JP3397079B2 - 永久磁石回転子の着磁方法及び永久磁石回転電機 - Google Patents
永久磁石回転子の着磁方法及び永久磁石回転電機Info
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Description
係り、特に永久磁石回転電機の回転子の着磁方法に関す
る。また、本発明は永久磁石回転電機に関する。
磁石回転電機は、回転子の永久磁石が常に磁力を発生し
ていることから、回転子の周囲に鉄粉が付着することや
固定子鉄心に磁力が働くことにより、組立時において回
転子を固定子に収めるための工夫が必要である。
子の永久磁石の磁力が劣化した場合には、回転子を固定
子より取り出し再着磁しなければならない。
久磁石回転電機のうち固定子の巻線方式として分布巻を
用いた分布巻型永久磁石回転電機を対象に、上記問題を
克服する着磁方法が開示されている。この公報には、位
置決め電源より固定子巻線に通電することによって生ず
る巻線起磁力の位置に回転子を保持し、ついで着磁電源
より固定子巻線に通電することによって生ずる巻線起磁
力の位置に回転子を移動させることにより回転子内磁石
を着磁するものが記載されている。
機に使用されている分布巻型の固定子に対して、コイル
エンドの長さを短くできること、巻線長が短く低抵抗の
ため効率を高めることができること等の理由により、固
定子突極に巻線を集中的に巻回する集中巻型永久磁石回
転電機が所望されている。
報に記載の方法を応用することは困難である。その理由
は、分布巻型永久磁石回転電機の固定子鉄心が1相の磁
束を発生する周方向幅が回転子の一の磁石素材の周方向
幅とほぼ一致するのに対し、集中巻型永久磁石回転電機
はその二つが一致しないからである。
公報記載の方法を適用すれば、2度目の着磁のために回
転子を回転させても、1度目の着磁でそれぞれN極,S
極に着磁された磁石素材は、またそれぞれN極,S極に
着磁するための巻線に対向し、着磁が可能である。
機に適用すると、1度目の着磁でそれぞれN極,S極に
着磁された磁石素材の一方が、1度目に着磁された極に
着磁する固定子突極に対向したとき、他の一方の磁石素
材は必ず1度目に着磁された極とは逆の極の固定子突極
に対向することとなり、着磁が不可能である。
機の回転子において、固定子の内部から取り出さずに回
転子を着磁できる着磁方法を提供することにある。
明の永久磁石回転子の着磁方法は、回転子の鉄心内部に
複数の磁石素材を環状に埋め込み、前記回転子の外周に
配置された固定子の前記複数の磁石素材とは数が異なる
突極に集中的に巻回された3相の巻線に電流を流すこと
により前記複数の磁石素材を着磁するにあたり、所定の
相互に隣り合った前記突極の間に所定の相互に隣り合っ
た前記磁石素材の間が対向するよう前記回転子を位置決
め固定し、前記所定の相互に隣り合った突極に対応する
2相の巻線に電流を流し、前記複数の磁石素材が相互に
逆極性となるよう着磁することを特徴とする。
久磁石回転子の着磁方法は、回転子の鉄心内部に複数の
磁石素材を環状に埋め込み、前記回転子の外周に配置さ
れた固定子の前記複数の磁石素材とは数が異なる突極に
集中的に巻回された3相の巻線に電流を流すことにより
前記複数の磁石素材を着磁するにあたり、前記3相のう
ち1相の突極に所定の前記磁石素材が対向するよう前記
回転子を位置決め固定し、前記1相の巻線を電源の一方
の極に、残りの2相の巻線を並列にして前記電源の他方
の極にそれぞれ接続した状態で前記3相の巻線に電流を
流し、前記複数の磁石素材が相互に逆極性となるよう着
磁することを特徴とする。
永久磁石回転電機の周方向断面図を示す。固定子1は固
定子鉄心11と巻線2で構成されている。固定子鉄心1
1は、突極部13とその磁束の通路を形成する固定子ヨ
ーク部12から構成されている。本実施形態では突極部
13の数が12のものを示す。固定子1の突極部13に
は巻線2が集中的に巻回されている。突極部13に集中
的に巻回された巻線2は巻線収納部14に収納されてい
る。巻線2の各々は空隙面での磁路を共有することがな
い構成である。図1において、巻線2のU相にはU1,
U2,U3,U4、V相にはV1,V2,V3,V4、
W相にはW1,W2,W3,W4がそれぞれ直列にかつ
3相スター結線で接続されている。ここで添字は巻線番
号である。
り、回転子鉄心31,この回転子鉄心31に環状に複数
配置され、着磁後に永久磁石として機能する磁石素材
4,磁極片部32,磁極片部32間のブリッジ部33,
空隙部34によって構成されている。本実施形態では磁
石素材4の数が8のものを示す。回転子鉄心31,磁極
片部32、およびブリッジ部33は、珪素鋼板等の磁性
体によって一体に構成されている。
する。本実施例のような回転子3に対しては、1度の着
磁工程により全着磁が可能である。磁石素材4を着磁す
るときは、突極部13のV相とU相との間と、磁石素材
4のN極とS極との間とを一致させるように第1固定穴
35によって回転子3を固定子1に対して位置決め固定
する。これに着磁電源により巻線2のV相からU相に対
して電流を通電し、磁石素材4を図示の極性に着磁す
る。
化を狙う場合、その特性により磁石素材4の数が突極部
13の数よりも少なくなる。この実施形態も、磁石素材
4の数8に対して突極部13の数は12である。従っ
て、突極部13の周方向幅は自ずと磁石素材4の周方向
幅より小さくなり、ここに磁石素材4を2度着磁しなけ
ればならない理由が存在する。
回転子3の内部に埋め込むようなものの場合は、1度の
着磁で磁石素材4全体が着磁可能である。それは、磁石
素材4の外周にある磁極片部32が磁石素材4の周方向
全面に着磁起磁力をかけるよう作用するからである。
外に露出している場合、U1に対向する磁石素材4は、
図において左に隣り合ったN極の磁石素材4に近い部分
では完全に着磁されるのに対し、右に隣り合ったN極の
磁石素材4に近い部分は完全に着磁することは難しく、
1磁極の中で磁極の着磁量に差が生じる。つまり、磁石
素材の周方向の両端で着磁の大きさが変わってしまう。
しかし、U1から発生する磁束は、磁極片部32を介し
て磁石素材4に至るため、磁極片部32が磁束を分散さ
せ、磁石素材4の全体を着磁することが可能となるもの
である。
は、上述の効果はあまり期待できないが、磁石素材4の
周方向で着磁された磁束量が均等でなくても、回転子3
は回転子として十分に機能する。回転電機の特性は全体
の磁束量によって決まるものであり、一部の磁石素材に
おける磁束量の減少は影響が少なく、一度のみのいわば
偏った着磁でも全体としての特性にあまり影響はない。
の磁化方向を示す。図のように、N極,S極内の周方向
の両側では異なった磁化方向を示す。すなわちU1に対
向する磁石素材4は、前述のように、図において左に隣
り合ったN極の磁石素材4に近い部分では完全に着磁さ
れるのに対し、右に隣り合ったN極の磁石素材4に近い
部分は完全に着磁されず、1磁極の中で磁極の着磁量に
差が生じている。しかし、これらの影響は固定子外の着
磁装置により完全に着磁されたものと特性上ほとんど差
異がない。
転電機の磁石素材を、回転子3を固定子1の内部に入れ
たまま着磁することが可能である。また、時間の経過等
により発生磁束の小さくなった磁石素材を、回転子3を
取り出さずに再着磁が可能である。
巻型永久磁石回転電機の製造時の工程が少なく、組立性
の良い回転電機が得られる。また回転電機を分解せずに
発生磁束をリフレッシュすることが可能である。
は図8で示した構造と同一の構造を持つ集中巻型永久磁
石回転電機である。本実施形態では第1固定穴35を、
U相の突極部13の周方向中心と所定の磁石素材4の周
方向中心が合致するように設けている。
ス側に、V相とW相とを並列にして着磁電源のマイナス
側に接続し、着磁電流を通電する。このことにより、磁
石素材4の全極を同時に着磁することが可能である。つ
まり、U相の巻線2が作る起磁力を、磁極片部32の効
果によってその下のN極の磁石素材4全面にかけること
ができる。一方S極の磁石素材4は、V相とW相の二つ
の巻線によって幅広く着磁される。
の磁化方向を示す。図のように、N極,S極内の周方向
の両側では異なった磁化方向を示す。すなわちU相の巻
線に対向する磁石素材は、その周方向両側が周方向に着
磁され、V相,W相の巻線に対向する磁石素材は半径方
向に磁化される。従って、N極,S極間で磁束量に若干
の差が生じるが、これらの影響は、磁極片部32により
磁石素材全面に磁化力がかかることにより、固定子外の
着磁装置により完全に着磁されたものと特性上ほとんど
差異がない。
した方法にのみ限定されるものではない。また、上記は
集中巻型永久磁石回転電機をその形態として説明した
が、リニアモータ等への適用も可能である。また、電動
機だけでなく、発電機にも適用でき、さらに回転子の外
転型,内転型を問わない。
の相互に隣り合った磁石素材の間が対向するよう回転子
を位置決め固定し、所定の相互に隣り合った突極に対応
する2相の巻線に電流を流し、複数の磁石素材が相互に
逆極性となるよう着磁する発明によれば、集中巻型永久
磁石回転電機の回転子において、固定子の内部から取り
出さずに回転子を着磁できる着磁方法を提供することが
できる。
素材が対向するよう回転子を位置決め固定し、1相の巻
線を電源の一方の極に、残りの2相の巻線を並列にして
電源の他方の極にそれぞれ接続した状態で3相の巻線に
電流を流し、複数の磁石素材が相互に逆極性となるよう
着磁する発明においても、集中巻型永久磁石回転電機の
回転子において、固定子の内部から取り出さずに回転子
を着磁できる着磁方法を提供することができる。
転電機の周方向断面を示す断面図。
示す。
回転電機の周方向断面を示す断面図。
示す。
…シャフト、6…エンドブラケット、7…ベアリング、
11…固定子鉄心、12…固定子ヨーク部、13…突極
部、14…巻線収納部、31…回転子鉄心、32…磁極
片部、33…ブリッジ部、34…空隙部、35…第1固
定穴、36…第2固定穴、81…着磁装置、82…イン
バータ、83…バッテリ、84…コンタクタ、85…着
磁用端子、86…着磁切換スイッチ。
Claims (2)
- 【請求項1】回転子の鉄心内部に複数の磁石素材を環状
に埋め込み、前記回転子の外周に配置された固定子の前
記複数の磁石素材とは数が異なる突極に集中的に巻回さ
れた3相の巻線に電流を流すことにより前記複数の磁石
素材を着磁するにあたり、所定の相互に隣り合った前記
突極の間に所定の相互に隣り合った前記磁石素材の間が
対向するよう前記回転子を位置決め固定し、前記所定の
相互に隣り合った突極に対応する2相の巻線に電流を流
し、前記複数の磁石素材が相互に逆極性となるよう着磁
することを特徴とする永久磁石回転子の着磁方法。 - 【請求項2】回転子の鉄心内部に複数の磁石素材を環状
に埋め込み、前記回転子の外周に配置された固定子の前
記複数の磁石素材とは数が異なる突極に集中的に巻回さ
れた3相の巻線に電流を流すことにより前記複数の磁石
素材を着磁するにあたり、前記3相のうち1相の突極に
所定の前記磁石素材が対向するよう前記回転子を位置決
め固定し、前記1相の巻線を電源の一方の極に、残りの
2相の巻線を並列にして前記電源の他方の極にそれぞれ
接続した状態で前記3相の巻線に電流を流し、前記複数
の磁石素材が相互に逆極性となるよう着磁することを特
徴とする永久磁石回転子の着磁方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10004197A JP3397079B2 (ja) | 1997-04-17 | 1997-04-17 | 永久磁石回転子の着磁方法及び永久磁石回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10004197A JP3397079B2 (ja) | 1997-04-17 | 1997-04-17 | 永久磁石回転子の着磁方法及び永久磁石回転電機 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001395627A Division JP3818152B2 (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 永久磁石回転電機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10295061A JPH10295061A (ja) | 1998-11-04 |
JP3397079B2 true JP3397079B2 (ja) | 2003-04-14 |
Family
ID=14263445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10004197A Expired - Lifetime JP3397079B2 (ja) | 1997-04-17 | 1997-04-17 | 永久磁石回転子の着磁方法及び永久磁石回転電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3397079B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101801610B1 (ko) | 2017-02-14 | 2017-11-27 | 충남대학교산학협력단 | 마그네틱 기어드 모터 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020047695A (ko) * | 2000-12-13 | 2002-06-22 | 윤종용 | 브러시리스 직류 모터의 착자 방법 |
WO2004064231A1 (ja) * | 2003-01-09 | 2004-07-29 | University Of Fukui | 超電導体の着磁装置及び超電導同期機 |
-
1997
- 1997-04-17 JP JP10004197A patent/JP3397079B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101801610B1 (ko) | 2017-02-14 | 2017-11-27 | 충남대학교산학협력단 | 마그네틱 기어드 모터 |
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JPH10295061A (ja) | 1998-11-04 |
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