JP3402809B2 - 容器の排気方法および画像表示装置の製造方法 - Google Patents

容器の排気方法および画像表示装置の製造方法

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JP3402809B2 JP30899794A JP30899794A JP3402809B2 JP 3402809 B2 JP3402809 B2 JP 3402809B2 JP 30899794 A JP30899794 A JP 30899794A JP 30899794 A JP30899794 A JP 30899794A JP 3402809 B2 JP3402809 B2 JP 3402809B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内部を高真空に維持す
る必要のある画像表示装置の製造方法に関するものであ
り、更に平板型画像表示装置の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、平板状画像表示装置には、プラズ
マディスプレイ、EL表示装置、電子線を用いた平板状
画像表示装置があり、大画面化、高精細化の要求の増大
から、ますます自発光型平板状画像表示装置のニーズが
高まりつつある。画像形成装置として蛍光表示管、電界
放出型及び表面伝導型の電子放出素子を用いた表示装置
など、主に蛍光体を励起して発光させる画像表示装置
は、平面でかつ明るく見やすいなどの利点を有してお
り、産業上積極的に応用され、また期待されている。
【0003】電子ビームを発生源として、表面伝導型電
子放出素子を用い、電子ビームを加速させて蛍光体に照
射し、蛍光体を発光させて画像を表示する薄型の画像表
示装置が各種提案されている。
【0004】図3および図4は、上述したような画像表
示装置の従来例の構成を示す断面図および斜視図であ
る。
【0005】図3および図4において、300は画像表
示装置内部を排気するための排気管(図には封じ切りさ
れた後の状態が示されている)であり、301は電子放
出素子を構成した青板ガラスからなるバックプレート、
302と303は一定の間隔を隔てて設置された電極、
304は電極302と303の間に設けられた電子放出
部を含む薄膜、306は電子通過孔、307はグリッ
ド、308はメタルバック309および蛍光体310が
形成された青板ガラスからなるフェイスプレート、31
1は外枠であり、314はゲッタ材コンテナである。ゲ
ッタ材コンテナ314はゲッタ材コンテナ固定治具31
3に固定され、内部にはパネル内の真空維持を目的とす
る蒸発型ゲッタ材を収納しており、該蒸発型ゲッタ材は
フェイスプレート308またはバックプレート301に
蒸着される。
【0006】ここで、図3および図4を参照して画像表
示装置の製造方法を説明する。
【0007】画像表示装置の本体である気密容器は排気
管300を通して真空排気され、さらにベーキングによ
って脱ガスを行った後、排気管の一部を加熱して溶融さ
せ、封じ切る(閉塞、切断)。最後に気密容器内部の一
端に設置されたゲッタ材コンテナ314を加熱し、その
内部に収納された蒸発型ゲッタ材をフェイスプレート3
08またはバックプレート301に蒸着することによっ
て画像表示装置とされる。
【0008】一般にゲッタ材コンテナは一部が開放され
た金属管の内部にBaを主成分とする蒸発型ゲッタ材を
収納したもので、形状として直線状のものやリング状の
ものがある。蒸発型ゲッタ材は、誘導加熱もしくは通電
加熱によってフラッシュさせることにより、ゲッタ材を
画像表示装置内に付着させ、これがガスを吸着すること
でパネル内の真空維持作用を持つ。
【0009】なお、ゲッタ材としては上記蒸発型の他
に、真空中高温下で一定時間活性化させた後にガス吸着
能が発現する非蒸発型もある。非蒸発型のゲッタ材とし
ては、Zr−Al合金やZr−V−Fe合金等が知られ
ている。
【0010】ここで、表面伝導型電子放出素子について
述べる。
【0011】表面伝導型電子放出素子は、基板上に形成
された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことに
より、電子放出が生じる現象を利用するものである。
【0012】このような表面伝導型電子放出素子として
は、電子放出を司る薄膜として、Au薄膜によるもの
[G.Dittmer:"Thin solid films", 9,317(1972)参
照]、In23/SnO2薄膜によるもの[M.Hartwell
and C.G. Fonstad:"IEEE Trans ED conf.".519(197
5)]、カーボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第
26巻、第1号、22頁(1983)]等が報告されて
いる。
【0013】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な素子構成として前述のM.ハートウェルの素子構成を
図5に示す。
【0014】同図において501は絶縁性基板である。
502は電子放出部形成用薄膜で、H型形状のパターン
に、スパッタで形成された金属酸化物薄膜等からなり、
後述のフォーミングと呼ばれる通電処理により電子放出
部503が形成される。504は電子放出部を含む薄膜
と呼ぶことにする。なお、図中のLは、0.5〜1m
m、Wは、0.1mmで設定されている。
【0015】従来、これらの表面伝導型電子放出素子に
おいては、電子放出を行う前に電子放出部形成用薄膜5
02を予めフォーミングと呼ばれる通電処理によって電
子放出部503を形成するのが一般的であった。ここ
で、フォーミングとは前記電子放出部形成用薄膜502
の両端に電圧を印加して通電し、電子放出部形成用薄膜
を局所的に破壊、変形もしくは変質せしめ、電気的に高
抵抗な状態にした電子放出部503を形成することであ
る。なお、電子放出部503は電子放出部形成用薄膜5
02の一部に亀裂が発生し、その亀裂付近から電子放出
が行われる。以下、フォーミングにより形成した電子放
出部を含む電子放出部形成用薄膜502を電子放出部を
含む薄膜504と呼ぶ。前記フォーミング処理をした表
面伝導型電子放出素子は、上述電子放出部を含む薄膜5
04に電圧を印加し、素子に電流を流すことにより、上
述した電子放出部503より電子を放出させるものであ
る。
【0016】上述の表面伝導型放出素子は、構造が単純
で製造も容易であることから、大面積に渡って多数素子
を配列形成できる利点がある。したがって、この特徴を
生かした様々な応用が可能であり、前述したような画像
表示装置にも適している。すなわち、近年、液晶を用い
た平板型表示装置がCRTに替わって普及してきたが、
自発光型でないためバックライト等を持たなければなら
ない等の問題点があり、自発光型の表示装置の開発が望
まれてきた。
【0017】液晶を用いた平板型表示装置に対し、表面
伝導型放出素子を多数配置した電子源と、該電子源より
放出された電子によって可視光を発光させる蛍光体とを
組み合わせた表示装置である画像表示装置は、大画面の
装置としても比較的容易に製造できる優れた自発光型表
示装置である(例えば、USP506883号参照)。
【0018】しかしながら、上述したような平板状表示
装置は、画像表示のために蛍光体を高電圧で加速した電
子線で発光させる必要があるため、画像表示装置内部に
残留する気体分子が高エネルギーの電子との衝突でイオ
ン化する現象が生じる。発生したイオンは、電子と同様
に高電圧による加速を受け、高エネルギー状態となり素
子や配線に衝突して損傷を与え、素子や配線を劣化させ
るおそれがある。また、残留分子との衝突で電子線が散
乱されるため、電子線のスポット径が広がる、電子線の
蛍光体面への到達が妨げられる、等により良好な画像表
示に支障がでるおそれがある。従って、画像表示装置の
長寿命化、安定化の為に画像表示装置内部の配線・素子
劣化源となる残留ガス分子を充分に減少させて高真空状
態に維持する必要がある。
【0019】画像表示装置内を高真空状態に排気、維持
するには、一般に排気管により排気を行った後、画像表
示装置内で蒸発型ゲッタをフラッシュさせ残留ガスを吸
着させる、非蒸発型ゲッタを活性化させて残留ガスを吸
着させる等の方法で高真空状態の維持を行うが、高真空
状態の達成、維持には画像表示装置内部より放出される
ガスへの対処が重要である。
【0020】ここで画像表示装置内部の放出ガスと圧力
について考慮すると排気中の画像表示装置の中の圧力P
は、定常状態に達したとき、次の式1の様に表すことが
できる。
【0021】P=Q/S・・・・・・式1 ここで、Qは真空容器内壁からのガス放出率、Sは真空
容器内の排気速度である。
【0022】従って、画像表示装置を高真空状態にする
には真空容器内の排気速度を上げれば良いことがわか
る。真空容器の排気速度は排気管のコンダクタンスによ
りほぼ決定されてしまうが、排気管のコンダクタンスは
排気管の径の3乗に比例するため排気管のサイズを拡大
するのが画像表示装置内の排気速度を増大させるのに最
も効果がある。
【0023】また、画像表示装置内部を高真空状態に排
気した後、蒸発型ゲッタをゲッタフラッシュする、もし
くは非蒸発型ゲッタを活性化することで、ゲッタフラッ
シュ面や非蒸発型ゲッタ表面に画像表示装置内から発生
するガスを吸着する間、画像表示装置内を高真空に保つ
ことができる。
【0024】一般に蒸発型ゲッタは一部が解放された金
属管の内部にBaを主成分とするゲッタ材を収納したゲ
ッタコンテナとして使用するもので、形状として直線
状、リング状のものがある。ゲッタは誘導加熱あるいは
通電加熱によってフラッシュし、ゲッタ材を画像表示装
置内面に付着させ、残留ガスを吸着し、排気作用を持た
せるものである。
【0025】他方、非蒸発型ゲッタは一般にZrを主成
分としたもので、加熱することで、清浄表面で吸着した
ガス分子を内部に拡散させて表面を清浄に保ち、ガス吸
着作用を維持する。この加熱工程を一般に活性化と呼
ぶ。
【0026】排気管を封じ切り、ゲッタ材をフラッシ
ュ、もしくは非蒸発型ゲッタの活性化した画像表示装置
内の圧力は模式的に下記の式2で表すことができる。
【0027】 Vdp/dt=Q(t)−pG(t)・・・・・・式2 ここでVは画像表示装置の真空となる空間の体積、pは
その空間の圧力、Q(t)はその空間を囲む部材から放
出されるガス量、G(t)はゲッタの排気速度である。
時間が充分経過した後には、内部の圧力はほぼ一定とな
り、その値は下記の式3で与えられる。
【0028】P=Q(t)/G(t)・・・・・・式3 画像表示装置の部材から真空空間に放出されるガス量
は、その部材の表面積に比例し、ゲツタの排気速度もフ
ラッシュしたゲッタ材付着面、もしくは非蒸発型ゲッタ
の表面積に比例する。従って、より大面積の画像表示装
置で真空を維持するためには、より広いゲッタフラッシ
ュ面もしくは非蒸発型ゲッタ表面積とゲッタ量が必要と
なる。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような排気手段には次のような問題点がある。
【0030】平板状画像表示装置は、その平板的な形状
や製造工程上の制約により取り付けられる排気管のサイ
ズは制限されており、要求される高真空状態に排気する
ことに困難を生じる可能性がある。
【0031】また、達成した高真空状態の維持において
も平板状画像表示装置はその形状のために内部容積が小
さく、相対的に内部表面積が大きいが、画像表示部を除
いた部分の面積は極めて小さい。このため、内部に取り
付けられるゲッタの大きさは蒸発型、非蒸発型を問わず
制限され、また取り付け個数やゲッタフラッシュ面積、
非蒸発型ゲッタ表面積もCRT等に比べると大きく制約
されている。したがって平板状画像表示装置のゲッタに
よる排気は、ゲッタ量の不足や、ゲッタフラッシュ面積
もしくは非蒸発型ゲッタの表面積不足により、CRT等
に比べその効果が充分に発揮できない。このため、前述
の式3で示されるような画像表示装置を安定的に、長寿
命に駆動するには、画像表示装置内部の圧力が不充分な
圧力になってしまうという問題点があった。
【0032】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであって、真空排気時間
の短縮、到達圧力の低下をはかることができ、画像表示
装置内を良好な真空状態とすることのできる排気方法を
実現することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明の容器の排気方法
は、排気管を備えた容器の排気方法であって、前記排気
管を介して前記容器内に蒸発型ゲッタを収納したゲッタ
コンテナを挿入して該蒸発型ゲッタをフラッシュさせて
当該ゲッタによる排気を行い、その後、前記ゲッタコン
テナを排気管より取り出した後に排気管を封止すること
を特徴とする。
【0034】本発明の他の形態による容器の排気方法
は、排気管を備えた容器の排気方法であって前記排気
管を介して前記容器内に非蒸発型ゲッタを挿入して該ゲ
ッタによる排気を行い、その後、前記非蒸発型ゲッタを
排気管より取り出した後に排気管を封止することを特徴
とする。
【0035】
【0036】
【0037】上記のいずれにおいても、ゲッタを容器内
に挿入しての排気を複数回行うこととしてもよい
【0038】
【0039】本発明の画像表示装置の製造方法は、対向
配置されるフェイスプレート及びリアプレートと、該フ
ェイスプレートとリアプレートとの間に設けられた外枠
により構成された容器とを有する画像表示装置の製造方
法であって、上述した排気方法のいずれかにより前記容
器の排気および封止がなされていることを特徴とする。
【0040】
【作用】上述したように、本発明の排気方法において
は、画像表示装置内の排気に使用している排気系内に直
線運動機を設置し、その先端に蒸発型、または、非蒸発
型ゲッタを取り付け、必要時に排気管を通じて画像表示
装置内に挿入しゲッタによって画像表示装置内の残留ガ
スの吸着排気を行う。排気後、使用後のゲッタコンテナ
や非蒸発型ゲッタは再び排気管を通じて排気系側に排出
される。
【0041】本発明は、排気系側にゲッタを有し、排気
時に被排気系内で蒸発型ゲッタまたは非蒸発型ゲッタに
よる排気を行うことを特徴とする。
【0042】上述した本発明の排気法により画像表示装
置を作製すれば、画像表示装置内で蒸発型ゲッタをフラ
ッシュさせた後、空のゲッタコンテナを排出すること
で、従来の画像表示装置内に取り付け可能な量のゲッタ
に比べて大量のゲッタを画像表示装置内に付着させるこ
とができる。
【0043】このように付着されたゲッタフラッシュ面
は多孔質状の面になるため、画像表示装置内に取り付け
られたゲッタをフラッシュさせるとゲッタフラッシュ面
の表面積を増大させ、ゲッタの効果を向上させることが
可能となる。
【0044】また、非蒸発型ゲッタを用いた場合、画像
表示装置内に挿入されたゲッタが排気管による排気以外
に残留ガスを吸着する能カを持つため、画像表示装置全
体の排気速度を上げることができる。このため、両者と
もに残留ガスの排気能力が従来のものよりも高くなり、
高真空を容易に達成できるようになるため画像表示装置
の長寿命化、安定化、特性向上をはかることが可能とな
るものである。
【0045】また、本発明では、排気を行った後のゲッ
タは容器外に取り出されるため、ゲッタによる排気を何
度でも行うことができる。
【0046】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0047】図1および図2のそれぞれは、本発明によ
る構成と製造方法について説明するための図である。
【0048】図1において101は排気装置、102は
画像表示装置、103は排気管(またはゲッタ専用導入
管)である。排気管の管ロ部に相対しているのが直線運
動導入機104と、その先端にセットされたゲッタ10
5である。
【0049】排気装置101は、三方に向って伸びる管
路が設けられた形状を有するもので、直線上に配置され
る2つの管路の内の一方は、画像表示装置102の排気
管105との接続部とされ、該接続部となる管路に相対
する位置の管路内には直線運動導入機104が収容され
ている。直線運動導入機104は、ゲッタ105が搭載
されたゲッタ載置部を排気管105との接続部に向けて
伸長可能に支持するものである。これらの管路間に位置
する第3の管路は排気ポンプ(不図示)と接続されてお
り、排気管103および排気装置101を介して画像表
示装置102内の真空排気がなされる。
【0050】通常排気時には、ゲッタ105は、排気装
置101内に収納されており、排気管105を介して行
われる画像表示装置の排気を妨げないようになってい
る。
【0051】図2はゲッタ105による排気時の状態を
示す図であり、通常排気時に排気装置101内に収納さ
れていたゲッタ105は直線運動導入機104の伸長に
より画像表示装置102内にセットされ、ゲッタフラッ
シュ、または非蒸発型ゲッタによる排気を行う。
【0052】ゲッタ105として蒸発型ゲッタが用いら
れている場合には、ゲッタ使用前に排気装置101内で
フラッシュしない程度の温度で加熱し、蒸発型ゲッタに
吸着しているガスを排出する。ゲッタ105として非蒸
発型ゲッタが用いられている場合には、排気装置101
内で非蒸発型ゲッタの表面を加熱によって清浄化し、ゲ
ッタのガス吸着能力を活性化させる。このとき、排気装
置101内でガス出し、または活性化を行うために従来
の画像表示装置内でのガス出し、活性化に比べ画像表示
装置内の圧力を高くすることがない。
【0053】蒸発型ゲッタのゲッタフラッシュ時、ゲッ
タの発する熱が画像表示装置に悪影響を及ぼさないよう
にゲッタ量、フラッシュ温度、基板温度、ゲッタによる
排気時のゲッタ部分の位置に注意し状況に合わせて調整
する必要がある。
【0054】ゲッタフラッシュ後、再びゲッタ部分は排
気系内に収納され、画像表示装置の排気管を封じる。こ
の後画像表示装置内に設置した蒸発型ゲッタ106をフ
ラッシュさせ、残留ガスをさらに排気する。
【0055】また、直線運動導入機先端にセットされる
ゲッタは1つである必要はなく、むしろ複数の方が効果
の点で望ましく、直線運動導入機毎ゲッタを交換できる
様にすることもできる。以上、本発明の実施態様例を述
べたが、本発明は、画像表示装置に限定されるものでは
なく、高真空を要求される真空管等の排気に対しても有
効な手段である。
【0056】以下に本発明による具体的な実施例を挙げ
て説明する [実施例1]上述した本発明により前述した表面伝導型
電子放出素子を用いた画像表示装置の排気を行い、その
後画像表示装置の寿命を従来の工程で製造した画像評価
装置と比較した。画像表示装置の寿命は画素の輝度変化
によって判断している。また、排気装置側に設置してい
る真空計によりパネル内の圧力を予想している。
【0057】使用した画像表示装置の排気管は、内径8
mm、長さ200mmで管端が排気系に接続されてい
る。使用したゲッタは、蒸発型ゲッタのリング型ゲッタ
でリングに取り付けられた支持体が配線を兼ねていて通
電によって加熱、ゲッタフラッシュするようになってい
る。ゲッタは画像表示装置内に挿入する前に排気系内で
800℃で20秒程度加熱し、ゲッタに吸着しているガ
スを除去してから使用した。排気系内でガス出しを行っ
たため、画像表示装置に対する影響は画像表示装置内に
設置されたゲッタからガス出しを行うよりも少ない。ゲ
ッタは画像表示装置の面に対して平行にして挿入し、ゲ
ッタフラッシュ時に画像表示部に対して熱による影響が
及ばない様な位置にセットしてフラッシュを行った。こ
れにより、排気管を中心とした画像表示装置内面にゲッ
タフラッシュ面を形成した。このとき、内部に設置した
ゲッタは外部挿入ゲッタによるゲッタフラッシュ面とは
別の所にフラッシュするようになっている。内部設置ゲ
ッタは外部挿入ゲッタを挿入する前に、加熱してガス出
しを行ってある。
【0058】ゲッタフラッシュ後、画像表示装置内の圧
力は低下し、ゲッタフラッシュ前よりも高真空になっ
た。その後、排気管の封止を行い、画像表示装置内に設
置してあるゲッタをフラッシュさせたところ、画像表示
装置の表面伝導型電子放出素子の寿命を平均で従来の
1.6倍に伸ばすことができた。
【0059】[実施例2]実施例2では、画像表示装
置、排気系、排気管、ゲッタ等は実施例1と同様である
がゲッタフラッシュ面が、内部設置のゲッタフラッシュ
面と同じ場所になるようにして行った。ゲッタフラッシ
ュ後画像表示装置を封止し、ゲッタフラッシュ面の排気
能カが落ちたと予想される頃に内部設置のゲッタをゲッ
タフラッシュしたところ画像表示装置の表面伝導型電子
放出素子の寿命を平均で従来の1.7倍に伸ばすことが
できた。
【0060】[実施例3]実施例3では、実施例1、実
施例2と同じ画像表示装置、排気系、排気管、ゲッタ等
であるが、1つのゲッタをフラッシュさせた後、再び別
のゲッタを挿入し、そのフラッシュ面の上にゲッタフラ
ッシュを行った。2度のゲッタフラッシュ後画像表示装
置内の圧力は大きく低下した。ゲッタフラッシュの間隔
は実施例2と同程度の時間で行った。この後、画像表示
装置の封止を行い、実施例2の様に内部設置のゲッタを
ゲッタフラッシュしたところ画像表示装置の表面伝導型
電子放出素子の寿命を従来より平均で1.9倍に伸ばす
ことができた。
【0061】[実施例4]本発明により非蒸発型ゲッタ
を挿入して画像表示装置の排気を行い、その後本発明に
よる排気の効果の測定を行った。使用した画像表示装置
の排気管は、内径8mm、長さ200mmで管端が排気
系に接続されている。使用したのは非蒸発型ゲッタで、
平板状画像表示装置内に納まり、かつ排気管のコンダク
タンスを下げないように薄膜状になっている。ゲッタは
配線を兼ねた支持体に取り付けられており通電により加
熱、活性化するようになっている。
【0062】ゲッタは画像表示装置内に挿入する前に、
排気系内で700℃、1時間加熱を行い、活性化した。
この後、ゲッタを画像表示装置内に挿入し、排気管によ
る排気の妨げとならないようにした状態で排気を行っ
た。排気は従来の工程と同時間行い、その後ゲッタを排
気系側に排出し、画像表示装置の封止を行った。
【0063】本発明の工程を行った画像表示装置の表面
伝導型電子放出素子は、従来より平均で1.2倍に寿命
を伸ばすことができた。
【0064】[実施例5]実施例5では、実施例4と同
様に非蒸発型ゲッタを使用して画像表示装置の排気を行
い、その後排気の効果の測定を行った。ゲッタは挿入前
に実施例4と同条件で加熱、活性化してから画像表示装
置内に挿入した。
【0065】ゲッタは画像表示装置内部に挿入し排気を
行った後、画像表示装置内で一定時間をおいて非蒸発型
ゲッタに通電し、加熱、再活性化した。再活性化条件は
500℃、10分間で、再活性化の熱が画像表示装置に
悪影薯を与えないようにゲッタの位置に注意して行っ
た。排気工程は従来の工程と同時間行い、その後ゲッタ
を排気系側に排出し、画像表示装置の封止を行った。そ
の後、内部に設置したゲッタをフラッシュしたところ本
実施例の工程を行った画像表示装置の表面伝導型電子放
出素子は、従来よりも平均で1.2倍に寿命を伸ばすこ
とができた。
【0066】[実施例6]実施例6では、実施例4およ
び実施例5と同様に非蒸発型ゲッタを使用して画像表示
装置の排気を行い、その後排気の効果を測定した。使用
した非蒸発型ゲッタは吸着表面積を増大させるために細
線状のものを纏めた形状をしたものを使用した。この形
状のゲッタも排気管のコンダクタンスを下げないように
している。
【0067】ゲッタは挿入前に通電加熱による活性化を
行っており、活性化条件は実施例4および実施例5と同
様であるが、画像表示装置内での再活性化は行わなかっ
た。
【0068】排気工程は従来と同時間行い、その後ゲッ
タを排気側に排出し、画像表示装置の封止を行った。
【0069】本発明の工程を行った後、内部に設置した
ゲッタをフラッシュした画像表示装置の表面伝導型電子
放出素子は、従来よりも平均で1.2倍に寿命を伸ばす
ことができた。
【0070】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。
【0071】請求項1に記載の方法においては、外部か
らゲッタを挿入、ゲッタによる排気、ゲッタの排出を行
うことで真空排気時間の短縮、到達圧力の低下をはかる
ことができる。従って容器内で良好な真空状態を得るこ
とができる効果がある。
【0072】上記の各効果は、請求項2に記載したよう
に非蒸発型ゲッタを用いても生じるものである。
【0073】請求項3に記載の方法においては、ゲッタ
による排気を複数回行うことにより、上記各効果を一層
向上したものとすることができる効果がある。
【0074】
【0075】請求項4に記載の方法においては、画像表
示装置内の排気管のコンダクタンスの不足、ゲッタ設置
個数、ゲッタ量、ゲッタフラッシュ面積等の画像表示装
置の排気能力の制約に関わらないものとなり、これによ
り、画像表示装置の素子の安定化と画像表示装置の長寿
命化に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気装置の実施例構造を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明の排気装置の作動時の構造を示す斜視図
である。
【図3】平板状画像表示装置の構造を示す斜視図であ
る。
【図4】平板状画像表示装置の構造を示す断面図であ
る。
【図5】表面伝導型電子放出素子の素子構成図である。
【符号の説明】
101 排気装置 102 平板状画像表示装置 103 排気管 104 直線運動導入機 105 ゲッタ 106 内部設置ゲッタ 107 表面伝導型電子放出素子

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気管を備えた容器の排気方法であっ
    て、 前記排気管を介して前記容器内に蒸発型ゲッタを収納し
    たゲッタコンテナを挿入して該蒸発型ゲッタをフラッシ
    ュさせて当該ゲッタによる排気を行い、その後、前記
    ッタコンテナを排気管より取り出した後に排気管を封止
    することを特徴とする容器の排気方法。
  2. 【請求項2】 排気管を備えた容器の排気方法であっ
    前記排気管を介して前記容器内に非蒸発型ゲッタを挿入
    して該ゲッタによる排気を行い、その後、前記非蒸発型
    ゲッタを排気管より取り出した後に排気管を封止する
    とを特徴とする容器の排気方法。
  3. 【請求項3】 請求項1乃至請求項のいずれかに記載
    の容器の排気方法において、 ゲッタを容器内に挿入しての排気を複数回行うことを特
    徴とする容器の排気方法。
  4. 【請求項4】 対向配置されるフェイスプレート及びリ
    アプレートと、該フェイスプレートとリアプレートとの
    間に設けられた外枠により構成された容器とを有する画
    像表示装置の製造方法であって、請求項1乃至請求項
    のいずれかに記載の方法により前記容器の排気および封
    止がなされていることを特徴とする画像表示装置の製造
    方法
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