JP3397042B2 - マイクロメカニカルセンサ破損検出回路 - Google Patents

マイクロメカニカルセンサ破損検出回路

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JP3397042B2 JP16548296A JP16548296A JP3397042B2 JP 3397042 B2 JP3397042 B2 JP 3397042B2 JP 16548296 A JP16548296 A JP 16548296A JP 16548296 A JP16548296 A JP 16548296A JP 3397042 B2 JP3397042 B2 JP 3397042B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加速度等の印加信
号により、半導体基板上に形成されたダイアフラムに歪
みが生じ、ダイアフラム上に形成されたピエゾ抵抗によ
りブリッジ回路のピエゾ抵抗値が変化することを利用し
て加速度等を検出するマイクロメカニカルセンサの破損
を検出する回路に関する。
【0002】
【従来の技術】振動、加速度等を検出するのに一般的に
用いられている構造としては、半導体基板に半導体ピエ
ゾ抵抗の形成される薄肉状の梁等ダイアフラム部を形成
し、一方を厚肉部である支持部に固定し、他方を厚肉部
からなる重りに接続して、半導体歪みゲージの抵抗値に
より印加加速度等を検知するマイクロメカニカルセンサ
が知られる。このようなマイクロメカニカルセンサにお
いては、何らかの原因によりダイアフラム部が破損した
ときにそれを検出するような回路を必要とする場合があ
る。
【0003】ところで、従来のマイクロメカニカルセン
サ破損検出回路としては、例えば図4に示すようなもの
がある。ここで、参照番号11は半導体基板上のダイア
フラム上に形成されたピエゾ抵抗によるブリッジ回路で
あり、12はアンプA1によって構成される定電流回路
であり、13は差動増幅回路であり、15はマイクロメ
カニカルセンサ破損検出回路である(特開平2−307
064号公報参照)。
【0004】ブリッジ回路11には、アンプA1によっ
て構成される定電流回路12からの定電流電源が供給設
定されている。ブリッジ回路11の出力端A及びD点間
に、加速度の量に対応した電位差の信号が発生し、この
検出信号が差動増幅回路13によって増幅され、出力端
子1に加速度検出信号として出力される。異常検出回路
15は、この加速度センサからの出力信号1を監視し、
異常を検知するような構成になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構成では、増幅後の信号で判断しているた
め、過大加速度入力と故障の判別がしにくいこと、及び
コンパレータを用いた高精度の判定を行っているために
回路規模が大きくなるという問題点があった。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、ピエゾ抵抗ブリッジ出力に直接M
OS型FETと抵抗各1個から成るインバータ回路を接
続するような構成とすることにより、上記問題点を解決
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するために、加速度等の印加信号により、半導体基板
上に形成されたダイアフラムに歪みが生じ、該ダイアフ
ラム上に形成されたピエゾ抵抗によるブリッジ回路の前
記ピエゾ抵抗値が変化することを利用して加速度等を検
出するマイクロメカニカルセンサにおいて、記ピエゾ
抵抗ブリッジ回路の二つの出力端子の各端子毎に、MO
S型FETと抵抗要素各1個で構成されるインバータ回
路を二つずつ接続し、前記各インバータ回路の出力電圧
に基づいて前記ダイアフラムの破損による出力変動を検
出する構成とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の
形態を示す図である。まず構成を説明すると、ピエゾ抵
抗(R1,R2,R3,R4)でブリッジを構成してい
るマイクロメカニカルセンサ1の一方のブリッジ出力V
1をソースを電源接続しているPchMOS型FET
(PEMOS1)のゲートとソース接地されているNc
hMOS型FET(NEMOS1)のゲートに接続す
る。同様にマイクロメカニカルセンサ1の他方のブリッ
ジ出力V2をソースを電源接続しているPchMOS型
FET(PEMOS2)のゲートとソース接地されてい
るNchMOS型FET(NEMOS2)のゲートに
する。PchMOS型FET(PEMOS1)のドレ
インは抵抗R5を介してGNDに接続され、NchMO
S型FET(NEMOS1)のドレインは抵抗R6を介
してVDDに接続される。同様にPchMOS型FET
(PEMOS2)のドレインは抵抗R7を介してGND
に接続され、NchMOS型FET(NEMOS2)の
ドレインは抵抗R8を介してVDDに接続されている。
PchMOS型FET(PEMOS1)のドレイン出力
V3とNchMOS型FET(NEMOS1)のドレイ
ン出力V4をEX−OR回路(EXOR1)に入力す
る。同様にPchMOS型FET(PEMOS2)のド
レイン出力V5とNchMOS型FET(NEMOS
2)のドレイン出力V6をEX−OR回路(EXOR
2)に入力する。更に、EX−OR回路(EXOR1,
EXOR2)の出力をNAND回路(NAND1)の入
力に接続する。
【0009】次に、前記実施の形態の動作について説明
する。図1のマイクロメカニカルセンサ1において、破
損形態によるブリッジ出力について述べる。まず、a,
b点のいずれか、若しくは前記2点において断線した場
合、ブリッジ出力電圧V1は、ほぼGND側に落ちる。
同様にc,d点のいずれか、若しくは前記2点において
断線した場合、ブリッジ出力電圧V2は、ほぼGND側
に落ちる。
【0010】次に、e,f点のいずれか、若しくは前記
2点において断線した場合、ブリッジ出力電圧V1はピ
エゾ抵抗R3とプルダウン抵抗R9により分圧された電
位となる。ここで抵抗R9を抵抗R3に比べ極端に大き
な抵抗値にした場合、ブリッジ出力電圧V1はほぼVD
Dに等しくなる。同様にg,h点のいずれか、若しくは
前記2点において断線した場合、ブリッジ出力電圧V2
はピエゾ抵抗R1とプルダウン抵抗R10により分圧さ
れた電位となり、抵抗R10を抵抗R1に比べ極端に大
きな抵抗値にした場合、ブリッジ出力電圧V2は、ほぼ
VDDに等しくなる。次にa〜h点のすべてにおいて断
線した場合、ブリッジ出力電圧V1はプルダウン抵抗R
9により、GND側に落ちる。同様にブリッジ出力電圧
V2はプルダウン抵抗R10により、GND側に落ち
る。
【0011】以上述べたように、本発明では、マイクロ
メカニカルセンサのブリッジ出力電圧V1,V2は、加
速度に対して、僅かにしか変化しないのに対し、あらゆ
るダイアフラム部破損形態においては、前記ダイアフラ
ム部破損形態におけるブリッジ間出力電圧の例のように
極端な値となる。
【0012】図2に、マイクロメカニカルセンサ1のブ
リッジ間出力V1とPchMOS型FET(PEMOS
1)のソース・ドレイン電流と抵抗R5で決定する電位
V3、及びNchMOS型FET(NEMOS1)のソ
ース・ドレイン電流と抵抗R6で決定する電位V4の関
係を示す。
【0013】仮にブリッジ出力電圧V1の電位を0Vか
ら、リニアに上げていくとPchMOS型FET(PE
MOS1)のゲート−ソース間電圧Vgs1が低下し、
PchMOS型FET(PEMOS1)のソース・ドレ
イン電流は減少する。その結果、抵抗R5に流れる電流
も急激に減少するため、電位V3は、ブリッジ出力電圧
V1=検出電位a時にVDD/2(EXOR1のしきい
値)となり、ゲート−ソース間電圧Vgs1=PchM
OS型FET(PEMOS1)のしきい値、となった時
に約0Vとなる。
【0014】また、NchMOS型FET(NEMOS
1)ではゲート−ソース間電圧が増大し、前記NchM
OS型FETのソース・ドレイン電流は増大する。その
結果、抵抗R6に流れる電流も増大するため、電位V4
は、ブリッジ間出力電圧V1=検出電位b時にVDD/
2(EXOR1のしきい値)となり、NchMOS型F
ET(NEMOS1)のゲート−ソース間電圧=Nch
MOS型FET(NEMOS1)のしきい値、となった
時に0Vとなる。
【0015】よって、図2、図3に示すようにブリッジ
出力V1電位をリニアに上げた場合、ブリッジ出力電圧
V1≦検出電位b、またはブリッジ出力電圧V1電位≧
検出電位aの場合、EX−OR回路(EXOR1)の出
力V7はLo出力となる。また、検出電位b<ブリッジ
出力電圧V1<検出電位aの場合、EXOR1の出力V
7はHi出力となる。同様に、ブリッジ出力電圧V2の
電位をリニアに上げていくとPchMOS型FET(P
EMOS2)、NchMOS型FET(NEMOS2)
も上記FETと同じ特性を持つ。つまり、EX−OR回
路(EXOR2)の出力V8も、ブリッジ出力電圧V2
が、検出電位b<ブリッジ出力電圧V1<検出電位aの
範囲内ならば、Hi出力となり、それ以外の範囲の場合
Lo出力となる。
【0016】各EX−OR回路(EXOR1,EXOR
2)の出力V7,V8をNAND回路(NAND1)を
用いて処理する。
【0017】以上に述べた回路動作についてまとめる
と、本発明のマイクロメカニカルセンサ破損検出回路
は、ブリッジ出力電圧V1またはV2のいずれか、若し
くはブリッジ出力電圧V1,V2の両電位が検出電位a
以上、または検出電位b以下と極端な値となった場合に
NAND回路(NAND1)出力がHi出力となる。
【0018】つまり、ブリッジ出力電圧V1、またはブ
リッジ出力電圧V2のいずれか一方でも検出電位a以
上、若しくは検出電位b以下となった場合をマイクロメ
カニカルセンサの破損と検出し、検出電位aと検出電位
bの間は正常と判断する回路である。また、検出電位a
及び検出電位bは、PchMOS型FET(PEMOS
1,2)、NchMOS型FET(NEMOS1,2)
のサイズを変更することにより任意の値に設定すること
ができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、その構成を、ブリッジ出力に直接、抵抗負荷インバ
ータを接続したため、小規模な回路でダイアフラム部の
破損を検出することが可能という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロメカニカルセンサ破損検出回
路の構成を示す図である。
【図2】ブリッジ出力電圧V(V1)とEXOR入力電
圧(V3,V4)の関係を示す図である。
【図3】ブリッジ出力電圧V(V1)とNAND1出力
電圧(V9)の関係を示す図である。
【図4】従来のマイクロメカニカルセンサ破損検出回路
の構成図である。
【符号の説明】
1 マイクロメカニカルセンサ 11 ブリッジ回路 12 定電流回路 13 差動増幅回路 15 異常検出回路 A1 アンプ R1〜R4 ピエゾ抵抗 R5〜R8 ドレイン抵抗 R9,R10 プルダウン抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 21/00 G01P 15/12 H01L 29/84

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速度等の印加信号により、半導体基板
    上に形成されたダイアフラムに歪みが生じ、該ダイアフ
    ラム上に形成されたピエゾ抵抗によるブリッジ回路の前
    記ピエゾ抵抗値が変化することを利用して加速度等を検
    出するマイクロメカニカルセンサにおいて、 記ピエゾ抵抗ブリッジ回路の二つの出力端子の各端子
    毎に、MOS型FETと抵抗要素各1個で構成されるイ
    ンバータ回路を二つずつ接続し 前記各インバータ回路の出力電圧に基づいて、 該ダイア
    フラムの破損による出力変動を検出することを特徴とす
    るマイクロメカニカルセンサ破損検出回路。
  2. 【請求項2】 上記マイクロメカニカルセンサ破損検出
    回路において、前記ピエゾ抵抗ブリッジ回路の二つの出力端子の各端子
    毎に接続される 上記二つのインバータ回路は、それぞれ
    NチャンネルMOS型FETを用いたものとPチャンネ
    ルMOS型FETを用いたものであって、それらの出力
    の排他的論理和により該ダイアフラムの破損による出力
    変動を検出することを特徴とする請求項1に記載のマイ
    クロメカニカルセンサ破損検出回路。
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