け作業に伴って若干の引っ張り力が作用する
が、予め地たて14に垂直方向に織り込んだ副材16に
よって引っ張り応力を負担し、主材15が分解すること
を防止する。
【0021】なお、主材15は、ケブラー49(東レデ
ュポン社の製品)といったアラミド繊維やカーボン繊
維、ガラス繊維、ビニロン繊維等の高張力繊維である
が、特に素材に限定されるものでは無く、副材16と同
じ素材であっても、副材16に比して高い強度を発揮す
るものであればよい。副材16は、木綿のスフ等の繊維
である。
【0022】また、地たて14は、ワナの解除時に主材
15の移動に伴って破断可能な木綿等の低張力繊維で形
成されているが、主材15の移動時に破断しない高張力
繊維で形成して、袋体10の拡径時に、ゴム層の変形と
ともに変位させるようにしてもよい。
【0023】このように、袋体10は、第1ないし第4
の4層の各ゴム層11と、2層の帯布13と、テープ1
2とを一体化して形成した膜Aを、鋼管17の外側に装
着して構成されている。なお、膜Aは、袋体10の中央
部側に位置するゴム層11にテープ12を乗せ、その
後、テープ12の上にさらにゴム層11を積層して形成
するが、全ての層の積層が完了した後、加硫してゴム層
11のゴムをテープ12の隙間に侵入させ、全体が密着
されている。そして、袋体10は、鋼管17の端部から
水や空気等の流体を圧入することにより、鋼管17と第
1のゴム層11aとの間に流入した流体が前記膜Aを鋼
管17の外方に押し広げて、全体が膨張するようになっ
ている。
【0024】以下、本発明の高圧流体用袋体の膜構造の
作用および効果を説明する。袋体10は、膨張時には、
各ゴム層11とともにテープ12および帯布13が伸長
して、所定の断面積となるまで拡径し、膨張が所定の断
面積に至ったら、テープ12の伸長が停止することによ
り、膨張が停止する。すなわち、袋体10は、テープ1
2が、圧入流体の流入圧で、膜Aに作用する引張力で主
材15のワナ19が次第に解け、主材15が緊張状態と
なるまで伸長する。伸長の際には、主材15は副材16
を破断しつつワナ19が解けてゆく。また、同時に、膜
Aの断面半径方向への膨張に伴って、膜Aの長さ方向の
長さも伸長するが、帯布13が伸縮性を発揮して、伸長
力を支持する。主材15が緊張状態となれば、主材15
が流体圧による引張力を負担してテープ12の伸長が停
止し、袋体10の膨張が規制される。なお、膨張後、流
体の流入圧を解除すれば、袋体10は、ゴム層11およ
び帯布13の収縮力で、概略もとの形状に復帰する。
【0025】以下、試作した袋体10の拡径試験の結果
を述べる。拡径試験の結果、袋体10は、拡径時には、
テープ12の持つ伸び率と近似の拡径寸法が得られた。
また、膨張後収縮した袋体10にあっては、各ゴム層1
1とテープ12および帯布13との一体性が保持され、
しかも、テープ12においては、副材16の破断が確認
された。副材16の破断は、主材15の特にワナ19の
変動の跡であって、地たて14が主材15の変動を規制
することなく、テープ12の伸縮がスムーズに行なわれ
たことを示す。
【0026】したがって、袋体10は、膜Aがテープ1
2の伸長の範囲で拡径するとともに、所定の形状まで拡
径した部分においてはテープ12が引張力を負担してそ
れ以上の拡径が規制されるので、拡径時にテープ12内
の主材15を支持する副材16が破断して主材15が自
由に変動可能となるから、主材15が捩じれ等を生じる
ことなくその強度を十分に発揮することができ、膜Aの
強度が向上するとともに、膜A内に埋設すべき補強布の
層数を減少して、膜厚を薄くすることができる。
【0027】一方、袋体10は、テープ12の主材15
のワナ19の大きさおよびテープ12の1プライで膜A
の拡径の限界位置を設定することが容易であるととも
に、テープ12の巻き方(例えば、巻き重ね層数等)に
よって、膜Aの引っ張り強度の調整が可能である。さら
に、前記膜Aの強度の向上および膜厚の減少の結果、軽
量化や特に膜A端部の固定部分の小型化が可能となり、
取り扱いが容易になるほか、地盤への押し込み用機器の
簡易化や、地盤への挿入孔の小型化が可能となるといっ
た効果を奏する。
【0028】なお、上記実施例において袋体10の膜A
として用いたシート状物は、袋体10以外、例えば、ゴ
ミ処理場の遮水シートなど等に、広く適用することがで
きる。図3(a),(b),(c)は、遮水シートとし
シート状物20を用いたゴミ処理場を示すものであ
る。このようなゴミ処理場の場合、地盤Tのゴミ処理場
設置領域上にシート状物20を敷設し、該シート状物2
0上に処理すべきゴミPを運び込めば、やがて、図3
(b)に示すように、ゴミPの重みで地盤Tが凹んでい
く。この際、シート状物20は、ゴミPの重量で面方向
に作用する引張力により主材15のワナ19が次第に解
け、それにしたがって、シート状物20がゴミPからの
重量に応じて伸ばされていく。特に、地盤Tが軟弱であ
れば、地盤Tの凹みの形成およびシート状物20の変形
は、図3(c)に示すように、地盤Tに穴T’を形成す
るに至る。
【0029】遮水シートとして通常のゴム層を用いた場
合は、ある一定以上の力の作用で破断の恐れがあり、ゴ
ミPの中に含まれている重金属等の危険物が溶液として
シートの破断部分から流れ出し、環境破壊の原因になる
ことが懸念されるが、しかしながら、遮水シートとして
上記のシート状物20を用いた場合には、シート状物2
0中のワナ19が完全に解ければ、主材15が張力を発
揮して十分な耐力を発現するので、シート状物20の破
断が防止される。また、シート状物20は、局部的に大
きい変形力が作用した場合には、シート状物20が適切
に変形して変形力の支圧面積を増大するとともに主材1
5が支持力を発揮することにより前記変形力を支持する
引っ張り応力を分散して破断耐力が向上するから、鉄骨
等を含んだ建設廃材の処理等にも適用することができ
る。
【0030】なお、遮水シートとして用いるシート状物
20は、図3(d)に示すように、上記実施例における
テープ12と同様の2層の織成層12’,12”を互い
の織成方向をタテ横で反対として、すなわち双方のワナ
19(主材15)を直交させた状態で積層して、その上
下にゴム層11a,11bを一体化することとにより、
縦横2方向に拡張するものとすることが好ましいが、
張方向は1方向のみでもよく、3以上の多方向であって
もよい。また、シート状物20の拡張方向は、ワナ19
の拡張過程においても任意に調整ができる。さらに、シ
ート状物20を適用した遮水シートは、シート状物20
が地盤Tに形成される穴の形状に適合しつつ拡張するの
で、穴T’の形状に限定がなく、シート状物20の設置
位置の自由度が向上する。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載のシ
ート状物によれば、面方向に引っ張り荷重が作用した際
に、補強布層において、主材がワナを解きつつ引き伸ば
され、その結果緊張状態となった時に引張力を支持する
が、 (1)主材のワナの解除は、副材に支持されて捩じれ等
を生じることないので、主材の引っ張り耐力を十分に活
かすことができ、シート状物の面方向への引っ張り強度
が向上する、 (2)(1)の結果、シート状物の軽量化や膜厚を薄く
することが可能となり、シート状物の応用範囲やシート
状物を応用した製品の取り扱いが容易になる、といった
効果を奏する。
【0032】請求項2記載の高圧流体用袋体によれば、
袋体を構成する膜として上記のシート状物を用いたの
で、拡径時に、所定の大きさに拡径した部分の補強布層
が、主材がワナを解きつつ地たてを破断または移動して
変動する結果緊張状態となって、拡径に伴って発生する
膜の周方向への引張力を支持するので、主材が捩じれ等
を生じることなく強力な引っ張り応力を負担して、膜の
強度が向上するとともに、膜の軽量化や膜厚を薄くする
ことが可能となり、袋体の扱いの簡便化や地盤への挿入
機器の簡易化や挿入孔の縮小が可能であり、しかも、補
強布層の主材のワナの大きさおよび補強布層の巻回の1
プライの長さで膜の拡径の限界位置を設定することが容
易であるといった効果を奏する。
【0033】請求項3記載の高圧流体用袋体によれば、
シート状物としてテープと帯布とによる2層の補強布層
を有するものを用いたので、シート状物がテープの伸長
の範囲内で伸縮するとともに、拡径時にテープ内の主材
を支持する副材が破断または移動して主材が自由に変動
し、所定の形状まで拡径した部分においてはテープが引
張力を負担してそれ以上の拡径を規制するので、主材が
その強度を十分に発揮することができるから、 (1)膜の強度が向上するとともに、膜内に埋設すべき
補強布層の層数を減少して、膜厚を薄くすることができ
る、 (2)膜の強度の向上および膜厚の減少の結果、軽量化
や膜端部の固定部分を小型化が可能となり、取り扱いが
容易になるとともに、地盤への押し込み用機器の簡易化
や、地盤への挿入孔の小型化が可能となる、 (3)テープの主材のワナの大きさおよびテープの1プ
ライの長さで膜の拡径の限界位置を設定することが容易
である、 (4)テープの巻き方によって、膜の引っ張り強度の調
整が可能である、といった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート状物を示す図であって、(a)
は断面図、(b)はテープ(補強布層)を示す拡大図
ある。
【図2】本発明のシート状物を各層1プライ分を展開し
て示した全体図である。
【図3】本発明のシート状物の高圧流体用袋体以外の利
用方法を示す図であって、(a)はシート状物を適用し
たゴミ処理場の初期段階を示す略図、(b)はシート状
上へのゴミの搬入を示す略図、(c)は地盤への穴の
形成を示す略図、(d)はシート状物の織成層を示す拡
大図である。
【図4】捲縮加工糸で織成された補強布を用いた膜を示
す図であって、(a)は捲縮加工糸を示す拡大図、
(b)は袋体用膜における補強布の配設位置を示す断面
図である。
【図5】高張力繊維で織成された平織布を用いた膜を示
す図であって、(a)は平織布を示す拡大図、(b)は
袋体用膜における平織布の配設位置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
10 袋体 11 ゴム層 12 テープ(補強布層) 13 帯布 14 地たて 15 主材 16 副材 19 ワナ 20 シート状物 A 膜(シート状物)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢内 直 東京都渋谷区笹塚1丁目21番17号 櫻護 謨株式会社内 (72)発明者 長峰 勝彦 東京都墨田区墨田五丁目17番4号 鐘紡 株式会社内 (72)発明者 神藤 恭行 東京都墨田区墨田五丁目17番4号 鐘紡 株式会社内 (72)発明者 天野 賢 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (72)発明者 玉置 克之 東京都港区芝浦一丁目2番3号 清水建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−209517(JP,A) 特開 平2−209516(JP,A) 特開 平5−87242(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/00 102 B32B 25/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム層と補強布層とを一体化して構成さ
    れたシート状物であって、 前記補強布層は、地たてとして織成される副材と、引張
    力が作用した時に副材を破断して引き伸ばされるように
    前記地たてにワナとして織り込まれる主材とを有して構
    成されていることを特徴とするシート状物。
  2. 【請求項2】 内部に高圧流体を圧入することにより膨
    張する高圧流体用袋体であって、請求項1記載のシート
    状物が用いられていることを特徴とする高圧流体用袋
    体。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の高圧流体用袋体であっ
    て、 前記シート状物の前記補強布層は、第1、第2の層を有
    する少なくとも2層からなる構成とされ、 前記第1の層は、袋体の胴部に周方向に巻回されたテー
    プを有して構成され、 前記第2の層は、前記胴部の長さ方向に延在する帯布を
    有して構成され、 前記テープは、前記主材が該テープの長さ方向に連続し
    て延在するように配置され、 前記帯布は、前記主材が該帯布の長さ方向に連続して延
    在するように配置されていることを特徴とする高圧流体
    用袋体。
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