JP3397887B2 - 高分子量スチレン系樹脂の製造方法 - Google Patents
高分子量スチレン系樹脂の製造方法Info
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Description
した高分子量スチレン系樹脂の生産性の高い製造方法に
関する。
度、成形加工性、剛性などの特性に関してさまざまな特
性値を有する銘柄が製造されている。
であるが、強度が低いことが最大の欠点である。とりわ
け、薄型成形品において、強度の低さが問題となり、強
度の改良への要望が高まっている。そこで分子量を上
げ、高分子量化することで強度を改良する一方で高分子
量化により低下した成形加工性を分子量分布の調整や、
ミネラルオイルなどの添加剤の種類と量などの調整によ
り改良する試みがなされてきた。
量、分子量分布、ミネラルオイルなどの添加剤の種類と
量などにより管理できるが、この中でも分子量および分
子量分布が重合操作での主たる特性操作因子である。分
子量および分子量分布を変えるには、開始剤、重合温度
などの操作条件が有効であり、品質設計、生産性などの
観点から、開始剤および重合温度などの操作条件に関し
てすでに数多くの提案がなされている。高分子量化する
には重合温度を下げることが必要であるが、重合速度が
抑制されるので、生産性が低下するという問題点があっ
た。そこで、特開平4−272909号公報、特開平4−8021
1 号公報では、直列に接続した反応器を用いたプロセス
で特定の有機過酸化物を使用して生産性を低下すること
がない高分子量スチレン系樹脂の製造法が開示されてい
るが、分子量分布の制御が不十分である。特開平4−21
8512号公報には、完全混合型反応器とプラグフロー型反
応器とを用いて原料中に開始剤を添加し、前段の完全混
合型反応器では転化率が35〜55%まで重合させ、かつ後
段のプラグフロー型反応器では重合温度が 100〜140 ℃
で転化率が50〜90%まで重合させ、得られた重合液に10
%以上の溶媒を添加した後に、脱気処理する高分子量ス
チレン系樹脂の製造法が開示されている。この方法の場
合、溶媒を添加し脱気処理工程での低分子量物の生成を
防止することおよびプラグフロー型反応器での重合温度
を規定することにより、高分子量化を計っているが、分
子量分布の制御性は不十分である。特開平4−185615号
公報には、1基または2基以上並列に配置された完全混
合型反応器と伝熱面積が20m2/m3以上であるプラグフロ
ー型反応器とを用いて、溶剤を含む原料を前段の完全混
合型反応器に導き、ポリマー濃度が40%以上になるまで
重合した後、プラグフロー型反応器に導き、 180℃を超
えない温度で重合を行い、最終の重合溶液中のポリマー
濃度が75%以上になるまで重合することによる高分子量
スチレン系樹脂の製造法が開示されている。この方法で
は、重合の初期から溶剤を添加しているので、溶剤によ
る連鎖移動効果に伴う高分子量化の効率の低下および溶
剤による生産性の低下という欠点を有している。
目的は、強度および成形加工性に関してさまざまな特性
を有するところの薄肉成形品に適した高分子量スチレン
系樹脂銘柄の生産性の高い製造方法を提供することにあ
る。すなわち、さまざまな分子量分布を有する高分子量
スチレン系樹脂銘柄の生産性の高い製造方法を提供する
ことにある。
め、さまざまな分子量分布を有する高分子量スチレン系
樹脂銘柄の製造について鋭意検討した結果、次のような
知見を得ることにより本発明を完成した。
ずに高分子量スチレン系樹脂を製造するには、溶媒を使
用しない方が使用するよりも効率的であること、(2)
2基の完全混合型反応器を並列に接続し、(1)の知見
と併用することにより製造する高分子量スチレン系樹脂
の分子量分布を生産性よく変化できること、(3)2基
の完全混合型反応器に接続した複数基のプラグフロー型
反応器には溶媒であるエチルベンゼンを供給することに
より、攪拌動力負荷を押さえるとともにゲル効果を防止
することができ、高分子量スチレン系樹脂を効率よく製
造管理できること。
の完全混合型反応器及び複数基のプラグフロー型反応器
を備えた後重合反応器からなる重合装置において、スチ
レン系単量体を連続的に2基の完全混合型反応器に供給
し、重合反応を行わせつつ、2基の完全混合型反応器か
ら排出される重合液をエチルベンゼンを加えて後重合反
応器に導き、重合転化率を高めながら、重合することを
特徴とする高分子量スチレン系樹脂の製造方法に関す
る。
分子量スチレン系樹脂の固有粘度は0.8以上である。
樹脂の生産性を高めるために、転化率を高くすると、粘
度があがりすぎて攪拌が困難となったり、攪拌動力が大
きくなり過ぎる。攪拌動力は粘度に比例するので、高分
子量の場合、通常の分子量の場合よりも低い転化率が望
ましい。一方、溶媒を添加すると粘度を下げられるが、
重合速度の低下による生産性の低下および連鎖移動効果
による分子量の低下の問題点が発生する。したがって、
生産性を落とさずに高分子量スチレン系樹脂を製造する
には溶媒を使用することなく、かつ、完全混合型反応器
の攪拌負荷が適切な転化率で重合することが望ましい。
全混合型反応器を使用して高分子量のスチレン系樹脂を
重合するが、それぞれの反応器の重合温度および開始剤
の種類と量を変え、各反応器で生成するポリマーの分子
量を変えることができる。このことにより、完全混合型
反応器で生成するポリマーの分子量分布を変えることが
できる。しかしながら、完全混合型反応器では後重合反
応器よりも高分子量のポリマーを製造することが合理的
であるから、2基の完全混合型反応器で製造するポリマ
ーの分子量比は小さくない方が好ましい。2基の完全混
合型反応器の固有粘度比で表現すると 0.6〜1.0 であ
る。すなわち、1基の完全混合型反応器で生成するポリ
マーの固有粘度に対して、もう1基の完全混合型反応器
で生成するポリマーの固有粘度は同じか、 0.6倍までの
範囲が望ましい。
よりもより高粘度の重合系に適していて後重合反応器と
して使用される所以である。しかしながら、高分子量の
スチレン系樹脂を製造する場合、粘度は完全混合型反応
器と同様に問題であるが、後重合反応器の役割は高い転
化率を維持することにあり、粘度を下げるために転化率
を下げることは望ましくない。そこで、完全混合型反応
器では使用しなかったエチルベンゼンをプラグフロー型
反応器に供給することで、粘度を下げ攪拌動力を押さえ
て重合反応を安定に操作できることを見出した。
ジカル同志による再結合停止反応が阻害され、分子量が
上がるゲル効果が知られている。高分子量の場合、粘度
が高いためゲル効果がより出やすい。また、完全混合型
反応器よりもプラグフロー型反応器の場合の方が高粘度
の重合系であるために、この効果がより出やすい。ま
た、ゲル効果が発現する時は重合速度も大きくなるので
管理しにくい効果と言える。したがって、高分子量のス
チレン系樹脂をプラグフロー型反応器で製造する場合
は、ゲル効果により、攪拌動力も上るし、管理しにくい
運転を強いられることになる。そこで、溶媒であるエチ
ルベンゼンをプラグフロー型反応器に通じると、攪拌動
力負荷が低下でき、ゲル効果を押さえた管理しやすい運
転が可能となる。
型反応器としては、攪拌翼および熱交換器を備えた塔型
反応器が高粘度重合液の混合と重合熱の除熱のために望
ましい。さらに好ましくは、容積効率が 0.8以上、伝熱
面積が10m2/m3以上、温度制御分割数が1基あたり2個
以上、完全混合槽列モデルの相当槽数が10以上である塔
型反応器を使用した方がよい。容積効率が 0.8未満では
生産性が劣る。伝熱面積が10m2/m3未満では、重合熱の
除熱能力が不十分である。温度制御分割数が1基あたり
2個未満では、塔型反応器内での分子量分布の制御がし
にくくなる。2個以上で塔型反応器内での分子量分布を
細かく制御することが可能となる。さらに完全混合槽列
モデルの相当槽数が10未満では、プラグフロー性が不足
し転化率が上りにくく生産性が低い。
型反応器に多くても1基のスタティックミキサー型反応
器を直列に配管できる。スタティックミキサー型反応器
としては容積効率が 0.7以上、伝熱面積が20m2/m3以
上、温度制御分割数が1基あたり2個以上、完全混合槽
列モデルの相当槽数が10以上のスタティックミキサー型
反応器が望ましい。
タティックミキシングエレメントを内蔵しているので、
塔型反応器よりも容積効率が低いが、 0.7未満では、生
産性が劣る。攪拌翼および熱交換器を備えた塔型反応器
よりもスタティックミキサー型反応器の伝熱面積は大き
いことが好ましく、20m2/m3未満では、重合熱の除熱能
力が不十分である。温度制御分割数が1基あたり2個未
満では、塔型反応器と同様に反応器内での分子量分布の
制御がしにくくなるし、2個以上で塔型反応器内での分
子量分布を細かく制御することが可能となる。さらに完
全混合槽列モデルの相当槽数が10未満では、プラグフロ
ー性が不足し転化率が上りにくく生産性が低いことは、
塔型反応器と同様である。
形品に適した高分子量スチレン系樹脂の固有粘度は 0.8
以上である。固有粘度が 0.8未満では薄肉成形品など強
度を要求する用途に使用しがたい。
は、重合液がほぼ均一な混合状態を維持しながら攪拌で
きればよく、攪拌翼としてはアンカー翼、ダブルヘリカ
ル翼、スクリュー翼などが使用できる。なかでもダブル
ヘリカルリボン型攪拌翼またはスクリュー型攪拌翼を備
えた反応器が高粘度液をよく混合できることから好まし
い。
チレン中に不純物として最も多く存在すること、後述す
る減圧脱揮工程を経て回収リサイクルされること、他の
溶媒としての不純物よりも連鎖移動効果が小さいことを
考慮すると、エチルベンゼンが工業的に最も有用であ
る。溶媒の使用量は重合液に対して1〜15重量%、好ま
しくは3〜10重量%である。
スチレン、アルキル置換スチレン(例えば、o−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−エチルスチレン、p−t
−ブチルスチレンなど)、α−アルキル置換スチレン
(例えば、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチ
ルスチレンなど)、ハロゲン化スチレン(例えば、o−
クロロスチレン、p−クロロスチレンなど)などが含ま
れる。好ましいスチレン系単量体は、例えば、スチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンである。
これらのスチレン系単量体は、単独で使用しても、二種
以上混合して使用してもどちらでもよい。
えば、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル、(メ
タ)アクリル酸、無水マレイン酸、アクリロニトリルな
どの共重合可能な単量体を添加してもよい。
には、必要に応じて、重合開始剤、例えば、ベンゾイル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クメンパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルな
どを使用することができる。また、必要に応じて、ミネ
ラルオイル、酸化防止剤、滑剤などを添加してもよい。
の重合液の未反応単量体および溶剤を公知の方法、例え
ば加熱下で減圧脱揮処理し、得られた溶融流動状態の樹
脂を公知の方法で冷却固化しつつ、ペレットサイズにペ
レタイザーにて切断することにより樹脂を得ることが知
られているが、本発明でもこの方法が利用できる。
する。しかしながら本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。尚、例中の「%」は全て重量基準であ
り、固有粘度と重量平均分子量の測定方法は下記のとお
りである。
粘度計を使用して測定した。 重量平均分子量:ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー法を用いて常法により測定した。
た。まず、スチレン原料溶液(1) を10kg/hrでダブルヘ
リカル翼装着の完全混合型第1反応器(4) に送り、転化
率35%まで重合させた。得られたポリマーの固有粘度は
1.32であった。また、開始剤濃度を変えたスチレン原料
溶液(2) を10kg/hrでダブルヘリカル翼装着の完全混合
型第2反応器(5) に送り、転化率34%まで重合させた。
得られたポリマーの固有粘度は1.17であった。次に、重
合液および重合液に対して10%のエチルベンゼン(3) を
塔型反応器(6) に送液し転化率71%まで高めた。塔型反
応器で生成したポリマーの固有粘度は1.00であった。こ
の重合液をスタティックミキサー型反応器(7) に送液
し、転化率を高めた。最終反応器での転化率は85%であ
った。スタティックミキサー型反応器で生成したポリマ
ーの固有粘度は0.81であった。本実施例では各反応器で
生成するポリマーの固有粘度がそれぞれ異なり、しか
も、塔型反応器で生成するポリマー量が最も多い。従っ
て、塔型反応器で生成するポリマーの固有粘度を中心に
非常にブロードな分子量分布を有していることを特徴と
し、図4のパターンAの分子量分布を持つ例である。ま
た、完全混合型第1反応器とスタティックミキサー型反
応器で生成するポリマーの重量平均分子量比は 2.0であ
るので、完全混合型第1反応器ではスタティックミキサ
ー型反応器よりも2倍の分子量のポリマーを生成してい
る。得られた樹脂の分析値を表1に示した。
チレン原料溶液を10kg/hrでダブルヘリカル翼装着の完
全混合型第1反応器に送り、転化率40%まで重合させ
た。得られたポリマーの固有粘度は1.17であった。ま
た、同じスチレン原料溶液を10kg/hrでダブルヘリカル
翼装着の完全混合型第2反応器に送り、転化率40%まで
重合させた。得られたポリマーの固有粘度は1.16であっ
た。次に、重合液および重合液に対して10%のエチルベ
ンゼンを塔型反応器に送液し転化率70%まで高めた。塔
型反応器で生成したポリマーの固有粘度は0.99であっ
た。この重合液をスタティックミキサー型反応器に送液
し、転化率を高めた。最終反応器での転化率は84%であ
った。スタティックミキサー型反応器で生成したポリマ
ーの固有粘度は0.80であった。本実施例では、2基の完
全混合型反応器で生成するポリマーの固有粘度は同じ
で、しかも、全ポリマーの半量が生成している。塔型反
応器で生成したポリマーの固有粘度は完全混合型反応器
よりも小さく、かつ生成量も少ない。スタティックミキ
サー型反応器で生成したポリマーの固有粘度はさらに小
さくなり、かつ生成量もさらに少なくなっている。図4
のパターンBの分子量分布である。得られた樹脂の分析
値を表1に示した。
チレン原料溶液を15kg/hrでダブルヘリカル翼装着の完
全混合型第1反応器に送り、転化率34%まで重合させ
た。得られたポリマーの固有粘度は1.31であった。ま
た、開始剤濃度を変えたスチレン原料溶液を5kg/hrで
ダブルヘリカル翼装着の完全混合型第2反応器に送り、
転化率35%まで重合させた。得られたポリマーの固有粘
度は0.82であった。次に、重合液および重合液に対して
10%のエチルベンゼンを塔型反応器に送液し転化率71%
まで高めた。塔型反応器で生成したポリマーの固有粘度
は0.81であった。この重合液をスタティックミキサー型
反応器に送液し、転化率を高めた。最終反応器での転化
率は86%であった。スタティックミキサー型反応器で生
成したポリマーの固有粘度は0.71であった。本実施例で
は、完全混合型第1反応器で生成するポリマーの固有粘
度が1.31と最も高く、しかも、全ポリマーの3割が生成
している。他の反応器で生成した残りの7割のポリマー
の固有粘度は 0.7〜0.8 であった。図4のパターンCの
分子量分布である。また、完全混合型第1反応器とスタ
ティックミキサー型反応器とで生成するポリマーの重量
平均分子量比は 2.4であるので、完全混合型第1反応器
ではスタティックミキサー型反応器よりも 2.4倍の分子
量のポリマーを生成している。得られた樹脂の分析値を
表1に示した。
チレン原料溶液を10kg/hrでダブルヘリカル翼装着の完
全混合型第1反応器に送り、転化率36%まで重合させ
た。得られたポリマーの固有粘度は0.99であった。ま
た、同じスチレン原料溶液を10kg/hrでダブルヘリカル
翼装着の完全混合型第2反応器に送り、転化率35%まで
重合させた。得られたポリマーの固有粘度は1.00であっ
た。次に、重合液および重合液に対して10%のエチルベ
ンゼンを塔型反応器に送液し転化率70%まで高めた。塔
型反応器で生成したポリマーの固有粘度は0.91であっ
た。この重合液をスタティックミキサー型反応器に送液
し、転化率を高めた。最終反応器での転化率は86%であ
った。スタティックミキサー型反応器で生成したポリマ
ーの固有粘度は0.81であった。本実施例で生成するポリ
マーの固有粘度は 0.8〜1.0 の範囲にあり、実施例1〜
3よりもシャープな分布である。得られた樹脂の分析値
を表1に示した。
ンゼンを含んだスチレン原料溶液(8) を10kg/hrでダブ
ルヘリカル翼装着の完全混合型第1反応器(4)に送り、
転化率30%まで重合させた。得られたポリマーの固有粘
度は0.80であった。また、同じ10%のエチルベンゼンを
含んだスチレン原料溶液(9) を10kg/hrでダブルヘリカ
ル翼装着の完全混合型第2反応器(5) に送り、転化率31
%まで重合させた。得られたポリマーの固有粘度は0.82
であった。2基の完全混合型反応器にエチルベンゼンを
供給したので、実施例1〜4よりも生産性が低下した。
重合液を塔型反応器(6) に送液し転化率65%まで高め
た。塔型反応器で生成したポリマーの固有粘度は0.90で
あった。この重合液をスタティックミキサー型反応器
(7) に送液し、転化率を高めた。最終反応器での転化率
は79%であった。スタティックミキサー型反応器で生成
したポリマーの固有粘度は0.80であった。得られた樹脂
の分析値を表1に示した。エチルベンゼン以外は同じ条
件で運転した実施例4よりも最終反応器での転化率が低
下し、生産性が低下した。更に、最終製品の固有粘度は
0.8以下であった。
液(1) を10kg/hrでダブルヘリカル翼装着の完全混合型
第1反応器(4) に送り、転化率36%まで重合させた。得
られたポリマーの固有粘度は1.01であった。また、同じ
スチレン原料溶液(2) を10kg/hrでダブルヘリカル翼装
着の完全混合型第2反応器(5) に送り、転化率35%まで
重合させた。得られたポリマーの固有粘度は1.00であっ
た。重合液にエチルベンゼンを添加することなくそのま
ま塔型反応器(6) に送液し重合を進めたところ、ゲル効
果により転化率79%まで上昇し、攪拌翼に重合液がまと
わりつくとともに攪拌が困難となったため運転を停止し
た。塔型反応器で生成したポリマーの固有粘度は1.02で
あった。
においては、いずれも以下の塔型反応器及びスタティッ
クミキサー型反応器を使用した。 塔型反応器 (容積効率:0.86、伝熱面積:20m2/m3、温
度制御分割数:1基あたり2個、完全混合槽列モデルの
相当槽数:40) スタティックミキサー型反応器 (容積効率:0.75、伝熱
面積:50m2/m3、温度制御分割数:1基あたり3個、完
全混合槽列モデルの相当槽数:45)
型反応器を使用するとともに溶媒であるエチルベンゼン
を後段の反応器であるプラグフロー型反応器に供給する
ことにより、分子量分布が異なった各種の高分子量スチ
レン系樹脂の銘柄を効率良く製造できる方法を提供する
ものである。
示すプロセス図である。
ロセス図である。
ロセス図である。
のである。
Claims (2)
- 【請求項1】 並列に接続した2基の完全混合型反応器
及び複数基のプラグフロー型反応器を備えた後重合反応
器からなる重合装置において、スチレン系単量体を連続
的に2基の完全混合型反応器に供給し、重合反応を行わ
せつつ、2基の完全混合型反応器から排出される重合液
をエチルベンゼンを加えて後重合反応器に導き、重合転
化率を高めながら、重合することを特徴とする高分子量
スチレン系樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 高分子量スチレン系樹脂の固有粘度が
0.8以上である請求項1記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10659194A JP3397887B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 高分子量スチレン系樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10659194A JP3397887B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 高分子量スチレン系樹脂の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07309904A JPH07309904A (ja) | 1995-11-28 |
JP3397887B2 true JP3397887B2 (ja) | 2003-04-21 |
Family
ID=14437431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10659194A Expired - Lifetime JP3397887B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 高分子量スチレン系樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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-
1994
- 1994-05-20 JP JP10659194A patent/JP3397887B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH07309904A (ja) | 1995-11-28 |
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