JP3404155B2 - 扉駆動用タイミングベルトの固定構造 - Google Patents
扉駆動用タイミングベルトの固定構造Info
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Description
れたレール上を走行する戸車にブラケットを介して吊り
下げられた扉と、この扉を開閉駆動するタイミングベル
トとの固定構造に関する。
ば図5(A)に示すようなものが知られている。この扉
は、開口部21の上縁に沿って水平に設けられたレール
22上を走行する2つの戸車23のブラケット24a,2
4bに、扉25の上部一端と上部他端を夫々吊り下げる
とともに、開口部21の上方両側付近の壁に枢着され、
一方が図示しないモータで駆動される一対のプーリ26
a,26bにタイミングベルト27を張架し、僅かな間隔
をあけて対向する上記タイミングベルト27の一端27
aと他端27bを、上記ブラケット24aの水平部28の
一端と他端に夫々一対のボルト29で固定している。
は、この水平部28の一端と同様、例えば図5(B)に示
すように、垂直部30vが2本のボルト31で上記ブラ
ケット24aの上端に固定されたL字状型材30の水平
部30hからなる。そして、この水平部30hにタイミン
グベルトの他端27bの背面を載せるとともに、この他
端27bを歯面に噛み合う溝33をもつ金具32で覆
い、金具32の穴に上方から差し込んだ上記ボルト29
を、水平部30hのねじ穴に螺合して、タイミングベル
トの他端27bをブラケット24aつまり扉25に連結し
ている。かくて、プーリ26aがモータで正逆回転され
ると、レール22上を左右に動く戸車23のブラケット
24aを介して、扉25が開閉動されることになる。
扉とタイミングベルトとの固定構造は、タイミングベル
ト27の両端27a,27bを扉25に連結するのに、図
5(B)で述べたように、一対の金具32の内面への溝3
3の加工、2または4本のボルト29のための金具32
への穴明け加工およびL字状型材30へのねじ穴加工が
必要になるため、現場取付けなどに手間がかかり、扉装
置のコスト上昇をもたらすという問題がある。また、上
記ボルト29を締め付けてタイミングベルトを固定する
から、ねじ回しや締付レンチのためのかなりの作業空間
を必要とするため、天井の幅の狭い溝内にタイミングベ
ルトを納めるような場合は、作業が極めて難しくなって
取り付けができなくなるという問題がある。
張架したタイミングベルトの一端と他端を,1つの扉の
夫々一端と他端に固定する場合、タイミングベルトに常
に張力が加わることに着目し、この張力を利用して簡素
かつ安価な構成でもって、しかも狭い空間でも固定作業
ができる扉駆動用タイミングベルトの固定構造を提供す
ることにある。
め、本発明の請求項1に記載の扉駆動用タイミングベル
トの固定構造は、開口部上縁に沿って設けられたレール
上を走行する戸車のブラケットに吊り下げられた扉と、
上記開口部の上方両側付近の壁に設けられて回転駆動さ
れる一対のプーリに張架され、一端が上記扉の上部一端
側に固定された駆動用タイミングベルトの他端との固定
構造において、上記扉の他端側のタイミングベルトと平
行に延びる上框または上記ブラケットの水平部からなる
固定部材と、この固定部材の他端寄りに、上記タイミン
グベルトの他端付近を上から下へ挿通すべく幅方向に設
けられた第1挿通穴と、この第1挿通穴より一端側の上
記固定部材に、上記タイミングベルトのより他端付近を
下から上へ挿通すべく幅方向に設けられた第3挿通穴
と、この第3挿通穴と上記第1挿通穴の間の第3挿通穴
寄りの上記固定部材に、上記タイミングベルトのさらに
他端付近を上から下へ挿通し、かつ挿通されたタイミン
グベルトの他端側の歯が上記第1挿通穴と第3挿通穴に
通されたタイミングベルトの歯と対向して噛合しうるよ
うに幅方向に設けられた第2挿通穴を備えたことを特徴
とする。
タイミングベルトの固定構造は、請求項1と同じ前提構
成要件下で、上記扉の他端側の上框または上記ブラケッ
トにタイミングベルトと直交するように設けられた垂直
部材と、上記タイミングベルトの他端近傍の歯が手前の
歯と噛合するように上記他端付近の折返点で折り返され
たタイミングベルトの噛合部が密に挿入される高さと幅
で上記垂直部材に設けられた挿入穴と、この挿入穴の反
タイミングベルト側に位置して上記上框,ブラケットま
たは垂直部材に固定され、上記折返点内側のタイミング
ベルトで囲まれた閉空間に挿通される固定ピンを備えた
ことを特徴とする。
用タイミングベルトの固定構造は、請求項1と同じ前提
構成要件下で、上記扉の他端側のタイミングベルトと平
行に延びる上框または上記ブラケットの水平部からなる
固定部材と、この固定部材の他端寄りに、上記タイミン
グベルトの他端付近を上から下へ挿通すべく幅方向に設
けられた第1挿通穴と、この第1挿通穴より一端側の上
記固定部材に、上記タイミングベルトのより他端付近を
下から上へ挿通すべく幅方向に設けられた第2挿通穴
と、この第2挿通穴より一端側の上記固定部材に、上記
タイミングベルトのさらに他端付近を上から下へ挿通す
べく幅方向に設けられた第3挿通穴とを備えて、上記第
3挿通穴から第1挿通穴に向けて水平方向に引張力が加
わる上記タイミングベルトの歯に上記第1,第2,第3の
挿通穴の各端縁が係合するように構成したことを特徴と
する。
一端側に固定されたタイミングベルトは、開口部の上方
一端側および他端側の壁に設けられた一対のプーリに巻
き付けられてから、その他端が、上記扉の他端側の固定
部材(上框またはブラケットの水平部)に引き寄せられ
る。次に、タイミングベルトの他端は、固定部材の一端
に向かって第1挿通穴を上から下へ,第3挿通穴を下か
ら上へ通された後、固定部材の他端方向に折り返して第
2挿通穴を上から下へ通され、背面が固定部材の下面に
入り込んだタイミングベルトの他端近傍の歯は、第1挿
通穴と第3挿通穴の間に先に通されたタイミングベルト
の歯と噛合せしめられる。そして、例えば水平方向へ調
整移動できるプーリの軸を、軸間距離が増えるように移
動させて、タイミングベルトを緊張させて張力を加え
る。
記張力で第3挿通穴から第1挿通穴に向けて水平方向へ
引っ張られるので、タイミングベルトの重なった上記噛
合部が、固定部材の下面に向けて押し付けられるととも
に、タイミングベルトの歯溝が、第2挿通穴の一端側
縁,第3挿通穴の他端側縁,第1挿通穴の一端側縁などに
嵌まり込む。また、一端が同じ扉の上部一端側に固定さ
れたタイミングベルトには、常に張力が加わる。従っ
て、タイミングベルトの他端は、従来のような歯溝を切
った金具やボルトを用いない簡素かつ安価な構成でもっ
て、外れることなく確実に扉の他端側に固定されるとと
もに、固定に締付レンチ等を用いないので、狭い凹所に
も容易に取り付けることができる。
部材に代えて、扉の他端側の上框またはブラケットにタ
イミングベルトと直交するように垂直部材が設けられ、
請求項1の第1,第2,第3挿通穴に代えて、タイミング
ベルトの他端を折り返して歯が噛み合うように重ねた噛
合部を密に挿入すべく上記垂直部材に設けられた挿入穴
と、折返点内側のループ状のタイミングベルトで囲まれ
る閉空間に挿通される固定ピンを備えている。そこで、
タイミングベルトの他端を、上記垂直部材の挿通穴に扉
の他端側から挿通し、抜けた垂直部材の一端側におい
て、他端付近を折り返して上記噛合部および閉空間を作
り、噛合部を上記挿入穴に一端側から密に挿入する。そ
して、一端側にある上記閉空間に固定ピンを挿通し、こ
の固定ピンの両端を例えばブラケットに立設した一対の
受け部材で支持する。さらに、請求項1について述べた
と同様に、タイミングベルトに張力を加えれば、タイミ
ングベルトの噛合部は一層密に挿通穴に嵌まり込み、一
端側のループ状のタイミングベルト部は固定ピンによっ
て他端側への抜け出しが阻止され、タイミングベルトの
他端は確実に扉の他端に固定される。請求項2の固定構
造でも、請求項1について述べたと同様、構成が簡素か
つ安価になり、狭い凹所等への取り付けが容易にでき
る。
同様、固定部材と第1,第2,第3挿通穴を備えるが、こ
れらの挿通穴にタイミングベルトの他端がこの順に上か
ら下,下から上,上から下に通され、タイミングベルトに
扉他端へ向かう水平引張力が加わったとき、上記挿通穴
の各端縁がタイミングベルトの歯に係合する点が異な
る。従って、タイミングベルトに上述と同様に張力を加
えれば、この張力が持続するから、上記係合によってタ
イミングベルトの他端は確実に扉の他端に固定されるこ
とになる。請求項3の固定構造でも、上述と同様、構成
が簡素かつ安価になり、狭い凹所等への取り付けが容易
にできる。
明する。図1は、本発明の請求項1に記載の扉と駆動用
タイミングベルトとの固定構造の一実施例の要部詳細図
であり、この固定構造は、図5(A)で述べた従来の固定
構造と、タイミングベルト27の両端の金具32とボル
ト29による固定部(図5(B))が異なるのを除いて同じ
構造である。従って、図1には異なる固定部のみを要部
として示し、図5と同じ部材には同一番号を付して説明
を省略する。
24a(図5(A)参照)の他端側の頂部には、直角に曲げ
られてタイミングベルト27と平行に延びる固定部材と
しての水平部4が形成されている。この水平部4には、
他端側から一端側に向かって順に幅方向に第1,第2,第
3の挿通穴1,2,3が設けられており、これらの挿通穴
の長さは、タイミングベルト27の他端27bが、第1
挿通穴1を上から下へ,第3挿通穴3を下から上へ順次
挿通し、折返点27cで反転された後に第2挿通穴2を
上から下へ挿通して、水平部4の下面に入り込んだタイ
ミングベルトの他端側の複数の歯5が、第1挿通穴1と
第3挿通穴3の間に通されたタイミングベルトの複数の
歯6と噛合して重なり合うと共に、挿通したタイミング
ベルトが解けないようなクリアランスで各挿通穴に嵌合
するように設定されている。また、第2挿通穴2は、上
記複数の歯5,6の噛合を確保し、折返点27cの解け出
しを阻止すべく、第1挿通穴1よりも第3挿通穴3に近
付けて設けられる。
7a側に相当する本実施例の固定構造も、上述と同じで
あり、ブラケット24aの一端側の頂部に図示しない同
様の水平部(4)が形成され、この水平部(4)に、ブラケ
ット24aの鉛直中心面に関して図1の各挿通穴1,2,
3と面対称をなすように各挿通穴が設けられ、これらの
挿通穴に図1のタイミングベルトの他端27bと面対称
をなすようにタイミングベルトの一端27bが挿通され
る。また、従動側のプーリ26b(図5(A)参照)は、両
プーリ26a,26bに巻き付けられたタイミングベルト
27の一端27aと他端27bが、ブラケット24aの一
端と他端の水平部4に上述の如く夫々挿通されて固定さ
れたとき、タイミングベルト27に張力を加えるべく、
プーリの軸間距離を増す矢印Tの方向(図5(A)参照)へ
シフトできるようになっている。なお、以降に述べる他
の実施例でも、タイミングベルトの一端27aと他端2
7bの固定構造の対称性は変わらないので、以降の説明
はタイミングベルトの一端27aが既に固定されている
ものとして、タイミングベルトの他端27bのみについ
て行なうことにする。
する。一端27aが扉25の右側のブラケット24aの一
端側の挿通穴に上述の如く通して固定されたタイミング
ベルト27は、開口部21の上方左右の壁に設けられた
一対のプーリ26a,26b(図5(A)参照)に巻き付けら
れてから、その他端27bが、図1に示す上記ブラケッ
ト24aの水平部4の他端(左端)に引き寄せられる。作
業者は、タイミングベルト27の他端27bを、水平部
4の一端(右端)に向かって順に第1挿通穴1を上から下
へ,第3挿通穴3を下から上へ挿通した後、他端方向へ
折り返して第2挿通穴2を上から下へ挿通し、水平部4
の下面に入り込んだタイミングベルトの他端27b近傍
の歯5を、第1挿通穴1と第3挿通穴3の間に先に通し
たタイミングベルトの歯6と噛み合わせる。次に、作業
者は、左側のプーリ26bの軸を左方向(図5(A)の矢印
T参照)へシフトさせ、プーリの軸間距離を増してタイ
ミングベルト27に張力を与える。
が上記張力で図1の矢印Tの方向へ引っ張られ、その結
果、歯5,6が噛み合ったタイミングベルトの重なり部
は、第1,第2挿通穴1,2の間の水平部4の下面に向け
て押し付けられるとともに、タイミングベルトの歯溝
が、図示の如く第2挿通穴2の右側縁,第3挿通穴3の
左側縁,第1挿通穴1の右側縁などに嵌り込む。また、
矢印T方向への引張力は、タイミングベルト27の一端
27aが同じ扉25の一端側に固定されているので、プ
ーリ26aの駆動による扉の開閉の際にも作用する。し
たがって、タイミングベルトの他端27bは、図5(B)
の従来例で述べた歯溝33付きの金具32やボルト29
を用いない挿通穴1,2,3付の水平部4という簡素かつ
安価な構成でもって、開閉時にも外れることなく確実に
扉25のブラケット24aに固定される。また、他端2
7bの固定に締付レンチ等を用いないので、作業空間が
狭くて済み、タイミングベルト27を天井の幅の狭い溝
内などに容易に取り付けることができる。
の実施例の要部詳細図である。この固定構造は、第2挿
通穴と第3挿通穴が固定ピンで区切られている点を除い
て図1のものと同じであり、図1と同じ部材には同一番
号を付して説明を省略する。上記第2挿通穴2と第3挿
通穴3は、第1挿通穴1の他端側の水平部4をプレス加
工して、図2(B)に示すように、固定ピンの直径を含ん
だ両挿通穴の全長の長さとタイミングベルト幅の幅をも
つ貫通穴7と、この両側の固定ピンの長さだけ隔たる平
行な剪断縁8a,8bで囲まれる凹部8とを打ち抜きで形
成している。そして、図2(B)に示すように、この凹部
8の中央の最も窪んだ箇所の剪断縁8a,8b間に固定ピ
ン9を圧入して、貫通穴7の左,右を夫々第2,第3挿通
穴2,3としている。なお、この実施例でも、第2挿通
穴2は、第1挿通穴1よりも第3挿通穴3の方に近付い
ている。
右端の挿通穴に通して一端が固定され、両プーリ26a,
26bに巻き付けられたタイミングベルト27の他端2
7bを、図2(A)に示すように、左端から順に第1挿通
穴1を上から下へ,第3挿通穴3を下から上へ挿通した
後、図2(C)にも示すように、固定ピン9に巻き付ける
ように左側へ折り返して第2挿通穴2を上から下へ挿通
し、水平部4の下面に入り込んだタイミングベルトの他
端27b近傍の歯5を、第1挿通穴1と第3挿通穴3の
間に先に通したタイミングベルトの歯6と噛み合わせ
る。次に、左側のプーリ26bを上述と同様にシフトし
て、タイミングベルト27に図中の矢印T方向の張力を
与える。
歯5,6の噛合したタイミングベルトの重なり部が、水
平部4の下面に向けて押し付けられ、折返点27c付近
の内周の歯が、固定ピン9を囲んで密着し、第1挿通穴
1の右側縁,第2挿通穴2の左側縁が、タイミングベル
トの夫々歯,背面に食い込む。従って、この実施例で
も、挿通穴1,2,3付きの水平部4という簡素かつ安価
な構成でもって、タイミングベルトの他端27bを確実
にブラケット24aつまり扉25に固定できるととも
に、締付レンチ等を用いない固定により狭い凹所にも容
易に取り付けることができる。この実施例では、第2,
第3挿通穴2,3の間を、図1の板状の水平部4の一部
でなく円柱状の固定ピン9で区切っているので、タイミ
ングベルト27の他端27b付近を張力(T)によってよ
り強固に締め付けて、固定を一層確実にできるうえ、折
返点27c付近の歯とエッジの当接が避けられて破断の
虞を減じることができるという利点がある。
ングベルトの固定構造の一実施例の要部詳細図である。
この固定構造は、図1,図2で述べたブラケット24aの
頂部を曲げてなる水平部4の他端(左端)付近を、タイミ
ングベルト27と直交するように直角に折り曲げて設け
られた垂直部10と、他端27b付近の折返点27cでル
ープ状に折り返されたタイミングベルト27の他端近傍
の歯5と手前の歯6とが噛合する重なり部が密に挿入さ
れる高さと幅を有して上記垂直部10に設けられた挿入
穴11と、この挿入穴11の反タイミングベルト側(右
側)に位置して,水平部4に立設した図示しない受け材で
両端が支持され、タイミングベルトのループで囲まれた
閉空間13に挿通される固定ピン12からなる。
ト24aの図示しない右端の挿通穴と固定ピンで一端が
固定され、両プーリ26a,26bに巻き付けられたタイ
ミングベルト27の他端27bを、図3に示すように、
垂直部10の挿入穴11に左から右へ挿通し、挿通した
右側において、他端付近の折返点27cをループ状に折
り返して,他端近傍の歯5と手前の歯6を噛み合せて重
なり部および閉空間13を作り、重なり部を右側から挿
入穴11に密に挿入するとともに、右側の閉空間13に
固定ピン12を挿通し、この固定ピン12の両端を水平
部4に立設した受け材(図示せず)の穴に圧入して支持す
る。次いで、作業者は、左側のプーリ26bを上述と同
様に左へシフトして、タイミングベルト27に図中の矢
印T方向の張力を与える。
タイミングベルトの重なり部は,左に向かって一層密に
挿入穴11に嵌まり込み、右側のループ状のタイミング
ベルト部は,左側への抜け出しが阻止され、タイミング
ベルトの他端27bは、確実にブラケット24aつまり扉
25に固定される。従って、この実施例でも、挿入穴1
1付きの垂直部10と固定ピン12という簡素かつ安価
な構成でもって、タイミングベルトの他端27bを確実
に扉25に固定できるとともに、締付レンチ等を用いな
い固定により狭い凹所にも容易に取り付けることができ
る。この実施例では、タイミングベルトの重なり部を、
図2(A)のものと異なり挿入穴11に嵌め込むととも
に、図1のものと異なりループ状のタイミングベルトで
囲まれた閉空間13に固定ピン12を挿通しているの
で、張力が相当変動してもタイミングベルトの他端27
bがブラケット24bから外れることがなく、閉空間内の
歯とエッジの当接がなくなって破断の虞れを減じること
ができるという利点がある。
イミングベルトの固定構造の第1実施例の要部詳細図で
ある。この固定構造は、図1の固定構造と同じくブラケ
ット24aの水平部4に左端から順に第1,第2,第3の
挿通穴14,15,16が設けられているが、これらの挿
通穴の間隔や長さおよび挿通穴へのタイミングベルトの
通し方が多少相違する。即ち、タイミングベルト27の
他端27bは、第1,第2,第3の挿通穴14,15,16
の順に夫々上から下,下から上,上から下へ挿通される一
方、各挿通穴の間隔および長さは、プーリ26bの左方
向へのシフトでタイミングベルト27に矢印T方向の張
力が加わったとき、これらの挿通穴14,15,16の
左,右側縁がベルトの歯に係合あるいはベルトの背面に
食い込で、タイミングベルトの抜け出しを阻止するよう
に設定されている。
ラケット24aの図示しない右端の挿通穴に通して一端
が固定され、両プーリ26a,26bに巻き付けられたタ
イミングベルト27の他端27bを、図4(A)に示すよ
うに、水平部4の右端に向かってたるまないように順に
第1挿通穴14を上から下へ,第2挿通穴15を下から
上へ,第3挿通穴16を上から下へ挿通する。次いで、
作業者は、左側のプーリ26bを上述と同様に左へシフ
トして、タイミングベルト27に図中の矢印T方向の張
力を加える。すると、常時作用する上記張力によって、
タイミングベルト27の歯溝が、第1挿通穴14の右側
縁,第2挿通穴15の左側縁,第3挿通穴16の右側縁に
夫々嵌り込むとともに、タイミングベルト27の背面
が、第1挿通穴14の左側縁,第2挿通穴15の右側縁,
第3挿通穴16の左側縁にそれぞれ食い込んで、タイミ
ングベルト27の他端27bは、確実にブラケット24a
つまり扉25に固定される。従って、この実施例でも、
挿通穴14,15,16付きの水平部4という簡素かつ安
価な構成でもって、タイミングベルトの他端27bを確
実に扉25に固定でき、締付レンチ等を用いない固定に
より狭い凹所にも容易に取り付けることができる。
タイミングベルトの固定構造の第2実施例の要部詳細図
である。この固定構造は、第2挿通穴15の右側縁を斜
め下に折り曲げて係合縁18を設け、かつ第1挿通穴1
4と第2挿通穴15の間の略中間にプレス加工で同様の
係合縁17を設けた点のみが図4(A)の実施例と異な
る。従って、これらの挿通穴14,15,16に図4(A)
で述べたと同様にタイミングベルトの他端27bを挿通
し、タイミングベルト27に張力Tを加えると、各挿通
穴の左,右側縁が上述と同様にタイミングベルトに嵌り
込むが、特に上記係合縁17,18がタイミングベルト
の歯溝に図示の如く食い込んで、他端27bを一層確実
に扉25に固定する。つまり、この実施例は、上記係合
縁17,18によって、タイミングベルトの固定を一層
確実にできるという利点がある。
イミングベルトの固定構造の第3実施例の要部詳細図で
ある。この固定構造は、第1挿通穴14と第2挿通穴1
5の間の水平部4を若干長くして、この下面にタイミン
グベルト27と同じタイミングベルトの断片19を接着
した点のみが図4(A)の実施例と異なる。タイミングベ
ルトの断片19は、歯3個分の程度の長さであり、タイ
ミングベルト27の第1,第2挿通穴14,15間に通さ
れた部分に噛合する。従って、これらの挿通穴14,1
5,16に図4(A)で述べたと同様にタイミングベルト
の他端27bを挿通し,かつベルトの歯を断片19の歯と
噛み合わせ、タイミングベルト27に張力Tを加える
と、各挿通穴の左,右側縁が上述と同様にタイミングベ
ルトに嵌り込むが、特に断片19の歯との噛合により、
タイミングベルトの他端27bが一層確実に扉25に固
定される。つまり、この実施例は、上記断片19によっ
て、タイミングベルトの固定を一層確実にできるという
利点がある。
27bを挿通,固定する固定部材や垂直部材を、戸車23
のブラケット24aの頂部に設けられた水平部4や垂直
部10として述べてきたが、扉とタイミングベルトとの
位置関係によっては、上記固定部材や垂直部材を扉の上
框に設けることもできる。また、上記実施例では、タイ
ミングベルトの一端27aは、他端24bと同様の態様で
ブラケット24aの右端側に挿通,固定されるとしたが、
他の態様で固定することもできる。さらに、タイミング
ベルトに張力を加える方法は、実施例で述べたプーリ2
6bの水平方向のシフトに限られない。
請求項1の扉駆動用タイミングベルトの固定構造は、一
端が扉の上部一端側に固定され,一対のプーリに張架さ
れたタイミングベルトの他端と平行に延びる扉の他端側
の上框または扉吊下用戸車のブラケットの水平部からな
る固定部材に、タイミングベルトの他端付近を上から下
へ挿通する他端寄りの第1挿通穴と、タイミングベルト
のより他端付近を下から上へ挿通する一端寄りの第3挿
通穴と、タイミングベルトの折り返されたさらに他端付
近を上から下に挿通し,挿通された他端側の歯が先に通
されたベルトの歯と対向して噛合する第1,第3挿通穴
の間の第3挿通穴寄りの第2挿通穴とを設けているの
で、歯溝付きの金具やボルトを用いない簡素かつ安価な
構成でもって、タイミングベルトの他端付近は、挿通後
に常に他端方向へ加わる張力により、上記歯の噛合部が
固定部材の下面に押し付けられ,かつ各挿通穴の端縁が
ベルトの歯溝や背面に嵌まり込んで、扉の他端側に確実
に固定されると共に、固定に締付レンチ等を要しないか
ら、狭い凹所にも容易に取り付けることができる。
部材に代えて、扉の上框またはブラケットにタイミング
ベルトと直交するように垂直部材を設け、この垂直部材
に、タイミングベルトの他端近傍の歯が手前の歯と噛合
するように他端付近の折返点で折り返されたタイミング
ベルトの噛合部が密に挿入される挿入穴を設けるととも
に、この挿入穴の反タイミングベルト側の上記上框,ブ
ラケットまたは垂直部材に、上記折返点内側のタイミン
グベルトで囲まれた閉空間に挿通される固定ピンを固定
しているので、同様に簡素で安価な構成でもって、常に
他端方向へ加わる上記張力により、上記噛合部が一層密
に挿通穴に嵌まり込み、一端側のループ状のタイミング
ベルト部が固定ピンにより挿通穴からの抜け出しが阻止
されて、タイミングベルトの他端が確実に扉の他端側に
固定され、狭い凹所にも容易に取り付けることができ
る。
1,第2,第3の挿通穴へのタイミングベルトの他端付近
の通し方が、第1挿通穴を上から下へ,第2挿通穴を下
から上へ,第3挿通穴を上から下へと順に挿通する点お
よび各挿通穴の端縁が、タイミングベルトに上記張力が
加わったときにベルトの歯に係合するようになっている
点のみが請求項1のものと異なるので、同様に簡素かつ
安価な構成でもって、タイミングベルトの他端付近は、
上記係合により扉の他端側に確実に固定されるととも
に、狭い凹所にも容易に取り付けることができる。
グベルトの固定構造の一実施例を示す要部断面図であ
る。
施例を示す要部断面図および斜視図である。
例を示す要部断面図である。
第2,第3実施例を示す要部断面図である。
を示す全体図および要部詳細図である。
…第3挿通穴、4…水平部、5,6…噛合するベルトの
歯、9…固定ピン、10…垂直部、11…挿入穴、12
…固定ピン、13…閉空間、17,18…係合縁、19
…ベルトの断片、21…開口部、22…レール、23…
戸車、24a,24b…ブラケット、25…扉、26a,2
6b…プーリ、27…タイミングベルト、27a…ベルト
一端、27b…ベルト他端。
Claims (3)
- 【請求項1】 開口部上縁に沿って設けられたレール上
を走行する戸車のブラケットに吊り下げられた扉と、上
記開口部の上方両側付近の壁に設けられて回転駆動され
る一対のプーリに張架され、一端が上記扉の上部一端側
に固定された駆動用タイミングベルトの他端との固定構
造において、 上記扉の他端側のタイミングベルトと平行に延びる上框
または上記ブラケットの水平部からなる固定部材と、 この固定部材の他端寄りに、上記タイミングベルトの他
端付近を上から下へ挿通すべく幅方向に設けられた第1
挿通穴と、 この第1挿通穴より一端側の上記固定部材に、上記タイ
ミングベルトのより他端付近を下から上へ挿通すべく幅
方向に設けられた第3挿通穴と、 この第3挿通穴と上記第1挿通穴の間の第3挿通穴寄り
の上記固定部材に、上記タイミングベルトのさらに他端
付近を上から下へ挿通し、かつ挿通されたタイミングベ
ルトの他端側の歯が上記第1挿通穴と第3挿通穴に通さ
れたタイミングベルトの歯と対向して噛合しうるように
幅方向に設けられた第2挿通穴を備えたことを特徴とす
る扉駆動用タイミングベルトの固定構造。 - 【請求項2】 開口部上縁に沿って設けられたレール上
を走行する戸車のブラケットに吊り下げられた扉と、上
記開口部の上方両側付近の壁に設けられて回転駆動され
る一対のプーリに張架され、一端が上記扉の上部一端側
に固定された駆動用タイミングベルトの他端との固定構
造において、 上記扉の他端側の上框または上記ブラケットにタイミン
グベルトと直交するように設けられた垂直部材と、 上記タイミングベルトの他端近傍の歯が手前の歯と噛合
するように上記他端付近の折返点で折り返されたタイミ
ングベルトの噛合部が密に挿入される高さと幅で上記垂
直部材に設けられた挿入穴と、 この挿入穴の反タイミングベルト側に位置して上記上
框,ブラケットまたは垂直部材に固定され、上記折返点
内側のタイミングベルトで囲まれた閉空間に挿通される
固定ピンを備えたことを特徴とする扉駆動用タイミング
ベルトの固定構造。 - 【請求項3】 開口部上縁に沿って設けられたレール上
を走行する戸車のブラケットに吊り下げられた扉と、上
記開口部の上方両側付近の壁に設けられて回転駆動され
る一対のプーリに張架され、一端が上記扉の上部一端側
に固定された駆動用タイミングベルトの他端との固定構
造において、 上記扉の他端側のタイミングベルトと平行に延びる上框
または上記ブラケットの水平部からなる固定部材と、 この固定部材の他端寄りに、上記タイミングベルトの他
端付近を上から下へ挿通すべく幅方向に設けられた第1
挿通穴と、 この第1挿通穴より一端側の上記固定部材に、上記タイ
ミングベルトのより他端付近を下から上へ挿通すべく幅
方向に設けられた第2挿通穴と、 この第2挿通穴より一端側の上記固定部材に、上記タイ
ミングベルトのさらに他端付近を上から下へ挿通すべく
幅方向に設けられた第3挿通穴とを備えて、上記第3挿
通穴から第1挿通穴に向けて水平方向に引張力が加わる
上記タイミングベルトの歯に上記第1,第2,第3の挿通
穴の各端縁が係合するように構成したことを特徴とする
扉駆動用タイミングベルトの固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26660794A JP3404155B2 (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 扉駆動用タイミングベルトの固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26660794A JP3404155B2 (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 扉駆動用タイミングベルトの固定構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08127082A JPH08127082A (ja) | 1996-05-21 |
JP3404155B2 true JP3404155B2 (ja) | 2003-05-06 |
Family
ID=17433171
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26660794A Expired - Fee Related JP3404155B2 (ja) | 1994-10-31 | 1994-10-31 | 扉駆動用タイミングベルトの固定構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3404155B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007322564A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Nec Access Technica Ltd | 画像読取装置およびその光学モジュール牽引機構 |
KR101031097B1 (ko) * | 2008-07-01 | 2011-04-25 | 정광선 | 장력조절기구를 구비한 자동문 |
-
1994
- 1994-10-31 JP JP26660794A patent/JP3404155B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08127082A (ja) | 1996-05-21 |
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