JP3397780B2 - 基地局通信装置及び伝送レート制御方法 - Google Patents

基地局通信装置及び伝送レート制御方法

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JP3397780B2 JP2002120985A JP2002120985A JP3397780B2 JP 3397780 B2 JP3397780 B2 JP 3397780B2 JP 2002120985 A JP2002120985 A JP 2002120985A JP 2002120985 A JP2002120985 A JP 2002120985A JP 3397780 B2 JP3397780 B2 JP 3397780B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伝送レートを可変
とする基地局通信装置及び伝送レート制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の無線通信装置について、文献“D
S−CDMA下りチャネルにおける瞬時値変動追従型送
信電力制御法の検討(電子情報通信学会 信学技報 AP96
-148、EMCJ96-83、RCS96-162、MW96-188(1997-02)”を
用いて説明する。この文献には、CDMAでの送信電力
制御方法が記載されている。以下、この記載について説
明する。
【0003】送信電力制御において、受信品質を示すS
IR測定及び送信電力の増減は、1スロット周期(0.
625ms)で行われる。この場合、測定されたSIR
と目標とするSIRとを比較し、測定値が大きい場合は
送信電力を下げる命令を基地局(送信側)に送り、測定
値が小さい場合は送信電力を上げる命令を基地局に送
る。基地局はこれに従って送信電力を増減する。
【0004】また、基地局は、移動局の環境によって所
要品質(FER:Frame Error Rate)を得るための目標
SIRが異なることを考慮し、アウタ・ループの制御を
行う。具体的には、まず、復号後のデータよりFERを
測定する。これと目標FERを数フレームおきに比較
し、測定値が大きい場合は目標SIRを上げ、測定値が
小さい場合は目標SIRを下げる。
【0005】従来の技術では、移動局で測定されたSI
Rに基づいて送信側に送信電力制御命令を送るととも
に、アウタ・ループ制御により目標SIRを変更して送
信電力制御を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術には以下の課題がある。すなわち、移動局の環境及
び伝送速度によっては目標SIRが高くなり、しかもフ
ェージングなどにより受信SIRが低くなる場合があ
る。その際、移動局では、目標SIRに受信SIRを近
づけるために基地局に送信電力を上げるように指示する
ので、移動局に対する基地局の送信電力が非常に大きく
なり、他の移動局に対する干渉量が許容できないほど増
加する可能性がある。
【0007】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、移動局の環境や伝送速度に影響されずに、移動局
に対する基地局送信電力を適切に制御することができる
基地局通信装置及び伝送レート制御方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、回線状
態が良好なときに伝送レートを上げて多くのデータを伝
送し、回線状態が悪いときに伝送レートを下げてデータ
伝送量を抑えることである。また、通信相手からの受信
品質情報に基づいて送信電力制御を行い、通信開始前に
おいては、上位レイヤに位置する制御手段とのネゴシエ
ーションにより初期伝送レートを決定する一方、通信中
においては、送信電力の平均値に応じて送信信号の伝送
レートを制御することである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の第1の態様に係る無線通
信装置は、通信端末装置から受信した送信電力制御情報
に従って送信電力をスロット単位で増減する送信電力制
御手段と、送信手段の送信電力を少なくとも1フレーム
以上に渡り平均化して平均値を算出する平均送信電力算
出手段と、所定の許容送信電力値を保持する許容送信電
力保持手段と、前記平均値と前記許容送信電力値とを比
較する比較手段と、通信開始前においては、上位レイヤ
に位置する制御手段とのネゴシエーションにより初期伝
送レートを決定する一方、通信中においては、前記比較
手段の比較結果に基づいて少なくとも1フレーム以上の
単位で伝送レートを変更する伝送レート制御手段と、を
具備する構成を採る。
【0010】本発明の第2の態様に係る基地局通信装置
は、前記伝送レート制御手段は、予め上位レイヤから指
定されるレートセットの中から選択された伝送レートに
基づいて、伝送レートの変更制御を行う構成をとる。
【0011】これらの構成により、基地局において、通
信端末装置が測定した受信品質に基づいて送信電力制御
を行い、通信開始前においては、上位レイヤに位置する
制御手段とのネゴシエーションにより初期伝送レートを
決定する一方、通信中においては、送信電力の平均値に
基づいて伝送レートを切り替えることができるので、通
信端末装置の環境や伝送速度に影響されずに、基地局装
置の通信端末装置に対する送信電力、伝送レートをより
適切に制御することができる。
【0012】本発明の第3の態様に係る基地局通信装置
は、前記伝送レート制御手段は、拡散率を変更すること
により、伝送レートを制御する構成を採る。
【0013】この構成により、拡散率によって異なる干
渉量になるという状況に応じて送信電力を制御すること
ができるとともに、拡散率によって伝送レートを制御す
ることができる。
【0014】本発明の第4の態様に係る基地局通信装置
は、前記伝送レート制御手段は、前記比較手段の比較結
果が、前記平均値が前記許容送信電力値に達したことを
示す場合には、伝送レートを下げる制御を行う構成を採
る。
【0015】この構成により、通信相手の受信品質が悪
い状態が続くことを回避するとともに、他局に対する干
渉を抑えることができる。
【0016】本発明の第5の態様に係る伝送レート制御
方法は、通信相手から受信した送信電力制御情報に従っ
てスロット単位で制御される送信電力を少なくとも1フ
レーム以上に渡り平均化した平均送信電力値と予め設定
された許容送信電力を示す閾値とを比較し、この比較結
果に基づいて可変制御される伝送レートで通信を実行す
る伝送レート制御方法であって、通信開始前において
は、上位レイヤに位置する制御手段とのネゴシエーショ
ンにより初期伝送レートを決定する一方、通信中におい
ては、前記比較手段の比較結果に基づいて少なくとも1
フレーム以上の単位で伝送レートを変更する。
【0017】この方法により、基地局において、通信端
末装置が測定した受信品質に基づいて送信電力制御を行
い、通信開始前においては、上位レイヤに位置する制御
手段とのネゴシエーションにより初期伝送レートを決定
する一方、通信中においては、送信電力の平均値に基づ
いて伝送レートを切り替えることができるので、通信端
末装置の環境や伝送速度に影響されずに、基地局装置の
通信端末装置に対する送信電力、伝送レートをより適切
に制御することができる。
【0018】以下、本発明の実施の形態について、添付
図面を参照して詳細に説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1に係る
基地局装置の構成を示すブロック図である。この基地局
装置では、アンテナ101で信号した信号は、送信と受
信で同一のアンテナを用いるためのアンテナ共用器10
2を通じて受信RF回路103に送られる。受信RF回
路103では、受信信号が増幅され、中間周波数又はベ
ースバンド周波数に周波数変換される。
【0019】周波数変換された信号は、復調回路104
で復調される。復調結果は、分離回路105に送られ、
分離回路105で受信データと伝送レート切り替え制御
のための信号とに分離される。
【0020】伝送レート切替制御回路106では、受信
した制御信号に基づいて伝送レートの切り替え信号を送
信フレーム作成回路107に送る。伝送レート切り替え
制御回路の動作については後で説明する。
【0021】送信については、送信データを変調回路1
08で変調して送信RF回路109に送る。送信RF回
路109では、送信データを周波数変換し、更に増幅す
る。この送信信号は、アンテナ共用器102を通じてア
ンテナ101から送信される。
【0022】図2は、本発明の実施の形態1に係る基地
局装置と無線通信を行う通信端末装置の構成を示すブロ
ック図である。
【0023】アンテナ201で受信された信号は、送信
と受信で同一のアンテナを用いるためのアンテナ共用器
202を通じて受信RF回路203に送られ、そこで増
幅され、更に中間周波数又はベースバンド周波数へ周波
数変換される。周波数変換された信号は、復調回路20
4で復調される。同時に、受信RF回路の出力信号はS
IR(受信品質)測定回路205に送られ、そこで受信
品質が測定される。
【0024】この受信品質としては、例えば、受信電界
強度、所望波受信電力、受信信号対干渉電力比(SI
R)、受信信号電力対干渉電力+雑音電力比(Signal-t
o-Interference pulse Noise Ratio、以下SINRと省
略する)がある。受信電界強度は、受信RFの電力を測
定することにより求められる。受信電界強度を用いるこ
とにより、回路構成が最も簡単となる。また、干渉波が
存在しないような環境で用いることができる。
【0025】所望波受信電力は、受信信号に対して既知
信号を乗算して測定する。この場合、干渉波が存在する
時は、受信電界強度だけでは、所望波と干渉波の受信電
力を報告してしまうことになるので、必ずしも端末が必
要とする所望信号の受信電力を報告したことにはならな
い恐れがある。このため、端末が必要とする所望信号の
受信電力を測定して報告するために、誤り率特性を決定
する指標として最も確実な情報であるSINRを受信品
質として用いることが好ましい。
【0026】所望波受信電力の測定回路を図3に示す。
この回路では、受信信号の既知パタン部分を取り出し、
基地局が持つ既知パタンを複素共役回路302で複素共
役演算し、受信信号の既知パタン部分と複素共役演算し
た既知パタンとを複素乗算回路301で複素乗算して、
複素平面上の所望受信信号の位置(図5における黒丸の
位置)を算出し、その算出結果から電力測定回路303
で電力を測定する。
【0027】一方、SINRの測定回路を図4に示す。
この回路では、受信信号の既知パタン部分を取り出し、
基地局が持つ既知パタンを複素共役回路402で複素共
役演算し、受信信号の既知パタン部分と複素共役演算し
た既知パタンとを複素乗算回路401で複素乗算して、
複素平面上の所望受信信号の位置(図5における黒丸の
位置)を算出し、その算出結果から電力を測定する。更
に、干渉電力+雑音電力測定回路404において、各受
信信号の位置(図5における白丸の位置)と所望受信信
号の位置(図5の黒丸の位置)との間のベクトルの2乗
和の平均値から干渉電力+雑音電力を測定する。また、
前記算出結果から所望電力測定回路403で所望電力を
測定する。次いで、比算出回路405において、干渉電
力+雑音電力測定回路404及び所望電力測定回路40
3の出力から両者の比を算出する。これにより、SIN
Rを算出する。
【0028】これらの方法で算出した受信品質測定結果
は多重回路206へ送られる。多重回路206では、送
信データと受信品質測定結果を送信スロットに割当て
る。このような送信データを変調回路207で変調し、
送信RF回路208で周波数変換し、増幅する。そし
て、この送信信号をアンテナ共用器202を通じてアン
テナ201から送信する。
【0029】ここで、通信端末装置から基地局装置への
伝送レート切り替え情報の報告について説明する。この
報告には、常時報告している方法と、必要に応じて報告
する方法がある。前者の方法は、常時報告を行っている
ので、精度良く伝送レートを切り替えることができる
が、通信量は多くなる。
【0030】音声通信などの場合は、図6に示すよう
に、音声情報(メッセージ)と制御情報を1つのスロッ
ト内に多重して送信される場合が多い。したがって、音
声通信や低速データ通信においては常時報告を行うこと
は可能である。
【0031】後者の方法は、必要な時だけ報告するの
で、通信量は少なくてすむ。この方法は、高速データ通
信を実現するためのパケット通信などに使うことが望ま
しい。パケット通信では、バースト的に発生する情報を
短時間で送る。そのために、図7(a)及び図7(b)
に示すように、スロット中に制御情報を多重せず、メッ
セージであるか制御情報であるかを示すフラグを用い
る。図7(a)はメッセージのときにフラグを立てる場
合を示し、図7(b)は制御情報のときにフラグを立て
る場合を示す。
【0032】次に、伝送レート切り替えを行うタイミン
グについて説明する。伝送レート切り替えのタイミング
には以下の4つの方法がある。
【0033】まず、第1の方法を図8を用いて説明す
る。通信端末装置側で受信品質を測定していて、急激に
受信品質が悪くなる時がある。移動通信環境下におい
て、例えばシャドウイングと呼ばれる見通し通信が確保
できなくなった場合では、急激に数十dBも受信電界強
度が小さくなる。このような状況をモニタしていて、受
信品質が急激に小さくなったタイミングで報告する。基
地局装置では、この受信品質報告を契機に伝送レート切
り替えを行う。基地局側からの要求により、又は定期的
に、通信端末側で測定した受信品質が良くなったときに
は、基地局装置で伝送レートを切り替えて伝送レートを
元に戻す。なお、受信品質が急激に悪くなったタイミン
グや受信品質が良くなったタイミングは、例えば、受信
電界強度などの受信品質についてしきい値判定を行うこ
とにより検出することができる。
【0034】次に、第2の方法を図9を用いて説明す
る。基地局装置において、受信品質を測定する。受信品
質が急激に悪くなった場合は、シャドウイングと呼ばれ
る見通し通信が確保できなくなったと考えられる。シャ
ドウイングは、通信端末装置のアンテナと基地局装置の
アンテナの位置で決まるものであり、キャリア周波数差
には影響されない。したがって、このような場合は通信
端末装置においても受信品質が急激に劣化すると考えら
れる。そこで、基地局装置から通信端末装置に向けて受
信品質の報告要求を送る。通信端末装置では、受信品質
を測定して基地局装置に報告する。基地局装置では受信
品質報告値にしたがって伝送レート切り替え制御を行
う。基地局側からの要求により、又は定期的に、通信端
末側で測定した受信品質が良くなったときには、基地局
装置で伝送レートを切り替えて伝送レートを元に戻す。
なお、受信品質が急激に悪くなったタイミングや受信品
質が良くなったタイミングは、例えば、受信電界強度な
どの受信品質についてしきい値判定を行うことにより検
出することができる。
【0035】次に、第3の方法を図10を用いて説明す
る。通信端末装置において、受信したメッセージに誤り
がある場合に再送要求を行う。基地局装置において、通
信端末装置から再送要求が行われたタイミングで、基地
局装置から通信端末装置に向けて受信品質の報告要求を
送る。通信端末装置では受信品質を測定して基地局装置
に報告する。基地局装置では受信品質報告値に従って伝
送レート切り替え制御を行う。例えば、通信端末装置で
測定した受信品質報告値が所定の値より低い場合に伝送
レートの切り替えを行う。基地局側からの要求により、
又は定期的に、通信端末側で測定した受信品質が良くな
ったときには、基地局装置で伝送レートを切り替えて伝
送レートを元に戻す。なお、受信品質が急激に悪くなっ
たタイミングや受信品質が良くなったタイミングは、例
えば、受信電界強度などの受信品質についてしきい値判
定を行うことにより検出することができる。
【0036】次に、第4の方法を図11を用いて説明す
る。基地局装置において、自身の送信電力をモニタして
いる。基地局装置は、通信端末装置から送られてくる送
信電力制御信号に基づいて送信電力を制御しているが、
基地局装置から通信端末装置間への伝送品質が悪くなっ
た場合、通信端末装置は送信電力の増加を要求する。こ
の要求が他への干渉量を考慮して過剰送信電力であると
判断された場合、基地局装置で伝送レート切り替え制御
を行う。過剰送信電力であるとの判断は、例えばしきい
値判定などにより行うことができる。また、所定の送信
電力許容量が確保できたときに、基地局装置で伝送レー
トを切り替えて伝送レートを元に戻す。この所定の送信
電力許容量は、伝送レートの制御量に応じて適宜決定さ
れる。例えば、伝送レートを1/2に下げた場合には、
最低3dBの許容量が確保できたときに伝送レートを切
り替える。
【0037】なお、上記4種類の方法のいくつかを組み
合わせることによって、伝送レート切り替え制御の遅れ
をなくし、きめ細かな制御を行うことができる。
【0038】このように、図1に示す基地局装置から送
信された下り回線の信号の受信品質測定結果を図2の通
信端末装置で測定し、上り回線で基地局に報告する。基
地局においては、上り回線で受信した通信端末装置が測
定した受信品質測定結果に基づいて伝送レートを切り替
える。
【0039】ここで、伝送レート切り替え制御回路の動
作について詳しく説明する。図12は伝送レート切り替
え制御回路のフロー図である。ST11では、基地局装
置において、通信端末装置から報告された受信品質測定
結果と閾値1とを比較する。ここでは、受信品質がSI
Rである場合について説明するが、受信品質が受信電界
強度、所望波受信電力、SINRであっても同様であ
る。この閾値1は、伝送レートに応じて設定するが、C
DMA通信方式においては、拡散率あるいは多重コード
数に応じて設定する。
【0040】受信品質測定結果(SIR)が閾値1より
も大きい場合は、そのままの伝送レートを用いる。SI
Rが閾値1よりも小さい場合は、回線状態が悪いと判断
して、伝送レートを1/2の伝送レートに切り替える
(ST12)。
【0041】また、図13に示すように、基地局装置に
おいて、通信端末装置から報告された受信品質測定結果
と閾値1とを比較し(ST21)、SIRが閾値1より
も大きい場合に、そのままの伝送レートを用い、SIR
が閾値1よりも小さい場合に、SIRが閾値1よりも大
きくなる伝送レートに切り替える(ST22)。CDM
Aにおいては、拡散率を切り替える。このため、SIR
が閾値1よりも超えるようになり、変動する受信品質に
対してより精度良く制御が可能である。これにより、通
信相手との間の通信路状態が急激に劣化した場合でも通
信相手の受信品質を改善できるとともに、目標受信品質
が低くなるために送信電力が低減され、他への干渉量を
低減することができる。したがって、伝送レート切り替
えによる改善効果を向上させることができる。
【0042】また、図14に示すように、基地局装置に
おいて、通信端末装置から報告された受信品質測定結果
と閾値2とを比較し(ST31)、SIRが閾値2より
も小さい場合は、そのままの伝送レートを用い、SIR
が閾値2よりも大きい場合に、回線状態が良好であると
判断して、伝送レートを2倍の伝送レート(1/2の拡
散率)に切り替える(ST32)。なお、ここで、閾値
2は、2倍の伝送レートに対応するものであり、閾値1
より大きく設定する。このように、回線状態が良好であ
るときに、伝送レートを上げてできるだけ多くのデータ
を伝送する。すなわち、通信相手との間の通信路状態が
良好な場合、通信相手の受信品質を保持したまま、より
高速な伝送が可能となる。なお、送信電力は増加しない
ため、他への干渉量が増加することはない。
【0043】また、図15に示すように、閾値nを設定
し(ST41)、基地局装置において、通信端末装置か
ら報告された受信品質測定結果と閾値nとを比較する
(ST42)。SIRが閾値nより小さければ、閾値n
を次に高速な伝送レートに対応する閾値n+1に変更す
る(ST43)。SIRが閾値nより大きければ、n番
目に高速な伝送レート(拡散率)を設定する(ST4
4)。すなわち、SIRが2つの伝送レートに対応する
2つの閾値nと閾値n+1の間となるような伝送レート
に切り替える。なお、閾値nはn番目に高速な伝送レー
トに対応し、閾値n+1より大きい。この場合、受信品
質を満足するという条件下で最も高速な伝送が可能とな
る。これにより、より正確に回線状況に応じた伝送レー
トの制御を行うことができる。
【0044】このような方法により、通信端末装置の受
信品質に基づいて基地局の伝送レートを切り替えること
ができる。これにより、通信相手の受信品質が悪い状態
が続くことを回避するとともに、目標の受信品質が低く
なるために送信電力が低減され、これにより他への干渉
量を低減することができる。したがって、通信端末装置
の環境や伝送速度に影響されずに、通信端末装置に対す
る基地局送信電力を適切に制御することができる。
【0045】(実施の形態2)図16は、本発明の実施
の形態2に係る基地局装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0046】この基地局装置においては、アンテナ10
1で受信した信号は、送信と受信で同一のアンテナを用
いるためのアンテナ共用器102を通じて受信RF回路
103に送られる。受信RF回路103では、受信信号
が増幅され、中間周波数又はベースバンド周波数に周波
数変換される。
【0047】周波数変換された信号は、復調回路104
で復調される。復調結果は、分離回路105に送られ、
分離回路105で受信データと送信電力制御信号に分離
される。
【0048】伝送レート切替制御回路106では、送信
電力制御信号に基づいて伝送レートの切り替え信号を送
信フレーム作成回路107に送る。伝送レート切り替え
制御回路の動作については後で説明する。
【0049】送信については、送信データを変調回路1
08で変調して送信RF回路109に送る。送信RF回
路109では、送信データを周波数変換する。この送信
信号が、アンテナ共用器102を通じてアンテナ101
から送信する。
【0050】図17は、本発明の実施の形態2に係る基
地局装置と無線通信を行う通信端末装置の構成を示すブ
ロック図である。
【0051】アンテナ201で受信された信号は、送信
と受信で同一のアンテナを用いるためのアンテナ共用器
202を通じて受信RF回路203に送られ、そこで増
幅され、更に中間周波数又はベースバンド周波数に周波
数変換される。周波数変換された信号は、復調回路20
4で復調される。同時に、受信RF回路の出力信号は、
送信電力制御値算出回路255に送られ、そこで送信電
力制御信号が決定される。
【0052】この送信電力制御信号は、例えば、受信電
界強度、所望波受信電力、受信信号電力対干渉電力比
(SIR)、受信信号電力対干渉電力+雑音電力比(Si
gnal-to-Interference pulse Noise Ratio)に基づいて
決定する。また、送信電力信号として送る情報量は、送
信電力を大きくする/小さくする、の2情報の場合や、
大きくする/そのまま保持/小さくする、の3情報の場
合や、4情報以上にして前記以上に制御量を細かく設定
する場合がある。
【0053】まず、制御情報が2情報の場合について説
明する。受信電界強度に基づく場合は、受信RFの電力
を測定する。そして、測定した電力が閾値よりも大きい
場合は基地局からの送信電力を小さくするように制御信
号を生成し、測定した電力が閾値よりも小さい場合は基
地局からの送信電力を大きくするように制御信号を生成
する。このような受信電界強度に基づく方法は回路構成
が最も簡単である。また、干渉波が存在しないような環
境で用いることができる。
【0054】所望波受信電力に基づく場合は、受信信号
に対して既知信号を乗算して測定する。干渉波が存在す
る時は、受信電界強度だけでは、所望波と干渉波の受信
電力を報告したことにならない恐れがある。このため、
通信端末装置が必要とする所望信号の受信電力を測定し
て報告する必要がある。そこで、誤り率特性を決定する
指標として最も確実な情報であるSINRを受信品質と
して用いることが好ましい。
【0055】所望波受信電力の測定回路を図18に示
す。この回路では、受信信号の既知パタン部分を取り出
し、基地局が持つ既知パタンを複素共役回路302で複
素共役演算し、複素乗算回路301で複素乗算を行い、
複素平面上の所望受信信号の位置(図5における黒丸の
位置)を算出し、この算出結果に基づいて、電力測定回
路303で電力を測定する。そして、比較回路1801
で測定した電力が閾値3よりも大きい場合は基地局から
の送信電力を小さくするように制御信号を生成し、測定
した電力が閾値3よりも小さい場合は基地局からの送信
電力を大きくするように制御信号を生成する。
【0056】一方、SINRの測定回路を図19に示
す。この回路では、受信信号の既知パタン部分を取り出
し、基地局が持つ既知パタンを複素共役回路402で複
素共役演算し、複素乗算回路401で複素乗算を行い、
複素平面上の所望受信信号の位置(図5における黒丸の
位置)を算出し、この算出結果に基づいて電力を測定す
る。更に、干渉電力+雑音電力測定回路404におい
て、各受信信号(図5における白丸の位置)と所望受信
信号の位置(図5の黒丸の位置)とのベクトルの2乗和
の平均値からで干渉電力+雑音電力を測定する。また、
所望電力測定回路403で所望電力を測定する。次い
で、比算出回路405において、干渉電力+雑音電力測
定回路404及び所望電力測定回路403の出力から比
を算出する。そして、比較回路1901で測定した電力
比が閾値3よりも大きい場合は基地局からの送信電力を
小さくするように制御信号を生成し、測定した電力比が
閾値3よりも小さい場合は基地局からの送信電力を大き
くするように制御信号を生成する。
【0057】次に、制御情報が3情報の場合について説
明する。3情報の場合は、閾値として閾値3と閾値3よ
りも大きい閾値4を用いる。測定した電力比が閾値3よ
りも小さい場合は基地局からの送信電力を大きくするよ
うな制御情報を生成する。測定した電力比が閾値3より
も大きく、かつ、閾値4よりも小さい場合は、基地局か
らの送信電力をそのまま保持するように制御情報を生成
する。測定した電力比が閾値4よりも大きい場合は、基
地局からの送信電力を小さくするように制御情報を生成
する。
【0058】更に、制御情報が4情報以上の場合は、閾
値数を(制御情報数−1)に設定して、複数の閾値の大
小関係に基づく閾値判定により細かく分けられた制御情
報を決定する。
【0059】これらの方法で算出した送信電力制御情報
を多重回路206へ送る。多重回路206では、送信デ
ータと送信電力制御情報を送信スロットに割当てる。こ
のような送信データを変調回路207で変調し、送信R
F回路208で周波数変換し、増幅する。そしてこの送
信信号をアンテナ共用器202を通じてアンテナ201
から送信する。
【0060】このように、図16に示す基地局装置から
送信された下り回線の信号の受信品質に基づいた送信電
力制御信号を図17に示す通信端末装置で生成し、上り
回線で基地局装置に報告する。基地局装置においては、
上り回線で受信した通信端末装置が測定した送信電力制
御信号に基づいて伝送レートを切り替える。
【0061】ここで、伝送レート切り替え制御回路の動
作について詳しく説明する。図20は伝送レート切り替
え制御を示すフロー図である。基地局装置において、通
信端末装置から報告された送信電力制御情報を積算する
ことにより受信品質を推定し(ST51)、閾値1と比
較する(ST52)。この閾値1は、伝送レートに応じ
て設定するが、CDMA通信方式においては、拡散率あ
るいは多重コード数に応じて設定する。
【0062】受信品質推定値(SIR推定値)が閾値1
よりも大きい場合は、回線状態が良好であると判断し
て、そのままの伝送レートを用いる。SIR推定値が閾
値1よりも小さい場合は、回線状態が悪いと判断して、
伝送レートを1/2の伝送レート(2倍の拡散率)に切
り替える(ST53)。
【0063】このように、回線推定結果に基づいて伝送
レートを切り替えるので、他への干渉量を低減すること
ができる。また、回線推定に送信電力ビットを用いてい
るので、伝送レート制御について特別な制御情報が必要
なく、通信相手から送信する情報量を減らすことができ
る。
【0064】また、図21に示すように、基地局装置に
おいて、通信端末装置から報告された送信電力制御情報
を積算することにより受信品質を推定し(ST61)、
閾値1と比較して(ST62)、SIR推定値が閾値1
よりも大きい場合は、回線状態が良好と判断して、その
ままの伝送レートを用い、SIR推定値が閾値1よりも
小さい場合は、回線状態が悪いと判断して、SIRを閾
値1より大きくなる伝送レートに切り替えるようにして
も良い(ST63)。これにより、変動する受信品質に
対してより精度良く制御することが可能である。すなわ
ち、通信相手との間の通信路状態が急激に劣化した場合
でも通信相手の受信品質を改善できるとともに、目標受
信品質が低くなるために送信電力が低減され、他への干
渉量を低減することができる。したがって、伝送レート
切り替えによる改善効果を向上させることができる。
【0065】図22に示すように、基地局装置におい
て、通信端末装置から報告された送信電力制御情報を積
算することにより受信品質を推定し(ST71)、閾値
2と比較して(ST72)、SIR推定値が閾値2より
も小さい場合は、回線状態が悪いと判断して、そのまま
の伝送レートを用い、SIR推定値が閾値2よりも大き
い場合は、回線状態が良好であると判断して、伝送レー
トを2倍の伝送レート(1/2の拡散率)に切り替える
ようにしても良い(ST73)。なお、閾値2は2倍の
伝送レートに対応し、閾値1よりも大きい。
【0066】このように、回線状態が良好であるとき
に、伝送レートを上げてできるだけ多くのデータを伝送
する。すなわち、通信相手との間の通信路状態が良好な
場合、通信相手の受信品質を保持したまま、より高速な
伝送が可能となる。なお、送信電力は増加しないため、
他への干渉量が増加することはない。
【0067】また、図23に示すように、基地局装置に
おいて、通信端末装置から報告された送信電力制御情報
を積算することにより受信品質を推定し(ST81)、
閾値nの初期値(n=1)を設定し(ST82)、閾値
nとを比較する(ST84)。SIR推定値が閾値nよ
り小さければ、閾値nを次に高速な伝送レートである閾
値n+1に変更する(ST83)。SIR推定値が閾値
nより大きければ、n番目に高速な伝送レート(拡散
率)を設定する(ST85)。すなわち、SIR推定値
が2つの伝送レートに対応する2つの閾値nと閾値n+
1の間となるような伝送レートに切り替える。なお、閾
値nはn番目に高速な伝送レートに対応し、閾値n+1
より大きい。この場合、受信品質を満足するという条件
下で最も高速な伝送が可能となる。これにより、より正
確に回線状況に応じた伝送レートの制御を行うことがで
きる。
【0068】また、別の伝送レート切り替え制御回路の
動作について説明する。例えば、図24に示すように、
基地局装置において、通信端末装置から報告された送信
電力制御情報に基づいて、要求される送信電力が決定さ
れる。この送信電力と閾値4とを比較する(ST9
1)。
【0069】この閾値4は、送信機の限界値又は送信電
力を大きくすることによって生じる他への干渉量にした
がって決定される。また、この閾値4は、伝送レートに
応じて設定するが、CDMA通信方式においては、拡散
率あるいは多重コード数に応じて設定する。すなわち、
16倍拡散と256倍拡散で送信する場合は、拡散率で
16倍の開きがあるので、16倍拡散時の送信電力の閾
値は256倍拡散時の送信電力の閾値の16倍となる。
多重コード数に対しても同様のことが言える。
【0070】ST91において、送信電力が閾値4より
も小さい場合は、そのままの伝送レートを用いる。送信
電力が閾値4よりも大きい場合は、他への干渉が大きい
と判断して、伝送レートを1/2の伝送レート(2倍の
拡散率)に切り替える(ST92)。これにより、他へ
の干渉量が許容できる範囲内であるという条件下で最適
な又は最も高速な伝送が可能となる。
【0071】また、図25に示すように、基地局装置に
おいて、通信端末装置から報告された送信電力制御情報
に基づいて、要求される送信電力が決定される。この送
信電力と閾値4とを比較し(ST101)、送信電力が
閾値4よりも小さい場合は、そのままの伝送レートを用
い、送信電力が閾値4よりも大きい場合は、他への干渉
が大きいと判断して、送信電力が閾値5よりも小さくな
る伝送レート(拡散率)に切り替える(ST102)。
これにより、過剰な干渉量を発生することを抑制でき
る。
【0072】また、図26に示すように、基地局装置に
おいて、通信端末装置から報告された送信電力制御情報
に基づいて、要求される送信電力が決定される。この送
信電力と閾値5とを比較し(ST111)、送信電力が
閾値5よりも大きい場合は、そのままの伝送レートを用
い、送信電力が閾値5よりも小さい場合は、他への干渉
が小さいと判断して、伝送レートを2倍の伝送レート
(1/2の拡散率)に切り替えても良い(ST11
2)。なお、ここで、閾値5は、2倍の伝送レートに対
応するものであり、閾値4より小さい。
【0073】また、図27に示すように、閾値nを設定
し(ST121)、基地局装置において、通信端末装置
から報告された送信電力制御情報に基づく送信電力と閾
値nとを比較する(ST123)。送信電力が閾値nよ
り大きければ、閾値nを次に高速な伝送レートである閾
値n+1に変更する(ST122)。送信電力が閾値n
より小さければ、n番目に高速な伝送レート(拡散率)
を設定する(ST124)。すなわち、送信電力が2つ
の伝送レートに対応する2つの閾値nと閾値n+1の間
となるような伝送レートに切り替える。なお、閾値nは
n番目に高速な伝送レートに対応し、閾値n+1より小
さい。この場合、他への干渉量をある範囲内に抑制する
という条件下で最も高速な伝送が可能となる。
【0074】また、基地局の送信電力設定方法として
は、第1に伝送レートを切り替えるたびに切り替える前
の送信電力で送信する方法、第2に切り替える前の送信
電力から一定の値だけ小さくして送信する方法、第3に
切り替える前の送信電力から一定の値だけ大きくして送
信する方法がある。
【0075】第1の方法は、端末に対して確実に通信品
質を改善させるために有効である。この実施の形態にお
ける構成では、伝送レート切替制御回路106に入力し
た送信電力制御信号をそのまま送信RF回路109に送
るようにすれば良い。送信RF回路109においては、
送信電力制御信号に基づいて送信電力を上下に制御す
る。
【0076】第2の方法は、伝送レートを切り替える際
に送信電力から一定の値を引いて設定する方法である。
これは、端末に対して回線の改善が行われた場合に、送
信電力が大きな値になっているために、他端末に大きな
干渉となっていることが考えられるからである。この実
施の形態における構成では、伝送レート切替制御回路1
06に入力した送信電力制御信号を、伝送レート切り替
え時に一定値だけ送信電力を小さくするような制御信号
に変更すれば良い。送信RF回路109においては、送
信電力制御信号に基づいて送信電力を上下に制御する。
その際に、送信電力制御量積算値も一定値分小さくする
必要がある。
【0077】第3の方法は、他への干渉量が許容できる
範囲内で送信電力を上げる方法であり、通信品質を改善
させるために有効である。この実施の形態における構成
では、伝送レート切替制御回路106に入力した送信電
力制御信号を、伝送レート切り替え時に一定値だけ送信
電力を大きくするような制御信号に変更すれば良い。そ
の際に、送信電力制御量積算値も一定値分大きくする必
要がある。
【0078】小さくする一定値については、例えばCD
MA方式においては、例えば、3dB低減させて送信す
ることにより、同様の拡散率で通信している通信端末装
置を1台分だけ、増やすことができるようになる。
【0079】また、送信電力制御情報と共に、実施の形
態1で説明した方法で、通信端末装置から受信品質情報
を報告しても良い。なお、通信端末装置から基地局装置
への報告方法や、そのタイミングについては実施の形態
1と同様である。
【0080】そして、伝送レート切り替え制御は、通常
は送信電力制御情報の積算値に基づいて行い、通信端末
装置側の受信品質が急激に悪くなった場合は、通信端末
装置側から受信品質情報を基地局装置に報告し、基地局
装置において伝送レート切り替え制御を行う。また、基
地局装置において通信端末装置からのARQ制御情報等
の再送要求が発生したタイミングで、通信端末装置に受
信品質の測定要求を送り、通信端末装置で受信品質を測
定し、基地局装置に報告する。基地局装置では、報告さ
れた受信品質に基づいて伝送レート切り替え処理を行
う。
【0081】次に、上記実施の形態1及び2で説明した
伝送レート制御方法のレイヤ間における制御について説
明する。図28は、レイヤ間の伝送レート制御を説明す
るための図である。
【0082】この制御においては、図28に示すよう
に、レイヤ3における無線リソース制御(RRC)層で
設定された許容送信電力(Pallow)をレイヤ1(物理
層)に送る。レイヤ1では、許容送信電力(Pallow
に基づいて平均送信電力と比較する。そして、「許容送
信電力に到達した」若しくは「許容送信電力を超え
た」、あるいは「許容送信電力よりXdB低い」のよう
なメッセージ(MPHY−STATUS)がレイヤ1か
らレイヤ2の媒体アクセス制御(MAC)層に示され
る。なお、許容送信電力は、無線リソース制御層(レイ
ヤ3)によりトラフィック状況などのシステムの負荷に
応じて適宜設定される。
【0083】ここで、「許容送信電力に到達した」若し
くは「許容送信電力を超えた」というメッセージは、回
線状態が悪いと判断して伝送レートを下げる必要がある
ことを示す。また、「許容送信電力よりXdB低い」と
いうメッセージは、回線状態が回復して伝送レートが上
げられることを示す。
【0084】具体的な制御について、図29を用いて説
明する。ここでは、下り回線の場合について説明する。
まず、無線リソース制御層で下り回線の条件を監視し、
無線リソース制御層(レイヤ3)と媒体アクセス制御層
(レイヤ2)のネゴシエーションにより下り回線の初期
の伝送レートを決定する。その後、通信に入る。
【0085】通信中、ST131では、レイヤ1におい
て、少なくとも1フレームの平均送信電力(Pave)が
監視される。この回線状況に応じて伝送レートが制御さ
れることになる。
【0086】まず、この平均送信電力(Pave)と許容
送信電力(Pallow)とが比較され、両者の差(D=P
allow−Pave)が求められる。そして、ST132で、
平均送信電力(Pave)が許容送信電力(Pallow)を超
えるかどうかが判断される。平均送信電力(Pave)が
許容送信電力(Pallow)を超えていれば、ST133
において、「許容送信電力に到達した」若しくは「許容
送信電力を超えた」というメッセージが示される。
【0087】このメッセージにしたがって媒体アクセス
制御層(レイヤ2)で伝送レートを下げて、レイヤ1で
は、総送信電力を減少させる。これにより、他の通信端
末に対する干渉を小さくする。
【0088】平均送信電力(Pave)が許容送信電力
(Pallow)を超えていなければ、ST134におい
て、その差が所定量(Pstep)以上あるかどうかを判断
する。このPstepは、伝送レートを下げたときに、その
変更した伝送レートと元の伝送レートとの間に対応する
電力ステップである。
【0089】平均送信電力(Pave)と許容送信電力
(Pallow)との間の差(D)が所定量(Pstep)より
も小さければ、伝送レートはそのままとする。また、平
均送信電力(Pave)と許容送信電力(Pallow)との間
の差(D)が所定量(Pstep)よりも大きければ、ST
135において、レイヤ1は「許容送信電力よりXdB
低い」というメッセージを示す。そして、このメッセー
ジにしたがって媒体アクセス制御層(レイヤ2)で伝送
レートを上げ、レイヤ1では、総送信電力をXdBの範
囲内で増加させる。これにより、伝送レートを下げてい
たために、バッファリングしていた送信信号を迅速に送
信することができる。
【0090】なお、図29においては、伝送レートを
「上げる」、「そのまま」、「下げる」の判定しかして
いないが、これに限定されず、伝送レートを可変にする
指示を自由に設定することができる。
【0091】次に、上述した伝送レート制御を実際に行
う場合について説明する。既存の伝送レートの可変方法
では、下り回線はバースト送信、上り回線は連続送信に
なっている。したがって、これに対応して伝送レートを
変える。すなわち、下り回線では、送信電力自体は変更
せず、例えばフレームの前半だけ送信し、上り回線で
は、送信電力を下げ、レートマッチングによりフレーム
に穴を開けることなく送信する。なお、伝送レートは、
無線リソース制御層(レイヤ3)から指定されたレート
セットの中から媒体アクセス制御層(レイヤ2)が選択
する。このとき、物理層(レイヤ1)では、媒体アクセ
ス制御層(レイヤ2)で指示された通りに現在の伝送レ
ートを示すワードを作成して付加する。
【0092】また、上記伝送レート制御を各基地局で別
々に行う場合、ダイバーシチハンドオーバの際に、取り
決めが必要となる。例えば、上位レイヤでのネゴシエー
ションにおいて全基地局が特定の伝送レートに切り替え
る方法や、ダイバーシチハンドオーバ時に伝送レート制
御を行わないようにする方法などが考えられる。
【0093】上記の説明においては、レイヤ1で監視す
るパラメータが送信電力である場合について説明してい
るが、レイヤ1で監視するパラメータとしては、FE
R、SIR、干渉電力などを用いることができる。
【0094】また、上記の説明においては、下り回線で
図29に示す伝送レート制御を行う場合について説明し
ているが、図29に示す伝送レート制御は上り回線にも
適用することができる。下り回線の場合には、他への干
渉を低減させる目的で使用されるが、上り回線の場合に
は、他への干渉を低減させる場合の他に、省電力化を図
る場合やハード的制限がある場合に適用される。
【0095】上記実施の形態1及び2においては、図1
及び図16に示す装置が基地局装置であり、図2及び図
17に示す装置が通信端末装置である場合について説明
しているが、本発明においては、図1及び図16に示す
装置が通信端末装置であり、図2及び図17に示す装置
が基地局装置である場合についても適用することができ
る。
【0096】また、上記実施の形態1及び2において
は、伝送レートを2倍もしくは1/2倍にした場合につ
いて説明しているが、本発明においては、種々の条件に
より、伝送レートをそれ以外の倍率にすることも可能で
ある。
【0097】本明細書は、特願平10−107300号
に基づくものである、その内容はすべてここに含めてお
く。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、通
信相手からの受信品質情報に基づいて送信電力制御を行
い、通信開始前においては、上位レイヤに位置する制御
手段とのネゴシエーションにより初期伝送レートを決定
する一方、通信中においては、送信電力の平均値に応じ
て送信信号の伝送レートを制御することができる。これ
により、移動局の環境や伝送速度に影響されずに、移動
局に対する基地局送信電力を適切に制御することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る基地局装置の構成
を示すブロック図
【図2】上記実施の形態に係る基地局装置と無線通信を
行なう通信端末装置の構成を示すブロック図
【図3】上記通信端末装置における所望波受信電力測定
方法を説明するためのブロック図
【図4】上記通信端末装置における所望波受信電力対干
渉波受信電力+雑音電力測定方法を説明するためのブロ
ック図
【図5】上記通信端末装置の所望波受信電力対干渉波受
信電力+雑音電力比測定方法を説明するための図
【図6】本発明の基地局装置を用いた通信においてしよ
うするデータのフレーム構成図
【図7】本発明の基地局装置を用いた通信においてしよ
うするデータのフレーム構成図
【図8】本発明における基地局装置と通信端末装置との
間のシーケンス図
【図9】本発明における基地局装置と通信端末装置との
間のシーケンス図
【図10】本発明における基地局装置と通信端末装置と
の間のシーケンス図
【図11】本発明における基地局装置と通信端末装置と
の間のシーケンス図
【図12】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図13】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図14】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図15】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図16】本発明の実施の形態2に係る基地局装置の構
成を示すブロック図
【図17】上記実施の形態に係る基地局装置と無線通信
を行なう通信端末装置の構成を示すブロック図
【図18】上記通信端末装置における所望波受信電力測
定方法を説明するためのブロック図
【図19】上記通信端末装置における所望波受信電力対
干渉波受信電力+雑音電力測定方法を説明するためのブ
ロック図
【図20】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図21】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図22】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図23】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図24】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図25】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図26】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図27】上記実施の形態に係る基地局装置における伝
送レート切り替え方法を説明するためのフロー図
【図28】本発明の基地局装置におけるレイヤ間の伝送
レート制御を説明するための図
【図29】本発明の基地局装置におけるレイヤ間の伝送
レート制御を説明するためのフロー図
【符号の説明】
101,201 アンテナ 102,202 アンテナ共用器 103,203 受信RF回路 104,204 復調回路 105 分離回路 106 伝送レート切り替え制御回路 107 送信フレーム作成回路 108,207 変調回路 109,208 送信RF回路 205 SIR測定回路 206 多重回路 301,401 複素乗算回路 302,402 複素共役回路 303 電力測定回路 403 所望電力測定回路 404 干渉電力+雑音電力測定回路 405 比算出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−74835(JP,A) 特開 平10−107769(JP,A) 特開 平10−126337(JP,A) 特開 平10−98431(JP,A) 特表 平9−506231(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信端末装置から受信した送信電力制御
    情報に従って送信電力をスロット単位で増減する送信電
    力制御手段と、 送信手段の送信電力を少なくとも1フレーム以上に渡り
    平均化して平均値を算出する平均送信電力算出手段と、 所定の許容送信電力値を保持する許容送信電力保持手段
    と、 前記平均値と前記許容送信電力値とを比較する比較手段
    と、 通信開始前においては、上位レイヤに位置する制御手段
    とのネゴシエーションにより初期伝送レートを決定する
    一方、通信中においては、前記比較手段の比較結果に基
    づいて少なくとも1フレーム以上の単位で伝送レートを
    変更する伝送レート制御手段と、を具備することを特徴
    とする基地局通信装置。
  2. 【請求項2】 前記伝送レート制御手段は、予め上位レ
    イヤから指定されるレートセットの中から選択された伝
    送レートに基づいて、伝送レートの変更制御を行うこと
    を特徴とする請求項1記載の基地局通信装置。
  3. 【請求項3】 前記伝送レート制御手段は、拡散率を変
    更することにより、伝送レートを変更することを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の基地局通信装置。
  4. 【請求項4】 前記伝送レート制御手段は、前記比較手
    段の比較結果が、前記平均値が前記許容送信電力値に達
    したことを示す場合には、伝送レートを下げる制御を行
    うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに
    記載の基地局通信装置。
  5. 【請求項5】 通信相手から受信した送信電力制御情報
    に従ってスロット単位で制御される送信電力を少なくと
    も1フレーム以上に渡り平均化した平均送信電力値と予
    め設定された許容送信電力を示す閾値とを比較し、この
    比較結果に基づいて可変制御される伝送レートで通信を
    実行する伝送レート制御方法であって、 通信開始前においては、上位レイヤに位置する制御手段
    とのネゴシエーションにより初期伝送レートを決定する
    一方、通信中においては、前記比較手段の比較結果に基
    づいて少なくとも1フレーム以上の単位で伝送レートを
    変更する、ことを特徴とする伝送レート制御方法。
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