JP3396898B2 - 船外機の吸気装置 - Google Patents
船外機の吸気装置Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B61/00—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
- F02B61/04—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
- F02B61/045—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/02—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
- F02B2075/022—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
- F02B2075/025—Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle two
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- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は船外機の吸気装置に係
り、特に各気筒の掃気通路の連絡を図り、エンジンの回
転状態を安定させる船外機の吸気装置に関する。
り、特に各気筒の掃気通路の連絡を図り、エンジンの回
転状態を安定させる船外機の吸気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】2サイクルエンジンとは、クランクシャ
フトの1回転によりピストンが2行程動くエンジンのこ
とであり、4サイクルエンジンとは区別され、2サイク
ルエンジンは、主に出力を重要視する二輪車や船外機に
搭載されている。
フトの1回転によりピストンが2行程動くエンジンのこ
とであり、4サイクルエンジンとは区別され、2サイク
ルエンジンは、主に出力を重要視する二輪車や船外機に
搭載されている。
【0003】船外機とは、船体の外側に装着して船の推
進に使用されるエンジンのことであり、船体の大きさに
よって小出力のものから200馬力を超える大出力のも
のまで各種揃っているのが現状である。
進に使用されるエンジンのことであり、船体の大きさに
よって小出力のものから200馬力を超える大出力のも
のまで各種揃っているのが現状である。
【0004】エンジンにおいては、シリンダを直列に配
設したエンジン、シリンダを対向して配設したエンジ
ン、また、各シリンダバンクをV字形状に配設したV型
エンジン等がある。
設したエンジン、シリンダを対向して配設したエンジ
ン、また、各シリンダバンクをV字形状に配設したV型
エンジン等がある。
【0005】このV型エンジンは、シリンダブロックの
第1、第2シリンダバンクに第1、第2シリンダヘッド
を夫々載置するとともに、シリンダブロックの一方には
クランク軸を支持して構成されている。
第1、第2シリンダバンクに第1、第2シリンダヘッド
を夫々載置するとともに、シリンダブロックの一方には
クランク軸を支持して構成されている。
【0006】前記船外機の吸気装置としては、特開昭6
3−12873号公報に開示されるものがある。この公
報に開示される船外機のドレン除去装置は、クランクシ
ャフトが略上下に延在して配置され、クランクシャフト
を内蔵するクランク室へ新気を導入する吸気通路が上下
方向に湾曲して配置された船外機の吸気通路内の下部
で、吸気通路の湾曲の始端および終端の各近傍で、且つ
吸気通路の左右各端部の位置にそれぞれドレン吸入口を
設け、各ドレン吸入口を一本の管路で連結するとともに
管路を掃気通路または燃焼室に連通させ、構成を簡略化
するとともに、エンジンの作動を円滑としている。
3−12873号公報に開示されるものがある。この公
報に開示される船外機のドレン除去装置は、クランクシ
ャフトが略上下に延在して配置され、クランクシャフト
を内蔵するクランク室へ新気を導入する吸気通路が上下
方向に湾曲して配置された船外機の吸気通路内の下部
で、吸気通路の湾曲の始端および終端の各近傍で、且つ
吸気通路の左右各端部の位置にそれぞれドレン吸入口を
設け、各ドレン吸入口を一本の管路で連結するとともに
管路を掃気通路または燃焼室に連通させ、構成を簡略化
するとともに、エンジンの作動を円滑としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の船外
機に使用される2サイクルエンジンにおいては、燃料と
オイルとの混合気によりクランク各部やピストン、リン
グ等の潤滑・冷却を行った後に、燃焼室内の燃焼ガスの
掃気・排気を行っている。
機に使用される2サイクルエンジンにおいては、燃料と
オイルとの混合気によりクランク各部やピストン、リン
グ等の潤滑・冷却を行った後に、燃焼室内の燃焼ガスの
掃気・排気を行っている。
【0008】このため、流速の遅い低回転運転時には、
掃気通路内の低位置部位に燃料溜りができ、溜った燃料
が不規則に燃焼室内に流れ込むこととなり、不規則な燃
焼状態となって白煙やラフ、あるいは加速時ボコ等の原
因となるものである。
掃気通路内の低位置部位に燃料溜りができ、溜った燃料
が不規則に燃焼室内に流れ込むこととなり、不規則な燃
焼状態となって白煙やラフ、あるいは加速時ボコ等の原
因となるものである。
【0009】この不具合を解消すべく、流れの抵抗とな
らないように掃気通路に孔部を設け、溜った燃料をチェ
ックバルブ(一次圧の差圧により圧送)やパイピングに
より前記孔部を介して溜りにならない場所に導いてい
た。
らないように掃気通路に孔部を設け、溜った燃料をチェ
ックバルブ(一次圧の差圧により圧送)やパイピングに
より前記孔部を介して溜りにならない場所に導いてい
た。
【0010】しかし、シリンダ内に溜った燃料を他のシ
リンダあるいはその他の箇所へ導くことにより、燃料を
抜き出したシリンダの空燃比がリーン状態となって必要
流量が不足気味となり、エンジンの円滑な回転状態を確
保し得ないという不都合がある。
リンダあるいはその他の箇所へ導くことにより、燃料を
抜き出したシリンダの空燃比がリーン状態となって必要
流量が不足気味となり、エンジンの円滑な回転状態を確
保し得ないという不都合がある。
【0011】また、シリンダ内に溜った燃料を他のシリ
ンダあるいはその他の箇所へ導く際に、チェックバルブ
やパイピングを使用すべく構成すると、部品点数が増加
するとともに、コストが大となり、経済的に不利である
という不都合がある。
ンダあるいはその他の箇所へ導く際に、チェックバルブ
やパイピングを使用すべく構成すると、部品点数が増加
するとともに、コストが大となり、経済的に不利である
という不都合がある。
【0012】更に、シリンダ内に溜った燃料を他のシリ
ンダへ導く場合には、燃料を導かれたシリンダの空燃比
がリッチ状態となり、エンジンの燃焼状態や排気浄化に
悪影響を与えることとなり、実用上不利であるという不
都合がある。
ンダへ導く場合には、燃料を導かれたシリンダの空燃比
がリッチ状態となり、エンジンの燃焼状態や排気浄化に
悪影響を与えることとなり、実用上不利であるという不
都合がある。
【0013】更にまた、チェックバルブを使用すると、
チェックバルブにゴミ詰まりが生じ易く、チェックバル
ブの作動不良状態が惹起され、機能しなくなる惧れがあ
り、使い勝手が悪いという不都合がある。
チェックバルブにゴミ詰まりが生じ易く、チェックバル
ブの作動不良状態が惹起され、機能しなくなる惧れがあ
り、使い勝手が悪いという不都合がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述不都合を除去するために、クランク軸を略垂直状態に
配設した2サイクルの多気筒エンジンにおいて、シリン
ダブロックとクランクケースハウジング間にシリンダベ
ースガスケットを介設し、このシリンダベースガスケッ
トを前記気筒の掃気通路下部に少許突出させて掃気通路
をクランクケースハウジング内の上流側第1掃気通路と
シリンダブロック内の下流側第2掃気通路とに区画する
堰を形成するとともにこの堰よりも上流側の第1掃気通
路内に燃料溜り用溝部を形成し、前記シリンダベースガ
スケットの介装時には前記シリンダベースガスケットが
上下に位置する各気筒の掃気通路を連絡するとともに前
記溝部に連絡する連通路を形成する構成としたことを特
徴とする。また、V字形状に形成したシリンダブロック
の一側シリンダブロック部分と他側シリンダブロック部
分とによって複数個の気筒の一部を形成したV型エンジ
ンにおいて、前記シリンダブロックとクランクケースハ
ウジングと推進ユニット上部のアンダオイルシールハウ
ジング間にアンダオイルシールガスケットを介設し、一
側シリンダブロック部分と他側シリンダブロック部分と
の中の高い位置にある一方のシリンダブロック部分に形
成される最下部掃気通路と他方のシリンダブロック部分
のクランクケースとを連通する連通路を設け、前記アン
ダオイルシールガスケットの介設時には前記アンダオイ
ルシールガスケットがこの連通路の一部を形成する構成
としたことを特徴とする。
述不都合を除去するために、クランク軸を略垂直状態に
配設した2サイクルの多気筒エンジンにおいて、シリン
ダブロックとクランクケースハウジング間にシリンダベ
ースガスケットを介設し、このシリンダベースガスケッ
トを前記気筒の掃気通路下部に少許突出させて掃気通路
をクランクケースハウジング内の上流側第1掃気通路と
シリンダブロック内の下流側第2掃気通路とに区画する
堰を形成するとともにこの堰よりも上流側の第1掃気通
路内に燃料溜り用溝部を形成し、前記シリンダベースガ
スケットの介装時には前記シリンダベースガスケットが
上下に位置する各気筒の掃気通路を連絡するとともに前
記溝部に連絡する連通路を形成する構成としたことを特
徴とする。また、V字形状に形成したシリンダブロック
の一側シリンダブロック部分と他側シリンダブロック部
分とによって複数個の気筒の一部を形成したV型エンジ
ンにおいて、前記シリンダブロックとクランクケースハ
ウジングと推進ユニット上部のアンダオイルシールハウ
ジング間にアンダオイルシールガスケットを介設し、一
側シリンダブロック部分と他側シリンダブロック部分と
の中の高い位置にある一方のシリンダブロック部分に形
成される最下部掃気通路と他方のシリンダブロック部分
のクランクケースとを連通する連通路を設け、前記アン
ダオイルシールガスケットの介設時には前記アンダオイ
ルシールガスケットがこの連通路の一部を形成する構成
としたことを特徴とする。
【0015】
【作用】上述の如く発明したことにより、シリンダブロ
ックとクランクケースハウジング間にシリンダベースガ
スケットを介設した際には、シリンダベースガスケット
が上下に位置する各気筒の掃気通路を連絡するとともに
溝部に連絡する連通路を形成し、各気筒の掃気通路内に
溜った燃料を他の気筒の掃気通路に適正に導き、エンジ
ンの回転状態を安定させている。
ックとクランクケースハウジング間にシリンダベースガ
スケットを介設した際には、シリンダベースガスケット
が上下に位置する各気筒の掃気通路を連絡するとともに
溝部に連絡する連通路を形成し、各気筒の掃気通路内に
溜った燃料を他の気筒の掃気通路に適正に導き、エンジ
ンの回転状態を安定させている。
【0016】また、アンダオイルシールガスケットの介
設時にアンダオイルシールガスケットが連通路の一部を
形成する構成とした際には、連通路によって一側シリン
ダブロック部分と他側シリンダブロック部分との中の高
い位置にある一方のシリンダブロック部分に形成される
最下部掃気通路と他方のシリンダブロック部分のクラン
クケースとが連通され、一側シリンダブロック部分と他
側シリンダブロック部分とを連通してエンジンの回転安
定性能を向上させている。
設時にアンダオイルシールガスケットが連通路の一部を
形成する構成とした際には、連通路によって一側シリン
ダブロック部分と他側シリンダブロック部分との中の高
い位置にある一方のシリンダブロック部分に形成される
最下部掃気通路と他方のシリンダブロック部分のクラン
クケースとが連通され、一側シリンダブロック部分と他
側シリンダブロック部分とを連通してエンジンの回転安
定性能を向上させている。
【0017】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0018】図1〜図17はこの発明の実施例を示すも
のである。図2及び図3において、2は船外機である。
のである。図2及び図3において、2は船外機である。
【0019】この船外機2は、図示しない船体にブラケ
ット4を介して、船外機2の本体たる推進ユニット6を
着脱可能としている。
ット4を介して、船外機2の本体たる推進ユニット6を
着脱可能としている。
【0020】また、船外機2は、推進ユニット6の上部
に、例えばV型6気筒の2サイクルエンジン8を搭載し
ている。エンジン8は、シリンダブロック10と、この
シリンダブロック10の一方に装着される第1、第2シ
リンダヘッド12X、12Yと、クランクケースハウジ
ング14と、略垂直状態に配設したクランク軸16とを
有し、外部をカウリングCによって被覆可能とされてい
る。
に、例えばV型6気筒の2サイクルエンジン8を搭載し
ている。エンジン8は、シリンダブロック10と、この
シリンダブロック10の一方に装着される第1、第2シ
リンダヘッド12X、12Yと、クランクケースハウジ
ング14と、略垂直状態に配設したクランク軸16とを
有し、外部をカウリングCによって被覆可能とされてい
る。
【0021】そして、前記エンジン8は、各気筒にピス
トン18、点火プラグ20、掃気通路22を備えてい
る。このエンジン8の出力は、クランク軸16に接続さ
れる図示しないドライブ軸から前後進切換機構(図示せ
ず)を経て、図示しないプロペラ軸のプロペラ24に伝
達されるものである。
トン18、点火プラグ20、掃気通路22を備えてい
る。このエンジン8の出力は、クランク軸16に接続さ
れる図示しないドライブ軸から前後進切換機構(図示せ
ず)を経て、図示しないプロペラ軸のプロペラ24に伝
達されるものである。
【0022】図3において、エンジン8の左側に吸気マ
ニホルド26が配設され、シリンダブロック10とクラ
ンクケースハウジング14間には、シリンダベースガス
ケット28が配設されている。
ニホルド26が配設され、シリンダブロック10とクラ
ンクケースハウジング14間には、シリンダベースガス
ケット28が配設されている。
【0023】このとき、このシリンダベースガスケット
28を各気筒の掃気通路22下部に少許突出させて掃気
通路22をクランクケースハウジング14内の上流側掃
気通路たる第1掃気通路22aとシリンダブロック10
内の下流側掃気通路たる第2掃気通路22bとに区画す
る堰30を形成するとともに、この堰30よりも上流側
の第1掃気通路22a内に燃料溜り用溝部32を形成
し、前記シリンダベースガスケット28の介装時にはシ
リンダベースガスケットが上下に位置する各気筒の掃気
通路22を連絡するとともに前記溝部32に連絡する連
通路34を形成する構成とする。
28を各気筒の掃気通路22下部に少許突出させて掃気
通路22をクランクケースハウジング14内の上流側掃
気通路たる第1掃気通路22aとシリンダブロック10
内の下流側掃気通路たる第2掃気通路22bとに区画す
る堰30を形成するとともに、この堰30よりも上流側
の第1掃気通路22a内に燃料溜り用溝部32を形成
し、前記シリンダベースガスケット28の介装時にはシ
リンダベースガスケットが上下に位置する各気筒の掃気
通路22を連絡するとともに前記溝部32に連絡する連
通路34を形成する構成とする。
【0024】詳述すれば、前記堰30は、図1及び図3
に示す如く、各気筒の掃気通路22の形成位置に対して
シリンダベースガスケット28により掃気通路22下部
を少許遮断すべく突出形成され、この堰30によって各
気筒の掃気通路22下部をクランクケースハウジング1
4内の上流側の第1掃気通路22aとシリンダブロック
10内の下流側の第2掃気通路22bとに区画してい
る。
に示す如く、各気筒の掃気通路22の形成位置に対して
シリンダベースガスケット28により掃気通路22下部
を少許遮断すべく突出形成され、この堰30によって各
気筒の掃気通路22下部をクランクケースハウジング1
4内の上流側の第1掃気通路22aとシリンダブロック
10内の下流側の第2掃気通路22bとに区画してい
る。
【0025】また、前記堰30よりも上流側の第1掃気
通路22a内には、図9に示す如く、燃料溜り用溝部3
2が形成されることとなる。
通路22a内には、図9に示す如く、燃料溜り用溝部3
2が形成されることとなる。
【0026】そして、前記シリンダベースガスケット2
8に凹凸形状を形成し、シリンダベースガスケット28
の介装時に、上側に位置する気筒の掃気通路22の第1
掃気通路22a下部と下側に位置する気筒の掃気通路2
2の第1掃気通路22a上部とを連絡するとともに、前
記溝部32に連絡する連通路34を現出すべく前記シリ
ンダベースガスケット28の凹凸形状を機能させるもの
である。
8に凹凸形状を形成し、シリンダベースガスケット28
の介装時に、上側に位置する気筒の掃気通路22の第1
掃気通路22a下部と下側に位置する気筒の掃気通路2
2の第1掃気通路22a上部とを連絡するとともに、前
記溝部32に連絡する連通路34を現出すべく前記シリ
ンダベースガスケット28の凹凸形状を機能させるもの
である。
【0027】前記シリンダブロック10とクランクケー
スハウジング14と推進ユニット6上部のアンダオイル
シールハウジング36間には、アンダオイルシールガス
ケット38が介設されている。
スハウジング14と推進ユニット6上部のアンダオイル
シールハウジング36間には、アンダオイルシールガス
ケット38が介設されている。
【0028】そして、V型のエンジン8において、一側
シリンダブロック部分10Xと他側シリンダブロック部
分10Yとの中の高い位置にある一方の、例えば一側シ
リンダブロック部分10Xに形成される最下部掃気通路
22X−3と他側シリンダブロック部分10Yのクラン
クケース40とを連通する連通路42を設け前記アンダ
オイルシールガスケット38の介設時にはアンダオイル
シールガスケット38がこの連通路42の一部を形成す
る構成とする。
シリンダブロック部分10Xと他側シリンダブロック部
分10Yとの中の高い位置にある一方の、例えば一側シ
リンダブロック部分10Xに形成される最下部掃気通路
22X−3と他側シリンダブロック部分10Yのクラン
クケース40とを連通する連通路42を設け前記アンダ
オイルシールガスケット38の介設時にはアンダオイル
シールガスケット38がこの連通路42の一部を形成す
る構成とする。
【0029】詳述すれば、図1に示す如く、高い位置に
ある一側シリンダブロック部分10Xの最下部掃気通路
22X−3と一側シリンダブロック部分10Xよりも低
い位置にある他側シリンダブロック部分10Yのクラン
クケース40とを連通路42によって連通して設ける。
ある一側シリンダブロック部分10Xの最下部掃気通路
22X−3と一側シリンダブロック部分10Xよりも低
い位置にある他側シリンダブロック部分10Yのクラン
クケース40とを連通路42によって連通して設ける。
【0030】また、前記堰30よりも上流側の上流側第
1掃気通路22aに連絡させるべく前記クランクケース
ハウジング14内には、シリンダベースガスケット28
に第1チェックバルブ44を介して連絡する通路46を
形成し、この通路46の一部を、クランクケースハウジ
ング14に形成される凹溝48と前記アンダオイルシー
ルガスケット38の凹凸形状とによって形成し、通路4
6はベーパセパレータ50に連絡している。
1掃気通路22aに連絡させるべく前記クランクケース
ハウジング14内には、シリンダベースガスケット28
に第1チェックバルブ44を介して連絡する通路46を
形成し、この通路46の一部を、クランクケースハウジ
ング14に形成される凹溝48と前記アンダオイルシー
ルガスケット38の凹凸形状とによって形成し、通路4
6はベーパセパレータ50に連絡している。
【0031】なお符号52は、前記通路46に介設され
る第2チェックバルブ、54はオイルノズル、56は燃
料噴射ノズルである。
る第2チェックバルブ、54はオイルノズル、56は燃
料噴射ノズルである。
【0032】次に作用について説明する。
【0033】前記エンジン8の駆動時に掃気通路22に
燃料が溜る。つまり、下側の壁を伝って流れる燃料の流
れが堰30によって止められ、堰30にて区画される第
1掃気通路22a内及び溝部32に溜るものである。
燃料が溜る。つまり、下側の壁を伝って流れる燃料の流
れが堰30によって止められ、堰30にて区画される第
1掃気通路22a内及び溝部32に溜るものである。
【0034】第1掃気通路22a内及び溝部32に溜る
燃料は、クランク一次圧変化に応じて1回転毎に、第1
掃気通路22a下部及び溝部32に連絡する連通路34
を介して送給される。
燃料は、クランク一次圧変化に応じて1回転毎に、第1
掃気通路22a下部及び溝部32に連絡する連通路34
を介して送給される。
【0035】つまり、燃料は、連通路34を介して下方
に位置する気筒の第1掃気通路22a上部に吐き出され
るとともに、上方に位置する気筒の第1掃気通路22a
内に吹き出され、霧化される。
に位置する気筒の第1掃気通路22a上部に吐き出され
るとともに、上方に位置する気筒の第1掃気通路22a
内に吹き出され、霧化される。
【0036】また、高い位置にある一側シリンダブロッ
ク部分10Xの最下部掃気通路22X−3と一側シリン
ダブロック部分10Xよりも低い位置にある他側シリン
ダブロック部分10Yのクランクケース40とを連通す
る連通路42によって、最下部掃気通路22X−3内の
霧化された燃料をクランクケース40内に流し、霧化さ
れた燃料を排除している。
ク部分10Xの最下部掃気通路22X−3と一側シリン
ダブロック部分10Xよりも低い位置にある他側シリン
ダブロック部分10Yのクランクケース40とを連通す
る連通路42によって、最下部掃気通路22X−3内の
霧化された燃料をクランクケース40内に流し、霧化さ
れた燃料を排除している。
【0037】更に、前記堰30よりも上流側の第1掃気
通路22a内に溜った燃料は、上述の連通路34以外に
も、第1チェックバルブ44から通路46を介してベー
パセパレータ50に送給される。
通路22a内に溜った燃料は、上述の連通路34以外に
も、第1チェックバルブ44から通路46を介してベー
パセパレータ50に送給される。
【0038】これにより、前記エンジン8の掃気通路2
2内に溜った燃料を排出する際に、従来の如く新たにチ
ェックバルブを設ける必要がなく、部品点数が増加せ
ず、コストを低廉に維持し得て、経済的に有利である。
2内に溜った燃料を排出する際に、従来の如く新たにチ
ェックバルブを設ける必要がなく、部品点数が増加せ
ず、コストを低廉に維持し得て、経済的に有利である。
【0039】また、前記連通路34、42や通路46の
一部をアンダオイルシールガスケット38が形成するこ
とにより、型抜き作業にて製作することができ、構成が
簡略となってコストを低廉とし得るとともに、徒にエン
ジン構成部品に穿孔作業を施したものではなく、良好な
耐久性能を維持し得るものである。
一部をアンダオイルシールガスケット38が形成するこ
とにより、型抜き作業にて製作することができ、構成が
簡略となってコストを低廉とし得るとともに、徒にエン
ジン構成部品に穿孔作業を施したものではなく、良好な
耐久性能を維持し得るものである。
【0040】更に、前記連通路34、42内には、エン
ジン運転状態に応じて燃料が往復することとなり、ゴミ
詰まり等によって機能が低下するという不都合が起き難
く、実用上有利である。
ジン運転状態に応じて燃料が往復することとなり、ゴミ
詰まり等によって機能が低下するという不都合が起き難
く、実用上有利である。
【0041】更にまた、前記連通路34、42によって
上下及び一側と他側とに配設される気筒の掃気通路22
を連通することにより、掃気通路22に溜った燃料を霧
化状態としつつ他の気筒に供給することができ、エンジ
ン8の各シリンダ間の空燃比がアンバランス状態となる
惧れが少なくなるものである。
上下及び一側と他側とに配設される気筒の掃気通路22
を連通することにより、掃気通路22に溜った燃料を霧
化状態としつつ他の気筒に供給することができ、エンジ
ン8の各シリンダ間の空燃比がアンバランス状態となる
惧れが少なくなるものである。
【0042】また、たとえ流速の遅い低回転運転時で
も、掃気通路内の低位置部位に溜っていた燃料が効率良
く他の気筒へ送給されるとともに、堰30にて流れが止
められることにより、燃料が不規則に燃焼室内に流れ込
む惧れがなく、不規則な燃焼状態を回避して安定した燃
焼状態とし得て、白煙やラフ、あるいは加速時ボコ等の
原因を解消することができ、エンジンの回転安定性能を
向上し得る。
も、掃気通路内の低位置部位に溜っていた燃料が効率良
く他の気筒へ送給されるとともに、堰30にて流れが止
められることにより、燃料が不規則に燃焼室内に流れ込
む惧れがなく、不規則な燃焼状態を回避して安定した燃
焼状態とし得て、白煙やラフ、あるいは加速時ボコ等の
原因を解消することができ、エンジンの回転安定性能を
向上し得る。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明した如くこの発明によれ
ば、クランク軸を略垂直状態に配設した2サイクルの多
気筒エンジンにおいて、シリンダブロックとクランクケ
ースハウジング間にシリンダベースガスケットを介設
し、このシリンダベースガスケットを気筒の掃気通路下
部に少許突出させて掃気通路をクランクケースハウジン
グ内の上流側第1掃気通路とシリンダブロック内の下流
側第2掃気通路とに区画する堰を形成するとともにこの
堰よりも上流側の第1掃気通路内に燃料溜り用溝部を形
成し、シリンダベースガスケットの介装時にはシリンダ
ベースガスケットが上下に位置する各気筒の掃気通路を
連絡するとともに溝部に連絡する連通路を形成する構成
としたので、従来の如く新たにチェックバルブを設ける
必要がなく、型抜き作業にて製作することができ、構成
が簡略となってコストを低廉とし得るとともに、良好な
耐久性能を維持し得て、しかも流速の遅い低回転運転時
でも、掃気通路内の低位置部位に溜っていた燃料が効率
良く他の気筒へ送給されるとともに、堰にて流れが止め
られ、燃料が不規則に燃焼室内に流れ込む惧れがなく、
不規則な燃焼状態を回避して安定した燃焼状態とし得
て、白煙やラフ、あるいは加速時ボコ等の原因を解消す
ることができ、エンジンの回転安定性能を向上し得る。
ば、クランク軸を略垂直状態に配設した2サイクルの多
気筒エンジンにおいて、シリンダブロックとクランクケ
ースハウジング間にシリンダベースガスケットを介設
し、このシリンダベースガスケットを気筒の掃気通路下
部に少許突出させて掃気通路をクランクケースハウジン
グ内の上流側第1掃気通路とシリンダブロック内の下流
側第2掃気通路とに区画する堰を形成するとともにこの
堰よりも上流側の第1掃気通路内に燃料溜り用溝部を形
成し、シリンダベースガスケットの介装時にはシリンダ
ベースガスケットが上下に位置する各気筒の掃気通路を
連絡するとともに溝部に連絡する連通路を形成する構成
としたので、従来の如く新たにチェックバルブを設ける
必要がなく、型抜き作業にて製作することができ、構成
が簡略となってコストを低廉とし得るとともに、良好な
耐久性能を維持し得て、しかも流速の遅い低回転運転時
でも、掃気通路内の低位置部位に溜っていた燃料が効率
良く他の気筒へ送給されるとともに、堰にて流れが止め
られ、燃料が不規則に燃焼室内に流れ込む惧れがなく、
不規則な燃焼状態を回避して安定した燃焼状態とし得
て、白煙やラフ、あるいは加速時ボコ等の原因を解消す
ることができ、エンジンの回転安定性能を向上し得る。
【0044】また、V字形状に形成したシリンダブロッ
クの一側シリンダブロック部分と他側シリンダブロック
部分とによって複数個の気筒の一部を形成したV型エン
ジンにおいて、シリンダブロックとクランクケースハウ
ジングと推進ユニット上部のアンダオイルシールハウジ
ング間にアンダオイルシールガスケットを介設し、一側
シリンダブロック部分と他側シリンダブロック部分との
中の高い位置にある一方のシリンダブロック部分に形成
される最下部掃気通路と他方のシリンダブロック部分の
クランクケースとを連通する連通路を設け、アンダオイ
ルシールガスケットの介設時にはアンダオイルシールガ
スケットがこの連通路の一部を形成する構成としたの
で、上述と同様に、従来の如く新たにチェックバルブを
設ける必要がなく、型抜き作業にて製作することがで
き、構成が簡略となってコストを低廉とし得るととも
に、良好な耐久性能を維持し得て、しかも一側シリンダ
ブロック部分と他側シリンダブロック部分とを連通して
エンジンの回転安定性能を向上させ得る。
クの一側シリンダブロック部分と他側シリンダブロック
部分とによって複数個の気筒の一部を形成したV型エン
ジンにおいて、シリンダブロックとクランクケースハウ
ジングと推進ユニット上部のアンダオイルシールハウジ
ング間にアンダオイルシールガスケットを介設し、一側
シリンダブロック部分と他側シリンダブロック部分との
中の高い位置にある一方のシリンダブロック部分に形成
される最下部掃気通路と他方のシリンダブロック部分の
クランクケースとを連通する連通路を設け、アンダオイ
ルシールガスケットの介設時にはアンダオイルシールガ
スケットがこの連通路の一部を形成する構成としたの
で、上述と同様に、従来の如く新たにチェックバルブを
設ける必要がなく、型抜き作業にて製作することがで
き、構成が簡略となってコストを低廉とし得るととも
に、良好な耐久性能を維持し得て、しかも一側シリンダ
ブロック部分と他側シリンダブロック部分とを連通して
エンジンの回転安定性能を向上させ得る。
【図1】この発明の実施例を示す図3の矢視I部分の要
部拡大図である。
部拡大図である。
【図2】船外機の平面図である。
【図3】船外機の右側面図である。
【図4】クランクケースハウジングの底面図である。
【図5】クランクケースハウジングの左側面図である。
【図6】クランクケースハウジングの平面図である。
【図7】図10のVII−VII線による断面図であ
る。
る。
【図8】図10の矢印VIII方向からクランクケース
ハウジングを見た図である。
ハウジングを見た図である。
【図9】図10の矢印IX方向からクランクケースハウ
ジングを見た図である。
ジングを見た図である。
【図10】図6のX−X線による断面図である。
【図11】クランクケースハウジングの正面図である。
【図12】図11のXII−XII線による断面図であ
る。
る。
【図13】図11のXIII−XIII線による断面図
である。
である。
【図14】図4のXIV−XIV線による断面図であ
る。
る。
【図15】図9のXV−XV線による断面図である。
【図16】クランクケースハウジングの背面図である。
【図17】図8のXVII−XVII線による断面図で
ある。
ある。
2 船外機
6 推進ユニット
8 エンジン
10 シリンダブロック
10X 一側シリンダブロック部分
10Y 他側シリンダブロック部分
12X 第1シリンダヘッド
12Y 第2シリンダヘッド
14 クランクケースハウジング
16 クランク軸
22 掃気通路
22a 第1掃気通路
22b 第2掃気通路
24 プロペラ
26 吸気マニホルド
28 シリンダベースガスケット
30 堰
32 燃料溜り用溝部
34 連通路
36 アンダオイルシールハウジング
38 アンダオイルシールガスケット
40 クランクケース
42 連通路
44 第1チェックバルブ
46 通路
48 凹溝
50 ベーパセパレータ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
F02M 19/00 F02M 35/16 Z
35/16 B63H 21/26 Z
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F02M 35/10
F02M 35/16
F02B 25/10
Claims (2)
- 【請求項1】 クランク軸を略垂直状態に配設した2サ
イクルの多気筒エンジンにおいて、シリンダブロックと
クランクケースハウジング間にシリンダベースガスケッ
トを介設し、このシリンダベースガスケットを前記気筒
の掃気通路下部に少許突出させて掃気通路をクランクケ
ースハウジング内の上流側第1掃気通路とシリンダブロ
ック内の下流側第2掃気通路とに区画する堰を形成する
とともにこの堰よりも上流側の第1掃気通路内に燃料溜
り用溝部を形成し、前記シリンダベースガスケットの介
装時には前記シリンダベースガスケットが上下に位置す
る各気筒の掃気通路を連絡するとともに前記溝部に連絡
する連通路を形成する構成としたことを特徴とする船外
機の吸気装置。 - 【請求項2】 V字形状に形成したシリンダブロックの
一側シリンダブロック部分と他側シリンダブロック部分
とによって複数個の気筒の一部を形成したV型エンジン
において、前記シリンダブロックとクランクケースハウ
ジングと推進ユニット上部のアンダオイルシールハウジ
ング間にアンダオイルシールガスケットを介設し、一側
シリンダブロック部分と他側シリンダブロック部分との
中の高い位置にある一方のシリンダブロック部分に形成
される最下部掃気通路と他方のシリンダブロック部分の
クランクケースとを連通する連通路を設け、前記アンダ
オイルシールガスケットの介設時には前記アンダオイル
シールガスケットがこの連通路の一部を形成する構成と
したことを特徴とする船外機の吸気装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29786592A JP3396898B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 船外機の吸気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29786592A JP3396898B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 船外機の吸気装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07189838A JPH07189838A (ja) | 1995-07-28 |
JP3396898B2 true JP3396898B2 (ja) | 2003-04-14 |
Family
ID=17852141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29786592A Expired - Fee Related JP3396898B2 (ja) | 1992-10-09 | 1992-10-09 | 船外機の吸気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3396898B2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-09 JP JP29786592A patent/JP3396898B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07189838A (ja) | 1995-07-28 |
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