JP3400552B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JP3400552B2
JP3400552B2 JP17350294A JP17350294A JP3400552B2 JP 3400552 B2 JP3400552 B2 JP 3400552B2 JP 17350294 A JP17350294 A JP 17350294A JP 17350294 A JP17350294 A JP 17350294A JP 3400552 B2 JP3400552 B2 JP 3400552B2
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一夫 浅野
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は軽量ベルト層を採用した
空気入りラジアルタイヤにおいて、その欠点とされてい
た操縦安定性、騒音、耐摩耗性を向上することにより、
走行性能を高めた空気入りラジアルタイヤに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、トレッド部の剛性を高めるため
に、トレッド部に配設されるベルト層をスチールコード
を用いて形成している。他方、地球環境の改善が要望さ
れる昨今、自動車にあっても燃費の節減を図るため、軽
量化が促進され、タイヤにあっても重量軽減が重要な課
題となっている。 【0003】しかし、スチールコードを用いてベルト層
を形成した場合には、タイヤ基体の中でベルト層が占め
る重量比率が高いことによって、タイヤの軽量化には限
界がある。 【0004】近年、芳香族ポリアミド繊維のように比重
がスチールに比して約1/5倍であるにもかかわらず引
張り強さがスチールコードと略同等の強力な有機繊維が
出現しており、この芳香族ポリアミド繊維を用いてベル
ト層を形成した軽量タイヤも出現している。又、タイヤ
においても軽量化することにより転がり抵抗を減じ、燃
費の低減を図ることが出来る。 【0005】なおベルトコードの材質転換以外にタイヤ
の軽量化を図る手段として、例えば表1に示すようなタ
イヤ構成寸法を減少する方法が考えられる。 【0006】 【表1】 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記手段を実
施した場合、タイヤの重量は軽減するものの、表1の右
欄に示すように走行性能、耐久性が低下することとな
る。 【0008】出願人は、特願平5−118956号公報
に記載するように、ベルトコードとして有機繊維コード
とスチールフィラメントとを撚り合わせて形成する提案
を行った。しかしこのものは、コードにスチールフィラ
メントが含まれているため、重量低減が少なく、軽量化
には不十分であった。 【0009】そこで、軽量化には最も効果的である芳香
族ポリアミド繊維を用いて、その欠点とされる引張り、
圧縮、及び曲げに対する剛性の向上を図るべく、その強
化について研究を重ねた結果、タイヤの正規内圧付加時
のベルトコードに作用する張力、接地時にベルトコード
に作用する張力、及びコーナリング時においてベルトコ
ードに作用する張力をそれぞれ把握し、その張力が作用
した時における芳香族ポリアミド繊維の引張り剛性を規
制することにより、軽量化を達成でき、しかも効果的に
操縦安定性を高めうることが可能であることを見出し
た。 【0010】又、前述の各段階においてベルトコードの
引張り剛性を高めるには、コードを形成する芳香族ポリ
アミドの素線の撚り数を従来のコードに比べて少なくす
ること、さらには、芳香族ポリアミドコードの表面に施
される樹脂含浸処理に対しては、格別の処理液、塗布条
件のもとで2段階の処理を行うこと、によって、ベルト
コードの剛性を高め、前記規制された剛性値を充足しう
ることを見出し、本発明を完成させたのである。 【0011】本発明は、軽量ベルト層により形成される
タイヤにあっても、操縦安定性、騒音、耐摩耗性の向上
を図った空気入りラジアルタイヤの提供を目的としてい
る。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部か
らサイドウォール部を通りビード部のビードコアの周り
を折返すラジアル配列のカーカス、及びトレッド部の内
部かつカーカスの半径方向外側に配列されるベルトコー
ドを有するベルト層とを具える空気入りラジアルタイヤ
であって、前記ベルトコードは、その引張り剛性が、 張力が(1.4〜1.8)×10-3kgf/d の範囲において1歪当
り0.43〜0.75kgf/d 張力が(0.6〜1.0)×10-3kgf/d の範囲において1歪当
り0.34〜0.56kgf/d 張力が(0.1〜0.3)×10-3kgf/d の範囲において1歪当
り0.17〜0.28kgf/d であることを特徴とする空気入りラジアルタイヤであ
る。 【0013】又このベルトコードは、芳香族ポリアミド
からなる素線を10cm当たり0をこえかつ20回以下の
撚り数で撚り合わせた生コードの表面に、ウレタン基を
有する化合物(U)とエポキシ基を有する化合物(F)
との重量比U/Fが50/50以上かつ90/10以下
の第1処理液を、前記生コード100重量部に対して5
〜9重量部の比率で塗着した第1処理コードの表層部
に、レゾルシン・フォルマリン及びゴムラテックスの混
合液物からなる第2処理液を前記第1処理コード100
重量部に対して2〜5重量部塗着する樹脂含浸処理を施
すことによって製造される。 【0014】 【作用】芳香族ポリアミドを用いたコードは、その張力
と、剛性(伸び)との相関関係は、金属コードのような
直線ではなく図3に示すような曲線で変化する。従って
タイヤの使用条件に応じた張力のときにおける引張り剛
性値を規制するのが効果的である。 【0015】張力が(0.6〜1.0)×10-3kgf/
dの範囲とは図4に略示するようにタイヤに正規内圧を
付与した時にベルトコードに作用する張力にほぼ一致す
る。又張力が(0.1〜0.3)×10-3kgf/dの範
囲とは、タイヤの直進時において路面と接地するその接
地面に位置するベルトコードに作用する張力にほぼ一致
する。さらに張力が(1.4〜1.8)×10-3kgf/
dの範囲とは、タイヤがスリップ角度が4度にてコーナ
リング時にベルトコードに作用する最大の張力にほぼ一
致する。なお張力の測定は、トレッド面にベルトコード
の配列方向に沿ってストレーンゲージを貼付け測定し
た。 【0016】ベルトコードとして芳香族ポリアミド繊維
を用いた場合には張力と伸びとの関係は図3に示す如
く、張力が大きくなれば強力を縦軸とする張力−伸び曲
線Sは立上がり、即ち伸びが小さくなる傾向を示してい
る。 【0017】この張力−伸び曲線Sの傾斜を各張力の段
階において1歪当り、即ち歪みが1.0であるときの1
デニル(d)当りの強さ(kgf)を算出し、この値をベ
ルトコードの1歪み当りの引張り剛性と定義している。 【0018】しかも、前述のタイヤの最も多く使われる
部分における張力に対応した、ベルトコードの引張り剛
性値をそれぞれ、従来のコードに比べて規制することに
よって、タイヤの重量増加を招来することなくトレッド
部の剛性が高まり、内圧充填によるトレッド面のせり出
しを防止でき、これによってトレッド面の曲率半径を正
規の状態に維持することができる。その結果、耐摩耗性
が向上し、通過騒音の低減を図りうるとともに、転がり
抵抗が減じ燃費を節減しうるのである。 【0019】さらにコードの剛性が高まることによっ
て、ベルト層を形成する際に、コードの打込数を減じる
ことが可能となり、一層の重量低減を図りうる。 【0020】なお、ベルトコードの前記引張り剛性は、 張力が(1.4〜1.8)×10-3kgf/d の範囲の1歪当りの引
張り剛性 張力が(0.6〜1.0)×10-3kgf/d の範囲の1歪当りの引
張り剛性 張力が(0.1〜0.3)×10-3kgf/d の範囲の1歪当りの引
張り剛性について設定している 。 【0021】ベルトコードの製造方法においては、芳香
族ポリアミドからなる素線を、長さ10cm当たり0をこ
え20回以下の撚り数で撚り合わせて生コードを形成し
ている。従来の有機繊維コードの形成に際しては、その
撚り数を24回を基準としていたのに比して本発明では
撚りを少なくしている。コードの撚り数を少なくするこ
とによって引張り剛性が高まるからである。しかし撚り
数が少なくなれば耐疲労性が低下することもあり、好ま
しくは10cm当たりの撚り数を6以上かつ19以下の範
囲とするのがよい。 【0022】又生コードに前記構成の第1処理液を塗着
することによって、コードの剛性が高まる。この第1処
理されたコードにさらに第2処理液を塗着させることに
より、処理が施されたベルトコードは、該コードにトッ
ピングされるトッピングゴムとの接着性が高まり、トッ
ピングゴムとの剥離が防止され、耐久性の向上を図るこ
とが出来る。 【0023】このようにベルトコードを製造することに
よって、軽量ベルト層を有する空気入りラジアルタイヤ
にあってもベルトコードの剛性が高まり、転がり抵抗を
減じ耐摩耗性の向上、通過騒音の低減、及び操縦安定
性、さらには燃費の節減を図りうるのである。 【0024】 【実施例】以下本発明の一実施例を図面に基づき説明す
る。図1、2において空気入りラジアルタイヤ1はトレ
ッド部2と、その両端からタイヤ半径方向内方にのびる
一対のサイドウォール部3、3と該サイドウォール部
3、3から半径方向内方にのびるビード部4、4とを有
する。 【0025】又空気入りラジアルタイヤ1は、トレッド
部2からサイドウォール部3をへてビード部4に至る本
体部にビードコア5の周りをタイヤ軸方向内側から外側
に向かって折返す折返し部を設けたカーカス6と、該カ
ーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内部に配さ
れるベルト層7とを具える。 【0026】なお本実施例では、前記ビードコア5の半
径方向外方かつカーカス6の本体部と折返し部との間
に、断面三角形状かつ硬質のゴム組成物からなるビード
エーペックス8を立上げている。 【0027】前記カーカス6は、本例では、1枚のカー
カスプライからなり、又カーカスプライは、ナイロン、
ポリエステル、レーヨン、芳香族ポリアミドなどの有機
繊維からなるカーカスコードをタイヤ赤道Cに対して7
0〜90°の角度で傾けて並置したラジアル、又はセミ
ラジアル配列として形成される。 【0028】前記ベルト層7は、本実施例では、内、外
2枚のベルトプライ7A、7Bからなり、各ベルトプラ
イ7A、7Bは、タイヤ赤道Cに対して傾斜又は平行に
並列した複数のベルトコード11をゴム12によってト
ッピングすることによって形成されるシート体をなす。 【0029】前記ベルトコード11は、芳香族ポリアミ
ドからなる複数本の素線13…を撚り合わせて生コード
を形成する。なお撚り合わせに際して長さ10cm当たり
の撚り数を0をこえ20回以下の範囲に、好ましくは6
〜19回の範囲とするのがよい。 【0030】このように形成された生コードは、その表
面に後述する処理により第1処理液を塗着し第1処理コ
ードを形成するとともに、その第1処理コードの表層部
にさらに第2処理液を塗着することによって、前記ベル
トコード11が形成される。 【0031】このベルトコード11を並列しかつゴム1
2によりトッピングすることによって、図2に示す如
く、ベルトプライ7A、7Bが形成されるのである。 【0032】又、芳香族ポリアミドとは、ポリ−P−フ
ェニレンテレフタルアミド、ポリ−P−フェニレン・3
−4 ジフエニルエーテルテレフタルアミド、およびこ
れらを主体とする共重合体からなることを意味する。 【0033】第1処理液に用いるウレタン基を有する化
合物(U)としては、ポリエチレンアジペート、ポリプ
ロプレンアジペート、ポリエチレンフタレート、ポリカ
プロラクトングリコールなどのポリエステル・ポルオー
ル類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコールなどのポリエーテル・ポリオール類
と、トリレンジイソシアネート、4−4 ジフェニルメ
タンジイソシアネート、1−5−ナフタレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシレンジ
イソシアネートなどのポリイソシアネートとの反応生成
物で、熱処理によりブロック剤が解離し活性イソシアネ
ート基が再成されるものが用いられる。好ましくはポリ
エーテル類とヘキサメチレンジイソシアネートの反応生
成物を用いるのがよい。 【0034】又前記第1処理液に用いるエポキシ基を有
する化合物(F)とは、1分子中にエポキシ基を2個以
上有する化合物であり、エチレングリコール、グリセロ
ール、ソルビトール、ペンタエリスリトール、ポリエチ
レングリコール系の多価アルコール類とエピクロルヒド
リンのようなハロゲン含有エポキシド類との反応生成
物、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂などの多価フェ
ノール類と前記ハロゲン含有エポキシ類との反応生成物
などを挙げることができる。好ましくは多価アルコール
のソルビトール・ポリグリシジルエーテルが用いるのが
よい。 【0035】第1処理液は、前記ウレタン基を有する化
合物(U)と、前記エポキシ基を有する化合物(F)と
の混合体からなる。その混合比率はウレタン基を有する
化合物(U)とエポキシ基を有する化合物(F)との重
量比U/Fを50/50以上かつ90/10以下として
いる。前記重量比U/Fが50/50をこえてエポキシ
基を有する化合物の混合比率が少なくなると、処理され
たベルトコード11の剛性が低下し、ベルト層7を形成
した際に保形精度が確保できない。逆にU/Fが90/
10をこえてエボキシ基を有する化合物が多となると、
処理されたベルトコードの剛性が高くなるものの張力が
低下しかつ接着性に劣る。好ましくは前記重量比U/F
を55/45〜85/15の範囲とするのがよい。 【0036】生コードの表面に第1処理液を塗着するに
は、第1処理液に生コードを浸漬することによって行わ
れる。その塗着量は、生コード100重量部に対して5
〜9重量部、好ましくは6〜8重量部とするのがよい。
5重量部未満では、ベルトコードの剛性が低下し、9重
量部をこえるとコードの張力が低下する危険が大きいか
らである。 【0037】さらに前記生コードに第1処理液を塗着し
た後、110〜150℃の温度で約2.5分間乾燥し、
コードに(0.2〜1.5)×10-3kgf/dの張力を
付加しつつ220〜240℃の温度で約1分間保持する
ストレッチが施される。 【0038】前記乾燥温度が110℃未満では、第1処
理液が十分に固着せず塗着むらが生じやすく、又ストレ
ッチ時の温度が240℃をこえて高くなると、第1処理
液に劣化が生じコードの剛性向上が期待出来なくなるか
らである。 【0039】このように処理された第1処理コードの表
面にさらに第2の処理液を塗着する。第2処理液はレゾ
ルシン、フォルマリンの初期縮合物とゴムラックスの混
合液であり通常RFLと呼称されている。前記第1処理
コードは、前記第2処理中に浸漬される。 【0040】ゴムラテックスとしては、例えば天然ゴム
ラテックス、スチレン・フダジエン・コポリマーラテッ
クスおよびビニルピリジン・スチレン・ブタジエン・タ
ーポリマーラテックスなどが挙げられる。これらの中で
もビニルピリジン・スチレン・ブタジエン・ターポリマ
ーラテックスの単独使用または他のゴムラテックスと併
用が好ましい。また、2−6ビス(2,4−ジヒドロキ
シフェニルメチル)−4−クロルフェノールのようなハ
ロゲン化フェノールと、レゾルシン・フォルマリンとの
初期縮合物およびゴムラテックスからなる液に混合し第
2処理液を形成してもよい。 【0041】なお浸漬に際して第1処理コード100重
量部に際して第2処理液の塗着量が2重量部以下では、
完成されたベルトコード11はゴム12との接着性に劣
りベルト層に剥離が生じやすく、5重量部をこえても接
着性は向上せずコスト高となる。 【0042】第2処理液の浸漬処理が完了した後、コー
ドは110〜150℃の温度で約2.5分間乾燥し、さ
らにコードに(0.2〜1.5)×10-3kgf/dの張
力を付与しつつ220〜240℃の温度で約1分間保持
する第2ストレッチが施される。 【0043】乾燥温度が110℃未満では、第2処理液
の固化が不十分となり塗着むらが生じやすく、又第2ス
トレッチの際の温度が240℃をこえて高くなると第2
処理液に劣化が生じ、ベルトコードの引張り剛性および
ゴムとの接着性が低下する。逆に220℃未満では、ベ
ルトコードの剛性向上が期待出来ず又ゴムとの接着性に
劣る。これにより、ベルトコード11に対する樹脂含浸
処理が完了する。ちなみに、本実施例のベルトコードの
処理工程を表2に示す。 【0044】 【表2】 【0045】なお、表2に示すベルトコードの樹脂含浸
処理に際して第1処理液に浸漬、乾燥、ストレッチの工
程、及び第2処理液に浸漬、乾燥、ストレッチの工程を
それぞれ反復して2回施工することは差支えない。又反
復処理することにより一層の剛性増加、ゴムとの接着性
の向上が期待出来る。 【0046】前述の製造方法により形成された芳香族ポ
リアミドからなるベルトコード11は、図3に示す如
く、張力に対する伸び(%)及び剛性が高まり、使用条
件に対する下記に示す如く引張り剛性の規制値を充足す
ることが出来るのである。 【0047】張力が(1.4〜1.8)×10-3kgf/d の範囲に
おいて1歪当り0.43〜0.75kgf/d 張力が(0.6〜1.0)×10-3kgf/d の範囲において1歪当
り0.34〜0.56kgf/d 張力が(0.1〜0.3)×10-3kgf/d の範囲において1歪当
り0.17〜0.28kgf/d 【0048】 【具体例】タイヤサイズが195/65 R15であり
かつ図1に示す構成を有するタイヤについて表3に示す
仕様で試作する(実施例1〜3)とともにその性能をテ
ストした。なお本願構成外のタイヤ(比較例1〜4)に
ついても併せてテストを行いその性能を比較した。 【0049】なお実施例、比較例ともにベルト層の形成
に際しベルトコードはタイヤ赤道に対して22°傾け配
列しかつそのコードの打込数は5cm当たり40とした。 【0050】又、樹脂含浸処理に際して用いた、ウレタ
ン基を有する化合物(U)及びエポキシ基を有する化合
物(F)の組成は次の通り。 【0051】(1)ウレタン基を有する化合物(U) リルビトル・ポリグリシジルエーテルデナコールEX6
11(長瀬産業製)45gに蒸留水255gを加えて均
一に溶解し、さらにこの水溶液にウレタン含有化合ハイ
ドランAP30(大日本インキ製20%、固形分濃度
液)525gと蒸留水175gとを加え、均一に溶解し
形成した。 【0052】(2)エポキシ基を有する化合物(F) 蒸留水360.48、1%苛生ソーダ51.0g、レゾ
ルシン18.9g、37%ホルムアルデヒド27.67
gの初期縮合物を調整し、該縮合物をビニルピリジン・
スチレン・ブタジエン・ターポリマーラテックス(住友
ノーガタック社製PYRATEX−FS40.5%固形
分濃度液)423.0gおよび蒸留水99.5g、28
%アンモニア19.45gの混合液にかきまぜながら加
えて熟成し形成した。又テスト方法は次の通り。 【0053】試供タイヤを6J×15のリムに装着し、
内圧2.0kgf/cm2 のもとで、2500cc級のFR
車に装備し実車テストを行った。 【0054】1)操縦安定性 ドライバーのフィーリング評価であり、特にコーナリン
グ時の応答性を重視するとともに、5段階法により評価
した。数値が大きいほど良好である。 【0055】2)ノイズ性 テストコース打ちのアスファルト路面で60km/Hの速
度で走行したときのロードノイズフィーリングであり、
5段階法により評価した。数値が大きいほど良好であ
る。 【0056】3)摩耗テスト 山間部50、高速道路50の比率で1500km走行し、
直進走行とコーナリング走行とを混合した走行テストを
用い、トレッド溝の残溝の深さにより評価した。比較例
4を100とする指数で表示するとともに、数値が大き
いほど良好である。 【0057】4)ベルトコードの耐久性 前記3)項の摩耗テスト後、各タイヤからベルトコード
を取り出し、その引張り強さを測定するとともに、実施
例1を100とする指数で表示した。数値が大きいほど
良好である。テスト結果を表3に示す。 【0058】 【表3】【0059】テストの結果、実施例のものは比較例のも
のに比べて各テスト結果がバランスよく向上しているこ
とが確認された。又、コードの撚りが少ないほど転がり
抵抗は少なくなるがコードの耐久性が低下すること、及
び樹脂含浸処理を施すことによって操縦安定性、ベルト
コードの耐久性、耐摩耗性が向上することが確認出来
た。 【0060】 【発明の効果】叙上の如く本発明の空気入りラジアルタ
イヤは、前記構成を具えることにより、芳香族ポリアミ
ドのベルトコードを用いた軽量ベルト層を具えるタイヤ
であっても、そのベルトコードの張力の複数段階におい
てそれぞれ引張り剛性が高まり操縦安定性、騒音、耐摩
耗性を向上でき、かつ燃費の節減を図りうる。 【0061】又前記したベルトコードは、請求項1に記
載する製造方法を用いて製作することが出来る。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の空気入りラジアルタイヤの一実施例を
示すタイヤ右半分断面図である。 【図2】そのベルトプライを示す斜視図である。 【図3】ベルトコードの張力と引張り剛性との関係を示
すグラフである。 【図4】タイヤ接地時におけるベルトコードの張力の分
布を示すグラフである。 【符号の説明】 2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 7 ベルト層 11 ベルトコード 13 素線
フロントページの続き (72)発明者 駒月 正人 兵庫県高砂市曽根町2506−1 (56)参考文献 特開 平5−195358(JP,A) 特開 平6−305302(JP,A) 特開 平4−180937(JP,A) 特開 平6−10273(JP,A) 特開 平5−71077(JP,A) 特開 昭62−85703(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 9/18 - 9/20 D02G 3/48

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を通りビ
    ード部のビードコアの周りを折返すラジアル配列のカー
    カス、及びトレッド部の内部かつカーカスの半径方向外
    側に配列されるベルトコードを有するベルト層とを具え
    る空気入りラジアルタイヤであって、芳香族ポリアミドからなる素線を10cm当たり0をこえ
    かつ20回以下の撚り数で撚り合わせた生コードの表面
    に、ウレタン基を有する化合物(U)とエポキシ基を有
    する化合物(F)との重量比U/Fが50/50以上か
    つ90/10以下の第1処理液を、前記生コード100
    重量部に対して5〜9重量部の比率で塗着した第1処理
    コードの表層部に、レゾルシン・フォルマリン及びゴム
    ラテックスの混合液物からなる第2処理液を前記第1処
    理コード100重量部に対して2〜5重量部塗着した樹
    脂含浸処理を施すことにより、 引張り剛性を、 張力が(1.4〜1.8)×10-3kgf/d の範囲において1歪当
    り0.43〜0.75kgf/d 張力が(0.6〜1.0)×10-3kgf/d の範囲において1歪当
    り0.34〜0.56kgf/d 張力が(0.1〜0.3)×10-3kgf/d の範囲において1歪当
    り0.17〜0.28kgf/dとしたベルトコードを具えてなる 空気入りラジアルタイ
    ヤ。
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