JP3402182B2 - 雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法 - Google Patents
雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法Info
- Publication number
- JP3402182B2 JP3402182B2 JP02846298A JP2846298A JP3402182B2 JP 3402182 B2 JP3402182 B2 JP 3402182B2 JP 02846298 A JP02846298 A JP 02846298A JP 2846298 A JP2846298 A JP 2846298A JP 3402182 B2 JP3402182 B2 JP 3402182B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- snow
- air
- base
- melting
- air blowing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Road Paving Structures (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、雪遊び施設にお
ける融雪防止および積雪締固め方法、特に、積雪全体を
効率良く冷却することによって融雪を確実に防止し、且
つ、積雪を締め固めることができる、屋内または屋外ス
キー場、スノーボード場等(以下、雪遊び施設という)
における融雪防止および積雪締固め方法に関するもので
ある。
ける融雪防止および積雪締固め方法、特に、積雪全体を
効率良く冷却することによって融雪を確実に防止し、且
つ、積雪を締め固めることができる、屋内または屋外ス
キー場、スノーボード場等(以下、雪遊び施設という)
における融雪防止および積雪締固め方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、スキー場における融雪防止方法と
して、特開平1−293887号公開公報に開示される
ものがある。以下、この融雪防止方法を、従来技術1と
いう。
して、特開平1−293887号公開公報に開示される
ものがある。以下、この融雪防止方法を、従来技術1と
いう。
【0003】従来技術1は、基盤内に埋設された冷却用
パイプ内に冷媒を循環させて、基盤上の積雪の融解を防
止するものである。冷媒用配管を使用した別の方法とし
て、特開平3−28405号公開公報に開示されるもの
がある。以下、この方法を、従来技術2という。
パイプ内に冷媒を循環させて、基盤上の積雪の融解を防
止するものである。冷媒用配管を使用した別の方法とし
て、特開平3−28405号公開公報に開示されるもの
がある。以下、この方法を、従来技術2という。
【0004】従来技術2は、基盤の表面直下にヒートパ
イプの蒸発部を埋設し、ヒートパイプの凝縮部を地上部
分に配置し、外気温度が基盤温度より低くなったとき
に、蒸発部によって周囲の温度を吸収させ、これによる
熱を凝縮部に輸送して、基盤上の積雪の融解を防止する
ものである。
イプの蒸発部を埋設し、ヒートパイプの凝縮部を地上部
分に配置し、外気温度が基盤温度より低くなったとき
に、蒸発部によって周囲の温度を吸収させ、これによる
熱を凝縮部に輸送して、基盤上の積雪の融解を防止する
ものである。
【0005】積雪底部または基盤中に断熱シートや材料
を敷設して、基盤上の積雪の融解を防止するものとし
て、特開平3−166404号公開公報に開示されるも
のがある。以下、この方法を、従来技術3という。
を敷設して、基盤上の積雪の融解を防止するものとし
て、特開平3−166404号公開公報に開示されるも
のがある。以下、この方法を、従来技術3という。
【0006】従来技術3は、基盤上に透水性断熱材を敷
設し、透水性断熱材の上面を合成繊維製不織布により被
覆して、基盤上の積雪の融解を防止するものである。別
の方法として、特開平3−180604号公開公報に開
示されるものがある。以下、この方法を、従来技術4と
いう。
設し、透水性断熱材の上面を合成繊維製不織布により被
覆して、基盤上の積雪の融解を防止するものである。別
の方法として、特開平3−180604号公開公報に開
示されるものがある。以下、この方法を、従来技術4と
いう。
【0007】従来技術4は、面状繊維基材の裏面に発泡
樹脂製断熱層を形成したものからなるスノーサポートシ
ートを基盤上に敷設して、基盤上の積雪の融解を防止す
るものである。
樹脂製断熱層を形成したものからなるスノーサポートシ
ートを基盤上に敷設して、基盤上の積雪の融解を防止す
るものである。
【0008】別の方法として、特開平2−240304
号公開公報に開示されるものがある。以下、この方法
を、従来技術5という。従来技術5は、基盤上に格子状
枠組を形成し、枠組内に断熱部材を収容させて、基盤上
の積雪の融解を防止するものである。
号公開公報に開示されるものがある。以下、この方法
を、従来技術5という。従来技術5は、基盤上に格子状
枠組を形成し、枠組内に断熱部材を収容させて、基盤上
の積雪の融解を防止するものである。
【0009】更に、別の方法として、特開平3−939
05号公開公報に開示されるものがある。以下、この方
法を、従来技術6という。従来技術6は、基盤上に防水
被膜を介して断熱層を形成し、断熱層上に防水被膜を介
して押え板を敷設し、押え板上に排水溝を形成して、基
盤上の積雪の融解を防止するものである。
05号公開公報に開示されるものがある。以下、この方
法を、従来技術6という。従来技術6は、基盤上に防水
被膜を介して断熱層を形成し、断熱層上に防水被膜を介
して押え板を敷設し、押え板上に排水溝を形成して、基
盤上の積雪の融解を防止するものである。
【0010】雪遊び施設においては、外気温度が0℃以
下である場合には、積雪表面からの浸入熱は比較的小さ
く、地面からの浸入熱を何らかの手段を用いて遮断すれ
ば、ある程度、積雪の融解を防止することが可能であ
る。
下である場合には、積雪表面からの浸入熱は比較的小さ
く、地面からの浸入熱を何らかの手段を用いて遮断すれ
ば、ある程度、積雪の融解を防止することが可能であ
る。
【0011】しかしながら、雪遊び施設の外気温度が0
℃を超えてプラス温度になり、且つ、輻射熱が大きい場
合は、積雪表面から浸入する熱量が大きくなって、積雪
表面付近の積雪の融解が促進される。従って、これを防
止する必要がある。
℃を超えてプラス温度になり、且つ、輻射熱が大きい場
合は、積雪表面から浸入する熱量が大きくなって、積雪
表面付近の積雪の融解が促進される。従って、これを防
止する必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、室温ま
たは外気温度が0℃を超えるスキー場の積雪の融解を防
止するために、上述した従来技術1、2を適用した場合
には、以下のような問題がある。
たは外気温度が0℃を超えるスキー場の積雪の融解を防
止するために、上述した従来技術1、2を適用した場合
には、以下のような問題がある。
【0013】冷却用配管の周辺だけが局所的に冷却さ
れ、しかも、積雪は、内部に多数の空隙を有しているの
で断熱性に富んでいる。従って、冷却用配管からある程
度離れた積雪の冷却効率は低い。即ち、冷却用配管周辺
の融雪は防止できるが、冷却用配管から離れた、特に、
顕熱や輻射熱が浸入する積雪表層部分の融雪防止効果は
低い。
れ、しかも、積雪は、内部に多数の空隙を有しているの
で断熱性に富んでいる。従って、冷却用配管からある程
度離れた積雪の冷却効率は低い。即ち、冷却用配管周辺
の融雪は防止できるが、冷却用配管から離れた、特に、
顕熱や輻射熱が浸入する積雪表層部分の融雪防止効果は
低い。
【0014】一方、上述した従来技術3、4、5および
6を適用した場合には、以下のような問題がある。積雪
底部や基盤中に断熱シートや断熱材料を敷設する場合に
は、地中からの浸入熱をある程度遮断することはできる
が、積雪表面からの浸入熱を遮断することはできない。
6を適用した場合には、以下のような問題がある。積雪
底部や基盤中に断熱シートや断熱材料を敷設する場合に
は、地中からの浸入熱をある程度遮断することはできる
が、積雪表面からの浸入熱を遮断することはできない。
【0015】従って、この発明の目的は、積雪全体を効
率良く冷却することによって、積雪全体の融解を確実に
防止し、且つ、積雪を締め固めることができる、雪遊び
施設における融雪防止および積雪締固め方法を提供する
ことにある。
率良く冷却することによって、積雪全体の融解を確実に
防止し、且つ、積雪を締め固めることができる、雪遊び
施設における融雪防止および積雪締固め方法を提供する
ことにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
雪遊び施設の積雪の基盤上に空気吹込み手段を設け、前
記基盤上の積雪に前記積雪表面から前記基盤に向かって
延びる通気孔を間隔をあけて複数個形成し、そして、前
記空気吹込み手段から前記積雪中に低温空気を吹き込む
ことに特徴を有するものである。
雪遊び施設の積雪の基盤上に空気吹込み手段を設け、前
記基盤上の積雪に前記積雪表面から前記基盤に向かって
延びる通気孔を間隔をあけて複数個形成し、そして、前
記空気吹込み手段から前記積雪中に低温空気を吹き込む
ことに特徴を有するものである。
【0017】請求項2記載の発明は、前記空気吹込み手
段は、前記基盤上に敷設されたヘッダ管からなり、前記
ヘッダ管には、複数個のノズルまたは小孔が形成され、
前記ヘッダ管に低温空気を供給して、低温空気を前記ノ
ズルまたは小孔から前記積雪中に吹き込むことに特徴を
有するものである。
段は、前記基盤上に敷設されたヘッダ管からなり、前記
ヘッダ管には、複数個のノズルまたは小孔が形成され、
前記ヘッダ管に低温空気を供給して、低温空気を前記ノ
ズルまたは小孔から前記積雪中に吹き込むことに特徴を
有するものである。
【0018】請求項3記載の発明は、前記低温空気吹込
み手段は、前記基盤上に敷設されたヘッダ管と、前記ヘ
ッダ管に取り付けられた複数本の空気吹出し管とからな
り、前記空気吹出し管には、複数個の空気吹出し口が形
成され、前記ヘッダ管に低温空気を供給して、低温空気
を前記空気吹出し口から前記積雪中に吹き込むことに特
徴を有するものである。
み手段は、前記基盤上に敷設されたヘッダ管と、前記ヘ
ッダ管に取り付けられた複数本の空気吹出し管とからな
り、前記空気吹出し管には、複数個の空気吹出し口が形
成され、前記ヘッダ管に低温空気を供給して、低温空気
を前記空気吹出し口から前記積雪中に吹き込むことに特
徴を有するものである。
【0019】請求項4記載の発明は、前記空気吹込み手
段から高温空気を前記積雪中に噴出させて、前記積雪中
に形成されたアイスバーンを融解することに特徴を有す
るものである。
段から高温空気を前記積雪中に噴出させて、前記積雪中
に形成されたアイスバーンを融解することに特徴を有す
るものである。
【0020】請求項5記載の発明は、前記ノズル、前記
小孔または前記空気吹出し口の周辺を加熱して、前記積
雪中に形成されたアイスバーンを融解することに特徴を
有するものである。
小孔または前記空気吹出し口の周辺を加熱して、前記積
雪中に形成されたアイスバーンを融解することに特徴を
有するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、この発明の、雪遊び施設に
おける融雪防止および積雪締固め方法の一実施例を、図
面を参照しながら説明する。
おける融雪防止および積雪締固め方法の一実施例を、図
面を参照しながら説明する。
【0022】図1は、この発明の、雪遊び施設における
融雪防止および積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適
用した場合の概略平面図、図2は、この発明の、雪遊び
施設における融雪防止および積雪締固め方法を屋内人工
スキー場に適用した場合の概略断面図、図3は、別のヘ
ッダー管を示す概略断面図、図4は、この発明の別の、
雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法を屋
内人工スキー場に適用した場合の概略断面図、図5は、
この発明の更に別の、雪遊び施設における融雪防止およ
び積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適用した場合の
概略断面図である。
融雪防止および積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適
用した場合の概略平面図、図2は、この発明の、雪遊び
施設における融雪防止および積雪締固め方法を屋内人工
スキー場に適用した場合の概略断面図、図3は、別のヘ
ッダー管を示す概略断面図、図4は、この発明の別の、
雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法を屋
内人工スキー場に適用した場合の概略断面図、図5は、
この発明の更に別の、雪遊び施設における融雪防止およ
び積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適用した場合の
概略断面図である。
【0023】図1から図5において、1は、屋内人工ス
キー場の積雪の基盤である。基盤1の上面には、融解水
を屋外に排水するための溝2が形成されている。3は、
基盤1上の積雪である。4は、基盤1上に敷設されたヘ
ッダー管である。ヘッダー管4の周囲は、断熱材12で
被覆されているが、供給する空気温度により被覆を要さ
ない場合もある。ヘッダー管4は、その上部に間隔をあ
けて複数個のノズル5aが取り付けられている。ヘッダ
ー管4は、図3に示すように、その上部に間隔をあけて
複数個の小孔5bが形成されたものであっても良い。ヘ
ッダー管4は、蛇行、あるいは、格子状等の形状に基盤
1全体に亘って敷設されている。6は、空気供給源であ
り、ヘッダー管4に低温空気(0°から−30℃)を供
給するものである。7は、積雪3中に間隔をあけて形成
された複数本の通気孔である。通気孔7は、積雪表面か
ら基盤1に向かって垂直に延びている。通気孔7の表層
部分は、スキーの滑走によってある程度埋まるが、内部
まで埋まることはないので、通気孔7としての機能が失
われることはない。通気孔7は、定期的にドリル8等に
よって形成する。
キー場の積雪の基盤である。基盤1の上面には、融解水
を屋外に排水するための溝2が形成されている。3は、
基盤1上の積雪である。4は、基盤1上に敷設されたヘ
ッダー管である。ヘッダー管4の周囲は、断熱材12で
被覆されているが、供給する空気温度により被覆を要さ
ない場合もある。ヘッダー管4は、その上部に間隔をあ
けて複数個のノズル5aが取り付けられている。ヘッダ
ー管4は、図3に示すように、その上部に間隔をあけて
複数個の小孔5bが形成されたものであっても良い。ヘ
ッダー管4は、蛇行、あるいは、格子状等の形状に基盤
1全体に亘って敷設されている。6は、空気供給源であ
り、ヘッダー管4に低温空気(0°から−30℃)を供
給するものである。7は、積雪3中に間隔をあけて形成
された複数本の通気孔である。通気孔7は、積雪表面か
ら基盤1に向かって垂直に延びている。通気孔7の表層
部分は、スキーの滑走によってある程度埋まるが、内部
まで埋まることはないので、通気孔7としての機能が失
われることはない。通気孔7は、定期的にドリル8等に
よって形成する。
【0024】このように構成されている、この発明の、
雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法によ
れば、以下のようにして屋内人工スキー場の融雪が防止
され、且つ、積雪が締め固められる。
雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法によ
れば、以下のようにして屋内人工スキー場の融雪が防止
され、且つ、積雪が締め固められる。
【0025】空気供給源6から低温空気をヘッダー管4
に供給して、各ノズル5aまたは小孔5bから低温空気
を積雪3中に噴出させる。ヘッダー管4は、基盤1の全
体に亘って敷設されており、ノズル5aまたは小孔5b
は、基盤1の全体に亘って配設されているので、低温空
気は、積雪全体に亘って浸透する。積雪3は、微少な氷
粒子の集合体であるので、積雪3中には無数の空隙が存
在する。低温空気は、この空隙を通って通気孔7に到達
する。通気孔7に到達した低温空気は、通気孔7を通っ
て上昇し、積雪3の表面から外部に放出される。このよ
うにして積雪3中を通過する低温空気によって周囲の積
雪3が冷却され、積雪3全体が均一に冷却される。 通
気孔7を通って積雪3の表面から積雪3外に放出した低
温空気は、大気に比べて密度が大きいので、積雪3の表
面に沿って層状に流れ、これにより積雪3の表面におけ
る外気からの顕熱伝達を遮断される。これにより凝結現
象の発生が阻止されて、融雪が防止され、且つ、積雪が
締め固められる。
に供給して、各ノズル5aまたは小孔5bから低温空気
を積雪3中に噴出させる。ヘッダー管4は、基盤1の全
体に亘って敷設されており、ノズル5aまたは小孔5b
は、基盤1の全体に亘って配設されているので、低温空
気は、積雪全体に亘って浸透する。積雪3は、微少な氷
粒子の集合体であるので、積雪3中には無数の空隙が存
在する。低温空気は、この空隙を通って通気孔7に到達
する。通気孔7に到達した低温空気は、通気孔7を通っ
て上昇し、積雪3の表面から外部に放出される。このよ
うにして積雪3中を通過する低温空気によって周囲の積
雪3が冷却され、積雪3全体が均一に冷却される。 通
気孔7を通って積雪3の表面から積雪3外に放出した低
温空気は、大気に比べて密度が大きいので、積雪3の表
面に沿って層状に流れ、これにより積雪3の表面におけ
る外気からの顕熱伝達を遮断される。これにより凝結現
象の発生が阻止されて、融雪が防止され、且つ、積雪が
締め固められる。
【0026】また、通気孔7の壁面から積雪3中に浸透
した低温空気によって、通気孔7の周囲および通気孔7
上部の雪が凍結し、これにより積雪3の硬度および剪断
強度が大きくなる。かくして、融雪が防止され、且つ、
積雪が締め固められる。
した低温空気によって、通気孔7の周囲および通気孔7
上部の雪が凍結し、これにより積雪3の硬度および剪断
強度が大きくなる。かくして、融雪が防止され、且つ、
積雪が締め固められる。
【0027】更に、積雪3中に浸透した低温空気によ
り、積雪3の下層の方から上層へ、順次、冷熱が与えら
れるために、下層の積雪3の硬度および剪断強度が上層
より大きくなる。これにより積雪3の上層から下層に向
かって次第に固い状態の、締め固められた積雪3が形成
される。
り、積雪3の下層の方から上層へ、順次、冷熱が与えら
れるために、下層の積雪3の硬度および剪断強度が上層
より大きくなる。これにより積雪3の上層から下層に向
かって次第に固い状態の、締め固められた積雪3が形成
される。
【0028】屋内人工スキー場において、このように締
め固められた積雪3を用いれば、一日数万回のスキーや
スノーボードの滑走に耐え、積雪3が脱落する雪はげ現
象による滑走不能を防止でき、常に良好な積雪3の状態
を維持できる。また、積雪3が締め固められているの
で、基盤1の傾斜角度が大きい場合であっても、雪崩現
象が生じない。
め固められた積雪3を用いれば、一日数万回のスキーや
スノーボードの滑走に耐え、積雪3が脱落する雪はげ現
象による滑走不能を防止でき、常に良好な積雪3の状態
を維持できる。また、積雪3が締め固められているの
で、基盤1の傾斜角度が大きい場合であっても、雪崩現
象が生じない。
【0029】空気供給原6から供給される低温空気は、
この低温空気によって下記現象およびが生じること
がないように、その温度、風量、供給時間および供給頻
度等の条件が制御される。 ヘッダー管4から積雪3の表面にまで短絡して突き
抜けた空気が吹き抜ける大きな通気孔が発生して、滑走
面として適さなくなる。 ノズル5a、小孔5bまたは後述する空気吹出し口
10が凍結して、空気が噴出されない。
この低温空気によって下記現象およびが生じること
がないように、その温度、風量、供給時間および供給頻
度等の条件が制御される。 ヘッダー管4から積雪3の表面にまで短絡して突き
抜けた空気が吹き抜ける大きな通気孔が発生して、滑走
面として適さなくなる。 ノズル5a、小孔5bまたは後述する空気吹出し口
10が凍結して、空気が噴出されない。
【0030】以上は、空気吹込み手段を、ノズル5aま
たは小孔5bを有するヘッダー管4から構成したもので
あるが、図4に示すように、ノズル5aまたは小孔5b
の代わりに複数個の空気吹出し口10を有する空気吹出
し管9を使用しても良い。なお、図4において、図2と
同一番号は同一物を示す。
たは小孔5bを有するヘッダー管4から構成したもので
あるが、図4に示すように、ノズル5aまたは小孔5b
の代わりに複数個の空気吹出し口10を有する空気吹出
し管9を使用しても良い。なお、図4において、図2と
同一番号は同一物を示す。
【0031】このようにノズル5aまたは小孔5bの代
わりに空気吹出し管9を使用すれば、ヘッダー管4に供
給する空気の圧力をノズル5aまたは小孔5bの場合と
比べてより低くすることができ、しかも、より均一に低
温空気を積雪3中に浸透させることが可能となる。
わりに空気吹出し管9を使用すれば、ヘッダー管4に供
給する空気の圧力をノズル5aまたは小孔5bの場合と
比べてより低くすることができ、しかも、より均一に低
温空気を積雪3中に浸透させることが可能となる。
【0032】ノズル5a、小孔5bまたは空気吹出し管
9の周囲の雪は、低温空気を連続して送気した場合に
は、アイスバーンに変化する。アイスバーンになると低
温空気が積雪3内に浸透しなくなる。そこで、この場合
には、空気供給原6から高温空気をヘッダー管4に供給
して、各ノズル5a、小孔5bまたは空気吹出し管9か
ら高温空気を積雪3中に噴出させる。これによりノズル
5a、小孔5bまたは空気吹出し管9の周囲のアイスバ
ーンが融解される。アイスバーンの融解後、再度、低温
空気を噴出させて、融雪の防止および積雪3の締固めを
行う。高温空気は、その温度、風量、供給時間および供
給頻度が適切に制御され、アイスバーンの融解にのみ用
いられるので、アイスバーンより外側に存在する締固ま
った積雪を融解させる恐れはない。
9の周囲の雪は、低温空気を連続して送気した場合に
は、アイスバーンに変化する。アイスバーンになると低
温空気が積雪3内に浸透しなくなる。そこで、この場合
には、空気供給原6から高温空気をヘッダー管4に供給
して、各ノズル5a、小孔5bまたは空気吹出し管9か
ら高温空気を積雪3中に噴出させる。これによりノズル
5a、小孔5bまたは空気吹出し管9の周囲のアイスバ
ーンが融解される。アイスバーンの融解後、再度、低温
空気を噴出させて、融雪の防止および積雪3の締固めを
行う。高温空気は、その温度、風量、供給時間および供
給頻度が適切に制御され、アイスバーンの融解にのみ用
いられるので、アイスバーンより外側に存在する締固ま
った積雪を融解させる恐れはない。
【0033】以上は、アイスバーンを融解する手段とし
て、高温空気を供給したものであるが、図5に示すよう
に、ノズル5a(小孔5bまたは空気吹出し管9)の周
囲に加熱器11を配設し、加熱器11を作動させて周囲
のアイスバーンを融解し、アイスバーンが融解したら再
度、低温空気を噴出させて、融雪の防止および積雪の締
固めを行っても良い。これは、小孔5bまたは空気吹出
し管9についても同様である。
て、高温空気を供給したものであるが、図5に示すよう
に、ノズル5a(小孔5bまたは空気吹出し管9)の周
囲に加熱器11を配設し、加熱器11を作動させて周囲
のアイスバーンを融解し、アイスバーンが融解したら再
度、低温空気を噴出させて、融雪の防止および積雪の締
固めを行っても良い。これは、小孔5bまたは空気吹出
し管9についても同様である。
【0034】加熱器11は、その加熱温度、加熱時間、
加熱頻度等を適切に制御して、アイスバーンの融解にの
み用いるので、アイスバーンの外側に存在する締め固ま
った積雪を融解する恐れはない。
加熱頻度等を適切に制御して、アイスバーンの融解にの
み用いるので、アイスバーンの外側に存在する締め固ま
った積雪を融解する恐れはない。
【0035】以上は、何れも、この発明を屋内人工スキ
ー場に適用したものであるが、屋外スキー場、スノーボ
ード場等の雪遊び施設に適用することもできることは勿
論である。
ー場に適用したものであるが、屋外スキー場、スノーボ
ード場等の雪遊び施設に適用することもできることは勿
論である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、以下のような有用な効果がもたらされる。 積雪中に低温空気を直接浸透させ、且つ、積雪表面
に沿って低温空気を流して外気と遮断することによっ
て、従来法に比べて効率良く積雪全体を冷却することが
できる。従って、積雪全体の融雪を確実に防止でき、且
つ、積雪全体を締め固めることができる。 積雪中に浸透した低温空気によって、積雪の下層の
方が上層より冷却されやすくなる。従って、下層の積雪
の硬度および剪断強度が上層より大きくなり、積雪の上
層から下層に向かって次第に固い、締め固まった積雪を
形成することができる。 スキー場やスノーボード場等の雪遊び施設におい
て、上述したような締め固められた積雪を形成すること
によって、一日数万回のスキーやスノーボードの滑走に
耐え、積雪が脱落する雪はげ現象の発生により滑走不能
となることがなく、常時、良好な積雪を維持することが
できる。
ば、以下のような有用な効果がもたらされる。 積雪中に低温空気を直接浸透させ、且つ、積雪表面
に沿って低温空気を流して外気と遮断することによっ
て、従来法に比べて効率良く積雪全体を冷却することが
できる。従って、積雪全体の融雪を確実に防止でき、且
つ、積雪全体を締め固めることができる。 積雪中に浸透した低温空気によって、積雪の下層の
方が上層より冷却されやすくなる。従って、下層の積雪
の硬度および剪断強度が上層より大きくなり、積雪の上
層から下層に向かって次第に固い、締め固まった積雪を
形成することができる。 スキー場やスノーボード場等の雪遊び施設におい
て、上述したような締め固められた積雪を形成すること
によって、一日数万回のスキーやスノーボードの滑走に
耐え、積雪が脱落する雪はげ現象の発生により滑走不能
となることがなく、常時、良好な積雪を維持することが
できる。
【図1】この発明の、雪遊び施設における融雪防止およ
び積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適用した場合の
概略平面図である。
び積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適用した場合の
概略平面図である。
【図2】この発明の、雪遊び施設における融雪防止およ
び積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適用した場合の
概略断面図である。
び積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適用した場合の
概略断面図である。
【図3】別のヘッダー管を示す概略断面図である。
【図4】この発明の、別の雪遊び施設における融雪防止
および積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適用した場
合の概略断面図である。
および積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適用した場
合の概略断面図である。
【図5】この発明の、更に別の雪遊び施設における融雪
防止および積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適用し
た場合の概略断面図である。
防止および積雪締固め方法を屋内人工スキー場に適用し
た場合の概略断面図である。
1:基盤
2:溝
3:積雪
4:ヘッダー管
5a:ノズル
5b:小孔
6:空気供給源
7:通気孔
8:ドリル
9:空気吹出し管
10:空気吹出し口
11:加熱器
12:断熱材
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平4−44781(JP,A)
特開 平4−97003(JP,A)
特開 平7−24103(JP,A)
特開 平9−88032(JP,A)
特開 昭63−236803(JP,A)
特開 平7−17813(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
E01C 13/10
A63C 19/10
E01H 4/02
Claims (5)
- 【請求項1】 雪遊び施設の積雪の基盤上に空気吹込み
手段を設け、前記基盤上の積雪に前記積雪表面から前記
基盤に向かって延びる通気孔を間隔をあけて複数個形成
し、そして、前記空気吹込み手段から前記積雪中に低温
空気を吹き込むことを特徴とする、雪遊び施設における
融雪防止および積雪締固め方法。 - 【請求項2】 前記空気吹込み手段は、前記基盤上に敷
設されたヘッダ管からなり、前記ヘッダ管には、複数個
のノズルまたは小孔が形成され、前記ヘッダ管に低温空
気を供給して、低温空気を前記ノズルまたは小孔から前
記積雪中に吹き込むことを特徴とする、請求項1記載の
方法。 - 【請求項3】 前記低温空気吹込み手段は、前記基盤上
に敷設されたヘッダ管と、前記ヘッダ管に取り付けられ
た複数本の空気吹出し管とからなり、前記空気吹出し管
には、複数個の空気吹出し口が形成され、前記ヘッダ管
に低温空気を供給して、低温空気を前記空気吹出し口か
ら前記積雪中に吹き込むことを特徴とする、請求項1記
載の方法。 - 【請求項4】 前記空気吹込み手段から高温空気を前記
積雪中に噴出させて、前記積雪中に形成されたアイスバ
ーンを融解することを特徴とする、請求項1から3の何
れか1つに記載された方法。 - 【請求項5】 前記ノズル、前記小孔または前記空気吹
出し口の周辺を加熱して、前記積雪中に形成されたアイ
スバーンを融解することを特徴とする、請求項1から3
の何れか1つに記載された方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02846298A JP3402182B2 (ja) | 1997-04-17 | 1998-02-10 | 雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法 |
TW87116940A TW386153B (en) | 1998-02-10 | 1998-10-13 | Method and apparatus for preventing snow from melting and for a snow cover in an artificial ski facility |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10060997 | 1997-04-17 | ||
JP9-100609 | 1997-04-17 | ||
JP02846298A JP3402182B2 (ja) | 1997-04-17 | 1998-02-10 | 雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH111905A JPH111905A (ja) | 1999-01-06 |
JP3402182B2 true JP3402182B2 (ja) | 2003-04-28 |
Family
ID=26366579
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02846298A Expired - Fee Related JP3402182B2 (ja) | 1997-04-17 | 1998-02-10 | 雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3402182B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4673242A (en) * | 1981-12-21 | 1987-06-16 | Thomas & Betts Corporation | Movable closure for optical elements |
US4717234A (en) * | 1986-03-20 | 1988-01-05 | Gte Products Corporation | In-line optical attenuators |
-
1998
- 1998-02-10 JP JP02846298A patent/JP3402182B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH111905A (ja) | 1999-01-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6176091B1 (en) | Method and apparatus for preventing snow from melting and for packing snow in artificial ski facility | |
AU625226B2 (en) | Snow making equipment | |
JP2002508818A (ja) | フットボール用グラウンド等に用いられる加温可能な草芝栽培層を具えた天然草・芝運動場の建造方法と該方法により作られた天然草・芝運動場 | |
JP3402182B2 (ja) | 雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法 | |
JP2000039163A (ja) | 透水性コンクリート表層を有する冷暖房構造 | |
JP2848387B2 (ja) | 雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法および装置 | |
JPH111916A (ja) | 雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め装置 | |
US5199815A (en) | Floor structure for indoor artificial skiing ground | |
KR100320595B1 (ko) | 인공스키시설에서눈이녹는것을방지하고눈을다지기위한방법및장치 | |
JP2828103B1 (ja) | 雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法 | |
JPH0728946B2 (ja) | 屋内人工スキー場の床構造 | |
JP2623423B2 (ja) | 屋内人工スキー場の床部構造 | |
JP2722996B2 (ja) | 人工スキー場並びにその製造方法 | |
JP2848392B1 (ja) | 雪遊び施設における融雪防止および積雪締固め方法 | |
JP2964828B2 (ja) | 人工スキー場の融雪装置 | |
JP2816670B2 (ja) | 人工スキー場並びにその製造方法 | |
RU2161670C1 (ru) | Способ создания культурного газона и культурный газон | |
JPH11172644A (ja) | 雪遊び施設用ゲレンデ構造 | |
JPH08187315A (ja) | 人工雪スキー場のゲレンデ床下構造における凍上防止方法 | |
JP2525969B2 (ja) | 人工スキ―場並びにその製造方法 | |
JP2000266434A (ja) | 雪遊び施設用ゲレンデ構造 | |
JP2541204Y2 (ja) | 屋内人工スキー場の床構造 | |
CA2231054C (en) | Method for cooling of premises and device for carrying through said method | |
JP2543394Y2 (ja) | 屋内人工スキー場の床構造 | |
TW386153B (en) | Method and apparatus for preventing snow from melting and for a snow cover in an artificial ski facility |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |