JP3404445B2 - 画像処理装置 - Google Patents

画像処理装置

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JP3404445B2
JP3404445B2 JP01196196A JP1196196A JP3404445B2 JP 3404445 B2 JP3404445 B2 JP 3404445B2 JP 01196196 A JP01196196 A JP 01196196A JP 1196196 A JP1196196 A JP 1196196A JP 3404445 B2 JP3404445 B2 JP 3404445B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理装置に関す
るものであり、特に、画像を構成する図形の単純化に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理装置により処理される図形に
は、3個以上の規定点により規定される図形がある。こ
の図形は、3個以上の規定点の2個ずつをつなぐ有限直
線(線分)と有限曲線との少なくとも一方により表さ
れ、2個ずつの規定点がいずれも有限直線でつながれ、
かつ有限直線同士が交差しない凸多角形または凹多角形
(これらを形成する有限直線を特に辺と称する)、ある
いは少なくとも2本の辺同士が交差する辺交差図形、こ
れら凸多角形,凹多角形および辺交差図形の2個ずつの
規定点をつなぐ複数の有限線の少なくとも1本が有限曲
線である図形を含む。このような図形を表す図形データ
は、多数の規定点の座標と、複数本の直線,複数本の曲
線もしくは各々1本ずつの直線および曲線との少なくと
も一方を表すデータにより構成される。後者の場合、複
数本の線同士の交点が規定点である。画像処理装置は、
出力装置、例えば、CRTディスプレイ,液晶ディスプ
レイ等の表示装置やレーザプリンタ,インクジェットプ
リンタ,サーマルプリンタ等の記録装置に設けられ、図
形データを各画素にドットを形成するか否かを表すドッ
トデータに変換したり、あるいは画像送信装置に設けら
れ、図形データを他の装置へ送信するための送信用画像
データを作成したりする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像処理装置には種々の不都合があった。例えば、画像
処理装置が記録装置に設けられており、図形データをド
ットデータに変換する変換手段を含む場合、処理に無駄
な時間がかかることがある。ドットデータは種々の態様
で作成されるが、例えば、1画素中に占める図形の面積
が設定値を越える場合にドットを形成することを表すデ
ータが作成され、あるいは画素中心が図形に含まれる場
合にドットを形成することを表すデータが作成される。
いずれにしても1画素中に占める図形の面積,位置を演
算するために規定点が用いられるのであるが、記録装置
により記録される図形のデータが、記録装置より解像度
の高いデータ作成装置により作成され、例えば記録装置
の1画素に複数の規定点が含まれる場合、それら複数の
規定点のすべてに基づいてドットデータへの変換を行う
ことは無駄であるにもかかわらず、その変換が行われて
ドットデータの作成に無駄な時間がかかるのである。
【0004】また、上記画像処理装置が画像送信装置に
設けられている場合には、上記のように無駄な規定点の
データを含む図形データをそのまま他の装置に送信すれ
ば、送信に無駄な時間を要することとなる。さらに、画
像処理装置の図形データを記憶する図形データ記憶手段
の容量が小さい場合、処理すべき全部の図形データを記
憶することができないことがある。図形データ記憶手段
を容量の大きいものとすれば、全部の図形データを記憶
することができるが、装置が高価になることを避け得な
い。
【0005】請求項1に係る第一発明は、上記データ処
理時間の増大、図形データの記憶不可や、装置コストの
増大等の問題を解消または軽減することを課題として為
されたものである。請求項2に係る第二発明の課題は、
画像処理すべき図形の幅や高さを考慮することにより、
表示装置や記録装置に出力される図形の品質にできる限
り影響を与えないで図形を単純化し得るようにすること
であり、請求項3に係る第三発明の課題は、図形の幅や
高さのみならず図形の複雑さをも考慮することにより、
第二発明をさらにきめ細かに実施可能とすることであ
り、請求項4に係る第四発明の課題は、第二発明または
第三発明における設定高さや設定幅の適切な設定を可能
にすることであり、請求項5に係る第五発明の課題は、
第二発明または第三発明を、多角形を表す図形データを
ドットデータに変換する変換手段を含む画像処理装置に
適用可能とすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段,作用および発明の効果】
第一発明に係る画像処理装置は、上記の課題を解決する
ために、(a)それぞれX−Y座標で規定される3個以
上の規定点により規定される多角形を表す原図形データ
を、その図形より規定点の少ない単純な多角形を表す単
純化図形データに変換する単純化手段と、(b)その単
純化手段を作動状態と非作動状態とに切り換える切換手
段と、(c)前記単純化手段により単純化された図形
を、各画素にドットを形成するか否かを表すドットデー
タに変換する変換手段とを含むように構成される。切換
手段は、図形の各々について単純化手段を作動状態と非
作動状態とに切り換えるものとしてもよく、あるいは処
理される全部の図形について単純化手段を作動状態と非
作動状態とに切り換えるものとしてもよい。いずれにし
ても単純化手段により原図形データが単純化されれば、
規定点の数が減り、図形データを他の装置に送信する際
のデータ量やドットデータに変換する際の処理時間が少
なくて済み、また、図形データ記憶手段を容量の大きい
ものとしなくても、処理すべき全部の図形データを記憶
させることができ、図形データを迅速に処理することが
でき、かつ安価な画像処理装置が得られる。また、規定
点を減らすことにより原図形データを単純化すれば、出
力図形の形状が変わることがあるが、切換手段によって
作動状態に切り換えられた場合に単純化手段が単純化を
行うようにされているため、不要もしくは望ましくない
場合は単純化が行われないようにすることができる。
【0007】第二発明に係る画像処理装置は、(a)
れぞれX−Y座標で規定される3個以上の規定点により
規定される図形を表す原図形データを、その図形より規
定点の少ない単純な図形を表す単純化図形データに変換
する単純化手段と、(b)その単純化手段を作動状態と
非作動状態とに切り換える切換手段とを含み、かつ、そ
切換手段が、前記原図形データにより表される図形の
出力時において前記3個以上の規定点のX−Y座標のX
軸方向及びY軸方向における座標値の最大値と最小値と
の差で表される高さと幅との少なくとも一方が設定高さ
あるいは設定幅 以下であることに基づいて前記単純化手
段を前記作動状態に切り換える寸法対応切換手段を含む
ように構成される。本発明によれば、原図形データに
より表される図形の出力時の高さが設定高さ以下である
場合に単純化手段が作動状態に切り換えられる装置、
原図形データにより表される図形の出力時の幅が設定幅
以下である場合に単純化手段が作動状態に切り換えられ
る装置、原図形データにより表される図形の出力時の
高さおよび幅の両方がいずれも設定高さ以下、設定幅以
下である場合に単純化手段が作動状態に切り換えられる
装置、原図形データにより表される図形の出力時の高
さが設定高さ以下であるか、または出力時の幅が設定幅
以下である場合に単純化手段が作動状態に切り換えられ
る装置の4種類の装置が得られる。
【0008】本発明に係る装置においては、高さ方向と
幅方向との少なくとも一方の寸法が小さい図形について
単純化が行われる。単純化手段が図形の各々について自
動的に作動状態と非作動状態とに切り換えられるのであ
り、単純化が望ましくない図形について単純化が行われ
ることが良好に回避される。高さ方向と幅方向との少な
くとも一方の寸法が小さい図形が複雑である場合には、
出力時にはその複雑さが失われること、すなわち原図形
データが無駄に複雑な図形を表していることが多い。図
形の出力がドットで行われる場合に、図形の高さまたは
幅が1ドットの高さまたは幅以下である場合がその代表
的なものである。この場合には、原図形データがいかに
複雑な図形を表していても、その図形をそのまま出力す
ることは不可能なのである。図形の高さまたは幅が2ド
ットあるいは3ドットの高さや幅以下である場合も、事
情はそれに近い。単純化手段による図形の単純化がこの
ような図形について行われるようにすれば、出力図形に
影響を与えることなく図形データの減少を図ることがで
きる。高さと幅とのいずれか一方を切換えの判定に用い
れば、判定を迅速に行うことができる。また、高さと幅
との両方を切換えの判定に用いれば、出力図形に影響を
与える単純化が行われてしまう確率を特に小さくするこ
とができる。
【0009】第三発明に係る画像処理装置は、前記設定
高さと前記設定幅との少なくとも一方が、前記原図形デ
ータにより表される図形の規定点数が多い場合に少ない
場合に比較して大きな値に設定されていることを特徴と
する。設定高さ,設定幅は、2段階あるいはそれ以上の
段階で設定されても、規定点数に比例するなど規定点数
が多いほど大きな値に設定されてもよい。規定点数が異
なる二つの図形について、設定高さ,設定幅が異なると
は限らず、規定点数が異なっていても設定高さ,設定幅
が同じであることがある。
【0010】高さや幅の割りに規定点数が多い図形は無
駄に複雑である可能性が高く、また、単純化の効果が大
きい。高さや幅の割りに規定点数が多いか否かは、例え
ば、規定点密度という概念を導入することにより、コン
ピュータに判定させることができる。規定点密度の典型
的なものは、図形の規定点数をその図形の高さと幅との
積、すなわちその図形に外接する外接矩形の面積で除し
た値であるが、例えば、図形の規定点数をその図形の高
さまたは幅で除した値も規定点密度の一種と考えること
ができる。なお、図形が高さと幅との一方が他方に対し
て著しく大きい特殊な図形でない場合には、後者は前者
とほぼ同じものと見なすこともできる。前者を切換えの
判定に用いれば、図形の複雑さが確実に無駄である場合
にのみ単純化が行われるようにすることができ、また、
後者を切換えの判定に用いれば判定を迅速に行うことが
可能となる。そこで本発明においては、設定高さと設定
幅との少なくとも一方が、原図形データにより表される
図形の規定点数が多い場合に少ない場合に比較して大き
な値に設定されるようにしたのであり、それによって、
規定点密度が高い場合に単純化が行われる確率を高く
し、規定点密度が低い場合に単純化が行われる確率を低
くすることができる。
【0011】第四発明に係る画像処理装置は、前記原図
形データおよび前記単純化図形データを、各画素にドッ
トを形成するか否かを表すドットデータに変換する変換
手段を含み、前記設定高さと前記設定幅との少なくとも
一方が前記画素の大きさが大きい場合に小さい場合に比
較して大きな値に設定されたことを特徴とする。第二発
明に関連して前述した理由により、設定高さや設定幅を
画素の大きさが大きい場合に小さい場合に比較して大き
な値に設定することは合理的であり、適切な設定高さや
設定幅の設定が可能になる。第五発明に係る画像処理装
置は、第二発明または第三発明の画像処理装置に、前記
単純化手段により単純化された図形を、各画素にドット
を形成するか否かを表すドットデータに変換する変換手
段を付加したことを特徴とする。 第二ないし第四発明
は、多角形で規定される図形をドットデータに変換して
出力する画像処理装置に適用して特に有効なものであ
る。
【0012】本発明は、上記請求項1〜の態様の他
に、下記の態様でも実施可能である。実施可能な態様は
便宜上請求項と同じ形式の態様項として記載するが、態
様項の数をできる限り少なくするために、複数の請求項
または態様項に従属する態様項にさらに従属する態様項
は、必ずしもそれら複数の請求項または態様項のすべて
について読み得るとは限らず、実質的に読み得る(すな
わち、引用事項に対応する先行事項を有する)請求項ま
たは態様項にのみ従属すると解されるべきものとする。 (1)前記切換手段が、少なくとも、前記原図形データを
記憶する原図形データ記憶手段の記憶領域の予め設定さ
れた広さあるいは割合以上の部分が原図形データにより
満たされ、更なる原図形データの記憶が不可能である
か、不可能になる可能性がある場合に前記単純化手段を
非作動状態から作動状態に切り換える原図形データ記憶
手段満杯時切換手段または原図形データ過多時切換手段
を含む請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像処理装
置。単純化手段は、原図形データ記憶手段満杯時切換手
段または原図形データ過多時切換手段によって作動状態
に切り換えられることにより、原図形データを単純化す
るが、単純化の対象となる原図形データは、原図形デー
タ記憶手段に記憶された全部または一部の原図形データ
でもよく、単純化手段が作動状態に切り換えられた後に
記憶手段に記憶される全部の原図形データでもよい。例
えば、単純化手段が原図形データ記憶手段満杯時切換手
段により作動状態に切り換えられた場合には、前者が適
し、原図形データ過多時切換手段により作動状態に切り
換えられた場合には後者が適する。また、切換手段が請
求項2の寸法対応切換手段や、態様2の規定点密度対応
切換手段を含む場合には、原図形データ記憶手段に既に
記憶されている原図形データや原図形データ過多時切換
手段により単純化手段が作動状態に切り換えられた後に
原図形データ記憶手段に記憶される原図形データのう
ち、出力時の図形の高さや幅が設定高さや設定幅より小
さい原図形データ、あるいは原図形の規定点密度が設定
密度より高い原図形データについてのみ単純化されるよ
うにすることもできる。原図形データ記憶手段に既に記
憶されている、あるいはこれから記憶される原図形デー
タのすべてについて単純化が行われるようにする場合に
は、原図形データ作成装置の解像度が画像処理装置の解
像度より高い場合に限らず、同じ場合、低い場合にも、
原図形データが単純化されるようにすることができる。 (2)前記切換手段が、前記原図形データにより規定され
る図形を規定する規定点の密度が設定密度より大きい場
合に前記単純化手段を作動状態から非作動状態に切り換
える規定点密度対応切換手段を含む請求項1,4,態様
1のいずれか一つに記載の画像処理装置。この態様の装
置によれば、図形の大きさや規定点数の多少を問わず、
規定点密度が設定密度より大きい図形について単純化が
行われ、図形が大きくても規定点数が多ければ単純化が
行われ、図形が小さくても規定点数が少なければ単純化
が行われない。前記請求項3におけるように、設定高さ
と設定幅との少なくとも一方を、図形の規定点数が多い
場合に少ない場合に比較して大きな値に設定すること
は、規定点密度が設定密度より大きい場合に単純化が行
われるようにすることとほぼ等価になる場合が多い。 (3)前記単純化手段が、前記原図形データにより規定さ
れる前記3個以上の規定点のうちの一部を選択すること
により前記単純化図形データを作成する規定点選択型単
純化手段を含む請求項1〜4,態様1および2のいずれ
か一つに記載の画像処理装置。原図形データが複数の規
定点の座標を表すデータにより構成される場合、それら
規定点の座標のうちの一部が選択され、それら選択規定
点の座標を表すデータにより単純化図形データが構成さ
れる。原図形データが複数本の線(直線または曲線)を
表すデータにより構成される場合、それら線の交点であ
る規定点の一部が選択され、選択された規定点のうちの
2点を通る線を表す式が求められ、原図形データを構成
する線の数より少ない数の線を表すデータにより単純化
図形データが構成される。 (4)前記規定点選択型単純化手段が、前記原図形データ
により表される図形を規定する全部の規定点のうち、X
座標値が最大である点、X座標値が最小である点、Y座
標値が最大である点およびY座標値が最小である点を選
択するX−Y座標値最大点・最小点選択手段を含む態様
3に記載の画像処理装置。 (5)前記規定点選択型単純化手段が、前記原図形データ
により表される図形を規定する規定点を図形の輪郭を一
方向にたどって少なくとも1つおきに間引く規定点間引
き手段を含む態様3に記載の画像処理装置。 (6)前記単純化手段が、前記原図形データにより表され
る図形を規定する3個以上の規定点に基づいて、それら
規定点より少ない数であって、それら規定点とは異なる
3個以上の新規規定点により規定される図形のデータを
作成する新規規定点作成型単純化手段を含む請求項1〜
4,態様1および2のいずれか一つに記載の画像処理装
置。 (7)前記新規規定点作成型単純化手段が、前記原図形デ
ータにより表される原図形を規定する3個以上の規定点
の各X座標値のうちの最小値,最大値および各Y座標値
のうちの最小値,最大値の4つの値の組合わせにより得
られる4点により規定され、前記原図形に外接する原図
形外接矩形を表すデータを作成する原図形外接矩形デー
タ作成手段を含む態様6に記載の画像処理装置。 (8)前記新規規定点作成型単純化手段が、前記原図形デ
ータにより表される原図形が複数に分割された分割図形
の各々を規定するそれぞれ3個以上の規定点の各X座標
値のうちの最小値,最大値および各Y座標値のうちの最
小値,最大値の4つの値の組合わせにより得られる各4
点により規定され、前記分割図形にそれぞれ外接する複
数の分割図形外接矩形を表すデータを作成する分割図形
外接矩形データ作成手段を含む態様6に記載の画像処理
装置。原図形は種々の位置で分割し得る。例えば、原図
形の高さ方向および幅方向のいずれか一方に平行な分割
直線により分割してもよく、あるいは傾斜した方向にお
いて分割してもよい。後者の一例は、原図形の規定点の
うち予め定められた条件を満たす2点を選択し、それら
2規定点を通る分割直線により分割するものである。分
割数が多いほど、原図形に近似した単純化図形が得られ
るが、分割数が多過ぎれば、新規規定点の数が多くな
り、原図形データが単純化されない。そのため、例え
ば、分割数は原図形を規定する規定点の数に応じて設定
することが望ましい。規定点数が多い場合に少ない場合
に比較して分割数を多くするのである。 (9)前記分割図形外接矩形データ作成手段が、前記原図
形データにより表される原図形を規定する3個以上の規
定点の各X座標値のうちの最小値,最大値および各Y座
標値のうちの最小値,最大値の4つの値の組合わせによ
り得られる4点により規定され、前記原図形に外接する
原図形外接矩形を表すデータを作成する原図形外接矩形
データ作成手段と、その原図形外接矩形データ作成手段
により作成された原図形外接矩形データに基づいて、前
記原図形外接矩形を少なくとも二つの四角形に分割する
ことにより、前記原図形をそれら四角形の各々に内包さ
れる部分に分割し、それら分割された部分を前記分割図
形とする分割手段とを含む態様8に記載の画像処理装
置。原図形外接矩形は、いずれの位置で分割してもよ
い。例えば、原図形外接矩形の高さ方向および幅方向の
いずれか一方に平行な方向において分割してもよく、あ
るいは傾斜した方向において分割してもよい。分割図形
は、原図形を規定する規定点のうち、原図形外接矩形を
分割することにより得られる四角形に含まれる規定点
と、原図形外接矩形を分割する分割線と原図形との交点
とにより規定され、これら規定点および交点に基づいて
分割図形の外接矩形が設定される。 (10)前記切換手段が、前記原図形を規定する規定点の数
が設定数以上の場合に前記単純化手段を作動させる規定
点数対応切換手段を含む請求項1〜4,態様1〜9のい
ずれか一つに記載の画像処理装置。例えば、X−Y座標
値最大点・最小点選択手段あるいは原図形外接矩形デー
タ作成手段によれば、原図形は4個の規定点により規定
される単純化図形に単純化される。そのため、原図形を
規定する規定点の数が4個以下であれば、規定点数が変
わらず、あるいは増えることとなり、処理時間の短縮や
データ量の減少の効果を得ることができず、設定数が5
に設定される。また、規定点間引き手段によって規定点
を間引く場合、間引きの間隔に応じて設定数が設定され
る。例えば、間引き後、規定点が3個以上残る場合に間
引きが行われる数に設定されるのである。 (11)前記単純化手段が、前記原図形を表す原図形データ
を点を表す点データに変換する点データ作成手段を含む
請求項1〜4,態様1〜10のいずれか一つに記載の画
像処理装置。例えば、表示装置に表示される際における
原図形の高さおよび幅が1画素の場合、原図形を表示す
ることは点を表示することと同じであり、原図形データ
が点データに変換される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、第一ないし第五の各発明に
共通の一実施形態であるインクジェットプリンタの画像
処理装置を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示す
インクジェットプリンタ8は、箱状を成し、一部が開閉
可能なカバー10を有している。カバー10内にはフレ
ーム12が設けられており、フレーム12には、ゴム製
のプラテン14,キャリッジ16,キャリッジ駆動装置
18およびインク噴射装置20が設けられている。
【0014】プラテン14の軸21は、フレーム12を
構成する一対の側壁板22,24により両端部を回転可
能に支持されるとともに、一方の側壁板24からの突出
端部にプラテンギヤ26が取り付けられている。側壁板
24には、図2に示すように、小径の第一ギヤ28およ
び大径の第二ギヤ30を有する複合ギヤ32が回転可能
に取り付けられており、第一ギヤ28はプラテンギヤ2
6に噛み合わされ、第二ギヤ30はフィードモータ34
の出力軸に固定の駆動ギヤ36に噛み合わされている。
したがって、フィードモータ34が所定方向に回転させ
られ、駆動ギヤ36が回転させられれば、複合ギヤ3
2,プラテンギヤ26が回転させられ、プラテン14が
回転させられて記録媒体たる記録用紙38(図1参照)
が送られる。
【0015】前記プラテン14の前側には、図1に示す
ように、前記側壁板22と、前記フレーム12を構成す
る別の側壁板44とによって両端部を支持されたガイド
ロッド46がプラテン14の回転軸線と平行に配設され
ている。フレーム12にはまた、ガイドロッド46と平
行なガイドレール48が設けられており、前記キャリッ
ジ16はガイドロッド46に摺動可能に嵌合されるとと
もに、ガイドレール48により移動可能に支持されてい
る。
【0016】前記フレーム12のキャリッジ移動領域
(側壁板22と側壁板44との間の領域)の一端には、
駆動プーリ50が回転可能に取り付けられ、他端に従動
プーリ52が回転可能に取り付けられるとともに、それ
らプーリ50,52に無端のタイミングベルト54が巻
き掛けられている。タイミングベルト54はキャリッジ
16の下端部に連結されており、駆動プーリ50がキャ
リッジ駆動モータ56によって回転駆動されることによ
り、キャリッジ16がガイドロッド46,ガイドレール
48に案内されてプラテン14の回転軸線と平行な方向
に往復移動させられる。駆動プーリ50,従動プーリ5
2,キャリッジ駆動モータ56等がキャリッジ駆動装置
18を構成しているのである。
【0017】インク噴射装置20を説明する。キャリッ
ジ16上には、上方および前方(プラテン14とは反対
側の方)が開放された箱状のヘッドホルダ60が取り付
けられている。このヘッドホルダ60の後部、すなわち
プラテン14側の端部に設けられた立壁部62には、図
2に示すように、インク噴射用の4つの記録ヘッド、す
なわちC(シアン)のインクを噴射する記録ヘッド6
4,M(マゼンタ)のインクを噴射する記録ヘッド6
6,Y(イエロー)のインクを噴射する記録ヘッド6
8,K(ブラック)のインクを噴射する記録ヘッド70
がキャリッジ16の移動方向に平行な1列に並んで設け
られている。
【0018】これら記録ヘッド64〜70にはそれぞ
れ、インクを噴射する複数の噴射ノズル(図示省略)、
複数の噴射ノズルに対応する複数のインク供給通路(図
示省略)が形成されるとともに、インク供給通路にはイ
ンク噴射のための圧電素子が設けられている。記録ヘッ
ド64〜70にはまた、連結筒部72,74,76,7
8が一体的に設けられるとともに、立壁部62を貫通
し、立壁部62から前方へ突出させられている。
【0019】ヘッドホルダ60上には、C(シアン)の
インクを収容したインクカートリッジ80、M(マゼン
タ)のインクを収容したインクカートリッジ82、Y
(イエロー)のインクを収容したインクカートリッジ8
4、およびK(ブラック)のインクを収容したインクカ
ートリッジ86がそれぞれ、各インクカートリッジに収
容された色のインクを噴射する記録ヘッドと対応する位
置に着脱可能に取り付けられている。前記連結筒部72
〜78の立壁部62からの突出端部が、インクカートリ
ッジ80〜86に形成された図示しないインク供給口に
挿通され、インクカートリッジに内装されているインク
吸収体に接触させられる。それによりインクカートリッ
ジ80〜86の各インクが連結筒部72〜78を介して
記録ヘッド64〜70の複数のインク供給通路にそれぞ
れ供給され、圧電素子が記録ヘッド64〜70毎に駆動
されることにより、記録ヘッド64〜70の噴射ノズル
から4色のインクが噴射されて、記録用紙38にフルカ
ラーで画像が記録される。
【0020】本インクジェットプリンタは、図3に示す
制御装置90により制御される。制御装置90は、CP
U92と、プログラマブル・ペリフェラル・インタフェ
ース(PPI)である周辺入出力インタフェース94
(図にはPPI94として示されている)とを備えた1
チップCPUにより構成される制御部96を備えてい
る。制御部96は、受信した画像データを画像処理した
り、種々の周辺回路を制御する。
【0021】制御部96には、ROM100およびRA
M102がバス104によって接続されている。RAM
102には、図4に示すように、受信した画像データを
格納する受信バッファ106,受信バッファ106に格
納された画像データを取り出して処理する際に使用する
処理バッファ108,処理された画像データを記憶する
画像データメモリ110,ドットデータを記憶するドッ
トデータメモリ112等、記録に必要な種々のメモリや
バッファが設けられている。また、ROM100には、
図6にフローチャートで示す図形処理ルーチン,図7に
フローチャートで示す高さ規定点検出ルーチン,図8に
フローチャートで示す幅規定点検出ルーチンを始めと
し、画像の記録に必要な種々のプログラムが格納されて
いる。
【0022】バス104にはまた、印字制御回路116
が接続されている。印字制御回路116はハードロジッ
ク回路により構成されており、記録ヘッド64〜70の
各々に設けられた複数の圧電素子を駆動するためのヘッ
ド駆動回路118に噴射駆動信号を出力する。なお、ヘ
ッド駆動回路118は、図3には一つのみ示されている
が、実際には記録ヘッド64〜70の各々について設け
られている。
【0023】周辺入出力インタフェース94には、キャ
リッジ駆動モータ56を駆動するためのキャリッジ駆動
回路120と、フィードモータ34を駆動するための駆
動回路122と、電源スイッチや各種のスイッチおよび
表示ランプ等が設けられた操作パネル124等がそれぞ
れ接続されるとともに、ホストコンピュータなどの外部
電子機器126から送信される画像データを受信可能な
通信用インタフェース128が接続されている。
【0024】外部電子機器126から送信される画像デ
ータがカラー画像データの場合、4つの記録ヘッド64
〜70によりインクが噴射され、シアン,マゼンタ,イ
エローおよびブラックが混色されてカラー画像が記録さ
れる。カラー画像の記録にあたっては、アンダカラーリ
ムーバル(UCR)処理が行われる。シアン,マゼン
タ,イエローには、所謂アクロマチック(無彩色)成分
が共通して含まれており、その共通部分についてはブラ
ックに置き換えることが可能である。そのため、画像デ
ータに含まれる画素毎のシアン,マゼンタおよびイエロ
ーの3色の各濃度のデータに基づいて、シアン,マゼン
タおよびイエローの3色中の最低濃度について、予め設
定された黒濃度パターンに従ってブラックの濃度が設定
され、3色の各濃度からそのブラックの濃度が減算さ
れ、シアン,マゼンタおよびイエローの最終的な濃度が
求められる。このアンダカラーリムーバル処理により、
記録画像のコントラストが向上し、特にシャドー部の濃
度を十分に表現することができるとともに、シアン,マ
ゼンタおよびイエローのインクを節約し、かつべた付き
を防止することができる。
【0025】以下、図5に示す原図形たる凹多角形13
0を例に取り、図形の単純化を説明する。凹多角形13
0は、20個の規定点V1 〜V20により規定され、凹多
角形130を表す原図形データたる凹多角形データは2
0個の規定点V1 〜V20の座標V1 (X1 ,Y1 )〜V
20(X20,Y20)のデータおよび凹多角形130につい
て設定された色データを含む。20個の規定点V1 〜V
20の各座標データは、規定点V1 を始点とし、凹多角形
130の輪郭を一方向(本実施形態においては反時計方
向)にたどる順に処理バッファ108に格納されてい
る。また、色データは、シアン,マゼンタ,イエローの
各濃度データを含む。
【0026】本インクジェットプリンタ8により記録さ
れる図形を表す画像データは、外部電子機器126から
供給されるとともに、まず、受信バッファ106に格納
される。外部電子機器126から供給される画像データ
を作成する画像データ作成装置の解像度と本インクジェ
ットプリンタ8の解像度とが異なる場合があり、前者が
後者より高い場合に図形の単純化が行われる。この際、
画像データ作成装置の解像度がインクジェットプリンタ
8の解像度のA倍(A>1)であるとすれば、外部電子
機器126から供給される画像データを構成する規定点
のX,Y座標値は、値Aで除され、画像データにより表
される図形が本インクジェットプリント8の解像度に応
じた大きさに縮小され、原図形データとして処理バッフ
ァ108に格納される。上記凹多角形130を規定する
規定点V1 〜V20の座標V1 (X1 ,Y1 )〜V20(X
20,Y20)は、縮小後の値である。外部の画像データ作
成装置の解像度は、画像データの受信開始に先立って行
われる受信のためのデータ交信によりわかる。また、画
像データは色データを含み、色データは原図形を規定す
る規定点の座標データと共に処理バッファ108に格納
される。一つの原図形を表す全部の原図形データ毎に、
一つの原図形の終わりを示すコマンドを受信し、処理バ
ッファ108に一つの原図形を表す全部の原図形データ
が格納されれば、図形処理ルーチンが実行される。
【0027】図形処理ルーチンにおいては、まず、ステ
ップ1(以下、S1と略記する。他のステップについて
も同じ。)において、凹多角形130の20個の規定点
のうち、高さ(X方向の大きさ)を規定する2個の規定
点の検出が行われる。この検出は、図7に示す高さ規定
点検出ルーチンに従って行われる。まず、S11におい
て初期設定が行われ、凹多角形130の規定点を指定す
る規定点指定値Nが1にセットされ、凹多角形130を
規定する20個の規定点の各X座標値のうち、最小のX
座標値Xmin が9999にセットされ、最大のX座標値
Xmax が−1にセットされる。また、X座標値が最小で
ある規定点を指定するX座標値最小規定点指定値Nxmi
n,X座標値が最大である規定点を指定するX座標値最
大規定点指定値Nxmaxがそれぞれ1にセットされる。さ
らに、凹多角形130を規定する全部の規定点の数を表
す総規定点数nが20にセットされる。なお、規定点指
定値Nは、規定点の座標データの処理バッファ108に
おける格納順を指定する値である。
【0028】次いでS12が実行され、N番目の規定
点、すなわち1番目の規定点V1 のX座標値X1 が最小
X座標値Xmin より小さいか否かの判定が行われる。最
小X座標値Xmin は初期設定において9999に設定さ
れており、X座標値X1 は最小X座標値Xmin より小さ
いため、S12の判定結果はYESになり、S13にお
いて1番目の規定点V1 のX座標値X1 が最小X座標値
Xmin にされた後、S14において規定点指定値NがX
座標値最小規定点指定値Nxminとされる。
【0029】次にS17が実行され、N番目の規定点、
すなわち規定点V1 のX座標値X1が最大X座標値Xmax
より大きいか否かが判定される。最大X座標値Xmax
は初期設定において−1に設定されており、X座標値X
1 の方が大きく、S17の判定結果はYESになる。次
いでS18が実行され、1番目の規定点V1 のX座標値
1 が最大X座標値Xmax とされた後、S19において
規定点指定値NがX座標値最大規定点指定値Nxmaxとさ
れる。
【0030】画像データ作成装置において原図形データ
は、0を原点とし、X座標値,Y座標値がいずれも正の
値の座標面において作成されており、Xmin ,Xmax の
各初期値がそれぞれ9999,−1にセットされること
により、原図形を規定する複数の規定点のX座標値がい
かなる値であっても、まず、1番目の規定点のX座標値
がXmin ,Xmax とされ、原図形を規定する全部の規定
点の間でX座標値の大小が比較され、X座標値が最大,
最小である規定点および最小X座標値,最大X座標値が
検出される。
【0031】続いてS22が実行され、規定点指定値N
が凹多角形130の規定点数n、すなわち20であるか
否かが判定される。凹多角形130を規定する全部の規
定点V1 〜V20のX座標値について、最大X座標値であ
るか、最小X座標値であるかの判定が行われたか否かが
判定されるのである。この判定結果は当初はNOであ
り、S23において規定点指定値Nが1増加させられた
後、ルーチンの実行はS12に戻る。
【0032】次に凹多角形130を構成する2番目の規
定点V2 のX座標値X2 について、最大X座標値である
か、最小X座標値であるかの判定が行われる。図5に示
すように、規定点V2 のX座標値X2 は、規定点V1
X座標値X1 より大きいため、S12の判定結果がNO
になり、S15の判定結果もNOになってS17が実行
される。S17の判定結果はYESになり、S18が実
行されてX座標値X2が最大X座標値Xmax にされた
後、S19が実行され、N(ここでは2)が、X座標値
最大規定点指定値Nxmaxとされる。
【0033】規定点V3 以降の規定点についても同様に
して最小X座標値Xmin より小さいか、最大X座標値X
max より大きいか否かが判定され、小さければ最小X座
標値Xmin ,X座標値最小規定点指定値Nxminが変更さ
れ、大きければ最大X座標値Xmax ,X座標値最大規定
点指定値Nxmaxが変更される。
【0034】凹多角形130の場合、規定点V3 ,V5
の2点がX座標値最大規定点である。このようにX座標
値最大規定点が2つ以上ある場合、1つ目のX座標値最
大規定点のX座標値がS18において最大X座標値とさ
れ、S19において規定点指定値NがX座標値最大規定
点指定値Nxmaxとされる。そして、2つ目のX座標値最
大規定点についてX座標値がXmax と比較されるとき、
Xmax と等しいため、S17の判定結果がNO,S20
の判定結果がYESになり、S21が実行されて規定点
指定値N(ここでは5)が現在のX座標値最大規定点指
定値Nxmax(ここでは3)と共に、X座標値最大規定点
指定値Nxmaxとされる。凹多角形130の場合、X座標
値最小規定点Vxminが1つであるが、X座標値最小規定
点が2つ以上ある図形では、S15の判定結果がYES
になってS16が実行され、全部のX座標値最小規定点
を指定する複数の規定点指定値NがX座標値最小規定点
指定値Nxminとされる。
【0035】なお、実際のX座標値最大規定点,X座標
値最小規定点が検出される前に2つ以上の規定点が仮の
X座標値最大規定点,X座標値最小規定点として処理バ
ッファに格納されることもあるが、この場合には、実際
のX座標値最大規定点,X座標値最小規定点が検出され
たとき、S13,S18においてX座標値が置換される
とともに、S14,S19において、X座標値最大規定
点指定値Nxmax,X座標値最小規定点指定値Nxminとさ
れている2つ以上の値の全部が、検出された実際のX座
標値最大規定点,X座標値最小規定点を指定する規定点
指定値Nと置き換えられる。
【0036】凹多角形130を構成する全部の規定点に
ついて、各規定点のX座標値が最大であるか、最小であ
るかの判定が行われればS22の判定結果がYESにな
る。それにより図形処理ルーチンのS2が実行され、最
大X座標値Xmax から最小X座標値Xmin を引いた値に
1を加えた値が2以下であるか否かの判定が行われる。
前述のように、外部電子機器126から供給された画像
データを構成する座標データは、本プリンタ8と画像デ
ータ作成装置との解像度の倍率で除されており、小数点
以下の値を有することがある。そのため、最大X座標値
Xmax から最小X座標値Xmin を引いた値が小数点以下
の値を有するときには、小数点以下の値が切り捨てら
れ、その切捨て後の値に1を加えた値が2以下であるか
否かが判定される。このように最大X座標値Xmax から
最小X座標値Xmin を引いた値の小数点以下の値を切り
捨てた値に1を加えた値は、高さ方向において形成され
るドットの数を表し、この値が2より大きければ、原図
形は大きく、規定点が1画素に複数存在する可能性が低
いため、単純化は不要であり、S2の判定結果がNOに
なり、S3において凹多角形データを構成する全部の規
定点の座標データおよび色データが処理バッファ108
から画像データメモリ110に移される。
【0037】上記切捨て後の値に1を加えた値が2以下
であれば、原図形が小さく、規定点が1画素に複数存在
する可能性が高いため、以下のステップにおいて、図形
の単純化が可能であれば単純化が行われる。そのため、
まず、S4において凹多角形130の幅を規定する2つ
の規定点、すなわちY座標値が最大,最小である規定点
が図8に示す幅規定点検出ルーチンに従って検出され
る。
【0038】幅規定点検出ルーチンにおいては、S10
1〜S113が高さ規定点検出ルーチンのS11〜S2
3と同様に実行される。凹多角形130を規定する全部
の規定点についてY座標値最小規定点であるか、Y座標
値最大規定点であるかの判定が行われ、最大Y座標値Y
max ,最小Y座標値Ymin ,Y座標値最大規定点指定値
Nymax,Y座標値最小規定点指定値Nyminが得られれ
ば、S112の判定結果がYESになってプログラムの
実行はS5に戻る。
【0039】S5において原図形の高さ方向の画素数が
1以下であるか否かが判定される。凹多角形130は高
さ方向の画素数が1ではないため、S5の判定結果はN
OになってS8が実行され、規定点が5個以上あるか否
か判定される。本実施形態においては、高さが2画素の
原図形については、規定点を4個に減らす単純化が行わ
れるため、もともと規定点が4個以下である原図形につ
いては単純化を行う意味がないからである。規定点が5
個より少ない場合はS8の判定結果がNOになってS3
が実行される。
【0040】凹多角形130についてはS8の判定結果
はYESであり、S9が実行されてY座標値最小規定点
指定値Nymin,Y座標値最大規定点指定値Nymax,X座
標値最小規定点指定値NxminおよびX座標値最大規定点
指定値Nxmaxにより指定される規定点VNxmin ,V
Nxmax ,VNymin ,VNymax 、すなわち規定点V3 ,V
5,V8 ,V11,V18の各座標データが図5,図9
(a)に示す凹多角形130を単純化した単純化多角形
132(図9(b)参照)を規定する規定点として、色
データと共に画像データメモリ110に格納される。こ
れら規定点の座標データおよび色データが単純化図形デ
ータを構成している。規定点V3 ,V5 ,V8 ,V11
18の座標データは、規定点指定値Nの若い順に、すな
わち凹多角形130を反時計方向にたどる順に格納さ
れ、単純化多角形132を規定する。
【0041】それに対し、原図形の高さが1画素であれ
ばS5の判定結果がYESになり、S6において幅が1
画素であるか否かが判定される。この判定は、S4にお
いて求めた最大Y座標値Ymax から最小Y座標値Ymin
を引いた値の小数点以下の値を切り捨てた値に1を加え
た値が1以下であるか否かにより行われる。幅が1画素
でなければS6の判定結果がNOになり、規定点の数が
5個以上であればS9が実行され、単純化が行われる。
【0042】図10に示す原図形たる四角形136のよ
うに高さも幅も1画素以下であれば、S5,S6の判定
結果がYESになり、S7が実行されて四角形136が
1つの規定点により規定される。高さ方向においては、
最大X座標値Xmax と最小X座標値Xmin との中間の位
置のX座標値が算出され、幅方向においては最大Y座標
値Ymax と最小Y座標値Ymin との中間の位置のY座標
値が算出され、それら中間のX,Y座標値により規定さ
れる点に最も近い画素中心点Oの座標が四角形136を
規定する規定点とされ、その座標データが画像データメ
モリ110に格納される。高さも幅も1画素の原図形
は、幾つ規定点を有していても1画素、すなわち1点で
記録されるため、1点を規定するデータが作成されるの
である。
【0043】記録時には、単純化図形データに基づいて
記録用ドットデータが作成され、ドットデータメモリ1
12に格納される。単純化図形データを記録用ドットデ
ータに変換するための変換プログラムは、図示は省略す
るが、ROM100に格納されている。この変換プログ
ラムに従って記録用ドットデータが作成されるが、単純
化多角形132を規定する規定点は5個であり、ドット
データの作成が無駄に行われることがなく、容易にかつ
迅速に記録用ドットデータを作成することができる。単
純化多角形132について形成されるドット134を図
9(c)に示す。
【0044】単純化多角形132はカラーで記録され、
単純化図形データは色データ、すなわちシアン,マゼン
タ,イエローの各濃度データを有するため、ドットが形
成される画素について濃度データが設定される。記録用
ドットデータの作成時には、所定量、例えば1頁分の画
素の濃度データが読み込まれ、ブラックの濃度が求めら
れるとともに、シアン,マゼンタ,イエローの最終的な
濃度が求められる。そして、所定の階調表現法、すなわ
ち単純マトリックス法,誤差拡散法あるいはディザ法等
を用いて、画素毎にシアン,マゼンタ,イエローおよび
ブラックの各色について記録用ドットデータが作成さ
れ、ドットデータメモリ112に格納され、記録時には
各色毎の記録用ドットデータが印字制御回路116を介
してヘッド駆動回路118に出力される。
【0045】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、制御装置90の原図形の高さが設定高さ
以下であることに基づいて単純化を実行する部分が寸法
対応切換手段を構成し、原図形を規定する規定点のう
ち、X座標値最大規定点,X座標値最小規定点,Y座標
値最大規定点,Y座標値最小規定点を選択して単純化図
形データを作成する部分がX−Y座標値最大点・最小点
選択手段を構成し、1点のデータを作成する部分が点デ
ータ作成手段を構成している。
【0046】第一ないし第五の各発明に共通の別の実施
形態を図11ないし図15に示す。本実施形態は、前記
凹多角形130の高さが設定値以下のとき、規定点の座
標を1つおきに間引くことにより、凹多角形130を単
純化するようにしたものである。そのため、まず、図形
処理ルーチンのS151が実行され、図12に示す高さ
規定値検出ルーチンに従って凹多角形130の高さを規
定する2個のX座標値が求められる。本実施形態におい
ては、凹多角形130の高さを求めるために最小X座標
値Xmin ,最大X座標値Xmax が必要であるが、X座標
値が最小である規定点,X座標値が最大である規定点が
いずれであるかのデータは不要である。そのため、S2
01の初期設定において、規定点指定値Nが1にセット
され、最小X座標値Xmin が9999にセットされ、最
大X座標値Xmax が−1にセットされるとともに、総規
定点数nが20にセットされる。そして、S202〜S
207が前記図7に示す高さ規定点検出ルーチンのS1
2,S13,S17,S18,S22およびS23と同
様に実行され、最小X座標値Xxmin,最大X座標値Xxm
axが求められる。
【0047】高さ規定値検出ルーチンの実行が終了すれ
ば、ルーチンの実行は図形処理ルーチンに戻る。図形処
理ルーチンのS152,S153は図6に示す図形処理
ルーチンのS2,S3と同様に実行される。凹多角形1
30の高さが2画素以下であればS152の判定結果が
YESになり、S154において高さが1画素以下であ
るか否かが判定される。凹多角形130は高さが2画素
であるため、S154の判定結果はNOになってS15
8が実行される。凹多角形130は規定点が5個以上で
あるためS158の判定結果はYESになってS159
が実行され、規定点の間引きにより図形の単純化が行わ
れる。次に説明するように、規定点は1つおきに間引か
れる。そのため、原図形が規定点を5個以上有するので
なければ、間引き後に規定点数が3個以上残らず、直線
あるいは点になってしまうため、S158の判定が行わ
れるのである。
【0048】図形の単純化は、図14に示す間引きルー
チンに従って行われる。間引きルーチンにおいては、ま
ず、S271において規定点指定値Nが1にセットされ
るとともに、総規定点数nが20にセットされる。次い
で、S272において規定点指定値Nが奇数であるか否
かが判定される。規定点指定値Nは1にセットされてい
るため、S272の判定結果はYESになってS273
が実行され、規定点VN の座標データが単純化図形を規
定する規定点の座標データとして処理バッファ108に
設けられた単純化図形データ領域に格納される。次いで
S274が実行され、規定点指定値Nが凹多角形130
の規定点の数n以上であるか否かが判定される。この判
定結果は当初はNOであり、S275において規定点指
定値Nが1増加させられてルーチンの実行はS272に
戻る。
【0049】次にS272が実行されるとき、規定点指
定値Nが2にセットされているため、S272の判定結
果はNOになる。全部の規定点指定値について奇数番目
であるか否かが判定され、奇数番目の全部の規定点の座
標データが処理バッファ108の単純化図形データ領域
に格納されれば、S274の判定結果がYESになり、
S276において、処理バッファ108の単純化図形デ
ータ領域に格納された座標データの全部が色データと共
に画像データメモリ110に格納されて間引きルーチン
が終了する。このように規定点を1つおきに間引けば、
凹多角形130は図15(a)に示す形状から図15
(b)に示す単純化図形たる単純化多角形138に単純
化され、ドット134は図15(c)に示すように形成
される。
【0050】原図形の高さが1画素以下であれば、図1
1に示す図形処理ルーチンのS154の判定結果がYE
SになってS155が実行され、図13に示す幅規定値
検出ルーチンに従って原図形の幅を規定する2個のY座
標値が検出される。本実施形態においては、原図形の幅
を求めるために最小Y座標値Ymin ,最大Y座標値Yma
x が必要であるが、Y座標値が最小である規定点,Y座
標値が最大である規定点がいずれであるかのデータは不
要である。そのため、S251の初期設定において、規
定点指定値Nが1にセットされ、最小Y座標値Ymin が
9999にセットされ、最大Y座標値Ymax が−1にセ
ットされるとともに、総規定点数nが20にセットされ
る。そして、S252〜S257が前記図8に示す幅規
定点検出ルーチンのS102,S103,S107,S
108,S112およびS113と同様に実行され、最
小Y座標値Ymin ,最大Y座標値Ymax が求められる。
【0051】次いでS156が実行され、原図形の幅が
1画素以下であるか否かが判定される。1画素以下でな
ければS156の判定結果はNOになり、規定点の数が
5個以上であれば、規定点の間引きが行われる。また、
幅が1画素であればS156の判定結果がYESにな
り、S157が前記図6に示す図形処理ルーチンのS7
と同様に実行され、点データが作成される。
【0052】本実施形態においては、制御装置90の原
図形を規定する規定点を一つおきに間引く部分が規定点
選択型単純化手段の一種である規定点間引き手段を構成
している。
【0053】第一ないし第五の各発明に共通の更に別の
実施形態を図16および図17に示す。本実施形態は、
凹多角形130の高さが設定高さ以下であるとき、凹多
角形130を外接矩形で近似することにより、単純化す
るようにしたものである。本実施形態において高さ規定
値の検出および幅規定値の検出(図形処理ルーチンのS
301,S304)はそれぞれ、前記図12,図13に
示す高さ規定値検出ルーチン,幅規定値検出ルーチンと
同様のルーチンに従って行われる。凹多角形130は高
さが2画素であり、規定点が5個以上あるため、S30
9が実行され、高さ規定値検出ルーチンにおいて得られ
た最大X座標値Xmax ,最小X座標値Xmin と、幅規定
値検出ルーチンにおいて得られた最大Y座標値Ymax お
よび最小Y座標値Ymin が組み合わされ、凹多角形13
0に外接する外接矩形144(図17(b)参照)を規
定する外接矩形規定点の座標(Xmin ,Ymin ),(X
min ,Ymax ),(Xmax ,Ymin ),(Xmax ,Yma
x )が求められる。そして、これら4個の規定点の座標
データが図17(a)に示す凹多角形130を単純化し
た単純化図形のデータとして色データと共に画像データ
メモリ110に格納される。なお、これら4個の規定点
の座標データは、外接矩形144の輪郭を反時計方向に
たどる順に格納される。凹多角形130の単純化によ
り、図17(c)に示すようにドット134が形成され
る。
【0054】本実施形態においては、制御装置90の原
図形を規定する規定点の最大,最小の各X座標値,Y座
標値に基づいて外接矩形144を表す規定点のデータを
作成する部分が新規規定点作成型単純化手段の一種であ
る原図形外接矩形データ作成手段を構成している。
【0055】第一ないし第五の各発明に共通の更に別の
実施形態を図18ないし図22に示す。本実施形態は、
原図形の高さが設定高さ以下であるとき、原図形を2個
の矩形で近似することにより、単純化するようにしたも
のである。図18に示す図形処理ルーチンは、図16に
示す図形処理ルーチンと同様に実行される。ただし、本
実施形態は、原図形を2個の矩形で近似するようにした
ものであって、単純化により得られる図形の規定点の合
計は8個であり、原図形の規定点の数が9個以上のとき
に単純化が行われる(S358,S359)。
【0056】凹多角形130は高さが2画素であり、規
定点を9個以上有するため、S359の図形単純化が図
19に示すルーチンに従って行われる。図形単純化ルー
チンのS401においては、図21(b)に示すよう
に、図21(a)に示す凹多角形130に外接する外接
矩形150が設定される。この外接矩形150の設定
は、前記図16に示すS309におけると同様に行われ
る。次いでS402が実行され、外接矩形150が幅方
向(Y方向)の中間位置において、高さ方向(X方向)
に平行な分割線Lにより2等分され、図21(c)に示
す第一分割矩形152,第二分割矩形154をそれぞれ
規定する4個ずつの規定点の座標が求められる。第一分
割矩形152を規定する点の座標は、(Xmin ,Ymin
),(Xmax,Ymin ),(Xmin ,(Ymin +Ymin
)/2),(Xmax ,(Ymin +Ymin )/2)であ
る。また、第二分割矩形154を規定する点の座標は、
(Xmin,(Ymin +Ymin )/2),(Xmax ,(Ym
in +Ymin )/2),(Xmin,Ymax ),(Xmax ,
Ymax )である。
【0057】次にS403が実行され、凹多角形130
が第一分割矩形152に含まれる第一分割凹多角形15
6,第二分割矩形154に含まれる第二分割凹多角形1
58に分割される。凹多角形130の分割は、図20に
示す原図形分割ルーチンに従って行われる。まず、S5
01において、フラグFが0にセットされ、規定点指定
値Nが1にセットされるとともに、総規定点数nが20
にセットされる。フラグFは図示は省略するが、RAM
102に設けられている。次いで、S502において規
定点指定値Nにより指定された規定点VN (ここではV
1 )のY座標値YN が外接矩形150を分割する分割線
LのY座標値(Ymin +Ymax )/2以下であるか否か
により、規定点VN が第一分割矩形152に属するか、
第二分割矩形154に属するかが判定される。
【0058】規定点V1 は第二分割矩形154に属し、
Y座標値Y1 は(Ymin +Ymax )/2より大きいた
め、S502の判定結果はNOになってS506が実行
され、規定点V1 の座標データが処理バッファ108に
設けられた第二分割図形データ領域162(図22参
照)に格納される。この際、規定点V1 の座標データが
第二分割図形データ領域162に複写され、処理バッフ
ァ108に予め格納されている凹多角形130を規定す
る全部の座標データは、そのまま残されるのであり、規
定点指定値Nにより、凹多角形130を構成する規定点
を順番に指定することができる。なお、図22において
は、理解を容易にするために、座標データに規定点名を
付したが、実際には座標データのみが格納される。
【0059】次いでS507が実行され、フラグFがセ
ットされているか否かが判定される。フラグFはS50
1においてリセットされているため、S507の判定結
果はNOになり、S508においてセットされた後、S
511において凹多角形130を構成する全部の規定点
について、第一分割矩形152と第二分割矩形154と
のいずれかに属するかの判定が行われたか否かが判定さ
れるが、この判定結果は当初はNOであり、S512に
おいて規定点指定値Nが1増加させられてルーチンの実
行はS502に戻る。
【0060】次に、規定点V2 のY座標値Y2 について
S502の判定が行われるが、規定点V2 も第二分割矩
形154に属するため、S502の判定結果はNOにな
り、規定点V2 の座標データが第二分割図形データ領域
162の規定点V1 の座標データの次に格納される。そ
して、フラグFがセットされているため、S507の判
定結果がYESになり、S509において規定点VN
N-1 が同じ分割図形に属するか否かが判定される。こ
の判定は、規定点VN ,VN-1 の各座標データが同じ分
割図形データ領域に格納されているか否かにより行われ
る。規定点V1,V2 は共に第二分割矩形154に属す
るため、同じ分割図形を構成し、S509の判定結果は
YESになる。
【0061】それに対し、規定点V3 は第一分割矩形1
52に属する。そのため、S502の判定結果がYES
になり、S503において規定点V3 のY座標値Y3
分割線L上に位置するか否か、すなわちY座標値Y3
(Ymin +Ymax )/2と等しいか否かが判定される。
規定点V3 は分割線L上にないため、S503の判定結
果はNOになり、S505において規定点V3 の座標デ
ータが処理バッファ108に設けられた第一分割図形デ
ータ領域160(図22参照)に格納される。この場合
にも、処理バッファ108に予め格納された凹多角形1
30を規定する座標データは残され、第一分割図形デー
タ領域162には、規定点V3 の座標データが複写され
る。
【0062】規定点V2 と規定点V3 とは異なる分割矩
形に属し、異なる凹多角形を構成するため、S509の
判定結果はNOになり、S510において規定点VN
N-1 とによって規定される輪郭線素と分割線Lとの交
点の座標が演算され、この交点の座標データが第一分割
図形データ領域160と第二分割図形データ領域162
との両方に格納される。この場合、交点CN (ここでは
1 )は、規定点VN-1 の座標データが格納されたデー
タ領域については、規定点VN-1 の座標データの次に格
納され、規定点VN が格納されたデータ領域について
は、規定点VN の前に格納される。
【0063】以下、同様にして規定点V4 から規定点V
13について、第一,第二分割矩形152,154のいず
れに属するかが判定され、これらの規定点は第一分割矩
形152に属するため、第一分割図形データ領域160
に規定点V4 から規定点V13の各座標データが格納され
る。
【0064】規定点V14は、図21(c)に示すように
分割線L上に位置するため、S503の判定結果がYE
SになってS504が実行され、第一,第二分割図形デ
ータ領域160,162の両方に規定点V14の座標デー
タがそれぞれ格納される。規定点V14の座標データは、
この時点で第一,第二分割図形データ領域160,16
2にそれぞれ格納されている最後の座標データの次に格
納される。そして、S507の判定結果はYES,S5
09の判定結果もYESになってS511,S512が
実行され、ルーチンの実行はS502に戻る。
【0065】規定点V15は、第二分割矩形154に属す
るため、S502の判定結果はNOになり、規定点V15
の座標データは第二分割図形データ領域162に格納さ
れる。そして、VN-1 である規定点V14とVN である規
定点V15は、それらの各座標データがいずれも第二分割
データ領域162に格納されていて、同じ分割図形を構
成するため、S509の判定結果はYESになる。以
後、規定点V16ないし規定点V20はいずれも第二分割矩
形154に属し、それらの座標データは第二分割図形デ
ータ領域162に格納される。
【0066】規定点V20について、いずれの分割矩形に
属するか、すなわち構成する分割凹多角形が決められれ
ば、S511の判定結果がYESになり、S513にお
いてフラグFがリセットされてプログラムの実行は、図
形単純化ルーチンのS404に戻る。
【0067】なお、図20に示す原図形分割ルーチン
は、規定点が分割線L上に位置し、分割点を構成する場
合、分割点であることがわかった時点(S503の判定
結果がYESになった時点)で第一,第二分割図形デー
タ領域160,162の両方に座標データが格納される
ようになっている。そのため、例えば、連続して複数個
の規定点が分割線L上に位置することがあっても、それ
ら規定点の座標データは第一,第二分割図形データ領域
160,162の両方に格納され、分割図形を構成する
規定点の取得漏れが生ずることがない。
【0068】原図形分割ルーチンが終了すれば、図形単
純化ルーチンのS404が実行される。S404におい
ては、第一分割図形たる第一分割凹多角形156につい
て外接矩形164(図21(d)参照)が設定される。
第一分割凹多角形156を規定する複数の規定点の座標
は、第一分割図形データ領域160に第一分割凹多角形
156の輪郭を反時計方向にたどる順に格納されてい
る。そのため、この第一分割図形データ領域160に格
納された座標データに基づいて、図形処理ルーチンのS
351の高さ規定値検出ルーチンと同様のルーチンが実
行され、第一分割凹多角形156の最大X座標値Xmax
および最小X座標値Xmin が求められるとともに、S3
54に示す幅規定値検出ルーチンと同様のルーチンが実
行され、第一分割凹多角形156の最大Y座標値Ymax
および最小Y座標値Ymin が求められる。そして、これ
ら4個の座標値に基づいて、第一分割凹多角形156の
外接矩形164を規定する4個の規定点の座標データが
求められる。
【0069】次にS405が実行され、第二分割図形た
る第二分割凹多角形158についても同様に高さ規定値
検出ルーチンおよび幅規定値検出ルーチンが実行され、
第二分割凹多角形158に外接する外接矩形166を規
定する4個の規定点の座標データが求められる。そし
て、S406において、S404,S405において求
められた2組の座標データが色データと共に画像データ
メモリ110に格納されてルーチンの実行は終了する。
【0070】このように凹多角形130全体について外
接矩形150を設定し、その外接矩形150を2等分し
て凹多角形130を第一,第二分割凹多角形156,1
58に分け、それら第一,第二分割凹多角形156,1
58について外接矩形164,166を設定すれば、図
21(e)に示すようにドット134が形成され、前記
実施形態におけるように凹多角形130を外接矩形14
4に単純化するのみの場合に比較して、より正確に記録
される。
【0071】本実施形態においては、制御装置90の凹
多角形130について外接矩形150を設定し、その外
接矩形150を第一,第二分割矩形152,154に分
割して凹多角形130を第一,第二分割凹多角形15
6,158に分割するとともに、それらについて外接矩
形164,166を設定する部分が新規規定点作成型単
純化手段の一種であり、原図形外接矩形データ作成手段
および分割手段を含む分割図形外接矩形データ作成手段
を構成している。
【0072】上記各実施形態において、図形を単純化す
るか否かを判定するための設定高さは、図形を規定する
規定点数に関係なく、「2」とされていたが、規定点数
に応じて変えてもよい。例えば、図24に示すように、
規定点数を3段階に分けるとともに、各段階毎に設定高
さを設定し、これら規定点数と設定高さとを対応付ける
テーブルを予めROMに記憶しておく。そして、図23
に示すように、図形処理ルーチンのS601において、
図形の高さを規定する2点を求めた後、規定点数に応じ
て異なる設定高さを用いて単純化を行うか否かを判定す
るのである。なお、単純化は前記各実施形態において説
明した態様のうち、いずれの態様で行ってもよいが、こ
こでは図1〜図10に示す実施形態におけると同様の態
様で単純化が行われるものとする。
【0073】なお、上記各実施形態においては、凹多角
形の単純化について説明したが、漢字,アルファベット
等の文字も図形として処理し、単純化することができ
る。例えば、文字データがコードデータで送信され、予
め設定されているベクトルデータに置換された後、文字
の高さが判定され、設定高さ以下であれば、単純化が行
われるようにするのである。文字の装飾部、例えば、漢
字のアクセント,うろこ,筆おさえ,とめ,左角,角う
ろこ,はね等、アルファベットのセリフ部等を除去する
装飾部除去手段が単純化手段の一例である。
【0074】また、図形が、例えば凹多角形のように、
図形の外側へ突出した規定点と内側へ引っ込んだ規定点
とを有する図形の場合、図形を規定する規定点のうち、
外側へ突出した規定点を選択することにより単純化を行
ってもよく、内側へ引っ込んだ規定点を選択することに
より単純化を行ってもよい。規定点が外側へ突出した点
であるか、内側へ引っ込んだ点であるかは、例えば、規
定点を共通の一端とする2辺の成す内角の大きさが18
0度より大きいか小さいかによってわかる。このような
単純化は規定点の選択による単純化であり、突出規定点
選択型単純化手段あるいは引込規定点選択型単純化手段
が規定点選択型単純化手段の例である。
【0075】さらに、図形の単純化は、原図形データを
記憶する原図形データ記憶手段が満杯になって更なる原
図形データの記憶が不可能な場合、あるいは不可能にな
る可能性がある場合に行われるようにしてもよい。例え
ば、処理バッファに格納された原図形データを単純化す
ることなく画像データメモリに格納し、画像データメモ
リへの更なる原図形データの記憶が不可能な場合、ある
いは不可能になる可能性がある場合に処理バッファを使
用して単純化を行う。画像データメモリが原図形データ
記憶手段を構成するのである。単純化の対象が画像デー
タメモリに格納された全部の原図形データであれば、例
えば、画像データメモリから原図形データを所定量ずつ
処理バッファに移して単純化した後、画像データメモリ
に戻す。これを繰り返して全部の原図形データを単純化
し、画像データメモリにデータ格納領域を作る。単純化
の対象が画像データメモリに格納された一部の原図形デ
ータであれば、例えは画像データメモリから所定量の原
図形データを処理バッファに移して単純化した後、画像
データメモリに戻し、画像データメモリに更に原図形デ
ータを格納するのに十分な領域を設けた時点で単純化を
終了する。いずれの場合も更に原図形データを画像デー
タメモリに格納するとき、単純化して格納してもよく、
単純化しないで格納してもよい。原図形データを単純化
しないで画像データメモリに格納するとき、外部の画像
データ作成装置から供給され、受信バッファに格納され
た画像データを、画像処理装置の解像度に応じた原図形
データに換えつつ、直接画像データメモリに格納しても
よい。原図形データ記憶手段への原図形データの記憶が
不可能になる可能性がある場合、原図形データ記憶手段
に格納された原図形データを単純化してもよく、上記可
能性が生じた後に原図形データ記憶手段に格納される原
図形データを単純化するのみでもよい。
【0076】また、インクジェットプリンタ以外にも、
レーザプリンタ等の記録装置や白黒印刷用記録装置,C
RTディスプレイや画像送信装置等の画像処理装置等に
も本発明を適用することができる。その他、特許請求の
範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々
の変形,改良を施した態様で本発明を実施することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一ないし第五の各発明に共通の一実施形態で
ある画像処理装置を備えたインクジェットプリンタを示
す斜視図である。
【図2】上記インクジェットプリンタのプラテンの駆動
機構を示す平面図である。
【図3】上記インクジェットプリンタを制御する制御装
置のうち、本発明に関連の深い部分を取り出して示すブ
ロック図である。
【図4】上記制御装置を構成するコンピュータのRAM
のうち、本発明に関連の深い部分を取り出して示すブロ
ック図である。
【図5】上記インクジェットプリンタにより記録される
図形の一例である多角形を示す図である。
【図6】上記制御装置を構成するコンピュータのROM
に格納された図形処理ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図7】上記図形処理ルーチンを構成する高さ規定点検
出ルーチンを示すフローチャートである。
【図8】上記図形処理ルーチンを構成する幅規定点検出
ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】上記図形処理ルーチンによる図形の単純化の過
程を示す図である。
【図10】上記図形処理ルーチンによる図形の別の単純
化を示す図である。
【図11】第一ないし第五の各発明に共通の別の実施形
態である画像処理装置により実行される図形処理ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図12】図11に示す図形処理ルーチンを構成する高
さ規定値検出ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】図11に示す図形処理ルーチンを構成する幅
規定値検出ルーチンを示すフローチャートである。
【図14】図11に示す図形処理ルーチンを構成する間
引きルーチンを示すフローチャートである。
【図15】図11に示す図形単純化ルーチンによる図形
の単純化の過程を示す図である。
【図16】第一ないし第五の各発明の共通の更に別の実
施形態である画像処理装置により実行される図形処理ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図17】図16に示す図形単純化ルーチンによる図形
の単純化の過程を示す図である。
【図18】第一ないし第五の各発明に共通の更に別の実
施形態である画像処理装置により実行される図形処理ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図19】図18に示す図形処理ルーチンを構成する図
形単純化ルーチンを示すフローチャートである。
【図20】図19に示す図形単純化ルーチンを構成する
原図形分割ルーチンを示すフローチャートである。
【図21】図19に示す図形単純化ルーチンによる図形
の単純化の過程を示す図である。
【図22】図19に示す図形単純化ルーチンによる図形
の単純化の際に生ずる分割図形データを格納する領域を
示す図である。
【図23】第一ないし第五の各発明に共通の更に別の実
施形態である画像処理装置により実行される図形処理ル
ーチンを示すフローチャートである。
【図24】図23に示す図形処理ルーチンを実行する際
に使用される図形の規定点数と設定高さとの関係を規定
するテーブルを示す図である。
【符号の説明】 90 制御装置 130 凹多角形 132,138 単純化多角形 144 外接矩形 164 第一分割外接矩形 166 第二分割外接矩形
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/38 - 1/393 G06T 1/00 - 9/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれX−Y座標で規定される3個以
    上の規定点により規定される多角形を表す原図形データ
    を、その図形より規定点の少ない単純な多角形を表す単
    純化図形データに変換する単純化手段と、 その単純化手段を作動状態と非作動状態とに切り換える
    切換手段と、前記単純化手段により単純化された図形を、各画素にド
    ットを形成するか否かを表すドットデータに変換する変
    換手段と を含むことを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 それぞれX−Y座標で規定される3個以
    上の規定点により規定される図形を表す原図形データ
    を、その図形より規定点の少ない単純な図形を表す単純
    化図形データに変換する単純化手段と、 その単純化手段を作動状態と非作動状態とに切り換える
    切換手段とを含み、かつ、その 切換手段が、前記原図形
    データにより表される図形の出力時において前記3個以
    上の規定点のX−Y座標のX軸方向及びY軸方向におけ
    る座標値の最大値と最小値との差で表される高さと幅と
    の少なくとも一方が設定高さあるいは設定幅以下である
    ことに基づいて前記単純化手段を前記作動状態に切り換
    える寸法対応切換手段を含むことを特徴とする画像処理
    装置。
  3. 【請求項3】 前記設定高さと前記設定幅との少なくと
    も一方が、前記原図形データにより表される図形の規定
    点数が多い場合に少ない場合に比較して大きな値に設定
    されていることを特徴とする請求項2に記載の画像処理
    装置。
  4. 【請求項4】 さらに、前記原図形データおよび前記単
    純化図形データを、各画素にドットを形成するか否かを
    表すドットデータに変換する変換手段を含み、前記設定
    高さと前記設定幅との少なくとも一方が前記画素の大き
    が大きい場合に小さい場合に比較して大きな値に設定
    されたことを特徴とする請求項2または3に記載の画像
    処理装置。
  5. 【請求項5】 前記単純化手段により単純化された図形
    を、各画素にドットを形成するか否かを表すドットデー
    タに変換する変換手段を含む請求項2または 3に記載の
    画像処理装置。
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