JP3401740B2 - 半嵌合防止コネクタ - Google Patents

半嵌合防止コネクタ

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JP3401740B2
JP3401740B2 JP10040497A JP10040497A JP3401740B2 JP 3401740 B2 JP3401740 B2 JP 3401740B2 JP 10040497 A JP10040497 A JP 10040497A JP 10040497 A JP10040497 A JP 10040497A JP 3401740 B2 JP3401740 B2 JP 3401740B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常磁性体と反磁性
体の吸引作用により、コネクタハウジングへの端子の挿
入不完全及びコネクタ同士の嵌合不完全を防止する半嵌
合防止コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コネクタハウジング内に端子を挿
入し、この端子の挿入不完全を防止するためには、例え
ばリヤホルダをコネクタハウジングの後部から押入する
ことで、端子を強制的に押し込んで完全挿入させてい
た。
【0003】また、コネクタハウジングを相手コネクタ
ハウジングに嵌合させた際に、コネクタハウジングの嵌
合不完全を防止するためには、例えば慣性ロックやレバ
ー操作等の手段でコネクタハウジング同士を強く嵌合さ
せて完全嵌合させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手段にあっては、端子の挿入作業やコネクタハウジ
ングの嵌合作業が複雑化したり、接続嵌合力が増加した
りして、挿入作業性や嵌合作業性が悪化するという問題
があった。
【0005】本発明は、上記した点に鑑み、作業者が端
子やコネクタハウジングの押し込み作業を行なわなくと
も、端子の挿入不良やコネクタハウジングの嵌合不良を
確実に防止することのできる半嵌合防止コネクタを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、一方のコネクタと他方のコネクタとにそ
れぞれ常磁性体と反磁性体とが対向して設けられ、各磁
性体に電磁コイルが配設され、一方のコネクタの常磁性
体と他方のコネクタの反磁性体とが各コネクタ内で端子
挿入方向に移動自在であり、該一方のコネクタの常磁性
体と該他方のコネクタの反磁性体とが各コネクタ内の端
子に当接し、一方のコネクタの反磁性体と他方のコネク
タの常磁性体とが対向して位置する半嵌合防止コネクタ
を採用する(請求項1)。前記一方のコネクタの反磁性
体が、該一方のコネクタの前端側に露出する副体部を有
し、前記他方のコネクタの常磁性体が、コネクタ嵌合室
内に位置する副体部を有することも可能である(請求項
2)。また、一方のコネクタに反磁性体の端子が設けら
れ、他方のコネクタに常磁性体の端子が設けられ、各端
子の周りに電磁コイルが配設された半嵌合防止コネクタ
を採用する(請求項3)。請求項1〜3の何れかに記載
の半嵌合防止コネクタにおいて、各電磁コイルが、端子
に続く電線と同じ電源に接続されたことも可能である
(請求項4)。また、請求項1〜3の何れかに記載の半
嵌合防止コネクタにおいて、前記一方のコネクタの常磁
性体と反磁性体とが、前記他方のコネクタの端子に続く
電線に接続され、該他方のコネクタの常磁性体と反磁性
体とが、該一方コネクタの端子に続く電線に接続された
ことも有効である(請求項5)。
【0007】以下に上記構成に基づく作用を説明する。
請求項1,2,4の何れかに記載の半嵌合防止コネクタ
において、端子同士が初期接触することで、電線に通電
が生じ、各電磁コイルに通電され、常磁性体がプラスに
励磁され、反磁性体がマイナスに励磁され、常磁性体と
反磁性体とが互いに吸引される。それにより、一方のコ
ネクタにおいて常磁性体が、他方のコネクタにおいて反
磁性体がそれぞれ端子を挿入方向に押圧し、不完全挿入
の端子を完全挿入させる。それと同時に、一方のコネク
タの反磁性体と他方のコネクタの常磁性体とが相互に吸
引され、コネクタが正規嵌合位置に誘導されて完全嵌合
する。完全嵌合後は常磁性体と反磁性体との吸引作用が
持続され、端子相互の結合力やコネクタ相互の嵌合力
(ロック力)が高まる。請求項3又は4記載の半嵌合防
止コネクタにおいては、端子以外に常磁性体と反磁性体
とが存在しないから、構造が簡素化される。コイルが通
電されると、常磁性体の端子と反磁性体の端子とが相互
に引き付けあい、それにより不完全挿入の端子が完全挿
入され、且つコネクタ同士が嵌合方向に誘導される。請
求項5記載の半嵌合防止コネクタにおいては、端子同士
が非接触の状態でも常磁性体と反磁性体との吸引作用が
起こり、不完全挿入の端子が完全挿入される。他の作用
は請求項1〜4の何れかに記載の半嵌合防止コネクタと
同様である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の具体
例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図3は本発明
に係る半嵌合防止コネクタの第一実施例を示すものであ
る。
【0009】この半嵌合防止コネクタ1は、雄コネクタ
2と雌コネクタ3の各端子4,5の接触と同時に、両コ
ネクタ2,3内の常磁性体6,12と反磁性体7,10
とを励磁させ、常磁性体6,12と反磁性体7,10と
の吸引力を利用して、両コネクタ2,3内の端子4,5
の不完全挿入と両コネクタ2,3の不完全嵌合とを防止
するものである。
【0010】図1の如く、雄コネクタ2は、合成樹脂製
の雄コネクタハウジング14と、雄コネクタハウジング
14内に挿着される雌端子4と、雌端子4の後側に配置
される常磁性体6と、常磁性体6に対向して配置され、
雄コネクタハウジング14の前方に一部9を露出させた
反磁性体7と、各磁性体6,7に巻かれた電磁コイル1
5,16とで構成される。
【0011】雄コネクタハウジング14は後半の箱状な
いし環状の収容部17と、収容部17よりも一回り小さ
な前半の嵌合部18とで構成される。収容部17は上下
左右の周壁19と後壁20とを備える。収容部17内に
雌端子4の電線圧着部21が位置し、嵌合部18内に雌
端子4の電気接触部22が位置する。電気接触部22の
前端は、嵌合部18の前部開口23に続く段部24に当
接して位置する。後壁20には電線導出孔25が形成さ
れ、端子4に接続した電線26が電線導出孔25から後
方へ導出される。
【0012】収容部17の内側において後壁20に接し
て常磁性体6が配置される。常磁性体6は雌端子4の電
線圧着部21の後端21aに当接して位置する。常磁性
体6は雌端子4のない状態で収容部17の空間27内を
矢印イの如く端子挿入方向に移動自在である。収容部1
7の周壁19の内側には、常磁性体6に対するガイド面
19aが形成されている。
【0013】常磁性体6には電磁コイル15が巻かれ、
電磁コイル15の端部15aは収容部17の外側へ導出
され、図2の如く電線(ハーネス)26と同じ電源(図
示せず)に接続されている。コイル15は常磁性体6と
一体に収容部17内を移動自在であり、コイル15の端
部15aは、例えば収容部17に形成したスリット(図
示せず)に沿ってコイル15と一体に移動可能であり、
あるいはコイル15の端部15aに移動用の伸縮部(図
示せず)を形成して移動可能としてもよい。
【0014】常磁性体6に対向して収容部17の前端側
に反磁性体7の主体部8が位置している。主体部8には
電磁コイル16が巻かれ、且つ雌端子4に対する挿通部
(図示せず)が形成されている。コイル16は電線26
と同じ電源(図示せず)に接続されている。主体部8か
らコネクタハウジング14の前半の嵌合部18の外側に
かけて反磁性体7の副体部9が配置されている。主体部
8と副体部9は一体に形成され、副体部9は嵌合部18
の外側を覆い、箱状ないし環状に形成されている。副体
部9の外周壁9aに続く前壁9bには、相手雌コネクタ
3の雄端子5に対する挿通孔27が嵌合部18の前部開
口23に連通して形成されている。収容部17内におい
て主体部8はストッパ(突部)28で固定され、後退が
阻止されている。
【0015】雌コネクタ3は、合成樹脂製の雌コネクタ
ハウジング30と、雌コネクタハウジング30内に挿着
される雄端子5と、雄端子5の後側に配置される反磁性
体10と、反磁性体10に対向して位置し、雌コネクタ
ハウジング30のコネクタ嵌合室31内に一部13を露
出させた常磁性体11と、各磁性体10,11に巻かれ
た電磁コイル32,33とで構成される。各コイル3
2,33は電線34と同じ電源(図示せず)に接続され
ている。
【0016】反磁性体10は雄端子5の電線圧着部35
の後端35aに当接して位置する。反磁性体10は雄端
子5のない状態で雌コネクタハウジング30の後半の収
容部36内を矢印イの如く移動自在である。常磁性体1
1は雌コネクタハウジング30の前半側に固定され、常
磁性体11の主体部12は反磁性体10と対向して収容
部36内に位置し、常磁性体11の副体部13は嵌合室
31の周壁37及び底壁38に沿って位置する。副体部
13は、雄コネクタ2側の反磁性体7の外周壁9aに嵌
合する内周壁13aと、前壁9bに対向する底壁13b
とを有する。底壁13bには、雄端子5の電気接触部3
9に対する挿通孔40が形成され、電気接触部39は副
体部13の内側空間(嵌合室)31内に突出して位置す
る。
【0017】図2の如く雄・雌両コネクタ2,3を初期
嵌合(仮係止)させると、雄端子5と雌端子4とが先端
部同士で接続される。それと同時に、雄端子5側の電線
34から雌端子4側の電線26に通電され、各コネクタ
2,3の常磁性体6,11のコイル15,33と反磁性
体7,10のコイル16,32とに通電が行われる。そ
れにより、各コネクタ2,3の常磁性体6,11と反磁
性体7,10とが矢印ロの如く互いに吸引される。雄コ
ネクタ2では常磁性体6が、雌コネクタ3では反磁性体
10が端子挿入方向に吸引される。端子4,5が不完全
挿入である場合は、常磁性体6あるいは反磁性体10に
押されて正規位置へ完全挿入される。端子4,5はコネ
クタハウジング14,30の可撓係止ランス(図示せ
ず)により係止される。
【0018】それと同時に、雄コネクタ2の反磁性体7
の副体部9と雌コネクタ3の常磁性体11の副体部13
とが矢印ハの如く相互に吸引され、雄・雌コネクタ2,
3間の引力により、図3の如く雄・雌コネクタ2,3が
正規嵌合位置に誘導されて完全嵌合(本係止)する。雄
コネクタハウジング14の前端17aは雌コネクタハウ
ジング30の前端37aに当接し、各磁性体7,11の
露出が防止される。コネクタ2,3の初期嵌合を仮係止
突起や仮係止孔等の仮係止手段(図示せず)を用いて行
わせてもよい。
【0019】図4,図5は上記半嵌合防止コネクタの作
用を示すフローチャートである。図4,図5の符号は括
弧で示した。それ以外の符号は図1〜図3を参照のこ
と。
【0020】図4の如く各端子4,5や各コネクタ2,
3が中途嵌合(半嵌合)である場合には(42)、端子
相互の接触により、電線(ハーネス)26,34に通電
が生じ(43)、それによりコイル15,16,32,
33の電源がオンし(44)、常磁性体6,11と半磁
性体7,10との電磁吸引力により、端子4,5やコネ
クタ2,3が適正位置まで誘導され(45)、完全嵌合
する(46)。すなわち、端子4,5はコネクタハウジ
ング14,30内に完全に挿入され、コネクタハウジン
グ14,30及び端子4,5すなわちコネクタ2,3は
相互に完全嵌合する。完全嵌合後は、ロックアームとロ
ック孔といった既存のロック手段(図示せず)と上記電
磁吸引作用とによりコネクタ2,3同士が強力に嵌合し
た状態で保持される(47)。
【0021】また、図5の如く各端子4,5や各コネク
タ2,3が完全嵌合である場合には(48)、ハーネス
通電(49)によりコイル15,16,32,33の電
源がオンし(50)、既存のロック手段(図示せず)と
電磁吸引作用とにより端子同士及びコネクタ同士が強力
に嵌合した状態で保持される(51)。コネクタ嵌合後
も端子4,5は常磁性体6ないし反磁性体10で常に挿
入方向に押圧されているから、後抜けの心配がない。
【0022】例えば従来のコネクタにおける嵌合力(保
持力)を上げようとした場合、端子とコネクタハウジン
グ、コネクタハウジング同士の挿入力が高くなり、嵌合
作業性が悪化してしまう。しかし、上記実施例の構造に
より、端子4,5とコネクタハウジング14,30間、
コネクタハウジング14,30間の自己嵌合回復作用、
嵌合力の向上が図られ、嵌合作業が改善される。具体的
には嵌合作業を二段階に分け、一段階目で仮係止(プリ
セット)、二段階目で本係止を行わせ、挿入力が高くて
も自動嵌合できる電磁吸引作用を利用して、通電のみで
嵌合作業を完了させることができる。
【0023】元来、コネクタは通電するものの中継とし
て機能しており、極限すれば通電時に端子間で適切な接
触面積と接圧の確保ができていれば良いことになる。本
実施例はコネクタ2,3間の通電電流の一部でコネクタ
内部の磁性体6,7,10,11の電磁作用を嵌合力に
変換し、嵌合力の増強及び不完全嵌合の自己回復を図っ
たものであり、通電する電流が大きければ大きい程、磁
性体6,7,10,11に生じる磁力は比例して大きく
なり、大電流が通電する場合でも、その嵌合力を保証で
きる。
【0024】図6〜図9は半嵌合防止コネクタの第二実
施例を示すものである。この半嵌合防止コネクタ53
は、第一実施例と較べて端子4,5間の接触がない場合
でも、雄・雌コネクタ2,3内の常磁性体6,11と半
磁性体7,10との電磁吸引作用を行わせ得るものであ
る。雄・雌コネクタ2,3の構造は前例と同様であるの
で同一符号を用いて説明を省略する。
【0025】第一実施例との相違点は、図6の如く雄コ
ネクタ2内の常磁性体6と半磁性体7の各電磁コイル1
5,16を回路54,55で雌コネクタ3側の電線34
に接続し、雌コネクタ3内の常磁性体11と半磁性体1
0の各電磁コイル32,33を回路55,56で雄コネ
クタ2側の電線26に接続したことである。
【0026】図7の如く雄・雌コネクタ2,3が離間し
た状態で、各コネクタ2,3の電線26,34に通電が
なされることにより、各コネクタ2,3内の常磁性体
6,11と半磁性体7,10との各コイル15,16,
32,33に通電が生じる。それにより、雄コネクタ2
内で常磁性体6が反磁性体7に引き寄せられ、且つ雌コ
ネクタ3内で反磁性体10が常磁性体11に引き寄せら
れ、不完全挿入の各端子4,5が完全挿入される。それ
と同時に、雄コネクタ2の反磁性体7の副体部9と雌コ
ネクタ3の常磁性体11の副体部13とが相互に吸引力
を発生する。図7の図8とで電流の流れ方向が異なる
が、これは何れであっても構わない。
【0027】そして、図8の如くコネクタ2,3相互の
初期嵌合によって雄コネクタ2の反磁性体7の副体部9
と雌コネクタ3の常磁性体11の副体部13とが引き付
けあって、両コネクタ2,3が正規嵌合位置へ誘導さ
れ、図9の如く完全嵌合する。完全嵌合状態で両コネク
タ2,3は既存のロック手段に加えて電磁吸引作用によ
り強力にロックされる。また、端子4,5は常磁性体6
ないし反磁性体10で常時挿入方向に押圧され、後抜け
が防止される。
【0028】これらの作用は前例における図4,図5の
フローチャートと同様であり、特に端子相互の接触がな
い場合でも、図4におけるハーネス通電(43)により
コイル電源がオンし(44)、両コネクタ2,3が適正
位置まで誘導されて(45)完全嵌合する(46)。
【0029】図10〜図12は半嵌合防止コネクタの第
三実施例を示すものである。この半嵌合防止コネクタ5
8は上記各実施例に較べて構造を簡素化したものであ
る。図10の如く、雄・雌コネクタ59,60内に前例
のような常磁性体や反磁性体を特別に設けることをせ
ず、雄コネクタ59内の雌端子61を反磁性体で形成
し、雌コネクタ60内の雄端子62を常磁性体で形成し
たことを特徴とする。
【0030】雌端子61は合成樹脂製の雄コネクタハウ
ジング64内に収容され、雌端子61の電気接触部63
は雄コネクタハウジング64の前半の嵌合部65内に位
置している。この嵌合部65に電磁コイル66が配設さ
れている。電磁コイル66は雌端子61の電気接触部6
3を取り囲むようにハウジング64内で巻かれている。
コイル66の一部66aはコネクタハウジング後半の収
容部67寄りを通り、コイル66の両端部66bは嵌合
部65の前端から導出され、図11の如く電線68と同
じ電源(図示せず)に接続されている。あるいは、第二
実施例と同様に雄コネクタ59側のコイル66を雌コネ
クタ60側の電線79に接続し、雌コネクタ60側のコ
イル77を雄コネクタ59側の電線68に接続してもよ
い。
【0031】コイル66のリード線(図示せず)は例え
ば雄コネクタハウジング64の溝(図示せず)等から外
部に導出される。雄コネクタハウジング64の後半の収
容部67の後部には合成樹脂製のリヤホルダ69が組み
付けられて、雌端子61の電線圧着部70の後端70a
に当接している。雌端子61の電気接触部63の先端6
3aは嵌合部65の収容室71の前端に当接する。収容
室71は、雄端子62の電気接触部72に対する前部開
口73に続いている。
【0032】雄端子62は合成樹脂製の雌コネクタハウ
ジング74内に収容され、雄端子62の電気接触部72
は雌コネクタハウジング74の前半の嵌合部75の内側
空間(嵌合室)76に突出して位置している。この嵌合
部75の周壁に電磁コイル77が配設されている。電磁
コイル77は電気接触部72を囲むようにハウジング7
4内で巻かれている。コイル77の一部77aは嵌合室
76の底壁78内に配置され、コイル77の両端77b
は嵌合部75の前端から導出され、図11の如く電線7
9と同じ電源(図示せず)に接続されている。雄端子6
2はリヤホルダ80で後端を当接されている。各リヤホ
ルダ69,80は電線挿通孔81,82を有する。
【0033】図11の如く、両コネクタ59,60が初
期嵌合し、両端子61,62が初期接触することで、矢
印ニの如く電線79から端子62,61を通って電気が
流れ、それに伴って、各コイル66,77が通電され、
反磁性体の雌端子61と常磁性体の雄端子62とに矢印
ホの如く吸引力が作用する。これにより、各端子61,
62が不完全挿入であっても相互に挿入方向に引き寄せ
られて完全挿入される。それと同時に雄・雌両コネクタ
59,60が嵌合方向に引き寄せられて図12の如く完
全嵌合する。
【0034】完全嵌合状態で両コネクタ59,60は既
存のロック手段に加えて端子61,62相互の電磁吸引
作用により強力にロックされる。また、端子61,62
は常時挿入方向に吸引され、例えリヤホルダ69,80
がなくとも、端子61,62の後抜けが防止される。こ
れらの作用は図4,図5のフローチャートと同様であ
る。
【0035】なお、常磁性体としてはアルミニウム、カ
リウム、ナトリウム、白金等、反磁性体としてはビスマ
ス、アンチモン等が代表的に挙げられるが、端子の母材
にそれらの材料を混合して常磁性体あるいは反磁性体の
端子61,62を形成してもよい。
【0036】本実施例によれば、コネクタ59,60の
構造が簡素化されることはもとより、合成樹脂製のコネ
クタハウジング64,74同士の嵌合により、スムーズ
な嵌合性が付与される。
【0037】
【発明の効果】以上の如くに、請求項1,2,4の何れ
かに記載の発明によれば、端子相互の初期接触により、
常磁性体と反磁性体とに電磁吸引作用が生じ、不完全挿
入の端子が自動的に完全挿入されると共に、半嵌合のコ
ネクタが自動的に完全嵌合される。それにより、作業者
が端子やコネクタハウジングの押し込み作業を行なわな
くとも、端子の挿入不良やコネクタハウジングの嵌合不
良が確実に防止される。また、コネクタ嵌合後は電磁吸
引作用が持続して強いコネクタロックが行われ、コネク
タの外れが確実に防止される。また、請求項3,4の何
れかに記載の発明によれば、端子同士の電磁吸引作用で
端子の半挿入とコネクタの半嵌合とが防止されるから、
コネクタの構造が簡素化し、コネクタ自体が軽量化す
る。また、請求項5記載の発明によれば、端子同士が接
触しなくとも、常磁性体と反磁性体とに電磁吸引作用が
生じるから、上記効果に加えて、端子同士の接触前に不
完全挿入の端子が完全挿入され、電気的接続の信頼性が
増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半嵌合防止コネクタの第一実施例
を示す縦断面図である。
【図2】同じく初期嵌合状態を示す縦断面図である。
【図3】完全嵌合状態を示す縦断面図である。
【図4】初期嵌合からの作用を示すフローチャートであ
る。
【図5】完全嵌合からの作用を示すフローチャートであ
る。
【図6】半嵌合防止コネクタの第二実施例を示す縦断面
図である。
【図7】同じく通電状態を示す縦断面図である。
【図8】初期嵌合状態を示す縦断面図である。
【図9】完全嵌合状態を示す縦断面図である。
【図10】半嵌合防止コネクタの第三実施例を示す縦断
面図である。
【図11】同じく初期嵌合状態を示す縦断面図である。
【図12】完全嵌合状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1,53,58 半嵌合防止コネクタ 2,59 雄コネクタ 3,60 雌コネクタ 4,61 雌端子 5,62 雄端子 6,11 常磁性体 7,10 反磁性体 9,13 副体部 15,16,32,33,66,77 電磁コイル 26,34 電線 31 コネクタ嵌合室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/64 H01R 13/639 H01R 13/66

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方のコネクタと他方のコネクタとにそ
    れぞれ常磁性体と反磁性体とが対向して設けられ、各磁
    性体に電磁コイルが配設され、一方のコネクタの常磁性
    体と他方のコネクタの反磁性体とが各コネクタ内で端子
    挿入方向に移動自在であり、該一方のコネクタの常磁性
    体と該他方のコネクタの反磁性体とが各コネクタ内の端
    子に当接し、一方のコネクタの反磁性体と他方のコネク
    タの常磁性体とが対向して位置することを特徴とする半
    嵌合防止コネクタ。
  2. 【請求項2】 前記一方のコネクタの反磁性体が、該一
    方のコネクタの前端側に露出する副体部を有し、前記他
    方のコネクタの常磁性体が、コネクタ嵌合室内に位置す
    る副体部を有することを特徴とする請求項1記載の半嵌
    合防止コネクタ。
  3. 【請求項3】 一方のコネクタに反磁性体の端子が設け
    られ、他方のコネクタに常磁性体の端子が設けられ、各
    端子の周りに電磁コイルが配設されたことを特徴とする
    半嵌合防止コネクタ。
  4. 【請求項4】 前記各電磁コイルが、前記端子に続く電
    線と同じ電源に接続されたことを特徴とする請求項1〜
    3の何れかに記載の半嵌合防止コネクタ。
  5. 【請求項5】 前記一方のコネクタの常磁性体と反磁性
    体とが、前記他方のコネクタの端子に続く電線に接続さ
    れ、該他方のコネクタの常磁性体と反磁性体とが、該一
    方コネクタの端子に続く電線に接続されたことを特徴と
    する請求項1〜3の何れかに記載の半嵌合防止コネク
    タ。
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