JP3397778B2 - Dc−dcコンバータ - Google Patents

Dc−dcコンバータ

Info

Publication number
JP3397778B2
JP3397778B2 JP2001311798A JP2001311798A JP3397778B2 JP 3397778 B2 JP3397778 B2 JP 3397778B2 JP 2001311798 A JP2001311798 A JP 2001311798A JP 2001311798 A JP2001311798 A JP 2001311798A JP 3397778 B2 JP3397778 B2 JP 3397778B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
planar
coil
converter
current
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001311798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002176769A (ja
Inventor
敏郎 佐藤
国男 松倉
勇 柳瀬
裕二 井関
徹彦 溝口
祐二 井手
迪雄 長谷川
好広 山口
恭典 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001311798A priority Critical patent/JP3397778B2/ja
Publication of JP2002176769A publication Critical patent/JP2002176769A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3397778B2 publication Critical patent/JP3397778B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ュータ、携帯用情報機器、電子交換器などの電子機器の
電源回路に用いられるDC−DCコンバータに関する。 【0002】 【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータ、携帯用
情報機器、電子交換器などに代表される電子機器の小型
薄型化が進展している。これは、半導体集積回路の高密
度化に伴う電子回路のワンチップによるところが大き
い。しかし、これらの機器の中で電力の供給を担う電源
部は小形化が遅れ、機器全体の小型化やコスト低減を阻
む大きな要因となり始めている。 【0003】現在、電子通信機器用の電源には、スイッ
チングプロセスを導入した電源が利用されており、電子
機器の中で回路ごとに電圧が異なる場合にはDC−DC
コンバータが使用される。前述した電子機器の小型軽量
化に応える目的で、DC−DCコンバータを含むスイッ
チング電源のスイッチング周波数は次第に高周波化して
いる。すなわち、スイッチング周波数を高周波化すれ
ば、主に磁気素子(インダクタやトランス)やコンデン
サなどの受動部品を小型化できるため、電源全体を小型
化できる。この結果、現在では数100kHz帯で使用
できる電源も実用化されており、1W/cm3 を越える
電力密度(電源の単位体積当たりの電力)を有するもの
が開発されるようになっている。 【0004】DC−DCコンバータの構成要素のうち平
滑コンデンサとしては、従来使用されてきた電解コンデ
ンサの代わりに、大容量の積層セラミックコンデンサが
開発され、小形薄型化と信頼性の向上が期待されてい
る。 【0005】一方、磁気素子については、特にその厚み
を薄くする目的で、平面型のインダクタやトランスが開
発され、電源に適用した例が報告されている(例えば、
電子情報通信学会英文論文誌、平成4年11月号、T.
Sato et al.,Vol.E75−B,No.
11,pp.1186−1191,Nov.199
2)。この平面インダクタ4は、図1に示すように、ス
パイラル平面コイル1を絶縁層2を介してアモルファス
磁性薄帯3でサンドイッチした構造を有し、そのサイズ
は11×11×0.8mm3 である。この平面インダク
タの特性については、インダクタンスが30μH、コイ
ル抵抗が0.65Ωであり、数100kHzの周波数で
使用される。このような平面インダクタを使用すれば、
電源の薄型化が期待できる。 【0006】図2に、降圧チョッパ型DC−DCコンバ
ータの一例を示す。DC−DCコンバータとしては、出
力電力がおおむね10W以下のものが多用される。この
ようなDC−DCコンバータでは、出力電力に関係しな
い無負荷損失の割合が高いため、その効率は一般に70
%程度である。無負荷損失は、定電圧制御を行うPWM
(パルス幅変調)制御IC32およびその外付部品(主
に抵抗やコンデンサ)、メインスイッチング素子の駆動
回路(パワーMOSFET35ではゲート駆動回路(G
D)、バイポーラパワートランジスタではベース駆動回
路)、過電流検出回路などに起因するものである。した
がって、小容量電源では、電力変換に直接的に関連する
パワー半導体素子やチョークコイル、トランスなどの磁
気素子の高効率化とともに、これらの周辺回路の低損失
化が必須になる。 【0007】前述した周辺回路のうち、過電流検出手段
の例を図3および図4に示す。図3の過電流検出手段
は、負荷に直列に電流検出抵抗Rを挿入したものであ
る。このような手段は、構成が単純であるという利点が
ある。しかし、抵抗に比例した電圧降下を検出するた
め、出力電流が大きくなるほどその損失は大きくなる。
図4の過電流検出手段は、電流変成器とFETとを用い
たものである。このような構成では、回路への挿入イン
ピーダンスを小さくできる利点がある。しかし、この回
路でも、電源の定常動作時に電力損失を生じ、電源効率
を低下させる要因になる。また、変流器、FETなどを
設ける必要があり、部品点数も増大する。 【0008】現在、LSIの動作電圧は低電圧化する方
向にあり、電源としては低電圧・大電流の出力が要求さ
れている。このため、過電流検出回路の損失は大きくな
る傾向にある。このように、小型・薄型の電源におい
て、低損失の過電流検出手段が求められているが、この
問題を解決する有力な手段は知られていない。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、過電
流検出手段に起因する損失の少ないDC−DCコンバー
タを提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段と作用】本発明のDC−D
Cコンバータは、入力信号から矩形波を生成するスイッ
チング手段と、前記スイッチング手段により発生する矩
形波のパルス幅を変調する手段と、互いに絶縁された一
次平面コイルおよび二次平面コイル、これらの両面に形
成された絶縁層、および絶縁層の外側の面に形成された
軟磁性層を有し、前記スイッチング手段のオン時に一次
コイルに電磁エネルギーを蓄積し、オフ時に一次コイル
に蓄積された電磁エネルギーを二次コイルを通して放出
する平面トランスと、前記スイッチング手段により発生
する矩形波を平滑化するためのコンデンサと、前記平面
トランスの一次コイル電流によって蓄積された電磁エネ
ルギーを二次コイルを通して回生する整流素子と、前記
平面トランスを構成する二次平面コイル側の軟磁性層の
外側に設けられた、前記平面コイルを流れる過電流を検
出するための平面サーチコイルとを有するものである
(例えば実施例1、図6及び図12など参照)。 【0011】本発明のDC−DCコンバータは、スイッ
チング手段に共振回路を有し、共振動作を行うものも含
む。 【0012】以下、本発明をさらに詳細に説明する。 【0013】電源用磁気素子には、例えば平面コイルの
両面を絶縁層で挟み、さらにこれらの両面を磁性層で挟
んだ構造の平面インダクタが用いられる。平面コイル
は、スパイラルコイル、ミアンダーコイルまたはこれら
の複合コイルなど種々の形状のものが用いられ、特に形
状は限定されないが、スパイラルコイルが好ましい。ス
パイラルコイルの製造方法に特に限定されない。例え
ば、適当な絶縁基板上に導体膜を形成した後、フォトエ
ッチング技術により形成してもよい。また、導電性の箔
に絶縁シートを被着して巻き回したものを一括樹脂モー
ルドした後、適当な厚さにスライスして形成してもよ
い。その他、種々の方法を用いることができる。軟磁性
層としては、飽和磁束密度が大きく、磁気歪みが小さ
く、高周波鉄損が小さなものが好ましいが、特に限定さ
れない。軟磁性層の具体例としては、Fe,Co,Ni
の少なくとも一つの磁性元素を含むアモルファスまたは
結晶質の軟磁性合金薄帯、ソフトフェライト(Mn−Z
n系、Ni−Zn系など)などが挙げられる。また、軟
磁性薄帯と絶縁シートとを積層したものを用いてもよ
い。さらに、薄膜プロセスによりベアチップタイプの平
面インダクタを製造してもよい。 【0014】平面インダクタを構成する軟磁性層の外側
の極近傍にサーチコイルが設けられる。このサーチコイ
ルは、平面コイルを流れる過電流を検出するものであ
る。すなわち、平面インダクタをチョークコイルとして
使用するとき、平面コイルには交流電流に重畳されて負
荷電流に比例する直流電流が流れる。そして、過電流が
流れた場合には、平面コイルの上下の軟磁性層が磁気飽
和するため、直流磁界とともに交流磁界も外部へ漏洩す
る。したがって、軟磁性層の外側にサーチコイルを設け
ることにより、過電流に応じた誘導起電力が生じる。こ
の誘導起電力を検出することにより、過電流を検出でき
る。また、サーチコイルは、回路に直接挿入されていな
いので、定格動作時には無損失であるという利点があ
る。 【0015】本発明に係る電源用磁気素子においては、
絶縁層を挟んで設けられた一次平面コイルおよび二次平
面コイルと、これらの両面に形成された絶縁層と、絶縁
層の外側の面に形成された軟磁性層とを有する平面トラ
ンスが用いられる。このような平面トランスも、上述し
た平面インダクタと同様に製造できる。この電源用磁気
素子においては、平面トランスを構成する軟磁性層の外
側にサーチコイルが設けられる。このサーチコイルで
も、上記と同様の原理により過電流を検出できる。 【0016】本発明のDC−DCコンバータの回路構成
は特に限定されない。例えば平面インダクタを用いたチ
ョッパ型の非絶縁型DC−DCコンバータ、または平面
トランスを用いたフライバック型もしくはフォワード型
などの絶縁型DC−DCコンバータを構成することがで
きる。また、1MHzを越える高い周波数でスイッチン
グさせる場合は、共振型、部分共振型などの回路構成を
用いてもよい。 【0017】より具体的には、非絶縁型DC−DCコン
バータは、入力信号から矩形波を生成するスイッチング
手段と、スイッチング手段により生成する矩形波のパル
ス幅を変調する手段と、スイッチング手段のオン時に電
磁エネルギーを蓄積し、オフ時に蓄積された電磁エネル
ギーを放出するインダクタと、スイッチング手段により
生成する矩形波を平滑化するためのコンデンサと、平面
インダクタに蓄積された電磁エネルギーを回生する整流
素子とを有する。また、絶縁型DC−DCコンバータ
は、インダクタの代わりに、スイッチング手段のオン時
に一次コイル電流によって電磁エネルギーを蓄積し、オ
フ時に蓄積された電磁エネルギーを二次コイルを通して
放出するトランスを有する。 【0018】上記の非絶縁型DC−DCコンバータで
は、インダクタとして、平面コイル、平面コイルの両面
に形成された絶縁層、および絶縁層の外側の面に形成さ
れた軟磁性層を有する平面インダクタを用い、その軟磁
性層の一方あるいは両方の外側に、平面コイルを流れる
過電流を検出するためのサーチコイルを設ける。 【0019】本発明に係る絶縁型DC−DCコンバータ
は、トランスとして、互いに絶縁された一次平面コイル
および二次平面コイル、これらの両面に形成された絶縁
層、および絶縁層の外側の面に形成された軟磁性層を有
する平面トランスを用い、軟磁性層の外側に、平面コイ
ルを流れる過電流を検出するためのサーチコイルを設け
たものである。 【0020】このようなDC−DCコンバータでは、前
述したようにサーチコイルにより有効に過電流を検出で
きる。そして、過電流の検出信号をスイッチング手段の
制御回路にフィードバックすることにより、スイッチン
グ手段を良好に制御できる。また、サーチコイルは回路
に直接挿入されていないので、定格動作時の損失を無視
できる。 【0021】本発明のDC−DCコンバータは、スイッ
チング手段などを半導体基板に半導体素子として形成
し、サーチコイルおよび平面インダクタまたは平面トラ
ンスを半導体基板上に絶縁して形成すれば、より一層の
小形化を達成できる。 【0022】また、本発明のDC−DCコンバータは、
凹部を設けた高熱伝導性絶縁基板を用い、凹部に少なく
とも平面型の磁気素子を埋設した状態で各部材を実装し
て、ハイブリッド化することにより小形化してもよい。 【0023】この場合、高熱伝導性基板としては、Al
N、Al2 3 、SiC、FR−4、または表面絶縁処
理された金属基板などが用いられる。焼成プロセスが必
要な基板材料を用いる場合、例えば1個単位の回路に対
応する凹部が周期的に複数形成されるように型を用いて
グリーンシートを成形した後、一括焼成してもよい。凹
部のパターンは特に限定されない。そして、平面インダ
クタ、平面トランスなどの平面型磁気素子は、高熱伝導
性絶縁基板の凹部に、基板に直接接触した状態で埋設さ
れる。したがって、平面型磁気素子で発生する熱は、基
板を通じて良好に放熱することができる。 【0024】コンデンサとしては積層セラミックコンデ
ンサを用いることが好ましい。積層セラミックコンデン
サは特に限定されず、高熱伝導性絶縁基板による放熱性
が良好であることから、温度特性に劣るE特性品でも十
分である。ただし、作製時に各層の接着工程が用いられ
るため、加熱硬化プロセスによる特性劣化が軽微である
ものが望ましい。静電容量は使用される周波数に依存す
るが、おおむね数100kHz帯で数10μF、数MH
zで数μFである。このコンデンサも高熱伝導性絶縁基
板の凹部に埋設することが好ましい。 【0025】高熱伝導性絶縁基板の凹部にこれらを部品
を埋設した後、その上面を平坦化するには例えばマルチ
チップモジュールで使用されるようなポリイミド/銅な
どの多層配線基板を積層する。この場合、DC−DCコ
ンバータの温度上昇を考慮して、多層配線材料と高熱伝
導性基板との熱膨張率がなるべく近くなるように設定す
ることが好ましい。両者の熱膨張率が大幅に異なる場合
は、応力を緩和する層を設けることが好ましい。なお、
平面型磁気素子と多層配線層との間に磁気シールド層を
設けてもよい。以上のように、高熱伝導性絶縁基板の凹
部に、平面型磁気素子、積層セラミックコンデンサおよ
び多層配線層などを埋設した状態で、その上面が高熱伝
導性基板の凸面と同一面となるようにする。 【0026】さらに、上面に、スイッチング素子(パワ
ーMOSFET)、ダイオード、制御IC、外付部品
(ゲートドライバ、コンデンサ、外付抵抗など)を形成
する。これらの部品のうち、発熱が大きいパワーMOS
FET、ダイオードなどは高熱伝導性基板の凸面上に形
成して放熱させるようにすることが好ましい。その他の
比較的発熱の少ない小電力部品は、多層配線層上に形成
する。高熱伝導性基板の凸面または多層配線層の上面に
各部品のベアチップを実装し、超音波を用いたボンディ
ングマシンでワイヤボンディングする場合、内部に空洞
が存在するとボンディング性が著しく悪化する。したが
って、各層の形成あるいは各層の積層接着の際には、ボ
イドや空洞ができないようにする。また、高熱伝導性基
板の側面に外部電極が配置され、外部電極を除いた表面
に接地電極が形成される。 【0027】このようなハイブリッドIC型DC−DC
コンバータは、面積の大きい平面型磁気素子などを高熱
伝導性基板の凹部に埋設し、その他の小電力部品は多層
配線により実装するので、高密度実装が可能である。ま
た、平面型磁気素子などの電力を扱う部品は高熱伝導性
基板に直接接触させて実装することにより、良好に放熱
させることができる。したがって、小型でかつ大電力を
出力できるDC−DCコンバータを提供できる。 【0028】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 【0029】実施例1 本発明の過電流検出手段について説明する。図5(a)
は本実施例における過電流検出手段の断面図、図5
(b)はその等価回路である。図5において、スパイラ
ル形状の平面コイル1の両面に絶縁層2が設けられ、さ
らに絶縁層2の外側に軟磁性層3が設けられて、サンド
イッチ型の平面インダクタ4が構成されている。この平
面インダクタ4を構成する上下の軟磁性層3の外側のい
ずれか一方の極近傍にスパイラル形状の平面サーチコイ
ル52が絶縁層2で絶縁された状態で配置されている。
なお、サーチコイル52は後述する検波回路に接続され
ている。 【0030】本発明の過電流検出手段はトランスにも適
用できる。図6(a)は本実施例における過電流検出手
段を有する平面トランスの断面図、図6(b)はその等
価回路である。 【0031】平面インダクタ4を構成する平面コイル1
には、交流電流に重畳されて負荷電流に比例する直流電
流が流れる。図7(a)および(b)に、それぞれ負荷
電流が小さい場合、および大きい場合の磁束分布を示
す。図7(a)に示すように負荷電流が小さい場合に
は、発生する磁束は、上下の軟磁性層3にシールドされ
て外部へ漏洩しない。一方、図7(b)に示すように負
荷電流が大きい場合には、上下の軟磁性層3が磁気飽和
するため、直流磁束とともに交流磁束も外部へ漏洩す
る。 【0032】図8に、これらの状態における軟磁性層の
動作、および軟磁性層の近傍に設けられたサーチコイル
52の起電力を示す。すなわち、軟磁性層3が磁化曲線
の飽和近傍で動作する場合、磁気飽和を越えた交流磁束
が軟磁性層3の外部へ漏洩するので、サーチコイル52
に誘導起電力が生じる。この誘導起電力の大きさは、軟
磁性層3の飽和の程度、すなわち直流磁界(例えばH2
またはH3 )、ひいては平面コイル1を流れる直流電流
の大きさに依存する。したがって、サーチコイル52の
誘導起電力に基づいて過電流を検出できる。一方、平面
コイル1を流れる直流電流が小さい場合、磁束は軟磁性
層3の外部へ全く漏洩せず、サーチコイル52に誘導起
電力は発生しない。この場合、サーチコイル52は、回
路に直接挿入されていないので、無損失であるという利
点がある。また、平面インダクタ4にサーチコイル52
および検波回路を追加するだけであるので、回路構成が
単純である。 【0033】図9に、図5の過電流検出手段を設けた平
面インダクタをチョークコイルとして用いた降圧チョッ
パ型DC−DCコンバータを示す。図9に示すDC−D
Cコンバータの動作を説明する。スイッチングトランジ
スタ35は、PWM制御IC32およびゲートドライバ
(GD)により、オン・オフが制御される。スイッチン
グトランジスタ35がオンのときには入力された電流が
負荷側へ流れ、インダクタ4に電磁エネルギーが蓄積さ
れるとともに、コンデンサ(C2 )も充電される。スイ
ッチングトランジスタ35がオフのときには、インダク
タ4の電磁エネルギーおよびコンデンサ(C2 )の静電
エネルギーが負荷へ放出される。PWM制御IC32に
よりスイッチングトランジスタ35のオン・オフの時比
率を制御することにより、負荷に印加される電圧のレベ
ルを一定に調整できる。この際、前述したようにインダ
クタ4の平面コイルに過電流が流れると、サーチコイル
52に誘導起電力が生じる。サーチコイル52には検波
回路(DT)と平滑回路(SM)(さらに必要に応じて
電圧増幅回路)が接続され、その出力がPWM制御IC
32の過電流検出端子に接続されている。そして、PW
M制御IC32の過電流検出端子に適当な分圧回路を設
けることにより、過電流検出レベルを容易に調整でき
る。 【0034】同様に、図5に示すようなサーチコイルを
有する平面インダクタ、および図6に示すようなサーチ
コイルを有する平面トランスは、以下に示すような種々
の電源回路に適用することができる。 【0035】図10は、図5の平面インダクタを有する
昇圧チョッパ型DC−DCコンバータの回路図である。
図11は、フライバック型DC−DCコンバータの回路
図であり、図5に示すようなサーチコイルを有する平面
インダクタにより過電流を検出するものである。図12
は、フライバック型DC−DCコンバータの回路図であ
り、図6に示すようなサーチコイルを有する平面トラン
スにより過電流を検出するものである。また、図13
は、以上のようなDC−DCコンバータに用いられる過
電流検出回路の一例を示す回路図である。 【0036】図14、図15は、薄膜プロセスにより半
導体ICとサンドイッチ型平面型磁気素子をモノリシッ
クに積層したワンチップタイプの超小型電源の断面図で
ある。図14は簡略化した図面、図15はより詳細な図
面である。図14、図15に示すように、半導体基板内
部にはロジック部とパワー部とが形成されており、基板
の表面にはゲート電極およびトランジスタの拡散層に接
続された電極などが絶縁されて形成されている。その上
に、サーチコイル52が絶縁されて形成されている。さ
らにその上に、軟磁性層3、絶縁層、平面コイル、絶縁
層、および軟磁性層3からなる平面インダクタ4が形成
されている。平面コイルの端子は、パワー部と接続され
ている。図15に示すように、ロジック部はBiCMO
S構造の素子からなっており、パワー部はパワーMOS
FETからなっている。 【0037】なお、本実施例の過電流検出手段は、サン
ドイッチ型平面型磁気素子を利用できる各種のインバー
タなどの電力変換機器にも適用できる。 【0038】実施例2 本実施例においては、ホール素子からなる過電流検出手
段を設けた平面インダクタについて説明する。 【0039】図16は本実施例における過電流検出手段
の斜視図、図17は断面図、図18は等価回路である。
図16および図17において、スパイラル形状の平面コ
イル1の両面にそれぞれ絶縁層2および軟磁性層3が形
成されて、サンドイッチ型の平面インダクタ4が構成さ
れている。平面コイル1の中心部のスペースには、半導
体ホール素子51が配置されている。このホール素子5
1は、一端が平面コイル1の端子に接続され、他端が外
部電極となっている。なお、このホール素子51は検波
回路に接続されている。 【0040】ホール素子51を設けた平面インダクタ4
を、例えば図20に示すように降圧チョッパ型DC−D
Cコンバータのチョークコイルに用いた場合の動作につ
いて図19を参照して説明する。図19に示すように、
平面コイル1に流れる負荷電流に比例する直流電流Iが
ホール素子51に流れ、ホール素子51の膜面に垂直に
直流磁界Bが加えられる。この場合、ホール素子51の
両端にはホール起電力Vhが生じる。その値は次の式で
表される。 【0041】 Vh=iBl/ne (V) (1) (1)式のiは電流密度であり、 i=I/ta (2) と表される。ここで、nはキャリア濃度、eはキャリア
の電荷、tはホール素子の膜厚、aは幅、lは長さであ
る。また、(1)式のBは、平面コイルを流れる電流に
よって発生するため、Iの関数である。このことから、
kを比例定数として Vh=kI2 (3) の関係が得られる。過電流を検出するには、検波回路に
よりこのホール起電力Vhの直流成分のみを検出すれば
よい。 【0042】(3)式で示されるように、ホール起電力
は平面コイルを流れる電流Iの二乗に比例する。したが
って、この過電流検出手段では、電流検出感度を高くで
き、特に過電流時の電流検出に極めて有効である。 【0043】一方、ホール素子51の電力損失は、ホー
ル素子51に流れる電流によるジュール損失と交流磁場
によるうず電流損失との和になる。半導体ホール素子で
はキャリア濃度を増したとしてもその比抵抗は金属材料
のそれに比べて非常に大きいので、交流磁界によるうず
電流損失はほとんど無視できる。また、ジュール損失
は、ホール素子の抵抗そのものに比例し、本質的に素子
の寸法に依存する。すなわち、tおよびaを大きく、l
を小さくすることにより、ジュール損失を小さくでき
る。したがって、ホール素子51の電力損失は、非常に
小さい。 【0044】また、平面インダクタとホール素子とを一
体化しているので、回路構成も単純である。さらに、平
面型磁気素子を薄膜プロセスにより作製する場合には、
より容易にホール素子と一体化できる。なお、ホール素
子の代わりに磁気抵抗効果素子(MR素子)を用いても
過電流を検出することができる。 【0045】なお、薄膜プロセスを用いれば、平面コイ
ルの内部にホール素子を容易に設けることもできる。 【0046】実施例3 本実施例では、平面型磁気素子の直流重畳特性を改善す
る手段について説明する。 【0047】図21に降圧チョッパ型のDC−DCコン
バータの一例を示す。図21におけるチョークコイルと
して軟磁性層でサンドイッチされた平面インダクタ4が
適用される。この平面インダクタ4には、負荷電流に相
当する直流電流とスイッチングによる交流電流が流れ
る。図22に示すように、このとき平面インダクタの軟
磁性層の磁化曲線は、直流バイアス磁界のもとでマイナ
ーループを描く。この場合の動作点がaである。ここ
で、負荷電流が大きくなると、直流磁界の上昇に伴い、
軟磁性層の動作点がbで示す磁気飽和領域に近づくの
で、透磁率が低下し、インダクタンスが激減する。この
結果、交流電流のピーク値が大幅に上昇するので、半導
体スイッチの破壊につながるおそれがある。 【0048】また、図23にフライバック型のDC−D
Cコンバータの一例を示す。図23におけるトランスと
して軟磁性層でサンドイッチされた平面トランス6が適
用される。このトランス6の1次電流には、負荷電流に
比例した直流成分とスイッチングに伴う交流成分が含ま
れている。この場合、負荷電流が増大すると軟磁性体が
飽和して図21のチョークコイルの場合と同じ問題を生
じるとともに、エネルギーの効率的な伝達ができなくな
る。 【0049】これらの平面インダクタ4および平面トラ
ンス6では、単位電流当たりに発生する磁界が大きいた
め、前述した磁気飽和の影響は非常に大きい。したがっ
て、これらの平面型磁気素子には、直流電流が増大して
もインダクタンスの変化が小さいという良好な直流重畳
特性が求められる。 【0050】本実施例においては、平面コイルを軟磁性
体でサンドイッチした構造の平面型磁気素子に対して、
さらに軟磁性体の上下に平面コイルと同一形状の補助平
面コイルを設ける。そして、この補助平面コイルに直流
電流を流して、内部の平面コイルを流れる直流電流によ
って生じる直流磁界を打ち消すことにより、直流重畳特
性を改善する。 【0051】図24は本実施例における平面インダクタ
の分解斜視図、図25(a)は断面図、図25(b)は
図25(a)の一部を拡大してコイルにより発生する磁
界を示す説明図である。図24に示すように、平面コイ
ル1の上下両面には絶縁層2および軟磁性層3が設けら
れて平面インダクタ4が構成されている。さらに、これ
らの軟磁性層3の上下には、絶縁層42、および平面コ
イル1と同一形状を有する補助コイル41が設けられて
いる。 【0052】図25(a)および(b)に示すように、
この補助平面コイル41に直流電流を流して直流磁界を
発生させることにより、内部の平面コイル1によって発
生する直流磁界を打ち消す。このようにすれば、図22
のcで示すように、軟磁性層を磁化曲線の原点付近で動
作させることができ、透磁率の低下を補償できる。 【0053】この場合、補助平面コイル41に流す直流
電流を、平面コイル1を流れる負荷電流に比例して増大
させることにより、負荷電流の増大による軟磁性層の動
作点の移動を小さくできる。さらに、これを精密に調整
すれば、軟磁性層の動作点を原点付近に固定でき、負荷
電流の増大に関係なく平面インダクタのインダクタンス
を一定にできる。 【0054】図26および図27(a),(b)は、図
24における補助平面コイル41の上下に、絶縁層4
2、および軟磁性層43を設けたものである。図27
(a)および(b)に示すように、このような構成の平
面インダクタ45では、内部の平面コイル1および補助
平面コイル41が幾何学的に等価に配置される。したが
って、平面コイル1に流れる負荷電流により発生する直
流磁界をほぼ完全に打ち消すことができる。また、最も
外側の軟磁性層43は補助コイル41により発生する直
流磁界が外部へ漏洩するのを防ぐ効果も持つ。ただし、
多くの場合、直流磁界の漏洩が問題になる場合は少な
い。 【0055】図28に本実施例および従来の平面インダ
クタの直流重畳特性を示す。この図から明らかなよう
に、本実施例では負荷直流電流が増大してもインダクタ
ンスの低下が極めて少なく、従来と比較して直流重畳特
性が大幅に改善されている。 【0056】図29は本実施例の手段を平面トランスに
適用したものである。この平面トランス46は、1次側
の平面コイル1に対して絶縁層2を介して2次側の平面
コイル5を配置することを除いて、その他の構成は図2
7に示す平面インダクタの場合と同一である。この平面
トランス46の場合にも、内部に配置される平面コイル
に交流電流に直流電流が重畳され直流磁界が発生する
が、補助平面コイル41に直流電流を流すことによって
内部の平面コイルによる直流磁界を打ち消すことができ
る。したがって、内部の軟磁性層3は磁化曲線の原点付
近でマイナーループを描くので磁気飽和現象を低減でき
る。 【0057】図30は図27の平面インダクタ45をチ
ョークコイルとして用いた降圧チョッパ型DC/DCコ
ンバータの回路図である。このDC/DCコンバータで
は、補助平面コイル41を負荷と直列に接続している。
したがって、平面インダクタの内部の平面コイル1およ
び補助平面コイル41に等しい負荷電流が流れ、負荷電
流の増大に伴うインダクタンスの低下を抑制できる。こ
の結果、さらに交流ピーク電流の増大を抑制できるの
で、出力リップルノイズの増大を抑制できる。このDC
/DCコンバータでは、補助平面コイル41の直流抵抗
を電流検出抵抗器として利用し、過電流を検出するため
に使用できる。このため、別個の電流検出抵抗器が不要
になる。 【0058】図31は図29の平面トランス46を適用
したフライバック型DC/DCコンバータの回路図であ
る。このDC/DCコンバータでは、補助平面コイル4
1として、内部の2次平面コイル5と同一形状のものを
使用し、これを負荷と直列に接続している。このような
構成によって、内部の軟磁性層に発生する直流磁界をキ
ャンセルできるので、磁気飽和現象を低減できる。した
がって、このトランスは負荷電流の大小に関係なく磁化
曲線の原点付近で動作するので、半導体スイッチのスト
レスを抑制でき、かつエネルギ伝送効率の低下を抑制で
きる。 【0059】本実施例の手段は、前記以外の他の方式の
DC/DCコンバータにも適用できる。また、内部の平
面コイルによる直流磁界をキャンセルできるだけの直流
電流を補助平面コイルを流すことができれば、補助平面
コイルに直流電流を流す方法は、以上で説明した方法に
限定されない。 【0060】実施例4 前述したようなサイズの平面型磁気素子は、まだ他の部
品(半導体素子、積層セラミックコンデンサなど)に比
べて占有面積が大きいため、回路基板の同一面上に実装
しようとすると、電源の設置面積を小さくできないとい
う問題がある。最近では、印刷技術により形成される積
層フェライトトランスを用いたハイブリッドIC型のD
C−DCコンバータも実用化されている(’92スイッ
チング電源システムシンポジウム)。しかし、印刷技術
を用いた場合、トランスを構成するコイル導体を厚くす
ることができないため、コイル抵抗が大きくなる。この
結果、1W程度の電力しか扱えず、大電力用には適して
いない。さらに、部品を高密度実装して電源の小型化を
図ろうとする場合には、電源からの放熱が大きな問題と
なる。放熱効果は放熱表面積に依存するため、大電力化
と小型化とはトレードオフの関係にある。したがって、
小型でしかも大電力の扱える電源を実現することが要望
されている。 【0061】図32は本実施例におけるハイブリッドI
C型DC−DCコンバータの斜視図、図33は断面図、
図34は平面インダクタの分解斜視図、図35は高熱伝
導性絶縁基板の凹部に埋設される各部材の分解斜視図、
図36は高熱伝導性基板の表面における実装工程以降の
工程を示す斜視図、図37は高熱伝導性絶縁基板の凹部
を示す斜視図、図38は平面インダクタと積層セラミッ
クコンデンサとの接続状態を示す断面図、図39は本実
施例におけるハイブリッドIC型DC−DCコンバータ
の回路図である。図39に示すように、本実施例のDC
−DCコンバータの回路構成は、降圧チョッパ型であ
る。 【0062】高熱伝導性絶縁基板11の一部には凹部が
形成されている。この絶縁基板11の凹部には、底面に
導体パターン12,13、側面に導体パターン14,1
5が形成されている(図37)。なお、この絶縁基板1
1は、1個単位の回路に対応する凹部が周期的に複数形
成されるように型を用いてグリーンシートを成形した
後、一括焼成したものである(図35)。 【0063】図34に、絶縁基板11の凹部に埋設され
る平面インダクタを示す。この平面インダクタは、それ
ぞれ絶縁基板11の凹部に対応する形状を有する、軟磁
性層3のシート、絶縁層2のシート、スパイラルコイル
1が形成されたコイルシート、絶縁層2のシート、軟磁
性層3のシートが順次積層された構造を有している。軟
磁性層3のシートとして、軟磁性体の積層体を用いても
よい。また、軟磁性層には、うず電流損を低減させる目
的で磁束の通る方向に対して垂直方向に適当なスリット
を設けてもよい。これらの各部材は、打ち抜きまたはエ
ッチングなどにより形成される。 【0064】また、コイルシートの各スパイラルコイル
1の中心部の空きスペースに積層セラミックコンデンサ
21が配置され、その一方の電極がスパイラルコイル1
の中心部の端子に電気的に接続されている(図39)。
なお、図示していないが、コイルシートの下部の絶縁シ
ートおよび軟磁性シートには、端子を接続するために貫
通孔が設けられている。積層セラミックコンデンサ21
は、スパイラルコイル1の周辺部の空きスペースに配置
してもよい。 【0065】図35に、絶縁基板11の凹部に埋設され
る平面インダクタを含む各部材を示す。すなわち、それ
ぞれ絶縁基板11の凹部に対応する形状を有する、平面
インダクタ4のシート、絶縁層22のシート、磁気シー
ルド層23のシート、多層配線層31のシートが順次積
層される(なお、この図では、図33に示されるいくつ
かの絶縁層2を省略している)。形成された積層体の多
層配線層31の上面と高熱伝導性基板11の凸面とは、
同一平面となっている。 【0066】図33に示すように、平面インダクタ4の
スパイラルコイル1の中心部の電極と積層セラミックコ
ンデンサ21の一方の電極との接点は、絶縁基板11の
導電パターン13に接続され、積層セラミックコンデン
サ21の他方の電極は導電パターン12に接続されてい
る。また、スパイラルコイル1の外周部の電極は、絶縁
基板11の導電パターン14に接続されている。磁気シ
ールド層23は、上部の回路との電磁結合を遮断して平
面インダクタ4の漏洩電磁界をシールドするものであ
る。この磁気シールド層23は、導体パターン14,1
5の接続用導体としても用いられている。 【0067】以上のように平面インダクタ4と積層セラ
ミックコンデンサ21とを複合化することにより、実装
スペースを小さくできる。両者はともに高熱伝導性基板
11上に配置されるので、放熱性にも優れている。ま
た、図34および図35に示すように、高熱伝導性基板
11の凹部を、シート状に形成された各部材を積層する
際に位置決めガイドとして用いることができる。このた
め、極めて積層が容易であり、生産性を向上できる。 【0068】以降の実装工程を図36(a)〜(d)を
参照して説明する。図36(a)のように、パワーMO
SFET35および還流ダイオード36を高熱伝導性基
板11の凸面に実装し、PWM制御用IC32および抵
抗、コンデンサ、ゲートドライバなどの外付部品33,
34を多層配線層31の上面に実装する。これらの部品
はベアチップが使用されている。図36(b)のよう
に、各部品と導体パターンとをボンディングワイヤ39
で接続する。なお、各部品として樹脂モールドされた表
面実装用部品を使用してもよい。その後、全面を保護樹
脂膜で被覆する。さらに、図36(c)のように、1個
単位のDC−DCコンバータに切り出す。最後に、図3
6(d)のように、高熱伝導性基板11の底面および側
面に接地電極37を、接地電極が形成されている以外の
側面に外部電極38を例えばめっき法で形成する。以上
のようにして、図32および図33に示すハイブリッド
IC型DC−DCコンバータを製造できる。 【0069】上述したハイブリッドIC型DC−DCコ
ンバータは、面積の大きい平面インダクタなどを高熱伝
導性基板の凹部に埋設しているので実装密度を向上でき
る。また、電力用部品を全て高熱伝導性基板に直接接触
して実装しているので、放熱性に優れており、大電力化
に対応できる。また、高熱伝導性基板の側面に外部電極
および接地電極を形成しているので、表面実装性にも優
れている。さらに、磁気シールド層を設けることによ
り、外部への電磁雑音も小さくできる。 【0070】以上で説明したハイブリッドIC型DC−
DCコンバータに用いられる平面型磁気素子および半導
体素子については、種々のものが用いられる。 【0071】実施例5 本実施例では、誘導性負荷に電流を流すスイッチング素
子および誘導性負荷に蓄積したエネルギーを回生するM
OSFETダイオードを含む誘導性負荷回路を有するD
C−DCコンバータの改良について説明する。 【0072】図40に、DC−DCコンバータの一例を
示す。このDC−DCコンバータは、主電源61、スイ
ッチング素子62、インダクタ63、MOSFETダイ
オード64、出力コンデンサ65、電圧モニター回路6
6、制御回路67、スイッチング素子の駆動回路68
と、MOSFETダイオードの駆動回路69から構成さ
れている。 【0073】このDC−DCコンバータは以下のように
動作する。まず、電圧モニター回路66で出力コンデン
サ65の電圧をモニターし、このモニター信号を制御回
路67に入力する。このモニター信号によって得られる
出力コンデンサ65の電圧が所定の電圧より低い場合に
は、駆動回路68に幅の広いパルス信号を与え、スイッ
チング素子62を駆動する。これにより平均電流は大き
くなり出力コンデンサ65の電圧は上昇する。逆に、出
力コンデンサ65の電圧が所定の電圧より高い場合に
は、パルス信号の幅を狭くしてスイッチング素子62を
駆動する。これにより平均電流は小さくなり出力コンデ
ンサ65の電圧は下降する。以上のようにこのDC−D
Cコンバータでは、スイッチング素子62を駆動するパ
ルス幅を制御するいわゆるパルス幅変調方式により、出
力コンデンサ65から一定の電圧を得ている。 【0074】DC−DCコンバータは、各構成部品の損
失を低減して高効率化することが要求されている。例え
ば、図40においては、インダクタに蓄積したエネルギ
ーを回生するダイオードとして、pn接合ダイオードで
はなく、MOSFETダイオード64を用いることによ
り損失を低減している。これは、pn接合ダイオードを
用いた場合、以下のような2つの問題が生じるためであ
る。 【0075】第1に、pn接合ダイオードにはビルトイ
ン電圧が存在するため、電流を流すと、pn接合ダイオ
ードには常にビルトイン電圧以上の電圧が発生する。シ
リコンを用いたpn接合ダイオードの場合、ビルトイン
電圧は0.6〜0.7Vである。したがって、例えば1
Aの電流を流すと、0.6W以上の損失が生じる。第2
に、pn接合ダイオードはバイポーラ動作であるため、
内部にキャリアが蓄積する。この結果、導通状態から逆
電圧を印加すると逆電流が流れる。この状態はスイッチ
ング素子がターンオンする毎に発生する。このとき流れ
る逆電流は無効電流であり、装置の損失につながる。 【0076】一方、MOSFETダイオードはオンモー
ドでは抵抗体と同じである。そこで、オン抵抗の低いM
OSFETダイオードを使用することにより、pn接合
ダイオードの場合よりも損失を少なくできる。また、M
OSFETダイオードはユニポーラ動作であるためキャ
リアが蓄積しない。このため、ゲート駆動信号を取り去
れば、逆電圧を印加しても逆電流が流れることはない。
したがって、MOSFETダイオードを用いると、損失
を低減でき、装置を高効率化できる。 【0077】しかし、MOSFETダイオードは、構造
上その内部に寄生pn接合ダイオードを有する。このた
め、オンモードで抵抗として作用するMOSFETダイ
オードに発生する電位差によって、寄生pn接合ダイオ
ードのビルトイン電圧を越える電流が流れると、寄生p
n接合ダイオードが動作する。この結果、前記と同様
に、導通状態から逆電圧を印加すると逆電流が流れ、損
失の増大を招く。 【0078】本実施例では、MOSFETダイオードの
寄生pn接合ダイオードを動作させないようにして損失
を低減させる。本実施例を図面を参照してより具体的に
説明する。 【0079】図41に、図40のDC−DCコンバータ
のスイッチング素子62として用いられているMOSF
ETのゲート電圧とオン電流との関係を示す。このMO
SFETは、オン電流の最大値がIL になるように、ゲ
ート電圧がVGLに設定されている。ここで、スイッチン
グ素子のオン電流の最大値IL は、図42に基づいて決
定される。図42において、(a)はMOSFETダイ
オードに流れる電流とそれによって発生する電位差との
関係を示す曲線、(b)は寄生pn接合ダイオードにビ
ルトイン電圧VB 以上の電圧が印加されたとき、それに
よって流れる電流との関係を示す曲線である。この図に
おいて、MOSFETダイオードに発生する電位差が、
寄生pn接合ダイオードのビルトイン電圧VB に達する
時の電流ILDとすると、IL はILDより小さく設定す
る。 【0080】これを実現するために、例えばスイッチン
グ素子を流れる電流が、MOSFETダイオードに寄生
するpn接合ダイオードのビルトイン電圧近傍で飽和す
るように駆動信号を与える。 【0081】図43(a)にスイッチング素子を流れる
電流、図43(b)にMOSFETダイオードを流れる
電流を示す。これらの図のように、MOSFETダイオ
ードに流れる電流の最大値は、スイッチング素子のター
ンオフ直前の電流にほぼ等しい。このようにスイッチン
グ素子を駆動すれば、MOSFETダイオードに流れる
電流を、寄生pn接合ダイオードのビルトイン電圧VB
に達する時の電流ILDより小さくすることができる。し
たがって、寄生pn接合ダイオードが動作することがな
い。 【0082】また、MOSFETダイオードの回生電流
により発生する電位差が、MOSFETダイオードに寄
生するpn接合ダイオードのビルトイン電圧近傍になっ
たときに、スイッチング素子の通電パルス幅の拡大を停
止してもよい。 【0083】図44に、スイッチング素子のパルス幅と
電流との関係を示す。DC−DCコンバータのようにイ
ンダクタに電流を流すと、図44に示すように電流は通
電パルス幅にほぼ比例して増加する。この場合、スイッ
チング素子を流れる最大電流IL が、図42に示した寄
生pn接合ダイオードのビルトイン電圧に対応する電流
LDより小さくなるように、スイッチング素子の最大通
電パルス幅WP を設定する。このようにスイッチング素
子を駆動すれば、寄生pn接合ダイオードが動作するこ
とがない。 【0084】さらに、MOSFETダイオードのオン抵
抗値を、寄生pn接合ダイオードのビルトイン電圧とイ
ンダクタに流れる最大電流の商よりも小さくなるように
設定してもよい。この場合、MOSFETダイオードに
流れる電流の最大値は、インダクタに流れる最大電流に
ほぼ等しくなる。そして、これによって発生する電位差
の最大値は、MOSFETダイオードのオン抵抗値とM
OSFETダイオードに流れる最大電流との積となり、
寄生pn接合ダイオードのビルトイン電圧を越えること
はない。したがって、寄生pn接合ダイオードが動作す
ることはない。 【0085】以上のように本実施例の方法を用いれば、
MOSFETダイオードの寄生pn接合ダイオードが動
作することはなくなる。したがって、導通状態から逆電
圧を印加してもMOSFETダイオードに逆電流が流れ
ることはなく、損失を低減できる。 【0086】なお、本実施例の素子は必ずしも実施例4
の実装方法をとる必要はない。 【0087】実施例6 本実施例では、誘導性負荷に蓄積したエネルギーを回生
するMOSFETダイオードの改良について説明する。 【0088】前述した図40のDC−DCコンバータで
は、スイッチング素子62をターンオフした直後に、M
OSFETダイオード64をターンオンしてインダクタ
63に蓄積したエネルギーを回生している。しかし、ス
イッチング素子をターンオフする時間とMOSFETダ
イオードをターンオンする時間を一致させることは困難
であり、わずかな時間差が生ずることは避けられない。
ところが、このわずかな時間にMOSFETダイオード
には順方向の電圧が印加されることになる。 【0089】図45に、一般的なMOSFETダイオー
ドを示す。このMOSFETダイオードは、高抵抗のN
型半導体基板71の表面に選択的に形成されたP型ベー
ス層72と、その表面のN型ソース層73と、これと対
向してN型半導体基板71の表面に形成されたN型ドレ
イン層74と、N型ソース層73とN型ドレイン層74
に挟まれたP型ベース層72の表面に絶縁膜を介して形
成されたゲート電極75と、P型ベース層72とN型ソ
ース層73の双方にオーミックコンタクトするソース電
極76と、N型ドレイン層74にオーミックコンタクト
するドレイン電極77から構成されている。 【0090】このMOSFETダイオードには、構造上
その内部にP型ベース層72とN型半導体基板71及び
N型ドレイン層74とからなるpn接合ダイオードが寄
生している。このため、順方向の電圧が印加されると寄
生pn接合ダイオードが動作し、前述した理由により損
失の増大を招く。 【0091】本実施例では、MOSFETダイオードに
寄生pn接合ダイオードよりもオン電圧の低いショット
キダイオードを内蔵させることにより、寄生pn接合ダ
イオードを動作させないようにし、損失を低減する。 【0092】以下、本実施例を図面を参照してより具体
的に説明する。 【0093】図46に本実施例のMOSFETダイオー
ドを示す。(a)は平面図、(b)は(a)のB−B’
断面図である。このMOSFETダイオードは、高抵抗
のN型半導体基板71の表面に選択的に形成されたP型
ベース層72と、その表面のN型ソース層73と、これ
と対向してN型半導体基板71の表面に形成されたN型
ドレイン層74と、N型ソース層73とN型ドレイン層
74に挟まれたP型ベース層72の表面に絶縁膜を介し
て形成されたゲート電極75と、P型ベース層72とN
型ソース層73の双方にオーミックコンタクトするソー
ス電極76と、N型ドレイン層74にオーミックコンタ
クトするドレイン電極77から構成される。さらに、ソ
ース電極76はP型ベース層72に隣接するN型半導体
基板71の表面まで延びて、その表面でショットキ接合
78を形成している。このショットキ接合78とN型半
導体基板71及びN型ドイレイン層74でショットキダ
イオードが構成される。 【0094】このような構成のMOSFETダイオード
のゲートに駆動信号を加えない状態でソースに正、ドレ
インに負の電圧を印加すると、ショットキ接合78とN
型半導体基板71及びN型ドレイン層74で構成される
ショットキダイオードに電流が流れ、P型ベース層72
とN型半導体基板71及びN型ドレイン層74で構成さ
れる寄生のpn接合ダイオードに電流が流れることはな
い。そして、スイッチング素子がターンオフする時間と
MOSFETダイオードがターンオンする時間との時間
差の間に、ショットキダイオードを通してインダクタン
スの蓄積エネルギーが回生される。次に、ゲートに正の
駆動信号を印加するとゲート電極75下のP型ベース層
72の表面にチャンネル層が形成され、N型ソース層7
3とN型ドレイン層74間はショットキダイオードより
もオン電圧の低い導通状態となり、電流は全てこのN型
ソース層73とN型ドレイン層74間で流れ、ショット
キダイオードには電流は流れなくなる。そして、すべて
の回生電流はMOSFETダイオードを通して流れる。
このように、寄生pn接合ダイオードが動作することが
なくなり、しかも高速動作が可能となるため、損失を低
減できる。 【0095】本実施例においては、以下のように種々の
変形例が考えられる。 【0096】図47は、別のMOSFETダイオードを
示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B’断面
図、(c)は(a)のC−C’断面図である。このMO
SFETダイオードはP型ベース層72を島状に形成し
た点で図46と異なる。図46ではショットキダイオー
ド電流はP型ベース層72の下方を流れるため、経路が
長くなってオン電圧が高くなる。一方、図47では
(c)で示されるようにショットキダイオードの電流経
路にP型ベース層72が形成されていないため、オン電
圧を低下させることができる。 【0097】図48は、別のMOSFETダイオードを
示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B’断面
図、(c)は(a)のC−C’断面図である。このMO
SFETダイオードでは、N型ソース層73とN型ドレ
イン層74がP型ウェル層72’に形成され、N型ドレ
イン層74が形成されているウェル層72’に隣接して
N型コンタクト層79が設けられ、その表面にドレイン
電極77が形成されている。このMOSFETダイオー
ドは製造工程が少なく、それほど耐圧を必要としない素
子に有効である。 【0098】図49は、別のMOSFETダイオードを
示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B’断面
図、(c)は(a)のC−C’断面図である。このMO
SFETダイオードは、他の基板80上に絶縁膜81を
介して接合されたN型半導体基板71、いわゆる誘電体
分離基板に形成されている。さらに、素子の周囲を誘電
体分離すれば高耐圧の集積回路に適応することもでき
る。 【0099】図50は、別のMOSFETダイオードを
示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B’断面
図、(c)は(a)のC−C’断面図である。このMO
SFETダイオードは誘電体分離基板に図48の構造を
応用したものである。 【0100】図51は、別のMOSFETダイオードを
示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B’断面
図、(c)は(a)のC−C’断面図である。このMO
SFETダイオードはショットキ接合78がP型ベース
層72に取り囲まれるように形成されている。このよう
な構成では、ショットキ接合部が空乏層でピンチオフす
るので、高耐圧のMOSFETダイオードを実現でき
る。 【0101】本実施例のMOSFETダイオードでは、
寄生pn接合ダイオードが動作することがなくなり、し
かも高速動作が可能となるため、損失を低減できる。 【0102】なお、本実施例の素子も必ずしも実施例4
の実装方法をとる必要はない。 【0103】実施例7 本実施例においては、特に高速繰り返しスイッチングに
用いられるバイポーラ型のスイッチング素子について説
明する。 【0104】高速用バイポーラトランジスタとしては、
ストライプ状エミッタ構造のものが知られている。しか
し、深い飽和の高速スイッチングはベース駆動回路の損
失面で不利である。 【0105】また、スイッチングスピードを改善したも
のとして、図52に示すように、バイポーラトランジス
タ91のベース端子に、抵抗92およびスピードアップ
コンデンサ93を設けたものが知られている。しかし、
スピードアップコンデンサ93のように外付部品を利用
することは、スペース、コストの両面で問題がある。 【0106】本実施例においては、バイポーラトランジ
スタとともに、スピードアップコンデンサおよびベース
抵抗を集積化して作り込むことにより、ベース駆動回路
の負担を軽くし、高速スイッチングを可能とする。 【0107】本実施例のバイポーラ型スイッチング素子
を図53を参照して説明する。図53において、コレク
タ領域101の表面にはベース領域102が形成され、
その一部に他のベース領域102よりも不純物濃度の低
いキャリア蓄積領域103が形成されている。ベース領
域102の表面にはエミッタ領域104が形成されてい
る。また、キャリア蓄積領域103の上方の表面には薄
い酸化膜106、その他の領域上には厚い酸化膜105
が形成されている。さらに、これらの酸化膜の一部がエ
ッチングされてコンタクトホールが開孔され、ベース電
極107およびエミッタ電極108が形成されている。 【0108】図53では、薄い酸化膜106をはさんだ
ベース電極107およびキャリア蓄積領域103によっ
て形成されるコンデンサが、図52におけるスピードア
ップコンデンサ93と等価である。また、キャリア蓄積
領域103は、図52におけるベース抵抗93と同等に
作用する。 【0109】このように本実施例ではバイポーラトラン
ジスタとともにその高速駆動に有効なスピードアップコ
ンデンサおよびベース抵抗を集積化して作り込んでいる
ので、外付部品のために通常のICで用いられるような
アイソレーション領域で分離された独立な領域を必要と
しない。したがって、コンパクトで、ベース駆動回路の
負担が軽く、高速スイッチングが可能なスイッチング・
トランジスタを実現できる。 【0110】実施例8 本実施例では、平面型磁気素子を構成要素とする電源を
平面表示パネルに内蔵させた応用例について説明する。 【0111】図54に液晶表示パネルの概略構成図を示
す。2枚のガラス基板201,202の間に液晶203
が充填される。この液晶203に電圧を印加するため
に、それぞれの基板には、液晶パネル全面を覆う透明電
極204と、画素毎に異なる電圧を印加するための画素
電極205とが設けられている。また、画素毎に映像信
号電圧を印加させるための薄膜トランジスタ206が設
けられている。薄膜トランジスタ206はアモルファス
シリコン、ポリシリコンなどで形成された電界効果型ト
ランジスタであり、ソース側が画素電極205に、ドレ
イン側が垂直駆動線である信号線電極に、ゲートが水平
駆動線である走査線電極にそれぞれ接続されている。ま
た、各画素の液晶セルに印加する電圧を保持するために
信号蓄積キャパシタ207が設けられている。 【0112】図55に液晶表示パネルの駆動原理を説明
する回路図を示す。各画素の液晶セルには液晶211が
充填されており、液晶セルの印加電圧を保持するため
に、画素電極部の静電容量を補う信号蓄積キャパシタ2
12が設けられている。これらの液晶充填部に接する図
示しない画素電極を介して、薄膜トランジスタ213の
ソースが接続されている。ドレイン側は信号電極(Y電
極)215に接続され信号電極駆動回路218で駆動さ
れる。ゲート側は走査電極(X電極)214に接続され
走査電極駆動回路217で駆動される。 【0113】走査電極駆動回路217は1水平走査期間
毎に、順次選択される走査電極に26V程度のパルス状
の高電圧を印加する。図55では走査電極X2 にパルス
が印加されている。この走査電極駆動回路217は同期
信号を所定のパルス幅、パルス位相に変換する同期信号
変換回路216からの出力パルスに同期して駆動されて
いる。走査電極214には薄膜トランジスタ213のゲ
ートが接続され、薄膜トランジスタ213をオン・オフ
動作させるために26Vの高い電圧を印加する必要があ
る。これはアモルファスシリコンからなる薄膜トランジ
スタ213の電圧電流変換効率gm が低いからである。 【0114】信号電極駆動回路218は、1本の線で時
系列に送られてくる映像信号を1水平走査分蓄積し1列
に並べ換える直・並列変換回路と信号電極を駆動する出
力バッファから構成されている。この信号電極駆動回路
218もまた同期信号変換回路216からの出力パルス
に同期して駆動されている。信号電極駆動回路218は
10VPP以上に増幅された映像信号で信号電極を駆動す
るために、電源電圧として15Vが必要である。さらに
走査電極駆動回路217と信号電極駆動回路218のロ
ジック回路部には5V動作回路を用いているため5V電
源も必要である。 【0115】前述した駆動回路は液晶表示パネルに実装
される。しかし、これらの駆動回路に電圧を供給する電
源は、外部に設けられている。すなわち、従来の液晶表
示パネルには、駆動回路に電圧を供給するために5V,
15V,26Vの3電源を外部に設ける必要があり、液
晶表示パネルを搭載する平面テレビやパソコンに内蔵す
る電源回路が大きく複雑になり、さらにコストが増加す
るなどの問題点があった。同様な問題は、プラズマ表示
パネル、EL表示パネルなどの平面表示パネルでも生じ
る。 【0116】本実施例では、平面表示パネルに高圧電源
発生回路を内蔵し、供給電源電圧の種類を削減して電源
部を簡略化する。より具体的には、平面表示パネルの周
辺に、平面型磁気素子を用いたDC−DCコンバータか
らなる水平及び垂直方向の画素電極駆動回路を実装す
る。 【0117】以下、本実施例を図面を参照してさらに詳
細に説明する。図56は本実施例における電源内装液晶
表示パネルの実装状態を示す構成図である。走査電極駆
動回路252は液晶表示パネル251の左右に実装され
る。走査電極駆動LSIは4チップ構成であり、それぞ
れ120ピンの出力ピンを有し、全部で480本の走査
電極を駆動している。信号電極駆動回路253は液晶表
示パネル251の上下に実装される。信号電極駆動LS
Iは6チップ構成であり、それぞれ120ピンの出力ピ
ンを有し、全部で720本の信号電極を駆動している。
このように左右上下から駆動するのは、駆動回路からの
駆動電極を走査線1本毎に櫛形に交互に配置して、駆動
電極端子のピッチを広くするためである。 【0118】これらの駆動回路は、単結晶シリコンのL
SIで構成されており、COG(Chip on Gl
ass)実装またはTAB(Tape Automat
edBonding)実装により実装される。なお、ガ
ラス基板上に直接、ポリシリコンからなる駆動回路を作
り込んでもよい。 【0119】このように液晶表示パネル251の4辺に
沿って駆動回路が配置され、液晶表示パネル251の4
隅のスペースに走査電極駆動回路で用いる26V電源2
54と、信号電極駆動回路で用いる15V電源257が
実装される。これらの電源は、平面インダクタ255,
258を用いたDC−DCコンバータであり、いずれも
入力電圧5Vで動作する。また、それぞれ26V電源2
54と15V電源257の近傍には、制御回路256,
259が実装される。 【0120】図57に昇圧型DC−DCコンバータの回
路図の一例を示す。フライバックコイルとして動作する
平面インダクタ261、電流をオン、オフさせるスイッ
チングトランジスタ262、整流ダイオード263、及
び平滑コンデンサ264から構成される。端子aには入
力電圧5Vが印加されて、端子bには図56の制御回路
256または259から矩形波状の制御パルスが入力さ
れる。まず、制御パルスによりスイッチングトランジス
タ262がオンすると、平面インダクタ261に電流が
流れ電磁エネルギーが蓄えられる。次に、スイッチング
トランジスタ262がオフになると、平面インダクタ2
61に流れていた電流が遮断されるため、平面インダク
タ261の両端にパルス状の高電圧が発生する。このパ
ルス状の高電圧を整流ダイオード263と平滑コンデン
サ264で平滑し、入力電圧よりも高い15Vや26V
の電圧を得ることができる。 【0121】図58に、図57のDC−DCコンバータ
の部品配置を示す。平面インダクタ261のほか、トラ
ンジスタ262、ダイオード263、コンデンサ264
として平面チップ部品を用い、約7mm角の大きさで実
装することができる。 【0122】図59(a)に本実施例で用いられた平面
インダクタの平面図、図59(b)に断面図を示す。長
方形のスパイラルコイル271,272はアルミニウム
または銅からなる厚膜導体で形成されており、互いに逆
方向に巻かれ近接して設けられている。端子273から
始まるコイル271は左巻きに巻かれ、そのまま連続し
て右巻きに巻かれたコイル272に接続され、端子27
4で終わる。スパイラルコイル271,272の上下
は、絶縁層を介して一軸磁気異方性(図59(a)中に
容易軸を矢印で表示している)が導入された軟磁性層2
75,276で挟まれている。コイル271およびコイ
ル272による磁束は図59(b)の矢印の方向に発生
し同相で影響し合うため、相互インダクタンスの効果に
よりコイルの大きさに比して大きなインダクタンスが得
られる。一軸磁気異方性が導入された軟磁性層を用い、
磁化困難軸方向に磁束を発生させると高周波うず電流損
を小さくすることができる。このような構造の平面イン
ダクタは100μm程度の厚さに形成することができ
る。平面インダクタとして図5に示したものを用いても
よいことはもちろんである。 【0123】なお、本実施例の構成は、液晶表示パネル
に限らず、例えば放電駆動に200V〜300Vの高電
圧を必要とするプラズマ表示パネル、蛍光体を電界で直
接励起するために画素の駆動に100V〜200Vの高
電圧を必要とするEL表示パネルにも適用することがで
きる。そして、平面表示パネルに電源を内蔵することに
よって、供給電源電圧の種類を削減できる。さらに、平
面表示パネルを用いた小型テレビやパソコン等の電源部
を簡略化し、より小型の平面テレビやパソコンを提供す
ることができる。 【0124】実施例9 本実施例では、平面型磁気素子を構成要素とする電源
を、ビデオカメラや電子スチルカメラで用いる固体撮像
素子に内蔵させた応用例について説明する。 【0125】図60にCCD型撮像素子を用いた固体撮
像装置の概略構成図を示す。撮像レンズ301から入射
した光はCCD型撮像素子302の撮像面に結像され
る。CCD型撮像素子302は水平駆動回路303、垂
直駆動回路304、電子シャッタ駆動回路305などか
ら所定の電圧、周期のパルスで駆動され、光電変換され
た電荷を電気信号として出力する。CCD型撮像素子3
02の出力信号は信号処理回路307を経て、映像出力
信号になる。 【0126】各駆動回路は外部のDC−DCコンバータ
306から供給される−7V,5V,15V,25Vの
4つの電源電圧により駆動される。すなわち、フォトダ
イオードから垂直転送CCDへ読み出すフィールドシフ
ト時に、垂直転送CCDには0V〜15Vのフィールド
シフトパルスが印加される。垂直転送CCD内での電荷
転送時には−7V〜0Vの垂直転送パルスが印加され
る。したがって、垂直転送CCDのパルス駆動には−7
V〜15Vの電圧が必要となる。また、電子シャッタモ
ード時にはフォトダイオードから基板下部に蓄積電荷を
掃き出すために、25Vの高圧パルスが印加される。ま
た、水平転送CCD内での転送は0〜5Vの電圧でパル
ス駆動される。さらに、電荷読み出し部の出力トランジ
スタのドレインと、電荷を1画素毎にリセットするリセ
ットトランジスタのドレインには15Vの直流電圧が供
給され、リセットトランジスタのゲートには5VPPのリ
セットパルスが印加される。 【0127】このようにCCD型撮像素子を用いるビデ
オカメラや電子スチルカメラでは、多種類の電圧の電源
やパルスを撮像素子の外部から供給する必要があり、撮
像装置の電源部の小型化が困難であった。 【0128】本実施例では、CCD型撮像素子を用いる
ビデオカメラや電子スチルカメラ等撮像装置の昇圧回路
をCCD撮像素子に内蔵し、供給電源電圧の種類を削減
することにより、撮像装置の電源部を簡略化する。 【0129】以下、本実施例を図面を参照してより詳細
に説明する。 【0130】図61に、本実施例における電源内蔵CC
D型撮像素子の概略構成図を示す。入射光はフォトダイ
オード311で電子に光電変換され、電荷は垂直転送C
CD312に読み出される。このとき0V〜15Vのフ
ィールドシフトパルスが印加される。電荷は垂直転送C
CD312内で転送される。このとき−7V〜0Vの垂
直転送パルスが印加される。次いで電荷は水平転送CC
D314内で転送される。このとき0〜5Vの水平転送
パルスが印加される。さらに、電荷読み出し部の出力ト
ランジスタにより、出力が得られる。電荷は、リセット
トランジスタ317により1画素毎にリセットされる。
これらの動作では15Vの直流電圧が印加される。ま
た、電子シャッタモード時にはフォトダイオード311
から基板下部313へ蓄積電荷が掃き出される。このと
き25Vの高圧パルスが印加される。 【0131】本実施例の電源内蔵CCD型撮像素子33
0では、前述した各部材が設けられていないスペース
に、入力電圧5Vで動作しそれぞれ15V,−7V,2
5Vの電圧を発生するDC−DCコンバータ321,3
24,327が内蔵されている。これらのDC−DCコ
ンバータはいずれも、平面インダクタ322,325,
328および制御回路323,326,329を有し、
各出力電圧に対応できるようになっている。 【0132】昇圧型DC−DCコンバータとしては例え
ば図57に示したものが用いられる。なお、図示しない
−7V用の昇圧回路では整流ダイオード263の極性を
逆に接続し、平面インダクタ261とスイッチングトラ
ンジスタ262の位置を入れ換えている。平面インダク
タとしては、例えば図59または図5に示すものが用い
られる。 【0133】なお、本実施例の固体撮像素子はCCD型
撮像素子には限らない。例えば、MOS型撮像素子など
でも5V以外の高い電圧を内部で必要とする固体撮像素
子では、本実施例の構成を適用できる。 【0134】以上のように、本実施例では平面インダク
タを有する電源を内蔵することにより、CCD型固体撮
像素子の単一電源動作を可能にし、ビデオカメラや電子
スチルカメラの電源部を簡略化できる。したがって、固
体撮像素子を用いたビデオカメラや電子スチルカメラを
より小型にでき、コスト低減にも大きく寄与する。 【0135】 【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、低
損失で過電流を検出できる、小型・薄型の電源用磁気素
子を含み、過電流検出手段に起因する損失の少ないDC
−DCコンバータを提供できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】一般的な平面インダクタを示す斜視図。 【図2】一般的な降圧チョッパ型DC−DCコンバータ
の回路図。 【図3】電流検出抵抗器を用いた過電流検出手段を示す
回路図。 【図4】電流変成器およびFETを用いた過電流検出手
段を示す回路図。 【図5】(a)実施例1における過電流検出手段として
サーチコイルを設けた平面インダクタの断面図、(b)
はその等価回路図。 【図6】(a)は実施例1における過電流検出手段とし
てサーチコイルを設けた平面トランスの断面図、(b)
はその等価回路図。 【図7】(a)は負荷電流が小さい場合の磁束分布、
(b)は負荷電流が大きい場合の磁束分布をそれぞれ示
す説明図。 【図8】図5の平面インダクタの軟磁性層の動作点とサ
ーチコイルの誘導起電力との関係を示す磁化曲線図。 【図9】図5の平面インダクタを有する降圧チョッパ型
DC−DCコンバータの回路図。 【図10】図5の平面インダクタを有する昇圧チョッパ
型DC−DCコンバータの回路図。 【図11】図5の平面インダクタを有するフライバック
型DC−DCコンバータの回路図。 【図12】図6の平面トランスを有するフライバック型
DC−DCコンバータの回路図。 【図13】過電流検出回路の一例を示す回路図。 【図14】平面インダクタおよびサーチコイルを有する
モノリシック型超小型電源を簡略化して示す断面図。 【図15】平面インダクタおよびサーチコイルを有する
モノリシック型超小型電源の断面図。 【図16】実施例2における過電流検出手段としてホー
ル素子を設けた平面インダクタの斜視図。 【図17】図16の平面インダクタの断面図。 【図18】図16の平面インダクタの等価回路図。 【図19】ホール素子における外部磁場B、電流Iおよ
びホール起電力Vhの関係を示す説明図。 【図20】図16の平面インダクタを有する降圧チョッ
パ型DC−DCコンバータの回路図。 【図21】一般的な降圧チョッパ型DC−DCコンバー
タの回路図。 【図22】実施例3における平面インダクタを構成する
軟磁性層の動作点を示す磁化曲線図。 【図23】一般的なフライバック型DC−DCコンバー
タの回路図。 【図24】実施例3における平面インダクタの分解斜視
図。 【図25】(a)は図24の平面インダクタの断面図、
(b)は同平面インダクタを構成する平面コイルおよび
補助平面コイルにより発生する直流磁界を示す説明図。 【図26】実施例3における他の平面インダクタの分解
斜視図。 【図27】(a)は図25の平面インダクタの断面図、
(b)は同平面インダクタを構成する平面コイルおよび
補助平面コイルにより発生する直流磁界を示す説明図。 【図28】実施例3および従来の平面インダクタの直流
重畳特性を示す特性図。 【図29】実施例3における平面トランスの断面図。 【図30】実施例3における平面インダクタを適用した
降圧チョッパ型DC−DCコンバータの回路図。 【図31】実施例3における平面インダクタを適用した
フライバック型DC−DCコンバータの回路図。 【図32】実施例4におけるハイブリッドIC型DC−
DCコンバータの斜視図。 【図33】図32のハイブリッドIC型DC−DCコン
バータの断面図。 【図34】図32のハイブリッドIC型DC−DCコン
バータを構成する平面インダクタの分解斜視図。 【図35】図32のハイブリッドIC型DC−DCコン
バータの高熱伝導性絶縁基板の凹部に埋設される各部材
の分解斜視図。 【図36】図32のハイブリッドIC型DC−DCコン
バータの高熱伝導性基板の表面における実装工程以降の
工程を示す斜視図。 【図37】図32のハイブリッドIC型DC−DCコン
バータを構成する高熱伝導性絶縁基板の凹部を示す斜視
図。 【図38】図32のハイブリッドIC型DC−DCコン
バータを構成する平面インダクタと積層セラミックコン
デンサとの接続状態を示す断面図。 【図39】図32のハイブリッドIC型DC−DCコン
バータの回路図。 【図40】一般的なDC−DCコンバータの一例を示す
回路図。 【図41】図40のDC−DCコンバータのスイッチン
グ素子のゲート電圧とオン電流との関係を示す特性図。 【図42】図40のDC−DCコンバータのMOSFE
Tダイオードのオン電圧と電流との関係を示す特性図。 【図43】実施例5における方法を説明する図であり、
(a)はスイッチング素子の電流波形図、(b)はMO
SFETダイオードの電流波形図。 【図44】実施例5における方法を説明する、スイッチ
ング素子の通電パルス幅と電流の関係を示す特性図。 【図45】一般的なMOSFETダイオードの断面図。 【図46】実施例6におけるMOSFETダイオードに
ついて、(a)は平面図、(b)はB−B’線に沿う断
面図。 【図47】実施例6における別のMOSFETダイオー
ドについて、(a)は平面図、(b)はB−B’線に沿
う断面図、(c)はC−C’線に沿う断面図。 【図48】実施例6における別のMOSFETダイオー
ドについて、(a)は平面図、(b)はB−B’線に沿
う断面図、(c)はC−C’線に沿う断面図。 【図49】実施例6における別のMOSFETダイオー
ドについて、(a)は平面図、(b)はB−B’線に沿
う断面図、(c)はC−C’線に沿う断面図。 【図50】実施例6における別のMOSFETダイオー
ドについて、(a)は平面図、(b)はB−B’線に沿
う断面図、(c)はC−C’線に沿う断面図。 【図51】実施例6における別のMOSFETダイオー
ドについて、(a)は平面図、(b)はB−B’線に沿
う断面図、(c)はC−C’線に沿う断面図。 【図52】バイポーラ型スイッチング素子の回路図。 【図53】実施例7におけるバイポーラ型スイッチング
素子の断面図。 【図54】液晶表示パネルの概略構成図。 【図55】液晶表示パネルの駆動原理を説明する回路
図。 【図56】実施例8における電源内蔵液晶表示パネルの
実装状態を示す構成図。 【図57】実施例8における電源内蔵液晶表示パネルに
用いられる昇圧型DC−DCコンバータの回路図。 【図58】実施例8における電源内蔵液晶表示パネルの
電源部の平面図。 【図59】(a)は実施例8における電源内蔵液晶表示
パネルに用いられた平面インダクタの平面図、(b)は
断面図。 【図60】固体撮像装置の概略構成図。 【図61】実施例9における電源内蔵CCD型撮像素子
の概略構成図。 【符号の説明】 1…平面コイル、2…絶縁層、3…軟磁性層、4…平面
インダクタ、5…平面コイル、6…平面トランス、11
…絶縁基板、12,13,14,15…導体パターン、
21…積層セラミックコンデンサ、22…絶縁層、23
…磁気シールド層、31…多層配線層、32…PWM制
御用IC、33,34…外付部品、35…パワーMOS
FET、36…還流ダイオード、37…接地電極、38
…外部電極、39…ボンディングワイヤ、41…補助平
面コイル、42…絶縁層、43…軟磁性層、45…平面
インダクタ、46…平面トランス、51…ホール素子、
52…サーチコイル、61…主電源、62…スイッチン
グ素子、63…インダクタ、64…MOSFETダイオ
ード、65…出力コンデンサ、66…電圧モニター回
路、67…制御回路、68…スイッチング素子の駆動回
路、69…同期整流MOSFETダイオードの駆動回
路、71…N型半導体基板、72…P型ベース層、7
2’…P型ウェル層、73…N型ソース層、74…N型
ドレイン層、75…ゲート電極、76…ソース電極、7
7…ドレイン電極、78…ショットキ接合、79…N型
コンタクト層、80…他の基板、81…絶縁層、91…
バイポーラトランジスタ、92…抵抗、93…スピード
アップコンデンサ、101…コレクタ領域、102…ベ
ース領域、103…キャリア蓄積領域、104…エミッ
タ領域、105…酸化膜、106…薄い酸化膜、107
…ベース電極、108…エミッタ電極、201,202
…ガラス基板、203…液晶、204…透明電極、20
5…画素電極、206…薄膜トランジスタ、207…信
号蓄積キャパシタ、211…液晶、212…信号蓄積キ
ャパシタ、213…薄膜トランジスタ、214…走査電
極、215…信号電極、216…同期信号変換器、21
7…走査電極駆動回路、218…信号電極駆動回路、2
51…液晶表示パネル、252…走査電極駆動回路、2
53…信号電極駆動回路、254…26V電源、257
…15V電源、255,258…平面インダクタ、25
6,259…制御回路、261…平面インダクタ、26
2…スイッチングトランジスタ、263…整流ダイオー
ド、264…平滑コンデンサ、271,272…スパイ
ラルコイル、273,274…端子、275,276…
軟磁性層、301…撮像レンズ、302…CCD型撮像
素子、303…水平駆動回路、304…垂直駆動回路、
305…電子シャッタ駆動回路、306…DC−DCコ
ンバータ、307…信号処理回路、311…フォトダイ
オード、312…垂直転送CCD、313…基板下部、
314…水平転送CCD、317…リセットトランジス
タ、321,324,327…DC−DCコンバータ、
322,325,328…平面インダクタ、323,3
26,329…制御回路、330…CCD型固体撮像素
子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井関 裕二 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 溝口 徹彦 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 井手 祐二 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 長谷川 迪雄 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 山口 好広 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 岩本 恭典 神奈川県川崎市幸区堀川町580番1号 株式会社東芝半導体システム技術センタ ー内 (56)参考文献 特開 平5−62845(JP,A) 特開 平4−137510(JP,A) 特開 平4−363006(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/28 H01F 30/00 H02M 3/155

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 入力信号から矩形波を生成するスイッチ
    ング手段と、前記スイッチング手段により発生する矩形
    波のパルス幅を変調する手段と、互いに絶縁された一次
    平面コイルおよび二次平面コイル、これらの両面に形成
    された二層の絶縁層、ならびに二層の絶縁層の外側にそ
    れぞれ形成された二層の軟磁性層を有し、前記スイッチ
    ング手段のオン時に一次平面コイルに電磁エネルギーを
    蓄積し、オフ時に蓄積された電磁エネルギーを二次平面
    コイルを通して放出する平面トランスと、前記スイッチ
    ング手段により生成する矩形波を平滑化するコンデンサ
    と、整流素子と、前記平面トランスを構成する前記二層
    の軟磁性層の一方または両方の外側に設けられた、前記
    平面コイルを流れる過電流を検出するための平面サーチ
    コイルとを具備したことを特徴とするDC−DCコンバ
    ータ。
JP2001311798A 1993-03-15 2001-10-09 Dc−dcコンバータ Expired - Fee Related JP3397778B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001311798A JP3397778B2 (ja) 1993-03-15 2001-10-09 Dc−dcコンバータ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-80157 1993-03-15
JP8015793 1993-03-15
JP2001311798A JP3397778B2 (ja) 1993-03-15 2001-10-09 Dc−dcコンバータ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04445294A Division JP3347452B2 (ja) 1993-03-15 1994-03-15 電源用磁気素子およびdc−dcコンバータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002176769A JP2002176769A (ja) 2002-06-21
JP3397778B2 true JP3397778B2 (ja) 2003-04-21

Family

ID=26421208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001311798A Expired - Fee Related JP3397778B2 (ja) 1993-03-15 2001-10-09 Dc−dcコンバータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3397778B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7289329B2 (en) * 2004-06-04 2007-10-30 Siemens Vdo Automotive Corporation Integration of planar transformer and/or planar inductor with power switches in power converter
EP1797632B1 (en) * 2004-10-01 2012-08-15 Koninklijke Philips Electronics N.V. Power converter for led large area light source lamp
WO2011068025A1 (en) * 2009-12-04 2011-06-09 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Dc converter circuit and power supply circuit
JP6115552B2 (ja) * 2014-11-26 2017-04-19 トヨタ自動車株式会社 電力変換装置
JP2022062571A (ja) 2020-10-08 2022-04-20 株式会社東芝 電気機器及び電力変換装置
JP7030947B1 (ja) * 2020-12-18 2022-03-07 三菱電機株式会社 電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002176769A (ja) 2002-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5694030A (en) Magnetic element for power supply and DC-to-DC converter
US11888392B2 (en) High speed, efficient sic power module
US7719092B2 (en) Power semiconductor module
US11153966B2 (en) Electronic circuit device
CN103782380B (zh) 半导体模块
US9461549B2 (en) Electric power source device
US20180226383A1 (en) Semiconductor module
US10256718B2 (en) Low-inductance half-bridge arrangement
JP2008530807A (ja) パワー半導体アセンブリ
JP2001245479A (ja) 電力半導体モジュール
US20190245433A1 (en) Water-cooling power supply module
US20160365304A1 (en) Semiconductor Package with Embedded Output Inductor
Kreutzer et al. Full SiC DCDC-converter with a power density of more than 100kW/dm3
WO2017005505A1 (en) High power density inverter (ii)
JP3397778B2 (ja) Dc−dcコンバータ
Wang et al. Integrated magnetics on silicon for power supply in package (PSiP) and power supply on chip (PwrSoC)
CN115102420A (zh) 一种半导体电路、功率模组及其制造方法
JP3347452B2 (ja) 電源用磁気素子およびdc−dcコンバータ
JP2003272825A (ja) 電子レンジ用電源装置
JP3397776B2 (ja) 電源用磁気素子およびdc−dcコンバータ
JP2009268165A (ja) インバータモジュール
Jang et al. Power Conversion Module using LTCC substrate Interconnected to Power Inductor with Low DCR
US20220344286A1 (en) Semiconductor module
JP2005101406A (ja) 磁気素子およびそれを搭載したスイッチング電源
EP3171684A1 (en) High power density inverter (ii)

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080214

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090214

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100214

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100214

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110214

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees