JP3401960B2 - 導体引出装置 - Google Patents

導体引出装置

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JP3401960B2 JP29029694A JP29029694A JP3401960B2 JP 3401960 B2 JP3401960 B2 JP 3401960B2 JP 29029694 A JP29029694 A JP 29029694A JP 29029694 A JP29029694 A JP 29029694A JP 3401960 B2 JP3401960 B2 JP 3401960B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ブッシング装置のよう
に、タンクの内部に収納した電気機器と外部回路を接続
するのに使用する導体を、タンクに対して絶縁して支持
するのに使用する導体引出装置に関する。 【0002】 【従来の技術】たとえばブッシング装置では、周知のよ
うに導体をエポキシ樹脂などからなるブッシング本体に
貫通させ、このブッシング本体の外周に設けられた鍔部
を、タンクに固定されているフランジによって挾みつけ
るようにして固定して支持するように構成される。 【0003】図6は或るコンデンサ装置におけるブッシ
ングの使用状態を示し、1は内部に絶縁媒体(たとえば
SF6ガス、空気)が充填されてあるタンク、2はタン
ク1の内部に収納されている油入コンデンサで、これは
架台3上に搭載され、支持碍子4により支持されてい
る。5は油入コンデンサ2から引き出されている導体、
6は導体5のためのブッシング、7は各油入コンデンサ
2からの導体5を互いに接続する接続導体、8は接続導
体7をタンク1の外部に引き出すのに使用する絶縁スペ
ーサである。 【0004】図3に従来のブッシング6を示す。導体5
はたとえばエポキシ樹脂からなるブッシング本体9を貫
通するようにして支持される。ブッシング本体9の外周
には鍔部10が形成されてあり、この鍔部10はその表
裏面が、それぞれ外観が円筒状とされた上部フランジ1
1と下部フランジ12(ともに金属製)とによって、挾
まれるようにして固定されている。なおタンク1の上壁
が下部フランジ12を兼ねることがある。上部フランジ
11は下部フランジ12に締め付けられるようにして固
定されている。 【0005】ところで従来では、上部フランジ11と下
部フランジ12とは、その内径が同じものを使用するの
を普通としており、したがって両フランジ11、12の
各内面13、14は上下方向に沿って一致するように構
成されている。一方下部フランジ12の下方は絶縁油で
あり、上部フランシ11の上部はSF6ガスであって、
絶縁油とSF6ガスとは、その誘電率が相違している。
具体例をあげると絶縁油の誘電率は2.2〜2.0程
度、SF6ガスの誘電率は大略1.0である。なおエポ
キシ樹脂の誘電率は5.0〜6.0である。 【0006】ところでこのような構成のブッシングにお
いては、導体5の高電圧はアース電位であるフランジと
の間において、ブッシング本体9によって分担される。
この場合誘電率の小さい領域での電圧分担が大きくなる
ことが知られている。この構成例でいえば、ブッシング
本体9と上部フランジ11との間のSF6ガスの部分
が、ブッシング本体9と下部フランジ12との間の絶縁
油9の部分より電圧分担が大きくなる。特に上部フラン
ジ11と、ブッシング本体9と、誘電率の低い絶縁媒体
であるSF6ガスとが一致する箇所(トリプルジャンク
ション)、図の例で言えば箇所Aにおいて電界値が極め
て大きくなることが知られている。 【0007】このような電界の局部的な集中は、その部
分での絶縁破壊が起こり易いので、その電界緩和が必要
となる。そのため従来では図4に示すように、ブッシン
グ本体9の内部から鍔部10の内部に到る部分に、アー
ス電位とされた金具15を埋設するする構成が提案され
ている。しかしこのような金具15を埋め込むようにし
てブッシング本体9を構成することはその製造価格が高
騰するし、またこのような金具15を埋め込むことによ
って、応力が集中して破壊する危険性が高まるといった
問題がある。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、誘電率に差
がある絶縁領域をまたいで引き出される導体のための絶
縁支持体の鍔部のような支持部を、その表裏面からフラ
ンジによって挾みつけるように支持するにあたり、誘電
率の低い絶縁領域側のトリプルジャンクション部の電界
を、簡単な構成によって緩和することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、誘電率に差が
ある絶縁領域をまたいで引き出される導体のための絶縁
体のみからなる絶縁支持体の支持部を、その表裏面から
金属製のフランジによって挾みつけるようにして支持す
る導体引出装置において、前記絶縁支持体の支持部をそ
の表裏面から挾みつける前記フランジのうち、誘電率が
小さい絶縁領域側のフランジの内面と絶縁支持体との間
の距離を、誘電率が大きい絶縁領域側のフランジの内面
と絶縁支持体との間の距離より大きくしてなることを特
徴とする。 【0010】 【作用】二つのフランジの内面を互い違いにすることで
遠ざけられた方のフランジのトリプルジャンクション部
の等電位線が疎になり、その部分の電界値が下がる。本
発明では誘電率が小さい絶縁領域側のフランジの内面
を、誘電率が大きい絶縁領域側のフランジの内面より
も、絶縁支持体の外周から遠ざけることにより誘電率が
小さい絶縁領域側のトリプルジャンクション部の等電位
線は疎となり、それだけ電界が緩和されことになる。 【0011】 【実施例】本発明の一実施例を図1によって説明する。
なお図3と同じ符号を付した部分は、同一または対応す
る部分を示す。上部フランジ11が絶縁ガスのような絶
縁媒体側に、また下部フランジ12が絶縁油側にあると
した場合、上部フランジ11の内面13と絶縁支持体で
あるブッシング本体9との間の距離Xを、下部フランジ
12の内面14とブッシング本体9との間の距離Yより
も長くする(図2参照。)。 【0012】これにより高電位にある導体5からは、上
部フランジ11の内面13が下部フランジ12の内面1
4よりも遠ざかることにより、上部フランジ11の内面
13とブッシング本体9との間の電界は、下部フランジ
12の内面14とブッシング本体9との間の電界よりも
緩和されるようになる。 【0013】本発明者が行なった電界の解析結果を表1
に示す(ブッシング本体9にエポキシ樹脂を用いた場
合)。この表は前記各距離X、Y(単位はmm)に対す
る箇所Aの電界値で、X=15、Y=15のときの電界
値を100として、%で表示してある。 【0014】 【表1】【0015】表1から理解されるように、距雛X、Yを
同じとした試料番号1、2については、距離X、Yを長
くすれば電界値は小さくなるが、その値は十分に小さく
はならない。これに対し距離Xのみを長くした楊合は、
試料番号3以降のものから理解されるように、電界値は
ほぼ60%となり十分に小さくなる。またこの表から理
解されるように、距離Xを距離Yの2倍以上とする(試
料番号4以降のもの)のが望ましいが、その条件は取付
場所の制約およびコスト上の制約により決定される。 【0016】図5は、ブッシング本体9とフランジとの
間の電界分布状態を示すもので、(b)は従来構成のも
ので、上部フランジ11の内面13の付近、特に箇所A
の付近において電界が集中していることが判明する。こ
れに対し(a)は本発明によるもので、電界は下部フラ
ンジ12の内面14に集中する結果、上部フランジ11
の内面13の付近の電界が疎となるようになる。なお
(c)に示すように両フランジ11、12の内面をとも
に十分に遠ざけた場合は、(b)の場合よりも電界は疎
となるが、(a)の場合に比較すれば上部フランジ11
の内面付近における電界よりも密である。 【0017】なお前記のように絶縁領域が絶縁ガスと絶
縁油である場合、絶縁ガス中の絶縁物は異物の付着によ
り容易に絶縁耐力が低下するが、図に示すように絶縁ガ
ス側の上部フランジ11の内面と、ブッシング本体9の
外面との間の距離を長くすることによって、ブッシング
本体9の沿面の電界も低減することにより、絶縁耐力の
低下の度合いも軽減可能となる。換言すれば異物の付着
に対し、高純縁耐力化が図れるようになる。 【0018】また絶縁ガス側の内部圧力は、絶縁油側の
内部圧力よりも高いのが一般的である。この場合には上
部フランジ11の上面には下方に向かって圧力差に基づ
く圧力が加わることになる。この圧力は下部フランジ1
2で受けることになるが、下部フランジ12はその内面
14がブッシング本体9に近いため、この圧力に十分に
耐えることができる。 【0019】そしてこの圧力を上部フランジ11が受け
る必要がないため、その内面13をブッシング本体9か
ら遠ざけておいてもなんら問題を生じない。したがって
上部フランジ11の内面を遠ざけるようにして形成する
ことにより、上部フランジ本体11の材料費を低減する
ことができる。 【0020】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、誘
電率が小さい絶縁領域側のフランジと導体を支持する絶
縁体との間の距離を長くするだけの簡単な構成により、
誘電率が小さい絶縁領域側における電界を緩和すること
ができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例を示す断面図である。 【図2】図1の部分拡大断面図である。 【図3】従来例を示す断面図である。 【図4】図3の部分拡大断面図である。 【図5】電界の分布図である。 【図6】ブッシングの使用例を示すコンデンサ装置の断
面図である。 【符号の説明】 5 導体 6 ブッシング 9 絶縁支持体(ブッシング本体) 10 支持部(鍔部) 11 上部フランジ(低誘電率側のフランジ) 12 下部フランジ(高誘電率側のフランジ) 13 上部フランジの内面 14 下部フランジの内面

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 誘電率に差がある絶縁領域をまたいで引
    き出される導体のための絶縁体のみからなる絶縁支持体
    の支持部を、その表裏面から金属製のフランジによって
    挾みつけるようにして支持する導体引出装置において、
    前記絶縁支持体の支持部をその表裏面から挾みつける
    フランジのうち、誘電率が小さい絶縁領域側のフラン
    ジの内面と絶縁支持体との間の距離を、誘電率が大きい
    絶縁領域側のフランジの内面と絶縁支持体との間の距離
    より大きくしてなる導体引出装置。
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