JP3402118B2 - 画像信号処理方法及び画像信号処理装置 - Google Patents

画像信号処理方法及び画像信号処理装置

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JP3402118B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、階調画像を含む画
像情報を濃度階調が再現しにくいレーザプリンタやデジ
タル複合機などの記録系で再生記録するための画像信号
処理方法及び画像信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、階調画像を含む画像情報を再生記
録する画像信号処理方法として多値誤差拡散法技術が知
られていたが、誤差拡散法自身の性質からくるテクスチ
ャ、ドット流れの他に偽輪郭の発生という大きな問題が
あった。これに対して閾値レベルを周期的ディザで変動
させることにより偽輪郭発生を解消しようという技術が
従来より存在した。例えば、特開平3−16379号公
報では、3値誤差拡散法の2つの固定閾値に4x4のデ
ィザマトリクスを加算し閾値を周期的に移動させる手法
を用いている。また特開平3−34770号公報では、
4値誤差拡散法において2x2のマトリクスによる閾値
が順序づけされた設定をしている。特開平3―3477
2号公報では4値誤差拡散法に対して4x4の閾値ディ
ザを設定し、かつエッジ検出により中間調部で多値ディ
ザ出力のみになるように誤差拡散を制御している。これ
らの技術では閾値を周期的なディザで乱し、偽輪郭の解
消と視覚的に良好なドット配列を得ようとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】多値誤差拡散法技術を
レーザプリンタやデジタル複合機などの電子写真型のプ
リンタで実行する場合には、多値階調を出すために主走
査方向の2ドットを三角波周期とするパルス幅変調を使
用することが多い。256値レベルのパルス幅変調で
は、出力画像上では主走査方向に2ドット間隔で副走査
方向に連続する万線を形成し、この万線の太さが256
階調に変動することによって階調が再現される。しか
し、多値誤差拡散法で処理した画像の場合、パルス幅変
調後の万線の太り方向には階調が少なくなり、万線自体
も接続と切断を繰り返す点線状に形成される。そして3
値程度の誤差拡散処理を用いて万線処理を行った場合、
そのままでは従来の多値誤差拡散技術とおなじく偽輪郭
が発生する。
【0004】そこでディザ閾値を用いて、この状態で多
値誤差拡散法に起因する偽輪郭を消すことが当然考えら
れる。しかしながら、このディザマトリクスの最適な選
択にはさまざまな困難があった。ディザマトリクスによ
る閾値変動の程度が弱すぎると、特に斜め方向のドット
つながり状のテクスチャが万線処理後も残ってしまった
り、偽輪郭自体も消えずに残ってしまうが、逆に程度が
強すぎると文字細線の再現が劣化する課題があった。さ
らに使用するディザマトリクスの閾値配列によっては万
線とディザとの干渉が発生し文字細線の劣化が甚だしい
ものになるという課題もあった。
【0005】本発明は、多階調の画像信号を複数画素単
位のパルス幅変調により万線を形成して多値化再現する
際に、偽輪郭の発生がなく万線の形成が良好な画像信号
処理方法および画像信号処理装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【発明を解決するための手段】この課題を解決するため
本発明は、多階調の画像信号を複数画素単位のパルス幅
変調により万線を形成して多値化再現する画像信号処理
方法において、入力画像信号を万線位置に同期して変動
する複数の閾値レベルと比較して多値化データを出力す
るとともに入力画像信号と多値化データとの誤差で次の
入力画像信号を補正し、前記多値化データを複数画素単
位のパルス幅変調により万線を形成するように構成した
ものである。
【0007】これにより、多値誤差拡散処理とパルス幅
変調処理との干渉がなくなり、偽輪郭を抑制し良好な印
刷結果が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、入力画像信号を、既に入力された入力画像信号によ
り作成された誤差補正レベルにより補正し、入力補正レ
ベルとする第1のステップと、複数の閾値から構成され
複数の閾値マトリクスを、パルス幅変調により形成さ
れる万線の中心となる位置である万線位置により区切ら
れたn(nは自然数)画素毎に、n×n画素の固定閾値
領域とn×n画素のディザ領域とを、45度の市松模様
状からなる等的な配置とし、更に、前記n×n画素の
ディザ領域による閾値パターンの位相が、前記万線の斜
め方向に接した別の前記n×n画素のディザ領域の閾値
パターンの位相とは、副走査方向に逆転して配置される
前記複数の閾値マトリクスを記憶する第2のステップ
と、前記複数の閾値マトリクスと前記入力補正レベルと
を比較し、前記入力補正レベルを多化レベルとする第
3のステップと、前記入力補正レベルと前記多値化レベ
ルとの誤差により、次の入力画像信号を補正する前記誤
差補正レベルを更新する第4のステップと、前記多値化
レベルが、n画素単位の前記パルス幅変調により前記万
線を形成する第5のステップとを含む画像信号処理方法
としたものであり、誤差拡散法により3値以上に多値化
した画像にパルス幅変調変調を施し万線で印刷する場合
において、偽輪郭を抑制した良好な印刷結果を得ること
ができ、更に、多値誤差拡散処理とパルス幅変調処理と
の干渉がなくなり良好な万線形成が得られるという作用
を有する。
【0009】請求項2に記載の発明は、閾値マトリクス
のn×nのディザ領域は、閾値レベルの増加順序を予め
設定した順番でそれぞれ配置することを特徴とする請求
項1記載の画像信号処理方法としたものであり、文字や
細線部においてうねりの生じない、良好な印刷結果を得
ることが可能となるという作用を有する。
【0010】請求項3に記載の発明は、入力画像信号が
入力され、既に入力された入力画像信号により作成され
た誤差補正レベルにより補正され、入力補正レベルを出
力する入力補正手段と、複数の閾値から構成される複数
閾値マトリクス及びパルス幅変調により形成される万
線の中心となる位置である万線位置とを同期するための
同期信号が入力され、前記万線位置により区切られたn
画素毎に、n×n画素の固定閾値領域とn×n画素のデ
ィザ領域とを、45度の市松模様状からなる等的な配
置とし、更に、前記n×n画素のディザ領域による閾値
パターンの位相が、前記万線の斜め方向に接した別の前
記n×n画素のディザ領域の閾値パターンの位相とは、
副走査方向に逆転して配置される前記閾値マトリクスを
記憶する閾値マトリクス記憶手段と、前記閾値マトリク
ス記憶手段から出力される前記複数の閾値マトリクスと
前記入力補正レベルとを比較し、前記入力補正レベルか
ら多値化レベルを算出し、出力する多値化手段と、前記
入力補正レベルと前記多値化レベルとの誤差により、次
の入力画像信号を補正する前記誤差補正レベルを更新す
る誤差配分更新手段と、前記同期信号及び前記多値化レ
ベルが入力され、n画素単位の前記パルス幅変調によ
り、前記多値化レベルから前記万線を形成するパルス幅
変調手段とを含む画像信号処理装置としたものであり、
誤差拡散法により3値以上に多値化した画像にパルス幅
変調変調を施し万線で印刷する場合においても、偽輪郭
が生じることなく良好な印刷結果を得ることが可能であ
るという作用を有する。
【0011】請求項に記載の発明は、n×nのディザ
領域が、閾値レベルの増加順序を予め設定した順番によ
り配置される請求項3記載の画像信号処理装置としたも
のであり、文字や細線部においてうねりの生じることな
く良好な印刷結果を得ることが可能であるという作用を
有する。
【0012】以下、本発明の実施の形態について、図を
用いて説明する。 (実施の形態)図1は本発明の実施の形態における画像
信号処理装置のブロック構成図を示したものである。
【0013】なお、本実施の形態において入力画像とし
て想定しているものは、各画素8bitの深さを持ち、
0が白で255が黒であるようなグレースケールの画像
であるが、カラー画像の場合においてもそれぞれの色に
本処理を同様に施すことにより、拡張は可能である。
【0014】図1において、入力画像における注目画素
の座標を(i,j)とするとき、1は入力画像Ii,jの入力端
子、2は入力補正レベルI’i,jを複数の閾値で比較し
て多値化信号Pni,jとして出力すると同時に多値出力
信号に対応する多値化レベルRnを出力する多値化手
段、3は入力補正レベルI’i,jと比較するための複数
の閾値を出力する閾値マトリクス記憶手段、4は多値化
手段2より出力された多値化信号Pni,jをパルス幅変
調処理をかけることによりパルス幅信号P’ni,jに変
換し出力するパルス幅変調手段、5は入力補正レベル
I’i,jと多値化レベルPni,jとの差分である多値化誤
差Ei,jを演算し入力画像Ii,jを補正し、次の入力補正
レベルI’i,jを出力する補正誤差演算手段、6はパル
ス幅信号P’ni,jを出力する出力端子、7は同期信号
の入力端子、8は同期信号の出力端子である。
【0015】なお、補正誤差演算手段5は、入力補正レ
ベルI’i,jと多値化レベルPni,jとの差分である多値
化誤差Ei,jを出力する差分演算手段9、注目画素の周
辺の未処理画素に対応する誤差配分係数と多値化誤差を
演算した結果と周辺画素領域12のこれまでの集積誤差
を加算し新たな集積誤差を再び誤差記憶手段11内の画
素位置A、B、C、Dに記憶させる誤差配分更新手段1
0および入力画像Ii,jを誤差記憶手段11からの補正
誤差レベルei,jで補正し、入力補正レベルI’i,jを出
力する入力補正手段13とから構成するもので、入力補
正レベルI’i,jと多値化レベルPni,jとの差分である
多値化誤差Ei,jを注目画素の周辺に配分する多値誤差
拡散法を構成している。
【0016】また、同期信号は、閾値マトリクス記憶手
段3とパルス幅変調手段4に供給され、画素単位または
複数画素単位で両者を同期化するための信号である。
【0017】以下、上記構成の動作について、3値化出
力を例にとって詳細に述べる。入力端子1から入力され
た入力画像Ii,jは、補正誤差演算手段5からの誤差補
正レベルei,jで補正され入力補正レベルI’i,jを出力
する。
【0018】多値化手段2は、入力補正レベルI’i,j
を閾値マトリクス記憶手段3からの複数の閾値レベルで
比較して多値化信号Pni,jとして出力すると同時に多
値出力信号Pni,jに対応する多値化レベルRnを出力
する。多値化手段2について、図2を用いて詳細に説明
する。補正誤差演算手段5からの入力補正レベルI’i,
jをそれぞれ比較器201、202に入力し、閾値マト
リクス記憶手段3に予め設定され、同期信号に同期して
読み出されるディザマトリクス204の閾値T1、ディ
ザマトリクス205の閾値T2と比較して多値化出力信
号A、Bを出力する。(ただし、閾値T1<閾値T2と
する。) 多値化出力信号A,Bは、入力補正レベルI’i,jが閾
値T1より小さい時それぞれA=B=0 、閾値T1と
等しいか又は大きくかつT2より小さい時それぞれA=
1、B=0、T2と等しいか大きい時それぞれA=B=
1を出力する。
【0019】セレクタ203は、多値化出力信号A,B
を入力し、予め設定された多値化出力レベルRnを多値
化出力信号A、Bによって選択し出力する。例えば、A
=B=0の時R0=0を、A=0、B=1の時R1=1
28を、A=B=1のときR2=255を出力する。
【0020】次に、パルス幅変調手段4について詳しく
述べる。パルス幅変調とは、主にレーザープリンタなど
の出力を行う際に用いられる手法で、多値の信号をレー
ザーパルスの照射時間に変換することにより、トナーの
付着する幅を変化させ、多値信号を表現する中間調処理
技術である。
【0021】パルス幅変調の概念図を図3に示し、以下
に説明する。図3は、8bitすなわち0から255で
表現されているディジタル画像の信号を、パルス幅変調
により2値の中間調処理された信号に変換する様子を示
している。ここで上端の数字33は画素位置を表してお
り、32はその各画素における0から255までの入力
レベル、31はパルス幅変調を2ドット一括パルス幅変
調により処理する際の、レーザーを照射するかどうかの
閾値、34はその結果レーザーの照射時間すなわちトナ
ーの付着幅として表現されるパルス幅信号を表し、以下
に処理の内容について説明する。まず、画素位置33に
おける入力レベル32が図3のようになっている場合、
同期信号により同期して入力される入力レベルを閾値3
1で比較する。ここで入力レベルが閾値よりも大きい場
合はレーザーを照射し、入力レベルが閾値よりも小さい
場合にはレーザーを照射しないという判定を行う。そし
て、この処理を同期信号により同期して主走査方向に繰
り返し行う。すると、前記入力信号はレーザーを照射す
るか否かの2値の信号として、L01、L23、L4
5、L67のラインを中心とした画素内におけるトナー
の幅で表現されることとなる。さらにこの処理を副走査
方向にも繰り返すことにより、結果として副走査方向に
L01、L23、L45、L67を中心とした幅の変化
により多値を表現する万線としての出力を得ることがで
きる。
【0022】パルス幅変調手段4で変調されたパルス幅
信号P’ni,jは、出力端子6を介して出力される。
【0023】次に、補正誤差演算手段5について、詳細
に説明する。差分演算手段9は、入力補正手段13によ
って得られた入力補正レベルI’i,jと多値化手段2か
らの多値化出力レベルRnとを減算し、多値化誤差Ei,
jを出力する。
【0024】
【数1】
【0025】ここで得られた多値化誤差Ei,jは、更に
誤差配分更新手段10によって周辺画素領域12の各位
置に対応する記憶位置に記憶されているそれまでの画素
処理過程における集積誤差S'A、S'C、S'Dを読み出
し、新たな集積誤差SA、SB、S C、SDを(数2)で演
算する。そして新たな集積誤差SA、SB、SC、SDを誤
差記憶手段11内の画素位置A、B、C、Dに対応する
記憶位置に記憶させる更新処理をする。
【0026】
【数2】
【0027】ここで、KA、KB、KC、KDは、周辺画素
領域12の各位置に対応する誤差配分係数である。係数
として、例えば、(1/16、3/16、5/16、7
/16)または(2/16、4/16、2/16、8/
16)等が考えられる。
【0028】入力補正手段13は、入力端子1から入力
される入力画像Ii,jを補正誤差演算手段5によって得
られた注目画素位置に対応する誤差補正レベルei,jで
補正し、入力補正レベルI’i,jを出力するものであ
る。
【0029】次に、本実施の形態における閾値マトリク
スについて詳しく述べる。閾値マトリクスを用いた手
法、すなわち閾値にディザマトリクスを適用する手法
は、入力画像を3値以上の多値に多値化する場合に生じ
る偽輪郭を除去するために用いられる手法である。しか
しドットパターンの値や配置には経験的な手法が必要と
なる。すなわち、ディザ成分を強くするとドットの整列
性が文字や細線部の再現性が劣化し、逆にディザ成分を
弱めると本来の目的である偽輪郭の除去が効果的に行え
ないという問題が生じる。また、マトリクス内のドット
の配置が等方的でない場合には、視覚的に目に付きやす
く、画質の劣化を招くという問題も生じる。
【0030】そこで、偽輪郭を効果的に除去することを
目的に閾値マトリクスを設定するものである。図4は、
本発明のポイントである画像上にパルス幅変調の処理結
果である万線ラインと閾値マトリクスとの位置関係を示
したもので、万線ラインと閾値マトリクスとを同期させ
ることは本発明のポイントである。
【0031】まず、本発明の閾値マトリクスの閾値配置
は、パルス幅変調後の画像上を複数画素おきに現れる万
線位置42と同期させて、閾値マトリクスの閾値を配置
させるものである。図4に示すように、万線位置(4
2)単位に主走査方向を分割し、同じ画素数おきに副走
査方向を区間分割し、結果的に縦横に区切られてできた
正方形画素領域が、固定閾値をとる領域40と45度の
ディザ領域41の市松模様状の閾値配置となるように展
開する。ここで、固定閾値領域40は通常の3値誤差拡
散法のランダム特性のドットパターン構造となり、ディ
ザ領域は周期性の強いドットパターンとなるため誤差拡
散特有の縞模様パターンが発生しにくくなる効果があ
る。次にディザ領域の閾値配置を、万線ライン斜め方向
に接した別のディザ領域とは閾値配列を副走査方向に逆
転(位相を変える)させることによって、万線ラインの
並び方向に右上がりに連続する2ドットの出現確率の高
いディザ領域Doと右下がりに連続する2ドットの出現
確率が高いディザ領域Deが交互に発生しやすくするこ
ととした。これによって偽輪郭発生を乱す効果を持つと
共に、ディザ領域のドットが一方向に連続することを防
止でき、等方的配置を実現できる。
【0032】このようにして作成された閾値マトリクス
の一例を図5に示す。図5(a)は図2に入力される閾
値マトリクス1(204)であり、図5(b)は図2に
入力される閾値マトリクス2(205)である。図5に
示した閾値マトリクスを用いることにより、偽輪郭の除
去が効果的に行え、しかも等方的な配置も考慮すること
により、ドットパターンが目に付きにくくなる。
【0033】次に、文字や細線に有効な閾値マトリクス
の一例について説明する。上記で説明した閾値マトリク
スを用いた場合、パルス幅変調処理により万線PWM処
理を施すと、万線とディザパターンとの間で干渉が生
じ、特に文字や細線の画質の劣化が顕著に生じるという
問題が発生する。これは万線により文字の細線が分割さ
れるため文字部が劣化するという問題に加え、上記ディ
ザの導入における閾値の選び方によって万線方向の細線
がうねりを生じ文字の再現がさらに悪化するというもの
である。
【0034】このうねりが発生するしくみについて説明
する。図6(a)は、図5の4×4の閾値マトリクスを
模式的に表している。すなわち白が出やすく工夫された
ドットを白丸で、黒が出やすく工夫されたドットを黒丸
で、白と黒の出やすさが等しいドットを灰色で表現して
いる。次に文字のうねりを引き起こす要因となる、黒が
出やすくなるように工夫されたドット60、61、6
2、63を抜き出し、複数のマトリクスを組み合わせた
場合の配置の様子を図6(b)に示す。ここで黒丸が図
6(a)における黒丸60、61、62、63を表して
いる。ここで、この画像に対して、パルス幅変調処理を
施す。ここで66は、その場合の2ドット一括処理にお
ける閾値を表している。また、閾値の谷、すなわち万線
の中心となる位置を矢印64で示している。前記パルス
幅変調処理の結果、図6(c)のような画像が得られ
る。この画像を見ると分かるように、パルス幅変調にお
ける閾値とディザパターンが干渉を起こし、図6(b)
で示されたパルス幅変調の谷の位置64と一致する図6
矢印65の位置を中心に、うねりが生じてしまう。した
がって、このような処理結果をレーザーにより出力する
と、万線がうねりとなって現れ、その結果として文字や
細線の再現性が劣化してしまう。
【0035】そこで、これらの問題を解決するために、
ディザ領域の閾値の増加順序を2x2画素の場合には左
下、右上、右下、左上あるいは左上、右下、右上、左下
という順序づけをし、これら4個の閾値のうち、高濃度
ドットを出しやすい2つの画素どうしを異なる数値に設
定するものである。図7は、ディザ領域の順序づけを示
す図である。図4の右上がりドットと右下がりドットを
発生させるため、閾値配列は中心部の2x2画素のディ
ザ領域の配列と4つの角位置の配列はあらかじめ決定し
てある。ここで高濃度ドットを発生しやすい閾値であ
る、数値の小さいD1とD2の数値を異ならせることに
よって、自動的にD6とD1の数値が異なり、かつD2
とD5の数値が異なる状態ができあがる。すなわち図6
にて説明した万線にうねりを生じさせるドット配置が異
なる閾値で発生することになる。勿論、D3とD4とを
異ならせても良く、その場合には、D4とD7、及びD
3とD8とが数値として異なる状態となる。以上の考察
より、この2ドット一括処理によるパルス幅変調処理を
施した場合に干渉が生じにくいディザパターンを考案し
た。
【0036】図8は、本実施例に応用したディザマトリ
クス閾値である。図8(a)は、図2の204に入力さ
れるディザマトリクス1であり、図8(b)は図2の2
05に入力されるディザマトリクス2である。この閾値
マトリクスは、図5に示した閾値マトリクスと同様に、
等方的にドットを配置しており、閾値マトリクスの重み
付けの方向性により生ずる画像の劣化は抑えられてい
る。さらに図5の閾値マトリクスに比して工夫された点
は、前記したように図6(c)に示された矢印65のラ
インに生じる万線のうねりを抑制するために、その原因
となるドットの閾値を変化させている点である。
【0037】ここで上記閾値マトリクスにより万線のう
ねりの抑制にどの程度効果があるかを図9に示す。図9
において、930は8bitデータにおける0から25
5までのスケールを示しており、901〜910は図8
に示した閾値マトリクスにパルス幅変調処理を施した後
に出現するパターンを前記スケール930に対応して表
したものであり、920〜926は図5に示した閾値マ
トリクスにパルス幅変調処理を施した後に出現するパタ
ーンを前記スケール930に対応して表したものであ
る。これらの2通りのパターンについて、前記プリンタ
ーにより出力した際に、万線がうねりとなって現れる範
囲を、スケール930中の斜線の部分で表した。ここで
この斜線の部分の全体に占める割合は、図5の閾値マト
リクスの場合には全体のうちのほぼ96%を占めてお
り、ほとんどの部分においてうねりの現象が観測される
一方、図8の閾値マトリクスの場合には、その割合が全
体のうちのほぼ47%ほどにまで軽減されており、万線
におけるうねりが抑制されていることが分かる。
【0038】したがって、上記のような閾値マトリクス
の配置は、誤差拡散処理により3値以上の多値に多値化
された画像を、パルス幅変調を施し万線で印刷する場合
においても、偽輪郭が生じず、さらに文字や細線部にお
いてうねりの生じない、良好な印刷結果を得ることが可
能となるものである。
【0039】また、本発明では、誤差拡散処理を行う場
合の多値化閾値の閾値マトリクスを、パルス幅変調処理
の万線位置に同期させて処理することにより、偽輪郭の
発生を抑制し、さらに文字や細線部においてうねりの生
じない、良好な印刷結果を得ることが可能となる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明では、誤差拡散処理
を行う場合の多値化閾値の閾値マトリクスを、パルス幅
変調処理との干渉を起こさないように工夫することによ
り、誤差拡散処理により3値以上の多値に多値化された
画像を、パルス幅変調変調を施し万線で印刷する場合に
おいても、偽輪郭の発生を抑制し、さらに文字や細線部
においてうねりの生じない、良好な印刷結果を得ること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における画像信号処理装置
のブロック結線図
【図2】同画像信号処理装置の要部における多値化手段
のブロック結線図
【図3】パルス幅変調処理による中間調処理を示す図
【図4】ディザ領域と固定閾値領域の配置を示した図
【図5】3値ディザパターンの閾値配置例を示す図
【図6】パルス幅変調との干渉により万線のうねりが発
生するしくみを示す図
【図7】ディザ領域の順序付けを示す図
【図8】パルス幅変調との干渉を考慮した3値ディザパ
ターンの閾値配置例
【図9】うねりの抑制の効果を示す図
【符号の説明】
1 入力端子 2 多値化手段 3 閾値マトリクス記憶手段 4 パルス幅変調手段 5 補正誤差演算手段 6 パルス幅信号出力端子 7 同期信号入力端子 8 同期信号出力端子 9 差分演算手段 10 誤差配分更新手段 11 誤差記憶手段 12 周辺画素領域 13 入力補正手段 14 注目画素位置 31 2ドット一括パルス幅変調処理における閾値 32 各画素位置における入力レベル 33 画素位置 34 多階調のパルス幅変調出力 40 固定閾値領域 41 ディザ領域 42 万線位置 60、61、62、63 ドット位置 64、65 パルス幅変調における閾値の谷の位置 66 パルス幅変調における閾値 201 比較器 202 比較器 203 セレクタ 930 0から255までのスケール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−245672(JP,A) 特開 平3−50960(JP,A) 特開 平4−207860(JP,A) 特開 平9−74482(JP,A) 特開 平4−189068(JP,A) 特開 平4−196758(JP,A) 特開 平5−130390(JP,A) 特開 平6−217116(JP,A) 特開 平3−34770(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 H04N 1/60

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像信号を、既に入力された入力画
    像信号により作成された誤差補正レベルにより補正し、
    入力補正レベルとする第1のステップと、複数の閾値か
    ら構成される複数の閾値マトリクスを、パルス幅変調に
    より形成される万線の中心となる位置である万線位置に
    より区切られたn(nは自然数)画素毎に、n×n画素
    の固定閾値領域とn×n画素のディザ領域とを、45度
    の市松模様状からなる等的な配置とし、更に、前記n
    ×n画素のディザ領域による閾値パターンの位相が、前
    記万線の斜め方向に接した別の前記n×n画素のディザ
    領域の閾値パターンの位相とは、副走査方向に逆転して
    配置される前記複数の閾値マトリクスを記憶する第2の
    ステップと、前記複数の閾値マトリクスと前記入力補正
    レベルとを比較し、前記入力補正レベルを多化レベル
    とする第3のステップと、前記入力補正レベルと前記多
    値化レベルとの誤差により、次の入力画像信号を補正す
    る前記誤差補正レベルを更新する第4のステップと、前
    記多値化レベルが、n画素単位の前記パルス幅変調によ
    り前記万線を形成する第5のステップとを含む画像信号
    処理方法。
  2. 【請求項2】 閾値マトリクスのn×nのディザ領域
    は、閾値レベルの増加順序を予め設定した順番でそれぞ
    れ配置することを特徴とする請求項1記載の画像信号処
    理方法。
  3. 【請求項3】 入力画像信号が入力され、既に入力され
    た入力画像信号により作成された誤差補正レベルにより
    補正され、入力補正レベルを出力する入力補正手段と、
    複数の閾値から構成される複数の閾値マトリクス及びパ
    ルス幅変調により形成される万線の中心となる位置であ
    る万線位置とを同期するための同期信号が入力され、前
    記万線位置により区切られたn画素毎に、n×n画素の
    固定閾値領域とn×n画素のディザ領域とを、45度の
    市松模様状からなる等的な配置とし、更に、前記n×
    n画素のディザ領域による閾値パターンの位相が、前記
    万線の斜め方向に接した別の前記n×n画素のディザ領
    域の閾値パターンの位相とは、副走査方向に逆転して配
    される前記閾値マトリクスを記憶する閾値マトリクス
    記憶手段と、前記閾値マトリクス記憶手段から出力され
    る前記複数の閾値マトリクスと前記入力補正レベルとを
    比較し、前記入力補正レベルから多値化レベルを算出
    し、出力する多値化手段と、前記入力補正レベルと前記
    多値化レベルとの誤差により、次の入力画像信号を補正
    する前記誤差補正レベルを更新する誤差配分更新手段
    と、前記同期信号及び前記多値化レベルが入力され、n
    画素単位の前記パルス幅変調により、前記多値化レベル
    から前記万線を形成するパルス幅変調手段とを含む画像
    信号処理装置。
  4. 【請求項4】 n×nのディザ領域が、閾値レベルの増
    加順序を予め設定した順番により配置される請求項3記
    載の画像信号処理装置。
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