JP3402524B2 - 三次元分光測色器 - Google Patents

三次元分光測色器

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JP3402524B2 JP24747594A JP24747594A JP3402524B2 JP 3402524 B2 JP3402524 B2 JP 3402524B2 JP 24747594 A JP24747594 A JP 24747594A JP 24747594 A JP24747594 A JP 24747594A JP 3402524 B2 JP3402524 B2 JP 3402524B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,試料の物体色を測定
する分光測色器に関し,特に,試料からの反射光が三次
元空間に展開された時の空間反射光の反射スペクトルの
測定を効率良く行えるようにした三次元分光測色器に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に,物体の色を情報として処理する
際には,各波長の光の反射率に基づいて物体の色を特定
し,色情報として扱っている。この色情報の特定は,光
源から物体表面に光を照射し,その反射光を受光して各
波長の光の反射率を測定することにより,行われてい
る。
【0003】この光の反射率の測定において,CIE
(国際照明委員会)やJIS等では光源からの光を物体
表面に照射する場合,および受光する場合の幾何学的配
置条件が定められており,例えば,『0°入射/45°
受光,あるいはその逆』等の反射率測定方式がある。こ
れらの幾何学的配置条件は,物体表面からの反射光分布
が均等・拡散であることを前提としており,入射光(照
射光)と同一平面内の反射光等の強度分布を計測するこ
とを意図としたものである。
【0004】図5は,このような光の反射率の測定に用
いられる従来の分光測色器の概略構成を示し,ケース4
01の試料窓402に向けて垂直に設けられた出光部4
03と,受光素子404を試料窓402に向けて傾斜さ
れた受光部405とを有し,出光部403には,光ファ
イバー406により選択された波長の光が供給され,受
光部405からは受光信号ケーブル407が引き出され
ている。
【0005】以上の構成によって,どの波長の光を強く
反射する材料(試料)であるかや,その反射スペクトル
を測定することができ,また,これらの測定値に基づい
て試料の色情報が得られるようになっている。ただし,
これらの測定値および色情報は,上記幾何学的配置条件
下で得られるものである。
【0006】一方,色は限りなく心理的なものである
が,色彩学上においては,基本的に,色相,明度,彩度
等の心理的知覚量を色の三属性としている。また,CI
Eでは,この三属性の計量値を用いて客観的に色感覚の
数量化や,色差を表現できる均等色空間という概念を導
入して,色情報を取り扱っている。
【0007】ところで,最近,材料に対して,そのもの
の単なる色の表現だけに留まらず,深み感,さらには重
厚感,高級感といった心理的な材質感が消費者の要求事
象として顕在化してきてる。このような内容を光学的要
素で掘り下げていくと,前述したような入射光と同一平
面上での反射特性に基づいた解析のみでは,十分に解明
できない。照明環境はもちろんであるが,少なくとも照
明の角度や見る方向によって生じる発色の違い等を自由
に測定測色する必要がある。
【0008】このような環境条件によって変化する色の
見え具合を客観的に表すには,いわゆる,ソリッドカラ
ーを前提とした色相,明度,彩度の三属性のみでなく,
光の反射強度の空間分布の波長依存性およびそれに伴う
三属性の変化を知る必要がある。したがって,これを特
定する際には,光の物体表面からの正反射光よりも,拡
散反射光の方向性と波長による強度が重要になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,従来の
CIEやJIS等で定められた測定方法に基づく分光測
色器によれば,反射光の方向が大幅に変化する異方性反
射特性を有する材料については,正確にその空間分布と
しての反射特性を得ることや,拡散する反射光の分布状
態を三次元的に知ることが困難であるという問題点があ
った。
【0010】この発明は上記に鑑みてなされたものであ
って,異方性反射特性を有する材料の空間反射光の状態
を精度良く測定することにより,その空間分布としての
反射特性や,拡散する反射光の分布状態を三次元的に測
定できるようにすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係る三次元分光測色器は、光を出射す
る光源および前記光源から出射された光を平行光に変換
して試料に照射するためのレンズ系を有する出光部と、
前記出光部から試料に照射された光の反射光を受光し、
その受光光を分光する分光器および前記分光器で分光し
た分光光を所定の単波長群の光エネルギーに各々対応す
る受光番地群の受光素子で受光し、光電変換を行う光電
変換器を有する受光部と、前記受光番地群で受光された
受光エネルギーに応じた各光電変換電流量と、前記受光
番地群の各受光素子の基底暗電流量とを比較し、各々の
電変換電流量と基底暗電流量との比が適正な値となる
ように前記光電変換器の受光時間を制御する制御手段と
を備え、前記出光部および受光部を三次元に稼動する変
角機上に配置したものである。
【0012】また、請求項2に係る三次元分光測色器に
おいて、前記出光部および受光部は、前記三次元に稼動
する変角機上において、前記試料への照射光および試料
からの反射光の当接面を中心に前記出光部と受光部との
光路距離があらゆる変角測定角度において一定となるよ
うに、前記変角機の変角操作アーム上に配設されている
ものである。
【0013】
【0014】
【0015】
【発明の作用】この発明に係る三次元分光測色器(請求
項1)は、出光部が、光源から光を出射し、レンズ系で
該出射された光を平行光に変換して試料に照射する。次
に、受光部が、分光器で該試料に照射された光の反射光
を受光し、その受光光を分光し、光電変換器で該分光し
た分光光を所定の単波長群の光エネルギーに各々対応す
る受光番地群の受光素子で受光し、光電変換する。これ
によって、各波長の光を容易かつ同時に測定する。ま
た、前記出光部および受光部を三次元に稼動する変角機
上に配置することにより、従来の入射光(照射された
光)の同一平面上での受光のみでなく、受光角が三次元
上で自由にセッティングできる。さらに、制御手段が、
前記受光番地群で受光された受光エネルギーに応じた各
電変換電流量と、前記受光番地群の各受光素子の基底
暗電流量とを比較し、各々の光電変換電流量と基底暗電
流量との比が適正な値となるように前記光電変換器の受
光時間を制御することにより、常に各波長の反射エネル
ギーを適切なレベルで測定できる。
【0016】また、この発明に係る三次元分光測色器
(請求項2)は、前記出光部および受光部を、前記三次
元に稼動する変角機上において、前記試料への照射光お
よび試料からの反射光の当接面を中心に前記出光部と受
光部との光路距離があらゆる変角測定角度において一定
となるように、前記変角機の変角操作アーム上に配設す
ることにより、種々の測定角度において精度良く測定を
行える。
【0017】
【0018】
【0019】
【実施例】以下、本発明の三次元分光測色器について,
実施例1,参考例の順に図面を参照して詳細に説明す
る。
【0020】[実施例1] 図1は、実施例の三次元分光測色器の構成図を示し、光
を出射する光源101および光源101から出射された
光を平行光L0に変換して試料Sに照射するためのコリ
メートレンズ102を有する出光部103と、出光部1
03から試料Sに照射された平行光L0の反射光L1を
入力して単色光L2に分光するプリズム104と、プリ
ズム104から出射された単色光L2を所定の方向に反
射させる反射鏡105と、前記単色光L2を所定の単波
長群の光エネルギーに各々対応する受光番地群のフォト
ダイオードアレイ(受光素子)で受光し、光電変換を行
うCCD106(光電変換器)とを有する受光部107
と、受光番地群で受光された受光エネルギーに応じた各
電変換電流量と、受光番地群の各フォトダイオードア
レイの基底暗電流量とを比較して、各々の光電変換電流
量と基底暗電流量との比が適正な値となるようにCCD
106の受光時間を制御する制御部111とを備えてい
る。
【0021】なお,図において,109は赤外線カット
フィルター,110は三次元的に稼働する変角機である
三次元ゴニオステージ構造体,110Aおよび110B
はそれぞれ三次元分光測色器110の変角操作アームで
ある。
【0022】また,図においては,変角操作アーム11
0Aに出光部103が取り付けられ,変角操作アーム1
10Bに受光部107が取り付けられているが,出光部
103および受光部107は,変角操作アーム110B
および変角操作アーム110Aにそれぞれ付け替えら
れ,試料当接面がずれないようにハウジング設計がなさ
れている。さらに,出光部103および受光部107
は,三次元ゴニオステージ構造体110に,試料Sへの
照明光である平行光L0 および試料Sからの反射光L1
の当接面を中心に出光部103と受光部107との光路
距離があらゆる変角測定角度において一定となるよう
に,変角操作アーム110A,110B上に配設されて
いる。
【0023】光源101としては,熱発生が少なく小型
で,単位時間当たりの放射エネルギーが大きい光源が望
ましく,例えば,パルスキセノンランプ等が適合する
が,パルスキセノンランプは,電圧変動による揮線スペ
クトルの変化が生じ,測定誤差の一因となるという不都
合や,揮線スペクトル変化の除去を行うために,通常定
電圧発生装置を通す必要があるため,装置全体の小型化
を妨げたり,コストアップの要因にあるという不都合が
ある。したがって,ここでは,光源101としてハロゲ
ンランプを用いる。なお,ハロゲンランプを光源101
とした場合には,,可視光領域のエネルギーの光電変換
時に負に作用する赤外線が多いため,赤外線カットフィ
ルター109を併用する。
【0024】なお,熱発生が少ない光源が望まれるの
は,熱発生の大きな光源の場合,光源のハウジングが熱
くなり,火傷あるいは周囲に悪影響を及ぼすという不都
合が発生する。さらに光源下に赤外線カットフィルター
109を使用する場合,光源と赤外線カットフィルター
109との距離を離すか,あるいは冷却機構を設ける必
要が生じ,ハウジングを大きくせざるえなくなり,小型
化の妨げになるためである。また,放射エネルギーが大
きい光源が望ましいのは,光エネルギーが距離の2乗に
反比例して減少するためであり,測定精度を向上させる
には重要な要因である。
【0025】図2(a),(b)は,三次元ゴニオステ
ージ構造体110における出光部103および受光部1
07の変角方法を示し,同図(a)に示すように,出光
部103および受光部107は,変角操作アーム110
A,110Bに沿ってそれぞれ自由に位置を変更するこ
とができ,これによって,試料Sへの照明光である平行
光L0 の入射角および試料Sからの反射光L1 の反射角
を任意に設定することができる。
【0026】また,同図(b)に示すように,三次元ゴ
ニオステージ構造体110を回転させることにより,試
料Sに対する平行光L0 の入射方向を自由に変更するこ
とができる。
【0027】以上の構成において,その動作を説明す
る。光源101から照射された白色光は,赤外線カット
フィルター109を通り,コリメートレンズ102によ
り平行光L0 に変換される。平行光L0 は測定対象物で
ある試料Sの表面に照射され,その当接面からの反射光
L1 は,受光部107に光軸中心がずれないように入射
する。受光部107に入射した反射光L1 は,プリズム
104により単色光L2に分光され,反射鏡105によ
りCCD106のフォトダイオードアレイに導かれる。
CCD106は,単色光L2 を所定の単波長群の光エネ
ルギーに各々対応する受光番地群のフォトダイオードア
レイで受光し,光電変換する。なお,ここで,フォトダ
イオードアレイのアレイ素子は等間隔に配列されてお
り,素子幅は5μm,ピッチは50μmである。この場
合の分解精度は5μmとした。
【0028】CCD106で光電変換された各信号は,
図3の信号処理ブロック図に示すように,フォトダイオ
ードアレイのフォトダイオードを順番に切り換えて出力
を読み出す回路であるシフトレジスタおよびマルチプレ
クサ301によって順番に読み出され,データプロセッ
サー(CPU)302に入力される。
【0029】各信号は,データプロセッサー(CPU)
302で所定の信号処理を施された後,計数回路304
に入力され,フォトダイオードアレイの出力と光の波長
との対応関係を同期・同調させるクロック305に基づ
いて,フォトダイオードアレイの位置が計数される。そ
の後,CRTおよびレコーダー303で表示あるいは記
録される。
【0030】なお,図において,306は計数回路30
4内をゼロに再設定し,回路状態を最新の条件に戻すリ
セット信号を示す。
【0031】前述したように実施例1によれば,このよ
うな構成および動作において,光源101の放射エネル
ギーや,フォトダイオードアレイの出力および感度が低
下する短波長領域においてもフォトダイオードアレイに
おけるデータ取り込みの受光面積を拡大でき,S/N比
の向上を図ることができる。
【0032】また,フォトダイオードアレイへの各波長
の受光場所を変化させることで,分光器としてのプリズ
ム104の性質上発生する迷光や,二次光の発生による
精度低下を回避することができる。なお,ここで,迷光
とは,プリズム104内に入射した光のプリズム物質に
よる内部拡散反射光を示し,二次光とは,この内部拡散
反射光がプリズム外に出てきたものであり,スペクトル
のシャープを鈍らせるものである。
【0033】なお,データプロセッサー302における
測色手順についてその概略を説明すると,フォトダイオ
ードアレイの読み取りは,非照射時における複数のアレ
イの値の平均値と,照明時のアレイの差を光電変換にお
ける正味のアレイ値とし,各アレイの受光時間を制御
し,アレイ感度を調整する。また,可視光領域の各波長
に対応するアレイ値を計算する。各波長における補正係
数は各波長における基準白色板の反射率をその時のアレ
イ値で除して得られる。色度や色差等色彩関係因子の計
算で必要になる三刺激値の計算に際し,必要な重荷係数
の計算についてCIE1931XYZ表色系の等色関数
から各波長の重荷係数を計算する。その後,色度の計算
についてはJISZ8701,8722により,また色
差の計算についてはJIS8730,8720等を使用
して,それぞれを実行する。
【0034】CCD106が、プリズム104によって
単離された所定の単波長群(単色光L2)の光エネルギ
ーに各々対応する受光番地群のフォトダイオードアレイ
(受光素子)で受光し、光電変換を行うと、制御部11
1は、CCD106から受光光(単色光L2)の各光電
変換電流量を入力し、受光光の各光電変換電流量とフォ
トダイオードアレイの各受光番地群のフォトダイオード
に流れる基底暗電流量とを比較して、各々の基底暗電流
量に対して、光電変換電流量と基底暗電流量との比が適
正な値となるようにCCD106の受光時間を制御す
る。このように、本実施例によれば、制御部111が、
受光番地群で受光された受光エネルギーに応じた各光
変換電流量と受光番地群の各フォトダイオードアレイの
基底暗電流量とを比較して、各々の光電変換電流量と基
底暗電流量との比が適正な値となるようにCCD106
の受光時間を制御するので、常に各波長の反射エネルギ
ーを適正なレベルで測定し得ることとなる。
【0035】また、前述したように、本実施例によれ
ば、入射光(平行光L0)に対して同一平面上での受光
のみでなく、受光角を三次元上に自由にセッティングで
きるため、反射光の方向が大幅に変化する異方性反射特
性を有する材料の空間反射光の状態を精度良く測定する
ことができ、その空間分布としての反射特性や、拡散す
る反射光の分布状態を三次元的に測定することができ
る。
【0036】なお,通常は,受光角を三次元上に自由に
セッティングできるようにすると,装置が大型化してし
まうが,実施例1では,分光器としてプリズム104を
用いてレンズ系の光路設計を行っているため,光学系を
堅牢かつ高精度に維持すると共に,装置の小型化を図る
ことができる。分光器としては,回折格子とプリズムが
あるが,回折格子はミリオーダーあるいはそれ以下の幅
のスリットを設けた格子であるため,光軸の僅かな狂い
でも光の遮断が起こり,測定精度に支障が生じる。これ
に対してプリズムは,セッテイング位置に多少のずれが
生じても分光光束がレンズ内に入っていれば支障なく使
用可能であり,より堅牢な装置を提供できる。
【0037】また,出光部103および受光部107を
三次元ゴニオステージ構造体110上に配置し,三次元
的に稼働できるようにし,フレキシブルな角度設定を得
るための稼働によっても光路長の変化をきたさないよう
にしたため,容易に反射光の分布状態を三次元的に測定
できる。
【0038】[参考例] 図4は、本発明をより明確にするための参考例の三次元
分光測色器の構成図を示す。この参考例は、図1に示し
た実施例1の制御部111に代えて、制御部108を配
置したものであり、図において、実施例1と共通の符号
は同一の構成を示しているため、詳細な説明を省略す
る。また、この参考例の動作は基本的に実施例1と同様
であるため、ここでは異なる部分のみを説明する。
【0039】以上の構成において,その動作を説明す
る。光源101から照射された白色光は,赤外線カット
フィルター109を通り,コリメートレンズ102によ
り平行光L0 に変換される。平行光L0 は測定対象物で
ある試料Sの表面に照射され,その当接面からの反射光
L1 は,受光部107に光軸中心がずれないように入射
する。受光部107に入射した反射光L1 は,プリズム
104により単色光L2に分光され,反射鏡105によ
りCCD106のフォトダイオードアレイに導かれる。
CCD106は,単色光L2 を所定の単波長群の光エネ
ルギーに各々対応する受光番地群のフォトダイオードア
レイで受光し,光電変換する。
【0040】制御部108は、CCD106の各フォト
ダイオードアレイで受光した受光光の反射スペクトルの
状態に応じてCCD106の受光時間を制御する。具体
的には、光源101から光が照射されて、試料Sの測色
が開始されたら、先ず、CCD106の各フォトダイオ
ードアレイで受光した受光光の反射スペクトルの状態か
ら、試料Sとなる対象材料の色の明度(暗色〜明色)を
判定し、その明度に応じてCCD106の受光時間を変
更する。例えば、試料Sとなる対象材料の色は、暗色か
ら明色までさまざまである。明色の測定条件で暗色の測
定を行うと、反射スペクトル強度が低下し、場合によっ
てはほとんど測定できず精度が低下する。このような状
況を回避し、どのような試料に対しても高精度で測色で
きるように、CCD106の受光時間、すなわち、フォ
トダイオードアレイが露光されて光エネルギーを受ける
時間を制御することにより、常に適正な反射スペクトル
強度で受光し、精度良く光電交換を行えるようにしてい
る。
【0041】
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る三
次元分光測色器(請求項1)は、出光部が、光源から光
を出射し、レンズ系で該出射された光を平行光に変換し
て試料に照射し、次に、受光部が、分光器で該試料に照
射された光の反射光を受光し、その受光光を分光し、光
電変換器で該分光した分光光を所定の単波長群の光エネ
ルギーに各々対応する受光番地群の受光素子で受光し、
光電変換するため、各波長の光を容易かつ同時に測定す
ることができる。また、前記出光部および受光部を三次
元に稼動する変角機上に配置したため、受光角が三次元
上で自由にセッティングでき、異方性反射特性を有する
材料の空間反射光の状態を精度良く測定することがで
き、その空間分布としての反射特性や、拡散する反射光
の分布状態を三次元的に測定できる。さらに、制御手段
が、前記受光番地群で受光された受光エネルギーに応じ
た各光電変換電流量と、前記受光番地群の各受光素子の
基底暗電流量とを比較し、各々の光電変換電流量と基底
暗電流量との比が適正な値となるように前記光電変換器
の受光時間を制御することにより、常に各波長の反射エ
ネルギーを適正なレベルで測定できる。
【0043】また、この発明に係る三次元分光測色器
(請求項2)は、出光部および受光部を、三次元に稼動
する変角機上において、試料への照射光および試料から
の反射光の当接面を中心に出光部と受光部との光路距離
があらゆる変角測定角度において一定となるように、変
角機の変角操作アーム上に配設するため、種々の測定角
度において精度良く測定を行える。
【0044】
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の三次元分光測色器の構成図である。
【図2】三次元ゴニオステージ構造体における出光部お
よび受光部の変角方法を示す説明図である。
【図3】実施例1の三次元分光測色器の信号処理ブロッ
ク図である。
【図4】参考例の三次元分光測色器の構成図である。
【図5】従来の分光測色器の概略構成を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
101 光源 102 コリメートレンズ 103 出光部 104 プリズム 106 CCD(光電変換器) 107 受光部 108 制御部 109 赤外線カットフィルター 110 三次元ゴニオステージ構造体(変角機) 110A,110B 変角操作アーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−77633(JP,A) 特開 平3−85419(JP,A) 特開 昭62−242823(JP,A) 特開 昭60−173428(JP,A) 特開 昭57−16323(JP,A) 特開 平4−60429(JP,A) 特開 昭57−128823(JP,A) 特開 昭55−30633(JP,A) 特開 昭54−111878(JP,A) 特公 昭44−30557(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 3/36 G01J 3/46 - 3/51 G01N 21/00 - 21/01 G01N 21/17 - 21/61 H01L 27/14 H04N 5/30 - 5/335

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を出射する光源および前記光源から出
    射された光を平行光に変換して試料に照射するためのレ
    ンズ系を有する出光部と、前記出光部から試料に照射さ
    れた光の反射光を受光し、その受光光を分光する分光器
    および前記分光器で分光した分光光を所定の単波長群の
    光エネルギーに各々対応する受光番地群の受光素子で受
    光し、光電変換を行う光電変換器を有する受光部と、前
    記受光番地群で受光された受光エネルギーに応じた各光
    電変換電流量と、前記受光番地群の各受光素子の基底暗
    電流量とを比較し、各々の光電変換電流量と基底暗電流
    量との比が適正な値となるように前記光電変換器の受光
    時間を制御する制御手段とを備え、前記出光部および受
    光部を三次元に稼動する変角機上に配置したことを特徴
    とする三次元分光測色器。
  2. 【請求項2】 前記出光部および受光部は、前記三次元
    に稼動する変角機上において、前記試料への照射光およ
    び試料からの反射光の当接面を中心に前記出光部と受光
    部との光路距離があらゆる変角測定角度において一定と
    なるように、前記変角機の変角操作アーム上に配設され
    ていることを特徴とする請求項1記載の三次元分光測色
    器。
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