JP3401166B2 - ファイバホルダ - Google Patents

ファイバホルダ

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JP3401166B2
JP3401166B2 JP20200897A JP20200897A JP3401166B2 JP 3401166 B2 JP3401166 B2 JP 3401166B2 JP 20200897 A JP20200897 A JP 20200897A JP 20200897 A JP20200897 A JP 20200897A JP 3401166 B2 JP3401166 B2 JP 3401166B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、単心光ファイバ
心線を複数整列させて、複数の光ファイバ心線の融着接
続等の端末処理を一括して行う際に、複数の単心光ファ
イバ心線を一列に整列させるファイバホルダに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、光ファイバ心線の融着接続等
の端末処理を行う場合、その効率を高めるために、単心
の光ファイバ心線を複数整列させた状態にて一括して行
われていた。そして、このように一括処理する場合に
は、例えば、特開平8−75934号に示されるよう
に、複数の単心光ファイバ心線を横一列に整列させる治
具が用いられている。この治具は、ベース板上に回動可
能に支持された集合ブロックを有しており、この集合ブ
ロックに形成されたスリットへ光ファイバ心線を順に挿
入して板を差し込むことにより一列に配列させ、その
後、この集合ブロックを回動させることにより、集合ブ
ロックに形成された窓部に、ベース板上に支持された押
え部材を入り込ませ、この押え部材によってスリット内
に挿通させた光ファイバをクランプするようになってい
る。そして、上記のように、整列させた光ファイバ心線
を接着剤によってテープ状に一体化させて、このテープ
状光ファイバを治具から取り外して接続等の処理を行う
ファイバホルダにセットしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
場合、複雑かつ大掛かりな治具によって整列させた光フ
ァイバ心線に接着剤を塗布して硬化させることにより一
体化させてテープ状にし、その後、ファイバホルダにセ
ットしなければならず、その作業に多大な労力を要し、
また、治具を用いることによるコストアップを招いてし
まうという問題があった。
【0004】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、複数の光ファイバ心線の端末処理を極めて容易に
一括して行うことが可能なファイバホルダを提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載のファイバホルダは、複数の光ファイバ
心線を一列に整列させた状態に保持して光ファイバ心線
の各種端末処理を行わせるファイバホルダであって、一
側部が開口部とされかつ高さ寸法が前記光ファイバ心線
の径より僅かに大きなスリットを有し、長手方向中間部
に前記スリットの一側面を構成する側壁の一部を切り欠
くことにより前記スリット内を露出する切欠部が形成さ
れたホルダ本体と、前記スリットに複数の前記光ファイ
バ心線が順に挿通された状態にて、前記スリットの開口
部に嵌合されて、これら光ファイバ心線をスリット内へ
押し込んで互いに隙間なく整列させるファイバ押さえ部
材と、前記ホルダ本体の前記切欠部に設けられて、前記
スリットに挿通された複数の光ファイバ心線をその側方
から押圧してスリットを構成する他側面に押し付けるこ
とにより保持させるファイバ押圧部材とを有することを
特徴としている。
【0006】請求項2記載のファイバホルダは、請求項
1記載のファイバホルダにおいて、前記ファイバ押圧部
材が、前記ホルダ本体に回動可能に設けられ、このファ
イバ押圧部材をホルダ本体へ向かって回動させることに
より、このファイバ押圧部材によって前記スリット内の
光ファイバ心線が前記スリットを構成する他側面に押し
付けられることを特徴としている。請求項3記載のファ
イバホルダは、請求項1または請求項2記載のファイバ
ホルダにおいて、前記ファイバ押圧部材に、前記光ファ
イバを押圧する押圧面に弾性部材が設けられていること
を特徴としている。
【0007】請求項4記載のファイバホルダは、請求項
1〜3のいずれか1項記載のファイバホルダにおいて、
前記ファイバ押圧部材及び前記ホルダ本体のいずれか一
方にマグネットが設けられ、他方に前記マグネットと磁
着するマグネットキャッチが設けられ、これらマグネッ
ト及びマグネットキャッチによって前記ファイバ押圧部
材が、前記光ファイバ心線を前記スリットの他側面へ押
圧した状態に保持されることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のファイバホルダの
実施の形態を図によって説明する。図1及び図2におい
て、符号1は、ファイバホルダである。このファイバホ
ルダ1は、ホルダ本体2と、このホルダ本体2の側方に
装着されるファイバ押さえ部材3とを有している。ホル
ダ本体2には、その一側部側が開口されたスリット4が
形成されており、このスリット4には、その開口部4a
側から複数の光ファイバ心線5が順に挿通されるように
なっている。即ち、このスリット4は、その高さ寸法が
光ファイバ心線5の直径よりも僅かに大きくされてい
る。
【0009】また、このホルダ本体2の中間部には、ス
リット4の一側面を構成する側壁の一部を切り欠くこと
により切欠部6が形成されており、この切欠部6によっ
てスリット4内が露出されている。この切欠部6には、
断面視L字状に形成されたファイバ押圧部材7が設けら
れており、このファイバ押圧部材7は、その一端側が、
ホルダ本体2のスリット4の開口部4a側にてピン8に
よって回動可能に連結されている。このファイバ押圧部
材7には、その内面側に例えばゴム等からなる弾性部材
9が設けられており、前記スリット4に光ファイバ心線
5を配設した状態にて、ファイバ押圧部材7を、ホルダ
本体2方向(図中矢印イ方向)へ回動させると、このフ
ァイバ押圧部材7の内面側の弾性部材9によって光ファ
イバ心線5がホルダ本体2のスリット4を構成する他側
面4bに押し付けられて保持されるようになっている。
【0010】ホルダ本体2の切欠部6には、スリット4
の開口部4a側と反対の他側部側に、マグネット11が
設けられている。また、前記ファイバ押圧部材7には、
他端側に鉄板等の磁性体からなるマグネットキャッチ1
2が設けられており、このファイバ押圧部材7を回動さ
せて、スリット4内の光ファイバ心線5をスリット4の
他側面4bへ押圧させた際に、ファイバ押圧部材7のマ
グネットキャッチ12がホルダ本体2のマグネット11
に磁着してファイバ押圧部材7が光ファイバ心線5を挟
持して保持した状態に維持されるようになっている。
【0011】ホルダ押さえ部材3は、一側部側における
高さ方向中間部に、長手方向へ沿って突条が形成されて
断面視T字状とされたもので、この突条がホルダ本体2
のスリット4に嵌合される押さえ部3aとされている。
即ち、この押さえ部3aをスリット4に嵌合させること
により、スリット4内の光ファイバ心線5がスリット4
内へ押し込められて、整列状態に収納されるようになっ
ている。なお、このファイバ押さえ部材3の押さえ部3
aの突出寸法としては、スリット4へ挿入する光ファイ
バ心線5の数あるいは径によって随時変更されるもの
で、この押さえ部3aをスリット4へ挿入した際に、光
ファイバ心線5がスリット4内にて隙間無く整列される
寸法のものが用いられる。
【0012】次に、上記ファイバホルダ1へ複数の光フ
ァイバ心線5を保持させる場合について説明する。 (1)まず、ファイバ押圧部材7をホルダ本体2から離
間する方向(図2中矢印ロ方向)へ回動させて、ホルダ
本体2の切欠部6を開放しておく。 (2)この状態において、ホルダ本体2のスリット4内
へ複数の光ファイバ心線5を順に挿通させる。なお、こ
のとき、スリット4内へ挿入した光ファイバ心線2が開
口部4aから飛び出さないように、これら光ファイバ心
線5を、ホルダ本体2の切欠部6から指で押さえながら
挿通させる。
【0013】(3)このように光ファイバ心線5を挿通
させたら、ホルダ本体2のスリット4に、その開口部4
a側からファイバ押さえ部材3の押さえ部3aを嵌合さ
せる。このようにすると、図3に示すように、スリット
4内に挿通された複数の光ファイバ心線5がファイバ押
さえ部材3の押さえ部3aによってスリット4の奥へ押
し込められる。 (4)次いで、ファイバ押圧部材7をホルダ本体2方向
へ回動させて、このファイバ押圧部材7に設けられたマ
グネットキャッチ12をホルダ本体2のマグネット11
へ磁着させる。このようにすると、図4に示すように、
このファイバ押圧部材7の内面側に設けられた弾性部材
9によって、整列された光ファイバ心線5がホルダ本体
2のスリット4を構成する他側面4bに押し付けられ
る。即ち、整列状態の光ファイバ心線5が、ファイバ押
圧部材7の弾性部材9とホルダ本体2のスリット4の他
側面4bとによって挟持されて保持される。
【0014】上記のように、光ファイバ心線5が保持さ
れたら、この状態にて、これら光ファイバ心線5の被覆
除去、切断、融着接続などの各種端末処理作業を行うこ
とができる。
【0015】以上、説明したように、上記構造のファイ
バホルダ1によれば、ホルダ本体2に形成されたスリッ
ト4内へ光ファイバ心線5を順次挿通してファイバ押さ
え部材3の押さえ部3aをスリット4の開口部4aへ嵌
合させ、その後、ファイバ押圧部材7を回動させること
により、極めて容易に、複数の光ファイバ心線5をホル
ダ本体2に整列状態に保持させることができる。つま
り、従来のように、光ファイバ心線を整列させるだけの
目的の複雑かつ大掛かりな治具を不要とすることができ
るので、コストの低減を図ることができ、また、整列さ
せた光ファイバ心線に接着剤を塗布して硬化させること
によりテープ状に一体化させてファイバホルダへセット
する場合と比較して、光ファイバ心線の整列保持作業に
かかる労力を大幅に低減させることができ、作業能率を
大幅に向上させることができる。なお、上記の例では、
ホルダ本体2側にマグネット11を設け、ファイバ押圧
部材7側にマグネットキャッチ12を設けたが、これら
マグネット11及びマグネットキャッチ12は、いずれ
に設けられていても良い。
【0016】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のファイ
バホルダによれば、下記の効果を得ることができる。請
求項1記載のファイバホルダによれば、ホルダ本体に形
成されたスリット内へ複数の光ファイバ心線を順次挿通
して、ファイバ押さえ部材をスリットの開口部へ嵌合さ
せ、その後、ファイバ押圧部材をホルダ本体の切欠部に
取り付けことにより、極めて容易に、複数の光ファイバ
心線をホルダ本体に一列に整列させて保持させることが
できる。つまり、従来のように、光ファイバ心線を整列
させるだけの目的の複雑かつ大掛かりな治具を不要とす
ることができるので、コストの低減を図ることができ、
また、整列させた光ファイバ心線に接着剤を塗布して硬
化させることによりテープ状に一体化させてファイバホ
ルダへセットする場合と比較して、光ファイバ心線の整
列保持作業にかかる労力を大幅に低減させることがで
き、作業能率を大幅に向上させることができる。
【0017】請求項2記載のファイバホルダによれば、
ファイバ押圧部材がホルダ本体に回動可能に設けられて
いるので、スリット内に挿入された光ファイバ心線を保
持させる際に、このファイバ押圧部材をホルダ本体方向
へ回動させるだけで良く、さらなる作業の簡略化を図る
ことができる。請求項3記載のファイバホルダによれ
ば、ファイバ押圧部材に弾性部材が設けられているの
で、光ファイバ心線を無理なく保持させることができ
る。
【0018】請求項4記載のファイバホルダによれば、
マグネットとマグネットキャッチとの磁着力によってフ
ァイバ押圧部材をホルダ本体に保持させることにより、
極めて容易にファイバ押圧部材によって光ファイバ心線
を保持させた状態に維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のファイバホルダの構成
及び構造を説明するファイバホルダの分解斜視図であ
る。
【図2】 本発明の実施の形態のファイバホルダの構成
及び構造を説明するファイバホルダの断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態のファイバホルダへの光
ファイバ心線の装着の仕方を説明するファイバホルダの
斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態のファイバホルダへの光
ファイバ心線の装着の仕方を説明するファイバホルダの
斜視図である。
【符号の説明】
1 ファイバホルダ 2 ホルダ本体 3 ファイバ押さえ部材 4 スリット 4a 開口部 4b 他側面 5 光ファイバ心線 6 切欠部 7 ファイバ押圧部材 9 弾性部材 11 マグネット 12 マグネットキャッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/255

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光ファイバ心線(5)を一列に整
    列させた状態に保持して光ファイバ心線の各種端末処理
    を行わせるファイバホルダ(1)であって、 一側部が開口部(4a)とされかつ高さ寸法が前記光フ
    ァイバ心線の径より僅かに大きなスリット(4)を有
    し、長手方向中間部に前記スリットの一側面を構成する
    側壁の一部を切り欠くことにより前記スリット内を露出
    する切欠部(6)が形成されたホルダ本体(2)と、 前記スリットに複数の前記光ファイバ心線が順に挿通さ
    れた状態にて、前記スリットの開口部に嵌合されて、こ
    れら光ファイバ心線をスリット内へ押し込んで互いに隙
    間なく整列させるファイバ押さえ部材(3)と、 前記ホルダ本体の前記切欠部に設けられて、前記スリッ
    トに挿通された複数の光ファイバ心線をその側方から押
    圧してスリットを構成する他側面(4b)に押し付ける
    ことにより保持させるファイバ押圧部材(7)とを有す
    ることを特徴とするファイバホルダ。
  2. 【請求項2】 前記ファイバ押圧部材は、前記ホルダ本
    体に回動可能に設けられ、このファイバ押圧部材をホル
    ダ本体へ向かって回動させることにより、このファイバ
    押圧部材によって前記スリット内の光ファイバ心線が前
    記スリットを構成する他側面に押し付けられることを特
    徴とする請求項1記載のファイバホルダ。
  3. 【請求項3】 前記ファイバ押圧部材には、前記光ファ
    イバを押圧する押圧面に弾性部材(9)が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載のファ
    イバホルダ。
  4. 【請求項4】 前記ファイバ押圧部材及び前記ホルダ本
    体には、いずれか一方にマグネット(11)が設けら
    れ、他方に前記マグネットと磁着するマグネットキャッ
    チ(12)が設けられ、これらマグネット及びマグネッ
    トキャッチによって前記ファイバ押圧部材が、前記光フ
    ァイバ心線を前記スリットの他側面へ押圧した状態に保
    持されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項
    記載のファイバホルダ。
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